(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】映像処理システム、映像処理方法、映像処理装置及び映像処理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/92 20060101AFI20240123BHJP
H04N 5/765 20060101ALI20240123BHJP
H04N 21/431 20110101ALI20240123BHJP
H04N 21/435 20110101ALI20240123BHJP
H04N 21/854 20110101ALI20240123BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20240123BHJP
【FI】
H04N5/92 010
H04N5/765
H04N21/431
H04N21/435
H04N21/854
H04N23/60 300
H04N23/60 500
(21)【出願番号】P 2019140705
(22)【出願日】2019-07-31
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 毅
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-136089(JP,A)
【文献】特開2014-212459(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/76 - 5/956
H04N 21/00 - 21/858
H04N 23/40 - 23/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
付帯情報タグ表示装置と、映像処理装置と、を備える映像処理システムであって、
前記付帯情報タグ表示装置は、
付加情報ファイルの付帯情報が含まれている付帯情報タグをビデオカメラが撮影可能で
あるように表示する表示部を備え、
前記映像処理装置は、
前記ビデオカメラが撮影したビデオ映像を取得する映像取得部と、
前記映像取得部が取得した前記ビデオ映像中に記録されている前記付帯情報タグを検出
して、前記付加情報ファイルの前記付帯情報を読み込む付帯情報読込部と、
前記付帯情報読込部が読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイルを取得
する付加情報ファイル取得部と、
前記付加情報ファイル取得部が取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生成する
付加情報生成部と、を備え、
前記ビデオカメラで前記ビデオ映像を撮影する際に、前記表示部に表示された前記付帯
情報タグを撮影することによって、前記ビデオ映像に前記付帯情報タグを記録する、
映像処理システム。
【請求項2】
前記付加情報生成部が生成した前記付加情報を前記映像取得部が取得した前記ビデオ映
像に重畳して付加情報付き映像を生成する映像生成部をさらに備える、
請求項1に記載の映像処理システム。
【請求項3】
前記映像生成部が生成した前記付加情報付き映像を再生する映像再生部をさらに備える
、
請求項2に記載の映像処理システム。
【請求項4】
前記映像生成部が生成した前記付加情報付き映像を外部に出力する映像出力部をさらに
備える、
請求項2又は3に記載の映像処理システム。
【請求項5】
前記付加情報ファイル取得部は、
前記付加情報ファイルが保存されている付加情報ファイル生成サーバに接続可能であり
、
前記付加情報ファイルの前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイル生成サーバに保
存されている前記付加情報ファイルを取得する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の映像処理システム。
【請求項6】
前記付加情報ファイル取得部は、
前記付加情報ファイルが保存されている記録デバイスに接続可能であり、
前記付加情報ファイルの前記付帯情報に基づいて前記記録デバイスに保存されている前
記付加情報ファイルを取得する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の映像処理システム。
【請求項7】
付加情報ファイルの付帯情報が含まれている付帯情報タグをビデオカメラが撮影可能で
あるように表示する表示ステップと、
前記ビデオカメラが撮影したビデオ映像を取得する映像取得ステップと、
取得した前記ビデオ映像中に記録されている前記付帯情報タグを検出して、前記付加情
報ファイルの前記付帯情報を読み込む付帯情報読込ステップと、
読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイルを取得する付加情報ファイル
取得ステップと、
