(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】画像処理装置および折り装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240123BHJP
B65H 45/00 20060101ALI20240123BHJP
B65H 43/00 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
H04N1/00 002A
B65H45/00
B65H43/00
H04N1/00 567B
(21)【出願番号】P 2020045598
(22)【出願日】2020-03-16
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澤井 賢司
(72)【発明者】
【氏名】田中 翔吾
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-040021(JP,A)
【文献】特開2017-208627(JP,A)
【文献】特開2013-067504(JP,A)
【文献】特開2005-132630(JP,A)
【文献】特開2002-012364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B65H 45/00
B65H 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
用紙中央位置から特定方向に予め定められた距離だけ離れた位置に折り線が形成されることを意図して折られた用紙を、前記用紙の短い方の折り片がセンサ面に向いた状態で、画像読取装置により読み取ることで得られた画像情報を取得し、
前記画像情報における、前記用紙の折り背とは反対側の2つのエッジの位置を取得し、
2つの前記エッジの位置、及び、前記予め定められた距離に基づいて、折り線のずれ量を検出する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
用紙中央位置から特定方向に予め定められた距離だけ離れた位置に折り線が形成されることを意図して折られた用紙を、折られた状態で画像読取装置により読み取ることで得られた画像情報を取得し、
前記画像情報における、前記用紙の折り線と交差する方向の用紙辺の長さを取得し、
前記用紙辺の長さ、前記用紙の折り線と交差する方向の折られる前の用紙サイズ、及び、前記予め定められた距離に基づいて、折り線のずれ量を検出する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記用紙には、前記画像読取装置の前記センサ面に向ける用紙面を示す情報が印刷されている、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記プロセッサは、
2つの前記エッジの間の距離が、前記予め定められた距離の2倍よりも大きい時、意図した位置から前記特定方向に折り線がずれている、ことを検出する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記プロセッサは、
2つの前記エッジ間の距離が、前記予め定められた距離の2倍よりも小さい時、意図した位置から前記特定方向とは反対方向に折り線がずれている、ことを検出する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項2に記載の画像処理装置において、
前記プロセッサは、
前記用紙辺の長さが、前記用紙サイズの1/2に前記予め定められた距離を加算した長さよりも大きい時、意図した位置から前記特定方向に折り線がずれている、ことを検出する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項2に記載の画像処理装置において、
前記プロセッサは、
前記用紙辺の長さが、前記用紙サイズの1/2に前記予め定められた距離を加算した長さよりも小さい時、意図した位置から前記特定方向とは反対方向に折り線がずれている、ことを検出する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置が検出した折り線の前記ずれ量に基づいて、別の用紙を折る際に折り線のずれが解消されるように用紙に折り線を形成する、
ことを特徴とする折り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および折り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙の折り処理が自動折り装置(以下、単に折り装置と言う)で行われている。折られた用紙の折り線の位置が、所望の位置からずれていないかを検証することも行われている。例えば、折られた用紙を広げて画像読取装置で読み取ることで、折り線の位置を検知して確かめることができる。
【0003】
特許文献1には、折り製品の折り目品質の検出に関し、折りの前に、折り製品の折り目が形成される部分に、折り目のずれの量を検出するためのスケールを有する折り目補助マークを設け、完成した折り製品における折り目の精度を折り目補助マークに基づいて評価することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、2つ折りされた用紙の折り背とは反対側の2つのエッジが重ならない場合には、用紙の折り線が中央位置からずれている。上記2つのエッジ間の距離が分かれば、用紙の折り線の中央位置からのずれ量が分かる。また、上記2つのエッジ間の距離が大きいほど、用紙の折り線の中央位置からのずれ量が大きいことになる。
【0006】
上記2つのエッジ間の距離が大きい場合には、2つ折りされた用紙を折ったまま、2つのエッジが読めるように用紙片面を画像読取装置で読み取ることで、読み取った画像情報に上記2つのエッジが現れ、そのエッジ間の距離から折り線のずれ量を得ることができる。しかし、エッジ間の距離が小さい場合には、画像情報において2つのエッジが個別に現れず、折り線のずれ量を得られないことがある。
【0007】
本発明の目的は、用紙の折り線のずれ量の大小に関係なく、用紙を折ったまま画像読取装置で読み取り、読み取った画像情報から折り線のずれ量を得られるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、プロセッサを含み、前記プロセッサは、用紙中央位置から特定方向に予め定められた距離だけ離れた位置に折り線が形成されることを意図して折られた用紙を、前記用紙の短い方の折り片がセンサ面に向いた状態で、画像読取装置により読み取ることで得られた画像情報を取得し、前記画像情報における、前記用紙の折り背とは反対側の2つのエッジの位置を取得し、2つの前記エッジの位置、及び、前記予め定められた距離に基づいて、折り線のずれ量を検出する、ことを特徴とする画像処理装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、プロセッサを含み、前記プロセッサは、用紙中央位置から特定方向に予め定められた距離だけ離れた位置に折り線が形成されることを意図して折られた用紙を、折られた状態で画像読取装置により読み取ることで得られた画像情報を取得し、前記画像情報における、前記用紙の折り線と交差する方向の用紙辺の長さを取得し、前記用紙辺の長さ、前記用紙の折り線と交差する方向の折られる前の用紙サイズ、及び、前記予め定められた距離に基づいて、折り線のずれ量を検出する、ことを特徴とする画像処理装置である。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記用紙には、前記画像読取装置の前記センサ面に向ける用紙面を示す情報が印刷されている、ことを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記プロセッサは、2つの前記エッジの間の距離が、前記予め定められた距離の2倍よりも大きい時、意図した位置から前記特定方向に折り線がずれている、ことを検出する、ことを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記プロセッサは、2つの前記エッジ間の距離が、前記予め定められた距離の2倍よりも小さい時、意図した位置から前記特定方向とは反対方向に折り線がずれている、ことを検出する、ことを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記プロセッサは、前記用紙辺の長さが、前記用紙サイズの1/2に前記予め定められた距離を加算した長さよりも大きい時、意図した位置から前記特定方向に折り線がずれている、ことを検出する、ことを特徴とするものである。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記プロセッサは、前記用紙辺の長さが、前記用紙サイズの1/2に前記予め定められた距離を加算した長さよりも小さい時、意図した位置から前記特定方向とは反対方向に折り線がずれている、ことを検出する、ことを特徴とするものである。
【0015】
請求項8に係る発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置が検出した折り線の前記ずれ量に基づいて、別の用紙を折る際に折り線のずれが解消されるように用紙に折り線を形成する、ことを特徴とする折り装置である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1、2に係る発明によれば、用紙の折り線のずれ量の大小に関係なく、折られた用紙から折り線のずれ量が得られる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、用紙の折り背とは反対側の2つのエッジが画像情報に現れるように、オペレータが用紙を画像読取装置に置くことができる。
【0018】
請求項4、6に係る発明によれば、折り線のずれを解消するために、特定方向とは反対方向に折り線が補正されるように折ればよいことが分かる。
【0019】
請求項5、7に係る発明によれば、折り線のずれを解消するために、特定方向に折り線が補正されるように折ればよいことが分かる。
【0020】
請求項8に係る発明によれば、別の用紙を折った際に折り線のずれが改善される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の各実施形態におけるシステムのブロック構成図である。
【
図2】第1実施形態における折り線のずれ量の検出処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】第2実施形態における折り線のずれ量の検出処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る各実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下で述べる構成は、説明のための例示であって、装置の仕様等に合わせて適宜変更が可能である。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。全ての図面において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0023】
図1は、本発明の各実施形態におけるシステム10のブロック構成図である。システム10は、システムコントローラ11、画像読取装置12、画像処理装置14、画像形成装置16、折り装置18、およびタッチパネル19を備え、それらはバス20を介して電気的に接続されている。システム10は、例えば印刷会社、オフィス等に置かれてLAN等のネットワークに接続される。システム10は、システムコントローラ11がネットワークを介して外部からジョブを受け付けたり、タッチパネル19に入力されたオペレータの指示等を受け付けて、印刷機能、コピー機能、用紙の折り機能等を提供する。システム10は、折り装置18で折られた用紙Pの折り線のずれ量を検出し、検出されたずれ量に基づいて折り装置18を調整する機能を含む点に大きな特徴を有している。
【0024】
システムコントローラ11は、不図示のプロセッサ、メモリを含み、システム10全体の制御を行う。システムコントローラ11は、外部から入力されたジョブ、タッチパネル19を介してオペレータから入力された指示等に従って、画像読取装置12、画像処理装置14、画像形成装置16、および折り装置18を制御する。ただし、このような制御を、画像処理装置14のプロセッサ40が行うとしてもよい。
【0025】
画像読取装置12は、様々な形態のものを採用できるが、
図1には一例としての装置構成が示されている。画像読取装置12は、用紙が置かれるプラテンガラス30を備える。用紙Pの折り線のずれ量を検出する際には、
図1に示すように用紙Pが折られたままプラテンガラス30に置かれる。
【0026】
また、画像読取装置12は、用紙Pをプラテンガラス30上に押しつけるプラテンカバー32と、プラテンガラス30上に置かれた用紙Pを照明する照明部21と、用紙Pからの反射光を受光するCCD(Charge Coupled Devices)である受光部22を備える。照明部21は、副走査方向(
図1の左右方向)に移動するキャリッジ24に搭載され、キャリッジ24の移動に伴って用紙Pを走査し、用紙Pからの反射光は、キャリッジ24に搭載されたミラー26と、固定ミラー27、28と、レンズ29を介して受光部22へ案内される。受光部22は、反射光を電気信号に変換して、画像情報を生成する。
【0027】
画像処理装置14は、プロセッサ40とメモリ42を含む。プロセッサ40は、用紙Pの折り線のずれ量を検出する際に、メモリ42に格納されたプログラムに従って動作し、画像読取装置12から用紙Pの画像情報を取得して一時的にメモリ42に格納した後、メモリ42から適宜、画像情報を読み出して解析し、用紙Pの折り線のずれ量を検出する。メモリ42(記憶装置とも言う)は、例えば、半導体素子からなるメモリ(例えばRAM、ROM、フラッシュメモリ等)、またはハードディスク等であり、プログラム、画像情報などを記憶する。
【0028】
画像形成装置16は、電子写真方式、インクジェット記録方式などにより用紙Pに画像を形成する装置である。折り装置18は、2つ折り、Z折り(外三つ折り)、C折り(内三つ折り)等の折り処理を行う装置である。画像形成装置16と折り装置18は、用紙搬送路が連結されて、画像形成装置16で用紙Pに画像を形成して、または、画像を形成せずに、用紙Pを画像形成装置16から折り装置18に搬送して、用紙Pに折り処理を行える構成である。
【0029】
次に、用紙Pの折り線のずれ量を検出する処理について詳細に説明する。ここで、「折り線のずれ量」とは、意図した位置からの折り線のずれ方向と、ずれの大きさを示す情報である。折り線のずれ量の検出処理には、第1実施形態と第2実施形態がある。まず、第1実施形態について説明する。
【0030】
<第1実施形態>
図2は、第1実施形態における折り線のずれ量の検出処理と、検出されたずれ量に基づく折り装置18の調整処理の流れを示すフローチャートである。
図2のフローは、オペレータがタッチパネル19を操作して、折り装置18の調整開始指示を出すことで開始される。
【0031】
まず、
図2のS100、S102は、折り線のずれ量を検出するための検証用紙P(単に用紙Pとも言う)を作成する工程である。タッチパネル19を介して調整開始指示が出されると、システムコントローラ11はそれを受け付けて、画像形成装置16に、用紙Pに案内画像を形成させ(S100)、その後、折り装置18に、用紙Pを折らせる(S102)指令を出す。
【0032】
図3には、折られる前の検証用紙Pが示されており、
図4には、折られた後の検証用紙Pが示されている。画像形成装置16は、システムコントローラ11からの指令を受けて、給紙トレイ(不図示)から用紙Pを給紙して、用紙Pに案内画像72(
図4参照)を形成する(S100)。案内画像72は、後述するS104で、画像読取装置12により用紙Pを読み取る際の画像読取装置12のセンサ面としてのプラテンガラス30に向ける用紙面を示す情報である。なお、
図4には、案内画像72の一例として、用紙の角に、黒で塗り潰された丸印が描かれているが、案内画像72の形態は、それに限定されるものではない。案内画像72の位置は適宜変更することができ、案内画像72として、様々なマーク、記号、文字、文章、絵などを採用することができる。
【0033】
案内画像72が形成された用紙Pは、用紙搬送路を通って折り装置18に送られる。折り装置18は、送られてきた用紙Pを折って(S102)、その後、折った用紙Pを外部の排紙トレイ(不図示)へ排紙する。
【0034】
ここで、折り装置18が用紙Pを折る位置について説明する。
図3に示すように、用紙Pの上辺、下辺に沿う方向を横方向と、横方向に対して垂直な方向を縦方向と定義する。
折り装置18は、用紙Pの縦方向に沿って折り線FLが形成されるように用紙Pを折る。折り線FLのずれ量の検出処理は、用紙の横方向における折り線FLのずれ量Gを検出するものである。折り装置18は、用紙Pの横方向の用紙中央位置Cから特定方向SD(
図3では右方向)に予め定められた距離OLだけ離れた位置OFに折り線FLが形成されるように用紙Pを折る。しかし、折り線の位置は、意図した位置OFからずれることがある。
図3には、意図した位置OFから特定方向SDに、Gだけずれた位置に、折り線FLが形成された例が示されている。なお、以下の説明では、予め定められた距離OLをオフセット量OLと、位置OFをオフセット位置OFとも言う。なお、
図3には、折られる前の用紙Pの横方向の全長である用紙サイズPFLと、用紙サイズPFLの半分の長さPHLが示されている。オフセット量OL、用紙サイズPFLは、システムコントローラ11のメモリ、または、画像処理装置14のメモリ42等に予め記憶しておく。
【0035】
本明細書では、折られた用紙P(
図4参照)の折り背50とは反対側に位置する2つの辺のそれぞれを小口エッジEG1、EG2(単にエッジEG1、EG2とも言う)と定義する。小口エッジEG1は、短い方の折り片PE1の辺であり、小口エッジEG2は、長い方の折り片PE2の辺である。また、折られた用紙Pの折り背50が形成する用紙Pの辺を、折り背エッジBEGと定義する。
【0036】
折り装置18は、折った用紙Pを排紙した際には、システムコントローラ11にバス20を介して排紙完了を通知する。システムコントローラ11は、折り装置18からの通知を受けて、タッチパネル19に検証用紙Pの作成が完了した旨を表示する。これにより検証用紙Pの作成が完了する。
【0037】
また、システムコントローラ11は、タッチパネル19に案内画面を表示する。この案内画面は、排紙された、折られた用紙Pを折られたまま、画像読取装置12のプラテンガラス30に置き、用紙Pの読み取り準備が完了した際にはタッチパネル19から調整継続指示の操作をしてほしい旨を表示する画面である。
【0038】
オペレータは、タッチパネル19の案内画面に従って、排紙された、折られた用紙Pを、
図1に示すように折られたまま、画像読取装置12のプラテンガラス30に置く。この時、オペレータは、用紙Pの案内画像72(
図4参照)を目印に用紙Pをプラテンガラス30に置く。具体的には、オペレータは、案内画像72が形成された用紙面がプラテンガラス30を向くように、用紙Pをプラテンガラス30に置く。これにより、用紙Pの短い方の折り片PE1がプラテンガラス30に向いた状態となる。
【0039】
なお、
図4に示す用紙Pの紙面奥側にプラテンガラス30があるとした場合、オペレータが、用紙Pの上下が入れ替わるように(案内画像72が下側にくるように)裏返して、用紙Pをプラテンガラス30に置いた際には、用紙Pを読み取って得られる画像情報60において、用紙Pの小口エッジEG2は左側に現れることになる(
図5参照)。一方、オペレータが、用紙Pの左右が入れ替わるように(案内画像72が上側のままとなるように)裏返して、用紙Pをプラテンガラス30に置いた際には、画像情報60において、用紙Pの小口エッジEG2は右側に現れることになる。このように用紙Pの裏返し方によって、画像情報60において、小口エッジEG2の現れ方が変化する。第1実施形態では、画像情報60において小口エッジEG2が左右のどちらにあるかが予め定まっていないと、画像処理装置14のプロセッサ40が折り線FLのずれ量Gを正しく検出できない。従って、オペレータに、予め定められた用紙Pの置き方を案内する必要がある。このような用紙Pの置き方の詳細は、タッチパネル19に表示して、オペレータに案内するとよい。または、それと共に、或いは、それに代えて、画像形成装置16により置き方の詳細を用紙Pに印刷しておいてもよい。
【0040】
オペレータは、プラテンガラス30に用紙Pを置いた後、
図1に示すようにプラテンカバー32を用紙Pの上から覆い被し、タッチパネル19を操作して調整継続指示を出す。システムコントローラ11は、タッチパネル19を介してオペレータから調整継続指示を受け付けた際には、画像読取装置12に画像情報を取得させる指令を出す。画像読取装置12は、システムコントローラ11からの指令を受けて、キャリッジ24を副走査方向に移動させて用紙Pを走査し、用紙Pの画像情報を取得する(
図2のS104)。画像読取装置12は、画像情報を取得した際には、システムコントローラ11にバス20を介して取得完了を通知する。システムコントローラ11は、その通知を受けたら、画像処理装置14に、画像情報に基づいて用紙の折り線のずれ量を検出させる指令を出す。
【0041】
画像処理装置14のプロセッサ40は、システムコントローラ11からの指令を受けて、画像読取装置12から画像情報を取得して、メモリ42に格納する。そして、プロセッサ40は、メモリ42から画像情報を読み出して解析し、用紙Pの折り線FLのずれ量を検出する。以下、プロセッサ40が行う、具体的な検出処理について説明する。
【0042】
まず、S106で、プロセッサ40は、画像情報60において小口エッジEG1、EG2を検出する。
図5は、
図4に示す用紙Pの紙面奥側にプラテンガラス30があるとした場合、オペレータが、
図4に示す用紙Pの上下が入れ替わるように裏返して用紙Pをプラテンガラス30に置き、画像読取装置12で用紙Pを読み取ることで得られた画像情報80を示す図である。画像情報60は、縦横に並んだ多数の画素で構成され、各画素の位置がxy座標で特定される情報である。左上角の画素の座標が(x,y)=(0,0)である。プラテンガラス30の端から用紙Pを離して読み取ったので、画像情報80には、折られた用紙Pの輪郭線(EG2、BEGなど)が表れている。第1実施形態では、画像情報80における用紙Pの2つの小口エッジEG1、EG2の間の距離PZDから、折り線FPのずれ量Gを検出する。
【0043】
プロセッサ40は、画像情報60を探索して、画像情報60のy方向またはそれに近い方向に延びる小口エッジEG1、EG2、折り背エッジBEGのうち、最も左側にあるエッジを小口エッジEG2として検出し、左側から2番目にあるエッジを小口エッジEG1として検出する。そして、プロセッサ40は、小口エッジEG1、EG2を検出できた場合(
図2のS106:Yes)には、S108に進む。
【0044】
次に、S108で、プロセッサ40は、まず、小口エッジEG1、EG2の位置から、小口エッジEG1、EG2の間の距離PZDを取得する。プロセッサ40は、例えば、小口エッジEG1の延び方向中央のxy座標を第1座標として取得し、小口エッジEG1の延び方向に対して垂直方向に仮想線を伸ばして、仮想線が小口エッジEG2と交差する位置を第2座標として取得する。そして、プロセッサ40は、第1座標と第2座標の間の距離をPZDとして取得する。ここで、距離PZDは画素数で表されており、1画素当たりの実寸(実際の物理的な長さ)は画像読取装置12の読み取り解像度等から予め把握することができる。プロセッサ40は、距離PZDと1画素当たりの実寸を積算することで、用紙Pの小口エッジEG1、EG2の間の実際の物理的な長さZDを取得する。そして、プロセッサ40は、以下の(数1)式により折り線FLのずれ量Gを算出する。算出したずれ量Gはメモリ42に格納する。
【0045】
G=ZD/2-OL ・・・(数1)
【0046】
上記(数1)式において、OLは、
図3に示すオフセット量OL(予め定められた距離)であり、Gは、
図3に示すオフセット位置OFからの折り線FLのずれ量Gである。上記(数1)式において、ZD/2がOLよりも大きい時(ZD/2>OL)、換言すれば、ZDがOLの2倍よりも大きい時(ZD>2OL)、Gは正の値となる。この時、
図3に示すように、折り線FLが意図した位置OFから特定方向SDにずれていることを意味する。
【0047】
また、上記(数1)式において、ZD/2がOLよりも小さい時(ZD/2<OL)、換言すれば、ZDがOLの2倍よりも小さい時(ZD<2OL)、Gは負の値となる。この時、折り線FLが意図した位置OFから特定方向SDとは反対方向にずれていることを意味する。
【0048】
また、上記(数1)式において、ZD/2とOLが同じ時(ZD/2=OL)、換言すれば、ZDがOLの2倍と同じ時(ZD=2OL)、Gは0となる。この時、折り線FLが意図した位置OFにあり、折り線FLがずれていないことを意味する。従って、プロセッサ40は、Gが0か否かにより、折り線FLにずれが有るか否かが分かり、Gの正負により、折り線FLがどちらの方向にずれているかが分かる。
【0049】
以上が、第1実施形態の折り線FLのずれ量Gの検出処理である。次に、S110で、プロセッサ40は、折り線FLのずれ量Gから折り装置18の補正量CRを取得する。これは、ずれ量Gの正負を逆転した数値を、補正量CRとして取得するものである。補正量CRは、ずれ量Gと同様に、値の正負によって折り線FLを補正する方向を表し、値の絶対値によって補正する量を表す。例えば、ずれ量Gが+αの場合(G=+α)は、特定方向とは反対方向に折り線FLをαだけ補正すれば、折り線FLが意図した位置OFと一致するので、プロセッサ40は、ずれ量Gの正負を逆転した数値である補正量CR=-αを取得する。同様に、例えば、ずれ量Gが-αの場合(G=-α)は、特定方向に折り線FLをαだけ補正すれば、折り線FLが意図した位置OFと一致するので、プロセッサ40は、ずれ量Gの正負を逆転した数値である補正量CR=+αを取得する。取得した補正量CRはメモリ42に格納する。
【0050】
画像処理装置14は、S110の処理が完了した際には、システムコントローラ11にバス20を介して処理完了を通知する。システムコントローラ11は、その通知を受けて、折り装置18に折り線FLのずれ量を補正させる指令を出す。
【0051】
折り装置18は、システムコントローラ11からの指令を受けて、画像処理装置14のメモリ42に格納された補正量CRを取得して、補正量CRに基づいて、用紙の折り位置を決めるガイドの位置を補正する(S112)。折り装置18は、2つ折り、Z折り、C折り、4つ折り等の様々な折り処理を行う際に、各折り位置に対して補正量CRを適用することができる。
【0052】
折り装置18は、補正が完了した際には、システムコントローラ11にバス20を介して補正完了を通知する。そして、システムコントローラ11は、その通知を受けて、タッチパネル19に折り装置18の調整が完了した旨を表示する。これにより、オペレータは、折り装置18の調整終了を知ることができる。
【0053】
なお、画像処理装置14のプロセッサ40は、小口エッジEG1、EG2を検出できない場合(S106:No)には、S114に進む。これは、用紙Pが薄紙であること等により小口エッジEG1、EG2を検出できない場合や、オフセット量OLが小さいことにより画像情報60に小口エッジEG1、EG2が重ねって現れ、小口エッジEG1、EG2を個別に検出できない場合などである。S114で、プロセッサ40は、オフセット量OLが規定値を超えたかを確認する。規定値は、オフセット量OLの予め定められた最大値である。規定値は、システムコントローラ11のメモリ、または、画像処理装置14のメモリ42等に予め記憶しておく。S114がNoの場合には、画像処理装置14は、システムコントローラ11にバス20を介して、オフセット量OLを増やした検証用紙Pが必要であることを通知する。システムコントローラ11は、その通知を受けて、S118で、メモリに記憶されているオフセット量OLを、予め定められた量だけ増やして、更新する。また、システムコントローラ11は、タッチパネル19に検証用紙Pの再作成が必要である旨を表示する。オペレータは、それを受けて、タッチパネル19を操作して再び調整開始指示を出す。これにより、S100から再び処理が始まり、前回よりもオフセット量OLが増えた検証用紙Pが作成され、その検証用紙Pが画像読取装置12で読み取られる。新たな検証用紙Pでは、オフセット量OLが増え、小口エッジEG1、EG2の間の距離が大きくなるので、画像情報60に小口エッジEG1、EG2が個別に現れやすくなり、前回よりも小口エッジEG1、EG2を検出できる可能性を高めることができる。
【0054】
一方、S114で、オフセット量OLが規定値を超えた場合(S114:Yes)は、画像処理装置14は、システムコントローラ11にバス20を介して、折り線のずれ量の検出が不可能であることを通知する。これは、用紙Pが薄紙であること等により小口エッジEG1、EG2を検出できない場合である。システムコントローラ11は、その通知を受けて、タッチパネル19にエラーを表示して(S116)、処理を終了する。
【0055】
以上説明した第1実施形態によれば、用紙中央位置Cから特定方向SDに予め定められた距離OLだけ離れた位置OFに折り線FLが形成されることを意図して用紙Pが折られることで、用紙Pの折り線FLのずれ量Gが小さい場合でも、用紙Pの小口エッジEG1、EG2が離れて位置することになる。そして、その用紙Pが画像読取装置12で読み取られるので、読み取って得られた画像情報60には、小口エッジEG1、EG2が個別に現れることになる。従って、画像情報60における小口エッジEG1、EG2の位置、及び、予め定められた距離OLに基づいて、折り線FLのずれ量Gを検出することができる。すなわち、折り線FLのずれ量Gが小さい場合でも、折り線FLのずれ量Gを検出することができる。また、折り線FLのずれ量Gに対応する補正量CRに基づいて折り装置18のガイドの位置を補正するので、補正後に折り装置18で別の用紙を折った際に、その用紙の折り線FLが意図した位置、または、それに近い位置に形成されることが期待できる。
【0056】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態における折り線のずれ量の検出処理について説明する。第2実施形態は、折られた用紙Pの折り線FLと交差する方向の用紙辺の長さXD(
図5参照)から、折り線FLのずれ量Gを検出するものである。第2実施形態では、画像情報60において、長い折り片PE2の小口エッジEG2と、折り背エッジBEGの位置を検出する。第2実施形態は、多くの点で第1実施形態と共通するので、第1実施形態と異なる点について特に説明する。
【0057】
図6は、第2実施形態における折り線のずれ量の検出処理と、検出されたずれ量に基づく折り装置18の調整処理の流れを示すフローチャートである。まず、S202で、検証用紙Pを作成する。これは第1実施形態と同様であるが、第2実施形態では、用紙Pへの案内画像72の印刷を省略することができる。これは、第2実施形態では、オペレータがプラテンガラス30に用紙Pを置く向きを意識しなくてよいからである。第2実施形態では、画像情報60において、用紙Pの短い折り片PE1の小口エッジEG1を検出しないため、
図1のように短い方の折り片PE1がプラテンガラス30に向くように、用紙Pを置く必要はない。また、
図4に示す用紙Pをプラテンガラス30に置く際に、用紙Pの上下が入れ替わるように裏返すか、左右が入れ替わるように裏返すかにより、画像情報60において、EG2とBEGの左右が入れ替わるが、第2実施形態では、折られた用紙Pの両端に位置するEG2とBEGの間の距離PXDを取得できればよいので、それらの左右が入れ替わっても、折り線FLのずれ量Gを正しく検出できる。従って、第2実施形態では、オペレータが用紙Pを置く向きを意識する必要はなく、案内画像72を省略することができる。但し、これは案内画像72を積極的に排除することを意味するものではなく、用紙Pに案内画像72が形成されてもよい。
【0058】
図6のS202で、第1実施形態と同様に、用紙Pを折って検証用紙Pを作成する。また、S204で、第1実施形態と同様に、折られた用紙Pを画像読取装置12で読み取って、用紙Pの画像情報60を取得する。そして、プロセッサ40は、画像情報60を解析し、用紙Pの折り線FLのずれ量を検出する。以下、プロセッサ40が行う、第2実施形態の具体的な検出処理について説明する。
【0059】
まず、S206で、プロセッサ40は、画像情報60において長い折り片PE2の小口エッジEG2と、折り背エッジBEGを検出する。プロセッサ40は、
図5に示す画像情報60を探索して、画像情報60のy方向またはそれに近い方向に延びる小口エッジEG1、EG2、折り背エッジBEGのうち、最も左側(または右側)にあるエッジを小口エッジEG2として検出し、最も右側(または左側)にあるエッジを折り背エッジBEGとして検出する。プロセッサ40は、小口エッジEG2と折り背エッジBEGを検出できた場合(
図2のS206:Yes)には、S208に進む。
【0060】
次に、S208で、プロセッサ40は、小口エッジEG2と折り背エッジBEGの位置から、小口エッジEG2と折り背エッジBEGの間の距離PXDを取得する。プロセッサ40は、例えば、小口エッジEG2の延び方向中央のxy座標を第1座標として取得し、小口エッジEG2の延び方向に対して垂直方向に仮想線を伸ばして、仮想線が折り背エッジBEGと交差する位置を第2座標として取得する。そして、プロセッサ40は、第1座標と第2座標の間の距離をPXDとして取得する。また、プロセッサ40は、距離PXDと1画素当たりの実寸を積算することで、用紙Pの小口エッジEG2と折り背エッジBEGの間の実際の物理的な長さXDを算出する。XDは、折られた用紙Pの折り線FLと交差する方向の用紙辺の長さである。そして、プロセッサ40は、以下の(数2)式により折り線FLのずれ量Gを算出する。算出したずれ量Gはメモリ42に格納する。
【0061】
G=XD-(PFL/2+OL) ・・・(数2)
【0062】
上記(数2)式において、OLは、
図3に示すオフセット量OL(予め定められた距離)であり、PFLは、
図3に示す、折り線FLと交差する方向の折られる前の用紙サイズPFLであり、Gは、
図3に示すオフセット位置OFからの折り線FLのずれ量Gである。上記(数2)式において、XDが(PFL/2+OL)よりも大きい時(XD>(PFL/2+OL))、Gは正の値となる。この時、
図3に示すように、折り線FLが意図した位置OFから特定方向SDにずれていることを意味する。
【0063】
また、上記(数2)式において、XDが(PFL/2+OL)よりも小さい時(XD<(PFL/2+OL))、Gは負の値となる。この時、折り線FLが意図した位置OFから特定方向SDとは反対方向にずれていることを意味する。
【0064】
また、上記(数2)式において、XDと(PFL/2+OL)が同じ時(XD=(PFL/2+OL))、Gは0となる。この時、折り線FLが意図した位置OFにあり、折り線FLがずれていないことを意味する。従って、プロセッサ40は、Gが0か否かにより、折り線FLにずれが有るか否かが分かり、Gの正負により、折り線FLがどちらの方向にずれているかが分かる。
【0065】
以上が、第2実施形態の折り線FLのずれ量Gの検出処理である。次に、S210で、プロセッサ40は、折り線FLのずれ量Gから折り装置18の補正量CRを取得する。そして、S212で、折り装置18は、補正量CRを取得して、補正量CRに基づいて用紙の折り位置を決めるガイドの位置を補正する。これらは、第1実施形態と同様である。
【0066】
なお、画像処理装置14は、小口エッジEG2と折り背エッジBEGを検出できない場合(
図2のS206:No)には、システムコントローラ11にバス20を介して、折り線のずれ量の検出が不可能であることを通知する。これは、用紙Pが薄紙であること等により小口エッジEG2と折り背エッジBEGを検出できない場合である。システムコントローラ11は、その通知を受けて、タッチパネル19にエラー(S216)を表示して、処理を終了する。
【0067】
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、折り線FLのずれ量Gが小さい場合でも、折り線FLのずれ量Gを検出することができる。また、折られた用紙Pを画像読取装置12で読み取る際に、短い折り片PE1をセンサ面に向ける必要がないので、オペレータは用紙Pをセンサ面に置く向きを意識せずに済み、オペレータの作業を簡素化することができる。
【0068】
なお、以上説明した第1、2実施形態では、折り装置18の補正まで自動で行ったが、用紙Pの折り線FLのずれ量Gをタッチパネル19に表示し、折り装置18の補正を行わない形態でもよい。この場合でも、折り線のずれを解消するために、どちらの方向にどの程度、折り線を補正すればよいかをオペレータが把握することができる。また、用紙Pの折り線FLのずれ方向のみをタッチパネル19に表示してもよい。この場合でも、折り線のずれを解消するために、どちらの方向に折り線を補正すればよいかをオペレータが把握することができる。
【0069】
また、以上説明した第1、2実施形態では、画像読取装置12のプラテンガラス30に用紙Pを置いて、用紙Pを読み取り、画像情報60を取得した。しかし、折り装置18により用紙Pが折られた後、折られた用紙Pが折り装置18の外部に排紙される前に、搬送される用紙Pを折り装置18内部の画像読取装置で読み取って、画像情報60を取得してもよい。これは、折られた用紙Pの搬送路に向き合うようにセンサ面を配置することで、用紙Pを読み取るものである。この際、第1実施形態の検出処理を適用する場合には、折られた用紙Pの短い折り片PE1がセンサ面と向き合うように、用紙Pを搬送させればよい。
【0070】
また、折り装置18の内部で、折られた用紙Pを、折り線FLと交差する方向に搬送し、用紙Pに向かって光を発光し用紙Pからの反射光を受光する光反射型センサ、または、用紙搬送路を挟んで対向するように発光部と受光部を有する光透過型センサを用いて、搬送される用紙Pの折り背エッジBEG、小口エッジEG1、EG2を検出し、BEG、EG1、EG2の検出時間の差と用紙Pの搬送速度から、EG1とEG2の間の距離ZD、または、BEGとEG2の間の距離XDを取得してもよい。
【0071】
また、以上説明した第1、2実施形態では、画像処理装置14、タッチパネル19が折り装置18の外部にあるものとしたが、画像処理装置14、タッチパネル19が折り装置18に設けられてもよい。
【0072】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0073】
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 システム、11 システムコントローラ、12 画像読取装置、14 画像処理装置、16 画像形成装置、18 折り装置、19 タッチパネル、20 バス、21 照明部、22 受光部、24 キャリッジ、26,27,28 ミラー、29 レンズ、30 プラテンガラス、32 プラテンカバー、40 プロセッサ、42 メモリ、50 折り背、60 画像情報、72 案内画像、P 用紙(検証用紙)、C 用紙中央位置、OF オフセット位置、FL 折り線、PE1,PE2 折り片、EG1,EG2 小口エッジ、BEG 折り背エッジ、PFL 用紙サイズ、PHL 用紙サイズの1/2の長さ、OL オフセット量、G ずれ量、SD 特定方向、ZD 小口エッジ間の距離、XD 小口エッジと折り背エッジの間の距離。