(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】洗濯機及び洗濯機の使用方法
(51)【国際特許分類】
D06F 39/00 20240101AFI20240123BHJP
【FI】
D06F39/00 Z
(21)【出願番号】P 2021568781
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(86)【国際出願番号】 CN2020091513
(87)【国際公開番号】W WO2020238743
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-04-13
(31)【優先権主張番号】201910441982.0
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910441994.3
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517110966
【氏名又は名称】青島膠南海爾洗濯機有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】趙海斌
(72)【発明者】
【氏名】程宝珍
(72)【発明者】
【氏名】邵明岩
(72)【発明者】
【氏名】孫广彬
(72)【発明者】
【氏名】王秀梅
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-061192(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109137368(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109137357(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 1/00~60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルベース(11)と、
前記パネルベース(11)の内部に設置されて、洗浄位置と収容位置の間で移動可能な超音波発生器(4)と、
回転中心(8)周りに回動可能なコネクティングロッドユニット(5)と、
動作可能に前記コネクティングロッドユニット(5)に設置されるとともに、
ハウジング(1)のスライド溝に対応して摺動可能な第1スライダ(6)及び第2スライダ(7)と、を含み、
前記パネルベース(11)には、
前記パネルベース(11)の内部に設置されて、前記超音波発生器(4)が収容されるハウジング(1)と、
開閉可能に前記ハウジング(1)の前部に設置される扉体(2)と、が設けられており、
前記第1スライダ(6)は前記超音波発生器(4)に接続され、
前記第2スライダ(7)は前記扉体(2)に接続されることを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
更に、前記ハウジング(1)の内部に設置されて、洗浄位置と収容位置の間で移動可能な洗浄槽(3)を含み、
洗浄位置と収容位置の間における前記洗浄槽(3)の移動は前記超音波発生器(4)と同期することを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記ハウジング(1)における前記洗浄槽(3)に対応する位置には、洗浄液を前記洗浄槽(3)の洗浄領域(301)に投入するための給水管(101)が設けられており、
前記超音波発生器(4)の
超音波振動端(401)は、前記洗浄領域(301)内の洗浄液の液面と接触するか、所定の距離を隔てていることを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記洗浄槽(3)における前記ハウジング(1)の後部寄りの側には漏水口(302)が設けられており、
洗浄の終了後或いは洗浄の実施中に、前記漏水口(302)を開放又は閉止するよう制御して、前記洗浄槽(3)の
請求項3に記載の洗浄領域(301)内における洗浄液の放出を実現するための弾性バルブプラグ(303)が、前記漏水口(302)に対応して設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記第1スライダ(6)が前記ハウジング(1)のスライド溝内で摺動すると、前記コネクティングロッドユニット(5)を介して、前記第2スライダ(7)が前記ハウジング(1)のスライド溝内で同期して摺動することを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項6】
更に、
前記コネクティングロッドユニット(5)に接続される駆動ユニットを含み、
前記駆動ユニットは、前記コネクティングロッドユニット(5)を前記回転中心(8)周りに回動させて、前記コネクティングロッドユニット(5)上での前記第1スライダ(6)及び前記第2スライダ(7)の摺動を連携させることで、前記ハウジング(1)のスライド溝内における前記第1スライダ(6)及び前記第2スライダ(7)の摺動軌跡を規定することを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記コネクティングロッドユニット(5)の作用の下で前記第1スライダ(6)及び前記第2スライダ(7)に発生する運動は直線運動であり、
前記ハウジング(1)には、第1スライド溝(104)及び第2スライド溝(105)が設けられており、
前記第1スライダ(6)及び前記第2スライダ(7)は、それぞれ前記第1スライド溝(104)及び前記第2スライド溝(105)内に対応して設置されるとともに、前記第1スライド溝(104)及び前記第2スライド溝(105)内で摺動可能であることを特徴とする請求項1,5,6のいずれか1項に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記コネクティングロッドユニット(5)は、第1コネクティングロッド(501)及び第2コネクティングロッド(502)を含み、
前記第1コネクティングロッド(501)は回転軸(801)に組み合わされて、前記回転中心(8)周りに回動可能であり、
前記第1コネクティングロッド(501)が前記回転中心(8)周りに回動する際に、前記第2コネクティングロッド(502)は、前記第1コネクティングロッド(501)の長さ方向に沿って前記第1コネクティングロッド(501)の内部に伸入又は伸出可能であることを特徴とする請求項1,5,6,7のいずれか1項に記載の洗濯機。
【請求項9】
前記第1コネクティングロッド(501)は、一端が前記第1スライダ(6)に組み合わされ、他端寄りの位置が前記回転中心(8)に設けられる前記回転軸(801)に組み合わされ、
前記第1コネクティングロッド(501)には、前記第2コネクティングロッド(502)の伸入又は伸出を少なくとも受け入れ可能なコネクティングロッド溝(503)が設けられており、
前記第1コネクティングロッド(501)の前記コネクティングロッド溝(503)内には、更に、前記第1コネクティングロッド(501)の長さ方向に設置される長尺状の第1開口(504)が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の洗濯機。
【請求項10】
前記第1スライダ(6)には、前記第1開口(504)に組み合わされる第1案内ピン(601)が設けられており、
前記第1コネクティングロッド(501)が前記回転中心(8)周りに回動する際に、前記第1スライダ(6)の前記第1案内ピン(601)は、前記第1コネクティングロッド(501)の作用の下で、前記第1開口(504)内を摺動することを特徴とする請求項9に記載の洗濯機。
【請求項11】
前記第2コネクティングロッド(502)は、一端が前記第2スライダ(7)に回動可能に組み合わされ、他端に第2案内ピン(505)が設けられており、
前記第2案内ピン(505)は、前記第1コネクティングロッド(501)の前記第1開口(504)に組み合わされ、
前記第1コネクティングロッド(501)が前記回転中心(8)周りに回動する際に、前記第2スライダ(7)の前記第2案内ピン(505)は、前記第1コネクティングロッド(501)の作用の下で、前記第1開口(504)内を摺動することを特徴とする請求項9又は10に記載の洗濯機。
【請求項12】
前記第2スライダ(7)は、一端が前記第2コネクティングロッド(502)に組み合わされ、他端に装着部(701)が設けられており、
