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特許7424087走行指標表示装置、走行指標表示制御方法、プログラム、及び、走行指標表示システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】走行指標表示装置、走行指標表示制御方法、プログラム、及び、走行指標表示システム
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20240123BHJP
【FI】
A63B71/06 T
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020019448
(22)【出願日】2020-02-07
(65)【公開番号】P2021122612
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新井 正通
(72)【発明者】
【氏名】西坂 信儀
【審査官】比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-143537(JP,A)
【文献】特開2017-037032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B69/00-A63B71/16
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定の走行指標を逐次取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記走行指標が表示された第1画面を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段と、
前記運動データに基づいて、所定の距離及び所定の通過地点を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されると、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標が表示された第2画面を前記表示部に表示させ
前記判定手段によって前記所定の通過地点を前記ユーザーが走行したと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第1ペースガイド画面を表示させ、前記所定の通過地点を走行していないと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第2ペースガイド画面を表示させることを特徴とする走行指標表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記走行指標をリアルタイムで前記表示部に表示させる際の前記第1画面の背景色と、前記平均化処理が実行された走行指標を当該表示部に表示させる際の前記第2画面の背景色と、を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の走行指標表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記第2画面の背景色と、前記第1ペースガイド画面の背景色と、前記第2ペースガイド画面の背景色を同じ色に設定することを特徴とする請求項2に記載の走行指標表示装置。
【請求項4】
前記所定の距離は、直近で走行した所定の距離であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の走行指標表示装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記所定の走行指標として、ピッチ、ストライド、ストライド身長比、接地期ストライド身長比、滞空期ストライド身長比、接地時間、滞空時間、接地時間率、滞空時間率、上下動、左右動、ブレーキ、推進、沈込、沈込時間、前傾角、水平角、回転角(ピッチ)、回転角(ヨー)、回転角(ロー)、及び力積のうち、少なくとも何れか一つを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の走行指標表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記所定の平均化処理として、前記所定の距離において取得された全ての前記走行指標の平均値を算出する処理、前記所定の距離において取得された全ての前記走行指標から、前記所定の距離において前記ユーザーが止まっている期間において取得された走行指標を除いた走行指標の平均値を算出する処理、及び前記所定の距離において取得された全ての前記走行指標から、前記所定の距離において前記ユーザーが所定の速度以下で走行している際に取得された走行指標を除いた走行指標の平均値を算出する処理、の少なくとも何れか一つの処理を実行することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の走行指標表示装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の通過地点を前記ユーザーが走行したと判定されるごとに、前記第2画面を表示させた後に前記第1ペースガイド画面を表示させることを特徴とをする請求項1~6のいずれか一項に記載の走行指標表示装置。
【請求項8】
ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定の走行指標を逐次取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記走行指標が表示された第1画面を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御工程と、
前記運動データに基づいて、所定の距離及び所定の通過地点を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定工程と、
を含み、
前記表示制御工程は、前記判定工程によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されると、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標が表示された第2画面を前記表示部に表示させ
前記判定工程によって前記所定の通過地点を前記ユーザーが走行したと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第1ペースガイド画面を表示させ、前記所定の通過地点を走行していないと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第2ペースガイド画面を表示させることを特徴とする走行指標表示制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、
ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定の走行指標を逐次取得する取得手段、
前記取得手段によって取得された前記走行指標が表示された第1画面を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段、
前記運動データに基づいて、所定の距離及び所定の通過地点を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段、
として機能させ、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されると、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標が表示された第2画面を前記表示部に表示させ
前記判定手段によって前記所定の通過地点を前記ユーザーが走行したと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第1ペースガイド画面を表示させ、前記所定の通過地点を走行していないと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第2ペースガイド画面を表示させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
