(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】SGC刺激因子の結晶形態
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20240122BHJP
A61K 31/4985 20060101ALI20240122BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
C07D487/04 144
C07D487/04 CSP
A61K31/4985
A61P25/00
(21)【出願番号】P 2020546378
(86)(22)【出願日】2019-03-07
(86)【国際出願番号】 US2019021080
(87)【国際公開番号】W WO2019173551
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2022-03-04
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523398868
【氏名又は名称】ティセント セラピューティクス インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】ンティ-アデー,クワメ・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】プラサード,リーナ・クマリ
(72)【発明者】
【氏名】ストルツ,トーマス
【審査官】奥谷 暢子
(56)【参考文献】
【文献】特許第7050759(JP,B2)
【文献】特表2016-533361(JP,A)
【文献】国際公開第2015/187470(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶であって、
前記結晶が形態Aの結晶であり、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°および15.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶。
【請求項2】
請求項1記載の結晶であって、
7.0°、8.3°、11.1°、14.3°および15.0°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項3】
請求項1または2記載の結晶であって、
7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、15.9°、16.7°、17.6°、19.1°、20.2°、21.6°、24.9°および25.8°から選択される2θ角度における、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶であり、
場合により、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、15.9°、16.7°、17.6°、19.1°、20.2°、21.6°、24.9°および25.8°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の結晶であって、
図2に示されているDSCパターンと同じDSCパターンを有する、
図3に示されているTGAパターンと同じTGAパターンを有する、および/または、
図4に示されているDVSパターンと同じDVSパターンを有する、
前記結晶。
【請求項5】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶であって、
前記結晶が形態Bの結晶であり、
8.9°、12.2°、13.6°、17.2°および21.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶。
【請求項6】
請求項5記載の結晶であって、
8.9°、12.2°、13.6°、17.2°および21.0°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項7】
請求項5または6記載の結晶であって、
8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、17.7°、21.0°、22.7°、23.9°、25.0°、26.7°および27.6°から選択される2θ角度における、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶であり、
場合により、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、17.7°、21.0°、22.7°、23.9°、25.0°、26.7°および27.6°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項8】
請求項5~7のいずれか一項に記載の結晶であって、
図6に示されているDSCパターンと同じDSCパターンを有する、および/または、
図7に示されているTGAパターンと同じTGAパターンを有する、
前記結晶。
【請求項9】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶であって、
前記結晶が結晶性水和物1であり、
11.5°、15.2°、17.0°、17.7°および18.3°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶。
【請求項10】
請求項9記載の結晶であって、
11.5°、15.2°、17.0°、17.7°および18.3°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項11】
請求項9または10記載の結晶であって、
11.5°、13.5°、15.2°、17.0°、17.7°、18.3°、19.1°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°から選択される2θ角度における、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶であり、
場合により、11.5°、13.5°、15.2°、17.0°、17.7°、18.3°、19.1°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項12】
請求項9~11のいずれか一項に記載の結晶であって、
図9に示されているDSCパターンと同じDSCパターンを有する、および/または、
図10に示されているTGAパターンと同じTGAパターンを有する、
前記結晶。
【請求項13】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶であって、
前記結晶が結晶性水和物2であり、
10.4°、15.5°、18.4°、18.7°および21.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶。
【請求項14】
請求項13記載の結晶であって、
10.4°、15.5°、18.4°、18.7°および21.9°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶。
【請求項15】
請求項13または14記載の結晶であって、
(i)10.4°、15.5°、18.4°、18.7°、20.7°、21.2°、21.9°、22.7°、24.6°、25.9°、26.3°および27.4°から選択される2θ角度における、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶であり、
場合により、10.4°、15.5°、18.4°、18.7°、20.7°、21.2°、21.9°、22.7°、24.6°、25.9°、26.3°および27.4°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項16】
請求項13~15のいずれか一項に記載の結晶であって、
図12に示されているDSCパターンと同じDSCパターンを有する、および/または、
図13に示されているTGAパターンと同じTGAパターンを有する、
前記結晶。
【請求項17】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶であって、
前記結晶が結晶性水和物3であり、
10.3°、12.1°、13.5°、16.9°および24.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶。
【請求項18】
請求項17記載の結晶であって、
10.3°、12.1°、13.5°、16.9°および24.4°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする結晶。
【請求項19】
請求項17または18記載の結晶であって、
10.3°、12.1°、13.5°、15.9°、16.9°、17.6°、22.0°、22.9°、24.4°および28.9°から選択される2θ角度における、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを有することを特徴とする結晶。
【請求項20】
請求項17~19のいずれか一項に記載の結晶であって、
図15に示されているDSCパターンと同じDSCパターンを有する、および/または、
図16に示されているTGAパターンと同じTGAパターンを有する、
前記結晶。
【請求項21】
ピークが、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の結晶。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか一項に記載の結晶、および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項23】
CNS障害の処置に使用するための、請求項22に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、35U.S.C.§119(e)の元、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2018年3月7日出願の米国仮特許出願第62/639,846号の出願日の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
sGCは、NOに対する、インビボでの一次受容体である。NOは、sGCに結合すると、その触媒ドメインを活性化し、グアノシン-5’-トリホスフェート(GTP)の二次メッセンジャーcGMPへの転化をもたらす。次いで、cGMPのレベルが上昇すると、タンパク質キナーゼ、ホスホジエステラーゼ(PDE)およびイオンチャネルを含む、下流エフェクターの活性がモジュレートされる。体内では、NOは、様々な一酸化窒素シンターゼ(NOS)酵素によって、および連続して起きる無機ニトレートの還元によって、アルギニンおよび酸素から合成される。実験および臨床的な証拠により、NO濃度の低下、NOの生体利用率の低下、および/または内因的に生成したNOに対する応答性の低下は、様々な疾患の発症に寄与していることが示されている。sGC刺激因子は、様々な量のNOと相乗的に働いて、GTPのcGMPへのその酵素による転化を増大させるsGC酵素のヘム依存性アゴニストである。sGC刺激因子は、sGC活性化因子として知られている、別のクラスのNO非依存性ヘム非依存性アゴニストとは明確に区別され、構造的に無関係である。
【0003】
このようなsGC刺激因子の1つは、式(I)の化合物として以下に図示されている、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン:
【0004】
【0005】
である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
結晶性であり、その他には、患者にこの化合物を効果的に送達し易い物理特性を有するこの化合物の形態が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶形態Aが本明細書において提供される。
【0008】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶形態Bが本明細書において提供される。
【0009】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性水和物1が本明細書において提供される。
【0010】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性水和物2が本明細書において提供される。
【0011】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性水和物3が本明細書において提供される。
【0012】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性エタノール溶媒和物が本明細書において提供される。
【0013】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性メタノール溶媒和物が本明細書において提供される。
【0014】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性メチルエチルケトン溶媒和物が本明細書において提供される。
【0015】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性ジクロロメタン溶媒和物が本明細書において提供される。
【0016】
同様に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの新規結晶性アセトニトリル溶媒和物が本明細書において提供される。
【0017】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aを含む医薬組成物、その製造方法、および例えばCNS疾患などの様々な疾患を処置するためのその使用が本明細書においてさらに提供され、この場合、一酸化窒素(NO)の濃度の上昇もしくは環式グアノシン3’,5’-モノホスフェート(cGMP)の濃度の上昇もしくはそれらの両方、またはNO経路の上方調節が望ましい。
【0018】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bを含む医薬組成物、その製造方法、および例えばCNS疾患などの様々な疾患を処置するためのその使用が本明細書においてさらに提供され、この場合、一酸化窒素(NO)の濃度の上昇もしくは環式グアノシン3’,5’-モノホスフェート(cGMP)の濃度の上昇もしくはそれらの両方、またはNO経路の上方調節が望ましい。
【0019】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1を含む医薬組成物、その製造方法、および例えばCNS疾患などの様々な疾患を処置するためのその使用が本明細書においてさらに提供され、この場合、一酸化窒素(NO)の濃度の上昇もしくは環式グアノシン3’,5’-モノホスフェート(cGMP)の濃度の上昇もしくはそれらの両方、またはNO経路の上方調節が望ましい。
【0020】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2を含む医薬組成物、その製造方法、および例えばCNS疾患などの様々な疾患を処置するためのその使用が本明細書においてさらに提供され、この場合、一酸化窒素(NO)の濃度の上昇もしくは環式グアノシン3’,5’-モノホスフェート(cGMP)の濃度の上昇もしくはそれらの両方、またはNO経路の上方調節が望ましい。
【0021】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3を含む医薬組成物、その製造方法、および例えばCNS疾患(例えば、アルツハイマー病および混合型認知症)などの様々な疾患を処置するためのその使用が本明細書においてさらに提供され、この場合、一酸化窒素(NO)の濃度の上昇もしくは環式グアノシン3’,5’-モノホスフェート(cGMP)の濃度の上昇もしくはそれらの両方、またはNO経路の上方調節が望ましい。
【0022】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性エタノール溶媒和物、結晶性メタノール溶媒和物、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物、結晶性ジクロロメタン溶媒和物または結晶性アセトニトリル溶媒和物を含む医薬組成物、その製造方法、および例えばCNS疾患などの様々な疾患を処置するためのその使用が本明細書においてさらに提供され、この場合、一酸化窒素(NO)の濃度の上昇もしくは環式グアノシン3’,5’-モノホスフェート(cGMP)の濃度の上昇もしくはそれらの両方、またはNO経路の上方調節が望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態AのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。
【
図1B】Panalytical Empyreanシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態AのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。
【
図2】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aの示差走査熱量測定(DSC)分析を示す図である。
【
図3】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aの熱重量分析(TGA)を示す図である。
【
図4】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aの動的水蒸気吸着(DVS)分析を示す図である。
【
図5A】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのXRPDパターンを示す図である。
【
図5B】Panalytical Empyreanシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。
【
図6】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのDSC分析を示す図である。
【
図7】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのTGA分析を示す図である。
【
図8A】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のXRPDパターンを示す図である。
【
図8B】Panalytical Empyreanシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。
【
図9】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のDSC分析を示す図である。
【
図10】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のTGA分析を示す図である。
【
図11A】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のXRPDパターンを示す図である。
【
図11B】Panalytical Empyreanシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。
【
図12】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のDSC分析を示す図である。
【
図13】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のTGA分析を示す図である。
【
図14A】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物3のXRPDパターンを示す図である
。
【
図15】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物3のDSC分析を示す図である。
【
図16】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物3のTGA分析を示す図である。
【
図17】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンエタノール溶媒和物のXRPDパターンを示す図である。
【
図18】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンエタノール溶媒和物のTGA分析を示す図である。
【
図19】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンメタノール溶媒和物のXRPDパターンを示す図である。
【
図20】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンメタノール溶媒和物のTGA分析を示す図である。
【
図21】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンメチルエチルケトン溶媒和物のXRPDパターンを示す図である。
【
図22】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンジクロロメタン溶媒和物のXRPDパターンを示す図である。
【
図23】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンジクロロメタン溶媒和物のTGA分析を示す図である。
【
図24】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンアセトニトリル溶媒和物のXRPDパターンを示す図である。
【
図25】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンアセトニトリル溶媒和物のTGA分析を示す図である。
【
図26】Bruker D8 Discoverシステムを使用して、反射モードで室温において取得した、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン酢酸エチル溶媒和物のXRPDパターンを示す図である。
【
図27】8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン酢酸エチル溶媒和物のTGA分析を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
定義
用語「形態A」とは、単独で使用される場合、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶多形形態Aを指す。用語「形態A」、「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態A」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態A」は、互換的に使用される。用語「形態A」、「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態A」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態A」は、遊離形態としての8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの無水物形態のみを含むことが意図される。形態Aは、例えば、XRPDのみによって、またはDSC、DVSおよびTGAのうちのいずれか1つもしくは複数と組み合わせたXRPDによって特徴付けることができる。
【0025】
用語「形態B」とは、単独で使用される場合、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶多形形態Bを指す。用語「形態B」、「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態B」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態B」は、互換的に使用される。用語「形態B」、「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態B」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態B」は、遊離形態としての8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの無水物形態のみを含むことが意図される。形態Bは、例えば、XRPDのみによって、またはDSCおよびTGのうちのいずれか1つもしくは複数と組み合わせたXRPDによって特徴付けることができる。
【0026】
用語「水和物1」とは、単独で使用される場合、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶多形水和物1を指す。用語「水和物1」、「結晶性水和物1」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1」は、互換的に使用される。用語「水和物1」、「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの水和物1」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1」は、遊離形態としての8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの水和物形態のみを含むことが意図される。水和物1は、例えば、XRPDのみによって、またはDSCおよびTGのうちのいずれか1つもしくは複数と組み合わせたXRPDによって特徴付けることができる。
