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特許7424930真空式ヒータ、その真空式ヒータを備える発電設備、および燃焼設備の熱回収システム
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  • 特許-真空式ヒータ、その真空式ヒータを備える発電設備、および燃焼設備の熱回収システム 図1
  • 特許-真空式ヒータ、その真空式ヒータを備える発電設備、および燃焼設備の熱回収システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】真空式ヒータ、その真空式ヒータを備える発電設備、および燃焼設備の熱回収システム
(51)【国際特許分類】
   F22B 3/04 20060101AFI20240123BHJP
【FI】
F22B3/04
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020120386
(22)【出願日】2020-07-14
(65)【公開番号】P2022017692
(43)【公開日】2022-01-26
【審査請求日】2023-04-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000133032
【氏名又は名称】株式会社タクマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】叶 雅由
(72)【発明者】
【氏名】土肥 弘敬
(72)【発明者】
【氏名】吉井 隆裕
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-059601(JP,U)
【文献】特開2012-127276(JP,A)
【文献】特開2019-094792(JP,A)
【文献】米国特許第05169502(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F22B 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気圧未満で駆動する真空式ヒータであって、
大気圧未満で、熱媒を貯留する本体と、
前記本体の液相に配置される、熱源が供給される熱源側熱交換部と、
前記本体の液相に配置される、第一冷媒が循環される液相側熱交換部と、
前記本体の蒸気相に配置される、第二冷媒が循環される蒸気側熱交換部と、
前記蒸気相から、水蒸気を導出する導出配管と、
前記導出配管から導出された水蒸気を貯留する熱媒バッフと、
前記熱媒バッフの液相から、水を導出し前記本体へ送る戻り配管と、
前記本体の液相の温度を測定する温度測定部と、
前記本体の蒸気相の圧力を測定する第一圧力測定部と、
前記導出配管に設けられる第一弁と、
前記戻り配管に設けられる第二弁と、
前記水蒸気を前記蒸気相から前記熱媒バッファへ導出し、前記本体の熱媒の濃度を、導出する前よりも高くするように前記第一弁を制御し、前記水を前記熱媒バッファから前記本体へ戻し、前記本体の熱媒の濃度を、戻す前よりも低くするように前記第二弁を制御する、濃度可変制御部と、
を有し、
前記水蒸気の前記熱媒バッファへの移動による、前記本体の蒸気相の圧力低下に対して、前記第一圧力測定部で測定される圧力が所定圧力になるように構成され、
前記水を前記熱媒バッファから前記本体の液相へ戻すとき、前記温度測定部で測定される温度が所定温度になるように、前記第二弁の開閉操作が行われる、
ことを特徴とする、真空式ヒータ。
【請求項2】
前記熱媒バッフの気相の圧力を測定する第二圧力測定部と、
前記第二弁より上流側で前記戻り配管に設けられる逆流防止弁と、
前記熱媒バッフの水の量を測定する量測定部と、
をさらに有する、請求項1に記載の真空式ヒータ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の真空式ヒータと、
前記真空式ヒータの液相側熱交換部から送られる第一冷媒を利用し、蒸気側熱交換部の第二冷媒として送出する発電装置と、を備える、発電設備。
【請求項4】
焼却設備と、
前記焼却設備で排出される燃焼排ガスを熱源に利用する、請求項1または2に記載の真空式ヒータと、
前記真空式ヒータの液相側熱交換部から送られる第一冷媒を利用し、蒸気側熱交換部の第二冷媒として送出する発電装置と、を備える、燃焼設備の熱回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空式ヒータ、真空式ヒータを備える発電設備、および燃焼設備の熱回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人が開発した真空式ヒータがある(特許文献1、2など)。真空式ヒータは、真空状態の熱交換器の中に貯留してある熱媒(臭化リチウム水溶液)を、外部からの熱源(燃焼排ガスなど)や冷媒と熱交換させる。ここで熱媒は、一定濃度で一定量である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6573285号
