(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0203 20230101AFI20240122BHJP
【FI】
G06Q30/0203
(21)【出願番号】P 2020079450
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2023-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】泉澤 拓弥
(72)【発明者】
【氏名】勝間田 優樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 もとこ
(72)【発明者】
【氏名】山田 曉
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-269493(JP,A)
【文献】特開2013-175114(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住民の住所情報或いは端末の位置情報、対象家屋の所在地情報、および所定の基準に基づいて、対象とする周辺住民を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された周辺住民ごとの訪問施設および各訪問施設への訪問回数を、所定の方法に基づき予測する予測部と、
前記予測部による予測で得られた前記周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数に関する情報に基づいて、前記訪問施設ごとに前記周辺住民全体での総訪問回数を導出し、少なくとも前記訪問施設ごとの前記周辺住民全体での総訪問回数に基づいて、前記対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する導出部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記導出部は、前記予測部による予測で得られた訪問施設ごとの、前記対象家屋との距離を取得し、前記訪問施設ごとの前記総訪問回数および前記距離に基づいて、前記対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記導出部は、前記訪問施設を前記総訪問回数と前記距離の積が大きい順に並べた場合の前記訪問施設のリストに基づいて、前記対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記予測部は、
前記抽出された周辺住民の所定期間にわたる時系列的な位置情報および前記対象家屋を含む所定エリアの地図情報を取得し、前記周辺住民の時系列的な位置情報および前記地図情報に基づいて、前記周辺住民ごとの訪問施設および前記訪問回数を予測する、
又は、
前記抽出された周辺住民の所定期間にわたる訪問施設への訪問履歴情報を取得し、当該訪問履歴情報に基づいて、前記周辺住民ごとの訪問施設および前記訪問回数を予測する、
又は、
前記抽出された周辺住民からアンケート調査により取得された情報に基づいて、前記周辺住民ごとの訪問施設および前記訪問回数を予測する、
請求項1~3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記予測部は、前記抽出された周辺住民の通勤通学先情報を取得し、前記周辺住民の通勤通学先に係る施設を前記訪問施設から除外して、前記周辺住民ごとの訪問施設および前記訪問回数を予測する、
請求項1~4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記抽出部は、依頼主から、前記対象家屋の所在地情報とともに、前記対象家屋の利活用に供される施設に関する所望のジャンル情報を取得し、
前記予測部は、前記所望のジャンル情報を充足するように、前記周辺住民ごとの訪問施設を予測する、
請求項1~5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、全国的な人口減少に伴い、空き家が増加しており、そのため、治安の悪化など、住環境の悪化が懸念されている。そのため、空き家の利活用を積極的に行う施策が全国的に広がりつつある(下記の非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「地域の空き家・空き地の利活用等に関するモデル事業概要」、株式会社価値総合研究所、2013年公開、アドレス:https://www.mlit.go.jp/common/001231304.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような施策は、実現へ向けての具体性が十分でない面が多いため、現実には、空き家の家主が利活用方法を一から模索するケースが多く、多くのコストと時間を必要とし、非常に困難であった。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するべく、対象家屋(空き家等)の利活用に供される施設のジャンルを適切に導出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、住民の住所情報或いは端末の位置情報、対象家屋の所在地情報、および所定の基準に基づいて、対象とする周辺住民を抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された周辺住民ごとの訪問施設および各訪問施設への訪問回数を、所定の方法に基づき予測する予測部と、前記予測部による予測で得られた前記周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数に関する情報に基づいて、前記訪問施設ごとに前記周辺住民全体での総訪問回数を導出し、少なくとも前記訪問施設ごとの前記周辺住民全体での総訪問回数に基づいて、前記対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する導出部と、を備える。
【0007】
上記の情報処理装置では、抽出部が、住民の住所情報或いは端末の位置情報、対象家屋の所在地情報、および所定の基準に基づいて、対象とする周辺住民を抽出し、予測部が、抽出された周辺住民ごとの訪問施設および各訪問施設への訪問回数を、所定の方法に基づき予測し、そして、導出部が、予測で得られた周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数に関する情報に基づいて、訪問施設ごとに周辺住民全体での総訪問回数を導出し、少なくとも訪問施設ごとの周辺住民全体での総訪問回数に基づいて、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する。このように周辺住民ごとの訪問施設および各訪問施設への訪問回数を予測し、訪問施設ごとの周辺住民全体での総訪問回数を導出し、少なくとも訪問施設ごとの周辺住民全体での総訪問回数に基づいて対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出するため、対象家屋の家主が利活用方法を一から模索する必要はなく、多くのコストと時間をかけずに、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを適切に導出することができる。なお、「対象家屋」としては、空き家、近い将来空き家になる予定の家屋、短期レンタルに供される家屋などを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを適切に導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】情報処理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】発明の実施形態における処理を示すフロー図である。
