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特許7423693信頼できないコードブロックグループ(CBG)レベルのACK/NACKフィードバックの下でのダウンリンク再送信
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】信頼できないコードブロックグループ(CBG)レベルのACK/NACKフィードバックの下でのダウンリンク再送信
(51)【国際特許分類】
   H04L 1/1607 20230101AFI20240122BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20240122BHJP
【FI】
H04L1/1607
H04W28/04 110
【請求項の数】 2
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022095790
(22)【出願日】2022-06-14
(62)【分割の表示】P 2019551458の分割
【原出願日】2018-02-26
(65)【公開番号】P2022113803
(43)【公開日】2022-08-04
【審査請求日】2022-06-17
(31)【優先権主張番号】62/475,752
(32)【優先日】2017-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/711,652
(32)【優先日】2017-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジン・スン
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ジアン
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,CB-group based retransmission for eMBB[online],3GPP TSG RAN WG1 #88 R1-1702990,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1702990.zip>,2017年02月
【文献】Samsung,Summary of e-mail discussions on multiplexing eMBB and URLLC in DL[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1-1700972,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1700972.zip>,2017年01月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/16-1/1867
H04W 28/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための方法であって、
基地局(BS)に、前記BSによって前記UEに送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを送信するステップと、
前記フィードバックに基づいて前記CBGのうちの1つまたは複数の再送信を受信するステップと、
前記再送信されたCBGのうちの少なくとも1つについて対数尤度比(LLR)の収集をリセットするための指示をダウンリンク制御情報(DCI)において受信するステップであって、前記指示を含むDCIの長さは、前記CBGの最初の送信のDCIの長さと同じである、ステップと、
前記指示に基づいて前記再送信を処理するステップと
を含む方法。
【請求項2】
基地局(BS)によるワイヤレス通信の方法であって、
ユーザ機器(UE)から、前記BSによって送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを受信するステップと、
前記フィードバックに基づいて前記CBGのうちの1つまたは複数を再送信するステップと、
前記BSによって送信された前記CBGのうちの1つまたは複数に対応するデータが他のデータによってパンクチャリングされたと決定するステップと、
前記決定に応答して、前記再送信されたCBGのうちの少なくとも1つについて前記UEにおける対数尤度比(LLR)の収集をリセットするための指示をダウンリンク制御情報(DCI)において送信するステップであって、前記指示を含むDCIの長さは、前記CBGの最初の送信のDCIの長さと同じである、ステップ
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、両方ともその全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2017年3月23日に出願された米国仮出願第62/475,752号、および2017年9月21日に出願された米国特許出願第15/711,652号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、コードブロックグループ(CBG)レベルのACKおよびNACKフィードバックが信頼できないときのCBGのダウンリンク再送信のための技法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、テレフォニー、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を用いることができる。そのような多元接続技術の例は、ロングタームエボリューション(LTE)システム、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムを含む。
【0004】
いくつかの例では、ワイヤレス多元接続通信システムは、場合によってはユーザ機器(UE)として知られている複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、いくつかの基地局を含み得る。LTEまたはLTE-Aネットワークでは、1つまたは複数の基地局のセットはeノードB(eNB)を定義し得る。他の例では(たとえば、次世代または5Gネットワークでは)、ワイヤレス多元接続通信システムは、いくつかの中央ユニット(CU)(たとえば、中央ノード(CN)、アクセスノードコントローラ(ANC)など)と通信しているいくつかの分散ユニット(DU)(たとえば、エッジユニット(EU)、エッジノード(EN)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)、送信受信ポイント(TRP)など)を含んでもよく、中央ユニットと通信している1つまたは複数の分散ユニットのセットは、アクセスノード(たとえば、ニューラジオ基地局(NR BS)、ニューラジオノードB(NR NB)、ネットワークノード、5G NB、gNBなど)を定義してもよい。基地局またはDUは、(たとえば、基地局からUEへの送信のための)ダウンリンクチャネルおよび(たとえば、UEから基地局または分散ユニットへの送信のための)アップリンクチャネル上でUEのセットと通信し得る。
【0005】
これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。新生の電気通信規格の一例は、ニューラジオ(NR)、たとえば、5G無線アクセスである。NRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。NRは、スペクトル効率を改善することと、コストを下げることと、サービスを改善することと、新しいスペクトルを利用することと、ダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)上でOFDMAをサイクリックプレフィックス(CP)とともに使用する他のオープン規格とより良く統合することとによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良くサポートし、ならびにビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートするように設計されている。
【0006】
しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、NR技術におけるさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術、およびこれらの技術を用いる電気通信規格に適用可能であるべきである。
【0007】
いくつかの設計は、コードブロックグループ(CBG)レベルの肯定応答(ACK)/否定ACK(NACK)フィードバックに対して長いCRC(サイクリック冗長検査)の保護を提供し、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって確実に受信されると仮定する。したがって、これらの設計は、gNBにおいてフィードバックを受信する際のエラーイベントを考慮していない。
【0008】
しかしながら、第5世代(5G)ニューラジオ(NR)設計では、CRCがないか、またはCRCがCBG ACK/NACKフィードバックにとって十分に長くないかのいずれかであり、gNBにおいてCBG ACK/NACKフィードバックを受信する際にエラーをもたらす可能性がある。したがって、UEがCBG ACK/NACKをフィードバックするとき、フィードバックを受信するgNBにおいて復号エラーがある場合があり、gNBがCBGの間違ったセットを再送信する場合がある。たとえば、UEは、セットA内のCBGがUEにおいて正確に受信されなかったことを示す、CBGのセットAに対するNACKを含むCBG ACK/NACKフィードバックを送信する場合がある。しかしながら、gNBは、UEからのフィードバックを不正確に復号し、CBGの異なるセットBをUEに再送信する場合がある。このことは、UEが、セットB内のCBGからの対数尤度比(LLR)を、セットA内のCBGの以前の送信からのセットA内のCBGからのLLRと合成することをもたらし得る。この不整合は、1つまたは複数のセットA CBGの復号の失敗を引き起し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のいくつかの態様は、CBGレベルのACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信のための技法について説明する。これらの技法は、gNBが、CBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に受信されたかどうかに関する指示をUEに送ることを含む。UEは、gNBから受信された指示に基づいて、1つまたは複数のCBGの再送信を処理する。
【0010】
たとえば、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックは、gNBから受信されたCBGに対応するACKおよびNACKの第1のビットマップに関する情報を含む。gNBは、UEから受信された第1のビットマップに関する情報を受信および復号し、復号の結果に関する情報をUEに送信し返す。たとえば、gNBは、gNBによって復号されたACKおよびNACKの第2のビットマップに関する情報をUEに送信する。UEは、gNBから受信された第2のビットマップに基づいて、gNBがACK/NACKフィードバックを正確に受信および復号したかどうか、また、gNBによって不正確に復号されたCBGに対応するACKおよびNACKを決定し得る。一態様では、UEは、gNBから受信された第2のビットマップを、UEがgNBに送信した第1のビットマップと比較する。第2のビットマップが第1のビットマップと同じである場合、UEは、gNBがACK/NACKフィードバックを正確に復号したと決定し、たとえば、LLRのソフト合成によって、(たとえば、第2のビットマップに基づいて)gNBから再送信されたCBGの復号を継続する。第2のビットマップが第1のビットマップと同じではない場合、UEは、gNBがACK/NACKフィードバックを正確に復号することができなかったと決定し、(たとえば、第2のビットマップに基づいて)gNBから再送信された1つまたは複数のCBGを復号に使用しない。
【0011】
本開示のシステム、方法、およびデバイスはそれぞれ、いくつかの態様を有し、それらのうちの単一の態様だけが、その望ましい属性を担うわけではない。以下の特許請求の範囲によって表される本開示の範囲を限定することなく、いくつかの特徴についてここで簡単に説明する。この説明を考慮した後、また特に「発明を実施するための形態」と題するセクションを読んだ後、本開示の特徴が、ワイヤレスネットワーク内のアクセスポイントと局との間の改善された通信を含む利点をどのようにもたらすかが理解されよう。
【0012】
本開示のいくつかの態様は、ユーザ機器(UE)によって実行され得るワイヤレス通信のための方法を提供する。方法は、一般に、基地局(BS)に、BSによって送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを送信するステップと、フィードバックがBSにおいて正確に受信されたかどうかに関する情報を含む指示を受信するステップと、受信された指示に基づいてCBGのうちの1つまたは複数の再送信を処理するステップとを含む。
【0013】
本開示のいくつかの態様は、基地局(BS)によって実行され得るワイヤレス通信のための方法を提供する。方法は、一般に、ユーザ機器(UE)から、BSによって送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを受信するステップと、フィードバックがBSにおいて正確に受信されたかどうかに関する情報を含む指示を送信するステップと、送信された指示に基づいてCBGのうちの1つまたは複数を再送信するステップとを含む。
【0014】
本開示のいくつかの態様は、ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、一般に、基地局(BS)に、BSによって送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを送信するための手段と、フィードバックがBSにおいて正確に受信されたかどうかに関する情報を含む指示を受信するための手段と、受信された指示に基づいてCBGのうちの1つまたは複数の再送信を処理するための手段とを含む。
【0015】
本開示のいくつかの態様は、基地局(BS)によるワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、一般に、ユーザ機器(UE)から、BSによって送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを受信するための手段と、フィードバックがBSにおいて正確に受信されたかどうかに関する情報を含む指示を送信するための手段と、送信された指示に基づいてCBGのうちの1つまたは複数を再送信するための手段とを含む。
【0016】
本開示のいくつかの態様は、ユーザ機器(UE)によって実行され得るワイヤレス通信のための方法を提供する。方法は、一般に、基地局(BS)に、BSによってUEに送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを送信するステップと、フィードバックに基づいてCBGのうちの1つまたは複数の再送信を受信するステップと、再送信されたCBGのうちの少なくとも1つについて対数尤度比(LLR)の収集をリセットするための指示を受信するステップと、指示に基づいて再送信を処理するステップとを含む。
