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特許7423738自動車用のライトモジュールの電気接続アセンブリ、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】自動車用のライトモジュールの電気接続アセンブリ、および方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/54 20200101AFI20240122BHJP
   H01R 13/641 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
G01R31/54
H01R13/641
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022501058
(86)(22)【出願日】2020-07-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 EP2020069312
(87)【国際公開番号】W WO2021005134
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】1907687
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(31)【優先権主張番号】1907689
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(31)【優先権主張番号】1907691
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100217940
【弁理士】
【氏名又は名称】三並 大悟
(72)【発明者】
【氏名】エティエンヌ、モンシー
(72)【発明者】
【氏名】ベルタ、フェルナンデス
(72)【発明者】
【氏名】ジュリエット、ジョセフィーヌ
【審査官】島田 保
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-294082(JP,A)
【文献】特開2000-173717(JP,A)
【文献】特開2005-331703(JP,A)
【文献】特開2013-200161(JP,A)
【文献】特開2015-031579(JP,A)
【文献】特開平01-201174(JP,A)
【文献】特開2017-052357(JP,A)
【文献】米国特許第5066919(US,A)
【文献】特開2006-210207(JP,A)
【文献】特開平4-58479(JP,A)
【文献】特開平1-149384(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/00
H01R 13/641
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ(110、410、510、610、710、810、910、1010、1110)と、プリント回路(120、220、320、420、520、620、720、820、920、1020、1120)と、を備える電気接続アセンブリ(100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100)であって、
前記プリント回路は、前記コネクタに対応するソケット(130、1030、1130)と、自動車の照明機能の実施に寄与する第1電子サブ回路(122、222、322、422、522、622、722、822、922、1022、1122)と、を備え、
前記コネクタは、前記コネクタと前記プリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図された検証用接点(112、412、512、612、712、812、912、1012、1112)を備える、電気接続アセンブリにおいて、
前記プリント回路は、第2サブ回路(124、224、324、424、524、624、724、824、924、1024、1124)を備え、
前記第2サブ回路は、前記コネクタが前記ソケットに保持されている場合に、前記検証用接点に接続されることが意図された接点端子(125、225、325、425、525、625、725、825、925、1025、1125)を有し、
前記第2サブ回路(224、324、424、524)は、前記コネクタが前記ソケットに差し込まれたときに、接地電位に接続されるように配置され、
前記第2サブ回路の前記接点端子は、コンデンサ、インダクタ、レジスタ(resistor)、および上記の組み合わせの少なくとも1つを介して、接地電位に接続されるように配置される、ことを特徴とする
電気接続アセンブリ。
【請求項2】
前記コネクタおよび前記ソケットは、相互機械的係合構造体(113、132)を備え、これにより、前記コネクタの前記ソケットへの押し込みの第1機械的係合および第2機械的係合を生じさせることができ、前記第1機械的係合は、第1の小さい方の程度に対応し、前記第2機械的係合は、第2の大きい方の程度に対応し、第1の小さい方の程度は、第2の大きい方の程度より小さくて、
前記検証用接点(112)および前記第2サブ回路の前記接点端子(125)の配置は、前記相互機械的係合構造体の第2機械的係合が係合している場合、それらが電気的に接触しているようにされる、
ことを特徴とする請求項1に記載の接続アセンブリ。
【請求項3】
前記ソケットは、第1長さに亘って延びる複数の接点を備え、
前記接点端子(425、525、625、725、825、925、1025、1125)は、第2のより短い長さに亘って延びる、
ことを特徴とする請求項1および2のいずれかに記載の接続アセンブリ。
【請求項4】
前記第1電子サブ回路は、少なくとも1つのエレクトロルミネセント半導体素子に基づく光源を備える、
ことを特徴とする請求項1~3の一項に記載の接続アセンブリ。
【請求項5】
前記コネクタは、非ゼロの第1電位を前記第1電子サブ回路に供給することが意図された第1接点(611、711、811、911)と、非ゼロの第2電位を前記第1電子サブ回路に供給することが意図された第2接点(611’、711’、811’、911’)と、を備え、
前記配置は、前記コネクタが前記ソケットに差し込まれたときに、前記接点端子(625、725、825、925)が前記第1電位に接続されるようにされる、
ことを特徴とする請求項1~4の一項に記載の接続アセンブリ。
【請求項6】
前記第2サブ回路は、前記コネクタが前記ソケットに差し込まれたときに、前記第2電位に接続される、
ことを特徴とする請求項に記載の接続アセンブリ。
【請求項7】
前記第2サブ回路は、抵抗部品を備える、
ことを特徴とする請求項に記載の接続アセンブリ。
【請求項8】
前記第2サブ回路は、ヒューズを備える、
ことを特徴とする請求項およびのいずれかに記載の接続アセンブリ。
【請求項9】
前記第2サブ回路は、少なくとも所定の閾値強さを有する電流の流れを受けると自己破壊することが意図された電子部品(F)を備える、
ことを特徴とする請求項1~4の一項に記載の接続アセンブリ。
【請求項10】
請求項に記載の複数の接続アセンブリを備える、自動車用の照明モジュール。
【請求項11】
請求項1~のいずれか一項に記載の接続アセンブリを形成するコネクタとプリント回路との接続を診断するための方法であって、
-前記コネクタと前記プリント回路との接続を可能にするステップと、-第1特性を有する電気検証信号を、前記検証用接点に提供するステップと、
