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  • 特許-放射線画像解析装置及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】放射線画像解析装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20240101AFI20240123BHJP
【FI】
A61B6/00 330A
A61B6/00 350B
A61B6/00 350C
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023072945
(22)【出願日】2023-04-27
【審査請求日】2023-08-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年9月22日第2回日本びまん性肺疾患研究会プログラム抄録集において発表
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】角森 昭教
(72)【発明者】
【氏名】野間 惠之
(72)【発明者】
【氏名】上山 維晋
【審査官】亀澤 智博
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-151232(JP,A)
【文献】特開2021-146012(JP,A)
【文献】国際公開第2023/063318(WO,A1)
【文献】特表2021-505258(JP,A)
【文献】特開2019-187862(JP,A)
【文献】国際公開第2017/183958(WO,A1)
【文献】特開2016-214725(JP,A)
【文献】国際公開第2007/046220(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 - 6/14
A61B 5/08 - 5/097
G06T 1/00 , 7/00
G16H 30/00 -30/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者の胸部の第1の放射線動態画像から抽出された第1の特徴量と、前記被検者に対する、前記第1の放射線動態画像が撮影された時期よりも過去の呼吸機能検査の検査結果情報とに基づいて、前記第1の放射線動態画像の撮影と同時期の前記被検者の呼吸機能を推定する推定手段、
を備える放射線画像解析装置。
【請求項2】
前記第1の特徴量は、呼吸に伴って動く特定の構造物の領域の特徴量である、請求項1に記載の放射線画像解析装置。
【請求項3】
前記第1の特徴量は、肺野領域の面積、横隔膜の変位、気管径変化量又は肺野領域内の濃度変化率である、請求項1に記載の放射線画像解析装置。
【請求項4】
前記過去の呼吸機能検査は、前記被検者の初診時又は最新の呼吸機能検査である、請求項1に記載の放射線画像解析装置。
【請求項5】
前記呼吸機能検査は、FVC又はFEV1.0を測定する検査を含み、
前記推定手段は、前記呼吸機能としてFVC又はFEV1.0を推定する、請求項1に記載の放射線画像解析装置。
【請求項6】
前記推定手段は、さらに、前記呼吸機能検査と同時期に撮影された前記被検者の胸部の第2の放射線動態画像から抽出された第2の特徴量に基づいて、前記被検者の呼吸機能を推定する、請求項1に記載の放射線画像解析装置。
【請求項7】
前記推定手段は、さらに、前記被検者の属性情報に基づいて、前記被検者の呼吸機能を推定する、請求項1に記載の放射線画像解析装置。
【請求項8】
コンピューターを、
被検者の胸部の第1の放射線動態画像から抽出された第1の特徴量と、前記被検者に対する、前記第1の放射線動態画像が撮影された時期よりも過去の呼吸機能検査の検査結果情報とに基づいて、前記第1の放射線動態画像の撮影と同時期の前記被検者の呼吸機能を推定する推定手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像解析装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、呼吸機能を測定する方法としてスパイロメトリーが用いられている。しかし、スパイロメトリーは、患者への負担が大きい。特に、呼吸機能を経過観察するにあたり、スパイロメトリーを複数回行うとなると、患者への負担がより一層大きくなる。また、経過観察中に病状が悪化した場合には、スパイロメトリーでの呼吸機能検査が困難となる。
【0003】
スパイロメトリーに代わり、胸部の動態撮影で取得した動態画像から、呼吸機能を推定する方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。動態撮影は、スパイロメトリーに比べて侵襲性が低く、患者の負担が少ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-187862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、経過観察にあたり、例えば、術前術後などの呼吸機能の変化をとらえるには、呼吸機能をより正確に推定することが必要である。また、スパイロメトリーから動態撮影へ検査を置き換えるにあたり、検査の信頼性の観点から、推定精度を高める必要がある。
