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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】通信装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/15 20060101AFI20240122BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20240122BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20240122BHJP
   H04W 4/38 20180101ALI20240122BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20240122BHJP
【FI】
H04B7/15
G08B25/10 A
H04W28/06 110
H04W4/38
H04W84/18 110
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020050035
(22)【出願日】2020-03-19
(65)【公開番号】P2021150861
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2022-10-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000108085
【氏名又は名称】セコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】杉本 芳幸
(72)【発明者】
【氏名】松田 穣
【審査官】対馬 英明
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-089092(JP,A)
【文献】特開2017-118407(JP,A)
【文献】特開平10-178408(JP,A)
【文献】特開2015-014986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/14-7/22
G08B 23/00-31/00
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2周波数帯で通信する第2通信方式のフレーム形式に準拠した第2フレームを格納し、前記第2周波数帯より周波数が高い第1周波数帯で通信する第1通信方式のフレーム形式に準拠し、前記第2フレームの宛先と同一の宛先を有する第1フレームを生成する生成部と、
前記第1周波数帯で前記第1フレームを送信するフレーム送信部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記第2フレームを格納しているか否かを示す格納情報を付与した前記第1フレームを生成する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記第2周波数帯で前記第2フレームを受信するフレーム受信部をさらに備え、
前記生成部は、前記第2フレームを用いて前記第1フレームを生成する、請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記フレーム送信部は、前記第1周波数帯で前記第1フレームの送信に失敗したとき、前記第2周波数帯で前記第2フレームを送信する、請求項1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項5】
第2周波数帯で通信する第2通信方式のフレーム形式に準拠した第2フレームを格納し、前記第2周波数帯より周波数が高い第1周波数帯で通信する第1通信方式のフレーム形式に準拠した第1フレームを、前記第1周波数帯で受信するフレーム受信部と、
前記第1通信方式のフレーム形式及び前記第2通信方式のフレーム形式に基づいて前記第1フレームを解析する解析部と、
前記解析の結果に応じて所定の出力を行う出力部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項6】
前記解析部は、前記第1フレームが前記第2フレームを格納しているか否かを、前記第1フレームに付与された、前記第2フレームを格納しているか否かを示す格納情報に基づいて判定し、前記判定の結果に基づいて前記第1フレームを解析する、請求項5に記載の通信装置。
【請求項7】
検知装置、中継装置、及び制御装置を備えるシステムであって、
前記検知装置は、
前記検知装置の周囲の状態を検知する状態検知部と、
第2周波数帯で通信する第2通信方式のフレーム形式に準拠し、前記検知に基づく情報を格納した前記制御装置宛の第2フレームを、前記第2周波数帯で送信する情報送信部と、を備え、
前記中継装置は、
前記第2周波数帯で前記第2フレームを受信するフレーム受信部と、
前記第2フレームを格納し、前記第2周波数帯より周波数が高い第1周波数帯で通信する第1通信方式のフレーム形式に準拠し、前記第2フレームの宛先と同一の宛先を有する第1フレームを生成する生成部と、
