IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東莞新能源科技有限公司の特許一覧

特許7423611電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両
<>
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図1
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図2
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図3
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図4
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図5
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図6
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図7
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図8
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図9
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図10
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図11
  • 特許-電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】電池モジュールユニット、電池モジュール、エネルギー蓄積システム及び電動車両
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/289 20210101AFI20240122BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20240122BHJP
   H01M 50/242 20210101ALI20240122BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20240122BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20240122BHJP
   H01M 50/264 20210101ALI20240122BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240122BHJP
【FI】
H01M50/289 101
H01M50/291
H01M50/242
H01M50/507
H01M50/569
H01M50/264
H01M50/249
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021516891
(86)(22)【出願日】2020-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 CN2020118847
(87)【国際公開番号】W WO2021058028
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】201910932071.8
(32)【優先日】2019-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514257398
【氏名又は名称】東莞新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】DONGGUAN AMPEREX TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】No.1 Industrial West Road,Songshan Lake High-tech Industrial Development Zone, Dongguan City, Guangdong Province, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】呉 明杰
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲しん▼
【審査官】松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-147201(JP,A)
【文献】特開2016-033905(JP,A)
【文献】中国実用新案第209104207(CN,U)
【文献】特開2012-064355(JP,A)
【文献】特開2017-157274(JP,A)
【文献】特開2014-107217(JP,A)
【文献】特開2013-045765(JP,A)
【文献】特開2016-062880(JP,A)
【文献】国際公開第2013/073046(WO,A1)
【文献】特開2017-091948(JP,A)
【文献】特開2001-236937(JP,A)
【文献】国際公開第2013/080338(WO,A1)
【文献】特開2013-122817(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-298
H01M 50/50-598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池モジュールを形成するための電池モジュールユニットであって、
順次に積層された複数の第1ホルダ及び複数の電池セルを備え、前記第1ホルダは、ホルダ本体を含み、互いに隣り合う2つの前記ホルダ本体の間には電池セルが収容されており、
複数の第1ホルダには、少なくとも1つの第1固定ホルダが含まれ、前記第1固定ホルダは、他の第1ホルダの間に設けられ、
前記第1固定ホルダの一方側の電池セルは、第1電池セル群を構成し、
前記第1固定ホルダの他方側の電池セルは、第2電池セル群を構成し、
複数の前記ホルダ本体の一端には、連結構造体が設けられ、前記連結構造体は、複数の第1ホルダを連結し、
前記第1固定ホルダのホルダ本体には、留め具が設けられており、前記連結構造体と前記第1固定ホルダとが複数の第1ホルダの積層方向である第1方向に固定されるように、前記第1固定ホルダの留め具は前記連結構造体に固定され、
前記第1固定ホルダの一方側に位置する第1ホルダは、前記連結構造体に対して前記第1方向に沿って移動可能であり、他方側に位置する第1ホルダは、前記連結構造体に対して前記第1方向と反対方向に移動可能であり、