【0006】
本発明は、動態撮影で取得した動態画像から呼吸機能を推定するにあたり、推定精度を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の放射線画像解析装置は、
被検者の胸部の第1の放射線動態画像から抽出された第1の特徴量と、前記被検者に対する、前記第1の放射線動態画像が撮影された時期よりも過去の呼吸機能検査の検査結果情報とに基づいて、前記第1の放射線動態画像の撮影と同時期の前記被検者の呼吸機能を推定する推定手段、
を備える。
【0008】
また、本発明のプログラムは、
被検者の胸部の第1の放射線動態画像から抽出された第1の特徴量と、前記被検者に対する、前記第1の放射線動態画像が撮影された時期よりも過去の呼吸機能検査の検査結果情報とに基づいて、前記第1の放射線動態画像の撮影と同時期の前記被検者の呼吸機能を推定する推定手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、動態撮影で取得した動態画像から呼吸機能を推定するにあたり、推定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態における放射線画像解析システムの全体構成を示す図である。
図2図1の撮影用コンソールの制御部により実行される撮影制御処理を示すフローチャートである。
図3図1の解析装置の制御部により実行される呼吸機能推定処理を示すフローチャートである。
図4】推定FVCと実測FVCとの関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0012】
〈放射線画像解析システム100の構成〉
まず、本発明の実施形態の構成を説明する。
図1に、本実施形態における放射線画像解析システム100の全体構成例を示す。
図1に示すように、放射線画像解析システム100は、撮影装置1と、撮影用コンソール2と、解析装置3(放射線画像解析装置)と、を備えている。撮影装置1と撮影用コンソール2とは、通信ケーブル等により接続されている。撮影用コンソール2と解析装置3とは、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNTを介して接続されている。通信ネットワークNTには、図示しないRIS(Radiology Information Systems)、HIS(Hospital Information Systems)、電子カルテシステム、PACS(Picture Archiving and Communication System)等が接続されていることとしてもよい。放射線画像解析システム100を構成する各装置は、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格に準じており、各装置間の通信は、DICOMに則って行われる。
【0013】
〈撮影装置1の構成〉
撮影装置1は、例えば、呼吸運動に伴う肺の膨張及び収縮の形態変化、心臓の拍動等の、周期性(サイクル)を持つ胸部の動態を撮影する撮影手段である。動態撮影とは、被写体に対し、X線等の放射線をパルス状にして所定時間間隔で繰り返し照射するか(パルス照射)、もしくは、低線量率にして途切れなく継続して照射する(連続照射)ことで、被写体の動態を示す複数の画像を取得することをいう。動態撮影により得られた一連の画像を動態画像と呼ぶ。また、動態画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。ここで、動態撮影には動画撮影が含まれるが、動画を表示しながら静止画を撮影するものは含まれない。動態画像には、動画像が含まれるが、動画像を表示しながら静止画像を撮影して得られた画像は含まれない。
なお、以下の実施形態では、パルス照射により動態撮影を行う場合を例にとり説明する。
【0014】
放射線源11は、被写体M(被検者の撮影部位)を挟んで放射線検出部13と対向する位置に配置され、放射線照射制御装置12の制御に従って、被写体Mに対し放射線(X線)を照射する。
放射線照射制御装置12は、撮影用コンソール2に接続されている。放射線照射制御装置12は、撮影用コンソール2から入力された放射線照射条件に基づいて放射線源11を制御して放射線撮影を行う。撮影用コンソール2から入力される放射線照射条件は、例えば、パルスレート、パルス幅、パルス間隔、1撮影あたりの撮影フレーム数、X線管電流の値、X線管電圧の値、付加フィルター種等である。パルスレートは、1秒あたりの放射線照射回数であり、後述するフレームレートと一致している。パルス幅は、放射線照射1回当たりの放射線照射時間である。パルス間隔は、1回の放射線照射開始から次の放射線照射開始までの時間であり、後述するフレーム間隔と一致している。