【0017】
本開示のいくつかの態様は、基地局(BS)によって実行され得るワイヤレス通信のための方法を提供する。方法は、一般に、ユーザ機器(UE)から、BSによって送信されたコードブロックグループ(CBG)の受信されたセットの各々に対応する肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)を示すフィードバックを受信するステップと、フィードバックに基づいてCBGのうちの1つまたは複数を再送信するステップと、BSによって送信されたCBGのうちの1つまたは複数に対応するデータが他のデータによってパンクチャリングされたと決定するステップと、決定に応答して、再送信されたCBGのうちの少なくとも1つについてUEにおける対数尤度比(LLR)の収集をリセットするための指示を送信するステップとを含む。
【0018】
態様は、一般に、添付の図面を参照しながら本明細書で十分に説明され、添付の図面によって示される、方法、装置、システム、コンピュータ可読媒体、および処理システムを含む。
【0019】
上記の目的および関連する目的の達成のために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明されるとともに特に特許請求の範囲において指摘される特徴を含む。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が用いられ得る様々な方法のうちのほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【0020】
本開示の上述の特徴が詳細に理解され得るように、添付の図面にその一部が示される態様を参照することによって、上記で簡単に要約した内容について、より具体的な説明を行う場合がある。しかしながら、この説明は他の等しく効果的な態様に通じ得るので、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示のいくつかの態様による、例示的な電気通信システムを概念的に示すブロック図である。
図2】本開示のいくつかの態様による、分散型RANの例示的な論理アーキテクチャを示すブロック図である。
図3】本開示のいくつかの態様による、分散型RANの例示的な物理アーキテクチャを示す図である。
図4】本開示のいくつかの態様による、例示的なBSおよびユーザ機器(UE)の設計を概念的に示すブロック図である。
図5】本開示のいくつかの態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す図である。
図6a】本開示のいくつかの態様による、DLセントリックサブフレームの一例を示す図である。
図6b】本開示のいくつかの態様による、ULセントリックサブフレームの一例を示す図である。
図7a】本開示のいくつかの態様による、gNBによって正確に受信および復号された、UEからのCBG ACK/NACKビットマップを示す図である。
図7b】本開示のいくつかの態様による、gNBによって不正確に受信および/または復号された、UEからのCBG ACK/NACKビットマップを示す図である。
図8】本開示のいくつかの態様による、CBG ACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信を管理するための、UEによって実行される例示的な動作800を示す図である。
図8A図8に示す動作800を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス800A(たとえば、UE)を示す図である。
図9】本開示のいくつかの態様による、CBG ACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信を管理するための、基地局、BS(たとえば、gNB)によって実行される例示的な動作900を示す図である。
図9A図9に示す動作900を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス900A(たとえば、gNB)を示す図である。
図10a】本開示のいくつかの態様による、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に受信および復号されたときに、gNBとUEとの間で交換されるメッセージを示す図である。
図10b】本開示のいくつかの態様による、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって不正確に受信および/または復号されたときに、gNBとUEとの間で交換されるメッセージを示す図である。
図11a】本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGの再送信を処理するためにCBG ACK/NACKのハッシュを使用するための、UEによって実行される例示的な動作を示す図である。
図11b】本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGを再送信する際に使用するためのCBG ACK/NACKのハッシュを送信することを示す図である。
図12a】本開示のいくつかの態様による、再送信されたCBGを処理するためにDCI内の埋め込まれたCBG ACK/NACKパターンを使用する第1の技法のための、UEによる例示的な動作を示す図である。
図12b】本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGを再送信する際に使用するための、復号されたCBG ACK/NACKパターンをgNBによってDCI CRCに埋め込むための第1の技法を示す図である。
図13a】本開示のいくつかの態様による、再送信されたCBGを処理するためにDCI内の埋め込まれたCBG ACK/NACKパターンを使用する第2の技法のための、UEによる例示的な動作を示す図である。
図13b】本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGを再送信する際に使用するための、復号されたCBG ACK/NACKパターンをgNBによってDCI CRCに埋め込むための第2の技法を示す図である。
図14】本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数の再送信されたCBGのLLRをリセットするための、UEによって実行される例示的な動作1400を示す図である。
図14A図14に示す動作1400を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス1400A(たとえば、UE)を示す図である。
図15】本開示のいくつかの態様による、基地局によって再送信された1つまたは複数のCBGのUEにおけるLLRをリセットするための、基地局によって実行される例示的な動作1500を示す図である。
図15A図15に示す動作1500を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス1500A(たとえば、gNB)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
理解を容易にするために、可能な場合、図に共通する同一の要素を示すために、同一の参照番号が使用されている。一態様において開示する要素が、特定の具陳なしに他の態様において有利に利用され得ることが企図される。
【0023】
本開示の態様は、ニューラジオ(NR)(ニューラジオアクセス技術または5G技術)に使用され得る。NRは、広帯域幅(たとえば、80MHz以上)をターゲットにする拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、高いキャリア周波数(たとえば、60GHz)をターゲットにするミリ波(mmW)、後方互換性がないMTC技法をターゲットにするマッシブMTC(mMTC)、および/または超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)をターゲットにするミッションクリティカルなどの、様々なワイヤレス通信サービスをサポートし得る。これらのサービスは、レイテンシ要件および信頼性要件を含み得る。これらのサービスはまた、それぞれのサービス品質(QoS)要件を満たすための異なる送信時間間隔(TTI)を有し得る。加えて、これらのサービスは、同じサブフレームにおいて共存し得る。
【0024】
以下の説明は例を提供するものであり、特許請求の範囲に記載された範囲、適用可能性、または例を限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、説明する要素の機能および構成に変更が加えられてもよい。様々な例は、適宜に、様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加することがある。たとえば、説明する方法は、説明する順序とは異なる順序で実行されることがあり、様々なステップが追加され、省略され、または組み合わされることがある。また、いくつかの例に関して説明する特徴が、いくつかの他の例では組み合わされることがある。たとえば、本明細書に記載した任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよく、または方法が実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載した本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。「例示的」という語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」として説明するいずれの態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0025】
本明細書で説明する技法は、LTE、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAおよび他のネットワークなどの、様々なワイヤレス通信ネットワークに使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形態を含む。cdma2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格を対象とする。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、NR(たとえば、5G RA)、発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDMAなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。NRは、5G技術フォーラム(5GTF)とともに開発中の新生のワイヤレス通信技術である。3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE-A)は、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-AおよびGSM(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP(登録商標))と称する組織からの文書に記載されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP(登録商標)2)と称する組織からの文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上述のワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに他のワイヤレスネットワークおよび無線技術に使用され得る。明確にするために、一般的に3Gおよび/または4Gワイヤレス技術に関連付けられた用語を使用して態様について本明細書で説明することがあるが、本開示の態様は、NR技術を含めて、5G以降のものなどの他の世代ベースの通信システムにおいて適用され得る。
【0026】
例示的なワイヤレス通信システム
図1は、本開示の態様が実行され得る例示的なワイヤレスネットワーク100を示す。たとえば、ワイヤレスネットワークは、ニューラジオ(NR)または5Gネットワークであり得る。UE120は、CBGレベルのACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信のための、図8の動作800および本明細書で説明する方法を実行するように構成され得る。さらに、BS110は、CBGレベルのACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信のための、図9の動作900および本明細書で説明する方法を実行するように構成され得る。BS110は、gNB、送信受信ポイント(TRP)、ノードB(NB)、5G NB、アクセスポイント(AP)、ニューラジオ(NR)BS、マスタBS、1次BSなどを含み得る。NRネットワーク100は、中央ユニットを含み得る。
【0027】
図1に示すように、ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのBS110と、他のネットワークエンティティとを含み得る。一例によれば、BSおよびUEを含むネットワークエンティティは、ビームを使用して高い周波数(たとえば、>6GHz)上で通信し得る。1つまたは複数のBSはまた、より低い周波数(たとえば、<6GHz)で通信し得る。高い周波数スペクトルで動作するように構成された1つまたは複数のBS、およびより低い周波数スペクトルで動作するように構成された1つまたは複数のBSは、コロケートされ得る。
【0028】
BSは、UEと通信する局であり得る。各BS110は、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供し得る。3GPP(登録商標)では、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、ノードBのカバレージエリアおよび/またはこのカバレージエリアにサービスするノードBサブシステムを指すことがある。NRシステムでは、「セル」という用語、およびgNB、ノードB、5G NB、AP、NR BS、NR BS、またはTRPは、交換可能であり得る。いくつかの例では、セルは必ずしも固定ではないことがあり、セルの地理的エリアはモバイル基地局のロケーションに従って移動することがある。いくつかの例では、基地局は、任意の適切なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなどの様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、互いとおよび/またはワイヤレスネットワーク100内の1つもしくは複数の他の基地局もしくはネットワークノード(図示せず)と相互接続され得る。
【0029】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが、所与の地理的エリアにおいて展開され得る。各ワイヤレスネットワークは、特定の無線アクセス技術(RAT)をサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数上で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、周波数チャネルなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアにおいて単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NRまたは5G RATネットワークが展開され得る。
