(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-23
(45)【発行日】2024-01-31
(54)【発明の名称】車軸数検出装置、料金収受システム、車軸数検出方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/015 20060101AFI20240124BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20240124BHJP
【FI】
G08G1/015 C
G07B15/00 M
(21)【出願番号】P 2020056126
(22)【出願日】2020-03-26
【審査請求日】2023-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】中山 博之
(72)【発明者】
【氏名】尾張 伸行
(72)【発明者】
【氏名】山西 直哉
(72)【発明者】
【氏名】伊吹 友佑
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-163985(JP,U)
【文献】特開平07-301554(JP,A)
【文献】特開2016-162354(JP,A)
【文献】特開2020-035362(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G07B 11/00-17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音情報を取得する音情報取得部と、
前記音情報に基づいて、車線の幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯から集音センサが検出したノイズ音の検出回数を車軸数として特定する軸数特定部と、
を備える車軸数検出装置。
【請求項2】
前記軸数特定部が、前記音情報において、前記路面帯を通過する車両のノイズ音に関連するノイズ音情報を特定するノイズ音特定部を備える請求項1に記載の車軸数検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車軸数検出装置と、
前記集音センサと、
前記路面帯と、
を備える料金収受システム。
【請求項4】
前記集音センサが、マイクを備える請求項3に記載の料金収受システム。
【請求項5】
前記集音センサが、
指向性が第一位置に向けられている第一マイクと、
指向性が前記幅方向の位置が前記第一位置と異なる第二位置に向けられている第二マイクと、
を備える請求項3に記載の料金収受システム。
【請求項6】
車軸数検出装置の音情報取得部が、音情報を取得するステップと、
前記車軸数検出装置の軸数特定部が、前記音情報に基づいて、車線の幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯から集音センサが検出したノイズ音の検出回数を車軸数として特定するステップと、
を含む車軸数検出方法。
【請求項7】
車軸数検出装置のコンピュータに、
音情報を取得するステップと、
前記音情報に基づいて、車線の幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯から集音センサが検出したノイズ音の検出回数を車軸数として特定するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車軸数検出装置、料金収受システム、車軸数検出方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
有料道路における料金収受システムでは、通行料金の決定方法として、車両の車種に基づいて通行料金を決定する方法が知られている。車種の判別は、車軸数、車長、車高、ナンバープレートの情報、牽引の有無など様々な車両情報を用いて行われる。
例えば、特許文献1には、車両情報として、走行する車両の車軸数を決定する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、リフトアクスル機構を有する車両の車軸数を検出するために、タイヤの撮影画像から各タイヤの最下点を算出し、最後方の後輪タイヤの最下点を基準に車両の中間タイヤのリフトアップを判定している。
このため、タイヤ状態、周囲環境、撮影位置等によっては、タイヤの最下点を特定できず、接地するタイヤの車軸数を誤って検出することがある。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、接地するタイヤの車軸数を誤って検出しにくい車軸数検出装置、料金収受システム、車軸数検出方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、音情報を取得する音情報取得部と、前記音情報に基づいて、車線の幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯から集音センサが検出したノイズ音の検出回数を車軸数として特定する軸数特定部と、を備える車軸数検出装置である。
【0007】
本開示は、音情報を取得するステップと、前記音情報に基づいて、車線の幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯から集音センサが検出したノイズ音の検出回数を車軸数として特定するステップと、を含む車軸数検出方法である。
【0008】
