(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】警報器
(51)【国際特許分類】
G08B 21/16 20060101AFI20240123BHJP
G08B 17/00 20060101ALI20240123BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20240123BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240123BHJP
G08B 23/00 20060101ALI20240123BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240123BHJP
【FI】
G08B21/16
G08B17/00 G
G08B17/00 C
F21S9/02 200
F21V23/00 140
G08B23/00 510A
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019158871
(22)【出願日】2019-08-30
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 英樹
(72)【発明者】
【氏名】中島 唯宣
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0013658(US,A1)
【文献】特開2016-200847(JP,A)
【文献】特開2008-158830(JP,A)
【文献】特開2000-133018(JP,A)
【文献】特開2016-194837(JP,A)
【文献】特開2013-025996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 5/00-31/00
F21S 9/00
F21V 23/00
H05B 47/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の内部に位置し、前記筐体の外部に向けて照射される光が、互いに異なる方向に進行する複数の発光部と、
前記複数の発光部のうち少なくともいずれか一の発光部を選択するための操作を受け付ける操作部と、
前記操作に応じて、選択された前記少なくともいずれか一の発光部
が所定の用途に用いられるために発光するように、前記発光する対象となる前記発光部を切り替える制御部と、を備える
ことを特徴とする警報器。
【請求項2】
前記複数の発光部が互いに異なる位置に配置された基板を備え、
前記筐体は、第一面と、前記第一面に対向する第二面と、前記第一面と前記第二面とを架橋する第三面と、を有し、
前記基板は、前記第一面と前記第二面との間に位置し、
前記複数の発光部は、前記第三面の少なくとも一部から外部に向けて照射される
ことを特徴とする請求項1に記載の警報器。
【請求項3】
前記制御部は、前記操作の継続時間又は操作回数に応じて、前記少なくともいずれか一の発光部
が前記所定の用途に用いられるために発光するように、前記発光する対象となる前記発光部を切り替える
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の警報器。
【請求項4】
前記制御部は、前記操作の継続時間が所定時間経過する毎に、又は、操作回数が所定回数増加する毎に、対応する少なくとも一の発光部を選択的に発光させる
ことを特徴とする請求項3に記載の警報器。
【請求項5】
前記制御部は、選択された前記少なくともいずれか一の発光部を、通常は照明用として
第1の色で発光させ、異常状態を検知した場合には、警報として
前記第1の色と異なる第2の色で発光させる
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の警報器。
【請求項6】
前記筐体は、箱型形状を有し、
前記複数の発光部は、前記箱型形状の各辺にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記筐体の上下左右の各方向に進行する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の警報器。
【請求項7】
前記筐体は、箱型形状を有し、
前記複数の発光部は、前記箱型形状の隣り合う角にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記筐体の中心から前記隣り合う角のそれぞれへ向かう各方向に進行する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の警報器。
【請求項8】
前記筐体は、円盤形状を有し、
前記複数の発光部は、前記筐体を正面視したときの円の中心線の両側二か所にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記中心線から遠ざかる各方向に進行する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の警報器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
