(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】マイクロ電子デバイスを形成する方法並びに関連するマイクロ電子デバイス、メモリデバイス、及び電子システム
(51)【国際特許分類】
H10B 41/27 20230101AFI20240122BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240122BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240122BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20240122BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20240122BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20240122BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20240122BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20240122BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
H10B41/27
H10B43/27
H01L29/78 371
H01L21/90 D
H01L27/088 E
H01L27/088 H
(21)【出願番号】P 2022522232
(86)(22)【出願日】2020-09-14
(86)【国際出願番号】 US2020050710
(87)【国際公開番号】W WO2021086504
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-04-13
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ルオ シュアンチアン
(72)【発明者】
【氏名】チャリー インドラ ヴィー.
(72)【発明者】
【氏名】ドルハウト ジャスティン ビー.
【審査官】田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0077108(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0081061(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0342530(US,A1)
【文献】米国特許第10388665(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0301374(US,A1)
【文献】米国特許第10347654(US,B1)
【文献】特開2019-161110(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/374868(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 41/27
H10B 43/27
H01L 21/336
H01L 29/788
H01L 29/792
H01L 21/768
H01L 21/8234
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ電子デバイスを形成する方法であって、
マイクロ電子デバイス構造体を形成することであって、前記マイクロ電子デバイス構造体は、
絶縁性構造体と、前記絶縁性構造体と垂直方向に交互になる追加の絶縁性構造体とを含むスタック構造体と、
前記スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する誘電体構造体と、
前記スタック構造体及び前記誘電体構造体
に垂直方向に上にあり、
かつ、前記スタック構造体及び前記誘電体構造体に渡って水平方向に拡張する誘電体材料と
、
を含む
、ことと、
少なくとも前記誘電体材料及び前記誘電体構造体の一部分を除去して、前記誘電体構造体の残余部分の垂直方向に
上にあり
且つ前記誘電体構造体の前記残余部分と少なくとも部分的に水平方向に重なるトレンチを形成す
ることと、
前記トレンチを追加の誘電体材料で実質的に充填すること
と、
を含
む方法。
【請求項2】
前記誘電体材料及び前記誘電体構造体の一部分を除去
してトレンチを形成することは、前記誘電体材料を相互に不連続な2つのセクションに分割するように前記トレンチを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記誘電体材料及び前記誘電体構造体の一部分を除去
してトレンチを形成することは、前記誘電体構造体に水平方向に隣接する前記スタック構造体の一部分を除去することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記誘電体材料及び前記スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張するコンタクト開口部を形成することと、
前記コンタクト開口部内にコンタクト構造体を形成すること
と、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記コンタクト開口部内に前記コンタクト構造体を形成した後に、前記誘電体材料及び前記スタック構造体の前記追加の絶縁性構造体を導電性材料と置換することを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記トレンチを追加の誘電体材料で実質的に充填することは、前記コンタクト開口部を形成する前に前記トレンチを前記追加の誘電体材料で充填することを含む、請求項4及び5の内の一項に記載の方法。
【請求項7】
前記コンタクト開口部に隣接する前記絶縁性構造体の一部分に対して、前記コンタクト開口部に隣接する前記誘電体材料及び前記追加の誘電体材料の一部分を水平方向に窪ませ
て、非平面の水平境界を有する拡大されたコンタクト開口部を形成することと、
前記拡大されたコンタクト開口部内に誘電体ライナー構造体を形成することと、
前記拡大されたコンタクト開口部の残余部分を導電性材料で充填
して前記コンタクト構造体を形成することであって、前記誘電体ライナー構造体は、前記コンタクト構造体と前記スタック構造体との間に水平方向に介在する
、こと
と、
を更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記トレンチを追加の誘電体材料で実質的に充填することは、前記コンタクト開口部を形成した後に
前記トレンチを前記追加の誘電体材料で充填することを含む、請求項4及び5の内の一項に記載の方法。
【請求項9】
前記トレンチを形成した後に前記誘電体材料の上方にマスキング構造体を形成することであって、前記マスキング構造体は、前記トレンチ中に実質的に垂直方向に拡張することなく前記トレンチを覆う
、ことと、
前記マスキング構造体を使用して前記コンタクト開口部を形成することと、
前記コンタクト開口部を形成した後に残る前記マスキング構造体の部分を除去
して、前記トレンチを露出することと、
前記コンタクト開口部及び前記トレンチの水平方向の寸法を拡大することと、
前記コンタクト開口部及び前記トレンチの前記水平方向の寸法を拡大した後に、前記コンタクト開口部及び前記トレンチ内に前記追加の誘電体材料を形成することであって、前記追加の誘電体材料は、前記コンタクト開口部を部分的に充填し、
かつ、前記トレンチを実質的に充填する
、ことと、
前記コンタクト開口部の底部にある前記追加の誘電体材料の部分を除去
して、前記コンタクト開口部内に誘電体ライナー構造体を形成することと、
前記コンタクト開口部の残余部分を導電性材料で充填
して前記コンタクト構造体を形成することであって、前記誘電体ライナー構造体は、前記コンタクト構造体と前記スタック構造体との間に水平方向に介在する
、こと
と、
を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記コンタクト開口部及び前記トレンチの水平方向の寸法を拡大することは、前記コンタクト開口部及び前記トレンチに隣接する前記絶縁性構造体の部分に対して、前記コンタクト開口部及び前記トレンチに隣接する前記誘電体材料及び前記追加の絶縁性構造体の一部分を水平方向に窪ませることを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記スタック構造体の垂直方向に下にある個別の導電性構造体に個々に物理的に接触するように、前記コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかを形成することを更に含む、請求項4及び5の内の一項に記載の方法。
【請求項12】
前記スタック構造体の垂直方向に下にある個別の導電性構造体に個々に物理的に接触するように前記コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかを形成することは
、前記コンタクト構造体の内の前記少なくとも幾つかの水平方向の中心を
、それらと物理的に接触している個別の前記導電性構造体の水平方向の中心からずらすことを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記コンタクト開口部内にコンタクト構造体を形成することは、
長円形の水
平断面形状を有するように前記コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかを形成することを含む、請求項4及び5の内の一項に記載の方法。
【請求項14】
ティア内に配列された垂直方向に交互の導電性構造体及び絶縁構造体を含むスタック構造体であって、前記ティアの各々は、前記導電性構造体の内の1つ及び前記絶縁構造体の内の1つを含む、前記スタック構造体と、
前記スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張し、
かつ、第1の方向に水平方向に拡張する
、充填されたトレンチであって
、
下部部分と、
実質的に非平面の水平境界を含む上部部分であって、前記第1の方向に直交する第2の方向において
前記下部部分よりも大きな
少なくとも1つの水平方向の幅を有する
前記上部部分と
、
を含
む前記充填されたトレンチと、
前記充填されたトレンチ内
にあって且つ前記充填されたトレンチを実質的に完全に充填する少なくとも1つの誘電体構造体と
、
を含む、マイクロ電子デバイス。
【請求項15】
前記充填されたトレンチの前記
下部部分の水平境界は実質的に平面である、請求項14に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項16】
ティア内に配列された垂直方向に交互の導電性構造体及び絶縁構造体を含むスタック構造体であって、前記ティアの各々は、前記導電性構造体の内の1つ及び前記絶縁構造体の内の1つを含む、前記スタック構造体と、
前記スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張し、かつ、第1の方向に水平方向に拡張する、充填されたトレンチであって、
下部部分と、
前記第1の方向に直交する第2の方向において前記下部部分よりも大きな水平方向の幅を有する上部部分と、
を含む前記充填されたトレンチと、
前記充填されたトレンチ内の少なくとも1つの誘電体構造体と、
前記スタック構造体の下にあ
るソースティアであって、
導電性ソース構造体と、
相互に及び前記導電性ソース構造体から水平方向に分離された個別の導電性構造体と
、
を含む
前記ソースティアと、
前記スタック構造体を貫通して前記ソースティアの前記個別の導電性構造体まで垂直方向に拡張するコンタクト構造体と、
前記コンタクト構造体と前記スタック構造体との間に水平方向に介在する誘電体ライナー構造体と
、
を含む
、マイクロ電子デバイス。
【請求項17】
前記コンタクト構造体は卵形の水
平断面形状を有し、
前記コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかの水平方向の中心は、前記コンタクト構造体の内の前記幾つかに物理的に接触する前記個別の導電性構造体の内の少なくとも幾つかの水平方向の中心からず
れている、
請求項
16に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項18】
前記スタック構造体の前記ティアの内の少なくとも幾つかの縁を含むステップを有する階段構造体と、
前記階段構造体の前記ステップ上にあり、前記第1の方向の前記コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかと水平方向に交互になる追加のコンタクト構造体と
、
を更に含む、請求項
16に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項19】
少なくとも1つの導電性構造体と前記少なくとも1つの導電性構造体に垂直方向に隣接する少なくとも1つの絶縁構造体とを各々含むティアを含むスタック構造体と、
前記スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張
する、誘電体で充填されたトレンチであって、
該トレンチの各々が、
下部部分と、
前記下部部分よりも
大きな1つ以上
の水平方向の幅を有する上部部分と
、
を含む
、前記誘電体で充填されたトレンチと、
前記スタック構造体の前記ティアの縁を含むステップを有する階段構造体と、
前記スタック構造体の下にあ
るソースティアであって、
ソースプレートと、
相互に及び前記ソースプレートから分離された個別の導電性構造体と
、
を含む、
前記ソースティアと、
前記スタック構造体を通って垂直方向に拡張し、
かつ、前記ソースティアの前記個別の導電性構造体に接触するピラー構造体
であって、前記ピラー構造体は、長円形の水平断面形状を有し、前記ピラー構造体の水平方向の中心は、それらに接触している前記個別の導電性構造体の水平方向の中心からずれている、前記ピラー構造体と、
前記階段構造体の前記ステップ上にあり、
かつ、前記ピラー構造体の内の幾つかと水平方向に交互になるアクセス線コンタクト構造体と、
前記スタック構造体の上にあるデータ線と、
前記スタック構造体を通って拡張し、
かつ、前記ソースプレート及び前記データ線に電気的に接続された
、メモリセルの垂直方向に拡張するストリングのアレイと、
前記アクセス線コンタクト構造体に電気的に接続されたアクセス線と、