-測定器を使用して、前記プリント回路の前記第2サブ回路からの出力電気信号を測定するステップと、
-データ処理ユニットを使用して、前記電気検証信号と前記出力電気信号とを比較し、前記比較の結果に基づいて、正しい接続か正しくない接続かについて結論付けるステップと、
を備える方法。
【請求項12】
請求項10に記載の照明モジュールのそれぞれの前記コネクタと前記プリント回路との接続を診断するための方法であって、
-前記コネクタと前記プリント回路との接続を可能にするステップと、
-第1特性を有する電気検証信号を、各接続アセンブリの前記検証用接点に提供するステップと、
-測定器を使用して、各プリント回路の前記第2サブ回路からの出力電気信号を測定するステップと、
-データ処理ユニットを使用して、前記電気検証信号と前記出力電気信号とを比較し、この比較の結果に基づいて、前記プリント回路の正しい接続か正しくない接続かについて結論付けるステップと、
を備える方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車用の照明モジュールの電子部品間における電気コネクタに関する。本発明は、特に、位置保証装置を有するCPA(“connection position assurance”)コネクタの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用の照明モジュールは、非常に限られたスペースに複数の技術を取り込んだ複雑な装置である。照明モジュールは、とりわけ、光学部品、発光ダイオード、すなわちLED等の照明部品、光源を駆動するための電子回路、機械的支持体、および湿気や熱を放散させるための要素を備えている。このようなモジュールの組立は、高度な注意および精度を必要とする複雑なタスクである。このことは、特に、このような照明モジュールに含まれる種々の電気部品および/またはプリント回路の電気的な相互接続に該当する。例として、電力を光源に供給するための駆動回路を、コネクタによって、給電される光源を収容したプリント回路に接続しなくてはならない。オペレータは、多くの場合、コネクタと対応するソケットとの接続を、直接視認せずに実施する必要がある。他の部品が既にモジュールの使用できる限られた容積内で既に組み立てられているため、作業をブラインド状態で行わなければならない。2つのプリント回路間のハーネスの接続は、外部応力に耐えなければならない。例えば、照明モジュールがその備品に属する自動車の走行中に受けるであろう振動に、照明モジュールは確実に耐える必要がある。したがって、組立時に正しい接続が保証され得ることが重要である。
【0003】
CPA(“connection position assurance”)位置保証装置を有する電気コネクタを使用することが知られている。このようなコネクタは、典型的に、第1長さを有する複数の接点と、より短い検証用接点と、を有している。検証用接点は、プラグがソケットに特定深さまで押し込まれた場合のみ、ソケットの対応する端子と確実に電気的に接触する。既知のCPAコネクタソケットは、横方向ラグを有するフレームも備えている。横方向ラグは、プラグのレベルでのラグに対応する受容構造体と相互作用する。第1遠位ラグのスナップ留めにより、第1長さのコネクタがソケットの対応する端子と電気的に接触していることが保証される。第2近位ラグのスナップ留めにより、全てのコネクタがソケットの対応する端子と電気的に接触していることが保証される。
【0004】
自動車用照明モジュールの組立時のエラーや誤接続のリスクを最小とするためには、検証用接点に電気信号を使用することが有益であろう。この目的は、プラグがソケットに押し込まれた程度をテストすることである。しかしながら、一般に、照明モジュールのレベルでの電子部品の余剰は避けるべきである。なぜならば、製造経費が各部品毎に増加し、このようなモジュールの大量生産において増大するからである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、従来技術の有する問題の少なくとも1つを克服することである。より正確には、本発明の目的は、最小数の電子部品を使用しつつ、電気検証信号によりソケット内におけるコネクタの保持を検証することを可能にする電気接続アセンブリを提案することである。
【0006】
本発明の第1態様によれば、提案されるものは電気接続アセンブリである。アセンブリは、コネクタと、プリント回路と、を備え、前記プリント回路は、前記コネクタに対応するソケットと、自動車の照明機能の実施に寄与する第1電子サブ回路と、を備える。前記コネクタは、前記コネクタと前記プリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図された検証用接点を備え、前記プリント回路は、第2サブ回路を備え、前記第2サブ回路は、前記コネクタが前記ソケットに保持されている場合に、前記検証用接点に接続されることが意図された接点端子を有する。
【0007】
好適には、第2サブ回路は、前記照明機能の実施に積極的に寄与しない。
【0008】
好適には、前記コネクタおよび前記ソケットは、相互機械的係合構造体を備え得る。これにより、前記コネクタの前記ソケットへの押し込みの第1機械的係合および第2機械的係合を生じさせることができ、前記第1機械的係合は、第1の小さい方の程度に対応し、前記第2機械的係合は、第2の大きい方の程度に対応する。前記検証用接点および前記第2サブ回路の前記接点端子の前記配置は、好適には、前記構造体の第2機械的係合が係合している場合、それらが電気的に接触しているようにされ得る。
【0009】
前記ソケットは、好適には、第1長さに亘って延びる複数の接点を備え得る。前記接点端子は、第2のより短い長さに亘って延び得る。
【0010】
前記第2サブ回路は、好適には、前記コネクタが前記ソケットに差し込まれたときに、接地電位に接続されるように配置され得る。
【0011】
好適には、前記第2サブ回路は、抵抗部品を備えるブランチを介して、前記接点端子を接地電位に接続するように配置される。
【0012】
前記第2サブ回路は、好適には、コンデンサ、インダクタ、レジスタ(resistor)、または上記の組み合わせを備える少なくとも1つのブランチを介して、前記接点端子を接地電位に接続するように配置され得る。
【0013】
好適には、前記コネクタは、非ゼロの第1電位を前記第1サブ回路に供給することが意図された第1接点と、非ゼロの第2電位を前記第1サブ回路に供給することが意図された第2接点と、を備え得る。前記配置は、好適には、前記コネクタが前記ソケットに差し込まれたときに、前記接点端子が前記第1電位に接続されるようにされ得る。
【0014】
前記第2サブ回路は、好適には、前記コネクタが前記ソケットに差し込まれたときに、前記第2電位に接続されるように配置され得る。
【0015】
好適には、前記第2サブ回路は、抵抗部品を備え得る。
【0016】
前記第2サブ回路は、好適には、ヒューズを備え得る。
【0017】
好適には、前記第2サブ回路は、コンデンサ、インダクタ、レジスタ(resistor)、または上記の組み合わせを備える少なくとも1つのブランチを備え得る。
【0018】
好適には、前記第2サブ回路は、抵抗部品を備えるブランチを介して、前記接点端子を接地電位に接続するように配置される。
【0019】
好適には、前記第1サブ回路の前記配置は、電流が第1方向においてのみ流れるようにされ得る。前記第1サブ回路と並列の前記第2サブ回路の前記配置は、電流が前記第1方向と反対の第2方向においてのみ流れるようにされ得る。
