(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20240101AFI20240123BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2019171395
(22)【出願日】2019-09-20
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 学
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-167941(JP,A)
【文献】特表2016-514308(JP,A)
【文献】特開2015-192169(JP,A)
【文献】特開2018-028754(JP,A)
【文献】特開2018-190311(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
装置と前記装置の利用権限を有するユーザとを対応付けて管理することで、前記装置の利用権限を管理し、
参加者間で情報をやり取りするサービスであるSNS上にて、前記SNSの
第1参加者が、
信頼関係の形成を申請した参加者と前記申請を承諾した参加者との間のみで情報のやり取りが可能となる信頼関係の形成の申請を示す情報を、前記SNSの第2参加者に対して投稿し、前記第2参加者が前記SNS上にて前記申請の承諾を示す情報を投稿した場合において、前記申請の承諾を示す情報の投稿を受け付けた場合、前記第1参加者と前記第2参加者との間で信頼関係を形成し、
前記第2参加者に対応付けられている装置は、前記SNSに参加するチャットボットを搭載しており、
前記プロセッサは、更に、
前記SNS上にて、前記第1参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係を形成する申請を示す情報を投稿し、前記第2参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係の形成を承認した場合、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係を形成し、
前記
チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、
前記第1参加者が、前記SNS上にて、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用するための申請を示す情報を、前記第2参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請を示す情報の投稿を受け付け、装置の利用の申請を、前記第2参加者に通知し、
前記通知を受けた前記第2参加者が、前記SNS上にて、装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記
第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を
前記第1参加者に付与する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記
第2参加者に対応付けられている装置との間で信頼関係を有する
前記第1参加者は、前記SNS上において
、前記第2参加者に対応付けられている装置の前記SNSのアカウント情報に専用の表示領域への投稿が許可された参加者であり、
前記プロセッサは、
前記
チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、前記
第1参加者が、前記
第2参加者に対応付けられている装置のアカウント情報に専用の表示領域に、前記
第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請に関する情報を投稿し
、前記第2参加者が、装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、
前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記
第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を
前記第1参加者に付与する、
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記
第2参加者によって、前記
第1参加者、前記
第2参加者及び前記
チャットボットを含む複数の参加者が属し、前記複数の参加者間のみで情報をやり取りするグループが形成された後に、前記
第1参加者が、前記
第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請に関する情報を前記グループ内に投稿し、前記
第2参加者が前記利用を承認した場合、
前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記
第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を
前記第1参加者に付与する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
更に、
装置が設置されている居室と、前記居室に入室する権限を有するユーザと、を対応付けて管理することで、前記居室への入室権限を管理し、
前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記第1参加者に前記装置を利用する権限を付与する場合、前記第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室と前記第1参加者とを対応付けることで、前記第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室に入室する権限を前記
第1参加者に付与する、
ことを特徴とする請求項1から請求項
3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記
第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室に入室する権限が解除された後であっても、前記
第1参加者と前記
第2参加者に対応付けられている装置との間に信頼関係が形成されている場合、前記
第1参加者が、前記SNS上で、前記
第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室への入室の申請に関する情報を前記
第2参加者に対応付けられている装置に対して投稿すると、前記プロセッサは、前記
第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室に入室する権限を前記
第1参加者に付与する、
ことを特徴とする請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置と装置とを含み、
前記情報処理装置は、第1プロセッサを有し、参加者間で情報をやり取りするサービスであるSNSを提供し、
前記装置は、前記SNSに参加するチャットボットを搭載しており、
前記第1プロセッサは、
前記SNS上にて、前記SNSの
第1参加者が、
信頼関係の形成を申請した参加者と前記申請を承諾した参加者との間のみで情報のやり取りが可能となる信頼関係の形成の申請を示す情報を、前記SNSの第2参加者に対して投稿し、前記第2参加者が前記SNS上にて前記申請の承諾を示す情報を投稿した場合において、前記申請の承諾を示す情報の投稿を受け付けた場合、前記第1参加者と前記第2参加者との間で信頼関係を形成し、
前記SNS上にて、前記第1参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係を形成する申請を示す情報を投稿し、前記第2参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係の形成を承認した場合、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係を形成し、
前記
チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、
前記第1参加者が、前記SNS上にて、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用するための申請を示す情報を、前記第2参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請を示す情報の投稿を受け付け、装置の利用の申請を、前記第2参加者に通知し、
前記装置は、第2プロセッサを有し、
前記第2プロセッサは、
前記装置と前記装置の利用権限を有するユーザとを対応付けて管理することで、前記装置の利用権限を管理し、
前記通知を受けた前記第2参加者が、前記SNS上にて、前記装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、前記装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記装置を利用する権限を
前記第1参加者に付与する、
情報処理システム。
【請求項7】
コンピュータに、
装置と前記装置の利用権限を有するユーザとを対応付けて管理することで、前記装置の利用権限を管理させ、
参加者間で情報をやり取りするサービスであるSNS上にて、前記SNSの
第1参加者が、
信頼関係の形成を申請した参加者と前記申請を承諾した参加者との間のみで情報のやり取りが可能となる信頼関係の形成の申請を示す情報を、前記SNSの第2参加者に対して投稿し、前記第2参加者が前記SNS上にて前記申請の承諾を示す情報を投稿した場合において、前記申請の承諾を示す情報の投稿を受け付けた場合、前記第1参加者と前記第2参加者との間で信頼関係を形成させ、
前記SNS上にて、前記第1参加者が、前記装置に搭載されて前記SNSに参加するチャットボットと前記第1参加者との信頼関係を形成する申請を示す情報を投稿し、前記第2参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係の形成を承認した場合、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係を形成させ、
前記
チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、
前記第1参加者が、前記SNS上にて、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用するための申請を示す情報を、前記第2参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請を示す情報の投稿を受け付け、装置の利用の申請を、前記第2参加者に通知させ、
前記通知を受けた前記第2参加者が、前記SNS上にて、装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記
第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を
前記第1参加者に付与させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、共通の趣味や背景を有するメンバによって構成されるコミュニティにおいて、権限を有する委譲メンバからの要求に応じて、委譲証明書を、被委譲メンバに対して発行するシステムが記載されている。
【0003】
特許文献2には、複合機が設置されている部屋への入室権限を要求元ユーザが有していない場合、要求元ユーザによる部屋への入退室が一時的に許可される期間を算出し、その算出された入退室許可期間における当該部屋への入退室を当該要求元ユーザに対して許可するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-206187号公報
【文献】特開2018-28754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、「SNS」と称する)上において繋がりのある他人に装置を貸し出す仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、装置と前記装置の利用権限を有するユーザとを対応付けて管理することで、前記装置の利用権限を管理し、参加者間で情報をやり取りするサービスであるSNS上にて、前記SNSの第1参加者が、信頼関係の形成を申請した参加者と前記申請を承諾した参加者との間のみで情報のやり取りが可能となる信頼関係の形成の申請を示す情報を、前記SNSの第2参加者に対して投稿し、前記第2参加者が前記SNS上にて前記申請の承諾を示す情報を投稿した場合において、前記申請の承諾を示す情報の投稿を受け付けた場合、前記第1参加者と前記第2参加者との間で信頼関係を形成し、前記第2参加者に対応付けられている装置は、前記SNSに参加するチャットボットを搭載しており、前記プロセッサは、更に、前記SNS上にて、前記第1参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係を形成する申請を示す情報を投稿し、前記第2参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係の形成を承認した場合、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係を形成し、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、前記第1参加者が、前記SNS上にて、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用するための申請を示す情報を、前記第2参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請を示す情報の投稿を受け付け、装置の利用の申請を、前記第2参加者に通知し、前記通知を受けた前記第2参加者が、前記SNS上にて、装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を前記第1参加者に付与する、情報処理装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記第2参加者に対応付けられている装置との間で信頼関係を有する前記第1参加者は、前記SNS上において、前記第2参加者に対応付けられている装置の前記SNSのアカウント情報に専用の表示領域への投稿が許可された参加者であり、前記プロセッサは、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、前記第1参加者が、前記第2参加者に対応付けられている装置のアカウント情報に専用の表示領域に、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請に関する情報を投稿し、前記第2参加者が、装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を前記第1参加者に付与する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記プロセッサは、前記第2参加者によって、前記第1参加者、前記第2参加者及び前記チャットボットを含む複数の参加者が属し、前記複数の参加者間のみで情報をやり取りするグループが形成された後に、前記第1参加者が、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請に関する情報を前記グループ内に投稿し、前記第2参加者が前記利用を承認した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を前記第1参加者に付与する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記プロセッサは、更に、装置が設置されている居室と、前記居室に入室する権限を有するユーザと、を対応付けて管理することで、前記居室への入室権限を管理し、前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記第1参加者に前記装置を利用する権限を付与する場合、前記第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室と前記第1参加者とを対応付けることで、前記第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室に入室する権限を前記第1参加者に付与する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項5に係る発明は、前記第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室に入室する権限が解除された後であっても、前記第1参加者と前記第2参加者に対応付けられている装置との間に信頼関係が形成されている場合、前記第1参加者が、前記SNS上で、前記第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室への入室の申請に関する情報を前記第2参加者に対応付けられている装置に対して投稿すると、前記プロセッサは、前記第2参加者に対応付けられている装置が設置されている居室に入室する権限を前記第1参加者に付与する、ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置である。
【0013】
請求項6に係る発明は、情報処理装置と装置とを含み、前記情報処理装置は、第1プロセッサを有し、参加者間で情報をやり取りするサービスであるSNSを提供し、前記装置は、前記SNSに参加するチャットボットを搭載しており、前記第1プロセッサは、前記SNS上にて、前記SNSの第1参加者が、信頼関係の形成を申請した参加者と前記申請を承諾した参加者との間のみで情報のやり取りが可能となる信頼関係の形成の申請を示す情報を、前記SNSの第2参加者に対して投稿し、前記第2参加者が前記SNS上にて前記申請の承諾を示す情報を投稿した場合において、前記申請の承諾を示す情報の投稿を受け付けた場合、前記第1参加者と前記第2参加者との間で信頼関係を形成し、前記SNS上にて、前記第1参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係を形成する申請を示す情報を投稿し、前記第2参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係の形成を承認した場合、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係を形成し、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、前記第1参加者が、前記SNS上にて、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用するための申請を示す情報を、前記第2参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請を示す情報の投稿を受け付け、装置の利用の申請を、前記第2参加者に通知し、前記装置は、第2プロセッサを有し、前記第2プロセッサは、前記装置と前記装置の利用権限を有するユーザとを対応付けて管理することで、前記装置の利用権限を管理し、前記通知を受けた前記第2参加者が、前記SNS上にて、前記装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、前記装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記装置を利用する権限を前記第1参加者に付与する、情報処理システムである。
【0015】
請求項7に係る発明は、コンピュータに、装置と前記装置の利用権限を有するユーザとを対応付けて管理することで、前記装置の利用権限を管理させ、参加者間で情報をやり取りするサービスであるSNS上にて、前記SNSの第1参加者が、信頼関係の形成を申請した参加者と前記申請を承諾した参加者との間のみで情報のやり取りが可能となる信頼関係の形成の申請を示す情報を、前記SNSの第2参加者に対して投稿し、前記第2参加者が前記SNS上にて前記申請の承諾を示す情報を投稿した場合において、前記申請の承諾を示す情報の投稿を受け付けた場合、前記第1参加者と前記第2参加者との間で信頼関係を形成させ、前記SNS上にて、前記第1参加者が、前記装置に搭載されて前記SNSに参加するチャットボットと前記第1参加者との信頼関係を形成する申請を示す情報を投稿し、前記第2参加者が、前記チャットボットと前記第1参加者との信頼関係の形成を承認した場合、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係を形成させ、前記チャットボットと前記第1参加者との間に信頼関係が形成された後に、前記第1参加者が、前記SNS上にて、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用するための申請を示す情報を、前記第2参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置の利用の申請を示す情報の投稿を受け付け、装置の利用の申請を、前記第2参加者に通知させ、前記通知を受けた前記第2参加者が、前記SNS上にて、装置の利用の申請に対する承諾を示す情報を、前記第1参加者に対して投稿した場合、前記第2参加者に対応付けられている装置と前記第1参加者とを対応付けて管理することで、前記第2参加者に対応付けられている装置を利用する権限を前記第1参加者に付与させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1,6,7に係る発明によれば、SNS上において繋がりのある他人に装置を貸し出す仕組みを提供することができる。