【0030】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを可能にし得る。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。図1に示す例では、BS110a、110b、および110cは、それぞれ、マクロセル102a、102b、および102cのためのマクロBSであり得る。BS110xは、ピコセル102xのためのピコBSであり得る。BS110yおよび110zは、それぞれ、フェムトセル102yおよび102zのためのフェムトBSであり得る。BSは、1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートし得る。
【0031】
ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、上流局(たとえば、BSまたはUE)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、下流局(たとえば、UEまたはBS)にデータおよび/または他の情報の送信を送る局である。中継局はまた、他のUEのための送信を中継するUEであってもよい。図1に示す例では、中継局110rは、BS110aとUE120rとの間の通信を容易にするために、BS110aおよびUE120rと通信し得る。中継局は、リレーBS、リレーなどと呼ばれることもある。
【0032】
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえば、マクロBS、ピコBS、フェムトBS、リレーなどを含む異種ネットワークであり得る。これらの異なるタイプのBSは、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、およびワイヤレスネットワーク100内の干渉に対する異なる影響を有することがある。たとえば、マクロBSは、高い送信電力レベル(たとえば、20ワット)を有することがあるが、ピコBS、フェムトBS、およびリレーは、より低い送信電力レベル(たとえば、1ワット)を有することがある。
【0033】
ワイヤレスネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、BSは、同様のフレームタイミングを有する場合があり、異なるBSからの送信は、時間的にほぼ整合される場合がある。非同期動作の場合、BSは、異なるフレームタイミングを有する場合があり、異なるBSからの送信は、時間的に整合されない場合がある。本明細書で説明する技法は、同期動作と非同期動作の両方に使用され得る。
【0034】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合し、これらのBSのための協調および制御を行い得る。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBS110と通信し得る。BS110はまた、たとえば、直接または間接的に、ワイヤレスバックホールまたはワイヤラインバックホールを介して互いと通信し得る。
【0035】
UE120(たとえば、120x、120yなど)は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UEは、固定またはモバイルであってもよい。UEは、移動局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局、顧客構内機器(CPE)、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサー/デバイス、スマートウオッチ、スマートクロージング、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレットなど)などのウェアラブルデバイス、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、衛星ラジオなど)、車両構成要素もしくは車両センサー、スマートメータ/センサー、工業生産機器、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレス媒体もしくはワイヤード媒体を介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスと呼ばれることもある。いくつかのUEは、発展型もしくはマシンタイプ通信(MTC)デバイス、または発展型MTC(eMTC)デバイスと見なされる場合がある。MTC UEおよびeMTC UEは、たとえば、BS、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、または何らかの他のエンティティと通信し得る、ロボット、ドローン、リモートデバイス、センサー、メータ、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤード通信リンクまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を提供し得る。いくつかのUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされる場合がある。
【0036】
図1では、両矢印を有する実線は、UEとサービングBSとの間の所望の送信を示し、サービングBSは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEにサービスするように指定されたBSである。両矢印を有する破線は、UEとBSとの間の干渉する送信を示す。
【0037】
いくつかのワイヤレスネットワーク(たとえば、LTE)は、ダウンリンク上で直交周波数分割多重(OFDM)を利用し、アップリンク上でシングルキャリア周波数分割多重(SC-FDM)を利用する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数の(K個の)直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアは、データで変調されてもよい。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域において送られ、SC-FDMでは時間領域において送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は固定であってもよく、サブキャリアの総数(K)はシステム帯域幅に依存し得る。たとえば、サブキャリアの間隔は15kHzであってもよく、最小リソース割振り(「リソースブロック」と呼ばれる)は12個のサブキャリア(または180kHz)であってもよい。したがって、公称FFTサイズは、1.25、2.5、5、10または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して、それぞれ、128、256、512、1024または2048に等しくなり得る。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分され得る。たとえば、サブバンドは、1.08MHz(すなわち、6個のリソースブロック)をカバーすることができ、1.25、2.5、5、10または20MHzのシステム帯域幅に対して、それぞれ、1、2、4、8または16個のサブバンドが存在し得る。
【0038】
本明細書で説明する例の態様は、LTE技術に関連付けられ得るが、本開示の態様は、NRなどの他のワイヤレス通信システムに適用可能であり得る。
【0039】
NRは、アップリンクおよびダウンリンク上でOFDMをCPとともに利用し、TDDを使用する半二重動作に対するサポートを含み得る。100MHzの単一のコンポーネントキャリア帯域幅がサポートされ得る。NRリソースブロックは、0.1msの持続時間にわたって、75kHzのサブキャリア帯域幅を有する12個のサブキャリアにまたがり得る。各無線フレームは、10msの長さを有する50個のサブフレームで構成され得る。したがって、各サブフレームは0.2msの長さを有し得る。各サブフレームは、データ送信のためのリンク方向(すなわち、DLまたはUL)を示してもよく、サブフレームごとのリンク方向は、動的に切り替えられてもよい。各サブフレームは、DL/ULデータならびにDL/UL制御データを含み得る。NR用のULサブフレームおよびDLサブフレームは、図6および図7を参照しながら以下でより詳細に説明するようなものであってもよい。ビームフォーミングがサポートされてもよく、ビーム方向が動的に構成されてもよい。プリコーディングを用いたMIMO送信もサポートされてもよい。DLにおけるMIMO構成は、8個までのストリームおよびUEごとに2個までのストリームを用いたマルチレイヤDL送信で8個までの送信アンテナをサポートし得る。UEごとに2個までのストリームを用いたマルチレイヤ送信がサポートされてもよい。8個までのサービングセルを用いて複数のセルのアグリゲーションがサポートされてもよい。代替的に、NRは、OFDMベース以外の異なるエアインターフェースをサポートし得る。NRネットワークは、CUおよび/またはDUなどのエンティティを含み得る。
【0040】
いくつかの例では、エアインターフェースへのアクセスがスケジュールされてもよく、スケジューリングエンティティ(たとえば、基地局)は、そのサービスエリアまたはセル内のいくつかのまたはすべてのデバイスおよび機器の間で通信のためのリソースを割り振る。本開示内では、以下でさらに説明するように、スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の従属エンティティのためのスケジューリング、割当て、再構成、および解放を担い得る。すなわち、スケジュールされた通信のために、従属エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られたリソースを利用する。基地局は、スケジューリングエンティティとして機能する場合がある唯一のエンティティではない。すなわち、いくつかの例では、UEは、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、1つまたは複数の他のUE)のためのリソースをスケジュールする、スケジューリングエンティティとして機能し得る。この例では、UEは、スケジューリングエンティティとして機能しており、他のUEは、ワイヤレス通信のためにUEによってスケジュールされたリソースを利用する。UEは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク内で、および/またはメッシュネットワーク内で、スケジューリングエンティティとして機能し得る。メッシュネットワークの例では、UEは、スケジューリングエンティティと通信することに加えて、任意選択で互いと直接通信し得る。
【0041】
したがって、時間-周波数リソースへのスケジュールされたアクセスを伴い、セルラー構成、P2P構成、およびメッシュ構成を有するワイヤレス通信ネットワークでは、スケジューリングエンティティおよび1つまたは複数の従属エンティティは、スケジュールされたリソースを利用して通信し得る。
【0042】
上述のように、RANはCUおよびDUを含み得る。NR BS(たとえば、gNB、5GノードB、ノードB、送信受信ポイント(TRP)、アクセスポイント(AP))は、1つまたは複数のBSに対応し得る。NRセルは、アクセスセル(ACell)またはデータオンリーセル(DCell)として構成され得る。たとえば、RAN(たとえば、中央ユニットまたは分散ユニット)は、セルを構成することができる。DCellは、キャリアアグリゲーションまたはデュアル接続性に使用されるが、初期アクセス、セル選択/再選択、またはハンドオーバに使用されないセルであり得る。場合によっては、DCellは同期信号を送信しないことがあり、場合によっては、DCellはSSを送信することがある。NR BSは、セルタイプを示すダウンリンク信号をUEに送信し得る。セルタイプ指示に基づいて、UEはNR BSと通信し得る。たとえば、UEは、指示されたセルタイプに基づいて、セル選択、アクセス、ハンドオーバ、および/または測定用と見なすべきNR BSを決定し得る。
【0043】
図2は、図1に示すワイヤレス通信システムにおいて実装され得る分散型無線アクセスネットワーク(RAN)200の例示的な論理アーキテクチャを示す。5Gアクセスノード206は、アクセスノードコントローラ(ANC)202を含み得る。ANCは、分散型RAN200の中央ユニット(CU)であり得る。次世代コアネットワーク(NG-CN)204へのバックホールインターフェースは、ANCにおいて終端し得る。近隣の次世代アクセスノード(NG-AN)へのバックホールインターフェースは、ANCにおいて終端し得る。ANCは、1つまたは複数のTRP208(BS、NR BS、ノードB、5G NB、AP、または何らかの他の用語で呼ばれることもある)を含み得る。上記で説明したように、TRPは「セル」と互換的に使用され得る。
【0044】
TRP208はDUであり得る。TRPは、1つのANC(ANC202)または2つ以上のANC(図示せず)に接続され得る。たとえば、RAN共有、サービスとしての無線(RaaS:radio as a service)、およびサービス固有のANC展開のために、TRPが2つ以上のANCに接続され得る。TRPは、1つまたは複数のアンテナポートを含み得る。TRPは、UEへのトラフィックを個別に(たとえば、動的選択)または一緒に(たとえば、ジョイント送信)サービスするように構成され得る。
【0045】
ローカルアーキテクチャ200は、フロントホール定義を示すために使用され得る。異なる展開タイプにわたるフロントホーリング(fronthauling)解決策をサポートするアーキテクチャが定義され得る。たとえば、アーキテクチャは、送信ネットワーク能力(たとえば、帯域幅、レイテンシ、および/またはジッタ)に基づき得る。
【0046】
アーキテクチャは、特徴および/または構成要素をLTEと共有し得る。態様によれば、次世代AN(NG-AN)210は、NRとのデュアル接続性をサポートし得る。NG-ANは、LTEおよびNRに対する共通フロントホールを共有し得る。
【0047】
アーキテクチャは、TRP208間の協働を可能にし得る。たとえば、協働は、TRP内にプリセットされてもよく、かつ/またはANC202を介してTRPにわたってプリセットされてもよい。態様によれば、TRP間インターフェースが必要とされない/存在しない場合がある。
【0048】
態様によれば、分割された論理機能の動的構成は、アーキテクチャ200内に存在し得る。図5を参照しながらより詳細に説明するように、無線リソース制御(RRC)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、および物理(PHY)レイヤは、DUまたはCU(たとえば、それぞれ、TRPまたはANC)に適応可能に配置され得る。いくつかの態様によれば、BSは、中央ユニット(CU)(たとえば、ANC202)および/または1つもしくは複数の分散ユニット(たとえば、1つもしくは複数のTRP208)を含み得る。
【0049】