【0020】
前記第2サブ回路は、好適には、ダイオードを備え得る。
【0021】
前記第1サブ回路は、好適には、少なくとも1つのエレクトロルミネセント半導体素子に基づく光源を備え得る。これは、好適には、発光ダイオード、すなわちLEDであり得る。
【0022】
好適には、前記第2サブ回路のダイオードは、前記エレクトロルミネセント半導体素子に基づく光源に対して並列に、かつ反対方向に接続されている。
【0023】
好適には、前記第2サブ回路は、少なくとも所定の閾値強さを有する電流の流れを受けると自己破壊することが意図された電子部品を備える。
【0024】
好適には、前記閾値強さは、前記照明機能の実施に必要な充電電流の強さよりも小さくてもよい。
【0025】
好適には、前記電子部品は、抵抗部品を備え得る。
【0026】
前記電子部品は、好適には、ヒューズを備え得る。
【0027】
好適には、前記電子部品(F)は、前記プリント回路の導電性トラックを備え得る。トラックは、好適には、前記閾値強さよりも高い強さを有する電流の流れを受けると自己破壊するような寸法とされた断面を有し得る。
【0028】
本発明の他の態様によれば、提案されるものは、自動車用の照明モジュールである。モジュールは、本発明の任意の態様による複数の接続アセンブリを備える。好適には、各アセンブリの第1サブ回路は、同一自動車について独自の照明機能を実施し得る。
【0029】
好適には、各接続アセンブリの前記第2サブ回路は、同一の抵抗を有し得る。
【0030】
好適には、各接続アセンブリの前記第2サブ回路は、前記接続アセンブリが特定されることを可能にする異なる抵抗を有する。
【0031】
本発明の他の態様によれば、提案されるものは、本発明の任意の態様による接続アセンブリを形成するコネクタとプリント回路との接続を診断するための方法である。本方法は、
-前記コネクタと前記プリント回路との接続を可能にするステップと、
-第1特性を有する電気検証信号を、前記検証用接点に提供するステップと、
-測定器を使用して、前記プリント回路の前記第2サブ回路からの出力電気信号を測定するステップと、
-データ処理ユニットを使用して、前記検証信号と前記出力信号とを比較し、前記比較の結果に基づいて、正しい接続か正しくない接続かについて結論付けるステップと、
を備える。
【0032】
本発明の他の態様によれば、提案されるものは、本発明の一態様による照明モジュールのそれぞれの前記コネクタと前記プリント回路との接続を診断するための方法である。本方法は、
-前記コネクタと前記プリント回路との接続を可能にするステップと、
-第1特性を有する電気検証信号を、各接続アセンブリの前記検証用接点に提供するステップと、
-測定器を使用して、各接続アセンブリの前記プリント回路の前記第2サブ回路からの出力電気信号を測定するステップと、
-データ処理ユニットを使用して、前記検証信号と前記出力信号とを比較し、この比較の結果に基づいて、前記プリント回路の正しい接続か正しくない接続かについて結論付けるステップと、
を備える。
【0033】
好適には、前記照明モジュールは、各々が同一の抵抗を有する第2サブ回路を備え得る。本方法は、-前記データ処理ユニットを使用して、前記比較の結果に基づいて、正しく接続されたプリント回路の個数を判定する追加のステップを備え得る。
【0034】
好適には、前記照明モジュールは、各々が独自の抵抗を有する第2サブ回路を備え得る。本方法は、-前記データ処理ユニットを使用して、前記比較の結果に基づいて、正しく接続されたプリント回路を特定する追加のステップを備え得る。
【0035】
測定器は、好適には、電流計、電圧計、オーム計のいずれかを備え得る。
【0036】
データ処理ユニットは、好適には、適切なソフトウェアにより構成されたデータプロセッサを備え得る。
【0037】
好適には、前記電気検証信号は、前記閾値強さよりも低い強さを有する電流を含み得る。
【0038】
好適には、本方法は、聴覚的および/または視覚的出力手段により、前記結論を聴覚的および/または視覚的形態で呈示する追加のステップを備え得る。これは、好適には、前記プロセッサに作動可能に接続されたラウドスピーカーまたはスクリーンであり得る。視覚的な呈示は、好適には、成功した接続の場合の緑色の信号、失敗した接続の場合の赤色の信号を含み得る。
【0039】
本発明の態様は、最小数の電子部品を使用しつつ、電気検証信号によりソケット内におけるコネクタの保持を検証することを可能にする電気接続アセンブリを提案する。本発明が提案する手段を使用することは、自動車用の照明モジュールを組み立てる際に、接続ハーネスのプリント回路に対する電気的接続の品質を保証することができるようになることを意味する。これは、例えばブラインドで実施される接続の品質に関する視覚的なフィードバックによって容易化される。本発明のいくつかの好適な実施形態によれば、提案された接続アセンブリおよび診断方法は、診断ができない機能的なプリント回路と比較して、最小数の追加電子部品しか使用しない。このアプローチは、提案された解決策の製造経費を最小にする。
【0040】
本発明の他の特徴および利点は、実施例の説明および図面を活用することでより明瞭に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図2図2は、従来技術から知られているコネクタとこれに対応するソケットの断面図を示す。
図3図3は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図4図4は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図5図5は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図6図6は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図7図7は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図8図8は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図9図9は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図10図10は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図11図11は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
図12図12は、本発明の1つの好適な実施形態による接続装置を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
別段の定めがない限り、1つの任意の実施形態について詳細に説明した技術的特徴は、例示として説明する他の実施形態の文脈で説明する技術的特徴と、制限なく組み合わせられ得る。本発明の様々な実施形態に亘り同様の概念を説明するために、同様の参照数字が使用される。例えば、100、200、300~1100までの参照番号は、本発明による接続アセンブリの11個の実施形態を示す。
【0043】