前記第1電池セル群及び前記第2電池セル群は、前記第1固定ホルダの前記第1方向の中心対称軸に対して対称であるか又は複数の第1固定ホルダの前記第1方向の中心対称軸に対して対称であり、
少なくとも1つの前記第1ホルダには位置決めピンが設けられ、前記連結構造体には位置決め孔が設けられ、
前記位置決めピンは、対応する前記位置決め孔を貫通可能であり、
前記位置決めピンは、前記位置決め孔内において前記第1方向に平行な方向に沿って所定距離を移動可能であることを特徴とする電池モジュールユニット。
【請求項2】
前記第1電池セル群と前記第2電池セル群との電池セルの数は同じであることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュールユニット。
【請求項3】
前記留め具は、第1ボスを含み、前記連結構造体のx軸及びy軸で規定される平面と平行な側壁には、前記第1ボスに対応して第1位置決め溝が設けられ、前記第1位置決め溝は、前記第1ボスに合わせて固定され、
前記x軸は前記第1方向と平行であり、前記y軸は第2方向と平行であり、前記第2方向は前記ホルダ本体が前記連結構造体に向かう方向であることを特徴とする請求項2に記載の電池モジュールユニット。
【請求項4】
前記留め具は、第2ボスを含み、
前記第2ボスと前記第1ボスは、それぞれ前記ホルダ本体の第3方向の両側に位置し、前記第3方向は、前記第1方向、前記第2方向とともに垂直であり、
前記連結構造体の前記第1位置決め溝から離れる側には、前記第2ボスに対応する第2位置決め溝が設けられ、前記第2位置決め溝は、前記第2ボスに合わせて固定されていることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュールユニット。
【請求項5】
各々の前記第1ホルダは、前記連結構造体の第3方向の両側にそれぞれ設けられた第1ボスと、バックルとを含む留め具を備え、前記第1ボスは前記連結構造体に押し当てられ、前記バックルは前記連結構造体に係合され、前記第3方向は、前記第1方向、第2方向とともに垂直であり、前記第2方向は前記ホルダ本体が前記連結構造体に向かう方向であることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュールユニット。
【請求項6】
前記バックルは、交わる2つの突き当て面を有し、
一方の前記突き当て面は、前記ホルダ本体と対向し、前記一方の前記突き当て面と前記ホルダ本体とは、前記連結構造体の第方向の対向する両側にそれぞれ押し当てられ、
他方の前記突き当て面は、前記第1ボスと対向し、前記他方の前記突き当て面と前記第1ボスとは、前記連結構造体の第方向の対向する両側にそれぞれ押し当てられ、
前記第2方向は前記ホルダ本体が前記連結構造体に向かう方向であり、前記第3方向は、前記第1方向、前記第2方向とともに垂直であることを特徴とする請求項5に記載の電池モジュールユニット。
【請求項7】
前記電池モジュールユニットは、複数の前記第1ホルダの第1方向に沿う両側に設けられる2つの第2ホルダをさらに有し、
前記第2ホルダと隣り合う前記第1ホルダとの間には、前記電池セルが収容されており、
前記第2ホルダには、突出部が設けられており、
前記連結構造体の前記第1方向に沿う両側には、耳掛けがそれぞれ設けられ、2つの前記耳掛けは、それぞれ前記第2ホルダの突出部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュールユニット。
【請求項8】
前記第1ホルダのホルダ本体の前記第1方向に沿う両側には、少なくとも一組の係合スロット及び嵌入部が設けられており、
前記第1ホルダの係合スロットは、隣り合う他の前記第1ホルダの嵌入部と嵌合可能であることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュールユニット。
【請求項9】
前記ホルダ本体の前記連結構造体の両側に位置する側壁には、係合スロットと嵌入部とが対称的に配置され、前記側壁の両側に位置する前記係合スロットと前記嵌入部とが対称的に分布され、隣り合う2つの前記第1ホルダのうち、一方の前記第1ホルダは、他方の前記第1ホルダに対して前記第1方向に垂直な平面内で180°回転して取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載の電池モジュールユニット。
【請求項10】
各々の前記第1ホルダは、対向するように前記ホルダ本体に設けられた2つのバックルを含む留め具を備え、前記バックルは、交わる2つの突き当て面を含み、一方の前記突き当て面は、前記ホルダ本体と対向し、かつ、前記一方の前記突き当て面と、前記ホルダ本体とは、前記連結構造体の第方向の対向する両側にそれぞれ押し当てられ、
前記連結構造体の両側に位置する2つの前記バックルの他方の突き当て面は対向し、かつ、前記連結構造体の第方向の対向する両側にそれぞれ押し当てられ、
前記第2方向は前記ホルダ本体が前記連結構造体に向かう方向であり、前記第3方向は、前記第1方向、前記第2方向とともに垂直であることを特徴とする請求項8に記載の電池モジュールユニット。
【請求項11】
前記電池モジュールユニットは、前記連結構造体に固定された、前記電池セルの電極タブに接続されるバスバーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュールユニット。
【請求項12】
前記バスバーには採集端子がさらに設けられ、前記採集端子は前記バスバーの第3方向の一方側に位置し、前記第3方向は、前記第1方向に垂直であることを特徴とする請求項11に記載の電池モジュールユニット。
【請求項13】
前記バスバーと前記連結構造体は、熱溶着、接着、又は螺合により接続されることを特徴とする請求項11に記載の電池モジュールユニット。
【請求項14】
少なくとも1つの電池モジュールユニットと、少なくとも1つの前記電池モジュールユニットの外に設けられて、前記電池モジュールユニットを固定するバンドと、を備えた電池モジュールであって、
前記電池モジュールユニットは、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電池モジュールユニットであることを特徴とする電池モジュール。
【請求項15】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電池モジュールユニット、又は請求項14に記載の電池モジュールを備えるエネルギー蓄積システム。
【請求項16】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電池モジュールユニット又は請求項14に記載の電池モジュールを備えた電動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池分野に関し、具体的には電池モジュールユニット、及び、それを備えた電池モジュール、エネルギー蓄積システム、ならびに電動車両に関する。
