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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20240122BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240122BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20240122BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
G06F3/0484
G09G5/00 530M
G09G5/00 530H
G09G5/36 100
G09G5/14 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020101888
(22)【出願日】2020-06-11
(65)【公開番号】P2021196775
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澤根 正好
(72)【発明者】
【氏名】大東 宗幸
【審査官】井上 香緒梨
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-059067(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0095938(US,A1)
【文献】特開平09-106336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
G06F3/048-3/04895
G09G5/00-5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域の輪郭の少なくとも一辺に沿って記載内容と関連する関連情報が並んでいる見出し欄が設けられたオブジェクトを表示する表示部と、
前記オブジェクトの拡大操作を受け付けた場合には、前記オブジェクトの拡大操作に伴って拡大する、前記見出し欄に沿った前記オブジェクトの表示領域の辺と交差する交差方向における前記見出し欄の幅の拡大度合が前記記載内容の拡大度合に対して小さくなるように前記表示部を制御する制御部と、
を備える表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、記見出し欄の幅が規定幅に達するまで前記記載内容、前記見出し欄、及び前記見出し欄に含まれる関連情報を表す要素を拡大し、前記見出し欄の幅が規定幅に達した後に前記オブジェクトの拡大操作を受け付けた場合には、拡大操作にあわせて前記記載内容を拡大する一方、前記見出し欄の幅及び前記要素の大きさは変化させずに、前記見出し欄に沿った前記オブジェクトの表示領域の辺方向に前記見出し欄を拡大しながら表示する制御を行う
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、記見出し欄の幅が規定幅に達した後、更に前記オブジェクトの拡大操作を受け付けた場合に、前記見出し欄に含まれる関連情報を表す要素の大きさを拡大するか否かを指定した指定情報を参照し、
前記指定情報で大きさを拡大させないと指定された種類の前記要素に対しては、前記見出し欄の幅が規定幅に達した後、更に前記オブジェクトの拡大操作を受け付けても前記要素の大きさを拡大しないように制御し、
前記指定情報で大きさを拡大させると指定された種類の前記要素に対しては、前記見出し欄の幅が規定幅に達した後、更に前記オブジェクトの拡大操作を受け付けると、前記見出し欄に沿った前記オブジェクトの表示領域の辺方向に前記要素を拡大する制御を行う
請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
前記見出し欄毎に規定幅を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、各々の前記見出し欄の幅が前記受付部で受け付けたそれぞれの前記見出し欄の規定幅に達するまで、前記オブジェクトの拡大操作にあわせて前記見出し欄及び前記見出し欄に含まれる前記要素を拡大する制御を行う
請求項2または請求項3記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に係り、より詳しくは、オブジェクトの拡大操作に伴い表示されるオブジェクトにおける記載内容の視認性の低下を抑制することができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、建築図面の画像を表示する本体画像領域と、本体画像領域の上辺及び左辺に沿って設けられた、建築図面における縦方向と横方向の通芯符号の画像をそれぞれ表示するガイド画像領域を備えた画像表示システムが開示されている。当該画像表示システムで画像の拡大操作が行われた場合、本体画像領域内の画像とガイド画像領域内の画像は、共に連動しながら指定された拡大率まで拡大される。
【0003】