【0027】
用語「水和物2」とは、単独で使用される場合、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶多形水和物2を指す。用語「水和物2」、「結晶性水和物2」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2」は、互換的に使用される。用語「水和物2」、「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの水和物2」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2」は、遊離形態としての8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの水和物形態のみを含むことが意図される。水和物2は、例えば、XRPDのみによって、またはDSCおよびTGのうちのいずれか1つもしくは複数と組み合わせたXRPDによって特徴付けることができる。
【0028】
用語「水和物3」とは、単独で使用される場合、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶多形水和物3を指す。用語「水和物3」、「結晶性水和物3」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3」は、互換的に使用される。用語「水和物3」、「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの水和物3」および「8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3」は、遊離形態としての8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの水和物形態のみを含むことが意図される。水和物3は、例えば、XRPDのみによって、またはDSCおよびTGのうちのいずれか1つもしくは複数と組み合わせたXRPDによって特徴付けることができる。
【0029】
本明細書で使用する場合、形態Aおよび形態Bにおける場合のような用語「形態」とは、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(すなわち、式(I)の化合物)のみを含む結晶性固体付加物を指す。
【0030】
本明細書で使用する場合、「結晶性」とは、結晶構造を有する固体であって、個々の分子が、高度に均質な規則正しく固定された化学立体配置を有する固体を指す。
「無水物」は、本明細書で使用する場合、結晶形態が、結晶格子中に、実質的に水を含まない、例えば、カールフィッシャー(KF)により決定すると1重量%未満、または別の定量的分析によって決定すると1重量%未満の水しか含まないことを意味する。
【0031】
本明細書で使用する場合、結晶性エタノール溶媒和物、結晶性メタノール溶媒和物、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物、結晶性ジクロロメタン溶媒和物および結晶性アセトニトリル溶媒和物における場合のような用語「溶媒和物」とは、式(I)の化合物、および結晶構造内部に組み込まれた化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒を含有する、結晶性固体付加物を指す。当業者に公知の、存在する溶媒の量を決定するための技法には、例えば、HPLC、LCMS、GC、TGA、1H NMRなどが含まれる。
【0032】
本明細書で使用する場合、水和物1、水和物2および水和物3における場合のような用語「水和物」とは、結晶構造内部に、式(I)の化合物、および組み込まれた化学量論量または非化学量論量のいずれかの水を含有する、結晶性固体付加物を指す。当業者に公知の、存在する水の量を決定するための技法には、例えば、TGAおよびKFが含まれる。
【0033】
固体の固体状態の規則性は、当分野で公知の標準技法により、例えば、X線粉末回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)または熱重量分析(TGA)により決定され得る。アモルファス固体もやはり、例えば、偏光光学顕微鏡を使用する複屈折によって、結晶性固体とは区別され得る。アモルファス固体は、分子の乱れた配列からなり、区別可能な結晶格子を有しない。
【0034】
相対強度は、目的のピークのピーク強度対最大ピークのピーク強度の比として算出される。ある種の実施形態では、ピークの相対強度は、試料の好ましい配向により様々となることがある。試験体における好ましい配向は、様々な反射強度に影響を及ぼし、その結果、完全なランダムな試験体から予期されるものと比べると、一部は、一層強度が大きくなり、他のものは、一層強度が小さくなる。一般に、多くの結晶性粒子の幾何形状は、試験体のホルダー中に好ましい配向をある程度示す試験体をもたらす傾向がある。このことは、サイズの縮小により一層微細な針状物または小板状物がもたらされる場合、針様または板様の結晶であることが特に明白である。
【0035】
ある種の実施形態では、XRPDパターンは、密封管源およびHi-Star領域検出器を装備したBruker D8 Discoverシステム(Bruker AXS、Madison、WI)を使用して、反射モードで室温において取得される。X線発生装置は、40kVの電圧、およびX線源(CuKα1照射、λ=1.54056Å、40kV、40mA)としてCu-アノードを用いる40mAの電流で操作した。粉末試料は、低バックグラウンドホルダーに入れた。続いて、0.020°のステップサイズで、2θが5.000°~45.000°の範囲にわたりデータを積分し、1つの連続パターンに統合した。代替的に、XRPDパターンは、密封管源およびPIXcelID検出器を装備したPanalytical Empyreanシステムを使用して、反射モードで室温において取得する。X線発生装置は、45kVの電圧、およびX線源(CuKα1照射、λ=1.54056Å、40kV、40mA)としてCu-アノードを用いる40mAの電流で操作する。粉末試料は、ゼロバックグラウンドホルダーに入れる。続いて、0.026°のステップサイズで、2θが4.0°~40.0°の範囲にわたりデータを積分し、1つの連続パターンに統合する。
【0036】
一部の実施形態では、形態Aは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%または99.9%純粋である。形態Aの純度は、式(I)の化合物を含む組成物中の式(I)の化合物の形態Aの重量を組成物中の式(I)の化合物の総重量で除算することによって決定される。
【0037】
一部の実施形態では、形態Bは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%または99.9%純粋である。形態Bの純度は、式(I)の化合物を含む組成物中の式(I)の化合物の形態Bの重量を組成物中の式(I)の化合物の総重量で除算することによって決定される。
【0038】
一部の実施形態では、水和物1は、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%または99.9%純粋である。水和物1の純度は、式(I)の化合物を含む組成物中の式(I)の化合物の水和物1の重量を組成物中の式Iの化合物の総重量で除算することによって決定される。
【0039】
一部の実施形態では、水和物2は、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%または99.9%純粋である。水和物2の純度は、式(I)の化合物を含む組成物中の式(I)の化合物の水和物2の重量を組成物中の式(I)の化合物の総重量で除算することによって決定される。
【0040】
一部の実施形態では、水和物3は、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%または99.9%純粋である。水和物3の純度は、式(I)の化合物を含む組成物中の式(I)の化合物の水和物3の重量を組成物中の式(I)の化合物の総重量で除算することによって決定される。
【0041】
一部の実施形態では、結晶性エタノール溶媒和物、結晶性メタノール溶媒和物、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物、結晶性ジクロロメタン溶媒和物または結晶性アセトニトリル溶媒和物は、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%または99.9%純粋である。結晶性エタノール溶媒和物、結晶性メタノール溶媒和物、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物、結晶性ジクロロメタン溶媒和物または結晶性アセトニトリル溶媒和物の純度は、式(I)の化合物を含む組成物中の式(I)の化合物の結晶性エタノール溶媒和物、結晶性メタノール溶媒和物、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物、結晶性ジクロロメタン溶媒和物または結晶性アセトニトリル溶媒和物の重量を組成物中の式(I)の化合物の像重量により除算することによって求まる。
例示的な化合物の説明
本出願に開示されている結晶形態、例えば、形態A、形態B、水和物1、水和物2および水和物3は、多数の利点を有しており、医薬品使用のための高い安定性および好適性を有するなど、国際出願番号PCT/US2017/049834に記載されている、式(I)の酢酸エチル溶媒和物に関連する問題を解決する。特に、形態Aおよび形態Bは、酢酸エチル溶媒和物よりも安定である。さらに、形態A、形態B、水和物1、水和物2および水和物3はすべて、医薬品使用に好適である一方、酢酸エチル溶媒和物は、ヒト使用向け製剤と適合しない。他の利点は、都合のよい薬物動態特性、単離の容易さ、加工の再現性、大スケールでの製造法に対する好適性などを含むことができる。
【0042】
比較目的のため、形態A、形態B、水和物1、水和物2および水和物3に関して以下に、および表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6、7、8、9、10および11中に列挙されているものからのピーク位置の一部の変動(2シータが±0.2度など)が許容されることが理解されるべきである。特定の実施形態では、所与のピークに対する変動は、2シータが、±0.2度である。
【0043】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aを提供する。
【0044】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶形態Aは、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°および15.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、15.9°、16.7°、17.6°、19.1°、20.2°、21.6°、24.9°および25.8°の2θ角度において、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、15.9°、16.7°、17.6°、19.1°、20.2°、21.6°、24.9°および25.8°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、17.6°、19.1°、20.2°および21.6°の2θ角度において、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、または少なくとも9本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、17.6°、19.1°、20.2°および21.6°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、4.9°、7.0°、8.3°、10.6°、11.1°、14.3°、15.0°、15.9°、16.7°、17.6°、18.2°、19.1°、19.7°、20.2°、21.6°、23.2°、24.9°、25.8°、27.1°、28.2°、28.8°、29.9°、30.8°、32.1°および33.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶形態Aは、4.9°、7.0°、8.3°、10.6°、11.1°、14.3°、15.0°、15.9°、16.7°、17.6°、18.2°、19.1°、19.7°、20.2°、21.6°、23.2°、24.9°、25.8°、27.1°、28.2°、28.8°、29.9°、30.8°、32.1°および33.1°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶形態Aに関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0045】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、
図1Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0046】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、表1A中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0047】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、本明細書に記載されているPanalytical Empyreanシステムを使用し、室温において反射モードで取得したx線粉末回折パターンによって特徴付けられる。一実施形態では、結晶形態Aは、8.3°、8.5°、11.3°、15.0°、15.2°および19.3°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、7.0°、8.3°、8.5°、11.3°、15.0°、15.2°、16.2°、17.0°、17.8°、19.3°、19.9°、21.6°、22.0°および22.2°の2θ角度において、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、7.0°、8.3°、8.5°、11.3°、15.0°、15.2°、16.2°、17.0°、17.8°、19.3°、19.9°、21.6°、22.0°および22.2°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、5.0°、7.0°、7.2°、8.3°、8.5°、10.4°、10.8°、11.3°、12.4°、14.2°、14.4°、14.6°、15.0°、15.2°、16.2°、17.0°、17.8°、18.5°、19.3°、19.9°、20.3°、21.6°、22.0°、22.2°、22.6°、22.9°、23.4°、24.2°、25.1°、25.7°、25.9°、26.4°、27.4°、28.4°、29.0°、29.6°、30.1°、30.2°、31.0°、31.8°、32.2°、33.3°、33.7°、36.2°および36.7°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶形態Aは、5.0°、7.0°、7.2°、8.3°、8.5°、10.4°、10.8°、11.3°、12.4°、14.2°、14.4°、14.6°、15.0°、15.2°、16.2°、17.0°、17.8°、18.5°、19.3°、19.9°、20.3°、21.6°、22.0°、22.2°、22.6°、22.9°、23.4°、24.2°、25.1°、25.7°、25.9°、26.4°、27.4°、28.4°、29.0°、29.6°、30.1°、30.2°、31.0°、31.8°、32.2°、33.3°、33.7°、36.2°および36.7°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶形態Aに関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0048】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、
図1B中に示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0049】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、表1B中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0050】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、
図2に示されているDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、結晶形態Aは、195℃±2℃のDSC融解温度を特徴とする。
【0051】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、
図3に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0052】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、
図4に示されているDVSパターンと実質的に同じDVSパターンを有する。
【0053】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、場合により形態Aに関して上で列挙したTGA、DSC、DVSパラメータのうちの1つ、2つまたは3つと共に、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°および15.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、場合により形態Aに関して上で列挙したTGA、DSC、DVSパラメータのうちの1つ、2つまたは3つと共に、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、15.9°、16.7°、17.6°、19.1°、20.2°、21.6°、24.9°および25.8°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0054】
一態様では、場合により形態Aに関して上で列挙したTGA、DSC、DVSパラメータのうちの1つ、2つまたは3つと共に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、8.3、8.5°、11.3°、15.0°、15.2°および19.3°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Aは、場合により形態Aに関して上で列挙したTGA、DSC、DVSパラメータのうちの1つ、2つまたは3つと共に、7.0°、8.3°、8.5°、11.3°、15.0°、15.2°、16.2°、17.0°、17.8°、19.3°、19.9°、21.6°、22.0°および22.2°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0055】
一態様では、場合により形態Aに関して上で列挙したTGA、DSC、DVSパラメータのうちの1つ、2つまたは3つと共に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aは、7.0°、8.3°、11.1°、14.3°、15.0°、17.6°、19.1°、20.2°および21.6°の2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、または少なくとも9本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0056】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶形態Bは、8.9°、12.2°、13.6°、17.2°および21.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、17.7°、21.0°、22.7°、23.9°、25.0°、26.7°および27.6°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、17.7°、21.0°、22.7°、23.9°、25.0°、26.7°および27.6°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、21.0°、22.7°および23.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、または少なくとも9本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、21.0°、22.7°および23.9°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶形態Bは、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、17.7°、18.3°、21.0°、22.7°、23.9°、24.2°、25.0°、25.6°、26.7°、27.6°および29.6°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶形態Bに関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0057】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、
図5Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0058】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、表2A中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0059】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、本明細書に記載されているPanalytical Empyreanシステムを使用し、室温において反射モードで取得したx線粉末回折パターンによって特徴付けられる。一実施形態では、結晶形態Bは、13.8°、16.0°、17.4°、18.0°、18.5°および21.2°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、9.1°、10.9°、12.4°、13.8°、14.8°、16.0°、17.4°、18.0°、18.5°、21.2°、22.9°、24.1°、24.5°、27.8°、30.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、9.1°、10.9°、12.4°、13.8°、14.8°、16.0°、17.4°、18.0°、18.5°、21.2°、22.9°、24.1°、24.5°、27.8°、30.0°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶形態Bは、8.5°、9.1°、10.9°、12.4°、13.8°、14.6°、14.8°、15.7°、16.0°、17.4°、18.0°、18.2°、18.5°、20.4°、21.2°、22.1°、22.6°、22.9°、23.5°、24.1°、24.5°、25.2°、25.7°、25.9°、26.8°、27.1°、27.8°、28.8°、29.4°、29.7°、30.0°、31.1°、31.6°、32.3°、33.5°、34.0°、35.2°、35.7°、36.8°および38.0°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶形態Bに関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0060】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、
図5Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0061】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、表2B中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0062】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、
図6に示されているDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、結晶形態Bは、177°±2℃のDSC相転移温度および195℃±2℃における融解を特徴とする。