【
図4】周辺住民ごとの訪問施設と訪問回数の予測を説明するための図である。
【
図5】訪問施設ごとの総訪問回数と距離の導出を説明するための図である。
【
図6】情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本開示に係る情報処理装置の一実施形態について説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理装置10は、抽出部11、予測部12、導出部13、およびデータベース14を備え、依頼主の端末20および周辺住民の端末30のそれぞれとの間で情報の送受信が可能とされている。以下、情報処理装置10の各部の機能・動作について説明する。
【0012】
抽出部11は、住民の住所情報或いは端末の位置情報、対象家屋の所在地情報、および所定の基準に基づいて、対象とする周辺住民を抽出する機能部である。ここで、住民の住所情報或いは端末の位置情報は、図示しない外部のサーバ、内蔵メモリなどから取得し、対象家屋の所在地情報は、依頼主の端末20からの開示情報の1つとして取得する。また、周辺住民の抽出方法については、さまざまな方法を採用可能であり、特定の方法には限定されない。例えば、住所が対象家屋の所在地と同じ町丁目である住民を周辺住民として抽出してもよい。また、対象家屋を含む所定エリアの地図情報等を参照して対象家屋から所定範囲内(例えば半径1000メートル以内など)に住む住民を周辺住民として抽出してもよい。住民の端末の位置情報を用いる場合は、例えば、夜間の時間帯に所定時間以上滞留した位置を住所とみなして、当該夜間の滞留位置(住所)と対象家屋の所在地との距離を求め、当該距離に基づいて対象家屋から所定範囲内に住んでいるか否かを判断してもよい。
【0013】
予測部12は、抽出部11により抽出された周辺住民ごとの訪問施設および各訪問施設への訪問回数を、所定の方法に基づき予測する機能部である。予測の方法は、さまざまな方法を採用可能であり、特定の方法には限定されない。例えば、予測部12は、周辺住民の所定期間にわたる時系列的な位置情報および対象家屋を含む所定エリアの地図情報を取得し、周辺住民の時系列的な位置情報および地図情報から、どの施設に何回訪問したかを導出することで、周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数を予測してもよく、以下では、この方法を代表例として説明する。なお、この代表例以外に、予測部12は、周辺住民の所定期間にわたる訪問施設への訪問履歴情報を取得し、当該訪問履歴情報から、どの施設に何回訪問したかを導出することで、周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数を予測してもよい。また、予測部12は、周辺住民からアンケート調査により取得された情報から、どの施設に何回訪問したかを導出することで、周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数を予測してもよい。
【0014】
また、予測部12は、周辺住民の通勤通学先情報を外部から取得し、周辺住民の通勤通学先に係る施設を訪問施設から除外して、周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数を予測する。周辺住民の通勤通学先に係る施設は、当該周辺住民による訪問回数が非常に多いため、予測部12による予測の対象となる可能性は非常に高いものの、通勤通学先のジャンルは対象家屋の利活用のジャンルとして適切ではない。そのため、通勤通学先に係る施設を訪問施設から除外することで、対象家屋の利活用のジャンルをより適切に導出することができる。
【0015】
導出部13は、予測で得られた周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数に関する情報に基づいて、訪問施設ごとに周辺住民全体での総訪問回数を導出し、少なくとも訪問施設ごとの周辺住民全体での総訪問回数に基づいて、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する機能部である。以下では、上記の「総訪問回数」に加え、訪問施設ごとの「対象家屋との距離」を基礎として、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する例を説明する。具体的には、訪問施設を、総訪問回数と上記距離との積が大きい順に並べた場合の訪問施設のリストにおいて、上位から高優先度とみなして利活用に供される施設のジャンルを導出する。
【0016】
データベース14は、後述する処理(
図2)の実行中に、処理結果および次の処理に用いる情報等を格納するための機能部である。処理(
図2)の説明で用いる
図3~
図5の情報は、データベース14に格納される情報の一例である。
【0017】
以下、
図2~
図5を用いて、情報処理装置10により実行される処理について説明する。まず、依頼主の端末20から情報処理装置10へ解析要求および開示情報が送信され(
図2のステップS1)、抽出部11により受信される。上記の開示情報には、例えば、対象家屋の所在地情報、対象家屋の利活用に供される施設に関する所望のジャンル情報などが含まれる。このうち後者の所望のジャンル情報を用いた処理については、変形例として後述する。
【0018】
抽出部11は、前述したように、図示しない外部のサーバ、内蔵メモリなどから取得した住民の住所情報或いは端末の位置情報、依頼主の端末20からの開示情報に含まれる対象家屋の所在地情報、および所定の基準に基づいて、対象とする周辺住民を抽出する(ステップS2)。抽出部11は、例えば、住所が対象家屋の所在地と同じ町丁目である住民を周辺住民として抽出してもよいし、対象家屋を含む所定エリアの地図情報等を参照して対象家屋から所定範囲内に住む住民を周辺住民として抽出してもよい。
図3には、後者の抽出方法の例を示しており、対象家屋から半径1000メートルの範囲内に住む住民、即ち、対象家屋との距離が1000メートル以下の住民(
図3の端末aaa、bbb、cccの住民)を、周辺住民として抽出している。
【0019】
次に、予測部12が、ステップS2で抽出された周辺住民の端末30へリクエストすることで、周辺住民の所定期間にわたる時系列的な位置情報が周辺住民の端末30から情報処理装置10へ送信され(ステップS3)、予測部12は、周辺住民の所定期間にわたる時系列的な位置情報を取得するとともに、対象家屋を含む所定エリアの地図情報および周辺住民の通勤通学先情報を、図示しない外部のサーバ又は内蔵メモリから取得する。そして、予測部12は、周辺住民の時系列的な位置情報および地図情報から、どの施設に何回訪問したかを導出することで、周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数を予測する(ステップS4)。その際、予測部12は、周辺住民の通勤通学先に係る施設を訪問施設から除外して、周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数を予測する。