前記ソースティアの垂直方向に下にあり、
かつ、メモリセルの垂直方向に拡張するストリングの前記アレイの水平境界内にある
、CMOS回路を含む制御デバイスであって
、前記ソースプレート、前記データ線、及び前記アクセス線に電気的に結合され
る前記制御デバイスと
、
を含むメモリデバイス。
【請求項20】
前記誘電体で充填されたトレンチは、酸化アルミニウムで少なくとも部分的に充填される、請求項
19に記載のメモリデバイス。
【請求項21】
前記誘電体で充填されたトレンチと水平方向に交互になり、
かつ、前記スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張する
、追加の誘電体で充填されたトレンチ
を更に含み、前記追加の誘電体で充填されたトレンチは、前記スタック構造体を複数のブロックに分割し、前記誘電体で充填されたトレンチは、前記ブロックの各々を複数のサブブロックに分割する
、請求項
19に記載のメモリデバイス。
【請求項22】
入力デバイスと、
出力デバイスと、
前記入力デバイス及び前記出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、
前記プロセッサデバイスに動作可能に結合され、
かつ、マイクロ電子デバイス構造体を含むメモリデバイスと、
を含む電子システムであって、
前記マイクロ電子デバイス構造体は、
導電性構造体と前記導電性構造体に垂直方向に隣接する誘電体構造体とを各々含むティアを含むスタック構造体と、
前記スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張し、
かつ、誘電体材料で充填されたトレンチと、
前記トレンチと水平方向に交互になり、
かつ、前記スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する追加のトレンチであって、前記追加のトレンチの内の少なくとも1つは、
実質的に完全に追加の誘電体材料で充填され
、かつ、
下部部分と、
実質的に非平面の水平境界を有する上部部分であって、前記下部部分よりも大きな少なくとも1つの水平方向の幅を有する前記上部部分と、
を含む、前記追加のトレンチと、
前記スタック構造体の垂直方向に下方にあ
るソースティアであって、
ソース構造体と、
相互に及び前記ソース構造体から電気的に絶縁された個別の導電性構造体と、
を含む前記ソースティアと、
前記スタック構造体を通って前記ソースティアの前記個別の導電性構造体まで垂直方向に拡張する導電性ピラーと
、
を含
む、電子システム。
【請求項23】
前記メモリデバイスは、マルチデッキ3D NANDフラッシュメモリデバイスを含む、請求項
22に記載の電子システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
この出願は、“Methods of Forming Microelectronic Devices, and Related Microelectronic Devices, Memory Devices, and Electronic Systems”に対して2019年10月29日に出願された米国特許出願シリアル番号16/667,719に対する特許協力条約の8条の下で利益を主張する、2020年9月14日に出願され、日本を指定し、2021年5月6日に国際特許公開WO2021/086504A1として英語で公開された国際特許出願PCT/US2020/050710の国内段階のエントリである。
【0002】
[技術分野]
開示は、様々な実施形態において、一般的に、マイクロ電子デバイスの設計及び製造の分野に関する。より具体的には、開示は、マイクロ電子デバイスを形成する方法、並びに関連するマイクロ電子デバイス、メモリデバイス、及び電子システムに関する。
【0003】
マイクロエレクトロニクス業界の継続的な目標は、不揮発性メモリデバイス(例えば、NANDフラッシュメモリデバイス)等のメモリデバイスのメモリ密度(例えば、メモリダイ当たりのメモリセルの数)を増やすことである。不揮発性メモリデバイスにおいてメモリ密度を高める一方法は、垂直メモリアレイ(“3次元(3D)メモリアレイ”とも称される)アーキテクチャを利用することである。従来の垂直メモリアレイは、導電性構造体及び誘電体材料のティアを含む1つ以上のデッキ(例えば、スタック構造体)内の開口部を通って拡張する垂直メモリストリングを含む。各垂直メモリストリングは、垂直方向に積み重ねられたメモリセルの直列の組み合わせに直列に結合された少なくとも1つの選択デバイスを含み得る。そうした構成は、トランジスタの従来の平面(例えば、2次元)配置を備えた構造体と比較して、ダイ上にアレイを上向きに(例えば、垂直方向に)構築することによって、ダイ面積(すなわち、消費される活性化表面の長さ及び幅)の単位で、より多数のスイッチングデバイス(例えば、トランジスタ)を配置することを可能にする。
【0004】
垂直メモリアレイアーキテクチャは、一般的に、メモリデバイスのデッキのティアの導電性構造体(例えば、スタック構造体)とアクセス線(例えば、ワード線)との間の電気的接続を含み、その結果、垂直メモリアレイのメモリセルは、書き込み、読み出し、又は消去作用に対して一意に選択され得る。そうした電気的接続を形成する一方法は、メモリデバイスのデッキのティアの縁(例えば、水平端)にいわゆる“階段”(又は“階段ステップ”)構造体を形成することを含む。階段構造体は、導電性構造体のコンタクト領域を画定する個々の“ステップ”を含み、その上に、導電性コンタクト構造体は、導電性構造体への電気的アクセスを提供するように位置付けられ得る。
【0005】
垂直メモリアレイ技術が進歩するにつれて、複数のデッキ(例えば、デュアルデッキ)構成を示すようにメモリデバイスを形成することによって、向上したメモリ密度が提供されてきた。例えば、ある従来のデュアルデッキ構成体では、幾つかの垂直メモリストリングは上部デッキ(例えば、上部スタック構造体)内に配置され、追加の垂直メモリストリングは、上部デッキの下にある下部デッキ(例えば、下部スタック構造体)内に配置される。上部デッキの垂直メモリストリングは、(例えば、導電性相互接続構造体を介して)下部デッキの追加の垂直メモリストリングに電気的に結合され得、又は上部デッキの垂直メモリストリングは、(例えば、介在する誘電体材料を介して)下部デッキの追加の垂直メモリストリングから電気的に絶縁され得る。残念ながら、機構のパッキング密度が増加し、形成エラーに対するマージンが減少するにつれて、従来のメモリデバイスの形成方法及び関連する構成は、所望のメモリデバイスの性能、信頼性、及び耐久性が低下し得る望ましくない応力(例えば、エッチング応力に渡るアクセス線の接触)、欠陥(例えば、アクセス線のコンタクトパンチスルー)、及び電流リーク(例えば、選択ゲート電流リーク、アクセス線電流リーク)をもたらした。
【0006】
したがって、マイクロ電子デバイスを形成する従来の方法の問題を軽減しつつ、メモリ密度の向上を促進するマイクロ電子デバイスを形成する新たな方法、並びに新たなマイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)構成、及び新たなマイクロ電子デバイス構成を含む新たな電子システムに対する必要性が残っている。
【発明の概要】
【0007】
幾つかの実施形態では、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、マイクロ電子デバイス構造体を形成することを含む。マイクロ電子デバイス構造体は、絶縁性構造体と絶縁性構造体と垂直方向に交互になる追加の絶縁性構造体とを含むスタック構造体と、スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する誘電体構造体と、スタック構造体及び誘電体構造体に渡って垂直方向に重なり、水平方向に拡張する誘電体材料とを含む。少なくとも誘電体材料及び誘電体構造体の一部分は、誘電体構造体の残余部分の垂直方向に上にあり、少なくとも部分的に水平方向に重なるトレンチを形成するために除去される。トレンチは、追加の誘電体材料で実質的に充填される。
【0008】
追加の実施形態では、マイクロ電子デバイスは、スタック構造体と、スタック構造体を通って部分的に垂直に拡張し、第1の方向に水平方向に拡張する充填されたトレンチと、充填されたトレンチ内の少なくとも1つの誘電体構造体とを含む。スタック構造体は、ティア内に配列された垂直方向に交互の導電性構造体及び絶縁構造体を含む。ティアの各々は、導電性構造体の内の1つと絶縁構造体の内の1つとを含む。充填されたトレンチは、下部部分と、下部部分よりも第1の方向に直交する第2の方向により大きな水平方向の幅を有する上部部分とを含む。
【0009】
更なる実施形態では、メモリデバイスは、スタック構造体と、スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張する誘電体で充填されたトレンチと、階段構造体と、ソースティアと、ピラー構造体と、アクセス線コンタクト構造体と、データ線と、メモリセルの垂直に拡張するストリングのアレイと、アクセス線と、制御デバイスとを含む。スタック構造体は、少なくとも1つの導電性構造体と、少なくとも1つの導電性構造体に垂直方向に隣接する少なくとも1つの絶縁構造体とを各々含むティアを含む。誘電体で充填されたトレンチは、下部部分と、下部部分よりも1つ以上の大きな水平方向の幅を有する上部部分とを含む。階段構造体は、スタック構造体のティアの縁を含むステップを有する。ソースティアは、スタック構造体の下にあり、ソースプレートと、相互に及びソースプレートから分離された個別の導電性構造体と含む。ピラー構造体は、スタック構造体を垂直方向に通って拡張し、ソースティアの個別の導電性構造体に接触する。アクセス線コンタクト構造体は、階段構造体のステップ上にあり、ピラー構造体の内の幾つかと水平方向に交互になる。データ線はスタック構造体の上にある。メモリセルの垂直方向に拡張するストリングのアレイは、スタック構造体を通って拡張し、ソースプレート及びデータ線に電気的に接続される。アクセス線は、アクセス線コンタクト構造体に電気的に接続される。制御デバイスは、ソースティアの垂直方向に下にあり、メモリセルの垂直方向に拡張するストリングのアレイの水平境界内にあるCMOS回路を含む。制御デバイスは、ソースプレート、データ線、及びアクセス線に電気的に結合される。
【0010】
更に別の実施形態では、電子システムは、入力デバイスと、出力デバイスと、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、プロセッサデバイスに動作可能に結合されたメモリデバイスとを含む。メモリデバイスは、導電性構造体と導電性構造体に垂直方向に隣接する誘電体構造体とを各々含むティアを含むスタック構造体と、スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張し、誘電体材料で充填されたトレンチと、トレンチと水平方向に交互になり、スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する追加のトレンチであって、追加のトレンチの内の少なくとも1つは、非平面の水平境界を有し、追加の誘電体材料で充填される、該追加のトレンチと、スタック構造体の垂直方向に下方にあり、ソース構造体と相互に及び該ソース構造体から電気的に絶縁された個別の導電性構造体とを含むソースティアと、スタック構造体を通ってソースティアの個別の導電性構造体まで垂直方向に拡張する導電性ピラーとを含む少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図1B】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図1C】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図1D】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図1E】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図1F】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図1G】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図1H】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図2A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図2B】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図2C】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。
【
図3A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスの部分的断面斜視図である。
【
図3B】
図3Aに示したマイクロ電子デバイスの一部分の部分的上面図である。
【
図4】開示の実施形態に従った電子システムを説明する概略的ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明は、開示の実施形態の完全な説明を提供するために、材料の組成、形状、及びサイズ等の具体的詳細を提供する。しかしながら、開示の実施形態がこれらの具体的詳細を用いることなく実践され得ることを当業者は理解するであろう。実際、開示の実施形態は、業界で用いられる従来のマイクロ電子デバイス製造技術と併せて実践され得る。また、以下で提供される説明は、マイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)を製造するための完全なプロセスフローを形成しない。以下に説明する構造体は、完全なマイクロ電子デバイスを形成しない。開示の実施形態を理解するために必要なそれらのプロセス作用及び構造体のみが以下に詳細に説明される。構造体から完全なマイクロ電子デバイスを形成するための追加の作用は、従来の製造技術によって実施され得る。
【0013】