特許文献2には、第1画像を表示する表示手段と、表示手段に表示された第1画像を連続的に拡大する拡大手段と、拡大手段によって拡大された第1画像の拡大率が所定の拡大率に到達したか否かを判定する判定手段を備えた情報検索装置が開示されている。当該情報検索装置では、第1画像に関連する位置に少なくとも1つの第2画像が表示され、第1画像が拡大される場合には、第1画像を拡大する拡大率と同一の拡大率で少なくとも1つの第2画像が拡大される。
【0004】
特許文献3には、建設工程計画立案及び進捗報告を表示する画面に設けられたバーをスライド、拡大、または縮小することにより、日程調整を行う建設工程管理システムが開示されている。
【0005】
特許文献4には、表示画像の拡大または縮小を指示するズーム指示を取得する受付部と、ズーム指示に応じて、表示画像を拡大または縮小する画像処理部を備えた電子機器が開示されている。当該電子機器では、表示画像のズーム率が限界に達するまで表示画像を拡大または縮小し、表示画像のズーム率が限界に達すると、その旨をインジケータによりユーザに知らせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2006-301421号公報
【文献】特開平9-114959号公報
【文献】特開2002-297692号公報
【文献】特開2013-122738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図面や表といった表示対象となるオブジェクトの拡大操作を受け付け、指示された拡大率でオブジェクトを表示する従来の表示装置では、オブジェクト全体を同じ拡大率で表示する。
【0008】
したがって、従来の表示装置で、図9(A)に示すような工程表を拡大して表示する場合、図9(B)のように工程表全体が拡大されて表示されることになる。例えば工程表の上側及び左側に、工程に関する日付や工種名といった、工程表の記載内容と対応付けられる関連情報を記載した見出し欄が設けられている場合、見出し欄も拡大される。したがって、拡大操作に伴って従来の表示装置における表示領域全体に対する見出し欄の表示割合が増加していくにつれて、ユーザが確認したい工程表の記載内容を表示する表示範囲が狭くなり、工程表の視認性が低下する。
【0009】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、オブジェクトの拡大操作に伴い、オブジェクト全体を指示された同じ拡大率で拡大する場合と比較して、オブジェクトの記載内容の視認性が低下することを抑制することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、表示領域の輪郭の少なくとも一辺に沿って記載内容と関連する関連情報が並んでいる見出し欄が設けられたオブジェクトを表示する表示部と、前記オブジェクトの拡大操作を受け付けた場合には、前記オブジェクトの拡大操作に伴って拡大する、前記見出し欄に沿った前記オブジェクトの表示領域の辺と交差する交差方向における前記見出し欄の幅の拡大度合が前記記載内容の拡大度合に対して小さくなるように前記表示部を制御する制御部と、を備える。このように、本発明の表示装置によれば、オブジェクトの拡大操作を受け付けた場合、オブジェクトの記載内容における拡大度合とオブジェクトの見出し欄における拡大度合が異なるように表示される。したがって、ユーザの拡大操作に伴い、オブジェクトの見出し欄も記載内容と同じ度合で拡大表示される場合と比較して、オブジェクトにおける記載内容の視認性の低下を抑制することができる。
【0011】
また、本発明は、前記制御部において、記見出し欄の幅が規定幅に達するまで前記記載内容、前記見出し欄、及び前記見出し欄に含まれる関連情報を表す要素を拡大し、前記見出し欄の幅が規定幅に達した後に前記オブジェクトの拡大操作を受け付けた場合には、拡大操作にあわせて前記記載内容を拡大する一方、前記見出し欄の幅及び前記要素の大きさは変化させずに、前記見出し欄に沿った前記オブジェクトの表示領域の辺方向に前記見出し欄を拡大しながら表示する制御を行う。このように、本発明の表示装置によれば、オブジェクトの拡大に伴ってオブジェクトの見出し欄の幅が規定幅に達した場合、それ以上、見出し欄の幅及び見出し欄に含まれる関連情報を表す要素を拡大しないようにする。したがって、オブジェクトの見出し欄が規定の大きさまで拡大された後も、指定された拡大率まで拡大し続ける場合と比較して、オブジェクトにおける記載内容の視認性の低下を抑制することができる。
【0012】
また、本発明は、前記見出し欄毎に規定幅を受け付ける受付部を備える。前記制御部は、各々の前記見出し欄の幅が前記受付部で受け付けたそれぞれの前記見出し欄の規定幅に達するまで、前記オブジェクトの拡大操作にあわせて前記見出し欄及び前記見出し欄に含まれる前記要素を拡大する制御を行ってもよい。これにより、見出し欄に記載される要素の大きさ、配置状況、及び要素量に応じて見出し欄の幅を設定することができる。したがって、例えば要素として他より小さい文字が用いられている見出し欄の規定幅を、より大きい文字が用いられている見出し欄の規定幅より大きくすることで、拡大後の各々の見出し欄に含まれる文字が把握しやすくなる。
【0013】
