(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】情報管理システム、情報管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0201 20230101AFI20240123BHJP
【FI】
G06Q30/0201
(21)【出願番号】P 2022503231
(86)(22)【出願日】2021-02-08
(86)【国際出願番号】 JP2021004580
(87)【国際公開番号】W WO2021171987
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】P 2020034043
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】592028846
【氏名又は名称】I-PEX株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100162259
【氏名又は名称】末富 孝典
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【氏名又は名称】榊原 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100146916
【氏名又は名称】廣石 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】緒方 健治
(72)【発明者】
【氏名】武田 聖平
【審査官】藤澤 美穂
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-088372(JP,A)
【文献】国際公開第2018/168672(WO,A1)
【文献】特開2017-221640(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0369847(US,A1)
【文献】再公表特許第2017/094284(JP,A1)
【文献】大崎和彦,香りの嗜好性とフレーバー開発,香りの本,NO.230,2006年06月,p.127-131,ISSN : 0368-6558
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部と、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記
匂い情報生成部で
生成された
前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部と、
前記匂いセンサと前記匂いの発生源との距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記匂い情報生成部で
生成された前
記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、
前記距離情報取得部で取得された前記距離情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、
を備える情報管理システム。
【請求項2】
前記匂いの発生源を撮像する撮像部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報を含む、互いに関連付けられた情報に前記撮像部で撮像された前記発生源の画像を関連付けて記憶する、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部と、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部と、
前記匂いの発生源を撮像する撮像部と、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、前記撮像部で撮像された前記発生源の画像と、を関連付けて記憶する記憶部と、
を備える情報管理システム。
【請求項4】
前記ユーザ情報には、前記ユーザの年齢、性別、地域、体格、生活環境、職業、趣味、体調のうち、少なくとも1つの情報が含まれる、
請求項1
から3のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記匂い情報には、前記匂いの強さが含まれる、
請求項1
から4のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記匂いが漂う空間の環境情報を取得する環境情報取得部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報
を含む、互いに関連付けられた情報に、前記環境情報取得部で取得された前記環境情報を関連付けて記憶する、
請求項1から
5のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項7】
前記環境情報には、気温、湿度、気圧、天候、位置情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれる、
請求項
6に記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記ユーザの生体情報を
取得する生体情報取得部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報
を含む、互いに関連付けられた情報に、前記生体情報取得部で
取得された前記生体情報を関連付けて記憶する、
請求項1から
7のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項9】
前記生体情報には、
前記ユーザの体温、血圧、心拍数、心電図、脳波、呼吸音のうち、少なくとも1つの情報が含まれる、
請求項
8に記載の情報管理システム。
【請求項10】
前記匂いセンサで前記匂いが検出されたときの日時情報を生成する計時部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報
を含む、互いに関連付けられた情報に、前記計時部で生成された日時情報を関連付けて記憶する、
請求項1から
9のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項11】
前記記憶部に記憶された
前記匂い情報、前記ユーザ情報及び前記嗜好情報を含む、互いに関連付けられた情報を参照して、
前記ユーザ情報が示す属性を含む条件が同じであるユーザの匂いに関する分布に基づいて、新規のユーザの匂いに対する嗜好を推定する推定部を備える、
請求項1から
10のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項12】
前記匂い情報生成部、前記ユーザ情報取得部及び前記嗜好情報入力部は、前記ユーザが所有する携帯端末に実装され、
前記記憶部は、前記携帯端末と通信ネットワークを介して接続されるサーバコンピュータに実装されており、
前記匂いセンサは、前記携帯端末に接続されている、
請求項1から
11のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項13】
情報管理システムにより実行される情報管理方法であって、
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成ステップと、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
前記
匂い情報生成ステップで
生成された
前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力ステップと、
前記匂いセンサと前記匂いの発生源との距離情報を取得する距離情報取得ステップと、
前記匂い情報生成ステップで
生成され
た前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得ステップで取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力ステップで入力された前記嗜好情報と、
前記距離情報取得ステップで取得された前記距離情報と、を関連付けて記憶する記憶ステップと、
を含む情報管理方法。
【請求項14】
情報管理システムにより実行される情報管理方法であって、
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成ステップと、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
前記匂い情報生成ステップで生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力ステップと、
前記匂いの発生源を撮像する撮像ステップと、
前記匂い情報生成ステップで生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得ステップで取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力ステップで入力された前記嗜好情報と、前記撮像ステップで撮像された前記発生源の画像と、を関連付けて記憶する記憶ステップと、
を含む情報管理方法。
【請求項15】
匂いセンサに接続されたコンピュータを、
前記匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部、
前記
匂い情報生成部で
生成された
前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部、
前記匂いセンサと前記匂いの発生源との距離情報を取得する距離情報取得部、
前記匂い情報生成部で
生成された前
記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、
前記距離情報取得部で取得された前記距離情報と、を関連付けて記憶する記憶部、
として機能させるプログラム。
【請求項16】
匂いセンサに接続されたコンピュータを、
前記匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部、
前記匂いの発生源を撮像する撮像部、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、前記撮像部で撮像された前記発生源の画像と、を関連付けて記憶する記憶部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム、情報管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