図1の説明図は、本発明の第1の好適な実施形態による電気接続アセンブリ100を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ110であって、複数の電気接点111と、さらに検証用接点112と、を備えるプラグ110を備えている。検証用接点112は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。また、アセンブリ100は、例えばPCB(「プリント回路基板」)等のプリント回路120も備えているが、本例に限定されない。プリント回路120は、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する第1電子サブ回路122を備えている。しかしながら、提案された接続アセンブリが有用であり得る他の用途も想定され得る。図示の非限定的な例において、第1サブ回路122は、発光ダイオードを備えている。発光ダイオードには、それらの端子に図示しない電力供給回路から供給される電位差により電力が供給される。電気接点111を介して電源をプリント回路120の第1サブ回路122に接続可能とするのは、コネクタ110である。プリント回路120は、第2電子サブ回路124をさらに備えている。第2電子サブ回路124の電子部品は、第1サブ回路122により実施される照明機能に積極的に寄与しない。第2サブ回路の主な機能は、コネクタ110がプリント回路120に設置された対応するソケット130により保持されている場合に、対応する接点端子125を介して検証用接点と電気的に相互作用することである。
【0044】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ110で終了するハーネスを他方のプリント回路120に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ110がソケット130に手動で接続された後、所定の電気検証信号が、図示しない装置により、検証用接点112に供給される。接続が正しい場合、検証用接点は、プリント回路の第2サブ回路124の端子125と接触し、電気信号はこのサブ回路を通過する際に変化する。図示しない測定装置により、このようにして変更された電気信号の傾向を測定することができるとともに、接続が成功した(検証信号が所定の態様で変更された)か、失敗した(信号が第2サブ回路124を通過しなかった)かを結論付けることができる。好適には、測定装置は、事前に構成されたデータプロセッサにより、適切なインターフェースを介して、オペレータに視覚的または聴覚的な通知を提供するように構成される。通知はテストの結果を示唆するため、オペレータは必要であれば再度接続を行うことができる。他の例も可能であるが、電気検証信号は、例えば、正しい接続の場合に電流が第2回路124を流れたときに降下する所定の強さの電圧を備える。この電位の降下は、当技術分野で知られた手段により測定され得る。
【0045】
図2は、電気コネクタ110、およびコネクタに対応するソケット130を示す。この装置は、従来技術から知られており、本発明の実施形態において制限なく使用され得る。コネクタがソケットに差し込まれると、それらのそれぞれの接点が機械的および電気的に接触する。この目的のために、例えば、一対の相補的な接点が、一方では中空の管状接点により形成され、他方では管状接点との摺動接触を可能にする直径を有する有線の接点により形成されることが有利である。これにより、種々のレベルの押し込みが可能となる。コネクタ110は、2つの対向する横方向縁部を有するフレームを備えている。これらの横方向縁部から、2つのラグ、すなわち一方の遠位ラグ114と他方の近位ラグ115とが形成されている。これらのラグにより、ソケット130のフレーム内の受容構造体132または対応する開口に係合することが可能とされる。遠位ラグ114が受容構造体と係合する場合、第1セットの接点111の第1長さを有するソケットの相補的な接点に対する電気的接続が保証され得る。また、近位ラグ115が受容構造体132に係合する場合、第1セットの接点111、ならびに、ソケットにおいて対応するより短い接点125と接触する検証用接点112の接続が保証され得る。コネクタ110のフレームが延びる方向に沿ったラグ114とラグ115との間隔は、ソケット130の通常の接点と接点端子125との長さの差に対応するように選択される。接点端子は、特に、ソケットの検証用接点を構成し得る。図示例において、ソケットまたはコネクタの全ての接点は整列しているが、これは必要な制限ではない。このようにして、ラグ114、115およびソケット130の対応する受容手段は、相互機械的係合構造体113、132を形成する。これにより、コネクタ110のソケット130への押し込みの第1機械的係合および第2機械的係合を生じさせることができる。第1機械的係合は、第1の小さい方の程度に対応し、第2機械的係合は、第2の大きい方の程度に対応する。「小さい方」および「大きい方」という用語は相対的なものであるため、これらは互いに関連して理解されるべきである。第2の程度の押し込みでは、コネクタは、ソケットに、第1の程度の押し込みよりも大きく、すなわちより深く押し込まれる。
【0046】
図3の説明図は、本発明の第2の好適な実施形態による電気接続アセンブリ200を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示す図示しないコネクタまたはプラグであって、複数の電気接点と、さらに検証用接点と、を備えるコネクタまたはプラグを備えている。検証用接点は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。アセンブリ200は、プリント回路220も備えている。第1電子サブ回路222が、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。プリント回路220は、第2電子サブ回路224をさらに備えている。第2電子サブ回路224の電子部品は、第1サブ回路222により実施される照明機能に積極的に寄与しない。図示例において、これは抵抗部品のセットであり、本例において、サーミスタとレジスタ(resistors)のネットワークである。これらの部品は、それらの温度が発光ダイオードの半導体接合部温度を表すものであれば、第1サブ回路222に供給する電流の較正において受動的機能を有し得る。コネクタの接点の1つにより、第2サブ回路224を接地電位GNDに接続することが可能となる一方、検証用接点は、コネクタがソケットに保持されている場合、接点端子225に接続される。
【0047】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタで終了するハーネスを他方のプリント回路220に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタがプリント回路220のソケットに手動で接続された後、図示しない電源、例えばバッテリにより供給される所定の強さの電流が、検証用接点に供給される。接続が正しい場合、検証用接点は、プリント回路の第2サブ回路122の端子225と接触し、サーミスタの抵抗値が、コネクタの検証用接点とGND接点とにそれぞれ接続されたオームメーターを使用して測定できるようになる。
【0048】
図4の説明図は、本発明の第3の好適な実施形態による電気接続アセンブリ300を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示す図示しないコネクタまたはプラグであって、複数の電気接点と、さらに検証用接点と、を備えるコネクタまたはプラグを備えている。検証用接点は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。アセンブリ300は、プリント回路320も備えている。第1電子サブ回路322が、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。プリント回路320は、導電性かつ抵抗性のトラックを備える第2電子サブ回路324をさらに備えている。コネクタの接点の1つにより、第2サブ回路324を接地電位GNDに接続することが可能となる一方、検証用接点は、コネクタがソケットに保持されている場合、接点端子325に接続される。