本開示は、車軸数検出装置のコンピュータに、車線の幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯から集音センサが検出したノイズ音の検出回数を車軸数として特定するステップと、を実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示の車軸数検出装置、料金収受システム、車軸数検出方法、及びプログラムによれば、接地するタイヤの車軸数を誤って検出しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の第一実施形態に係る料金収受システムの概略斜視図である。
【
図2】本開示の第一実施形態に係る路面帯の断面図である。
【
図3】本開示の第一実施形態に係る路面帯の断面図である。
【
図4】本開示の第一実施形態に係る路面帯の断面図である。
【
図5】本開示の第一実施形態に係る集音センサの機能を説明する図である。
【
図6】本開示の第一実施形態に係る車軸数検出装置のブロック図である。
【
図7】本開示の第一実施形態に係るノイズ群特定部の機能を説明する図である。
【
図8】本開示の第一実施形態に係る車軸数検出方法のフローチャートである。
【
図9】本開示の第一実施形態に係るリフトアクスル機構を有する車両の側面図である。
【
図10】リフトアップしているときの
図9のXI部の拡大図である。
【
図11】リフトアップしていないときの
図9のXI部の拡大図である。
【
図12】本開示の第二実施形態に係る料金収受システムの概略斜視図である。
【
図13】本開示の第二実施形態に係る車軸数検出装置のブロック図である。
【
図14】本開示の各実施形態に係る車軸数検出装置が備えるコンピュータのハードウェア構成の例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の各実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において同一または相当する構成には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
【0012】
<第一実施形態>
第一実施形態に係る車軸数検出装置について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(料金収受システムの全体構成)
本実施形態の料金収受システム1は、有料道路である高速道路の入口料金所(料金形式によっては出口料金所)に設けられ、高速道路の利用者から、当該利用者が乗車する車両AAに関連した額の料金の収受を行うためのシステムである。
【0014】
車両AAは、入口料金所を介して一般道路側から高速道路側へと通じる車線LNを走行している。車線LNの両側には、路側として、アイランドISが敷設されており、料金収受システム1を構成する各種装置の少なくとも一部が設置されている。
例えば、車両AAは、牽引しているトレーラを含む牽引車であってもよい。
【0015】
以下、車線LNが延びる方向(
図1における±X方向)を「車線方向」と記載し、また、車線LNの車線方向における高速道路側(
図1における+X方向側)を「下流」と記載する。また、車線LNの車線方向における一般道路側(
図1における-X方向側)を「上流」と記載する。
さらに、車線LNの幅方向を車線幅方向(
図1における±Y方向)と称し、車両AAの車高方向を上下方向(
図1における±Z方向)と称する。
【0016】
本実施形態では、料金収受システム1では、無線通信システムによる課金処理が行われる。
料金収受システム1は、入口料金所を通過しようとする車両AAとの間で無線による通信処理(以下、単に「無線通信」と表記)を行い、車両AAの車種に関連した課金処理を行う装置である。
例えば、料金収受システム1は、電子式料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System(登録商標)、「自動料金収受システム」ともいう)を構築するシステムの一部であってもよい。
【0017】
図1に示すように、料金収受システム1は、車両検知器2と、通信アンテナ3と、車種判別装置4と、路面帯5と、集音センサ22と、処理部23と、を備える。
例えば、料金収受システム1は、一連の課金処理を司る図示しない課金処理部をさらに備え、取得した情報や決定した課金額の情報等を、通信回線を介して、遠隔地に設置された図示しない中央決済処理装置(上位装置)に出力してもよい。
【0018】
(通信アンテナの構成)
通信アンテナ3は、車線LNの上方に設置されている。
通信アンテナ3は、車両AAの車載器αとの間で無線による通信処理を行う。具体的には、通信アンテナ3は、所定周波数(例えば、5.8GHz程度)の電磁波を送受可能に形成されており、当該電磁波を介することで到来した車両AAが搭載する車載器αとの無線通信を行う。
例えば、通信アンテナ3は、進入検知位置XAよりも下流に設けられてもよい。
例えば、通信アンテナ3は、車線LN上方を車線幅方向に延びて車線LNを跨ぐガントリGNに設けられることにより、車線LNの上方に設置されてもよい。
【0019】
(車種判別装置の構成)
車種判別装置4は、アイランドIS上に設置されている。
例えば、車種判別装置4は、料金収受システム1の各種センサにより検出される車線LNに進入した車両AAの車長、車高、軸数、軸重、ナンバープレート情報等を取得してもよい。
車種判別装置4は、各種センサを通じて得られる種々の情報(車長、車高、軸数、ナンバープレート情報等)に基づいて、車線LNに進入した車両AAの車種区分を特定する。
