(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】筐体
(51)【国際特許分類】
H05K 7/20 20060101AFI20240122BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
H05K7/20 B
H05K5/02 T
(21)【出願番号】P 2020008770
(22)【出願日】2020-01-22
【審査請求日】2022-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】香取 篤史
(72)【発明者】
【氏名】大屋 武
【審査官】ゆずりは 広行
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-106885(JP,A)
【文献】国際公開第2016/175225(WO,A1)
【文献】特開2002-324993(JP,A)
【文献】実開昭51-049840(JP,U)
【文献】特開2007-188998(JP,A)
【文献】特開2013-125897(JP,A)
【文献】特表平09-505693(JP,A)
【文献】特開平11-068344(JP,A)
【文献】実開平01-100167(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/20
H05K 5/02
H04N 23/51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に長軸を有する筒状筐体と、
前記筒状筐体の一方の端部に嵌合される第1の蓋部と、を有し、
前記筒状筐体は、前記第1の蓋部と接する接合面よりも、前記第1の蓋部側に突出する第1の突出部を有し、
前記筒状筐体の内部に配される発熱体からの熱を伝導する熱伝導部材
は、前記第1の方向と直交する第2の方向において、第1の幅を有する第1の領域と、前記第1の幅よりも長い第2の幅を有する第2の領域とを有し、
前記第1の領域と、前記第1の突出部とが固定されることにより、前記熱伝導部材と前記筒状筐体とが固定されることを特徴とする筐体。
【請求項2】
前記第1の突出部は、第1の開口部を有し、
前記熱伝導部材は、第2の開口部を有し、
前記第1の開口部と前記第2の開口部を介して、前記熱伝導部材と前記筒状筐体とを固定する固定部を有することを特徴とする請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
前記筒状筐体の他方の端部に嵌合される第2の蓋部を有し、
前記筒状筐体は、前記第2の蓋部と接する接合面よりも、前記第2の蓋部側に突出する第2の突出部を有し、
前記第2の突出部は、前記熱伝導部材と前記筒状筐体を固定可能な構成を有することを特徴とする請求項1または2に記載の筐体。
【請求項4】
前記第2の突出部は、第3の開口部を有し、
前記熱伝導部材は、第4の開口部を有し、
前記第3の開口部と前記第4の開口部を介して、前記熱伝導部材と前記筒状筐体とを固定する固定部を有することを特徴とする請求項
3に記載の筐体。
【請求項5】
前記第1の蓋部は、窪み部を有し、前記窪み部と前記第1の突出部とが嵌合され、
前記第1の突出部は、前記筐体の外部に露出しないように構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項6】
前記筒状筐体は、前記第1の方向に延在する溝を複数有する溝領域を有し、
前記溝領域は、前記筒状筐体を構成する複数の面のうち、少なくとも1つの面に形成されていることを特徴とする請求項
1から5のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項7】
前記筒状筐体の内部に、前記第1の方向に延在するガイド溝を有し、
前記ガイド溝に、前記熱伝導部材の前記第2の領域が設けられることを特徴とする請求項
6に記載の筐体。
【請求項8】
前記筒状筐体の内部に、前記第1の方向に延在するガイド溝を有し、
前記筒状筐体の前記溝領域と、前記ガイド溝は、押出成形で形成されたことを特徴とする請求項
6に記載の筐体。
【請求項9】
平面視において、前記発熱体の主面の外延を覆うように、前記熱伝導部材の前記第2の領域が設けられていることを特徴とする請求項
1から
8のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項10】
前記筒状筐体の中に、前記筐体の外部に設けられた撮像装置から出力された画像データ信号が入力されるコネクタが設けられており、
前記発熱体は、前記コネクタから入力される前記画像データ信号を処理する信号処理部であることを特徴とする請求項1から
9のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項11】
前記筒状筐体は、金属で構成されていることを特徴とする請求項1から
10のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項12】
前記熱伝導部材は、金属板で構成されていることを特徴とする請求項1から1
1のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項13】
前記筒状筐体は、第1の側面、第2の側面、上面、底面を有し、
前記第1の側面と前記上面とで構成される第1の角部において、平坦面を有することを特徴とする請求項1から
12のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項14】
前記第1の角部において、第1の湾曲部を有することを特徴とする請求項
13に記載の筐体。
【請求項15】
前記筒状筐体は、前記第1の蓋部と接する第1の接合面を有し、
前記第1の蓋部は、前記筒状筐体と接する第2の接合面を有し、
前記第1の接合面と前記第2の接合面に、前記筒状筐体と前記第1の蓋部とを固定する嵌合部材が設けられており、
前記嵌合部材は、非アルマイト処理のアルミニウムで構成されていることを特徴とする請求項1から
14のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項16】
前記筒状筐体の外装と前記第1の蓋部の外装は、アルマイト処理されたアルミニウムで構成されていることを特徴とする請求項
15に記載の筐体。
【請求項17】
前記熱伝導部材と前記筒状筐体の間に伝熱シートが配されていることを特徴とする請求項1から
16のいずれか1項に記載の筐体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱体からの熱を放熱する筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発熱体により筐体内部が高温になるのを避けるために、発熱体からの熱を筐体の外部に放熱する構造が提案されている。
【0003】
特許文献1では、発熱体である撮像ユニット21(信号処理部)と、撮像ユニット21と接触する取付金具22と、取付金具22および外部端子13と接触する放熱金具25と、が設けられている。また、特許文献1には、放熱を向上させるために、放熱金具25は、外部端子13だけでなく、後筐体12に接触していてもよいことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の筐体では、放熱金具25と後筐体12が接触している面は、後筐体12を構成する面の一部であり、後筐体12による放熱効果を十分に活用できていない。すなわち、特許文献1に記載の筐体では、筐体を構成する面による放熱効果を生かした筐体を提案できていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る筐体は、筒状筐体と、前記筒状筐体の一方の端部に嵌合される第1の蓋部と、前記筒状筐体の他方の端部に嵌合される第2の蓋部と、を有し、前記筒状筐体は、前記第1の蓋部と接する接合面よりも、前記第1の蓋部側に突出する第1の突出部を有し、前記第1の突出部は、前記筒状筐体の内部に配される発熱体からの熱を伝導する熱伝導部材と、前記筒状筐体と、を固定可能な構成を有することを特徴とする筐体。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特許文献1に記載の構成よりも、筐体を構成する面による放熱効果を生かした筐体を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図5】筐体に格納されるユニットの斜視図と正面図である。
【
図7】前面蓋、後面蓋、ユニットを備えた筐体の側面図の透視図である。
【
図8】ユニットを備えた筐体の断面を正面から見た図である。
【
図11】前面蓋の斜視図と、前面蓋に対応した筐体の一部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、
図1から
図8を参照しながら、実施形態について説明する。以下の実施形態は、いずれも本発明の一例を示すものである。以下で説明する図面において、同じ機能を有するものは同一の符号を付し、その説明を省略、又は簡潔にすることがある。明細書において、上、下、左、右という方向性を示す用語は、便宜的に用いるものであり、筐体が設置された場合の上下方向とは無関係である。
【0010】
以下、詳細を説明するが、本実施形態は、筒状筐体100と蓋部201(202)の接合面よりも、蓋部側の所定の方向に突出した突出部を筒状筐体100が有することにより、発熱体からの熱をより効率的に筒状筐体100に放散させることが特徴である。なお、「201(202)」という標記は、部材201または部材202を参照する場合と、部材201および部材202を参照する場合の両方を包含する意図である。
【0011】
図1は、筐体1000の斜視図である。筐体1000は、筒状筐体100の前方の端部(一方の端部)に対して蓋部201(第1の蓋部)が組み合わされ、後方の端部(他方の端部)に蓋部202(第2の蓋部)が組み合わされることにより、外形を構成している。ここでは、前方の蓋部201を第1の蓋部とし、後方の蓋部202を第2の蓋部として説明するが、前方の蓋部201を第2の蓋部とし、後方の蓋部202を第1の蓋部としてもよい。すなわち、前方の蓋部201を他方の端部に設けられている蓋部とし、後方の蓋部202を一方の端部に設けられている蓋部としてもよい。
