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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-22
(45)【発行日】2024-01-30
(54)【発明の名称】物流作業評価支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20240101AFI20240123BHJP
【FI】
G06Q10/08
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022191541
(22)【出願日】2022-11-30
【審査請求日】2022-11-30
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522467091
【氏名又は名称】カリツー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 浩行
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-009276(JP,A)
【文献】特開2020-135766(JP,A)
【文献】特開2006-317988(JP,A)
【文献】特開2018-180589(JP,A)
【文献】特開2022-068012(JP,A)
【文献】特開2001-216428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
評価対象者の物流作業であるトラックの運転、フォークリフトの運転、又は荷物の積み下ろし作業に関し評価者が前記評価対象者の作業を見ながら行う評価を支援するシステムであって、
タッチパネル又は音声入力装置で構成され前記評価者からの入力操作を受け付ける入力部と、情報を表示可能な表示部と、を有し持ち運び可能なスマートフォン又はタブレット端末で構成された評価用端末と、
前記評価の実施日時を特定する実施日時特定情報と、前記評価の実施場所を特定する実施場所特定情報と、前記評価の前記評価対象者を特定する評価対象者特定情報と、前記評価の内容に関する情報である評価内容情報と、を保管する領域を有する評価データベースを記憶するデータベース記憶部、及び、
前記表示部に表示される情報であって前記評価データベースに対する入力様式を記憶する入力様式記憶部、及び、
前記入力様式を前記表示部に表示させる表示処理部、及び、
前記入力部に対する入力操作に基づいて、前記表示部に表示された前記入力様式に対して入力された前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを取得する処理を実行可能な入力情報取得処理部、及び、
前記入力情報取得処理部で取得した前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを前記評価データベースに登録する処理を実行可能なデータベース管理処理部、及び、
前記評価データベースを集計する処理を実行可能な集計処理部を有し、前記評価用端末と電気通信回線を通して相互に通信可能に接続されたサーバ装置と、
前記集計処理部で集計した集計結果を表示可能な閲覧用端末と、
を備え、
前記評価用端末は、前記評価者が前記評価対象者の作業を実際に見ながら行う評価に関する入力を受け付けて、その入力内容を前記サーバ装置に送信可能に構成され、
前記入力様式は、前記評価用端末から新規に追加可能でかつ既存の前記入力様式を変更可能に構成されている、
物流作業評価支援システム。
【請求項2】
評価対象者の物流作業であるトラックの運転、フォークリフトの運転、又は荷物の積み下ろし作業に関し評価者が前記評価対象者の作業を見ながら行う評価を支援するシステムであって、
タッチパネル又は音声入力装置で構成され前記評価者からの入力操作を受け付ける入力部と、情報を表示可能な表示部と、を有し持ち運び可能なスマートフォン又はタブレット端末で構成された評価用端末と、
前記評価の実施日時を特定する実施日時特定情報と、前記評価の実施場所を特定する実施場所特定情報と、前記評価の前記評価対象者を特定する評価対象者特定情報と、前記評価の内容に関する情報である評価内容情報と、を保管する領域を有する評価データベースを記憶するデータベース記憶部、及び、
前記表示部に表示される情報であって前記評価データベースに対する入力様式を記憶する入力様式記憶部、及び、
前記入力様式を前記表示部に表示させる表示処理部、及び、
前記入力部に対する入力操作に基づいて、前記表示部に表示された前記入力様式に対して入力された前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを取得する処理を実行可能な入力情報取得処理部、及び、
前記入力情報取得処理部で取得した前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを前記評価データベースに登録する処理を実行可能なデータベース管理処理部、及び、
前記評価データベースを集計する処理を実行可能な集計処理部を有し、前記評価用端末と電気通信回線を通して相互に通信可能に接続されたサーバ装置と、
前記集計処理部で集計した集計結果を表示可能な閲覧用端末と、
を備え、
前記評価用端末は、前記評価者が評価対象者の作業を実際に見ながら行う評価に関する入力を受け付けて、その入力内容を前記サーバ装置に送信可能に構成され、
前記表示処理部は、前記評価データベースの中から前記評価対象者の過去の評価における前記評価内容情報を抽出し、その抽出した前記評価内容情報に含まれる評価項目の内容と、前記評価項目に対する前記評価対象者の過去の評価結果と前記評価項目に対する前記評価対象者の今回の評価結果と前記評価項目に対して今回の評価を入力するための評価入力欄と、を前記表示部において同一画面に並べて表示させる処理を実行可能である、
物流作業評価支援システム。
【請求項3】
評価対象者の物流作業であるトラックの運転、フォークリフトの運転、又は荷物の積み下ろし作業に関し評価者が前記評価対象者の作業を見ながら行う評価を支援するシステムであって、
タッチパネル又は音声入力装置で構成され前記評価者からの入力操作を受け付ける入力部と、情報を表示可能な表示部と、を有し持ち運び可能なスマートフォン又はタブレット端末で構成された評価用端末と、
前記評価の実施日時を特定する実施日時特定情報と、前記評価の実施場所を特定する実施場所特定情報と、前記評価の前記評価対象者を特定する評価対象者特定情報と、前記評価の内容に関する情報である評価内容情報と、を保管する領域を有する評価データベースを記憶するデータベース記憶部、及び、
前記表示部に表示される情報であって前記評価データベースに対する入力様式を記憶する入力様式記憶部、及び、
前記入力様式を前記表示部に表示させる表示処理部、及び、