取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生成する付加情報生成ステップと、
前記ビデオカメラで前記ビデオ映像を撮影する際に、表示された前記付帯情報タグを撮
影することによって、前記ビデオ映像に前記付帯情報タグを記録するステップと、
を含む映像処理方法。
【請求項8】
映像に情報を付加する映像処理装置であって、
付帯情報タグ表示装置が表示した
付加情報ファイルの付帯情報が含まれている付帯情報
タグを含み、かつ、ビデオカメラによって撮影された、ビデオ映像を取得する映像取得部
と、
前記映像取得部が取得した前記ビデオ映像中に記録されている前記付帯情報タグを検出
して、前記付加情報ファイルの前記付帯情報を読み込む付帯情報読込部と、
前記付帯情報読込部が読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイルを取得
する付加情報ファイル取得部と、
前記付加情報ファイル取得部が取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生成する
付加情報生成部と、を備え、
前記付帯情報タグ表示装置は、前記付加情報ファイルの前記付帯情報が含まれている前
記付帯情報タグを前記ビデオカメラが撮影可能であるように表示する表示部を備えること
を特徴とする映像処理装置。
【請求項9】
映像に情報を付加する映像処理プログラムであって、
付帯情報タグ表示装置が表示した
付加情報ファイルの付帯情報が含まれている付帯情報
タグを含み、かつ、ビデオカメラによって撮影された、ビデオ映像を取得する映像取得ス
テップと、
前記映像取得ステップが取得した前記ビデオ映像中に記録されている前記付帯情報タグ
を検出して、前記付加情報ファイルの前記付帯情報を読み込む付帯情報読込ステップと、
前記付帯情報読込ステップが読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイル
を取得する付加情報ファイル取得ステップと、
前記付加情報ファイル取得ステップが取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生
成する付加情報生成ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする映像処理
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理装置、映像処理方法、プログラム、及び映像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ビデオカメラを用いて撮影したビデオ映像に付加情報を重畳する需要が高まっている。例えば、特許文献1には、付加情報をコード化したバーコードをビデオ映像に重畳し、当該バーコードを読み込むことによって付加情報を当該ビデオ映像上に表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、特許文献1に開示されている技術では、付加情報をコード化したバーコードをビデオ映像に重畳している。しかしながら、バーコード中に記録可能な情報量は、限られている。そのため、ビデオ映像上に表示可能な付加情報の情報量は、限られている。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、より情報量が多い付加情報をビデオ映像に重畳可能な映像処理装置、映像処理方法、プログラム、及び映像処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る映像処理装置は、
ビデオカメラが撮影したビデオ映像を取得する映像取得部と、
前記映像取得部が取得した前記ビデオ映像中に記録されている付帯情報タグを検出して付加情報ファイルの付帯情報を読み込む付帯情報読込部と、
前記付帯情報読込部が読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイルを取得する付加情報ファイル取得部と、
前記付加情報ファイル取得部が取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生成する付加情報生成部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る映像処理方法は、
ビデオカメラが撮影したビデオ映像を取得するステップと、
取得した前記ビデオ映像中に記録されている付帯情報タグを検出して付加情報ファイルの付帯情報を読み込むステップと、
読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイルを取得するステップと、
取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生成するステップと、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、
ビデオカメラが撮影したビデオ映像を取得するステップと、
取得した前記ビデオ映像中に記録されている付帯情報タグを検出して付加情報ファイルの付帯情報を読み込むステップと、
読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイルを取得するステップと、
取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生成するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0009】
本発明の一態様に係る映像処理システムは、
付帯情報タグ表示装置と、映像処理装置と、を備える映像処理システムであって、
前記付帯情報タグ表示装置は、
付加情報ファイルの付帯情報が含まれている付帯情報タグをビデオカメラが撮影可能であるように表示する表示部を備え、
前記映像処理装置は、
前記ビデオカメラが撮影したビデオ映像を取得する映像取得部と、
前記映像取得部が取得した前記ビデオ映像中に記録されている前記付帯情報タグを検出して、前記付加情報ファイルの前記付帯情報を読み込む付帯情報読込部と、
前記付帯情報読込部が読み込んだ前記付帯情報に基づいて前記付加情報ファイルを取得する付加情報ファイル取得部と、
前記付加情報ファイル取得部が取得した前記付加情報ファイルから付加情報を生成する付加情報生成部と、を備え、
前記ビデオカメラで前記撮影影像を撮影する際に、前記表示部に表示された前記付帯情報タグを撮影することによって、前記ビデオ映像に前記付帯情報タグを記録する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、より情報量が多い付加情報をビデオ映像に重畳可能な映像処理装置、映像処理方法、プログラム、及び映像処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施形態に係る映像処理システムの構成を示す全体図である。
【
図2】第1の実施形態に係る映像処理装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に係る映像処理システムの映像撮影時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【
図4】第1の実施形態に係る映像処理システムの映像再生時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【
図5】第2の実施形態に係る映像処理装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。
【
図6】第2の実施形態に係る映像処理システムの映像出力時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【
図7】第3の実施形態に係る映像処理システムの構成を示す全体図である。
【
図8】第3の実施形態に係る付帯情報タグ表示装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。
【
図9】第3の実施形態に係る映像処理装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。
【
図10】第3の実施形態に係る映像処理システムの映像撮影時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【
図11】第3の実施形態に係る映像処理システムの映像再生時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、以下の各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。また、以下で示す具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、これに限定されるものではない。
【0013】
(第1の実施形態)
まず、
図1を参照して、第1の実施形態に係る映像処理システムの構成について説明を行う。
図1は、第1の実施形態に係る映像処理システムの構成を示す全体図である。
図1に示すように、映像処理システム1は、映像処理装置11、付帯情報タグ表示装置12、ビデオカメラ13、付加情報データサーバ14、及び付加情報ファイル生成サーバ15を備える。付帯情報タグ表示装置12は、表示部12a、及びトリガ12bを備える。
【0014】
映像処理システム1は、ビデオカメラ13を用いて撮影されたビデオ映像に付加情報を重畳して生成された付加情報付き映像を再生することが可能なシステムである。付加情報は、ユーザーが視認可能な情報である。付加情報は、例えば、字幕である。付加情報は、HTML(HyperText Markup Language)等のマークアップ言語を用いて視覚表現や文章構造を規定する情報であってもよい。付加情報としてHTML等のマークアップ言語を使用する場合、字幕を使用する場合に比較して、より表現力の高い付加情報付き映像を生成することができる。
【0015】
付加情報ファイル生成サーバ15は、付帯情報タグ表示装置12の指示に基づいて付加情報ファイルを生成する。具体的には、図示しないユーザーがトリガ12bを操作されると、付加情報ファイル生成サーバ15は、付加情報ファイルの生成を開始する。付加情報ファイルは、付加情報を含むファイルである。付加情報ファイル生成サーバ15は、付加情報データサーバ14に接続して付加情報データを受信可能である。付加情報ファイル生成サーバ15は、受信した付加情報データに基づいて付加情報ファイルを生成して保存する。付加情報ファイル生成サーバ15は、付加情報ファイルの付帯情報から付帯情報タグを生成して、付帯情報タグ表示装置12に送信する。
【0016】
付帯情報は、付加情報ファイルに付帯する情報である。付帯情報は、具体的には、例えば、付加情報ファイルの存在場所、付加情報ファイルの名称、及び付加情報ファイルのファイル形式である。付帯情報タグは、付帯情報をコード化又は信号化したものである。付帯情報タグは、例えば、付加情報ファイルのURL(Uniform Resource Locator)をコード化又は信号化したものである。付帯情報タグは、付加情報ファイルへのアクセス方法に関する情報をさらに含んでいてもよい。付加情報ファイルへのアクセス方法に関する情報は、例えば、付加情報ファイル生成サーバ15へのアクセス方法、ログイン名、及びパスワードである。
【0017】
付加情報ファイル生成サーバ15から送信された付帯情報タグは、付帯情報タグ表示装置12が備える表示部12aに、ビデオカメラ13が撮影可能であるように表示される。付帯情報タグは、ビデオカメラ13が撮影可能であるものであれば、どのような形式のものであってもよい。付帯情報タグは、例えば、2次元コード、バーコード、及び文字列等の映像である。付帯情報タグが映像である場合、表示部12aは、例えば、映像を表示可能なディスプレイである。
【0018】
付帯情報タグは、DTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)や音響透かし等の音声信号であってもよい。付帯情報タグが音声信号である場合、表示部12aは、例えば、音声信号を出力可能なスピーカーである。付帯情報タグは、可視光又は赤外光を使用した光信号であってもよい。付帯情報タグが光信号である場合、表示部12aは、例えば、光信号を出力可能な発光ダイオードである。
【0019】
ビデオカメラ13は、映像を撮影する際に表示部12aに表示された付帯情報タグを撮影することによって、ビデオ映像に付帯情報タグを記録する。映像処理装置11は、ビデオカメラ13が撮影したビデオ映像ファイルを取り込み、付加情報を当該ビデオ映像ファイルに重畳して付加情報付き映像ファイルを生成する。
【0020】
図2を参照して、映像処理装置11の構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る映像処理装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、映像処理装置11は、映像取得部11a、付帯情報読込部11b、付加情報ファイル取得部11c、付加情報生成部11d、映像生成部11e、及び映像再生部11fを備える。
図2には、映像処理装置11に加えて、ビデオカメラ13、及び付加情報ファイル生成サーバ15を図示している。
【0021】
映像処理装置11は、コンピュータとしての機能を備える。映像処理装置11は、例えば、パソコン、スマートフォン、及びタブレット端末等の通信機器である。映像処理装置11は、内部又は外部の記録装置(図示略)からプログラムを供給される。映像処理装置11は、記録装置に記録されたプログラムを実行し、各種処理を行うことができる。映像処理装置11は、記録装置に記録されたプログラムを実行することによって、映像取得部11a、付帯情報読込部11b、付加情報ファイル取得部11c、付加情報生成部11d、映像生成部11e、及び映像再生部11fとして機能する。映像処理装置11は、例えば、映像取得部11a、付帯情報読込部11b、付加情報ファイル取得部11c、付加情報生成部11d、映像生成部11e、及び映像再生部11fとして映像処理装置11を機能させるプログラムを含むアプリケーションが搭載されたパソコンである。
【0022】
映像取得部11aは、ビデオカメラ13が撮影したビデオ映像ファイルを取得する。付帯情報読込部11bは、映像取得部11aが取得したビデオ映像ファイル中に記録されている付帯情報タグを検出して付帯情報を読み込む。付加情報ファイル取得部11cは、付帯情報読込部11bが読み込んだ付帯情報に基づいて付加情報ファイルを取得する。具体的には、付加情報ファイル取得部11cは、付帯情報読込部11bが読み込んだ付帯情報に基づいて付加情報ファイル生成サーバ15に保存されている付加情報ファイルを取得する。
【0023】
付加情報生成部11dは、付加情報ファイル取得部11cが取得した付加情報ファイルから付加情報を生成する。映像生成部11eは、付加情報生成部11dが生成した付加情報を映像取得部11aが取得したビデオ映像ファイルに重畳して付加情報付き映像ファイルを生成する。映像再生部11fは、映像生成部11eが生成した付加情報付き映像ファイルを再生する。
【0024】
(一動作例)
次に、
図3及び
図4を参照して、映像処理システム1の一動作例について説明を行う。映像処理システム1は、ビデオカメラ13を用いてビデオ映像を撮影した後に、映像処理装置11を用いて当該ビデオ映像に付加情報を合成して再生する。
図3は、第1の実施形態に係る映像処理システムの映像撮影時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
図4は、第1の実施形態に係る映像処理システムの映像再生時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【0025】
ビデオ映像を撮影する際には、ユーザーは、まず、ビデオカメラ13を操作してビデオ映像の撮影を開始する(ステップS101)。ユーザーは、ステップS101を行うと同時に付帯情報タグ表示装置12が備えるトリガ12bを操作する(ステップS102)。付帯情報タグ表示装置12は、トリガ12bが操作されると、付加情報ファイル生成サーバ15に付加情報ファイルの生成開始を指示する(ステップS103)。
【0026】
付加情報ファイル生成サーバ15は、付加情報ファイル生成開始の指示を受けると、付加情報データサーバ14に接続する(ステップS104)。付加情報データサーバ14は、付加情報データを付加情報ファイル生成サーバ15に送信する(ステップS105)。付加情報ファイル生成サーバ15は、付加情報データサーバ14から受信した付加情報データに基づいて付加情報ファイルの生成を開始し、当該付加情報ファイルの付帯情報から付帯情報タグを生成する(ステップS106)。付加情報ファイル生成サーバ15は、生成した付帯情報タグを付帯情報タグ表示装置12に送信する(ステップS107)。
【0027】
付加情報データサーバ14は、
図3に示す例では、付加情報ファイル生成サーバ15に接続されている間に、付加情報データを複数回送信する。なお、付加情報データサーバ14が付加情報データを送信する回数は、特に限定されず、複数回であってもよいし、1回であってもよい。付加情報データサーバ14が複数回付加情報データを送信する場合、付加情報ファイル生成サーバ15は、送信された複数の付加情報データを1つの付加情報ファイルとして生成する。
【0028】
付加情報ファイル生成サーバ15が送信した付帯情報タグは、付帯情報タグ表示装置12が備える表示部12aに表示される(ステップS108)。ユーザーは、ビデオカメラ13を用いて、表示部12aに表示された付帯情報タグを撮影する(ステップS109)。そして、ユーザーは、ビデオカメラを用いて、撮影対象物を撮影する(ステップS110)。撮影対象物は、特に限定されず、ユーザーが適宜選択可能である。
【0029】
図3に示す例では、ステップS109を行った後にステップS110を行っている。しかしながら、ステップS109及びステップS110を行う順序は特に限定されず、ステップS110を行った後にステップS109を行ってもよい。また、ステップS110を行っている途中でステップS109を行い、再度ステップS110を行ってもよい。
【0030】
ユーザーは、撮影対象物を撮影した後に、ビデオカメラを操作して撮影を終了する(ステップS112)。ユーザーは、ステップS112を行った後に付帯情報タグ表示装置12が備えるトリガ12bを操作する(ステップS112)。付帯情報タグ表示装置12は、ステップS112においてトリガ12bが操作されると、付加情報ファイル生成サーバ15に付加情報ファイルの生成終了を指示する(ステップS113)。付加情報ファイル生成サーバ15は、付加情報ファイル生成終了の指示を受けると、付加情報データサーバ14との接続を切断し(ステップS114)、付加情報ファイルの生成を終了する(ステップS115)。生成された付加情報ファイルは、付加情報ファイル生成サーバに保管される。
【0031】
このように、映像処理システム1は、ビデオカメラ13を用いてビデオ映像を撮影する際に、付帯情報タグをビデオ映像ファイルに記録することができる。したがって、ビデオ映像を撮影した後に、ビデオ映像ファイルに付帯情報タグを付与する処理を行う必要がない。また、ビデオカメラ13に、付帯情報タグをビデオ映像ファイルに埋め込むための構成を設ける必要がない。そのため、ビデオカメラ13は、ビデオ機能を備えるビデオカメラであればどのようなものであってもよい。
【0032】
図4は、第1の実施形態に係る映像処理システムの映像再生時における一動作例を示すシーケンスチャートである。映像を再生する際には、まず、ユーザーは、ビデオカメラ13からビデオ映像ファイルを取り出す(ステップS201)。ユーザーは、ビデオ映像ファイルの再生を開始するために、映像処理装置11を操作してビデオカメラ13から取り出したビデオ映像ファイルを映像取得部11aに読み込ませる(ステップS202)。映像取得部11aは、ステップS202におけるユーザーの操作によってビデオ映像ファイルを取得する。
【0033】
次に、付帯情報読込部11bは、映像取得部11aが取得したビデオ映像中に記録されている付帯情報タグを検出し(ステップS203)、付帯情報タグを読み込んで付帯情報を取得する(ステップS204)。付加情報ファイル取得部11cは、付帯情報読込部11bが取得した付帯情報に基づいて、付加情報ファイル生成サーバ15から付加情報ファイルを取得する(ステップS205)。次に、付加情報生成部11dが付加情報ファイルから付加情報を生成し、映像生成部11eがビデオ映像ファイルに付加情報を重畳して付加情報付き映像ファイルを生成する(ステップS206)。映像再生部11fは、映像生成部11eが生成した付加情報付き映像ファイルを再生する(ステップS207)。
【0034】
このように、映像処理装置11は、ビデオ映像中に記録された付帯情報タグから付加情報ファイルを取得して、ビデオ映像ファイルに付加情報を重畳することができる。付帯情報タグは、ビデオ映像中に記録されるものであるため、含むことができる情報量が限られている。一方、付加情報ファイルは、付加情報ファイル生成サーバ15上に保存されるものであるため、付帯情報タグに比較して情報量が多いものであってもよい。したがって、映像処理装置11を用いた映像処理方法では、例えば、付加情報をコード化したバーコードをビデオ映像に記録する方法に比較して、より情報量の多い付加情報をビデオ映像に重畳させることができる。このように、映像処理システム1では、映像再生時に映像処理装置11を付帯情報タグ表示装置12に接続する必要がない。
【0035】
(一変形例)
図3に示す例では、ユーザーが、ステップS101とステップS102とを同時に行うことによって、付加情報をビデオ映像に表示させるタイミングを合わせている。しかしながら、付帯情報タグに付加情報生成開始からの経過時間を入れ込む場合、ステップS101とステップS102とを同時に行わずに、付加情報をビデオ映像に表示させるタイミングを合わせることができる。具体的には、付帯情報タグを周期的に変更、すなわち付帯情報タグを単位時間毎に変更して付帯情報タグに付加情報生成開始からの経過時間を入れ込む。当該単位時間は、特に限定されず適宜設定される。当該単位時間は、例えば1秒及び100ミリ秒等である。映像処理装置11は、付帯情報タグに入れ込まれた経過時間から付加情報生成開始時間を算出し、付加情報をビデオ映像に表示させるタイミングを合わせる。
【0036】
なお、第1の実施形態において説明した変形例は、以降の実施形態においても同様に行うことができる。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、
図5を参照して、第2の実施形態に係る映像処理システム及び映像処理装置の構成について説明を行う。
図5は、第2の実施形態に係る映像処理装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。第2の実施形態に係る映像処理システムは、
図1に示す映像処理装置11に代えて、
図5に示す映像処理装置21を備える。映像処理装置21は、
図2に示す映像処理装置11が備える映像再生部11fに代えて映像出力部21gを備える。映像出力部21gは、映像生成部11eが生成した付加情報付き映像ファイルを外部に出力する。その他の構成については、第1の実施形態において説明したものと同様であるため、重複した説明は適宜省略する。
【0038】
(一動作例)
図6を参照して、第2の実施形態に係る映像処理システムの一動作例について説明を行う。第2の実施形態に係る映像処理システムは、ビデオカメラ13を用いてビデオ映像を撮影した後に、映像処理装置21を用いて当該ビデオ映像に付加情報を合成して出力する。第2の実施形態に係る映像処理システムの映像撮影時における動作は、第1の実施形態に係る映像処理システムの映像撮影時における動作と同様であるため、説明を省略する。
図6は、第2の実施形態に係る映像処理システムの映像出力時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【0039】
映像を出力する際には、まず、ユーザーは、ビデオカメラ13からビデオ映像ファイルを取り出す(ステップS301)。ユーザーは、ビデオ映像ファイルの出力を行うために、映像処理装置21を操作してビデオカメラ13から取り出したビデオ映像ファイルを映像取得部11aに読み込ませる(ステップS302)。映像取得部11aは、ステップS302におけるユーザーの操作によってビデオ映像ファイルを取得する。
【0040】
次に、付帯情報読込部11bは、映像取得部11aが取得したビデオ映像中に記録されている付帯情報タグを検出し(ステップS303)、付帯情報タグを読み込んで付帯情報を取得する(ステップS304)。付加情報ファイル取得部11cは、付帯情報読込部11bが取得した付帯情報に基づいて、付加情報ファイル生成サーバ15から付加情報ファイルを取得する(ステップS305)。
【0041】
次に、付加情報生成部11dが付加情報ファイルから付加情報を生成し、映像生成部11eがビデオ映像ファイルに付加情報を重畳して付加情報付き映像ファイルを生成する(ステップS306)。映像出力部21gは、映像生成部11eが生成した付加情報付き映像ファイルを出力する。ユーザーは、映像出力部21gが出力した付加情報付き映像ファイルを取得する(ステップS307)。このように、映像処理装置21は、ビデオ映像中に記録された付帯情報タグから付加情報ファイルを取得して、ビデオ映像ファイルに付加情報を重畳することができる。
【0042】
(第3の実施形態)
次に、
図7~9を参照して、第3の実施形態に係る映像処理システムの構成について説明を行う。
図7は、第3の実施形態に係る映像処理システムの構成を示す全体図である。
図8は、第3の実施形態に係る付帯情報タグ表示装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。
図9は、第3の実施形態に係る映像処理装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。
【0043】
図7に示すように、映像処理システム3は、映像処理装置31、付帯情報タグ表示装置32、ビデオカメラ13、及び付加情報データサーバ14を備える。映像処理システム3は、
図1に示す映像処理装置11に代えて、映像処理装置31を備える。映像処理システム3は、
図1に示す付帯情報タグ表示装置12に代えて、付帯情報タグ表示装置32を備える。なお、映像処理システム3は、
図1に示した付加情報ファイル生成サーバ15を備えない。その他の構成については、第1の実施形態において説明したものと同様であるため、重複した説明は適宜省略する。
【0044】
図7に示すように、付帯情報タグ表示装置32は、表示部12a及びトリガ12bに加えて、記録デバイス32e、及びインターフェース32fを備える。付帯情報タグ表示装置32は、
図8に示すように、
図7に示した構成に加えて、付加情報ファイル生成部32c、及び付帯情報タグ生成部32dを備える。付加情報ファイル生成部32cは、付加情報データサーバ14から付加情報データを受信して、付加情報ファイルを生成することができる。
【0045】
付帯情報タグ生成部32dは、付加情報ファイル生成部32cが生成した付加情報ファイルの付帯情報から付帯情報タグを生成する。表示部12aは、付帯情報タグ生成部32dが生成した付帯情報タグをビデオカメラ13が撮影可能であるように表示する。記録デバイス32eは、付加情報ファイル生成部32cが生成した付加情報ファイルを保存する。インターフェース32fは、記録デバイス32eと映像処理装置31とを接続する。
【0046】
図9に示すように、映像処理装置31は、映像取得部11a、付帯情報読込部11b、付加情報ファイル取得部31c、付加情報生成部11d、映像生成部11e、及び映像再生部11fを備える。映像処理装置31は、映像処理装置11が備える付加情報ファイル取得部11cに代えて、付加情報ファイル取得部31cを備える。付加情報ファイル取得部31cは、付帯情報読込部11bが読み込んだ付帯情報に基づいて付加情報ファイルを取得する。具体的には、付加情報ファイル取得部31cは、付帯情報読込部11bが読み込んだ付帯情報に基づいて記録デバイス32eに保存されている付加情報ファイルを取得する。
【0047】
(一動作例)
次に、
図10及び
図11を参照して、映像処理システム3の一動作例について説明を行う。映像処理システム3は、ビデオカメラ13を用いてビデオ映像を撮影した後に、映像処理装置31を用いて当該ビデオ映像に付加情報を合成して再生する。
図10は、第3の実施形態に係る映像処理システムの映像撮影時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
図11は、第3の実施形態に係る映像処理システムの映像再生時における一動作例を示すシーケンスチャートである。
【0048】
ビデオ映像を撮影する際には、ユーザーは、まず、ビデオカメラ13を操作してビデオ映像の撮影を開始する(ステップS401)。ユーザーは、ステップS401を行うと同時に付帯情報タグ表示装置32が備えるトリガ12bを操作する(ステップS402)。付帯情報タグ表示装置32が備える付加情報ファイル生成部32cは、トリガ12bが操作されると、付加情報データサーバ14に接続する(ステップS403)。