本明細書に提示する図面は、例証のみを目的とし、特定の材料、コンポーネント、構造体、デバイス、又はシステムの実際の図を意味しない。例えば、製造技術及び/又は公差の結果として、図面に描写される形状からの変化が予想される。したがって、本明細書に説明する実施形態は、説明するように特定の形状又は領域に限定されると解釈されるべきではなく、例えば、製造からもたらされる形状の逸脱を含む。例えば、ボックス型として例証され又は説明される領域は、粗い及び/又は非線形の機構を有し得、円形として例証され又は説明される領域は、幾つかの粗い及び/又は線形の機構を含み得る。更に、説明される鋭角は丸みを帯び得、その逆も然りである。したがって、図に説明される領域は、本質的に概略的であり、それらの形状は、領域の正確な形状を説明することを意図せず、本特許請求の範囲を限定しない。図面は必ずしも縮尺通りではない。また、図間で共通の要素は、同じ数的指定を維持し得る。
【0014】
本明細書で使用するとき、“メモリデバイス”は、メモリ機能を含むがこれに限定されないマイクロ電子デバイスを意味し、含む。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語“垂直”、“縦”、“水平”、及び“横”は、構造体の主平面に言及し、地球の重力場により必ずしも定義されない。“水平”又は“横”方向は、構造体の主平面に実質的に平行な方向である一方、“垂直”又は“縦”方向は、構造体の主平面に実質的に垂直な方向である。構造体の主平面は、構造体の他の表面と比較して相対的に大きな面積を有する構造体の表面によって定義される。
【0016】
本明細書で使用するとき、相互に“隣接する”と説明する機構(例えば、領域、構造体、デバイス)は、相互に最も近接する(例えば、最も近い)位置にある開示した一体性(又は複数の一体性)の機構を意味し、含む。“隣接する”機構の開示した一体性(又は複数の一体性)と一致しない追加の機構(例えば、追加の領域、追加の構造体、追加のデバイス)は、“隣接する”機構間に配備され得る。言い換えると、“隣接する”機構は、“隣接する”機構間に他の機能が介在しないように、相互に直接隣接して位置付けられ得、又は“隣接する”機構は、少なくとも1つの“隣接する”機構と関連付けられたもの以外の一体性を有する少なくとも1つの機構が“隣接する”機構間に位置付けられるように、相互に間接的に隣接して位置付けらされ得る。したがって、相互に“垂直方向に隣接する”として説明する機構は、相互に最も垂直方向に近接して(例えば、垂直方向に最も近くに)配置された開示した一体性(又は複数の一体性)の機構を意味し、含む。更に、相互に“水平に隣接する”と説明する機構は、相互に最も水平方向に近接して(例えば、水平方向に最も近くに)配置された開示した一体性(又は複数の一体性)の機構を意味し、含む。
【0017】
本明細書で使用するとき、“下にある”、“下方”、“下部”、“底”、“上方”、“上部”、“最上部”、“前”、“後”、“左”、及び“右”等の空間的に相対的な用語は、図に説明するように、ある要素又は機構の別の要素又は機構との関係を説明するように、説明を容易にするために使用され得る。特に明記されていない限り、空間的に相対的な用語は、図に描写された方向に加えて、材料の様々な方向を包含することを意図する。例えば、図内の材料が反転された場合、他の要素又は機構の“下方”又は“下にある”又は“下”又は“底にある”として説明する要素は、他の要素又は機構の“上方”に又は“最上部に”向けられるであろう。したがって、用語“下方”は、該用語が使用される文脈に依存して、上方及び下方の両方の向きを包含し得、このことは当業者に明らかであろう。材料は、他の方法で向けられ(例えば、90度回転され、反転され、転置され)得、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は、それに応じて解釈され得る。
【0018】
本明細書で使用するとき、単数形“a”、“an”、及び“the”は、文脈が明らかに他のことを指し示さない限り、複数形も含むことを意図する。
【0019】
本明細書で使用するとき、“及び/又は”は、関連する列挙された項目の内の1つ以上のありとあらゆる組み合わせを含む。
【0020】
本明細書で使用するとき、用語“構成される”は、予め決定された方法で、少なくとも1つの機構の動作を容易にする少なくとも1つの機構(例えば、少なくとも1つの構造体、少なくとも1つの領域、少なくとも1つの装置)のサイズ、形状、材料組成、向き、及び配置を指す。
【0021】
本明細書で使用するとき、句“に結合される”は、直接のオーム接続を通じて又は間接接続を通じて(例えば、別の構造体を介して)電気的に接続される等、相互に動作可能に接続される構造体を指す。
【0022】
本明細書で使用するとき、所与のパラメータ、特性、又は条件に関する用語“実質的に”は、該所与のパラメータ、特性、又は条件が許容可能な公差内等、ある程度の不一致で満たされることを当業者が理解するであろう程度を意味し、含む。例として、実質的に満たされる特定のパラメータ、特性、又は条件に依存して、該パラメータ、特性、又は条件は、少なくとも90.0パーセント満たされ得、少なくとも95.0パーセント満たされ得、少なくとも99.0パーセント満たされ得、少なくとも99.9%満たされ得、100.0パーセントさえ満たされ得る。
【0023】
本明細書で使用するとき、特定のパラメータに対する数値に関する“約”又は“凡そ”は、該数値、及び特定のパラメータに対する許容可能な公差内であると当業者が理解するであろう数値からの分散の程度を含む。例えば、数値に関する“約”又は“凡そ”は、数値の95.0パーセント~105.0パーセントの範囲内、数値の97.5パーセント~102.5パーセントの範囲内、数値の99.0パーセント~101.0パーセントの範囲内、数値の99.5パーセント~100.5パーセントの範囲内、又は数値の99.9パーセント~100.1パーセントの範囲等の数値の90.0パーセント~110.0パーセントの範囲内の追加の数値を含み得る。
【0024】
図1A~
図1Hは、マイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)を形成する方法の実施形態を説明する簡略的部分断面図である。以下に提供する説明と共に、本明細書に説明する方法及び構造体が様々なデバイスのために及び様々なデバイスにおいて使用され得ることは、当業者には容易に明らかであるであろう。
【0025】
図1Aを参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100は、スタック構造体102、スタック構造体102の下のソースティア104、スタック構造体102中に拡張する誘電体構造体106、スタック構造体102及び誘電体構造体106の上又は上方にある第1の誘電体材料108、並びに第1の誘電体材料108の上又は上方にある第2の誘電体材料110を含むように形成され得る。
【0026】
スタック構造体102は、ティア118内に配列された垂直方向に交互の(例えば、Z方向の)一連の絶縁性構造体112及び追加の絶縁性構造体114を含む。スタック構造体102のティア118の各々は、追加の絶縁性構造体114の内の少なくとも1つに垂直方向に隣接する絶縁性構造体112の内の少なくとも1つを含み得る。スタック構造体102は、所望の量のティア118を含み得る。例えば、スタック構造体102は、交互の絶縁性構造体112及び追加の絶縁性構造体114の10(10)個以上のティア118、25(25)個以上のティア118、50(50)個以上のティア118、100(100)個以上のティア118、150(150)個以上のティア118、又は200(200)個以上のティア118を含み得る。
【0027】
スタック構造体102のティア118の絶縁性構造体112は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、酸化ケイ素(SiOx)、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化ハフニウム(HfOx)、酸化ニオブ(NbOx)、酸化チタン(TiOx)、酸化ジルコニウム(ZrOx)、酸化タンタル(TaOx)、及び酸化マグネシウム(MgOx)の内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、窒化ケイ素(SiNy))、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、酸窒化ケイ素(SiOxNy))、並びに少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド材料(例えば、シリコンカルボキシナイトライド(SiOxCzNy))の内の1つ以上等の少なくとも1つの電気的絶縁性材料で形成され得、含み得る。本明細書の“x”、“y”、及び“z”の内の1つ以上を含む式(例えば、SiOx、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、SiNy、SiOxNy、SiOxCzNy)は、別の元素(例えば、Si、Al、Hf、Nb、Ti)のあらゆる原子に対するある元素の“x”原子、別の元素の“y”原子、及び追加の元素“z”原子(存在する場合)の平均比を含む材料を表す。該式は、相対的な原子比を表し、厳密な化学構造体ではないので、絶縁性構造体112は、1つ以上の化学量論的化合物及び/又は1つ以上の非化学量論的化合物を含み得、“x”、“y”、及び“z”(存在する場合)の値は整数であり得、又は非整数であり得る。本明細書で使用するとき、用語“非化学量論的化合物”は、明確に定義された自然数の比により表されなくてもよく、定比例の法則に違反する元素組成を有する化合物を意味し、含む。幾つかの実施形態では、絶縁性構造体112は、SiOx(例えば、SiO2)で形成され、含む。絶縁性構造体112の各々は、少なくとも1つの電気的絶縁性材料の実質的に均一な分布、又は少なくとも1つの電気的絶縁性材料の実質的に不均一な分布を個々に含み得る。幾つかの実施形態では、スタック構造体102のティア118の各々の絶縁性構造体112の各々は、電気的絶縁性材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、スタック構造体102のティア118の内の少なくとも1つの絶縁性構造体112の内の少なくとも1つは、少なくとも1つの電気的絶縁性材料の実質的に不均一な分布を示す。絶縁構造体112は、例えば、少なくとも2つの異なる電気的絶縁性材料のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、含み得る。スタック構造体102のティア118の各々の絶縁性構造体112は、各々、実質的に平面であり得、所望の厚さを個々に各々示し得る。
【0028】
追加の絶縁性構造体114は、絶縁性構造体112の電気的絶縁性材料に対して選択的にエッチング可能である少なくとも1つの追加の電気的絶縁性材料で形成され得、含み得る。本明細書で使用するとき、約10(10)倍(10倍)大きい、約20倍(20倍)大きい、又は約40倍(40倍)大きい等、材料が別の材料のエッチング速度よりも少なくとも約5倍(5倍)大きなエッチング速度を示す場合、材料は、別の材料に対して“選択にエッチング可能”である。追加の絶縁性構造体114の材料組成は、絶縁性構造体112の材料組成とは異なり、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド材料(例、SiOxCzNy)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、追加の絶縁性構造体114は、SiNy(例えば、Si3N4)で形成され、含む。追加の絶縁性構造体114の各々は、少なくとも1つの追加の電気的絶縁性材料の実質的に均一な分布、又は少なくとも1つの追加の電気的絶縁性材料の実質的に不均一な分布を個々に含み得る。幾つかの実施形態では、スタック構造体102のティア118の各々の追加の絶縁性構造体114の各々は、追加の電気的絶縁性材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、スタック構造体102のティア118の内の少なくとも1つの追加の絶縁性構造体114の内の少なくとも1つは、少なくとも1つの追加の電気的絶縁性材料の実質的に不均一な分布を示す。追加の絶縁構造体114は、例えば、少なくとも2つの異なる追加の電気的絶縁性材料のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、含み得る。スタック構造体102のティア118の各々の追加の絶縁性構造体114は、各々、実質的に平面であり得、所望の厚さを個々に各々示し得る。
【0029】
ソースティア104は、スタック構造体102の垂直方向に(例えば、Z方向に)下にあり、少なくとも1つのソース構造体120(例えば、ソースプレート)と、ソース構造体120及び相互から水平方向に分離された個別の導電性構造体121(例えば、個別の導電性アイランド構造体)とを含む。ソース構造体120及び個別の導電性構造体121は、マイクロ電子デバイス構造体100内で相互に実質的に同じ垂直方向の位置に(例えば、Z方向に)配置され得る。少なくとも1つの誘電体材料は、個別の導電性構造体121間に水平方向に挿入され得、個別の導電性構造体121とソース構造体120との間にも水平方向に挿入され得る。別の言い方をすれば、誘電体材料は、ソースティア104の水平方向に隣接する個別の導電性構造体121の間に水平方向に介在し得、分離し得、ソースティア104のソース構造体120と個別の導電性構造体121との間にも水平方向に介在し得る。
【0030】
ソース構造体120及び個別の導電性構造体121は、金属(例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pa)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al))、合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、マグネシウム(Mg)基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電性ドープ半導体材料(例えば、導電性ドープポリシリコン、導電性ドープゲルマニウム(Ge)、導電性ドープシリコンゲルマニウム(SiGe))、及び導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)の内の1つ以上等の少なくとも1つの導電性材料で各々個々に形成され、含む。幾つかの実施形態では、ソース構造体120及び個別の導電性構造体121は、相互に実質的に同じ材料組成を有する。別の言い方をすれば、ソース構造体120及び個別の導電性構造体121は、相互に同じ導電性材料で形成され得、含み得る。例えば、ソース構造体120及び個別の導電性構造体121は、導電性材料を(例えば、所定のレチクル構成を使用して)パターニングすることによって形成され(例えば、実質的に同時に形成され)得る。