例えば、車種区分は、“軽自動車/二輪車”、“普通車”、“中型車”、“大型車”及び“特大車”の5分類とされる。
例えば、料金収受システム1は、車種判別装置4が特定した車種区分から、車両AAの車種区分に応じた料金を課金してもよい。
【0020】
(路面帯の構成)
路面帯5は、車線幅方向に延在している凸部又は凹部を有する。
本実施形態では、路面帯5は、進入検知位置XAに設けられている。
路面帯5の凸部は、+Z方向に突起している。路面帯5の凹部は、-Z方向に凹んでいる。
例えば、路面帯5は、車線LNを挟む両アイランドIS間に亘って延びていてもよい。
【0021】
例えば、
図2に示すように、路面帯5の凸部は、車線LNの路面SLに対し、+Z方向に突起するように固定されている突起部材5aであってもよい。
その際、突起部材5aは、路面帯5の車線幅方向の両端に亘って延びる部材であってもよい。
また、突起部材5aは、路面帯5の車線幅方向の両端に亘って延びて塗装された溶融塗料であってもよい。
【0022】
例えば、路面帯5の凹部は、-Z方向に凹んでいる路面SLの溝5bであってもよい。
その際、溝5bは、路面帯5の車線幅方向の両端に亘って延びてもよい。
一例として、
図3に示すように、路面帯5の凹部は、振動が生じないように路面帯5の車線方向前後に亘って形成されている緩やかなスロープを有する車線LNの路面SLにおいて、スロープの頂上部分で-Z方向に凹んでいる凹部であってもよい。
他の例として、路面帯5の凹部は、スロープを有さない平坦な路面SLにおいて、-Z方向に凹んでいる凹部であってもよい。
【0023】
例えば、
図4に示すように、路面帯5の凸部は、+Z方向に突起している車線LNの路面SLの突起部5cであってもよい。
その際、突起部5cは、路面帯5の車線幅方向の両端に亘って延びてもよい。
【0024】
(車両検知器の構成)
車両検知器2は、車線方向(±X方向)に関し、進入検知位置XAにおいて、車両AAを検知可能なように構成されている。
車両検知器2は、投受光器21を備える。
【0025】
(集音センサの構成)
集音センサ22は、路面帯5の位置に関連して設けられている。
音は電気や光と比べて伝搬速度が圧倒的に遅いため、音の発生源に出来るだけ近づけて集音センサ22を設置する必要がある。そのため、例えば、集音センサ22は、投受光器21の車線方向下流に隣接して設けられてもよい。
【0026】
図5に示すように、集音センサ22は、走行する車両AAの各タイヤTRが路面帯5を踏んだ時に発生するノイズ音SNZを検出する。
図6に示すように、集音センサ22は、検出したノイズ音SNZに関する情報を含む音情報SDIを処理部23に出力する。
例えば、集音センサ22は、路側からノイズ音SNZを検出してもよい。
また、集音センサ22は、アイランドIS上に設置されてもよい。
また、集音センサ22は、進入検知位置XAを通過する車両AAのタイヤTRが発生させるノイズ音SNZを検出できるように、アイランドISから路面帯5に向けて設置されてもよい。
【0027】
例えば、集音センサ22は、マイク221を備えてもよい。
その際、マイク221は、路面帯5に向けて指向され、走行する車両AAの各タイヤTRが路面帯5を踏んだ時に発生するノイズ音SNZを集音してもよい。
さらに、マイク221は、路面帯5に向けて指向されている超指向性マイクであってもよい。
【0028】
(投受光器の構成)
投受光器21は、進入検知位置XAに配置される。
投受光器21は、検出した光検出信号DSGを処理部23に出力する。
投受光器21は、投光した光を受光できるか否かを検出し、光検出信号DSGを処理部23に出力する。
投受光器21は、透過型であってもよいし、反射型であってもよい。
例えば、投受光器21は、進入検知位置XAにおける車線幅方向と平行な垂直面内(±X方向に垂直な面内)で、車両AAの車高方向全体に亘って、投受光してもよい。
例えば、
図1に示すように、投受光器21が透過型である場合なら、投受光器21は、車線LNを挟んで、光を投光する投光器21Aと、当該光を受光する受光器21Bとの対を有してもよい。その際、投受光器21は、進入検知位置XAに車両AAが存在しないとき投光器21Aが投光する光を受光し、進入検知位置XAに車両AAが存在するとき投光器21Aが投光する光を受光しない。
したがって、投受光器21が透過型である場合、光検出信号DSGは、進入検知位置XAに車両AAが存在するときに光を受光しない旨を示す。
なお、投受光器21が反射型である場合、光検出信号DSGは、進入検知位置XAに車両AAが存在するときに光を受光した旨を示す。
【0029】
(処理部の構成)
処理部23は、車両検知器2における各種データの処理及び通信等を行う。
図6に示すように、処理部23は、検知部24と、車軸数検出装置25と、を備える。
例えば、処理部23は、アイランドIS上に設置されてもよい。
また、処理部23は、集音センサ22の下流に設けられてもよい。
【0030】
検知部24は、投受光器21から光検出信号DSGを取得する。
検知部24は、投受光器21の光検出信号DSGに基づいて、車両AAが進入検知位置XAに存在するか否かを検知する。
投受光器21が透過型である場合、検知部24は、光検出信号DSGが受光しない旨を示しているとき、車両AAが進入検知位置XAに存在することを検知する。
なお、投受光器21が反射型である場合、検知部24は、光検出信号DSGが受光した旨を示しているとき、車両AAが進入検知位置XAに存在することを検知する。
【0031】
例えば、検知部24は、車両AAが進入検知位置XAに存在することを検知したら、車両AAを検知したことを車種判別装置4に通知してもよい。