【0015】
放射線検出部13は、FPD等の半導体イメージセンサーにより構成される。FPDは、例えば、ガラス基板等を有している。ガラス基板上の所定位置には、複数の検出素子(画素)がマトリックス状に配列されている。各画素は、放射線源11から照射されて少なくとも被写体Mを透過した放射線をその強度に応じて検出し、検出した放射線を電気信号に変換して蓄積する。各画素は、例えばTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング部を備えている。なお、FPDにはX線をシンチレーターを介して光電変換素子により電気信号に変換する間接変換型、X線を直接的に電気信号に変換する直接変換型があるが、何れを用いてもよい。
放射線検出部13は、被写体Mを挟んで放射線源11と対向するように設けられている。
【0016】
読取制御装置14は、撮影用コンソール2に接続されている。読取制御装置14は、撮影用コンソール2から入力された画像読取条件に基づいて放射線検出部13の各画素のスイッチング部を制御して、当該各画素に蓄積された電気信号の読み取りをスイッチングしていき、放射線検出部13に蓄積された電気信号を読み取る。これにより、読取制御装置14は画像データを取得する。この画像データがフレーム画像である。そして、読取制御装置14は、取得したフレーム画像を撮影用コンソール2に出力する。画像読取条件は、例えば、フレームレート、フレーム間隔、画素サイズ、画像サイズ(マトリックスサイズ)等である。フレームレートは、1秒あたりに取得するフレーム画像数であり、パルスレートと一致している。フレーム間隔は、1回のフレーム画像の取得動作開始から次のフレーム画像の取得動作開始までの時間であり、パルス間隔と一致している。
【0017】
ここで、放射線照射制御装置12と読取制御装置14は互いに接続され、互いに同期信号をやりとりして放射線照射動作と画像の読み取りの動作を同調させるようになっている。
【0018】
〈撮影用コンソール2の構成〉
撮影用コンソール2は、放射線照射条件及び画像読取条件を撮影装置1に出力して撮影装置1による放射線撮影及び放射線画像の読み取り動作を制御する。また、撮影用コンソール2は、撮影装置1により取得された動態画像を、撮影技師等の撮影実施者によるポジショニングの確認や診断に適した画像であるか否かの確認のために表示する。
撮影用コンソール2は、図1に示すように、制御部21、記憶部22、操作部23、表示部24、通信部25を備えて構成され、各部はバス26により接続されている。
【0019】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部21のCPUは、操作部23による操作に応じて、記憶部22に記憶されているシステムプログラム及び各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って後述する撮影制御処理を始めとする各種処理を実行する。これにより、制御部21は、撮影用コンソール2各部の動作や、撮影装置1の放射線照射動作及び読み取り動作を集中制御する。
【0020】
記憶部22は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部22は、制御部21で実行される各種プログラム、プログラムによる処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。例えば、記憶部22は、図2に示す撮影制御処理を実行するためのプログラムを記憶する。また、記憶部22は、撮影部位及び撮影方向に対応する放射線照射条件及び画像読取条件を記憶している。各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で記憶部22に格納される。制御部21は、プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0021】
操作部23は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスとを備えて構成される。操作部23は、キーボードに対するキー操作又はマウスの操作により入力された指示信号を制御部21に出力する。操作部23は、表示部24の表示画面に設けられたタッチパネルを備えても良い。この場合、操作部23は、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部21に出力する。
【0022】
表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニターにより構成される。表示部24は、制御部21から入力される表示信号の指示に従って、操作部23からの入力指示やデータ等を表示する。