匂いを検出する匂いセンサが様々な場所で用いられている(例えば、特許文献1参照)。匂いセンサを用いれば、匂いを人に感知させる匂い物質を定性的又は定量的に求めることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
匂いには、人の気持ちを良くさせるものや、嫌悪感を持たせるものなど、様々なものがある。同じ匂いであっても、その匂いが好きか嫌いかについては人によって異なる。同じ匂いに対する感じ方の違いは、年齢、性別、体調、および属する文化などの違いが要因の1つとなっていることが知られている。匂いは、社会生活にとってかかせない要素であるため、匂いに対する感じ方の違いとその要因との関係を明かにすることは重要である。しかしながら、匂いに対する感じ方の違いとその要因との関係を分析するための仕組みはいまだ提供されていないのが実情である。
【0005】
本発明は、上記実情の下になされたものであり、匂いに対する感じ方の違いとその要因との関係を分析する仕組みの基礎となるデータを得ることができる情報管理システム、情報管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る情報管理システムは、
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部と、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部と、
前記匂いセンサと前記匂いの発生源との距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、前記距離情報取得部で取得された前記距離情報と、を関連付けて記憶する記憶部と、
を備える。
この場合、前記匂いの発生源を撮像する撮像部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報を含む、互いに関連付けられた情報に前記撮像部で撮像された前記発生源の画像を関連付けて記憶する、
こととしてもよい。
本発明の第2の観点に係る情報管理システムは、
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部と、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部と、
前記匂いの発生源を撮像する撮像部と、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、前記撮像部で撮像された前記発生源の画像と、を関連付けて記憶する記憶部と、
を備える。
【0007】
この場合、前記ユーザ情報には、前記ユーザの年齢、性別、地域、体格、生活環境、職業、趣味、体調のうち、少なくとも1つの情報が含まれる、
こととしてもよい。
【0008】
また、前記匂い情報には、前記匂いの強さが含まれる、
こととしてもよい。
【0009】
前記匂いが漂う空間の環境情報を取得する環境情報取得部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報を含む、互いに関連付けられた情報に、前記環境情報取得部で取得された前記環境情報を関連付けて記憶する、
こととしてもよい。
【0010】
前記環境情報には、気温、湿度、気圧、天候、位置情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれる、
こととしてもよい。
【0011】
前記ユーザの生体情報を取得する生体情報取得部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報を含む、互いに関連付けられた情報に、前記生体情報取得部で取得された前記生体情報を関連付けて記憶する、
こととしてもよい。
【0012】
前記生体情報には、
前記ユーザの体温、血圧、心拍数、心電図、脳波、呼吸音のうち、少なくとも1つの情報が含まれる、
こととしてもよい。
【0015】
前記匂いセンサで前記匂いが検出されたときの日時情報を生成する計時部を備え、
前記記憶部は、前記匂い情報、前記ユーザ情報、前記嗜好情報を含む、互いに関連付けられた情報に、前記計時部で生成された日時情報を関連付けて記憶する、
こととしてもよい。
【0016】
前記記憶部に記憶された前記匂い情報、前記ユーザ情報及び前記嗜好情報を含む、互いに関連付けられた情報を参照して、前記ユーザ情報が示す属性を含む条件が同じであるユーザの匂いに関する分布に基づいて、新規のユーザの匂いに対する嗜好を推定する推定部を備える、
こととしてもよい。
【0017】
前記匂い情報生成部、前記ユーザ情報取得部及び前記嗜好情報入力部は、前記ユーザが所有する携帯端末に実装され、
前記記憶部は、前記携帯端末と通信ネットワークを介して接続されるサーバコンピュータに実装されており、
前記匂いセンサは、前記携帯端末に接続されている、
こととしてもよい。
【0018】
本発明の第3の観点に係る情報管理方法は、
情報管理システムにより実行される情報管理方法であって、
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成ステップと、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
前記匂い情報生成ステップで生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力ステップと、
前記匂いセンサと前記匂いの発生源との距離情報を取得する距離情報取得ステップと、
前記匂い情報生成ステップで生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得ステップで取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力ステップで入力された前記嗜好情報と、前記距離情報取得ステップで取得された前記距離情報と、を関連付けて記憶する記憶ステップと、
を含む。
本発明の第4の観点に係る情報管理方法は、
情報管理システムにより実行される情報管理方法であって、
匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成ステップと、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
前記匂い情報生成ステップで生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力ステップと、
前記匂いの発生源を撮像する撮像ステップと、
前記匂い情報生成ステップで生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得ステップで取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力ステップに入力された前記嗜好情報と、前記撮像ステップで撮像された前記発生源の画像と、を関連付けて記憶する記憶ステップと、
を含む。
【0019】
本発明の第5の観点に係るプログラムは、
匂いセンサに接続されたコンピュータを、
前記匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部、
前記匂いセンサと前記匂いの発生源との距離情報を取得する距離情報取得部、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、前記距離情報取得部で取得された前記距離情報と、を関連付けて記憶する記憶部、
として機能させる。
本発明の第6の観点に係るプログラムは、
匂いセンサに接続されたコンピュータを、
前記匂いセンサから出力された匂いを示す信号に基づいて、匂いの種別を示す匂い情報を生成する匂い情報生成部、
ユーザの属性を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報が示す種別の匂いに対する前記ユーザの好みを示す嗜好情報を入力する嗜好情報入力部、
前記匂いの発生源を撮像する撮像部、
前記匂い情報生成部で生成された前記匂い情報と、前記ユーザ情報取得部で取得された前記ユーザ情報と、前記嗜好情報入力部に入力された前記嗜好情報と、前記撮像部で撮像された前記発生源の画像と、を関連付けて記憶する記憶部、
として機能させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザの匂いに対する好みを示す嗜好情報を、ユーザの属性を示すユーザ情報と関連付けて記憶部に記憶する。このような情報は、匂いに対する感じ方の違いとその要因との関係を表した情報となり、それらの関係を分析するための基礎的な情報となる。したがって、本発明によれば、匂いに対する感じ方の違いとその要因との関係を分析する仕組みの基礎となるデータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】ユーザ情報の詳細な項目の一例を示すツリー図である。
【
図3】匂い情報の詳細な項目の一例を示すツリー図である。
【
図4】記憶部に蓄積される情報の一例を示す表である。
【
図5】ある匂いを好きと答えた人と、嫌いと答えた人の割合を性別毎に示す図である。
【
図6】ある匂いを好きと答えた人と、嫌いと答えた人の割合を年代毎に示す図である。
【
図7】
図1の情報処理部のハードウエア構成を示すブロック図である。
【
図8】
図1の情報管理システムの動作を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の実施の形態2に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図10】本発明の実施の形態3に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図11】環境情報の詳細な項目の一例を示すツリー図である。
【
図12】
図10の記憶部に蓄積される情報の一例を示す表である。
【
図13】本発明の実施の形態4に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図14】生体情報の詳細な項目の一例を示すツリー図である。
【
図15】本発明の実施の形態5に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図16】カメラで匂いの発生源を撮像する様子を示す図である。
【
図17】本発明の実施の形態6に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図18】本発明の実施の形態7に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図19】本発明の実施の形態8に係る情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。各図面においては、同一又は同等の部分に同一の符号を付す。
【0023】
実施の形態1.