また、検知部24は、車両AAの存在を検知し始めた時刻から連続して、車両AAの存在の検知が終わる時刻までの間を、一台の車両として検知してもよい。
【0032】
(車軸数検出装置の構成)
車軸数検出装置25は、軸数(車軸数)を検出するための各種データの処理及び通信等を行う。
車軸数検出装置25は、音情報取得部251と、軸数特定部252と、を機能的に備える。
また、車軸数検出装置25は、検出した車両AAの軸数を車種判別装置4に通知してもよい。
【0033】
音情報取得部251は、音情報SDIを取得する。
音情報取得部251は、集音センサ22が検出したノイズ音SNZに関する情報であるノイズ音情報NZIを含む音情報SDIを取得する。
音情報取得部251は、集音センサ22から音情報SDIを取得する。
【0034】
軸数特定部252は、ノイズ音SNZの検出回数を車軸数として特定する。
軸数特定部252は、音情報SDIに基づいてノイズ音SNZの検出回数を車軸数として特定する。
例えば、軸数特定部252は、ノイズ音特定部252aと、ノイズ群特定部252bと、計数部252cと、を備えてもよい。
【0035】
ノイズ音特定部252aは、音情報SDIにおいて、路面帯を通過する車両AAに関連するノイズ音情報NZIを特定する。
ノイズ音特定部252aは、音情報SDIにおいて、周波数、振幅等から、ノイズ音情報NZIを特定する。具体的には、車両AAが路面帯5を通過する際に発生する周波数、振幅等のノイズ音SNZに結びつくパターンをあらかじめ記憶しておき、記憶したパターンに合致する周波数、振幅等を検出することでノイズ音SNZとして認識する。または、車両AAが路面帯5を通過しない状態での周波数、振幅等を路面帯5が踏まれていない状態としてあらかじめ記憶しておき、路面帯5が踏まれていない状態の周波数、振幅等から外れる場合をノイズ音SNZとして認識する。または、一定期間に含まれる周波数、振幅等のうち、短い期間含まれる周波数、振幅等をノイズ音SNZとして認識し、長い期間含まれる周波数、振幅等をノイズ音SNZではないと認識する。
ノイズ音特定部252aは、検知部24が車両AAを一台の車両として検知している間に特定されるタイミングで検出された複数のノイズ音情報NZIを、車両AAに関連させてもよい。
その際、同じ車両AAに対し、検知部24が検出しているタイミングと集音センサ22が検出するタイミングとにずれがない場合、ノイズ音特定部252aは、検知部24が車両AAを検出している時刻と同じ時刻で検出される複数のノイズ音情報NZIを車両AAに関連させてもよい。
また、同じ車両AAに対し、検知部24が検出しているタイミングと集音センサ22が検出するタイミングとが所定時間ずれる場合、ノイズ音特定部252aは、予めずれる所定時間を記憶しておき、検知部24が車両AAを検出している時刻と所定時間ずれる時刻で検出される複数のノイズ音情報NZIを車両AAに関連付けてもよい。
【0036】
ノイズ群特定部252bは、車両AAについて、ノイズ音情報NZIの各一群を、ノイズ群NZGとして特定する。
車線LNを走行する車両AAの各タイヤTRが順次、路面帯5を踏む度に、
図7に示すように、大きな振幅amを示す一塊のノイズ音情報NZIが発生する。
このため、軸数特定部252は、車両AAの各タイヤTRに関連してノイズ群NZGを特定できる。
なお、
図7に示す波形は、音情報SDIの波形を示し、縦軸は振幅am、横軸は時刻tを示す。
【0037】
計数部252cは、車両AAのノイズ音SNZの検出回数として、車両AAについて特定した複数のノイズ群NZGを計数する。
【0038】
(動作)
本実施形態の車軸数検出装置25の動作について説明する。
車軸数検出装置25の動作は、本実施形態の車軸数検出方法に相当する。
【0039】
まず、
図8に示すように、音情報取得部251は、音情報SDIを取得する(ST01:音情報取得ステップ)。
ST01の実施に続いて、軸数特定部252は、音情報SDIに基づいて、車線LNの幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯5から集音センサ22が検出したノイズ音SNZの検出回数を車軸数として特定する(ST02:車軸数特定ステップ)。
【0040】
例えば、ST02において、軸数特定部252は、以下ST02a~ST02cを実施してもよい。
まず、ST02aとしてノイズ音特定部252aは、音情報SDIにおいて、ノイズ音情報NZIを特定する(ST02a:ノイズ音特定ステップ)。
ST02aの実施に続いて、ST02bとして、ノイズ群特定部252bは、車両AAについて、ノイズ音情報NZIの各一群を、ノイズ群NZGとして特定する(ST02b:ノイズ群特定ステップ)。
ST02bの実施に続いて、ST02cとして、計数部252cは、車両AAについて特定した複数のノイズ群NZGを計数して、ノイズ音SNZの検出回数とする(ST02c:計数ステップ)。
【0041】
(作用及び効果)
本実施形態によれば、車軸数検出装置25は、車軸ASのリフトアップの有無にかかわらず、ノイズ音SNZの検出回数から、接地するタイヤTRの車軸数を特定できる。
このため、車軸数検出装置25は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0042】
具体的に説明する。車両がリフトアクスル機構を有する車両である場合、車両は、接地しているタイヤと接地していないタイヤとを有することがある。
このような車両において、接地しているタイヤの車軸数を検出するには、接地しているタイヤと接地していないタイヤとを識別して検出する必要がある。