図3は、本開示の態様による、分散型RAN300の例示的な物理アーキテクチャを示す。集中型コアネットワークユニット(C-CU)302は、コアネットワーク機能をホストし得る。C-CUは、中央に展開されてもよい。C-CU機能は、ピーク容量に対処するために、(たとえば、アドバンストワイヤレスサービス(AWS)に)オフロードされ得る。
【0050】
集中型RANユニット(C-RU)304は、1つまたは複数のANC機能をホストし得る。任意選択で、C-RUは、コアネットワーク機能を局所的にホストし得る。C-RUは、分散型展開を有してもよい。C-RUは、ネットワークエッジのより近くにあってもよい。
【0051】
DU306は、1つまたは複数のTRP(エッジノード(EN)、エッジユニット(EU)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)など)をホストし得る。DUは、無線周波数(RF)機能を備えたネットワークのエッジに位置してもよい。
【0052】
図4は、本開示の態様を実装するために使用され得る、図1に示すBS110およびUE120の例示的な構成要素を示す。BSは、TRPを含んでもよく、マスタeNB(MeNB)(たとえば、マスタBS、1次BS)と呼ばれることがある。態様によれば、マスタBSは、より低い周波数、たとえば、6GHz未満で動作してもよく、2次BSは、より高い周波数、たとえば、6GHzを上回るmmWave周波数で動作してもよい。マスタBSおよび2次BSは、地理的にコロケートされてもよい。
【0053】
BS110およびUE120の1つまたは複数の構成要素は、本開示の態様を実践するために使用され得る。たとえば、UE120のアンテナ452、Tx/Rx454、プロセッサ466、458、464、および/もしくはコントローラ/プロセッサ480、ならびに/またはBS110のアンテナ434、プロセッサ420、430、438、および/もしくはコントローラ/プロセッサ440は、本明細書で説明し、図7図13を参照しながら示す動作を実行するために使用され得る。
【0054】
図4は、図1のBSのうちの1つおよびUEのうちの1つであり得る、BS110およびUE120の設計のブロック図を示す。制限付き関連付けシナリオの場合、基地局110は図1のマクロBS110cであってもよく、UE120はUE120yであってもよい。基地局110はまた、何らかの他のタイプの基地局であってもよい。基地局110はアンテナ434a~434tを備えてもよく、UE120はアンテナ452a~452rを備えてもよい。
【0055】
基地局110において、送信プロセッサ420は、データソース412からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ440から制御情報を受信し得る。制御情報は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)などに関するものであり得る。データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などに関するものであり得る。プロセッサ420は、データおよび制御情報を処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれ、データシンボルおよび制御シンボルを取得し得る。プロセッサ420はまた、たとえば、PSS、SSS、およびセル固有基準信号(CRS)のための基準シンボルを生成し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ430は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行してもよく、出力シンボルストリームを変調器(MOD)432a~432tに供給してもよい。各変調器432は、(たとえば、OFDMなどのための)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器432は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。変調器432a~432tからのダウンリンク信号は、それぞれ、アンテナ434a~434tを介して送信され得る。
【0056】
UE120において、アンテナ452a~452rは、基地局110からダウンリンク信号を受信してもよく、それぞれ、受信信号を復調器(DEMOD)454a~454rに供給してもよい。各復調器454は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得し得る。各復調器454は、(たとえば、OFDMなどのための)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器456は、すべての復調器454a~454rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを供給し得る。受信プロセッサ458は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク460に供給し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ480に供給し得る。
【0057】
アップリンク上で、UE120において、送信プロセッサ464は、データソース462からの(たとえば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)用の)データと、コントローラ/プロセッサ480からの(たとえば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)用の)制御情報とを受信し、処理し得る。送信プロセッサ464はまた、基準信号のための基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ464からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ466によってプリコーディングされ、(たとえば、SC-FDMなどのために)復調器454a~454rによってさらに処理され、基地局110に送信され得る。BS110において、UE120からのアップリンク信号は、アンテナ434によって受信され、変調器432によって処理され、適用可能な場合、MIMO検出器436によって検出され、受信プロセッサ438によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得し得る。受信プロセッサ438は、復号されたデータをデータシンク439に供給し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ440に供給し得る。
【0058】
コントローラ/プロセッサ440および480は、それぞれ、基地局110およびUE120における動作を指示し得る。UE120におけるプロセッサ480ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、たとえば、図8に示す機能ブロックおよび/または本明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行するか、またはそれらの実行を指示し得る。基地局110におけるプロセッサ440ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、たとえば、図9に示す機能ブロックおよび/または本明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行するか、またはそれらの実行を指示し得る。メモリ442および482は、それぞれ、BS110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。スケジューラ444は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールし得る。
【0059】
図5は、本開示の態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す図500を示す。図示した通信プロトコルスタックは、5Gシステム内で動作するデバイスによって実装され得る。図500は、無線リソース制御(RRC)レイヤ510、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ515、無線リンク制御(RLC)レイヤ520、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ525、および物理(PHY)レイヤ530を含む通信プロトコルスタックを示す。様々な例では、プロトコルスタックのレイヤは、ソフトウェアの別個のモジュール、プロセッサもしくはASICの部分、通信リンクによって接続された非コロケートデバイスの部分、またはそれらの様々な組合せとして実装され得る。コロケート実装形態および非コロケート実装形態は、たとえば、ネットワークアクセスデバイス(たとえば、AN、CU、および/またはDU)あるいはUEのためのプロトコルスタックにおいて使用され得る。
【0060】
第1のオプション505-aは、プロトコルスタックの実装が集中型ネットワークアクセスデバイス(たとえば、図2のANC202)と分散型ネットワークアクセスデバイス(たとえば、図2のDU208)との間で分割される、プロトコルスタックの分割実装形態を示す。第1のオプション505-aでは、RRCレイヤ510およびPDCPレイヤ515は、中央ユニットによって実装されてもよく、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530は、DUによって実装されてもよい。様々な例では、CUおよびDUは、コロケートであってもよく、非コロケートであってもよい。第1のオプション505-aは、マクロセル展開、マイクロセル展開、またはピコセル展開において有用であり得る。
【0061】
第2のオプション505-bは、プロトコルスタックが単一のネットワークアクセスデバイス(たとえば、アクセスノード(AN)、ニューラジオ基地局(NR BS)、ニューラジオノードB(NR NB)、ネットワークノード(NN)など)において実装される、プロトコルスタックの統合実装形態を示す。第2のオプション505-bでは、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530はそれぞれ、ANによって実装され得る。第2のオプション505-bは、フェムトセル展開において有用であり得る。
【0062】
ネットワークアクセスデバイスがプロトコルスタックの一部を実装するかまたは全部を実装するかにかかわらず、UEは、プロトコルスタック全体(たとえば、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530)を実装し得る。
【0063】
図6aは、DLセントリックサブフレームの一例を示す図6aである。DLセントリックサブフレームは、制御部分602を含み得る。制御部分602は、DLセントリックサブフレームの初期部分または開始部分に存在し得る。制御部分602は、DLセントリックサブフレームの様々な部分に対応する様々なスケジューリング情報および/または制御情報を含み得る。いくつかの構成では、制御部分602は、図6aに示すように、物理DL制御チャネル(PDCCH)であってもよい。DLセントリックサブフレームはまた、DLデータ部分604を含み得る。DLデータ部分604は、時々、DLセントリックサブフレームのペイロードと呼ばれることがある。DLデータ部分604は、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)から従属エンティティ(たとえば、UE)にDLデータを通信するために利用される通信リソースを含み得る。いくつかの構成では、DLデータ部分604は、物理DL共有チャネル(PDSCH)であってもよい。
【0064】
DLセントリックサブフレームはまた、共通UL部分606を含み得る。共通UL部分606は、時々、ULバースト、共通ULバースト、および/または様々な他の適切な用語で呼ばれることがある。共通UL部分606は、DLセントリックサブフレームの様々な他の部分に対応するフィードバック情報を含み得る。たとえば、共通UL部分606は、制御部分602に対応するフィードバック情報を含み得る。フィードバック情報の非限定的な例は、ACK信号、NACK信号、HARQインジケータ、および/または様々な他の適切なタイプの情報を含み得る。共通UL部分606は、ランダムアクセスチャネル(RACH)手順、スケジューリング要求(SR)に関する情報、および様々な他の適切なタイプの情報などの、追加または代替の情報を含み得る。図6aに示すように、DLデータ部分604の終わりは、共通UL部分606の始まりから時間的に分離され得る。この時間分離は、時々、ギャップ、ガード期間、ガードインターバル、および/または様々な他の適切な用語で呼ばれることがある。この分離は、DL通信(たとえば、従属エンティティ(たとえば、UE)による受信動作)からUL通信(たとえば、従属エンティティ(たとえば、UE)による送信)への切替えのための時間を与える。上記はDLセントリックサブフレームの一例にすぎず、同様の特徴を有する代替構造が、必ずしも本明細書で説明する態様から逸脱することなく存在し得ることを、当業者は理解されよう。
【0065】
図6bは、ULセントリックサブフレームの一例を示す図6bである。ULセントリックサブフレームは、制御部分612を含み得る。制御部分612は、ULセントリックサブフレームの初期部分または開始部分に存在し得る。図6bの制御部分612は、図6aを参照しながら上記で説明した制御部分と同様であってもよい。ULセントリックサブフレームはまた、ULデータ部分614を含み得る。ULデータ部分614は、時々、ULセントリックサブフレームのペイロードと呼ばれることがある。UL部分は、従属エンティティ(たとえば、UE)からスケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)にULデータを通信するために利用される通信リソースを指すことがある。いくつかの構成では、制御部分612は、物理UL制御チャネル(PUCCH)であってもよい。
【0066】
図6bに示すように、制御部分612の終わりは、ULデータ部分614の始まりから時間的に分離され得る。この時間分離は、時々、ギャップ、ガード期間、ガードインターバル、および/または様々な他の適切な用語で呼ばれることがある。この分離は、DL通信(たとえば、スケジューリングエンティティによる受信動作)からUL通信(たとえば、スケジューリングエンティティによる送信)への切替えのための時間を与える。ULセントリックサブフレームはまた、共通UL部分616を含み得る。図6bの共通UL部分616は、図6aを参照しながら上記で説明した共通UL部分606と同様であってもよい。共通UL部分616は、追加または代替として、チャネル品質インジケータ(CQI)、サウンディング基準信号(SRS)に関する情報、および様々な他の適切なタイプの情報を含み得る。上記はULセントリックサブフレームの一例にすぎず、同様の特徴を有する代替構造が、必ずしも本明細書で説明する態様から逸脱することなく存在し得ることを、当業者は理解されよう。
【0067】