図1に示すように、本実施の形態1に係る情報管理システム1は、匂いセンサ2と、情報処理部3と、を備える。
【0024】
匂いセンサ2は、匂いを検出するセンサであり、臭気センサとも呼ばれている。具体的には、匂いセンサ2は、人に匂いを感じさせる匂い物質tを吸着する感応膜2aを有している。感応膜2aには、化学修飾を施した金属や、金属酸化物半導体や、脂質膜など、様々なものがある。本実施の形態では、匂い物質tを吸着させる受容体を有するものであれば感応膜として用いることができ、その種類には特に制限されない。
【0025】
感応膜2aは、匂いセンサ2に設けられた構造体又は電気回路中に挿入されている。匂い物質tが感応膜2aに吸着すれば、感応膜2aの重量等が変化して、感応膜2aを含む構造体又は感応膜2aが実装された電気回路の物理特性が変化する。構造体の物理特性には、例えば、感応膜2aが取り付けられた構造体の振動周波数、屈折率、蛍光強度、温度がある。また、感応膜2aを含む電気回路の物理特性には、電気伝導度、抵抗値、インピーダンス、電位差、キャパシタンスがある。匂いセンサ2は、この構造体又は電気回路の物理特性の変化で、匂いを検出する。本実施の形態に係る情報管理システム1は、このような物理特性の種類には限定されない。
【0026】
匂いセンサ2は、このような物理特性の変化を示す信号を出力する。例えば、匂いを放つ発生源Tが近くにあり、発生源Tから発せられる匂い物質tが感応膜2aに吸着すると、感応膜2aの物理特性を示す信号のレベルが変化する。この信号のレベルの変化により、その匂い物質tの付着を検出することができる。
【0027】
なお、匂いセンサ2は、複数種類の感応膜2aを有し、一度に複数種類の匂い物質tを検出可能であってもよい。また、匂いセンサ2が、感応膜2aを交換可能なカートリッジを備えており、カートリッジを交換することにより、検出可能な匂い物質tを変更できるようになっていてもよい。このようにすれば、匂いセンサ2により、多種多様な匂いを検出することが可能となる。
【0028】
また、匂いに対応する匂い物質tが複数種類あり、特定するのに複数種類の感応膜2aを要する匂いもある。この場合、匂いセンサ2は、複数種類の感応膜2aにおける物理特性の変化を示す信号を検出して出力する。
【0029】
情報処理部3は、情報処理を行う情報処理装置である。情報処理部3は、匂いセンサ2と通信可能に接続されている。情報処理部3は、匂いセンサ2から、感応膜2aの物理特性の変化を示す信号を入力する。
【0030】
より具体的には、
図1に示すように、情報処理部3は、匂い情報生成部10と、嗜好情報入力部11と、ユーザ情報取得部12と、情報統合部13と、記憶部20と、を備える。
【0031】
匂い情報生成部10は、匂いセンサ2から出力された感応膜2aの物理特性の変化を示す信号を入力する。匂い情報生成部10には、感応膜2aに吸着する匂い物質tに係る匂いの種別を示す情報を予め記憶している。匂い情報生成部10は、匂いセンサ2から入力された信号と、匂いの種別を示す情報とを対応づけて、匂いセンサ2で検出された匂いの種別を示す匂い情報を生成する。
【0032】
このように、匂い情報生成部10で生成される匂い情報には、基本的には匂いの種別が含まれる。匂いの種別には、様々なものがある。例えば、花、化粧品、食べ物、飲み物、体臭、生物の匂いなどがある。また、匂いの種別は、匂い物質tそのものであってもよい。本実施の形態では、匂いの種別に特に制限はない。
【0033】
なお、匂い情報としては、
図3に示すように、匂いの種別に加えその強さを含むようにしてもよい。匂いの強さは、匂いセンサ2の信号における感応膜2aの物理特性の変化量に応じて定めることができる。すなわち、物理特性の変化量が閾値より大きい場合には、その匂いは強いものとし、閾値以下である場合には、匂いは弱いものとすることができる。
【0034】
なお、匂いセンサ2が、検出される匂い物質tの種別、すなわち匂いの種別の情報を含む信号を匂い情報生成部10に送るようにしてもよい。この場合、匂い情報生成部10は、入力した信号が示すデータを、匂いの種別を示す匂い情報として、記憶部20に記憶される情報の形式に変換するだけでよい。
【0035】
嗜好情報入力部11は、匂いセンサ2で検出された匂いに対するユーザの好みを示す嗜好情報を入力する。嗜好情報は、ユーザがその匂いを好きであるか嫌いであるかを示す情報となる。情報処理部3には、後述するように、ハードウエアとして、ユーザの操作を入力可能な様々なマンマシンインターフェイス(
図7参照)が設けられている。嗜好情報入力部11は、そのようなマンマシンインターフェイスを介して、嗜好情報を入力する。なお、嗜好情報には、匂いが好きであるか、嫌いであるか以外に、どちらでもないことを示す情報を含むようにしてもよい。
【0036】
ユーザ情報取得部12は、ユーザの属性を示すユーザ情報を取得する。ユーザ情報には、
図2に示すように、ユーザの年齢、性別、地域、体格、生活環境、職業、趣味、体調のうち、少なくとも1つを示す情報が含まれる。ここで、地域は、ユーザと関連性が深い地域である。地域には、例えば、出生地、居住地、勤務地などが含まれる。また、体格には、身長及び体重などが含まれる。また、生活環境には、住居(マンションか一軒家か)、家族構成、食事などが含まれる。職業には、その内容や勤務時間(月当たり、1日当たり、残業時間)などが含まれる。なお、職業には、デスクワークであるか力作業であるかなど、その職業の特性を示す情報が含まれるようにしてもよい。無職、学生なども、この職業の属性として含め得る。趣味には、その趣味の内容や趣味にさく時間が含まれる。体調には、気分が悪いか、飲酒状態か、患っている病気などの情報が含まれる。
【0037】
なお、ユーザ情報は、
図2に示すものには限定されない。ユーザ個人が有するあらゆる属性が含まれ得る。
【0038】
ユーザ情報取得部12は、上述のようなマンマシンインターフェイスを介して入力されるようにしてもよい。また、情報処理部3がユーザ情報記憶部50を備えており、ユーザ情報がユーザ情報記憶部50に予め記憶されている場合には、ユーザ情報取得部12は、ユーザ情報記憶部50からユーザ情報を読み取って取得するようにしてもよい。なお、体調などの現在の状況については、ユーザがマンマシンインターフェイスを介して入力するようになる。