前記入力部に対する入力操作に基づいて、前記表示部に表示された前記入力様式に対して入力された前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを取得する処理を実行可能な入力情報取得処理部、及び、
前記入力情報取得処理部で取得した前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを前記評価データベースに登録する処理を実行可能なデータベース管理処理部、及び、
前記評価データベースを集計する処理を実行可能な集計処理部を有し、前記評価用端末と電気通信回線を通して相互に通信可能に接続されたサーバ装置と、
前記集計処理部で集計した集計結果を表示可能な閲覧用端末と、
を備え、
前記評価用端末は、前記評価者が評価対象者の作業を実際に見ながら行う評価に関する入力を受け付けて、その入力内容を前記サーバ装置に送信可能に構成され、
前記表示処理部は、前記評価データベースの中から前記評価対象者の過去の評価における前記評価内容情報を抽出し、その抽出した前記評価対象者の過去の評価における前記評価内容情報と、前記評価対象者の今回の評価における前記評価内容情報と、を評価が完了した後でかつ前記データベース記憶部に記憶させる前に前記表示部において同一画面内に並べて表示させる処理を実行可能である、
物流作業評価支援システム。
【請求項4】
前記評価対象者特定情報は、前記評価対象者が、自社に属する自社従業員であるか、自社とは異なる協力会社に属する協力会社従業員であるか、を区別可能に構成されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の物流作業評価支援システム。
【請求項5】
前記評価内容情報は、作業毎に設定された複数の評価項目を含み、
前記評価項目に対応する複数の見本動画を記憶する見本動画記憶部を更に備え、
前記表示処理部は、前記見本動画記憶部に記憶されている前記見本動画を前記表示部に表示させる処理を実行可能である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の物流作業評価支援システム。
【請求項6】
前記評価内容情報の結果に基づいて前記評価のランクを付ける処理を実行可能なランク付与処理部を更に備え、
前記集計処理部は、前記実施日時特定情報毎に又は前記実施場所特定情報毎に若しくは前記評価対象者特定情報毎に前記ランクを集計する処理を更に実行可能である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の物流作業評価支援システム。
【請求項7】
前記集計処理部は、前記実施場所特定情報毎に、特定の前記ランク以上の件数を、前記評価を実施した件数の合計数で除した値を定着率として集計する処理を更に実行可能である、
請求項6に記載の物流作業評価支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、物流作業評価支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
物流作業に伴う事故や災害を未然に防いで物流作業の安全性や品質を高めるためには、管理監督者が作業現場を見回って作業者の作業内容を評価する、いわゆる巡回作業を行うことが有効である。従来、このような巡回作業は、管理監督者が、例えば評価項目を予め記載した帳票用紙を用いて行われていた。そして、管理監督者によって評価内容が記入された帳票用紙は、例えば部門や営業所毎に別れて、つまり、複数の場所に物理的に別れて保管されることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-176028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、まず記入済みの帳票用紙の管理面に着目すると、記入済みの帳票用紙を紙のまま保管していたのでは、部門や営業所を跨いだ全社的な情報共有の実現が難い。また、紙の書類として保管されたものの中から、過去の評価結果を探し出すことも難しい。一方で、記入済みの紙の帳票用紙をデータ化することは手間がかかる。このような事情により、従来では、評価内容に関する情報が活用され難かった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、物流作業に関する評価結果を活用し易くし、ひいては物流作業の安全性や品質を高めることができる物流作業評価支援システムを提供することにある。
【0006】
実施形態の物流作業評価支援システム(1)は、評価対象者の物流作業に関し評価者による評価を支援するシステムである。前記物流作業評価支援システムは、前記評価者からの入力操作を受け付ける入力部(13)と、情報を表示可能な表示部(14)と、を有する評価用端末(101)と、前記評価の実施日時を特定する実施日時特定情報と、前記評価の実施場所を特定する実施場所特定情報と、前記評価の前記評価対象者を特定する評価対象者特定情報と、前記評価の内容に関する情報である評価内容情報と、を保管する領域を有する評価データベース(DB)を記憶するデータベース記憶部(232)と、前記表示部に表示される情報であって前記評価データベースに対する入力様式を記憶する入力様式記憶部(233)と、前記入力様式を前記表示部に表示させる表示処理部(24)と、前記入力部に対する入力操作に基づいて、前記表示部に表示された前記入力様式に対して入力された前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを取得する処理を実行可能な入力情報取得処理部(25)と、前記入力情報取得処理部で取得した前記実施日時特定情報と前記実施場所特定情報と前記評価対象者特定情報と前記評価内容情報とを前記評価データベースに登録する処理を実行可能なデータベース管理処理部(26)と、前記評価データベースを集計する処理を実行可能な集計処理部(27)と、前記集計処理部で集計した集計結果を表示可能な閲覧用端末(102)と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態による物流作業評価支援システムの構成の一例を概略的に示す図
図2】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の電気的構成を示すブロック図
図3】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、サーバ装置の電気的構成を示すブロック図
図4】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価データベースを概念的に示す図
図5】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価データベースに含まれる評価内容情報を概念的に示す図
図6】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価の合計点に対するランクの設定の一例を示す図
