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特許7424725マルチキャストパケット処理方法、デバイスおよびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】マルチキャストパケット処理方法、デバイスおよびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 49/201 20220101AFI20240123BHJP
【FI】
H04L49/201
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022522379
(86)(22)【出願日】2020-05-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2020092710
(87)【国際公開番号】W WO2021077739
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】201911026901.7
(32)【優先日】2019-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジ、エイ
(72)【発明者】
【氏名】シン、ファン
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-206633(JP,A)
【文献】特開2014-039200(JP,A)
【文献】H. Song, et al.,Requirement and Solution for Multicast Traffic Telemetry draft-song-multicast-telemetry-00,Network Working Group,米国,Network Working Group,2019年07月01日,pp1-10,https://datatracker.ietf.org/doc/html/draft-song-multicast-telemetry-00
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 49/201
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャストパケット処理方法であって、
第1のネットワークデバイスがパケットを取得する段階であって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する段階であって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信する段階と
を備え、
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する前記段階は、
前記第1のネットワークデバイスが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のレベル情報を含み、前記第1のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第2のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第1のレベル情報は、第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成する段階と
前記第1のネットワークデバイスが、前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第2のレベル情報を含み、前記第2のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第3のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第2のレベル情報は、第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成する段階と、
を有する、方法。
【請求項2】
前記第1のレベル情報および前記第2のレベル情報は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、請求項に記載の方法。
【請求項3】
マルチキャストパケット処理方法であって、
第1のネットワークデバイスがパケットを取得する段階であって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する段階であって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信する段階と
を備え、
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する前記段階は、具体的には、
前記第1のネットワークデバイスが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のシリーズ情報および第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のシリーズ情報は、前記第1のネットワークデバイスが前記パケットに基づいて前記第1のマルチキャストパケットおよび前記第2のマルチキャストパケットを生成することを識別するためのものであり、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであ、生成する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記第1のシリーズ情報および第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成する段階と
を有する、方法。
【請求項4】
前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、請求項に記載の方法。
【請求項5】
マルチキャストパケット処理方法であって、
第1のネットワークデバイスがパケットを取得する段階であって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する段階であって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信する段階と
を備え、
前記第1のネットワークデバイスが第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信する段階であって、前記第1のメッセージは、前記第1のマルチキャストパケットの前記第1のマルチレベルフロー識別子と、第1の情報とを搬送し、前記第1の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報であり、前記第2のメッセージは、前記第2のマルチキャストパケットの前記第2のマルチレベルフロー識別子と、第2の情報とを搬送し、前記第2の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である、送信する段階
をさらに備える、方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージは、第1のデバイス識別子及び第1のマルチキャストフロー識別子を含む前記第1のマルチレベルフロー識別子を含み、
前記第2のメッセージは、前記第1のデバイス識別子及び第2のマルチキャストフロー識別子を含む前記第2のマルチレベルフロー識別子を含み、
前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものであり、
前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、
前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第1のネットワークデバイスであって、
パケットを取得するように構成された取得ユニットであって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得ユニットと
前記パケットに基づいて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成するように構成された生成ユニットであって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成ユニットと、
前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信するように構成された第1の送信ユニットと
を備え、
前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、
前記生成ユニットが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のレベル情報を含み、前記第1のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第2のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第1のレベル情報は、第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、
前記生成ユニットが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第2のレベル情報を含み、前記第2のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第3のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第2のレベル情報は、第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することと
を含む、第1のネットワークデバイス。
【請求項8】
前記第1のレベル情報および前記第2のレベル情報は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、請求項に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項9】
第1のネットワークデバイスであって、
パケットを取得するように構成された取得ユニットであって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得ユニットと
前記パケットに基づいて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成するように構成された生成ユニットであって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成ユニットと、
前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信するように構成された第1の送信ユニットと
を備え、
前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、具体的には、
前記生成ユニットが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のシリーズ情報および第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のシリーズ情報は、前記第1のネットワークデバイスが前記パケットに基づいて前記第1のマルチキャストパケットおよび前記第2のマルチキャストパケットを生成することを識別するためのものであり、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、
前記生成ユニットが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記第1のシリーズ情報および第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することと
を含む、
第1のネットワークデバイス。
【請求項10】
前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、請求項に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項11】
第1のネットワークデバイスであって、
パケットを取得するように構成された取得ユニットであって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得ユニットと
前記パケットに基づいて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成するように構成された生成ユニットであって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成ユニットと、
前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信するように構成された第1の送信ユニットと
を備え、
第2の送信ユニットであって、前記第1のネットワークデバイスは、第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信し、前記第1のメッセージは、前記第1のマルチキャストパケットの前記第1のマルチレベルフロー識別子と、第1の情報とを搬送し、前記第1の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報であり、前記第2のメッセージは、前記第2のマルチキャストパケットの前記第2のマルチレベルフロー識別子と、第2の情報とを搬送し、前記第2の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である、第2の送信ユニット
をさらに備える、第1のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記第1のメッセージは、第1のデバイス識別子及び第1のマルチキャストフロー識別子を含む前記第1のマルチレベルフロー識別子を含み、
前記第2のメッセージは、前記第1のデバイス識別子及び第2のマルチキャストフロー識別子を含む前記第2のマルチレベルフロー識別子を含み、