【0063】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、
図7に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0064】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、場合により形態Bに関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、8.9°、12.2°、13.6°、17.2°および21.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、場合により形態Bに関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、17.7°、21.0°、22.7°、23.9°、25.0°、26.7°および27.6°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0065】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、場合により形態Bに関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、13.8°、16.0°、17.4°、18.0°、18.5°および21.2°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶形態Bは、場合により形態Bに関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、9.1°、10.9°、12.4°、13.8°、14.8°、16.0°、17.4°、18.0°、18.5°、21.2°、22.9°、24.1°、24.5°、27.8°、30.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0066】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bは、場合により形態Bに関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、8.9°、12.2°、13.6°、14.5°、15.7°、17.2°、21.0°、22.7°および23.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本または少なくとも9本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0067】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性水和物1は、11.5°、15.2°、17.0°、17.7°および18.3°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、11.5°、15.2°、17.0°および18.3°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、11.5°、13.5°、15.2°、17.0°、17.7°、18.3°、19.1°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、11.5°、13.5°、15.2°、17.0°、17.7°、18.3°、19.1°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、11.5°、13.5°、17.0°、17.7°、18.3°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、11.5°、13.5°、17.0°、17.7°、18.3°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶性水和物1は、9.1°、11.5°、13.5°、15.2°、17.0°、17.7°、18.3°、19.1°、20.1°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°、25.4°、26.7°、27.5°、29.4°、29.9°、30.6°および33.5°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性水和物1に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0068】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、
図8Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0069】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、表3A中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0070】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、本明細書に記載されているPanalytical Empyreanシステムを使用し、室温において反射モードで取得したx線粉末回折パターンによって特徴付けられる。一実施形態では、結晶性水和物1は、11.7°、15.5°、17.2°、17.9°、18.5°、23.3°および25.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、11.7°、15.5°、17.2°、17.9°、18.5°、23.3°および25.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、9.4°、11.7°、13.7°、15.5°、17.2°、17.9°、18.5°、22.3°、23.3°、24.4°、25.1°、29.6°および30.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、9.4°、11.7°、13.7°、15.5°、17.2°、17.9°、18.5°、22.3°、23.3°、24.4°、25.1°、29.6°および30.1°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶性水和物1は、8.8°、9.4°、11.7°、12.2°、13.7°、14.0°、15.5°、16.7°、17.2°、17.9°、18.5°、19.4°、20.3°、21.4°、22.3°、23.3°、23.6°、24.4°、25.1°、25.6°、27.0°、27.7°、28.6°、29.6°、30.1°、30.9°、32.2°、33.6°、34.0°、35.0°、37.6°および38.9°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性水和物1に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0071】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、
図8Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0072】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、表3B中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0073】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、
図9に示されているDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、結晶性水和物1は、DSC分析において、58°±2℃、92°±2℃に2つの吸熱、および195℃±2℃における融解を特徴とする。
【0074】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、
図10に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0075】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、場合により水和物1に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、11.5°、15.2°、17.0°、17.7°および18.3°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、場合により水和物1に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、11.5°、13.5°、15.2°、17.0°、17.7°、18.3°、19.1°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0076】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、場合により水和物1に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、11.7°、15.5°、17.2°、17.9°、18.5°、23.3°および25.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物1は、場合により水和物1に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、9.4°、11.7°、13.7°、15.5°、17.2°、17.9°、18.5°、22.3°、23.3°、24.4°、25.1°、29.6°および30.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0077】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1は、場合により水和物1に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、11.5°、13.5°、17.0°、17.7°、18.3°、22.1°、23.1°、23.3°、24.2°、24.9°および29.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性水和物2は、10.4°、15.5°、18.4°、18.7°および21.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、10.4°、15.5°、18.4°および18.7°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、10.4°、15.5°、18.4°、18.7°、20.7°、21.2°、21.9°、22.7°、24.6°、25.9°、26.3°および27.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、10.4°、15.5°、18.4°、18.7°、20.7°、21.2°、21.9°、22.7°、24.6°、25.9°、26.3°および27.4°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、10.4°、18.7°、21.2°、24.6°および27.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、10.4°、18.7°、21.2°、24.6°および27.4°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶性水和物2は、9.0°、10.4°、14.9°、15.5°、17.8°、18.4°、18.7°、20.7°、21.2°、21.9°、22.7°、24.6°、25.9°、26.3°、27.4°、28.0°、29.5°、31.0°、31.7°、32.6°および34.5°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性水和物2に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0078】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、
図11Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0079】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、表4A中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0080】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、本明細書に記載されているPanalytical Empyreanシステムを使用し、室温において反射モードで取得したx線粉末回折パターンによって特徴付けられる。一実施形態では、結晶性水和物2は、7.3°、10.6°、15.8°、15.9°および27.6°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、7.3°、10.6°、15.8°、15.9°および27.6°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、7.3°、10.6°、15.2°、15.8°、15.9°、18.1°、18.7°、19.0°、23.0°、24.8°、25.1°、26.6°、27.6°および29.8°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、7.3°、10.6°、15.2°、15.8°、15.9°、18.1°、18.7°、19.0°、23.0°、24.8°、25.1°、26.6°、27.6°および29.8°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶性水和物2は、7.3°、9.3°、10.6°、13.2°、15.2°、15.8°、15.9°、17.1°、18.1°、18.7°、19.0°、21.0°、21.5°、22.2°、23.0°、23.8°、24.8°、25.1°、26.2°、26.6°、27.6°、29.8°、31.2°、32.0°、32.8°、34.6°、35.1°および36.9°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性水和物2に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0081】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、
図11Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0082】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、表4B中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0083】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、
図12に示されているDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、結晶性水和物2は、87°±2℃にDSCでの吸熱および195℃±2℃における融解を特徴とする。
【0084】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、
図13に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0085】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、場合により水和物2に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、10.4°、15.5°、17.8°、18.4°および18.7°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、場合により水和物2に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、10.4°、15.5°、18.4°、18.7°、20.7°、21.2°、21.9°、22.7°、24.6°、25.9°、26.3°および27.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0086】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、場合により水和物2に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、7.3°、10.6°、15.8°、15.9°および27.6°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物2は、場合により水和物2に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、7.3°、10.6°、15.2°、15.8°、15.9°、18.1°、18.7°、19.0°、23.0°、24.8°、25.1°、26.6°、27.6°および29.8°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0087】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2は、場合により水和物2に関して上で列挙したTGAまたはDSCパラメータの一方または両方と共に、10.4°、18.7°、21.2°、24.6°および27.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性水和物3は、10.3°、12.1°、13.5°、16.9°および24.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、10.3°、12.1°、13.5°、15.9°、16.9°、17.6°、22.0°、22.9°、24.4°および28.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、10.3°、12.1°、13.5°、15.9°、16.9°、17.6°、22.0°、22.9°、24.4°および28.9°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、10.3°、12.1°、17.6°および22.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、10.3°、12.1°、17.6°および22.0°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶性水和物3は、8.5°、10.3°、12.1°、13.5°、14.5°、15.9°、16.9°、17.6°、18.5°、20.3°、21.0°、22.0°、22.9°、24.4°、25.0°、26.6°、28.9°、30.8°、33.0°および36.0°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性水和物3に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0088】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、
図14Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0089】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、表5A中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0090】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、本明細書に記載されているPanalytical Empyreanシステムを使用し、室温において反射モードで取得したx線粉末回折パターンによって特徴付けられる。一実施形態では、結晶性水和物3は、10.5°、13.9°、15.0°、16.5°、17.2°および17.6°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、10.5°、13.9°、15.0°、16.5°、17.2°、17.6°、18.3°、19.1°、20.3°、23.7°および30.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、10.5°、13.9°、15.0°、16.5°、17.2°、17.6°、18.3°、19.1°、20.3°、23.7°および30.1°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。別の選択肢では、結晶性水和物3は、8.3°、8.7°、10.5°、12.0°、12.8°、13.9°、14.5°、15.0°、16.5°、17.2°、17.6°、18.3°、19.1°、20.3°、21.1°、21.6°、22.2°、22.6°、23.7°、24.1°、24.7°、25.0°、25.6°、26.2°、27.7°、28.5°、30.1°、31.9°、34.1°、35.0°、35.6°、37.1°および38.8°の2θ角度におけるx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性水和物3に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0093】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、
図15に示されているDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、結晶性水和物3は、64°±2℃における吸熱および195℃±2℃における融解を特徴とする。
【0094】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、
図16に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0095】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、場合により水和物3に関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、10.3°、12.1°、13.5°、16.9°および24.4°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、場合により水和物3に関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、10.3°、12.1°、13.5°、15.9°、16.9°、17.6°、22.0°、22.9°、24.4°および28.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0096】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、場合により水和物3に関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、10.5°、13.9°、15.0°、16.5°、17.2°および17.6°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。代替的に、結晶性水和物3は、場合により水和物3に関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、10.5°、13.9°、15.0°、16.5°、17.2°、17.6°、18.3°、19.1°、20.3°、23.7°および30.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0097】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3は、場合により水和物3に関して上で列挙したTGAおよびDSCパラメータの一方または両方と共に、10.3°、12.1°、17.6°および22.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本または少なくとも4本のx線粉末回折ピークから選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、または少なくとも5本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0098】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性エタノール溶媒和物は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性エタノール溶媒和物は、10.4°、13.8°、17.1°、17.5°、20.2°、25.5°および30.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、または少なくとも7本のx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性エタノール溶媒和物に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0099】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性エタノール溶媒和物は、