図7】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の表示部にメニュー画面が表示された場合の一例を示す図
図8】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の表示部に基本情報入力画面が表示された場合の一例を示す図
図9】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の表示部に評価入力画面が表示された場合の一例を示す図
図10】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の表示部に表示された評価入力画面に対し評価内容を入力する場合の一例を示す図
図11】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の表示部に一覧画面が表示された場合の一例を示す図
図12】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の表示部に終了確認画面が表示された場合の一例を示す図
図13】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、評価用端末の表示部に見本動画選択画面が表示された場合の一例を示す図
図14】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、見本動画記憶部に記憶されている見本動画のデータベースを概念的に示す図
図15】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、閲覧用端末に表示される表示内容の一例であって、評価データベースを特定の実施年月で営業所別かつランク別に集計した場合の一例を示す図
図16】一実施形態による物流作業評価支援システムの一例について、閲覧用端末に表示される表示内容の一例であって、ランクごとでかつ営業所毎に集計した結果を図形で表示する場合の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態による物流作業評価支援システムについて、図面を参照しながら説明する。図1に示す物流作業評価支援システム1は、評価対象者の物流作業に関し、評価者による評価やその評価内容の活用を支援するシステムである。物流作業評価支援システム1が評価対象とする物流作業は、例えばトラックの運転、フォークリフトの運転、及び荷物の積み下ろし作業等があるが、これらに限られない。
【0009】
物流作業評価支援システム1は、評価者による評価を簡単にし、また、その評価した評価情報の活用の支援や利用の促進を図るものである。本実施形態の場合、評価対象者は、作業現場で実際に作業する作業員、すなわち例えばトラックやフォークリフトの運転者や荷物の積み下ろしを行う作業員等である。また、評価者は、例えば作業者の上司や対象となる現場の管理監督者等である。
【0010】
物流作業評価支援システム1は、複数の装置がインターネット等の電気通信回線によって相互に通信可能に接続されたネットワークシステムで構成することができる。図1に示すように、物流作業評価支援システム1は、1又は複数の評価用端末101、閲覧用端末102、管理用端末103、及びサーバ装置20を備えている。評価用端末101、閲覧用端末102、管理用端末103は、インターネットやLAN等の電気通信回線90を通じてサーバ装置20と相互通信可能に接続されている。
【0011】
本実施形態の場合、評価用端末101は、評価を実施する評価者が利用することを想定した情報端末である。閲覧用端末102は、サーバ装置20に蓄積されたデータを閲覧する閲覧者が利用することを想定した情報端末である。閲覧用端末102は、サーバ装置20で集計した集計結果を表示部14に表示することができる。管理用端末103は、物流作業評価支援システム1の管理・運営を行う者が利用することを想定した情報端末である。評価者は、評価対象者となる作業者の作業を実際に見ながら、評価用端末101を操作して所定の項目を入力することで、その評価対象者の作業についての評価を行う。なお、評価用端末101、閲覧用端末102、及び管理用端末103を、1つの端末で構成することもできる。
【0012】
評価用端末101、閲覧用端末102、及び管理用端末103は、例えば市販されている汎用のスマートフォンやタブレット端末、若しくはパソコン等で構成することができる。評価用端末101は、各評価者に配布されて評価者が携帯することを前提としたものである。このため、本実施形態の場合、評価用端末101は、例えば持ち運びが容易なスマートフォンやタブレット端末、いわゆるモバイル端末で構成することができる。また、閲覧用端末102及び管理用端末103は、持ち運びを前提とする必要がないため、例えばモバイル端末よりも表示画面が大きい据え置き型のパソコン又はノートパソコン等で構成することができる。
【0013】
評価用端末101、閲覧用端末102、及び管理用端末103は、図2に示すように、制御部11、通信部12、入力部13、表示部14、及び補助記憶装置15を有している。制御部11は、演算装置111及び主記憶装置112を有するコンピュータを主体に構成されている。演算装置111は、CPUを含んで構成されており、各種の演算を行う。主記憶装置112は、一時的な書き換え可能な記憶領域であり、例えば演算装置111における演算結果や各種のコンピュータプログラムを一時的に記憶する。通信部12は、インターネット等の電気通信回線90を介してサーバ装置20と相互通信する機能を有する。
【0014】
入力部13は、端末101、102、103のユーザからの入力操作を受け付けるためのユーザインタフェースである。端末101、102、103が例えばスマートフォンやタブレット端末の場合、入力部13は、例えばタッチパネル等で構成することができる。また、端末101、102、103が例えばパソコンである場合、入力部13は、例えばキーボードやマウス等で構成することができる。また、入力部13は、例えばユーザからの音声入力を受け付ける音声入力装置であっても良い。
【0015】
表示部14は、端末101、102、103のユーザに対して情報を視覚的に表示するためのユーザインタフェースであり、例えばセグメント表示装置や液晶ディスプレイ若しくは有機ELディスプレイ等で構成することができる。端末101、102、103が例えばスマートフォンやタブレット端末の場合、入力部13と表示部14とを合わせてタッチパネルディスプレイとすることもできる。また、入力部13及び表示部14は、例えばデータグローブやヘッドマウントディスプレイ等、ユーザに装着するウェアラブルデバイスで構成することもできる。
【0016】