前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものであり、
前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、
前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、請求項11に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項13】
プロセッサとメモリとを備える第1のネットワークデバイスであって、前記メモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリに格納された前記コンピュータプログラムを呼び出すように構成され、その結果、前記第1のネットワークデバイスは、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行する、第1のネットワークデバイス。
【請求項14】
プロセッサに、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年10月26日に中国国家知識財産権局に出願された、「マルチキャストパケット処理方法およびデバイス」と題する中国特許出願第CN201911026901.7号の優先権を主張する。当該中国特許出願は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願の実施形態は、通信技術分野に関し、特に、ポイントツーマルチポイントマルチキャストフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリ(英語:In-situ Flow Information Telemetry、iFIT)性能検出が実行される場合に用いられるパケット処理方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
従来、Ethernet(登録商標)では、帯域外のシミュレートされた検出パケットを送信することにより実際のサービスを間接的にシミュレートするために、オペレーション、管理および維持(英語:Operation Administration and Maintenance、OAM)検出技術が用いられている。しかしながら、この検出モードでは、シミュレートされたパケットの経路と実際のサービスの経路との間の一貫性を保証できず、ネットワークサービス品質を完全かつ真に反映できない。性能モニタリングについての5Gベアラネットワークのより高い要件を満たすために、インサイチュフロー測定用のiFIT技術が提供されている。iFITは、帯域内インサイチュフロー検出技術である。ネットワーク性能インジケータをリアルタイムで検出するために、実際のサービストラフィックに対して特徴マーキングが実行され、特徴がマーキングされたフィールドに基づき、リアルサービストラフィックについてのエンドツーエンド検出機能およびホップバイホップ検出機能が提供される。現在のiFIT検出解決手段では、ポイントツーポイントデータフローを識別でき、識別されたデータフローに基づいて、対応する検出を実行できる。しかしながら、ポイントツーマルチポイントシナリオにおいて生成されるマルチキャスト複製フローでは、各マルチキャストフローをまだ識別できず、したがって、パケット損失および遅延の測定ならびに経路修復をマルチキャストフローについて実装できない。
【発明の概要】
【0004】
本願は、ポイントツーマルチポイント適用シナリオにおけるマルチキャストフローに対するiFIT検出を実装するために、マルチキャストパケット処理方法およびデバイスを提供する。
【0005】
第1の態様によれば、本願は、マルチキャストパケット処理方法を提供する。方法は、第1のネットワークデバイスが、ペイロードを含むパケットを取得する段階を含む。第1のネットワークデバイスが、パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する。第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよびペイロードを含む。第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含む。第1のマルチレベルフロー識別子は、ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものである。第1の転送経路は、第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含む。第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよびペイロードを含む。第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含む。第2のマルチレベルフロー識別子は、ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものである。第2の転送経路は、第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含む。第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、第1のマルチレベルフロー識別子を含む第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう第2のネットワークデバイスに指示する。第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、第2のマルチレベルフロー識別子を含む第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう第3のネットワークデバイスに指示する。第2のネットワークデバイスおよび第3のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。第1のネットワークデバイスが、第1の転送経路を通じて第1のマルチキャストパケットを第2のネットワークデバイスへ送信し、第2の転送経路を通じて第2のマルチキャストパケットを第3のネットワークデバイスへ送信する。
【0006】
方法において、ポイントツーマルチポイントマルチキャストデータフロー伝送シナリオでは、マルチキャストデータフローについてパケット損失および遅延の検出および経路修復等を実装すべく、複数のマルチキャストデータフローが、複数のデータフローの各々に対してインサイチュフロー情報テレメトリ検出を実行するために識別され得る。
【0007】
可能な設計において、前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、前記第1のネットワークデバイスが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のレベル情報を含み、前記第1のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第2のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第1のレベル情報は、第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、前記第1のネットワークデバイスが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第2のレベル情報を含み、前記第2のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第3のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第2のレベル情報は、第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することとを含む。
【0008】
可能な設計において、前記第1のレベル情報および前記第2のレベル情報は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである。
【0009】
可能な設計において、前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のiFIT情報テレメトリ情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第3のレベル情報を含み、前記第3のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、第4のネットワークデバイスから第5のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第5のネットワークデバイスは、前記第4のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、前記第3のレベル情報は、第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は各々、前記第3のレベル情報をさらに含む。
【0010】
可能な設計において、前記第3のレベル情報は、第4のデバイス識別子をさらに含み、前記第4のデバイス識別子は、前記第4のネットワークデバイスを識別するためのものである。
【0011】
レベル情報を含むマルチレベルフロー識別子に基づいて、ネットワークデバイスは、ポイントツーマルチポイントシナリオにおける複製を通じて生成される異なるマルチキャストデータフローを迅速に識別でき、ネットワーク管理デバイスは、特定のマルチキャストフローのエンドツーエンド伝送経路をマルチレベルフロー識別子に基づいて復元し、エンドツーエンド伝送経路上のパケット損失および遅延を決定できる。
【0012】
可能な設計において、前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、具体的には、前記第1のネットワークデバイスが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のシリーズ情報および第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のシリーズ情報は、前記第1のネットワークデバイスが前記パケットに基づいて前記第1のマルチキャストパケットおよび前記第2のマルチキャストパケットを生成することを識別するためのものであり、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、前記第1のネットワークデバイスが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記第1のシリーズ情報および第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することとを含む。
【0013】
可能な設計において、前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである。
【0014】
可能な設計において、前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のiFIT情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第2のシリーズ情報および第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである。前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットの前記第3のマルチレベルフロー識別子の前記第2のシリーズ情報に基づいて、第1のシリーズ情報を生成することをさらに含む。
【0015】
可能な設計において、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第2のデバイス識別子をさらに含み、前記第2のデバイス識別子は、前記第4のネットワークデバイスを識別するためのものである。
【0016】
異なる数のデータフロー複製に基づいて、ネットワークデバイスは、異なる複製位置における複製されたマルチキャストデータフローに異なるシリーズを割り当ててよく、ネットワーク管理デバイスは、シリーズおよび他のフィールド情報を用いることにより、マルチキャストデータフローが通過する経路を直接復元してよい。これにより、帯域幅リソースが大幅に節約され、通信の効率および精度が改善する。
【0017】
可能な設計において、方法は、第1のネットワークデバイスが第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信する段階をさらに含む。第1のメッセージは、第1のマルチキャストパケットの第1のマルチレベルフロー識別子と、第1の情報とを搬送する。第1の情報は、第1のネットワークデバイスにより、第1のマルチキャストパケット内の第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である。第2のメッセージは、第2のマルチキャストパケットの第2のマルチレベルフロー識別子と、第2の情報とを搬送する。第2の情報は、第1のネットワークデバイスにより、第2のマルチキャストパケット内の第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である。
【0018】
第2の態様によれば、本願は、第1のネットワークデバイスを提供する。前記第1のネットワークデバイスは、パケットを取得するように構成された取得ユニットとであって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得ユニットと前記パケットに基づいて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成するように構成された生成ユニットであって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成ユニットと、前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信するように構成された第1の送信ユニットとを含む。
【0019】