【背景技術】
【0002】
電池の充電中には陽極リチウム吸蔵現象があり、電池モジュールに膨れ現象が生じ、長期間の使用によって電池システムが回復不能な変形膨れを生じ、電池セルの膨れムラが局部的に電池セルの電解液の欠落を招き、軽いとモジュール差圧の増大による電池システム構造の失陥につながり、ひいては電池セルが過充電または過放電につながり、電解液が分解することによって、電池セルが膨らんで発火して爆発する。
【発明の概要】
【0003】
そこで、電池セルを均一に膨張させるための電池モジュールユニットを提供する必要がある。
【0004】
電池モジュールユニットであって、
順次に積層された複数の第1ホルダを備え、前記第1ホルダは、ホルダ本体を含み、互いに隣り合う2つの前記ホルダ本体の間には電池セルが収容されており、
複数の第1ホルダには、少なくとも1つの第1固定ホルダが含まれ、前記第1固定ホルダは、他の第1ホルダの間に設けられ、
前記第1固定ホルダの一方側の電池セルは、第1電池セル群を構成し、
前記第1固定ホルダの他方側の電池セルは、第2電池セル群を構成し、
複数の前記ホルダ本体の一端には、連結構造体が設けられており、前記連結構造体は、複数の第1ホルダを連結し、
前記第1固定ホルダのホルダ本体には、留め具が設けられており、前記連結構造体と前記第1固定ホルダとが複数の第1ホルダの積層方向である第1方向に固定するように、前記第1固定ホルダの留め具は前記連結構造体に固定され、
前記第1固定ホルダの一方側に位置する第1ホルダは、前記連結構造体に対して前記第1方向に沿って移動可能であり、他方側に位置する第1ホルダは、前記連結構造体に対して前記第1方向と反対方向に移動可能であり、
前記第1電池セル群及び前記第2電池セル群は、前記第1固定ホルダの前記第1方向の中心対称軸に対して対称であるか又は複数の第1固定ホルダの前記第1方向の中心対称軸に対して対称である。
【0005】
本発明の幾つかの態様によれば、前記第1電池セル群と前記第2電池セル群との電池セルの数は同じである。
【0006】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具は、第1ボスを含み、
前記連結構造体のx軸及びy軸で規定される平面と平行な側壁は、前記第1ボスに対応して第1位置決め溝が設けられ、前記第1位置決め溝は、前記第1ボスに合わせて固定され
前記x軸は前記第1方向と平行であり、前記y軸は第2方向と平行であり、前記第2方向は前記ホルダ本体が前記連結部材に向かう方向である
【0007】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具は、第2ボスを含み、前記第2ボスと前記第1ボスとは異なる前記第1ホルダに設け、
前記第2ボスと前記第1ボスは、それぞれ前記ホルダ本体の第3方向の両側に位置し、前記第3方向は、前記第1方向、前記第2方向とともに垂直であり、
前記連結構造体の前記第1位置決め溝から離れる側には、前記第2ボスに対応する第2位置決め溝が設けられ、前記第2位置決め溝は、前記第2ボスに合わせて固定されている。
【0008】
本発明の幾つかの態様によれば、各々の前記第1ホルダは、前記連結構造体の前記第1方向の両側にそれぞれ設けられた第1ボスと、クリップとを含む前記留め具を備え、前記第1ボスは前記連結構造体に押し当てられ、前記クリップは前記連結構造体に係合される。
【0009】
本発明の幾つかの態様によれば、前記クリップは、交わる2つの突き当て面を有し、
一方の前記突き当て面は、前記ホルダ本体と対向するように前記連結構造体の前記第3方向の対向する両側に押し当てられ、
他方の前記突き当て面は、前記第1ボスと対向するように前記連結構造体の前記第2方向の対向する両側に押し当てられ
前記第2方向は前記ホルダ本体が前記連結部材に向かう方向であり、前記第3方向は、前記第1方向、前記第2方向とともに垂直である
【0010】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池モジュールユニットは、複数の前記第1ホルダの第1方向に沿う両側に設けられる2つの第2ホルダをさらに有し、
前記第2ホルダと隣り合う前記第1ホルダとの間には、前記電池セルが収容されており、
前記第2ホルダには、突出部が設けられており、
前記連結構造体の前記第1方向に沿う両側には、耳掛けがそれぞれ設けられ、2つの前記耳掛けは、それぞれ前記第2ホルダの突出部に固定されている。
【0011】
本発明の幾つかの態様によれば、前記第1ホルダのホルダ本体の前記第1方向に沿う両側には、少なくとも一組の係合スロット及び嵌入部が設けられており、
前記第1ホルダの係合スロットは、隣り合う他の前記第1ホルダの嵌入部と嵌合可能である。
【0012】
本発明の幾つかの態様によれば、前記ホルダ本体の前記連結構造体の両側に位置する側壁には、係合スロットと嵌入部とが対称的に配置され、前記側壁の両側に位置する前記係合スロットと前記嵌入部とが対称的に分布され、隣り合う2つの前記第の1ホルダのうち、一方の前記第1ホルダは、他方の前記第1ホルダに対して前記第1方向に垂直な平面内で180°回転して取り付けられている。
【0013】
本発明の幾つかの態様によれば、各々の前記第1ホルダは、クリップを含む前記留め具を備え、
前記クリップは、交わる2つの突き当て面を含み、一方の前記突き当て面と前記ホルダ本体とが前記連結構造体の対向する両側に押し当てられ、
前記連結構造体の両側に位置する2つの前記クリップの他方の突き当て面は、前記連結構造体の対向する両側に対向するように押し当てられている。
【0014】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池モジュールユニットは、前記連結構造体に固定された、前記電池セルの電極タブに接続されるバスバーをさらに備える。
【0015】
本発明の幾つかの態様によれば、少なくとも1つの前記第1ホルダには位置決めピンが設けられ、前記連結構造体には位置決め孔が設けられ、
前記位置決めピンは、対応する前記位置決め孔を貫通することができる。
【0016】
本発明の幾つかの態様によれば、前記位置決めピンは、前記位置決め孔内において前記第1方向に平行な方向に沿って移動することができる。
【0017】
本発明の幾つかの態様によれば、前記バスバーには採集端子がさらに設けられ、前記採集端子は前記バスバーの第3方向の一方側に位置し、前記第3方向は、前記第1方向に垂直である
【0018】
本発明の幾つかの態様によれば、前記バスバーと前記連結構造体は、熱溶着、接着、又は螺合により接続される。
【0019】