補助記憶装置15は、例えば端末101、102、103とサーバ装置20とが協働して物流作業評価支援システム1を実現するためのコンピュータプログラムや各種データの一部又は全部を記憶する。補助記憶装置15は、有形かつ非一時的なコンピュータ可読媒体で構成される。補助記憶装置15の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM (Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。
【0017】
サーバ装置20は、評価用端末101から収集した各種データを処理し、そのデータを評価用端末101や閲覧用端末102に表示させる処理を行う処理サーバとしての機能を有する。また、サーバ装置20は、物流作業評価支援システム1で使用する各種のデータを記憶し蓄積するデータサーバ若しくはデータベースサーバとしての機能を有する。サーバ装置20は、例えば物流作業評価支援システム1の運用者が自社で運用するいわゆるオンプレミスであっても良いし、物流作業評価支援システム1の運用者以外の者が運用するいわゆるクラウドサーバであっても良い。また、サーバ装置20は、オンプレミスのサーバとクラウドサーバとを組み合わせて構成したものでも良い。サーバ装置20の処理能力は、各端末101、102、103の処理能力よりも高い。また、サーバ装置20の記憶容量は、各端末101、102、103の記憶容量よりも大きい。サーバ装置20は、単一のサーバ装置で構成する必要はなく、例えば複数のサーバ装置を相互に接続して構成しても良い。
【0018】
サーバ装置20は、図3に示すように、制御部21、通信部22、及び補助記憶装置23を備えている。制御部21は、演算装置211及び主記憶装置212を有するコンピュータを主体に構成されている。演算装置211は、CPUを含んで構成されており、各種の演算を行う。主記憶装置212は、一時的な書き換え可能な記憶領域であり、例えば演算装置211における演算結果や各種のコンピュータプログラムを一時的に記憶する。通信部22は、インターネット等の電気通信回線90を介して評価用端末101、閲覧用端末102、及び管理用端末103と相互通信する機能を有する。
【0019】
補助記憶装置23は、例えば端末101、102、103とサーバ装置20とが協働して物流作業評価支援システム1を実現するためのコンピュータプログラムや各種データを記憶する。補助記憶装置23は、有形かつ非一時的なコンピュータ可読媒体で構成される。補助記憶装置23の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM (Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。
【0020】
補助記憶装置23は、プログラム記憶部231、データベース記憶部232、入力様式記憶部233、及び見本動画記憶部234を有している。プログラム記憶部231、データベース記憶部232、入力様式記憶部233、及び見本動画記憶部234は、例えば補助記憶装置23の記憶領域の一部で構成されている。プログラム記憶部231は、物流作業評価支援システム1を実現するための上記したコンピュータプログラムを記録している。
【0021】
データベース記憶部232は、例えば図4に示すような評価データベースDBを記憶する。図4は、評価データベースのテーブルDBを概念的に示したものであり、図4の場合、1行が1レコードとなる。また、評価データベースDBの各マス目は、そのマス目に対応した情報を保管するための記憶領域つまりフィールドを概念的に示したものである。評価データベースDBは、レコードNo.と、実施日時特定情報と、実施場所特定情報と、評価対象者特定情報と、評価者特定情報と、評価内容情報と、を保管する領域つまりフィールドを有している。
【0022】
実施日時特定情報は、評価の実施日時を特定するための情報であり、図4の例では「実施日」及び「実施時刻」を含んでいる。「実施日」は、評価を実施した日付情報であり、「実施時刻」は、評価を実施した時刻情報である。実施日時特定情報からは、評価を実施した年、又は年月を抽出可能である。実施場所特定情報は、評価の実施場所を特定するための情報であり、図4の例では「実施場所」を含んでいる。「実施場所」は、営業所や事業所の名称等とすることができる。
【0023】
評価対象者特定情報は、評価の対象となる作業者つまり評価対象者を特定する情報であり、評価対象者に関する情報を含んでいる。また、評価対象者特定情報は、評価対象者に関する情報として、評価対象者の所属を特定する所属特定情報と、評価者対象者の氏名情報とを更に含んでいる。図4の例では、評価対象者特定情報は、「所属営業所」、「評価対象者氏名(自社)」、「協力会社」、及び「評価対象者氏名(協力会社)」を含んでいる。
【0024】
「所属営業所」と「協力会社」は、評価対象者の所属を特定するための所属特定情報である。「所属営業所」は、評価対象者が自社の従業員である場合に登録される情報であって、その評価対象者が所属している営業所の名称等とすることができる。この場合、自社とは、例えば物流作業の事業を行う主体となる企業等、すなわち物流作業評価支援システム1を運営管理の主体となる企業等を意味する。
【0025】
「協力会社」は、評価対象者が自社に属しておらず、外部の協力会社に属している場合に登録される情報であって、その評価対象者が属する協力会社の名称等とすることができる。この場合、協力会社とは、自社が行う物流業務の一部を外部の企業に委託する際の委託先の企業等を意味する。
【0026】
「評価対象者氏名(自社)」及び「評価対象者氏名(協力会社)」は、評価対象者の氏名を示す氏名情報である。このうち、「評価対象者氏名(自社)」は、評価対象者が自社の従業員である場合に登録される情報である。「評価対象者氏名(協力会社)」は、評価対象者が協力会社に属している場合に登録される情報である。すなわち、評価対象者が自社の従業員である場合には、「所属営業所」及び「評価対象者氏名(自社)」の情報が登録され、「協力会社」及び「評価対象者氏名(協力会社)」の情報は登録されない。また、評価対象者が協力会社の従業員である場合には、「協力会社」及び「評価対象者氏名(協力会社)」の情報が登録され、「所属営業所」及び「評価対象者氏名(自社)」の情報は登録されない。このように、評価対象者特定情報は、評価対象者が、自社に所属する自社従業員であるか、自社とは異なる協力会社に属する協力会社従業員であるかを区別して登録可能に構成されている。
【0027】
評価者特定情報は、評価を行った評価者を特定する情報であり、図4の例では「評価者所属」及び「評価者氏名」を含んでいる。「評価者所属」は、評価者の所属に関する情報であり、評価者が所属する営業所や部署等の名称が登録される。「評価者氏名」は、評価を行った評価者の氏名情報であり、評価者の氏名が登録される。なお、本実施形態において、評価者は、原則として自社に所属する者を想定している。また、同一の所属で同姓同名の従業員を区別するため、評価対象者特定情報及び評価者特定情報には、従業員毎に一意に付された従業員コードを用いても良い。
【0028】