比較例として、特許文献1に開示されるように、車両の側面から撮影したタイヤの撮影画像から接地しているタイヤと接地していないタイヤとを識別しようとしても、タイヤ状態、周囲環境、撮影位置等によっては、接地しているタイヤを特定できないことがある。
これに対し、本実施形態では、車軸数検出装置25は、接地しているタイヤTRが発生させるノイズ音SNZを利用しているため、接地しているタイヤTRを特定しやすい。
【0043】
例えば、
図9に示すように、車両AAがリフトアクスル機構を有する車両であって、車両AAの4つの車軸ASのうち、前方から1軸目の第1車軸AS1、2軸目の第2車軸AS2、及び4軸目の第4車軸AS4がリフトアップせず、前方から3軸目の第3車軸AS3がリフトアップ可能であるとする。
【0044】
リフトアップにより、第3車軸AS3がリフトアップ軸LUSとなっている車両AAが進入検知位置XAを通過するとき、
図10に示すように、第3車軸AS3(リフトアップ軸LUS)が含むタイヤTRは、路面帯5を踏みつけることはない。
このため、第3車軸AS3(リフトアップ軸LUS)が含むタイヤTRは、ノイズ音SNZを発生させない。
他方、進入検知位置XAを通過するとき、第1車軸AS1、第2車軸AS2、及び第4車軸AS4が含む各タイヤTRは、路面帯5を踏みつける。
このため、第1車軸AS1、第2車軸AS2、及び第4車軸AS4が含む各タイヤTRはノイズ音SNZを発生させる。
したがって、車両AAについてノイズ音SNZの検出回数は3回となり、車軸数検出装置25は、車両AAの車軸数を3と特定できる。
【0045】
リフトアップしていない車両AAが進入検知位置XAを通過するとき、第1車軸AS1、第2車軸AS2、及び第4車軸AS4が含む各タイヤTRと同様に、第3車軸AS3が含むタイヤTRは、路面帯5を踏みつける。
このため、
図11に示すように、第1車軸AS1、第2車軸AS2、及び第4車軸AS4が含む各タイヤTRと同様に、第3車軸AS3が含むタイヤTRも、ノイズ音SNZを発生させる。
したがって、車両AAについてノイズ音SNZの検出回数は4回となり、車軸数検出装置25は、車両AAの車軸数を4と特定できる。
【0046】
したがって、車軸数検出装置25は、車軸ASのリフトアップの有無にかかわらず、接地するタイヤTRの車軸数を特定できる。
【0047】
また、本実施形態の一例によれば、集音センサ22がマイク221を備えるため、料金収受システム1は、マイク221の指向性により、路面帯5を踏むタイヤTRが発生させるノイズ音SNZを検出しやすい。
このため、料金収受システム1は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0048】
本実施形態の一例では、集音センサ22は、路側からノイズ音SNZを検出しているが、ノイズ音SNZを検出できるならどのような位置から検出してもよい。
変形例として、車線LN上方を車線幅方向に延びるガントリ等に設けられることにより、集音センサ22は、車線LNの上方からノイズ音SNZを検出してもよい。
本変形例によれば、路側からノイズ音SNZを検出できない場合であっても、車線LNの上方から検出できるため、路側から離れた位置を走行する車両AAが発するノイズ音SNZを検出することができる。
【0049】
<第二実施形態>
第二実施形態に係る車軸数検出装置25について図面を参照しながら説明する。
【0050】
第二実施形態の車軸数検出装置25は、マルチレーン・フリーフロー方式の料金収受システム101に適用されている以外、第一実施形態の車軸数検出装置25と同様に構成され、同様に機能するので、重複する説明については省略する。
【0051】
(料金収受システムの全体構成)
本実施形態の料金収受システム101は、マルチレーン・フリーフロー方式の料金収受システムである。
料金収受システム101は、例えば有料道路である高速道路の課金ポイントに設けられ、高速道路の利用者から、当該利用者が乗車する車両AAに関連した額の料金の収受を行うためのシステムである。
【0052】
料金収受システム101は、課金ポイントに進入する車両AAとの間で無線通信を行い、車両AAの車種に関連した課金処理を行う装置である。
【0053】
図12に示すように、料金収受システム101は、車両検知器102と、通信アンテナ3と、車種判別装置4と、路面帯5と、集音センサ22と、処理部123と、を備える。
車線LNとして、第一車線LN1と、第二車線LN2と、が敷設されており車両AAは第一車線LN1と第二車線LN2との間で車線変更可能である。例えば、第一車線LN1と第二車線LN2とは、一対の路側RSに挟まれていてもよい。
また、車種判別装置4は、路側RS上に設置されてもよい。
また、路面帯5は、一対の路側RS間に亘って、車線幅方向に延びていてもよい。
【0054】
例えば、通信アンテナ3は、第一通信アンテナ3Aと、第二通信アンテナ3Bと、を備えてもよい。
その際、第一通信アンテナ3Aは、第一車線LN1の上方に設置されてもよい。
また、第二通信アンテナ3Bは、第二車線LN2の上方に設置されてもよい。
【0055】
(車両検知器の構成)
車両検知器102は、車線方向に関し、進入検知位置XAにおいて、車両AAを検知可能なように構成されている。
車両検知器102は、進入検知位置XAにおいて、並走する複数の車両AAを分離して検出することが可能である。
車両検知器102は、撮影装置26を備える。
【0056】
(集音センサの構成)