本発明に係る電池モジュールは、少なくとも1つの前記電池モジュールユニットと、少なくとも1つの前記電池モジュールユニットの外に設けられて、前記電池モジュールユニットを固定する結束バンドと、を備える。
【0020】
また、本発明には、上記の電池モジュールユニット又は電池モジュールを含むエネルギー蓄積システムも提案されている。
【0021】
また、本発明には、上記の電池モジュールユニット又は電池モジュールを備えた電動車両も提案されている。
【発明の効果】
【0022】
上記の電池モジュールユニットは、複数の前記第1ホルダのうちの少なくとも1つの第1ホルダを介して前記連結構造体に固定され、残りの前記第1ホルダは、電池セルが膨張することによって前記第1方向に平行な方向に沿って移動可能であり、前記第1固定ホルダの両側の前記第1電池セル群及び前記第2電池セル群は、第1ホルダ又は複数の前記第1固定ホルダの中心対称軸に対して対称であり、これにより、前記第1電池セル群と前記第2電池セル群との電池セルは前記第1方向に沿って均一に膨張するようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態によるエネルギー蓄積システムの概略構成図である。
図2図1のエネルギー蓄積システムを別の視点から見た構成図である。
図3図1における電池モジュールの構成を示す模式図である。
図4図3に示された電池モジュールユニットの連結構造体が除去された後の構造を示す分解図である。
図5図3に示された電池モジュールユニットの隣り合う2つの第1ホルダと第2ホルダの構成を示す分解図である。
図6図3の電池モジュールユニットを別の視点から見た構成図である。
図7図3の第1ホルダの他の実施形態での構成図である。
図8図3の電池モジュールユニットの第2ホルダの概略構成図である。
図9図1のエネルギー蓄積システムのさらに別の視点での構成図である。
図10図9の電池モジュールユニットの他の第2ホルダの概略構成図である。
図11】第2実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図12】第3実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
【0024】
以下の具体的な実施形態では、上記の図面に関連して本発明をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本願実施例における図面を合わせて、本願実施例における技術案を明確且つ全体的に説明するが、ここで述べる実施例は、すべての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願の実施例に基づき、創造的な労働なしに当業者によって得られるすべての他の実施例についても、本願の保護範囲内に属する。
【0026】
別段の定義がない限り、本文で使用するすべての技術及び科学的用語は、本願の技術分野に属する技術者が一般的に理解する意味と同様である。本願明細書において使用する用語は、具体的な実施形態を説明する目的に過ぎず、本願を限定する旨ではない。
【0027】
以下、図面に関連して、本願のいくつかの実施形態を詳細に説明する。衝突しない場合には、以下の実施形態および実施形態における特徴は互いに組み合わされてもよい。
【0028】
[第1実施形態]
図1及び図2に示すように、エネルギー蓄積システム300は、結束バンド301と、複数の電池モジュール200とを備える。前記結束バンド301は、複数の前記電池モジュール200の外側に設けられ、且つ複数の前記電池モジュール200を当接して固定させるが、これに限定されない。前記電池モジュール200の数は4つであるが、これに限定されない。前記電池モジュール200は、少なくとも1つの前記電池モジュールユニット100を含む。第1実施形態では、前記電池モジュールユニット100の数は1つであるが、これに限定されない。勿論、他の実施形態では、前記電池モジュール200は、2つまたは他の数の電池モジュールユニット100を含んでもよい。
【0029】
また、図1図3及び図4に示すように、前記電池モジュールユニット100は、相対的に配置された第1端101、第2端103と、第1電池セル群105と、第2電池セル群107と、接続構造体1と、複数の順次に積み重ねられた第1ホルダ2と、を備えている。第1方向Xは、複数の第1ホルダ2の積層方向と定義される。一実施形態において、前記第1方向Xは、前記第2端103が前記第1端101に向かう方向であるが、これに限定されない。前記第1ホルダ2は、ホルダ本体21と、前記ホルダ本体21に設けられた留め具23とを含む。前記第1電池セル群105と前記第2電池セル群107は、それぞれ第1方向Xに沿って順次配置された複数の電池セル1001を含む。隣り合う2つの前記ホルダ本体21の間には、1つの前記電池セル1001が収容されているが、これに限られない。前記連結構造体1は、複数の前記ホルダ本体21の一端に設けられている。複数の前記第1ホルダ2は、1つの第1固定ホルダ2aを含むが、これに限定されない。前記第1固定ホルダ2aは、前記接続構造体1と前記第1固定ホルダ2aとが前記第1方向Xに固定されるように、前記接続構造体1に固定されている。第1固定ホルダ2aは、複数の前記第1ホルダ2の前記第1方向Xでの中心対称軸Nに対応して位置する。前記中心対称軸Nは、前記第1方向Xに対して垂直である。一実施形態において、前記第1固定ホルダ2aの前記第1方向Xでの中心対称軸は、中心対称軸Nと同一の直線に位置するが、これに限定されない。前記第1固定ホルダ2aの一方側の複数の電池セル1001は第1電池セル群105を構成し、前記第1固定ホルダ2aの他方側の複数の電池セル1001は第2電池セル群107を形成する。具体的には、前記第1電池セル群105は、前記第1端101と前記第1固定ホルダ2aの一方側との間に設けられ、前記第2電池セル群107は、前記第2端103と前記第1固定ホルダ2aの他方側との間にが設けられている。前記第1電池セル群105と前記第2電池セル群107は、前記第1固定ホルダ2aの中心対称軸に対して対称である。
【0030】
他の実施形態では、隣り合う2つの前記ホルダ本体21の間には、2つまたは他の数の前記電池セル1001が収容されてもよい。
【0031】
複数の前記第1ホルダ2の積層方向は、第2端103が第1端101に向かうことに限定されず、他の実施形態では、前記第1方向Xは、前記第1端101が前記第2端103に向かう方向であってもよい。
【0032】
