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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/38 20060101AFI20240123BHJP
   B65D 43/12 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
B65D81/38 B
B65D43/12
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019186595
(22)【出願日】2019-10-10
(65)【公開番号】P2021062869
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】高木 俊輔
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-212841(JP,A)
【文献】実開昭57-105275(JP,U)
【文献】実開平02-111666(JP,U)
【文献】特開平05-016954(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/38
B65D 43/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開口部を有する発泡プラスチック製の容器本体と、
前記容器本体上を前記容器本体の第1幅方向で摺動する発泡プラスチック製の蓋と、
前記容器本体に設けられ、前記第1幅方向に対して平行な一対の第1側面側に配された係合部と、
前記蓋に設けられ、前記蓋が前記容器本体の前記開口部を閉塞した際に、前記係合部に係り合う被係合部と、を備え、
前記係合部及び前記被係合部は、前記容器本体及び前記蓋よりも硬質であり、
前記係合部は、
平面視で略矩形状の第1水平壁と、
前記第1水平壁から上方に延びる第1垂直壁と、
前記第1垂直壁から外方に突出する係合凸部と、を有し、
前記被係合部は、
平面視で略矩形状の第2水平壁と、
前記第2水平壁から下方に延びる第2垂直壁と、
前記第2垂直壁から内方に突出する被係合凸部と、を有し、
前記蓋を、前記容器本体の前記開口部を閉塞させて、前記容器本体上を前記第1幅方向で摺動させることで、前記被係合部の前記被係合凸部が、前記係合部の前記第1水平壁と、前記第1垂直壁と、前記係合凸部とに囲まれる間に挿入され、前記被係合部と前記係合部とが係合する、ことを特徴とする容器。
【請求項2】
前記容器本体に設けられ、前記第1幅方向に直交する第2幅方向に対して平行な第2側面側に配された第1係止部と、
前記蓋に設けられた第1被係止部と、を備え、
前記蓋が前記容器本体の前記開口部を閉塞した際に、前記第1係止部及び前記第1被係止部が係り合うことで、前記蓋と前記容器本体とは、前記容器本体の高さ方向での相対的な変位が規制される、ことを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記容器本体に設けられた第2係止部と、
前記蓋に設けられた第2被係止部と、を備え、
前記第2係止部は、前記係合部における前記第1水平壁の上面に設けられており、
前記第2被係止部は、前記被係合部における前記第2水平壁の下面に設けられており、
前記蓋が前記容器本体の前記開口部を閉塞した際に、前記第1幅方向において、前記第2係止部及び前記第2被係止部が係り合って止まることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体及び蓋が発泡プラスチック製の容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、上記容器に関し、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の保冷容器は、合成樹脂発泡体よりなる容器本体と、この容器本体の開口部内側に嵌合する蓋体とからなり、容器本体の一方の相対向側壁における開口部内側に蓋体を受ける段部を有し、他方の相対向側壁のうち一側壁の上端部が切欠されて、開口部内側に嵌合した蓋体が該切欠部より引出し可能に設けられ、前記一側壁の切欠部にさらに落し込んだ凹欠部が設けられるとともに、前記切欠部に嵌合する蓋体の一端部に該凹欠部に嵌合する垂下突部が設けられ、前記蓋体の引出しにより前記凹欠部が開口可能に形成され、さらに蓋体引出し方向に沿う両側壁の開口突縁の内面とこれに摺接する蓋体の両側端面には、前後の隅角部近傍に、それぞれ蓋体引出し方向に所要の長さを持って蓋体の浮き上りを規制するように係合する係合手段が設けられており、該係合手段は、開口突縁の後側隅角部近傍の内面上部に係合凸部が設けられるとともに、これに対応する蓋体の後側隅角部近傍の側端面に前記係合凸部が嵌合する凹部が設けられ、また開口突縁の前側隅角部近傍の内面下部に係合凹部が設けられるとともに、これに対応する蓋体の前側隅角部近傍の側端面に前記係合凹部に嵌合する凸部が設けられてなることを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】登録実用新案第2549973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、保冷性能向上等の観点から合成樹脂発泡体の発泡倍率が高められた場合、合成樹脂発泡体が柔らかくなり、係合手段の強度が不足する。そのため、蓋の開閉作業が繰り返されると、係合手段の一部が欠け破損する虞があることから、保冷容器の耐久性が懸念されていた。