【0031】
図1Aを引き続き参照すると、誘電体構造体106は、スタック構造体102中に部分的に垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張し得る。誘電体構造体106は、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体100の後続の処理(例えば、いわゆる“ゲート置換”又は“ゲートラスト”処理)を通じて、選択ゲート構造体(例えば、上部選択ゲート構造体、そうしたドレイン側選択ゲート(SGS))の後続の形成の間又は後に部分的障壁として機能し得る。誘電体構造体106は、スタック構造体102の幾つかの(例えば、2つ以上の)上部ティア118を通って垂直方向に拡張するスロット(例えば、トレンチ、スリット、開口部)を実質的に充填し得る。
図1Aに示すように、誘電体構造体106の上面は、スタック構造体102の最上面(例えば、スタック構造体102の最上部のティア118の最上部の追加の絶縁構造体114の最上面)と実質的に同一平面であるように形成され得る。
【0032】
誘電体構造体106は、少なくとも1つの誘電体材料で形成され得、含み得る。スタック構造体102の追加の絶縁性構造体114の追加の電気的絶縁性材料は、誘電体構造体106の誘電体材料に対して選択的にエッチング可能であり得る。誘電体構造体106の材料組成は、追加の絶縁性構造体114の材料組成とは異なり、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、並びに少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体構造体106は、AlOx(例えば、Al2O3)で形成され、含む。誘電体構造体106は、誘電体材料の実質的に均一な分布、又は誘電体材料の実質的に不均一な分布を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体構造体106は、誘電体材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、誘電体構造体106は、誘電体材料の実質的に不均一な分布を示す。誘電体構造体106は、例えば、少なくとも2つの異なる誘電体材料のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、含み得る。
【0033】
第1の誘電体材料108は、スタック構造体102の最上部のティア118の上又は上方に、及びスタック構造体102中に垂直方向に拡張する誘電体構造体106の上又は上方に形成される。第1の誘電体材料108は、マイクロ電子デバイス構造体100の後続の処理(例えば、コンタクト開口部のエッチング等のエッチング)の間にスタック構造体102上に加えられる応力(例えば、オーバーエッチング応力)を軽減(例えば、緩和、低減)するために用いられ得る。幾つかの実施形態では、第1の誘電体材料108は、スタック構造体102及び誘電体構造体106の最上面の上及びそれらに渡って実質的に連続的に拡張するように形成される。第1の誘電体材料108及びスタック構造体102の組み合わせは、誘電体構造体106を実質的に取り囲み得る。
【0034】
第1の誘電体材料108は、スタック構造体102の絶縁性構造体112の電気的絶縁性材料及び誘電体構造体106の誘電体材料に対して選択的にエッチング可能である少なくとも1つの誘電体材料で形成され得、含み得る。第1の誘電体材料108の材料組成は、絶縁性構造体112及び誘電体構造体106の材料組成とは異なり、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、並びに少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド材料(例えば、SiOxCzNy)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、第1の誘電体材料108は誘電体窒化物材料を含む。第1の誘電体材料108の材料組成は、追加の絶縁性構造体114の材料組成と実質的に同じであり得、又は追加の絶縁性構造体114の材料組成とは異なり得る。第1の誘電体材料108は、実質的に均質であり得、又は実質的に不均一であり得る。幾つかの実施形態では、第1の誘電体材料108は実質的に均質である。追加の実施形態では、第1の誘電体材料108は実質的に不均一である。第1の誘電体材料108は、実質的に平面であり得、所望の厚さを示し得る。
【0035】
図1Aを引き続き参照すると、第2の誘電体材料110は、第1の誘電体材料108の表面の上又は上方に形成され得る。幾つかの実施形態では、第2の誘電体材料110は、第1の誘電体材料108の最上面の上及びそれに渡って実質的に連続的に拡張するように形成される。
【0036】
第2の誘電体材料110は、少なくとも1つの誘電体材料で形成され得、含み得る。スタック構造体102の第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114の材料は、第2の誘電体材料110に対して選択的にエッチング可能であり得る。第2の誘電体材料110の材料組成は、第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114の材料組成とは異なり、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、並びに少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、第2の誘電体材料110は、SiOx(例えば、SiO2)で形成され、含む。第2の誘電体材料110は、実質的に均質であり得、又は実質的に不均質であり得る。幾つかの実施形態では、第2の誘電体材料110は実質的に均質である。追加の実施形態では、第2の誘電体材料110は実質的に不均一である。第2の誘電体材料110は、実質的に平面であり得、所望の厚さを示し得る。
【0037】
スタック構造体102(そのティア118を含む)、ソースティア104、及び誘電体構造体106、第1の誘電体材料108、及び第2の誘電体材料110は、従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス、従来のフォトリソグラフィプロセス、従来の材料除去プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得、それらは本明細書では詳細には説明されない。
【0038】
図1Bを次に参照すると、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、誘電体構造体106、及びスタック構造体102の一部分は、トレンチ122(例えば、スロット、スリット、開口部)を形成するために除去され得る。トレンチ122は
、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、及び
、スタック構造体102の上部のティア118の内の1つ以上(例えば、2つ以上)を通って誘電体構造体106の残余の(例えば、除去されていない)部分の上面まで垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張し得る。トレンチ122は、第1の誘電体材料108及び第2の誘電体材料110の水平方向の連続性を破壊(例えば、終端)し得、誘電体構造体106の残余部分の上面を露出し得る。追加の実施形態では、トレンチ122は、第2の誘電体材料110及び第1の誘電体材料108を通って、誘電体構造体106の残余部分の上面まで垂直方向に拡張するが、スタック構造体102の最上部のティア118を貫通して垂直方向に拡張しない。例えば、トレンチ122の底部は、スタック構造体102の最上部のティア118の下部垂直境界の上方に配置され得る。更なる実施形態では、トレンチ122は、誘電体構造体106の全体を垂直方向に拡張する。例えば、トレンチ122の底部は、誘電体構造体106の下部垂直境界に又はその下方に配置され得る。トレンチ122は、誘電体構造体106と少なくとも部分的に水平方向に(例えば、X方向に)整列し得る。例えば、
図1Aに示すように、トレンチ122の水平中心線は、誘電体構造体106の水平中心線と実質的に水平方向に整列され得る。
【0039】
トレンチ122は、所望の水平方向の断面形状及び所望の水平方向の寸法(例えば、幅、長さ)を示すように形成され得る。幾つかの実施形態では、トレンチ122は、長方形の水平方向の断面形状(例えば、方形の断面形状)を示すように形成される。第1の水平方向(例えば、X方向)におけるトレンチ122の水平方向の寸法(例えば、幅)は、第2の水平方向(例えば、X方向に直交する方向)であるトレンチ122の別の水平方向の寸法(例えば、長さ)よりも短くてもよい。トレンチ122は、誘電体構造体106に及びそれに沿って、第1の誘電体材料108及び第2の誘電体材料110を実質的に(例えば、完全に)水平方向に区分(例えば、実質的に水平方向に分割)し得る。幾つかの場合、トレンチ122の(例えば、X方向における)幅は、誘電体構造体106の(例えば、X方向における)幅よりも大きくなるように形成される。トレンチ122の幅は、例えば、誘電体構造体106の幅よりも約1パーセント~約20パーセント大きい(例えば、約5パーセント~約15パーセント大きい)範囲内であり得る。追加の実施形態では、トレンチ122の幅は、誘電体構造体106の幅以下であるように形成される。
【0040】
トレンチ122は、従来の材料除去プロセス(例えば、従来のドライエッチングプロセス等の従来のエッチングプロセス)等の従来のプロセス及び従来の処理装置を使用して形成され得、それらは本明細書では詳細には説明されない。非限定的な例として、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、誘電体構造体106、及びスタック構造体102は、それらの部分を選択的に除去し、トレンチ122を形成するために、異方性エッチング(例えば、反応性イオンエッチング(RIE)、ディープRIE、プラズマエッチング、反応性イオンビームエッチング、及び化学的に支援されたイオンビームエッチングの1つ以上等の異方性ドライエッチング)に供され得る。
【0041】
図1Cを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100の露出面の上方にマスキング構造体124が形成され(例えば、非コンフォーマルに形成され)得る。マスキング構造体124は、トレンチ122をマスキング構造体124の材料で実質的に充填することなく、トレンチ122の外側のマイクロ電子デバイス構造体100の表面の上又上方に形成され得る。
図1Cに示すように、マスキング構造体124の材料は、トレンチ122中に垂直方向に部分的に拡張し得るが、トレンチ122の体積の(例えば、約60パーセント以上大きい、約70パーセント以上大きい、約80パーセント以上大きい、又は約90パーセント以上大きい等、50パーセントを超える)少なくとも大部分は、マスキング構造体124の材料で充填されないままであり得る。例えば、マスキング構造体124の材料は、第2の誘電体材料110の上部垂直境界(例えば、上面)の下方に垂直方向に拡張し得るが、第1の誘電体材料108の上部垂直境界(例えば、上面)の上方で終端し得る。
【0042】
マスキング構造体124は、以下で更に詳細に説明するように、ソースティア104まで垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張する開口部(例えば、アパーチャ、ビア)を形成するために、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、誘電体構造体106、及びスタック構造体102の一部分(例えば、絶縁性構造体112の一部分及び追加の絶縁性構造体114の一部分を含む、ティア118の一部分)をパターニングするためのエッチングマスクとして使用するのに適した少なくとも1つの材料(例えば、少なくとも1つのハードマスク材料)で形成され得、含み得る。非限定的な例として、マスキング構造体124は、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、誘電体構造体106、及びスタック構造体102の材料に対するエッチング選択性を有する1つ以上のハードマスク材料で形成され得、含み得る。幾つかの実施形態では、マスキング構造体124は、アモルファスカーボン及びドープアモルファスカーボン(例えば、約1重量%のホウ素と約40重量%のホウ素との間、及び約99重量%の炭素と約60重量%の炭素との間等、少なくとも1重量パーセント(wt%)のホウ素と少なくとも20重量%の炭素とを含むホウ素ドープアモルファスカーボン等のホウ素ドープアモルファスカーボン)の内の1つ以上を含む。
【0043】
マスキング構造体124は、物理気相成長(“PVD”)、化学気相成長(“CVD”)、原子層堆積(“ALD”)、及び/又はスピンコーティングを含むがこれらに限定されない従来のプロセスを使用して形成され得る。PVDは、スパッタリング、蒸発、及びイオン化PVDの内の1つ以上を含むが、これらに限定されない。そうしたプロセスは当技術分野で知られており、それ故、本明細書では詳細には説明されない。
【0044】
図1Dを次に参照すると、マスキング構造体124、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、誘電体構造体106、及びスタック構造体102の一部分は、それらを通って垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張するコンタクト開口部126(例えば、アパーチャ、ビア)を形成するために除去(例えば、エッチング)される。コンタクト開口部126は、ソースティア104まで垂直方向に拡張し得る。コンタクト開口部126の底部は、ソースティア104の構造体(例えば、ソース構造体120、個別の導電性構造体121)の上面によって露出され得、画定され得る。
図1Dに示するように、トレンチ122は、材料除去プロセス後に残る(例えば、維持される)マスキング構造体124のその他の部分によって実質的に覆われ得る。
【0045】