ユーザーの身体に装着される運動データ取得装置と走行指標表示装置とを備える走行指標表示システムであって、
前記運動データ取得装置は、
前記ユーザーが走行している際の運動データを逐次取得する取得手段と、
前記取得手段によって逐次取得された前記運動データを前記走行指標表示装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記走行指標表示装置は、
前記運動データ取得装置から前記運動データを逐次受信する受信手段と、
前記受信手段によって逐次受信された前記運動データに基づいて、所定の走行指標を導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された前記走行指標が表示された第1画面をランニング中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段と、
前記運動データに基づいて、所定の距離及び所定の通過地点を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されると、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標が表示された第2画面を前記表示部に表示させ
前記判定手段によって前記所定の通過地点を前記ユーザーが走行したと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第1ペースガイド画面を表示させ、前記所定の通過地点を走行していないと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第2ペースガイド画面を表示させることを特徴とする走行指標表示システム。
【請求項11】
ユーザーの身体に装着される運動データ取得装置と走行指標表示装置とを備える走行指標表示システムであって、
前記運動データ取得装置は、
前記ユーザーが走行している際の運動データを逐次取得する取得手段と、
前記取得手段によって逐次取得された前記運動データに基づいて、所定の走行指標を導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された前記走行指標を前記走行指標表示装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記走行指標表示装置は、
前記運動データ取得装置から前記走行指標を逐次受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記走行指標が表示された第1画面を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段と、
所定の距離及び所定の通過地点を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されると、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標が表示された第2画面を前記表示部に表示させ
前記判定手段によって前記所定の通過地点を前記ユーザーが走行したと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第1ペースガイド画面を表示させ、前記所定の通過地点を走行していないと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第2ペースガイド画面を表示させることを特徴とする走行指標表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行指標表示装置、走行指標表示制御方法、プログラム、及び、走行指標表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ランニング時にランナーの移動距離を正確に計測することにより、予め設定した距離ポイントに到達した時に、時間情報や脈拍やピッチ等の生体情報を自動的に表示およびメモリする携帯型装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平10-332414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マラソンレースにおいて、ランナーが設定した目標タイムでゴール地点に到達するためには、ランナーはピッチやストライド等の走行指標を、走行中のあらゆる場面において、その場面に適した態様で把握する必要がある。
しかしながら、上記特許文献1に開示されている携帯型装置では、生体情報である脈拍やピッチについては、予め設定した距離ポイントに到達した時にのみ表示を行なっており、レース中のあらゆる場面において、その場面に適した態様で把握することができなかった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、走行指標を走行中のあらゆる場面において、その場面に適した態様で把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る走行指標表示装置は、
ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定の走行指標を逐次取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記走行指標が表示された第1画面を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段と、
前記運動データに基づいて、所定の距離及び所定の通過地点を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されると、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標が表示された第2画面を前記表示部に表示させ、前記判定手段によって前記所定の通過地点を前記ユーザーが走行したと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第1ペースガイド画面を表示させ、前記所定の通過地点を走行していないと判定された場合に、前記第2画面を表示させた後に第2ペースガイド画面を表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、走行指標を走行中のあらゆる場面において、その場面に適した態様で把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ランニングウォッチの外観を示す図である。
図2】ランニングウォッチの機能構成を示すブロック図である。
図3】ランニング指標表示制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
図4】スタート画面の例を示す図である。
図5】ランニング指標リアルタイム画面の例を示す図である。
図6】一時停止画面の例を示す図である。
図7】サマリー画面の例を示す図である。
図8】オートラップ画面表示制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
図9】オートラップ画面の例を示す図である。
図10】(a)は第1のペースガイド画面の例を示す図、(b)は第2のペースガイド画面の例を示す図、(c)は第3のペースガイド画面の例を示す図、(d)は第4のペースガイド画面の例を示す図である。
図11】各ペースガイド画面の遷移の一例を示す図である。
図12】各ペースガイド画面の遷移の一例を示す図である。
図13】(a)はペースアップ度合を変更する前のペースアップ度合変更画面の例を示す図、(b)はペースアップ度合を変更した後のペースアップ度合変更画面の例を示す図である。
図14】(a)はペースダウン度合を変更する前のペースダウン度合変更画面の例を示す図、(b)はペースダウン度合を変更した後のペースダウン度合変更画面の例を示す図である。
図15】(a)は、図13(b)のペースアップ度合変更画面において変更されたペースアップ度合を反映させた状態の第4のペースガイド画面の例を示す図、(b)は、図14(b)のペースダウン度合変更画面において変更されたペースダウン度合を反映させた状態の第4のペースガイド画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
<ランニングウォッチの構成>