【文献】特許第6522085号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、熱媒の濃度を調整し、熱媒の沸騰温度を変更できる、効率の良い伝熱特性を有する真空式ヒータ、その真空式ヒータを備える発電設備および燃焼設備の熱回収システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の真空式ヒータは、
大気圧未満で、熱媒を貯留する本体と、
前記本体の液相に配置される、熱源が供給される熱源側熱交換部と、
前記本体の液相に配置される、第一冷媒が循環される液相側熱交換部と、
前記本体の蒸気相(気相)に配置される、第二冷媒が循環される蒸気側熱交換部と、
前記蒸気相から、水蒸気を導出する導出配管と、
前記導出配管から導出された水蒸気を貯留する熱媒バッファ(水槽)と、
前記熱媒バッファ(水槽)の液相から、水を導出し前記本体へ送る戻り配管と、
前記本体の液相の温度を測定する温度測定部と、
前記本体の蒸気相(気相)の圧力を測定する第一圧力測定部と、
前記導出配管に設けられる第一弁(例えば、仕切弁、流量制御弁)と、
前記戻り配管に設けられる第二弁(例えば、仕切弁、流量制御弁)と、
を有していてもよい。
【0006】
前記真空式ヒータは、
前記熱媒バッファ(水槽)の気相(蒸気相)の圧力を測定する第二圧力測定部と、
前記第二弁より上流側で前記戻り配管に設けられる逆流防止弁と、
前記熱媒バッファ(水槽)の水の量を測定する量測定部(例えば、液面レベル計、光学センサー、重量計など)と、を有していてもよい。
前記熱媒バッファ(水槽)には、冷却手段(例えば、チラーなど)が設置され、水を所定温度に維持するように、温度制御部によって制御されていてもよい。温度制御部は、熱媒バッファ(水槽)の液相(水)の温度を測定する温度測定部が設置され、温度測定部で測定された温度に基づいて冷却手段を制御してもよい。
【0007】
前記熱媒は、臭化リチウム水溶液である。
臭化リチウムと水の配合比は、例えば、臭化リチウムが30wt%から70wt%で、水が70wt%から30wt%である。
前記第一圧力測定部で測定される圧力が-34.7kPaGのとき、熱媒(30wt%~70wt%の臭化リチウム水溶液)の沸騰温度が95℃から170℃の範囲で制御されてもよい。例えば、55wt%臭化リチウム水溶液では沸点温度が130℃である。
【0008】
前記真空式ヒータは、
前記水蒸気を前記蒸気相から前記熱媒バッファ(水槽)へ導出し、前記本体の熱媒の濃度を、導出する前よりも高くするように前記第一弁を制御し、前記水を前記熱媒バッファ(水槽)から前記本体へ戻し、前記本体の熱媒の濃度を、戻す前よりも低くするように前記第二弁を制御する、濃度可変制御部を有していてもよい。
前記真空式ヒータは、
前記第一圧力測定部で測定される圧力が、所定値(所定範囲)を維持するように、前記液相側熱交換部に循環される前記第一冷媒(例えば、100℃以上の水蒸気)の循環量と、前記蒸気側熱交換部に循環される前記第二冷媒(例えば、100℃以下の温水)の循環量とを制御する冷媒制御部を有していてもよい。
前記冷媒制御部は、前記熱媒の液相の温度および/または前記本体の蒸気相の圧力が、所定の温度および/または所定の圧力に維持されるように、前記第一冷媒および/または前記第二冷媒を循環させる循環ポンプを制御してもよい。
【0009】
他の発明の発電設備は、
上記真空式ヒータと、
前記真空式ヒータで使用される冷媒を利用する発電装置(例えば、バイナリー発電装置)と、を有する。
上記発電設備は、焼却設備と連結されており、燃焼設備の焼却排ガスが、真空式ヒータの熱源に利用されてもよい。
【0010】
他の発明の焼却設備の熱回収システムは、
焼却設備と、
前記焼却設備で排出される燃焼排ガスを熱源に利用する、上記真空式ヒータと、
前記真空式ヒータで使用される冷媒を利用する発電装置(例えば、バイナリー発電装置)と、を有する。
【0011】
各制御部は、メモリ、プロセッサー、ソフトウエアプログラムを有する情報処理装置(例えば、コンピュータ、サーバ)や、専用回路、ファームウエアなどで構成してもよい。情報処理装置は、オンプレミスまたはクラウドのいずか一方、あるいは両方の組み合わせであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】真空式ヒータの一例を示す図である。
図2】発電設備の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態1)
図1に、実施形態1の真空式ヒータ1の例を示す。