前記装着部(701)は、中心に貫通孔を有する円柱状構造をなしており、
回動部(9)が、前記装着部(701)の中心の貫通孔に挿通されて前記扉体(2)に組み合わされることで、前記扉体(2)の開閉を実現することを特徴とする請求項11に記載の洗濯機。
【請求項13】
前記ハウジング(1)には、第1位置規制部(106)及び第2位置規制部(107)が設けられており、
前記第1スライダ(6)には位置決め部(603)が設けられており、
前記超音波発生器(4)が洗浄位置に移動する際に、前記位置決め部(603)は、前記第1位置規制部(106)と連携して前記超音波発生器(4)を洗浄位置に位置決めし、
前記超音波発生器(4)が収容位置に移動する際に、前記位置決め部(603)は、前記第2位置規制部(107)と連携して前記超音波発生器(4)を収容位置に位置決めすることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の洗濯機。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の洗濯機の使用方法であって、
前記扉体(2)を開放して、前記超音波発生器(4)を収容位置から洗浄位置まで移動させ、
前記超音波発生器(4)を起動する、とのステップを含むことを特徴とする使用方法。
【請求項15】
前記扉体(2)は、開放状態において前記ハウジング(1)の内部に収容され、
前記超音波発生器(4)が収容位置から洗浄位置に移動する際には、前記扉体(2)が先に所定の角度だけ回動してから、前記超音波発生器(4)が運動を開始し、
前記扉体(2)が先に回動する所定の角度とは、少なくとも、前記超音波発生器(4)が移動する際に前記扉体(2)に衝突し得なくなる角度であることを特徴とする請求項14に記載の洗濯機の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用電気製品の技術分野に属し、具体的には、洗濯機及び洗濯機の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生活リズムの加速に伴って、人々の生活が日増しに多忙化していることから、洗濯物はまとめて洗うのが一般的となっている。関連技術において、洗濯機で衣類を洗浄する際には、例えば襟や袖口といった頑固汚れ部位がきれいに洗浄されにくい。そのため、ユーザは頑固汚れ部位を手洗いする必要があり、衣類の清浄度に劣るほか、ユーザにとって極めて不便となっている。上記の状況に対しては、超音波洗浄が主な趨勢となっている。現在の超音波洗浄は、洗浄対象物に対する洗浄効果を達成するために、液体中を伝播させる必要がある。これについて、従来技術の超音波洗浄技術では、超音波洗浄機を容器とし、その内部に洗浄対象物を浸漬して、超音波の働きにより清浄化の目的を達成している。しかし、超音波発生モジュールを設置すると、洗濯機のスペースを過剰に占有することになる。且つ、超音波発生モジュールが送出する超音波を効果的に利用するためには、超音波発生モジュールを洗濯機の中心寄りの位置に設置せねばならない。そのため、投入時や使用時に極めて不便であるとともに、超音波発生モジュールのサイズが大きいことから、ユーザエクスペリエンスが低下している。
【0003】
特許文献1は、洗濯機を開示している。当該洗濯機は、投入口が設けられたケーシングと、動作可能に前記ケーシングに設けられて前記投入口を開放又は閉止する扉であって、前記ケーシング及び/又は前記扉に凹溝が設けられている扉と、ハウジング及び少なくとも1つ超音波トランスデューサを含む超音波洗浄モジュール、を含む。前記超音波トランスデューサは、前記ハウジングに設けられている。前記ハウジングは、前記超音波トランスデューサを洗濯物に対し接触又は分離させるよう、洗浄位置と収容位置の間で引き出し可能に前記凹溝内に設置されている。
【0004】
特許文献2は、洗濯機を開示している。当該洗濯機は、洗濯物を投入するのに適した洗浄槽が設けられている本体と、伸縮可能に前記洗浄槽の側壁に設置されており、伸出位置と収縮位置の間で移動可能な伸縮フレームと、前記伸縮フレームが前記伸出位置にある場合に前記伸縮フレーム上に配置される超音波発生装置、を含む。前記超音波発生装置は、発生させた超音波振動波を前記洗浄槽内に伝導させて、前記洗浄槽内の洗濯物を洗浄するのに適している。
【0005】
上記の従来技術は、洗濯機における2種類の超音波装置の応用について提示しているが、構造が過度にシンプルであったり、過度に複雑であったりする。且つ、洗浄槽内の衣類しか洗浄できない。通常、汚れは衣類の内部に吸着されるか、分子又は原子組織内に浸み込んでいる。よって、一般的な方式では、衣類の表面を振動させることしかできず、衣類の局所的な頑固汚れに対する洗浄効果が理想的とはいえない。
【0006】
そこで、従来技術における瑕疵及び欠陥を改良して、洗濯機及び洗濯機の使用方法を提供する必要がある。パネルベース内に設置される超音波装置を洗浄位置と収容位置の間で移動可能とし、パネルベースの内部空間を十分に活用すれば、超音波装置の設置により余分な占有スペースが増大して、パネルベースの有効スペースが減少するとの問題が回避される。また、液体が浸み込んだ洗濯物を超音波振動子と直接接触可能とすれば、柔軟な衣類による超音波の吸収及び消耗が大幅に低下する。これにより、衣類表面の汚れを除去可能なだけでなく、比較的深い部分の頑固汚れも除去可能となる。
【0007】
以上に鑑みて、本発明を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】中国特許出願第201720869610.4号明細書
【文献】中国特許出願第201420410691.8号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消するために、超音波を利用して頑固汚れを洗浄する洗濯機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、更に、移動可能な超音波発生器が設けられた洗濯機を提供する。超音波発生器は、パネルベースの洗浄位置と収容位置の間で移動可能なため、洗濯機のパネルベースにおける占有スペースが減少し、衣類投入口の空間利用効率が向上する。
【0011】
本発明の他の目的は、上記洗濯機の使用方法を提供することである。
【0012】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想は以下の通りである。
【0013】
洗濯機は、パネルベースと、前記パネルベースの内部に設置されて、洗浄位置と収容位置の間で移動可能な超音波発生器、を含む。
【0014】
前記パネルベースには、前記パネルベースの内部に設置されて、前記超音波発生器が収容されるハウジングと、開閉可能に前記ハウジングの前部に設置される扉体、が設けられている。
【0015】
また、洗濯機は、更に、前記ハウジングの内部に設置されて、洗浄位置と収容位置の間で移動可能な洗浄槽を含む。
【0016】
一実施方案において、洗浄位置と収容位置の間における前記洗浄槽の移動は前記超音波発生器と同期する。
【0017】
一実施方案において、前記洗浄槽は洗浄領域を含む。
【0018】
前記洗浄領域は、前記超音波発生器に対応して設置される。
【0019】
一実施方案において、前記超音波発生器は前記洗浄槽の上方に設置されている。
【0020】
前記超音波発生器の超音波振動端は前記洗浄槽に面している。
【0021】
更に、前記ハウジングにおける前記洗浄槽に対応する位置には、洗浄液を前記洗浄槽の洗浄領域に投入するための給水管が設けられている。
【0022】
一実施方案において、前記超音波発生器の前記超音波振動端は、前記洗浄領域内の洗浄液の液面と接触するか、所定の距離を隔てている。
【0023】
一実施方案において、前記所定の距離は、洗濯物の上面が前記超音波発生器の前記超音波振動端に接触する際に、少なくとも洗濯物の下面が洗浄液の液面に接触し得る距離である。
【0024】
更に、前記洗浄槽における前記ハウジングの後部寄りの側には漏水口が設けられている。
【0025】
洗浄の終了後或いは洗浄の実施中に、前記漏水口を開放又は閉止するよう制御して、前記洗浄槽の前記洗浄領域内における洗浄液の放出を実現するための弾性バルブプラグが、前記漏水口に対応して設けられている。
【0026】
一実施方案において、前記弾性バルブプラグの開閉は、対応する制御ユニットの作動により実現される。