【0005】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、容器本体及び蓋が発泡プラスチック製であって、容器本体に蓋を係らせるための係合部及び被係合部の破損防止を図った容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、上方に開口部を有する発泡プラスチック製の容器本体と、容器本体上を容器本体の第1幅方向で摺動する発泡プラスチック製の蓋と、容器本体に設けられ、第1幅方向に対して平行な一対の第1側面側に配された係合部と、蓋に設けられ、蓋が容器本体の開口部を閉塞した際に、係合部に係り合う被係合部と、を備え、係合部及び被係合部は、容器本体及び蓋よりも硬質であり、係合部は、平面視で略矩形状の第1水平壁と、第1水平壁から上方に延びる第1垂直壁と、第1垂直壁から外方に突出する係合凸部と、を有し、被係合部は、平面視で略矩形状の第2水平壁と、第2水平壁から下方に延びる第2垂直壁と、第2垂直壁から内方に突出する被係合凸部と、を有し、蓋を、容器本体の開口部を閉塞させて、容器本体上を第1幅方向で摺動させることで、被係合部の被係合凸部が、係合部の第1水平壁と、第1垂直壁と、係合凸部とに囲まれる間に挿入され、被係合部と係合部とが係合する、ことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載する容器であって、容器本体に設けられ、第1幅方向に直交する第2幅方向に対して平行な第2側面側に配された第1係止部と、蓋に設けられた第1被係止部と、を備え、蓋が容器本体の開口部を閉塞した際に、第1係止部及び第1被係止部が係り合うことで、蓋と容器本体とは、容器本体の高さ方向での相対的な変位が規制される、ことを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載する容器であって、容器本体に設けられた第2係止部と、蓋に設けられた第2被係止部と、を備え、第2係止部は、係合部における第1水平壁の上面に設けられており、第2被係止部は、被係合部における第2水平壁の下面に設けられており、蓋が容器本体の開口部を閉塞した際に、第1幅方向において、第2係止部及び第2被係止部が係り合って止まることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明の容器は、発泡プラスチック製の容器本体と、発泡プラスチック製の蓋とを備えている。蓋は、容器本体上を第1幅方向で摺動することによって、容器本体の開口部を閉塞する。その際、容器本体において、第1幅方向に対して平行な一対の第1側面側では、容器本体の係合部に対して蓋の被係合部が係り合う。このようにして、係合部及び被係合部は、容器本体及び蓋を係合させるものであるが、容器本体及び蓋よりも硬質であるため、破損し難い。以上より、請求項1に係る発明の容器は、容器本体及び蓋が発泡プラスチック製であって、容器本体に蓋を係らせるための係合部及び被係合部の破損防止を図っている。
【0011】
請求項2に係る発明の容器は、容器本体に設けられた第1係止部と、蓋に設けられた第1被係止部とを備えている。蓋が容器本体の開口部を閉塞すると、容器本体において、第1幅方向に直交する第2幅方向に対して平行な第2側面側では、第1幅方向及び第2幅方向に直交する容器本体の高さ方向において、容器本体の第1係止部及び蓋の第1被係止部が係り合って止まる。
【0012】
そのため、請求項2に係る発明の容器において、容器本体の開口部を閉塞した蓋は、容器本体の高さ方向に変位することが規制される。よって、例えば、容器本体の第2側面側において、蓋が持ち上げられても、容器本体から蓋が外れることが防止される。更に、係合部及び被係合部に加えて、第1係止部及び第1被係止部によって、容器本体に蓋を係らせているので、係合部及び被係合部の破損防止が一層に図られ、容器本体及び蓋の係合が強くなる。
【0013】
請求項3に係る発明の容器では、容器本体に設けられた第2係止部と、蓋に設けられた第2被係止部とを備えている。蓋が容器本体の開口部を閉塞すると、容器本体では、第1幅方向において、第2係止部及び第2被係止部が係り合って止まる。そのため、請求項3に係る発明の容器において、容器本体の開口部を閉塞した蓋は、容器本体上を摺動する第1幅方向へ変位することが規制される。これにより、蓋が不意に開くことが防止されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態の容器が表された斜視図である。