また、本発明は、前記受付部において、前記見出し欄の幅が規定幅に達した後、更に前記オブジェクトの拡大操作を受け付けた場合に前記要素の大きさを拡大するか否かを指定した指定情報を前記要素の種類毎に受け付ける。前記制御部は、前記指定情報で大きさを拡大させないと指定された種類の前記要素に対しては、前記見出し欄の幅が規定幅に達した後、更に前記画像の拡大操作を受け付けても前記要素の大きさを拡大しないように制御する。また、前記制御部は、前記指定情報で大きさを拡大させると指定された種類の前記要素に対しては、前記見出し欄の幅が規定幅に達した後であっても、前記見出し欄に沿った前記表示領域の辺方向に前記要素を拡大する制御を行う。したがって、見出し欄における関連情報の表示形態をユーザの好みに合わせて変更することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、オブジェクトの拡大操作に伴い、オブジェクト全体を指示された同じ拡大率で拡大する場合と比較して、オブジェクトの記載内容の視認性が低下することを抑制することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】表示装置の機能構成例を示す図である。
図2】オブジェクトの一例を示す図である。
図3】表示装置における電気系統の要部構成例を示す図である。
図4】表示装置における表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】見出し欄の幅を規定幅まで拡大した工程表の拡大表示例を示す図である。
図6】見出し欄の幅が規定幅に達した以降も拡大操作が継続された場合における工程表の拡大表示例を示す図である。
図7】要素の種類毎に拡大の要否を指定した指定情報に基づく工程表の拡大表示例を示す図である。
図8】表示装置における縮小処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】従来の表示装置におけるオブジェクトの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素及び同じ処理には全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係る表示装置10の機能構成例を示す図である。表示装置10は、受付部12、制御部14、及び表示部16の各機能部と、オブジェクトDB18を備える。
【0018】
受付部12は、表示装置10のユーザからの各種指示を受け付け、受け付けた指示を制御部14に通知する。
【0019】
制御部14は、受付部12から通知された指示に応じた処理を行う。ユーザが指示する指示内容には様々なものが存在するが、以降では、後述する表示部16によって後述する表示ユニット28の表示領域2に予め表示しているオブジェクトの拡大操作または縮小操作に関する指示を受け付けた場合の処理について説明する。
【0020】
オブジェクトとは、表示部16での表示対象となる情報のことであり、具体的には、表及び図面がオブジェクトに含まれる。オブジェクトのデータはファイルとして各々管理され、例えばオブジェクトDB18に記憶される。すなわち、オブジェクトDB18は、オブジェクトを記憶する記憶部の一例である。
【0021】
制御部14は、受付部12から通知された指示がオブジェクトの拡大操作であれば、表示中のオブジェクトを拡大するように表示部16を制御し、通知された指示がオブジェクトの縮小操作であれば、表示中のオブジェクトを縮小するように表示部16を制御する。
【0022】
表示部16は、制御部14の制御内容に従ったオブジェクトの表示を行う。
【0023】
図1に示す表示装置10では、表示部16で表示するオブジェクトをオブジェクトDB18に予め記憶しておき、オブジェクトDB18に記憶されているオブジェクトのうち、ユーザが指定したオブジェクトを表示する例を示している。しかしながら、表示装置10で表示するオブジェクトの指定方法はこれに限らない。例えば表示装置10は、ユーザが指定した表示装置10以外の他の端末(以降、「外部端末」という)に記憶されているオブジェクトを図示しない通信回線を通じて取得し、取得したオブジェクトを表示してもよい。すなわち、表示装置10は、オブジェクトDB18に予め記憶されていないオブジェクトの表示も行うことができる。
【0024】
図2は、表示部16の処理によって、後述する表示ユニット28の表示領域2に表示されるオブジェクトの一例を示す図である。図2にはオブジェクトの一例として、建築工事または土木工事の開始から完了までのスケジュールを工事の項目毎に時系列に沿って記載した工程表4を示している。
【0025】
図2に示すように、工程表4の上端には表示領域2の横方向に沿って日付が記載され、工程表4の左端には表示領域2の縦方向に沿って各工事の項目(「工種名」ともいう)が記載される。その上で、工程表4では日付と工種名が交わる箇所に、該当する工種名に関する詳細な作業内容と作業期間が記載される。作業期間は表示領域2の横方向に伸ばした線分の長さによって表される。したがって、表示領域2における作業内容に対応した線分の縦方向の位置から工種名が特定され、表示領域2における線分の両端の横方向の位置から、作業期間の具体的な日付が特定される。
【0026】
以降では、工程表4における作業内容と作業期間のように、オブジェクトが表す情報のうち、記載が行われていなければオブジェクトが何を表そうとしているのか、その全体像を把握できないような中核を成す情報を「記載内容6」という。