図17に示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0100】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性エタノール溶媒和物は、表6中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0101】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性エタノール溶媒和物は、
図18に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0102】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性エタノール溶媒和物は、エタノール溶媒和物に関して上で列挙したTGAパラメータと共に、10.4°、13.8°、17.1°、17.5°、20.2°、25.5°および30.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本または少なくとも7本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0103】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メタノール溶媒和物は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性メタノール溶媒和物は、7.7°、11.0°、14.2°、16.2°、17.1°、23.0°および24.2°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本または少なくとも8本のx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性メタノール溶媒和物に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0104】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メタノール溶媒和物は、
図19に示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0105】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メタノール溶媒和物は、表7中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0106】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メタノール溶媒和物は、
図20に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0107】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メタノール溶媒和物は、メタノール溶媒和物に関して上で列挙したTGAパラメータと共に、7.7°、13.8°、11.0°、14.2°、16.2°、17.1°、23.0°および24.2°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本または少なくとも7本、または少なくとも8本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0108】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メチルエチルケトン溶媒和物は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物は、13.7°、17.3°、17.8°、18.4°、21.1°、22.8°、24.0°、24.3°および25.1°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、少なくとも7本、少なくとも8本、少なくとも9本、または少なくとも10本のx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0109】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メチルエチルケトン溶媒和物は、
図21に示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0110】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メチルエチルケトン溶媒和物は、表8中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0111】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性ジクロロメタン溶媒和物は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性ジクロロメタン溶媒和物は、14.4°、15.7°、19.7°、20.9°、21.8°、22.7°および24.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、または少なくとも7本のx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性ジクロロメタン溶媒和物に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0112】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性ジクロロメタン溶媒和物は、
図22に示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0113】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性ジクロロメタン溶媒和物は、表9中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0114】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性ジクロロメタン溶媒和物は、
図23に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0115】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性ジクロロメタン溶媒和物は、ジクロロメタン溶媒和物に関して上で列挙したTGAパラメータと共に、14.4°、15.7°、19.7°、20.9°、21.8°、22.7°および24.0°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本または少なくとも7本、または少なくとも8本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0116】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性アセトニトリル溶媒和物は、x線粉末回折パターンによって特徴付けられる。x線粉末回折パターンは、本明細書に記載されているBruker D8 Discoverシステムを使用して、室温において、反射モードで取得され得る。一実施形態では、結晶性アセトニトリル溶媒和物は、10.6°、14.4°、17.3°、18.7°、21.7°、25.3°および25.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本、または少なくとも7本のx線粉末回折ピークを特徴とする。一部の実施形態では、結晶性アセトニトリル溶媒和物に関する上記のピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
【0117】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性アセトニトリル溶媒和物は、
図24に示されているXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを有する。
【0118】
別の態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性アセトニトリル溶媒和物は、表10中のピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
【0119】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性アセトニトリル溶媒和物は、
図25に示されているTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。
【0120】
一態様では、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性アセトニトリル溶媒和物は、アセトニトリル溶媒和物に関して上で列挙したTGAパラメータと共に、10.6°、14.4°、17.3°、18.7°、21.7°、25.3°および25.9°から選択される2θ角度における、少なくとも3本、少なくとも4本、少なくとも5本、少なくとも6本または少なくとも7本、または少なくとも8本のx線粉末回折ピークを特徴とする。
【0121】
結晶形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物に関するx線粉末回折パターンの2シータ値は、機器毎に、かつ試料調製における変動およびバッチ毎の変動に応じて、わずかに変わることがあることが理解されよう。したがって、結晶形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物に関するXRPDピーク位置は、絶対値として解釈されるべきではなく、±0.2度、変わり得る。
【0122】
「
図1Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図1Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図5Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図5Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図8Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図8Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図11Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図11Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図14Aに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」および「
図14Bに示されているXRPDパターンと実質的に同じ」は、本明細書での意図において、比較目的の場合、
図1A、
図1B、
図5A、
図5B、
図8A、
図8B、
図11A、
図11B、
図14Aに示されているピークの少なくとも90%が存在することを意味する。比較目的の場合、
図1A、
図1B、
図5A、
図5B、
図8A、
図8B、
図11A、
図11B、
図14Aに示されているピーク位置からピーク位置がいくらか変動する(±0.2度など)ことは許容されることがさらに理解されるべきである。同様に、「
図17(または
図19または
図21または
図22または
図24または
図26)に示されているXRPDパターンと実質的に同じ」とは、比較目的の場合、
図17(または
図19、
図21、
図22、
図24または
図26)に示されているピークの少なくとも90%が存在することを意味する。比較目的のため、
図17、
図19、
図21、
図22、
図24、
図26に示されているピーク位置からピーク位置がいくらか変動する(±0.2度など)ことは許容されることがさらに理解されるべきである。
【0123】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aを調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン、酢酸イソプロピル(IPAC)およびn-ヘプタンを含む混合物から結晶形態Aを形成させるステップであって、n-ヘプタンが、該組成物の50体積%を超えて構成するステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンおよびIPACおよびn-ヘプタンを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップであって、n-ヘプタンが、該組成物の50体積%を超えて構成するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶形態Aの形成をもたらす。
【0124】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aを調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンおよび100%のn-ヘプタンまたはシクロヘキサンを含む混合物から結晶形態Aを形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンおよび100%のn-ヘプタンまたはシクロヘキサンを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶形態Aの形成をもたらす。
【0125】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Aを調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンおよび酢酸イソプロピルを含む混合物から結晶形態Aを形成させるステップ、および混合物を45°に加熱するステップ、懸濁液をn-ヘプタンにより直ちに希釈するステップ、および20°にゆっくりと冷却しながら2時間、撹拌するステップ、次に、さらに2時間、5°に撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶形態Aの形成をもたらす。
【0126】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶形態Bを調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態A、ならびに(i)酢酸イソプロピル(IPAC)、(ii)イソプロピルアルコール(IPA)、(iii)IPA/IPAC混合物、(iv)IPACとヘキサンとの混合物(IPACは、組成物の50体積%以上を構成する)、および(v)テトラヒドロフランから選択される溶媒を含む混合物から結晶形態Bを形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、酢酸イソプロピル(IPAC)、イソプロピルアルコール(IPA)、IPA/IPAC混合物、IPACとヘキサンとの混合物(IPACは、組成物の50体積%以上を構成する)、およびテトラヒドロフランから選択される溶媒中に8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶形態Bの形成をもたらす。
【0127】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物1を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよび水を含む混合物から結晶性水和物1を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよび水を含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性水和物1の形成をもたらす。
【0128】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物2を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aもしくは形態B、ならびにメチルセルロースなどのセルロースをベースとするポリマー、Tween80およびラウリル硫酸ナトリウムもしくはそれらの組合せなどの界面活性剤を含有する水性混合物を含む混合物から結晶性水和物1を形成させるステップ、または8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aもしくは形態B、およびイソプロピルアルコールなどの有機溶媒を10%含有する水性混合物を含む混合物から結晶性水和物1を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aもしくは形態B、ならびにメチルセルロースなどのセルロースをベースとするポリマー、Tween80およびラウリル硫酸ナトリウムもしくはそれらの組合せなどの界面活性剤を含有する水性混合物を含む混合物、または8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aもしくは形態B、およびイソプロピルアルコールなどの有機溶媒を10%含有する水性混合物を含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性水和物1の形成をもたらす。
【0129】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性水和物3を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態B、ならびに50%の水および50%のイソプロピルアルコールなどの有機溶媒を含有する溶媒混合物を含む混合物から結晶性水和物3を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態B、ならびに50%の水および50%のイソプロピルアルコールなどの有機溶媒を含有する溶媒混合物を含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性水和物3の形成をもたらす。
【0130】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性エタノール溶媒和物を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよび100%のエタノールを含む混合物から結晶性エタノール溶媒和物を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよびエタノールを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性エタノール溶媒和物の形成をもたらす。
【0131】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メタノール溶媒和物を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよび100%のメタノールを含む混合物から結晶性メタノール溶媒和物を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよびメタノールを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性メタノール溶媒和物の形成をもたらす。
【0132】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性メチルエチルケトン溶媒和物を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよび100%のメチルエチルケトンを含む混合物から結晶性メチルエチルケトン溶媒和物を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよびメチルエチルケトンを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性メチルエチルケトン溶媒和物の形成をもたらす。
【0133】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性ジクロロメタン溶媒和物を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよび100%のジクロロメタンを含む混合物から結晶性ジクロロメタン溶媒和物を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよびジクロロメタンを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性ジクロロメタン溶媒和物の形成をもたらす。
【0134】
一態様では、本開示は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの結晶性アセトニトリル溶媒和物を調製する方法を提供する。このような方法は、例えば、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよび100%のアセトニトリルを含む混合物から結晶性アセトニトリル溶媒和物を形成させるステップを含む。一態様では、本方法は、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aまたは形態Bおよびアセトニトリルを含む混合物を、室温で24時間~1週間、撹拌するステップを含む。一態様では、上記の方法は、結晶性アセトニトリル溶媒和物の形成をもたらす。
医薬組成物および投与方法
本明細書において開示されている多形(例えば、式(I)の化合物の形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物)は、医薬組成物または「製剤」として製剤化され得る。
【0135】
典型的な製剤は、式(I)の化合物の形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物、および担体、希釈剤または賦形剤を混合することによって調製される。好適な担体、希釈剤および賦形剤は、当業者に周知であり、炭水化物、ワックス、水溶性ポリマーおよび/または膨張性ポリマー、親水性物質または疎水性物質、ゼラチン、油、溶媒、水などの物質を含む。使用される具体的な担体、希釈剤または賦形剤は、式Iの化合物が製剤化される手段および目的に依存するであろう.溶媒は、当業者によって、哺乳動物に投与するのが安全と認識されている(GRAS(Generally Regarded as Safe)、一般に、安全と見なされているもの)溶媒に基づいて一般に選択される。一般に、安全な溶媒は、水などの非毒性水性溶媒、および水に可溶性または混和性の他の非毒性溶媒である。好適な水性溶媒には、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)など、およびそれらの混合物が含まれる。本製剤はまた、緩衝液、安定化剤、付着防止剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、結合剤、懸濁化剤、崩壊剤、充填剤、吸着剤、コーティング剤(例えば、腸内放出または遅延放出)、保存剤、抗酸化剤、不透明化剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、芳香剤、着香剤、および薬物(すなわち、式Iの化合物またはその医薬組成物)の洗練された外見をもたらすための他の公知の添加物のうちの1種または複数などの、他のタイプの賦形剤を含んでもよい。
【0136】