前記第1周波数帯で前記第1フレームを送信するフレーム送信部と、を備え、
前記制御装置は、
前記第1周波数帯で前記第1フレームを受信するフレーム受信部と、
前記第1通信方式のフレーム形式及び前記第2通信方式のフレーム形式に基づいて前記第1フレームを解析する解析部と、
前記解析の結果に応じて所定の出力を行う出力部と、を備える、
ことを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中継装置を使用して通信を中継するシステム及びシステムを構成する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
事業所、住宅における火災等の異常をセンサが検知し、制御装置に通知する通知システムが存在する。このシステムは、センサが異常を検知して異常信号を無線で送信し、送信された異常信号を他の装置が中継して警報器、制御装置等に無線で送信することにより、センサから離れた場所で異常を検知し、異常に応じた対応をすることができる。広い面積を有する事業所などでは、離れて配置されたセンサと制御装置との間に複数の中継装置を設置し、中継装置を介してセンサと制御装置とを接続している。
【0003】
例えば、特許文献1には、通信速度が異なる2つの周波数割当帯域の特定小電力無線を使用することにより、通信速度の高速化を可能とする警報システムが開示されている。より具体的には、特許文献1には、中継アダプタが住警器から426MHzの火災連動信号を受信して、920MHzの火災連動信号に変換して送信することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-14986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の発明では、426MHzの火災連動信号を920MHzの火災連動信号に変換することが必要であるため、中継アダプタにおける処理の負荷が大きい。
【0006】
本発明の目的は、容易にフレーム送信の高速化を実現できる通信装置及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明は、第2周波数帯で通信する第2通信方式のフレーム形式に準拠した第2フレームを格納し、第2周波数帯より通信速度が速い第1周波数帯で通信する第1通信方式のフレーム形式に準拠し、第2フレームの宛先と同一の宛先を有する第1フレームを生成する生成部と、第1周波数帯で第1フレームを送信するフレーム送信部と、を備える通信装置を提供する。
【0008】
この通信装置において、生成部は、第2フレームを格納しているか否かを示す格納情報を付与した第1フレームを生成することが好適である。
【0009】
この通信装置は、第2周波数帯で第2フレームを受信するフレーム受信部をさらに備え、生成部は、第2フレームを用いて第1フレームを生成することが好適である。
【0010】
この通信装置において、フレーム送信部は、第1周波数帯で第1フレームの送信に失敗したとき、第2周波数帯で第2フレームを送信することが好適である。
【0011】
本発明は、第2周波数帯で通信する第2通信方式のフレーム形式に準拠した第2フレームを格納し、第2周波数帯より通信速度が速い第1周波数帯で通信する第1通信方式のフレーム形式に準拠した第1フレームを、第1周波数帯で受信するフレーム受信部と、第1通信方式のフレーム形式及び第2通信方式のフレーム形式に基づいて第1フレームを解析する解析部と、解析の結果に応じて所定の出力を行う出力部と、を備える通信装置を提供する。
【0012】
この通信装置において、解析部は、第1フレームが第2フレームを格納しているか否を、第1フレームに付与された、第2フレームを格納しているか否かを示す格納情報に基づいて判定し、判定の結果に基づいて第1フレームを解析することが好適である。
【0013】
本発明は、検知装置、中継装置、及び制御装置を備えるシステムであって、検知装置は、検知装置の周囲の状態を検知する状態検知部と、第2周波数帯で通信する第2通信方式のフレーム形式に準拠し、検知に基づく情報を格納した制御装置宛の第2フレームを、第2周波数帯で送信する情報送信部と、を備え、中継装置は、第2周波数帯で第2フレームを受信するフレーム受信部と、第2フレームを格納し、第2周波数帯より通信速度が速い第1周波数帯で通信する第1通信方式のフレーム形式に準拠し、第2フレームの宛先と同一の宛先を有する第1フレームを生成する生成部と、第1周波数帯で第1フレームを送信するフレーム送信部と、を備え、制御装置は、第1周波数帯で第1フレームを受信するフレーム受信部と、第1通信方式のフレーム形式及び第2通信方式のフレーム形式に基づいて第1フレームを解析する解析部と、解析の結果に応じて所定の出力を行う出力部と、を備えるシステムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る通信装置及びシステムは、容易にフレーム送信の高速化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】中継装置20における中継処理の概要を説明するための図である。
図2】警備システム1の概略構成図の一例である。