いくつかの状況では、2つ以上の従属エンティティ(たとえば、UE)は、サイドリンク信号を使用して互いと通信し得る。そのようなサイドリンク通信の現実世界の適用例は、公共安全、近接サービス、UEからネットワークへの中継、車両間(V2V)通信、あらゆるモノのインターネット(IoE)通信、IoT通信、ミッションクリティカルメッシュ、および/または様々な他の適切な適用例を含み得る。一般に、サイドリンク信号は、スケジューリングおよび/または制御のためにスケジューリングエンティティが利用され得るにもかかわらず、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)を通じて通信を中継することなく、ある従属エンティティ(たとえば、UE1)から別の従属エンティティ(たとえば、UE2)に通信される信号を指すことがある。いくつかの例では、サイドリンク信号は、(通常は無認可スペクトルを使用するワイヤレスローカルエリアネットワークとは異なり)認可スペクトルを使用して通信され得る。
【0068】
UEは、リソースの専用セットを使用してパイロットを送信することに関連付けられた構成(たとえば、無線リソース制御(RRC)専用状態など)、またはリソースの共通セットを使用してパイロットを送信することに関連付けられた構成(たとえば、RRC共通状態など)を含む、様々な無線リソース構成において動作し得る。RRC専用状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの専用セットを選択し得る。RRC共通状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの共通セットを選択し得る。いずれの場合も、UEによって送信されるパイロット信号は、ANもしくはDU、またはそれらの部分などの、1つまたは複数のネットワークアクセスデバイスによって受信され得る。各受信ネットワークアクセスデバイスは、リソースの共通セット上で送信されるパイロット信号を受信および測定するとともに、ネットワークアクセスデバイスがUEのためのネットワークアクセスデバイスの監視セットのメンバーであるUEに割り振られたリソースの専用セット上で送信されるパイロット信号も受信および測定するように構成され得る。受信ネットワークアクセスデバイスのうちの1つもしくは複数、または受信ネットワークアクセスデバイスがパイロット信号の測定値を送信する先のCUは、UE用のサービングセルを識別するために、またはUEのうちの1つもしくは複数のためのサービングセルの変更を開始するために、測定値を使用し得る。
【0069】
信頼できないCBGレベルのACK/NACKの下でのコードブロックグループのダウンリンク再送信のための例示的な方法
RAN(無線アクセスネットワーク)WG(ワーキンググループ)1(略記はRAN1)では、コードブロックグループ(CBG)レベルの肯定応答(ACK)および否定応答(NACK)フィードバックがサポートされることが合意された。CBGレベルのACK/NACKフィードバックの場合、トランスポートブロック(TB)内のダウンリンクPDSCHコードブロック(CB)がコードブロックグループに収集され、CBGごとに受信機(たとえば、UE)によって1つのACK/NACKビットが生成され、フィードバックされる。gNBは、gNBが受信したNACKに対応するCBGを再送信してもよく、NACKは、それらのCBGが受信機によって正確に受信されなかったことを示す。一般に、トランスポートチャネル上のデータはトランスポートブロックに編成される。各送信時間間隔(TTI)では、空間多重化がない場合、動的なサイズの多くとも1つのトランスポートブロックが、端末との間で無線インターフェースを介して送信される。空間多重(たとえば、MIMO)の場合、TTIごとに2つまでのトランスポートブロックが存在し得る。
【0070】
いくつかの設計は、CBGレベルのACK/NACKフィードバックに対して長いCRC(サイクリック冗長検査)の保護を提供し、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって確実に受信されると仮定する。したがって、これらの設計は、消去イベントを考慮しているが、gNBにおいてフィードバックを受信する際のエラーイベントを考慮していない。
【0071】
しかしながら、第5世代(5G)ニューラジオ(NR)設計では、CRCがないか、またはCRCがCBG ACK/NACKフィードバックにとって十分に長くないかのいずれかであり、gNBにおいてCBG ACK/NACKフィードバックを受信する際にエラーをもたらす可能性がある。したがって、UEがCBG ACK/NACKをフィードバックするとき、フィードバックを受信するgNBにおいて復号エラーがある場合があり、gNBがCBGの間違ったセットを再送信する場合がある。たとえば、UEは、セットA内のCBGがUEにおいて正確に受信されなかったことを示す、CBGのセットAに対するNACKを含むCBG ACK/NACKフィードバックを送信する場合がある。しかしながら、gNBは、UEからのフィードバックを不正確に復号し、CBGの異なるセットBをUEに再送信する場合がある。このことは、UEが、セットB内のCBGからの対数尤度比(LLR)を、セットA内のCBGの以前の送信からのセットA内のCBGからのLLRと合成することをもたらし得る。この不整合は、1つまたは複数のセットA CBGの復号の失敗を引き起し得る。さらに、特定のCBGについて間違ったLLRが合成されると、そのCBGの復号は、CBGの複数の再送信を伴う場合でも伝わらないことがあるので、このエラーがさらに伝搬される場合がある。
【0072】
図7aは、本開示のいくつかの態様による、gNBによって正確に受信および復号された、UEからのCBG ACK/NACKフィードバック(たとえば、ACK/NACKビットマップ)を示す。UE TX(送信)702は、gNBから受信されたCBGのセットに対応する、UEによって送信されたACK/NACKフィードバックである。図示のように、UE TX702の一部として、UEはビットマップ「111100010111」としてACK/NACKフィードバックを送信し、特定のCBGについて、各「1」はACKを表し、各「0」はNACKを表す。したがって、ACK/NACKビットマップフィードバックは、UEが位置5、6、7、および9における合計で4つのCBGを正確に受信しなかったことを示す。図示のように、gNBは、「111100010111」としてフィードバックを正確に受信(RX)および復号し、図7aのgNB TX704の一部として、位置5、6、7、および9におけるCBGを再送信する。UEがgNBからの再送信されたCBGを受信すると、UEは、CBGを復号するために、再送信されたCBGに対応するLLRを、以前の送信からのCBGの対応するLLRと合成することができる。
【0073】
図7bは、本開示のいくつかの態様による、gNBによって不正確に受信および/または復号された、UEからのCBG ACK/NACKフィードバック(たとえば、ACK/NACKビットマップ)を示す。図示のように、UEは、UE TX706の一部として、gNBから受信されたCBGのセットに対応するACK/NACKフィードバックをgNBに送信する。図示のように、UEはビットマップ「111100010111」としてACK/NACKフィードバックを送信し、特定のCBGについて、各「1」はACKを表し、各「0」はNACKを表す。したがって、フィードバックされている12ビットのうち、8ビットがACKビットである。ACKビットは、正確に復号された位置1~4、8、および10~12におけるCBGを表す。ACK/NACKビットマップフィードバックは、UEが位置5、6、7、および9における合計で4つのCBGを正確に受信しなかったことを、これらのCBGに対応するNACKを送信することによって示す。しかしながら、gNBは、受信されたACK/NACKビットマップフィードバックを(UEによって送信された111100010111ではなく)「111010011111」として不正確に復号し、gNB TX708の一部として、CBG4、6、および7をUEに再送信するが、これは、復号されたビットマップ中のこれらの位置がNACK(またはゼロ)のフィードバックを有するCBG位置として示されるからである。したがって、UEがCBG ACK/NACKビットマップをフィードバックし、gNBにおける復号エラーがあるとき、gNBは、CBGの間違ったセットが再送信を必要としていると仮定し得る。一態様では、UEが、再送信されたCBG5を第1の再送信されたCBGとして受信することを予想しているので、UEは、(再送信されたCBG5についてのLLRを、対応する以前に受信されたCBG5についてのLLRと合成する代わりに)第1の再送信されたCBG4のLLRを、以前に受信されたCBG5のLLRと合成して、CBG5の復号失敗をもたらし得る。さらに、gNBは、位置9におけるCBGがACKまたは「1」として不正確に復号されたので、CBG9を再送信せず、このことも、CBG9の復号失敗、または、UEがCBG9の別の再送信を要求し、それを待つ場合は、CBG9の復号遅延をもたらし得る。したがって、UEが再送信されたCBGセットBからのLLRをCBGセットAのソフトバッファと合成し得る(ただし、B!=A(すなわち、BはAと同じではない))ので、1つまたは複数のCBGについてのLLR合成は間違っている場合がある。一態様では、特定のCBGについて間違ったLLRが合成されると、CBGのための復号は、今後CBGの再送信が何回行われても合格しない。
【0074】
本開示のいくつかの態様は、CBGレベルのACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信のための技法について説明する。これらの技法は、gNBが、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に受信されたかどうかに関する指示をUEに送ることを含む。UEは、gNBから受信された指示に基づいて、1つまたは複数のCBGの再送信を処理する。
【0075】
図8は、本開示のいくつかの態様による、CBG ACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信を管理するための、UEによって実行される例示的な動作800を示す。
【0076】
動作800は、802において、基地局、BS(たとえば、gNB)に、BSによってUEに送信されたCBGの受信されたセットの各々に対応するACKまたはNACKを示すフィードバックを送信することによって開始する。いくつかの態様では、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックは、gNBから受信されたCBGに対応するACKおよびNACKの第1のビットマップに関する情報を含む。
【0077】
804において、UEは、フィードバックがBSにおいて正確に受信されたかどうかに関する情報を含む指示を受信する。たとえば、gNBは、gNBによって復号されたACKおよびNACKの第2のビットマップに関する情報をUEに送信する。
【0078】
806において、UEは、受信された指示に基づいてCBGのうちの1つまたは複数の再送信を処理する。たとえば、UEは、gNBから受信された第2のビットマップに基づいて、gNBがACK/NACKフィードバックを正確に受信および復号したかどうか、また、gNBによって不正確に復号されたCBGに対応するACKおよびNACKを決定し得る。UEは、この決定に基づいて、gNBによって再送信された、再送信されたCBGを処理し得る。
【0079】
図8Aは、図8に示す動作800を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス800A(たとえば、UE)を示す。たとえば、802Aにおいて、通信デバイス800Aは、図8の802において示す動作を実行するための手段を含む。804Aにおいて、通信デバイス800Aは、図8の804において示す動作を実行するための手段を含む。806Aにおいて、通信デバイス800Aは、図8の806において示す動作を実行するための手段を含む。
【0080】
図9は、本開示のいくつかの態様による、CBG ACK/NACKフィードバックが信頼できないときのCBGの再送信を管理するための、基地局、BS(たとえば、gNB)によって実行される例示的な動作900を示す。
【0081】
動作900は、902において、UEから、BSによって送信されたCBGの受信されたセットの各々に対応するACKまたはNACKを示すフィードバックを受信することによって開始する。いくつかの態様では、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックは、gNBから受信されたCBGに対応するACKおよびNACKの第1のビットマップに関する情報を含む。
【0082】
904において、BSは、フィードバックがBSにおいて正確に受信されたかどうかに関する情報を含む指示を送信する。たとえば、gNBは、UEから受信された第1のビットマップに関する情報を受信および復号し、復号の結果に関する情報をUEに送信し返す。たとえば、gNBは、gNBによって復号されたACKおよびNACKの第2のビットマップに関する情報をUEに送信する。
【0083】
906において、BSは、送信された指示に基づいてCBGのうちの1つまたは複数を再送信する。たとえば、gNBは、gNBによって復号された各NACKに対応するCBGを再送信する。
【0084】
図9Aは、図9に示す動作900を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス900A(たとえば、gNB)を示す。たとえば、902Aにおいて、通信デバイス900Aは、図9の902において示す動作を実行するための手段を含む。904Aにおいて、通信デバイス900Aは、図9の904において示す動作を実行するための手段を含む。906Aにおいて、通信デバイス900Aは、図9の906において示す動作を実行するための手段を含む。
【0085】
上述のように、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックは、gNBから受信されたCBGに対応するACKおよびNACKの第1のビットマップに関する情報を含む。gNBは、UEから受信された第1のビットマップに関する情報を受信および復号し、復号の結果に関する情報をUEに送信し返す。たとえば、gNBは、gNBによって復号されたACKおよびNACKの第2のビットマップに関する情報をUEに送信する。
【0086】
UEは、gNBから受信された第2のビットマップに基づいて、gNBがACK/NACKフィードバックを正確に受信および復号したかどうか、また、gNBによって不正確に復号されたCBGに対応するACKおよびNACKを決定し得る。一態様では、UEは、gNBから受信された第2のビットマップを、UEがgNBに送信した第1のビットマップと比較する。第2のビットマップが第1のビットマップと同じである場合、UEは、gNBがACK/NACKフィードバックを正確に復号したと決定し、たとえば、LLRのソフト合成によって、(たとえば、第2のビットマップに基づいて)gNBから再送信されたCBGの復号を継続する。第2のビットマップが第1のビットマップと同じではない場合、UEは、gNBがACK/NACKフィードバックを正確に復号することができなかったと決定し、(たとえば、第2のビットマップに基づいて)gNBから再送信された1つまたは複数のCBGを復号に使用しない。
【0087】