図1Dに描写されるプロセス段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100は、コンタクト開口部126の任意の所望の量、幾何学的構成、水平方向の位置、及び水平方向の間隔を示すように形成され得る。コンタクト開口部126の量、幾何学的構成、水平方向の位置、及び水平方向の間隔は、以下で更に詳細に説明するように、開口部126内に後で形成されるように、(ソース構造体120及びその個別の導電性構造体121の構成を含む)ソースティア104及び(絶縁性構造体112及びその追加の絶縁性構造体114の構成を含む)スタック構造体102、並びに構造体(例えば、導電性構造体)の所定の機能(例えば、サポート機能、電気的接続機能)に少なくとも部分的に依存し得る。幾つかの実施形態では、コンタクト開口部126の内の少なくとも幾つかは、以下で更に詳細に説明するように、追加の絶縁性構造体114及び第1の誘電体材料108の材料を1つ以上の導電性材料と少なくとも部分的に置換するいわゆる“置換ゲート”又は“ゲートラスト”プロセスの間にスタック構造体102及び第1の誘電体材料108に構造的サポートを提供するように構成されたピラー構造体のその後の形成を容易にするために、サイズ化され、成形され、位置付けられ、及び離隔される。コンタクト開口部126の内の少なくとも幾つかは、例えば、非円形の水平方向の断面形状(例えば、卵形の断面形状等の
長円形の断面形状)及び/又は不均一な(例えば、可変の)間隔を示し得る。
図1Dに示すように、コンタクト開口部126の内の幾つかは、ソースティア104のソース構造体120上に着地するように形成され、コンタクト開口部126の内のその他は、ソースティア104の個別の導電性構造体121上に着地するように形成される。ソースティア104の個別の導電性構造体121上に着地するコンタクト開口部126の各々は、個別の導電性構造体121の水平方向の凡その中心に実質的に水平方向に中心になるように形成され得、又は個別の導電性構造体121上に着地するコンタクト開口部126の内の少なくとも幾つかは、それらと関連付けられた(例えば、それらによって覆われない)個別の導電性構造体121の水平方向の中心から水平方向にずらされるように個々に形成され得る。
【0046】
コンタクト開口部126は、従来の材料除去プロセス(例えば、従来のドライエッチングプロセス等の従来のエッチングプロセス)等の従来のプロセス及び従来の処理装置を使用して形成され得、それらは、本明細書では詳細には説明されない。非限定的な例として、マスキング構造体124、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、誘電体構造体106、及びスタック構造体102は、それらの部分を選択的に除去し、コンタクト開口部126を形成するために、異方性エッチング(例えば、RIE、ディープRIE、プラズマエッチング、反応性イオンビームエッチング、及び化学的に支援されたイオンビームエッチングの内の1つ以上等の異方性ドライエッチング)に供され得る。
【0047】
図1Eを次に参照すると、マスキング構造体124(
図1D)の残余部分は選択的に除去され得る。
図1Eに示すように、マスキング構造体124の残余部分の選択的除去は、トレンチ122を再び開き得(例えば、覆いを外し、露出し)得る。マスキング構造体124の残余部分は、従来のプロセス及び従来の処理装置を使用して除去され得、それらは、本明細書では詳細には説明されない。非限定的な例として、マスキング構造体124の残余部分は、少なくとも1つの従来の化学機械平坦化(
CMP)プロセスを使用して除去され得る。
【0048】
図1Fを次に参照すると、スタック構造体102の第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114の一部分は、スタック構造体102の第2の誘電体材料110及び絶縁性構造体112に対して選択的に除去され得る。材料除去プロセスは、拡大されたコンタクト開口部128及び拡大されたトレンチ130を形成するために、コンタクト開口部126(
図1E)及びトレンチ122(
図1E)内に露出されたスタック構造体102の第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114の一部分を水平方向に窪ませ得る。拡大されたコンタクト開口部128及び拡大されたトレンチ130は、第2の誘電体材料110及び絶縁性構造体112に対して、第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114の水平方向の窪みによってもたらされる非平面の水平境界を各々示し得る。
【0049】
拡大されたコンタクト開口部128及び拡大されたトレンチ130は、追加の絶縁性構造体114及び第1の誘電体材料108の材料(例えば、誘電体窒化物材料)が第2の誘電体材料110、絶縁性構造体112、及び誘電体構造体106の材料(例えば、誘電体酸化物材料)に対して選択的に除去されるエッチング化学を用いた少なくとも1つのエッチング処理(例えば、等方性エッチングプロセス)に、
図1Eに描写した処理段階にあるマイクロ電子デバイス構造体100を供することによって形成され得る。非限定的な例として、第2の誘電体材料110、絶縁性構造体112、及び誘電体構造体106が1つ以上の誘電体酸化物材料(例えば、SiO
x、AlO
x)で形成され、含み、第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114が1つ以上の誘電体窒化物材料(例えば、SiN
y)で形成され、含む場合、マイクロ電子デバイス構造体100は、コンタクト開口部126(
図1E)及びトレンチ122(
図1E)内に露出された第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114の一部分を選択的に除去するために、リン酸(H
3O
4P)を含むエッチャントに曝され得る。
【0050】
図1Gを次に参照すると、拡大されたコンタクト開口部128及び拡大されたトレンチ130(
図1F)内に誘電体ライナー材料132が形成され得る。
図1Gに示すように、誘電体ライナー材料132は、拡大されたコンタクト開口部128を部分的に(例えば、完全よりも少なく)充填し得、拡大されたトレンチ130(
図1F)を実質的に(例えば、完全に)充填し得る。誘電体ライナー材料132は、拡大されたコンタクト開口部128の水平方向に中央部分を実質的に充填することなく、拡大されたコンタクト開口部128の水平境界(例えば、側面)及び下部垂直境界(例えば、底部、床)を画定する表面を覆い得、該表面に渡って実質的に拡張し得る。また、誘電体ライナー材料132は、拡大されたトレンチ130(
図1F)の水平境界及び下部垂直境界を画定する表面を覆い得、該表面に渡って実質的に拡張し得、拡大されたトレンチ130(
図1F)の水平方向に中央部分をも実質的に充填し得る。
【0051】
誘電体ライナー材料132は、少なくとも1つの誘電体材料で形成され得、含み得る。第1の誘電体材料108及びスタック構造体102の追加の絶縁性構造体114の材料は、誘電体ライナー材料132に対して選択的にエッチング可能であり得る。誘電体ライナー材料132の材料組成は、第1の誘電体材料108及び追加の絶縁性構造体114の材料組成とは異なり、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、並びに少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体ライナー材料132は、AlOx(例えば、Al2O3)で形成され、含む。誘電体ライナー材料132は、誘電体材料の実質的に均一な分布、又は誘電体材料の実質的に不均一な分布を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体ライナー材料132は、誘電体材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、誘電体ライナー材料132は、誘電体材料の実質的に不均一な分布を示す。誘電体ライナー材料132は、例えば、少なくとも2つの異なる誘電体材料のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、含み得る。
【0052】
誘電体ライナー材料132は、従来のプロセス(例えば、コンフォーマルCVDプロセス及びALDプロセスの内の1つ以上等の従来の堆積プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成し得、それらは、本明細書では詳細には説明されない。
【0053】
図1Hを次に参照すると、拡大されたコンタクト開口部128(
図1G)の下部垂直境界(例えば、底部)にある誘電体ライナー材料132の一部分は、誘電体ライナー構造体133を形成するために除去され(例えば、パンチングスルーされ)得、その後、拡大されたコンタクト開口部128(
図1G)の残余部分(例えば、誘電体ライナー構造体133により占められていない部分)内にコンタクト構造体134(例えば、ピラー構造体)が形成され得る。コンタクト構造体134は、拡大されたコンタクト開口部128の残余部分を実質的に充填し得、ソースティア104の構造体(例えば、ソース構造体120、個別の導電性構造体121)に接触し(例えば、物理的に接触し、電気的に接触し)得る。誘電体ライナー構造体133は、コンタクト構造体134と、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、及びスタック構造体102(絶縁性構造体112及びそれらの追加の絶縁性構造体114を含む)の各々との間に水平方向に介在し得る。
【0054】
コンタクト構造体134は、金属(例えば、W、Ti、Mo、Nb、V、Hf、Ta、Cr、Zr、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pa、Pt、Cu、Ag、Au、Al)、合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、Mg基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)、導電性ドープ半導体材料(例えば、導電性ドープSi、導電性ドープGe、導電性ドープSiGe)の内の1つ以上等の少なくとも1つの導電性材料で各々個々に形成され得、含み得る。幾つかの実施形態では、コンタクト構造体134は、Wで形成され、含む。コンタクト構造体134の各々は、少なくとも1つの導電性材料の実質的に均一な分布、又は少なくとも1つの導電性材料の実質的に不均一な分布を個々に含み得る。幾つかの実施形態では、コンタクト構造体134の各々は、導電性材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、コンタクト構造体134の内の少なくとも1つは、少なくとも1つの導電性材料の実質的に不均一な分布を示す。
【0055】
コンタクト構造体の内の幾つかは、マイクロ電子デバイス構造体100上で実施される後続の“置換ゲート”又は“ゲートラスト”処理作用の間にスタック構造体102及び第1の誘電体材料108に構造的サポートを提供するようにサイズ化され、成形され、位置付けられ、及び離隔される。コンタクト構造体134の内のその他は、1つ以上の追加機構(例えば、より大きなマイクロ電子デバイスの1つ以上の機構)を備えたマイクロ電子デバイス構造体100の1つ以上の機構(例えば、ソース構造体120、個別の導電性構造体121の内の幾つか)を電気的に接続(例えば、電気的に結合)するようにサイズ化され、成形され、位置付けられ、及び離隔される。コンタクト構造体134の内の少なくとも幾つかは、例えば、非円形の水平方向の断面形状(例えば、卵形の水平方向の断面形状等の
長円形の水平方向の断面形状)及び/又は不均一(例えば、可変の)水平方向の間隔を示し得る。コンタクト構造体134のサイズ、形状、位置、及び間隔は、拡大されたコンタクト開口部128(
図1G)のサイズ、形状、位置、及び間隔を補完し得る。
図1Hに示すように、コンタクト構造体134の内の幾つかは、ソースティア104のソース構造体120上に着地するように形成され、コンタクト構造体134の内のその他は、ソースティア104の個別の導電性構造体121上に着地するように形成される。ソースティア104の個別の導電性構造体121上に着地するコンタクト構造体134の各々は、個別の導電性構造体121の水平方向に凡その中心に実質的に水平方向に中心にあるように形成され得、又は個別の導電性構造体121上に着地するコンタクト構造体134の内の少なくとも幾つかは、それらと関連付けられた個別の導電性構造体121の水平方向の中心から水平方向にずらされるように個々に形成され得る。
【0056】
コンタクト構造体134は、従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス、従来の材料除去プロセス)を通じて形成され得、それらは、本明細書では詳細には説明されない。非限定的な例として、開口部(例えば、ビア、アパーチャ)は、ソースティア104のソース構造体120及び個別の導電性構造体121の一部分を露出するために、拡大されたコンタクト開口部128(
図1G)の下部垂直境界にある誘電体ライナー材料132(
図1G)を通って形成され、その後、形成された誘電体ライナー構造体133により占められていない拡大されたコンタクト開口部128の部分(例えば、体積、開口スペース)は、誘電体ライナー材料132を形成する(
図1Gは、コンタクト構造体134を形成するために、少なくとも1つの導電性材料で充填され得る)。拡大されたコンタクト開口部128の境界(例えば、水平境界、垂直境界)の外側の導電性材料の部分は、もしもあるなら、従来のプロセス(例えば、少なくとも1つの従来のCMPプロセス)によって除去され得る。
【0057】
したがって、開示の実施形態に従えば、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、マイクロ電子デバイス構造体を形成することを含む。マイクロ電子デバイス構造体は、絶縁性構造体と絶縁性構造体と垂直に交互になる追加の絶縁性構造体を含むスタック構造体と、スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する誘電体構造体と、スタック構造体及び誘電構造体の垂直方向に上にあり、それらに渡って水平方向に拡張する誘電体材料とを含む。少なくとも誘電体材料及び誘電体構造体の一部分は、誘電体構造体の残余部分の垂直方向に上にあり、少なくとも部分的に水平方向に重なるトレンチを形成するために除去される。トレンチは、追加の誘電体材料で実質的に充填される。
【0058】