【0049】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタで終了するハーネスを他方のプリント回路320に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタがプリント回路320のソケットに手動で接続された後、図示しない電源、例えばバッテリにより供給される所定の強さの電流が、検証用接点に供給される。接続が正しい場合、検証用接点は、プリント回路の第2サブ回路322の端子325と接触し、サブ回路の抵抗値は、コネクタの検証用接点とGND接点とにそれぞれ接続されたオームメーターを使用して測定できるようになる。
【0050】
図5の説明図は、本発明の第4の好適な実施形態による電気接続アセンブリ400を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ410であって、複数の電気接点411と、さらに検証用接点412と、を備えるプラグ410を備えている。検証用接点412は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。図示例において、図の上部に示す接点411の1つに、同一電位の接点412を生成するようにスプライスが行われている。アセンブリ400は、例えばPCB(「プリント回路基板」)等のプリント回路420も備えているが、本例に限定されない。第1電子サブ回路422は、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。第1サブ回路には、図の上部および下部にそれぞれある接点411間の電位差により、電力が供給される。プリント回路420は、第2電子サブ回路424をさらに備えている。第2電子サブ回路424の電子部品は、第1サブ回路422により実施される照明機能に積極的に寄与しない。第2サブ回路は、コネクタ410がプリント回路のソケットに正しく接続されている場合に、検証用接点412に接続される接点端子425を備えている。第2サブ回路は、レジスタ(resistor)を介して、コネクタの接点の1つにより供給される接地電位に接続されている。レジスタ(resistor)のインピーダンスは、好適には、このサブ回路で浪費される電流を制限するように、数MΩ程度と大きい。
【0051】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ410で終了するハーネスを他方のプリント回路420に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ410がプリント回路の図示しないソケットに手動で接続された後、第1ステップにおいて、第1電位差が、接点411、ひいては同様に接点412と接地電位との間に印加される。接点411の電位は、第1サブ回路の端子間の電位差が発光ダイオードの順方向電圧よりも小さくなるように選択される。レジスタ(resistor)の値は既知であるため、接点412とGNDとの間での電圧降下を測定することにより、接続が成功したか否かを検証することができる。コネクタとプリント回路との正しいと検証された接続に続いて、当該照明モジュールの動作に対応する第2ステップにおいて、接点411に印加される電位は、第1サブ回路422の端子間の電位差が、発光ダイオードに電流が流れるよう十分に高くなるようにされる。診断後、低い強さの電流が第2サブ回路に流れる。
【0052】
当然ながら、第2サブ回路424の他の構成が、本発明の範囲から逸脱することなく当業者により提供され得る。このことは、第2の純粋に抵抗性のサブ回路の文脈で説明した他の実施形態にも同様に適用される。第2サブ回路は、特に、診断フェーズで使用される電気検証信号が、当該サブ回路に電力が供給されているか否かを検出することを可能にするようなものである限り、当技術分野で知られているRL、RC、LCまたはRLC回路を備え得る。必要に応じて、かつ選択したサブ回路に応じて、電圧計や電流計等の適切な測定器が使用され得ることが明瞭である。
【0053】
図6の説明図は、本発明の第5の好適な実施形態による電気接続アセンブリ500を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ510であって、複数の電気接点511と、さらに検証用接点512と、を備えるプラグ510を備えている。検証用接点512は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。アセンブリ500は、プリント回路520も備えている。図示しない第1電子サブ回路が、自動車用の照明機能の実施に積極的に寄与する。図示例において、プリント回路は、自動車用の照明機能に受動的に寄与する電子部品を備えるサブ回路523をさらに備えている。これらは、例えば、レジスタRBIN(resistor RBIN)またはサーミスタである。その測定は、光源に供給される電流を較正するフェーズで有用である。プリント回路520は、第2電子サブ回路524をさらに備えている。第2電子サブ回路524の電子部品は、照明機能に能動的にも受動的にも寄与しない。第2サブ回路は、プリント回路の他のサブ回路から独立している。第2サブ回路は、コネクタ510がプリント回路のソケットに正しく接続されている場合に、検証用接点512に接続される接点端子525を備えている。第2サブ回路は、コネクタの接点の1つにより供給される接地電位に、所定のインピーダンスのレジスタ(resistor)を介して接続されている。
【0054】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ510で終了するハーネスを他方のプリント回路520に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ510がプリント回路の図示しないソケットに手動で接続された後、第1ステップにおいて、第1電位差が、接点512と接地電位との間に印加される。較正されたレジスタR(resistor R)の値は既知であるため、接点512とGNDとの間での電圧降下を測定することにより、接続が成功したか否かを検証することができる。コネクタとプリント回路との正しいと検証された接続に続いて、当該照明モジュールの動作に対応する第2ステップにおいて、検証用接点512にはもう電力が供給されない。また、接点511に印加される電位は、値RBINまたはサーミスタの抵抗値のいずれかが測定され得るように、または第1サブ回路の端子間の電位差が、発光ダイオードに電流が流れるよう十分に高くなるようにされる。
【0055】
診断後、第2サブ回路524に、電流はそれ以上流れない。さらに、図6に示すように、単一の接続ワイヤを使用して、測定器10が複数のプリント回路520、520’に並列に接続され得る。全てのプリント回路520、520’の較正されたレジスタR(resistors R)の値が同一である場合、測定器により示される等価抵抗は、R/nに等しい。ここで、nは、並列のプリント回路の個数である。したがって、機器は、正しい接続の個数を決定し得るとともに示唆し得る。代替的に、各プリント回路520は、異なる値の較正されたレジスタR(resistor R)を有する。したがって、測定器は、当分野で既知の計算により、どの接続が失敗または成功したかを特定し得る。次いで、聴覚的および/または視覚的な通知が生成される。