【0017】
請求項1,6,7に係る発明によれば、装置との間に信頼関係を有する他の参加者の承認があった場合に、装置を利用者に貸し出すことができる。
【0018】
請求項1,2,3,6,7に係る発明によれば、利用者と装置との間に信頼関係が形成されると、利用者は、装置の利用の申請に関する情報を装置に対して投稿して装置を利用することができる。
【0019】
請求項4に係る発明によれば、SNS上において繋がりのある他人に居室に入室する権限を付与する仕組みを提供することができる。
【0020】
請求項5に係る発明によれば、利用者と装置との間に信頼関係を形成するための操作や処理を行わずに、居室に入室する権限を他人に付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係るSNSサーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係るSNSサーバの機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る複合機の構成を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態に係る複合機の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図6】本実施形態に係る処理の概略を示すフローチャートを示す図である。
【
図8】実施例1に係る処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システムについて説明する。
図1には、本実施形態に係る情報処理システムの構成の一例が示されている。
【0023】
本実施形態に係る情報処理システムは、一例として、SNSサーバ10と、居室A内に設置された装置と、居室B内に設置された装置とを含む。
図1に示されている居室の数は一例に過ぎず、その数以外の数の居室内に設置された装置が、情報処理システムに含まれてもよい。また、情報処理システムは、他の装置(例えば外部サーバ等)を含んでもよい。
【0024】
SNSサーバ10はSNSを提供するサーバである。SNSは、当該SNSの参加者同士の情報のやり取りを支援や促進することで、参加者と他の参加者との繋がりを支援や促進するサービスである。既存の参加者からの招待がないと参加することが許可されないSNSも存在し得る。SNSの一例として、Facebook(登録商標)、LINE(登録商標)、Twitter(登録商標)、LinkedIN(登録商標)等を挙げることができる。
【0025】
SNS上にてやり取りされる情報は、例えば、メッセージやコメント等の文字列のデータ、画像データ、音声データ、又は、これらの組み合わせ等である。
【0026】
SNSサーバ10は、SNSの参加者のアカウント情報と参加者間の関係を示す情報とを記憶し、管理している。参加者は、例えば、SNSに登録された会員である。アカウント情報は、SNSにログインしてSNSを利用するための情報であり、例えば、SNS用の参加者IDとパスワードとを含む情報である。例えば、アカウント情報をSNSサーバ10に送信してSNSにログインすることで、当該アカウント情報を有する参加者は、SNSを利用することが許可される。参加者間の関係を示す情報は、例えば、SNS上での参加者間の信頼の強さを示す情報や、参加者間の関係の種類(例えば友達等)を示す情報や、それらの両方を示す情報等である。
【0027】
居室Aは、ユーザグループAに属する1又は複数のユーザAによって専ら利用されることが想定されている部屋である。居室Aの出入口(例えばドアやゲート等)には電子錠が設置されている。ユーザAは居室Aの入室権限を有しており、居室A内に入室することが許可されている。
【0028】
例えば、居室Aの電子錠には、居室Aの入室権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が紐付けられている。ユーザ識別情報が電子錠に紐付けられていることとは、ユーザ識別情報が当該電子錠の記憶装置に記憶されていること、又は、当該電子錠を識別するための情報とユーザ識別情報とが紐付けられてサーバ等に記憶されていることである。ユーザ識別情報は、ユーザIDや氏名やSNSのアカウント情報等である。例えば、ユーザによって利用されるIDカードや端末装置に、当該ユーザのユーザ識別情報が記憶されている。IDカードや端末装置に記憶されているユーザ識別情報が、居室Aの電子錠に設けられた読取装置によって読み取られる。その読み取られたユーザ識別情報が当該電子錠に紐付けられている場合、当該電子錠が解錠される。その読み取られたユーザ識別情報が当該電子錠に紐付けられていない場合、当該電子錠は解錠されない。もちろん、別の方法によって入室権限が管理されてもよい。例えば、IDカードや端末装置に、居室Aの電子錠を解錠するための解錠権限情報が記憶され、その解錠権限情報が居室Aの電子錠に入力されると、当該電子錠が解錠されてもよい。
【0029】
居室A内には1又は複数の専用装置が設置されている。居室A内に設置されている専用装置は、ユーザグループAによって管理される装置であって、専らユーザAによって利用されることが想定されている装置である。ユーザAは、居室A内に設置されている専用装置の利用権限を有しており、当該専用装置を利用することが許可されている。
【0030】
例えば、居室A内に設置されている専用装置には、当該専用装置の利用権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が紐付けられている。ユーザ識別情報が専用装置に紐付けられていることとは、ユーザ識別情報が当該専用装置の記憶装置に記憶されていること、又は、当該専用装置を識別するための情報とユーザ識別情報とが紐付けられてサーバ等に記憶されていることである。例えば、ユーザによって利用されるIDカードや端末装置に記憶されているユーザ識別情報が、居室Aの専用装置に設けられた読取装置によって読み取られる。その読み取られたユーザ識別情報が居室Aの専用装置に紐付けられている場合、当該専用装置の利用が許可される。その読み取られたユーザ識別情報が当該専用装置に紐付けられていない場合、当該専用装置の利用は許可されない。もちろん、別の方法によって利用権限が管理されてもよい。例えば、IDカードや端末装置に、居室Aの専用装置を利用するための利用権限情報が記憶され、その利用権限情報が当該専用装置に入力されると、当該専用装置の利用が許可されてもよい。
【0031】
図1に示す例では、専用装置の一例である複合機12Aが居室A内に設置されている。複合機12Aは画像処理装置の一例に相当する装置であり、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能の中の少なくとも1つの機能を有する装置である。複数の複合機12Aが居室A内に設置されてもよい。また、複合機12Aは専用装置の一例に過ぎず、複合機12A以外の装置が居室A内に設置されてもよい。
【0032】
端末装置14AはユーザAによって利用される装置である。端末装置14Aは、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する)、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。例えば、ユーザAは、端末装置14Aを操作することでSNSにログインし、SNSを利用することができる。
【0033】
入退室管理装置16Aは、居室Aへの人の入室及び退室を管理するように構成されている。IDカードや端末装置から読み取られたユーザ識別情報が居室Aの電子錠に紐付けられている場合、入退室管理装置16Aは当該電子錠を解錠する。その読み取られたユーザ識別情報が当該電子錠に紐付けられていない場合、入退室管理装置16Aは当該電子錠を解錠しない。別の例として、解錠権限情報がIDカードや端末装置から読み取られた場合、入退室管理装置16Aは電子錠を解錠してもよい。
【0034】
居室Bは、ユーザグループBに属する1又は複数のユーザBによって専ら利用されることが想定されている部屋である。居室Bの出入口(例えばドアやゲート等)には電子錠が設置されている。ユーザBは居室Bの入室権限を有しており、居室B内に入室することが許可されている。
【0035】
例えば、居室Bの電子錠には、居室Bの入室権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が紐付けられている。IDカードや端末装置に記憶されているユーザ識別情報が、居室Bの電子錠に設けられた読取装置によって読み取られる。その読み取られたユーザ識別情報が当該電子錠に紐付けられている場合、当該電子錠が解錠される。その読み取られたユーザ識別情報が当該電子錠に紐付けられていない場合、当該電子錠は解錠されない。もちろん、別の方法によって入室権限が管理されてもよい。例えば、IDカードや端末装置に、居室Bの電子錠を解錠するための解錠権限情報が記憶され、その解錠権限情報が居室Bの電子錠に入力されると、当該電子錠が解錠されてもよい。
【0036】
居室B内には1又は複数の専用装置が設置されている。居室B内に設置されている専用装置は、ユーザグループBによって管理される装置であって、専らユーザBによって利用されることが想定されている装置である。ユーザBは居室B内に設置されている専用装置の利用権限を有しており、当該専用装置を利用することが許可されている。
【0037】
例えば、居室B内に設置されている専用装置には、当該専用装置の利用権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が紐付けられている。例えば、ユーザによって利用されるIDカードや端末装置に記憶されているユーザ識別情報が、居室Bの専用装置に設けられた読取装置によって読み取られる。その読み取られたユーザ識別情報が居室Bの専用装置に紐付けられている場合、当該専用装置の利用が許可される。その読み取られたユーザ識別情報が当該専用装置に紐付けられていない場合、当該専用装置の利用は許可されない。もちろん、別の方法によって利用権限が管理されてもよい。例えば、IDカードや端末装置に、居室Bの専用装置を利用するための利用権限情報が記憶され、その利用権限情報が当該専用装置に入力されると、当該専用装置の利用が許可されてもよい。
【0038】