なお、以下においてランニングとは、ウォーキング、ジョギング、競歩、等々、人が自身の脚を使って移動する全ての走行動作を含むものとする。
また、以下で説明する本発明の機能を腕時計の機能として実現してもよいし、スマートウォッチのアプリケーションとして実現してもよい。これらを総称して、以下ではランニングウォッチと称す。
図1は、本発明に係る走行指標表示装置を適用した一実施形態のランニングウォッチ100の外観を示す図である。
【0011】
図1に示すように、ランニングウォッチ100は、腕時計型をしており、本体部1と、バンド2と、を備える。
【0012】
本体部1は、平面視円形状をなしており、その上面に表示部15(後述)を備える。また、本体部1は、その右側側面に第1~第3の操作ボタン141~143を備える。
【0013】
バンド2は、本体部1をユーザーの手首に固定するためのものである。
【0014】
次に、ランニングウォッチ100の機能構成について、図2を参照して説明する。
図2は、ランニングウォッチ100の機能構成を示すブロック図である。
【0015】
図2に示すように、ランニングウォッチ100の本体部1は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、記憶部13、操作部14、表示部15、通信部16、計時部17、センサ部18等を備えて構成され、各部がバス19を介して接続されている。
【0016】
CPU(取得手段、表示制御手段、判定手段)11は、本体部1の各部を制御するプロセッサである。CPU11は、記憶部13に記憶されたプログラムを読み出してRAM12に展開し、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。
【0017】
RAM12は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。RAM12は、不揮発性メモリを含んでいてもよい。
【0018】
記憶部13は、CPU11により実行されるプログラムや設定データといった各種データを記憶する。プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部13に格納されている。記憶部13としては、例えばフラッシュメモリ等のデータの保持に電源を要しない記憶装置が用いられる。
【0019】
操作部14は、本体部1の右側側面に設けられる第1の操作ボタン141、第2の操作ボタン142及び第3の操作ボタン143や、表示部15上に設けられる図示しないタッチセンサ等を有して構成され、ユーザーの入力操作を受け付けて、操作内容を電気信号に変換してCPU11に出力する。
【0020】
表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、CPU11からの表示制御信号に従って画面表示を行う。また、表示部15の表示画面上には上記タッチセンサが設けられており、タッチパネル方式の操作表示手段として機能する。
【0021】
通信部16は、アンテナ、変復調回路、信号処理回路などを有する通信モジュールであり、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)による近距離無線通信に係る通信規格に従って、外部の端末装置との間で無線データ通信を行う。
【0022】
計時部17は、例えば、タイマーや計時回路等を備えて構成され、現在の時刻を計時し時刻情報を取得する。
【0023】
センサ部18は、3軸加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等のユーザーの動き情報を検出可能なモーションセンサや、ユーザーの位置情報を取得可能なGPS受信機などを備え、測定結果をCPU11に出力する。なお、センサ部18が測定した動き情報、及び位置情報を運動データと称し、CPU11はこの運動データに基づいて、以下で説明する走行指標(以下、ランニング指標と称す)を含む種々の表示データを導出する。
なお、運動データに基づくランニング指標の導出については、例えば、特開2014-3124448号公報において開示されており、ここではランニング指標の導出方法の説明は省略する。
【0024】
<ランニングウォッチの動作の概要>
次に、ランニングウォッチ100の動作について、図3を参照して説明する。
図3は、ランニング指標表示制御処理の制御手順を示すフローチャートである。なお、このランニング指標表示制御処理は、本体部1の記憶部13に記憶されているランニングアプリをユーザー操作に基づいて起動させたことを契機として開始される処理である。
【0025】
[ランニング指標表示制御処理]
図3に示すように、ランニング指標表示制御処理が開始されると、CPU11は、スタート画面31を表示部15に表示させる(ステップS1)。
【0026】
図4は、スタート画面31の例を示す図である。
スタート画面31では、ランニングの開始を指示するためのスタートボタン311が画面中央に表示されている。
【0027】
次いで、CPU11は、ランニングアプリを終了させるための所定の操作(例えば、表示部15に対する右方向へのスワイプ操作)がなされたか否かを判定する(ステップS2)。
【0028】
ステップS2において、ランニングアプリを終了させる所定の操作がなされたと判定された場合(ステップS2;YES)、CPU11は、ランニング指標表示制御処理を終了する。なお、ランニング指標表示制御処理が終了すると、例えば、表示部15に現在の時刻等を表示するウォッチモードに移行する。
一方、ステップS2において、ランニングアプリを終了させる所定の操作がなされていないと判定された場合(ステップS2;NO)、CPU11は、スタートボタン311へのタッチ操作がなされたか否かを判定する(ステップS3)。
【0029】
ステップS3において、スタートボタン311へのタッチ操作がなされていないと判定された場合(ステップS3;NO)、CPU11は、処理をステップS2へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS3において、スタートボタン311へのタッチ操作がなされたと判定された場合(ステップS3;YES)、CPU11は、ランニング指標リアルタイム画面32を表示部15に表示させる(ステップS4)。
【0030】
図5は、ランニング指標リアルタイム画面32の例を示す図である。
ランニング指標リアルタイム画面32では、画面上段に第1の表示領域321、画面中段に第2の表示領域322、画面下段に第3の表示領域323が設けられている。
【0031】
第1の表示領域321では、ランニング指標である現在ペース(予め設定された走行目標距離(例えば、1km)を何分何秒のペースで走っているか)がリアルタイムで表示されるようになっている。図5の例では、1kmを3分00秒のペースで走っていることが示されている。ここで、ペースは、センサ部18のGPS受信機から逐次取得される位置情報等に基づいて導出される。
【0032】
第2の表示領域322では、ランニング指標であるピッチとストライドとがリアルタイムで表示されるようになっている。図5の例では、ユーザーの現時点のピッチが175(歩/分)であり、ストライドが1.70(m)であることが示されている。ここで、ピッチ及びストライドは、センサ部18の3軸加速度センサから逐次取得される加速度データやGPS受信機から逐次取得される位置情報等に基づいて導出される。
なお、表示させるランニング指標はピッチとストライドに限らず、ストライド身長比、接地期ストライド身長比、滞空期ストライド身長比、接地時間、滞空時間、接地時間率、滞空時間率、上下動、左右動、ブレーキ、推進、沈込、沈込時間、前傾角、水平角、回転角(ピッチ)、回転角(ヨー)、回転角(ロー)、力積等、種々のランニング指標を表示させてもよい。
また、表示させるランニング指標は2つに限らず、1つ、又は2つ以上のランニング指標を表示させてもよい。
また、表示させるランニング指標をユーザー操作に基づいて選択できるようにしてもよい。
【0033】
第3の表示領域323では、スタートボタン311へのタッチ操作がなされた地点からの走行距離が表示されるようになっている。図5の例では、スタートボタン311へのタッチ操作がなされた地点から0.73kmを走行したことが示されている。ここで、走行距離は、センサ部18のGPS受信機から逐次取得される位置情報等に基づいて導出される。
【0034】