ポイントツーマルチポイントマルチキャストデータフロー伝送シナリオでは、前述のネットワークデバイスは、マルチキャストデータフローについてパケット損失および遅延の検出および経路修復等を実装すべく、複製を通じて生成される複数のマルチキャストデータフローを、複数のデータフローの各々に対してインサイチュフロー情報テレメトリ検出を実行するために識別できる。
【0020】
可能な設計において、前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、前記生成ユニットが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のレベル情報を含み、前記第1のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第2のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第1のレベル情報は、第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、前記生成ユニットが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第2のレベル情報を含み、前記第2のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第3のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第2のレベル情報は、第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することとを含む。
【0021】
可能な設計において、前記第1のレベル情報および前記第2のレベル情報は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである。
【0022】
可能な設計において、前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第3のレベル情報を含み、前記第3のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、第4のネットワークデバイスから第5のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第5のネットワークデバイスは、前記第4のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、前記第3のレベル情報は、第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は各々、前記第3のレベル情報をさらに含む。
【0023】
可能な設計において、前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、具体的には、前記生成ユニットが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のシリーズ情報および第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のシリーズ情報は、前記第1のネットワークデバイスが前記パケットに基づいて前記第1のマルチキャストパケットおよび前記第2のマルチキャストパケットを生成することを識別するためのものであり、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、前記生成ユニットが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記第1のシリーズ情報および第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することとを含む。
【0024】
可能な設計において、前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである。
【0025】
可能な設計において、前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第2のシリーズ情報および第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである。前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットの前記第3のマルチレベルフロー識別子の前記第2のシリーズ情報に基づいて、第1のシリーズ情報を生成することをさらに含む。
【0026】
異なる数のデータフロー複製に基づいて、ネットワークデバイスは、異なる複製位置における複製されたマルチキャストデータフローに異なるシリーズを割り当ててよく、ネットワーク管理デバイスは、シリーズおよび他のフィールド情報を用いることにより、マルチキャストデータフローが通過する経路を直接復元してよい。これにより、帯域幅リソースが大幅に節約され、通信の効率および精度が改善する。
【0027】
可能な設計において、第1のネットワークデバイスは、第2の送信ユニットをさらに含む。第1のネットワークデバイスは、第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信する。第1のメッセージは、第1のマルチキャストパケットの第1のマルチレベルフロー識別子と、第1の情報とを搬送する。第1の情報は、第1のネットワークデバイスにより、第1のマルチキャストパケット内の第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である。第2のメッセージは、第2のマルチキャストパケットの第2のマルチレベルフロー識別子と、第2の情報とを搬送する。第2の情報は、第1のネットワークデバイスにより、第2のマルチキャストパケット内の第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である。
【0028】
第3の態様によれば、本願は、ネットワークデバイスを提供する。デバイスは、プロセッサとメモリとを含む。メモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成される。プロセッサは、メモリに格納されたコンピュータプログラムを呼び出して、第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける方法を実行するように構成される。
【0029】
第4の態様によれば、本願は、ネットワークシステムを提供する。システムは、ネットワークデバイスとネットワーク管理デバイスとを含む。ネットワークデバイスは、第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける方法を実行してもよく、ネットワークデバイスは、第2の態様における第1のネットワークデバイスまたは第3の態様におけるネットワークデバイスであってもよい。
【0030】
第5の態様によれば、本願は、コンピュータプログラムを格納するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体またはコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムは、第1の態様のいずれかの可能な設計における方法を実行するために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明するための添付図面を簡潔に説明する。
【0032】
図1】本願によるiFIT情報ヘッダ構造の概略図である。
【0033】
図2】本願の一実施形態によるiFIT情報ヘッダ構造の概略図である。
【0034】
図3】本願の一実施形態によるパケット処理方法の適用シナリオの概略図である。
【0035】
図4】本願の一実施形態によるパケットを送信するための構造の概略図である。
【0036】
図5】本願の一実施形態による別のiFIT情報ヘッダ構造の概略図である。
【0037】
図6】本願の一実施形態による別のパケット処理方法の適用シナリオの概略図である。
【0038】
図7】本願の一実施形態によるパケットを送信するための別の構造の概略図である。
【0039】
図8】本願の一実施形態によるマルチキャストパケット処理方法の概略フローチャートである。
【0040】
図9】本願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では、添付図面を参照して、本願の実施形態における技術的解決手段を説明する。本願の実施形態において説明されるネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明するよう意図されており、本願の実施形態において提供される技術的解決手段に関するいかなる限定も構成しない。ネットワークアーキテクチャの進化および新しいサービスシナリオの出現に伴い、本願の実施形態において提供される技術的解決手段も同様の技術的課題に適用可能であることを、当業者であれば認識し得る。
【0042】
インサイチュフロー情報テレメトリiFIT技術では、ネットワーク内のフローが通過するノードに対して特徴マーキングを実行するために、パケットで搬送されるiFIT情報が用いられ得る。特徴マーキングは、着色とも称され得る。iFIT情報は、全体としてiFITヘッダを構成してよく、例えば、マルチプロトコルラベルスイッチング(英語:Multi-Protocol Label Switching、MPLS)プロトコルまたは同様のものの拡張ヘッダとして機能してよい。代替的に、iFIT情報は、フィールド情報または同様のものに基づいて、例えばインターネットプロトコル(英語:Internet Protocol、IP)ヘッダに分散的に含まれ得る。フローが通過するノードの各ホップは、タイムスタンプおよびパケット数などの収集されたメタデータをネットワーク管理デバイスへ報告する。その結果、ネットワーク管理デバイスはさらに、報告されたデータに基づいて、ネットワーク遅延、パケット損失ステータスおよび復元経路等を計算する。ポイントツーポイントフロー伝送サービスシナリオにおいて、MPLSプロトコルネットワーク内で用いられる可能なiFIT情報ヘッダ構造が、図1に示される。ヘッダ構造内の重要なフィールドをここで説明する。
【0043】
1. フロー命令インジケータFII(英語:Flow Instruction Indicator、FII)フィールド。
このフィールドは主に、後続のデータ情報がiFITパケット情報であることを識別するためのものである。
例えば、
フロー命令インジケータラベル(英語:FII Label)(デフォルト値がiFIT検出フローを識別するように構成され得る)、
ラベルがスタックの下部にあるかどうかを示すために用いられるSフラグビット(例えば、値1は、ラベルがスタックの下部にあることを示し、値0は、ラベルがスタックの下部にないことを示す)、および
外側MPLSラベルヘッダから継承される、何らかの関連情報(例えば、優先度EXPおよび生存時間TTL)
というフィールド情報が含まれ得る。
【0044】
2. フロー命令ヘッダFIH(英語:Flow Instruction Header、FIH)フィールド。
このフィールドは、iFIT検出に関連する情報を搬送するために用いられる。
例えば、
各iFIT検出トラフィックに割り当てられるグローバル一意識別子であるフロー識別子Flow ID、
パケット損失(英語:packet loss)検出着色フラグであるLフラグビット(例えば、「1」は、パケット損失が収集されることを示し、「0」は、パケット損失が収集されないことを示す)、
遅延(英語:delay)測定着色フラグであるDフラグビット(例えば、「1」は、タイムスタンプが収集されることを示し、「0」は、タイムスタンプが収集されないことを示す)、
iFIT検出結果を送信する必要があるノードの範囲と、検出コンテンツの範囲とをマーキングするヘッダタイプインジケータHTI(英語:Header Type Indicator、HTI)(例えば、両端のノード以外の、iFIT機能を有する経路ノードに対し、検出が実行されるかどうか、およびフロー命令拡張ヘッダFIEH(英語:Flow Extension Instruction Header、FIEH)フィールドが含まれるかどうか等を区別するために、異なる識別子が用いられ得る)、および
予約済みフラグビットとして機能し得るRフラグビット
というフィールド情報が含まれ得る。
【0045】
3. フロー命令拡張ヘッダFIEHフィールド。
このフィールドは、拡張フィールドとして機能し、主に、iFIT検出に関連する他の情報を搬送するために用いられる。
例えば、
フロー識別子のビット幅を拡張するために用いられるフロー識別子拡張Flow ID Extフィールド、
逆フロー(英語:reverse flow)フラグであるVフラグビット(例えば、「0」は、現在のフローが転送フローであり、受信端が逆フローを自動的に生成し得ることを示し、「1」は、現在のフローが逆フローであり、受信端が逆フローを自動的に生成しないことを示す)、および
期間(英語:Period)(異なる値が、異なる検出期間、例えば、1秒、10秒、30秒、1分または10分を示す)
というフィールド情報が含まれ得る。
【0046】
通常、iFIT情報は、iFIT検出を実行するようネットワークデバイスに指示するために、パケットで搬送される。例えば、パケットのタイプは、データパケットまたは制御パケットであってよい。実際の適用シナリオでは、複数のデータパケットまたは制御パケットが継続的に送信されてよく、例えば、複数のデータパケットがデータフローを構成し得るか、複数のデータパケットまたは制御パケット、例えば、オペレーション、管理および維持(英語:Operation, Administration and Maintenance、OAM)制御パケットが、特定の期間内の間隔で送信される。
【0047】