ガス漏れや、不完全燃焼ガス中の一酸化炭素を検知する警報器において、停電時に点灯する非常灯の機能や、周囲が暗くなった場合に点灯する常夜灯の機能といった、照明機能を付加したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この非常灯機能や常夜灯機能をLPガス(LPG:Liquefied Petroleum Gas)用のガス警報器に付加することが要望されている。しかしながら、LPガス用警報器は、規定により、床上30cm以内、かつ、ガスコンロ等の燃焼器具から水平距離4m以内に配置するものと定められており、ユーザーが設置位置を変更することはできない。このため、LPガス用警報器の設置環境によっては、警報器付近に障害物等が存在し、照明機能を低下させる場合がある。例えば、警報器が部屋の隅に設置され、警報器の横に壁がある場合、壁側を照らすこととなり、照明機能を十分に発揮できない場合がある。
【0005】
そこで、複数の照明用LEDを警報器の全周に配置し、全て点灯させることにより、上記問題が解決される可能性はあるが、照らす必要のない箇所の照明も点灯させることになるため、必要以上の電力消費を伴う。特に、停電時に点灯する非常灯のように、電池などの予備電源で照明を作動させている場合、消費電力の増加は致命的な欠点となってしまう。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電力を増加させることなく視認性を最適化できる警報器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る警報器は、下記(1)~(8)を特徴としている。
(1) 筐体と、
前記筐体の内部に位置し、前記筐体の外部に向けて照射される光が、互いに異なる方向に進行する複数の発光部と、
前記複数の発光部のうち少なくともいずれか一の発光部を選択するための操作を受け付ける操作部と、
前記操作に応じて、選択された前記少なくともいずれか一の発光部が所定の用途に用いられるために発光するように、前記発光する対象となる前記発光部を切り替える制御部と、を備える
ことを特徴とする警報器。
(2) 前記複数の発光部が互いに異なる位置に配置された基板を備え、
前記筐体は、第一面と、前記第一面に対向する第二面と、前記第一面と前記第二面とを架橋する第三面と、を有し、
前記基板は、前記第一面と前記第二面との間に位置し、
前記複数の発光部は、前記第三面の少なくとも一部から外部に向けて照射される
ことを特徴とする上記(1)に記載の警報器。
(3) 前記制御部は、前記操作の継続時間又は操作回数に応じて、前記少なくともいずれか一の発光部が前記所定の用途に用いられるために発光するように、前記発光する対象となる前記発光部を切り替える
ことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の警報器。
(4) 前記制御部は、前記操作の継続時間が所定時間経過する毎に、又は、操作回数が所定回数増加する毎に、対応する少なくとも一の発光部を選択的に発光させる
ことを特徴とする上記(3)に記載の警報器。
(5) 前記制御部は、選択された前記少なくともいずれか一の発光部を、通常は照明用として第1の色で発光させ、異常状態を検知した場合には、警報として前記第1の色と異なる第2の色で発光させる
ことを特徴とする上記(1)~(4)のいずれか一に記載の警報器。
(6) 前記筐体は、箱型形状を有し、
前記複数の発光部は、前記箱型形状の各辺にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記筐体の上下左右の各方向に進行する
ことを特徴とする上記(1)~(5)のいずれか一に記載の警報器。
(7) 前記筐体は、箱型形状を有し、
前記複数の発光部は、前記箱型形状の隣り合う角にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記筐体の中心から前記隣り合う角のそれぞれへ向かう各方向に進行する
ことを特徴とする上記(1)~(5)のいずれか一に記載の警報器。
(8) 前記筐体は、円盤形状を有し、
前記複数の発光部は、前記筐体を正面視したときの円の中心線の両側二か所にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記中心線から遠ざかる各方向に進行する
ことを特徴とする上記(1)~(5)のいずれか一に記載の警報器。
【0008】
上記(1)の構成の警報器によれば、異なる方向を照らす複数の発光部のうち少なくとも一の発光部を任意に選択して、所定の用途に用いる光の照射方向を変更できるので、消費電力を増加させることなく任意の方向を照らすことができる。したがって、例えばLPガス警報器のように、設置位置が限定される警報器において、設置環境に合わせて光の照射方向を任意に設定できるため、視認性を最適化できる。
【0009】
特に、警報器に、非常灯機能や常夜灯機能といった照明機能を付加する場合、警報器からの照明光が壁等の障害物に遮られない方向となるように、照明方向を設定できるため、ユーザーは不便を強いられることなく照明機能を使用できる。また、消費電力が増加しないため、ユーザーは、停電時にも電池切れを心配することなく、安心して照明機能(非常灯機能)を使用できる。