ランニング指標表示制御処理の説明に戻り、CPU11は、ランニング指標リアルタイム画面32が表示部15に表示されている状態において、一時停止の操作(例えば、第1の操作ボタン141の押下操作又は表示部15に対する所謂長押し操作)がなされたか否かを判定する(ステップS5)。
【0035】
ステップS5において、一時停止の操作がなされていないと判定された場合(ステップS5;NO)、CPU11は、予め設定されたラップの距離(所定の距離)を走行したか否かを判定する(ステップS6)。ここでラップとは、ランニングにおける走行の目安となる区間を意味し、例えば、予めラップ単位として“1km”の設定と走行目標距離“40km”の設定がユーザー操作に基づいてなされている場合、1km、2km、3km、…、40kmの1kmごとの各地点を通過する際に、CPU11によって、予め設定されたラップの距離を走行したと判定されることとなる。
【0036】
ステップS6において、予め設定されたラップの距離を走行していないと判定された場合(ステップS6;NO)、CPU11は、処理をステップS4へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS6において、予め設定されたラップの距離を走行したと判定された場合(ステップS6;YES)、CPU11は、オートラップ画面表示制御処理(ステップS7)を実行した後、処理をステップS4へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。なお、オートラップ画面表示制御処理の詳細については後述する。
【0037】
また、ステップS5において、一時停止の操作がなされたと判定された場合(ステップS5;YES)、CPU11は、一時停止画面33を表示部15に表示させる(ステップS8)。
【0038】
図6は、一時停止画面33の例を示す図である。
一時停止画面33では、一時停止の状態を解除するための再開ボタン331が画面右側に表示されるとともに、ランニングの終了を合図するための終了ボタン332が画面左側に表示されている。
【0039】
CPU11は、一時停止画面33が表示部15に表示されている状態において、再開ボタン331へのタッチ操作がなされたか否かを判定する(ステップS9)。
【0040】
ステップS9において、再開ボタン331へのタッチ操作がなされたと判定された場合(ステップS9;YES)、CPU11は、処理をステップS4へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS9において、再開ボタン331へのタッチ操作がなされていないと判定された場合(ステップS9;NO)、CPU11は、終了ボタン332へのタッチ操作がなされたか否かを判定する(ステップS10)。
【0041】
ステップS10において、終了ボタン332へのタッチ操作がなされていないと判定された場合(ステップS10;NO)、CPU11は、処理をステップS9へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS10において、終了ボタン332へのタッチ操作がなされたと判定された場合(ステップS10;YES)、CPU11は、ユーザーのランニングに関する計測結果を示すサマリー画面34を表示部15に表示させる(ステップS11)。
【0042】
図7は、サマリー画面34の例を示す図である。
サマリー画面34では、ユーザーのランニングに関する計測結果として、例えば、ペース、ピッチ、ストライド等の各項目のデータが表示されるようになっている。
【0043】
CPU11は、サマリー画面34が表示部15に表示されている状態において、スタート画面31に遷移させるための所定の操作(例えば、表示部15に対する右方向へのスワイプ操作)がなされたか否かを判定する(ステップS12)。
【0044】
ステップS12において、スタート画面31に遷移させるための所定の操作がなされていないと判定された場合(ステップS12;NO)、CPU11は、この所定の操作がなされたと判定されるまでの間、ステップS12の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS12において、スタート画面31に遷移させるための所定の操作がなされたと判定された場合(ステップS12;YES)、CPU11は、処理をステップS1へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
【0045】
[オートラップ画面表示制御処理]
次に、オートラップ画面表示制御処理について、図8を参照して説明する。
図8は、図3のランニング指標表示制御処理のステップS7の詳細な制御手順を示すフローチャートである。
【0046】
図8に示すように、オートラップ画面表示制御処理が開始されると、CPU11は、オートラップ画面35を表示部15に表示させる(ステップS21)。
【0047】
図9は、オートラップ画面35の例を示す図である。
オートラップ画面35では、画面上段に第1の表示領域351、画面中段に第2の表示領域352、画面下段に第3の表示領域353が設けられている。また、上述したランニング指標リアルタイム画面32では、その背景が例えば黒色で表示される一方で、オートラップ画面35では、その背景が白色で表示されるようになっており、現在の表示が、ランニング指標リアルタイム画面32であるか、オートラップ画面35でるか、をランナーが把握し易い態様となっている。
【0048】
第1の表示領域351では、ラップの回数と直近のラップタイムとが表示されるようになっている。図9の例では、ラップの回数が1回であり、直近のラップタイムが4分06秒であることが示されている。
【0049】
第2の表示領域352では、直近のラップの区間におけるピッチとストライドの各平均値が表示されるようになっている。図9の例では、直近のラップの区間におけるピッチの平均値が175(歩/分)であり、ストライドの平均値が1.70(m)であることが示されている。
ここで、ピッチとストライドをラップの区間における平均値で表示するのは、ランニング指標はリアルタイム(短い時間間隔)ではその値が変動するため、現在のランニング状態が把握し辛いためである。例えば、一般的に走行距離が長くなる(疲労してくる)とストライドが落ちて(減って)きてタイムが遅くなるが、リアルタイム(短い時間間隔)でみると、ストライドが段々と落ちて(減って)きていることが把握し辛い。これに対して、ラップの区間における平均値で見ると、ストライドが段々と落ちて(減って)きていることが明確になり、現在のランニング状態が把握し易くなる。
【0050】
第3の表示領域353では、スタート地点から今回のラップ地点までの経過時間、所謂スプリットタイムが表示されるようになっている。図9の例では、スプリットタイムが4分06秒であることが示されている。
【0051】
オートラップ画面表示制御処理の説明に戻り、CPU11は、オートラップ画面35が表示部15に表示されている状態において、画面遷移の合図があったか否かを判定する(ステップS22)。具体的には、例えば、表示部15に対する上方向へのスワイプ操作、若しくは、タップ操作がなされたこと、又は、オートラップ画面35が表示部15に表示されてから所定の時間(例えば、4秒)が経過した場合、CPU11は、画面遷移の合図があったと判定する。
【0052】
ステップS22において、画面遷移の合図が無いと判定された場合(ステップS22;NO)、CPU11は、画面遷移の合図があったと判定されるまでの間、ステップS22の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS22において、画面遷移の合図があったと判定された場合(ステップS22;YES)、CPU11は、目標タイムでゴール地点に到達するためのペース配分を示す複数種の異なるペース配分パターン(以下、ペースガイド画面と称す)、例えば、第1~第4のペースガイド画面36~39のうちの所定のペースガイド画面を予め設定された順番で表示部15に表示させる(ステップS23)。
【0053】
図10(a)~図10(d)は、第1~第4のペースガイド画面36~39のそれぞれの例を示す図である。
【0054】
図10(a)に示すように、第1のペースガイド画面36では、画面上段に第1の表示領域361、画面中段に第2の表示領域362、画面下段に第3の表示領域363が設けられている。
【0055】
第1の表示領域361では、スタート地点から所定の通過地点までの距離と当該通過地点での目標タイムとが表示されるようになっている。図10(a)の例では、スタート地点から通過地点までの距離が5kmであり、当該通過地点での目標タイムが20分00秒であることが示されている。ここで、所定の通過地点とは、例えば、5kmの倍数の地点を意味する。つまり、第1のペースガイド画面36は、予め設定されたラップの距離を走行し、且つ、5kmの倍数の地点(5km、10km、15km、・・・)を通過したときにだけ表示部15に表示されるようになっている。また、スタート地点から通過地点までの距離は、センサ部18のGPS受信機から逐次取得される位置情報等に基づいて導出される。また、上記通過地点での目標タイムは、ユーザー操作に基づいて予め設定された走行目標距離と当該走行目標距離を走行する際の目標タイムとに基づいて導出される。
【0056】
第2の表示領域362では、実際に上記通過地点をユーザーが通過したときのタイムが表示されるようになっている。図10(a)の例では、5kmの地点(通過地点)を20分30秒で通過したことが示されている。
【0057】
第3の表示領域363では、上記通過地点での目標タイムと当該通過地点での実際のタイムとの差が表示されるようになっている。図10(a)の例では、5kmの地点での目標タイム(20分00秒)と実際のタイム(20分30秒)との差が+30秒であることが示されている。ここで、実際のタイムが目標タイムよりも遅い場合は、“+”の文字が上記のタイムの差の先頭に付加される。一方、実際のタイムが目標タイムよりも早い場合は、“-”の文字が上記のタイムの差の先頭に付加される。
【0058】
図10(b)に示すように、第2のペースガイド画面37では、画面上段に第1の表示領域371、画面中段に第2の表示領域372、画面下段に第3の表示領域373が設けられている。
【0059】
第1の表示領域371では、目標ペースが表示されるようになっている。図10(b)の例では、目標ペースが4分00秒であることが示されている。ここで、目標ペースとは、ユーザー操作に基づいて予め設定された走行目標距離(例えば、1km)を走行する際の目標タイムを達成するペース(イーブンペース)を意味する。
【0060】
第2の表示領域372では、ユーザーの現状でのペースが表示されるようになっている。図10(b)の例では、ユーザーの現状でのペースが4分06秒であることが示されている。ここで、第2の表示領域372に表示される現状でのペースは、直近のラップの区間の平均ペースである。
【0061】
第3の表示領域373では、上記の目標ペースと現状でのペースとの差が表示されるようになっている。図10(b)の例では、目標ペースと現状でのペースとの差が+6秒であることが示されている。ここで、現状でのペースが目標ペースよりも遅い場合は、“+”の文字が上記のペースの差の先頭に付加される。一方、現状でのペースが目標ペースよりも早い場合は、“-”の文字が上記のペースの差の先頭に付加される。
【0062】
図10(c)に示すように、第3のペースガイド画面38では、画面上段に第1の表示領域381、画面中段に第2の表示領域382、画面下段に第3の表示領域383が設けられている。
【0063】
第1の表示領域381では、ユーザー操作に基づいて予め設定された走行目標距離を走行する際の目標タイムが表示されるようになっている。図10(c)の例では、目標タイムが2時間40分00秒であることが示されている。
【0064】
第2の表示領域382では、ユーザーの現状でのペースを維持したまま走行目標距離を走行したときのフィニッシュタイムが表示されるようになっている。図10(c)の例では、フィニッシュタイムが2時間44分00秒であることが示されている。
【0065】
第3の表示領域383では、上記の目標タイムとフィニッシュタイムとの差が表示されるようになっている。図10(c)の例では、目標タイムとフィニッシュタイムとの差が+4分00秒であることが示されている。ここで、フィニッシュタイムが目標タイムよりも遅い場合は、“+”の文字が上記のタイムの差の先頭に付加される。一方、フィニッシュタイムが目標タイムよりも早い場合は、“-”の文字が上記のタイムの差の先頭に付加される。
【0066】
図10(d)に示すように、第4のペースガイド画面39では、画面上段に第1の表示領域391、画面中段に第2の表示領域392、画面下段に第3の表示領域393が設けられている。
【0067】
第1の表示領域391では、現状でのペースを所定の時間だけペースアップした場合のフィニッシュタイムが表示されるようになっている。図10(d)の例では、現状でのペースを10秒だけペースアップした場合のフィニッシュタイムが2時間38分20秒であることが示されている。また、第1の表示領域391に対して所定の操作(例えば、ダブルタップ操作)がなされると、ペースアップの度合を変更可能なペースアップ度合変更画面40が表示部15に表示されるようになっている。なお、ペースアップ度合変更画面40の詳細については後述する。
【0068】
第2の表示領域392では、第3のペースガイド画面38と同様に、ユーザーの現状でのペースを維持したまま走行目標距離を走行したときのフィニッシュタイムが表示されるようになっている。図10(d)の例では、フィニッシュタイムが2時間44分00秒であることが示されている。
【0069】
第3の表示領域393では、現状でのペースを所定の時間だけペースダウンした場合のフィニッシュタイムが表示されるようになっている。図10(d)の例では、現状でのペースを10秒だけペースダウンした場合のフィニッシュタイムが2時間49分50秒であることが示されている。また、第3の表示領域393に対して所定の操作(例えば、ダブルタップ操作)がなされると、ペースダウンの度合を変更可能なペースダウン度合変更画面41が表示部15に表示されるようになっている。なお、ペースダウン度合変更画面41の詳細については後述する。
【0070】
続けて、ステップS23において所定のペースガイド画面が予め設定された順番で表示部15に表示される際の画面遷移について、図11及び図12を参照して説明する。
【0071】
図11は、上述した第1のペースガイド画面36を表示させる条件、すなわち、予め設定されたラップの距離を走行し、且つ、所定の通過地点、例えば、5kmの倍数の地点を通過したときという条件を満たしていない場合の画面遷移の例を示す図である。
【0072】
図11に示すように、かかる場合、ランニング指標リアルタイム画面32が表示部15に表示されている状態において、予め設定されたラップの距離(例えば、1km)をユーザーが走行したとき、ランニング指標リアルタイム画面32からオートラップ画面35へ遷移する。
【0073】
次いで、オートラップ画面35が表示部15に表示されている状態において、上述した画面遷移の合図があると、オートラップ画面35から第2のペースガイド画面37へ遷移する。
【0074】
次いで、第2のペースガイド画面37が表示部15に表示されている状態において、上述した画面遷移の合図があると、第2のペースガイド画面37から第3のペースガイド画面38へ遷移する。
【0075】
次いで、第3のペースガイド画面38が表示部15に表示されている状態において、上述した画面遷移の合図があると、第3のペースガイド画面38から第4のペースガイド画面39へ遷移する。
【0076】
次いで、第4のペースガイド画面39が表示部15に表示されている状態において、所定の時間(例えば、5秒)が経過した場合、第4のペースガイド画面39からランニング指標リアルタイム画面32へ遷移する。一方、第4のペースガイド画面39が表示部15に表示されている状態において、表示部15に対する上方向へのスワイプ操作、又は、タップ操作がなされた場合、再度、オートラップ画面35を表示部15に表示させた後、第2のペースガイド画面37、第3のペースガイド画面38、第4のペースガイド画面39を順次、表示部15に表示させる。また、オートラップ画面35、第2のペースガイド画面37、第3のペースガイド画面38、第4のペースガイド画面39のうちのいずれかの画面が表示部15に表示されている状態において、表示部15に対する下方向へのスワイプ操作がなされた場合にも、当該画面からランニング指標リアルタイム画面32へ遷移するようになっている。
【0077】
図12は、上述した第1のペースガイド画面36を表示させる条件を満たした場合の画面遷移の例を示す図である。
図12に示すように、かかる場合、図11の例と同様に、ランニング指標リアルタイム画面32が表示部15に表示されている状態において、予め設定されたラップの距離(例えば、1km)をユーザーが走行したとき、ランニング指標リアルタイム画面32からオートラップ画面35へ遷移する。
【0078】
次いで、オートラップ画面35が表示部15に表示されている状態において、上述した画面遷移の合図があると、オートラップ画面35から第1のペースガイド画面36へ遷移する。
【0079】
次いで、第1のペースガイド画面36が表示部15に表示されている状態において、上述した画面遷移の合図があると、第1のペースガイド画面36から第2のペースガイド画面37へ遷移する。なお、これ以降の画面遷移については、図11の例と同様であるため、その説明は省略する。
【0080】
オートラップ画面表示制御処理の説明に戻り、CPU11は、所定のペースガイド画面を一通り表示部15表示させた際、最後のペースガイド画面(例えば、第4のペースガイド画面39;図11及び図12参照)が表示部15に表示されている状態において、再表示の合図(例えば、表示部15に対する上方向へのスワイプ操作、又は、タップ操作)があったか否かを判定する(ステップS24)。
【0081】
ステップS24において、再表示の合図があったと判定された場合(ステップS24;YES)、CPU11は、ステップS21で表示部15に表示させたオートラップ画面35を再度表示させた後、所定のペースガイド画面を予め設定された順番で再度表示させ(ステップS25)、処理をステップS26へ進める。
一方、ステップS24において、再表示の合図が無いと判定された場合(ステップS24;NO)、CPU11は、ステップS25をスキップして、処理をステップS26へ進める。
【0082】
次いで、CPU11は、表示部15に所定のペースガイド画面を予め設定された順番で表示させている際に、画面復帰の合図があったか否かを判定する(ステップS26)。具体的には、例えば、所定のペースガイド画面を一通り表示部15表示させた際、最後のペースガイド画面(例えば、第4のペースガイド画面39;図11及び図12参照)が表示部15に表示されている状態において、所定の時間(例えば、5秒)が経過した場合、CPU11は、画面復帰の合図があったと判定する。また、所定のペースガイド画面のうちのいずれかの画面が表示部15に表示されている状態において、表示部15に対する下方向へのスワイプ操作がなされた場合にも、CPU11は、画面復帰の合図があったと判定する。
【0083】
ステップS26において、画面復帰の合図が無いと判定された場合(ステップS26;NO)、CPU11は、処理をステップS24へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS26において、画面復帰の合図があったと判定された場合(ステップS26;YES)、CPU11は、オートラップ画面表示制御処理を終了して、ランニング指標表示制御処理のステップS4へ処理を戻す。
【0084】
次に、上述したペースアップ度合変更画面40及びペースダウン度合変更画面41について、図13及び図14を参照して説明する。
【0085】
図13(a)は、ペースアップ度合を変更する前のペースアップ度合変更画面40の例を示す図である。
例えば、図10(d)に示す第4のペースガイド画面39が表示部15に表示されている状態において、第1の表示領域391に対して所定の操作(例えば、ダブルタップ操作)がなされると、図13(a)に示すように、ペースアップ度合変更画面40が表示部15に表示されるようになっている。
【0086】
ペースアップ度合変更画面40では、画面左半分にペースアップ度合表示領域401が設けられ、画面右半分の上側の領域が加算(▲)ボタン402、そして画面右半分の下側の領域が減算(▼)ボタン403となっている。加算ボタン402は、ペースアップ度合表示領域401に表示されている“ペースアップsec”の値を増加させるためのボタンであって、この値を最大である、例えば、30秒まで増加させることが可能となっている。減算ボタン403は、ペースアップ度合表示領域401に表示されている“ペースアップsec”の値を減少させるためのボタンであって、この値を最小である1秒まで減少させることが可能となっている。また、ペースアップ度合変更画面40が表示部15に表示されている状態において、例えば、表示部15に対する右方向へのスワイプ操作がなされた場合、ペースアップ度合の変更が確定され、変更後のペースアップ度合が反映された第4のペースガイド画面39が表示部15に表示される。また、ペースアップ度合変更画面40が表示部15に表示されている状態において、例えば、5秒間の間、加算ボタン402、又は減算ボタン403の操作がなされなかった場合にも、ペースアップ度合の変更が確定され、変更後のペースアップ度合が反映された第4のペースガイド画面39が表示部15に表示される。
【0087】
具体的には、例えば、ユーザーが減算ボタン403を連続して4回タップ操作を行うと、図13(b)に示すように、ペースアップ度合表示領域401に表示されている“ペースアップsec”の値が“10”から“6”に変更され、かかる状態において、ユーザーが表示部15に対する右方向へのスワイプ操作を行った場合、ペースアップ度合の変更が確定され、図15(a)に示すように、変更後のペースアップ度合が反映された第4のペースガイド画面39が表示部15に表示される。
【0088】
図14(a)は、ペースダウン度合を変更する前のペースダウン度合変更画面41の例を示す図である。
例えば、図10(d)に示す第4のペースガイド画面39が表示部15に表示されている状態において、第3の表示領域393に対して所定の操作(例えば、ダブルタップ操作)がなされると、図14(a)に示すように、ペースダウン度合変更画面41が表示部15に表示されるようになっている。
【0089】
ペースダウン度合変更画面41では、画面左半分にペースダウン度合表示領域411が設けられ、画面右半分の上側の領域が加算(▲)ボタン412、そして画面右半分の下側の領域が減算(▼)ボタン413となっている。加算ボタン412は、ペースダウン度合表示領域411に表示されている“ペースダウンsec”の値を増加させるためのボタンであって、この値を最大である、例えば、30秒まで増加させることが可能となっている。減算ボタン413は、ペースダウン度合表示領域411に表示されている“ペースダウンsec”の値を減少させるためのボタンであって、この値を最小である1秒まで減少させることが可能となっている。また、ペースダウン度合変更画面41が表示部15に表示されている状態において、例えば、表示部15に対する右方向へのスワイプ操作がなされた場合、ペースダウン度合の変更が確定され、変更後のペースダウン度合が反映された第4のペースガイド画面39が表示部15に表示される。また、ペースダウン度合変更画面41が表示部15に表示されている状態において、例えば、5秒間の間、加算ボタン412、又は減算ボタン413の操作がなされなかった場合にも、ペースダウン度合の変更が確定され、変更後のペースダウン度合が反映された第4のペースガイド画面39が表示部15に表示される。
【0090】
具体的には、例えば、ユーザーが減算ボタン413を連続して6回タップ操作を行うと、図14(b)に示すように、ペースダウン度合表示領域411に表示されている“ペースダウンsec”の値が“10”から“4”に変更され、かかる状態において、ユーザーが表示部15に対する右方向へのスワイプ操作を行った場合、ペースダウン度合の変更が確定され、図15(b)に示すように、変更後のペースダウン度合が反映された第4のペースガイド画面39が表示部15に表示される。
【0091】
以上のように、本実施形態のランニングウォッチ100は、ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定のランニング指標(走行指標)を逐次取得し、取得されたランニング指標を走行中にリアルタイムで表示部15に表示させる。また、ランニングウォッチ100は、運動データに基づいて、所定の距離をユーザーが走行したか否かを判定し、所定の距離をユーザーが走行したと判定されるごとに、所定の距離において取得されたランニング指標に対して所定の平均化処理を実行し、平均化処理が実行されたランニング指標を表示部15に表示させる。