コンタクト構造体134の形成に続いて、マイクロ電子デバイス構造体100は、追加の処理に供され得る。例えば、スロット(例えば、スリット、トレンチ)は、個別のブロックを形成するために、第2の誘電体材料110、第1の誘電体材料108、及びスタック構造体102を通って垂直方向に拡張するように形成され得る。その後、第1の誘電体材料108及びスタック構造体102の追加の絶縁性構造体114の一部分は、スロットを通って選択的に除去され(例えば、選択的にエッチング及び発掘され)得、いわゆる“ゲート置換”又は“ゲートラスト”プロセスを通じて少なくとも1つの導電性材料(例えば、W等の少なくとも1つの金属)を個々に各々含む導電性構造体と置換され得る。導電性構造体の内の幾つかは、マイクロ電子デバイス構造体100に対するアクセス線構造体(例えば、ワード線構造体)として機能し得、導電性構造体の内のその他は、マイクロ電子デバイス構造体100に対する選択ゲート構造体として機能し得る。もたらされる修正されたスタック構造体の少なくとも1つの下部導電性構造体は、マイクロ電子デバイス構造体100の少なくとも1つの下部選択ゲート(例えば、少なくとも1つのソース側選択ゲート(SGS))として用いられ得る。幾つかの実施形態では、修正されたスタック構造体の垂直方向に最下部のティアの単一の(例えば、唯一の)導電性構造体は、マイクロ電子デバイス構造体100の下部選択ゲート(例えば、SGS)として用いられる。また、修正されたスタック構造体の上部導電性構造体は、マイクロ電子デバイス構造体100の上部選択ゲート(例えば、ドレイン側選択ゲート(SGD))として用いられ得る。幾つかの実施形態では、修正されたスタック構造体の1つ以上の垂直方向の上部ティアの水平方向に隣接する導電性構造体は、マイクロ電子デバイス構造体100の上部選択ゲート(例えば、SGD)として用いられる。(例えば、トレンチ122(
図1F)を充填する)誘電体ライナー材料132及び誘電体構造体106は、マイクロ電子デバイス構造体100の水平方向に隣接する上部選択ゲート(例えば、SGD)の間に水平方向に介在し得、電気的に絶縁し得る。誘電体ライナー材料132はまた、第1の誘電体材料108の置換を通じて形成された導電性構造体の間に水平方向に介在し得、電気的に絶縁し得る。したがって、誘電体ライナー材料132は、トレンチ122(
図1F)(したがって、誘電体ライナー材料132)が第1の誘電体材料108と、第1の誘電体材料108を置換するように形成された導電性構造体とを区分するように形成されなかった場合にさもなければ生じ得るマイクロ電子デバイス100の水平方向に隣接する上部選択ゲート(例えば、SGD)間の望ましくない電流リーク及び短絡回路を防止し得る。
【0059】
したがって、開示の実施形態に従えば、マイクロ電子デバイスは、スタック構造体、スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張し、第1の方向に水平方向に拡張する充填されたトレンチ、及び充填されたトレンチ内の少なくとも1つの誘電体構造体を含む。スタック構造体は、ティア内に配列された、垂方向直に交互の導電性構造体及び絶縁構造体を含む。ティアの各々は、導電性構造体の内の1つと絶縁構造体の内の1つを含む。充填されたトレンチは、下部部分と、下部部分よりも第1の方向に直交する第2の方向においてより大きな水平方向の幅を有する上部部分とを含む。
【0060】
図1Bへの参照に戻ると、追加の実施形態では、トレンチ122は、マスキング構造体124(
図1C)、コンタクト開口部126(
図1D)、及び誘電体ライナー材料132(
図1G)の形成の前に、誘電体材料で実質的に充填される。非限定的な例として、
図2A~
図2Cは、開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイス構造体200を形成する方法を説明する簡略的部分断面図である。マイクロ電子デバイス構造体200は、
図1Bを参照して本明細書で以前に説明した処理段階まで、マイクロ電子デバイス構造体100と実質的に同じ方法で形成され得、実質的に同じ機構(例えば、構造体、材料)を示し得る。したがって、
図2A~
図2Cに関して以下に説明する形成プロセスは、
図1Bを参照して以前に説明した処理段階までのマイクロ電子デバイス構造体100の形成に関連して以前に説明した処理段階及び機構を組み込む。
図2A~
図2C及び関連する説明全体を通じて、
図1A~
図1Hを参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100の機構と機能的に同様の機構(例えば、構造体、材料、領域)は、100ずつ増加する同様の参照番号を用いて言及される。繰り返しを避けるために、
図2A~
図2Cに示す全ての特徴が詳細には説明されない。むしろ、以下に別段の説明がない限り、
図2A~
図2Cでは、(以前に説明した機構が本段落の前に最初に説明されたか、本段落の後に最初に説明されるかにかかわらず)以前に説明した機構の参照番号の100の増分である参照番号により指定される機構は、以前に説明した機構と実質的に同様であると理解すべきであるあろう。
【0061】
図2Aを参照すると、トレンチ222の形成に続いて、トレンチ222の内側及び外側のマイクロ電子デバイス構造体200の露出した表面の上又は上方に、誘電体充填材料223が形成され得る。誘電体充填材料223は、トレンチ222の水平境界及び下部垂直境界を画定するスタック構造体202、誘電体構造体206、第1の誘電体材料208、及び第2の誘電体材料210を覆い得、それらに渡って実質的に拡張し得る。誘電体充填材料223はまた、トレンチ222を実質的に充填し得る。また、誘電体充填材料223は、トレンチ222の境界の外側の第2の誘電体材料210の表面を覆い得、それに渡って実質的に拡張し得る。
【0062】
誘電体充填材料223は、少なくとも1つの誘電体材料で形成され得、含み得る。第1の誘電体材料208及びスタック構造体202の追加の絶縁性構造体214の材料は、誘電体充填材料223に対して選択的にエッチング可能であり得る。誘電体充填材料223の材料組成は、第1の誘電体材料208及び追加の絶縁性構造体214の材料組成とは異なり、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxの内の1つ)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、並びに少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料223は、AlOx(例えば、Al2O3)で形成され、含む。誘電体充填材料223は、誘電体材料の実質的に均一な分布、又は誘電体材料の実質的に不均一な分布を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料223は、誘電体材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、誘電体充填材料223は、誘電体材料の実質的に不均一な分布を示す。誘電体充填材料223は、例えば、少なくとも2つの異なる誘電体材料のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、を含み得る。
【0063】
図2Bを次に参照すると、トレンチ222の境界の外側の誘電体充填材料223(
図2A)の部分は、選択的に除去され得る。材料除去プロセスは、第2の誘電体材料210の上面を露出し(例えば、覆いを外し)得、トレンチ222の境界(例えば、垂直境界、水平境界)内に実質的に閉じ込められた誘電体充填構造体225を形成し得る。トレンチ222の境界の外側の誘電体充填材料223(
図2A)の部分は、従来のプロセス(例えば、従来のCPMプロセス)及び従来の処理装置を使用して除去され得、それらは、本明細書では詳細には説明されない。
【0064】
図2Cを次に参照すると、誘電体充填構造体225の形成に続いて、マイクロ電子デバイス構造体200は、誘電体ライナー構造体233及びコンタクト構造体234を形成するための一連の追加の処理作用に供され得る。一連の追加の処理作用は、
図1C~
図1Hを参照して以前に説明した一連の処理作用と実質的に同様であり得る。しかしながら、トレンチ222は誘電体充填構造体225で既に充填されているので、追加の絶縁性構造体214及び第1の誘電体材料208の選択的な水平方向の窪みによりもたらされる非平面の側壁を有する(例えば、
図1Fを参照して以前に説明した拡大されたトレンチ130に対応する)拡大されたトレンチは形成されない。むしろ、追加の絶縁性構造体214及び第1の誘電体材料208の水平方向の窪みによりもたらされる非平面の側壁を有する(例えば、
図1Fを参照して以前に説明した拡大されたコンタクト開口部128に対応する)拡大された接触開口部が形成されつつ、誘電体充填構造体225は、追加の絶縁性構造体214及びそれに水平方向に隣接する第1の誘電体材料208の部分をそうした水平方向の窪みから保護する。したがって、トレンチ222の(したがって、トレンチ222を充填する誘電体充填構造体225の)実質的に平面の水平境界は、誘電体ライナー構造体233を及びコンタクト構造体234を形成するように、マイクロ電子デバイス構造体200のその後の処理の間及び後に実質的に維持され得る。
【0065】
コンタクト構造体234の形成に続いて、マイクロ電子デバイス構造体200は、
図1Hに描写された処理段階の後のマイクロ電子デバイス構造体100に関して以前に説明されたものと実質的に同様の方法で追加の処理に供され得る。例えば、スロット(例えば、スリット、トレンチ)は、個別のブロックを形成するために、第2の誘電体材料210、第1の誘電体材料208、及びスタック構造体202を通って垂直方向に拡張するように形成され得る。その後、スタック構造体202の第1の誘電体材料208及び追加の絶縁性構造体214の部分は、スロットを通って選択的に除去され(例えば、選択的にエッチング及び発掘され)得、いわゆる”ゲート置換”又は”ゲートラスト”プロセスを通じて少なくとも1つの導電性材料(例えば、W)を個々に各々含む導電性構造体と置換され得る。(例えば、トレンチ222(
図2C)を充填する)誘電体充填構造体225及び誘電体構造体206は、マイクロ電子デバイス構造体200の水平方向に隣接する上部選択ゲート(例えば、SGD)の間に水平方向に介在し得、電気的に絶縁し得る。誘電体充填構造体225はまた、第1の誘電体材料208の置換を通じて形成された導電性構造体の間に水平方向に介在し得、電気的に絶縁し得る。したがって、誘電体充填構造体225は、第1の誘電体材料208と、第1の誘電体材料208を置換するように形成された導電性材料とを区分するするようにトレンチ222(
図2C)(したがって、誘電体充填構造体225)が形成されなかった場合にさもなければ生じ得るマイクロ電子デバイス構造体200の水平方向に隣接する上部選択ゲート(例えば、SGD)間の望ましくない電流リーク及び短絡を防止し得る。
【0066】
図3Aは、マイクロ電子デバイス構造体300を含むマイクロ電子デバイス301(例えば、デュアルデッキ3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)の一部分の部分的断面斜視図を説明する。マイクロ電子デバイス構造体300は、
図1H及び
図2Cに夫々描写された処理段階後の追加の処理に続いて本明細書で以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100、200の内の1つを含み得る。
図3Aに示すように、マイクロ電子デバイス構造体300は、(
図1H及び
図2Cを参照して以前に説明した追加の絶縁性構造体114、214及び第1の誘電体材料108、208の置換を通じて形成された)垂直方向に(例えば、Z方向に)交互の導電性構造体316及び(例えば、
図1A~
図1H及び
図2A~
図2Cを参照して以前に説明した絶縁性構造体112、212に対応する)絶縁性構造体312のティア318を含み、充填されたスロット342(例えば、誘電体材料で充填されたスロット)により相互に水平方向に(例えば、Y方向に)分離された複数のブロック340に水平方向に(例えば、Y方向に)分割されたスタック構造体302と、ブロック340の各々中に部分的に垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張し(また、ブロック340の各々のSGD等の上部選択ゲートを画定し)、ブロック340の各々を少なくとも2つのサブブロック345に細分する(例えば、
図1F~
図1Hを参照して以前に説明した誘電体ライナー材料132で充填された拡大されたトレンチ130、又は
図2B及び
図2Cを参照して以前に説明した誘電体充填構造体225で充填されたトレンチ222に個々に対応する)追加の充填されたスロット343と、スタック構造体302を通って垂直方向に拡張する(例えば、
図1H及び
図2Cを夫々参照して以前に説明したコンタクト構造体134、234に対応する)コンタクト構造体334と、階段構造体336のステップ338に接続された追加のコンタクト構造体344(例えば、アクセス線コンタクト構造体、ワード線コンタクト構造体)と、(例えば、
図1A~
図1H及び
図2A~
図2Hを夫々参照して以前に説明したソース構造体120、220の内の1つに対応する)ソース構造体320並びにコンタクト構造体334に接触する(例えば、物理的に接触する及び/又は電気的に接触する)(
図1A~
図1H及び
図2A~
図2Hを夫々参照して以前に説明した個別の導電性構造体121、221の内の1つに対応する)個別の導電性構造体321を含むソースティア304とを含み得る。マイクロ電子デバイス301は、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体300と動作可能に関連付けられた追加の機構(例えば、構造体、デバイス)をも含む。
【0067】
図3Bは、その階段構造体336の上部セクションについて
図3Aに示したマイクロ電子デバイス301の一部分の簡略的上面図である。図面及び関連する説明の明確さ及び理解の容易さのために、
図3A及び
図3Bの内の1つに描写されるマイクロ電子デバイス301の全ての機構(例えば、構造体、材料、領域)は、
図3A及び
図3Bの内の他方には描写されていない。例えば、マイクロ電子デバイス301の他の機構の垂直方向に上にある又は垂直方向に下にあるマイクロ電子デバイス301の内の幾つかの機構は、その他の機構のより明確な表示を提供するために
図3Bには示されていない。
【0068】
図3Bを参照すると、追加のコンタクト構造体344(例えば、アクセス線コンタクト構造体、ワード線コンタクト構造体)は、スタック構造体302のティア318(