【0010】
上記(2)の構成の警報器によれば、壁等(取付面)に第一面又は第二面を接触させて警報器を取り付けた場合、筐体の側面から任意の方向を照らすことができる。このため、部屋の隅に警報器が設置され警報器の横に壁がある場合であっても、壁と反対側の側面を照射方向として光の視認性を向上できる。
【0011】
上記(3)の構成の警報器によれば、操作の継続時間又は操作回数によって、任意の照射方向に設定できる。
【0012】
上記(4)の構成の警報器によれば、実際の照射方向を確認しながら、任意の照射方向を設定できる。
【0013】
上記(5)の構成の警報器によれば、非常灯機能や常夜灯機能といった照明機能を有する警報器において、ユーザーが視認しやすい方向に照明用及び警報用の光を照射できるため、ユーザーにとって通常時(照明利用時)の利便性及び警報時の安全性を向上できる。
【0014】
上記(6)及び(7)の構成の警報器によれば、箱型形状の筐体の各辺、又は、隣り合う角、にそれぞれ配置された発光部のいずれかを所定の用途に用いるべき発光部として設定できるので、例えば、筐体の一辺が壁側に隣接して配置される場合には、逆側の辺に配置された発光部を所定の用途に用いることができ、視認性を向上できる。
【0015】
上記(8)の構成の警報器によれば、円盤形状の筐体の中心線の両側にそれぞれ配置された発光部のいずれかを所定の用途に用いるべき発光部として設定できるので、例えば、筐体が壁側に隣接して配置される場合には、壁と離間した側に配置された発光部を所定の用途に用いることができ、視認性を向上できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、消費電力を増加させることなく視認性を最適化できる警報器を提供できる。
【0017】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、第一実施形態の警報器の外観を模式的に示す図であり、
図1(a)は平面図、
図1(b)は正面図、
図1(c)は側面図である。
【
図2】
図2は、第一実施形態の警報器内の基板における部品配置例を示す図である。
【
図3】
図3は、第一実施形態の警報器の照明切替手順を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、第一実施形態における照明切替時の点灯例を示す図である。
【
図5】
図5は、第一実施形態における照明切替時の他の点灯例を示す図である。
【
図6】
図6は、第一実施形態における警報時の点灯例を示す図である。
【
図7】
図7は、第二実施形態の警報器の動作例を示す図である。
【
図8】
図8は、第三実施形態の警報器の部品配置例を示す図である。
【
図9】
図9は、第三実施形態の警報器の設置例を示す図である。
【
図11】
図11は、第四実施形態の警報器内の基板における部品配置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0020】
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態の警報器の外観を模式的に示す図であり、
図1(a)は平面図、
図1(b)は正面図、
図1(c)は側面図である。
図2は、警報器内の基板における部品配置例を示す図である。本実施形態では、LPガス(LPG:Liquefied Petroleum Gas)用のガス警報器の例を説明する。警報器1は、床上30cm以内、かつ、ガスコンロ等の燃焼器具から水平距離4m以内で、空気よりも重いLPガスのたまりやすい所に取り付けられる。警報器1は、ガス漏れや燃焼機器の不完全燃焼などの異常状態を検知した場合に発光及びブザー音の発生により警報を行うものである。
【0021】
図1に示す警報器1は、上ケース11(第一面)、下ケース12(第二面、第三面)、導光レンズ13(第三面)、ガス検知口14a,14b、スイッチ操作部15、及び電源コード16を備える。また、警報器1は、筐体を構成する上ケース11及び下ケース12の内部に、
図2に示す基板20を収容する。上ケース11は、正面視で角丸の略正方形状を有する板材であり、一辺(
図1における下側)近傍に、スイッチ操作部15用の孔を有する。下ケース12は、正面視で角丸の略正方形状の底壁と、この底壁の全周を包囲する側壁と、を有し、上部が開口され、上ケース11と嵌合可能に構成される。下ケース12の角部を構成する側壁における二か所には、ガス検知口14a,14bが設けられる。また、下ケース12の側壁における一箇所には、基板20上の回路に接続する電源コード16の挿通孔が設けられる。
【0022】
導光レンズ13は、正面視で略正方形状を有する環状の部材(
図4参照)である。導光レンズ13は、下ケース12の底壁に載置された基板20の上方に配置され、外周が下ケース12と上ケース11との間に保持される。
ガス検知口14a,14bは、周囲の雰囲気が警報器1の内部に流入するための開口部であり、下ケース12の内外を貫通する複数のスリットから構成される。
【0023】