真空式ヒータ1は、大気圧未満で、熱媒を貯留する本体10を備える。本実施形態では熱媒は、臭化リチウム濃度が55wt%の臭化リチウム水溶液である。
本体10は、臭化リチウム水溶液の液相11と蒸気相12(気相)とに区画されている。液相11には、熱源が供給される熱源側熱交換部20と、第一冷媒が循環される液相側熱交換部21が配置されている。また、温度測定部63が液相11の温度を測定するために設置されている。
本実施形態において、第一冷媒は、水(温水、蒸気)、低沸点の冷媒(例えば、ペンタン水溶液、アンモニア水溶液など)であってもよい。また、熱源は、焼却装置から排出される燃焼排ガスであってもよい。
【0014】
蒸気相12には、第二冷媒が循環される蒸気側熱交換部22が配置される。また、第一圧力測定部61が気相12の圧力を測定するために設置されている。
本実施形態において、第二冷媒は、第一冷媒と同じであってもよく、異なっていてもよく、例えば、水(温水、蒸気)、低沸点の冷媒(例えば、ペンタン水溶液、アンモニア水溶液など)であってもよい。
【0015】
真空式ヒータ1の蒸気相12から、水蒸気を導出し、熱媒バッファ(水槽)30の気相32へ送り込む導出配管40が設けられる。導出配管40には、第一弁41(例えば、仕切弁、流量制御弁)が設置される。熱媒バッファ(水槽)30は、導出配管40で送られた水蒸気を液体状態で貯留する。
【0016】
また、熱媒バッファ(水槽)30の液相31から水を導出し、本体10の液相11(または蒸気相12)へ戻す戻り配管50が設けられる。戻り配管50には、第二弁51(例えば、仕切弁、流量制御弁)が設置される。
また、逆流防止弁52が第二弁51より上流側で戻り配管50に設けられる。
また、第二圧力測定部62が熱媒バッファ(水槽)30の気相32の圧力を測定するために設置されている。
【0017】
濃度可変制御部60は、水蒸気を蒸気相12から熱媒バッファ(水槽)30へ導出し、本体10の液相11の臭化リチウム水溶液の濃度を、導出するよりも高くするように第一弁41を制御する。そして、濃度可変制御部60は、水を熱媒バッファ(水槽)30から本体11の液相11へ戻し、本体10の臭化リチウム水溶液の濃度を、戻す前よりも低くするように第二弁51を制御する。具体的な動作は後述する。
【0018】
また、冷媒制御部(不図示)は、第一圧力測定部61で測定される圧力が、所定値(所定範囲)を維持するように、液相側熱交換部21に循環される第一冷媒(例えば、100℃以上の水蒸気)の循環量と、蒸気側熱交換部22に循環される第二冷媒(例えば、100℃以下の温水)の循環量とを制御してもよい。
【0019】
(濃度可変動作)
初期濃度での真空式ヒータ1の運転は以下の通りである。熱源側熱交換部20に、100℃から900℃の熱源(燃焼排ガス)が送られる。液相11の臭化リチウム水溶液が熱源側熱交換部20により熱交換され、100℃から160℃に温められる。臭化リチウム水溶液の温度(温度測定部63で測定できる)は、臭化リチウム水溶液の濃度と蒸気相12の圧力(第一圧力測定部61の測定値)に従っており、つまり、濃度が一定ならば、蒸気相12の圧力で規定される。
液相11では、液相側熱交換部21により、100℃以上の第一冷媒の蒸気を発生できる。同様に、本体10の上では、蒸気側熱交換部22により熱交換された100℃以下の第二冷媒の液体もしくは蒸気を回収できる。この部分の熱交換は気体から液体になる凝縮熱伝達を利用しているので、伝熱が過度になると気体から液体への凝縮が加速し、この部分での圧力の降下が生じる。よって、第一圧力測定部61でモニターして、蒸気側熱交換部22で伝熱する第一冷媒(水)の流量などを調整し、圧力が所定値(所定範囲)を維持するよう制御される。
【0020】
次に、臭化リチウム水溶液の濃度を変更するプロセスを示す。濃度を変更することで、臭化リチウム水溶液の液相11の温度(沸点温度)を変更できる。
(1)液相11の臭化リチウム水溶液の温度(沸点温度)を上げる操作
濃度可変制御部60は、第一弁41を閉から開にして、水蒸気を蒸気相12から熱媒バッファ(水槽)30へ導出し、水蒸気が凝縮(液化)することで液相31に水が溜まる。このとき、第二弁51は閉のままである。水蒸気が本体10から熱媒バッファ(水槽)30へ移動するため、その前よりも本体10内の臭化リチウム水溶液の濃度が高くなる。また、水蒸気の移動により、本体10の蒸気相12の圧力が低下するが、このとき冷媒制御部によって、圧力が所定圧力になるように制御される。
例えば、第一圧力測定部61で測定される圧力を-34.7kPaG(500mmHg)で一定制御されている場合において、55wt%の臭化リチウム水溶液の沸騰温度が130℃であるところ、上記操作で、63wt%臭化リチウム水溶液になったとき、その沸点温度が約150℃に変更される。
【0021】
(2)液相11の臭化リチウム水溶液の温度(沸点温度)を下げる操作