【0027】
更に、前記漏水口に対応して、前記ハウジングの後部には受水槽が設けられている。
【0028】
一実施方案において、少なくとも前記受水槽の底面は傾斜して設けられている。
【0029】
前記受水槽の底面における最低端、或いは、最低端寄りの側の側壁に排水口が設けられている。
【0030】
更に、洗濯機は、回転中心周りに回動可能なコネクティングロッドユニットと、動作可能に前記コネクティングロッドユニットに設置されるとともに、前記ハウジングのスライド溝に対応して摺動可能な第スライダ及び第2スライダ、を含む。
【0031】
前記第1スライダは前記超音波発生器に接続される。
【0032】
前記第2スライダは前記扉体に接続される。
【0033】
一実施方案において、前記第1スライダが前記ハウジングのスライド溝内で摺動すると、前記コネクティングロッドユニットを介して、前記第2スライダが前記ハウジングのスライド溝内で同期して摺動する。
【0034】
或いは、洗濯機は、更に、前記コネクティングロッドユニットに接続される駆動ユニットを含む。
【0035】
前記駆動ユニットは、前記コネクティングロッドユニットを前記回転中心周りに回動させて、前記コネクティングロッドユニット上での前記第1スライダ及び前記第2スライダの摺動を連携させることで、前記ハウジングのスライド溝内における前記第1スライダ及び前記第2スライダの摺動軌跡を規定する。
【0036】
一実施方案において、前記回転中心は前記ハウジングに設置される。
【0037】
更に、前記コネクティングロッドユニットの作用の下で前記第1スライダ及び前記第2スライダに発生する運動は直線運動である。
【0038】
一実施方案において、前記ハウジングには、第1スライド溝及び第2スライド溝が設けられている。
【0039】
前記第1スライダ及び前記第2スライダは、それぞれ前記第1スライド溝及び前記第2スライド溝内に対応して設置されるとともに、前記第1スライド溝及び前記第2スライド溝内で摺動可能である。
【0040】
一実施方案において、前記第1スライド溝と前記第2スライド溝は平行に設置される。
【0041】
更に、前記コネクティングロッドユニットは、第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドを含む。
【0042】
前記第1コネクティングロッドは回転軸に組み合わされて、前記回転中心周りに回動可能である。
【0043】
前記第1コネクティングロッドが前記回転中心周りに回動する際に、第2コネクティングロッドは、前記第1コネクティングロッドの長さ方向に沿って前記第1コネクティングロッドの内部に伸入又は伸出可能である。
【0044】
更に、前記第1コネクティングロッドは、一端が前記第1スライダに組み合わされ、他端寄りの位置が前記回転中心に設けられる前記回転軸に組み合わされる。
【0045】
前記第1コネクティングロッドには、前記第2コネクティングロッドの伸入又は伸出を少なくとも受け入れ可能なコネクティングロッド溝が設けられている。
【0046】
前記第1コネクティングロッドの前記コネクティングロッド溝内には、更に、前記第1コネクティングロッドの長さ方向に設置される長尺状の第1開口が設けられている。
【0047】
一実施方案において、前記第1スライダには、前記第1開口に組み合わされる第1案内ピンが設けられている。
【0048】
前記第1コネクティングロッドが前記回転中心周りに回動する際に、前記第1スライダの前記第1案内ピンは、前記第1コネクティングロッドの作用の下で、前記第1開口内を摺動する。
【0049】
更に、前記第2コネクティングロッドは、一端が前記第2スライダに回動可能に組み合わされ、他端に第2案内ピンが設けられている。
【0050】
前記第2案内ピンは、前記第1コネクティングロッドの前記第1開口に組み合わされる。
【0051】
前記第1コネクティングロッドが前記回転中心周りに回動する際に、前記第2スライダの前記第2案内ピンは、前記第1コネクティングロッドの作用の下で、前記第1開口内を摺動する。
【0052】
一実施方案において、前記第2コネクティングロッドには、前記回転軸に組み合わされる第2開口が設けられている。
【0053】
前記第2開口は、前記第2コネクティングロッドの長さ方向に設けられる長尺の開口である。
【0054】
更に、前記第2スライダは、一端が前記第2コネクティングロッドに組み合わされ、他端に装着部が設けられている。
【0055】
前記装着部は、中心に貫通孔を有する円柱状構造をなしている。
【0056】
一実施方案において、回動部が、前記装着部の中心の貫通孔に挿通されて前記扉体に組み合わされることで、前記扉体の開閉を実現する。
【0057】
更に、前記第2スライダには、更に、前記装着部側に延設される第1ガードプレートが設けられている。
【0058】
前記回動部には、前記装着部側に延設される第2ガードプレートが設けられている。
【0059】
ねじりバネが、前記装着部の外側に設置されて、前記第1ガードプレート及び前記第2ガードプレートに組み合わされる。
【0060】
更に、前記ハウジングには、第1位置規制部及び第2位置規制部が設けられている。
【0061】
前記超音波発生器が洗浄位置に移動する際に、前記第1位置規制部は前記超音波発生器を洗浄位置に位置決めする。
【0062】
前記超音波発生器が収容位置に移動する際に、前記第2位置規制部は前記超音波発生器を収容位置に位置決めする。
【0063】
一実施方案において、少なくとも前記超音波発生器が洗浄位置に位置決めされる際に、前記扉体は完全に前記ハウジングの内部に収容される。
【0064】
一実施方案において、前記第1スライダには位置決め部が設けられている。
【0065】
前記位置決め部は、前記第1位置規制部及び前記第2位置規制部とそれぞれ連携して、洗浄位置及び収容位置における前記超音波発生器の位置決めを実現する。
【0066】
更に、前記扉体は透明材料からなる。
【0067】
更に、前記パネルベースには、前記パネルベースの内部に設置されて添加剤を収容するための収容室と、前記パネルベースに設けられて衣類を投入するための衣類投入口と、前記パネルベースの隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口の間に規定された領域内に設けられて前記収容室と連通する添加剤投入口、が設けられている。
【0068】
一実施方案において、前記パネルベースの隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口の間に規定されて前記パネルベースの上端面に位置する領域は4つである。
【0069】
前記添加剤投入口は少なくとも2つであり、それぞれ異なる領域に設置されている。
【0070】
一実施方案において、少なくとも1つの前記添加剤投入口は洗剤を投入するために用いられ、少なくとも1つの前記添加剤投入口は柔軟剤を投入するために用いられる。
【0071】
本発明が提供する上記洗濯機の使用方法は、以下のステップを含む。
【0072】
即ち、前記扉体を開放し、前記超音波発生器を収容位置から洗浄位置まで移動させて、前記超音波発生器を起動する。
【0073】
前記扉体は、開放状態において前記ハウジングの内部に収容される。
【0074】
好ましくは、前記超音波発生器が収容位置から洗浄位置に移動する際には、前記扉体が先に所定の角度だけ回動してから、前記超音波発生器が運動を開始する。
【0075】
より好ましくは、前記扉体が先に回動する所定の角度とは、少なくとも、前記超音波発生器が移動する際に前記扉体に衝突し得なくなる角度である。
【発明の効果】
【0076】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0077】
本発明の洗濯機は、パネルベース内に設置される超音波装置を洗浄位置と収容位置の間で移動可能とすることで、パネルベースの内部空間を十分に活用している。これにより、超音波装置の設置によって余分な占有スペースが増大する結果、パネルベースの有効スペースが減少するとの問題が回避される。また、液体が浸み込んだ洗濯物を超音波振動子と直接接触可能とすることで、柔軟な衣類による超音波の吸収及び消耗が大幅に低下するため、衣類表面の汚れを除去可能なだけでなく、比較的深い部分の頑固汚れも除去可能となる。
【0078】