図3A)の導電性構造体316への電気的アクセスを提供するために、階段構造体336のステップ338に物理的及び電気的に接触する。追加のコンタクト構造体344は、金属(例えば、W、Ti、Mo、Nb、V、Hf、Ta、Cr、Zr、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pa、Pt、Cu、Ag、Au、Al)、合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Niベース合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、Mg基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属カーバイド、導電性金属酸化物)、導電性ドープ半導体材料(例えば、導電性ドープSi、導電性ドープGe、導電性ドープSiGe)の内の1つ以上等の少なくとも1つの導電性材料で形成され得、含み得る。追加のコンタクト構造体344の各々は、実質的に同じ材料組成を有し得、又は追加のコンタクト構造体344の内の少なくとも1つは、追加のコンタクト構造体344の内の他の少なくとも1つとは異なる材料組成を有し得る。
【0069】
追加のコンタクト構造体344は、マイクロ電子デバイス構造体300のステップ338の内の1つの上又は上方に、所望の水平方向の位置に(例えば、X方向及びY方向に)個々に各々提供され得る。
図3Bに示すように、幾つかの実施形態では、追加のコンタクト構造体344の各々は、マイクロ電子デバイス構造体300のステップ338の内の1つに個々に実質的に水平方向に中心にある。例えば、マイクロ電子デバイス構造体300のブロック340毎に、ブロック340と関連付けられた(例えば、その水平境界内の)追加のコンタクト構造体134は、ブロック340のステップ338上に、X方向及びY方向に実質的に水平方向に中心にあり得る。追加の実施形態では、追加のコンタクト構造体344の内の1つ以上は、それらと関連付けられたステップ338の水平方向の中心から個々に水平方向に(例えば、X方向及び/又はY方向に)個々にずらされる。例えば、マイクロ電子デバイス構造体300のブロック340の内の1つ以上に対しては、ブロック340と関連付けられた追加のコンタクト構造体344の内の少なくとも1つ(例えば、全て、全てより少ない)は、追加のコンタクト構造体344が配置されたステップ338の水平方向の中心からY方向に水平方向にずらされ得る。別の例として、マイクロ電子デバイス構造体300のブロック340の内の1つ以上に対しては、ブロック340と関連付けられた追加のコンタクト構造体344の内の少なくとも1つ(例えば、全て、全てより少ない)は、追加のコンタクト構造体344が配置されたステップ338の水平方向の中心からX方向に水平方向にずらされ得る。また、階段構造体336のステップ338上の追加のコンタクト構造体344の内の少なくとも幾つかは、相互に水平に整列され得る。例えば、X方向に相互に水平方向に隣接する(したがって、相互に異なる垂直方向の位置にあるステップ338上の)少なくとも幾つかの(例えば、全ての)追加のコンタクト構造体344は、Y方向に実質的に相互に整列され得る。別の例として、Y方向に相互に水平方向に隣接する(したがって、相互に実質的に同じ垂直方向の位置にあるステップ338上の)少なくとも幾つかの(例えば、全ての)追加のコンタクト構造体344は、X方向に相互に実質的に整列され得る。
【0070】
追加のコンタクト構造体344は、所望の水平方向の断面形状を個々に各々示し得る。
図3Bに示すように、幾つかの実施形態では、追加のコンタクト構造体344の各々は、実質的に円形の水平方向の断面形状を示す。追加の実施形態では、追加のコンタクト構造体344の内の1つ以上(例えば、各々)は、
長円形の断面形状、楕円形の断面形状、正方形の断面形状、方形の断面形状、ティアドロップの断面形状、半円形の断面形状、ツームストーンの断面形状、三日月の形断面形状、三角形の断面形状、カイトの断面形状、及び不規則な断面形状の内の1つ以上等の非円形の断面形状を示す。また、追加のコンタクト構造体344の各々は、実質的に同じ水平方向の断面寸法(例えば、実質的に同じ水平方向の直径)を示し得、又は追加のコンタクト構造体344の内の少なくとも1つは、追加のコンタクト構造体344の内の他の少なくとも1つとは異なる1つ以上の水平方向の断面寸法(例えば、異なる水平方向の直径)を示し得る。幾つかの実施形態では、追加のコンタクト構造体344の全ては、実質的に同じ水平方向の断面寸法を示す。
【0071】
図3Bを引き続き参照すると、マイクロ電子デバイス構造体300の個々のブロック340と関連付けられた(例えば、その水平境界内の)コンタクト構造体334の内の幾つかは、X方向においてブロック340と関連付けられた追加のコンタクト構造体344と水平方向に交互になり得、
かつ、追加のコンタクト構造体
344から離隔され得る。相互に同じブロック340と関連付けられたコンタクト構造体334は、ブロック340と関連付けられた追加のコンタクト構造体344から少なくとも部分的に水平方向に(例えば、Y方向に)ずらされる。例えば、
図3Bに示すように、相互に同じブロック340と関連付けられた(例えば、その水平境界内の)少なくとも幾つかのコンタクト構造体334の水平方向の中心は、ブロック340と関連付けられた追加のコンタクト構造体344の内の少なくとも幾つかの追加のY方向の水平方向の中心からずらされる(例えば、整列されない)。コンタクト構造体334の水平方向の中心は、ブロック340に水平方向に隣接する充填されたスロット342に相対的により近接して配置され得、ブロック340をサブブロック345に分割する追加の充填されたスロット343から相対的により遠位に配置され得る。コンタクト構造体334の水平方向の中心はまた、コンタクト構造体334と接触するソースティア304(
図3A)の個別の導電性構造体321のY方向の水平方向の中心からずらされ得る。追加の実施形態では、相互に同じブロック340と関連付けられた少なくとも幾つかのコンタクト構造体334の水平方向の中心は、ブロック340と関連付けられた追加のコンタクト構造体344の内の少なくとも幾つかとY方向に実質的に整列され、及び/又はコンタクト構造体334と接触するソースティア304(
図3A)の個別の導電性構造体321のY方向の水平方向の中心と実質的に整列される。
【0072】
図3Bに示すように、コンタクト構造体334の内の少なくとも幾つかは、一般的に卵形の水平方向の断面形状等の
長円形の水平方向の断面形状を個々に各々に示し得る。コンタクト構造体334を水平方向に取り囲む(例えば、
図1H及び
図2Cを夫々参照して以前に説明した誘電体ライナー構造体133、233に対応する)誘電体ライナー構造体333もまた、
長円形の周囲の水平方向の断面形状(例えば、一般的に卵形の周囲の水平方向の断面形状)を示し得る。X方向のコンタクト構造体334(及び誘電体ライナー構造体333)の水平方向の寸法は、Y方向のコンタクト構造体334の別の水平方向の寸法よりも小さくてもよい。コンタクト構造体334の
長円形の水平方向の断面形状は、他の水平方向の断面形状(例えば、円形の水平方向の断面形状)と比較して、コンタクト構造体334と、ブロック340をサブブロック345に分割する追加の充填されたスロット343との間にY方向に相対的により大きな距離を促進し得る。追加の実施形態では、コンタクト構造体334の内の1つ以上は、異なる
長円形の断面形状、円形の断面形状、楕円形の断面形状、正方形の断面形状、ティアドロップの断面形状、半円形の断面形状、ツームストーンの断面形状、三日月の形断面形状、三角形の断面形状、カイトの断面形状、及び不規則な断面形状の内の1つ以上等の様々な水平方向の断面形状を示す。コンタクト構造体334の各々は、実質的に同じ水平方向の断面形状及び実質的に同じ断面寸法を示し得、又はコンタクト構造体334の内の少なくとも1つは、コンタクト構造体334の内の他の少なくとも1つとは異なる水平方向の断面形状及び/又は1つ以上の異なる水平方向の断面寸法を示し得る。幾つかの実施形態では、コンタクト構造体334の全ては、実質的に同じ水平方向の断面形状及び実質的に同じ水平方向の断面寸法を示す。
【0073】
図3Aに戻って参照すると、マイクロ電子デバイス301は、直列に相互に垂直方向に結合されたメモリセル354のストリング352、アクセス線346(例えば、ワード線)、選択線348、及びデータ線350(例えば、ビット線)を更に含み得る。メモリセル354のストリング352は、マイクロ電子デバイス301の導電線及びティア(例えば、ソースティア304、スタック構造体302のティア318、アクセス線346、選択線348、データ線350)に垂直方向に直交して拡張し、追加のコンタクト構造体344は、図示するように、コンポーネント(例えば、アクセス線346及び選択線348を、マイクロ電子デバイス構造体300のスタック構造体302のティア318)を相互に電気的に結合し得る。
【0074】
図3Aを引き続き参照すると、マイクロ電子デバイス301はまた、メモリセル354のストリング352の下方に垂直方向に位置付けられた制御ユニット356(例えば、制御デバイス)を含み得、それは、ストリングドライバ回路、パスゲート、ゲートを選択するための回路、導電線(例えば、アクセス線346、選択線348、データ線350、追加のアクセス線、追加の選択線、追加のデータ線)を選択するための回路、信号を増幅するための回路、及び信号をセンシングするための回路を含み得る。幾つかの実施形態では、制御ユニット356は、メモリセル354のストリング352により占められる水平方向の領域の水平境界内(例えば、X方向及びY方向)に少なくとも部分的に(例えば、実質的に)位置付けられる。制御ユニット356は、例えば、データ線350、ソースティア304のソース構造体320、アクセス線346、及び選択線348に電気的に結合され得る。幾つかの実施形態では、制御ユニット356は、CMOS(相補金属酸化膜半導体)回路を含む。そうした実施形態では、制御ユニット356は、“CMOSアンダーアレイ”(“CuA”)構成を有するものとして特徴付けられ得る。
【0075】
したがって、開示の実施形態に従えば、メモリデバイスは、スタック構造体、スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張する誘電体で充填されたトレンチ、階段構造体、ソースティア、ピラー構造体、アクセス線コンタクト構造体、データ線、メモリセルの垂直方向に拡張するストリングのアレイ、アクセス線、及び制御デバイスを含む。スタック構造体は、少なくとも1つの導電性構造体と、少なくとも1つの導電性構造体に垂直方向に隣接する少なくとも1つの絶縁構造体とを各々含むティアを含む。誘電体で充填されたトレンチは、下部部分と、下部部分よりも1つ以上の大きな水平方向の幅を有する上部部分とを各々含む。階段構造体には、スタック構造体のティアの縁を含むステップを有する。ソースティアは、スタック構造体の下にあり、ソースプレートと、相互に及びソースプレートから分離された個別の導電性構造体と含む。ピラー構造体は、スタック構造体を垂直方向に通って拡張し、ソースティアの個別の導電性構造体に接触する。アクセス線コンタクト構造体は、階段構造体のステップ上にあり、ピラー構造体の内の幾つかと水平方向に交互になる。データ線はスタック構造体の上にある。メモリセルの垂直方向に拡張するストリングのアレイは、スタック構造体を通って拡張し、ソースプレート及びデータ線に電気的に接続される。アクセス線は、アクセス線コンタクト構造体に電気的に接続される。制御デバイスは、ソースティアの垂直方向に下にあり、メモリセルの垂直方向に拡張するストリングのアレイの水平境界内にあるCMOS回路を含む。制御デバイスは、ソースプレート、データ線、及びアクセス線に電気的に結合される。
【0076】
開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイス構造体(例えば、
図3A及び
図3Bを参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体300)及びマイクロ電子デバイス(例えば、
図3A及び
図3Bを参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス301)は、開示の電子システムの実施形態で使用され得る。例えば、
図4は、開示の実施形態に従った説明される電子システム400のブロック図である。電子システム400は、例えば、コンピュータ又はコンピュータハードウェアコンポーネント、サーバ又はその他のネットワーキングハードウェアコンポーネント、携帯電話、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯メディア(例えば、音楽)プレーヤ、例えば、iPad(登録商標)又はSURFACE(登録商標)タブレット等のWi-Fi又はセルラー対応タブレット、電子ブック、ナビゲーションデバイス等を含み得る。電子システム400は、少なくとも1つのメモリデバイス402を含む。メモリデバイス402は、例えば、本明細書に以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体及びマイクロ電子デバイスの内の1つ以上の実施形態を含み得る。電子システム400は、少なくとも1つの電子信号プロセッサデバイス404(しばしば”マイクロプロセッサ”と称される)を更に含み得る。電子信号プロセッサデバイス404は、随意に、本明細書に以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体及びマイクロ電子デバイスの内の1つ以上の実施形態を含み得る。メモリデバイス402及び電子信号プロセッサデバイス404は、
図4では2(2)つの別々のデバイスとして描写されているが、追加の実施形態では、メモリデバイス402及び電子信号プロセッサデバイス404の機能を有する単一の(例えば、唯一の)メモリ/プロセッサデバイスが電子システム400内に含まれる。そうした実施形態では、メモリ/プロセッサデバイスは、本明細書に以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体及びマイクロ電子デバイスの内の1つ以上を含み得る。電子システム400は、例えば、マウス若しくはその他のポインティングデバイス、キーボード、タッチパッド、ボタン、又は制御パネル等の、ユーザによって電子システム400に情報を入力するための1つ以上の入力デバイス406を更に含み得る。電子システム400は、例えば、モニタ、ディスプレイ、プリンタ、オーディオ出力ジャック、及びスピーカーの内の1つ以上等の、情報(例えば、視覚的又は音声出力)をユーザに出力するための1つ以上の出力デバイス408を更に含み得る。幾つかの実施形態では、入力デバイス406及び出力デバイス408は、電子システム400に情報を入力すること、及びユーザに視覚的情報を出力することの両方に使用され得る単一のタッチスクリーンデバイスを含み得る。入力デバイス406及び出力デバイス408は、メモリデバイス402及び電子信号プロセッサデバイス404の内の1つ以上と電気的に通信し得る。