図1に示す例では、専用装置の一例である複合機12Bが居室B内に設置されている。複合機12Bは画像処理装置の一例に相当する装置であり、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能の中の少なくとも1つの機能を有する装置である。複数の複合機12Bが居室B内に設置されてもよい。また、複合機12Bは専用装置の一例に過ぎず、複合機12B以外の装置が居室B内に設置されてもよい。
【0039】
端末装置14BはユーザBによって利用される装置である。端末装置14Bは、例えば、PC、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。例えば、ユーザBは、端末装置14Bを操作することでSNSにログインし、SNSを利用することができる。
【0040】
入退室管理装置16Bは、居室Bへの人の入室及び退室を管理するように構成されている。IDカードや端末装置から読み取られたユーザ識別情報が居室Bの電子錠に紐付けられている場合、入退室管理装置16Bは当該電子錠を解錠する。その読み取られたユーザ識別情報が当該電子錠に紐付けられていない場合、入退室管理装置16Bは当該電子錠を解錠しない。別の例として、解錠権限情報がIDカードや端末装置から読み取られた場合、入退室管理装置16Bは電子錠を解錠してもよい。
【0041】
本実施形態に係る情報処理システムは、例えば、複数のユーザによって利用されるシェアオフィスにて利用される。ユーザグループA,Bは、シェアオフィスに入居している会社である。例えば、ユーザグループA,Bはそれぞれ別々の会社であり、ユーザA,Bはそれぞれ別々の会社に属する従業員等である。ユーザグループAに属するユーザA及び専用装置と、ユーザグループBに属するユーザB及び専用装置は、それぞれ別々の会社によって管理される。
【0042】
ユーザグループA,Bは、同じ会社に属する互いに異なる部門であってもよい。つまり、ユーザA,Bは同じ会社に属するが、それぞれ異なる部門に属する従業員等であってもよい。
【0043】
もちろん、ユーザグループA,Bは、会社や、会社に属する部門等ではなく、これら以外の組織や集団であってもよい。
【0044】
専用装置は複合機以外の装置であってもよい。例えば、ユーザグループAに属する専用装置とユーザグループBに属する専用装置は、ハードウェアの構成や機能や性能が互いに異なる装置であってもよい。プロジェクタ等の表示装置が、専用装置として用いられてもよい。
【0045】
SNSサーバ10、複合機12A,12B、端末装置14A,14B及び入退室管理装置16A,16Bは、他の装置と通信する機能を有する。その通信は、ケーブルを利用する有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。つまり、各装置は、他の装置等とケーブルによって物理的に接続されて、情報を互いに送受信してもよいし、無線通信によって互いに情報を送受信してもよい。無線通信として、例えば、近距離無線通信やWi-Fi(登録商標)等が用いられる。これら以外の規格の無線通信が用いられてもよい。近距離無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)やRFID(Radio Frequency Identifier)やNFC等である。各装置は、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
【0046】
例えば、居室Aには、居室Aにて利用可能なLANが構築されており、複合機12A、端末装置14A及び入退室管理装置16Aは、当該LANを介して、ユーザグループAに属する他の装置と通信することができる。
【0047】
同様に、居室Bには、居室Bにて利用可能なLANが構築されており、複合機12B、端末装置14B及び入退室管理装置16Bは、当該LANを介して、ユーザグループBに属する他の装置と通信することができる。
【0048】
また、SNSサーバ10、複合機12A,12B及び端末装置14A,14Bは、通信経路Nを利用することができ、通信経路Nを介して他の装置と通信することができる。通信経路Nは、例えばインターネットである。
【0049】
例えば、ユーザA,Bのそれぞれのアカウント情報が、SNSサーバ10に記憶されて、SNSサーバ10によって管理されている。つまり、ユーザA,Bは、SNSサーバ10が提供するSNSに登録されている、当該SNSの参加者である。
【0050】
また、複合機12A,12Bのそれぞれのアカウント情報が、SNSサーバ10に記憶されて、SNSサーバ10によって管理されている。つまり、複合機12A,12Bは、SNSサーバ10が提供するSNSに登録されている、当該SNSの参加者である。例えば、複合機12Aに紐付けられているチャットボットが、複合機12AとしてSNSに参加し、SNS上で情報をやり取りする。複合機12Bについても同様である。チャットボットは、人工知能によって実現されてもよい。
【0051】
本実施形態では、SNSを利用することで、SNS上にて繋がりのある他人に専用装置を貸し出す処理が行われる。例えば、ユーザAは、居室B内に設置されている専用装置の利用権限を有しておらず、居室B内に設置されている専用装置を利用することが許可されていない。ユーザBは、居室A内に設置されている専用装置の利用権限を有しておらず、居室A内に設置されている専用装置を利用することが許可されていない。居室B内に設置されている専用装置の利用権限がユーザAに付与されると、ユーザAは、居室B内に設置されている専用装置を利用することが許可される。ユーザBについても同様である。その利用権限を付与する処理はSNS上で行われる。
【0052】
なお、専用装置自体が情報処理装置の一例であってもよいし、SNSサーバ10が情報処理装置の一例であってもよい。
【0053】
以下、
図2を参照して、SNSサーバ10のハードウェアの構成について説明する。
図2には、SNSサーバ10のハードウェアの構成の一例が示されている。
【0054】
SNSサーバ10は、例えば、通信装置18と、UI20と、記憶装置22と、プロセッサ24とを含む。
【0055】
通信装置18は通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から送信されてきた情報を受信する機能を有する。通信装置18は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置18は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、LANやインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
【0056】
UI20はユーザインターフェースであり、表示装置と操作装置とを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI20は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。また、マイクがUI20に含まれてもよいし、音を発するスピーカがUI20に含まれてもよい。なお、UI20は、SNSサーバ10に設けられていなくてもよい。
【0057】
記憶装置22は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。記憶装置22は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数の記憶装置22がSNSサーバ10に含まれている。
【0058】
プロセッサ24は、SNSサーバ10の各部の動作を制御するように構成されている。例えば、プロセッサ24は、通信装置18を用いて各装置と通信してもよいし、UI20の表示装置に情報を表示させてもよいし、UI20を介して入力された情報を受け付けてもよいし、情報を記憶装置22に記憶させてもよいし、記憶装置22から情報を読み出してもよい。プロセッサ24は、メモリを有してもよい。
【0059】
プロセッサ24は専用装置の利用権限の管理を行ってもよい。例えば、プロセッサ24は、貸し出しの対象となる専用装置の利用権限を、当該専用装置の利用権限を有していないユーザに付与する処理や、ユーザに付与された利用権限を解除する処理等を実行する。専用装置の利用権限が付与されたユーザは、当該専用装置を利用することが許可される。専用装置の利用権限を解除されたユーザは、当該専用装置を利用することが許可されない。
【0060】
プロセッサ24は居室の入室権限を管理してもよい。例えば、プロセッサ24は、居室の入室権限を、当該居室の入室権限を有していないユーザに付与する処理や、ユーザに付与された入室権限を解除する処理等を実行する。居室の入室権限が付与されたユーザは、当該居室に入室することが許可される。居室の入室権限が解除されたユーザは、当該居室に入室することが許可されない。
【0061】
以下、
図3を参照して、SNSサーバ10の機能的な構成について説明する。
図3には、SNSサーバ10が有する機能的な構成の一例が示されている。
図3に示されている各構成は、プロセッサ24によって実現される。
【0062】
関係管理部26は、SNS上での参加者間の関係を管理するように構成されている。その関係を示す情報は記憶装置22に記憶される。関係管理部26は、参加者間の関係を形成したり、その関係を解消したりする。
【0063】
例えば、関係管理部26は参加者間の信頼関係を管理する。信頼関係は、参加者間の繋がりの強さや信頼の強さが反映された関係であり、SNS上にて限られた参加者間のみで情報をやり取りする関係である。例えば、参加者と他の参加者がSNS上にて互いに承認し合うことで、当該参加者と当該他の参加者との間に信頼関係が形成される。参加者が他の参加者に、信頼関係を形成することを申請し、当該他の参加者が承認した場合、当該参加者と当該他の参加者との間に信頼関係が形成されてもよい。信頼関係を形成する権限を有する参加者の指示に従って、複数の参加者の間に信頼関係が形成されてもよい。
【0064】
参加者間に信頼関係が形成されると、参加者がSNS上に投稿した情報が、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者に送られる。
【0065】
例えば、参加者が、SNS上にて、当該参加者のアカウント情報に専用の表示領域に投稿した情報が、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者に送られる。同様に、当該他の参加者が当該他の参加者のアカウント情報に専用の表示領域に投稿した情報が、当該参加者に送られる。
【0066】