【0056】
図7の説明図は、本発明の第6の好適な実施形態による電気接続アセンブリ600を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ610であって、複数の電気接点611、611’と、さらに検証用接点612と、を備えるプラグ610を備えている。検証用接点612は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。図示例において、図の上部に示す接点611の1つに、同一電位の接点612を生成するようにスプライスが行われている。アセンブリ600は、例えばPCB(「プリント回路基板」)等のプリント回路620も備えているが、本例に限定されない。第1電子サブ回路622は、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。発光ダイオードの第1方向における配向とは、電流がこの第1方向においてのみ第1サブ回路に流れることができることを意味する。代替的に、非半導体光源が、この第1方向に接続された耐オードに直列に接続され得る。第1サブ回路には、接点611と接点611’との電位差により電力が供給される。プリント回路620は、第2電子サブ回路624をさらに備えている。第2電子サブ回路624の電子部品は、第1サブ回路622により実施される照明機能に積極的に寄与しない。第2サブ回路は、コネクタ610がプリント回路のソケットに正しく接続されている場合に、検証用接点612に接続される接点端子625を備えている。第2サブ回路は、接点611’に、ダイオードDおよびレジスタR(resistor R)を介して接続されている。ダイオードDは、第1サブ回路622の発光ダイオードに対して反対方向に接続されている。
【0057】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ610で終了するハーネスを他方のプリント回路620に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ610がプリント回路の図示しないソケットに手動で接続された後、第1ステップにおいて、ダイオードDに電流が流れることを許容しつつ、第1サブ回路622の発光ダイオードがその流れを遮断するように、接点611’と検証用接点612との間に第1電位差が印加される。レジスタ(resistor)の値は既知であるため、接点611’と接点612との間での電圧降下を測定することにより、接続が成功したか否かを検証することができる。コネクタとプリント回路との正しいと検証された接続に続いて、当該照明モジュールの動作に対応する第2ステップにおいて、接点611と接点611’との間に印加される電位は、電流が発光ダイオードに流れる一方、第2サブ回路のダイオードDはその流れに対向するようにされる。診断後は、ダイオードDのリーク電流に相当する弱い電流のみが、第2サブ回路に流れ得る。
【0058】
図8の説明図は、本発明の第7の好適な実施形態による電気接続アセンブリ700を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ710であって、複数の電気接点711、711’と、さらに検証用接点712と、を備えるプラグ710を備えている。検証用接点712は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。図示例において、図の上部に示す接点711の1つに、同一電位の接点712を生成するようにスプライスが行われている。アセンブリ700は、例えばPCB(「プリント回路基板」)等のプリント回路720も備えている。第1電子サブ回路722は、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。第1サブ回路には、接点711と接点711’との電位差により電力が供給される。プリント回路720は、第2電子サブ回路724をさらに備えている。第2電子サブ回路724の電子部品は、第1サブ回路722により実施される照明機能に積極的に寄与しない。第2サブ回路は、コネクタ710がプリント回路のソケットに正しく接続されている場合に、検証用接点712に接続される接点端子725を備えている。第2サブ回路は、このサブ回路で浪費される電流を制限するように、数MΩ程度の高インピーダンスの較正されたレジスタ(resistor)を介して検証用接点712を接点711’に接続する。
【0059】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ710で終了する他方のハーネスをプリント回路720に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ710がプリント回路の図示しないソケットに手動で接続された後、第1ステップにおいて、第1電位差が、一方の接点711、ひいては同様に接点712と他方の接点711’との間に印加される。電位差は、発光ダイオードの順方向電圧よりも小さくなるように選択される。レジスタ(resistor)の値は既知であるため、接点712と接点711’との間での電圧降下を測定することにより、接続が成功したか否かを検証することができる。コネクタとプリント回路との正しいと検証された接続に続いて、当該照明モジュールの動作に対応する第2ステップにおいて、接点711と接点711’との間に印加される電位差は、電流が発光ダイオードに流れるのに十分な高さである。診断後、低い強さの電流が第2サブ回路に流れる。
【0060】
図9の実施形態は、図7の実施形態と類似しており、同一の参照符号が例毎に200を加えて適用される。2つの実施形態の違いは、接点611のスプライシングにある。実施形態において、対応する接点811が、第1端子801に接続されている。第1端子801は、プリント回路820の導電性トラックにより第2端子802に接続されている。第2端子は、コネクタ810のコネクタ816に接触している。コネクタ816は、検証用接点812で短絡している。この配置により、スプライシングに頼ることなく、接点811により同一電位の検証用接点812を生成することができる。この接続代替例は、検証用接点にスプライスを伴う記載した全ての実施形態に適用される。
【0061】
図10の説明図は、本発明の第9の好適な実施形態による電気接続アセンブリ900を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ910であって、複数の電気接点911、911’と、さらに検証用接点912と、を備えるプラグ910を備えている。検証用接点912は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。図示例において、図の上部に示す接点911の1つに、同一電位の接点912を生成するようにスプライスが行われている。アセンブリ900は、例えばPCB(「プリント回路基板」)等のプリント回路920も備えているが、本例に限定されない。第1電子サブ回路922は、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。第1サブ回路には、接点911と接点911’との電位差により電力が供給される。プリント回路920は、第2電子サブ回路924をさらに備えている。第2電子サブ回路924の電子部品は、第1サブ回路922により実施される照明機能に積極的に寄与しない。第2サブ回路は、コネクタ910がプリント回路のソケットに正しく接続されている場合に、検証用接点912に接続される接点端子925を備えている。第2サブ回路は、接点911’に、ヒューズ素子Fを介して接続されている。これは、好適には、所定の強さの電流が流れたときに自己破壊する較正されたヒューズ部品である。代替的に、ヒューズ素子は、所定の強さの電流を受けると過熱して自己破壊するプリント回路の非常に薄い導電性トラックであってもよい。