スイッチ操作部15は、照明切替用の操作部であり、押下(操作)されると基板20上のスイッチ21を押下する。後述するように、押下されている時間(スイッチON継続時間)に応じて照明の点灯箇所を切り替えることができる。また、スイッチ操作部15は、警報停止用の操作部を兼ね、警報時、すなわち、ガス検知時における警報表示がなされ、ブザー音が発生されている時、に押下されると、警報表示及びブザー音の発生を停止できる。
電源コード16は、一端が基板20上の回路に接続され、他端が差込プラグを介して外部電源、例えば商用交流電源に接続され、警報器1に電力を供給する。
【0024】
図2に示す基板20は、上ケース11及び下ケース12と同様に、正面視で角丸の略正方形状を有し、各辺の中央に、照明用LED22(22a~22d)、通電表示用LED23(23a~23d)、及びガス警報表示用LED24(24a~24d)をそれぞれ備える。照明用LED22は白色、通電表示用LED23は緑色、ガス警報表示用LED24は赤色の各光を発する発光部である。照明用LED22は、通常時(ガス漏れが検出されていない時)において警報器1の周囲が暗くなった場合に点灯する(常夜灯機能)。通電表示用LED23は、警報器1が通電状態である場合に点灯する。ガス警報表示用LED24は、ガス漏れが検出された場合に点灯する。尚、各LED22~24をフルカラーLEDに置き換えることで、通電表示、警報表示、照明の全ての表示機能を1個のLEDで実現できるため、LEDの使用個数を12個から4個に削減でき、コスト削減に寄与する。
【0025】
また、基板20には、スイッチ操作部15の操作に応じて、照明切替及び警報停止を行うよう電気回路の切替及びオン/オフの切替を行うスイッチ21が設けられる。さらに、基板20には、図示しないガスセンサ及びマイコン(制御部)が設けられる。ガスセンサは、基板20が下ケース12内に配置された状態におけるガス検知口14a,14bの近傍に設けられ、LPガスを検出し、ガス濃度に応じた検出信号をマイコンに出力する。マイコンは、ガスセンサの出力信号を受けてガス表示用LED24を点灯させたり、後述する、スイッチ操作部15の操作に応じて発光部の点灯箇所を切り替える照明切替制御等を行う。
【0026】
警報器1は、下ケース12の底壁に載置された基板20上に、導光レンズ13が積層され、さらに上ケース11が積層されて下ケース12と嵌合されることで構成される。基板20の
図2における上側の辺に配置された各LED22a,23a,24aから出射された光は、導光レンズ13を介して警報器1の上側の辺から外部に導出される。また、基板20の
図2における右側の辺に配置された各LED22b、23b、24bから出射された光は、導光レンズ13を介して警報器1の右側の辺から外部に導出される。さらに、下側の辺に配置された各LED22c、23c、24c、及び左側の辺に配置された各LED22d、23d、24dからそれぞれ出射された光は、導光レンズ13を介して警報器1の下側及び左側の各辺からそれぞれ外部に導出される。すなわち、警報器1の各辺に配置された4つの照明用LED22a~22d(複数の発光部)は、警報器1の側面の一部から筐体外部の互いに異なる方向をそれぞれ照らす。同様に、警報器1の各辺に配置された4つの通電表示用LED23a~23d、4つのガス警報表示用LED24a~24dは、警報器1外部の互いに異なる方向をそれぞれ照らす。
【0027】
次に、照明切替制御について説明する。本実施形態では、基板20の各辺に配置された4つの照明用LED22a~22dのうち、いずれの辺に配置された照明用LED22a~22dを点灯させるかを切り替える例を示す。また、照明用LED22の点灯箇所(配置箇所)の切替に伴い、通電表示用LED23a~23dの点灯箇所(配置箇所)を切り替える。通電表示用の緑色光と照明用の白色光とが同じ辺に配置された場合、白の発光が強く緑の発光が見え難くなり、結果として通電表示の視認性が低下する懸念がある。このため、通電表示用LED23の点灯箇所は、照明用LED22の点灯箇所と互いに対向する辺とする。
【0028】
図3は、第一実施形態の警報器1の照明切替手順を示すフローチャートである。
図3に示す制御は、基板20に搭載されたマイコンが実行する。
図4は、第一実施形態における照明切替時の点灯例を示す図であり、上ケース11を透過した状態における警報器1の平面図を示す。警報器1は、電源がONされると、
図4(a)に示す初期点灯パターンである、警報器1の一辺1cに配置された照明用LED22c及び一辺1aに配置された通電表示用LED23aが点灯する(S1)。スイッチ操作部15が押下(ON)される(S2)と、警報器1はスイッチ操作部15が押下されている継続時間(押下時間)が2秒以上であるか否かを判断する(S3)。スイッチ操作部15が押下されてから押下解除(OFF)されるまでの継続時間であるスイッチON継続時間が2秒未満であれば、警報器1は、輝度を変更し(S4)、変更した輝度を記憶して(S5)処理を終了する。
【0029】
S3でスイッチ操作部15の押下時間が2秒以上であれば、警報器1は、
図4(b)に示す点灯パターンに照明を切り替える(S6)。
図4(b)に示す点灯パターンでは、警報器1の一辺1bに配置された照明用LED22b及び一辺1dに配置された通電表示用LED23dが点灯する。警報器1は、スイッチ操作部15の押下時間が4秒以上であるか否かを判断する(S7)。スイッチON継続時間が2秒以上4秒未満であれば、警報器1は、点灯している照明用LED22b及び通電表示用LED23dの配置を記憶して(S8)、処理を終了する。