【0039】
情報統合部13は、匂い情報生成部10で生成された匂いを示す匂い情報と、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報と、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報と、を入力し、関連付けて1つの情報に統合する。情報統合部13は、統合された情報を記憶部20に記憶する。ここで、「関連付けて」とは、複数の情報が、他の情報とともに蓄積された場合であっても、一方の情報から、残りの情報にアクセス可能な状態に複数の情報を結びつけることをいう。このようにすれば、例えば、特定のユーザ情報をキーとして、対応する匂い情報、嗜好情報にアクセスすることができる。また、匂い情報から、対応するユーザ情報、嗜好情報にアクセスすることができる。また、嗜好情報から、匂い情報、ユーザ情報にアクセスすることができる。
【0040】
記憶部20は、リレーショナルデータベースである。記憶部20は、匂い情報生成部10で生成された匂いを示す匂い情報と、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報と、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報と、を関連付けて記憶する。
図1では、識別番号D1~D8が付与された統合情報までが、記憶部20に蓄積されている様子が示されている。このように、互いに関連付けられた情報に同じ識別番号を付与すれば、多くの情報の中から、関連付けられた情報を抽出することが可能となる。なお、識別番号は情報毎にユニークな番号であればよい。
【0041】
なお、情報統合部13はなくてもよい。この場合には、匂い情報生成部10、嗜好情報入力部11及びユーザ情報取得部12のそれぞれが、記憶部20の匂い情報、嗜好情報及びユーザ情報を、同じ識別番号のそれぞれの記憶エリアに書き込むようにしてもよい。
【0042】
このような統合された情報の蓄積により、例えば、
図4に示すような情報が収集される。
図4では、統合された情報が匂い毎にまとめて示されている。例えば、匂いの種別A、B、C毎に、複数のユーザ各々が、好きか嫌いか、ユーザの年齢、性別、地域などが、関連付けて記憶されている。
【0043】
記憶部20に蓄積された情報から、匂いに対する個人の様々な嗜好を分析することができる。例えば、
図5に示すように、匂いAに対し、好きであると答えた人と、嫌いであると答えた人との割合を、男女別に求めることができる。また、
図6に示すように、匂いAに対し、好きであると答えた人と、嫌いであると答えた人との割合を、年代別に求めることができる。この他、地域別、体格別、生活環境、職業、趣味、体調などによっても、好きな匂いと嫌いな匂いについての割合を求めることができる。
【0044】
上述のような、匂い情報生成部10、嗜好情報入力部11、ユーザ情報取得部12、情報統合部13及び記憶部20等の機能を実現すべく、
図7に示すように、情報処理部3は、プロセッサ31、主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37、カメラ38、通信回路39及びタイマ40を、ハードウエアとして備えている。主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37、カメラ38、通信回路39及びタイマ40は、いずれも内部バス30を介してプロセッサ31に接続されている。
【0045】
プロセッサ31は、CPU(Central Processing Unit)等から構成されたプログラムを実行するユニットである。このプロセッサ31が、外部記憶部33に記憶されているプログラム41に従って匂い情報生成部10、嗜好情報入力部11、ユーザ情報取得部12及び情報統合部13等の処理を実行することにより、
図1に示す情報処理装置としての情報処理部3の機能が実現される。
【0046】
主記憶部32は、RAM(Random-Access Memory)等から構成されている。主記憶部32には、外部記憶部33に記憶されているプログラム41がロードされる。この他、主記憶部32は、プロセッサ31の作業領域(情報の一時記憶領域)として用いられる。
【0047】
外部記憶部33は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD-RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD-RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリから構成される。外部記憶部33には、プロセッサ31に実行させるためのプログラム41があらかじめ記憶されている。また、外部記憶部33は、プロセッサ31の指示に従って、このプログラム41の実行の際に用いられる情報をプロセッサ31に供給し、プロセッサ31から供給された情報を記憶する。
【0048】
操作部34は、キーボード及びマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボードおよびポインティングデバイス等を内部バス30に接続するインターフェイス装置から構成されている。操作部34を介して、ユーザが操作した内容に関する情報がプロセッサ31に入力される。
【0049】
表示部35は、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などから構成される。ユーザが嗜好情報又はユーザ情報を入力する場合は、入力用の画面が表示される。なお、操作部34と表示部35とを、一体化してタッチパネルとすることも可能である。
【0050】
音声入力部36は、ユーザの音声等を入力するマイクロフォンである。音声入力部36は、ユーザが音声により情報を入力するのに用いられる。
【0051】
音声出力部37は、スピーカである。音声出力部37は、ユーザに情報の入力を促す音声等を出力する。本実施の形態では、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37が、マンマシンインターフェイスに相当する。