図3に示すように、第1実施形態では、前記第1ホルダ2の数は7つであるが、これに限られない。ここで、前記第1固定ホルダ2aの7つの前記第1ホルダ2での配列順序が4番目である。前記電池モジュールユニット100は、2つの第2ホルダ3をさらに含む。2つの前記第2ホルダ3は、複数の前記第1ホルダ2の前記第1方向Xに沿う両側に設けられる。前記第2ホルダ3と隣り合う前記第1ホルダ2との間には、前記電池セル1001が収容されている。7つの前記第1ホルダ2において、前記第1固定ホルダ2aの前記第1端101に向かう片側に位置する1番目から3番目の前記第1ホルダ2、及び前記第1端101に位置する前記第2ホルダ3に固定された4つの電池セル1001は第1電池セル群105を構成し、前記第1固定ホルダ2aの他方側に位置する5番目から7番目の前記第1ホルダ2及びもう1つの第2ホルダ3に固定された4つの電池セル1001は第2電池セル群107を構成する。
【0033】
他の実施形態では、前記電池モジュールユニット100は、2つの前記第2ホルダ3を省略してもよく、7つの前記第1ホルダ2において、前記第1固定ホルダ2aの一方側に位置する第1乃至第3の前記第1ホルダ2で固定される3つの電池セル1001は第1電池セル群105を構成し、前記第1固定ホルダ2aの他方側に位置する第5乃至第7の前記第1ホルダ2で固定される3つの電池セル1001は第2電池セル群107を構成する。
【0034】
図3に示すように、前記第1固定ホルダ2aには、第1ボス231aが設けられている。前記連結構造体1には、前記第1ボス231aに対応する第1位置決め溝11が設けられている。前記第1位置決め溝11の数は、前記第1ボス231aの数と同じである。前記第1ボス231aは、前記第1位置決め溝11内に係合されて、前記第1方向Xに位置決めされている。前記第1固定ホルダ2aを除く6つの前記第1ホルダ2は、それぞれ、前記電池セル1001が膨張して変形したときに前記連結構造体1に沿って移動でき、前記第1固定ホルダ2aの両側に位置する3つの前記第1ホルダ2の第1方向Xへの移動可能な総距離と、他方側に位置する3つの第1ホルダ2の第1方向Xと反対方向への移動可能な総距離とは等しい。前記第1固定ホルダ2aの両側の複数の前記電池セル1001の累積膨張距離が等しいため、前記第1電池セル群105及び前記第2電池セル群107は均一に膨張するようになる。
【0035】
図3及び図6に示すように、第1実施形態では、前記第1固定ホルダ2aには、第2ボス233aがさらに設けられている。前記第2ボス233aと前記第1ボス231aは、それぞれ前記ホルダ本体21の両側に位置する。前記接続構造体1の前記第1位置決め溝11とは後ろ向きの側には、前記第2ボスに対応する第2位置決め溝11aが設けられている。前記第2ボス233aは、前記第1方向Xに位置決めされるように、前記第2位置決め溝11a内に係合されて、前記第1固定ホルダ2aと前記連結構造体1との連結強度を向上させる。
【0036】
図1及び図3に示すように、前記留め具23は、前記接続構造体1及び前記第1ホルダ2が第2方向Yと第3方向Zに位置決めされるように、前記接続構造体1の側壁に当接される。ここで、前記第1方向X、前記第2方向Y、及び前記第3方向Zはそれぞれ垂直である。前記第2方向Yは、前記ホルダ本体21が前記接続構造体1に向かう方向であるが、これに限定されない。
【0037】
図5及び図6に示すように、前記第1ホルダ2のホルダ本体21の前記第1方向Xに沿う両側には、少なくとも一組の係合スロット24及び嵌入部25がそれぞれ設けられている。前記第1ホルダ2の係合スロット24は、隣り合う他の前記第1ホルダ2の嵌入部25と嵌合可能であり、複数の前記第1ホルダ2を前記第2方向Y及び前記第3方向Zに位置決めすることができる。具体的には、第1実施形態では、前記ホルダ本体21の前記接続構造体1の両側に位置する側壁に211は、前記係合スロット24と前記嵌入部25とが対称的に設けられている。各々の前記側壁211の各側には、2組の前記係合スロット24と前記嵌入部25とが設けられる。また、前記側壁211の両側に位置する前記係合スロット24と前記嵌入部25は対称的に分布するが、これに限られない。隣り合う2つの前記第1ホルダ2において、一方の前記第1ホルダ及び前記第1固定ホルダ2aは、他方の前記第1ホルダ2及び前記第1固定ホルダ2aに対して前記第1方向に垂直な平面内で180°回転して取り付けられている。これにより、複数の第1ホルダ2が互いに当接し且つそれぞれ前記第2方向Y及び前記第3方向Zに位置決めされる。例えば、前記第1ホルダ2の嵌入部25は、隣り合う前記第1固定ホルダ2aの係合スロット24内に嵌め込まれ、且つ前記係合スロット24の底壁241に押し当てられる。前記第1固定ホルダ2aの嵌入部25は、前記第1ホルダ2の係合スロット24内に嵌め込まれ、且つ前記係合スロット24の底壁241に押し当てられる。前記第1ホルダ2及び前記第1固定ホルダ2aは、それぞれ前記第2方向Y及び前記第三方向Zに位置決めされている。
【0038】
図5及び図6に示すように、第1実施形態では、前記ホルダ本体21の両端部の側壁211の両側には、少なくとも一組の係合スロット24aと嵌入部25aとがそれぞれ設けられている。前記第1ホルダ2の係合スロット24aは、隣り合う他の前記第1ホルダ2の嵌入部25aと嵌合し、且つ複数の前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aとを前記第2方向Yと前記第3方向Zに位置決めすることができる。また、他の実施形態では、前記係合スロット24と前記嵌入部25、及び/または、前記係合スロット24aと前記嵌入部25aは省略してもよい。
【0039】
他の実施形態では、図7及び図8に示すように、前記側壁211の一方側には、一組の前記係合スロット24aと前記嵌入部25のみが設けられ、前記側壁211の両側に位置する前記係合スロット24と前記嵌入部25が対称的に分布している。前記側壁211の一方側には、3組または他の数の前記係合スロット24と前記嵌入部25が設けられてもよく、前記第1ホルダ2の係合スロット24と隣り合う他の前記第1ホルダ2の嵌入部25とが嵌合すれば良い。
【0040】
図6に示すように、前記第2ホルダ3における前記第1ホルダ2の係合スロット24、24a及び嵌入部25、25aに対応する箇所には、嵌入部35、35a及び係合スロット34、34aがそれぞれ設けられており、これにより、前記第2ホルダ3と前記第1ホルダ2は、それぞれ前記第2方向Y及び前記第3方向Zに位置決めされる。
【0041】
図1乃至図3に示すように、前記留め具23は、第1ボス231と、バックル235とを備えている。前記第1ボス231は、前記ホルダ本体21の前記接続構造体1に向かう側に設けられている。前記バックル235は、交わる2つの突き当て面2351を含む。一方の前記突き当て面2351が前記ホルダ本体21と対向するように前記連結構造体1の対向する両側に押し当てられることにより、前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aと前記連結構造体1とは前記第2方向Yに沿って位置決めされる。他方の前記突き当て面2351が前記第1ボス231と対向するように前記連結構造体1の対向する両側に押し当てられることにより、前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aと前記連結構造体1とは前記第3方向Zに沿って位置決めされる。