ネットワークにおいて、iFIT検出が実行される必要があるネットワーク範囲を決定するために、検出ドメインが指定され得る。通常、検出ドメイン内のネットワークデバイスは、iFIT検出を実装するためにiFIT情報を伝送し、iFIT検出を通じて取得された対応する情報をネットワーク管理デバイスへ送信する必要がある。検出ドメインの検出範囲は、複数の方式で決定され得る。例えば、検出範囲は、ネットワークシナリオに基づいて決定されてよく、ネットワーク内のコアネットワーク部分が、検出ドメインとして指定される。代替的に、検出範囲は、サービスタイプに基づいて決定され得る。例えば、異なる範囲を有する検出ドメインは、ビデオサービスおよび音声サービス用に指定される。iFITネットワークは、具体的には、ヘッドノード(英語:head node)、エンドノード(英語:end node)およびホップバイホップ経路ノード(英語:path node)という3つのタイプのノードを含む。例えば、ヘッドノード、エンドノードおよび経路ノードは、ネットワーク内の対応するネットワークデバイスであってよい。データフローについて、検出ドメインの指定された検出範囲内のデータフローを伝送するための1番目のネットワークデバイスは、データフローを伝送するためのヘッドノードとして機能し得る。検出ドメインの指定された検出範囲内のデータフローを伝送するための最後のネットワークデバイスは、データフローを伝送するためのエンドノードとして機能し得る。データフローを伝送するためのヘッドノードとエンドノードとの間の各ノードは、ホップバイホップ経路ノードである。iFIT情報は、ヘッドノードにより追加され、エンドノードにより除去され得る。
【0048】
iFIT技術を用いることにより、ネットワーク内のポイントツーポイントデータフローに対してエンドツーエンド検出が実行される場合、ヘッドノードは、検出される必要があるデータフローの範囲内にデータフローがあるかどうかを判定し得る。例えば、検出される必要があるデータフローの特徴が、第1のアクセス制御リスト(英語:access control list、ACL)に追加され得る。データフローが第1のACL内のエントリにヒットし、このエントリが、データフローに対してiFIT検出が実行される必要があることを示している場合、対応するオペレーションが、データフローに対して実行される。第1のACLは、特定のフィルタリングルールに従って、検出される必要があるデータフローをフィルタリング除去するために用いられる。第1のACLを用いることにより検出対象データフローがヒットした後に、ヘッドノードは、入口ポートおよび出口ポートにおけるデータフローの、パケット数およびタイムスタンプなどの統計的データを収集および記録してよく、記録された統計的データにフロー識別子を追加し、この統計的データをリモートネットワーク管理デバイスへ送信してよい。実際の適用シナリオでは、データフローは通常、データパケットグループを用いることにより、グループ化を通じて伝送される。各データパケットグループは、データフロー内のデータ部分を搬送する。データ部分は、データパケットで搬送され、データパケットのペイロード(英語:payload)を構成する。検出される必要がある決定されたデータフローについて、データフローを構成するデータパケットグループのうちの1つを一例として用いる。ヘッドノードは、データパケット用の拡張されたiFITヘッダをカプセル化し得る。iFITヘッダは、ポイントツーポイントデータパケットを一意に識別するために用いられる対応するフロー識別子を含む。ヘッドノードは、iFITヘッダがカプセル化されるデータパケットを送信し、データパケットを各経路ノードおよびエンドノードへ順に転送し得る。経路ノードおよびエンドノードは各々、iFITヘッダをFIIフィールドに基づいて識別し、データパケットのタイプである、iFITヘッダ内のFIHフィールドの各フィールド値に基づいて、iFIT情報が収集される必要があるかどうか、および特定のiFIT情報が収集される必要があるかどうか等を判定する。いくつかの可能な実施形態において、iFITヘッダは、FIEHフィールドをさらに含み得る。可能な例において、例えば、データパケットを受信した後に、経路ノードは、iFITヘッダ内のFIHフィールドについての情報を読み出すと共に、FIHフィールド内のLフラグビットおよびDフラグビットの両方が1であると判定された場合、デバイスのパケット損失および遅延のデータを収集する。HTIフィールドの値が「3」であると判定された場合、これは、iFITヘッダがFIEHフィールドについての情報をさらに含んでいることを示し、ヘッドノードおよびエンドノードを含む、データパケットが通過する全てのエンドツーエンドノードに対し、これらのノードがiFIT機能を有することを条件として、iFIT検出が実行されることが必要である。FIEHフィールド内の期間フラグビットの値が「3」である、つまり、伝送間隔が30秒であると判定された場合、経路ノードは、パケット数およびタイムスタンプのデータをネットワーク管理デバイスへ30秒間隔で周期的に送信する。経路ノードは、フロー識別子を搬送し、収集したパケット数およびタイムスタンプのデータをネットワーク管理デバイスへ送信する。エンドノードは、第2のACLをクエリおよび発見した後に、データパケットに対応するデータフローに対してパケット数およびタイムスタンプの測定を実行し、フロー識別子を搬送し、測定したパケット数およびタイムスタンプのデータをネットワーク管理デバイスへ送信し、iFITヘッダを除去し得る。第2のACLは、第1のACLとは異なることがあり、主に、データフローのフィルタリングおよびマッチングならびに改ざん防止検証等に用いられる。ネットワーク管理デバイスは、データフローが通過するエンドツーエンドおよびホップバイホップノードのパケット数およびタイムスタンプのデータを収集した後に、データフローが通過する経路を復元して、ポイントツーポイントデータフローについてのパケット損失および遅延の計算および検出を完了する。いくつかの可能な実施形態において、代替的に、各ノードは、ローカルでの計算の後に、パケット損失および遅延のデータをネットワーク管理デバイスへ直接送信し得る。
【0049】
図1に示されるiFITヘッダ構造において、フローを一意に識別するために用いられるフロー識別情報は通常、ネットワーク全体におけるネットワークデバイスを一意に識別するために用いられるデバイス識別子NodeID(19ビット)、およびネットワークデバイスにより内部で割り当てられ、かつ、同じネットワークデバイスの異なるデータフローを区別するために用いられるフロー識別子flowID(21ビット)という2つの部分を含む。フロー識別情報内のNodeIDおよびflowIDは、合計で40ビットを含み、iFITヘッダ構造内のFlow ID(20ビット)フィールドおよびFlow ID Ext(20ビット)フィールドに配置される。ポイントツーポイントユニキャストフローのシナリオでは、フロー識別情報がネットワークデバイスのデータフローを一意に識別できるので、ポイントツーポイントデータフローに対するiFIT検出が実装され得る。しかしながら、ポイントツーマルチポイントマルチキャストフローが生成されるシナリオでは、1つのネットワークの1つのデータフローがデバイス上の複数のコピーへ複製され得るが、複数の複製されたデータフローは、フロー識別情報を用いることのみによっては区別できない。したがって、ネットワーク管理デバイスは、フロー識別情報のみに基づいてフロー経路を復元して、対応するデータフローに対しパケット損失および遅延の検出を実行することはできない。
【0050】
図2は、本願の一実施形態による可能なiFITヘッダ構造を示す。マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドを追加するために、図1に示されるiFITヘッダ構造に基づいて、拡張が実行される。Flow ID multiフィールドは、データフローが通過するネットワークデバイス上のポイントツーマルチポイントデータフローの1つまたは複数の複製を識別するためのものである。可能な例において、Flow ID multiフィールド内の各40ビットが、1つのレベル情報を構成する。マルチキャスト複製がデータフローに対して実行される度に、あるレベルの40ビットレベル情報がFlow ID multiフィールドに追加される。レベル情報は、データフローを複製している現在のノードにより割り当てられる。40ビットレベル情報は、データフロー複製を実行するノードを識別するためのデバイス識別子NodeID(19ビット)(NodeIDは、ネットワーク全体におけるノードを一意に識別するために用いられる)と、ノード内の複製されたデータフローを一意に識別するために用いられるマルチキャストフロー識別子bumflowID(21ビット)(一意の値がノード内のbumflowIDに割り当てられる)とを含む。現在のノードがデータフローを複数個へと複製する場合、複製されたデータフローのbumflowIDは異なる。このように、ポイントツーマルチポイントデータフローの各マルチキャスト複製は、Flow ID multiフィールド内の全てのレベルのレベル情報の累積的な転送を通じて、一意に識別され得る。Flow ID multiフィールドは、経験値に基づく特定の長さを有するように予め設定されてもよく、可変の長さを有するように定義されてもよい。その結果、フィールドの長さが、実際の適用シナリオに基づいて、リアルタイムで拡張され得る。可能な例において、例えば、Flow ID multiまたは同様のものを格納および拡張するために、tag-length-value(英語:Tag-Length-Value、TLV)エンコード構造が用いられる。
【0051】
図2に示されるiFITヘッダ構造に基づいて、図3は、ポイントツーマルチポイントマルチキャストデータフローに対してiFIT検出が実行される場合に各ノードポート上の複製されたデータフローを識別するためのマルチレベルフロー識別子フィールドの値の概略図である。図3に示される各ノードは、ネットワーク内のネットワークデバイスである。
【0052】
ヘッドノード31の入口ポートAを通じて、データパケットが流入する。データパケットは、データペイロードを搬送する。複数のデータパケット内の複数のデータペイロードが、例えば、完全なユーザデータを構成し得る。ヘッドノード31は、入口インタフェースA上のデータパケットのフロー識別子が(NE31+100)であると判定する。データパケットに対応するデータフローを識別するために、フロー識別子は、データパケットが通過する各ノードのiFITヘッダで搬送される(ヘッドノードのインタフェースA以外のインタフェースの位置におけるフロー識別子は、図3において示されていない)。この場合、データパケットが複製されていないので、マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドの値は空である。ヘッドノード31の出口インタフェース上のデータパケットに対して、マルチキャスト複製が実行される。複製を通じてそれぞれ生成されたデータパケットが、ヘッドノード31の出口インタフェースBおよびCを通じて流出する。複製を通じて生成された2つのデータパケットを区別するために、ヘッドノード31は、第1レベルレベル情報(40ビット)をマルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドに追加し、インタフェースBを通じて流出する第1のデータパケットのマルチレベルフロー識別子を(NE31+1000)と決定し(NE31は、第1レベルレベル情報内のNodeID値であり、1000は、第1レベルレベル情報内のbumflowID値である)、インタフェースCを通じて流出する第2のデータパケットのマルチレベルフロー識別子を(NE31+2000)と決定する。インタフェースBを通じて流出する複製された第1のデータパケットは、ノード32およびノード33を連続的に通過する。この処理中には二次的複製が行われないので、ノード33の出口インタフェースGを通じて流出する第1のデータパケットのマルチレベルフロー識別子は、依然として(NE31+1000)である。インタフェースCを通じて流出する第2のデータパケットは、ノード34およびノード35を連続的に通過する。第2のデータパケットは、ノード34上での二次的複製を経る。二次的複製の後に、第3のデータパケットおよび第4のデータパケットが、第2のデータパケットに基づいて生成され、それぞれ、ノード34の出口ポートIおよびJを通じて流出する。それぞれ出口インタフェースIおよびJを通じて流出する第3のデータパケットおよび第4のデータパケットを区別するために、ノード34は、あるレベルのレベル情報(40ビット)、すなわち、第2レベルレベル情報をマルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドにさらに追加し、インタフェースI上で送信される第3のデータパケットのマルチレベルフロー識別子を(NE31+2000, NE34+1000)と決定し、第2のデータパケットがノード34上で複製されていることを識別するために、インタフェースJ上で送信される第4のデータパケットのマルチレベルフロー識別子を(NE31+2000, NE34+2000)と決定する。次に、インタフェースIを通じて流出する第3のデータパケットは、ノード33に到達し、インタフェースJを通じて流出する第4のデータパケットは、ノード35に到達する。しかしながら、対応するノードに対して、複製は再び実行されない。したがって、インタフェースLを通じて流出するデータパケットのマルチレベルフロー識別子は、ポートIを通じて流出するデータパケットのものと同じ、つまり、(NE34+1000, NE31+2000)である。同様に、インタフェースNを通じて流出するデータパケットのマルチレベルフロー識別子は、ポートJを通じて流出するデータパケットのものと同じ、つまり、(NE31+2000, NE34+2000)である。
【0053】
データパケットが複製される度にあるレベルの40ビットレベル情報がマルチレベルフロー識別子Flow ID multiに追加される実装が一例として用いられているに過ぎないことに留意されたい。いくつかの可能な実施形態において、別の長さおよび構成の方式が、代替的に設定され得る。例えば、マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールド内の各レベルのレベル情報は、21ビットに設定されてよく、ノードにより内部で割り当てられるマルチキャストフロー識別子bumflowID(21ビット)のみにより識別され、ノードを識別するためのデバイス識別子NodeID(19ビット)は、もはや含まれない。ノードがiFIT検出情報を送信する場合、ノードは、それに応じて、ノードのデバイス識別子NodeIDをネットワーク管理システムへ送信し得る。このように、複製されたデータフローもマルチレベルフロー識別子に基づいて一意に決定され得ることにより、ネットワーク帯域幅が節約され、伝送効率が改善される。代替的に、可能な実施形態において、フロー識別子拡張Flow ID Extフィールドと、事前複製データを識別するためのフロー識別子Flow IDとを用いることにより識別を実行することに加え、ヘッドノードは、マルチレベルフロー識別子フィールドも含み得る。