【0027】
また、工程表4における日付や工種名のように、記載内容6の記載位置によって記載内容6と関連付けられる情報を「関連情報」という。関連情報の表示形態に制約はなく、図2に示した工程表4の例では、日付や工種名の表示にはテキスト3が用いられ、記載内容6が何れの工種名に対応しているのかを表す工種の範囲の表示には画像5が用いられている。以降では、関連情報の表示に用いられるテキスト3や画像5を総称して「要素」ということにする。
【0028】
また、記載内容6が表示される領域の外周に位置し、表示領域2の輪郭の少なくとも一辺に沿って関連情報が並んで記載される領域を見出し欄8という。
【0029】
このように本実施の形態に係る表示装置10によって表示するオブジェクトは、見出し欄8及び記載内容6を含む。
【0030】
図2に示す工程表4の見出し欄8は一例として表示領域2の上辺及び左辺に沿って表示されているが、表示領域2の輪郭における何れの辺(例えば底辺や右辺)に沿って表示されてもよい。
【0031】
説明の便宜上、関連情報としての日付を含んだ、表示領域2の上辺に沿って表示されている見出し欄8を「見出し欄8A」と表す。また、関連情報としての工種名を含んだ、表示領域2の左辺に沿って表示されている見出し欄8を「見出し欄8B」と表す。見出し欄8Aと見出し欄8Bを区別する必要がない場合には、見出し欄8Aと見出し欄8Bをまとめて「見出し欄8」ということにする。
【0032】
以降の説明を行う上で、見出し欄8の幅について説明する。見出し欄8の幅とは、各々の見出し欄8に沿った表示領域2の辺と交差する交差方向、具体的には、見出し欄8に沿った表示領域2の辺と直交する直交方向における見出し欄8の長さのことをいう。見出し欄8Aの場合、見出し欄8Aは表示領域2の上辺に沿って設けられているため、見出し欄8Aの幅は、矢印9Aによって表される長さのことである。また、見出し欄8Bの場合、見出し欄8Bは表示領域2の左辺に沿って設けられているため、見出し欄8Bの幅は、矢印9Bによって表される長さのことである。すなわち、見出し欄8の幅はすべて同じ方向に定義されるのではなく、見出し欄8が表示領域2の輪郭における何れの辺に沿って設けられているかによって、その方向が異なる。
【0033】
ユーザが表示領域2に表示しきれていない工程表4の箇所を表示しようとして工程表4のスクロール操作を行った場合、記載内容6及び見出し欄8の関連情報の位置はスクロール操作にあわせて移動する。しかしながら、見出し欄8の位置は移動することなく、図2の工程表4の例で言えば、表示領域2の上辺及び左辺に沿って常に表示され続ける。
【0034】
また、スクロール操作が行われた場合、記載内容6はスクロール操作にあわせて表示領域2の横方向及び縦方向の何れにも移動するが、見出し欄8の関連情報は、関連情報の並び方向にのみ移動する。見出し欄8Aにおける関連情報の並び方向は表示領域2の横方向となるため、見出し欄8Aの関連情報は、表示領域2の横方向にのみ移動する。見出し欄8Bにおける関連情報の並び方向は表示領域2の縦方向となるため、見出し欄8Bの関連情報は、表示領域2の縦方向にのみ移動する。
【0035】
したがって、ユーザのスクロール操作によって関連情報が移動する方向を見出し欄8の移動方向と呼び、見出し欄8の移動方向は、見出し欄8の幅方向と直交する方向となる。すなわち、見出し欄8に沿った表示領域2の辺方向は、見出し欄8の移動方向と同じになる。
【0036】
なお、図2において円で囲まれたアイコン7は工程表4と関係なく、表示装置10が表示領域2の予め定めた位置に予め定めた大きさで表示している操作ボタンである。
【0037】
図3は、表示装置10における電気系統の要部構成例を示す図である。図3に示すように、表示装置10は例えばコンピュータ20を用いて構成される。
【0038】
コンピュータ20は、図1に示した表示装置10に係る各機能部の処理を担うCPU(Central Processing Unit)21、及びコンピュータ20を表示装置10として機能させるための表示プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)22を備える。また、コンピュータ20は、CPU21の一時的な作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)23、不揮発性メモリ24、及び入出力インターフェース(I/O)25を備える。CPU21、ROM22、RAM23、不揮発性メモリ24、及びI/O25はバス26を介して各々接続される。
【0039】
不揮発性メモリ24は、不揮発性メモリ24に供給される電力が遮断されても、記憶したデータが維持される記憶装置の一例であり、例えば半導体メモリが用いられるが、ハードディスクを用いてもよい。不揮発性メモリ24にオブジェクトDB18が構築される。不揮発性メモリ24は、必ずしもコンピュータ20に内蔵されている必要はなく、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリやメモリカードのようにコンピュータ20に着脱可能な可搬型の記憶媒体であってもよい。