【0052】
カメラ38は、画像又は映像を撮像可能なカメラである。カメラ38は、後述のように、発生源Tの撮像に用いられる。
【0053】
通信回路39は、無線又は有線の通信ネットワークと接続される。通信ネットワークを介して他のコンピュータと通信を行うインターフェイス回路である。なお、この通信ネットワークには、例えば、後述する
図9における通信ネットワーク4がある。
【0054】
タイマ40は、計時を行う。プロセッサ31は、現在の時刻情報又は日時情報を必要とするときは、タイマ40が計時する時刻情報又は日時情報を得る。
【0055】
次に、本実施の形態に係る情報管理システム1の動作について
図8のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
図8に示すように、まず、情報管理システム1は、匂いの検出のための準備を行う(ステップS1)。ここでは、例えば、サンプルとしての匂いを発する発生源Tを用意する。なお、元々匂いがある場所では、そのような発生源Tを用意する必要はない。さらに、ここでは、匂いセンサ2の状態を、発生源Tから発せられる匂いを検出可能な状態に設定する。例えば、匂いセンサ2のカートリッジを交換したり、感応膜2aからすでについた匂い物質tを脱離させたりするなどの処理を行って、匂いセンサ2が新たに匂いを検出可能な初期状態とする。
【0057】
検出の準備が終了すると、情報管理システム1の匂いセンサ2及び情報処理部3は、動作を開始する(ステップS2)。具体的には、匂いセンサ2は、感応膜2aを含む構造体又は電気回路の物理特性の変化を示す信号の出力を開始する。これに対して、情報処理部3の匂い情報生成部10は、匂いセンサ2から出力される信号の入力を開始する。ここで、匂い物質tが、感応膜2aに付着すれば、信号のレベルが変化する。匂いセンサ2は、このようにして、匂いを検出し、感応膜2aの変化を示す信号を出力する(匂い検出ステップ)。
【0058】
続いて、情報処理部3の匂い情報生成部10は、匂いセンサ2から入力する信号のレベルの変化を監視しつつ、匂いが検出されるまで待つ(ステップS3;No)。匂いが検出されると(ステップS3;Yes)、情報処理部3の匂い情報生成部10は、匂いセンサ2から入力された信号に基づいて、匂い情報を生成する(ステップS4)。
【0059】
続いて、情報処理部3のユーザ情報取得部12は、ユーザの属性を示すユーザ情報を取得する(ステップS5;ユーザ情報取得ステップ)。具体的には、ユーザ情報取得部12は、情報処理部3の表示部35に、ユーザ情報の入力画像を表示させる。この入力画像は、例えば年齢、性別、体調等の入力を促す文言が表示する画像又は年齢、性別、体調等を選択するための画像である。ユーザは、表示された入力画像を見ながら、操作部34を操作して、年齢、性別、体調等の情報を入力又は選択する操作を行う。
【0060】
なお、ユーザ情報記憶部50にすでにユーザ情報が記憶されている場合には、ユーザ情報取得部12は、ユーザ情報記憶部50に記憶されたユーザ情報を読み取ることにより、ユーザ情報を取得する。また、音声出力部37からの音声出力により、ユーザに年齢、性別、体調等の入力を促し、音声入力部36への音声入力により、ユーザが、年齢、性別、体調等の情報を入力するようにしてもよい。
【0061】
続いて、情報処理部3の嗜好情報入力部11は、上述の匂い検出ステップで検出された匂いに対するユーザの好みを示す嗜好情報を入力する(ステップS6;嗜好情報入力ステップ)。具体的には、ユーザ情報取得部12は、情報処理部3の表示部35に、嗜好情報の入力画像を表示させる。この入力画像は、例えばこの匂いが好きか、嫌いかを選択するための画像である。ユーザは表示部35に表示された入力画像を見ながら、操作部34を操作して、この匂いが好きか、嫌いかを入力する。なお、ここでも、音声出力部37による音声出力、音声入力部36による音声入力が可能である。
【0062】
続いて、情報処理部3の情報統合部13は、ステップS4で生成された匂い情報と、ステップS5で取得されたユーザ情報と、ステップS6で入力された嗜好情報と、を関連付けてこれらの統合情報を生成し、記憶部20に記憶する(ステップS7;記憶ステップ)。ステップS7実行後は、ステップS1に戻る。
【0063】
上述したステップS1~S7は繰り返され、その繰り返しの都度、記憶部20に統合情報が蓄積される。この間、匂いの発生源Tを変更してもよい。また、その変更に合わせてステップS1において匂いセンサ2の設定が変更される場合がある。なお、ステップS4~S6は、順不同であり、並行して行われるようにしてもよい。
【0064】
記憶部20に蓄積された情報から、様々な分析結果を得ることができる。例えば、特定の匂いが、ある年代の男性に好かれる一方で、同じ年代の女性には嫌われる傾向があることなどがわかる。また、匂いによっては、男性女性問わず、全ての年代に好かれたり、嫌われたりすることなどを特定することができる。また、体格、生活環境、職業、趣味によっても、匂いに対する嗜好が大きく変わること、飲酒状態、病気を患っている状態では、同じ年代、性別の人間であっても、匂いに対する好みが大きく変わることなどを分析結果として求めることができる。このような分析結果は、商品の開発、イベントの開催等で利用することができる。
【0065】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図9に示すように、本実施の形態に係る情報管理システム1は、匂い情報生成部10、嗜好情報入力部11、ユーザ情報取得部12、情報統合部13、記憶部20及びユーザ情報記憶部50を備える点は、上記実施の形態1に係る情報管理システム1と同じである。
【0066】
本実施の形態では、匂い情報生成部10、嗜好情報入力部11、ユーザ情報取得部12及び情報統合部13は、ユーザが所有する携帯端末6に実装されている。また、記憶部20は、その携帯端末6と通信ネットワーク4を介して接続されるサーバコンピュータ7に実装されている。匂いセンサ2は、携帯端末6に接続されている。
【0067】