評価内容情報は、評価の内容つまり評価結果に関する情報であり、図4の例では「点数」、「ランク」、及び「評価内容詳細」を含んでいる。「点数」は、評価毎に評価結果に基づいて算出されるもので、評価結果の優劣を数値で示すものである。「ランク」は、「点数」を基に設定されるもので、評価結果の優劣を段階的に文字又は数字等で示すものである。「評価内容詳細」は、物流作業に関する評価の具体的な内容を示すものである。
【0029】
「評価内容詳細」は、例えば図5に示すものにできる。図5の例では、例えばフォークリフトによる作業を対象としており、フォークリフトの作業に関する複数の評価項目が含まれている。なお、トラックの運転や荷物の積み下ろし作業等については、別途、その作業に適した「評価内容詳細」が設定される。
【0030】
各評価項目は、例えば「〇」「×」の2段階で評価する項目にできる。評価者は、評価対象者の作業が評価項目の基準を満たしている場合は「〇」を登録し、満たしていない場合は「×」を登録する。また、各評価項目は、例えば評価の「〇」「×」に応じた「減点」又は「加点」を設定することもできる。これら「減点」又は「加点」は、評価の「点数」を算出するために用いられる。
【0031】
評価の「点数」の算出には、例えば減点方式又は加点方式を採用することができる。図5の例は、減点方式を採用した場合について示している。図5の例では、減点対象となる評価項目が20個設定されているとともに、減点対象となる各評価項目の点数が-10点に設定されている。つまり、図5の例では、全ての評価項目が「〇」である場合に200点満点となるように設定されている。そして、満点の200点から、評価項目が「×」となった個数に10点を乗じた点数を減じた値を、その評価の「合計点」とする。
【0032】
「ランク」は、「合計点」に基づいて段階的に設定される。例えば図6に示すように、「ランク」は、「合計点」に応じて「A」から「E」の5段階が設定される。この場合、例えば最高ランクである「A」ランクは、「合計点」が満点である場合に設定される。「B」ランクは、「合計点」が満点の90%以上でかつ100%未満の場合に設定される。「C」ランクは、「合計点」が満点の75%以上でかつ90%未満の場合に設定される。「D」ランクは、「合計点」が満点の60%以上でかつ75%未満の場合に設定される。そして、最低ランクである「E」ランクは、「合計点」が満点の60%未満の場合に設定される。
【0033】
評価のランクは、例えば図2に示すように評価用端末101が有するランク付与処理部16によって付与される。ランク付与処理部16は、各評価の評価内容情報に基づいて、この場合、評価内容情報に含まれる点数に基づいてランクを算出し、そのランクを評価内容情報に加える。物流作業評価支援システム1は、例えば評価用端末101の演算装置111が、補助記憶装置15からコンピュータプログラムを読み出して主記憶装置112に展開し実行することで、ランク付与処理部16をコンピュータ上で仮想的に実現することができる。
【0034】
図3に示す入力様式記憶部233は、評価データベースDBに対する入力様式を記憶する。入力様式は、図7から図10に示すような表示部14に表示される情報である。入力様式は、ユーザが、評価用端末101を用いて評価データベースDBに評価結果のレコードを追加する際に表示部14に表示される画像や画面レイアウトに関する情報を含む。評価者は、評価用端末101に表示された入力様式の画像に対して、入力部13を操作して入力を行うことで、評価データベースDBに評価結果のレコードつまり各情報を登録したレコードを追加することができる。評価者及び物流作業評価支援システム1の管理運営者は、それぞれ評価用端末101又は管理用端末103を用いて、入力様式を新規に追加したり既存の様式を変更したりすることができる。
【0035】
入力様式は、例えば図7に示すメニュー画像30と、図8に示す基本情報入力画像40と、図9及び図10に示す評価入力画像50と、を含んでいる。図7に示すようにメニュー画像30が表示されている状態をメニュー画面と称することがある。また、図8に示すように基本情報入力画像40が表示されている状態を基本情報入力画面と称することがある。そして、図9及び図10に示すように評価入力画像50が表示されている状態を評価入力画面と称することがある。
【0036】
図7に示すように、メニュー画像30は、複数のメニューアイコン301~312を含んでいる。メニューアイコン301~312は、メニューの内容を表示する表示アイコンとして機能するとともに、ユーザからの操作を受け付ける入力アイコンとして機能する。入力アイコンは、例えばユーザからタッチ操作を受けたり、マウス等の入力デバイスのポインタによってクリックされたりすることで、入力を受け付ける。
【0037】
メニューアイコン301は、表示部14の表示を、「基本情報」を入力するための基本情報入力画面に遷移させるためのものである。評価者がメニューアイコン301をタッチ操作等で選択すると、図8に示すように、表示部14には基本情報入力画像40が表示される。基本情報入力画像40は、評価データベースDBに対し、評価内容情報以外の情報を入力するための画面を構成する。基本情報入力画像40は、例えば「実施日」、「実施時刻」、「実施場所」、「所属営業所」、「評価対象者氏名(自社)」、「協力会社」、「評価対象者氏名(協力会社)」、「評価者所属」、及び「評価者氏名」を示す表示画像401~409を含む。
【0038】
図8の基本情報入力画像40では、「実施日」、「実施時刻」、「実施場所」、「所属営業所」、「評価対象者氏名(自社)」、「協力会社」、「評価対象者氏名(協力会社)」、「評価者所属」、及び「評価者氏名」の各表示画像401~409に隣接して入力欄411~419が設定されている。評価者は、入力欄411~419を選択することで、各入力欄411~419に対応した表示画像401~409に関する情報を入力することができる。「1.基本情報(目次へ)」と表示された操作アイコン410は、図7のメニュー画面に戻す操作を受け付けるものである。
【0039】
図7に示すメニューアイコン302~308は、表示部14の表示を、評価の各項目を入力するための評価入力画面に遷移させるためのものである。評価者がメニューアイコン302~308のいずれかを選択すると、表示部14には、例えば図9に示すようにメニューアイコン302~308の内容に対応した評価入力画像50が表示される。図9は、図7の「2 水平確認」のメニューアイコン302を選択した場合に表示される評価入力画像50の一例である。
【0040】
評価入力画像50は、複数の評価項目表示501~504と、複数の評価入力欄511~514とを含んでいる。各評価項目表示501~504は、図5の評価データベースDBに設定された評価項目の内容を示すものである。評価項目表示501~504及び評価入力欄511~514の数や評価項目表示501~504の具体的な表示内容は、評価データベースDBに設定された評価項目に応じて変更される。各評価入力欄511~514は、各評価項目表示501~504に対応しており、例えば対応する評価項目表示501~504に隣接して配置されている。評価入力欄511~514は、評価者が各評価項目の評価結果を入力するためのものである。