【0012】
筒状筐体100は、略直方体で構成されている。ここで、X方向(第1の方向)、X方向に直交するY方向(第2の方向)、X方向およびY方向に直交するZ方向(第3の方向)を定義する。筐体100のX方向の長さは、Y方向およびZ方向の長さよりも長い。このため、筐体100のX方向を長軸方向といい、筐体100のY方向またはZ方向を短軸方向ということもある。
【0013】
蓋部201と蓋部202が組み合わされた筐体1000も、略直方体で構成されている。すなわち、筐体1000のX方向の長さは、Y方向およびZ方向の長さよりも長い。
【0014】
蓋部201と筒状筐体100は、固定部によって固定されている。具体的には、蓋部201の四隅に設けられた開口部を通して、筒状筐体100に設けられたネジ穴にネジ203が捩じ込まれており、蓋部201と筒状筐体100が固定されている。また、不図示であるが、蓋部202の四隅に開口部が設けられており、ネジによって、蓋部202と筒状筐体100が固定されている。
【0015】
蓋部201には2つのコネクタ210が設けられている。コネクタ210には、撮像装置(不図示)からの信号が入力可能に構成されており、筐体1000内に設けられた信号処理部で、信号が処理される。
【0016】
例えば、工場内で生産される製品(ワーク)の欠陥の有無を判定するために、人間による目視の欠陥判定ではなく、撮像装置により取得された画像データ信号から、システムが欠陥を認識するものがある。また、例えば、監視用システムにおいても、撮像装置により取得された画像データ信号から、不審者の認識を行うものがある。さらに、例えば、店舗内の撮像システムにおいても、店舗内に陳列されている商品の在庫をカウントするものがある。
【0017】
このようなシステムにおいて、撮像装置(不図示)から出力された画像データ信号が、コネクタ210を介して、筐体1000の内部に設けられている信号処理部に入力され、信号処理部では、様々な処理が行われる。例えば、上記例であれば、ワークの欠陥有無の判定、不審者か否かの判定、店舗内のある商品の在庫数のカウントなどである。このような、画像の認識処理においては、信号処理部として、並列的に画像データ信号を処理するGPU(Graphics Processing Unit)が利用されることが多い。信号処理部による演算量が膨大になると、信号処理部での発熱が問題となりうる。
【0018】
筒状筐体100、蓋部201、蓋部202は、いずれも金属で構成されている。金属で構成することにより、信号処理部からの発熱を放熱することが可能である。例えば、金属としては、アルミニウム、鉄、銅などから選択される。これらの金属は合金であってもよい。また、軽量、コスト、強度、加工性、放熱性の観点からアルミニウムを選択することが好ましい。
【0019】
(溝領域)
筒状筐体100の右側面、左側面(不図示)、上面には、溝形状を複数有する溝領域500が設けられている。各溝は、X方向に延在して配置されている。溝領域500を設けることにより、伝熱面積を増加させることができるため、筐体1000に設けられた信号処理部からの放熱性を向上できる。本実施形態において、溝領域500は必須ではない。筐体1000が金属で構成されていれば、ある程度の放熱性が期待できる。また、筒状筐体100の下面にも放熱性を向上させるために、溝領域を設けてもよい。さらに、
図1に示すように、蓋部202の右側面、左側面(不図示)、上面にも、溝領域500を設けることにより、より放熱性が向上する。
【0020】
(平坦面)
右側面と上面とで構成される第1の角部と、右側面と下面で構成される第2の角部には、平坦面510が設けられている。また、図示されていないが、上面と左側面とで構成される第3の角部と、左側面と下面で構成される第4の角部にも、平坦面が設けられている。放熱性を向上するという目的のためには、各角部に至るまで、Y方向およびZ方向に溝領域を拡大させることが好ましい。
【0021】
しかし、信号処理部を有する筐体1000を商品として考えた場合、筐体1000には、商標、製品番号、ISO等の認証マークなどの標記を付する必要が生じる。そこで、
図1では、右側面と上面とで構成される第1の角部と、上面と左側面とで構成される第3の角部に、平坦面510を設けている。平坦面510に商標等を付することにより、放熱性を確保しつつも、標記の視認性を高めることができる。仮に、上面に平坦面を形成して、標記を付する場合は上面のみからの視認しかできない。また、各側面に平坦面を形成して、標記を付する場合は、各側面のみからの視認しかできない。これに対して、本実施形態では、角部に平坦面(切り落とし部)を形成することにより、標記を付していることから、1つの平坦面に対して、少なくとも2つの方向から、標記を視認することができる。
【0022】
また、右側面と下面で構成される第2の角部と、左側面と下面で構成される第4の角部に設けられた平坦面は、第1の角部と第3の角部に設けられた平坦面よりも、視認性が高くない場所である。そこで、第2の角部と第4の角部の平坦面には、製品番号や認証マークの表示を付することができる。また、第1の角部と第3の角部の平坦面に、ハウスマークの商標を付する場合には、第2の角部と第4の角部の平坦面には、製品の商標を付してもよい。