本実施の形態においても、匂いセンサ2は、匂いを検出する。また、携帯端末6において、匂い情報生成部10は、匂いセンサ2から入力される信号から匂い情報を生成する。嗜好情報入力部11は、匂いセンサで検出された匂いに対するユーザの好みを示す嗜好情報を入力する。ユーザ情報取得部12は、ユーザの属性を示すユーザ情報を取得する。情報統合部13は、匂い情報、嗜好情報及びユーザ情報を関連付けて、それらの統合情報を生成する。情報統合部13は、統合情報を、通信ネットワーク4を介して、サーバコンピュータ7へ送る。なお、本実施の形態では、情報処理部として、ユーザ個人が所持する携帯端末6を用いる。このような携帯端末6では、ユーザ情報記憶部50に多くのユーザ個人に関するユーザ情報が記憶されている。ユーザ情報取得部12は、そのユーザ情報の大部分を、ユーザ情報記憶部50から取得することができる。
【0068】
サーバコンピュータ7は、情報書き込み部21を備える。情報書き込み部21は、通信ネットワーク4を介して送られた統合情報を受信する。情報書き込み部21は、受信した統合情報を、記憶部20に記憶する。すなわち、記憶部20は、匂い情報生成部10で生成された匂い情報と、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報と、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報と、を関連付けて記憶する。
【0069】
なお、携帯端末6及びサーバコンピュータ7のハードウエア構成は、
図7に示す情報処理部3のハードウエア構成と基本的には同じである。ただし、サーバコンピュータ7については、音声入力部36、音声出力部37及びカメラ38については不要である。
【0070】
通信ネットワーク4には、それぞれユーザが異なる複数の携帯端末6が接続されており、各携帯端末6には、匂いセンサ2が接続されている。ユーザは、携帯端末6及び匂いセンサ2を用いて、匂い検出と嗜好情報の入力を行う。携帯端末6の情報統合部13は、匂い情報、嗜好情報及びユーザ情報が統合された統合情報を、通信ネットワーク4を介してサーバコンピュータ7に送る。サーバコンピュータ7の情報書き込み部21は、統合情報を、記憶部20に書き込んで、情報を蓄積する。
【0071】
このように、通信ネットワーク4を介して接続可能な携帯端末6を用いて情報を収集するようにすれば、多数のユーザから情報を収集することができるので、蓄積された情報の統計的な信頼性を向上することができる。この結果、この情報を用いた分析結果を精度の高いものとすることができる。
【0072】
本実施の形態によれば、携帯端末6を用いるので、場所を選ばずに、移動して、匂いの検出等を行うことができる。
【0073】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
図10に示すように、本実施の形態に係る情報管理システム1は、匂いセンサ2と、情報処理部3と、を備える点では、上記実施の形態1に係る情報管理システム1の構成と同じである。この情報管理システム1は、環境センサ14をさらに備える。環境センサ14は、匂いが漂う空間の環境情報を検出する。
【0074】
情報処理部3には、環境センサ14が接続されている。この環境情報には、
図11に示すように、気温、湿度、気圧、天候、位置情報の少なくとも1つの情報が含まれる。なお、位置情報には、地図(平面地図)上の位置情報に加え、高度の情報も含まれる。しかしながら、環境情報は、これには限られない。例えば、花粉のとび方に関する情報、PM2.5の濃度に関する情報又は光化学スモッグに関する情報を含むようにしてもよい。
【0075】
情報処理部3は、環境情報取得部15を備える。環境情報取得部15は、環境センサ14で検出された環境情報を取得する。情報統合部13は、匂い情報生成部10で生成された匂い情報、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報に、環境情報取得部15で取得された環境情報を関連付けて統合情報を生成し、その統合情報を記憶部20に記憶する。
【0076】
記憶部20には、例えば、
図12に示すような情報が記憶される。このようにすれば、例えば気温、湿度が所定範囲で、天候が晴れの場合において、複数のユーザがある匂いをどう感じているかを統計的に把握することが可能となる。
【0077】
人の匂いに対する感じ方は、そのときの温度、湿度などの環境によって左右される。そのため、その匂いが好きか嫌いかという嗜好情報を、環境情報と関連付けて記憶し、蓄積すれば、蓄積された情報に基づいて、環境が人の匂いに対する感じ方にどのような影響を与えるかを分析することが可能となる。
【0078】
例えば、ある匂いについて、湿度が低い状態では特定の年代の男性に好きな人が多い匂いであっても、湿度が高い状態では、好きな人が少なくなるなどの知見を得ることが可能となる。
【0079】
なお、実際には、環境センサ14を設けなくてもよい。この場合には、環境情報取得部15は、ユーザの操作入力により、環境情報を取得するようにしてもよいし、通信ネットワーク4(
図9参照)を介して環境情報を取得するようにしてもよい。
【0080】
なお、本実施の形態では、環境情報取得部15は、
図7のプロセッサ31がプログラム41を実行することにより、その機能が実現される。
【0081】
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
図13に示すように、本実施の形態に係る情報管理システム1は、匂いセンサ2と、情報処理部3と、を備える点では、上記実施の形態1に係る情報管理システム1の構成と同じである。この情報管理システム1は、生体センサ16をさらに備える。生体センサ16は、ユーザの生体情報を検出する。
【0082】
情報処理部3には、生体センサ16が接続されている。この生体情報には、
図14に示すように、体温、血圧、心拍数、心電図、脳波、呼吸音のうち、少なくとも1つの情報が含まれる。しかしながら、生体情報はこれには限られない。人体で観測可能なその健康状態に関する指標であれば、全て含まれ得る。
【0083】
情報処理部3は、生体情報取得部17を備える。生体情報取得部17は、生体センサ16で検出されたユーザの生体情報を取得する。情報統合部13は、匂い情報生成部10で生成された匂い情報、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報に、生体情報取得部17で検出された生体情報を関連付けて統合情報を生成し、その統合情報を記憶部20に記憶する。