参加者のアカウント情報に専用の表示領域は、当該参加者のアカウント情報に割り当てられたSNS上の表示領域であり、当該参加者による投稿と、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者による投稿とが許可されている表示領域である。SNSの参加者及び他の参加者は、SNS上にて、当該参加者のアカウント情報に専用の表示領域にアクセスして、当該表示領域に投稿されている情報を参照することが許可されている。例えば、表示領域にアクセスすると、当該表示領域に投稿されている情報が、参加者の端末装置のUIの表示装置に表示される。もちろん、他の参加者による参照が禁止されてもよい。他の参加者との間で信頼関係を有する参加者は、SNS上において当該他の参加者のアカウント情報に専用の表示領域への投稿が許可される。つまり、参加者は、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者に専用の表示領域への投稿が許可される。もちろん、参加者による設定によって、自身以外の他の参加者が当該参加者のアカウント情報に専用の表示領域に投稿することが禁止されてもよい。
【0067】
管理テーブル28は、居室に入室するための入室権限の必要性や、専用装置の利用制限の有無等を管理するためのテーブルである。管理テーブル28のデータは記憶装置22に記憶されている。例えば、居室に入室するための入室権限の必要性を示す情報や、専用装置の利用制限の有無を示す情報が、予めSNSサーバ10に送られて管理テーブル28に登録される。
【0068】
権限管理部30は、居室の入室権限や専用装置の利用権限等を管理するように構成されている。例えば、権限管理部30は、居室の入室権限を、当該居室の入室権限を有していないユーザに付与したり、ユーザに付与された入室権限を解除したりする。また、権限管理部30は、専用装置の利用権限を、当該専用装置の利用権限を有していないユーザに付与したり、ユーザに付与された利用権限を解除したりしてもよい。
【0069】
入室権限及び利用権限の付与の方式として、仮付与と本付与とがあってもよい。仮付与は、有効ではない入室権限及び利用権限をユーザに与えることである。本付与は、ユーザに与えられた入室権限及び利用権限を有効に設定することである。仮付与は、入室及び利用の予約であるともいえる。もちろん、仮付与と本付与という方式が用いられずに、有効に設定された入室権限及び利用権限がユーザに付与されてもよい。
【0070】
なお、専用装置の利用権限の管理や、当該専用装置が設置されている居室の入室権限の管理は、当該専用装置によって行われてもよい。
【0071】
履歴管理部32は、SNSへの投稿の履歴を管理するように構成されている。例えば、履歴管理部32は、参加者毎に、参加者がSNSに投稿した情報の履歴を管理する。その履歴を示す履歴情報は記憶装置22に記憶される。
【0072】
以下、
図4を参照して、複合機12A,12Bのハードウェアの構成について説明する。
図4には、複合機12Aのハードウェアの構成の一例が示されている。なお、複合機12Bのハードウェアの構成は、複合機12Aのハードウェアの構成と同じであってもよいし、複合機12Aのハードウェアの構成とは一部が異なっていてもよい。複合機12A,12Bは、同じ性能や機能を有してもよいし、異なる性能や機能を有してもよい。
【0073】
複合機12Aは、例えば、通信装置34と、UI36と、記憶装置38と、スキャナ40と、プリンタ42と、プロセッサ44とを含む。
【0074】
通信装置34は通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から送信されてきた情報を受信する機能を有する。通信装置34は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置34は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、LANやインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
【0075】
UI36はユーザインターフェースであり、表示装置と操作装置とを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI36は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。また、マイクがUI36に含まれてもよいし、音を発するスピーカがUI36に含まれてもよい。
【0076】
記憶装置38は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。記憶装置38は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数の記憶装置38が複合機12Aに含まれている。
【0077】
スキャナ40は、原稿を光学的に読み取ることで、当該原稿を表す画像データを生成するように構成されている。
【0078】
プリンタ42は、プリント対象の画像データを用紙にプリントするように構成されている。
【0079】
複合機12Aは、スキャナ40及びプリンタ42の両方を含んでもよいし、スキャナ40又はプリンタ42のいずれか一方を含んでもよい。複合機12Bについても同様である。
【0080】
プロセッサ44は、複合機12Aの各部の動作を制御するように構成されている。例えば、プロセッサ44は、スキャナ40によるスキャンを制御してもよいし、プリンタ42によるプリントを制御してもよい。プロセッサ44は、スキャナ40とプリンタ42とを用いて実現されるコピーを制御してもよい。また、プロセッサ44は、通信装置34を用いて各装置と通信してもよいし、UI36の表示装置に情報を表示させてもよいし、UI36を介して入力された情報を受け付けてもよいし、情報を記憶装置38に記憶させてもよいし、記憶装置38から情報を読み出してもよい。プロセッサ44は、メモリを有してもよい。
【0081】
また、プロセッサ44は、自装置である複合機12Aの利用権限を管理してもよい。例えば、プロセッサ44は、自装置である複合機12Aの利用権限を、複合機12Aの利用権限を有していないユーザに付与する処理や、ユーザに付与された利用権限を解除する処理等を実行してもよい。複合機12Aの利用権限が付与されたユーザは、複合機12Aを利用することが許可される。複合機12Aの利用権限が解除されたユーザは、複合機12Aを利用することが許可されない。
【0082】
プロセッサ44は、自装置である複合機12Aが設置されている居室Aの入室権限を管理してもよい。例えば、プロセッサ44は、自装置である複合機12Aが設置されている居室Aの入室権限を、居室Aの入室権限を有していないユーザに付与する処理や、ユーザに付与された入室権限を解除する処理等を実行してもよい。
【0083】
なお、複合機12A,12Bは、ステープラや製本装置等の後処理装置を含んでもよい。
【0084】
以下、
図5を参照して、複合機12Aの機能的な構成について説明する。
図5には、複合機12Aが有する機能的な構成の一例が示されている。
図5に示されている各構成は、プロセッサ44によって実現される。なお、複合機12Bも、
図3に示されている各構成を有する。
【0085】
投稿部46は、メッセージ等の情報を自装置である複合機12Aに紐付く情報としてSNS上に投稿するように構成されている。例えば、投稿部46は、自装置である複合機12Aのアカウント情報に専用の表示領域に情報を投稿してもよいし、複合機12Aと信頼関係を有する他の参加者のアカウント情報に専用の表示領域に情報を投稿してもよい。
【0086】
受付部48は、SNS上にて自装置である複合機12A宛に送られてきた通知を受け付けるように構成されている。
【0087】
解析部50は、SNS上にて自装置である複合機12A宛に投稿された情報を解析するように構成されている。例えば、解析部50は、自装置である複合機12Aのアカウント情報に専用の表示領域に投稿された情報を解析する。なお、投稿された情報の解析は、外部のサーバによって行われてもよい。外部のサーバは、SNSサーバ10であってもよいし、SNSサーバ10以外の他のサーバであってもよい。この場合、解析の結果を示す情報が、外部のサーバから複合機12Aに送信される。
【0088】
権限管理部52は、自装置である複合機12Aの利用権限を管理するように構成されている。例えば、権限管理部52は、解析部50による解析の結果に基づいて、自装置である複合機12Aの利用権限を、複合機12Aの利用権限を有していないユーザに付与したり、ユーザに付与された利用権限を解除したりする。利用権限を付与する方式として、上述した仮付与と本付与という方式が用いられてもよい。もちろん、仮付与と本付与という方式が用いられずに、有効に設定された利用権限がユーザに付与されてもよい。また、権限管理部52は、複合機12Aが設置されている居室Aの入室権限を管理してもよい。
【0089】
ユーザテーブル54は、自装置である複合機12Aの利用権限を有するユーザを管理するためのテーブルである。ユーザテーブル54のデータは記憶装置38に記憶されている。例えば、複合機12Aの利用権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が、ユーザテーブル54に登録されている。
【0090】
なお、端末装置14A,14B及び入退室管理装置16A,16Bも、通信装置、UI、記憶装置及びプロセッサを有する。
【0091】
以下、
図6を参照して、本実施形態に係る情報処理システムによる処理の概略について説明する。
図6には、当該処理の概略を示すフローチャートが示されている。
【0092】
SNSでは、参加者間の信頼関係が承認行為によって構築される。本実施形態では、その承認行為を利用することで、居室の入室権限や専用装置の利用権限が他人に付与される。
【0093】
以下では、SNSの参加者と信頼関係を有する、SNSの他の参加者を、当該参加者の「友達」と称することとする。当該参加者は当該他の参加者の「友達」でもある。
【0094】
ここでは一例として、ユーザAが、ユーザグループBに属する複合機12Bの利用を希望しているユーザであるものとする。ユーザA、ユーザB及び複合機12Bは、参加者としてSNSに登録されてり、SNSにログインしている。ユーザAは端末装置14Aを用いてSNSにログインしており、ユーザBは端末装置14Bを用いてSNSにログインしている。SNS上にてユーザAとユーザBとの間に信頼関係が形成されており、ユーザBと複合機12Bとの間に信頼関係が形成されている。つまり、ユーザAとユーザBはSNS上の友達であり、ユーザBと複合機12BはSNS上の友達である。複合機12Bは、ユーザAの友達であるユーザBの友達であることになる。つまり、ユーザAと複合機12Bは、ユーザBを介して友達の友達であるという関係を有する。
【0095】
SNSでは、参加者は、当該参加者の友達の友達を検索することができる。例えば、ユーザAが、ユーザBの友達をSNS上にて検索すると、ユーザBの友達である複合機12Bが検索される。検索された複合機12Bを示す情報は、ユーザAの端末装置14Aに表示される。複合機12BがユーザBの友達でない場合には、複合機12Bは検索されない。
【0096】