図2】同容器が表された斜視図である。
図3】同容器が表された斜視図である。
図4】容器本体が表された分解斜視図である。
図5】容器本体が表された斜視図である。
図6】蓋が表された分解斜視図である。
図7】蓋が表された斜視図である。
図8】容器本体の開口部が蓋で閉じられる際の同容器が表された斜視図であって、蓋が図2の線II-IIで切断された状態で表された図である。
図9】容器本体の開口部が蓋で閉じられる際の同容器が表された斜視図であって、蓋が図2の線II-IIで切断された状態で表された図である。
図10図9の一部が側面視で表された図である
図11】容器本体の開口部が蓋で閉じられる際の同容器が表された斜視図であって、蓋が図2の線II-IIで切断された状態で表された図である。
図12図11の一部が側面視で表された図である。
図13図1の線I-Iで同容器を切断した断面が表された図である。
図14】容器本体が表された斜視図である。
図15】変更例の容器が表された斜視図である。
図16】同変更例の容器本体が表された斜視図である。
図17】同変更例の蓋が表された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る容器について、具体化した本実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1乃至図3に表されたように、本実施形態の容器1は、容器本体10及び蓋60を備えている。容器本体10及び蓋60は、発泡ポリプロピレン製であって、ビーズ発泡成形によって形作られている。尚、容器本体10及び蓋60は、ポリスチレン等の発泡樹脂製であってもよい。
【0018】
図1乃至図3において、符号D1の方向は、容器1の前後方向を示している。符号D2の方向は、容器1の左右方向を示している。符号D3の方向は、容器1の上下方向を示している。各方向D1,D2,D3は、互いに直交する関係にある。これらの点は、後述する図4乃至図17においても、同様である。
【0019】
容器本体10は、直方体状であって、底壁部12、左側側壁部14L、右側側壁部14R、前側側壁部16F、及び後側側壁部16Bを備えている。底壁部12では、前後方向D1に対して平行な一対の長辺から、左側側壁部14L及び右側側壁部14Rが上方へ延びている。更に、底壁部12では、左右方向D2に対して平行な一対の短辺から、前側側壁部16F及び後側側壁部16Bが上方へ延びている。
【0020】
尚、以下の説明において、左側側壁部14Lと右側側壁部14Rとを区別せずに総称する場合は、側壁部14と表記する。また、後述する係合部材30、側壁部64、被係合部材78、第1係合部材48、第2係合部材50、第1被係合部材84、第2被係合部材86においても、同様に左右を区別しない総称とし、区別する場合は「左側」「右側」の接頭語を付すこととする。また、これらは、左側と右側で鏡像対称の関係にある。
【0021】
底壁部12の外面には、前後方向D1で相対する底壁部12の一対の短辺寄りにおいて、一対の段積み凹部18が設けられている。一対の段積み凹部18は、上方へ凹んだ溝状をなしている。
【0022】
前側側壁部16Fの外面のほぼ全域には、前側凹面部22Fが設けられている。前側凹面部22Fは、前側側壁部16Fの外面よりも後方へ若干凹んだ平面であり、その平面の外形が前側から視て矩形状をなしている。前側凹面部22Fの平面には、第1持ち手凹部24が設けられている。第1持ち手凹部24は、前側凹面部22Fの上辺寄り、且つ、前側凹面部22Fの左右方向D2の中央に配され、前側凹面部22Fの平面よりも後方へ凹んでいる。
【0023】
後側側壁部16Bの外面のほぼ全域には、後側凹面部22Bが設けられている。後側凹面部22Bは、後側側壁部16Bの外面よりも前方へ若干凹んだ平面であり、その平面の外形が後側から視て矩形状をなしている。後側凹面部22Bの平面には、前側凹面部22Fと同様にして、第1持ち手凹部24が設けられている。そのため、双方の第1持ち手凹部24に対して、作業者は、その指を掛けることによって、容器1を容易に持ち運ぶことができる。
【0024】
後側側壁部16Bの外面には、その左右方向D2の中央、且つ、第1持ち手凹部24よりも上側において、第1係止部28が設けられている。第1係止部28よりも左右側では、後側側壁部16Bが、その上面から外面に亘って段差状に切り欠かれたように形作られる(後述する図4及び図5参照)。また、第1係止部28は、後側から視て、下底よりも上底が長い等脚台形の形状をなしている。
【0025】
左側側壁部14Lには、その上辺寄りにおいて、3つの左側係合部材30Lが設けられている。各左側係合部材30Lは、前後方向D1において、等間隔に配されている。右側側壁部14Rには、その上辺寄りにおいて、3つの右側係合部材30Rが設けられている。各右側係合部材30Rは、前後方向D1において、等間隔に配されており、左右方向D2において、各左側係合部材30Lと相対している。
【0026】
蓋60は、直方体状であって、天壁部62、左側側壁部64L、右側側壁部64R、前側側壁部66F、及び後側側壁部66Bを備えている。