したがって、ランニングウォッチ100によれば、所定の距離をユーザーが走行したと判定されるごとに、所定の距離において取得されたランニング指標に対して所定の平均化処理(所定の距離において取得された全てのランニング指標の平均値を算出する処理)を実行し、平均化処理が実行されたランニング指標を表示部15に表示させるだけではなく、当該ランニング指標を走行中にリアルタイムで表示部15に表示させることができるので、当該ランニング指標をランニング中のあらゆる場面において、その場面に適した態様で把握することができる。
【0092】
また、ランニングウォッチ100は、ランニング指標をリアルタイムで表示部15に表示させる際の背景色と、上記平均化処理が実行されたランニング指標を表示部15に表示させる際の背景色と、を異ならせる。
したがって、ランニングウォッチ100によれば、表示部15に表示されているランニング指標がリアルタイムのものであるか平均化処理が実行されたものであるかを見分け易くすることができるので、当該ランニング指標を把握し易くすることができる。
【0093】
また、ランニングウォッチ100によれば、所定の距離をユーザーが走行したと判定されるごとに、直近で走行した所定の距離において取得されたランニング指標に対して所定の平均化処理を実行し、平均化処理が実行されたランニング指標を表示部15に表示させることで、その前の所定の距離における平均化処理が実行されたランニング指標と比べて当該ランニング指標が上昇したのか下降したのかを把握し易くすることができる。
【0094】
また、ランニングウォッチ100によれば、所定のランニング指標として、ピッチ、ストライド、ストライド身長比、接地期ストライド身長比、滞空期ストライド身長比、接地時間、滞空時間、接地時間率、滞空時間率、上下動、左右動、ブレーキ、推進、沈込、沈込時間、前傾角、水平角、回転角(ピッチ)、回転角(ヨー)、回転角(ロー)、及び力積のうち、少なくとも何れか一つを表示部15に表示させることで、ランニングフォームの状態を把握し易くすることができる。
【0095】
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る走行指標表示装置の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態におけるランニング指標表示制御処理(図3参照)を本発明に係る走行指標表示システムを用いて行うようにしてもよい。この走行指標表示システムは、上記実施形態で説明したランニングウォッチ100と、測定記録装置(運動データ取得装置)と、を備える。そして、走行指標表示システムでは、測定記録装置から逐次送信される運動データ(ユーザーがランニングを行っている際に得られる運動データ)をランニングウォッチ100が受信して、受信した当該運動データに基づいて、ランニング指標リアルタイム画面32や、サマリー画面34、オートラップ画面35、第1~第4のペースガイド画面36~39にそれぞれ表示される各種の情報を導出する。
【0096】
ここで、測定記録装置は、ランニングウォッチ100に備えられているセンサ部18と同様のセンサ部を備え、ユーザーがランニングを行っているときに当該センサ部から得られる3軸方向の加速度データや位置データ等を逐次取得可能であるものとする。また、測定記録装置は、例えば、ユーザーの腰の位置に装着して使用する。また、走行指標表示システムを使用する場合、まず、ランニングウォッチ100と測定記録装置との間で、例えば、予めペアリングと呼ばれる通信設定処理を行うことで、互いのデバイス情報や認証鍵のデータを無線信号により交換する。これにより、その後、通信設定処理を毎回行わなくとも、ランニングウォッチ100と測定記録装置との間で、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)による近距離無線通信を円滑に行うことができるようにしておく。
【0097】
なお、測定記録装置が、自装置で得られた上記運動データに基づいて、ランニング指標リアルタイム画面32や、サマリー画面34、オートラップ画面35、第1~第4のペースガイド画面36~39にそれぞれ表示される各種の情報を導出するようにしてもよい。そして、測定記録装置は、導出した各種の情報をランニングウォッチ100へ送信し、ランニングウォッチ100は、測定記録装置から送信された各種の情報を受信し、ランニング指標リアルタイム画面32や、サマリー画面34、オートラップ画面35、第1~第4のペースガイド画面36~39において当該各種の情報を表示する。但し、かかる場合には、測定記録装置側でも予めラップ単位(ラップの距離)、走行目標距離、目標タイム等の情報を取得しているものとする。
【0098】
また、上記実施形態において、オートラップ画面35の第2の表示領域352では、直近のラップの区間におけるピッチとストライドの各平均値が表示される構成としたが、直近のラップの区間に限らず、例えば、スタート地点からユーザーの現在位置までの間や、直近の所定の距離(例えば、400m)でのピッチとストライドの各平均値が表示されるようにしてもよい。また、直近のラップの区間において歩かずに実際に走行を行っている距離でのピッチとストライドの各平均値が表示されるようにしてもよい。また、直近のラップの区間において所定速度以上で走行を行っている距離でのピッチとストライドの各平均値が表示されるようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態において、ランニング指標リアルタイム画面32の第2の表示領域322では、ランニング指標であるピッチとストライドとをリアルタイムで表示させる構成としたが、その他に、例えば、左足で蹴り出したときのピッチと、右足で蹴り出したときのピッチと、を並べて表示させたり、左足で蹴り出したときのストライドと、右足で蹴り出したときのストライドと、を並べて表示させるようにしてもよい。
【0100】
また、上記実施形態において、図12に示す画面遷移の例では、第1のペースガイド画面36⇒第2のペースガイド画面37⇒第3のペースガイド画面38⇒第4のペースガイド画面39の順で各ペースガイド画面を表示部15に表示させるようにしたが、例えば、どの順番で各ペースガイド画面を表示部15に表示させるかをユーザー操作に基づいて設定できるようにしてもよい。また、例えば、第1のペースガイド画面36と第2のペースガイド画面37だけ、第1のペースガイド画面36と第3のペースガイド画面38だけ等、表示部15に表示させるペースガイド画面をユーザー操作に基づいて選択できるようにしてもよい。
【0101】
また、上記実施形態において、第2のペースガイド画面37の第2の表示領域372では、ユーザーの現状でのペースを、直近のラップの区間の平均ペースで表示したが、これに限らず、例えば、直近の所定の距離(例えば、400m)の平均ペースで表示してもよい。この時、所定の距離をユーザー操作に基づいて設定できるようにしてもよい。
さらに、スタート地点から現在地点までの平均ペースで表示してもよい。
【0102】
また、上記実施形態において、第4のペースガイド画面39の第1の表示領域391では、現状でのペースを所定の時間だけペースアップした場合のフィニッシュタイムを表示させ、第3の表示領域393では、現状でのペースを所定の時間だけペースダウンした場合のフィニッシュタイムを表示させるようにしたが、例えば、この第3の表示領域393では、第1の表示領域391とはペースアップ幅を異ならせたフィニッシュタイムを表示させるようにしてもよい。具体的には、例えば、第1の表示領域391では、10秒ペースアップした場合のフィニッシュタイムを表示させる一方で、第3の表示領域393では、5秒ペースアップした場合のフィニッシュタイムを表示させる。
【0103】
また、上記実施形態において、ユーザーによる誤操作を防止することを目的として、ペースアップ度合変更画面40を表示部15に表示させる際の背景色と、ペースダウン度合変更画面41を表示部15に表示させる際の背景色と、を互いに異ならせるようにしてもよい。
【0104】
また、上記実施形態において、第1~第3のペースガイド画面36~38の各第3の表示領域363,373,383において目標差を表示させる構成としたが、例えば、この目標差の値が予め設定された上限値を超えた場合や下限値を下回った場合に、ビープ音を出力させたり、表示部15の画面を点滅表示させたり、バイブレーションを発動させるようにしてもよい。
【0105】