本発明の超音波発生器は、ハウジングとコネクティングロッドユニットを組み合わせて、コネクティングロッドユニットに接続される2つのスライダの運動軌跡を規定することで、コネクティングロッドユニットの作用の下で、スライダが超音波発生器の出し入れを実現するよう保証している。更には、占有スペースが小さく、運動幅が小さい等の特性も有している。
【0079】
コネクティングロッドユニットを回動過程で伸縮能な構造とし、スライダの移動過程における運動軌跡の方向及び運動幅の大きさを制御することで、空間利用率を極めて大きく向上させている。
【0080】
超音波発生器と洗濯機のパネルベースとの接続方式を改良することで、未使用時には超音波発生器を収容可能として、衣類投入口の空間を更に増大させている。また、これにより、超音波発生器の設置がいっそうユーザフレンドリー化するため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0081】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0082】
図面は、本発明の一部として本発明の更なる理解のために用いられる。また、本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要さないことを前提に、これらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【
図1】
図1は、本発明における超音波発生器の第1の状態の概略図である。
【
図2】
図2は、本発明における超音波発生器の第2の状態の概略図である。
【
図3】
図3は、本発明における超音波発生器の第3の状態の概略図である。
【
図4】
図4は、本発明における超音波発生器の第4の状態の概略図である。
【
図5】
図5は、本発明における超音波発生器の第5の状態の概略図である。
【
図6】
図6は、本発明における第1コネクティングロッドの概略図である。
【
図7】
図7は、本発明における第2コネクティングロッドの概略図である。
【
図8】
図8は、本発明における第1スライダの概略図である。
【
図9】
図9は、本発明における第2スライダの概略図である。
【
図11】
図11は、本発明における扉体の第1の概略図である。
【
図12】
図12は、本発明における扉体の第2の概略図である。
【
図13】
図13は、本発明におけるパネルベース構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0084】
説明すべき点として、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0085】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下では、本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0086】
本発明の記載において、説明すべき点として、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「内」、「外」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。
【0087】
本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定しない限り、「装着する」、「連なる」、「接続する」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。更には、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0088】
図1~
図5は、本発明における超音波装置の第1、第2、第3、第4、第5の概略図である。
図1~
図5から明らかなように、超音波装置は、超音波発生器4及び超音波振動端401を含む。超音波発生器4は、ハウジング1の内部に設置されており、収容位置と洗浄位置の間で移動可能である。また、コネクティングロッドユニット5が、ハウジング1上で回転中心8周りに回動する。ハウジング1には、更に、コネクティングロッドユニット5の両端に組み合わされる第1スライダ6及び第2スライダ7が設けられている。コネクティングロッドユニット5は、ハウジング1上の回転中心8周りに振り子様の運動を形成する。コネクティングロッドユニット5の作用の下で、第1スライダ6と第2スライダ7に発生する運動軌跡は平行である。一実施方案において、第1スライダ6と第2スライダ7の運動軌跡は直線運動である。ただし、実際の応用においては、必要に応じて、第1スライダ6と第2スライダ7の運動軌跡を円弧状等としてもよい。また、ハウジング1には、第1スライダ6及び第2スライダ7にそれぞれ対応する第1スライド溝104及び第2スライド溝105が更に設けられている。第1スライダ6及び第2スライダ7は、第1スライド溝104及び第2スライド溝105の作用の下で運動軌跡を形成する。
【0089】
図1は、超音波装置の超音波発生器が収容位置にある場合の概略図である。
図5は、超音波装置の超音波発生器が洗浄位置にある場合の概略図である。
図2~
図4は、収容位置と洗浄位置の間における超音波発生器の移動の概略図である。
【0090】
更に、コネクティングロッドユニット5は、第1コネクティングロッド501及び第2コネクティングロッド502を含む。第1コネクティングロッド501は、回転軸801に組み合わされて、回転中心8周りに回動する。
図1では、回転軸801と回転中心8を同一位置に記載している。実際の応用において、回転中心8には、第1コネクティングロッド501を位置決めするための回転軸801が装着されているが、見やすいように、
図1では両者を一体的に記載している。第1コネクティングロッド501はハウジング1側を向いている。また、第1コネクティングロッド501の長さ方向にはコネクティングロッド溝503が設けられている。コネクティングロッドユニット5が回転する際に、第2コネクティングロッド502は、コネクティングロッド溝503の範囲内で第1コネクティングロッド501の長さ方向に伸入又は伸出可能である。更に、第1コネクティングロッド501には、長さ方向に第1開口504が設けられている。第1スライダ6には、第1開口504に組み合わされる第1案内ピン601が設けられている。コネクティングロッドユニット5が回動する際に、第1案内ピン601は、第1開口504の作用の下で、第1スライダ6を第1スライド溝104に沿って摺動させる。且つ、第2コネクティングロッド502には、第1開口504に組み合わされる第2案内ピン505が設けられている。同様の原理で、コネクティングロッドユニット5が回動する際に、第2案内ピン505は、第1開口504の作用の下で、第2スライダ7を第1スライド溝104に沿って摺動させる。更に、第2コネクティングロッド502には、回転軸801に組み合わされる第2開口506が設けられている。第2コネクティングロッド502が第1コネクティングロッド501の長さ方向に伸入又は伸出する際には、第2コネクティングロッド502の第2開口506が、案内作用を奏するとともに、コネクティングロッド溝503からの第2コネクティングロッド502の逸脱を回避させる。
【0091】
また、更に、ハウジング1には、第1位置規制部106及び第2位置規制部107が設けられている。第1スライダ6には位置決め部603が設けられており、位置決め部603が第1位置規制部106及び第2位置規制部107とそれぞれ連携することで、一定の範囲内におけるコネクティングロッドユニット5の回転運動を実現する。
【0092】
且つ、更に、第2スライダ7は、一端が第2コネクティングロッド502に回動可能に組み合わされ、他端に装着部701が設けられている。装着部701は中空の円柱状構造をなしている。また、装着部701に組み合わされるように、回動部9が更に設けられている。装着部701には第1ガードプレート702が設けられており、回動部9には第2ガードプレート901が設けられている。装着部701の外側には、第1ガードプレート702及び第2ガードプレート901に組み合わされるねじりバネ10が設けられている。また、
図14から明らかなように、案内部108が設けられており、ハウジング1の内側に設けられた案内部108にねじりバネ10が組み合わされる。ねじりバネ10と案内部108によって、直線運動と回転運動との切り替えが実現される。案内部108は、円弧状の案内構造をなしている。ねじりバネ10は、直線運動から回転運動への切り替え後に復元力を付与する。このように設置することで、コネクティングロッドユニット5の回転運動を第2スライダ7の直線運動に切り替えたあと、第2スライダ7の直線運動を回動部9の回転運動に切り替えて、超音波装置の複数の応用場面を提供する。