【0030】
S7でスイッチ操作部15の押下時間が4秒以上であれば、警報器1は、
図4(c)に示す点灯パターンに照明を切り替える(S9)。
図4(c)に示す点灯パターンでは、警報器1の一辺1aに配置された照明用LED22a及び一辺1cに配置された通電表示用LED23cが点灯する。警報器1は、スイッチ操作部15の押下時間が6秒以上であるか否かを判断する(S10)。スイッチON継続時間が4秒以上6秒未満であれば、警報器1は、点灯している照明用LED22a及び通電表示用LED23cの配置を記憶して(S11)、処理を終了する。
【0031】
S10でスイッチ操作部15の押下時間が6秒以上であれば、警報器1は、
図4(d)に示す点灯パターンに照明を切り替える(S12)。
図4(d)に示す点灯パターンでは、警報器1の一辺1dに配置された照明用LED22d及び一辺1bに配置された通電表示用LED23bが点灯する。警報器1は、スイッチ操作部15の押下時間が8秒以上であるか否かを判断する(S13)。スイッチON継続時間が6秒以上8秒未満であれば、警報器1は、点灯している照明用LED22d及び通電表示用LED23bの配置を記憶して(S14)、処理を終了する。
【0032】
S13でスイッチ操作部15の押下時間が8秒以上であれば、警報器1は、
図4(e)に示す点灯パターンに照明を切り替える(S15)。
図4(e)に示す点灯パターンでは、警報器1の一辺1cに配置された照明用LED22c及び一辺1aに配置された通電表示用LED23aが点灯する。警報器1は、スイッチ操作部15の押下時間が10秒以上であるか否かを判断する(S16)。スイッチON継続時間が8秒以上10秒未満であれば、警報器1は、点灯している照明用LED22c及び通電表示用LED23aの配置を記憶して(S17)、処理を終了する。
【0033】
S16でスイッチ操作部15の押下時間が10秒以上であれば、警報器1は、内部のタイマーをリセットして(S18)、S6の照明切替処理に戻って、以降の処理を繰り返す。このように、警報器1は、スイッチ操作部15の押下時間によって、照明用LED22(白)及び通電表示用LED(緑)の設定位置を切り替えることができる。照明切替設定において、ユーザーは、実際の点灯状態(
図4)を確認しながら、警報器1の設置環境や好みに応じて、照明光の照射方向を設定することができる。
【0034】
図5は、第一実施形態における照明切替時の他の点灯例を示す図であり、
図4と同様に、上ケース11を透過した状態における警報器1の平面図を示す。
図4に示した点灯パターンは、照明用LED22が一つ点灯する例を示したが、
図5に示すように、二辺に配置された二つの照明用LED22を点灯させてもよい。
図3のループ(S16とS18との間)に、
図5(a)~
図5(d)に示す各点灯パターンに切り替える処理を加えることで、白色のLEDを二灯点灯させることができる。例えば、
図5(a)に示すように、警報器1の隣接する二辺1b及び1cに配置された二つの照明用LED22b及び22c、並びに警報器1の一辺1dに配置された通電表示用LED23dを点灯させることで、照明効果を向上できる。このように、照明用として点灯させるLEDの箇所を変更するだけでなく、LEDの数を最小(0)から最大搭載数(本実施形態では4)まで任意に増やすことができる。
【0035】
照明用LED22の点灯数を増やすことができるのは、常夜灯機能の使用時においては、商用電源から電源が供給されており、消費電流の制限が少ないからである。一方、停電など、商用電源からの電源供給が停止している場合は、電池等の非常用電源が用いられ、使用する電池の種類や電池容量等により使用できる電力に制限が掛かる。その場合、非常灯使用時に点灯させる照明用LED22の点灯数は、消費電力を抑えるため、必要最小限に留めることが望ましい。
【0036】
図6は、第一実施形態における警報時の点灯例を示す図であり、
図4と同様に、上ケース11を透過した状態における警報器1の平面図を示す。
図6(a)は、
図4(
b)に示した照明点灯パターンに設定された場合にガス警報が発せられた状態を示す。すなわち、
図6(a)に示す例では、警報器1の一辺1bに配置されたガス警報表示用LED24b及び一辺1dに配置された通電表示用LED23dが点灯している。
図6(b)は、
図5(a)に示した照明点灯パターンに設定された場合にガス警報が発せられた状態を示す。すなわち、
図6(b)に示す例では、警報器1の一辺1b及1cに配置されたガス警報表示用LED24b及び24c、並びに一辺1dに配置された通電表示用LED23dが点灯している。
図6(c)は、
図4(
b)又は
図5(a)に示した照明点灯パターンに設定された場合にガス警報が発せられた状態を示す。
図6(c)に示す例では、通電表示用LED23dが配置された警報器1の一辺1d以外の全ての辺に配置されたガス警報表示用LED24a~24cが点灯している。
【0037】