【0023】
通信部25は、LANアダプターやモデムやTA(Terminal Adapter)等を備える。通信部25は、撮影用コンソール2と通信ネットワークNTに接続された各装置との間のデータ送受信を制御する。
【0024】
〈解析装置3の構成〉
解析装置3は、撮影用コンソール2から動態画像を取得し、取得した動態画像を解析し、解析結果を表示する。本実施形態において、解析装置3は、胸部の動態画像に基づいて呼吸機能(呼吸機能を表す指標値)を推定する。
解析装置3は、図1に示すように、制御部31、記憶部32、操作部33、表示部34、通信部35を備えて構成され、各部はバス36により接続されている。
【0025】
制御部31は、CPU、RAM等により構成される。制御部31のCPUは、操作部33による操作に応じて、記憶部32に記憶されているシステムプログラム及び各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、解析装置3の各部の動作を集中制御する。また、制御部31のCPUは、記憶部32に記憶されているプログラムとの協働により、後述する呼吸機能推定処理を始めとする各種処理を実行する。制御部31は、推定手段として機能する。
【0026】
記憶部32は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部32は、各種プログラム、プログラムによる処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。記憶部32により記憶されるプログラムには、制御部31が呼吸機能推定処理を実行するためのプログラムが含まれる。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で記憶部32に格納される。制御部31は、プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部32は、撮影用コンソール2から受信した動態画像をその付帯情報及び呼吸機能の推定結果に対応付けて記憶する。
また、記憶部32には、呼吸機能推定処理で呼吸機能を推定するために使用される回帰式(重回帰式モデル)が記憶されている。
【0027】
操作部33は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスとを備えて構成される。操作部33は、キーボードに対するキー操作又はマウスの操作により入力された指示信号を制御部31に出力する。また、操作部33は、表示部34の表示画面に設けられたタッチパネルを備えても良い。この場合、操作部33は、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部31に出力する。
【0028】
表示部34は、LCDやCRT等のモニターにより構成される。表示部34は、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種表示を行う。
【0029】
通信部35は、LANアダプターやモデムやTA等を備える。通信部35は、解析装置3と通信ネットワークNTに接続された各装置との間のデータ送受信を制御する。
【0030】
〈放射線画像解析システム100の動作〉
次に、上記放射線画像解析システム100における動作について説明する。
【0031】
(撮影装置1、撮影用コンソール2の動作)
まず、撮影装置1、撮影用コンソール2による撮影動作について説明する。
図2に、撮影用コンソール2の制御部21において実行される撮影制御処理を示す。撮影制御処理は、制御部21と記憶部22に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0032】
まず、制御部21は、撮影実施者による操作部23の操作による患者情報及び検査情報の入力を受け付ける(ステップS1)。
患者情報は、被検者の情報である。患者情報には、患者ID、氏名、年齢、性別、身長、体重等の情報が含まれる。検査情報には、検査ID、検査日付、撮影部位、撮影方向等が含まれる。本実施形態において、撮影部位は胸部、撮影方向は正面である。
なお、患者情報及び検査情報は、図示しないRIS又はHISから通信部25を介して取得することとしてもよい。
【0033】
次いで、制御部21は、入力された患者情報及び検査情報に基づいて、放射線照射条件を記憶部22から読み出して放射線照射制御装置12に設定する。また、制御部21は、画像読取条件を記憶部22から読み出して読取制御装置14に設定する(ステップS2)。
【0034】
次いで、制御部21は、放射線照射の指示を待機する(ステップS3)。ここで、撮影実施者は、被写体Mを放射線源11と放射線検出部13の間に配置してポジショニングを行い、撮影準備が整った時点で、操作部23を操作して放射線照射指示を入力する。
【0035】