【0084】
記憶部20に記憶された情報を参照すれば、例えば体温が38度以上あるユーザがある匂いをどう感じているかを統計的に把握することが可能となる。
【0085】
人の匂いに対する感じ方は、そのときの身体の健康状態によっても左右される。そのため、その匂いが好きか嫌いかという嗜好情報を、身体の状態を示す生体情報と関連付けて記憶し、蓄積すれば、蓄積された情報に基づいて、身体の状態が人の匂いに対する感じ方にどのような影響を与えるかを分析することが可能となる。
【0086】
例えば、ある匂いについて、体調が良い状態では特定の年代の男性に好きな人が多い匂いであっても、体調が悪い状態では、好きな人が少なくなるなどの知見を得ることが可能となる。
【0087】
なお、実際には、生体センサ16を設けなくてもよい。この場合には、生体情報取得部17は、例えばユーザの操作入力により生体情報を取得してもよいし、通信回路39(
図7)を介した情報通信により、ユーザの身体検査情報を有する外部コンピュータからユーザの生体情報を取得するようにしてもよい。
【0088】
なお、本実施の形態では、生体情報取得部17は、
図7のプロセッサ31がプログラム41を実行することにより、その機能が実現される。
【0089】
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5について説明する。
図15に示すように、本実施の形態に係る情報管理システム1は、匂いセンサ2と、情報処理部3と、を備える点では、上記実施の形態1に係る情報管理システム1の構成と同じである。この情報管理システム1は、距離センサ60をさらに備える。距離センサ60は、匂いセンサ2と匂いの発生源Tとの距離情報を検出する。
【0090】
情報処理部3には、距離センサ60が接続されている。情報処理部3は、距離情報取得部61を備える。距離情報取得部61は、距離センサ60で検出された距離情報を取得する。情報統合部13は、匂い情報生成部10で生成された匂い情報、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報に、距離情報取得部61で検出された距離情報を関連付けて統合情報を生成し、その統合情報を記憶部20に記憶する。
【0091】
距離センサ60としては、カメラ38(
図7参照)を用いることができる。
図16に示すように、カメラ38は、匂いセンサ2に近接配置されている。したがって、距離情報取得部61は、カメラ38で撮像された画像に基づいて、匂いセンサ2と匂いの発生源Tとの距離L(距離情報)を取得する。この距離情報は厳密なものである必要はなく、数mのような数値で表現してもよいし、遠い、近いというように表現されたものであってもよい。カメラ38を複眼カメラとすれば、三角測量法に基づいて距離を正確に検出することが可能となる。
【0092】
このように、距離情報も、匂い情報、嗜好情報、ユーザ情報に関連付けて記憶するようにすれば、匂いの発生源Tとの距離に伴う、匂いに対するユーザの嗜好を分析することができる。
【0093】
もちろん、距離センサ60には、カメラ以外の別のセンサを用いることにしてもよい。例えば、超音波センサなどを用いることができる。
【0094】
なお、本実施の形態では、距離情報取得部61は、
図7のプロセッサ31がプログラム41を実行することにより、その機能が実現される。
【0095】
実施の形態6.
次に、本発明の実施の形態6について説明する。
図17に示すように、本実施の形態に係る情報管理システム1は、匂いセンサ2と、情報処理部3と、を備える点では、上記実施の形態1に係る情報管理システム1の構成と同じである。
【0096】
本実施の形態に係る情報管理システム1は、撮像部62を備えている点が、上記実施の形態に係る情報管理システム1と異なる。撮像部62は、
図16に示すように、匂いの発生源Tを撮像する。情報統合部13は、匂い情報生成部10で生成された匂い情報、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報に、撮像部62で撮像された発生源Tの画像を関連付けて記憶部20に記憶する。
【0097】
このようにすれば、匂い情報、嗜好情報及びユーザ情報と、その匂いの発生源Tの画像とを関連付けて記憶することができる。このようにすれば、同じ匂いではあるが、発生源Tの状態が人の匂いに対する感じ方にどう影響するかなどを分析することが可能となる。
【0098】
なお、本実施の形態では、撮像部62は、
図7のプロセッサ31がプログラム41を実行して、カメラ38を制御することにより、その機能が実現される。
【0099】
実施の形態7.
次に、本発明の実施の形態7について説明する。
図18に示すように、本実施の形態に係る情報管理システム1は、計時部70を備えている点が、上記実施の形態に係る情報管理システム1と異なる。
【0100】
計時部70は計時、すなわち匂いセンサ2で匂いが検出されたときの日時情報の生成を行う。情報統合部13は、匂い情報生成部10で生成された匂い情報、ユーザ情報取得部12で取得されたユーザ情報、嗜好情報入力部11に入力された嗜好情報に、計時部70で計時された日時情報を関連付けて記憶部20に記憶する。
【0101】
人の匂いに対する感じ方は、日時によっても左右される。したがって、その匂いが好きか嫌いかという嗜好情報を、匂いをかいだときの日時と関連付けて記憶し、蓄積すれば、蓄積された情報に基づいて、時間帯が人の匂いに対する感じ方にどのような影響を与えるかを分析することが可能となる。
【0102】
なお、本実施の形態では、計時部70は、
図7のプロセッサ31がプログラム41を実行して、タイマ40から日時情報を読み取ることにより、その機能が実現される。
【0103】
以上説明したように、上記実施の形態では、匂い情報、嗜好情報、ユーザ情報に加え、環境情報、生体情報、距離情報、画像、日時情報を関連付けて記憶したが、本発明はこれには限られない。生体情報、距離情報、画像、日時情報の全て、又は少なくとも1つを匂い情報、嗜好情報、ユーザ情報に関連付けて記憶するようにしてもよい。
【0104】
実施の形態8.