【0040】
I/O25には、例えば入力ユニット27、及び表示ユニット28が接続される。
【0041】
入力ユニット27は、ユーザからの指示を受け付けてCPU21に通知するユニットであり、例えばボタン、タッチパネル、キーボード、及びマウス等が用いられる。指示が音声で行われる場合、入力ユニット27としてマイクが用いられることがある。本実施の形態に係る表示装置10では、一例としてタッチパネルの操作を通じてユーザの指示を受け付けるものとする。
【0042】
表示ユニット28は、オブジェクトを表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイが用いられる。表示ユニット28の表示領域2にユーザが指定したオブジェクトが表示される。
【0043】
なお、コンピュータ20のI/O25に接続されるユニットは図3に示した各ユニットに限られない。表示装置10をインターネット等の通信回線に接続する場合には、I/O25に通信ユニットが接続される。通信ユニットは、通信回線に接続された外部装置との間でデータ通信を行う通信プロトコルを備える。
【0044】
次に、表示装置10の動作について説明する。
【0045】
図4は、表示ユニット28に表示している工程表4に対する操作を受け付けた場合に、表示装置10のCPU21によって実行される表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0046】
表示処理を規定する表示プログラムは、例えば表示装置10のROM22に予め記憶されている。表示装置10のCPU21は、ROM22に記憶される表示プログラムを読み込み、表示処理を実行する。
【0047】
ステップS10において、CPU21は、表示ユニット28に表示中の工程表4に対する操作を、入力ユニット27を通じて受け付けたか否かを判定する。操作を受け付けていない場合にはステップS10の判定処理を繰り返し実行して、ユーザの操作を監視する。一方、何らかの操作を受け付けた場合には、ステップS20に移行する。
【0048】
ステップS20において、CPU21は、ステップS10で受け付けた操作が工程表4の拡大操作であるか否かを判定する。受け付けた操作が工程表4の拡大操作である場合にはステップS30に移行する。
【0049】
ステップS30において、CPU21は、工程表4の記載内容6、見出し欄8、及び見出し欄8に含まれる関連情報を表す要素、すなわち、工程表4全体が拡大操作によって指定された拡大率で拡大表示されるように表示ユニット28を制御する。
【0050】
ステップS40において、CPU21は、拡大中における見出し欄8の幅を測定し、見出し欄8の幅が規定幅に達したか否かを判定する。規定幅とは、ユーザの拡大操作に伴い拡大表示される見出し欄8の幅の上限を規定する値であり、例えば不揮発性メモリ24に予め記憶されている。ユーザは、入力ユニット27を通じて規定幅の設定が可能である。
【0051】
ステップS40の判定処理で、見出し欄8の幅が規定幅に達していないと判定された場合にはステップS50に移行する。
【0052】
ステップS50において、CPU21は、ユーザによる拡大操作が継続して行われているか否かを判定する。ユーザによる拡大操作が終了している場合にはステップS10に移行し、次の操作を受け付ける。この場合、工程表4全体が拡大操作によって指定された拡大率まで拡大され、表示ユニット28に表示される。
【0053】
また、ステップS50の判定処理で、ユーザによる拡大操作が継続中であると判定された場合、ステップS30に移行する。すなわち、CPU21は、ユーザによる拡大操作が継続中の間は、見出し欄8の幅が規定幅に達するまで工程表4全体を同じ拡大率で拡大表示を行う。
【0054】
一方、ステップS40の判定処理で、見出し欄8の幅が規定幅に達したと判定された場合には、ステップS60に移行する。なお、図5は、図2に示した工程表4の見出し欄8が規定幅に達した場合における工程表4の拡大表示例を示す図である。
【0055】
ステップS60において、CPU21は、見出し欄8の幅及び見出し欄8に含まれる要素の大きさが、それぞれ規定幅、及び見出し欄8の幅が規定幅に達した時点における大きさに固定されるように、見出し欄8の幅及び見出し欄8に含まれる要素の再描画を行う。すなわち、ユーザによる拡大操作が行われたとしても、見出し欄8の幅及び見出し欄8に含まれる要素の大きさは、見出し欄8の幅が規定幅に達した時点の大きさに固定される。
【0056】
ステップS70において、CPU21は、ユーザによる拡大操作がまだ継続して行われているか否かを判定する。ユーザによる拡大操作が継続中である場合にはステップS80に移行する。
【0057】
ユーザによる拡大操作が継続中であることから、ステップS80において、CPU21は工程表4の拡大表示を行う。この場合、ステップS60で見出し欄8の幅及び見出し欄8内の関連情報を表す要素の大きさを固定したことから、CPU21は、見出し欄8の幅及び関連情報を表す要素の大きさを拡大することなく、記載内容6の拡大と見出し欄8の移動方向への拡大のみを行う。
【0058】
図6は、見出し欄8の幅が規定幅に達した以降もユーザによって拡大操作が継続された場合における工程表4の拡大表示例を示す図である。すなわち、図6は、図5に示した工程表4を更に拡大表示した図である。