図6(a)~(c)に示すように、警報時には、ユーザーが設定した照明用LED22の点灯箇所(警報器1のいずれかの辺1a~1d)に配置されたガス警報表示用LED24を点灯(点滅)させる。すなわち、ユーザーが認識しやすい位置のガス警報表示用LED24(赤)を点灯(点滅)させることができる。したがって、ガス警報表示の視認性を向上できる。言い換えれば、
図3のフローチャートに従って照明用lED22の点灯箇所を設定することで、ガス警報表示用LED24の点灯箇所もユーザー設定できる。これにより、警報器1の安全性を向上できる。また、
図6(c)に示すように、通電表示用LED23(緑)以外の全ての箇所に配置されたガス警報表示用LED24を点灯させることで、広範囲を照らすことができるため、視認性をさらに高めることができる。但し、この場合消費電力が増加するため、停電など、商用電源からの電源供給が停止している場合は、
図6(a)に示すように必要最低限の点灯数とするのが望ましい。
【0038】
以上説明した第一実施形態によれば、常夜灯機能(非常灯機能)が付加された警報器1において、異なる方向を照らす複数の照明用LED22a~22dのうち少なくとも一を任意に選択して、光の照射方向を変更できる。このため、消費電力を増加させることなく任意の方向を照らすことができる。したがって、設置位置が限定される警報器1において、設置環境に合わせて光の照射方向を任意に設定できるため、警報器1の視認性を最適化できる。すなわち、警報器1からの照明光が壁等の障害物に遮られない方向となるように、照明方向を設定できるため、ユーザーは不便を強いられることなく照明機能を使用できる。また、消費電力が増加しないため、ユーザーは、停電時にも電池切れを心配することなく、安心して照明機能(非常灯機能)を使用できる。
【0039】
(第二実施形態)
図7は、第二実施形態の警報器の動作例を示す図であり、警報器1内の基板20におけるLEDの配置が第一実施形態(
図2)のものと異なる。尚、スイッチ21の図示は省略する。第二実施形態では、フルカラーLED31、32が、基板20の下側における左右の角にそれぞれ配置され、各フルカラーLED31、32から出射された光は、その角から警報器1の外部を照らす。
【0040】
図7(a)~
図7(d)は、フルカラーLED32を照明用として設定した場合の点灯例を示し、
図7(e)~
図7(h)は、フルカラーLED31を照明用として設定した場合の点灯例を示す。また、
図7(a)及び
図7(e)は、商用電源供給中における監視状態を示し、
図7(b)及び
図7(f)は、商用電源供給中の監視状態において常夜灯が点灯している状態を示す。
図7(c)及び
図7(g)は、商用電源供給中における警報状態を示し、
図7(d)及び
図7(h)は、停電状態(商用電源供給停止中)において非常灯が点灯している状態を示す。
【0041】
照明用として右側のフルカラーLED32が設定されている場合、通常の監視状態(
図7(a))ではフルカラーLED31が緑色に点灯し、フルカラーLED32は消灯している。通常の監視状態において警報器1の周囲が暗くなると、フルカラーLED32が白色に点灯する(
図7(b))。通常の監視状態から警報状態に変化すると、フルカラーLED32が赤色に点灯する(
図7(c))。
図7(b)及び
図7(c)においてもフルカラーLED31は緑色に点灯し、通電状態であることを示している。停電状態になると、フルカラーLED31が消灯し、フルカラーLED32が白色に点灯する(
図7(d))。
【0042】
照明用として左側のフルカラーLED31が設定されている場合、通常の監視状態(
図7(e))ではフルカラーLED32が緑色に点灯し、フルカラーLED31は消灯している。通常の監視状態において警報器1の周囲が暗くなると、フルカラーLED31が白色に点灯する(
図7(f))。通常の監視状態から警報状態に変化すると、フルカラーLED31が赤色に点灯する(
図7(g))。
図7(f)及び
図7(g)においてもフルカラーLED31は緑色に点灯し、通電状態であることを示している。停電状態になると、フルカラーLED32が消灯し、フルカラーLED31が白色に点灯する(
図7(h))。
【0043】
このように、二つのフルカラーLED31、32を使う場合、照明用に設定したものとは別のLEDが通電表示灯の機能を担う。ガス警報表示は照明用と兼ねる。照明は、ユーザーが照らしたい方向に設定されるため、照明及びガス警報表示の配置を一致させることにより、視認性が向上し、安全性を高めることができる。このように、第二実施形態によっても、第一実施形態と同様の効果が得られる。また、フルカラーLEDを用いることにより、LEDを追加することなく照明用配置の入れ替えができるため、使用するLEDの個数を減らすことができる。
【0044】
(第三実施形態)
図8は、第三実施形態の警報器の部品配置例を示す図であり、警報器1内の基板20におけるLEDの配置が第一実施形態(
図2)のものと異なる。尚、スイッチ21の図示は省略する。第三実施形態では、基板20の各辺における中央に、白色に点灯する照明用LED41~44がそれぞれ配置され、警報器1の、
図8における上側、右側、下側、左側をそれぞれ照らす。各照明用LED41~44は、例えば横向きLEDとして指向性を持たせてもよい。また、基板20の中央に、通電表示用LED45(緑)及びガス警報表示用LED46(赤)が互いに離間して配置される。通電表示用LED45及びガス警報表示用LED46は、例えば横向きLEDとして指向性を持たせて、警報器1の側面(