操作部23により放射線照射指示が入力されると(ステップS3;YES)、制御部21は、放射線照射制御装置12及び読取制御装置14に撮影開始指示を出力し、動態撮影を開始させる(ステップS4)。即ち、制御部21は、放射線照射制御装置12に設定されたパルス間隔で放射線源11により放射線を照射させ、放射線検出部13によりフレーム画像を取得させる。動態撮影中、撮影実施者は、例えば「息を吸って」、「息を吐いて」等の呼吸誘導を行い、深呼吸を促す。なお、撮影装置1が「息を吸って」、「息を吐いて」等の呼吸誘導の音声や表示を出力することとしてもよい。
【0036】
操作部23により放射線照射終了指示が入力されると、制御部21は、放射線照射制御装置12及び読取制御装置14に撮影終了の指示を出力し、撮影動作を停止させる。
【0037】
撮影により取得された動態画像のフレーム画像は順次撮影用コンソール2に入力される。制御部21は、入力されたフレーム画像に撮影順を示す番号(フレーム番号)を対応付けて記憶部22に記憶させる(ステップS5)。また、制御部21は、入力されたフレーム画像を表示部24に表示させる(ステップS6)。
撮影実施者は、表示された動態画像によりポジショニング等を確認し、撮影により診断に適した画像が取得された(撮影OK)か、再撮影が必要(撮影NG)か、を判断する。そして、撮影実施者は、操作部23を操作して、判断結果を入力する。
【0038】
操作部23の所定の操作により撮影OKを示す判断結果が入力されると(ステップS7;YES)、制御部21は、動態撮影で取得された一連のフレーム画像のそれぞれに、動態画像を識別するための識別ID、患者情報、検査情報、放射線照射条件、画像読取条件、撮影順を示す番号(フレーム番号)等を付帯情報として付帯させ、通信部25を介して解析装置3に送信する(ステップS8)。そして、制御部21は、撮影制御処理を終了する。
一方、操作部23の所定の操作により撮影NGを示す判断結果が入力されると(ステップS7;NO)、制御部21は、記憶部22に記憶された一連のフレーム画像を削除する(ステップS9)。そして、制御部21は、撮影制御処理を終了する。この場合、再撮影が必要となる。
【0039】
(解析装置3の動作)
次に、解析装置3における動作について説明する。
解析装置3において、例えば、通信部35を介して撮影用コンソール2から動態画像が受信されると、制御部31は、受信した動態画像に付帯情報を対応付けて記憶部32に記憶させる。操作部33の操作により、記憶部32に記憶された胸部の動態画像に対する呼吸機能の推定が指示されると、制御部31は、呼吸機能推定処理を実行する。呼吸機能推定処理は、制御部31と記憶部32に記憶されているプログラムとの協働により実行される。以下、図3を参照して呼吸機能推定処理について説明する。
【0040】
呼吸機能推定処理において、まず、制御部31は、呼吸機能の推定対象の動態画像から注目領域の特徴量を抽出する(ステップS11)。
ここで、注目領域は、特定の構造物の領域である。特定の構造物は、呼吸運動に伴って動く構造物、すなわち呼吸運動に伴って大きさ、位置、濃度等が変化する構造物である。本実施形態においては、注目領域は肺野領域であることとして説明する。また、注目領域の特徴量は、特定の構造物における、呼吸に伴って変化する値である。本実施形態においては、注目領域の特徴量が呼吸における最大肺野面積(最大吸気位の肺野面積)及び最小肺野面積(最大呼気位の肺野面積)であることとして説明する。
【0041】
ステップS11において、制御部31は、まず、動態画像の各フレーム画像から肺野領域を認識する。肺野領域の認識手法としては、エッジ検出等の公知の画像処理を用いてもよいし、機械学習等を用いて認識してもよい。次いで、制御部31は、認識した肺野領域内の画素数をカウントし、カウントした画素数に基づいて、各フレーム画像の肺野領域の面積を抽出(算出)する。例えば、制御部31は、左右のそれぞれの肺野領域内の画素数に画素サイズを乗算して左右それぞれの肺野領域の面積を算出し、左右の肺野領域の面積を合算した面積を肺野領域の面積として算出する。そして、制御部31は、算出した肺野領域の面積のうち、最大肺野面積及び最小肺野面積を注目領域の特徴量として取得する。
【0042】
次いで、制御部31は、同一患者(同一被検者)の過去の呼吸機能検査の検査結果情報を取得する(ステップS12)。
例えば、制御部31は、表示部34に同一患者の過去の呼吸機能検査の検査結果情報の入力画面を表示し、入力画面における操作部33による入力操作に応じて同一患者の過去の呼吸機能検査の検査結果情報を取得する。あるいは、制御部31は、呼吸機能検査の検査結果情報を記憶している端末装置又はシステム(例えば、呼吸機能検査室の端末装置又は電子カルテシステム)に対し、通信部35を介して同一患者の(同一患者IDの)過去の呼吸機能検査の検査結果情報の送信要求を行うこととしてもよい。そして、制御部31は、これらの端末装置又はシステムから同一患者の過去の呼吸機能検査の検査結果情報を取得することとしてもよい。