【0059】
図6に示すように、工程表4は拡大操作の継続に伴い記載内容6が拡大表示される。一方、見出し欄8は移動方向にのみ拡大されるため、見出し欄8では拡大された記載内容6の表示位置と対応するように、記載内容6と関連付けられた関連情報の表示位置が見出し欄8の移動方向に移動することで、見出し欄8の拡大表示が行われる。すなわち、CPU21は、見出し欄8の幅及び関連情報を表す要素の大きさは見出し欄8の幅が規定幅に達した時点の大きさのままで、見出し欄8の移動方向における関連情報の間隔だけが拡大率に対応した間隔となるように関連情報の表示間隔を広げる調節を行う。
【0060】
ステップS80で工程表4の拡大処理を行った後はステップS70に移行し、CPU21は、ユーザによる拡大操作がまだ継続して行われているか否かを判定する。これにより、ユーザによる拡大操作が継続している間は工程表4の記載内容6の拡大、及び見出し欄8の移動方向における関連情報の間隔調整が行われる。
【0061】
一方、ステップS70の判定処理において、ユーザによる拡大操作が終了したと判定された場合にはステップS10に移行し、次の操作を受け付ける準備を行う。
【0062】
ステップS10で次の操作を受け付け、かつ、ステップS20の判定処理で受け付けた操作が工程表4の拡大操作でないと判定された場合にはステップS90に移行する。
【0063】
ステップS90において、CPU21は、受け付けた操作が工程表4の表示を終了させる終了操作であるか否かを判定する。受け付けた操作が終了操作でない場合には、ステップS100に移行する。
【0064】
ステップS100において、CPU21は、拡大及び終了以外の操作内容に応じた処理を行う他操作処理を実行する。拡大及び終了以外の操作には、例えば工程表4を縮小して表示ユニット28に表示する縮小操作や、工程表4を修正する編集操作等が含まれる。他操作処理の実行後はステップS10に移行し、次の操作を受け付ける準備を行う。
【0065】
ステップS90の判定処理で、受け付けた操作が終了操作であると判定された場合、CPU21は、表示ユニット28への工程表4の表示を中止し、図4に示す表示処理を終了する。
【0066】
図4のステップS40では、見出し欄8の幅が規定幅に達したか否かを判定したが、図2に示した工程表4の場合、工程表4に見出し欄8A及び見出し欄8Bという2つの見出し欄8が存在する。このように複数の見出し欄8を備える工程表4の場合、CPU21は、工程表4に対して一律に同じ規定幅を設定するのではなく、ユーザの指示に従い、見出し欄8毎に異なる規定幅を設定してもよい。
【0067】
例えば見出し欄8Aの面積に対する関連情報を表す文字数(文字密度)が見出し欄8Bにおける文字密度より高い場合、見出し欄8Aの規定幅を見出し欄8Bの規定幅より大きく設定してもよい。この場合、見出し欄8Aが見出し欄8Bより大きく表示されるため、各々の見出し欄8に同じ規定幅を設定する場合と比較して、他の見出し欄8より文字密度が高い見出し欄8の記載内容であってもその内容が把握しやすくなる。
【0068】
なお、見出し欄8の規定幅は、例えばXmm(Xは正の実数)というように長さで設定してもよいが、見出し欄8の幅方向に沿った表示領域2の辺の長さに対する見出し欄8の幅が占める割合を用いて設定してもよい。例えば規定幅がY%(Yは正の実数)に設定された場合、CPU21は図4のステップS40において、工程表4の拡大に伴い、前記割合がY%に達したか否かを判定すればよい。
【0069】
図4に示した表示処理のステップS60では、見出し欄8の幅が規定幅に達した後、ユーザによる拡大操作が継続している場合であっても、見出し欄8に含まれる要素の大きさを拡大しないようにした。しかしながら、関連情報の中には、見出し欄8の移動方向への拡大に伴って、一緒に見出し欄8の移動方向に拡大表示させた方がよい関連情報が存在する。
【0070】
例えば、図2に示した工程表4の見出し欄8Bでは画像5を用いて工種の範囲を表示している。このように、長さによって工種の範囲を表す画像5の場合、画像5を見出し欄8の移動方向に一緒に拡大させないと、記載内容6の見出し欄8の移動方向における位置が変化することから、画像5の間隔を広げるだけでは工種と記載内容6の対応付けが困難になる。
【0071】
したがって、表示装置10は、関連情報を表す要素の種類毎に、工程表4の見出し欄8の幅が規定幅に達した後、更に工程表4の拡大操作を受け付けた状況において、見出し欄8の移動方向に要素を拡大するか否かを指定する指定情報を受け付けてもよい。
【0072】
表示装置10の制御部14は、拡大を行わないと指定された種類の要素に対しては、上記状況下における拡大操作にあわせて見出し欄8の移動方向に要素の間隔を広げるが、要素の大きさ自体は拡大しないように工程表4の表示を制御する。一方、表示装置10の制御部14は、拡大を行うように指定された種類の要素に対しては、上記状況下における拡大操作にあわせて見出し欄8の移動方向に要素が拡大するように工程表4の表示を制御する。
【0073】
図7は、テキスト3で表される関連情報の大きさは固定し、画像5で表される関連情報の大きさは拡大するとの指定情報に基づき、見出し欄8の幅が規定幅に達した後、更に拡大操作が行われた場合の工程表4の拡大表示例を示す図である。