図3】検知装置10の機能ブロック図の一例である。
図4】中継装置20の機能ブロック図の一例である。
図5】第1形式及び第2形式に準拠したフレームの一例である。
図6】通信管理表の一例である。
図7】制御装置30の機能ブロック図の一例である。
図8】中継処理のフローチャートの一例である。
図9】受信処理のフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を適用した警備システムの実施の形態について図を参照しつつ説明する。本発明の通信装置は、後述する中継装置であっても検知装置であってもよいが、本実施の形態は、通信装置が中継装置の場合である。
【0017】
図1は、中継装置20における中継処理の概要を説明するための図である。
【0018】
中継装置20は、後述する警備システム1の中継処理の一部を担い、第1周波数帯で通信する第1通信方式の無線通信と、第2周波数帯で通信する第2通信方式の無線通信とを処理する。第1周波数帯は、第2周波数帯より周波数が高く、第1周波数帯における通信は、第2周波数帯における通信より高速である。第1周波数帯の一例は、920MHz帯であり、第2周波数帯の一例は、426MHz帯である。また、第1通信方式の第1周波数帯における占有帯域幅は、第2通信方式の第2周波数帯における占有帯域幅より広い。第1通信方式の一例は、ARIB STD-T108に規定された通信方式であり、第2通信方式の一例は、ARIB STD-30に規定された通信方式である。
【0019】
中継装置20は、第1通信方式のフレーム形式に準拠したフレームである第1フレーム、及び、第2通信方式のフレーム形式に準拠したフレームである第2フレームを受信する。フレームとは、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルのデータリンク層(第2層)におけるデータ通信の単位である。以下、第1通信方式のフレーム形式を第1形式と称し、第2通信方式のフレーム形式を第2形式と称することがある。
【0020】
中継装置20は、第1フレームを第1周波数帯で受信すると、受信した第1フレームを第1周波数帯で送信して、第1フレームの中継処理を完了する。
【0021】
中継装置20は、第2フレームを第2周波数帯で受信すると、受信した第2フレームをフレーム内のデータを変換せずにそのまま第1形式に準拠した第1フレームに格納し、第1フレームの宛先に第2フレームの宛先を設定する。次に、中継装置20は、第1フレームを第1周波数帯で送信し、送信に失敗したとき、第2フレームを送信して、第2フレームの中継処理を完了する。
【0022】
中継装置20は、第2周波数帯で第2フレームを受信すると、第2フレームを格納した第1フレームを生成し、第2周波数帯より高速な第1周波数帯で送信する。中継装置20は、第1フレームに第2フレームをそのまま格納することで第1フレームを生成できるため、フレームの変換を行うことが不要である。したがって、中継装置20に変換の処理の負荷を与えることなく、容易にフレーム送信の高速化を実現できる。
【0023】
また、図1には明記していないが、中継装置20は、第2フレームを含んだ第1フレームを第1周波数で受信したときには、図1に示した第2フレームを含まない第1フレームと同様に、第1周波数で送信する。なお、このとき送信に失敗すると、中継装置20は、第1フレームから第2フレームを抽出して送信する。
【0024】
図2は、警備システム1の概略構成図の一例である。
【0025】
警備システム1は、検知装置10、10′と、中継装置20、20′、20′′と、制御装置30とを有する。検知装置10、10′は、それぞれの近傍に存在する窓からの侵入者を検知する装置であり、検知装置10が第2周波数帯で通信し、検知装置10′が第1周波数帯で通信することを除いて同様な構成を有する。中継装置20、20′、20′′は、通信装置の一例であり、それぞれ同様な構成を有する。
【0026】
図3は、検知装置10の機能ブロック図の一例である。
【0027】
検知装置10は、検知装置10の周囲の状態(窓の開放や侵入者等)を検知する。検知装置10は、検知に基づく情報を格納した制御装置30宛の第2フレームを第2周波数帯で送信する。そのために、検知装置10は、通信部11と、センサ12と、記憶部13と、処理部14とを有する。
【0028】
通信部11は、小電力無線の通信インタフェース回路を含み、送信部111と受信部112とを有する。送信部111は、処理部14の指示に基づいて第2周波数帯で第2通信方式に従って中継装置20等にフレームを送信する。受信部112は、中継装置20等が送信したフレームを第2周波数帯で第2通信方式に従って受信し、受信フレームに格納された情報を処理部14に出力する。
【0029】
センサ12は、周囲の状態として検知装置10の近傍に存在する窓からの侵入者を検知し、検知した内容を示す検知信号を処理部14に出力する侵入検知センサである。センサ12として、公知のレーザーセンサ、赤外線センサ等を使用できる。また、周囲の状態として、検知装置10の近傍に存在する窓の開放を検知し、検知した内容を示す検知信号を処理部14に出力する開放検知センサであってもよい。センサ12として、公知のマグネットセンサ等を使用できる。また、上記に限らずセンサ12は、周囲の状態として検知装置10の近傍に存在する窓が割られたことを検知するガラス破壊検知センサであってもよいし、周囲の状態として検知装置10の周囲に存在する不審者を検知する画像センサ等でもあってもよい。このように、周囲の状態として検知したい事象に応じたセンサ12を使用すればよい。