ユーザBの友達である複合機12Bが検索されると、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザAと複合機12BとがSNS上の友達になることを、SNS上にて複合機12Bに申請する(S01)。例えば、ユーザAは、友達の申請を示すメッセージをSNS上にて複合機12B宛に投稿する。友達の申請を示すメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Bに送られる。
【0097】
ユーザAから複合機12Bに対して友達申請がなされたことが、複合機12Bの友達であるユーザBに通知される。その通知は、SNSサーバ10によって行われてもよいし、複合機12Bによって行われてもよい。
【0098】
その通知を受け付けたユーザBが、ユーザAと複合機12Bとが友達になることを承認すると(S02)、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が、ユーザAに仮に付与される(S03)。このときの付与は仮付与であり、ユーザAは、居室Bに入室して複合機12Bを利用することができない。
【0099】
また、ユーザBが、ユーザAと複合機12Bとが友達になることをSNS上にて承認すると、ユーザAと複合機12Bとの間に信頼関係が形成されて、ユーザAと複合機12Bは友達になる。これにより、ユーザAは、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域への投稿が許可される。例えば、ユーザAは、Facebookにおける複合機12Bのタイムライン(例えば、複合機12B自身の投稿が表示される共に、複合機12Bの友達による投稿が許可される表示領域)への投稿が許可される。
【0100】
ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に、複合機12Bを利用することを示すメッセージを投稿すると(S04)、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が、ユーザAに付与される(S05)。このときの付与は本付与であり、ユーザAは、居室Bに入室して複合機12Bを利用することができる。
【0101】
例えば、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が紐付けられる。つまり、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに記憶されているユーザ識別情報が、居室Bの電子錠と複合機12Bとに紐付けられる。
【0102】
なお、仮付与の段階で、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに記憶されているユーザ識別情報が、居室Bの電子錠と複合機12Bとに紐付けられてもよい。この場合、当該ユーザ識別情報は、無効なユーザ識別情報として居室Bの電子錠と複合機12Bとに紐付けられる。居室Bの電子錠に設けられた読取装置によって、ユーザAのIDカードや端末装置14Aからユーザ識別情報が読み取られても、当該電子錠は解錠されない。同様に、複合機12Bに設けられた読取装置によって、ユーザAのIDカードや端末装置14Aからユーザ識別情報が読み取られても、ユーザAが複合機12Bを利用することは許可されない。
【0103】
ユーザAは、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに紐付けられた入室権限によって、居室Bの電子錠を解錠して居室Bに入室することができる。また、ユーザAは、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに紐付けられた利用権限によって、複合機12Bを利用することができる。
【0104】
ユーザBは、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に投稿された情報を参照することができる。例えば、S04にてユーザAによって投稿されたメッセージが、当該表示領域に表示される。ユーザBは、そのメッセージを参照することで、そのメッセージの内容を認識することができる。
【0105】
ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを投稿すると(S06)、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が解除される(S07)。これにより、ユーザAに対する入室権限と利用権限との付与の状態は、仮付与の状態に戻る。例えば、ユーザAのユーザ識別情報と居室Bの電子錠との紐付けが解除され、同様に、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとの紐付けが解除される。つまり、ユーザAのユーザ識別情報が、居室Bの電子錠と複合機12Bとに紐付けられていない状態となる。したがって、ユーザAは、居室Bへの入室と複合機12Bの利用とが許可されない。別の例として、S05にて居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とがユーザに付与された時点から、予め定められた時間が経過すると、その入室権限と利用権限は解除されてもよい。
【0106】
S07にて入室権限と利用権限とが解除された段階では、ユーザAと複合機12Bとは友達であるため、S04の操作を行うことで、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とがユーザAに付与される(S05)。このときの付与は本付与である。この場合、ユーザAは、居室Bに入室して複合機12Bを利用することができる。
【0107】
居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が解除された時点から、予め定められた時間が経過すると、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係が解消され、ユーザAと複合機12BはSNS上の友達ではなくなる(S08)。これにより、ユーザAに与えられた居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が完全に解除される。つまり、仮付与も解除される。ユーザAが居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とを得るためには、複合機12Bと友達になるためのS01の友達申請から行う必要がある。
【0108】
なお、ユーザAと複合機12Bとが友達になった時点、又は、ユーザAに居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とが本付与された時点(つまりS05の時点)から、予め定められた時間が経過すると、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係が解消されてもよい。更に別の例として、ユーザAからの友達申請を承認したユーザBが、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係の解消を示すメッセージをSNS上にて投稿した場合、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係は解消されてもよい。
【0109】
ユーザAと複合機12Bとが友達である場合において、ユーザAが、複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に、複合機12Bの現在の状況(例えば利用状況や故障の有無等)を問い合わせるメッセージを投稿した場合、複合機12Bは、複合機12Bの現在の状況を示すメッセージを当該表示領域に投稿してもよい。
【0110】
上述した各投稿の内容は、履歴情報としてSNSサーバ10にて管理される。例えば、複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に投稿された情報が、その表示領域についての履歴情報としてSNSサーバ10にて管理される。
【0111】
以下、
図7を参照して、管理テーブル28の具体例について説明する。
図7には、管理テーブル28の一例が示されている。
【0112】
管理テーブル28においては、例えば、SNSに登録している専用装置を識別するための専用装置識別情報と、当該専用装置を管理する管理者を識別するための管理者識別情報と、当該専用装置が設置されている居室に入室するための入室権限の必要性を示す情報と、当該専用装置の利用制限の有無を示す情報と、当該居室に監視カメラが設置されているか否かを示す情報と、ユーザグループ間の関係を示す情報とが対応付けられている。これらの情報は、SNSサーバ10に予め送信されて、SNSサーバ10にて管理される。
【0113】
例えば、A社の複合機、B社のプリンタ、C社の複合機、及び、管理者X,Y,Zは、SNSに登録されており、SNSを利用するためのアカウント情報が紐付けられている。A社、B社及びC社は、それぞれユーザグループの一例である。
【0114】
A社の複合機は、A社に属するユーザである管理者Xによって管理されている。管理者XはA社の従業員である。管理者XとA社の複合機はSNS上での友達である。
【0115】
B社のプリンタは、B社に属するユーザである管理者Yによって管理されている。管理者YはB社の従業員である。管理者YとB社のプリンタはSNS上での友達である。
【0116】
C社の複合機は、C社に属するユーザである管理者Zによって管理されている。管理者ZはC社の従業員である。管理者ZとC社の複合機はSNS上での友達である。
【0117】
A社の複合機が設置されている居室には電子錠が設けられており、当該居室に入室するためには入室権限が必要である。B社のプリンタ及びC社の複合機についても同様である。
【0118】
A社の複合機には利用制限が設定されていないが、B社のプリンタ及びC社の複合機には利用制限が設定されている。したがって、A社の複合機を利用するときには利用権限は不要であるが、B社のプリンタ及びC社の複合機を利用するときには利用権限が必要である。
【0119】
A社の複合機が設置されている居室、及び、B社のプリンタが設置されている居室には、監視カメラは設置されていないが、C社の複合機が設置されている居室には監視カメラが設置されている。C社では、監視カメラによって不審者(例えば、C社の従業員以外の人)が撮影されると、不審者アラームが出力される。
【0120】
また、B社とC社は関連会社であり、B社に属するユーザであるB社の従業員は、C社に入ることが許可されている。例えば、B社の従業員は、C社の複合機が設置されている居室の入室権限を有している。
【0121】