集音センサ22は、指向性が第一位置に向けられている第一マイク22Aと、指向性が幅方向の位置が第一位置と異なる第二位置に向けられている第二マイク22Bと、を備える。
集音センサ22は、複数の車両AAの各タイヤTRが路面帯5を踏んだ時に発生するノイズ音SNZを検出する。
【0057】
例えば、集音センサ22は、撮影装置26の車線方向下流に隣接して設けられてもよい。
また、集音センサ22は、車線LNの進入検知位置XA上方を車線幅方向に延びて車線LNを跨ぐガントリGNに設けられることにより、車線LNの進入検知位置XA上方に設置されてもよい。
また、第一マイク22Aと第二マイク22Bとは、車線幅方向に並んでいてもよい。
【0058】
例えば、第一マイク22Aにおける指向性は、第一位置として、第一車線LN1の進入検知位置XAに向けられていてもよい。
これにより、第一マイク22Aは第一車線LN1を走行する車両AAに関連するノイズ音SNZを集音できる。
【0059】
例えば、第一マイク22Aは、第一車線LN1の進入検知位置XA上方に設置されていてもよい。
これにより、第一マイク22Aを路面帯5に近づけることができる。
【0060】
例えば、第一マイク22Aは、第二車線LN2より第一車線LN1に近い位置に設けられていてもよい。
これにより、第一マイク22Aは、第二車線LN2を走行する車両AAに関連するノイズ音SNZに比べて、第一車線LN1を走行する車両AAに関連するノイズ音SNZをより集音しやすい。
例えば、第一マイク22Aは、第一位置に向けて指向されている超指向性マイクであってもよい。
【0061】
例えば、第二マイク22Bにおける指向性は、第二位置として、第二車線LN2の進入検知位置XAに向けられていてもよい。
これにより、第二マイク22Bは第二車線LN2を走行する車両AAに関連するノイズ音SNZを集音できる。
【0062】
例えば、第二マイク22Bは、第二車線LN2の進入検知位置XA上方に設置されていてもよい。
これにより、第二マイク22Bを路面帯5に近づけることができる。
【0063】
例えば、第二マイク22Bは、第一車線LN1より第二車線LN2に近い位置に設けられていてもよい。
これにより、第二マイク22Bは、第一車線LN1を走行する車両AAに関連するノイズ音SNZに比べて、第二車線LN2を走行する車両AAに関連するノイズ音SNZをより集音しやすい。
例えば、第二マイク22Bは、第二位置に向けて指向されている超指向性マイクであってもよい。
【0064】
例えば、路面帯5のうち、第一マイク22Aが集音できる領域と、第二マイク22Bが集音できる領域とは、互いに車線幅方向についてオーバーラップしていてもよい。
互いにオーバーラップさせることにより、進入検知位置XAにおいて、車両AAが第一車線LN1と第二車線LN2との間で車線変更しようとしている最中であっても、集音センサ22は、車両AAのノイズ音SNZを検出しやすい。
【0065】
(撮影装置の構成)
撮影装置26は、進入検知位置XAにおいて、車両AA及び路面SLを撮影する。
撮影装置26は、撮影した撮影データIMを処理部123に出力する。
例えば、撮影装置26は、第一ラインスキャンカメラ26Aと、第二ラインスキャンカメラ26Bと、を備えてもよい。
例えば、第一ラインスキャンカメラ26Aと第二ラインスキャンカメラ26Bとは、車線幅方向に並んでいてもよい。
【0066】
例えば、第一ラインスキャンカメラ26Aは、集音センサ22と一緒のガントリGNに設けられることにより、第一車線LN1の進入検知位置XAの上方に設けられてもよい。
また、第一ラインスキャンカメラ26Aは、車線幅方向に延びる線領域を走査してもよい。
その際、第一ラインスキャンカメラ26Aは、第一車線LN1の車線幅方向全体に亘って走査してもよい。
【0067】
例えば、第二ラインスキャンカメラ26Bは、集音センサ22と一緒のガントリGNに設けられることにより、第二車線LN2の進入検知位置XAの上方に設けられてもよい。
また、第二ラインスキャンカメラ26Bは、車線幅方向に延びる線領域を走査してもよい。
その際、第二ラインスキャンカメラ26Bは、第二車線LN2の車線幅方向全体に亘って走査してもよい。
【0068】
例えば、第一ラインスキャンカメラ26Aの車線幅方向に延びる線領域と第二ラインスキャンカメラ26Bの車線幅方向に延びる線領域とは、互いに車線幅方向についてオーバーラップしていてもよい。
互いにオーバーラップさせることにより、進入検知位置XAにおいて、車両AAが第一車線LN1と第二車線LN2との間で車線変更しようとしている最中であっても、撮影装置26は、車両AAを撮影しやすい。
【0069】
(処理部の構成)
処理部123は、車両検知器102における各種データの処理及び通信等を行う。
例えば、処理部123は、路側RS上に設置されてもよい。
また、処理部123は、集音センサ22の下流に設けられてもよい。
【0070】
図13に示すように、処理部123は、検知部124と、車軸数検出装置25と、を備える。
検知部124は、撮影装置26から、撮影データIMを取得する。
検知部124は、撮影データIMに基づいて、車両AAが進入検知位置XAに存在するか否かを検知する。
【0071】
(動作)
本実施形態の車軸数検出装置25の動作について説明する。
車軸数検出装置25の動作は、本実施形態の車軸数検出方法に相当する。
車軸数検出装置25の動作は、第一実施形態と同様である。
【0072】
まず、
図8に示すように、音情報取得部251は、音情報SDIを取得する(ST01:音情報取得ステップ)。