【0054】
図4は、iFIT検出情報をネットワーク管理デバイスへ送信するための可能なパケット構造の概略図である。パケット構造は、レベル情報に基づくマルチレベルフロー識別子を用いることによりポイントツーマルチポイントマルチキャストフローが説明されている図3に示されるシナリオに適用される。例えば、パケット構造は、フロー情報およびiFIT検出データという2つの部分を含み得る。フロー情報は、特定のマルチキャストフローに関連する特徴情報を反映するために用いられる。フロー識別情報およびマルチレベルフロー識別子は、特定のマルチキャストフローを一意に識別するために用いられる。マルチレベルフロー識別子は、1つまたは複数のレベル情報を含む。レベル情報は、データフローの1つまたは複数の複製を識別するためのものである。フローテーブル方向、送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレス、送信元IPアドレスマスクおよび送信先IPアドレスマスク、送信元ポート番号、送信先ポート番号、ならびにデータフローが通過する現在のノードの入口ポートのインデックスおよび出口ポートのインデックスなど、特徴情報が、ネットワーク管理デバイスにより、経路を復元するために用いられる。フロー情報内のフローテーブルタイプは、固定値に設定されてよく、現在のパケットがiFIT検出情報を送信するためのパケットであることを示すために用いられる。データフローが転送される場合に従うべきプロトコルのタイプを決定するために、プロトコル番号が用いられる。iFIT検出データは、特定のマルチキャストフローのiFIT検出情報を記録するために用いられ、例えば、期間番号、パケット数、バイト数およびタイムスタンプを含む。期間番号は、iFITヘッダ内の期間フィールド値に対応する。パケット数、バイト数およびタイムスタンプなどの情報は、デバイス上のネットワークノードにより収集および記録され、iFITヘッダ内で指定される期間に基づき、ネットワーク管理デバイスへ送信される。
【0055】
ネットワーク管理デバイスは、各ネットワークノードにより送信されるiFIT検出情報パケットに基づいて、各マルチキャストフローが通過する経路上のパケット損失および遅延のデータを計算して、臨界異常ノード等を配置し得る。図3は、一例として用いられる。ノード33、34および35の各々の入口インタフェースおよび出口インタフェースにおけるノード33、34および35により送信されるiFIT検出情報パケットを受信した後に、ネットワーク管理デバイスは、インタフェースI、J、KおよびMが同じフロー識別情報(Flow ID+Flow ID Ext)に対応していることと、ノード33のインタフェースKとノード34のインタフェースIとが同じマルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールド、つまり、(NE31+2000, NE34+1000)に対応していることと、ノード34のインタフェースKおよびインタフェースJが異なるマルチレベルフロー識別子Flow ID multiに対応していることと、ノード35のインタフェースJおよびインタフェースMが同じマルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールド、つまり、(NE31+2000, NE34+2000)に対応していることとを発見する。したがって、1つのデータフローに対してマルチキャスト複製を実行することにより生成される2つのマルチキャストフローがそれぞれ経路セグメントI->KおよびJ->Mを通過し、その結果、経路セグメントI->KおよびJ->M上の2つのマルチキャストフローのパケット損失および遅延のデータが、対応するiFIT検出情報パケットの各々におけるパケット数、バイト数およびタイムスタンプ情報に基づいてそれぞれ計算され得る、と判定され得る。前述のことは、一例に過ぎない。別の可能な実施形態において、別の経路セグメント上のマルチキャストフローのパケット損失および遅延のデータは、代替的に、ノードにより送信される複数のiFIT検出情報パケット内の複数の対応するマルチレベルフロー識別子フィールド内のレベル情報に基づいて決定され得る。代替的に、いくつかの場合において、複数のマルチレベルフロー識別子内のレベル情報の全てまたはいくつかが同じであることに基づき、ネットワーク管理デバイスは、特定のマルチキャストフローのエンドツーエンド伝送経路を復元し、エンドツーエンド伝送経路上のパケット損失および遅延を決定できる。
【0056】
図4は、ネットワーク管理デバイスへ送信されるパケットの例示的な可能な構造のみを示す。いくつかの実施形態において、実際のシナリオを参照して、別のパケット構造が、代替的に定義され得る。例えば、パケット損失および遅延のデータがノードのローカル計算機能を用いることにより取得され得る場合、iFIT検出データ内のパケット数およびタイムスタンプが、失われたパケットの数と遅延とに置き換えられてもよく、現在送信中のiFIT収集データが信頼性のないものであることを示すために、誤り情報フィールドがiFIT検出データに追加されてもよい。
【0057】
マルチキャストフローをマーキングおよび区別するために、新たに追加されたマルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドへレベル情報が導入される、前述の解決手段では、ポイントツーマルチポイントシナリオにおける複製されたマルチキャストフローに対するiFIT検出が実装され得る。しかしながら、実際の適用シナリオでは、ネットワーク規模などの要因の影響に起因して、マルチキャストフローは、ネットワーク内の多数のネットワークノードを通過し得る。Flow ID multi内の異なるレベル情報を用いることによりマルチキャストフローを識別する方式では、データフローが何度も複製される場合、レベル情報の累積量が大きいので、Flow ID multiフィールドの長さが大幅に増すことがあり、したがって、帯域幅損失とデータパケット損失の可能性とが増す。
【0058】
前述の課題を回避するために、本願の別の実施形態は、図5に示されるように、可能なiFITヘッダ構造を提供する。マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドを追加するために、図1に示されるiFITヘッダ構造に基づいて、拡張が実行される。Flow ID multiフィールドは、データフローが通過するノード上のポイントツーマルチポイントデータフローの1つまたは複数の複製を識別するためのものである。別の可能な例において、データフローの各複製はもはや、レベル情報を用いることのみによってはマーキングまたは区別されないが、シリーズ(series)(8ビット)、デバイス識別子NodeID(19ビット)およびマルチキャストフロー識別子bumflowID(21ビット)という3つのタイプのサブフィールド情報が、マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドに追加される。データフローに対してマルチキャスト複製が実行される度に、シリーズ(series)は、1レベルだけインクリメントされる。例えば、1レベルだけインクリメントされることは、ある値が1だけインクリメントされること、または予め設定されたルールに従って変更が実行されることであってよい。デバイス識別子NodeIDは、データフロー複製を実行するノードを識別するためのものである。マルチキャストフロー識別子bumflowID(21ビット)は、ノード内の複製されたデータフローを一意に識別するために用いられ、複製されたデータフローのbumflowIDは異なる。本実施形態では、シリーズ(series)サブフィールド情報が導入され、データフローの各複製において生成されたレベル情報はもはや、累積的に転送される必要がない。マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドは、各ノード上の同じ数のバイトを占有する。しかしながら、異なる数のデータフロー複製に基づいて、異なるシリーズが、異なるノード位置に割り当てられ得る。加えて、マルチキャストデータフローが通過する経路が、シリーズおよび他のフィールド情報を用いることにより直接復元され得る。これにより、帯域幅リソースが大幅に節約され、通信の効率および精度が改善する。
【0059】
図5に示されるiFITヘッダ構造に基づいて、図6は、ポイントツーマルチポイントデータフローに対してiFIT検出が実行される場合に各ノードポート上の複製されたデータフローを識別するためのマルチレベルフロー識別子フィールドの値の概略図である。図6に示される各ノードは、ネットワーク内のネットワークデバイスである。
【0060】
ヘッドノード31の入口ポートAを通じて、データパケットが流入する。データパケットは、データペイロードを搬送する。複数のデータパケット内の複数のデータペイロードが、例えば、完全なユーザデータを構成し得る。ヘッドノード31は、データパケットのフロー識別子が(NE31+100)であると判定する。データパケットに対応するデータフローを識別するために、フロー識別子は、データパケットが通過する各ノードのiFITヘッダで搬送される(ヘッドノードのインタフェースA以外のインタフェースの位置におけるフロー識別子は、図6において示されていない)。この場合、データパケットが複製されていないので、マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールドの値は空である。ヘッドノード31の出口インタフェース上のデータパケットに対して、マルチキャスト複製が実行される。複製を通じてそれぞれ生成された第1のデータパケットおよび第2のデータパケットが、ヘッドノード31の出口インタフェースBおよびCを通じて流出する。複製を通じて生成された2つのデータパケットを区別するために、ヘッドノード31は、bumflowIDサブフィールドを用いることによりマルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールド内の第1のデータパケットおよび第2のデータパケットを区別およびマーキングし、データフローの1番目の複製を示すために、インタフェースBを通じて流出する第1のデータパケットのbumflowIDを1000と決定し、インタフェースCを通じて流出する第2のデータパケットのbumflowIDを2000と決定し、第1のデータパケットおよび第2のデータパケットの両方のシリーズ(series)を0と決定する。このように、インタフェースBを通じて流出する第1のデータパケットのマルチレベルフロー識別子が(0, NE31, 1000)と決定され、インタフェースCを通じて流出する第2のデータパケットのマルチレベルフロー識別子が(0, NE31, 2000)と決定される。インタフェースBを通じて流出する第1のデータパケットは、ノード32およびノード33を連続的に通過する。この処理中には二次的複製が行われないので、ノード33の出口インタフェースGを通じて流出するデータパケットのマルチレベルフロー識別子は、依然として(0, NE31, 1000)である。インタフェースCを通じて流出する第2のデータパケットは、ノード34およびノード35を連続的に通過する。第2のデータパケットは、ノード34上での二次的複製を経る。二次的複製を通じてそれぞれ生成された第3のデータパケットおよび第4のデータパケットが、ヘッドノード34の出口インタフェースIおよびJを通じて流出する。それぞれ出口インタフェースIおよびJを通じて流出するデータパケットを区別するために、ノード34は、マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールド内のbumflowIDサブフィールドを用いることにより、二次的複製を通じて生成される第3のデータパケットおよび第4のデータパケットを区別およびマーキングし、インタフェースI上で送信される第3のデータパケットのbumflowIDを1000と決定し、ノード34上でデータフローが複製されていることを識別するために、インタフェースJ上で送信される第4のデータパケットのbumflowIDを2000と決定する。bumflowIDの値がノード内で一意であることが保証されるだけでよいので、図6に示される、ノード31の出口インタフェースB上のbumflowIDの値およびノード34の出口インタフェースI上のbumflowIDの値の両方が1000であることに留意されたい。しかしながら、別の可能な実施形態では、インタフェースB上のbumflowIDは、代替的に、インタフェースI上のものとは異なっていてよい。ノード34は、データフローの2番目の複製を示すために、インタフェースIおよびJ上のシリーズ(series)を1だけインクリメントし、両方のシリーズを1と決定する。図6に示されるインタフェースBおよびCにおける第1レベルシリーズ(series)の値が0であるが、これらの値は、代替的に、実際には、1または任意の適切な数値から始まってよく、後続のノード位置におけるトラフィックの別の複製をマーキングするために、予め設定されたルールに従って変更されてよいことに留意されたい。このように、インタフェースIを通じて流出する第3のデータパケットのマルチレベルフロー識別子が(1, NE34, 1000)と決定され、インタフェースJを通じて流出する第4のデータパケットのマルチレベルフロー識別子が(1, NE34, 2000)と決定される。次に、インタフェースIを通じて流出する第3のデータパケットは、ノード33に到達し、インタフェースJを通じて流出する第4のデータパケットは、ノード35に到達する。しかしながら、対応するノードに対して、複製は再び実行されない。したがって、インタフェースLを通じて流出するデータパケットのマルチレベルフロー識別子は、インタフェースIを通じて流出するデータパケットのものと同じ、つまり、(1, NE34, 1000)である。同様に、インタフェースNを通じて流出するデータパケットのマルチレベルフロー識別子は、インタフェースJを通じて流出するデータパケットのものと同じ、つまり、(1, NE34, 2000)である。
【0061】