たとえば、UEは、gNBから受信された複数のCBGに対応するCBG ACK/NACKフィードバックビットマップセットAをgNBに報告する。gNBは、UEから受信されたビットマップセットAをACK/NACKビットマップセットBとして復号し、gNBにおける復号エラーのせいでB!=Aである(すなわち、セットBはセットAと同じではない)可能性がある。gNBは、次のDCIにおいて、たとえば、CBGの再送信のためのDL許可の一部として、再送信におけるPDSCHがACK/NACKビットマップセットBに対応するCBGを含むことを示す、復号されたビットマップセットBを含む。たとえば、gNBは、ビットマップセットB内の(ACKを示す)各「1」に対応するCBGを再送信する。UEは、DCIを復号し、ビットマップセットBをビットマップセットAと比較する。一般に、DCIは、リソースの割振りをUEにシグナリングする。たとえば、gNBは、PUSCH上でULリソースをスケジュールし、PDSCH上でDLリソースをスケジュールするために、DCIを使用し得る。データを復号するために、UEは最初にDCIを復号し、スケジュールされたDLリソース上でデータを受信し、DCIにおいて示されたスケジュールされたULリソース上でデータを送信する。
【0088】
ビットマップセットBがビットマップセットAと同じである場合、UEは、gNBがビットマップセットAを正確に復号した、gNBからの現在の再送信の内容が予想どおりであると決定し、UEは、CBGの再送信および以前の送信からのLLRの適切なソフト合成を用いてCBGを復号し続ける。いくつかの態様では、CBGのうちのいくつか(たとえば、CBGのセットC)は、このラウンドで復号に合格し得る。UEは、このラウンドで依然として復号に失敗したCBG(たとえば、セットA内にあるが、セットC内にないCBG)の別の再送信を要求し得る。
【0089】
一方、ビットマップセットBがビットマップセットAとは異なる場合、UEは、gNBにおいて復号エラーがあった、gNBがビットマップセットAを不正確に復号した、gNBからの現在の再送信の内容が予想どおりではないと決定する。したがって、UEは、現在の再送信におけるCBGからのLLRを、以前の送信または再送信におけるCBGからのLLRと合成しないことがある。しかしながら、セットB内のCBGのうちのいくつかは、セットA内にもあることがある(たとえば、A∩BにおけるCBG)。UEは、LLRの適切なソフト合成を用いてそれらのCBGの復号を継続し得る。一態様では、CBGのうちのいくつかは、このラウンドで復号に合格し得る(たとえば、CBGのセットC)。CBG ACK/NACKフィードバックの次のラウンドで、UEは、依然として復号に失敗したCBG(たとえば、セットA内にあるが、セットC内にない)の再送信を要求し得る。
【0090】
図10aは、本開示のいくつかの態様による、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に受信および復号されたときに、gNBとUEとの間で交換されるメッセージを示す。図示のように、gNB1050は、1002において、1回目のTX(送信)の一部として、12個のCBGのセットをUE1052に送信する。UE1052において、12個のCBGのうちの4個がCRCに失敗する。1004において、UE1052は、ACK/NACKフィードバックビットマップ「111100010111」を含むCBG ACK/NACKフィードバックをgNB1050に送信する。ビットマップ中の各「1」はACKを示し、各「0」はNACKを示す。したがって、ビットマップは、CBG5、6、7、および9がUEによって正確に復号されなかったことを示す。ACK/NACKビットマップは、gNB1050によって正確に復号され、gNB1050は、1006において、2回目のTXの一部として、ビットマップ「111100010111」を含む復号の結果を送信する。gNB1050はまた、復号されたビットマップフィードバックに基づいてCBG5、6、7および9を再送信する。UE1052は、UE1052が1002において送信したビットマップを、gNB1050から受信されたビットマップと比較する。gNB1050がACK/NACKフィードバックを正確に復号したことを示す両方のビットマップが同じであるとき、比較は合格する。1008において、UE1052は、1006におけるビットマップの受信および/またはgNBから受信された再送信されたCBGを確認する1つまたは複数のACKを送信する。ACKおよびNACKの指示は逆であってもよいことに留意されたい。たとえば、ビットマップ中の各「0」はACKを示してもよく、ビットマップ中の各「1」はNACKを示してもよい。
【0091】
図10bは、本開示のいくつかの態様による、UEからのCBG ACK/NACKビットマップフィードバックがgNBによって不正確に受信および/または復号されたときに、gNBとUEとの間で交換されるメッセージを示す。図示のように、gNB1050は、1012において、1回目のTX(送信)の一部として、12個のCBGのセットをUE1052に送信する。UE1052において、12個のCBGのうちの4個がCRCに失敗する。1014において、UE1052は、ACK/NACKビットマップ「111100010111」を含むCBG ACK/NACKフィードバックをgNB1050に送信する。ビットマップ中の各「1」はACKを示し、各「0」はNACKを示す。したがって、ビットマップは、CBG5、6、7、および9がUEによって正確に復号されなかったことを示す。ACK/NACKビットマップフィードバックは、たとえば、復号エラーのせいで、gNB1050によって不正確に復号され、gNB1050は、1016において、2回目のTXの一部として、ビットマップ「111010011111」を含む復号の結果を送信する。UE1052は、受信されたビットマップを、UE1052が1012において送信したビットマップと比較し、2つのビットマップが一致しないので、gNB1050において復号エラーがあったと決定する。gNB1050はまた、gNB1050が1016において送信したビットマップに従って、CBG4、6および7を再送信する。UE1052は、LLRのソフト合成によってCBG6および7を復号し続ける。しかしながら、UE1052は、gNB1050がCBG5および9を再送信しなかったので、これらのCBGを復号することができない。1018において、UE1052は、(たとえば、ビットマップ中の位置5および9における「0」によって示されるように)CBG5および9が依然として復号されていないことを示すビットマップ「111101110111」を含む別のCBG ACK/NACKフィードバックを送信する。gNB1050は、このビットマップを正確に復号し、1020において、ビットマップ「111101110111」を含むこの復号の結果を送信する。UE1052は、1020において受信されたビットマップを、UE1052が1018において送信したビットマップと比較する。UEは、2つのビットマップが同じであることを検出し、今回はgNB1050がビットマップを正確に復号したと決定する。UEは、LLRをソフト合成することによってCBG5および9を復号し続け、1020において受信されたビットマップおよび/またはgNBから受信された再送信されたCBGを確認するために、1022において1つまたは複数のACKを送る。
【0092】
いくつかの態様では、gNBは、1つまたは複数のCBGの再送信をスケジュールする(たとえば、1つまたは複数のCBGの再送信のためのDL許可を含む)DCIにおいて、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックを復号した結果に関する情報を含む。たとえば、gNBは、gNBによって復号されたACK/NACKビットマップに基づいて、UEへの1つまたは複数のCBGの再送信をスケジュールするDCIにおいて、gNBによって復号されたUEフィードバックにおけるACKおよびNACKのビットマップに関する情報をUEに送信する。いくつかの態様では、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックを復号した結果に関する情報を含む結果として、その情報を含むDCIは、トランスポートブロック(TB)の送信に使用される通常のDCI(たとえば、デフォルトDCI)よりも長いことがある。一態様では、DCIがUEからのACK/NACKフィードバックを復号した結果に関する情報を含むかどうかにかかわらず、DCIの同じ長さが維持される。たとえば、復号に関する情報を含まないDCIは、復号に関する情報を含むDCIの長さと一致するようにゼロパディングされる。DCIの同じ長さを維持する潜在的な利益は、UEがDCI復号候補のために1回のみのブラインド復号を実行する必要があり得るということである。しかしながら、この設計は、ゼロパディングのせいでDCI送信がCBGベースの再送信に関する情報を含まないとき、非効率(たとえば、リソース浪費)につながり得る。
【0093】
いくつかの態様では、DCIの2つの異なる長さが維持されてもよい。たとえば、TBベースの送信のためのDCIについて、あるDCI長(たとえば、デフォルトDCI長)が維持されてもよく、CBGベースの再送信に関する情報(たとえば、復号されたACK/NACKフィードバックのACK/NACKビットマップ)を含むDCIについて、別の長さが維持されてもよい。このことは、TBベースの送信を送るときにゼロパディングが使用されないので、より効率的なDCI配信をもたらし得る。しかしながら、この手法の問題は、復号候補ごとに2回復号するために、UEにおいてより多くのブラインド復号があるということである。いくつかの態様では、UEはいつCBGベースの再送信が許可され得るかを知らないことがあるので、少なくとも1つのCBG ACK/NACKフィードバックに関する情報がUEによって送信されるとき、UEがDCIを復号するために常に2回のブラインド復号を実行し得る可能性がある。UEは、CBG ACK/NACKフィードバックに使用される同じHARQプロセスのための新規のDL許可が受信されたとき、2つの異なる長さのDCIの復号を停止し得る。
【0094】
いくつかの態様では、CBG ACK/NACKフィードバックを復号した結果(たとえば、復号されたACK/NACKビットマップ)に関する情報は、再送信されるべき1つまたは複数のCBGに対応する再送信許可を含むDCI(たとえば、デフォルトDCI)とは異なるコンパニオンDCIにおいて送信され得る。一態様では、コンパニオンDCIは、UEがDCIを復号するために複数のブラインド復号を実行する必要がなくてもよいように、再送信許可を含むDCIと同じ長さを有するように設計され得る。一態様では、デフォルトDCIは、ロバストネスのために、コンパニオンDCIの指示(たとえば、コンパニオンDCIの検索位置に関する情報を含む)を含み得る。
【0095】
いくつかの態様では、DCIにおいてACK/NACKビットマップに関する情報を含む(たとえば、ACK/NACKビットマップ自体全体を含む)という問題は、DCIの長さが大幅に増加するということである。このことは、送信されたおよび/または再送信されたCBGの数が大きいときに特に浪費的である。いくつかの態様では、DCIにおいてCBG ACK/NACKビットマップ全体を送る代わりに、DCI長を低減するために、したがって、リソース浪費を低減するために、CBG ACK/NACKのハッシュが送信され得る。
【0096】
さらに、いくつかの態様では、フィードバックとしてCBG ACK/NACKビットマップ全体を送る代わりに、UEは、アップリンク上のリソース消費を低減するために、CBG ACK/NACKフィードバックのハッシュを任意選択で送信し得る。しかしながら、この手法の問題は、すべてのCBG ACK/NACKフィードバック復号エラーがgNBにおいて検出されないことがあるので、gNBにおいてCBG ACK/NACKフィードバックを復号する際に残余誤差の可能性があるということである。たとえば、この問題は、2つの異なるCBG ACK/NACKパターン(たとえば、ACK/NACKビットマップパターン)が同じハッシュにマッピングするときに生じ得る。いくつかの態様では、復号エラーの可能性を低減するために、ハッシュの長さが制御され得る。一態様では、CBG ACK/NACKパターンのハッシュは、gNBに送信されるべきACK/NACKパターンに基づいて生成された(たとえば、通常のCRCよりも短い)CRCを含み得る。
【0097】
図11aは、本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGの再送信を処理するためにCBG ACK/NACKのハッシュを使用するための、UEによって実行される例示的な動作1100を示す。図11bは、本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGを再送信する際に使用するためのCBG ACK/NACKのハッシュを送信することを図式的に示す。
【0098】
動作1100は、1102において、gNBから受信されたCBGのセットに対応するCBG ACK/NACKフィードバック(たとえば、ACK/NACKビットマップ)をgNBに送信することによって開始する。図11bに示すように、UEは、CBG ACK/NACKフィードバック(たとえば、ACK/NACKビットマップ)をgNBに送る。
【0099】
1104において、UEは、gNBにおける復号エラーを低減するために、CBG ACK/NACKフィードバックに基づいて生成されたCRC(C1)を任意選択で送信する。図11bに示すように、UEはまた、gNBにおいてフィードバックを復号する際のエラーを低減するために、CBG ACK/NACKフィードバックに基づいて生成されたCRC(C1)をgNBに送る。gNBは、CBG ACK/NACKフィードバックを受信および復号し、CRC、C1に基づいて復号を検証する。いくつかの態様では、C1は長すぎない場合があり、したがって、復号されたACK/NACKフィードバックは、CRCに合格したにもかかわらず、依然として間違っている場合がある。gNBは、CBGベースの再送信をスケジュールし、DL許可の中に、復号されたCBG ACK/NACKフィードバックに基づいて生成された別のCRC(C2)を含む。
【0100】
1106において、UEは、CBGベースの再送信のためのDL許可を含むDCIと、gNBにおいて復号されたCBG ACK/NACKフィードバックに基づいて生成されたCRC(C2)とを受信する。図11bに示すように、UEは、CRC、C2を含むDL許可を受信する。
【0101】
1108において、UEは、UEがgNBに送ったCBG ACK/NACKフィードバックに基づいてCRC(C2')を局所的に生成する。一態様では、C2'を生成するために、UEは、gNBがC2を生成するために使用したものと同じCRC生成関数を使用する。
【0102】
1110において、UEは、局所的に生成されたC2'をgNBから受信されたC2と比較する。C2=C2'の場合、UEは、1112において、gNBがCBG ACK/NACKフィードバックを正確に復号したと決定し、1114において、たとえば、1つまたは複数の再送信されたCBGのLLRを以前に送信されたCBGの対応するLLRと合成することによって、1つまたは複数の再送信されたCBGの復号を進める。C2!=C2'の場合(すなわち、C2がC2'と同じではない場合)、UEは、1116において、gNBがCBG ACK/NACKフィードバックを不正確に復号したと決定し、1118において、再送信されたCBGの復号を放棄する。
【0103】