例えば、A社の従業員PはSNSに登録されており、SNS上にて管理者Cと友達である。A社の従業員PがC社の複合機を利用したい場合、従業員Pは、従業員PとC社の複合機とがSNS上の友達になることを、SNS上にてC社の複合機に申請する。C社の複合機がその申請を受けると、C社の複合機がその申請を受けたことが、C社の複合機の友達である管理者Zに通知される。管理者Zがその申請を承認すると、従業員PとC社の複合機はSNS上の友達になり、C社の入室権限とC社の複合機の利用権限とが従業員Pに付与される。また、従業員Pについて不審者アラームの出力を一時的に無効にする権限が、従業員Pに付与される。これらの付与は仮付与である。例えば、従業員PのIDカードに、C社の入室権限、C社の複合機の利用権限、及び、不審者アラームを無効にする権限が付与される。従業員PとC社の複合機がSNS上の友達になった場合において、従業員Pが、C社の複合機を利用することを示すメッセージを、SNS上でC社の複合機宛に投稿すると、従業員Pに付与された入室権限、利用権限、及び、不審者アラームを無効にする権限が、有効に設定される。これにより、従業員Pは、入室権限によってC社に入室し、利用権限によってC社の複写機を利用することが許可される。また、C社の監視カメラによって従業員Pが撮影されても、不審者アラームは出力されない。
【0122】
別の例として、B社の従業員QはSNSに登録されており、SNS上にて管理者Cと友達である。B社の従業員QがC社の複合機を利用したい場合、従業員Qは、従業員QとC社の複合機とがSNS上の友達になることを、SNS上にてC社の複合機に申請する。C社の複合機がその申請を受けると、C社の複合機がその申請を受けたことが、C社の複合機の友達である管理者Zに通知される。管理者Zがその申請を承認すると、従業員QとC社の複合機はSNS上の友達になり、C社の複合機の利用権限、及び、不審者アラームを無効にする権限が、従業員Qに付与される。このときの付与は仮付与である。B社とC社は関連会社であり、B社の従業員Qは元々C社の入室権限を有しているため、C社の入室権限は改めて従業員Qに付与されない。従業員QとC社の複合機がSNS上の友達になった場合において、従業員Qが、C社の複合機を利用することを示すメッセージを、SNS上でC社の複合機宛に投稿すると、従業員Qに付与された利用権限、及び、不審者アラームを無効にする権限が、有効に設定される。これにより、従業員Qは、利用権限によってC社の複写機を利用することが許可される。また、C社の監視カメラによって従業員Qが撮影されても、不審者アラームは出力されない。
【0123】
以下、本実施形態の具体的な実施例について説明する。
【0124】
(実施例1)
以下、
図8を参照して、実施例1に係る処理について説明する。
図8は、実施例1に係る処理を示すシーケンス図である。
【0125】
ここでは一例として、ユーザAが複合機12Bの利用を希望しているものとする。また、ユーザAとユーザBはSNS上の友達であり、ユーザBと複合機12BはSNS上の友達である。
【0126】
まず、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザBの友達である複合機12BをSNS上にて検索する。
【0127】
ユーザBの友達である複合機12Bが検索されると、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザAと複合機12BとがSNS上の友達になることをSNS上にて複合機12Bに申請する(S10)。この申請は、複合機12Bの利用の予約の申請に相当する。例えば、ユーザAは、友達の申請を示すメッセージをSNS上にて複合機12B宛に投稿する。友達の申請を示すメッセージは、端末装置14AからSNSサーバ10に送信される。
【0128】
SNSサーバ10は、友達の申請を示す当該メッセージを受け付ける(S11)。SNSサーバ10は、複合機12Bの利用の予約の申請を受け付けたことになる。
【0129】
次に、ユーザAから複合機12Bに対して友達申請がなされたことが、複合機12Bの友達であるユーザBに通知される(S12)。その通知は、SNSサーバ10によって行われてもよいし、複合機12Bによって行われてもよい。例えば、SNSサーバ10は、複合機12Bが友達の申請を示すメッセージをユーザAから受けたことを示すメッセージを、SNS上にてユーザB宛に投稿する。複合機12Bが、友達の申請を示すメッセージをユーザAから受けたことを示すメッセージを、SNS上にてユーザB宛に投稿してもよい。ユーザB宛に投稿されたメッセージは、ユーザBの端末装置14Bに送られる。端末装置14BのUIの表示装置には、ユーザB宛に投稿された当該メッセージが表示される。
【0130】
次に、ユーザBは、ユーザAと複合機12Bとが友達になることを承認するか否かを判断する。つまり、ユーザBは、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与するか否かを判断する。
【0131】
ユーザBが、端末装置14Bを操作することで、ユーザAと複合機12Bとが友達になることを承認すると(S13)、その承認を示すメッセージが端末装置14BからSNSサーバ10に送信される。
【0132】
SNSサーバ10の関係管理部26は、ユーザAと複合機12Bとが友達になることを承認するメッセージを端末装置14Bから受け付けると、ユーザAと複合機12Bとの間に信頼関係を形成することで、ユーザAと複合機12Bとの間に友達関係を形成する(S14)。これにより、ユーザAと複合機12BはSNS上の友達になり、ユーザAは、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えば複合機12Bのタイムライン)への投稿が許可される。
【0133】
ユーザBが、ユーザAと複合機12Bとが友達になることを承認しない場合、S14以降の処理は実行されない。
【0134】
ユーザAと複合機12Bが友達になると、SNSサーバ10の権限管理部30は、友達の申請が承認されたことを示すメッセージをユーザAに通知する(S15)。この通知をもって、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が、ユーザAに仮に付与される。この仮付与は、複合機12Bの利用の予約としての役割を持つ。この段階では、ユーザAは、居室Bに入室して複合機12Bを利用することができない。
【0135】
なお、友達の申請がユーザBによって承認されたことを示すメッセージが複合機12B宛に送られ、複合機12Bの権限管理部52が、当該メッセージをユーザAに通知してもよい。
【0136】
次に、ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に、複合機12Bを利用することを示すメッセージを投稿すると(S16)、そのメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Bに通知される(S17)。
【0137】
複合機12Bの解析部50は、複合機12Bを利用することを示すメッセージを解析する。複合機12Bの権限管理部52は、その解析の結果に基づいて、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与する(S18)。このときの付与は本付与である。例えば、権限管理部52は、ユーザAのユーザ識別情報を複合機12Bのユーザテーブル54に登録する。これにより、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとが紐付けられ、ユーザAは複合機12Bを利用することが許可される。
【0138】
なお、ユーザAが複合機12Bにて利用が許可される機能が設定されてもよい。例えば、S16にて、ユーザAが、利用予定の機能を示すメッセージを複合機12B宛に投稿すると、権限管理部52は、その機能の利用権限をユーザAに付与する。具体例を挙げて説明すると、ユーザAが、複合機12Bのファクシミリ機能を利用することを示すメッセージを複合機12B宛に投稿すると、ファクシミリ機能の利用権限がユーザAに付与さえる。この場合、ユーザAは、複合機12Bにてファクシミリ機能を利用することが許可され、他の機能を利用することは許可されない。
【0139】
また、SNSサーバ10の権限管理部30は、居室Bの入室権限をユーザAに付与する(S19)。例えば、権限管理部30は、ユーザAのユーザ識別情報と居室Bの電子錠とを紐付ける。
【0140】
なお、SNSサーバ10の権限管理部30が、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とをユーザAに付与してもよいし、複合機12Bの権限管理部52が、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とをユーザAに付与してもよい。
【0141】
SNSサーバ10は、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とがユーザAに本付与されたことを示すメッセージをSNS上にてユーザA宛に通知する(S20)。
【0142】
ユーザAが、自身のIDカード又は端末装置14Aを居室Bの電子錠の読取装置にかざすと、当該読取装置によってIDカード又は端末装置14AからユーザAのユーザ識別情報が読み取られる。ユーザAのユーザ識別情報と居室Bの電子錠とが紐付けられているため、居室Bの入退室管理装置16Bは居室Bの電子錠を解錠する。これにより、ユーザAは居室Bに入室することができる。
【0143】
ユーザAは居室Bに入室し(S21)、複合機12Bを利用する(S22)。ユーザAは、自身のIDカード又は端末装置14Aを複合機12Bの読取装置にかざすと、当該読取装置によってIDカード又は端末装置14AからユーザAのユーザ識別情報が読み取られる。ユーザAのユーザ識別情報が複合機12Bのユーザテーブル54に登録されて、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとが紐付けられているため、ユーザAは複合機12Bを利用することが許可される。これにより、ユーザAは複合機12Bを利用することができる。例えば、ユーザAは、ユーザAのユーザ識別情報を用いて複合機12Bにログインして複合機12Bを利用することができる。
【0144】
ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを投稿すると(S23)、そのメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Bに通知される(S24)。
【0145】
複合機12Bの解析部50は、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを解析する。複合機12Bの権限管理部52は、その解析の結果に基づいて、ユーザAに与えられた複合機Bの利用権限を解除する(S25)。例えば、権限管理部52は、複合機12Bのユーザテーブル54からユーザAのユーザ識別情報を削除したり、ユーザテーブル54においてユーザAのユーザ識別情報を無効なユーザ識別情報として設定したりする。これにより、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとの紐づけが解除され、ユーザAは複合機12Bを利用することが許可されなくなる。