【0027】
蓋60が容器本体10に取り付けられると、蓋60の天壁部62の前面(前側側壁部66F)と容器本体10の前側側壁部16Fの外面とが面一となり、蓋60の後側側壁部66Bの外面と容器本体10の後側側壁部16Bの外面とが面一となる。更に、蓋60の両側壁部64の外面と容器本体10の両側壁部14の外面とがそれぞれ面一となる。
【0028】
天壁部62の上面には、前後方向D1で相対する天壁部62の一対の短辺寄りにおいて、一対の段積み凸部68が設けられている。一対の段積み凸部68は、上方へ盛り上がった畝状をなしている。容器1が上下方向D3で段積みされる際は、その段積み状態を安定させるために、下段側の容器1の天壁部62に設けられた一対の段積み凸部68に対して、上段側の容器1の底壁部12に設けられた一対の段積み凹部18が嵌め入れられる。
【0029】
後側側壁部66Bには、その左右方向D2の中央において、第1被係止部70が設けられている。第1被係止部70は、後側側壁部66Bの下面から後側側壁部66Bが切り抜かれたような形状であり、更に、前後方向D1から視て、下底よりも上底が長い等脚台形の形状をなしている。つまり、第1被係止部70は、後側から視て、容器本体10の後側側壁部16Bに設けられた第1係止部28と略同一の形状及び大きさを有している。
【0030】
そのため、後述するようにして、蓋60が容器本体10上を前方へ摺動することによって、蓋60が容器本体10に取り付けられると、蓋60側の第1被係止部70と容器本体10側の第1係止部28とが嵌合する。そのため、蓋60と容器本体10は、上下方向D3での相対的な変位が規制され、前後方向D1での相対的な摺動のみが可能となる。
【0031】
尚、蓋60側の第1被係止部70及び容器本体10側の第1係止部28は、所謂アリ溝構造をなすものであるが、ビーズ発泡成形において、二方向抜き金型での離型が可能な範囲でアンダーカット形状として設けられている。
【0032】
左側側壁部64Lには、その下辺寄りにおいて、3つの左側被係合部材78Lが設けられている。各左側被係合部材78Lは、前後方向D1において、等間隔に配されている。右側側壁部64Rには、その下辺寄りにおいて、3つの右側被係合部材78Rが設けられている。各右側被係合部材78Rは、前後方向D1において、等間隔に配されており、左右方向D2において、各左側被係合部材78Lと相対している。蓋60が容器本体10に取り付けられた状態になると、上下方向D3において、各左側被係合部材78Lが容器本体10側の各左側係合部材30Lと相対し、各右側被係合部材78Rが容器本体10側の各右側係合部材30Rに相対する。
【0033】
図4及び図5に表されたように、側壁部14の各内面には、それぞれ2つの第1蓄冷剤用ポケット34が配設されている。前側側壁部16F及び後側側壁部16Bの各内面には、それぞれ1つの第2蓄冷剤用ポケット36が配設されている。
【0034】
両側壁部14、及び後側側壁部16Bには、それらの上面から外面に亘って段差状に切り欠かれたように形作られることによって、水平面と垂直面とで構成された摺動段差部42が周設されている。摺動段差部42は、後側側壁部16Bの外面において、第1係止部28に連なっている。
【0035】
左側側壁部14Lには、3つの第1取付凹部44が前後方向D1で等間隔に配されている。各第1取付凹部44は、左側側壁部14Lが、その上面から外面に亘って、摺動段差部42よりも深く段差状に切り欠かれたように形作られることによって設けられている。これにより、各第1取付凹部44は、水平面と垂直面とで構成されている。また、左側側壁部14Lの外面において、摺動段差部42が、各第1取付凹部44によって分断されたような形状をなしている。
【0036】
各第1取付凹部44には、その前後方向D1の中央付近から後側において、第2取付凹部46が配されている。第2取付凹部46は、左側側壁部14Lが、その上面から第1取付凹部44の垂直面に亘って、段差状に切り欠かれたように形作られることによって設けられている。
【0037】
右側側壁部14Rにも、左側側壁部14Lと同様にして、3つの第1取付凹部44が配され、各第1取付凹部44には、第2取付凹部46が配されている。
【0038】
左側側壁部14Lの各第1取付凹部44には、左側係合部材30Lが固着される。左側係合部材30Lは、左側第1係合部材48Lと、左側第2係合部材50Lとで構成されている。
【0039】
左側第1係合部材48Lは、略L字型の中空部品であって、比較的長い水平部と、比較的短い垂直部とで構成されている。左側第1係合部材48Lの水平部の上面には、その長尺方向の略中央において、上方へ突出した係止凸部49が設けられている。また、左側第1係合部材48Lの水平部内では、2つのリブが渡設されている。これにより、左側第1係合部材48L内は、3つの空間が形成されている。更に、左側第1係合部材48Lの垂直部の下端は、その右側が切り欠かれたような形状をなしている。
【0040】
左側第1係合部材48Lは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド系樹脂、又はポリアセタール等の無発泡樹脂製(ソリッド)であって、発泡ポリプロピレン製の容器本体10及び蓋60よりも硬質である。