マルチレベルフロー識別子フィールド内の3つのフィールドの実装が一例として用いられているに過ぎないことに留意されたい。いくつかの可能な実施形態において、別の適切な長さおよび構成の方式が、代替的に設定され得る。例えば、より少ないビット、具体的には、17ビットが、代替的に、実際のシナリオを参照して、マルチレベルフロー識別子Flow ID multiフィールド内のbumflowIDについて設定され得る。代替的に、マルチレベルフロー識別子フィールドは、シリーズおよびマルチキャストフロー識別子のみを含むが、ノードのデバイス識別子を含まない。例えば、ネットワーク帯域幅をさらに節約し、伝送効率を改善するために、デバイス識別子は、ノードがiFIT検出メッセージを送信する場合にフロー情報フィールドとして搬送されてよく、ネットワーク管理デバイスへ送信されてよい。
【0062】
図7は、iFIT検出情報をネットワーク管理デバイスへ送信するための可能なパケット構造の概略図である。パケット構造は、シリーズに基づくマルチレベルフロー識別子を用いることによりポイントツーマルチポイントマルチキャスト複製トラフィックが説明されている図6に示されるシナリオに適用される。例えば、パケット構造は、フロー情報およびiFIT検出データという2つの部分を含み得る。関連する情報の具体的な意味については、図4における対応する説明を参照されたい。ここでは詳細を再び説明しない。図4に示されるパケット構造との相違点は主に、特にマルチレベルフロー識別子に含まれる情報コンテンツにある。図5に示されるiFITヘッダ構造に対応して、ネットワーク管理デバイスへ送信される、図7に示されるマルチレベルフロー識別情報も、具体的には、シリーズ、デバイス識別子およびマルチキャストフロー識別情報を含む。いくつかの場合において、ネットワーク管理デバイスは、特定のマルチキャストフローのエンドツーエンド伝送経路を、複数のインタフェースにより送信されるマルチレベルフロー識別子に基づいて復元でき、エンドツーエンド伝送経路上のパケット損失および遅延を決定する。
【0063】
図8は、本願によるマルチキャストパケット処理方法800を示す。方法800を実行することにより、ポイントツーマルチポイントマルチキャストフロー伝送シナリオ等においてiFIT検出を実行でき、その結果、ネットワーク管理デバイスは、iFIT検出の検出情報に基づき、複数のマルチキャストフローについて、経路修復、パケット損失および遅延の統計等を実装する。方法800は、以下の内容を含む。
【0064】
S805:第1のネットワークデバイスが、ペイロードを含むパケットを取得する。
【0065】
図3は、一例として用いられる。第1のネットワークデバイスがヘッドノード31であり、データパケットを取得する場合、例えば、データパケットを取得する段階は、ヘッドノード31が、iFIT検出ドメイン以降のデータパケットを受信する段階であってよい。データパケットは、ユニキャストパケットまたはマルチキャストパケットであってよい。ユニキャストパケットまたはマルチキャストパケットは、ペイロードを含む。代替的に、ヘッドノード31は、ネットワーク内でデータパケットを伝送するための1番目のノードとして機能してよく、ヘッドノード31自体は、ペイロードを含むデータパケットを生成する。この場合、ヘッドノード31は、iFIT情報をデータパケットに追加する。いくつかの場合において、例えば、データパケットは、ヘッドノード31上で複製されず、したがって、マルチレベルフロー識別子フィールドまたは情報が追加されないことがある。いくつかの他の場合には、データパケットがヘッドノード31上で複製されないものの、ヘッドノード31は、データパケットのためのマルチレベルフロー識別子フィールドを生成し得るが、フィールド値は空である。いくつかの他の場合には、例えば、データパケットがヘッドノード31上で複製される場合、ヘッドノード31は、データパケット内のペイロードを複製することにより生成される2つのデータパケットの各々に、対応するマルチレベルフロー識別子をさらに追加する。
【0066】
第1のネットワークデバイスが経路ノードである場合、例えば、経路ノード34は、ペイロードを含み、かつ、ヘッドノード31により出口インタフェースCを通じて送信されるデータパケットを受信してよく、ヘッドノード31により送信されるデータパケットは、iFIT情報およびマルチレベルフロー識別子(NE31, 2000)を含む。マルチレベルフロー識別子(NE31, 2000)は、出口インタフェースCを通じて送信されるデータパケットを、ヘッドノード31に対して複製が実行された後に一意に識別するために用いられる。経路ノード34の入口インタフェースHは、マルチレベルフロー識別子(NE31, 2000)を含むデータパケットを受信する。経路ノード34は、データパケットを受信した後に複製が実行される必要があるかどうかを判定する。複製が実行される必要がない場合、経路ノード34は、受信したマルチレベルフロー識別子(NE31, 2000)に対するいかなる修正もなく、受信したデータパケットを次の転送ノードまたは受信ノードへ直接送信し得る。
【0067】
S810:第1のネットワークデバイスが、パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する。第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよびペイロードを含む。第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含む。第1のマルチレベルフロー識別子は、ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものである。第1の転送経路は、第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含む。第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよびペイロードを含む。第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含む。第2のマルチレベルフロー識別子は、ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものである。第2の転送経路は、第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含む。第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、第1のマルチレベルフロー識別子を含む第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう第2のネットワークデバイスに指示する。第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報は、第2のマルチレベルフロー識別子を含む第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう第3のネットワークデバイスに指示する。第2のネットワークデバイスおよび第3のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。
【0068】
受信されたデータパケットが経路ノード34上で複製され、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットが複製を通じて生成される場合、複製を通じて生成される第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットはそれぞれ、出口インタフェースIおよびJを通じて流出する。複製を通じて生成され、かつ、それぞれ出口インタフェースIおよびJを通じて流出する第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを区別するために、経路ノード34は、ヘッドノード31上のデータパケットのマルチレベルフロー識別子に基づいて、第1のマルチキャストパケットの第1のマルチレベルフロー識別子(NE31, 2000):(NE34, 1000)と、第2のマルチキャストパケットの第2のマルチレベルフロー識別子(NE31, 2000):(NE34, 2000)とを別個に生成する。出口インタフェースIを通じて流出する第1のマルチキャストパケットおよび出口インタフェースJを通じて流出する第2のマルチキャストパケットを区別するために、第1のマルチレベルフロー識別子は、第2のマルチレベルフロー識別子とは異なる。第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットは、ノード34により送信された後に、異なる経路を通過する。具体的には、第1のマルチレベルフロー識別子(NE31, 2000):(NE34, 1000)は、パケットが出口インタフェースIを通じて流出した後、かつ、パケットが次回複製される前に用いられる第1の転送経路を識別し得る。第1の転送経路は少なくとも、経路I->Kを含む。第2のマルチレベルフロー識別子(NE31, 2000):(NE34, 2000)は、パケットが出口インタフェースJを通じて流出した後、かつ、パケットが次回複製される前に用いられる第2の転送経路を識別し得る。第2の転送経路は少なくとも、経路J->Mを含む。
【0069】
S815:第1のネットワークデバイスが、第1の転送経路を通じて第1のマルチキャストパケットを第2のネットワークデバイスへ送信し、第2の転送経路を通じて第2のマルチキャストパケットを第3のネットワークデバイスへ送信する。
【0070】
出口インタフェースIを通じて流出する第1のマルチキャストパケットは、経路I->Kを通過し、ノード33により受信される。出口インタフェースJを通じて流出する第2のマルチキャストパケットは、経路J->Kを通過し、ノード35により受信される。
【0071】
可能な実施形態において、ヘッドノード31により送信されるデータパケット内のマルチレベルフロー識別子は、1つまたは複数のレベル情報を含み、各レベル情報は、ネットワークデバイス識別子およびマルチキャストフロー識別子を含む。S815において、ネットワークデバイスが、ヘッドノード31のマルチレベルフロー識別子に基づいて、第1のマルチレベルフロー識別子および第2のマルチレベルフロー識別子を生成することは、具体的には、ネットワークデバイスが、ヘッドノード31のマルチレベルフロー識別子に基づいて1つのレベル情報を追加して、第1のマルチレベルフロー識別子および第2のマルチレベルフロー識別子の各々を生成することを含む。第1のマルチレベルフロー識別子および第2のマルチレベルフロー識別子は、複製を通じて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成するノード34を識別するための同じネットワークデバイス識別子を含む。第1のマルチレベルフロー識別子および第2のマルチレベルフロー識別子は、複製を通じて生成される第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットをノード34において一意に識別するために用いられる異なるマルチキャストフロー識別子を含む。具体的には、経路ノード34は、ペイロードおよびマルチレベルフロー識別子を含み、かつ、ヘッドノード31により出口インタフェースCを通じて送信されるデータパケットを受信する。データパケットのマルチレベルフロー識別子は、1つのレベル情報を含む。レベル情報は、ネットワークデバイス識別子NE31およびマルチキャストフロー識別子2000を含む。経路ノード34は、データパケットを複製して第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成し、それぞれ出口インタフェースIおよびJを通じて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを送信する。経路ノード34は、複製動作に基づいて、第1のマルチキャストパケットに対応する第1のマルチレベルフロー識別子と、第2のマルチキャストパケットに対応する第2のマルチレベルフロー識別子とを生成する。出口インタフェースIを通じて送信される第1のマルチキャストパケットについて、経路ノード34は、ヘッドノード31のマルチレベルフロー識別子に基づき、1レベルのレベル情報を追加する。追加されたレベル情報は、対応する複製動作を実行するネットワークデバイスの識別子NE34と、マルチキャストフロー識別子1000とを含む。したがって、インタフェースIを通じて送信される第1のマルチキャストパケットの第1のマルチレベルフロー識別子は、(NE31, 2000):(NE34, 1000)と決定される。出口インタフェースIを通じて送信される第1のマルチキャストパケットについて、経路ノード34は、ヘッドノード31のマルチレベルフロー識別子に基づき、1レベルのレベル情報を追加する。追加されたレベル情報は、対応する複製動作を実行するネットワークデバイスの識別子NE34と、マルチキャストフロー識別子2000とを含む。複製動作が経路ノード34上でも行われるので、レベル情報内のネットワークデバイス識別子もNE34である。しかしながら、マルチキャストフロー識別子(2000)が、出口インタフェースIを通じて送信される第2のデータフローのマルチキャストフロー識別子(1000)とは異なるので、出口インタフェースJを通じて送信される第2のマルチキャストパケットの第2のマルチレベルフロー識別子は、(NE31, 2000):(NE34, 1000)と決定される。このように、複製を通じて生成される第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットは区別される。
【0072】
可能な実施形態において、レベル情報は、マルチキャストフロー識別子のみを含む。1つのネットワークデバイス上での複製を通じて生成される複数の異なるマルチキャストパケットを区別および識別するために、マルチキャストフロー識別子は、1つのネットワークデバイスにより生成される複数のマルチキャストパケットにおいて異なる。その結果、帯域幅が節約され得る。しかしながら、この場合、異なるネットワークデバイスにより割り当てられるマルチキャストフロー識別子は、同じであってもよく、異なっていてもよい。異なるネットワークデバイスにより割り当てられるマルチキャストフロー識別子が同じである場合、例えば、各ネットワークデバイスは、ネットワーク管理デバイスへ送信されるメッセージにネットワークデバイスのネットワークデバイス識別子を追加して、異なるネットワークデバイスからの同じマルチキャストフロー識別子を区別し得る。
【0073】