【0043】
本実施形態において、制御部31は、呼吸機能検査の検査結果情報として、FVC(努力肺活量)及びFEV1.0(一秒量)の検査結果情報を取得する。多くの場合、初診でスパイロメトリーなどの呼吸機能検査及び動態撮影を実施するため、制御部31は、初診の呼吸機能検査の検査結果情報を過去の呼吸機能検査の検査結果情報として取得することができる。また、過去に複数回の呼吸機能検査が実施されている場合、制御部31は、最新の呼吸機能検査の検査結果情報を取得することが好ましい。最新の呼吸機能検査における呼吸状態は、患者の現在の呼吸状態と最も近いと考えられるためである。
【0044】
次いで、制御部31は、同一患者の過去の胸部の動態画像から抽出された注目領域の特徴量を取得する(ステップS13)。
ステップS13において、制御部31は、ステップS12で検査結果情報が取得された過去の呼吸機能検査と同時期に撮影された動態画像を記憶部32から検索して取得する。一般的に、呼吸機能検査と動態撮影による検査は同日に行われる。そこで、制御部31は、ステップS12で検査結果情報が取得された過去の呼吸機能検査と同日に撮影された動態画像を記憶部32から取得する。あるいは、制御部31は、ステップS12で検査結果情報が取得された過去の呼吸機能検査と同日に撮影された動態画像を図示しないPACSから取得することとしてもよい。そして、制御部31は、取得した動態画像から注目領域の特徴量を抽出する。
なお、制御部31は、動態画像から抽出した特徴量の情報を動態画像に対応付けて記憶部32に記憶しておくこととしてもよい。そして、制御部31は、ステップS12で検査結果情報が取得された過去の呼吸機能検査と同時期に撮影された動態画像に注目領域の特徴量の情報が対応付けられている場合には、その特徴量の情報を記憶部32から読み出して取得することとしてもよい。
【0045】
次いで、制御部31は、患者属性情報を取得する(ステップS14)。
例えば、制御部31は、通信部35により図示しない電子カルテシステム等にアクセスして、患者属性情報を取得する。患者属性情報としては、例えば、性別、年齢、BMI(Body Mass Index)等が挙げられる。
【0046】
次いで、制御部31は、ステップS11~S14で取得した情報に基づいて、患者の呼吸機能を推定する(ステップS15)。
例えば、制御部31は、呼吸機能としてFVCを推定する。患者が男性である場合、制御部31は、以下の式(1)によりFVCを推定する。患者が女性である場合、制御部31は、以下の式(2)によりFVCを推定する。推定したFVCをFVCestとする。
【数1】
【数2】
ここで、Sinsは、最大肺野面積を示す。Sexpは、最小肺野面積を示す。Ageは、年齢を示す。「.clb」の識別子がついたパラメーター(Sins.clb、Sexp.clb、FVC.clb、FEV1.0.clb)は、過去の検査結果情報又は過去の撮影により取得された動態画像から抽出された特徴量であることを示す。「.clb」の識別子がついていないパラメーター(Sins、Sexp)は、今回の撮影により取得された動態画像から抽出された特徴量であることを示す。
すなわち、制御部31は、患者が男性である場合は、式(1)のSinsに今回の動態画像から抽出した最大肺野面積を当てはめ、Sins.clbに過去の動態画像から抽出した最大肺野面積を当てはめ、Sexpに今回の動態画像から抽出した最小肺野面積を当てはめ、Sexp.clbに過去の動態画像から抽出した最小肺野面積を当てはめ、BMIに患者のBMIを当てはめ、Ageに患者の年齢を当てはめ、FVC.clbに過去の呼吸機能検査におけるFVCの値を当てはめ、FEV1.0.clbに過去の呼吸機能検査におけるFEV1.0を当てはめることにより、FVCest(FVCの推定値)を算出する。制御部31は、患者が女性である場合は、式(2)のSinsに今回の動態画像から抽出した最大肺野面積を当てはめ、Sins.clbに過去の動態画像から抽出した最大肺野面積を当てはめ、Sexpに今回の動態画像から抽出した最小肺野面積を当てはめ、Sexp.clbに過去の動態画像から抽出した最小肺野面積を当てはめ、BMIに患者のBMIを当てはめ、Ageに患者の年齢を当てはめ、FVC.clbに過去の呼吸機能検査におけるFVCの値を当てはめ、FEV1.0.clbに過去の呼吸機能検査におけるFEV1.0を当てはめることにより、FVCest(FVCの推定値)を算出する。
【0047】
上記式(1)、式(2)は、FVCを目的変数、Sins 、Sins.clb、Sexp、Sexp.clb、BMI、Age、FVC.clb、FEV1.0.clbの各パラメーターを説明変数として、重回帰分析により生成された回帰式(重回帰モデル)である。
なお、例えば、FEV1.0を目的変数、上記と同様のパラメーター(Sins 、Sins.clb、Sexp、Sexp.clb、BMI、Age、FVC.clb、FEV1.0.clb)を説明変数として重回帰分析により生成された回帰式(重回帰モデル)を用いる等により、FEV1.0を推定することとしてもよい。