【0093】
また、更に、扉体2が、開閉可能に前記ハウジング1の前部に設置されている。且つ、ユーザが操作しやすいよう、少なくとも開放状態において、扉体2を前記ハウジング1の内部に収容し、超音波発生器4を洗浄位置に配置する。
【0094】
且つ、更に、ハウジング1の後部には受水槽102が設置されている。受水槽102は、給水管101の後部の漏水口302に対応して設置される。また、受水槽102の一方の側には排水口103が設けられている。且つ、漏水口302に対応して弾性バルブプラグ303が設けられている。給水管101は洗浄槽3に対応しており、洗浄液を洗浄槽3に沿って洗浄領域301内に導入する。洗浄の完了後、又は洗浄過程において、弾性バルブプラグ303を開放することで、洗浄槽3内の洗浄液は漏水口302に沿って受水槽102に進入する。
【0095】
図6は、本発明における第1コネクティングロッド501の概略図である。
図6から明らかなように、第1コネクティングロッド501は、長さ方向にコネクティングロッド溝503が設けられている。コネクティングロッド溝503と第2コネクティングロッド502が組み合わされて、第1コネクティングロッド501内における第2コネクティングロッド502の摺動経路が形成される。更に、第1コネクティングロッド501には第1開口504が設けられており、第1開口504と第1案内ピン601及び第2案内ピン505が組み合わされる。このほか、第1コネクティングロッド501には、回転中心8及び回転軸801が更に設けられている。実際の装着過程では、回転中心8に回転軸801を挿通する必要があり、第1コネクティングロッド501は回転軸801周りに回動する。ただし、見やすいように、
図5では回転軸801を省略し、回転中心8と回転軸801を合わせて記載している。
【0096】
図7は、本発明における第2コネクティングロッド502の概略図である。
図6から明らかなように、第2コネクティングロッド502には、第2開口506及び第2案内ピン505が設けられている。第2開口506と回転軸801が組み合わされることで、第1コネクティングロッド501に対する第2コネクティングロッド502の伸入及び伸出が案内される。第2案内ピン505は、第1コネクティングロッド501の第1開口504に組み合わされる。また、第2コネクティングロッド502の他端は第2スライダ7に組み合わされる。
図6から明らかなように、第2コネクティングロッド502と第2スライダ7の組み合わせは回動可能な組み合わせである。
【0097】
図8及び
図9は、本発明における第1スライダ6及び第2スライダ7の概略図である。
図8及び
図9から明らかなように、第1スライダ6には第1案内ピン601が設けられており、第2スライダ7には装着部701及び第1ガードプレート702が設けられている。
【0098】
図10は、本発明における回動部9の概略図である。
図10から明らかなように、回動部9には第2ガードプレート901が設けられており、第2スライダ7の第1ガードプレート702とともにねじりバネ10に組み合わされる。また、
図14から明らかなように、案内部108が設けられており、ハウジング1の内側に設けられた案内部108にねじりバネ10が組み合わされる。ねじりバネ10と案内部108によって、直線運動と回転運動との切り替えが実現される。案内部108は、円弧状の案内構造をなしている。ねじりバネ10は、直線運動から回転運動への切り替え後に復元力を付与することで、第2スライダ7の直線運動から回動部9の回転運動への切り替えを実現する。
【0099】
図11及び
図12は、本発明における扉体2の第1、第2の概略図であって、扉体2の軸側の概略図及び扉体2の概略断面図を示している。
図11及び
図12から明らかなように、扉体2の回転軸側には、回動部9に組み合わされる継手が設けられている。継手の形状は回動部9の端部形状と合致している。
【0100】
図13は、本発明におけるパネルベース11の構造の概略図である。
図13から明らかなように、パネルベース11には扉体2が設けられている。パネルベース11の中心寄りの位置には衣類投入口13が設けられており、パネルベース11の上面には添加剤投入口14が設けられている。添加剤投入口14は収容室12と連通している。このほか、パネルベース11の側辺とパネルベース11の衣類投入口13は、第1領域15、第2領域16、第3領域17及び第4領域18に分割されて、添加剤投入口14の設置領域を形成している。
【0101】
総括すると、本発明では、ハウジング1とコネクティングロッドユニット5を組み合わせ、コネクティングロッドユニット5に接続される2つのスライダの運動軌跡を規定することで、コネクティングロッドユニット5の作用下で、スライダによる運動伝達機能の実現を保証している。且つ、超音波装置は、占有スペースが小さく、運動幅が小さい等の特性を有している。また、パネルベース11内に設置される超音波発生器4を洗浄位置と収容位置の間で移動可能に設置することで、パネルベース11の内部空間を十分に活用している。且つ、コネクティングロッドユニット5を回動過程で伸縮可能な構造とすることで、スライダの移動過程における運動軌跡の方向及び運動幅の大きさを制御している。これにより、超音波発生器を伸出又は収縮させる往復運動を保証するととともに、超音波装置の設置によって余分な占有スペースが増大する結果、パネルベース11の有効スペースが減少するとの問題を回避している。また、液体が浸み込んだ洗濯物を超音波振動子と直接接触可能とすることで、柔軟な衣類による超音波の吸収及び消耗が大幅に低下するため、衣類表面の汚れを除去可能なだけでなく、比較的深い部分の頑固汚れも除去可能となる。
【0102】
また、パネルベース11の2つの側壁と衣類投入口13で形成される領域内に添加剤投入口14を設置している。これにより、洗濯機の外寸を増大させることなく、衣類投入口13のスペース及び容量を拡大している。且つ、衣類の出し入れにも都合がよく、内部の衣類の状態も観察しやすい。また、パネルベース11の隣り合う2つの側壁と衣類投入口13の間の領域内に添加剤投入口14を設置することで、パネルベース11のスペースを十分に活用しつつ、洗浄時の洗剤や柔軟剤といった異なる洗浄用品に対するユーザのニーズにも応えている。且つ、超音波モジュールと洗濯機のパネルベース11との接続方式を改良することで、未使用時には超音波モジュールを収容可能として、衣類投入口13の空間を更に増大させている。また、これにより、超音波モジュールの設置がいっそうユーザフレンドリー化するため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【実施例1】
【0103】
図1~
図5に示すように、本実施例で記載する超音波装置は、ハウジング1と、前記ハウジング1の内部に設置されて洗浄位置と収容位置の間で移動可能な超音波発生器4と、開閉可能に前記ハウジング1の前部に設置されて、少なくとも開放状態において前記ハウジング1の内部に収容される扉体2、を含む。
【実施例2】
【0104】
図1~
図5に示すように、本実施例で記載する超音波装置は、ハウジング1と、開閉可能に前記ハウジング1の前部に設置される扉体2と、洗浄槽3と、前記洗浄槽3の洗浄領域301に対応して設けられる超音波発生器4、を含む。前記洗浄槽3及び前記超音波発生器4は、前記ハウジング1の内部に設置されて、洗浄位置と収容位置の間で移動可能である。
【0105】
前記超音波発生器4は、前記洗浄槽3の上方に設置されている。前記超音波発生器4の超音波振動端401は、前記洗浄槽3に面している(
図5参照)。また、ハウジング1における前記洗浄槽3に対応する位置には、給水管101が設けられている(
図2参照)。
図4に示すように、前記洗浄槽3における前記ハウジング1の後部寄りの側には漏水口302が設けられており、前記漏水口302に対応して弾性バルブプラグ303が設けられている。また、前記漏水口302に対応して、前記ハウジング1の後部には受水槽102が更に設けられている。少なくとも前記受水槽102の底面は傾斜して設けられており、前記受水槽102の底面における最低端、或いは、最低端寄りの側の側壁には排水口103が設けられている。
【0106】
図1~
図5は、本発明における超音波装置の第1、第2、第3、第4及び第5の概略図である。