【0023】
さらに、平坦面に標記を設けない場合においても、角部に平坦面を設けることにより、人が筐体を運搬するときの持ち手になったり、あるいは、筐体を所定の場所に固定するときの固定箇所になったりするという利点もある。
【0024】
(湾曲部)
図1に示すように、平坦面510は、X方向に関して、筒状筐体100の各角部の全領域にわたって設けられていない。仮にX方向に対する全ての領域にわたり平坦面510を設けると、上記のとおり、標記の視認性は高くなるが、平坦面が占める割合が増加する。このため、クリーンルームなどの製造現場においては、埃などが平坦面に蓄積して、製品の品質に影響を与える可能性がある。そこで、全て平坦面で構成するのではなく、湾曲部520を各角部に設けることにより、埃などの平坦面への蓄積を抑制することができる。湾曲部520は、筒状筐体100の外部に対して凸形状となるように湾曲している。ま湾曲部を設けることにより、筐体1000を床に落下させた場合の衝撃を緩和することができるという利点がある。
【0025】
図2は、筒状筐体100の斜視図である。符号110aは、蓋部201と筒状筐体100とが接する接合面であり、符号110bは、蓋部202と筒状筐体100とが接合する接合面である。
図2は、発熱体である信号処理部を設ける前の形態を示しているため、筒状筐体100の内部は空洞120である。
【0026】
図2においては、筒状筐体100の前面側には、突出部101(第1の突出部)が設けられており、後面側には、突出部102(第2の突出部)が設けられている。ここでは、前方の突出部101を第1の突出部とし、後方の突出部102を第2の突出部としたが、前方の突出部101を第2の突出部とし、後方の突出部102を第1の突出部としてもよい。
【0027】
突出部101は、接合面110aから前方側のX方向(第1の方向)に突出して設けられており、突出部102は、接合面110bから後方側のX方向(第1の方向)に突出して設けられている。後述するように、突出部101と突出部102には、ネジを介して、発熱体の主面と接する金属板が固定される。金属板は、発熱体の熱を伝導する機能を有するため、熱伝導部材と呼称することもある。
【0028】
突出部101と突出部102は金属で構成されている。金属としては、アルミニウム、鉄、銅、これらの合金などから選択される。軽量、コスト、強度、加工性、放熱性の観点からアルミニウムを選択することが好ましい。また、突出部101と突出部102は、筒状筐体100と同じ金属材料で構成されることが好ましい。筒状筐体100の形状を形成する際に、突出部101と突出部102とを、一体的に形成することが可能になり、プロセスの工数および材料コストの点でも有利だからである。
【0029】
図4(A)は、筒状筐体100の右側面図、
図4(B)は、筒状筐体100の上面図である。
【0030】
図4(A)には、接合面110aからX方向(負の方向)に突出する突出部101と、接合面110bからX方向(正の方向)に突出する突出部102が図示されている。
【0031】
図4(A)には、筒状筐体100の右側面と上面で構成される平坦面510と、筒状筐体100の右側面と下面で構成される平坦面510が示されている。L1は、X方向における筒状筐体100の長さであり、L2は、X方向における平坦面510の長さである。上記のとおり、湾曲部520を設けているため、L2/L1は、1よりも小さい。例えば、0.7以上0.9以下である。
【0032】
また、
図4(A)には、筒状筐体100の右側面に設けられている溝領域500が示されている。H1は、Y方向における筒状筐体100の高さであり、H2は、Y方向における溝領域500が設けられている高さ(長さ)である。上記のとおり、平坦面510と湾曲部520が設けられているため、H2/H1は、1よりも小さい。他方、放熱性を高めるために、H2/H1は、ある程度の大きさであることが好ましい。例えば、H2/H1は、0.5以上、0.7以下である。
【0033】
図4(B)に示すように、突出部101には、2つの開口部103(第1および第2の開口部)が設けられている。また、突出部102にも、2つの開口部103(第3および第4の開口部)が設けられている。これらの開口部は、後述するように、発熱体の主面と接する金属板と、突出部101および102とを固定可能とするために用いられる。
【0034】
図4(B)には、筒状筐体100の上面に設けられている溝領域500が示されている。W1は、Z方向における筒状筐体100の幅であり、W2は、Z方向における溝領域500が設けられている幅である。上記のとおり、平坦面510と湾曲部520が設けられているため、W2/W1は、1よりも小さい。他方、放熱性を高めるために、W2/W1は、ある程度の大きさであることが好ましい。例えば、W2/W1は、0.5以上、0.7以下である。
【0035】
図5(A)は、筐体1000に格納されるユニット300の斜視図であり、
図5(B)は、ユニット300のYZ平面図である。
【0036】
ユニット300が、前面部に設けられたコネクタ304を介して入力された画像データ信号を処理するユニットの場合、信号処理部302は、発熱体となりうる(以下、「信号処理部302」を「発熱体302」ということもある。)。例えば、画像の認識処理においては、信号処理部であるGPUによる演算量が膨大となり、信号処理部での発熱が問題となる。
【0037】
符号303は、Z方向(横方向)に延在して配されている回路基板であり、符号305は、Y方向(縦方向)に延在して配されている回路基板である。回路基板303と305は、前面部のコネクタ304から入力された信号を、信号処理部302に入力するまでの電気的経路に用いられる。また、信号処理部302で処理された信号を、後面部のコネクタ304から出力するまでの電気的経路に用いられる。
【0038】
入力側のコネクタ304は、種々の規格に応じたインターフェイスや独自のインターフェイスを用いることができる。たとえば、前者として、USB、HDMI(登録商標)、GbEなどが挙げられる。また、必ずしも、配線を通じて信号を入力する必要はなく、無線を通じて信号を入力してもよい。この場合、コネクタ304自体は不要となる。たとえば、Wi-FiやLTEなどを用いることができる。
【0039】
出力側のコネクタ304も、有線または無線を問わず、種々のインターフェイスを用いることが可能である。
【0040】
信号処理部302では、撮像装置からの画像信号を処理する。たとえば、マシンビジョンに用いられる画像処理の例として、パターンマッチング、ブロブ解析、エッジ測定、空間フィルタリングなどが挙げられる。
【0041】
信号処理部302は、WEBアプリケーションやAPI(Application Programming Interface)を利用して、外部からアクセス可能に構成してもよい。
【0042】
発熱体302は、例えば、六面体であり、この六面体の主面の上に金属板301の主面が熱的に接続するように設けられている。例えば、発熱体302の主面と金属板301の主面とが物理的に接触していることをいう。また、発熱体302の主面と金属板301の主面との間に伝熱シートを設けてもよい。すなわち、熱的に接続とは、単に両部材が物理的に接触するのみならず、両部材の間に熱伝導率の高い材料を有する部材を設けてもよい。ここで、主面とは、六面体が有する6つの面のうち、1番目または2番目に面積の大きい面のことである。発熱体302の主面と、金属板301の主面とを対向して設けることにより、発熱体302の熱を金属板301に効率的に伝導させることが可能となる。
【0043】
金属板301は、Z方向に均一な幅を持っていない。すなわち、
図5(A)において、前面方向の金属板301の端部は、Z方向に幅Waを有する領域(第1の幅を有する第1領域)である。また、後方の中央部に属している、金属板301が有する領域は、幅Waよりも長い幅である幅Wbを有する領域(第2の幅を有する第2領域)である。さらに、後面方向の金属板301の端部は、Z方向に幅Waを有する領域(第3の幅を有する第3領域)である。X方向に関して、第1領域と、第2領域と、第3領域が占める領域の長さLaは、第2領域のみが占める領域の長さLbよりも、長い。
【0044】
図3は、筒状筐体100にユニット300を搭載しない状態における、筒状筐体100の突出部101または突出部102を通るYZ平面の断面図である。筒状筐体100の前面から見た場合と、後面から見た場合で、基本的な構成に異なるところがないため、1つの図で形態を表現している。また、
図1に示すように、筒状筐体100には、溝領域500が設けられているが、
図3に代表される断面図においては、溝領域500の表示を適宜省略している。
【0045】
図3の突出部101(突出部102)には、
図4(B)に示すように、2つの開口部103が設けられている。また、
図5(B)に示すように、金属板301にも、前方と後方に2つずつ開口部310が設けられている。これらの開口部103と開口部310を用いて、ネジにより、金属板301と突出部101および102とが固定される。
【0046】
図3に示すように、筒状筐体100の四隅には、ネジ穴107が設けられており、
図1に示したネジ203により、蓋部201と筒状筐体100が固定されるように構成されている。
【0047】
符号106は、筐体内側の伝熱面であり、符号104、105a、105bは、ガイド溝である。
【0048】
ガイド溝104は、金属板301のためのガイド溝である。すなわち、金属板301を差し込みながら、ユニット300を筒状筐体100の内部に格納する。同様に、ガイド溝105aは、回路基板303のためのガイド溝であり、ガイド溝105bは、回路基板305のためのガイド溝である。これらのガイド溝104は、ユニット300の格納を円滑に行うとともに、格納後には、容易にユニット300の位置がずれないという機能を有する。
【0049】
図6(A)は、蓋部201の斜視図である。窪み部220は、
図6(A)の紙面奥方向に窪んでいる。窪み部220は、
図3に示す突出部101と嵌合するように構成されている。これにより、突出部101は、筐体1000の外部に露出しないように構成されている。
【0050】