【0048】
次いで、制御部31は、推定したFVCを表示部34に表示するとともに、推定したFVCを今回の撮影により取得した動態画像に対応付けて記憶部32に記憶させ(ステップS16)、呼吸機能推定処理を終了する。
【0049】
図4は、上記式(1)又は式(2)により推定されたFVCest(推定FVC)と、FVCestの推定と同時期に同一患者について呼吸機能検査で測定されたFVC(実測FVC)と、の関係を示すグラフである。図4に示すグラフの縦軸は推定FVC(FVCest)、横軸は実測FCVである。図4に示すように、推定FVCは、実測FVCと非常に高い相関があることがわかる。すなわち、動態画像から抽出された注目領域の特徴量と、同一患者に対する過去の呼吸機能検査により取得した検査結果情報と、同一患者に対する過去の動態撮影により得られた動態画像から抽出した注目領域の特徴量の情報と、患者属性情報と、に基づいて、非常に精度よく呼吸機能を推定することができることがわかる。
【0050】
ここで、従来、動態画像から抽出された肺野面積などの呼吸に連動する注目領域の特徴量と呼吸機能とが関連することが示されている(例えば、参考文献1:N.Ohkura et al., “Chest Dynamic-Ventilatory Digital Radiography in Chronic Obstructive or Restrictive Lung Disease” International Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease 2021:16 1393-1399, 参考文献2:M.Ueyama et al., ”Prediction of forced vital capacity with dynamic chest radiography in interstitial lung disease”, European Journal of Radiology, July21, 2021、特許文献1参照)。そこで、動態画像から得られた特徴量に基づいて呼吸機能を推定することが提案されている。しかし、呼吸機能は個人差が大きく、動態画像の注目領域の特徴量のみから呼吸機能を推定すると呼吸機能の個人差が反映されず、十分な推定精度が得られない場合があると考えられる。そこで、その患者の過去の呼吸機能検査結果を呼吸機能の推定に用いるパラメーターに加えることで、呼吸機能の個人差を呼吸機能の推定に反映させることが可能となり、従来よりも呼吸機能の推定精度を向上させることができると考えられる。
また、患者の過去の呼吸機能検査の検査結果情報だけでなく、さらに、この過去の呼吸機能検査と同時期に撮影された過去の動態画像における呼吸に連動する注目領域の特徴量の情報を加えることで、さらに呼吸機能の推定精度を向上させることができると考えられる。
また、年齢、性別、体格などは既に呼吸機能に影響することが広く知られている。よって、これらの患者属性情報を呼吸機能の推定に用いるパラメーターに加えることで、より高精度に呼吸機能を推定できると考えられる。
【0051】
(変形例1)
上記実施形態では、注目領域の特徴量を最大肺野面積及び最小肺野面積とした場合の、呼吸機能の推定に用いる回帰式の例を示した。しかし、注目領域の特徴量は、呼吸に伴って動く構造物の特徴量であれば、最大肺野面積及び最小肺野面積に限定されない。
【0052】
例えば、注目領域を横隔膜、特徴量を呼吸による横隔膜の変位(Exc)として、下記の式(3)の回帰式を用いてFVCestを推定することとしてもよい。
【数3】
ここで、a~jは、偏回帰係数(定数)を表す。Excは変位を示し、_Rは右肺、_Lは左肺を示す。「_clb」の識別子がついたパラメーター(Exc_R_clb、Exc_L_clb、FVC_clb、FEV1.0_clb)は、過去の呼吸機能検査の検査結果情報又は過去の動態画像から取得された特徴量であることを示す。「_clb」の識別子がついていないパラメーター(Exc_R、Exc_L)は、今回の撮影により取得された動態画像から得られた特徴量であることを示す。Ageは、年齢を示す。Genderは性別を示すパラメーターであり、例えば、男:1、女:0である。なお、式(3)、式(4)、式(5)におけるa~hは異なる。
【0053】
また、例えば、注目領域を気管、特徴量を呼吸による気管径変化量(Tra)として、下記の式(4)の回帰式を用いてFVCestを推定することとしてもよい。
【数4】
ここで、a~hは、偏回帰係数(定数)を示す。Traは気管径変化量を示す。「_clb」の識別子がついたパラメーター(Tra_clb、FVC_clb、FEV1.0_clb)は、過去の呼吸機能検査の検査結果情報又は過去の動態画像から取得された特徴量であることを示す。「_clb」の識別子がついていないパラメーター(Tra)は、今回の撮影により取得された動態画像から得られた特徴量であることを示す。Ageは、年齢を示す。Genderは性別を示すパラメーターであり、例えば、男:1、女:0である。