許容される希釈剤、担体、賦形剤および安定剤は、投与時および使用される濃度において、レシピエントに非毒性であるものであり、リン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;保存剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルもしくはベンジルアルコール;メチルもしくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾールなど);血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリシンなどのアミノ酸;モノサッカライド、ジサッカライドおよび他の炭水化物(グルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む);EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成性対イオン;金属錯体(例えばZn-タンパク質複合体);ならびに/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(登録商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含む。活性医薬成分はまた、例えば、コアセルベーション技法によって、または界面重合、例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン-マイクロカプセルおよびポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルによって調製されるマイクロカプセル中;コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフィア、マイクロエマルション、ナノ粒子およびナノカプセル)中またはマクロエマルション中に捕捉され得る。このような技法は、Remington’s:The Science and Practice of Pharmacy、第21版、University of the Sciences in Philadelphia(編)、2005年(これ以降「Remington’s」)に開示されている。
【0137】
製剤は、従来の溶解および混合手順を使用して調製することができる。用語「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医によって求められている、組織、系、動物またはヒトにおける生物応答または医薬応答を生じさせる、活性化合物または医薬剤の量を意味する。投与される化合物の治療有効量は、このようなことを考慮することによって管理され、疾患、またはその症状の1つもしくは複数を改善する、治癒するまたは処置するために必要な最小限の量である。
【0138】
本発明の化合物、組成物または剤形に言及する際の、用語「投与する」、「投与すること」または「投与」は、処置を必要とする対象または患者の系に本化合物を導入することを意味する。本発明の化合物が、1種または複数の他の活性剤と組み合わせて提供される場合、「投与」およびその変化形は、それぞれ、本化合物および他の活性剤を同時導入および/または逐次導入をすることを含むことが理解される。
【0139】
本明細書に記載されている組成物は、処置される疾患の重症度およびタイプに応じて、全身的または局部的、例えば、吸入(例えば、エアゾール、ガス、吸入器、ネブライザーなどによる)により経口的(以下に限定されないが、硬質または軟質カプセル(例えば、ゼラチンカプセル)、錠剤、丸剤、散剤、舌下錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤および顆粒剤を含む固形剤形;ならびに以下に限定されないが、薬学的に許容されるエマルション剤、マイクロエマルション剤、水性または油性溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含む液状剤形を含む))、耳に(例えば、点耳剤の使用)、局所的(例えば、クリーム剤、ゲル剤、吸入剤、湿布薬、ローション剤、軟膏剤、パッチ剤、ペースト剤、散剤、溶液剤、噴霧剤、経皮パッチ剤などの使用)、眼(例えば、点眼剤、眼科用ゲル剤、眼科用軟膏剤による)、直腸により(例えば、浣腸または坐剤の使用)、鼻腔、口腔内、膣内(例えば、膣洗浄、子宮内デバイス、膣用坐剤、膣リングまたは錠剤などの使用)、点耳剤により、埋め込みレザーバーなどにより、または非経腸的に投与されてもよい。用語「非経腸的」には、以下に限定されないが、本明細書で使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、鞘内、肝臓内、病巣内および頭蓋内への注射または注入技法が含まれる。好ましくは、本組成物は、経口的に、腹腔内にまたは静脈内に投与される。
【0140】
経口使用が意図される化合物の製剤は、医薬組成物の製造に関して、当分野に公知の任意の方法に準拠して調製することができる。
固形剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体、ならびに/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、バレイショデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケートおよび炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの滑沢剤、およびこれらの混合物と混合される。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、または不快な味覚をマスクするためもしくは胃腸管において崩壊および吸着を遅延させるためのマイクロカプセルを含む公知技法によってコーティングされ、これにより、一層長い期間にわたる持続作用を実現することができる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を単独で、またはワックスと共に使用することができる。ヒドロキシプロピル-メチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性味覚マスキング物質が用いられてもよい。
【0141】
活性化合物に加えて、液状剤形は、例えば、水、またはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物などの他の溶媒、可溶化剤および乳化剤などの、当分野において一般に使用される不活性希釈剤を含有してもよい。不活性な希釈剤の他に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、着香剤および芳香剤などのアジュバントを含むことができる。
【0142】
本経口組成物(固体または液体のいずれか)はまた、天然リン脂質(例えば、レシチン)などの分散剤または湿潤剤、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)などの賦形剤およびアジュバント;カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカロメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムなどの乳化剤および懸濁化剤;甘味剤、着香剤および芳香剤;ならびに/またはp-ヒドロキシ安息香酸エチルもしくはp-ヒドロキシ安息香酸n-プロピルなどの1種もしくは複数の保存剤、1種もしくは複数の着色剤、1種もしくは複数の着香剤、およびスクロースもしくはサッカリンなどの1種もしくは複数の甘味剤を含むことができる。
【0143】
本医薬組成物はまた、鼻腔用エアゾールまたは吸入によって投与されてもよい。このような組成物は、医薬製剤の分野で周知の技法に準拠して調製され、ベンジルアルコールまたは他の好適な保存剤、生体利用率を向上させるための吸収促進剤、フルオロカーボンおよび/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を用いる、生理食塩水中の溶液剤として調製されてもよい。肺内投与または鼻腔内投与に好適な製剤は、例えば、肺胞嚢に到達するよう、鼻腔通路からの急速吸入によって、または口からの吸入によって投与される、0.1~500ミクロン(0.5、1、30、35ミクロンなどの増分ミクロン量で、0.1~500ミクロンの間の範囲の粒子を含む)の範囲の粒子サイズを有する。
【0144】
本明細書に記載されている医薬組成物はまた、とりわけ、処置の標的が、眼、耳、皮膚または胃腸管下部の疾患を含む、局所施用により容易に到達可能な領域または器官を含む場合、局所的に投与することもできる。好適な局所製剤は、これらの領域または器官の各々に対して容易に調製される。活性構成成分は、滅菌条件下において、必要であり得る、薬学的に許容される担体、および任意の必要な保存剤または緩衝化剤と混合される。
【0145】
局所施用の場合、本医薬組成物は、1種または複数の担体中に懸濁または溶解させた活性構成成分を含有する好適な軟膏剤に製剤化されてもよい。本発明の化合物の局所投与向け担体には、以下に限定されないが、鉱物油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が含まれる。代替的に、本医薬組成物は、1種または複数の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解させた活性構成成分を含有する、好適なローション剤またはクリーム剤に製剤化され得る。好適な担体には、以下に限定されないが、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が含まれる。
【0146】
代替的に、活性成分は、水中油型クリーム基剤と共に、クリーム剤に製剤化されてもよい。所望の場合、クリーム剤用基剤の水相は、多価アルコール、すなわちプロピレングリコール、ブタン1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を含む)およびそれらの混合物などの、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコールを含むことができる。局所製剤は、皮膚または他の罹患領域から活性成分の吸収または浸透を増強する化合物を望ましいことに含んでもよい。このような皮膚浸透促進剤の例には、ジメチルスルホキシドおよび関連類似体が含まれる。
【0147】
式Iの化合物を使用して調製されるエマルションの油相は、公知の方法で、既知成分から構成され得る。この相は、単に、乳化剤(他には、乳剤としても知られている)を含んでもよいが、少なくとも1種の乳化剤と脂肪もしくは油との混合物、または脂肪と油の両方との混合物を望ましくは含む。親水性乳化剤には、安定剤として作用する親油性乳化剤と一緒に含まれてもよい。一部の実施形態では、乳化剤は、油および脂肪の両方を含む。同時に、安定剤を含むまたは含まない乳化剤は、いわゆる乳化用ワックスを構成し、油および脂肪と一緒になったワックスは、いわゆるクリーム製剤の油性分散相を形成する、乳化用軟膏用基剤を構成する。式Iの化合物の製剤において使用するのに好適な乳剤およびエマルション安定剤には、Tween(商標)-60、Span(商標)-80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルおよびラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。
【0148】
さらに、本発明は、身体への化合物の抑制送達の実現という追加の利点を有する、経皮パッチ剤の使用を企図する。このような剤形は、適切な媒体中に本化合物を溶解または分注することにより作製され得る。吸収促進剤はまた、本化合物が皮膚を通過する流れを増大させるために使用され得る。速度は、速度制御膜を設けること、またはポリマーマトリックスもしくはゲル中に本化合物を分散させることのいずれかによって、制御され得る。
【0149】
眼への使用の場合、本医薬組成物は、等張性のpH調節した滅菌生理食塩水中のマイクロ化懸濁液剤として、または好ましくは、塩化ベンザルコニウムなどの保存剤を含むまたは含まない、等張性のpH調節した滅菌生理食塩水中の溶液剤として、製剤化されてもよい。代替的に、眼科用途の場合、本医薬組成物は、ワセリンなどの軟膏剤中で製剤化されてもよい。眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置の場合、本製剤は、例えば、0.075~20%w/wの量の活性成分を含有する局所軟膏剤またはクリーム剤として施用されてもよい。軟膏剤で製剤化される場合、活性成分は、油をベースとする、パラフィン混和性または水混和性の軟膏用基剤のいずれかと共に用いられ得る。
【0150】
直腸または膣投与向けの組成物は、本明細書において記載されている化合物を、周囲温度において固体であるが、体温において液体であり、したがって、直腸または膣腔内で融解し活性化合物を放出する、カカオ脂、ビーワックス、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックスなどの好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することにより調製され得る坐剤であることが好ましい。膣投与に好適な他の製剤は、ペッサリー剤、タンポン剤、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、発泡体剤または噴霧剤として提供されてもよい。
【0151】
本明細書に記載されている組成物の滅菌注射可能形態(例えば、非経腸投与の場合)は、水性または油性懸濁液剤とすることができる。これらの懸濁液剤は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤(前の段落に記載されているものを含む)を使用して、当分野で公知の技法に準拠して製剤化され得る。滅菌注射調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液剤として、非毒性の非経腸的に許容される希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液剤または懸濁液剤とすることもできる。用いられ得る、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発油が、溶媒または懸濁媒体として、慣用的に用いられる。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性不揮発性油が用いられてもよい。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、とりわけ、それらのポリオキシエチル化型の植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはココナッツ油などの天然の薬学的に許容される油、または流動パラフィンなどの鉱物油中のような、注射剤の調製に有用である。これらの油性溶液剤または懸濁液剤はまた、エマルション剤および懸濁液剤を含む、薬学的に許容される剤形の調製に一般に使用される、カルボキシメチルセルロースまたは類似の分散剤などの、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有してもよい。薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において一般に使用される、Tweens、Spansおよび他の乳化剤、または生体利用率向上剤などの、他の一般に使用される界面活性剤もまた、注射製剤のために使用されてもよい。油性懸濁液剤は、増粘剤、例えばビーワックス、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含有してもよい。上で説明されているもののような甘味剤、および着香剤は、口当たりのよい経口調製物をもたらすために加えられてもよい。これらの組成物は、ブチル化ヒドロキシアニソール(hydroxyanisol)またはアルファ-トコフェロールなどの抗酸化剤の添加によって保存され得る。
【0152】
別の態様では、式(I)の化合物の形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物は、獣医学用担体を含む、獣医学組成物に製剤化されてもよい。獣医学用担体は、組成物を投与する目的にとって有用な物質であり、他の点では不活性な、固体、液体またはガス状物質であってもよい。獣医学分野では、活性成分と適合可能である。これらの獣医学組成物は、非経腸的に、経口的に、または任意の他の所望の経路によって投与されてもよい。
治療方法
別の態様では、本発明はまた、治療有効量の式(I)の化合物の形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物を対象に、単独でまたは併用療法で投与するステップを含む、疾患の処置を必要とする対象において疾患を処置する方法であって、疾患が、sGC刺激から、またはNOもしくはcGMPもしくはそれらの両方の濃度の上昇から、またはNO経路の上方調節から利益をもたらすものである、方法を提供する。本発明はまた、形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物を含む医薬組成物を対象に、または本医薬組成物を含む剤形を、単独でまたは併用療法で投与するステップを含む、疾患の処置を必要とする対象において、疾患を処置する方法であって、疾患が、sGC刺激から、またはNOもしくはcGMPもしくはそれらの両方の濃度の上昇から、またはNO経路の上方調節から利益をもたらすものである、方法を提供する。
【0153】
一部の実施形態では、本明細書において開示されている化合物は、酸化ストレスまたはニトロソ化ストレスの状態に関連するものなどの、NOの生体利用率および/またはNOへの感受性の望ましくない低下を特徴とする疾患の予防および/または処置に有用であり得るsGC刺激因子である。
【0154】
cGMPの濃度の上昇により、血管拡張、血小板凝集および粘着の阻害、抗高圧作用、抗リモデリング作用、抗アポトーシス作用、抗炎症、抗線維化作用、代謝作用およびニューロンのシグナル伝達作用がもたらされる。したがって、sGC刺激因子は、ある範囲の疾患を処置および/または予防するために使用されてもよい。
【0155】
本発明のsGC刺激因子(例えば、形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物)を投与することによって処置および/または予防され得る特定の疾患または障害には、以下に限定されないが、以下が含まれる:
無ベータリポタンパク血症、アカラシア(例えば、食道アカラシア)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、癒着性関節包炎、年齢関連性学習および記憶障害、年齢関連性記憶喪失、アルコール依存症、脱毛または脱毛症、高山病、アルツハイマー病(アルツハイマー病予備軍、軽度から中度のアルツハイマー病および中度から重度のアルツハイマー病を含む)、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルーゲーリッグ病)、裂肛、動脈瘤、狭心症(例えば、安定または不安定狭心症、異型狭心症、プリンズメタル型狭心症、微小血管性狭心症)、不安症または不安障害、アルギニノコハク酸尿症、動脈および静脈血栓症、関節炎、アスペルガー症候群、喘息および喘息性疾患、運動失調症、毛細管拡張症、アテローム性動脈硬化(例えば、内皮損傷、血小板および単球の粘着ならびに凝集、平滑筋増殖または移動を伴うアテローム性動脈硬化)、萎縮性膣炎、注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症および自閉症スペクトルにおける障害、良性前立腺過形成(BPH)または肥大または拡大、双極性障害、膀胱出口閉塞、膀胱痛症候群(BPS)、眼瞼炎、骨および炭水化物代謝障害、骨治癒(例えば、破骨細胞骨リモデリング後の骨治癒、破骨細胞骨吸収、新しい骨形成)、脳動脈瘤、脳低酸素症、がんの転移、脳アミロイド血管症(CAA)またはコンゴーレッド親和性血管障害、皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASILまたはCADASIL症候群)、脳灌流、脳小血管病、脳血管けいれん、ケモブレイン、小児期崩壊性障害、慢性気管支炎、慢性倦怠感、慢性外傷性脳症(CTE)、繊毛症、肝硬変(cirrhosis)(例えば、肝硬変(liver cirrhosis)、慢性肝疾患を伴う肝硬変、原発性胆汁性肝硬変)、CNS疾患関連性機能障害、CNS疾患関連性睡眠障害、ハンチントン病に関連する認知障害、認知機能障害、認知障害(例えば、血管性認知障害、軽度認知障害(mild cognitive impairment)、糖尿病に関連する認知障害、多発性硬化症に関連する認知障害、閉塞型無呼吸に関連する認知障害、統合失調症に関連する認知障害(CIAS)、鎌状赤血球症に関連する認知障害、脳震盪、先天性筋無力症候群、結合組織病、脳梗塞の結果(脳卒中)、外傷患者における代替血液の維持、CREST症候群、クローン病、嚢胞性線維症(CF)、妄想性障害、認知症(例えば、血管性認知症、脳卒中後認知症、レビー小体認知症、前頭葉変性を有する認知症、前頭側頭葉変性を有する認知症、大脳皮質基底核変性を有する認知症、クロイツフェルトーヤコブ型認知症、HIV認知症、多梗塞性認知症、術後認知症、発梗塞認知症、HIV関連認知症(無症候性認知障害(ANI)、軽度認知障害(minor neurocognitive disorder)(MND)、HIV関連認知症(HAD、AIDS認知症複合[ADC]またはHIV脳症とも称される)、初老性認知症(軽度認知障害、MCI)、混合型認知症、ビンスワンガー型認知症(皮質下動脈硬化性脳症)、パーキンソン型認知症を含む)、脱髄、うつ病、抑うつ障害、皮膚筋炎、糖尿病性血管障害、糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性微小血管症、糖尿病性潰瘍または創傷(例えば、糖尿病性食物潰瘍)、メタボリックシンドロームを伴うまたはこれに関連する疾患(例えば肥満、糖尿病、インスリン抵抗性、空腹時血糖値の上昇、空腹時インスリンの上昇、脂質上昇)、神経伝達物質の下方調節に関与する疾患、脳血流障害に関与する疾患、神経変性障害に関与する疾患、シナプス機能障害に関与する障害、神経炎症に関与する障害、神経毒性に関与する障害、男性および女性の泌尿生殖系器官の疾患(良性および悪性)、学習および記憶の問題を有する小児における集中力障害、ダウン症候群、薬物依存症、薬物誘発性神経障害、ドライアイ症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、デュピュイトラン拘縮、ジスキネジア(例えば、急性ジスキネジア、慢性または遅発性ジスキネジア、非運動性ジスキネジア、レボドーパ誘発性ジスキネジア(LID))、月経困難症(例えば、原発性月経困難症、続発性月経困難症)、性交疼痛症(dyspaneuria)、嚥下障害、ジストニア(例えば、全身性ジストニア、限局性ジストニア、分節性ジストニア、性的ジストニア、中間ジストニア、急性ジストニック反応、遺伝性または原発性ジストニア)、浮腫、電解質障害(例えば、高カリウム血症、低ナトリウム血症)、気腫、子宮内膜症、内皮機能不全または内皮機能不全を伴う損傷および疾患、勃起機能不全、食道アカラシア、ファブリー病、女性の性機能障害(例えば、雌性性的機能障害)、線維筋痛症、線維症(例えば、心内膜心筋線維症、心房線維症、心臓間質性線維症、心筋線維症、肺線維症、眼の線維症、皮膚線維症、腸線維症、腎または腎線維症、間質性腎線維症、肺線維症、特発性肺線維症、肺の進行性塊状線維症、肝線維症、縦隔線維症、後腹膜線維症、関節線維症、骨髄線維症(bone marrow fibrosis)、骨髄線維症(myelofibrosis)、骨髄線維症(osteomyelofibrosis)、放射線誘発性線維症、膵臓線維症)、脆弱X、機能性消化不良、胃不全麻痺、ゴーシェ病、全般性集中力障害(general disturbances of concentration)、全般性精神障害、緑内障、神経膠芽腫、糸球体症(例えば、糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、糸球体硬化症、巣状分節性糸球体硬化症)、肉芽腫、頭部外傷、聴覚障害(例えば、部分聴力喪失、完全聴力喪失、部分難聴、完全難聴、ノイズ誘発性聴力喪失)、心臓疾患(例えば、左心室心筋リモデリング、左心室収縮機能障害、虚血性心筋症、拡張型心筋症、アルコール性心筋症、貯蔵心筋症、先天性心疾患、冠血流量の減少、拡張機能障害または収縮機能障害、冠不全、急性冠症候群、冠動脈疾患、不整脈、心室前負荷の減少、心臓肥大、右心室肥大、心房および心室のリズムの乱れならびに心臓刺激伝導障害、I~III度の房室ブロック(AVB I~III)、上室性頻脈性不整脈、心室性期外収縮、心房細動、心房粗動、心室細動、心室粗動、心室頻脈、トルサード・ド・ポワント型頻脈、心房および心室期外収縮、AV接合部期外収縮、洞不全症候群、AV結節再突入頻拍、ウォルフ-パーキンソン-ホワイト症候群、心筋不全、慢性、急性またはウイルス性心筋炎、心原性ショック、心臓リモデリング)、心不全(HF;例えば:駆出率が保たれた心不全(HFPEF)、駆出率が低下した心不全(HFREF)、急性心不全、慢性心不全、既存の慢性心不全の急性期(HFの悪化)、一過性心不全、急性後心不全、収縮期心不全、拡張期心不全、うっ血性心不全、急性非代償性心不全、右心室不全、完全な心不全、高出力心不全、弁膜欠損を伴う心不全、糖尿病性心不全、心不全/心腎症候群、右心不全)、高濃度プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1(PA-1)、高レベルフィブリノゲンおよび低密度DLD、ヒスチオサイトーシスX、ハンチントン病または舞踏病(HD)、高アンモニア血および関連するもの、高血圧症(例えば、動脈性高血圧、抵抗性高血圧、糖尿病性高血圧、特発性高血圧、本態性高血圧、二次性高血圧、妊娠性高血圧、門脈高血庄症、全身性高血圧症、子癇前症、急性および慢性冠動脈血圧上昇)、高緊張、肥厚性瘢痕、活動低下性性的興奮障害、低灌流、勃起不全、炎症性腸疾患(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎)、大脳マラリアにより引き起こされる炎症、感染疾患により引き起こされる炎症、周術期医療における炎症応答、血小板凝集、知的障害、間欠性跛行、間質性膀胱炎(IC)、透析中低血圧、虚血(例えば、脳虚血、心筋虚血、血栓塞栓性虚血、重症下肢虚血)、ケロイド、腎疾患(例えば、慢性腎疾患、急性および慢性腎不全(failure)、急性および慢性腎不全(insufficiency)、腎不全の後遺症、肺水腫(pulmonary