【0077】
したがって、開示の実施形態に従えば、電子システムは、入力デバイス、出力デバイス、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイス、及びプロセッサデバイスに動作可能に結合されたメモリデバイスを含む。メモリデバイスは、導電性構造体と導電性構造体に垂直方向に隣接する誘電体構造体とを各々含むティアを含むスタック構造体と、スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張し、誘電体で充填されたトレンチと、該トレンチと水平方向に交互になり、スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する追加のトレンチであって、追加のトレンチの内の少なくとも1つは、非平面の水平境界を有し、追加の誘電体材料で充填される、該追加のスタックと、スタック構造体の垂直方向に下方にあり、ソース構造体と相互に及びソース構造体から電気的に絶縁された個別の導電性構造体とを含むソースティアと、スタック構造体を通ってソースティアの個別の導電性構造体まで垂直方向に拡張する導電性ピラーとを含む少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を含む。
【0078】
開示の方法、構造体(例えば、マイクロ電子デバイス構造体100、200、300)、デバイス(例えば、マイクロ電子デバイス301)、及びシステム(例えば、電子システム400)は、有利には、従来の構造体、従来のデバイス、及び従来のシステムと比較して、改善された性能、信頼性、耐久性、低コスト、コンポーネントの小型化の向上、パターン品質の向上、及びパッケージ密度の向上の内の1つ以上を促進する。非限定的な例として、開示の方法及び構成は、従来の方法及び構成と比較して、望ましくない電流リーク及び短絡回路(例えば、SGD-SGD電流リーク及び短絡回路)のリスクを低減し得る。
【0079】
開示の追加の非限定的な例示的な実施形態を以下に記載する。
【0080】
実施形態1:マイクロ電子デバイスを形成する方法であって、マイクロ電子デバイス構造体を形成することであって、該マイクロ電子デバイス構造体は、絶縁性構造体と該絶縁性構造体と垂直方向に交互になる追加の絶縁性構造体とを含むスタック構造体と、該スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する誘電体構造体と、該スタック構造体及び該誘電体構造体に渡って垂直方向に上にあり、水平方向に拡張する誘電体材料とを含むことと、該誘電体構造体の残余部分の垂直方向にあり、少なくとも部分的に水平方向に重なるトレンチを形成するために、少なくとも該誘電体材料及び該誘電体構造体の一部分を除去することと、該トレンチを追加の誘電体材料で実質的に充填することを含む、方法。
【0081】
実施形態2:トレンチを形成するために該誘電体材料及び該誘電体構造体の一部分を除去することは、該誘電体材料を相互に不連続な2つのセクションに分割するように該トレンチを形成することを含む、実施形態1に記載の方法。
【0082】
実施形態3:トレンチを形成するために該誘電体材料及び該誘電体構造体の一部分を除去することは、該誘電体構造体に水平方向に隣接する該スタック構造体の一部分を除去することを更に含む、実施形態1及び2の内の1つに記載の方法。
【0083】
実施形態4:該誘電体材料及び該スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張するコンタクト開口部を形成することと、該コンタクト開口部内にコンタクト構造体を形成することを更に含む、実施形態1~3の何れか1つに記載の方法。
【0084】
実施形態5:該コンタクト開口部内に該コンタクト構造体を形成した後に、該誘電体材料及び該スタック構造体の該追加の絶縁性構造体を導電性材料と置換することを更に含む、実施形態4に記載の方法。
【0085】
実施形態6:該トレンチを追加の誘電体材料で実質的に充填することは、該コンタクト開口部を形成する前に該トレンチを該追加の誘電体材料で充填することを含む、実施形態4及び5の内の1つに記載の方法。
【0086】
実施形態7:非平面の水平境界を有する拡大されたコンタクト開口部を形成するために、該コンタクト開口部に隣接する該絶縁性構造体の一部分に対して、該コンタクト開口部に隣接する該誘電体材料及び該追加の誘電体材料の一部分を水平方向に窪ませることと、該拡大されたコンタクト開口部内に誘電体ライナー構造体を形成することと、該コンタクト構造体を形成するために、該拡大されたコンタクト開口部の残余部分を導電性材料で充填することであって、該誘電体ライナー構造体は、該コンタクト構造体と該スタック構造体との間に水平方向に介在することを更に含む、実施形態6に記載の方法。
【0087】
実施形態8:該トレンチを追加の誘電体材料で実質的に充填することは、該コンタクト開口部を形成した後にトレンチを該追加の誘電体材料で充填することを含む、実施形態4及び5の内の1つに記載の方法。
【0088】
実施形態9:該トレンチを形成した後に該誘電体材料の上方にマスキング構造体を形成することであって、該マスキング構造体は、該トレンチ中に実質的に垂直方向に拡張することなく該トレンチを覆うことと、該マスキング構造体を使用して該コンタクト開口部を形成することと、該トレンチを露出するために、該コンタクト開口部を形成した後に残る該マスキング構造体の部分を除去することと、該コンタクト開口部及び該トレンチの水平方向の寸法を拡大することと、それらの該水平方向の寸法を拡大した後に、該コンタクト開口部及び該トレンチ内に該追加の誘電体材料を形成することであって、該追加の誘電体材料は、該コンタクト開口部を部分的に充填し、該トレンチを実質的に充填することと、該コンタクト開口部内に誘電体ライナー構造体を形成するために、該コンタクト開口部の底部にある該追加の誘電体材料の部分を除去することと、該コンタクト構造体を形成するために、該コンタクト開口部の残余部分を導電性材料で充填することであって、該誘電体ライナー構造体は、該コンタクト構造体と該スタック構造体との間に水平方向に介在することを更に含む、実施形態8に記載の方法。
【0089】
実施形態10:該コンタクト開口部及び該トレンチの水平方向の寸法を拡大することは、該コンタクト開口部及び該トレンチに隣接する該絶縁性構造体の部分に対して、該コンタクト開口部及び該トレンチに隣接する該誘電体材料及び該追加の絶縁性構造体の一部分を水平方向に窪ませることを含む、実施形態9に記載の方法。
【0090】
実施形態11:該スタック構造体の垂直方向に下にある個別の導電性構造体に個々に物理的に接触するように、該コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかを形成することを更に含む、実施形態4~10の何れか1つに記載の方法。
【0091】
実施形態12:該スタック構造体の垂直方向に下にある個別の導電性構造体に個々に物理的に接触するように該コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかを形成することは、それらの内の物理的コンタクト内の個別の該導電性構造体の水平方向の中心から該コンタクト構造体の内の該少なくとも幾つかの水平方向の中心をずらすことを含む、実施形態11に記載の方法。
【0092】
実施形態13:該コンタクト開口部内にコンタクト構造体を形成することは、長方形の水平方向の断面形状を有するように該コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかを形成することを含む、実施形態4~12の何れか1つに記載の方法。
【0093】
実施形態14:ティア内に配列された垂直方向に交互の導電性構造体及び絶縁構造体を含むスタック構造体であって、該ティアの各々は、該導電性構造体の内の1つ及び該絶縁構造体の内の1つを含む、該スタック構造体と、該スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張し、第1の方向に水平方向に拡張する充填されたトレンチであって、該充填されたトレンチは、下部部分と、該下部部分よりも該第1の方向に直交する第2の方向においてより大きな水平方向の幅を有する上部部分とを含む、該充填されたトレンチと、該充填されたトレンチ内の少なくとも1つの誘電体構造体とを含む、マイクロ電子デバイス。
【0094】
実施形態15:該充填されたトレンチの該上部部分の水平境界は実質的に非平面である、実施形態14に記載のマイクロ電子デバイス。
【0095】
実施形態16:該充填されたトレンチの該上部部分の水平境界は実質的に平面である、実施形態14に記載のマイクロ電子デバイス。
【0096】
実施形態17:該スタック構造体の下にあり、導電性ソース構造体と、相互に及び該導電性ソース構造体から水平方向に分離された個別の導電性構造体とを含む、ソースティアと、該スタック構造体を貫通して該ソースティアの該個別の導電性構造体まで垂直方向に拡張するコンタクト構造体と、該コンタクト構造体と該スタック構造体との間に水平方向に介在する誘電体ライナー構造体とを更に含む、実施形態14~16の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0097】
実施形態18:該コンタクト構造体は卵形の水平方向の断面形状を有し、該コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかの水平方向の中心は、該コンタクト構造体の内の該幾つかに物理的に接触する該個別の導電性構造体の内の少なくとも幾つかの水平方向の中心からずらされる、実施形態17に記載のマイクロ電子デバイス。
【0098】
実施形態19:該スタック構造体の該ティアの内の少なくとも幾つかの縁を含むステップを有する階段構造体と、該階段構造体の該ステップ上にあり、該第1の方向の該コンタクト構造体の内の少なくとも幾つかと水平方向に交互になる追加のコンタクト構造体とを更に含む、実施形態17及び18の内の1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0099】
実施形態20:少なくとも1つの導電性構造体と該少なくとも1つの導電性構造体に垂直方向に隣接する少なくとも1つの絶縁構造体とを各々含むティアを含むスタック構造体と、該スタック構造体を通って部分的に垂直方向に拡張し、下部部分と、該下部部分よりも1つ以上の大きな水平方向の幅を有する上部部分とを各々含む誘電体で充填されたトレンチと、該スタック構造体の該ティアの縁を含むステップを有する階段構造体と、該スタック構造体の下にあり、ソースプレートと、相互に及び該ソースプレートから分離された個別の導電性構造体とを含むソースティアと、該スタック構造体を通って垂直方向に拡張し、該ソースティアの該個別の導電性構造体に接触するピラー構造体と、該階段構造体の該ステップ上にあり、該ピラー構造体の内の幾つかと水平方向に交互になるアクセス線コンタクト構造体と、該スタック構造体の上にあるデータ線と、該スタック構造体を通って拡張し、該ソースプレート及び該データ線に電気的に接続されたメモリセルの垂直方向に拡張するストリングのアレイと、該アクセス線コンタクト構造体に電気的に接続されたアクセス線と、該ソースティアの垂直方向に下にあり、メモリセルの垂直方向に拡張するストリングの該アレイの水平境界内にあるCMOS回路を含む制御デバイスであって、該制御デバイスは、該ソースプレート、該データ線、及び該アクセス線に電気的に結合される、該制御デバイスとを含むメモリデバイス。
【0100】
実施形態21:ピラー構造体は、長方形の水平方向の断面形状を有し、該ピラー構造体の水平方向の中心は、それらの内のコンタクト内の該個別の導電性構造体の水平方向の中心からずらされる、実施形態20に記載のメモリデバイス。
【0101】
実施形態22:該誘電体で充填されたトレンチは、酸化アルミニウムで少なくとも部分的に充填される、実施形態20及び21の内の1つに記載のメモリデバイス。
【0102】
実施形態23:該誘電体で充填されたトレンチと水平方向に交互になり、該スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張する追加の誘電体で充填されたトレンチであって、該追加の誘電体で充填されたトレンチは、該スタック構造体を複数のブロックに分割し、該誘電体で充填されたトレンチは、該ブロックの各々を複数のサブブロックに分割する、該追加の誘電体で充填されたトレンチを更に含む、実施形態20~22の何れか1つに記載のメモリデバイス。
【0103】
実施形態24:入力デバイスと、出力デバイスと、該入力デバイス及び該出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、該プロセッサデバイスに動作可能に結合され、導電性構造体と該導電性構造体に垂直方向に隣接する誘電体構造体とを各々含むティアを含むスタック構造体と、該スタック構造体を貫通して垂直方向に拡張し、誘電体材料で充填されたトレンチと、該トレンチと水平方向に交互になり、該スタック構造体を部分的に通って垂直方向に拡張する追加のトレンチであって、該追加のトレンチの内の少なくとも1つは、非平面の水平境界を有し、追加の誘電体材料で充填される、該追加のトレンチと、該スタック構造体の垂直方向に下方にあり、ソース構造体と、相互に及び該ソース構造体から電気的に絶縁された個別の導電性構造体と、該スタック構造体を通って該ソースティアの該個別の導電性構造体まで垂直方向に拡張する導電性ピラーとを含む、該ソースティアとを含むマイクロ電子デバイス構造体を含む、メモリデバイスとを含む、電子システム。
【0104】
実施形態25:該メモリデバイスは、マルチデッキ3D NANDフラッシュメモリデバイスを含む、実施形態24に記載の電子システム。
【0105】
開示は、様々な修正及び代替形態の影響を受けやすいが、具体的な実施形態は、例として図面に示され、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、開示は、開示した特定の形態に限定されない。むしろ、開示は、以下の添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物の範囲内にある全ての修正物、均等物、及び代替物を網羅すべきである。