図4には、ある周辺住民の端末aaaについて、訪問施設「ファミレスX」および訪問回数「15回」、訪問施設「病院Y」および訪問回数「6回」などを予測した例が示されている。なお、
図4には「対象家屋との距離」の情報を記載しているが、ステップS4の処理では必須ではない。「対象家屋との距離」は、後述するステップS6の処理で用いるため、ステップS5で導出するが、過去に導出された上記距離の情報がデータベース14に既に格納されていれば、訪問施設「ファミレスX」、「病院Y」などのそれぞれに関する既存の情報として扱ってもよい。
【0020】
次に、導出部13は、予測で得られた周辺住民ごとの訪問施設および訪問回数に関する情報から、訪問施設ごとに周辺住民全体での総訪問回数を導出するとともに、地図情報等を用いて、訪問施設ごとの「対象家屋との距離」を導出する(ステップS5)。なお、対象家屋との距離については、過去に導出された距離の情報がデータベース14に格納されていれば、データベース14から取得してもよい。
図5には、訪問施設「ファミレスX」、「病院Y」などのそれぞれについて導出された、周辺住民全体での総訪問回数および対象家屋との距離の例が示されている。
【0021】
さらに、導出部13は、訪問施設ごとの「周辺住民全体での総訪問回数」と「対象家屋との距離」に基づいて、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出する(ステップS6)。例えば、導出部13は、訪問施設を、総訪問回数と上記距離との積が大きい順に並べた場合の訪問施設のリストにおいて、上位から高優先度とみなして利活用に供される施設のジャンルを導出する。
図5の例では、訪問施設「ファミレスX」についての総訪問回数と距離との積は「120000」(即ち、80×1500)、訪問施設「病院Y」についての総訪問回数と距離との積は「25000」(即ち、50×500)といった値が求められ、これらの積が大きい順に並べた場合の訪問施設のリストにおいて上位から高優先度とみなして、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルが導出される。
【0022】
導出された「対象家屋の利活用に供される施設のジャンル」の情報は導出部13から依頼主の端末20へ送信され(ステップS6)、依頼主の端末20において表示出力される(ステップS7)。これにより、依頼主は、表示出力されたジャンル、つまり、情報処理装置10によって導出された「対象家屋の利活用に供される施設のジャンル」を認知することができる。
【0023】
以上説明した発明の実施形態によれば、周辺住民ごとの訪問施設および各訪問施設への訪問回数を予測して、訪問施設ごとの周辺住民全体での総訪問回数を導出するとともに、対象家屋との距離を訪問施設ごとに導出し、上記の総訪問回数および距離に基づいて対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを導出するため、対象家屋(空き家等)の家主が利活用方法を一から模索する必要はなく、多くのコストと時間をかけずに、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルを適切に導出することができる。
【0024】
なお、変形例として、抽出部11が、依頼主の端末20からの開示情報として、対象家屋の利活用に供される施設に関する所望のジャンル情報を取得し、予測部12が、所望のジャンル情報を充足するように周辺住民ごとの訪問施設を予測してもよい。例えば、所望のジャンル情報が「飲食店」であれば、予測部12は、「飲食店」のジャンルに属さない施設(例えば「病院Y」)を予測対象から除外して、「飲食店」のジャンルに属する施設(例えば「ファミレスX」)のみを予測対象とする。この場合、依頼主の所望のジャンル情報に沿って、周辺住民ごとの訪問施設の予測が行われるため、依頼主の所望のジャンル情報に合わない訪問施設を予測対象から除外でき、処理負荷を軽減できる。また、対象家屋の利活用に供される施設のジャンルとして、依頼主が望まないジャンルが導出され依頼主に提示されてしまう事態を防ぐことができる。
【0025】
[用語、変形態様などについて]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0026】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0027】
例えば、一実施の形態における情報処理装置は、本実施形態における処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図6は、情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。上述の情報処理装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0028】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。情報処理装置10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0029】
情報処理装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0030】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
【0031】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0032】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0033】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0034】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0035】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0036】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0037】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0038】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0039】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0040】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0041】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0042】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0043】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0044】
10…情報処理装置、11…抽出部、12…予測部、13…導出部、14…データベース、20…依頼主の端末、30…周辺住民の端末、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス。