(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】流量コントローラ及びそれを備えた駆動装置
(51)【国際特許分類】
F15B 11/06 20060101AFI20240123BHJP
【FI】
F15B11/06 D
(21)【出願番号】P 2020555993
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(86)【国際出願番号】 JP2019042475
(87)【国際公開番号】W WO2020095775
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-08-12
(31)【優先権主張番号】P 2018211493
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000102511
【氏名又は名称】SMC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】高桑 洋二
(72)【発明者】
【氏名】風間 晶博
(72)【発明者】
【氏名】朝原 浩之
(72)【発明者】
【氏名】門田 謙吾
【審査官】谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-196402(JP,U)
【文献】特開平11-230111(JP,A)
【文献】特開昭55-135274(JP,A)
【文献】特開2000-199502(JP,A)
【文献】西独国特許出願公開第03537130(DE,A)
【文献】実開平05-087304(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアシリンダ(12)に供給される高圧エア及び前記エアシリンダから排気される排気エアを通過させる主流路(34)と、
前記主流路に設けられ、前記主流路を流れる前記排気エアの流量を調節することで前記エアシリンダの動作速度を調整する動作速度調整部(72)と、
前記主流路に併設された副流路(36)と、
前記副流路に設けられ、前記副流路を流れる前記排気エアの流量を調節する排気流量調整部(42)と、
前記エアシリンダと、前記主流路と、前記副流路との間に接続され、前記エアシリンダを前記主流路に連通させる第1位置と前記エアシリンダを前記副流路に連通させる第2位置とで切り換えを行う切換弁(38)と、
前記主流路と前記切換弁とを接続し、前記主流路から前記切換弁にパイロットエアを導くパイロットエア流路(62)と、
前記パイロットエア流路の途上に設けられ、前記第1位置から前記第2位置への切換が行われるまでの時間を調整するパイロットエア調整部(44)と、を備え、
前記切換弁は、前記主流路からのパイロット圧により前記第1位置に切り替わるとともに前記パイロット圧の減少により前記第2位置に復帰するスプール弁よりなり、
前記パイロットエア調整部は、前記切換弁の前記パイロットエアの流出速度を規制する第1絞弁(44a)と、前記第1絞弁に併設され前記切換弁への前記パイロットエアの流入を許容し、前記切換弁からの前記パイロットエアの流出を阻止する向きに取り付けられた第1チェック弁(44b)と、を備え、
前記動作速度調整部は、前記主流路に設けられた第2絞弁(72a)と、前記第2絞弁に並列に接続され、前記エアシリンダから排気される前記排気エアを阻止し前記エアシリンダに向かう前記高圧エアを通過させる第2チェック弁(72b)と、を備え、
前記切換弁は、前記スプール弁を前記第2位置に復帰させる向きに付勢する付勢部材
(59)と、前記付勢部材を収容する付勢部材収容室(59a)と、前記付勢部材収容室と前記エアシリンダに接続されるシリンダポート
(38a)とを連通させる復帰補助流路(74)と、を有する流量コントローラ。
【請求項2】
請求項1記載の流量コントローラであって、前記切換弁を収容するとともに、前記主流路に接続されるバルブポート(38b)と、前記副流路に接続される排気ポート(38c)と、前
記シリンダポート(38a)と、前記パイロットエアが導入されるパイロットポート(38d)と、を有するハウジング
(46
A)と、
前記ハウジング内に形成され、前記バルブポートに連通する第1連通溝(56a)と、前記排気ポートに連通する第2連通溝(56b)と、前記第1連通溝と前記第2連通溝との間に形成され、前記シリンダポートに連通する第3連通溝(56c)とを有するスプールガイド部(48a)と、
前記スプールガイド部に軸方向に摺動可能に配設され、前記第1位置において前記第2連通溝と前記第3連通溝との連通を阻止する第1封止壁(58a)と、前記第2位置において前記第1連通溝と前記第3連通溝との連通を阻止する第2封止壁(58b)と、前記第1封止壁と前記第2封止壁との間に形成されて前記第1連通溝又は前記第2連通溝と前記第3連通溝とを連通させる凹部(58c)と、が形成されたスプール(52)と、
前記パイロットポートと連通して所定の前記パイロット圧の作用下に前記スプールを前記軸方向に付勢することにより前記スプールを前記第1位置に変位させる駆動ピストン(60)と
、
を有する流量コントローラ。
【請求項3】
請求項2記載の流量コントローラであって、前記第1位置において、前記スプールの前記凹部と前記スプールガイド部の前記第1連通溝とによって形成される流路の断面積が前記主流路の断面積と同等又はこれよりも大きい、流量コントローラ。
【請求項4】
請求項2又は3記載の流量コントローラであって、前記ハウジングの内部であって、前記パイロットポートと前記駆動ピストンとの間の流路(62)上に前記パイロットエア調整部が設けられている流量コントローラ。
【請求項5】
エアシリンダに高圧エアを供給する高圧エア供給源(18)と、
前記エアシリンダから排気される排気エアを排気する排気口(20)と、
前記エアシリンダに前記高圧エア供給源と前記排気口とを切り替えて接続する動作切換弁(16)と、
前記動作切換弁と前記エアシリンダとの間に接続された請求項1に記載の流量コントローラと、を備えた、駆動装置。
【請求項6】
エアシリンダのヘッド側ポート(26)とエンド側ポート(30)とに高圧エアを給排する駆動装置であって、
前記ヘッド側ポートに接続される第1流路(32)と、
前記エンド側ポートに接続される第2流路(32A)と、
前記第1流路の途上に設けられたヘッド側流量コントローラ(
70)と、
前記第2流路の途上に設けられたエンド側流量コントローラ(
70A)と、を備え、
前記ヘッド側流量コントローラ及び前記エンド側流量コントローラのそれぞれは、
請求項1に記載の流量コントローラよりなり、
前記エアシリンダのピストンロッド(23)が送り出される作動工程の動作速度は、前記
エンド側流量コントローラの前記動作速度調整部
及び前記排気流量調整
部により、調整される、駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアシリンダの流量コントローラ及びそれを備えた駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、エアシリンダの端部にゴムやウレタン等の軟質樹脂によるクッション部材や、オイルダンパ等を取り付けることで、ストロークエンドでの衝撃を緩和するショックアブソーバが用いられている。しかしながら、機械的にエアシリンダの衝撃を緩和するショックアブソーバは動作回数による寿命があり、定期的にメンテナンスが必要であり、メンテナンスの都度、装置や設備の分解を余儀なくされていた。
【0003】
そこで、装置や設備を分解することなく、エア配管のみで後付け可能な装置でショックアブソーバ機構を実現するスピードコントローラが提案されている(特許第5578502号公報)。そのスピードコントローラは、ストロークエンド付近でエアシリンダの動作速度を遅くするように制御することで衝撃を抑制する。
【0004】
このスピードコントローラは、高圧エア供給源とエアシリンダとの間の流路上に三方分岐のシャトル弁を配置し、エアシリンダからの排気を高圧エアの導入用の流路とは別の排気用流路に導く。そして、排気用流路上に設けられた切換弁及び第1絞弁及び第2絞弁を介して排気エアの排気を行う。切換弁は、ストロークエンド付近でストローク速度を遅くする第1絞弁を通るように排気エアの流路を切り換えて排気工程においてエアシリンダの衝撃を緩和するように動作する。
【発明の概要】
【0005】
上記のスピードコントローラでは、高圧エアの流路と排気エアの流路との切換部分にシャトル弁を使用している。シャトル弁は、弁体の下流側において流路を2つに分けているため、流路の断面積が制約されてしまい、高圧エアや排気エアの流量を十分に確保できない。そのため、スピードコントローラによってエアシリンダの高速動作が妨げられてしまうという問題がある。
【0006】
そこで、本発明の一実施形態は、シリンダの衝撃を緩和する衝撃緩和機能を有しつつも、流量に優れた流量コントローラ及びそれを備えた駆動装置を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の一観点は、エアシリンダに供給される高圧エア及び前記エアシリンダから排気される排気エアを通過させる主流路と、前記主流路に併設された副流路と、前記副流路に設けられ、前記副流路を流れる前記排気エアの流量を調節する排気流量調整部と、前記エアシリンダと、前記主流路と、前記副流路との間に接続され、前記エアシリンダを前記主流路に連通させる第1位置と前記エアシリンダを前記副流路に連通させる第2位置とで切り換えを行う切換弁と、前記第1位置から前記第2位置への切換が行われるまでの時間を調整するパイロットエア調整部と、を備え、前記切換弁は、前記主流路からのパイロット圧により前記第1位置に切り替わるとともに前記パイロット圧の減少により前記第2位置に復帰するスプール弁よりなり、前記パイロットエア調整部は、前記切換弁のパイロットエアの流出速度を規制する絞弁を備える流量コントローラにある。
【0008】
また、本発明の別の一観点は、エアシリンダに高圧エアを供給する高圧エア供給源と、前記エアシリンダから排気される排気エアを排気する排気口と、前記エアシリンダに接続され前記高圧エア及び前記排気エアを流通させる主流路と、前記主流路に併設され前記排気口に連通した副流路と、前記高圧エア供給源、前記排気口、及び前記主流路の間に接続され、前記主流路に前記高圧エア供給源又は前記排気口を切り換えて連通させる動作切換弁と、前記副流路を流れる前記排気エアの流量を調節する排気流量調整部と、前記エアシリンダと、前記主流路と、前記副流路との間に接続され、前記エアシリンダを前記主流路に連通させる第1位置と前記エアシリンダを前記副流路に連通させる第2位置とで切り換えを行う切換弁と、前記第1位置から前記第2位置への切換が行われるまでの時間を調整するパイロットエア調整部と、を有し、前記切換弁は、前記主流路からのパイロット圧により前記第1位置に切り替わるとともに前記パイロット圧の減少により前記第2位置に復帰するスプール弁よりなり、前記パイロットエア調整部は、前記切換弁のパイロットエアの流出速度を規制する絞弁を有する流量コントローラと、を備えた、駆動装置にある。
【0009】
上記観点の流量コントローラ及び駆動装置によれば、高圧エアを供給するための主流路を排気エアの流路としても用いており、シャトル弁が不要となっている。そして、エアシリンダの動作速度の調節を流路断面の確保が容易なスプール弁で行う。これにより、シリンダの衝撃を緩和する衝撃緩和機能を有しつつも、流量に優れた流量コントローラ及びそれを備えた駆動装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態に係る流量コントローラ及び駆動装置の流体回路図である。
【
図2】
図2Aは、
図1の流量コントローラのハウジングの斜視図であり、
図2Bは
図2Aのハウジングをシリンダポート側から見て示す斜視図である。
【
図4】
図2Aのハウジングに動作速度調整部、排気流量調整部及びシリンダ配管接続用のジョイントを取り付けた状態の斜視図である。
【
図5】エアシリンダの作動工程での
図1の流量コントローラ及び駆動装置の接続状態を示す流体回路図である。
【
図6】エアシリンダの引込工程での
図1の流量コントローラ及び駆動装置の接続状態を示す流体回路図である。
【
図7】エアシリンダの引込工程においてストロークエンド付近での
図1の流量コントローラ及び駆動装置の接続状態を示す流体回路図である。
【
図8】第2実施形態に係る流量コントローラ及び駆動装置の流体回路図である。
【
図10】第3実施形態に係る流量コントローラ及び駆動装置の流体回路図である。
【
図11】
図11Aは、第3実施形態に係る切換弁のハウジングの第1ポート側の斜視図であり、
図11Bは
図11Aのハウジングのシリンダポート側の斜視図である。
【
図14】第3実施形態に係る流量コントローラの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態の駆動装置10は、エアシリンダ12の駆動に用いられるものであり、ヘッド側の流量コントローラ14、エンド側の流量コントローラ14A、動作切換弁16、高圧エア供給源18、及び排気口20を備えている。
【0013】
エアシリンダ12は、自動設備ライン等に使用される復動型シリンダであり、シリンダ室を仕切るピストン22とピストン22に連結されたピストンロッド23とを備えている。ピストン22のヘッド側のヘッド側圧力室24には、ヘッド側ポート26が設けられている。また、ピストン22のエンド側のエンド側圧力室28には、エンド側ポート30が設けられている。ヘッド側ポート26には第1流路32が接続されるとともに、エンド側ポート30には第2流路32Aが接続され、それぞれ第1流路32と第2流路32Aを介して高圧エアのエアシリンダ12への導入と、エアシリンダ12からの排気が行われる。第1流路32にはヘッド側の流量コントローラ14が設けられている。また、第2流路32Aには、エンド側の流量コントローラ14Aが設けられている。
【0014】
流量コントローラ14は、第1流路32に接続される主流路34と、主流路34に並列に配設された副流路36とを含む。主流路34及び副流路36には、ヘッド側ポート26に接続されるヘッド側の切換弁38が介装される。ヘッド側の切換弁38は、いわゆる三方弁であり、ヘッド側ポート26に接続されるシリンダポート38aを有する。ヘッド側の切換弁38は、さらにバルブポート38bと、排気ポート38cとパイロットポート38dとを備える。バルブポート38bは主流路34を介してヘッド側の動作速度調整部40に接続され、排気ポート38cは副流路36を介してヘッド側の排気流量調整部42に接続される。パイロットポート38dには、パイロットエア調整部44が設けられている。
【0015】
図2Aに示すように、切換弁38は、箱型のハウジング46にパイロットエア調整部44とともに内蔵されている。ハウジング46の一方の側面46aには、バルブポート38b、排気ポート38c及びパイロットポート38dが設けられている。また、
図2Bに示すように、一方の側面46aに対向する他方の側面46bには、シリンダポート38aが設けられている。また、ハウジング46の一方の側面46a及び他方の側面46bに垂直な側面46cには、切換弁38を収容するための貫通孔48が形成されている。その貫通孔48の両端部には、貫通孔48を封じるエンドカバー50が取り付けられている。さらに、ハウジング46の上面46dには、パイロットエア調整部44の調整ねじが露出している。
【0016】
切換弁38は、スプール弁として構成されており、
図3Aに示すように、ハウジング46の貫通孔48に設けられたスプール52を備えている。スプール52は、貫通孔48のスプールガイド部48aに収容され、スプールガイド部48aに沿って摺動する。スプールガイド部48aには、バルブポート38bに連通する第1連通溝56aと、排気ポート38cに連通する第2連通溝56bと、第1連通溝56aと第2連通溝56bとの間に形成され、シリンダポート38aに連通する第3連通溝56cとが形成されている。
【0017】
スプール52には、第1位置において第2連通溝56bと第3連通溝56cとの連通を阻止する第1封止壁58aと、第2位置において第1連通溝56aと第3連通溝56cとの連通を阻止する第2封止壁58bと、径方向に縮径して形成された凹部58cとが形成されている。凹部58cは、第1封止壁58aと第2封止壁58bとの間に形成されており、第1位置において第1連通溝56aと第3連通溝56cとを連通させるように構成されている。
【0018】
また、
図3Bに示すように、凹部58cは、第2位置において第2連通溝56bと第3連通溝56cとを連通させるように構成されている。すなわち、第1位置では、
図3Aに示すように、バルブポート38bとシリンダポート38aとが連通し、第2位置では、
図3Bに示すように、排気ポート38cとシリンダポート38aとが連通する。なお、切換弁38の第1位置において、スプール52の凹部58cとスプールガイド部48aの第3連通溝56cとによって形成される流路の断面積がスピードコントローラ(例えば、動作速度調整部40)の流路断面積と同等又はこれよりも大きく形成されており、高圧エア及び排気エアの流通を妨げないように構成することが好ましい。
【0019】
スプール52の軸方向の一方の端部(図の右側)には復帰バネ59(付勢部材)が設けられている。復帰バネ59は、例えばコイルバネであり、スプール52を図の左側に付勢する。
【0020】
スプール52の他方の端部側(図の左側)には、パイロットポート38dから導入されたパイロットエアの圧力によってスプール52を、図の右側に付勢して第1位置に変位させる駆動ピストン60が設けられている。駆動ピストン60は、スプール52よりも大きな径に形成されており、ピストン収容部48bに収容されている。駆動ピストン60は、ピストン収容部48bをスプール52側の空室とエンドカバー50側の空室とに気密に仕切る。ピストン収容部48bのエンドカバー50付近には、パイロットポート38dから延びる流路62が開口している。流路62の途上には、パイロットエア調整部44が設けられている。
【0021】
パイロットエア調整部44は、
図1に示すように、絞弁44aと、この絞弁44aに並列に設けられたチェック弁44bとを備える。ヘッド側の切換弁38のパイロットポート38dには、第1流路32から分岐した流路を介して高圧エアがパイロット圧として供給される。そして、パイロット圧により駆動ピストン60が駆動して、
図3Bに示す第2位置から
図3Aに示す第1位置へと、スプール52の位置を切り換える。また、高圧エア供給源18からパイロットエア調整部44に供給されるエア圧が十分でない場合、復帰バネ59の弾発力により切換弁38を構成するスプール52は第1位置(
図3A)から第2位置(
図3B)へと切り換わる。
【0022】
図4に示すように、切換弁38のシリンダポート38aには、エアシリンダ12に連通する配管(第1流路32)を接続するジョイント64が接続される。バルブポート38bには、ヘッド側の動作速度調整部40が接続され、排気ポート38cにはヘッド側の排気流量調整部42が接続されて、ヘッド側の流量コントローラ14が構成される。パイロットポート38dにはジョイント66が接続される。
【0023】
図1に示すように、ヘッド側の動作速度調整部40は、主流路34に介装された高圧エアの流量を可変に調整する絞弁40aと、この絞弁40aに並列に設けられたチェック弁40bとを備える。絞弁40aとチェック弁40bの下流側は、動作切換弁16の後述する第1ポート16aに接続される。すなわち、動作速度調整部40は、エアシリンダ12から排気口20に向かう方向の排気エアを素早く通過させ、その逆方向の高圧エアの通過を規制するメーターインのスピードコントローラを構成する。
【0024】
排気流量調整部42は、ピストン22の引込動作時にエアシリンダ12のヘッド側ポート26から排気されるエアの流量を可変に調整可能な絞弁42aと、この絞弁42aに並列に設けられたチェック弁42bを備える。絞弁42aとチェック弁42bの下流側は排気口20に接続される。
【0025】
上記のように構成されるヘッド側の流量コントローラ14に対し、エアシリンダ12のエンド側ポート30と動作切換弁16との間に介装されるエンド側の流量コントローラ14Aは、ヘッド側の流量コントローラ14と実質的に同一に構成されるため、ヘッド側の流量コントローラ14の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。ただし、ヘッド側の流量コントローラ14の第1流路32、主流路34、副流路36、切換弁38、動作速度調整部40、排気流量調整部42、及びパイロットエア調整部44に対しては、エンド側の流量コントローラ14Aでは、参照符号の末尾に符号Aを付して区別して示す。
【0026】
次に、ヘッド側の流量コントローラ14及びエンド側の流量コントローラ14Aにそれぞれ第1流路32及び第2流路32Aを介して接続される動作切換弁16について説明する。動作切換弁16は、電気的に高圧エアの流路を切り換える五方弁であって、第1ポート16a~第5ポート16eを備える。第1ポート16aは第1流路32(主流路34)に接続し、第2ポート16bは第2流路32A(主流路34A)に接続する。第3ポート16c及び第5ポート16eは、排気口20に接続し、第4ポート16dは高圧エア供給源18に接続する。
【0027】
次に、第1実施形態の駆動装置10の作用効果について説明する。
【0028】
図1に示すように、動作切換弁16が第1位置にある場合には、エアシリンダ12のピストンロッド23が送り出される作動工程が行われる。ヘッド側ポート26には、第1流路32を介して高圧エア供給源18が接続され、流量コントローラ14を介して高圧エアが供給される。ヘッド側の切換弁38は、第1流路32から分岐してパイロットエア調整部44を介して供給されるパイロットエアの作用下に、第1位置に変位する。これにより、ヘッド側の主流路34(第1流路32)がヘッド側ポート26と連通し、ヘッド側圧力室24に高圧エアが供給される。ヘッド側圧力室24に供給される高圧エアの流量は、ヘッド側の動作速度調整部40の絞弁40aによって規制される。そのため、ピストンロッド23は、動作速度調整部40によって調整された所定の動作速度で送り出される。
【0029】
一方、エンド側の第2流路32Aは、動作切換弁16を介して排気口20に連通する。作動工程の初期においては、エンド側の切換弁38Aのパイロットエアが十分に残留している。そのため、
図3Aに示すように、駆動ピストン60の付勢力によりスプール52が第1位置に位置する。そして、
図1に示すように、エンド側ポート30が主流路34Aと連通する。エンド側圧力室28からの排気エアは動作速度調整部40Aのチェック弁40bを介して素早く排出される。
【0030】
切換弁38Aのパイロットエアは、パイロットエア調整部44Aの絞弁44aを介して徐々に排気口20に流出する。パイロットエアの流出速度は絞弁44aの開度によって調整される。作動工程の開始から所定時間が経過して、エアシリンダ12のピストン22がストロークエンドに近づくと、エンド側の切換弁38Aのパイロット圧が低下し、
図3Bに示すように、復帰バネ59の作用下にスプール52が第2位置に移動する。そして、
図5に示すように、エンド側の切換弁38Aのシリンダポート38aと排気ポート38cとがつながる。エンド側圧力室28は、エンド側ポート30及び切換弁38Aを介してエンド側の副流路36Aに連通する。そして、エンド側ポート30の排気エアは、エンド側の排気流量調整部42Aの絞弁42aによる流量調整を受けつつ排気口20から排気される。
【0031】
エンド側の排気流量調整部42Aの絞弁42aの流量は、ヘッド側の動作速度調整部40の絞弁40aの流量よりも小さく設定されるため、エアシリンダ12の動作速度は減速される。その結果、エンド側の排気流量調整部42Aがエアクッションのように作用して、エアシリンダ12のストロークエンドでの衝撃が緩和される。
【0032】
その後、
図6に示すように、動作切換弁16が第2位置に切り替わり、エアシリンダ12の引込工程が行われる。引込工程では、エンド側の流量コントローラ14Aの第2流路32Aが高圧エア供給源18に連通し、ヘッド側の流量コントローラ14の第1流路32が排気口20に連通する。引込工程では、作動工程とは逆にヘッド側の流量コントローラ14を介して排気エアの排気が行われる。
【0033】
その際に、ストロークエンド付近においてヘッド側の流量コントローラ14は、
図5を参照しつつ説明したエンド側の流量コントローラ14Aの動作と同様に動作する。すなわち、引込工程の終端付近において、
図7に示すように、流量コントローラ14は、ヘッド側圧力室24を副流路36に連通させて、ヘッド側圧力室24の排気エアの流量を絞弁42aで規制する。これにより、ヘッド側の流量コントローラ14は、エアシリンダ12の引込工程において衝撃を緩和するように作用する。
【0034】
以上に説明した、本実施形態の流量コントローラ14、14A及び駆動装置10は以下の効果を奏する。
【0035】
流量コントローラ14、14Aにおいて、切換弁38、38Aは、主流路34、34Aを介して動作切換弁16に接続されるバルブポート38bと、副流路36、36Aを介して排気口20に接続される排気ポート38cと、エアシリンダ12に接続されるシリンダポート38aと、切換弁38、38Aのパイロットエアが導入されるパイロットポート38dと、を有するハウジング46と、バルブポート38bに連通する第1連通溝56aと、排気ポート38cに連通する第2連通溝56bと、第1連通溝56aと第2連通溝56bとの間に形成され、シリンダポート38aに連通する第3連通溝56cと、を有するスプールガイド部48aと、スプールガイド部48aに軸方向に摺動可能に配設され、第1位置において第2連通溝56bと第3連通溝56cとの連通を阻止する第1封止壁58aと、第2位置において第1連通溝56aと第3連通溝56cとの連通を阻止する第2封止壁58bと、第1封止壁58aと第2封止壁58bとの間に形成されて第1連通溝56a又は第2連通溝56bと第3連通溝56cとを連通させる凹部58cと、が形成されたスプール52と、パイロットポート38dと連通して所定のパイロット圧の作用下にスプール52を軸方向に付勢することによりスプール52を第1位置に変位させる駆動ピストン60と、スプール52を駆動ピストン60とは逆方向に付勢してスプール52を第2位置に復帰させる復帰バネ59(付勢部材)と、を有する。
【0036】
上記のように構成された流量コントローラ14、14Aによれば、ストロークの終端付近で切換弁38、38Aが切り換わることで、エアシリンダ12のストロークエンドでの衝撃を緩和することができる。また、切換弁38、38Aの流量の確保が容易であることがからエアシリンダ12の高速動作への対応が容易である。
【0037】
流量コントローラ14、14Aの第1位置において、スプール52の凹部58cとスプールガイド部48aの第1連通溝56aとによって形成される流路の断面積をスピードコントローラの流路断面積と同等又はこれよりも大きくしてもよい。これにより、流量コントローラ14、14Aの流量が大きくなるため、エアシリンダ12の高速動作への対応が容易となる。
【0038】
流量コントローラ14、14Aにおいて、ハウジング46の内部のパイロットポート38dと駆動ピストン60との間の流路62の途上にパイロットエア調整部44、44Aが設けられていてもよい。パイロットエア調整部44、44Aをハウジング46に内蔵することで、外付け部品を減らすことができ、装置構成を簡素化できる。
【0039】
流量コントローラ14、14Aにおいて、バルブポート38bと動作切換弁16とを繋ぐ主流路34、34A上に、主流路34、34Aを流れるエアの流量を調節することでエアシリンダ12の動作速度を調整する動作速度調整部40、40Aを、さらに有してもよい。これにより、エアシリンダ12の通常のストローク時の動作速度を調整できて好適である。
【0040】
流量コントローラ14、14Aにおいて、動作速度調整部40、40Aは、絞弁40aと、絞弁40aに並設され、且つエアシリンダ12からの排気エアを通過させる向きに接続されたチェック弁40bと、を備えてもよい。これにより、エアシリンダ12の排気エアを素早く排気口20から排気できる。
【0041】
(第2実施形態)
本実施形態に係る駆動装置10Aは、
図8に示すように、エアシリンダ12の通常のストロークの際の動作速度を排気エアの流量で制御するメータアウトの流量コントローラ70、70Aを備えている。なお、駆動装置10A及び流量コントローラ70、70Aにおいて、第1実施形態の駆動装置10及び流量コントローラ14、14Aと同様の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0042】
駆動装置10Aにおいて、ヘッド側の流量コントローラ70は、エアシリンダ12のヘッド側ポート26に接続され、エンド側の流量コントローラ70Aはエアシリンダ12のエンド側ポート30に接続されている。
【0043】
ヘッド側の流量コントローラ70の基本構成は、
図1に示す流量コントローラ14と同様であるが、動作速度調整部72が動作速度調整部40と逆向きに接続されている。すなわち、動作速度調整部72は、上流側が動作切換弁16に接続され、下流側が切換弁38のバルブポート38bに接続されている。
【0044】
また、本実施形態の流量コントローラ70は、メータアウトでの動作により、シリンダポート38aを介して切換弁38のスプール52に圧力が作用した状態となる。そのため、