次に、本発明の実施の形態8について説明する。
図19に示すように、本実施の形態に係る情報管理システム1は、推定部80を備えている点が、上記実施の形態に係る情報管理システム1と異なる。
【0105】
推定部80は、ユーザ情報取得部12から、新規なユーザのユーザ情報を入力する。なお、本実施の形態では、記憶部20への新たな統合情報の記憶は行われてはいない。
【0106】
推定部80は、記憶部20に記憶された情報を参照して、新規のユーザの匂いに対する嗜好を推定する。例えば、新規のユーザの年齢、性別などを入力すると、推定部80は、同じ年齢層、性別の匂いに関する分布に基づいて、新規のユーザが属する年齢層、性別が好む匂い、嫌いな匂いを、推定する。
【0107】
推定部80における推定は、様々な手法を用いて行うことができる。例えば、統計的手法を用いて、新規なユーザの匂いに対する嗜好を推定することができる。この場合、ユーザのユーザ情報に加え、環境情報、生体情報、距離情報、画像、日時情報を加味して、推定するようにしてもよい。また、推定部80が、記憶部20に記憶された情報に基づく機械学習、深層学習が可能な学習システムを有し、その学習システムに新規なユーザのユーザ情報、環境情報、生体情報、距離情報、画像、日時情報を入力することにより、推定結果を得るようにしてもよい。
【0108】
なお、本実施の形態では、推定部80は、
図7のプロセッサ31がプログラム41を実行することにより、その機能が実現される。
【0109】
上記各実施の形態に係る情報管理システム1は、人の匂いの感じ方に関して様々な分析を行うことが可能である。例えば、ある年齢層については好きと答えた人が多い匂いについては、その年齢層向けの商品の匂いとして採用することができる。また、年齢、性別等に関係なく、好きと答えた人が多い匂いについては、不特定多数の人向けの匂いとして採用することが可能となる。
【0110】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、ユーザがその匂いが好きであるか嫌いであるかを示す嗜好情報を、ユーザの属性を示すユーザ情報と関連付けて、統合された情報として記憶部20に記憶する。このような情報は、匂いに対する感じ方の違いとその要因との関係を表した情報となり、それらの関係を分析するための基礎的な情報となる。したがって、本実施の形態によれば、匂いに対する感じ方の違いとその要因との関係を分析する仕組みの基礎となるデータを得ることができる。
【0111】
上記実施の形態3~8に示す情報管理システム1の構成を、
図9に示すように、携帯端末6とサーバコンピュータ7の構成に変形することも可能である。上記実施の形態8に係る情報管理システム1では、推定部80の出力は、新規のユーザが所有する携帯端末6に送信するようにしてもよい。
【0112】
また、匂いセンサ2は、情報処理部3に組み込まれるようにしてもよい。環境センサ14、生体センサ16についても同様である。
【0113】
また、上記各実施の形態では、一度に検出される匂いを1つとしたが、本発明はこれには限られない。一度に2種類以上の匂いが検出される場合もある。この場合には、2種類以上の匂いに関する匂い情報が、関連付けて記憶部20に記憶されるようになる。
【0114】
また、追加される情報は、環境情報、生体情報、距離情報、発生源Tの画像、日時情報には限られない。例えば、匂いが検出された場所などを、統合情報に関連づけて記憶するようにしてもよい。匂いの感じ方を変える要因となるものは、すべてこの情報に含まれ得る。
【0115】
また、情報処理部3は、上述のように、携帯端末及びパーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータを用いて実現してもよいし、専用の装置として実現してもよい。
【0116】
その他、情報処理部3のハードウエア構成やソフトウエア構成は一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0117】
プロセッサ31、主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37、カメラ38、通信回路39、タイマ40及び内部バス30などから構成される情報処理部3の処理を行う中心となる部分は、上述のように、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な一時的でない記録媒体(フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する情報処理部3を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで情報処理部3を構成してもよい。
【0118】
コンピュータの機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0119】
搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)にコンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介してコンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0120】
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【0121】
なお、本願については、2020年2月28日に出願された日本国特許出願2020-34043号を基礎とする優先権を主張し、本明細書中に日本国特許出願2020-34043号の明細書、請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は、匂いに対するユーザの嗜好の違いを分析することが可能となる。
【符号の説明】
【0123】
1 情報管理システム、2 匂いセンサ、2a 感応膜、3 情報処理部、4 通信ネットワーク、6 携帯端末、7 サーバコンピュータ、10 匂い情報生成部、11 嗜好情報入力部、12 ユーザ情報取得部、13 情報統合部、14 環境センサ、15 環境情報取得部、16 生体センサ、17 生体情報取得部、20 記憶部、21 情報書き込み部、30 内部バス、31 プロセッサ、32 主記憶部、33 外部記憶部、34 操作部、35 表示部、36 音声入力部、37 音声出力部、38 カメラ、39 通信回路、40 タイマ、41 プログラム、50 ユーザ情報記憶部、60 距離センサ、61 距離情報取得部、62 撮像部、70 計時部、80 推定部、T 発生源、t 匂い物質