【0041】
評価入力欄511~514は、評価データベースDBで設定されている評価、この場合、「〇」及び「×」を入力可能である。評価入力欄511~514に対して、評価内容が未だ何も入力されてない場合、評価入力欄511~514には、初期値であることを示す表示、例えば「判定」の文字が表示される。評価者は、例えば各評価入力欄511~514をタッチ操作することにより、タッチ操作した評価入力欄511~514に対して評価内容を入力することができる。評価入力欄511~514は、例えばタッチ操作を受ける度にタッチ操作を受けた評価入力欄511~514の表示内容が「〇」、「×」、「-」の順に繰り返し切り替わる構成とすることができる。なお、「-」は未評価であることを示す表示である。これにより、評価者は、評価入力欄511~514に対して評価内容を入力することができる。
【0042】
図7に示すメニューアイコン311は、表示部14の表示を、評価内容を一覧で確認するための画面に遷移させるためのものである。評価者が図7のメニューアイコン311を選択すると、表示部14には、例えば図11に示すように、一覧画像60が表示される。表示部14に一覧画像60が表示されている状態を一覧画面と称することがある。一覧画像60は、例えば現在評価を行っているものについて、各評価項目の内容及び各評価項目の評価結果つまり各評価項目に対して入力された内容を一覧形式、例えば表形式で表示するものである。一覧画像60は、図8に示す基本情報を含めて一覧として表示させる構成でもよい。一覧画像60は、例えば入力部13に対するピンチアウト操作又はピンチイン操作によって拡大又は縮小可能であっても良い。また、一覧画像60が1つの画面内に収まらない場合は、スクロール表示させることもできる。
【0043】
図7に示すメニューアイコン312は、表示部14の表示を、例えば図12に示す終了確認画面に遷移させるためのものである。終了確認画面は、評価者が、評価データベースDBに登録する評価内容を最終的に確認するための画面である。評価者が図7のメニューアイコン312を選択すると、表示部14には、例えば図12に示すように、終了確認画像70が表示される。終了確認画像70が表示されている状態を、終了確認画面と称する。終了確認画像70は、例えば今回の評価内容について、各評価項目の評価結果と、減点数と、得点数と、ランクと、を一覧で表示するものにできる。また、終了確認画像70は、今回の評価内容と、過去の評価内容と、を並べて表示する構成としても良い。
【0044】
また、終了確認画面は、操作アイコン711~716を含んでいても良い。操作アイコン711~716は、操作アイコン711~716の選択によって実行される処理の内容を表示する表示アイコンとして機能するとともに、ユーザからの操作を受け付ける入力アイコンとして機能する。
【0045】
「キャンセル」と表示された操作アイコン711は、今回の入力内容を破棄して今回の評価を取り消するためのものである。「一時保存」と表示された操作アイコン712は、後から編集するために、今回の評価における入力内容を一時的に保存するためのものである。「完了保存」と表示された操作アイコン713は、今回の評価における入力内容を保存し、今回の評価を終了させるためのものである。評価者により「完了保存」と表示された操作アイコン713が選択されると、今回の評価内容は、基本情報とともに、補助記憶装置15に記憶される。そして、補助記憶装置15に記憶された評価内容及び基本情報は、サーバ装置20に送信される。
【0046】
評価用端末101とサーバ装置20との通信が確立されている場合、評価内容及び基本情報のサーバ装置20への送信処理は、例えば「完了保存」と表示された操作アイコン713が選択されたことに基づいて、つまり1件の評価毎に行っても良い。一方で、評価を実施する作業現場では評価用端末101とサーバ装置20との通信が確立できない場合もある。そのため、評価内容及び基本情報のサーバ装置20への送信処理は、例えばサーバ装置20との通信が確立できた時点で又は毎日の所定時刻に、複数件まとめて行う構成としても良い。
【0047】
「目次へ」と表示された操作アイコン714は、表示部14の表示を、図7に示すメニュー画面に遷移させるためのものである。「メール送信」と表示された操作アイコン715は、今回の評価内容を所定の宛先にEメールで送信するためのものである。「メール送信」と表示された操作アイコン715が選択されると、評価用端末101は、例えば図11に示す評価内容を添付したメールを、指定された宛先に送信する。この場合、宛先の指定は、例えば予めサーバ装置20等に登録されている評価対象者のEメールアドレスを自動で設定する構成としても良い。
【0048】
「見本動画」と表示された操作アイコン716は、表示部14の表示を、例えば図13に示す見本動画選択画面に遷移させるためのものである。見本動画は、例えば図5の評価項目に対応して予め準備されたものであり、評価項目に対応する作業の見本を録画した動画である。図13に示す見本動画選択画面には、再生可能な見本動画のサムネイル画像81~83が表示されている。サムネイル画像81~83は、例えば見本動画の選択するための入力操作を受け付けるための画像とすることができる。この場合、例えばサムネイル画像81~83がタッチ操作等により選択されると、選択されたサムネイル画像81~83に対応した見本動画が、表示部14で再生される。
【0049】
見本動画記憶部234は、例えば図14に示すように、個々の見本動画のデータに固有に付された動画番号と、その見本動画のタイトルと、見本動画の時間の長さを示す動画時間と、を紐づけて記憶する。見本動画記憶部234は、評価用端末101の表示部14で再生可能なデータ形式の動画であって、評価項目に対応する見本動画を記憶する。見本動画記憶部234は、例えば動画データを登録可能なデータベースで構成することができる。
【0050】
評価者や物流作業評価支援システム1の管理運営者は、評価用端末101又は管理用端末103を用いて、任意の見本動画を見本動画記憶部234に登録したり、既に見本動画記憶部234に登録されている見本動画を見本動画記憶部234から削除したり、見本動画のタイトルを編集したりすることができる。
【0051】
見本動画は、サーバ装置20の見本動画記憶部234に記憶されている。評価用端末101における見本動画の再生は、例えば予め見本動画記憶部234から評価用端末101の補助記憶装置15にダウンロードしたものを再生する構成としても良いし、補助記憶装置15にダウンロードせずに再生するいわゆるストリーミング再生する構成としても良い。
【0052】