図1~
図5から明らかなように、超音波装置は、超音波発生器4及び超音波振動端401を含む。超音波発生器4は、ハウジング1の内部に設置されており、収容位置と洗浄位置の間で移動可能である。
図1は、超音波装置の超音波発生器が収容位置にある場合の概略図である。
図5は、超音波装置の超音波発生器が洗浄位置にある場合の概略図である。
図2~
図4は、収容位置と洗浄位置の間における超音波発生器の移動の概略図である。
【0107】
ハウジング1の後部には受水槽102が設置されている。受水槽102は、給水管101の後部の漏水口302に対応して設置される。また、受水槽102の一方の側には排水口103が設けられている。且つ、漏水口302に対応して弾性バルブプラグ303が設けられている。給水管101は洗浄槽3に対応しており、洗浄液を洗浄槽3に沿って洗浄領域301内に導入する。洗浄完了後、又は洗浄過程において、弾性バルブプラグ303を開放することで、洗浄槽3内の洗浄液は漏水口302に沿って受水槽102に進入する。
【実施例3】
【0108】
本実施例で記載する超音波装置は、洗浄位置と収容位置の間における前記洗浄槽3の移動が前記超音波発生器4の移動と同期する。
【実施例4】
【0109】
図1~
図5に示すように、本実施例で記載する超音波装置は、更に、回転中心8周りに回動可能なコネクティングロッドユニット5と、動作可能に前記コネクティングロッドユニット5に設置されるとともに、前記ハウジング1のスライド溝に対応して摺動可能な第1スライダ6及び第2スライダ7、を含む。前記第1スライダ6は前記洗浄槽3に接続され、前記第2スライダ7は前記扉体2に接続される。前記第1スライダ6が前記ハウジング1のスライド溝内で摺動すると、前記コネクティングロッドユニット5を介して、前記第2スライダ7が前記ハウジング1のスライド溝内で同期して摺動する。
【実施例5】
【0110】
図1~
図5に示すように、本実施例で記載する超音波装置は、更に、回転中心8周りに回動可能なコネクティングロッドユニット5と、動作可能に前記コネクティングロッドユニット5に設置されるとともに、前記ハウジング1のスライド溝に対応して摺動可能な第1スライダ6及び第2スライダ7、を含む。前記第1スライダ6は前記洗浄槽3に接続され、前記第2スライダ7は前記扉体2に接続される。また、前記コネクティングロッドユニット5に接続される駆動ユニットを含む。前記駆動ユニットは、前記コネクティングロッドユニット5を前記回転中心8周りに回動させて、前記コネクティングロッドユニット5上での前記第1スライダ6及び前記第2スライダ7の摺動を連携させることで、前記ハウジング1のスライド溝内における前記第1スライダ6及び前記第2スライダ7の摺動軌跡を規定する。
【実施例6】
【0111】
図3~
図5に示すように、本実施例で記載するハウジング1には、第1スライド溝104及び第2スライド溝105が設けられている。前記第1スライダ6及び前記第2スライダ7は、それぞれ前記第1スライド溝104及び前記第2スライド溝105内に対応して設置されるとともに、前記第1スライド溝104及び前記第2スライド溝105内で摺動可能である。
【0112】
更に、
図6及び
図7に示すように、前記コネクティングロッドユニット5は、第1コネクティングロッド501及び第2コネクティングロッド502を含む。前記第1コネクティングロッド501は、回転軸801に組み合わされて、前記回転中心8周りに回動可能である。前記第1コネクティングロッド501が前記回転中心8周りに回動する際に、前記第2コネクティングロッド502は、前記第1コネクティングロッド501の長さ方向に沿って前記第1コネクティングロッド501の内部に伸入又は伸出可能である。前記第1コネクティングロッド501は、一端が前記第1スライダ6に組み合わされ、他端寄りの位置が前記回転中心8に設けられる前記回転軸801に組み合わされる。前記第1コネクティングロッド501には、前記第2コネクティングロッド502の伸入又は伸出を少なくとも受け入れ可能なコネクティングロッド溝503が設けられている。前記第1コネクティングロッド501の前記コネクティングロッド溝503内には、更に、前記第1コネクティングロッド501の長さ方向に設置される長尺状の第1開口504が設けられている。
【0113】
また、更に、
図8に示すように、前記第1スライダ6には、前記第1開口504に組み合わされる第1案内ピン601が設けられている。前記第1コネクティングロッド501が前記回転中心8周りに回動する際に、前記第1スライダ6の前記第1案内ピン601は、前記第1コネクティングロッド501の作用の下で、前記第1開口504内を摺動する。前記第2コネクティングロッド502は、一端が前記第2スライダ7に回動可能に組み合わされ(
図5参照)、他端に第2案内ピン505が設けられている。前記第2案内ピン505は、前記第1コネクティングロッド501の前記第1開口504に組み合わされる。前記第1コネクティングロッド501が前記回転中心8周りに回動する際に、前記第2スライダ7の前記第2案内ピン505は、前記第1コネクティングロッド501の作用の下で、前記第1開口504内を摺動する。前記第2コネクティングロッド502には、前記回転軸801に組み合わされる第2開口506が設けられている。前記第2開口506は、前記第2コネクティングロッド502の長さ方向に設けられる長尺の開口である。
【0114】
図1~
図5は、本発明における超音波装置の第1、第2、第3、第4、第5の概略図である。
図1~
図5から明らかなように、超音波装置は、超音波発生器4及び超音波振動端401を含む。超音波発生器4は、ハウジング1の内部に設置されており、収容位置と洗浄位置の間で移動可能である。また、コネクティングロッドユニット5が、ハウジング1上で回転中心8周りに回動する。ハウジング1には、更に、コネクティングロッドユニット5の両端に組み合わされる第1スライダ6及び第2スライダ7が設けられている。コネクティングロッドユニット5は、ハウジング1上の回転中心8周りに振り子様の運動を形成する。また、ハウジング1には、第1スライダ6及び第2スライダ7にそれぞれ対応する第1スライド溝104及び第2スライド溝105が更に設けられている。第1スライダ6及び第2スライダ7は、第1スライド溝104及び第2スライド溝105の作用の下で運動軌跡を形成する。
【0115】
図1は、超音波装置の超音波発生器が収容位置にある場合の概略図である。
図5は、超音波装置の超音波発生器が洗浄位置にある場合の概略図である。
図2~
図4は、収容位置と洗浄位置の間における超音波発生器の移動の概略図である。
【0116】
更に、コネクティングロッドユニット5は、第1コネクティングロッド501及び第2コネクティングロッド502を含む。第1コネクティングロッド501は、回転軸801に組み合わされて、回転中心8周りに回動する。
図1では、回転軸801と回転中心8を同一位置に記載している。実際の応用において、回転中心8には、第1コネクティングロッド501を位置決めするための回転軸801が装着されているが、見やすいように、
図1では両者を一体的に記載している。第1コネクティングロッド501はハウジング1側を向いている。また、第1コネクティングロッド501の長さ方向にはコネクティングロッド溝503が設けられている。コネクティングロッドユニット5が回転する際に、第2コネクティングロッド502は、コネクティングロッド溝503の範囲内で第1コネクティングロッド501の長さ方向に伸入又は伸出可能である。更に、第1コネクティングロッド501には、長さ方向に第1開口504が設けられている。第1スライダ6には、第1開口504に組み合わされる第1案内ピン601が設けられている。コネクティングロッドユニット5が回動する際に、第1案内ピン601は、第1開口504の作用の下で、第1スライダ6を第1スライド溝104に沿って摺動させる。且つ、第2コネクティングロッド502には、第1開口504に組み合わされる第2案内ピン505が設けられている。同様の原理で、コネクティングロッドユニット5が回動する際に、第2案内ピン505は、第1開口504の作用の下で、第2スライダ7を第1スライド溝104に沿って摺動させる。更に、第2コネクティングロッド502には、回転軸801に組み合わされる第2開口506が設けられている。第2コネクティングロッド502が第1コネクティングロッド501の長さ方向に伸入又は伸出する際には、第2コネクティングロッド502の第2開口506が、案内作用を奏するとともに、コネクティングロッド溝503からの第2コネクティングロッド502の逸脱を回避させる。