濃度可変制御部60は、第一弁41を閉にした状態で、第二弁51を閉から開にして、水を熱媒バッファ(水槽)30から本体11の液相11へ戻す。このとき、温度測定部63で測定される温度が所定温度になるように、第二弁51の開閉操作を行うことができる。水が熱媒バッファ(水槽)30から本体10の液相11へ移動するため、その前よりも本体10の臭化リチウム水溶液の濃度が低くなり、また、液相11の臭化リチウム水溶液の温度(沸点温度)も低下する。
例えば、第一圧力測定部61で測定される圧力を-34.7kPaG(500mmHg)で一定制御されている場合において、55wt%の臭化リチウム水溶液の沸騰温度が130℃であるところ、上記操作で、45wt%臭化リチウム水溶液になったとき、その沸点温度が約110℃に変更される。
【0022】
(別実施形態)
実施形態1の別実施形態として、熱媒バッファ(水槽)30の水の量を測定する量測定部(例えば、液面レベル計、光学センサー、重量計など)が設けられていてもよい。
また、熱媒バッファ(水槽)30には、冷却手段(例えば、チラーなど)が設置され、熱媒の液相31を所定温度に維持するように、温度制御部(不図示)によって制御されていてもよい。温度制御部は、熱媒バッファ(水槽)30の液相31の温度を測定する温度測定部(不図示)が設置され、温度測定部(不図示)で測定された温度に基づいて冷却手段を制御してもよい。
また、戻り配管50と本体10の液相11との連結は、液相11の高さ方向でいずれでもよいが、熱源側熱交換部20の近傍でもよく、温度測定部63の測定点より遠位に設けられていてもよい。
また、真空式ヒータは、本実施形態のように横型でもよく、特許第6573285号で開示している、熱源熱交換部(燃焼排ガス)が縦型に配置された構成でもよい。
【0023】
(実施形態2)
図2に、実施形態1の真空式ヒータ1を備える発電設備90の例を示す。真空式ヒータ1の熱源20として燃焼設備100から排出される燃焼排ガスが利用される。なお、真空式ヒータ1の機能は、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
【0024】
燃焼設備100は、本実施形態では、一例として、燃焼炉(焼却炉)、空気予熱器(燃焼用、白煙防止用など)、集塵装置、洗煙装置、煙突などを備えていてもよい。燃焼排ガスは、例えば、燃焼炉から空気予熱器を経て、真空式ヒータ1の熱源側熱交換部20へ送られ、ここで熱を放出し、その後、集塵装置、洗煙装置に送られ最終的に誘引通風機を介して煙突から大気中へ放出される。本実施形態に限らず、燃焼設備の実施形態は特に制限されない。
【0025】
発電設備90は、液相側熱交換部21および蒸気側熱交換部22と循環配管L1を介して真空式ヒータ1と連結される。発電設備90は、蒸気タービン91、バイナリー発電装置92、凝縮部93、循環ポンプ94を備える。循環配管L1により冷媒が循環される。本実施形態に限らず、発電設備の実施形態は特に制限されない。
液相側熱交換器21で加熱された冷媒蒸気R1が蒸気タービン91に送られ、蒸気タービン91でタービン羽根を回転してバイナリー発電装置92で発電を行う。蒸気タービン91から導出された冷媒蒸気R1は、凝縮部93で冷却されて凝縮し、液状冷媒R2となり、循環ポンプ94で蒸気側熱交換部22へ送られる。液状冷媒R2は、蒸気側熱交換部22で熱を放出し、さらに、液相側熱交換部21に送られて熱を放出して冷媒蒸気R1になる。
【0026】
冷媒制御部96は、温度測定部63で測定された温度および/または第一圧力測定部61で測定された圧力が、所定の温度および/または所定の圧力に維持されるように、冷媒(R1、R2)を循環させる循環ポンプ94を制御する。
また、冷媒制御部96は、第一圧力測定部61で測定された圧力が第一閾値以上になった場合に、蒸気側熱交換部22に連結される冷媒の循環ラインL1に設けられる制御弁(不図示)を閉から開にし(あるいは供給量を増加させるように制御し)、冷媒を蒸気側熱交換部22へ供給し、蒸気を凝縮(液化)させることで蒸気相12の圧力を低下させてもよい。
また、冷媒制御部96は、第一圧力測定部61で測定された圧力が第一閾値より小さい第二閾値以下になった場合に、蒸気側熱交換部22に連結される冷媒の循環配管L1に設けられる制御弁(不図示)を閉じ(あるいは流量を減少させるように制御し)、冷媒を蒸気側熱交換部22へ供給し、蒸気相12の圧力を所定範囲内に調整させてもよい。
【符号の説明】
【0027】
1 真空式ヒータ
10 本体
11 液相
12 蒸気相
21 液相側熱交換部
22 蒸気相熱交換部
30 熱媒バッファ(水槽)
31 液相
32 気相
40 導出配管
41 第一弁
50 戻り配管
51 第二弁
60 濃度可変制御部
61 第一圧力測定部
62 第二圧力測定部
63 温度測定部
90 発電設備
91 蒸気タービン
92 バイナリー発電装置
93 凝縮部
94 循環ポンプ
100 燃焼設備
図1
図2