また、上記実施形態において、各種のランニング指標を算出する区間(時間)を、歩いたり、止まったりしている区間(時間)も含めた区間(時間)から算出するか、歩いたり、止まったりしている区間(時間)を排除した区間(時間)から算出するかを、ユーザー操作に基づいて切り替えることができるようにしてもよい。
【0106】
また、上記実施形態において、ランニングウォッチ100は、腕時計型としたが、例えば、スマートフォン型とし、スマートフォン用アームバンドでユーザーの上腕部に固定して使用するようにしてもよい。
【0107】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲をその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0108】
〔付記〕
<請求項1>
ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定の走行指標を逐次取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記走行指標を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段と、
前記運動データに基づいて、所定の距離を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されるごとに、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標を前記表示部に表示させることを特徴とする走行指標表示装置。
<請求項2>
前記表示制御手段は、前記走行指標をリアルタイムで前記表示部に表示させる際の背景色と、前記平均化処理が実行された走行指標を当該表示部に表示させる際の背景色と、を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の走行指標表示装置。
<請求項3>
前記所定の距離は、直近で走行した所定の距離であることを特徴とする請求項1又は2に記載の走行指標表示装置。
<請求項4>
前記表示制御手段は、前記所定の走行指標として、ピッチ、ストライド、ストライド身長比、接地期ストライド身長比、滞空期ストライド身長比、接地時間、滞空時間、接地時間率、滞空時間率、上下動、左右動、ブレーキ、推進、沈込、沈込時間、前傾角、水平角、回転角(ピッチ)、回転角(ヨー)、回転角(ロー)、及び力積のうち、少なくとも何れか一つを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の走行指標表示装置。
<請求項5>
前記表示制御手段は、前記所定の平均化処理として、前記所定の距離において取得された全ての前記走行指標の平均値を算出する処理、前記所定の距離において取得された全ての前記走行指標から、前記所定の距離において前記ユーザーが止まっている期間において取得された走行指標を除いた走行指標の平均値を算出する処理、及び前記所定の距離において取得された全ての前記走行指標から、前記所定の距離において前記ユーザーが所定の速度以下で走行している際に取得された走行指標を除いた走行指標の平均値を算出する処理、の少なくとも何れか一つの処理を実行することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の走行指標表示装置。
<請求項6>
ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定の走行指標を逐次取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記走行指標を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御工程と、
前記運動データに基づいて、所定の距離を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定工程と、
を含み、
前記表示制御工程は、前記判定工程によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されるごとに、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標を前記表示部に表示させることを特徴とする走行指標表示制御方法。
<請求項7>
コンピュータを、
ユーザーが走行している際に得られる運動データに基づいて導出される所定の走行指標を逐次取得する取得手段、
前記取得手段によって取得された前記走行指標を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段、
前記運動データに基づいて、所定の距離を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段、
として機能させ、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されるごとに、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標を前記表示部に表示させることを特徴とするプログラム。
<請求項8>
ユーザーの身体に装着される運動データ取得装置と走行指標表示装置とを備える走行指標表示システムであって、
前記運動データ取得装置は、
前記ユーザーが走行している際の運動データを逐次取得する取得手段と、
前記取得手段によって逐次取得された前記運動データを前記走行指標表示装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記走行指標表示装置は、
前記運動データ取得装置から前記運動データを逐次受信する受信手段と、
前記受信手段によって逐次受信された前記運動データに基づいて、所定の走行指標を導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された前記走行指標をランニング中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段と、
前記運動データに基づいて、所定の距離を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されるごとに、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標を前記表示部に表示させることを特徴とする走行指標表示システム。
<請求項9>
ユーザーの身体に装着される運動データ取得装置と走行指標表示装置とを備える走行指標表示システムであって、
前記運動データ取得装置は、
前記ユーザーが走行している際の運動データを逐次取得する取得手段と、
前記取得手段によって逐次取得された前記運動データに基づいて、所定の走行指標を導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された前記走行指標を前記走行指標表示装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記走行指標表示装置は、
前記運動データ取得装置から前記走行指標を逐次受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記走行指標を走行中にリアルタイムで表示部に表示させる表示制御手段と、
所定の距離を前記ユーザーが走行したか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判定手段によって前記所定の距離を前記ユーザーが走行したと判定されるごとに、前記所定の距離において取得された前記走行指標に対して所定の平均化処理を実行し、前記平均化処理が実行された走行指標を前記表示部に表示させることを特徴とする走行指標表示システム。
【符号の説明】
【0109】
100 ランニングウォッチ
1 本体部
11 CPU(取得手段、表示制御手段、判定手段)
12 RAM
13 記憶部
14 操作部
15 表示部
16 通信部
17 計時部
18 センサ部
2 バンド
31 スタート画面
32 ランニング指標リアルタイム画面
33 一時停止画面
34 サマリー画面
35 オートラップ画面
36 第1のペースガイド画面
37 第2のペースガイド画面
38 第3のペースガイド画面
39 第4のペースガイド画面
40 ペースアップ度合変更画面
41 ペースダウン度合変更画面
図1
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