【0042】
他の実施形態では、前記第1固定ホルダ2aの第2ボス233aと前記連結構造体1の第2位置決め溝11aを省略してもよい。前記第1ホルダ2の第2ボス233及び/または前記第1固定ホルダ2aのバックル235を省略してもよい。
【0043】
図3及び図5に示すように、前記第2ホルダ3には、前記第2方向Yに沿って2つの突出部31が対向して設けられる。2つの突出部31は、それぞれ前記接続構造体1の両側に押し当てられる。前記連結構造体1の前記第1方向Xに沿う両側には、耳掛け12がそれぞれ設けられている。2つの前記耳掛け12がそれぞれ前記第2ホルダ3の2つの突出部31の外側を保持することにより、複数の前記第1ホルダ2、前記第1固定ホルダ2a、及び2つの前記第2ホルダ3はそれぞれ対応する電池セル1001を保持して固定する。第1実施の形態では、前記接続構造体1は射出成形を採用するが、これに限定されない。前記耳掛け12は、前記電池セル1001がある程度まで膨張した後に、前記第1ホルダ2と前記第2ホルダ3を動かして前記第1方向Xに沿って移動させて、前記第2ホルダ3の突出部31を前記耳掛け12から離脱させて、前記複数の電池セル1001の内部圧力をバランスさせることができる。
【0044】
図1図2及び図5に示すように、第1実施形態では、各々の前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aとは同じ構造であるが、これに限定されない。前記第1ホルダ2の留め具23は、第1ボス231と、第2ボス233と、バックル235とを含む。前記第1ボス231は、前記第1ボス231aと同じ構造であり、前記第2ボス233は、前記第2ボス233aと同じ構造である。前記第1ホルダ2、前記第1固定ホルダ2aは、前記第2方向Yに沿う両側には、前記第1ボス231/231aと、前記第2ボス233/233aと、前記バックル235とが対称的に設けられている。
【0045】
図3及び図9に示すように、前記第1ボス231/231aは、前記ホルダ本体21の前記第1方向Xに沿った中間箇所に位置し、前記第2ボス233/233aは、前記第1方向Xに沿って前記第1ボス231/231aからずれるように、前記ホルダ本体21に設けられている。これに応じて、前記接続構造体1の前記第1ボス231aに対応する第1位置決め溝11は、前記接続構造体1の中間箇所に位置する。前記連結構造体1の前記第2ボス233aに対応する第2位置決め溝11aは、前記第1方向Xに沿って前記第1位置決め溝11からずれている。前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aとの前記第2ボス233/233a及び前記バックル235は、前記第2方向Yに沿って順次に設けられている。前記第1ホルダ2及び前記第1固定ホルダ2aは、射出成形を採用するが、これに限定されない。前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aとの前記第1ボス231/231a、前記第2ボス233/233a及び前記バックル235は、プロセスの利便性を図り、前記第1ホルダ2及び前記第1固定ホルダ2aと前記連結構造体1との接続強度を向上させるために、バイアス設計を採用している。
【0046】
他の実施形態では、前記第1ボス231/231a、前記第2ボス233/233a、及び前記バックル235は、前記ホルダ本体21における前記第1方向Xに沿ういずれかの個所に位置してもよく、前記第1ボス231/231aと前記第2ボス233/233aが前記連結構造体1の対向する両側に位置すれば良い。図1及び図3に示すように、前記電池セル100の電極タブと接続するために、前記接続構造体1には2つのバスバー13と1つのバスバー14とが設けられている。2つの前記バスバー13は、前記バスバー14の両側に位置する。前記バスバー14には、採集端子15がさらに設けられている。前記採集端子15は、前記バスバー13及び前記バスバー14の一方側に位置している。前記バスバー13と前記バスバー14は、それぞれ前記連結構造体1と熱融着されるが、これに限らない。例えば、他の実施形態では、前記バスバー13及び前記バスバー14は、それぞれ前記連結構造体1と接着又は螺合されてもよい。
【0047】
一実施形態において、前記バスバー13と前記バスバー14は銅バーであるが、これに限定されない。図3に示すように、少なくとも1つの前記第1ホルダ2の一方側には、位置決めピン26が設けられている。前記接続構造件1には、位置決め孔16が対応して設けられている。具体的には、前記位置決め孔16は、前記バスバー13及び前記バスバー14の前記採集端子15に向かう側に位置するが、これに限られない。採集端子15の逆装による故障を避けるために、前記位置決めピン26は、対応する位置決め孔16を貫通することができる。他の実施形態では、前記位置決めピン26と前記位置決め孔16は省略されてもよい。
【0048】
図3に示すように、各第1ホルダ2の片側には、いずれも1つの位置決めピン26が設けられている。第1固定ホルダ2aの位置決めピン26は、前記接続構造体1とは後ろ向きの側に位置する。前記接続構造体1の位置決め孔16は、複数の前記第1ホルダ2に対応して、前記接続構造体1の複数の前記位置決めピン26に向かう。隣り合う2つの前記第1ホルダの中の1つは、前記第1方向Xに垂直な平面内で180度回転して取り付けられるので、複数の第1ホルダの前記接続構造体1に向かう位置決めピン26の数の和が4つであり、これに応じて、前記接続構造体1の位置決め孔16の数は4つである。前記位置決め孔16は、対応する前記第1ホルダ2の位置決めピン26がその中で前記第1方向に平行な方向に沿って前記第1ホルダ2の前記第1固定ホルダ2aとは後ろ向きの方向に向かって所定距離を移動することを許容する。これにより、2つの前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aとの間の電池セル1001の膨張の均一性がさらに向上される。
【0049】
図9及び図10に示すように、前記電池モジュールユニット100は、接続構造体4をさらに備える。前記接続構造体4は、前記複数の第1ホルダ2の前記接続構造体1とは後ろ向きの側に設けられている。前記バックル235は、複数の前記第1ホルダ2及び前記第1固定ホルダ2aが前記接続構造体4とそれぞれ前記第2方向Y及び前記第3方向Zに位置決めされるように、前記接続構造体4に嵌め込む。前記接続構造体4の両側にはそれぞれ2つの耳掛け42が設けられている。2つずつの前記耳掛け42は、複数の前記第1ホルダ2、前記第1固定ホルダ2a、及び2つの前記第2ホルダ3がそれぞれ前記電池セル1001を保持して固定するように、前記第2ホルダ3の2つの前記突出部31の外側にそれぞれ押し当てられる。前記接続構造体4と前記接続構造体1は、それぞれ複数の前記第1ホルダ2、前記第1固定ホルダ2a及び2つの前記第2ホルダ3の両側に位置し、電池モジュールユニット100の強度を向上した。他の実施形態では、前記接続構造体4は省略されてもよい。