別の可能な実施形態において、第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のシリーズ、第1のネットワークデバイス識別子および第1のマルチキャストフロー識別子を含み、第2のマルチレベルフロー識別子は、第2のシリーズ、第2のネットワークデバイス識別子および第2のマルチキャストフロー識別子を含む。S815の特定のオペレーションは、第1のネットワークデバイスが、データパケット内のマルチレベルフロー識別子のシリーズに基づいて、複製を通じて生成される第1のマルチキャストフロー識別子の第1のシリーズおよび第2のマルチキャストフロー識別子を生成することを含む。第1のシリーズは、データパケット内のマルチレベルフロー識別子のシリーズとは異なる。第1のマルチキャストフロー識別子および第2のマルチキャストフロー識別子は、複製を通じて複数のマルチキャストパケットを生成するネットワークデバイスを識別するための同じネットワークデバイス識別子を含む。第1のマルチキャストフロー識別子および第2のマルチキャストフロー識別子は、ペイロードを複製することにより生成される各マルチキャストパケットを第1のネットワークデバイス上で一意に識別するために用いられる異なるマルチキャストフロー識別子を含む。図6は、一例として用いられる。ネットワークデバイスとして機能する経路ノード34は、ペイロードおよびマルチレベルフロー識別子を含み、かつ、ヘッドノード31により出口インタフェースCを通じて送信されるデータパケットを受信する。データパケットのマルチレベルフロー識別子は、シリーズ0、ネットワークデバイス識別子NE31およびマルチキャストフロー識別子2000を含む。経路ノード34は、データパケットを複製して、第1のマルチレベルフロー識別子を含む第1のマルチキャストパケットと、第2のマルチレベルフロー識別子を含む第2のマルチキャストパケットを生成し、それぞれ出口インタフェースIおよびJを通じて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを送信する。経路ノード34は、複製動作に基づいて、第1のマルチレベルフロー識別子および第2のマルチレベルフロー識別子を更新する。インタフェースIを通じて送信される第1のマルチキャストパケットについて、経路ノード34は、ヘッドノード31のマルチレベルフロー識別子のシリーズに基づき、第1のマルチレベルフロー識別子の第1のシリーズを1へ更新する。その結果、第1のマルチレベルフロー識別子の第1のシリーズ(1)は、ヘッドノード31のマルチレベルフロー識別子のシリーズ(0)とは異なる。同様に、経路ノード34はまた、ヘッドノード31のマルチレベルフロー識別子のシリーズに基づいて、第2のマルチレベルフロー識別子の第1のシリーズを1へ更新する。第1のマルチレベルフロー識別子および第2のマルチレベルフロー識別子は、同じネットワークデバイス識別子:NE34を含む。第1のマルチレベルフロー識別子および第2のマルチレベルフロー識別子は、異なるマルチキャストフロー識別子を含む。出口インタフェースIを通じて流出する第1のマルチキャストパケットのマルチキャストフロー識別子は1000である。出口インタフェースJを通じて流出する第2のマルチキャストパケットのマルチキャストフロー識別子は2000である。したがって、出口インタフェースIを通じて送信される第1のマルチキャストパケットの第1のマルチレベルフロー識別子は、(1, NE34, 1000)と決定され、出口インタフェースJを通じて送信される第2のマルチキャストパケットの第2のマルチレベルフロー識別子は、(1, NE34, 2000)と決定される。マルチキャストフロー識別子が、同じデータパケットに基づく複製を通じて生成される複数のマルチキャストパケットに割り当てられる場合、マルチキャストフロー識別子が同じネットワークデバイスに重複するものがなく、異なるネットワークデバイスにより割り当てられるマルチキャストフロー識別子が同じであってもよく異なっていてもよいことが保証されるだけでよいことに留意されたい。
【0074】
いくつかの可能な実施形態において、方法800は、以下の内容をさらに含む。
【0075】
S825:第1のネットワークデバイスが第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信する。第1のメッセージは、第1のマルチキャストパケットの第1のマルチレベルフロー識別子と、第1の情報とを搬送する。第1の情報は、第1のネットワークデバイスにより、第1のマルチキャストパケット内の第1のiFIT情報に基づいて決定される情報である。第2のメッセージは、第2のマルチキャストパケットの第2のマルチレベルフロー識別子と、第2の情報とを搬送する。第2の情報は、第1のネットワークデバイスにより、第2のマルチキャストパケット内の第1のiFIT情報に基づいて決定される情報である。
【0076】
第1のネットワークデバイスは、1つまたは複数のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信して、第1のネットワークデバイス上の各インタフェースのiFIT検出データを送信し得る。ノード34は、引き続き、一例として用いられる。ノード34により複製を通じて生成される第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットにそれぞれ対応する第1のデータフローおよび第2のデータフローについて、第1のネットワークデバイスは、第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへそれぞれ送信する。第1のメッセージは、第1のデータフローのiFIT検出データを搬送するために用いられる。例えば、シリーズに基づくマルチレベルフロー識別子を実装する解決手段において、第1のメッセージは、第1のマルチキャストパケットの入口インタフェースH、出口インタフェースIおよび第1のマルチレベルフロー識別子(1, NE34, 1000)を含み、第2のメッセージは、第2のマルチキャストパケットの入口インタフェースH、出口インタフェースJおよび第2のマルチレベルフロー識別子(1, NE34, 2000)を含む。
【0077】
本願の一実施形態は、ネットワークデバイス900、例えば、図3または図6に示されるネットワークノード31、32、33、34または35をさらに提供する。図9に示されるように、デバイス900は、メモリ910、プロセッサ920およびネットワークインタフェース930を含む。ネットワークインタフェース930は、ネットワークからデータを受信し、および/または、ネットワーク管理システムにより送信される必要があるデータをネットワークへ送信するように構成される。ネットワークインタフェース930は、ネットワークから受信したデータをメモリ910およびプロセッサ920へ送信してよく、また、プロセッサ920により処理または生成されるデータをネットワークへ送信してよい。例えば、データは、転送される必要があるペイロードを搬送するパケットであってよい。メモリ910は、コンピュータ可読命令を格納するように構成される。プロセッサ920は、メモリ910に格納された可読命令を実行するように構成され、その結果、デバイス900は、例えば、図2および図5に示されるiFIT情報インタフェースを用いることにより、例えば、方法800を実行する。特定の実行コンテンツおよび実装される機能については、データ構造および実行方法に関連する前述の説明を参照されたい。ここでは詳細を再び説明しない。一例において、例えば、デバイス900が方法800を実行する場合、メモリ910内のコンピュータ可読命令は、取得ユニット911、生成ユニット913、第1の送信ユニット915および第2の送信ユニット917を含み得る。
【0078】
本願の一実施形態は、対応するコンピュータプログラムを格納するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体またはコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラムは、方法800を実行するために用いられる。
【0079】
本願の本実施形態において、プロセッサは、中央処理装置(central processing unit、CPU)、1つまたは複数のネットワークプロセッサ(network processor、NP)、またはCPUとNPとの組み合わせであってよいことを理解されたい。プロセッサは、代替的に、1つまたは複数のプログラマブルロジックデバイス(programmable logic device、PLD)またはそれらの組み合わせであってよい。PLDは、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(complex programmable logic device、CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、ジェネリックアレイロジック(generic array logic、GAL)、またはそれらの任意の組み合わせであってよい。
【0080】
メモリは、1つのメモリであってもよく、複数のメモリを含んでもよい。メモリは、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)など、揮発性メモリ(volatile memory)を含む。メモリは、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)またはソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)など、不揮発性メモリ(non-volatile memory)をさらに含み得る。メモリは、前述のタイプのメモリの組み合わせをさらに含み得る。
【0081】
ネットワークインタフェースは、Ethernetネットワークインタフェースであってもよく、別のタイプのネットワークインタフェースであってもよい。
【0082】
ネットワーク構成デバイス900の構造的構成が可能な例に過ぎないことが理解され得る。実際の用途において、デバイス900は、任意の数のインタフェース、プロセッサおよびメモリ等を含み得る。
【0083】
前述の処理の連続番号は、本願の様々な実施形態における実行順序を意味するわけではないことを理解されたい。これらの処理の実行順序は、これらの処理の機能および内部ロジックに従って決定されるべきであり、本願の実施形態の実装処理に関するいかなる限定とも解釈されるべきではない。
【0084】
本明細書において開示された実施形態において説明されている例と組み合わせて、モジュールおよび方法の段階が、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせにより実装され得ることを、当業者であれば認識し得る。これらの機能がハードウェアにより実行されるか、ソフトウェアにより実行されるかは、特定の用途および技術的解決手段の設計上の制約条件によって決まる。当業者であれば、特定の用途の各々に関して異なる方法を用いることにより、説明された機能を実装できる。
【0085】
前述の実施形態の全てまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを用いることにより実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアまたはファームウェアが用いられる場合、実施形態の全てまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされ、コンピュータ上で実行された場合、本願の実施形態による手順または機能の全てまたはいくつかが生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよく、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタへ、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバまたはツイストペア)または無線(例えば、赤外線またはマイクロ波)方式で伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または、1つまたは複数の使用可能な媒体を統合する、サーバまたはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスクまたは磁気テープ)、光媒体(例えば、光ディスク)または半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ)等であってよい。本明細書における全ての部分は、漸進的な方式で説明されている。実施形態における同じまたは同様の部分については、これらの実施形態を参照されたい。特に、デバイスの実施形態は基本的に、方法の実施形態と同様であり、したがって、簡潔に説明されている。関連する部分については、方法の実施形態における説明を参照されたい。
【0086】
要約すると、上で説明したことは、本願の技術的解決手段の例示的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を限定するようには意図されていないことに留意されたい。
[他の考えられる項目]
(項目1)
マルチキャストパケット処理方法であって、
第1のネットワークデバイスがパケットを取得する段階であって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する段階であって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリは、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリは、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信する段階と
を備える、方法。
(項目2)
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する前記段階は、