筒状筐体100と蓋部201は固定部によって固定されている。具体的には、蓋部201の四隅には、ネジ穴108が設けられている。ネジ穴108と、
図3に示すネジ穴107を介して、ネジが設けられ、筒状筐体100と蓋部201とが固定される。
【0051】
図6(B)は、蓋部202の斜視図である。窪み部220は、
図6(B)の紙面奥方向に窪んでいる。窪み部220は、
図3に示す突出部102と嵌合するように構成されている。これにより、突出部102は、筐体1000の外部に露出しないように構成されている。
【0052】
筒状筐体100と蓋部202は固定部によって固定されている。具体的には、蓋部202の四隅には、ネジ穴108が設けられている。ネジ穴108と、
図3に示すネジ穴107を介して、ネジが設けられ、筒状筐体100と蓋部202とが固定される。
【0053】
なお、ネジ穴108は、ネジが有するねじ山の形状に対応したねじ溝が設けられていなくてもよい。少なくとも、筒状筐体100が有するネジ穴107にねじ溝が形成されていれば、蓋部201または蓋部202と、筒状筐体100が固定できるからである。
【0054】
また、突出部101および102が、筐体1000の外部に露出しないように構成されていることから、突出部101および102と金属板301とを固定する固定部も外部に露出せず、外観を損ねないという意匠的効果も生じる。また、突出部101および102と金属板301とを固定する固定部も外部に露出しないため、ノイズ特性や密閉性に関しても、改善させることが容易となる。
【0055】
図7は、蓋部201、筒状筐体100、蓋部202と、を備えた筐体1000の右側面から見た透視図である。突出部101は、接合面110aよりも、X方向(負方向)に向かって突出しており、金属板301と突出部101は、固定部400によって固定されている。固定部400は、例えば、ボルトとナットであり、開口部103と開口部310を介して、突出部101と金属板301とを固定してもよい。また、固定部400は、ネジである。すなわち、開口部103と開口部310にねじ溝を設けて、ねじ山を有するネジによって、両者を固定してもよい。
【0056】
図7に示すように、本実施形態では、筒状筐体100と蓋部201との接合面110aよりも、X方向(マイナス方向)に突出した突出部101を有し、突出部101において、筒状筐体100と金属板301とが固定されるように構成されている。突出部101を設けることにより、筒状筐体100の上面と対向する金属板301の面積を拡大することができ、発熱体302からの熱を効率的に放熱することが可能となる。特許文献1では、筐体を構成する面の一部としか金属板(放熱金具)が接触していない。また、特許文献1では、本実施形態のように、筐体に突出部が設けられていないことから、金属板と筐体を構成する面とが対向する面積を大きくすることができない。これに対して、本実施形態では、突出部が設けられていることから、金属板と筐体を構成する面とが対向する面積を、蓋部と筒状筐体の接合面に制限されることなく、より大きくすることができ、筐体を構成する面による放熱効果を増加させることができる。
【0057】
また、同様に、本実施形態では、筒状筐体100と蓋部202との接合面110bよりも、X方向(プラス方向)に突出した突出部102を有し、突出部102において、筒状筐体100と金属板301とが固定されるように構成されている。突出部102を設けることにより、筒状筐体100の上面と対向する金属板301の面積を拡大することができ、発熱体302からの熱を効率的に放熱することが可能となる。
【0058】
発熱体302からの熱放出をより効率的に行うためには、
図5(A)および(B)に示すように、金属板301の主面の面積を発熱体302の主面の面積よりも大きくする方がよい。発熱体302からの熱放出をより効率的に行うためには、
図5(A)および(B)のように、平面視(XZ平面に対する正投影)において、発熱体302の主面の外延の全部を覆うように、発熱体302と金属板301とが重複するように構成する。
【0059】
図8に、ユニット300を筒状筐体100に搭載した場合のYZ平面の断面図を示す。ガイド溝104には、金属板301が設けられている。これにより、筐体内側の伝熱面106のほぼ全面と、金属板301の主面の全てが対向するように格納される。また、ガイド溝105a、105bは、回路基板303と305のそれぞれが対応するように、設けられている。
【0060】
Z方向におけるガイド溝104の幅は、遊びを持たせるために、
図5(A)に示す幅Wbよりも若干広い幅に設定されている。同様に、ガイド溝105aおよび105bも、遊びを持たせるように構成されている。
【0061】
ところで、Z方向において、突出部101(102)の幅は所定の大きさの範囲に制限される。すなわち、突出部101(102)の幅を最大限に広げようとすると、ネジ穴107が設けられない可能性がある。そこで、Z方向における、筒状筐体100の伝熱面106の幅を、突出部101(102)の幅よりも大きくするために、ガイド溝104の幅は、突出部101(102)の幅よりも大きくなっている。また、伝熱面106の幅を最大限生かすために、
図5(A)に示すように、金属板301の前方または後方の端部の領域は、幅Waを有する領域とし、端部以外の中央部分の領域は、幅Waよりも広い幅である幅Wbを有する領域となるように設計している。これにより、伝熱面106と対向する金属板301の面積も大きくすることができ、筐体面による放熱効果をより向上させることができる。
【0062】
(突出部の長さ)
図4(A)と
図4(B)に示すように、X方向に関して、左側の接合面110aから突出部101が突出している長さは、右側の接合面110bから突出部102が突出している長さよりも長い。ここで、
図4(A)および(B)において、筒状筐体100の前方部には、湾曲部520が設けられており、後方部には、平坦面510が設けられている。これに対応して、
図6(A)に示すように、前方部に配される蓋部201の4つの角には、湾曲部が設けられている。また、
図6(B)に示すように、後方部に配される蓋部202の4つの角には、平坦面が設けられている。すなわち、蓋部201の正面図の面積(YZ方向の面積)は、蓋部202の正面図の面積(YZ方向の面積)よりも大きい。すなわち、蓋部201の方が、蓋部202よりも表面積が大きいことから、発熱体(信号処理部)302からの熱を放熱させる機能が高いこととなる。そのため、突出部102の突出する長さよりも、突出部101の突出する長さを大きくし、伝熱特性を向上することにより、結果的に筐体1000の放熱特性を向上させている。
【0063】
(溝領域とガイド溝の作製方法)
図2に示すように、溝領域500を構成する複数の溝は、筒状筐体100の長軸方向(X方向)に延在するように設けられている。筒状筐体100を押出成形で製造する場合において、溝領域を有する金型を用いれば、筒状筐体100に、長軸方向に延在する複数の溝を容易に形成できるというメリットがある。
【0064】
また、
図3に示すように、ガイド溝104、105a、105bも、筒状筐体100の長軸方向(X方向)に延在するように設けられている。上記のとおり、筒状筐体100の外面部に設けられている溝領域500を押出成形で製造する場合において、溝領域500とガイド溝104、105a、105bを同一工程で形成することができる。
【0065】
(第2の実施形態)
図9は、本実施形態に係るユニット300の斜視図である。第1の実施形態と異なるのは、伝熱シート320が金属板301の上に設けられている点である。
【0066】
図7に示すように、固定部400により、金属板301の上面の全てが、筒状筐体100の内側の伝熱面106と接するように構成するのが、熱放散の点からは好ましい。しかし、発熱体302や金属板301の自重や、製造上のずれにより、金属板301が撓む可能性がある。金属板301が撓みにより、金属板301と筒状筐体100の上面との間の接触が不良になり、熱伝導が不十分になることも想定される。そこで、本実施形態では、金属板301と筒状筐体100の上面との間に、伝熱シート320を設けることにより、熱放散の低下を抑制している。
【0067】
伝熱シート320は、熱伝導率が高く、厚さ方向(Y方向)に伝熱特性が優れており(厚さ方向に容易に変形することのできる弾性体であればよい。例えば、シリコンシートや、アクリルなどで構成されるエラストマーシート、垂直方向にグラファイトが配置されたシートなどから、用途と必要な特性に応じて選択される。伝熱シート320は、厚さ方向に変形できるので、金属板301と筒状筐体100を引寄せて固定することで、金属板301の上面と筒状筐体100内側の伝熱面106との隙間を埋めて、筒状筐体100側に熱を伝熱することができる。
【0068】
(第3の実施形態)
図10は、上記実施形態で説明した発熱体302以外に発熱体がある場合の発熱体の配置位置を示した図である。
【0069】
図10(A)は、複数の回路基板305の間であって、筒状筐体100の底面に接触しない位置に、発熱体331が配されている形態を示す図である。この場合、発熱体331の上部には、発熱体302があるため、筒状筐体100の上面による放熱効果を十分に利用することができない。また、発熱体331は、発熱体331の左右を回路基板305により挟まれていることから、筒状筐体100の側壁による放熱効果も利用することができない。そこで、本実施形態では、筒状筐体100の底面による放熱効果を利用する。具体的には、発熱体331に放熱部材332を接触させ、この放熱部材332と筒状筐体100の底面とをネジ333を用いて固定する。これにより、発熱体331からの熱は、筒状筐体100の底面へ伝導させることが可能となる。この際、発熱体331と放熱部材332は、前述した伝熱シートなどを介して熱的に接続させることがより望ましい。さらに、放熱部材332と筒状筐体100の底面の間にも伝熱シートを設けて、筒状筐体100の底面を介して、放熱を図ってもよい。
【0070】
放熱部材332は、例えば、金属部材であり、アルミニウム、鉄、銅、これらの合金から選択される。また、放熱部材332は、金属部材に限られず、セラミックスの無機粉やアルミニウム、銅などの金属粉などからなる熱伝導性フィラーを含有した樹脂材料であってもよい。また、ネジ333は、必ずしも必須の構成ではない。すなわち、放熱部材332と筒状筐体100の底面との間で熱伝導を行うように構成すればよいため、放熱部材332と筒状筐体100とを接するように固定する固定部を設ければよい。例えば、放熱部材332と筒状筐体100の底面を接着させる接着材であってもよい。接着材としては、熱伝導率の高い特性を有したものであって、膜厚の薄い形態のものを用いることが好ましい。