図8における左側及び右側)を照らすことができる。また、第一実施形態の上ケース11における通電表示用LED45及びガス警報表示用LED46に対応する各位置に貫通孔を設けることで、警報器1の上面から各発光色(緑、赤)を視認可能としてもよい。本LED配置例においても、スイッチ操作により、照明光の照らす方向を警報器の設置環境に応じてユーザーが任意に変更可能となる。
【0045】
図9は、第三実施形態の警報器の設置例を示す図である。
図9(a)は、警報器1が、壁W1に取り付けられた例を示し、
図9(b)は、LEDの点灯状態の一例を示す。警報器1は、壁W2の横に取り付けられているため、照明用LED44を点灯させて壁W2側を照らしても、常夜灯(非常灯)としての機能を十分に発揮できない。この場合、例えば、壁W2と反対側の位置(壁W2に遮られない位置)の照明用LED42を設定することで、常夜灯としての機能を効果的に使うことができる。
【0046】
このように、第三実施形態によっても、第一及び第二実施形態と同様に、警報器1の設置環境に合わせて、ユーザーが照明方向を任意に設定できるため、警報器1の照明光の視認性を最適化できる。また、設定した照明方向とガス警報表示方向とを一致させることで警報表示の視認性も高めて、安全性を高めることができる。
【0047】
(第四実施形態)
図10は、第四実施形態の警報器の外観を模式的に示す図であり、
図10(a)は平面図、
図10(b)は正面図、
図10(c)は側面図である。
図11は、第四実施形態の警報器内の基板における部品配置例を示す図である。第四実施形態の警報器1Aについて、第一実施形態の警報器1と異なる点について説明する。
【0048】
図10に示す警報器1Aは、上ケース11A(第一面)、下ケース12A(第二面、第三面)、導光レンズ13A(第三面)、ガス検知口14A、スイッチ操作部15A、及び電源コード(図示略)を備える。また、警報器1Aは、円盤形状の筐体を構成する上ケース11A及び下ケース12Aの内部に、
図11に示す基板20Aを収容する。上ケース11Aは、正面視で円形状を有する板材であり、外周(
図1における下側)近傍に、スイッチ操作部15A用の孔を有する。下ケース12Aは、正面視で円形状の底壁と、この底壁の全周を包囲する側壁と、を有し、上部が開口され、上ケース11Aと嵌合可能に構成される。下ケース12Aの側壁における一か所には、ガス検知口14Aが設けられる。また、下ケース12Aの側壁における一箇所には、基板20A上の回路に接続する電源コード(図示せず)の挿通孔が設けられる。
【0049】
導光レンズ13Aは、正面視で円形状を有する環状の部材である。導光レンズ13Aは、下ケース12Aの底壁に載置された基板20Aの上方に配置され、外周が下ケース12Aと上ケース11Aとの間に保持される。
ガス検知口14Aは、周囲の雰囲気が警報器1Aの内部に流入するための開口部であり、下ケース12Aの内外を貫通する複数のスリットから構成される。
【0050】
スイッチ操作部15Aは、照明切替用の操作部であり、押下(操作)されると基板20A上のスイッチ21Aを押下する。スイッチ操作部15Aは、第一実施形態のスイッチ操作部15と同様の機能を有する。
【0051】
図11に示す基板20Aは、上ケース11A及び下ケース12Aと同様に、正面視で円形状を有し、円の中心を挟んで対向する外周近傍の二か所に、フルカラーLED47、48を備える。フルカラーLED47、48は、通電表示、警報表示、照明の全ての表示機能を実現できる。フルカラーLED47、48は、筐体(上ケース11A)を正面視したときの円の中心線の両側二か所にそれぞれ配置されればよいが、
図11に示す配置によれば、フルカラーLED47、48間の距離を大きくとることができる。このため、各フルカラーLED47、48が通電表示用の緑色光と照明用の白色光とをそれぞれ出射する場合、両者を離間させることで、発光の強い白色光によって緑色光が見え難くなるのを防止して、通電表示の視認性を良好に保つことができる。
【0052】
警報器1Aは、下ケース12Aの底壁に載置された基板20A上に、導光レンズ13Aが積層され、さらに上ケース11Aが積層されて下ケース12Aと嵌合されることで構成される。基板20Aの
図11における左側に配置されたフルカラーLED47から出射された光は、導光レンズ13Aを介して警報器1Aの左側から外部に導出される。また、基板20Aの
図11における右側に配置されたフルカラーLED48から出射された光は、導光レンズ13Aを介して警報器1Aの右側から外部に導出される。すなわち、警報器1Aにおいて離間した位置に設けられた2つのフルカラーLED47、48(複数の発光部)は、警報器1Aの側面の一部から筐体外部の互いに異なる方向をそれぞれ照らす。
【0053】
第四実施形態のフルカラーLED47、48は、第二実施形態のフルカラーLED31、32と同様の機能を有し、同様の切替制御が行われる。
【0054】
このように、第四実施形態において、二つのフルカラーLED47、48のうち、照明用に設定したものとは別のLEDが通電表示灯の機能を担う。ガス警報表示は照明用と兼ねる。照明は、ユーザーが照らしたい方向に設定されるため、照明及びガス警報表示の配置を一致させることにより、視認性が向上し、安全性を高めることができる。このように、第四実施形態によっても、第一及び第二実施形態と同様の効果が得られる。また、第四実施形態の警報器1Aを