enema)に関連する腎性不全、HFに関連する腎不全、尿毒症または貧血に関連する腎不全、原発性腎疾患、先天性腎疾患、多発性嚢胞腎の進行、腎移植拒絶、免疫複合体誘発腎疾患、クレアチニンおよび/または水分の排出の異常低下、尿素、窒素、カリウムおよび/またはクレアチニンの血中濃度の異常上昇、腎臓酵素の活性改変(例えばグルタミルシンターゼ)、尿オスモル濃度または尿体積の変化、微量アルブミン尿の増加、マクロアルブミン尿症、糸球体および細動脈の病変、管状拡張、高リン血症、血管腎疾患、腎嚢胞、HFによる腎浮腫)、コルサコフ精神障害、白血球活性化、レボドーパ誘発性習慣性挙動、硬化性苔癬、脂質関連障害(例えば、過度の肥満、過剰な皮下脂肪、高脂血症、脂質代謝異常、高コレステロール血症、高密度リポタンパク質コレステロールの減少(HDL-コレステロール)、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-コレステロール)レベルの中度の上昇、高トリグリセリド血症、高グリセリド血症、低リポタンパク血症、シトステロール血症、肝臓における脂肪肝疾患、脂肪症または脂質蓄積の異常、心臓、腎臓または筋肉の脂肪症、シトステロール血症、黄色腫症、タンジール病)、肝疾患(例えば、血管性肝疾患、肝星細胞活性化、肝線維性コラーゲンおよび総コラーゲンの蓄積、壊死性炎症性および/または免疫学的な肝疾患、肉芽腫性肝疾患に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝悪性腫瘍に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、妊娠の肝内胆汁うっ滞に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝炎を伴う胆汁うっ滞性肝疾患、敗血症を伴う胆汁うっ滞性肝疾患、薬物または毒素に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、移植片対宿主病に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝移植後の胆汁うっ滞性肝疾患、総胆管結石を伴う胆汁うっ滞性肝疾患、胆管腫瘍に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、膵臓癌に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、ミリッツィ症候群に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、AIDSに関連する胆汁うっ滞性肝疾患、胆管症、寄生虫に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、住血吸虫症に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、肝血管閉塞性疾患(VOD)、肝類洞閉塞症候群(SOS)、肝性脳症)、限局性血栓症、下部尿路症候群(LUTS)、腰部脊柱管狭窄症、ループス腎炎、ループスまたは全身性エリテマトーデス、微量アルブミン尿症、微小循環異常、偏頭痛、軽度認知障害(MND)、局原性強皮症、もやもや、複数のラクナ梗塞、多臓器不全症候群(MODS)、多臓器不全(MOF)、多発性硬化症(臨床的に分離された症候群(CIS)、再発寛解型MS(RRMS)、一次進行型MS(PPMS)、二次進行型MS(SPMS)を含むMS)、多系統萎縮症(MSA)、心筋梗塞または心臓発作(例えば、ST部分上昇型心筋梗塞、非ST部分上昇型心筋梗塞、陳旧性心筋梗塞)、近視性脈絡膜血管新生、母斑、麻薬依存症、腎症(例えば、糖尿病性腎症、非糖尿病性腎症、腎炎、毒素により誘発される腎障害、造影剤誘発性腎症、糖尿病性または非糖尿病性腎硬化症、ネフローゼ症候群、腎盂腎炎、腎原性線維症(nephrogenic fibrosis))、神経変性疾患、神経因性膀胱および失禁、神経炎症、一酸化窒素生成の増加に伴う神経学的障害、神経筋疾患(例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)、ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)、四肢帯筋ジストロフィー、遠位筋症、I型およびII型筋緊張性ジストロフィー、顔面肩甲腓骨-腓骨筋ジストロフィー、常染色体およびX連鎖エメリー-ドレイファス型筋ジストロフィー、眼咽頭筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、脊髄筋萎縮(SMA))、視神経脊髄炎、神経障害(例えば、末梢神経障害、自律神経障害、中枢神経系ニューロパシー、化学療法誘発神経障害、糖尿病性神経障害、疼痛性神経障害、神経障害性疼痛、非疼痛性神経障害、疼痛性糖尿病性神経障害、非疼痛性糖尿病性神経障害、CNS疾患に関連する神経障害(例えば、多発性硬化症、MS)、放射線誘発神経障害)、帯状疱疹に伴う神経因性疼痛、脊椎手術に伴う神経因性疼痛)、強迫性
障害(OCD)、閉塞性血栓性血管炎、閉塞性尿路疾患、好酸球性筋膜炎、骨粗鬆症、過活動膀胱、疼痛(例えば、急性疼痛、中枢性疼痛症候群、炎症性疼痛、術後疼痛、強壮痛、内臓痛、跛行の疼痛、希少疼痛性兆候(例えば、アセタゾラミド反応性ミオトニー、自己赤血球感作症候群、常染色体優性シャルコー・マリー・トゥース病2V型、神経障害性疼痛を伴う常染色体優性中間型シャルコー・マリー・トゥース病、常染色体劣性肢帯型筋ジストロフィー2A型、疼痛へのチャネル病関連性先天性鈍感性、脊髄内鎮痛を必要とする慢性疼痛、複合性局所疼痛症候群、複合性局所疼痛症候群1型、複合性局所疼痛症候群2型、多汗症を伴う疼痛に対する先天性非感受性、重度の知的障害を伴う先天性無痛性の疼痛、先天性無痛性多汗症症候群、疼痛を伴う亀裂を伴うびまん性掌蹠角皮症、家族性の突発性疼痛症候群、主に下肢の関与を伴う家族性エピソード性疼痛症候群、主に上肢の関与を伴う家族性エピソード性疼痛症候群、遺伝性疼痛性脳梁、遺伝性知覚および自律神経障害4型、遺伝性知覚および自律神経障害5型、遺伝性感覚および自律神経障害7型、間質性膀胱炎、疼痛を伴う眼窩および全身性神経線維腫-マルファノイド習慣性症候群、発作性極度の疼痛障害、永続的な特発性顔面痛、カルパインの定量または定量的欠損、トロサ-ハント症候群、膵臓炎、パニック障害、パーキンソン病、パーキンソニズムプラス、パーキンソン性嚥下障害、病的摂食障害、骨盤痛、末梢血管疾患(例えば、末梢動脈疾患、末梢動脈閉塞症、末梢塞栓症、末梢灌流障害)、腹膜炎、広汎性発達障害、ペーロニー病、ピック症候群、多発性軟骨炎、多発筋炎、帯状疱疹後神経痛、外傷後の頭部外傷、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、早漏、進行性核麻痺、前立腺肥大、肺疾患(例えば、神経因性肺動脈症、気管支収縮または肺気管支収縮、肺の疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺毛細血管腫症、リンパ管腫症および圧縮された肺血管(例えば、アデノパシー、腫瘍または線維化縦隔炎による)、肺血管リモデリング、肺高緊張症)、肺高血圧症(PH、例えば、肺動脈性高血圧症(PAH)、原発性PH、二次性PH、散発性(sporatid)PH、前毛細血管性PH、特発性PH、左心室疾患に関連するPH、HIVに関連するPH、SCDに関連するPH、血栓塞栓症に関連するPH(慢性血栓塞栓性PHまたはCTEPH)、サルコイドーシスに関連するPH、慢性閉塞性肺疾患に関連するPH、急性呼吸窮迫症候群に関連するPH(ARDS)、急性肺損傷に関連するPH、アルファ-1-アンチトリプシン欠乏症に関連するPH(AATD)、肺気腫に関連するPH(例えば、喫煙誘発性肺気腫)、肺疾患に関連するPH、低酸素血症に関連するPH、強皮症に関連するPH、嚢胞性線維症(CF)に関連するPH、左心室機能不全に関連するPH、低酸素血症に関連するPH、PH(WHOグループI、II、III、IVおよびV)、僧帽弁疾患に関連するPH、心膜炎に関連するPH、収縮性心膜炎に関連するPH、大動脈弁狭窄症に関連するPH、拡張型心筋症に関連するPH、肥大型心筋症に関連するPH、拘束性心筋症に関連するPH、縦隔線維症に関連するPH、肺線維症に関連するPH、異常な肺静脈ドレナージに関連するPH、肺静脈閉塞性疾患に関連するPH、肺血管炎に関連するPH、膠原病に関連するPH、先天性心疾患に関連するPH、肺静脈高血圧症に関連するPH、間質性肺疾患に関連するPH、睡眠呼吸障害に伴うPH、慢性気流閉塞に関連するPH、閉塞性睡眠時無呼吸に関連するPH、中枢性睡眠時無呼吸に関連するPH、混合睡眠時無呼吸に関連するPH、肺胞低換気障害に関連するPH、高地への慢性曝露に関連するPH、新生児肺疾患に関連するPH、肺胞毛細血管異形成に関連するPH、鎌状赤血球症に関連するPH、他の凝固障害に関連するPH、慢性血栓塞栓症に関連するPH)、神経根障害、レイノー病、レイノー症候群(一次または二次性)、難治性てんかん、レンペニングス症候群、再灌流損傷(例えば、虚血再灌流障害、臓器移植に伴う虚血再灌流)、再狭窄(例えば、血栓溶解療法後に発症した再狭窄、経皮経管血管形成術後(PTA)、経腔的冠動脈形成術後(PTCA)、心臓移植後またはバイパス手術後)、網膜症(例えば、糖尿病性網膜症、非糖尿病性網膜症、非増殖性糖尿病性網膜症、増殖性網膜症、末梢網膜変性、網膜静脈閉塞症)、レット障害、リウマチ性またはリウマチ性疾患(例えば、関節炎、関節リウマチ)、サルコイドーシス、サルコイド、住血吸虫症、統合失調感情障害、統合失調症、認知症を伴う統合失調症、強皮症(例えば、局在化強皮症または限局性強皮症、全身性強皮症)、硬化症(例えば腎硬化症(腎性硬化症)、進行性硬化症、肝硬化症、原発性硬化性胆管炎、胃腸管の硬化症、海馬硬化症、限局性硬化症、原発性側索硬化症、骨硬化症、耳硬化症、アテローム性動脈硬化、結節性硬化症、全身性硬化症)、敗血症または敗血症性ショックまたはアナフィラキシーショック、鎌状赤血球貧血、鎌状赤血球症、シェーグレン症候群、睡眠覚醒障害、スネドン症候群、けいれん(例えば、冠攣縮、血管けいれん、末梢動脈のけいれん)、脊髄損傷、脊髄性筋萎縮症、脊椎亜脱臼、脊髄小脳失調、スティール・リチャードソン・オルシェウスキー病(進行性核上性麻痺)、脳卒中、くも膜下出血、皮質下動脈硬化性脳症、気絶、タウオパチー、緊張、視床変性、血栓塞栓障害または血栓形成障害、一過性脳虚血発作(TIA)、外傷性脳損傷、尿細管間質性疾患、潰瘍、子宮筋腫、膣萎縮、バルブの欠陥(例えば、僧帽弁狭窄症、僧帽弁逆流、機能障害または不全、大動脈弁狭窄症、大動脈弁不全、三尖弁機能不全、肺動脈弁狭窄症、肺動脈弁機能不全、複合弁欠損)、脳の血管疾患、心臓および腎臓の合併症に起因する血管障害、血管漏出または透過性、脈管炎(例えば、血栓性血管炎、閉塞性血栓性血管炎(閉塞性血栓性血管炎)、川崎病、動脈炎、大動脈炎)、血管閉塞危機、静脈移植の失敗、滲出型加齢黄斑変性ならびにウィリアムズ症候群。
【0156】
本発明の具体的な実施形態では、疾患は、例えば、アルツハイマー病(アルツハイマー病予備軍、軽度から中度のアルツハイマー病および中度から重度のアルツハイマー病を含む)、認知症(例えば、血管性認知症、脳卒中後認知症、レビー小体認知症、前頭葉変性を有する認知症、前頭側頭葉変性を有する認知症、大脳皮質基底核変性を有する認知症、クロイツフェルトーヤコブ型認知症、HIV認知症、多梗塞性認知症、術後認知症、発梗塞認知症、HIV関連認知症(無症候性認知障害(ANI)、軽度認知障害(MND)、HIV関連認知症(HAD、AIDS認知症複合[ADC]またはHIV脳症とも称される)、初老性認知症(軽度認知障害、MCI)、混合型認知症、ビンスワンガー型認知症(皮質下動脈硬化性脳症)、パーキンソン型認知症を含む);慢性外傷性脳症(CTE);脳卒中;外傷性脳損傷;脳震盪;虚血(例えば、脳虚血、心筋虚血症、血栓塞栓性虚血、重症下肢虚血)および神経障害(例えば、末梢神経障害、自律神経障害、中枢神経系ニューロパシー、化学療法誘発神経障害、糖尿病性神経障害、疼痛性神経障害、神経障害性疼痛、非疼痛性神経障害、疼痛性糖尿病性神経障害、非疼痛性糖尿病性神経障害、CNS疾患に関連する神経障害(例えば、多発性硬化症、MS)、放射線誘発神経障害)、帯状疱疹に伴う神経因性疼痛、脊椎手術に伴う神経因性疼痛)から選択される。
【0157】
用語「疾患」とは、本明細書で使用する場合、特徴的な一連の症状および兆候により現れ、その病因、病理および予後が既知または未知であり得る、任意の身体部分、器官または系の正常な構造または機能からの何らかの逸脱またはそれらの中断を指す。疾患という用語は、障害および状態(または、医療的状態)ならびに症候群などの他の関連用語を包含し、これらは、単一原因に起因するか、またはその結果、個別の臨床的な様相を構成するよう一緒に共通して発生する症状の組合せとして定義される。一部の実施形態では、疾患という用語は、sGC、cGMPおよび/またはNO媒介性の医療的または病理的疾患を指す。
【0158】
本明細書で使用する場合、用語「対象」および「患者」は、互換的に使用される。用語「対象」および「患者」は、動物(例えば、ニワトリ、ウズラもしくはシチメンチョウなどの鳥、または哺乳動物)、具体的には、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ウサギ、モルモット、ラット、ネコ、イヌおよびマウス)および霊長類(例えば、サル、チンパンジーおよびヒト)、より詳細には、ヒトを含む「哺乳動物」を指す。一部の実施形態では、対象は、家畜(例えば、ウマ、ウシ、ブタまたはヒツジ)、またはコンパニオン動物もしくはペット(例えば、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、モルモットまたはウサギ)などの非ヒト動物である。一部の実施形態では、対象はヒトである。
【0159】
本発明はまた、対象における上記の疾患の1つを処置する方法であって、治療有効量の形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物を、処置を必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。代替的に、本発明は、処置を必要とする対象において、これらの疾患の1つの処置における、形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物の使用を提供する。同様に、処置を必要とする対象において、上記の疾患の1つを処置する医薬の製造のための、形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物の使用が本発明に含まれる。本発明は、形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物を使用するステップを含む、これらの疾患の1つを処置するのに有用な医薬を作製または製造する方法をさらに提供する。
【0160】
用語「生物学的試料」とは、本明細書で使用する場合、インビトロまたはエクスビボでの試料を指し、非限定的に、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた切除物質またはその抽出物;血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、リンパ液、眼液、硝子体液、脳脊髄液(CSF)、または他の体液もしくはその抽出物を含む。
【0161】
疾患に関連する「処置する」、「処置すること」または「処置」とは、疾患の原因および/または作用を軽減するまたは無効にすることを指す。一実施形態では、用語「処置する」、「処置」および「処置すること」とは、疾患の進行、重症度および/もしくは期間の低下もしくは改善、または疾患の1つもしくは複数の症状の改善(すなわち、疾患の「治癒」を伴わない「管理」)を指す。具体的な実施形態では、用語「処置する」、「処置」および「処置すること」とは、疾患の少なくとも1つの測定可能な物理パラメータの改善を指す。他の実施形態では、用語「処置する」および「処置」および「処置すること」とは、例えば認識可能な症状の安定化によって物理的に、もしくは例えば、生理的パラメータの安定化によって生理的にのいずれか、または両方によって疾患の進行を阻害することを指す。
【0162】
本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、sGC、cGMPおよび/またはNOによって媒介される、調節されるまたは影響を受ける疾患の処置のために、単独でまたは併用療法で使用され得る。
【0163】
他の実施形態では、本発明は、前記生物学試料に本発明の化合物または組成物を接触させるステップを含む、生物学的試料におけるsGC活性を刺激する方法を提供する。生物学的試料中のsGC刺激因子の使用は、当業者に公知の様々な目的に有用である。このような目的の例には、非限定的に、生物学的アッセイおよび生物学的試験体の保管が含まれる。
併用療法
本明細書で使用する場合、用語「組み合わせて」(「併用療法で」という言い回しのような)または「共投与」は、互換的に使用することができ、1つより多い治療(例えば、1つまたは複数の治療剤)の使用を指す。この用語の使用は、治療(例えば、治療剤)が対象体に投与される順序を制限するものではない。
【0164】
本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、1種または複数の追加の治療剤との併用療法で使用され得る。活性剤が個別の投与製剤中に存在する、1種を超える活性剤との併用処置の場合、活性剤は、個別に、または連携して投与されてもよい。さらに、1つの要素の投与は、他の薬剤の投与前、それと同時またはその後であってもよい。
【0165】
他の薬剤との併用療法に使用する場合、「治療有効量」の本明細書に記載されている化合物および医薬組成物、ならびに他の薬剤(単数または複数)は、使用される薬物のタイプに依存する。好適な投与量は、承認済みの薬剤の場合、公知であり、対象の状態、処置される状態のタイプ、および使用される本明細書に記載されている化合物の量に応じて、当業者によって調節され得る。量が明示的に記されていない場合、有効量は、推定されるべきである。
【0166】
一部の実施形態では、共投与または併用療法は、単一医薬製剤、例えば、第1の量と第2の量の固定比を有するカプセル剤もしくは錠剤中、または各々に対して複数の個別のカプセル剤もしくは錠剤中など、実質的に同時に、本化合物の第1の量および第2の量の投与を包含する。さらに、このような共投与はまた、いずれかの順序で、逐次的な各化合物の使用を包含する。
【0167】
共投与が、式Iの化合物の第1の量および追加の治療剤の第2の量の個別の投与を含む場合、本化合物は、所望の治療効果を持たせるよう時間を十分に接近させて投与される。例えば、所望の治療効果をもたらすことができる各投与間の時間は、数分から数時間の範囲であり得、効能、溶解度、生体利用率、血漿中半減期および速度プロファイルなどの各化合物の特性を考慮に入れて決定され得る。例えば、式Iの化合物および第2の治療剤は、互いに約24時間以内に、互いに約16時間以内に、互いに約8時間以内に、互いに約4時間以内に、互いに約1時間以内に、または互いに約30分間以内に、任意の順序で投与され得る。
【0168】
個別に、または同一の医薬組成物中のいずれかで投与される、形態A、形態B、水和物1、水和物2、水和物3、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、メチルエチルケトン溶媒和物、ジクロロメタン溶媒和物またはアセトニトリル溶媒和物と組み合わせることができる他の治療剤の例には、以下に限定されないが、以下が含まれる:
(1) 内皮由来放出因子(EDRF)またはNOガス。
【0169】
(2) ニトロソチオール、亜硝酸化合物、シドノンイミン、NONOエート、N-ニトロソアミン、N-ヒドロキシルニトロソアミン、ニトロソイミン、ニトロチロシン、ジアゼチンジオキシド、オキサトリアゾール5-イミン、オキシム、ヒドロキシルアミン、N-ヒドロキシグアニジン、ヒドロキシ尿素またはフロキサンなどのNO供与体。これらのタイプの化合物のいくつかの例には、以下:三硝酸グリセリル(GTN、ニトログリセリン(nitroglycerin)、ニトログリセリン(nitroglycerine)およびトリニトログリセリンとしても知られる)、グリセロールの硝酸エステル;一酸化窒素分子が金属鉄に配位して四角両錐錯体を形成している、ニトロプルシドナトリウム(SNP);モルホリンとシドノンイミンとの組合せによって形成される両性イオン性化合物である3-モルホリノシドノンイミン(SIN-1);ニトロソチオール官能基を有するN-アセチル化アミノ酸誘導体である、S-ニトロソ-N-アセチルペニシラミン(SNAP);ジエチレントリアミンに共有結合により連結した一酸化窒素化合物である、ジエチレントリアミン/NO(DETA/NO);アセチルサリチル酸のm-ニトロキシメチルフェニルエステルが含まれる。これらのクラスのNO供与体のいくつかのより詳細な例には、以下:標準的なニトロ血管拡張薬(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、二硝酸イソソルビド、5-一硝酸イソソルビドおよびニコランジルを含む、有機硝酸エステルおよび亜硝酸エステルなど);イソソルビド(Dilatrate(登録商標)-SR、Imdur(登録商標)、Ismo(登録商標)、Isordil(登録商標)、Isordil(登録商標)、Titradose(登録商標)、Monoket(登録商標))、3-モルホリノシドノンイミン;リンシドミンクロロ水和物(「SIN-1」);S-ニトロソ-N-アセチルペニシラミン(「SNAP」);S-ニトロソグルタチオン(GSNO)、ニトロプルシドナトリウム、S-ニトロソグルタチオンモノエチルエステル(GSNO-エステル)、6-(2-ヒドロキシ-1-メチル-ニトロソヒドラジノ)-N-メチル-1-ヘキサンアミンまたはジエチルアミンNONOエートが含まれる。
【0170】
(3) cGMP濃度を増大させる他の物質(プロトポルフィリンIX、アラキドン酸およびフェニルヒドラジン誘導体など)。
(4) 一酸化窒素シンターゼ基質:例えば、L-アルギニン、n-ヒドロキシグアニジンをベースとするアナログ(N[G]-ヒドロキシ-L-アルギニン(NOHA)、1-(3,4-ジメトキシ-2-クロロベンジリデンアミノ)-3-ヒドロキシグアニジンおよびPR5(1-(3,4-ジメトキシ-2-クロロベンジリデンアミノ)-3-ヒドロキシグアニジン)など);L-アルギニン誘導体(ホモ-Arg、ホモ-NOHA、N-tert-ブチルオキシ-およびN-(3-メチル-2-ブテニル)オキシ-L-アルギニン、カナバニン、イプシロングアニジン-カルポイックアシッド(carpoic acid)、アグマチン、ヒドロキシル-アグマチンおよびL-チロシル-L-アルギニン);N-アルキル-N’-ヒドロキシグアニジン(N-シクロプロピル-N’-ヒドロキシグアニジンおよびN-ブチル-N’-ヒドロキシグアニジンなど)、N-アリール-N’-ヒドロキシグアニジン(N-フェニル-N’-ヒドロキシグアニジン、およびそれぞれ、-F、-Cl、-メチル、-OH置換基を有するそのパラ-置換誘導体など);グアニジン誘導体(3-(トリフルオロメチル)プロピルグアニジンなど)。
【0171】
(5) eNOS転写を増強する化合物。
(6) 以下に限定されないが、以下を含む、NO非依存性ヘム非依存性sGC活性化因子:
BAY58-2667(特許公開DE19943635に記載);HMR-1766(アタシグアトナトリウム、特許公開WO2000002851に記載);S3448(2-(4-クロロ-フェニルスルホニルアミノ)-4,5-ジメトキシ-N-(4-(チオモルホリン-4-スルホニル)-フェニル)-ベンズアミド(特許公開DE19830430およびWO2000002851に記載);および
HMR-1069(Sanofi-Aventis)。
【0172】
(7) 以下に限定されないが、以下を含む、ヘム依存性NO非依存性sGC刺激因子:
YC-1(特許公開EP667345およびDE19744026を参照されたい);リオシグアト(BAY63-2521、Adempas(登録商標)、DE19834044に記載);ネリシグアト(BAY60-4552、WO2003095451に記載);ベリシグアト(BAY1021189);BAY41-2272(DE19834047およびDE19942809に記載);BAY41-8543(DE19834044に記載);エトリシグアト(WO2003086407に記載);CFM-1571(特許公開WO2000027394に記載);A-344905、そのアクリルアミドアナログA-350619およびアミノピリミジンアナログA-778935;
公開文献US20090209556、US8455638、US20110118282(WO2009032249)、US20100292192、US20110201621、US7947664、US8053455(WO2009094242)、US20100216764、US8507512(WO2010099054)US20110218202(WO2010065275)、US20130012511(WO2011119518)、US20130072492(WO2011149921)、US20130210798(WO2012058132)およびTetrahedron Letters(2003年)、44巻(48号):8661~8663頁の1つに記載されている他のsGC刺激因子;ならびに
IW-1973およびIW1701。
【0173】
(8) 以下などのcGMPおよび/またはcAMPの分解を阻害する化合物:
PDE1阻害剤、PDE2阻害剤、PDE-3阻害剤(例えば、アムリノン、ミルリノン、エノキシモン、ベスナリノン、ピモベンダンおよびオルプリノンなど)、PDE4阻害剤(例えば、ロルミラストなど)、PDE5阻害剤(例えば、シルデナフィル(Viagra(登録商標))および関連薬剤(アバナフィル、ロデナフィル、ミロデナフィル、クエン酸シルデナフィル(Revatio(登録商標))、タダラフィル(Cialis(登録商標)またはAdcirca(登録商標))、バルデナフィル(Levitra(登録商標))およびウデナフィルなど)など);アルプロスタジル;ジピリダモールおよびPF-00489791;PDE6阻害剤、PDE9阻害剤(例えば、PF-04447943など)、PDE10阻害剤(例えば、PF-02545920(PF-10)など)およびPDE11阻害剤。
【0174】
(9) 以下のタイプのカルシウムチャネル遮断薬:
ジヒドロピリジンカルシウムチャネル遮断薬(アサムロジピン(Norvasc(登録商標))、アラニジピン(Sapresta(登録商標))、アゼルニジピン(Calblock(登録商標))、バルニジピン(HypoCa(登録商標))、ベニジピン(Coniel(登録商標))、シルニジピン(Atelec(登録商標)、Cinalong(登録商標)、Siscard(登録商標))、クレビジピン(Cleviprex(登録商標))、ジルチアゼム、エフォニジピン(Landel(登録商標))、フェロジピン(Plendil(登録商標))、ラシジピン(Motens(登録商標)、Lacipil(登録商標))、レルカニジピン(Zanidip(登録商標))、マニジピン(Calslot(登録商標)、Madipine(登録商標))、ニカルジピン(Cardene(登録商標)、Carden SR(登録商標))、ニフェジピン(Procardia(登録商標)、Adalat(登録商標))、ニルバジピン(Nivadil(登録商標))、ニモジピン(Nimotop(登録商標))、ニソルジピン(Baymycard(登録商標)、Sular(登録商標)、Syscor(登録商標))、ニトレンジピン(Cardif(登録商標)、Nitrepin(登録商標)、Baylotensin(登録商標))、プラニジピン(Acalas(登録商標))およびイスラジピン(Lomir(登録商標))など);
フェニルアルキルアミンカルシウムチャネル遮断薬(ベラパミル(Calan(登録商標)、Isoptin(登録商標));およびガロパミル(Procorum(登録商標)、D600)など);
ベンゾチアゼピン(アスジルチアゼム(Cardizem(登録商標))など);ならびに
非選択的カルシウムチャネル阻害剤(ミベフラジル、ベプリジル、フルスピリレンおよびフェンジリンなど)。
【0175】
(10) エンドセリン受容体アンタゴニスト(ERA)(デュアル(ETAおよびETB)エンドセリン受容体アンタゴニストであるボセンタン(Tracleer(登録商標))、シタキセンタン(Thelin(登録商標))またはアムブリセンタン(Letairis(登録商標))など)。
【0176】
(11) プロスタサイクリン誘導体またはアナログ(アスプロスタサイクリン(プロスタグランジンI2)、エポプロステノール(合成プロスタサイクリン、Flolan(登録商標))、トレプロスチニル(Remodulin(登録商標))、イロプロスト(Ilomedin(登録商標))、イロプロスト(Ventavis(登録商標))など);および開発中のRemodulin(登録商標)の経口用形態および吸入用形態。
【0177】
(12) 以下のタイプなどの抗高脂血症薬:
コレスチラミン、コレスチポール、コレスチラン、コレセベラムまたはセベラマーのような胆汁酸吸着剤;
アトルバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチンおよびプラバスタチンのようなスタチン;
エゼチミブなどのコレステロール吸収阻害剤;
イコサペントエチルエステル、オメガ-3-酸エチルエステル、レドゥコールなどの他の脂質低下剤;
クロフィブレート、ベザフィブレート、クリノフィブラート、ゲムフィブロジル、ロニフィブレート、ビニフィブレート、フェノフィブレート、シプロフィブレート、コリンフェノフィブレートなどのフィブリン酸誘導体;
アシピモックスおよびナイアシンなどのニコチン酸誘導体;
スタチン、ナイアシンおよび腸管コレステロール吸収阻害サプリメント(エゼチミブおよびその他)およびフィブレートの組合せ;ならびに
クロピドグレル重硫酸塩などの抗血小板療法剤。
【0178】
(13) 以下のタイプなどの抗血液凝固剤:
クマリン(ビタミンKアンタゴニスト)(ワルファリン(Coumadin(登録商標))、セノクマロール、フェンプロコウモンおよびフェニンジオンなど);
ヘパリンおよび誘導体(低分子量ヘパリン、フォンダパリヌクスおよびイドラパリヌクスなど);
直接トロンビン阻害剤(アルガトロバン、レピルジン、ビバリルジン、ダビガトランおよびキシメラガトラン(Exanta(登録商標))など);ならびに
血餅を溶解し動脈の閉塞を取り除くために使用される組織プラスミノーゲン活性化因子(アルテプラーゼなど)。
【0179】
(14) 抗血小板薬(例えば、トピドグレル、チクロピジン、ジピリダモールおよびアスピリンなど)。
(15) 例えば、以下のタイプのACE阻害剤:
スルフヒドリル含有剤(カプトプリル(Capoten(登録商標))およびゾフェノプリルなど);
ジカルボキシレート含有剤(エナラプリル(ヴァソテック/Renitec(登録商標))、ラミプリル(Altace(登録商標)/Tritace(登録商標)/Ramace(登録商標)/Ramiwin(登録商標))、キナプリル(Accupril(登録商標))、ペリンドプリル(Coversyl(登録商標)/Aceon(登録商標))、リシノプリル(Lisodur(登録商標)/Lopril(登録商標)/Novatec(登録商標)/Prinivil(登録商標)/Zestril(登録商標))およびベナゼプリル(Lotensin(登録商標))など);
ホスホネート含有剤(ホシノプリルなど);
天然ACE阻害剤(カソキニンおよびラクトキニン、これらは、乳製品、とりわけ発酵乳の摂取後に自然に生じるカゼインおよび乳清の分解産物である);
プロバイオティクスであるラクトバチルス・ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)によって産生されるか、同様にACE阻害機能および抗高血圧機能を有するカゼインから誘導される、ラクトトリペプチドVal-Pro-ProおよびIle-Pro-Pro;
他のACE阻害剤(アラセプリル、デラプリル、シラザプリル、イミダプリル、トランドラプリル、テモカプリル、モエキシプリルおよびピラプリルなど)。
【0180】
(16) 酸素補充療法。
(17) 以下のタイプなどのベータ遮断薬:
非選択剤(アルプレノロール、ブシンドロール、カルテオロール、カルベジロール、ラベタロール、ナドロール、ペンブトロール、ピンドロール、オクスプレノノール、アセブトロール、ソタロール、メピンドロール、セリプロロール、アロチノロール、タータトロール、アモスラロール、ニプラジロール、プロプラノロールおよびチモロールなど);
β1選択剤(セブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、セリプロロール、ドブタミン塩酸塩、イルソグラジンマレイン酸塩、カルベジロール、タリノロール、エスモロール、メトプロロールおよびネビボロールなど);ならびに
β2選択剤(ブタキサミンなど)。
【0181】
(18) 以下のタイプなどの抗不整脈剤:
タイプI(ナトリウムチャネル遮断薬)(キニジン、リドカイン、フェニトイン、プロパフェノンなど);
タイプIII(カリウムチャネル遮断薬)(アミオダロン、ドフェチリドおよびソタロールなど);ならびに
タイプV(アデノシンおよびジゴキシンなど)。
【0182】
(19) 利尿薬(チアジド利尿薬、例えばクロロチアジド、クロルタリドンおよびヒドロクロロチアジド、ベンドロフルメチアジド、シクロペンチアジド、メチクロチアジド、ポリチアジド、キネタゾン、キシパミド、メトラゾン、インダパミド、シクレタニンなど);ループ利尿薬(フロセミドおよびトルセミドなど);カリウム保持性利尿薬(アミロライド、スピロノラクトン、カンレノ酸カリウム、エプレレノンおよびトリアムテレンなど);これらの薬剤の組合せ;他の利尿薬(アセタゾラミドおよびカルペリチドなど)。
【0183】
(20) 直接作用性血管拡張剤(ヒドララジン塩酸塩、ジアゾキシド、ニトロプルシドナトリウム、カドララジンなど);他の血管拡張薬(二硝酸イソソルビドおよび5-一硝酸イソソルビドなど)。
【0184】
(21) 外因性血管拡張薬(Adenocard(登録商標)など)およびアルファ遮断薬。
(22) アルファ-1-アドレナリン受容体アンタゴニスト(プラゾシン、インドラミン、ウラピジル、ブナゾシン、テラゾシンおよびドキサゾシンなど);心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、エタノール、ヒスタミン誘発剤、テトラヒドロカンナビノール(THC)およびパパベリン。
【0185】
(23) 以下のタイプの気管支拡張剤薬:
短時間作用型β2アゴニスト(アルブタモールまたはアルブテロール(Ventolin(登録商標))およびテルブタリンなど);
長時間作用型β2アゴニスト(LABA)(サルメテロールおよびホルモテロールなど);
抗コリン作用薬(イプラトロピウムおよびチオトロピウムなど);ならびに
テオフィリン、気管支拡張剤およびホスホジエステラーゼ阻害剤。
【0186】
(24) コルチコステロイド(ベクロメタゾン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、デキサメタゾン、フルチカゾン、フルニゾリド、ヒドロコルチゾンおよびブデソニドなどのコルチコステロイドアナログなど)。
【0187】
(25) 栄養補助食品(例えば、オメガ-3油;葉酸、ナイアシン、亜鉛、銅、朝鮮人参根、銀杏、松の樹皮、ハマビシ(Tribulus terrestris)、アルギニン、エンバク(Avena sativa)、ホーニーゴートウィード、マカの根、ムイラプアマ、ノコギリパルメットおよびスウェディッシュフラワーポーレンなど);ビタミンC、ビタミンE、ビタミン剤K2;テストステロンサプリメント、テストステロン経皮パッチ;ゾラクセル、ナルトレキソン、ブレメラノチドおよびメラノタンII。
【0188】
(26) PGD2受容体アンタゴニスト。
(27) 免疫抑制剤(シクロスポリン(シクロスポリンA、Sandimmune(登録商標)、Neoral(登録商標))、タクロリムス(FK-506、Prograf(登録商標))、ラパマイシン(Sirolimus(登録商標)、Rapamune(登録商標))および他のFK-506タイプの免疫抑制剤、ミコフェノレート、例えば、ミコフェノール酸モフェチル(CellCept(登録商標))など)。
【0189】
(28) 非ステロイド系抗喘息薬(テルブタリン、メタプロテレノール、フェノテロール、イソエタリン、アルブテロール、サルメテロール、ビトルテロールおよびピルブテロールのようなβ2-アゴニストなど);β2-アゴニスト-コルチコステロイド組合せ(サルメテロール-フルチカゾン(Advair(登録商標))、ホルモテロール-ブデソニド(Symbicort(登録商標)など)、テオフィリン、クロモリン、クロモリンナトリウム、ネドクロミル、アトロピン、イプラトロピウム、臭化イプラトロピウムおよびロイコトリエン生合成阻害剤(ジレウトン、BAY1005)。
【0190】
(29) 非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)(アルミノプロフェン、ベンゾキサプロフェン、ブクロクス酸、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸およびチオキサプロフェンのようなプロピオン酸誘導体など);酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、フェンクロジン酸、フェンチアザク、フロフェナック、イブフェナク、イソキセパク、オクスピナク、スリンダク、チオピナク、トルメチン、ジドメタシンおよびゾメピラクなど);フェナム酸誘導体(フルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸およびトルフェナム酸など);ビフェニルカルボン酸誘導体(ジフルニサルおよびフルフェニサールなど);オキシカム(イソキシカム、ピロキシカム、スドキシカムおよびテノキシカンなど);サリチレート(アセチルサリチル酸およびスルファサラジンなど);およびピラゾロン(アパゾン、ベスピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾンおよびフェニルブタゾンなど)。
【0191】
(30) シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤(セレコキシブ(Celebrex(登録商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))、バルデコキシブ、エトリコキシブ、パレコキシブおよびルミラコキシブなど);オピオイド鎮痛剤(コデイン、フェンタニル、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルフィン、オキシコドン、オキシモルホン、プロポキシフェン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、デゾシン、ナルブフィンおよびペンタゾシンなど);
(31) 抗糖尿病剤(インスリンおよびインスリン模倣薬など);スルホニルウレア(グリブリド、グリベンクラミド、グリピジド、グリクラジド、グリキドン、グリメピリド、メグリナチド、トルブタミド、クロルプロパミド、アセトヘキサミドおよびオラザミドなど);ビグアニド(メトホルミン(Glucophage(登録商標))など);α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、エパルレスタット、ボグリボース、ミグリトールなど);チアゾリジノン化合物(ロシグリタゾン(Avandia(登録商標))、トログリタゾン(Rezulin(登録商標))、シグリタゾン、ピオグリタゾン(Actos(登録商標))およびエングリタゾンなど);インスリン感作物質(ピオグリタゾンおよびロシグリタゾンなど);インスリン分泌促進薬(レパグリニド、ナテグリニドおよびミチグリニドなど);インクレチン模倣物(エクサナチドおよびリラグルチドなど);アミリンアナログ(プラムリンチドなど);血糖降下剤(場合によりビオチンと組み合わせた、ピコリン酸クロム);ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(シタグリプチン、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、アログリプチンおよびリナグリプチンなど)。
【0192】
(32) HDLコレステロール増加剤(アナセトラピブおよびダルセトラピブなど)。
(33) 抗肥満薬(メタンフェタミン塩酸塩、アンフェプラモン塩酸塩(Tenuate(登録商標))、フェンテルミン(Ionamin(登録商標))、ベンズフェタミン塩酸塩(Didrex(登録商標))、フェンジメトラジン酒石酸塩(Bontril(登録商標)、Prelu-2(登録商標)、Plegine(登録商標))、マジンドル(Sanorex(登録商標))、オルリスタット(Xenical(登録商標))、シブトラミン塩酸塩一水和物(Meridia(登録商標)、Reductil(登録商標))、リモナバント(Acomplia(登録商標))、アンフェプラモン、ピコリン酸クロムなど);フェンテルミン/トピラメート、ブプロピオン/ナルトレキソン、シブトラミン/メトホルミン、ブプロピオンSR/ゾニサミドSR、サルメテロール、キシナホエート/プロピオン酸フルチカゾンなどの組合せ;ロルカセリン塩酸塩、フェンテルミン/トピラメート、セチリスタット、エクセナチド、リラグルチド、メトホルミン塩酸塩、シブトラミン/メトホルミン、ブプロピオンSR/ゾニサミドSR、CORT-108297、カナグリフロジン、ピコリン酸クロム、GSK-1521498、LY-377604、メトレレプチン、オビネピチド、P-57AS3、PSN-821、キシナホ酸サルメテロール/プロピオン酸フルチカゾン、タングステン酸ナトリウム、ソマトロピン(組換え)、テサモレリン、テソフェンシン、ベルネペリト、ゾニサミド、ベロラニブヘミシュウ酸塩、インシュリノトロピン、レスベラトロール、ソベチロメ、テトラヒドロカンナビバリンおよびベータラパコン。
【0193】
(34) アンジオテンシン受容体遮断薬(ロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、シレキセチル、エプロサラン、イルベサルタン、テルミサルタン、オルメサルトラン、メドキソミル、アジルサルタンおよびメドキソミルなど)。
【0194】
(35) レニン阻害剤(アリスキレンヘミフマル酸塩など)。
(36) 中枢作用性アルファ-2-アドレナリン受容体アゴニスト(メチルドーパ、クロニジンおよびグアンファシンなど)。
【0195】
(37) アドレナリン作動性ニューロン遮断薬(グアネチジンおよびグアナドレルなど)。
(38) イミダゾリンI-1受容体アゴニスト(リメニジン二水素リン酸およびモキソニジン塩酸塩水和物など)。
【0196】
(39) アルドステロンアンタゴニスト(スピロノラクトンおよびエプレレノンなど)。
(40) カリウムチャネル活性剤(ピナシジルなど)。
【0197】
(41) ドーパミンD1アゴニスト(メシル酸フェノルドパムなど);他のドーパミンアゴニスト(イボパミン、ドーペキサミンおよびドカルパミンなど)。
(42) ケタンセリンなどの5-HT2アンタゴニスト
(43) トルバプタンなどのバソプレシンアンタゴニスト。
【0198】
(44) カルシウムチャネル増感剤(レボシメンダンなど)または活性化因子(ニコランジルなど)。
(45) アデニル酸シクラーゼ活性化剤(コルフォルシンダプロパート塩酸塩など)。
【0199】
(46) 陽性変力剤(ジゴキシンおよびメチルジゴキシンなど);代謝性強心剤(ユビデカレノンなど);脳性ナトリウム利尿ペプチド(ネシリタイドなど)。
(47) 勃起機能不全の処置に使用される薬物(アルプロスタジル、アビプタジルおよびメシル酸フェントラミンなど)。
【0200】
(48) 肥満の処置に使用する薬物(以下に限定されないが、メタンフェタミン塩酸塩(Desoxyn(登録商標))、アンフェプラモン塩酸塩(Tenuate(登録商標))、フェンテルミン(Ionamin(登録商標))、ベンズフェタミン塩酸塩(Didrex(登録商標))、フェンジメトラジン塩酸塩(Bontril(登録商標)、Prelu-2(登録商標)、Plegine(登録商標))、マジンドル(Sanorex(登録商標))およびオルリスタット(Xenical(登録商標))を含む)。
【0201】
(49) 以下のタイプなどのアルツハイマー病および認知症の処置に使用する薬物:アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(ガランタミン(Razadyne(登録商標))、リバスチグミン(Exelon(登録商標))、ドネペジル(Aricept(登録商標))およびタクリン(Cognex(登録商標))を含む);NMDA受容体アンタゴニスト(メマンチン(Namenda(登録商標))など);および酸化還元酵素阻害剤(イデベノンなど)。
【0202】
(50) 以下のタイプなどの精神医学的薬物:
ジプラシドン(Geodon(商標))、リスペリドン(Risperdal(商標))、オランザピン(Zyprexa(商標))、バルプロエート;
ドーパミンD4受容体アンタゴニスト(クロザピンなど);
ドーパミンD2受容体アンタゴニスト(ネモナプリドなど);
混合型ドーパミンD1/D2受容体アンタゴニスト(ズドペンチキソールなど);
GABA A受容体モジュレーター(カルバムアゼピンなど);
ナトリウムチャネ阻害剤(ラモトリジンなど);
モノアミンオキシダーゼ阻害剤(モクロベミドおよびインデロキサジンなど);ならびに
プリマバンセリンおよびペロスピロン。
【0203】
(51) 以下のタイプなどの運動障害または症候の処置に使用する薬物:
カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ阻害剤(エンタカポンなど);
モノアミンオキシダーゼB阻害剤(セレジリンなど);
ドーパミン受容体モジュレーター(レボドーパなど);
ドーパミンD3受容体アゴニスト(プラミペキソールなど);
デカルボキシラーゼ阻害剤(カルビドーパなど);
他のドーパミン受容体アゴニスト(ペルゴリド、ロピニロール、カベルゴリンなど);
リチゴニド、イストラデフィリン、タリペキソール;ゾニサミドおよびサフィナミド;ならびに
シナプス小胞アミントランスポーター阻害剤(テトラベナジンなど)。
【0204】
(52) 以下のタイプなどの気分障害または情緒障害またはOCDの処置に使用する薬物:
三環系抗うつ剤(アミトリプチリン(Elavil(登録商標))、デシプラミン(Norpramin(登録商標))、イミプラミン(Tofranil(登録商標))、アモキサピン(Asendin(登録商標))、ノルトリプチリンおよびクロミプラミンなど);
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)(パロキセチン(Paxil(登録商標))、フロキセチン(Prozac(登録商標))、セルトラリン(Zoloft(登録商標))およびシトラロプラム(Celexa(登録商標))など);
ドキセピン(Sinequan(登録商標))、トラゾドン(Desyrel(登録商標))およびアゴメラチン;
選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)(ベンラファキシン、レボキセチンおよびアトモキセチンなど);ドーパミン作動性抗うつ剤(ブプロピオンおよびアミネプチンなど)。
【0205】
(53) 以下のタイプなどのシナプス可塑性を増強する薬物:
ニコチン受容体アンタゴニスト(メカミラミンなど);ならびに
混合5-HT、ドーパミンおよびノルエピネフリン受容体アゴニスト(ルラシドンなど)。
【0206】
(54)ADHDの処置に使用される薬物(アンフェタミンなど);5-HT受容体モジュレーター(ボルチオキセチンなど)およびα-2アドレナリン受容体アゴニスト(クロニジンなど)。
【0207】
(55) 中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤(サキュビトリル、オマパトリラトなど);およびメチレンブルー(MB)。
(56) 以下などの一酸化窒素シンターゼ補因子:テトラヒドロビオプテリン、ジヒドロビオプテリンおよびサプロプテリン(Kuvan(登録商標))。
包装およびキット
使用のための医薬組成物(または製剤)は、薬物を投与するために使用される方法に応じて、様々な方法で包装され得る。一般に、販売用物品は、適切な形態の医薬製剤をその中に入れた容器を含む。好適な容器は、当業者に周知であり、ボトル(プラスチック製およびガラス製)、サシェ、アンプル、プラスチック製バッグ、金属製シリンダーなどの物質を含む。容器はまた、包装物の内容物を不用意に調べるのを防止するための不正開封組立物を含むことができる。さらに、容器は、容器の内容物について記述するラベルがその表面に張り付けられている。ラベルはまた、適切な注意書きを含んでもよい。
【0208】
本明細書に記載されている化合物および医薬製剤は、キットに含まれていてもよい。キットは、2種以上の薬剤からなる単回用量または多回用量を含むことができ、それぞれは、個別に、包装もしくは製剤化されているか、または2種以上の薬剤からなる単回用量もしくは多回用量が、組み合わされて包装もしくは製剤化されている。したがって、1種または複数の薬剤は、第1の容器に存在することができ、キットは、第2の容器に1種または複数の薬剤を場合により含むことができる。容器(単数または複数)は、包装内に入れられ、包装物は、投与または投与量の指示書を場合により含むことができる。キットは、シリンジまたは薬剤を投与するための他の手段、ならびに希釈剤および製剤向けの他の手段などの追加の構成要素を含むことができる。したがって、キットは、a)本明細書に記載されている化合物および薬学的に許容される担体、ビヒクルまたは希釈剤を含む医薬組成物、ならびにb)容器または包装を含むことができる。キットは、本明細書に記載されている方法の1つまたは複数において、本医薬組成物を使用する方法(例えば、本明細書に記載されている疾患および障害のうちの1つまたは複数を予防または処置する)を説明する指示書を場合により含んでもよい。キットは、共治療使用向けの本明細書に記載されている1種または複数の追加の薬剤、薬学的に許容される担体、ビヒクルまたは希釈剤を含む第2の医薬組成物を場合により含んでもよい。キットに含まれる本明細書に記載されている化合物および第2の医薬組成物を含む医薬組成物は、同一医薬組成物に場合により一緒にされてもよい。
【実施例】
【0209】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの調製および特性決定
形態A
8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル(ニトリル)の合成
【0210】
【0211】
表題化合物は、特許文献手順(WO2015/187470A1)に準拠して、2工程で黄色固体(0.60g、39%、2工程通算収率)として合成した。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ (ppm) 9.09 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.91 (s, 1 H), 7.35 (t, 1 H), 7.28 (m, 1 H), 7.10 (m, 2 H), 4.60 (s, 2 H).