前記第1のネットワークデバイスが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のレベル情報を含み、前記第1のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第2のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第1のレベル情報は、第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが、前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第2のレベル情報を含み、前記第2のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第3のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第2のレベル情報は、第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成する段階と
を有する、
項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1のレベル情報および前記第2のレベル情報は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第3のレベル情報を含み、前記第3のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、第4のネットワークデバイスから第5のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第5のネットワークデバイスは、前記第4のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、前記第3のレベル情報は、第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するフローを識別するためのものであり、前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は各々、前記第3のレベル情報をさらに含む、項目2または3に記載の方法。
(項目5)
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する前記段階は、具体的には、
前記第1のネットワークデバイスが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のシリーズ情報および第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のシリーズ情報は、前記第1のネットワークデバイスが前記パケットに基づいて前記第1のマルチキャストパケットおよび前記第2のマルチキャストパケットを生成することを識別するためのものであり、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成する段階と、
前記第1のネットワークデバイスが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成する段階であって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記第1のシリーズ情報および第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成する段階と
を有する、
項目1に記載の方法。
(項目6)
前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第2のシリーズ情報および第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、
前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成する前記段階は、前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットの前記第3のマルチレベルフロー識別子の前記第2のシリーズ情報に基づいて、前記第1のシリーズ情報を生成する段階をさらに有する、
項目5または6に記載の方法。
(項目8)
前記第1のネットワークデバイスが第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信する段階であって、前記第1のメッセージは、前記第1のマルチキャストパケットの前記第1のマルチレベルフロー識別子と、第1の情報とを搬送し、前記第1の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報であり、前記第2のメッセージは、前記第2のマルチキャストパケットの前記第2のマルチレベルフロー識別子と、第2の情報とを搬送し、前記第2の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である、送信する段階
をさらに備える、項目1から7のいずれか1つに記載の方法。
(項目9)
第1のネットワークデバイスであって、
パケットを取得するように構成された取得ユニットとであって、前記パケットは、ペイロードを含む、取得ユニットと
前記パケットに基づいて第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成するように構成された生成ユニットであって、前記第1のマルチキャストパケットは、第1のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第1のマルチキャストパケットヘッダは、第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第1のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第1の転送経路を識別するためのものであり、前記第1の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第2のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第2のマルチキャストパケットは、第2のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第2のマルチキャストパケットヘッダは、第2のマルチレベルフロー識別子および前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報を含み、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記ペイロードの第2の転送経路を識別するためのものであり、前記第2の転送経路は、前記第1のネットワークデバイスから第3のネットワークデバイスへの経路を含み、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリは、前記第1のマルチレベルフロー識別子を含む前記第1のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第2のネットワークデバイスに指示し、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリは、前記第2のマルチレベルフロー識別子を含む前記第2のマルチキャストパケットが属するフローに対してインサイチュフロー情報テレメトリを実行するよう前記第3のネットワークデバイスに指示し、前記第2のネットワークデバイスおよび前記第3のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、生成ユニットと、
前記第1の転送経路を通じて前記第1のマルチキャストパケットを前記第2のネットワークデバイスへ送信し、前記第2の転送経路を通じて前記第2のマルチキャストパケットを前記第3のネットワークデバイスへ送信するように構成された第1の送信ユニットと
を備える、第1のネットワークデバイス。
(項目10)
前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、
前記生成ユニットが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のレベル情報を含み、前記第1のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第2のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第1のレベル情報は、第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、
前記生成ユニットが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第2のレベル情報を含み、前記第2のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、前記第1のネットワークデバイスから前記第3のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第2のレベル情報は、第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することと
を含む、
項目9に記載の第1のネットワークデバイス。
(項目11)
前記第1のレベル情報および前記第2のレベル情報は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第3のレベル情報を含み、前記第3のレベル情報は、前記ペイロードに対応し、かつ、第4のネットワークデバイスから第5のネットワークデバイスへのものである経路を識別するためのものであり、前記第5のネットワークデバイスは、前記第4のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、前記第3のレベル情報は、第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は各々、前記第3のレベル情報をさらに含む、項目10または11に記載の第1のネットワークデバイス。
(項目13)
前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、具体的には、
前記生成ユニットが前記第1のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第1のマルチレベルフロー識別子は、第1のシリーズ情報および第1のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第1のシリーズ情報は、前記第1のネットワークデバイスが前記パケットに基づいて前記第1のマルチキャストパケットおよび前記第2のマルチキャストパケットを生成することを識別するためのものであり、前記第1のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものである、生成することと、
前記生成ユニットが前記第2のマルチレベルフロー識別子を生成することであって、前記第2のマルチレベルフロー識別子は、前記第1のシリーズ情報および第2のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第2のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、前記第2のマルチキャストフロー識別子は、前記第1のマルチキャストフロー識別子とは異なる、生成することと
を含む、
項目9に記載の第1のネットワークデバイス。
(項目14)
前記第1のマルチレベルフロー識別子および前記第2のマルチレベルフロー識別子は、第1のデバイス識別子をさらに含み、前記第1のデバイス識別子は、前記第1のネットワークデバイスを識別するためのものである、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記パケットは、第3のマルチキャストパケットであり、前記第3のマルチキャストパケットは、第3のマルチキャストパケットヘッダおよび前記ペイロードを含み、前記第3のマルチキャストパケットヘッダは、前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報および第3のマルチレベルフロー識別子を含み、前記第3のマルチレベルフロー識別子は、第2のシリーズ情報および第3のマルチキャストフロー識別子を含み、前記第3のマルチキャストフロー識別子は、前記第3のマルチキャストパケットが属するマルチキャストデータフローを識別するためのものであり、
前記生成ユニットが、前記パケットに基づいて、第1のマルチキャストパケットおよび第2のマルチキャストパケットを生成することは、前記第1のネットワークデバイスが、前記パケットの前記第3のマルチレベルフロー識別子の前記第2のシリーズ情報に基づいて、前記第1のシリーズ情報を生成することをさらに有する、
項目13または14に記載の第1のネットワークデバイス。
(項目16)
第2の送信ユニットであって、前記第1のネットワークデバイスは、第1のメッセージおよび第2のメッセージをネットワーク管理デバイスへ送信し、前記第1のメッセージは、前記第1のマルチキャストパケットの前記第1のマルチレベルフロー識別子と、第1の情報とを搬送し、前記第1の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報であり、前記第2のメッセージは、前記第2のマルチキャストパケットの前記第2のマルチレベルフロー識別子と、第2の情報とを搬送し、前記第2の情報は、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のマルチキャストパケット内の前記第1のインサイチュフロー情報テレメトリ情報に基づいて決定される情報である、第2の送信ユニット
をさらに備える、項目9から15のいずれか1つに記載の第1のネットワークデバイス。
(項目17)
プロセッサとメモリとを備える第1のネットワークデバイスであって、前記メモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリに格納された前記コンピュータプログラムを呼び出すように構成され、その結果、前記第1のネットワークデバイスは、項目1から8のいずれか1つに記載の方法を実行する、第1のネットワークデバイス。
(項目18)
コンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、項目1から8のいずれか1つに記載の方法を実行するために用いられる、コンピュータ可読記憶媒体。
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