【0041】
左側第2係合部材50Lは、平面視で略矩形状の水平壁51と、水平壁51の左側長辺から上方へ延びた垂直壁52とで構成されている。水平壁51の上面には、前側凹部53と後側凹部54とが設けられることによって、前側凹部53と後側凹部54との間に係止凸部55が設けられている。垂直壁52の左面では、その前側において、3つの嵌入凸部56が設けられている。垂直壁52の上面では、その前後方向D1の中央付近から後側において、取付凸部57が設けられている。
【0042】
左側第2係合部材50Lでは、その3つの嵌入凸部56と左側第1係合部材48L内の3つの空間とが嵌合することによって、左側第1係合部材48Lが組み付けられる。これにより、左側第1係合部材48Lの水平部の上面は、左側第2係合部材50Lの垂直壁52の上面と面一となる。このようにして、左側第1係合部材48Lと左側第2係合部材50Lとが別体で組み付けられる。
【0043】
右側係合部材30Rは、右側第1係合部材48Rと、右側第2係合部材50Rとで構成されている。右側第1係合部材48Rと右側第2係合部材50Rは、左側第1係合部材48Lと左側第2係合部材50Lと鏡像対称であるため、左側第1係合部材48Lと左側第2係合部材50Lと同一の部分には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0044】
左側側壁部14Lの第1取付凹部44に対して左側第2係合部材50Lが固着されると、第1取付凹部44の水平面と左側第2係合部材50Lの水平壁51の下面とが上下方向D3で向き合って接し、第1取付凹部44の垂直面と左側第2係合部材50Lの垂直壁52の右面とが左右方向D2で向き合って接し、第1取付凹部44の第2取付凹部46と左側第2係合部材50Lの取付凸部57とが嵌合する。これにより、左側第1係合部材48L及び左側第2係合部材50Lは、容器本体10の外方側に配設される。
【0045】
更に、左側第2係合部材50Lの水平壁51の左面は、左側側壁部14Lの外面と面一となる。左側第2係合部材50Lの水平壁51の上面は、左側側壁部14Lの摺動段差部42の水平面と面一となる。左側第2係合部材50Lの垂直壁52の上面、及び左側第1係合部材48Lの水平部の上面は、左側側壁部14Lの上面と面一となる。これにより、左側第1係合部材48Lの係止凸部49は、左側側壁部14Lの上面よりも上方へ突出する。
【0046】
尚、左側第2係合部材50Lは、接着剤又は新たな嵌合構造等によって、左側側壁部14Lの第1取付凹部44に固着されてもよい。
【0047】
これらの点は、右側側壁部14Rの第1取付凹部44に対して右側第2係合部材50Rが固着される場合においても、同様である。
【0048】
図6及び図7に表されたように、左側側壁部64Lには、3つの取付凹部82が前後方向D1で等間隔に配されている。各取付凹部82は、左側側壁部64Lの下面から天壁部62に亘って、左側側壁部64L及び天壁部62が段差状に切り欠けられたように形作られることによって設けられている。これにより、各取付凹部82は、水平面と垂直面とで構成されている。
【0049】
右側側壁部64Rにも、左側側壁部64Lと同様にして、3つの取付凹部82が配されている。
【0050】
左側側壁部64Lの各取付凹部82には、左側被係合部材78Lが固着される。左側被係合部材78Lは、左側第1被係合部材84Lと、左側第2被係合部材86Lとで構成されている。
【0051】
左側第1被係合部材84Lは、略L字型の中空部品であって、比較的長い水平部と、比較的短い垂直部とで構成されている。左側第1被係合部材84Lの水平部の下面には、その長尺方向の略中央において、下方へ突出した係止凸部85が設けられている。また、左側第1被係合部材84Lの水平部内では、2つのリブが渡設されている。これにより、左側第1被係合部材84L内は、3つの空間が形成されている。更に、左側第1被係合部材84Lの垂直部の上端は、その左側が切り欠かれたような形状をなしている。
【0052】
左側第1被係合部材84Lは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド系樹脂、又はポリアセタール等の無発泡樹脂製(ソリッド)であって、発泡ポリプロピレン製の容器本体10及び蓋60よりも硬質である。
【0053】
左側第2被係合部材86Lは、平面視で略矩形状の水平壁87と、水平壁87の左側長辺から下方へ延びた垂直壁88とで構成されている。水平壁87の下面では、その前側において、凹部89が設けられている。垂直壁88の右面では、その前側において、3つの嵌入凸部90が設けられている。
【0054】
左側第2被係合部材86Lでは、その3つの嵌入凸部90と左側第1被係合部材84L内の3つの空間とが嵌合することによって、左側第1被係合部材84Lが組み付けられる。これにより、左側第1被係合部材84Lの水平部の下面は、左側第2被係合部材86Lの垂直壁88の下面と面一となる。このようにして、左側第1被係合部材84Lと左側第2被係合部材86Lとが別体で組み付けられる。