いくつかの態様では、gNBがACK/NACKビットマップを送信しないので、UEには、不正確に復号されたCBGに対応するACKまたはNACKと、正確に復号されたCBGに対応するACKまたはNACKとを知る方法がない。したがって、UEは、UEによって予想された再送信されたCBGのうちのいくつかが再送信された場合でも、再送信されたCBGのいずれも復号に使用しないことがある。一態様では、再送信されたCBGの復号を放棄した後、UEは以前に送られたCBG ACK/NACKフィードバックをgNBに再送する。代替的に、UEは、gNBがCBG ACK/NACKフィードバックを正確に復号しなかったと決定したことに応答して、TB NACKをgNBに送る。
【0104】
いくつかの態様では、C1とC2の両方が使用され、それらが同じ長さである場合、C1およびC2は、異なるCRC生成関数を使用して生成される必要がある場合があり、さもなければ、CBG ACK/NACK復号エラーが検出されない場合がある。たとえば、C2を生成するために同じCRC関数が使用される場合、CRC検査に合格したgNBにおけるCBG ACK/NACK復号エラーはC1=C2を意味する。代替的に、長さL1+L2の共通のCRC生成関数は、C1とC2の両方を生成するために使用され得るが、C1に対して最初のL1ビットを使用し、C2に対して最後のL2ビットを使用する。
【0105】
いくつかの態様では、gNBは、復号されたCBG ACK/NACKフィードバックを、DCIとともに送信されたCRCの中に埋め込むことがある。たとえば、gNBは、UEからのCBG ACK/NACKフィードバックパターンAをCBG ACK/NACKパターンBとして復号し、gNBにおける復号エラーのせいでB!=Aである(すなわち、BはAと同じではない)可能性がある。CBG再送信の場合、gNBは、(たとえば、再送信のためのDL許可を含む)DCIおよびCRCを生成し、BをCRCの中にスクランブルする。したがって、DCIのCRCは、異なる復号されたACK/NACKパターンBによって異なる。UEは、DCIを復号(たとえば、ブラインド復号)し、CRCを生成するためにgNBによって使用される方法と同様の方法を使用して、Aを復号されたDCIから局所的に生成されたCRCの中にスクランブルする。次いで、UEは、局所的に生成されたCRCをgNBから受信されたCRCと比較する。CRC比較が合格した場合(たとえば、CRCが一致する場合)、UEは、ブラインド復号結果を有効な許可として解釈する。CRC比較に合格することは、A=Bであることと、CBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に復号されたことと、現在の再送信PDSCHの内容が予想どおりであることとを確認する。UEは、LLRの適切なソフト合成を用いて1つまたは複数の再送信されたCBGの復号を継続する。一方、CRC比較が失敗した場合、UEは単にブラインド復号をスキップすることがあり、許可をまったく見ないことがある。
【0106】
gNBの観点から見れば、B=Aのとき、UEはDL許可に応答し、gNBは別のCBG ACK/NACKパターンを応答と見なす。これは、復号されたBが正確であったことを確認する。B!=Aのとき(すなわち、BがAと同じではない場合)、UEは許可を検出することができず、gNBはUEからのいかなるCBG ACK/NACKパターンも応答と見なさない。これは、以前に復号されたBが間違っていたことをgNBに示す。一態様では、この場合、gNBはTBレベルの再送信にフォールバックし得る。
【0107】
図12aは、本開示のいくつかの態様による、再送信されたCBGを処理するためにDCI内の埋め込まれたCBG ACK/NACKパターンを使用する第1の技法のための、UEによる例示的な動作1200を示す。図12bは、本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGを再送信する際に使用するための、復号されたCBG ACK/NACKパターンをgNBによってDCI CRCに埋め込むための第1の技法を図式的に示す。
【0108】
動作1200は、1202において、gNBから受信されたCBGのセットに対応するCBG ACK/NACKフィードバック(たとえば、ACK/NACKビットマップ)をgNBに送信することによって開始する。図12bに示すように、gNBは、DCIを生成し、DCIを、UEから受信された復号されたCBG ACK/NACKビットマップフィードバックと連結する。次いで、gNBは、DCIと復号されたCBG ACK/NACKビットマップの連結シーケンスを使用してCRCを生成する。gNBは、UEの識別情報(たとえば、RNTI)を用いて生成されたCRCをスクランブルし、CBG ACK/NACKビットマップ部分なしで、DCIおよびCRCを送信する。
【0109】
1204において、UEは、DCI(たとえば、CBGのスケジューリング再送信)およびCRC(C1)を受信し、C1は、DCIと、gNBによって復号されたACK/NACKビットマップとの連結シーケンスに基づいて生成され、UE RNTIによってさらにスクランブルされる。1206において、UEは、受信されたDCIおよびCRCを復号する。
【0110】
1208において、UEは、復号されたDCIと、gNBに送信されたACK/NACKビットマップフィードバックとの連結シーケンスに基づいて、別のCRC(C2)を局所的に生成する。一態様では、UEは、C1を生成するためにgNBによって使用される方法と同様の方法を使用してC2を生成する。
【0111】
1210において、UEは、UE RNTIを用いて局所的に生成されたC2をスクランブルする。
【0112】
1212において、UEは、局所的に生成されたC2を受信されたC1と比較する。CRCが一致する(たとえば、CRCが同じである)場合、UEは、1214において、ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に復号されたと決定し、1216において、適切なソフト合成によって1つまたは複数の再送信されたCBGを復号することに進む。上述のように、CRC比較に合格することは、CBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に復号されたことと、現在の再送信PDSCHの内容が予想どおりであることとを確認する。UEは、LLRの適切なソフト合成を用いて1つまたは複数の再送信されたCBGの復号を継続する。
【0113】
CRCが一致しない場合、UEは、1218において、ACK/NACKフィードバックがgNBによって不正確に復号されたと決定し、1220において、DCI復号の結果を無視する。上述のように、CRC比較が失敗した場合、UEは、DCIの一部として送信された許可を見ないことさえある。
【0114】
図13aは、本開示のいくつかの態様による、再送信されたCBGを処理するためにDCI内の埋め込まれたCBG ACK/NACKパターンを使用する第2の技法のための、UEによる例示的な動作1300を示す。図13bは、本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のCBGを再送信する際に使用するための、復号されたCBG ACK/NACKパターンをgNBによってDCI CRCに埋め込むための第2の技法を図式的に示す。
【0115】
動作1300は、1302において、gNBから受信されたCBGのセットに対応するCBG ACK/NACKフィードバック(たとえば、ACK/NACKビットマップ)をgNBに送信することによって開始する。図13bに示すように、gNBは、DCIを生成し、DCIを使用してCRC(C1)を生成する。次いで、gNBは、UEの識別情報(たとえば、RNTI)を用いてCRCをスクランブルし、gNBによって復号されたCBG ACK/NACKビットマップ(またはその関数)を用いてCRCをさらにスクランブルする。図示のように、gNBは、DCIおよびスクランブルされたCRC(C1)を送信する。
【0116】
1304において、UEは、DCI(たとえば、CBGのスケジューリング再送信)およびCRC(C1)を受信し、C1は、DCIに基づいて生成され、UE RNTIと、gNBによって復号されたACK/NACKビットマップとによってさらにスクランブルされる。
【0117】
1306において、UEは、受信されたDCIおよびCRCを復号する。
【0118】
1308において、UEは、復号されたDCIに基づいて別のCRC(C2)を局所的に生成する。一態様では、UEは、C1を生成するためにgNBによって使用される方法と同様の方法を使用してC2を生成する。
【0119】
1310において、UEは、UE RNTIと、gNBに送信されたACK/NACKビットマップフィードバックとを用いて、局所的に生成されたC2をスクランブルする。いくつかの態様では、CRC上で(たとえば、gNBおよびUEにおいて)CBG ACK/NACKビットマップをスクランブルするための異なる方法がある。CBG ACK/NACKビットマップがCRC長よりも長くない場合、簡単な方法は直接スクランブルである。一方、CBG ACK/NACKビットマップがより長い場合、ある種のハッシュ法が実行される必要があり得る。
【0120】
1312において、UEは、局所的に生成されたC2を受信されたC1と比較する。CRCが一致する(たとえば、CRCが同じである)場合、UEは、1314において、ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に復号されたと決定し、1316において、適切なソフト合成によって1つまたは複数の再送信されたCBGを復号することに進む。上述のように、CRC比較に合格することは、CBG ACK/NACKフィードバックがgNBによって正確に復号されたことと、現在の再送信PDSCHの内容が予想どおりであることとを確認する。UEは、LLRの適切なソフト合成を用いて1つまたは複数の再送信されたCBGの復号を継続する。
【0121】
CRCが一致しない場合、UEは、1318において、ACK/NACKフィードバックがgNBによって不正確に復号されたと決定し、1320において、DCI復号の結果を無視する。上述のように、CRC比較が失敗した場合、UEは、DCIの一部として送信された許可を見ないことさえある。
【0122】
いくつかの態様では、gNBは、UEに送信された1つまたは複数のCBGをUEにおいて復号するのに失敗した理由を知っている。たとえば、eMBB(拡張モバイルブロードバンド)およびURLLC(超高信頼低レイテンシ通信)が共存するとき、gNBは、URLLC UEにサービスするために、eMBB UEのPDSCHのために割り当てられたいくつかのリソースをパンクチャリングし得る。そのような場合、CBGの多くのサンプルがパンクチャリングされて、UEにおけるCBGの受信失敗につながる。したがって、失敗したCBGに対応する多くのビットについて収集されたLLRは有効ではない。さらに、失敗したCBGの再送信からのLLRとのソフト合成は、有用ではないことがある。したがって、いくつかの態様では、UEは、(たとえば、パンクチャリングのせいで)いくつかのCBGについて間違って収集されたLLRを消去(たとえば、リセット)し、それらのCBGについてのLLR収集を新たに開始し得る。しかしながら、UEは、UEにおいて受信されたいくつかのCBGに対応するLLRが悪いことを知らない。
【0123】
いくつかの態様では、gNBは、再送信許可における1つまたは複数のCBGに対応するLLRのソフト合成を停止するための、UEへのインジケータを含み得る。一態様では、gNBは、CBGを送信するために使用されるリソースのパンクチャリングのせいで、1つまたは複数のCBGに対応するLLRが悪いことをあらかじめ知っている。
【0124】
いくつかの態様では、CBGベースの再送信では、DCIは、UEによって受信された1つまたは複数のCBGについてLLR合成が停止されるべきであり、CBGについてのLLR収集がリセットされるべきであることをUEに示すための少なくとも1つのビット(たとえば、LLRリセットインジケータビット)を含み得る。一態様では、「NDI」(新規データインジケータ)ビットは、LLRリセットのためのインジケータとして再解釈され得る。応答して、UEは、再送信における1つまたは複数のCBGについて収集されたLLRを放棄し、LLR収集を新たに開始し得る。この技法は、再送信における一部または全部のCBGが以前の送信におけるパンクチャリングによって損なわれたことと、無効なLLR値がUEによって収集されたこととをgNBが知っているときに使用され得る。
【0125】
いくつかの態様では、LTEにおいて使用されるNDIビットは、NRにおいてLLRリセットインジケータを送信するために使用され得る。いくつかの態様では、CBGベースの再送信またはいかなる再送信の場合も、定義上は、NDIビットはNRにおいて定義および/または使用されない。したがって、NDIビットは、LLRリセットインジケータを送るためにNRにおいて使用され得る。このようにして、最初の許可および再送信許可のDCI長は同じであり得る。この技法は、UEがCBGベースの再送信を認識することができると仮定する。一態様では、この設計は、CRC中に埋め込まれたCBG ACK/NACKで動作する。
【0126】
図14は、本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数の再送信されたCBGのLLRをリセットするための、UEによって実行される例示的な動作1400を示す。
【0127】
動作1400は、1402において、基地局に、BS(たとえば、gNB)によってUEに送信されたCBGの受信されたセットの各々に対応するACKまたはNACKを示すフィードバックを送信することによって開始する。一態様では、フィードバックは、上記の段落で説明したACK/NACKビットマップを含む。
【0128】
1404において、UEは、フィードバックに基づいてCBGのうちの1つまたは複数の再送信を受信する。一態様では、gNBは、UEからのACK/NACKフィードバックを受信および復号する。gNBは、gNBによって復号された各NACKに対応するCBGを再送信する。
【0129】
1406において、UEは、再送信されたCBGのうちの少なくとも1つについてLLRの収集をリセットするための指示を受信する。一態様では、gNBは、CBGを送信するために使用されるリソースのパンクチャリングのせいで、1つまたは複数のCBGに対応するLLRが悪いことをあらかじめ知っている。gNBは、再送信許可における1つまたは複数のCBGに対応するLLRのソフト合成を停止するためのインジケータをUEに送信し得る。
【0130】
1408において、UEは、指示に基づいて再送信を処理する。一態様では、UEは、指示に基づいて、再送信における1つまたは複数のCBGについて収集されたLLRを放棄し、LLR収集を新たに開始し得る。
【0131】
図14Aは、図14に示す動作1400を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス1400A(たとえば、UE)を示す。たとえば、1402Aにおいて、通信デバイス1400Aは、図14の1402において示す動作を実行するための手段を含む。1404Aにおいて、通信デバイス1400Aは、図14の1404において示す動作を実行するための手段を含む。1406Aにおいて、通信デバイス1400Aは、図14の1406において示す動作を実行するための手段を含む。1408Aにおいて、通信デバイス1400Aは、図14の1408に示す動作を実行するための手段を含む。
【0132】
図15は、本開示のいくつかの態様による、基地局によって再送信された1つまたは複数のCBGのUEにおけるLLRをリセットするための、基地局(たとえば、gNB)によって実行される例示的な動作1500を示す。