【0062】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ910で終了する他方のハーネスをプリント回路920に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ910がプリント回路の図示しないソケットに手動で接続された後、第1ステップにおいて、例えば数mA程度の第1の低い強さの電流が第2サブ回路924に流れるように、低い値の第1電位差が、検証用接点912と接点911’との間に印加される。低い電流の強さの場合、ヒューズはレジスタ(resistor)のように機能し、当フェーズで接点912と接点911’との間での電圧降下を測定することにより、正しい接続について結論付けることができる。コネクタとプリント回路との正しいと検証された接続に続いて、当該照明モジュールの動作に対応する第2ステップにおいて、接点911と接点911’との間に印加される電位は、電流が発光ダイオードに流れるようにされる。照明機能の初期動作時に、高い値を有する第2電位差であって、第1サブ回路の発光ダイオードの順方向電圧に少なくとも等しい第2電位差が、接点911と接点911’との間に印加される。組立の観点から、検証用接点912と接点911’との間に同一の電位差が印加される。この結果、第2の高い強さの電流が、ヒューズFに流れる。前記ヒューズは、このように生成された電流よりも低い閾値強さを有する電流の流れを受けると自己破壊するように較正されている。ヒューズは、照明モジュールの初期動作時に破壊される。代替的に、診断の終了時に、高い強さの電流を意図的に流して、照明モジュールの初期動作とは無関係にヒューズを破壊することができる。診断後、ヒューズ部品の破壊により開放した第2サブ回路に、電流はそれ以上流れない。
【0063】
図11の説明図は、本発明の第10の好適な実施形態による電気接続アセンブリ1000を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ1010であって、複数の電気接点1011と、さらに検証用接点1012と、を備えるプラグ1010を備えている。検証用接点1012は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。また、アセンブリ1000は、例えばPCB(「プリント回路基板」)等のプリント回路1020も備えているが、本例に限定されない。プリント回路1020は、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する第1電子サブ回路1022を備えている。しかしながら、提案された接続アセンブリが有用であり得る他の用途も想定され得る。図示の非限定的な例において、第1サブ回路1022は、少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。発光ダイオードには、それらの端子に図示しない電力供給回路から供給される電位差により電力が供給される。電気接点1011を介して電源をプリント回路1020の第1サブ回路1022に接続可能とするのは、コネクタ1010である。プリント回路1020は、第2電子サブ回路1024をさらに備えている。第2電子サブ回路1024の電子部品は、第1サブ回路1022により実施される照明機能に積極的に寄与しない。第2サブ回路の主な機能は、コネクタ110がプリント回路1020に設置された対応するソケット1030により保持されている場合に、対応する接点端子1025を介して検証用接点と電気的に相互作用することである。第2サブ回路は、コネクタ1010がプリント回路のソケット1030に正しく接続されている場合に、検証用接点1012に接続される接点端子1025を備えている。第2サブ回路は、所定のインピーダンスのレジスタ(resistor)を介してコネクタの接点の1つにより供給される接地電位に接続されている。
【0064】
図11に示すように、自動車用の照明モジュールは、このような接続アセンブリの複数の1020、1020’を備え得る。1つの好適な実施形態において、接続アセンブリの各々は、同一の較正抵抗Rを有する第2サブ回路1024を備えている。代替的に、接続アセンブリの各々は、独自の較正抵抗を有する第2サブ回路を備えている。後者の場合、レジスタ(resistor)、より正確にはレジスタ(resistor)の縁部間の電圧降下により、問題となる接続アセンブリが特定され得る。
【0065】
当然ながら、第2サブ回路は、RL回路、RC回路、RLC回路等のより複雑なアセンブリを、それらの電気的な動作が予め決められていることを条件として備え得る。
【0066】
図示の非限定的な例において、プリント回路1020は、自動車用の照明機能に受動的に寄与する電子部品を備えるサブ回路1023をさらに備えている。これらは、例えば、レジスタRBIN(resistor RBIN)またはサーミスタである。その測定は、光源に供給される電流を較正するフェーズで有用である。第2サブ回路は、プリント回路の他のサブ回路から独立している。
【0067】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ1010で終了する他方のハーネスをプリント回路1020に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ1010がプリント回路のソケット1030に手動で接続された後、所定の電気検証信号が、図示しない装置により、検証用接点1012に供給される。接続が正しい場合、検証用接点は、プリント回路の第2サブ回路1024の端子1025と接触し、電気信号はこのサブ回路を通過する際に変化する。測定装置10により、このようにして変更された電気信号の傾向を測定することができるとともに、接続が成功した(検証信号が所定の態様で変更された)か、失敗した(信号が第2サブ回路1024を通過しなかった)かを結論付けることができる。好適には、測定装置は、事前に構成されたデータプロセッサにより、適切なインターフェースを介して、オペレータに視覚的または聴覚的な通知を提供するように構成される。通知はテストの結果を示唆するため、オペレータは必要であれば再度接続を行うことができる。他の例も可能であるが、電気検証信号は、例えば、正しい接続の場合に電流が第2回路1024を流れたときに降下する所定の強さの電圧を備える。この電位の降下は、当技術分野で知られた手段により測定され得る。
【0068】
好適には、オペレータによるコネクタ1010のプリント回路のソケットへの手動での接続後、第1ステップにおいて、第1電位差が接点1012と接地電位との間に印加される。較正されたレジスタR(resistor R)の値は既知であるため、接点1012とGNDとの間での電圧降下を測定することにより、接続が成功したか否かを検証することができる。コネクタとプリント回路との正しいと検証された接続に続いて、当該照明モジュールの動作に対応する第2ステップにおいて、検証用接点1012にはもう電力が供給されない。また、接点1011に印加される電位は、値RBINまたはサーミスタの抵抗値のいずれかが測定され得るように、または第1サブ回路の端子間の電位差が、発光ダイオードに電流が流れるよう十分に高くなるようにされる。