【0074】
見出し欄8における関連情報を表す要素の拡大を一律に禁止した図6における工程表4の拡大表示例とは異なり、図7における工程表4の拡大表示例では、工種の範囲を表す画像5が見出し欄8Bの移動方向に拡大されていることがわかる。一方、「B4」等のテキスト3の拡大は指定情報で指定されていないため、テキスト3によって表される関連情報の大きさは、図6における工程表4の拡大表示例と同じ大きさのままとなる。
【0075】
なお、図2における工程表4の見出し欄8A及び見出し欄8Bのように、オブジェクトに見出し欄8が複数存在する場合、表示装置10の制御部14は、関連情報を表す要素の種類毎、かつ、見出し欄8毎に、当該指定情報を受け付けてもよい。
【0076】
図4に示した表示処理におけるステップS100の他操作処理では、拡大及び終了以外の操作内容に応じた処理が行われるが、こうした処理にはオブジェクトの縮小表示を行う縮小操作に対応した処理が含まれる。
【0077】
したがって、以降では、入力ユニット27を通じてユーザから縮小操作を受け付けた場合に、表示装置10が実行するオブジェクトの縮小処理について説明する。
【0078】
図8は、表示ユニット28に表示している工程表4に対して縮小操作を受け付けた場合に、表示装置10のCPU21によって実行される縮小処理の流れの一例を示すフローチャートである。縮小処理は、図4に示した表示処理のステップS100の他操作処理に含まれ、表示処理を構成する処理の1つである。
【0079】
ここでは一例として、見出し欄8の幅が規定幅まで拡大された後、更に拡大操作を受け付けて記載内容6の拡大及び移動方向への拡大が行われた見出し欄8を含む工程表4に対して縮小処理が行われる例について説明する。すなわち、表示装置10の表示ユニット28に、図6に示したような工程表4が表示されている状況で、ユーザから縮小操作を受け付けた場合の工程表4の表示例について説明する。なお、指定情報により、見出し欄8の移動方向への要素の拡大は行われていないものとして説明を行う。
【0080】
ステップS200において、CPU21は、受け付けた縮小操作に対応する縮小率にあわせて、記載内容6、見出し欄8の幅、及び見出し欄8に含まれる関連情報を表す要素の大きさを縮小する。ただし、CPU21は、この時点では縮小した工程表4のデータをRAM23に記憶するだけであり、まだ縮小した工程表4を表示ユニット28に表示しないようにする。
【0081】
ステップS210において、CPU21は、縮小操作に伴って工程表4の縮小率が規定幅に対応した縮小率に達したか否かを判定する。規定幅に対応した縮小率とは、見出し欄8の幅が規定幅に達するまで縮小された時点の縮小率のことである。工程表4の縮小率が規定幅に対応した縮小率に達していない場合、すなわち、工程表4に対する縮小操作を行ったにもかかわらず、依然として見出し欄8の幅が規定幅以上となるような大きさまで工程表4が拡大されている場合には、ステップS220に移行する。
【0082】
ステップS220において、CPU21は、ステップS200で縮小した見出し欄8の幅及び見出し欄8に含まれる要素の大きさが、それぞれ縮小操作前における幅及び大きさとなるように、見出し欄8の幅及び見出し欄8に含まれる要素の上書きを行う。CPU21は、見出し欄8の幅及び見出し欄8に含まれる要素の大きさを上書きした工程表4を表示ユニット28に表示する。
【0083】
すなわち、工程表4の縮小率が規定幅に対応した縮小率に達するまでは、ユーザによる縮小操作が行われたとしても、見出し欄8の幅及び見出し欄8に含まれる要素の大きさは変化せずに、縮小操作が行われる前の幅及び大きさに固定される。
【0084】
ただし、ステップS200の処理により工程表4自体は縮小されるため、それに伴い、見出し欄8に含まれる要素の位置は変化する。すなわち、見出し欄8では、見出し欄8の幅及び関連情報を表す要素の大きさはそのままで、見出し欄8の移動方向における関連情報の間隔だけが縮小率に対応した間隔となるように関連情報の表示間隔が短くなる。
【0085】
ステップS230において、CPU21は、ユーザによる縮小操作がまだ継続して行われているか否かを判定する。ユーザによる縮小操作が終了している場合には、図8に示す縮小処理を終了する。ユーザによる縮小操作が継続中の場合には、ステップS200に移行して縮小処理を継続する。
【0086】
また、ステップS210の判定処理で、工程表4の縮小率が規定幅に対応した縮小率を超えた場合、すなわち、工程表4に対する縮小操作により、見出し欄8の幅が規定幅未満となるような大きさまで工程表4が縮小された場合には、ステップS230に移行する。
【0087】
CPU21は、見出し欄8の幅が規定幅未満となるような大きさまで工程表4を縮小した以降はステップS220の処理を実行しないため、工程表4全体が縮小操作によって指定された縮小率まで縮小表示されるように表示ユニット28を制御する。
【0088】
このように本実施の形態に係る表示装置10によれば、オブジェクトの拡大操作が行われても、オブジェクトにおける見出し欄8の幅が規定幅に制限されるため、表示領域2における記載内容6の表示範囲が確保される。したがって、オブジェクト全体を指示された同じ拡大率で拡大する場合に比べてオブジェクトの確認が行いやすくなる。