【0055】
右側被係合部材78Rは、右側第1被係合部材84Rと、右側第2被係合部材86Rとで構成されている。右側第1被係合部材84Rと右側第2被係合部材86Rは、左側第1被係合部材84Lと左側第2被係合部材86Lと鏡像対称であるため、左側第1被係合部材84Lと左側第2被係合部材86Lと同一の部分には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0056】
左側側壁部64Lの取付凹部82に対して左側第2被係合部材86Lが固着されると、取付凹部82の水平面と左側第2被係合部材86Lの水平壁87の上面とが上下方向D3で向き合って接し、取付凹部82の垂直面と左側第2被係合部材86Lの水平壁87の右面とが左右方向D2で向き合って接する。これにより、左側第1被係合部材84L及び左側第2被係合部材86Lは、蓋60の内方側に配設される。
【0057】
更に、左側第2被係合部材86Lの垂直壁88の左面は、左側側壁部64Lの外面と面一となる。左側第2被係合部材86Lの水平壁87の下面は、天壁部62の下面と面一となる。左側第2被係合部材86Lの垂直壁88の下面、及び左側第1被係合部材84Lの水平部の下面は、左側側壁部64Lの下面と面一となる。これにより、左側第1被係合部材84Lの係止凸部85は、左側側壁部64Lの下面よりも下方へ突出する。
【0058】
尚、左側第2被係合部材86Lは、接着剤又は新たな嵌合構造等によって、左側側壁部64Lの取付凹部82に固着されてもよい。
【0059】
これらの点は、右側側壁部64Rの取付凹部82に対して右側第2被係合部材86Rが固着される場合においても、同様である。
【0060】
第2係合部材50及び第2被係合部材86は、容器本体10及び蓋60と同様な発泡ポリプロピレン製であるが、容器本体10及び蓋60よりも発泡倍率が低いため、容器本体10及び蓋60よりも硬質である。尚、第2係合部材50及び第2被係合部材86は、容器本体10及び蓋60と同じ発泡倍率としてもよい。また、第2係合部材50は、容器本体10と一体的に形作られてもよいし、第2被係合部材86は、蓋60と一体的に形作られてもよい。
【0061】
図8に表されたように、蓋60が容器本体10に取り付けられる際は、蓋60が容器本体10に対して後側にずれた状態にされ、容器本体10側の第1係合部材48と摺動段差部42との間に、蓋60側の第1被係合部材84が入り込むようにして、蓋60が容器本体10に被せられる。尚、蓋60側の第2被係合部材86の水平壁87の下面には、凹部89よりも前側において、傾斜面91が設けられている。傾斜面91は、後側へ向かうに連れて、下方へ傾斜している。
【0062】
このようにして、蓋60が容器本体10に被せられると、図9及び図10に表されたように、蓋60側の第1被係合部材84が、容器本体10側の第2係合部材50の水平壁51の上面に載置される。更に、蓋60側の第1被係合部材84の係止凸部85が、容器本体10側の第2係合部材50の後側凹部54に載置される。これに対して、容器本体10側の第1係合部材48の水平部の上面には、蓋60側の天壁部62の下面が載置される。更に、容器本体10側の第1係合部材48の水平部の後端部分に対しては、その上側において、蓋60側の第2被係合部材86の傾斜面91が向かい合っている。
【0063】
また、容器本体10側の摺動段差部42の水平面には、蓋60側の側壁部64の下面と第2被係合部材86の垂直壁88の下面とが載置される。
【0064】
その後、容器本体10の開口部32を蓋60で塞ぐため、蓋60が前方へ摺動させられると、図11及び図12に表されたように、容器本体10側の第1係合部材48と水平壁51との間に蓋60側の第1被係合部材84が入り込むので、容器本体10側の第1係合部材48と蓋60側の第1被係合部材84とが係り合う。その際、蓋60側の第1被係合部材84の係止凸部85が、容器本体10側の第2係合部材50の後側凹部54から係止凸部55を乗り越えて前側凹部53に入り込んで係り合う。更に、容器本体10側の第1係合部材48の係止凸部49が、蓋60側の第2被係合部材86の傾斜面91を摺動して凹部89に入り込んで係り合う。
【0065】
また、図13に表されたように、容器本体10側の第1係合部材48は、容器本体10の外方側から、蓋60側の第1被係合部材84及び第2被係合部材86によって取り囲まれる。
【0066】
更に、上述したように、容器1の後側では、蓋60側の第1被係止部70と容器本体10側の第1係止部28とが嵌合する。
【0067】
容器本体10内では、例えば、図14に表されたように、第1蓄冷剤用ポケット34に第1蓄冷剤92がセットされ、第2蓄冷剤用ポケット36に第2蓄冷剤94がセットされる。尚、各蓄冷剤に代えて、蓄熱材がセットされてもよい。
【0068】