【0117】
また、更に、扉体2が、開閉可能に前記ハウジング1の前部に設置されている。且つ、ユーザが操作しやすいよう、少なくとも開放状態において、扉体2を前記ハウジング1の内部に収容し、超音波発生器4を洗浄位置に配置する。
【0118】
図6は、本発明における第1コネクティングロッド501の概略図である。
図6から明らかなように、第1コネクティングロッド501は、長さ方向にコネクティングロッド溝503が設けられている。コネクティングロッド溝503と第2コネクティングロッド502が組み合わされて、第1コネクティングロッド501内における第2コネクティングロッド502の摺動経路が形成される。更に、第1コネクティングロッド501には第1開口504が設けられており、第1開口504と第1案内ピン601及び第2案内ピン505が組み合わされる。このほか、第1コネクティングロッド501には、回転中心8及び回転軸801が更に設けられている。実際の装着過程では、回転中心8に回転軸801を挿通する必要があり、第1コネクティングロッド501は回転軸801周りに回動する。ただし、見やすいように、
図5では回転軸801を省略し、回転中心8と回転軸801を合わせて記載している。
【0119】
図7は、本発明における第2コネクティングロッド502の概略図である。
図6から明らかなように、第2コネクティングロッド502には、第2開口506及び第2案内ピン505が設けられている。第2開口506と回転軸801が組み合わされることで、第1コネクティングロッド501に対する第2コネクティングロッド502の伸入及び伸出が案内される。第2案内ピン505は、第1コネクティングロッド501の第1開口504に組み合わされる。また、第2コネクティングロッド502の他端は第2スライダ7に組み合わされる。
図6から明らかなように、第2コネクティングロッド502と第2スライダ7の組み合わせは回動可能な組み合わせである。
【実施例7】
【0120】
本実施例で記載する超音波装置では、前記コネクティングロッドユニット5の作用の下で前記第1スライダ6及び前記第2スライダ7に発生する運動が直線運動である(
図4参照)。
【実施例8】
【0121】
本実施例で記載する超音波装置では、前記第1スライド溝104と前記第2スライド溝105が平行に設置される(
図5参照)。
【実施例9】
【0122】
本実施例で記載する超音波装置では、前記回転中心8が前記ハウジング1に設けられている(
図1参照)。
【実施例10】
【0123】
図1~
図10に示すように、本実施例で記載する超音波装置において、前記第2スライダ7は、一端が前記第2コネクティングロッド502に組み合わされ、他端寄りの位置に装着部701が設けられている。前記装着部701は、中心に貫通孔を有する円柱状構造をなしている(
図9参照)。また、回動部9が、前記装着部701の中心の貫通孔に挿通されて前記扉体2に組み合わされることで、前記扉体2の開閉を実現する。前記第2スライダ7には、更に、前記装着部701側に延設される第1ガードプレート702が設けられている(
図9参照)。また、前記回動部9には、前記装着部701側に延設される第2ガードプレート901が設けられている(
図10参照)。ねじりバネ10が前記装着部701の外側に設置されて、前記第1ガードプレート702及び前記第2ガードプレート901に組み合わされる(
図4及び
図5参照)。
【0124】
図8及び
図9は、本発明における第1スライダ6及び第2スライダ7の概略図である。
図8及び
図9から明らかなように、第1スライダ6には第1案内ピン601が設けられており、第2スライダ7には装着部701及び第1ガードプレート702が設けられている。
【0125】
図10は、本発明における回動部9の概略図である。
図10から明らかなように、回動部9には第2ガードプレート901が設けられており、第2スライダ7の第1ガードプレート702とともにねじりバネ10に組み合わされる。また、
図14から明らかなように、案内部108が設けられており、ハウジング1の内側に設けられた案内部108にねじりバネ10が組み合わされる。ねじりバネ10と案内部108によって、直線運動と回転運動との切り替えが実現される。案内部108は、円弧状の案内構造をなしている。ねじりバネ10は、直線運動から回転運動への切り替え後に復元力を付与することで、第2スライダ7の直線運動から回動部9の回転運動への切り替えを実現する。
【0126】
図11及び
図12は、本発明における扉体2の第1、第2の概略図であって、扉体2の軸側の概略図及び扉体2の概略断面図を示している。
図11及び
図12から明らかなように、扉体2の回転軸側には、回動部9に組み合わされる継手が設けられている。継手の形状は回動部9の端部形状と合致している。
【0127】
更に、第2スライダ7は、一端が第2コネクティングロッド502に回動可能に組み合わされ、他端に装着部701が設けられている。装着部701は中空の円柱状構造をなしている。また、装着部701に組み合わされるように、回動部9が更に設けられている。装着部701には第1ガードプレート702が設けられており、回動部9には第2ガードプレート901が設けられている。装着部701の外側には、第1ガードプレート702及び第2ガードプレート901に組み合わされるねじりバネ10が設けられている。また、
図14から明らかなように、案内部108が設けられており、ハウジング1の内側に設けられた案内部108にねじりバネ10が組み合わされる。ねじりバネ10と案内部108によって、直線運動と回転運動との切り替えが実現される。案内部108は、円弧状の案内構造をなしている。ねじりバネ10は、直線運動から回転運動への切り替え後に復元力を付与する。このように設置することで、コネクティングロッドユニット5の回転運動を第2スライダ7の直線運動に切り替えたあと、第2スライダ7の直線運動を回動部9の回転運動に切り替えて、超音波装置の複数の応用場面を提供する。
【実施例11】
【0128】
本実施例で記載する洗濯機のパネルベース構造は、パネルベース11と、前記パネルベース11の内部に設けられるハウジング1であって、前記ハウジング1を開閉可能とする扉体2が前部に設けられたハウジング1と、前記ハウジング1の内部に設けられる超音波発生器4及び洗浄槽3を含む。使用時には、前記扉体2を開放して、前記超音波発生器4及び前記洗浄槽3を収容位置から洗浄位置まで移動させる。そして、洗濯物を前記超音波発生器4と前記洗浄槽3の間に配置して、前記超音波発生器4を起動する。
【0129】
前記洗浄槽3は洗浄領域301を含む。前記洗浄領域301は、前記超音波発生器4に対応して設置される。前記超音波発生器4は、前記洗浄槽3の上方に設置されている。前記超音波発生器4の超音波振動端401は、前記洗浄槽3に面している。
【0130】
更に、前記ハウジング1における前記洗浄槽3に対応する位置には、給水管101が設けられている。洗浄液は、前記給水管101から前記洗浄槽3の前記洗浄領域301内に進入する。前記超音波発生器4の前記超音波振動端401は、前記洗浄領域301内の洗浄液の液面と接触するか、所定の距離を隔てている。前記所定の距離は、洗濯物の上面が前記超音波発生器4の前記超音波振動端401に接触する際に、少なくとも洗濯物の下面が洗浄液の液面に接触し得る距離である。
【0131】
また、更に、前記洗浄槽3における前記ハウジング1の後部寄りの側には漏水口302が設けられており、前記漏水口302に対応して弾性バルブプラグ303が設けられている。洗浄の終了後、或いは洗浄の実施中に、前記弾性バルブプラグ303の開閉を制御することで、前記洗浄槽3の前記洗浄領域301内における洗浄液の放出を実現する。前記弾性バルブプラグ303の開閉は、対応する制御ユニットの作動により実現される。
【0132】
且つ、更に、前記漏水口302に対応して、前記ハウジング1の後部には受水槽102が設けられている。少なくとも前記受水槽102の底面は傾斜して設けられており、前記受水槽102の底面における最低端、或いは、最低端寄りの側の側壁に排水口103が設けられている。
【0133】
また、更に、前記扉体2は透明材料からなる。前記超音波発生器4が洗浄位置にあるときには、透明な前記扉体2を通じて洗濯物の洗浄状況の観察が実現される。
【実施例12】
【0134】