図9A及び
図9Bに示すように、スプール52の確実な動作を可能とするべく、シリンダポート38aの背圧を復帰バネ59が配置された復帰バネ収容室59a(付勢部材収容室)に導く復帰補助流路74が設けられている。
【0045】
なお、エンド側の流量コントローラ70Aはヘッド側の流量コントローラ70と同様の構成となっており、共通する構成については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。また、エンド側の流量コントローラ70Aの一部の構成については符号の末尾に符号Aを付して示す。
【0046】
以下、本実施形態の駆動装置10A及び流量コントローラ70、70Aの動作及び作用について説明する。
【0047】
図8に示すように、ピストン22及びピストンロッド23を押し出す作動工程において、エアシリンダ12には、ヘッド側の流量コントローラ70を介して高圧エアがヘッド側圧力室24に導入される。その際に、高圧エア供給源18からの高圧エアは、ヘッド側の動作速度調整部72の絞弁72aによって流量が規制されることなく、チェック弁72bを通過して流入する。一方、エンド側圧力室28の排気エアは、エンド側の動作速度調整部72Aを介して排気口20から排気される。その際に、エンド側の動作速度調整部72Aの絞弁72aによって、排気エアの流量(流速)が規制される。その結果、ピストン22の作動工程時の動作速度が所定の値に制御される。このようにして、作動工程では、エンド側の動作速度調整部72Aの絞弁72aによってピストン22の動作速度が規制される。
【0048】
また、
図9Aに示すように、作動工程において、エンド側の流量コントローラ70Aには、シリンダポート38aとバルブポート38bとに連通する経路に、背圧が作用する。この背圧が作用すると、復帰バネ59の付勢力だけでは、スプール52を復帰させる動作が確実に行われないおそれがある。そこで、本実施形態では、ハウジング46A内の復帰補助流路74を介して、シリンダポート38aの背圧を復帰バネ収容室59aに導入する。これにより、背圧をスプール52の第2位置(
図9B)への復帰に利用することができる。
【0049】
エンド側の流量コントローラ70Aにおいて、駆動ピストン60を付勢するパイロット圧が減少すると、
図9Bに示すように、復帰バネ59及び復帰バネ収容室59aの背圧の作用下にスプール52が第2位置に移動し、エンド側ポート30がエンド側の排気流量調整部42A(
図8参照)に連通する。その結果、エンド側の排気流量調整部42Aの絞弁42a(
図8参照)によって排気エアの流量が絞られてエアシリンダ12のストローク速度が規制される。このように、メータアウトでエアシリンダ12の動作速度を制御した場合であっても、ストロークエンド付近でエアシリンダ12の速度を低下させて衝撃を緩和できる。
【0050】
なお、エアシリンダ12の引込工程においては、ヘッド側ポート26に接続されたヘッド側の流量コントローラ70の動作とエンド側の流量コントローラ70Aの動作とが、作動工程の際の動作と入れ替わるだけである。引込工程では、ヘッド側の流量コントローラ70によってストロークエンド付近でのエアシリンダ12の動作速度が規制される。
【0051】
本実施形態の駆動装置10A及び流量コントローラ70、70Aは以下の効果を奏する。
【0052】
本実施形態の流量コントローラ70、70Aにおいて、動作速度調整部72、72Aは、主流路34、34Aに接続された絞弁72aと、絞弁72aに並設され、エアシリンダ12から排気される排気エアを阻止しエアシリンダ12に向かう高圧エアを通過させる向きに接続されたチェック弁72bとを備える。これにより、エアシリンダ12の動作速度をメータアウトで制御することができる。
【0053】
また、上記の流量コントローラ70、70Aにおいて、切換弁38、38Aを収容するハウジング46Aには、復帰バネ59を収容する復帰バネ収容室59aとシリンダポート38aとを連通させる復帰補助流路74が設けられている。これにより、メータアウトでスプール52に作用する背圧を復帰バネ収容室59a側にも作用させることができる。その結果、復帰バネ59によるスプール52の復帰動作を確実に行うことができ、ストロークエンドにおけるエアシリンダ12の動作速度の抑制を確実に行える。
【0054】
(第3実施形態)
図10に示すように、本実施形態の駆動装置10Bは、エアシリンダ12のヘッド側ポート26に接続されたヘッド側の流量コントローラ82と、エンド側ポート30に接続されたエンド側の流量コントローラ82Aとを備える。本実施形態の流量コントローラ82、82Aは、切換弁38、38Aを収容するハウジング46B(
図12B参照)に接続される配管を減らすべく、排気ポート38cに代えて、排気口88
、88Aを設けている。なお、
図1~