【0054】
また、例えば、注目領域を肺野、特徴量を呼吸による肺野領域内の濃度変化率(De)として、下記の式(5)の回帰式を用いてFVCestを推定することとしてもよい。なお、肺野領域の濃度変化率は、例えば、左右を含めた肺野領域の各画素値の濃度変化率の平均値である。
【数5】
ここで、a~hは、偏回帰係数(定数)を示す。Deは肺野領域内の濃度変化率(平均濃度変化率)を示す。「_clb」の識別子がついたパラメーター(De_clb、FVC_clb、FEV1.0_clb)は、過去の呼吸機能検査の検査結果情報又は過去の動態画像から取得された特徴量であることを示す。「_clb」の識別子がついていないパラメーター(De)は、今回の撮影により取得された動態画像から得られた特徴量であることを示す。Ageは、年齢を示す。Genderは性別を示すパラメーターであり、例えば、男:1、女:0である。
【0055】
なお、上記実施形態において、肺野面積は左右の肺野面積の合算としたが、左右の肺で別々に肺野面積を算出してそれぞれを重回帰式のパラメーターとしてもよい。同様に、上記変形例において、濃度変化率は左右を含めた肺野領域の各画素値の濃度変化率の平均値としたが、左右の肺で別々に濃度変化率を算出してそれぞれを重回帰式のパラメーターとしてもよい。また、例えば、FEV1.0を目的変数、式(3)~式(5)で用いたパラメーターを説明変数として重回帰分析により生成された回帰式を用いて、FEV1.0を推定することとしてもよい。
【0056】
(変形例2)
上記実施形態では、胸部正面の動態画像から抽出された注目領域の特徴量を、呼吸機能を推定するためのパラメーターとした。代わりに、胸部側面の動態画像から抽出された注目領域の特徴量を呼吸機能を推定するためのパラメーターとしてもよい。また、胸部正面と胸部側面の両方の動態画像から抽出された注目領域の特徴量を呼吸機能を推定するためのパラメーターとしてもよい。
【0057】
(変形例3)
上記実施形態では、本発明を、FVC又はFEV1.0の推定に適用した場合を例にとり説明したが、例えば、VC(肺活量)、TLC(全肺気量)、RV(残気量)、FRC(機能的残気量)等の他の呼吸機能の予測に適用することとしてもよい。
【0058】
以上説明したように、解析装置3の制御部31は、被検者の胸部の動態画像から抽出された注目領域の特徴量と、その被検者に対する過去の呼吸機能検査の検査結果情報とに基づいて、その被検者の呼吸機能を推定する。
したがって、動態撮影で取得した動態画像から呼吸機能を推定するにあたり、推定精度を向上させることができる。
【0059】
また、制御部31は、さらに、呼吸機能検査と同時期に撮影された被検者の胸部の動態画像から抽出された注目領域の特徴量に基づいて、その被検者の呼吸機能を推定することで、呼吸機能の推定精度を更に向上させることができる。
【0060】
また、制御部31は、さらに、被検者の年齢、性別、体格などの属性情報に基づいて、被検者の呼吸機能を推定することで、呼吸機能の推定精度を更に向上させることができる。
【0061】
なお、本実施形態における記述は、本発明に係る好適な放射線画像解析装置及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、動態画像から注目領域の特徴量を算出する機能と、算出された特徴量を用いて呼吸機能を推定する機能が1つの装置に設けられている場合を例にとり説明した。しかし、動態画像から注目領域の特徴量を算出する機能は、呼吸機能を推定する機能を備える装置とは別の装置に設けられていることとしてもよい。
【0062】
また、例えば、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【0063】
その他、放射線画像解析システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0064】
100 放射線画像解析システム
1 撮影装置
11 放射線源
12 放射線照射制御装置
13 放射線検出部
14 読取制御装置
2 撮影用コンソール
21 制御部
22 記憶部
23 操作部
24 表示部
25 通信部
26 バス
3 解析装置
31 制御部
32 記憶部
33 操作部
34 表示部
35 通信部
36 バス
【要約】
【課題】動態撮影で取得した動態画像から呼吸機能を推定するにあたり、推定精度を向上させる。
【解決手段】解析装置の制御部は、被検者の胸部の動態画像から抽出された注目領域の特徴量と、その被検者に対する過去の呼吸機能検査の検査結果情報とに基づいて、その被検者の呼吸機能を推定する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4