【0030】
記憶部13は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置のうちの少なくとも一つを有する。記憶部13は、処理部14による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。
【0031】
例えば、記憶部13は、ドライバプログラムとして、通信部11を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、記憶部13は、オペレーティングシステムプログラムとして、ARIB STD-30等の通信方式による通信制御プログラム等を記憶する。また、記憶部13は、アプリケーションプログラムとして、各種データの送受信を行うデータ処理プログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部13にインストールされてもよい。
【0032】
処理部14は、組み込み型のマイクロプロセッサユニットと、ROM、RAMなどのメモリと、その周辺回路とを有し、検知装置10の各種信号処理を実行する。処理部14は、検知装置10の各種処理が記憶部13に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)等に応じて適切な手順で実行されるように、通信部11等の動作を制御する。そのために、処理部14は、マイクロプロセッサユニット上で動作するプログラムの機能モジュールとして実装される状態検知部141及び情報送信部142を有する。処理部14が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして検知装置10に実装されてもよい。
【0033】
検知装置10′は、通信部11が第1周波数で第1通信方式に従って通信することを除いて、検知装置10と同様な構成を有する。
【0034】
検知装置10及び10′のセンサ12は、火災検知センサ等、他の事象を検知するセンサであってもよい。また、検知装置10及び10′は、事業所で働く社員等が携帯するICカードが近接したことを検知し、ICカードに記憶されたカード識別子を読み取る、ICカードリーダ等の装置であってもよい。
【0035】
図4は、中継装置20の機能ブロック図の一例である。
【0036】
中継装置20は、図1で説明したような中継処理により、受信フレーム又は受信フレームを格納したフレームを、第1周波数帯又は第2周波数帯で送信する。そのために、中継装置20は、第1通信部21と、第2通信部22と、記憶部23と、処理部24とを有する。
【0037】
第1通信部21は、小電力無線の通信インタフェース回路を含み、第1送信部211と第1受信部212とを有する。第1送信部211は、処理部24の指示に基づいて第1周波数帯で第1通信方式に従って中継装置20′等にフレームを送信する。第1受信部212は、中継装置20′等が送信したフレームを第1周波数帯で第1通信方式に従って受信し、受信フレームに格納された情報を処理部24に出力する。
【0038】
第2通信部22は、小電力無線の通信インタフェース回路を含み、第2送信部221と第2受信部222とを有する。第2送信部221は、処理部24の指示に基づいて第2周波数帯で第2通信方式に従って中継装置20′等にフレームを送信する。第2受信部222は、中継装置20′等が送信したフレームを第2周波数帯で第2通信方式に従って受信し、受信フレームに格納された情報を処理部24に出力する。
【0039】
記憶部23は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置のうちの少なくとも一つを有する。記憶部23は、処理部24による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。
【0040】
例えば、記憶部23は、ドライバプログラムとして、第1通信部21及び第2通信部22を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、記憶部23は、オペレーティングシステムプログラムとして、ARIB STD-T108等の通信方式による通信制御プログラム等を記憶する。また、記憶部23は、アプリケーションプログラムとして、各種データの送受信を行うデータ処理プログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部23にインストールされてもよい。
【0041】
記憶部23には、データとして、通信管理表等が記憶される。通信管理表の詳細については後述する。
【0042】