以上詳細に説明した通り、本実施形態の容器1は、発泡ポリプロピレン製の容器本体10と、発泡ポリプロピレン製の蓋60とを備えている。蓋60は、容器本体10上を前後方向D1で摺動することによって、容器本体10の開口部32を閉塞する。その際、容器本体10において、前後方向D1に対して平行な一対の側壁部14の各外面では、容器本体10側の第1係合部材48に対して蓋60側の第1被係合部材84が係り合う。これにより、蓋60が、容器本体10にロックされる。
【0069】
このようにして、第1係合部材48及び第1被係合部材84は、容器本体10及び蓋60を係合させるものであるが、無発泡樹脂製(ソリッド)であって、容器本体10及び蓋よりも硬質であるため、破損し難い。
【0070】
以上より、本実施形態の容器1は、容器本体10及び蓋60が発泡ポリプロピレン製であって、容器本体10に蓋60を係らせるための第1係合部材48及び第1被係合部材84の破損防止を図っている。
【0071】
また、第1係合部材48及び第1被係合部材84は、無発泡樹脂製(ソリッド)であることから、第2被係合部材86及び第2係合部材50に対する摺動性が向上している。
【0072】
本実施形態の容器1は、容器本体10に設けられた第1係止部28と、蓋60に設けられた第1被係止部70とを備えている。蓋60が容器本体10の開口部32を閉塞すると、前後方向D1に直交する左右方向D2に対して平行な、容器本体10の後側側壁部16Bの外面側では、前後方向D1及び左右方向D2に直交する容器本体10の高さ方向(上下方向D3)において、容器本体10側の第1係止部28と蓋60側の第1被係止部70とが係り合って止まる。
【0073】
そのため、本実施形態の容器1において、容器本体10の開口部32を閉塞した蓋60は、容器本体10の高さ方向(上下方向D3)に変位することが規制される。よって、例えば、容器本体10の後側側壁部16B側において、蓋60が持ち上げられても、容器本体10から蓋60が外れることが防止される。更に、第1係合部材48及び第1被係合部材84に加えて、第1係止部28及び第1被係止部70によって、容器本体10に蓋60を係らせているので、第1係合部材48及び第1被係合部材84の破損防止が一層に図られ、容器本体10及び蓋60の係合が強くなる。
【0074】
本実施形態の容器1では、容器本体10に設けられた係止凸部49及び前側凹部53と、蓋60に設けられた係止凸部85及び凹部89とを備えている。蓋60が容器本体10の開口部32を閉塞すると、容器本体10では、前後方向D1方向において、容器本体10側の係止凸部49及び前側凹部53と、蓋60側の係止凸部85及び凹部89とが係り合って止まる。そのため、本実施形態の容器1において、容器本体10の開口部32を閉塞した蓋60は、容器本体10上を摺動する前後方向D1へ変位することが規制される。これにより、蓋60が不意に開くことが防止されている。
【0075】
本実施形態の容器1では、上述したように、容器本体10側の第1係合部材48が、容器本体10の外方側から、蓋60側の第1被係合部材84及び第2被係合部材86によって取り囲まれる。つまり、容器本体10側の第1係合部材48が、蓋60側の第1被係合部材84に容器本体10の内方側から当接又は近接している。そのため、容器本体10がその収納物によって容器本体10の外方へ押されても、容器本体10側の第1係合部材48は、蓋60側の第1被係合部材84に係り合わされた状態が維持されながら、蓋60側の第2被係合部材86に押し付けられるので、容器本体10及び蓋60の係合が外れない。
【0076】
ちなみに、本実施形態において、左側側壁部14L及び右側側壁部14Rは、「一対の第1側面」の一例である。後側側壁部16Bは、「第2側面」の一例である。左側第1係合部材48L及び右側第1係合部材48Rは、「係合部」の一例である。係止凸部49及び前側凹部53は、「第2係止部」の一例である。係止凸部85及び凹部89は、「第2被係止部」の一例である。左側第1被係合部材84L及び右側第1被係合部材84Rは、「被係合部」の一例である。前後方向D1は、「第1幅方向」の一例である。左右方向D2は、「第2幅方向」の一例である。上下方向D3は、「高さ方向」の一例である。
【0077】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、蓋60が容器本体10の開口部32を閉塞した際において、容器本体10側の第1係合部材48と蓋60側の第1被係合部材84とが、それぞれ対向する面に設けられた新たな凹凸係止構造によって、係り合って止まってもよい。そのような場合、新たな凹凸係止構造は、「第2係止部」及び「第2被係止部」の一例である。
【0078】
また、容器本体10側の第1係合部材48と蓋60側の第1被係合部材84とについては、一方を無発泡樹脂製(ソリッド)のままとし、他方を発泡樹脂製としてもよい。
【0079】
具体的には、例えば、容器本体10側の係合部材30について、それを構成する第1係合部材48と第2係合部材50とが、金型構造の実現が可能な範囲の形状で、一体的に形作られる。そのような場合、係合部材30(を構成する第1係合部材48及び第2係合部材50)は、容器本体10及び蓋60よりも低い発泡倍率で成形されるが、蓋60側の第2被係合部材86は、容器本体10及び蓋60と同じ発泡倍率で成形されてもよい。