【0146】
また、SNSサーバ10の権限管理部30は、ユーザAのユーザ識別情報と居室Bの電子錠との紐付けを解除することで、ユーザAに付与された居室Bの入室権限を解除する(S26)。
【0147】
居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が解除されることで、ユーザAに対する入室権限と利用権限との付与の状態は、仮付与の状態に戻る。この段階では、ユーザAは複合機12Bと友達である。
【0148】
なお、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とがユーザに付与された時点から、予め定められた時間が経過すると、その入室権限と利用権限は解除されてもよい。
【0149】
居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限が解除された時点、ユーザAと複合機12Bとが友達になった時点、又は、ユーザAに居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とが本付与された時点から、予め定められた時間が経過すると、SNSサーバ10の関係管理部26は、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係を解消する(S27)。これにより、ユーザAと複合機12Bは友達ではなくなる。ユーザAが複合機12Bを再度利用したい場合、ユーザAは、複合機12Bに対する友達申請から処理を行う必要がある。
【0150】
なお、ユーザAのユーザ識別情報を用いて居室Bの電子錠が解錠されると、ユーザAに与えられた居室Bの入室権限が解除されてもよい。例えば、ユーザAのユーザ識別情報を用いて居室Bの電子錠が解錠されると、入退室管理装置16Bは、ユーザAのユーザ識別情報を用いて居室Bの電子錠が解錠されたことを示す情報をSNSサーバ10に送信する。SNSサーバ10の権限管理部30は、ユーザAに与えられた居室Bの入室権限を解除する。つまり、権限管理部30は、ユーザAのユーザ識別情報と居室Bの電子錠との紐付けを解除する。これにより、ユーザAが居室Bから退室すると、ユーザAのユーザ識別情報を用いて居室Bの電子錠を解錠することができなくなる。ユーザAが居室Bの電子錠を解錠するためには、ユーザAは、SNS上の友達である複合機12Bに対して居室Bの再入室を依頼する必要がある。具体的には、S16と同様に、ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に、複合機12Bを利用することを示すメッセージを投稿すると、ユーザAのユーザ識別情報と居室Bの電子錠とが再度紐付けられ、居室Bの入室権限がユーザAに再度付与される。これにより、ユーザAは、ユーザAのユーザ識別情報を用いて居室Bの電子錠を解錠することができる。例えば、居室Bに入室したが、忘れ物に気付いて居室Bから退室することが考えられる。また、複合機12Bを利用し、その後、居室Bを退室したが、複合機12Bから原稿を取り除いて持ってくるのを忘れて、居室Bに再度入室する必要があることが考えられる。このような場合、ユーザAは、複合機12Bに対して友達申請をすることなく、S16と同様の操作をすることで、居室Bに入室することができる。ユーザAのユーザ識別情報を用いて居室Bの電子錠が再度解錠されると、上述したように、ユーザAに与えられた居室Bの入室権限が解除される。
【0151】
また、ユーザAによる複合機12Bの利用が終了すると、複合機12Bの権限管理部52は、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとの紐付けを解除することで、ユーザAに与えられた複合機12Bの利用権限を解除してもよい。
【0152】
SNSサーバ10の履歴管理部32は、各参加者がSNSに投稿したメッセージ等の情報を履歴情報として記憶装置22に記憶させる。例えば、複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に投稿されたメッセージ等の情報が、履歴情報に含まれて記憶装置22に記憶される。例えば、ユーザAが友達申請のメッセージを投稿した時間を示す情報、ユーザAが複合機12Bの利用を示すメッセージを投稿した時間を示す情報、及び、ユーザAが複合機12Bの利用の終了を示すメッセージを投稿した時間を示す情報等が、履歴情報に含まれる。また、入退室管理装置16Bは、ユーザAが居室Bに入室した時間、及び、ユーザAが居室Bから退室した時間を管理し、これらの時間を示す情報を履歴情報として記憶する。ユーザBは、これらの履歴情報を参照することで、ユーザAが複合機12Bを正常に使用したか否かを判断してもよい。
【0153】
ユーザAに付与される複合機12Bの利用権限に制限が設定されてもよい。例えば、複合機12Bにて利用することが許可される用紙の枚数の上限や、複合機12Bにて利用することが許可される機能や、複合機12Bの利用が許可される時間の長さや、複合機12Bの利用が許可される回数等が、ユーザAに付与される利用権限に設定されてもよい。友達申請を受けたユーザBが、その利用権限の制限を指定してもよい。例えば、ユーザBがコピーの枚数の上限を100枚に設定した場合、ユーザAは、複合機12Bにて100枚までコピーすることが許可される。こうすることで、複合機12BがユーザAによって無制限に利用されることが防止される。
【0154】
(実施例2)
以下、実施例2に係る処理について説明する。実施例1と同様に、ユーザAが複合機12Bの利用を希望しており、ユーザAとユーザBはSNS上の友達であり、ユーザBと複合機12BはSNS上の友達である。
【0155】
実施例2では、ユーザBによって、ユーザAとユーザBと複合機12Bとを含む複数の参加者が属するグループが形成された後に、ユーザAが、複合機12Bの利用の申請に関するメッセージを当該グループ内に投稿し、ユーザBが、複合機12Bの利用を承認した場合、複合機12Bの権限管理部52は、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与する。また、SNSサーバ10の権限管理部30は、居室Bの入室権限をユーザAに付与する。SNSサーバ10の権限管理部30又は複合機12Bの権限管理部52のいずれかによって、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限の両方がユーザAに付与されてもよい。
【0156】
上記のグループは、当該グループに属する複数の参加者間のみでメッセージ等の情報をやり取りするグループである。当該グループ内に投稿された情報は、当該グループに属する参加者宛に送られるが、当該グループに属していない、SNSの他の参加者宛には送られない。例えば、グループに属する参加者間のみでチャットすることができるグループチャットが形成される。
【0157】
例えば、ユーザBが端末装置14を操作して、ユーザAとユーザBと複合機12Bとを含むグループチャットの形成を指示すると、SNSサーバ10の関係管理部26は、当該グループチャットを形成する。これにより、ユーザAとユーザBと複合機12Bとの間のみでメッセージのやり取りが可能となる。なお、当該グループチャットが形成されると、ユーザAは複合機12Bと友達になってもよい。
【0158】
グループチャットが形成された後に、ユーザAが、端末装置14Aを操作して、複合機12Bの利用の申請を示すメッセージをグループチャットに投稿すると、そのメッセージはユーザBと複合機12Bに送られる。
【0159】
複合機12Bの利用の申請を示すメッセージを受けたユーザBが、端末装置14Bを操作して、複合機12Bの利用をユーザAに許可することを示すメッセージをグループチャットに投稿すると、そのメッセージは複合機12Bに送られる。ユーザBからのメッセージを受けた複合機12Bの解析部50は、ユーザA及びユーザBがそれぞれ投稿したメッセージを解析する。複合機12Bの権限管理部52は、その解析の結果に基づいて、居室Bの入室権限と複合機12Bの利用権限とを、複合機12Bの利用の申請を示すメッセージを投稿したユーザAに与える。なお、SNSサーバ10の権限管理部30が、入室権限と利用権限とをユーザAに与えてもよい。このときの付与は本付与である。ユーザAは、居室Bに入室して複合機12Bを利用することができる。
【0160】
複合機12Bを利用した後、ユーザAが、端末装置14Aを操作して、複合機12Bの利用を終了したことを示すメッセージをグループチャットに投稿すると、そのメッセージは複合機12Bに送られる。そのメッセージを受けた複合機12Bは、グループチャットから脱退する。これにより、ユーザAに与えられた入室権限と利用権限は解除される。別の例として、ユーザAによる複合機12Bの利用が終了すると、複合機12Bは、グループチャットから脱退してもよい。なお、グループチャット自体が終了してもよい。
【0161】
グループチャットが形成された後に、ユーザAは、端末装置14Aを操作して、複合機12Bにて実行される処理の内容(例えばプリントジョブ等)を示すメッセージをグループチャットに投稿してもよい。例えば、ユーザAが、プリント対象の画像データとプリントの設定を示す情報とを含むプリントジョブをグループチャットに投稿すると、そのプリントジョブはユーザBと複合機12Bに送られる。ユーザBは、そのプリントジョブを参照して、ユーザAが複合機12Bを利用するか否かを判断してもよい。ユーザBが、端末装置14Bを操作して、複合機12Bの利用をユーザAに許可することを示すメッセージをグループチャットに投稿すると、複合機12Bの権限管理部52は、居室Aの入室権限と、ユーザAが投稿したプリントジョブに従って複合機12Bにてプリント機能を利用する利用権限とをユーザAに付与する。これにより、ユーザAは、ユーザAが投稿したプリントジョブを複合機12Bにて実行することができる。ユーザAが投稿したプリントジョブが複合機12Bによって実行されると、複合機12Bはグループチャットから脱退する。これにより、ユーザAに与えられた入室権限と利用権限は解除される。
【0162】
SNSサーバ10の履歴管理部32は、グループチャットにて投稿されたメッセージ等の情報を履歴情報として記憶装置22に記憶させる。ユーザBは、自身が作成したグループチャットにて投稿されたメッセージ等の情報を参照することができる。
【0163】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0164】
10 SNSサーバ、12A,12B 複合機、14A,14B 端末装置、16A,16B 入退室管理装置。