処理部24は、組み込み型のマイクロプロセッサユニットと、ROM、RAMなどのメモリと、その周辺回路とを有し、中継装置20の各種信号処理を実行する。処理部24は、中継装置20の各種処理が記憶部23に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム等)等に応じて適切な手順で実行されるように、第1通信部21、第2通信部22等の動作を制御する。そのために、処理部24は、フレーム受信部241、生成部242及びフレーム送信部243を有する。処理部24が有するこれらの各部は、マイクロプロセッサユニット上で動作するプログラムの機能モジュールとして実装されるが、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして中継装置20に実装されてもよい。
【0043】
中継装置20′、20′′は、中継装置20と同様な構成を有する。
【0044】
図5は、第1形式及び第2形式に準拠したフレームの一例である。
【0045】
図の上段は、第1形式に準拠したフレームの一例であり、図の下段は、第2形式に準拠したフレームの一例である。第1形式に準拠したフレーム及び第2形式に準拠したフレームは、いずれも、ヘッダ、ペイロード、FCS(Frame Check Sequence)からなる。
【0046】
ヘッダは、フレームの制御情報を格納する領域であり、フレームの宛先、フレームの送信元、フレーム番号を含む。本実施の形態において、宛先及び送信元の一方は、検知装置10又は検知装置10′のアドレスであり、他方は、制御装置30のアドレスである。フレーム番号は、宛先及び送信元の組毎にフレームを識別する番号であり、フレーム送信時に送信元の装置によって宛先別に0~最大値(例えば127)まで昇順に付番される。送信元の装置は、ある宛先に対するフレーム番号が最大値に達すると、次のフレーム番号として0を付番する。本実施の形態において、フレーム番号、宛先及び送信元は、第1形式に準拠したフレームのヘッダ内ではこの順に並び、第2形式に準拠したフレームのヘッダ内では宛先、送信元、フレーム番号の順に並ぶ。なお、フレーム番号は、ヘッダに代えてペイロードの所定の位置に格納されてもよい。
【0047】
第1形式に準拠したフレームのヘッダは、さらに、格納情報を含む。格納情報は、第1形式に準拠したフレームのペイロードが第2形式に準拠したフレームを含むか否かを示す情報である。なお、格納情報は、ヘッダに代えてペイロードの所定の位置に付与されてもよい。
【0048】
ペイロードは、フレームで運搬されるデータが格納される領域である。第1形式及び第2形式は、ペイロード内部の領域の使い方を定義していない。第1形式に準拠したフレームのペイロードは、所定のデータを含むことも、第2形式に準拠したフレームを含むこともある。第2形式に準拠したフレームのペイロードは、第1形式に準拠したフレームの所定のデータと形式が異なる他の所定のデータを含む。以下、第1形式に準拠したフレームに含まれる所定のデータの形式を第1データ形式と称し、第2形式に準拠したフレームに含まれる他の所定のデータの形式を第2データ形式と称することがある。
【0049】
FCSは、通信中にデータに誤りが生じたか否かを調べるため、送信時にフレームの末尾に付加される誤り検出符号である。
【0050】
図6は通信管理表の一例である。
【0051】
通信管理表には、中継装置20が中継可能なフレームの宛先及び送信元の組、その組を有する最新の送信フレームに付番されていたフレーム番号等が互いに関連付けられて記憶される。中継可能なフレームの宛先及び送信元の組は、検知装置10、制御装置30等の設置時に通信管理表に登録される。図6において、宛先欄及び送信元欄の10、10′及び30は、それぞれ検知装置10、10′及び制御装置30を示す。
【0052】
図7は、制御装置30の機能ブロック図の一例である。
【0053】
制御装置30は、検知装置10が送信したフレームを受信し、フレームの内容に応じた制御を行う。そのために、制御装置30は、第1通信部31と、第2通信部32と、記憶部33と、表示部34と、処理部35とを有する。
【0054】
第1通信部31は、小電力無線の通信インタフェース回路を含み、第1送信部311と第1受信部312とを有する。第1送信部311は、処理部35の指示に基づいて第1周波数帯で第1通信方式に従って中継装置20′′等にフレームを送信する。第1受信部312は、中継装置20′′等が送信したフレームを第1周波数帯で第1通信方式に従って受信し、受信フレームに格納された情報を処理部35に出力する。
【0055】
第2通信部32は、小電力無線の通信インタフェース回路を含み、第2送信部321と第2受信部322とを有する。第2送信部321は、処理部35の指示に基づいて第2周波数帯で第2通信方式に従って中継装置20′′等にフレームを送信する。第2受信部322は、中継装置20′′等が送信したフレームを第2周波数帯で第2通信方式に従って受信し、受信フレームに格納された情報を処理部35に出力する。
【0056】
記憶部33は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置のうちの少なくとも一つを有する。記憶部33は、処理部35による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。
【0057】