【0050】
図1に示すように、前記エネルギー蓄積システム300は、複数の接続フレーム303をさらに含む。各接続フレーム303の両端は、それぞれ隣り合う2つの前記電池モジュール200に接続されている。具体的には、前記連結構造体1の両側にはねじ穴17が設けられている。前記接続フレーム303は、締付部材305を介して前記ねじ穴17に螺合される。そして、前記接続フレーム303は、前記バスバー14に貼付されている。前記接続フレーム303は、略U字状のタイル構造である。前記接続フレーム303は、前記第1方向Xに沿って延伸して弾性変形可能であり、2つの隣り合う前記電池モジュール200が前記第1方向Xに沿って移動することを可能にする。なお、他の実施形態では、前記接続フレーム303は省略されてもよい。
【0051】
また、他の実施形態では、銭エネルギー蓄積システム300は、結束バンド301を省略してもよく、複数の電池モジュール200は、前記接続フレーム303または他の方法で接続されて固定されてもよい。
【0052】
図5及び図9に示すように、隣り合う2つの前記電池モジュール200において、2つの隣り合う前記第2ホルダ3には、少なくとも一組のガイド孔33とガイドピン36とが対向するように設けられている。前記ガイドピン36は、前記ガイド孔33内に挿入可能であり、2つの前記電池モジュール200が前記第1方向Xに沿って装着されるようにガイドする。なお、他の実施形態では、前記ガイド孔33及びガイドピン36は省略されてもよい。
【0053】
幾つかの実施形態では、前記結束バンド301はスチールバンドであるが、これに限定されない。また、他の実施形態では、前記第1固定ホルダ2aと前記連結構造体1は、ネジ接続や接着などで固定されてもよい。前記第1固定ホルダ2a以外の複数の前記第1ホルダ2は、第1ボス231と第2ボス233を省略してもよい。前記第1ホルダ2及び前記第1固定ホルダ2aの留め具23は、対向するように前記ホルダ本体21に設けられた2つのバックル235を含む。2つの前記バックル235は、前記接続構造体1の両側に位置し、且つ前記第1ホルダ2及び前記第1固定ホルダ2aがそれぞれ前記連結構造体1と前記第2方向Y及び前記第3方向Zに位置決めされるように、前記連結構造体1に押し当てられる。
【0054】
また、他の実施形態では、180°回転せずに取り付けられるために、隣り合う2つの前記第1ホルダ2は異なる構造を採用してもよい。
【0055】
また、他の実施形態では、前記電池モジュールユニット100において、前記第1固定ホルダ2aのみには、留め具23が設けられてもよい。前記留め具23は、第1ボス231のみを含み、前記第1ボス231は、前記接続構造体1の第1位置決め溝11と連携して、前記第1固定ホルダ2aを前記接続構造体1に固定させる。前記電池モジュール200は、他の結束バンド(図示せず)をさらに含み、複数の前記第1ホルダ2及び/または前記第2ホルダ3は、前記他の結束バンドを介して前記接続構造体1に固定される。
【0056】
また、他の実施形態において、前記エネルギー蓄積システム300は、前記結束バンド301、前記接続フレーム303、及び前記締付部材305を省略してもよい。前記エネルギー蓄積システム300は、上記の電池モジュールユニット100を備える。
【0057】
[第2実施形態]
図11に示すように、電池モジュールユニット100’は、前記電池モジュールユニット100の構造とほぼ同じであるが、電池モジュールユニット100’の第1ホルダ2の数は8つであり、前記第1固定ホルダ2aの数は2つである点で相違している。2つの前記第1固定ホルダ2aは、複数の前記第1ホルダ2において前記第1方向Xの中心対称軸N’に対して対称であり、且つ前記中心対称軸N’に隣接しており、2つの前記第1固定ホルダ2aの中心対称軸と前記中心対称軸N’とが重なり合っている。2つの前記第1固定ホルダ2aは、それぞれ前記接続構造体1に固定されている。前記係合スロット24、24a、34、34a及び嵌入部25、25a、35、35aは省略されている。2つの前記第1固定ホルダ2aは、1つの電池セル1001を収容する。前記第1電池セル群105は、前記第1固定ホルダ2aと前記第1端101との間に位置し、前記第2電池セル群107は、他の前記第1固定ホルダ2aと前記第2端103との間に位置する。前記第1電池セル群105と前記第2電池セル群107は、2つの前記第1固定ホルダ2aの中心対称軸に関して対称である。2つの前記第1固定ホルダ2aの8つの前記第1ホルダ2での配列順序はそれぞれ第4及び第5である。8つの前記第1ホルダ2において、配列順序が4番目である前記第1固定ホルダ2aの前記第1端101に向かう片側に位置する1番目から3番目の前記第1ホルダ2及び1つの前記第2ホルダ3に固定された4つの電池セル1001は第1電池セル群105を構成する。8つの前記第1ホルダ2において、配列順序が5番目である前記第1固定ホルダ2aの他方側の6番目から8番目の前記第1ホルダ2及びもう1つの第2ホルダ3に固定された4つの電池セル1001は第2電池セル群107を構成する。本実施形態では、2つの第1固定ホルダ2aが隣接して設けられており、他の実施形態では、2つの第1固定ホルダ2aの間に他の第1ホルダまたは第1固定ホルダが設けられているなど、隣接して設けられていなくても良い。
【0058】
前記第1固定ホルダ2aには、第1ボス231aが設けられ、前記接続構造体1には、2つの前記第1固定ホルダ2aに対応して、2つの第1位置決め溝11が設けられている。前記第1ボス231aは、前記第1固定ホルダ2aと前記接続構造体1とが前記第1方向Xに位置決めされるように、対応する前記第1位置決め溝11内に嵌入可能である。各前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aとの留め具23は、第1ボス231/231a及びバックル235を含む。前記第1ボス231/231aと前記バックル235の1つの突き当て面2351とは、前記連結構造体1の両側に対向するように押し当てられ、前記バックル235と前記ホルダ本体21とは、前記接続構造体1の両側に対向するように押し当てられ、これにより、前記第1ホルダ2、前記第1固定ホルダ2aと、前記接続構造体1とは、それぞれ前記第2方向Yと前記第3方向に位置決めされる。
【0059】