本実施例で記載する洗濯機のパネルベース構造は、パネルベース11と、前記パネルベース11の内部に設けられるハウジング1を含む。前記ハウジング1の前部には、前記ハウジング1を開閉可能とする扉体2が設けられており、前記ハウジング1の内部には超音波発生器4が設けられている。使用時には、前記扉体2を開放し、前記超音波発生器4を収容位置から洗浄位置まで移動させて、前記超音波発生器4を起動する。
【0135】
前記扉体2は、開放状態において前記ハウジング1の内部に収容される。前記ハウジング1には、第1位置規制部106及び第2位置規制部107が設けられている。前記超音波発生器4が洗浄位置に移動する際に、前記第1位置規制部106は前記超音波発生器4を洗浄位置に位置決めする。また、前記超音波発生器4が収容位置に移動する際に、前記第2位置規制部107は前記超音波発生器4を収容位置に位置決めする。少なくとも前記超音波発生器4が洗浄位置に位置決めされる際に、前記扉体2は完全に前記ハウジング1の内部に収容される。前記超音波発生器4が収容位置から洗浄位置に移動する際には、前記扉体2が先に所定の角度だけ回動してから、前記超音波発生器4が運動を開始する。前記扉体2が先に回動する所定の角度とは、少なくとも、前記超音波発生器4が移動する際に前記扉体2に衝突し得なくなる角度である。
【0136】
また、前記ハウジング1に設けられて回転中心8周りに回動可能なコネクティングロッドユニット5を更に含む。第1スライダ6及び第2スライダ7は、前記ハウジング1に設置されるとともに、前記コネクティングロッドユニット5の両端にそれぞれ接続される。
【0137】
前記コネクティングロッドユニット5が前記回転中心8周りに回動する際に、前記コネクティングロッドユニット5の作用の下で、前記第1スライダ6と前記第2スライダ7に発生する運動軌跡は平行である。前記ハウジング1には、第1スライド溝104及び第2スライド溝105が設けられている。前記第1スライダ6及び前記第2スライダ7は、それぞれ前記第1スライド溝104及び前記第2スライド溝105内に対応して設置されるとともに、前記第1スライド溝104及び前記第2スライド溝105内で摺動可能である。
【0138】
更に、前記コネクティングロッドユニット5は、第1コネクティングロッド501及び第2コネクティングロッド502を含む。前記第1コネクティングロッド501は回転軸801に組み合わされて、前記回転中心8周りに回動可能である。前記第1コネクティングロッド501が前記回転中心8周りに回動する際に、前記第2コネクティングロッド502は、前記第1コネクティングロッド501の長さ方向に沿って前記第1コネクティングロッド501の内部に伸入又は伸出可能である。
【0139】
また、更に、前記第1コネクティングロッド501は、一端が前記第1スライダ6に組み合わされ、他端寄りの位置が前記回転中心8に設けられる前記回転軸801に組み合わされる。前記第1コネクティングロッド501には、前記第2コネクティングロッド502の伸入又は伸出を少なくとも受け入れ可能なコネクティングロッド溝503が設けられている。前記第2スライダ7は、一端が前記第2コネクティングロッド502に組み合わされ、他端に装着部701が設けられている。前記装着部701は、中心に貫通孔を有する円柱状構造をなしている。また、回動部9が、前記装着部701の中心の貫通孔に挿通されて前記扉体2に組み合わされることで、前記扉体2の開閉を実現する。前記第2スライダ7には、更に、前記装着部701側に延設される第1ガードプレート702が設けられている。また、前記回動部9には、前記装着部701側に延設される第2ガードプレート901が設けられている。ねじりバネ10が前記装着部701の外側に設置されて、前記第1ガードプレート702及び前記第2ガードプレート901に組み合わされる。
【実施例13】
【0140】
図13に示すように、本実施例で記載する洗濯機のパネルベース構造は、前記パネルベース11の内部に設置されて添加剤を収容するための収容室12と、前記パネルベース11に設けられて衣類を投入するための衣類投入口13と、前記パネルベース11の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13の間に規定された領域内に設けられて前記収容室12と連通する添加剤投入口14と、前記パネルベース11の内部に設けられるハウジング1、を含む。前記ハウジング1の内部には、洗浄位置と収容位置の間で移動可能な超音波発生器4が設けられている。また、前記ハウジング1の前部には、前記ハウジング1を開閉可能とする扉体2が設けられている。
【0141】
前記パネルベース11の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13の間に規定されて前記パネルベース11の上端面に位置する領域は4つである。また、前記添加剤投入口14は少なくとも2つであり、それぞれ異なる領域に設置されている。少なくとも1つの前記添加剤投入口14は洗剤を投入するために用いられ、少なくとも1つの前記添加剤投入口14は柔軟剤を投入するために用いられる。
【0142】
一実施方案において、前記パネルベース11は、前、後、左、右の4つの側壁を含んでいる。左及び後の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第1領域15が規定され、右及び後の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第2領域16が規定され、左及び前の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第3領域17が規定され、右及び前の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第4領域18が規定される。
【0143】
前記添加剤投入口14は2つであり、それぞれ、前記パネルベース11の同一側に位置する前記第1領域15及び前記第2領域16か、前記第3領域17及び前記第4領域18か、前記第1領域15及び前記第3領域17か、前記第2領域16及び前記第4領域18に設けられている。
【0144】
一実施方案において、前記パネルベース11は、前、後、左、右の4つの側壁を含んでいる。左及び後の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第1領域15が規定され、右及び後の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第2領域16が規定され、左及び前の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第3領域17が規定され、右及び前の隣り合う2つの側壁と前記衣類投入口13との間には第4領域18が規定される。
【0145】
前記添加剤投入口14は2つであり、それぞれ前記第1領域15及び前記第4領域18に設けられるか、それぞれ前記第2領域16及び前記第3領域17に設けられる。
【0146】
図13は、本発明における前記パネルベース構造の概略図である。
図13から明らかなように、パネルベース11には扉体2が設けられている。パネルベース11の中心寄りの位置には衣類投入口13が設けられており、パネルベース11の上面には添加剤投入口14が設けられている。添加剤投入口14は収容室12と連通している。このほか、パネルベース11の側辺とパネルベース11の衣類投入口13は、第1領域15、第2領域16、第3領域17及び第4領域18に分割されて、添加剤投入口14の設置領域を形成している。
【実施例14】
【0147】
本実施例で記載する洗濯機は、上記実施例1~実施例13で記載した技術方案を含む。
【0148】
ここで提供した明細書では、多数の具体的詳細事項について説明した。しかし、本発明の実施例はこれらの具体的詳細事項が伴わない場合でも実践可能であると解釈し得る。また、一部の実施例では、本明細書に対する理解が曖昧とならないよう、公知の方法、構造及び技術については詳細に提示していない。
【0149】
このほか、当業者であれば理解可能なように、ここで記載した一部の実施例は、その他の実施例に含まれるいくつかの特徴を含んでおり、その他の特徴は含んでいないが、異なる実施例の特徴を組み合わせることは、本発明の保護の範囲内であって、且つ異なる実施例を形成することを同様に意味している。例えば、上記の実施例において、当業者は、周知の技術方案及び本願で解決しようとする技術的課題に基づいて、実施例を組み合わせる方式で使用可能である。