例えば、記憶部33は、ドライバプログラムとして、第1通信部31及び第2通信部32を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、記憶部33は、オペレーティングシステムプログラムとして、ARIB STD-T108等の通信方式による通信制御プログラム等を記憶する。また、記憶部33は、アプリケーションプログラムとして、各種データの送受信を行うデータ処理プログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部33にインストールされてもよい。
【0058】
表示部34は、静止画像等の出力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル式の表示装置、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等である。表示部34は、処理部35から供給されるデータに応じた静止画像データに応じた静止画像等を表示する。例えば、表示部34は、処理部35から入力された、検知装置10が検知した内容を表示する。
【0059】
処理部35は、組み込み型のマイクロプロセッサユニットと、ROM、RAMなどのメモリと、その周辺回路とを有し、制御装置30の各種信号処理を実行する。処理部35は、制御装置30の各種処理が記憶部33に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)等に応じて適切な手順で実行されるように、第1通信部31等の動作を制御する。そのために、処理部35は、フレーム受信部351、解析部352及び出力部353を有する。処理部35が有するこれらの各部は、マイクロプロセッサユニット上で動作するプログラムの機能モジュールとして実装されるが、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして制御装置30に実装されてもよい。
【0060】
図8は、中継処理のフローチャートの一例である。
【0061】
以下、図8に示したフローチャートを参照しつつ、中継装置20の動作の例を説明する。以下に説明する動作は、予め記憶部23に記憶されているプログラムに基づき、主に処理部24により各要素と協働して実行される。
【0062】
最初に、フレーム受信部241は、第1受信部212又は第2受信部222を介してフレームを受信するまで待機する(S11)。フレームの一例は、検知装置10の状態検知部141がセンサ12から受信した検知信号に基づいて自らの周囲の状態を検知し、情報送信部142が検知に基づく情報を格納し送信部111を介して送信した、第2形式に準拠した制御装置30宛のフレームである。
【0063】
次に、フレーム受信部241は、第1受信部212又は第2受信部222を介したフレームの受信に成功すると(S12)、フレームの送信元にACK(acknowledgement)を送信し、受信フレームを記憶部23に記憶する。
【0064】
次に、フレーム受信部241は、受信フレームが第1形式に準拠しているか否を判定する(S13)。フレーム受信部241は、第1受信部212を介してフレームを受信したとき、受信フレームが第1形式に準拠していると判定し、第2受信部222を介してフレームを受信したとき、受信フレームが第2形式に準拠していると判定する。
【0065】
受信フレームが第1形式に準拠しているとき(S13-Y)、フレーム送信部243は、第1送信部211を介して、S12で受信したフレームを送信し(S14)、処理をS11に進める。
【0066】
受信フレームが第1形式に準拠していないとき(S13-N)、生成部242は、受信フレーム(すなわち、第2フレーム)を格納し第1形式に準拠した第1フレームを生成する(S15)。
【0067】
具体的には、生成部242は、第1フレームのペイロードに第2フレームを格納し、第1フレームの格納情報に、第2フレームを格納していることを示すフラグを設定する。さらに、生成部242は、第2フレームの宛先及び送信元の値を、それぞれ第1フレームの宛先及び送信元に設定し、第2フレームのフレーム番号を、第1フレームのフレーム番号に設定する。第1通信方式及び第2通信方式のアドレス体系が異なるとき、生成部242は、予め記憶部23に記憶された両方式のアドレスの対応表に基づいて第2フレームのアドレスを第1フレームのアドレスに変換し、第1フレームの宛先及び送信元に設定してもよい。中継装置20は、第1フレームに第2フレームをそのまま格納することで、第2フレームを第1フレームに変換する負荷をかけずに容易に第1フレームを生成できる。
【0068】
次に、フレーム送信部243は、第1送信部211を介して、生成部242が生成した第1フレームを送信する(S16)。第1フレームには第2フレームが格納されており、第1周波数帯は第2周波数帯より通信速度が速いため、中継装置20は、第2フレームを、第2周波数帯で送信するときより高速に送信できる。
【0069】
次に、フレーム送信部243は、フレームの送信に成功したか否かを判定する(S17)。フレームの送信に成功したとき(S17-Y)、フレーム送信部243は、記憶部23に記憶した受信フレームを削除し、処理をS11に進める。
【0070】