ST01の実施に続いて、軸数特定部252は、音情報SDIに基づいて、車線LNの幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯5から集音センサ22が検出したノイズ音SNZの検出回数を車軸数として特定する(ST02:車軸数特定ステップ)。
【0073】
例えば、ST02において、軸数特定部252は、以下ST02a~ST02cを実施してもよい。
まず、ST02aとしてノイズ音特定部252aは、音情報SDIにおいて、ノイズ音情報NZIを特定する(ST02a:ノイズ音特定ステップ)。
ST02aの実施に続いて、ST02bとして、ノイズ群特定部252bは、車両AAについて、ノイズ音情報NZIの各一群を、ノイズ群NZGとして特定する(ST02b:ノイズ群特定ステップ)。
ST02bの実施に続いて、ST02cとして、計数部252cは、車両AAについて特定した複数のノイズ群NZGを計数して、ノイズ音SNZの検出回数とする(ST02c:計数ステップ)。
【0074】
(作用及び効果)
本実施形態によれば、料金収受システム101は、車軸ASのリフトアップの有無にかかわらず、ノイズ音SNZの検出回数から、接地するタイヤTRの車軸数を特定できる。
このため、料金収受システム1は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0075】
また、本実施形態によれば、集音センサ22が、第一マイク22A及び第二マイク22Bの各マイクの指向性が路面帯5に向けられているため、料金収受システム101は、路面帯5を踏むタイヤTRが発生させるノイズ音SNZを検出しやすい。
【0076】
また、本実施形態によれば、集音センサ22が、第一マイク22A及び第二マイク22Bを備えるため、料金収受システム101は、車線幅方向について、異なる位置を走行する各車両AAの車軸数を識別できる。
【0077】
本実施形態では、料金収受システム101は、第一車線LN1と、第二車線LN2と、を有する道路に適用されているが、複数の車線を有する道路であれば、3以上の車線を有する道路に適用されてもよい。
【0078】
本実施形態では、集音センサ22は、車線幅方向に並ぶ2つのマイクを備えているが、集音センサ22は、マイクをいくつ備えてもよい。
変形例として、集音センサ22は、車線幅方向に並ぶ3以上のマイクを備えてもよい。
【0079】
本実施形態では、撮影装置26は、車線幅方向に並ぶ2つのラインスキャンカメラを備えているが、撮影装置26は、ラインスキャンカメラをいくつ備えてもよい。
変形例として、撮影装置26は、車線幅方向に並ぶ3以上のラインスキャンカメラを備えてもよい。
他の変形例として、撮影装置26が備えるラインスキャンカメラは、1つであってもよい。その際、ラインスキャンカメラは、複数の車線LNに亘り車線幅方向に走査する。
【0080】
<変形例>
上述の各実施形態では、車軸数検出装置25は、電子式料金収受システムに設けられているが、どのようなシステムに設けられてもよい。
変形例として、車軸数検出装置25は、料金自動収受機を備えるシステムに設けられてもよい。
他の変形例として、車軸数検出装置25は、収受員により料金を収受する有人の料金所に設けられてもよい。
【0081】
上述の各実施形態では、車軸数検出装置25は、車両検知器2、102に設けられているが、どのような態様で設けられてもよい。
変形例として、車軸数検出装置25は、車種判別装置4に設けられてもよい。
他の変形例として、車軸数検出装置25は、車両検知器2、102や車種判別装置4とは、個別に設けられた単独の装置であってもよい。
【0082】
なお、上述の各実施形態においては、車軸数検出装置25の各種機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをマイコンといったコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各種処理を行うものとしている。ここで、コンピュータシステムのCPUの各種処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0083】
上述の各実施形態において、車軸数検出装置25の各種機能を実現するためのプログラムを実行させるコンピュータのハードウェア構成の例について説明する。
【0084】
図14に示すように、車軸数検出装置25が備えるコンピュータ30は、CPU31と、メモリ32と、記憶/再生装置33と、Input Output Interface(以下、「IO I/F」という。)34と、通信Interface(以下、「通信I/F」という。)35と、を備える。
【0085】
メモリ32は、車軸数検出装置25で実行されるプログラムで使用されるデータ等を一時的に記憶するRandom Access Memory(以下、「RAM」という。)等の媒体である。
記憶/再生装置33は、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の外部メディアへデータ等を記憶したり、外部メディアのデータ等を再生したりするための装置である。
IO I/F34は、車軸数検出装置25と他の装置との間で情報等の入出力を行うためのインタフェースである。
通信I/F35は、インターネット、専用通信回線等の通信回線を介して、他の装置との間で通信を行うインタフェースである。
【0086】
<その他の実施形態>
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれる。
【0087】
<付記>