【0049】
付加情報データサーバ14は、付加情報データを付加情報ファイル生成部32cに送信する(ステップS404)。付加情報ファイル生成部32cは、付加情報データサーバ14から受信した付加情報データに基づいて付加情報ファイルの生成を開始する。付帯情報タグ生成部32dは、当該付加情報ファイルの付帯情報から付帯情報タグを生成する。付帯情報タグ生成部32dが生成した付帯情報タグは、表示部12aに表示される(ステップS405)。ユーザーは、ビデオカメラ13を用いて、表示部12aに表示された付帯情報タグを撮影する(ステップS406)。そして、ユーザーは、ビデオカメラを用いて、撮影対象物を撮影する(ステップS407)。
【0050】
ユーザーは、撮影対象物を撮影した後に、ビデオカメラを操作して撮影を終了する(ステップS408)。ユーザーは、ステップS408を行った後に付帯情報タグ表示装置32が備えるトリガ12bを操作する(ステップS409)。付帯情報タグ表示装置12は、ステップS409においてトリガ12bが操作されると、付加情報データサーバ14との接続を切断し(ステップS410)、付加情報ファイルの生成を終了する(ステップS411)。生成された付加情報ファイルは、記録デバイス32eに保管される。このように、映像処理システム3は、ビデオカメラ13を用いてビデオ映像を撮影する際に、付帯情報タグをビデオ映像ファイルに記録することができる。
【0051】
図11は、第3の実施形態に係る映像処理システムの映像再生時における一動作例を示すシーケンスチャートである。映像を再生する際には、まず、ユーザーは、ビデオカメラ13からビデオ映像ファイルを取り出す(ステップS501)。ユーザーは、ビデオ映像ファイルの再生を開始するために、映像処理装置31を操作してビデオカメラ13から取り出したビデオ映像ファイルを映像取得部11aに読み込ませる(ステップS502)。映像取得部11aは、ステップS502におけるユーザーの操作によってビデオ映像ファイルを取得する。
【0052】
次に、付帯情報読込部11bは、映像取得部11aが取得したビデオ映像中に記録されている付帯情報タグを検出し(ステップS503)、付帯情報タグを読み込んで付帯情報を取得する(ステップS504)。付加情報ファイル取得部31cは、付帯情報読込部11bが取得した付帯情報に基づいて、記録デバイス32eから付加情報ファイルを取得する(ステップS505)。
【0053】
次に、付加情報生成部11dが付加情報ファイルから付加情報を生成し、映像生成部11eがビデオ映像ファイルに付加情報を重畳して付加情報付き映像ファイルを生成する(ステップS506)。映像再生部11fは、映像生成部11eが生成した付加情報付き映像ファイルを再生する(ステップS507)。このように、映像処理装置11は、ビデオ映像中に記録された付帯情報タグから付加情報ファイルを取得して、ビデオ映像ファイルに付加情報を重畳することができる。
【0054】
以上で説明した本実施の形態に係る発明により、より情報量の多い付加情報をビデオ映像に重畳可能な映像処理装置、映像処理方法、プログラム、及び映像処理システムを提供することができる。
【0055】
なお、本発明は、上述の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述の実施形態1,2,3は、別々の実施の形態として説明したが、これら実施形態1,2,3は、適宜組み合わせられて実施されてもよい。
【0056】
例えば、上述の実施の形態において、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラム等によって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0057】
上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータ(情報通知装置を含むコンピュータ)に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、この例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/Wを含む。さらに、この例は、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【符号の説明】
【0058】
1、3 映像処理システム
11、21、31 映像処理装置
11a 映像取得部
11b 付帯情報読込部
11c、31c 付加情報ファイル取得部
11d 付加情報生成部
11e 映像生成部
11f 映像再生部
21g 映像出力部
12、32 付帯情報タグ表示装置
12a 表示部
12b トリガ
32c 付加情報ファイル生成部
32d 付帯情報タグ生成部
32e 記録デバイス
32f インターフェース
13 ビデオカメラ
14 付加情報データサーバ
15 付加情報ファイル生成サーバ