【0089】
なお、図4に示した表示処理において、ユーザによる拡大操作が継続中の間は、見出し欄8の幅が規定幅に達するまで工程表4全体を同じ拡大率で拡大表示を行う例について説明した。しかしながら、これは表示装置10におけるオブジェクトの表示の一例でしかない。
【0090】
例えば表示装置10は、同一拡大操作に対する見出し欄8の拡大度合が記載内容6の拡大度合に対して小さくなるようにオブジェクトの表示を行ってもよい。具体的には、見出し欄8の幅方向における見出し欄8の拡大率が、記載内容6の拡大率よりも小さくなるように見出し欄8の表示を行ってもよい。これにより表示装置10は、オブジェクト全体を同じ拡大率で拡大する場合よりも、表示領域2における記載内容6の表示範囲が占める割合を高くすることができるため、記載内容6が把握しやすくなる。また、表示領域2において記載内容6の表示範囲が占める割合が高くなることから、オブジェクト全体を同じ拡大率で拡大する場合よりも、特定の記載内容6の範囲を表示領域2に表示させるためのスクロール操作量が減少する。
【0091】
また、建築や土木に関する工事は、一般的に数カ月から数年という長い工期が必要となり、行われる工事の項目、すなわち工種も多岐に亘る。したがって、表示装置10の表示領域2に工程表4全体が表示されるようにした場合、工程表4がユーザには視認しづらい程度の大きさで表示されることがある。そのため、ユーザは工程表4を拡大した上で、確認したい箇所が表示領域2に表示されるように工程表4をスクロールして閲覧する。工程表4のように、ユーザが拡大及びスクロールしながら表示するオブジェクトの場合、表示領域2に表示されている箇所がオブジェクトのどの範囲に相当するのかを知る上で、見出し欄8と記載内容6の対応付けが重要になる。したがって、拡大してもオブジェクトの見出し欄8の幅を規定幅に制限し、記載内容6の表示範囲を確保する表示装置10にとって、工程表4は多くの種類のオブジェクトの中でも表示装置10に適した表示対象の1つである。
【0092】
以上、実施の形態を用いて表示装置10に係る発明について説明したが、本発明は実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、本発明の要旨を逸脱しない範囲で図4に示した表示処理や図8に示した縮小処理の処理順序を変更してもよい。
【0093】
実施の形態では、一例として表示処理及び縮小処理をソフトウェアで実現する形態について説明した。しかしながら、これらの処理を、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはPLD(Programmable Logic Device)に実装し、ハードウェアで処理させるようにしてもよい。この場合、表示処理及び縮小処理をソフトウェアで実現した場合と比較して、処理の高速化が図られる。
【0094】
このように、CPU21を例えばASIC、FPGA、PLD、GPU(Graphics Processing Unit)、及びFPU(Floating Point Unit)といった特定の処理に特化した専用のプロセッサに置き換えてもよい。
【0095】
また、表示装置10におけるCPU21の動作は、1つのCPU21によって実現される形態の他、複数のCPU21によって実現されてもよい。更に、表示装置10におけるCPU21の動作は、クラウドコンピューティングを用いて物理的に離れた位置に存在するそれぞれのコンピュータ20におけるCPU21の協働によって実現されるものであってもよい。
【0096】
また、上述した実施の形態では、表示プログラムがROM22にインストールされている形態について説明したが、これに限定されるものではない。本発明に係る表示プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば、表示プログラムを、CD(Compact Disc)-ROM、またはDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態で提供してもよい。また、本発明に係る表示プログラムをUSBメモリやメモリカード等の可搬型の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。
【0097】
更に、表示装置10は、通信回線に接続される外部装置から通信ユニットを経由して表示プログラムを取得するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0098】
2・・・表示領域
3・・・テキスト
4・・・工程表
5・・・画像
6・・・記載内容
8(8A、8B)・・・見出し欄
9A(9B)・・・矢印
10・・・表示装置
12・・・受付部
14・・・制御部
16・・・表示部
18・・・オブジェクトDB
20・・・コンピュータ
21・・・CPU
22・・・ROM
23・・・RAM
24・・・不揮発性メモリ
25・・・I/O
26・・・バス
27・・・入力ユニット
28・・・表示ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9