【0071】
図10(B)は、回路基板305と筒状筐体100の側面の間に発熱体341が配されている形態を示す図である。放熱部材342を設けない場合、発熱体341の主面の面積(XY平面の面積)が小さく、かつ、発熱体341と筒状筐体100の側面との間の距離が大きいため、筒状筐体100の側面を利用した放熱効果はさほど見込めない。しかし、発熱体341に熱的に接続させた部材を、筒状筐体100内側の側面に固定すると、ユニット300に大きなひずみが発生して好ましくない場合がある。他方、
図10(B)に示すように、発熱体341の主面の面積よりも大きい面積を有する主面を備えた放熱部材342を、発熱体341と筒状筐体100の側面との間に設ければ、筒状筐体100の側面を利用した放熱効果が期待できる。また、
図10(B)では、放熱部材342の主面と、筒状筐体100の側面は対向しているが、接触していない形態を示している。このように、放熱部材342の主面と筒状筐体100の側面が接していなくてとも、空気を通じて、発熱体341からの熱の熱放散を行うことができる。また、放熱部材342の主面と、筒状筐体100の側面を接するように構成すれば、より高効率で発熱体341からの熱を外部に放出することが可能である。
【0072】
なお、上記説明では、放熱部材342と筒状筐体100の側面は接触していない構成を説明した。しかし、本実施形態ではこの形態に限らず、放熱部材342と筒状筐体100の一部、あるいは、放熱部材342と筒状筐体100の半分以上の領域が接触した構成としてもよい。
【0073】
(第4の実施形態)
本実施形態は、上記実施形態で説明した蓋部201と筒状筐体100との接合に関する部材を説明するものである。
【0074】
図11(A)は、蓋部201の構成を示した図であり、蓋部201の底部の接合面には、凸部231が設けられている。他方、
図11(B)は、筒状筐体100の構成を示した図であり、筒状筐体100の底部の接合面には、凹部232が設けられている。
【0075】
ここで、
図11において、凸部231と凹部232は、アルマイト処理がされてないアルミニウムで構成されている。他方、凸部231と凹部232とは異なる部材、具体的には、蓋部201の外装面および内装面、筒状筐体100との接合面のうち凸部231以外の面は、アルマイト処理がされているアルミニウムで構成されている。同様に、筒状筐体100の外装面および内装面、蓋部201との接合面のうち凹部232以外の面は、アルマイト処理がされているアルミニウムで構成されている。アルマイト処理をすることにより、アルミニウムの表面には酸化膜が形成される。アルマイト処理によって、耐摩耗性や耐腐食性などが向上するため、外装、内装等は、アルマイト処理をすることが好ましい。他方、アルマイト処理を行うと、熱伝導率は、約1/3に低下するというデメリットもある。
【0076】
ところで、筒状筐体100の各面(上面、両側面、底面)を利用して熱を伝導する場合、筒状筐体100と組み合わされる蓋部201の筐体も利用して外部に熱を放散させることが好ましい。そこで、本実施形態では、筒状筐体100と蓋部201との接続面に、非アルマイト処理の凹凸部材(嵌合部材)を設けることにより、蓋部201も熱の経路として効率的に利用している。また、筒状筐体100と蓋部201、202を電気的にも確実に接続させることができるので、ノイズ特性等が向上する効果を得ることもできる。
【0077】
なお、上記では、蓋部201の接合面に凸部を設けて、筒状筐体100の接合面に凹部を設けたが、蓋部201の接合面に凹部を設けて、筒状筐体100の接合面に凸部を設けてもよい。また、蓋部201だけでなく、蓋部202の接合面と、蓋部202と接触する筒状筐体100の接合面に、非アルマイト処理の凹凸部材(嵌合部材)を設けてもよい。さらに、筒状筐体100を構成する4辺のうち、1辺だけでなく、複数の辺や、すべての辺に、非アルマイト処理の凹凸部材(嵌合部材)を設けてもよい。また、凸部と凹部の間に、金属箔などを挿入することで、加工寸法の誤差などを吸収して、確実に接触する構成とすることもできる。
【0078】
(その他の形態)
上記実施形態では、発熱体を、撮像装置からの映像データの信号を処理する信号処理部としたが、発熱体であったら、これに限定されない。
【0079】
また、本発明は、以上の実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、いずれかの実施の形態の一部の構成を他の実施の形態に追加した例や、他の実施の形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な態様で実施することができる。
【符号の説明】
【0080】
100 筒状筐体
101、102 突出部
201、202 蓋部
300 ユニット
301 金属板
302 発熱体