見本動画を評価用端末101にダウンロードせずにストリーミング再生する場合、評価用端末101は、図13に示す見本動画選択画面において見本動画が選択されると、サーバ装置20に対して選択された見本動画の送信を要求する。評価用端末101から見本動画の要求を受けたサーバ装置20は、見本動画記憶部234の見本動画の中から要求を受けた見本動画を取得し、評価用端末101へ送信する。これにより、評価用端末101は、サーバ装置20から受信した見本動画を、表示部14で再生する処理が実行可能となる。
【0053】
物流作業評価支援システム1は、図3に示すように、表示処理部24、入力情報取得処理部25、データベース管理処理部26、及び集計処理部27を備える。本実施形態の場合、表示処理部24、入力情報取得処理部25、データベース管理処理部26、及び集計処理部27は、サーバ装置20が有する処理部として構成されている。なお、表示処理部24、入力情報取得処理部25、データベース管理処理部26、及び集計処理部27は、例えばサーバ装置20だけでなく、各端末101、102、103に分散して設けても良い。
【0054】
物流作業評価支援システム1は、例えばサーバ装置20の演算装置211が、プログラム記憶部231からコンピュータプログラムを読み出して主記憶装置212に展開し実行することで、表示処理部24、入力情報取得処理部25、データベース管理処理部26、及び集計処理部27をコンピュータ上で仮想的に実現することができる。なお、各処理部24~26の実現は、上記したハードウェアとプログラムとの組み合わせに限らず、物流作業評価支援システム1を実現するためのコンピュータプログラムをインプリメントした集積回路のようなハードウェア単体で実現するようにしてもよいし、一部の機能を専用のハードウェアで実現し、一部をハードウェアとプログラムの組み合わせで実現するようにしてもよい。
【0055】
表示処理部24は、表示部14に対して情報を表示する処理を実行可能である。表示処理部24は、例えば図7から図12に示すように、入力様式記憶部233に記憶されている複数の入力様式のうち評価者が指定した入力様式を評価用端末101の表示部14に表示させる処理を実行可能である。入力様式の指定は、例えば評価者が評価用端末101を用いて指定する構成でも良いし、評価対象者を入力すると自動でその評価対象者に対応した入力様式が指定される構成でも良い。評価用端末101は、所定期間毎にサーバ装置20から入力様式を取得し更新する構成でも良い。この場合、表示処理部24は、評価用端末101が有する構成とすることができる。
【0056】
表示処理部24は、図9図10、及び図12に示すように、各評価対象者の評価に関し、例えばこれから評価しようとする場合又は評価が完了した場合に、今回の評価内容情報と、過去の1回分又は複数回分の評価内容情報と、を表示部14の同一画面に並べて表示する処理を実行可能である。なお、図9図10、及び図12において、「今回」と記載されている列は、今回の評価内容情報を示す。また、「前回」と記載されている列は、今回を基準とした1つ前の評価内容情報を示す。そして、「前々回」と記載されている列は、今回を基準とした2つ前の評価内容情報を示す。
【0057】
例えば評価用端末101は、図8に示す基本情報入力画像40において少なくとも評価対象者特定情報が入力されると、入力された評価対象者特定応報をサーバ装置20へ送信する。そして、表示処理部24は、受信した評価対象者特定情報を基に、データベース記憶部232に記憶されている評価データベースDBの中から、その評価対象者の過去の評価における評価内容情報を抽出する。そして、表示処理部24は、過去の評価内容情報を評価用端末101に送信し、図9図10、及び図12に示すように、過去の評価内容情報と今回の評価内容情報とを並べて表示させる。
【0058】
入力情報取得処理部25は、入力部13に対する入力操作に基づいて、表示部14に表示された入力様式に対して入力された実施日時特定情報と実施場所特定情報と評価対象者特定情報と評価内容情報とを取得する処理を実行可能である。評価用端末101は、表示部14に表示された入力様式に対応する情報が入力された場合に、その入力された各情報をサーバ装置20に送信する。
【0059】
この場合、評価用端末101は、評価が完了すると、今回の評価内容情報をサーバ装置20に送信する。評価用端末101は、例えば評価が完了した場合に評価毎に逐次、評価内容情報をサーバ装置20に送信しても良いし、例えば1日1回特定の時刻に、複数件の評価内容情報をまとめて送信しても良い。
【0060】
データベース管理処理部26は、データベース記憶部232に記憶されている評価データベースDBを管理する機能、例えばレコードを追加、更新、及び削除する機能を有する。データベース管理処理部26は、入力情報取得処理部25で取得した実施日時特定情報と実施場所特定情報と評価対象者特定情報と評価内容情報とを、評価データベースDBに登録する処理を実行可能である。データベース管理処理部26は、評価用端末101から評価結果を受信すると、その評価結果のレコードを評価データベースDBに登録する。
【0061】
集計処理部27は、評価データベースDBを集計する処理を実行可能である。集計処理部27は、実施日時特定情報毎に又は実施場所特定情報毎に若しくは評価対象者特定情報毎にランクを集計する処理を実行可能である。集計処理部27は、例えば実施日時特定情報に含まれる実施日時がある特定の年又は年月若しくは年月日となる評価について、実施場所特定情報毎に、評価内容情報に含まれるランクを集計することができる。図15は、2022年7月に実施された評価について、営業所毎にランクを集計したものである。
【0062】
図15において、各ランクの「件数」は、そのランクに該当した評価の件数を示す。A~Eランクのうち「件数」は、営業所の欄に記載された営業所において実施年月の欄に記載された月に実施された評価のうち、それぞれランクが「A」~「E」であるものの件数を意味する。すなわち、図15は、評価に関して営業所別の成績を示すものである。各ランクの「率」は、各ランクの件数を、同一の営業所で同一の年月に実施された評価の総件数で割った値である。
【0063】
また、集計処理部27は、実施場所特定情報毎に、定着率を集計する処理を更に実行可能である。定着率は、特定のランク以上の件数を、評価を実施した件数の合計数で除した値である。図15の例では、例えば営業所別に、Aランクの件数を、評価を実施した総件数の合計数で除した値を、定着率として算出している。定着率は、実施場所特定情報で特定できる実施場所において、評価項目に上げられた内容が定着しているか、すなわち物流作業に関して安全対策が定着しているか否かを判断する基準とすることができる。
【0064】
そして、表示処理部24は、評価用端末101や閲覧用端末102から要求があった場合に、集計処理部27で集計した内容を、例えば図15の表形式や図16に示す図の形式ですなわちビジュアル的に、評価用端末101や閲覧用端末102の表示部14に表示させることができる。
【0065】