フレームの送信に失敗したとき(S17-N)、フレーム送信部243は、第2送信部221を介して、S12で受信し記憶部23に記憶したフレーム(すなわち、第2フレーム)を送信する(S18)。中継装置20は、S16で第2フレームを含む第1フレームを高速に通信できないときでも、S18で第2フレームを送信することができるため、第2フレームの中継が成功する確率を増加させることができる。
【0071】
次に、フレーム送信部243は、記憶部23に記憶した受信フレームを削除し、処理をS11に進める。以上により、中継処理の説明を終了する。
【0072】
図9は、受信処理のフローチャートの一例である。
【0073】
以下、図9に示したフローチャートを参照しつつ、制御装置30の動作の例を説明する。以下に説明する動作は、予め記憶部33に記憶されているプログラムに基づき、主に処理部35により各要素と協働して実行される。
【0074】
最初に、フレーム受信部351は、第1受信部312又は第2受信部322を介してフレームを受信するまで待機する(S31)。このフレームは、例えば、検知装置10が送信し、中継装置20、20′、20′′が中継した、制御装置30宛のフレームである。
【0075】
次に、フレーム受信部351は、第1受信部312又は第2受信部322を介したフレームの受信に成功すると(S32)、フレームの送信元にACKを送信し、受信フレームを記憶部33に記憶する。
【0076】
次に、解析部352は、受信フレームが第1形式に準拠しているか否を判定する(S33)。解析部352は、第1受信部312を介してフレームを受信したとき、受信フレームが第1形式に準拠していると判定し、第2受信部322を介してフレームを受信したとき、受信フレームが第2形式に準拠していると判定する。
【0077】
受信フレームが第1形式に準拠しているとき(S33-Y)、解析部352は、第1形式に基づいて受信フレームを解析する(S34)。次に、解析部352は、受信フレームのペイロードに格納されたデータが第2形式に準拠したフレームか否かを、受信フレーム中の格納情報にフラグが設定されているか否かに基づいて判定する(S35)。受信フレーム中に、第1形式に準拠したフレームのペイロードが第2形式に準拠したフレームを含むか否かを示す格納情報が含まれているため、制御装置30は、格納情報に基づいてS35の判定を容易に実行できる。
【0078】
格納されたデータが第2形式に準拠したフレームのとき(S35-Y)、解析部352は、第2形式及び第2データ形式に基づいて受信フレームのデータを解析し(S36)、解析結果を出力部353に出力する。
【0079】
格納されたデータが第2形式に準拠したフレームでないとき(S35-N)、解析部352は、第1データ形式に基づいて受信フレームのデータを解析し(S37)、解析結果を出力部353に出力する。
【0080】
受信フレームが第1形式に準拠していないとき(S33-N)、解析部352は、第2形式及び第2データ形式に基づいて受信フレームを解析し(S38)、解析結果を出力部353に出力する。
【0081】
次に、出力部353は、受信した解析結果に応じて所定の出力を行う(S39)。例えば、出力部353は、解析結果が検知装置10から送信された、侵入者の検知を示す情報であるとき、ネットワーク(不図示)を介して侵入者の検知を監視センタ(不図示)に通報する。あるいは、出力部353は、監視センタへの通知に代えて、又は通知に加えて、侵入者が検知された旨を示す画面を生成し、生成した画面を表示部34に表示させる。次に、出力部353は、記憶部33に記憶した受信フレームを削除し、処理をS31に進める。以上により、受信処理の説明を終了する。
【0082】
本実施形態に係る中継装置20は、第2形式に準拠した第2フレームを格納し、第1形式に準拠し、第2フレームの宛先と同一の宛先を有する第1フレームを生成し、生成した第1フレームを第2周波数帯より通信速度が速い第1周波数帯で送信する。中継装置20は、第1フレームに第2フレームをそのまま格納することで、第2フレームを第1フレームに変換する負荷をかけずに容易に第1フレームを生成できる。さらに、第1フレームの送信速度は第2フレームの送信速度より速いため、中継装置20は、容易に第2フレームの送信の高速化を実現できる。
【0083】
また、本実施形態に係る制御装置30は、第2フレームを格納した第1フレームを受信するフレーム受信部351と、第1形式及び第2形式に基づいて第1フレームを解析する解析部352と、解析の結果に応じて所定の出力を行う出力部353とを備える。制御装置30は、第1フレームに格納された第2フレームを受信したときでも、第2フレームの内容に応じた適切な出力を行うことができる。
【0084】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されない。例えば、通信装置が中継装置20である例について説明したが、通信装置は、第2フレームを受信しない検知装置であってもよい。具体的には、検知装置10′の情報送信部142に、状態検知部141が検知した状態に基づいて第2フレームを生成する機能と、第2フレームを第1フレームに格納する機能とを追加し、送信部111が第2フレームを格納した第1フレームを送信してもよい。この検知装置も、第2フレームを第1フレームに変換する負荷をかけずに容易に第1フレームを生成できる。さらに、第1フレームの送信速度は第2フレームの送信速度より速いため、この検知装置は、容易に第2フレームの送信の高速化を実現できる。