【0080】
また、容器本体10側の第1係止部28及び蓋60側の第1被係止部70は、容器本体10の前側側壁部16Fの外面及び蓋60の天壁部62の前面(前側側壁部66F)に設けられてもよい。
【0081】
また、本発明は、図15に表された容器201であってもよい。容器201は、図16に表された容器本体110と、図17に表された蓋160とを備えている。尚、以下の説明では、上記実施形態と実質的に共通する部分には同一の符号を付すと共に、上記実施形態と実質的に対応する部分には同一の符号を100番台で付し、詳しい説明を省略する。
【0082】
左側第1係合部材148L及び左側第2係合部材150Lで構成される左側係合部材130Lは、容器本体110及び蓋160と同様な発泡ポリプロピレンで一体成形されるが、容器本体110及び蓋160よりも発泡倍率が低いため、容器本体110及び蓋160よりも硬質である。尚、左側係合部材130Lは、容器本体110と一体的に形作られてもよい。これら点は、右側第1係合部材148R及び右側第2係合部材150Rで構成される右側係合部材130Rについても、同様である。
【0083】
左側第1被係合部材184L及び左側第2被係合部材186Lで構成される左側被係合部材178Lは、容器本体110及び蓋160と同様な発泡ポリプロピレンで一体成形されるが、容器本体110及び蓋160よりも発泡倍率が低いため、容器本体110及び蓋160よりも硬質である。尚、左側被係合部材178Lは、蓋160と一体的に形作られてもよい。これらの点は、右側第1被係合部材184R及び右側第2被係合部材186Rで構成される右側被係合部材178Rについても、同様である。
【0084】
容器本体110の前側側壁部16Fの外面には、一対の取付溝部200が上下方向D3に沿って設けられている。各取付溝部200は、前側側壁部16Fの上面から外面に亘って設けられた第1取付溝部202と、第1取付溝部202とその下側で連通すると共に第1取付溝部202よりも幅狭な第2取付溝部204と、第2取付溝部204とその左右側で連通すると共に左右方向D2に延びた軸受溝206とを有している。
【0085】
各取付溝部200内には、ベルト208が軸支されている。ベルト208は、ポリプロピレン製のテープ材210と、テープ材210の一端に設けられると共に軸受溝206に軸架される軸212と、テープ材210の他端に設けられた樹脂製の雌バックル214とを有している。
【0086】
蓋160には、一対の取付溝部250が上下方向D3及び前後方向D1に沿って設けられている。各取付溝部250は、第1取付溝部252、第2取付溝部254、及び軸受溝256を有している。第1取付溝部252は、天壁部62の下面から前側側壁部66Fの外面に亘って設けられている。第2取付溝部254は、天壁部62の上面に設けられ、第1取付溝部252とその上側で連通するが、第1取付溝部252よりも幅狭である。軸受溝256は、第2取付溝部254とその左右側で連通すると共に左右方向D2に延びている。
【0087】
各取付溝部250内には、ベルト258が軸支されている。ベルト258は、ポリプロピレン製のテープ材260と、テープ材260の一端に設けられると共に軸受溝256に軸架される軸262と、テープ材260の他端に設けられた樹脂製の雄バックル264とを有している。
【0088】
蓋160が容器本体110に取り付けられた際は、蓋160側の各取付溝部250の第1取付溝部252と、容器本体110側の各取付溝部200の第1取付溝部202とが連なった状態になり、蓋160側のベルト258の雄バックル264と、容器本体110側のベルト208の雌バックル214とが係合可能な状態になる。
【0089】
蓋160側のベルト258の雄バックル264と、容器本体110側のベルト208の雌バックル214とが係合されると、蓋160及び容器本体110が前後方向D1へ相対的に摺動することが抑制される。
【0090】
ちなみに、本変更例において、左側第1係合部材148L及び右側第1係合部材148Rは、「係合部」の一例である。左側第1被係合部材184L及び右側第1被係合部材184Rは、「被係合部」の一例である。ベルト208は、「第1係止部」又は「第2係止部」の一例である。ベルト258は、「第1被係止部」又は「第2被係止部」の一例である。
【符号の説明】
【0091】
1 容器
10 容器本体
14L 左側側壁部
14R 右側側壁部
16B 後側側壁部
28 第1係止部
32 開口部
48L 左側第1係合部材
48R 右側第1係合部材
49 係止凸部
53 前側凹部
60 蓋
70 第1被係止部
84L 左側第1被係合部材
84R 右側第1被係合部材
85 係止凸部
89 凹部
110 容器本体
148L 左側第1係合部材
148R 右側第1係合部材
184L 左側第1被係合部材
184R 右側第1被係合部材
160 蓋
201 容器
208 ベルト
258 ベルト
D1 前後方向
D2 左右方向
D3 上下方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17