tert-ブチル2-((8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)(イミノ)メチル)ヒドラジン-1-カルボキシレート(BOC-アミドラゾン)の合成
【0212】
【0213】
1mol(252.25g)のニトリル化合物、次いで乾燥メタノール(1.5L)を、機械式撹拌器を備えた2Lの円筒形反応器に投入した。120~140RPMで撹拌すると、黄土色の粗い懸濁液が得られた。懸濁液に、メタノール中の5mol%(100mL、0.5M溶液)ナトリウムメトキシドを室温で加えた。反応器のジャケット温度を18℃に設定し、HPLCにより中間体のメチルイミデートに完全に変換したことが示されるまで、混合物を窒素下で撹拌した(LC-MS:100A% MH+285)。次に、1.03当量(136g)のt-ブチルカルバゾンを小分けにして15分間かけて加えた。温度を9.2℃に低下させ、酢酸(0.1当量、5.7mL)をセプタムからシリンジによりゆっくりと加えた。反応混合物の温度を11.2℃から17.2℃にゆっくりと昇温させると、透明な暗褐色溶液となった。反応器のジャケット(acket)温度を18℃に昇温し、撹拌速度を165RPMに上昇させた。1時間後、非常に濃厚な黄色懸濁液が形成された(反応混合物の温度は、約21℃であった)。次に、追加の乾燥MeOH(550mL)を加えた。約24時間後、LC-MSにより、BOC-アミドラゾン(MH+ 385)へと完全に変換したことが示され、LC-MSによって検出可能なメチルイミデートは存在しなかった。懸濁液を8~10℃に冷却し、0.06当量(60mL)の1M水性NaOH、次いで、飽和水性NaCl(150mL)およびDI水(200mL)を加えた。得られた混合物を数時間、撹拌した後、10%水性炭酸ナトリウムによりpHを8~9に調節した。次に、得られた混合物を水(250mL)により希釈し、2Lの中度多孔質ガラス製フリットによりろ過して、DI水(3×300mL)により洗浄し、約45分間、フィルター上で吸引乾燥した。湿潤ケーキをn-ヘプタン(4x200mL)により洗浄し、フィルター上で1時間、吸引乾燥し、次に、40℃の真空乾燥オーブン中、一定重量になるまで乾燥した。生成物は、明黄色の粉末物質358.86g(93%)として得られた。Mp(DSC)181℃、HPLC(RP)[240nm]:99.8 A%. MS:MH+ 385(100%)。
1H-NMR (D6-DMSO): δ ppm 1.47 (s, 9 H), 4.56 (s, 2 H), 6.34 (s, 2 H), 7.12 (t, J=7.48 Hz, 1 H), 7.15 - 7.21 (m, 1 H), 7.25 - 7.33 (m, 1 H), 7.42 (t, J=7.63 Hz, 1 H), 7.82 (s, 1 H), 8.29 (s, 1 H), 9.00 - 9.09 (m, 1 H), 9.13 (br s, 1 H).
13C-NMR (D6-DMSO): δppm 28.15, 31.91, 78.44, 115.04, 116.28, 116.50,124.14, 124.37, 128.56, 131.58, 131.79, 135.40, 139.09, 142.53, 149.66, 152.87, 160.39.
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(式(I)の化合物)の合成
【0214】
【0215】
磁気撹拌子を備える500mlのナシ型フラスコに50mmol(19.22g)のBOC-アミドラゾンおよび2.2当量のDABCO(12.34g)を投入した。次に、酢酸イソプロピル(300mL)を加え、混合物を窒素下、室温で2分間、撹拌すると、白色の希薄な懸濁液となった。懸濁液に、トリフルオロ酢酸トリフルオロエチル(2.5当量、25g)を加え、窒素下、HPLCおよびLC-MSにより出発原料の完全な変換が示されるまで、懸濁液を室温で撹拌した。得られた懸濁液を飽和水性炭酸水素ナトリウム、飽和水性塩化ナトリウムおよび蒸留水により逐次、洗浄した。有機相を短いシリカゲル/セライトプラグによりろ過し、回転式蒸発器(水浴温度:45~50℃)で、少量の体積(約50~70mL)になるまで濃縮した。暖かい懸濁液をn-ヘプタン(150mL)により直ちに希釈し、20℃までゆっくりと冷却しながら、2時間、撹拌し、次に、さらに2時間、5°に撹拌し、ろ過した。湿潤ケーキをn-ヘプタン(2x50mL)により洗浄し、真空乾燥オーブンで一定重量になるまで乾燥した。形態Aは、雪状の白色粉末として得られた16.7g(92%)。Mp(DSC)196℃、HPLC(RP)[240nm]:99.8 A%.MS:MH+ 363(100%)。
1H-NMR (D6-DMSO): δ ppm 4.60 (s, 2 H) 7.05 - 7.11 (m, 1 H) 7.14 - 7.20 (m, 1 H) 7.22 - 7.29 (m, 1 H) 7.43 (br t, J=7.63 Hz, 1 H) 7.84 -7.87 (m, 1 H) 8.23 - 8.27 (m, 1 H) 9.44 (d, J=1.83 Hz, 1 H) 15.43 (br s, 1 H).
13C-NMR (D6-DMSO): δ ppm 160.90, 158.95, 154.13, 152.73, 152.43, 151.76, 138.89, 135.50, 130.91, 130.87, 128.34, 128.27, 126.39, 124.11, 124.02, 122.47, 120.33, 119.12, 118.18, 116.68, 116.04, 115.01, 114.84, 31.64, 31.61.
19F-NMR (D6-DMSO): δ ppm -116.96, -63.93.
形態Aもまた、酢酸イソプロピル(IPAC)およびn-ヘプタンの混合物を使用して、室温で24時間~1週間、式(I)の化合物のスラリーを形成する(例えば、本化合物と溶媒を混合し、連続撹拌する)ことによって作製することができ、この場合、n-ヘプタンは、組成物の50体積%を超えて構成する。形態Aは、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンを100%のn-ヘプタンまたはシクロヘキサン中で懸濁または再結晶化させてもやはり形成される。
形態B
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Bは、酢酸イソプロピル(IPAC)中、室温で24時間~1週間、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aをスラリー形成させることによって合成した。この方法に使用することができる代替溶媒には、(a)イソプロピルアルコール(IPA);(b)IPA/IPAC混合物;(c)IPACとヘキサンとの混合物(IPACは、組成物の50体積%以上を構成する);および(d)テトラヒドロフランが含まれる。
水和物1
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1は、100%の水中、室温で24時間~1週間、無水8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)をスラリー形成させることによって単離した。
水和物2
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2は、メチルセルロースなどのセルロースをベストするポリマーならびに/またはTween80およびラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤を含有する水性混合物中、室温で24時間~1週間、無水8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)をスラリー形成させることによって結晶化させた。水和物2は、イソプロピルアルコールなどの有機溶媒の10%を含有する水溶液からの結晶化することもできる。
水和物3
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物3は、最大で50%の水分または水を含有するIPAの混合物中、無水8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)を懸濁させることによって調製した。混合物を、24時間にわたりスラリー形成させ、ろ過し、残留固体を真空下、室温で乾燥した。
エタノール溶媒和物
エタノール溶媒和物法は、100%エタノール中、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)を、室温で24時間~1週間、スラリー形成することによって単離した。
メタノール溶媒和物
メタノール溶媒和物は、100%メタノール中、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)を、室温で24時間~1週間、スラリー形成することによって単離した。
メチルエチルケトン溶媒和物
メチルエチルケトン溶媒和物は、100%メチルエチルケトン中、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)を、室温で24時間~1週間、スラリー形成することによって単離した。
ジクロロメタン溶媒和物
ジクロロメタン(DCM)溶媒和物は、100%DCM中、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)を、室温で24時間~1週間、スラリー形成することによって単離した。
アセトニトリル溶媒和物
アセトニトリル(ACN)溶媒和物は、100%ACN中、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)を、室温で24時間~1週間、スラリー形成することによって単離した。
酢酸エチル溶媒和物
【0216】
【0217】
ニトリル化合物(4.0g、16mmol)のメタノール(40mL)溶液に、無水ヒドラジン(3.1mL、100mmol)を加えた。周囲温度で一晩、撹拌した後、出発原料の完全な消失が観察された。反応物を真空で濃縮し、残留ヒドラジンをメタノールおよびトルエンによる追い出しによって除去し、得られた発泡体を真空下で一晩、乾燥した。褐色発泡体をDCM(75mL)に溶解し、2,2,2-トリフルオロ酢酸無水物(3.8ml、27mmol)を滴下して加え、激しい発熱反応を防止した。アミドラゾン中間体が完全に消費されるまで、反応物を周囲温度で撹拌した。溶媒を真空で除去し、乾燥して黄色残留物にした。残留物をAcOH(10mL)およびEtOH(100mL)中に溶解し、90℃で1時間、加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、反応体積が半分になるまで濃縮した。得られた濃厚な懸濁液をろ過し、ろ液を濃縮して、褐色油状物にした。シリカゲルクロマトグラフィー(10~100% EtOAc/ヘキサンのグラジエント)を使用して粗製物質を精製すると、酢酸エチル溶媒和物(4.0g、69%収率)が黄褐色固体として単離された。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ (ppm) 15.46 (s, 1 H), 9.45 (s, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.87 (s, 1 H), 7.43 (t, 1 H), 7.22 - 7.32 (m, 1 H), 7.14 - 7.22 (m, 1 H), 7.09 (t, 1 H), 4.60 (s, 2 H).
LCMS[M+H]=363.1
代替的に、酢酸エチル溶媒和物は、100%酢酸エチル中、8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン(形態Aまたは形態Bのいずれか)を、室温で24時間~1週間、スラリー形成することによって単離した。
X線粉末回折
図1A、5A、8A、11A、14A、17、19、21、22、24および26の場合、XRPDパターンは、密封管源およびHi-Star領域検出器を装備したBruker D8 Discoverシステム(Bruker AXS、Madison、WI)を使用して、反射モードで室温において取得した。X線発生装置は、40kVの電圧および40mAの電流で操作した。粉末試料は、低バックグラウンドホルダーに入れた。続いて、0.020°のステップサイズで、2θが5.000°~45.000°の範囲にわたりデータを積分し、1つの連続パターンに統合した。X線粉末回折パターンは、CuKα1照射(1.54060nmのCu波長)を使用して行う。
【0218】
図1B、5B、8B、11
Bの場合、XRPDパターンは、密封管源およびPIXcel
ID検出器を装備したPanalytical Empyreanシステムを使用して、反射モードで室温において取得する。X線発生装置は、45kVの電圧および40mAの電流で操作する。粉末試料は、セロバックグラウンドホルダーに入れる。続いて、0.026°のステップサイズで、2θが4.0°~40.0°の範囲にわたりデータを積分し、1つの連続パターンに統合する。X線粉末回折パターンは、CuKα1照射(1.54060nmのCu波長)を使用して行う。
【0219】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態AのX線粉末回折パターン(XRPD)は、
図1Aに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態AのX線粉末回折パターン(XRPD)は、
図1Bに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのXRPDパターンは、
図5Aに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのXRPDパターンは、
図5Bに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のXRPDパターンは、
図8Aに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のXRPDパターンは、
図8Bに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のXRPDパターンは、
図11Aに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のXRPDパターンは、
図11Bに示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物3のXRPDパターンは、
図14Aに示されている
。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンエタノール溶媒和物のXRPDパターンは、
図17に示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンメタノール溶媒和物のXRPDパターンは、
図19に示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンのメチルエチル溶媒和物のXRPDパターンは、
図21に示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンジクロロメタン溶媒和物のXRPDパターンは、
図22に示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンアセトニトリル溶媒和物のXRPDパターンは、
図24に示されている。8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン酢酸エチル溶媒和物のXRPDパターンは、
図26に示されている。
【0220】
【0221】
【0222】
【0223】
【0224】
【0225】
【0226】
【0227】
【0228】
【0229】
【0230】
【0231】
【0232】
【0235】
【0236】
【0237】
【0238】
【0239】
【0240】
【0241】
【0242】
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定(DSC)は、結晶性物質の融点を決定するため、および異なる多形間を区別するために使用した。分析はQ200 V24.3 Build115機器で行った。試料サイズ0.5~2.0mgを、風袋測定済みのアルミニウムt-ゼロパンに秤量し、気密密封し、ピンホールを開けた。試料を25℃で平衡にし、次に、1分あたり5.0℃で250℃まで加熱した。Universal 分析2000ソフトウェアを使用してデータを解析した。
【0243】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aの示差走査熱量測定(DSC)分析により、形態Aは、195~196℃の融点を有することが示される(
図2)。
【0244】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのDSC分析により、形態Bは、177℃に最初の融点を有し、196.4℃で融解する無水形態Aまで、中間結晶体が後に続くことが示される(
図6)。
【0245】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のDSC分析は、
図9に図示されている。100℃未満の最初の2つの吸熱があることは明白であり、水の喪失を表している。再結晶化は観察されないが、195℃で観察された融解は、形態Aの融点に一致し、したがって、水和物1からの水分の喪失が、無水形態Aの形成をもたらすことを示している。
【0246】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のDSC分析が、
図12に図示されている。約88℃に吸熱があることは明白であり、水の喪失を表している。再結晶化は観察されないが、約195℃で観察された融解は、形態Aの融解と整合し、したがって、水和物2からの水分の喪失が、無水形態Aの形成をもたらすことを示している。
【0247】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物3のDSC分析は、
図15に図示されている。約64℃に吸熱があることは明白であり、水の喪失を表している。再結晶化は観察されないが、195℃で観察された融解は、形態Aの融解と整合し、したがって、水和物3からの水分の喪失が、無水形態Aの形成をもたらすことを示している。
熱重量分析(TGA)
残留固体に関する熱重量分析(TGA)結果を、TA InstrumentsモデルQ5000 TGA V3.8 Build256を使用して得た。試料サイズ2~10mgを風袋測定済みの試料用白金製パンに加え、室温から250℃まで5℃/分で加熱した。Universal Analysis2000ソフトウェアを使用してデータを解析した。
【0248】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態Aの熱重量分析(TGA)は、融解するまで重量減少がないことを示し、形態Aは無水であることを表す(
図3)。
【0249】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの形態BのTGA分析は、融解するまで重量減少がないことを示し、形態Bは無水であることを表している(
図7)。
【0250】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物1のTGA分析は、100℃前に、4.67%の重量減少を示し、1M当量の水の喪失と整合する(
図10)。水和物1は、一水和物である可能性が高い。
【0251】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物2のTGA分析は、100℃前に、4.75%の重量減少を示し、1M当量の水の喪失と整合する(
図13)。水和物2は、一水和物である可能性が高い。
【0252】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン水和物3のTGA分析により、100℃までに、3.32%の2段階の重量減少があることが示される(
図16)。最初の重量減少は、加熱の開始から始まり、残留水分がある可能性があることを示している。観察した総重量喪失は、一水和物にほぼ必要なものより少なく、したがって、水和物3は、余剰の残留水分の存在を伴うヘミ水和物である。
【0253】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンエタノール溶媒和物のTGA分析により、100℃までに、4.80%の重量減少があることが示される(
図18)。
【0254】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンメタノール溶媒和物のTGA分析により、100℃までに、6.76%の重量減少があることが示される(
図20)。
【0255】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンジクロロメタン溶媒和物のTGA分析により、100℃より後に、5.39%の重量減少があることが示される(
図23)。
【0256】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンアセトニトリル溶媒和物のTGA分析により、100℃までに、0.98%の初期重量減少、次いで2%の重量減少があることが示される(
図25)。
【0257】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン酢酸エチル溶媒和物のTGA分析により、100℃より後に、4.81%の重量減少があることが示される(
図27)。
【0258】
動的水蒸気吸着(DVS)
吸着/脱着の決定は、Q5000 V3.3 TGA-SA機器を使用して行った。試料は、風袋測定済みの白金製パンに分注し、10%相対湿度(RH)から90%RHまで傾斜を設け、次に、10%RHまで10%RH刻みで低下させて戻した。傾斜は、25℃で定温とした。溶媒として水をすべてのDVS分析に使用した。Universal Analysis2000ソフトウェアを使用してデータを解析した。
【0259】
8-(2-フルオロベンジル)-6-(3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジンの動的水蒸気吸着(DVS)分析により、形態Aは無水物であり、95%RHまで、0.4%未満の水分しか得られないことが示される(
図4)。