【0085】
また、中継装置20のフレーム受信部241は、図8のS13でフレームの形式を判定した後、S14又はS15に処理を進める前に、自らが処理する必要のないフレームを削除してもよい。
【0086】
具体的には、フレーム受信部241は、S13で判定された形式(すなわち、第1形式又は第2形式)に基づいて、フレームのヘッダから宛先及び送信元を抽出する。次に、フレーム受信部241は、抽出した宛先及び送信元の組が通信管理表に記憶されているか否かを判定する。抽出した宛先及び送信元の組が記憶されているとき、フレーム受信部241は、処理をS14又はS15に進める。抽出した宛先及び送信元の組が記憶されていないとき、フレーム受信部241は、受信フレームを記憶部23から削除して処理をS11に進める。このように処理することにより、中継装置20は、自らが処理する必要のないフレームがS14及びS15において送信されることを防ぎ、無線通信の輻輳を防止できる。
【0087】
また、中継装置20のフレーム受信部241は、図8のS13でフレームの形式を判定した後、検知装置10又は10′が連続して送信した同一のフレームのうち、2つ目以降のフレームを受信しても、それらを削除してよい。
【0088】
具体的には、フレーム受信部241は、S13で判定された形式(すなわち、第1形式又は第2形式)に基づいて、フレームのヘッダから宛先、送信元及びフレーム番号を抽出する。次に、フレーム受信部241は、抽出した宛先、送信元及びフレーム番号の組が通信管理表に記憶されているか否かを判定する。抽出した宛先、送信元及びフレーム番号の組が通信管理表に記憶されているとき、フレーム受信部241は、受信フレームを記憶部23から削除し、処理をS11に進める。宛先、送信元及びフレーム番号の組が通信管理表に記憶されていないとき、フレーム受信部241は、処理をS14又はS15に進める。このように処理することにより、中継装置20は、他の中継装置又は検知装置が連続して送信した同一のフレームのうち、2つ目以降のフレームを削除できるため、無線通信の輻輳を防止できる。
【0089】
また、上述した、連続して送信した同一のフレームのうち2つ目以降のフレームの削除のために、フレーム送信部243は、通信管理表の状態を常に最新状態に維持することが好ましい。例えば、フレーム送信部243は、図8のS14、S16及びS18におけるフレームの送信に成功したとき、さらに、送信フレームの宛先及び送信元の組と関連付けられて通信管理表に記憶されているフレーム番号を、送信フレームのフレーム番号に更新する。中継装置20は、送信済の宛先、送信元及びフレーム番号の最新の組を記憶するため、他の中継装置又は検知装置が連続して送信した同一のフレームのうち、2つ目以降のフレームの検知を適切に行うことができる。
【0090】
また、中継装置20のフレーム送信部243は、フレームの送信に成功したか否かを、その送信に対するACKを次段の中継装置20′等から受信したか否かによって判定してもよい。フレーム送信部243は、送信に対するACKを受信しないとき、同一のフレームを再送し、再送したフレーム全てについてACKを受信しないときに、フレームの送信に失敗したと判定してもよい。
【0091】
また、中継装置20のフレーム送信部243は、S14、S15及びS18におけるフレームの送信前に、中継装置20が当該送信フレームを中継したことを示す識別情報を送信フレームの所定の個所に設定してもよい。
【0092】
また、図5で説明した第1形式に準拠したフレームは、第2フレームを格納しているとき、ヘッダにフレーム番号を格納しなくてもよい。この場合、中継装置20のフレーム受信部241及びフレーム送信部243は、第1形式に準拠したフレームのヘッダ中のフレーム番号の代わりに、ペイロードに格納されたフレームのフレーム番号を使用する。このようにして、中継装置20は、上述した、連続して送信された同一のフレームのうち2つ目以降のフレームを受信したときにそれらを削除すること、及び、通信管理表のフレーム番号を更新することを実行してもよい。
【0093】
また、第1周波数帯として920MHz帯、第2周波数帯として426MHz帯を一例として挙げたがこれに限られるものではなく、第1周波数帯が第2周波数帯よりも伝送できる情報量が多く、通信速度が速い周波数帯であればよい。また、検知装置10、10′、中継装置20、20′、20′′及び制御装置30は、3つ以上の周波数帯による通信機能を有してもよい。
【0094】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0095】
1 警備システム(システム) 10、10′ 検知装置 20 中継装置 30 制御装置 141 状態検知部 142 情報送信部 241 フレーム受信部 242 生成部 243 フレーム送信部 351 フレーム受信部 352 解析部 353 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9