各実施形態に記載の車軸数検出装置、料金収受システム、車軸数検出方法、及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0088】
(1)第1の態様に係る車軸数検出装置25は、音情報SDIを取得する音情報取得部251と、前記音情報SDIに基づいて、車線LNの幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯5から集音センサ22が検出したノイズ音SNZの検出回数を車軸数として特定する軸数特定部252と、を備える。
【0089】
本態様によれば、車軸数検出装置25は、車軸ASのリフトアップの有無にかかわらず、ノイズ音SNZの検出回数から、接地するタイヤTRの車軸数を特定できる。
このため、車軸数検出装置25は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0090】
(2)第2の態様に係る車軸数検出装置25は、前記軸数特定部252が、前記音情報SDIにおいて、前記路面帯5を通過する車両AAのノイズ音SNZに関連するノイズ音情報NZIを特定するノイズ音特定部を備える(1)の車軸数検出装置である。
【0091】
本態様によれば、車軸数検出装置25は、集音センサ22が検出する各種ノイズ音の中から、車両AAのノイズ音SNZに関連するノイズ音情報NZIを特定できる。
このため、車軸数検出装置25は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0092】
(3)第3の態様に係る料金収受システム1、101は、(1)又は(2)に記載の車軸数検出装置25と、前記集音センサ22と、前記路面帯5と、を備える。
【0093】
本態様によれば、料金収受システム1、101は、車軸ASのリフトアップの有無にかかわらず、ノイズ音SNZの検出回数から、接地するタイヤTRの車軸数を特定できる。
このため、料金収受システム1、101は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0094】
(4)第4の態様に係る料金収受システム1は、前記集音センサ22が、マイク221を備える(3)に記載の料金収受システム1である。
【0095】
本態様によれば、マイク221の指向性により、料金収受システム1は、路面帯5を踏むタイヤTRが発生させるノイズ音SNZを検出しやすい。
このため、料金収受システム1は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0096】
(5)第5の態様に係る料金収受システム101は、前記集音センサ22が、指向性が第一位置に向けられている第一マイク22Aと、指向性が前記幅方向の位置が前記第一位置と異なる第二位置に向けられている第二マイク22Bと、を備える(3)に記載の料金収受システム101である。
【0097】
本態様によれば、料金収受システム101は、車線幅方向について、異なる位置を走行する各車両AAの車軸数を識別できる。
【0098】
(6)第6の態様に係る車軸数検出方法は、音情報SDIを取得するステップと、音情報SDIに基づいて、車線LNの幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯5から集音センサ22が検出したノイズ音SNZの検出回数を車軸数として特定するステップと、を含む。
【0099】
本態様によれば、車軸数検出方法は、車軸ASのリフトアップの有無にかかわらず、ノイズ音SNZの検出回数から、接地するタイヤTRの車軸数を特定できる。
このため、車軸数検出方法は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【0100】
(7)第7の態様に係るプログラムは、車軸数検出装置のコンピュータに、音情報SDIを取得するステップと、音情報SDIに基づいて、車線LNの幅方向に延在している凸部又は凹部を有する路面帯5から集音センサ22が検出したノイズ音SNZの検出回数を車軸数として特定するステップと、を実行させる。
【0101】
本態様によれば、車軸数検出装置25は、車軸ASのリフトアップの有無にかかわらず、ノイズ音SNZの検出回数から、接地するタイヤTRの車軸数を特定できる。
このため、車軸数検出装置25は、接地するタイヤTRの車軸数を誤って検出しにくい。
【符号の説明】
【0102】
1 料金収受システム
2 車両検知器
3 通信アンテナ
3A 第一通信アンテナ
3B 第二通信アンテナ
4 車種判別装置
5 路面帯
5a 突起部材
5b 溝
5c 突起部
21 投受光器
21A 投光器
21B 受光器
22 集音センサ
22A 第一マイク
22B 第二マイク
23 処理部
24 検知部
25 車軸数検出装置
26 撮影装置
26A 第一ラインスキャンカメラ
26B 第二ラインスキャンカメラ
30 コンピュータ
31 CPU
32 メモリ
33 記憶/再生装置
34 IO I/F
35 通信I/F
101 料金収受システム
102 車両検知器
123 処理部
124 検知部
221 マイク
251 音情報取得部
252 軸数特定部
252a ノイズ音特定部
252b ノイズ群特定部
252c 計数部
AA 車両
AS 車軸
AS1 第1車軸
AS2 第2車軸
AS3 第3車軸
AS4 第4車軸
DSG 光検出信号
IM 撮影データ
IS アイランド
LN 車線
LN1 第一車線
LN2 第二車線
LUS リフトアップ軸
NZG ノイズ群
NZI ノイズ音情報
RS 路側
SDI 音情報
SL 路面
SNZ ノイズ音
TR タイヤ
XA 進入検知位置
α 車載器