前記第1電池セル群105と前記第2電池セル群107は、前記2つの第1固定ホルダ2の中心対称軸に対して対称であり、これにより、前記第1固定ホルダ2aの両側の移動可能な3つの前記第1ホルダ2aの移動の総距離は等しくなり、前記第1固定ホルダ2aの両側の前記電池セル1001の累積膨張距離は等しくなり、前記第1電池セル群105と前記第2電池セル群107は均一に膨張するようになる。本実施形態では、2つの前記第1固定ホルダ2aの中心対称軸は、複数の第1ホルダ2の前記第1方向Xでの中心対称軸N’であるが、他の実施形態ではこれに限定されない。
【0060】
また、他の実施形態では、接続強度を向上するために、各前記第1ホルダ2と前記第1固定ホルダ2aには、前記接続構造体1の前記第1ボス231/231aとは後ろ向きの側に押し当てられる第2ボス233/233aが設けられてもよい。
【0061】
[第3実施形態]
図12に示すように、電池モジュールユニット100’’は、電池モジュールユニット100の構造とほぼ同じであり、前記電池モジュールユニット100’’の前記第1ホルダ2の数は15個であり、前記第1固定ホルダ2aの数は3つである点で相違している。前記第1電池セル群105と前記第2電池セル群107との数は、それぞれ2つである。具体的には、3つの前記第1固定ホルダ2aは、それぞれ15個の前記第1ホルダ2の前記第1方向Xでの中心対称軸N’’に対応する箇所に位置し、且つ前記中心対称軸N’’に対して対称である2箇所に位置している。具体的には、3つの前記第1固定ホルダ2aは、複数の第1ホルダ2において、前記第1方向Xに沿ってそれぞれ4番目、8番目及び12番目に並べられている。3つの前記第1固定ホルダ2aは、それぞれ前記接続構造体1に固定されている。3つの前記第1固定ホルダ2aの中心対称軸は、前記中心対称軸N’と重なるが、他の実施形態ではこれに限定されない。
【0062】
15個の前記第1ホルダ2において、配列順序が4番目である前記第1固定ホルダ2aの第1端101に向かう片側の1番目から3番目の前記第1ホルダ2及び第1端101に位置する前記第2ホルダ3に固定された4つの電池セル1001は、第1電池セル群105を構成する。15個の前記第1ホルダ2において、配列順序が4番目及び8番目である2つの前記第1固定ホルダ2aの間の5番目から7番目の第1ホルダ2に固定された4つの電池セル1001は、第2電池セル群107を構成する。15個の前記第1ホルダ2において、配列順序が8番目及び12番目である2つの前記第1固定ホルダ2aの間の9番目から11番目の第1ホルダ2に固定された4つの電池セル1001は、もう1つの第1電池セル群105を構成する。15個の前記第1ホルダ2において、配列順序が12番目である前記第1固定ホルダ2aの第2端103に向かう片側の13番目から15番目の前記第1ホルダ2及び第2端103に位置するもう1つの前記第2ホルダ3に固定された4つの電池セル1001は、もう1つの第2電池セル群107を構成する。前記第1固定ホルダ2aには、第1ボス231aが設けられ、前記接続構造体1には、3つの前記第1固定ホルダ2aに対応して、3つの第1位置決め溝11が設けられている。前記第1ボス231aは、前記第1固定ホルダ2aと前記接続構造体1とが前記第1方向Xに位置決めされるように、対応する前記第1位置決め溝11内に嵌め込まれることが可能である。3つの前記第1固定ホルダ2aは、前記接続構造体1に固定され、これにより、各前記第1固定ホルダ2aの両側に位置する3つの前記第1ホルダ2の移動可能な総距離は等しくなり、前記第1固定ホルダ2aの両側の前記第1電池セル群105/第2電池セル群107の電池セル1001の累積膨張距離が等しくなり、前記第1電池セル群105及び前記第2電池セル群107は均一に膨張するようになる。
【0063】
また、他の実施形態では、電池モジュールユニット100’’の第1ホルダ2は、19個または他の数であってもよい。前記第1ホルダ2の数が19個である場合、前記第1方向Xに沿って配列順序が5番目、10番目、15番目の第1固定ホルダ2aに第1ボス231aを設けてもよい。第1ボス231aは、各前記第1固定ホルダ2aの両側の4つの前記第1ホルダ2が移動する総距離が等しくなるように、前記接続構造体1における3つの第1位置決め溝11内に嵌入される。
【0064】
また、本発明には、上記の電池モジュールユニット100または上記の電池モジュール200を備える電気自動車(図示せず)が提案されている。
【0065】
上記の第1乃至第3の実施形態から分かるように、複数の前記第1ホルダ2のうちの少なくとも1つの第1固定ホルダ2aが前記接続構造体1に固定され、残りの前記第1ホルダ2は前記電池セル1001の膨張作用により前記第1方向Xに平行な方向に沿って移動可能になり、前記第1固定ホルダ2aの一方側に位置する第1ホルダ2は、前記接続構造体1に対して前記第1方向Xに相対移動可能であり、他方側に位置する第1ホルダ2は、前記接続構造体1に対して前記第1方向Xとは反対方向に移動可能である。そして、前記接続構造体1に固定される各第1固定ホルダ2aの両側の第1電池セル群105及び第2電池セル群107は、複数の前記第1固定ホルダ2aまたは複数の第1固定ホルダ2aに関して、前記第1方向Xの中心対称軸に対して対称である。これにより、前記第1電池セル群105と前記第2電池セル群107との電池セル1001は、前記第1方向Xに平行な方向に沿って均一に膨張する。

【0066】
以上の実施形態は、本願の技術提案を説明するのみに用いられ、本願を制限するものではない。以上の好ましい実施形態を参照して本願を詳細に説明したが、当業者は、本願の技術案を修正又は均等に置換することで得られたものも、本願の技術案の精神と範囲から逸脱することはないと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0067】
300 エネルギー蓄積システム
301 結束バンド
303 接続フレーム
305 締付部材
200 電池モジュール
100,100’,100’’ 電池モジュールユニット
101 第1端
103 第2端
105 第1電池セル群
107 第2電池セル群
1001 電池セル
1,4 接続構造体
11 第1位置決め溝
11a 第2位置決め溝
12,42 耳掛け
13,14 バスバー
15 採集端子
16 位置決め孔
17 ねじ穴
2 第1ホルダ
2a 第1固定ホルダ
21 ホルダ本体
211 側壁
23 留め具
231,231a 第1ボス
233,233a 第2ボス
235 バックル
2351 突き当て面
24,24a,34,34a 係合スロット
241 底壁
25,25a,35,35a 嵌入部
26 位置決めピン
3 第2ホルダ
31 突出部
33 ガイド孔
36 ガイドピン
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
N,N’,N’’ 中心対称軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12