図9(a)に示すように壁W1に取り付けた場合においても、壁W2と反対側の位置(壁W2に遮られない位置)フルカラーLED48を設定することで、常夜灯としての機能を効果的に使うことができる。
【0055】
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。例えば、前述した実施形態では、LPガス用の警報器の例を示したが、警報器は、都市ガス漏れを検知する警報器や、火災(煙)の発生を検知する火災警報器等であってもよい。また、前述した実施形態では、スイッチ操作部15の押下時間に応じて照明用LED22の点灯箇所を切り替えたが、押下時間(操作の継続時間)でなく、押下回数に応じて点灯箇所を切り替えてもよい。
【0056】
また、上記説明では、照明光として白色光の配置を切り替える例を示したが、配置だけでなく、色についてもユーザー設定可能としてもよい。色については、一般的なルールとして用途が定められた色、すなわち、通電表示用の緑色、ガス警報表示用の赤色、及び一酸化炭素検知機能付き警報器に使用される黄色、以外の色であれば、例えば電球色等を設定することができる。
【0057】
ここで、上述した本発明の実施形態に係る警報器の特徴をそれぞれ以下[1]~[8]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 筐体(上ケース11、11A、下ケース12、12A)と、
前記筐体の内部に位置し、前記筐体の外部に向けて照射される光が、互いに異なる方向に進行する複数の発光部(照明用LED22a~22d、41~44、通電表示用LED23a~23d、45、ガス警報表示用LED24a~24d、46、フルカラーLED31、32、47、48)と、
前記複数の発光部のうち少なくともいずれか一の発光部を、所定の用途に用いるべきものとして設定する操作部(スイッチ操作部15、15A、スイッチ21、21A)と、
前記操作に応じて、選択された前記少なくともいずれか一の発光部が照らす方向を、照射方向として設定する制御部と、を備える
ことを特徴とする警報器(1、1A)。
[2] 前記複数の発光部が互いに異なる位置に配置された基板(20、20A)を備え、
前記筐体は、第一面(下ケース12、12Aの底壁)と、前記第一面に対向する第二面(上ケース11、12A)と、前記第一面と前記第二面とを架橋する第三面(下ケース12、12Aの側壁、導光レンズ13、13A)と、を有し、
前記基板は、前記第一面と前記第二面との間に位置し、
前記複数の発光部は、前記第三面の少なくとも一部(導光レンズ13、13A)から外部に向けて照射される
ことを特徴とする上記[1]に記載の警報器。
[3] 前記制御部は、前記操作の継続時間又は操作回数に応じて、前記少なくともいずれか一の発光部が照らす方向を、を、前記所定の用途に用いるべきものとして設定する
ことを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の警報器。
[4] 前記制御部は、前記操作の継続時間が所定時間経過する毎に、又は、操作回数が所定回数増加する毎に、対応する少なくとも一の発光部を選択的に発光させる(S6、S9、S12、S15)
ことを特徴とする上記[3]に記載の警報器。
[5] 前記制御部は、前記制御部は、選択された前記少なくともいずれか一の発光部を、通常は照明用として設定し、異常状態を検知した場合には、警報として用いるよう設定する
ことを特徴とする上記[1]~[4]のいずれか一に記載の警報器。
[6] 前記筐体は、箱型形状を有し、
前記複数の発光部は、前記箱型形状の各辺にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記筐体の上下左右の各方向に進行する
ことを特徴とする上記[1]~[5]のいずれか一に記載の警報器。
[7] 前記筐体は、箱型形状を有し、
前記複数の発光部は、前記箱型形状の隣り合う角にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記筐体の中心から前記隣り合う角のそれぞれへ向かう各方向に進行する
ことを特徴とする上記[1]~[5]のいずれか一に記載の警報器。
[8] 前記筐体は、円盤形状を有し、
前記複数の発光部は、前記筐体を正面視したときの円の中心線の両側二か所にそれぞれ配置され、前記筐体の外部に向けて照射される光が、正面視で、前記中心線から遠ざかる各方向に進行する
ことを特徴とする上記[1]~[5]のいずれか一に記載の警報器。
【符号の説明】
【0058】
1、1A 警報器
1a~1d 一辺
11、11A 上ケース
12、12A 下ケース
13、13A 導光レンズ
14a、14b、14A ガス検知口
15、15A スイッチ操作部
16 電源コード
20、20A 基板
21、21A スイッチ
22、22a~22d、41~44 照明用LED
23、23a~23d、45 通電表示用LED
24、24a~24d、46 ガス警報表示用LED
31、32、47、48 フルカラーLED