以上説明した実施形態によれば、物流作業評価支援システム1は、評価対象者の物流作業に関し評価者による評価を支援するシステムである。物流作業評価支援システム1は、評価用端末101と、データベース記憶部232と、入力様式記憶部233と、表示処理部24と、入力情報取得処理部25と、データベース管理処理部26と、集計処理部27と、閲覧用端末102と、を備える。
【0066】
評価用端末101は、評価者からの入力操作を受け付ける入力部13と、情報を表示可能な表示部14と、を有する。データベース記憶部232は、評価の実施日時を特定する実施日時特定情報と、評価の実施場所を特定する実施場所特定情報と、評価の前記評価対象者を特定する評価対象者特定情報と、評価の内容に関する情報である評価内容情報と、を保管する領域を有する評価データベースDBを記憶する。入力様式記憶部233は、表示部14に表示される情報であって評価データベースDBに対する入力様式を記憶する。
【0067】
表示処理部24は、入力様式を表示部14に表示させる処理を実行可能である。入力情報取得処理部25は、入力部13に対する入力操作に基づいて、表示部14に表示された入力様式に対して入力された実施日時特定情報と実施場所特定情報と評価対象者特定情報と評価内容情報とを取得する処理を実行可能である。データベース管理処理部26は、入力情報取得処理部25で取得した実施日時特定情報と実施場所特定情報と評価対象者特定情報と評価内容情報とを評価データベースDBに登録する処理を実行可能である。集計処理部27は、評価データベースDBを集計する処理を実行可能である。そして、閲覧用端末102は、集計処理部27で集計した集計結果を表示可能である。
【0068】
これによれば、評価者は、評価を実施する際に、従来の紙の帳票用紙に対して記入するのではなく評価用端末101に電子データとして入力する。そのため、紙の帳票用紙を扱う必要がなくなり、また、記入済みの紙の帳票用紙をデータ化する手間も削減することができる。そして、評価用端末101に入力された評価内容情報は、評価データベースDBに追加されて管理される。
【0069】
更に、集計処理部27が評価データベースDBを集計し、その集計結果を、閲覧用端末102で表示することができる。このため、従来の紙の帳票用紙で管理する場合に比べて、評価内容情報を参照し易くなるため、評価内容に関する評価結果の情報が活用し易くなる。そして、評価結果に関する情報を活用することで、従来に比べて物流作業の安全性や品質の向上を図ることができる。
【0070】
評価データベースDBは、図4に示すように、評価を実施する評価者を特定する評価者特定情報を保管する領域を更に有している。これによれば、例えば集計処理部27が、評価者特定情報毎に評価内容情報を集計することで、評価者による評価の偏りを把握することができる。
【0071】
評価対象者特定情報は、図4に示すように、評価対象者が、自社に属する自社従業員であるか、自社とは異なる協力会社に属する協力会社従業員であるか、を区別可能に構成されている。これによれば、自社従業員か協力会社従業員かを区別して評価データベースDBのデータを集計等することができる。その結果、評価内容情報を管理し易くなる。
【0072】
表示処理部24は、評価データベースDBの中から評価対象者の過去の評価における評価内容情報を抽出する処理を実行可能である。そして、表示処理部24は、その抽出した評価対象者の過去の評価における評価内容情報と、評価対象者の今回の評価における評価内容情報とを、図9図10、及び図12に示すように、表示部14において同一画面内に表示させる処理を実行可能である。これによれば、評価者は、評価対象者の過去の評価と今回の評価とを容易に見比べることができる。つまり、評価者は、今回の評価において、どの評価項目が良くなったか、及びどの評価項目が悪くなったか、を簡単に把握することができる、その結果、評価結果に基づいた指導等がし易くなる。
【0073】
評価内容情報は、作業毎に設定された複数の評価項目を含んでいる。物流作業評価支援システム1は、評価項目に対応する複数の見本動画を記憶する見本動画記憶部234を更に備えている。そして、表示処理部24は、見本動画記憶部234に記憶されている見本動画を表示部14に表示させる処理を実行可能である。これによれば、評価者や評価対象者は、評価項目に応じた見本動画を、評価が実施されたその場で素早く確認することができる。このため、評価者や評価対象者は、評価の悪かった評価項目に関して迅速な改善を図ることができ、その結果、物流作業の安全性や品質の向上を図ることができる。
【0074】
物流作業評価支援システム1は、評価内容情報の結果に基づいて評価のランクを付ける処理を実行可能なランク付与処理部16を更に備えている。そして、集計処理部27は、実施日時特定情報毎に又は実施場所特定情報毎に若しくは評価対象者特定情報毎にランクを集計する処理を更に実行可能である。これによれば、評価者等は、実施日時特定情報ごと又は実施場所特定情報毎若しくは評価対象者特定情報ごとのランクを確認することができ、その結果、評価データベースDBに蓄積されている評価内容情報を活用することができる。
【0075】
集計処理部27は、実施場所特定情報毎に、特定のランク以上の件数を、評価を実施した件数の合計数で除した値を定着率として集計する処理を更に実行可能である。これによれば、定着率を確認することで、実施場所特定情報毎つまり営業所等ごとに、評価項目に準じた作業が定着しているかを客観的に判断できるようになり、その結果、物流作業の安全性や品質の更なる向上を図ることができる。
【0076】
本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0077】
1…物流作業評価支援システム、13…入力部、14…表示部、16…ランク付与処理部、24…表示処理部、25…入力情報取得処理部、26…データベース管理処理部、27…集計処理部、33…入力様式記憶部、101…評価用端末、102…閲覧用端末、232…データベース記憶部、234…見本動画記憶部
【要約】
【課題】物流作業に関する評価結果を活用し易くする。
【解決手段】物流作業評価支援システム(1)は、入力部(13)と表示部(14)とを有する評価用端末(101)と、実施日時特定情報と実施場所特定情報と評価対象者特定情報と評価内容情報とを有する評価データベース(DB)を記憶するデータベース記憶部(232)と、入力様式を記憶する入力様式記憶部(233)と、表示部に表示させる表示処理部(24)と、入力部に対する入力操作に基づいて、入力された実施日時特定情報と実施場所特定情報と評価対象者特定情報と評価内容情報とを取得する入力情報取得処理部(25)と、取得した実施日時特定情報と実施場所特定情報と評価対象者特定情報と評価内容情報とを評価データベースに登録するデータベース管理処理部(26)と、評価データベースを集計する集計処理部(27)と、集計した集計結果を表示可能な閲覧用端末(102)と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16