【0069】
診断後、第2サブ回路1024に、電流はそれ以上流れない。さらに、図2に示すように、単一の接続ワイヤを使用して、測定器10が照明モジュールの複数のプリント回路1020、1020’に並列に接続され得る。全てのプリント回路1020、1020’の較正されたレジスタR(resistors R)の値が同一である場合、測定器により示される等価抵抗は、R/nに等しい。ここで、nは、並列のプリント回路の個数である。したがって、機器は、正しい接続の個数を決定し得るとともに示唆し得る。代替的に、各プリント回路1020、1020’は、異なる値の較正されたレジスタR(resistor R)を有する。したがって、測定器は、当分野で既知の計算により、どの接続が失敗または成功したかを特定し得る。次いで、聴覚的および/または視覚的な通知が生成される。
【0070】
図12の説明図は、本発明の第11の好適な実施形態による電気接続アセンブリ1100を示す。アセンブリは、典型的には接続ハーネスの終端を示すコネクタまたはプラグ1110であって、複数の電気接点1111、1111’と、さらに検証用接点1112と、を備えるプラグ1110を備えている。検証用接点1112は、コネクタとプリント回路との電気的接続を検証するための電気信号を送信することが意図されている。また、アセンブリ1100は、例えばPCB(「プリント回路基板」)等のプリント回路1120も備えているが、本例に限定されない。プリント回路1120は、自動車の照明機能の実施に積極的に寄与する第1電子サブ回路1122を備えている。しかしながら、提案された接続アセンブリが有用であり得る他の用途も想定され得る。図示の非限定的な例において、第1サブ回路1122は、少なくとも1つの発光ダイオードを備えている。発光ダイオードには、それらの端子に図示しない電力供給回路から供給される電位差により電力が供給される。電気接点1111を介して電源をプリント回路1120の第1サブ回路1122に接続可能とするのは、コネクタ1110である。プリント回路1120は、第2電子サブ回路1124をさらに備えている。第2電子サブ回路1124の電子部品は、第1サブ回路1122により実施される照明機能に積極的に寄与しない。第2サブ回路の主な機能は、コネクタ1110がプリント回路1020に設置された対応するソケット1130により保持されている場合に、対応する接点端子1125を介して検証用接点と電気的に相互作用することである。
【0071】
図示例において、図の上部に示す接点1111の1つに、同一電位の接点1112を生成するようにスプライスが行われている。接点1111の電位を検証用接点1112に引き継ぐ効果を有する任意の他の配置は、同等であると想定される。第1サブ回路には、接点1111と接点1111’との電位差により、電力が供給される。第2サブ回路は、コネクタ1110がプリント回路のソケット1130に正しく接続されている場合に、検証用接点1112に接続される接点端子1125を備えている。第2サブ回路は、接点1111’に、ヒューズ素子Fを介して接続されている。これは、好適には、所定の強さの電流が流れたときに自己破壊する較正されたヒューズ部品である。代替的に、ヒューズ素子は、所定の強さの電流の流れを受けると過熱して自己破壊するプリント回路の非常に薄い導電性トラックであってもよい。
【0072】
組立プロセスにおいて、特に、一方のコネクタ1110で終了する他方のハーネスをプリント回路1120に接続するプロセスにおいて、正しい接続についての診断が以下のように行われる。オペレータによりコネクタ1110がソケット1130に手動で接続された後、所定の電気検証信号が、図示しない装置により、検証用接点1112に供給される。接続が正しい場合、検証用接点は、プリント回路の第2サブ回路1124の端子1125と接触し、電気信号はこのサブ回路を通過する際に変化する。図示しない測定装置により、このようにして変更された電気信号の傾向を測定することができるとともに、接続が成功した(検証信号が所定の態様で変更された)か、失敗した(信号が第2サブ回路1124を通過しなかった)かを結論付けることができる。好適には、測定装置は、事前に構成されたデータプロセッサにより、適切なインターフェースを介して、オペレータに視覚的または聴覚的な通知を提供するように構成される。通知はテストの結果を示唆するため、オペレータは必要であれば再度接続を行うことができる。他の例も可能であるが、電気検証信号は、例えば、正しい接続の場合に電流が第2回路1124を流れたときに降下する所定の強さの電圧を備える。この電位の降下は、当技術分野で知られた手段により測定され得る。
【0073】
より具体的には、オペレータによるコネクタ1110のプリント回路1120のソケット1130への手動での接続後、第1ステップにおいて、例えば数mA程度の第1の低い強さの電流が第2サブ回路1124に流れるように、低い値の第1電位差が、検証用接点1112と接点1111’との間に印加される。低い電流の強さの場合、ヒューズはレジスタ(resistor)のように機能し、当フェーズで接点1112と接点1111’との間での電圧降下を測定することにより、正しい接続について結論付けることができる。電流は、第1サブ回路1122の光源を動作させるのに十分な強さを有していない。例えば、その強さは、第1サブ回路1122の発光ダイオードの充電電流の値よりも低い。コネクタとプリント回路との正しいと検証された接続に続いて、当該照明モジュールの動作に対応する第2ステップにおいて、接点1111と接点1111’との間に印加される電位は、より大きな強さの電流が発光ダイオードに流れるようにされる。照明機能の初期動作時に、高い値を有する第2電位差であって、第1サブ回路の発光ダイオードの順方向電圧に少なくとも等しい第2電位差が、接点1111と接点1111’との間に印加される。組立の観点から、検証用接点1112と接点1111’との間に同一の電位差が印加される。この結果、事項破壊閾値よりも大きい第2の高い強さの電流が、ヒューズ部品Fに流れる。前記ヒューズは、このように生成された電流よりも低い閾値強さを受けると自己破壊するように較正されている。ヒューズは、照明モジュールの初期動作時に焼損する。診断後、ヒューズ部品の破壊により開放した第2サブ回路に、電流はそれ以上流れない。
【0074】
全ての実施形態において、診断方法を実施するために、測定器と、さらにラウドスピーカーおよび/またはスクリーン等の聴覚および/または視覚フィードバック装置とを備えた診断装置が提供され得る。これは、好適には、対応するインターフェースと、メモリ要素と、さらに各実施形態に記載の種々のステップを実行するようにプログラミングされたプロセッサとを有するコンピュータである。好適には、診断装置は、それぞれのコネクタへの接続がテストされるべき種々のプリント回路に、電力を前記プリント回路に供給するための駆動回路を経由することなく接続される。
【0075】
当然ながら、記載された実施形態は、本発明の保護範囲を限定するものではない。以上の説明を参照することにより、本発明の範囲を逸脱することなく、他の実施形態が想定され得る。
【0076】
保護範囲は、特許請求の範囲により定義される。
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図12