図7を参照しつつ説明した流量コントローラ14、14Aと同様の構成については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0055】
ヘッド側の流量コントローラ82は、排気ポート38cに代えて設けられたヘッド側の排気流路86と、排気流路86に連通したヘッド側の排気口88とを備える。排気流路86の途上には、排気流量調整部84が設けられている。排気流量調整部84は、例えば、ニードルバルブよりなり、流路断面積を増減させることにより、排気流路86を介して排気される排気エアの流量を規制する。
【0056】
図11A及び
図11Bに示すように、切換弁38は、ハウジング46B内に収容されている。ハウジング46Bは、
図11Aに示すように、直方体状の箱形に形成されており、その上面46dには、パイロットエア調整部44及び排気流量調整部84の調整ねじが露出している。パイロットエア調整部44及び排気流量調整部84は、上面側からドライバーやレンチ等の工具で、その流量を調整可能となっている。
【0057】
図12Bに示すように、排気流量調整部84は、ハウジング46Bを厚み方向(上面46dに垂直な方向)に貫通する孔部84bに形成されたニードルバルブよりなる。ニードル部84aの側部に形成されたねじ機構により、ニードル部84aが前進又は後退することにより、流路断面積を変化させる。排気流量調整部84は、上流側がハウジング46B内部に形成された排気流路86を介して切換弁38(スプール弁)と連通している。孔部84bの下端部には、排気口88が設けられており、ニードル部84aを通過した排気エアが排気口88から排出されるように構成されている。すなわち、排気流量調整部84の下流側は、排気口88に連通している。排気口88に多孔質材等による消音部材88aを設けてもよい。
【0058】
図12Aに示すように、シリンダポート38aと、バルブポート38bとは、ハウジング46Bの対向する側面に形成されている。なお、ハウジング46Bには、排気ポート38cは形成されていない。
【0059】
図13Aに示すように、排気流量調整部84と切換弁38とを連通させる排気流路86の一端は、スプールガイド部48aの第2連通溝56bに連通し、第2連通溝56bには、排気流路86の開口部86aが形成されている。
【0060】
また、ハウジング46Bには、メータアウトで使用する場合の動作を確実にするべく、第2実施形態のハウジング46Aと同様の復帰補助流路74が形成されている。
【0061】
本実施形態の流量コントローラ82は、
図14に示すように、ハウジング46Bに、ジョイント64、動作速度調整部72及びジョイント66が接続されて構成される。すなわち、シリンダポート38aには、エアシリンダ12に連通する配管を接続するためのジョイント64が接続される。また、バルブポート38bには、動作速度調整部72が接続される。さらに、パイロットポート38dには、ジョイント66が接続される。
【0062】
一方、エンド側の流量コントローラ82Aは、
図10に示すように、ヘッド側の流量コントローラ82と同一の構成となっている。流量コントローラ82Aにおいて、ヘッド側の流量コントローラ82と同一の構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。ただし、エンド側の流量コントローラ82Aの一部の構成については、各符号の末尾に符号Aを付して区別して示す。
【0063】
流量コントローラ82、82Aは以上のように構成され、以下その作用について説明する。
【0064】
本実施形態のハウジング46Bは、
図13Aに示すように、ストロークの途中までは、駆動ピストン60へのパイロット圧の作用下に、スプール52が第1位置に位置し、シリンダポート38aとバルブポート38bとが連通した状態に保たれる。
【0065】
駆動ピストン60のパイロット圧がエンド側のパイロットエア調整部44Aを通じて抜けることで減少することにより、エアシリンダ12がストロークエンドに近づいたタイミングで復帰バネ59(付勢部材)の作用下にスプール52が第2位置に移動する。
図13Bに示すように、スプール52が第2位置に移動すると、シリンダポート38aとエンド側の排気流路86A(
図10参照)とが連通する。そして、エアシリンダ12からの排気エアは、エンド側の排気流量調整部84Aのニードル部84aにより流量が規制されながら徐々に排気口
88Aから排気される。その結果、エアシリンダ12の動作速度が抑制される。
【0066】
本実施形態の流量コントローラ82、82A及び駆動装置10Bは、以下の効果を奏する。
【0067】
流量コントローラ82、82Aの切換弁38、38Aを収容するハウジング46Bは、第2連通溝56bに連通した排気流量調整部84、84A及び排気口88、88Aを有している。これにより、外部の排気口20と連通する配管が不要となり、装置構成を簡素化できる。
【0068】
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。