【0133】
動作1500は、1502において、UEから、BSによって送信されたCBGの受信されたセットの各々に対応するACKまたはNACKを示すフィードバックを受信することによって開始する。一態様では、フィードバックは、上記の段落で説明したACK/NACKビットマップを含む。
【0134】
1504において、基地局は、フィードバックに基づいてCBGのうちの1つまたは複数を再送信する。一態様では、gNBは、UEからのACK/NACKフィードバックを受信および復号する。gNBは、gNBによって復号された各NACKに対応するCBGを再送信する。
【0135】
1506において、基地局は、基地局によって送信されたCBGのうちの1つまたは複数に対応するデータが他のデータによってパンクチャリングされたと決定する。たとえば、eMBBおよびURLLCが共存するとき、gNBは、URLLC UEにサービスするために、eMBB UEのPDSCHのために割り当てられたいくつかのリソースをパンクチャリングし得る。そのような場合、CBGの多くのサンプルがパンクチャリングされ、このことは、UEにおけるCBGの受信失敗につながり得る。
【0136】
1508において、決定に応答して、基地局は、再送信されたCBGのうちの少なくとも1つについてUEにおけるLLRの収集をリセットするための指示を送信する。いくつかの態様では、CBGベースの再送信では、gNBは、UEによって受信された1つまたは複数のCBGについてLLR合成が停止されるべきであり、CBGについてのLLR収集がリセットされるべきであることをUEに示すための少なくとも1つのビット(たとえば、LLRリセットインジケータビット)を(たとえば、DCI内に)含み得る。
【0137】
図15Aは、図15に示す動作1500を実行するように構成された様々なミーンズプラスファンクション構成要素を含み得る通信デバイス1500A(たとえば、gNB)を示す。たとえば、1502Aにおいて、通信デバイス1500Aは、図15の1502において示す動作を実行するための手段を含む。たとえば、1504Aにおいて、通信デバイス1500Aは、図15の1504において示す動作を実行するための手段を含む。1506Aにおいて、通信デバイス1500Aは、図15の1506において示す動作を実行するための手段を含む。1508Aにおいて、通信デバイス1500Aは、図15の1508に示す動作を実行するための手段を含む。
【0138】
本明細書で開示する方法は、説明する方法を実現するための1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに入れ替えられてもよい。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。
【0139】
本明細書で使用する、項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または任意の他の順序のa、b、およびc)を包含するものとする。
【0140】
本明細書で使用する「決定すること」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「決定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選出すること、確立することなどを含み得る。
【0141】
前述の説明は、いかなる当業者も本明細書で説明する様々な態様を実践することが可能になるように提供される。これらの態様の様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示す態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲の文言と一致する全範囲が与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」ではなく、むしろ「1つまたは複数の」を意味するものとする。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は1つまたは複数を指す。当業者に知られているか、または後で知られることになる、本開示全体にわたって説明する様々な態様の要素のすべての構造的および機能的等価物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるものとする。さらに、本明細書で開示するものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公に供されるものではない。請求項の要素は、要素が「ための手段」という句を使用して明確に記載されていない限り、または方法クレームの場合、要素が「ためのステップ」という句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定の下で解釈されるべきではない。
【0142】
上記で説明した方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行され得る。手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々なハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含み得る。一般に、図に示される動作がある場合、それらの動作は、同様の番号を有する対応する同等のミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。
【0143】
本開示に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装されてもよい。
【0144】
ハードウェアにおいて実装される場合、例示的なハードウェア構成は、ワイヤレスノード内の処理システムを含み得る。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、およびバスインターフェースを含む様々な回路を互いにリンクさせる場合がある。バスインターフェースは、とりわけ、バスを介してネットワークアダプタを処理システムに接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能を実装するために使用され得る。ユーザ端末120(図1参照)の場合、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もバスに接続され得る。バスは、タイミングソース、周辺機器、電圧調節器、電力管理回路などの様々な他の回路もリンクさせる場合があるが、これらの回路は当技術分野でよく知られており、したがって、これ以上は説明しない。プロセッサは、1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/または専用プロセッサを用いて実装され得る。例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行することができる他の回路を含む。当業者は、特定の適用例およびシステム全体に課される全体的な設計制約に応じて、処理システムについて説明した機能を最良に実装する方法を認識されよう。
【0145】
ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、または他の名称で呼ばれるかにかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味するように広く解釈されるべきである。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。プロセッサは、バスを管理することと、機械可読記憶媒体上に記憶されたソフトウェアモジュールの実行を含む一般的な処理とを担い得る。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されてもよい。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。例として、機械可読媒体は、伝送線路、データによって変調された搬送波、および/またはワイヤレスノードとは別個の命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、これらはすべて、バスインターフェースを通じてプロセッサによってアクセスされることがある。代替または追加として、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルの場合と同様に、プロセッサに統合されてもよい。機械可読記憶媒体の例は、例として、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、もしくは任意の他の適切な記憶媒体、またはそれらの任意の組合せを含み得る。機械可読媒体は、コンピュータプログラム製品において具現化され得る。
【0146】
ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多くの命令を含んでもよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、複数の記憶媒体にわたって分散されてもよい。コンピュータ可読媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、プロセッサなどの装置によって実行されると、様々な機能を処理システムに実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールおよび受信モジュールを含み得る。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス内に存在してもよく、または複数の記憶デバイスにわたって分散されてもよい。例として、ソフトウェアモジュールは、トリガイベントが発生したとき、ハードドライブからRAMにロードされ得る。ソフトウェアモジュールの実行中に、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のうちのいくつかをキャッシュにロードし得る。次いで、1つまたは複数のキャッシュラインは、プロセッサが実行するために汎用レジスタファイルにロードされ得る。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及するとき、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行するときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0147】
また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を含んでもよい。加えて、他の態様の場合、コンピュータ可読媒体は、一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を含んでもよい。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0148】
したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示する動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を含んでもよい。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明する動作を実行するように1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令が記憶された(および/または符号化された)コンピュータ可読媒体を含んでもよい。たとえば、本明細書で説明し、図8および図9に示す動作を実行するための命令。
【0149】
さらに、本明細書で説明する方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合、ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または他の方法で取得され得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明する方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明する様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)をデバイスに結合または提供すると様々な方法を取得することができるように、記憶手段を介して提供され得る。さらに、本明細書で説明する方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用され得る。
【0150】
特許請求の範囲は上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、上記で説明した方法および装置の構成、動作および詳細において様々な修正、変更および変形が加えられてもよい。
【符号の説明】
【0151】
100 ワイヤレスネットワーク、NRネットワーク
102a、102b、102c マクロセル
102x ピコセル
102y、102z フェムトセル
110 BS、基地局
110a、110b、110x、110y、110z BS
110c BS、マクロBS
110r 中継局
120 UE、ユーザ端末
120r、120x、120y UE
130 ネットワークコントローラ
200 分散型無線アクセスネットワーク(RAN)、分散型RAN、ローカルアーキテクチャ、アーキテクチャ
202 アクセスノードコントローラ(ANC)、ANC
204 次世代コアネットワーク(NG-CN)
206 5Gアクセスノード
208 TRP、DU
210 次世代AN(NG-AN)
300 分散型RAN
302 集中型コアネットワークユニット(C-CU)
304 集中型RANユニット(C-RU)
306 DU
412、462 データソース
420、464 送信プロセッサ
430 送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
436、456 MIMO検出器
438、458 受信プロセッサ
439、460 データシンク
440、480 コントローラ/プロセッサ
442、482 メモリ
444 スケジューラ
432、432a~432t 変調器(MOD)、変調器
434a~434t、452、452a~452r アンテナ
454、454a~454r 復調器(DEMOD)、復調器
466 TX MIMOプロセッサ
500、6a、6b 図
505-a 第1のオプション
505-b 第2のオプション
510 RRCレイヤ
515 PDCPレイヤ
520 RLCレイヤ
525 MACレイヤ
530 PHYレイヤ
602、612 制御部分
604 DLデータ部分
606 共通UL部分
614 ULデータ部分
616 UL部分
702、706 UE TX
704、708 gNB TX
1050 gNB
1052 UE
800、900、1100、1200、1300、1400、1500 動作
800A、900A、1400A、1500A 通信デバイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図8
図8A
図9
図9A
図10a
図10b
図11a
図11b
図12a
図12b
図13a
図13b
図14
図14A
図15
図15A