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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-23
(45)【発行日】2024-01-31
(54)【発明の名称】加熱装置
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/62 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
F23D14/62
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020091028
(22)【出願日】2020-05-26
(65)【公開番号】P2021188754
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000116699
【氏名又は名称】株式会社アイホー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉田 耕輝
【審査官】豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-174039(JP,A)
【文献】特開2019-143895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 14/00 - 14/84
A47J 27/00 - 36/42
F24C 15/16 - 15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気と燃料ガスとを混合して混合ガスにするミキサと、前記ミキサに接続される混合ガス供給管と、前記混合ガス供給管に接続されるとともに前記混合ガス供給管から前記混合ガスが供給される燃焼装置と、を備えた加熱装置であって、
前記ミキサは、前記空気と前記燃料ガスとが合流する合流部と、前記合流部の下流側に配置され前記混合ガスを前記混合ガス供給管に流出させる混合ガス流出口と、を有し、
前記ミキサのガス流路は、前記合流部から前記混合ガス流出口に向かって、面積が徐々に大きくなるように形成されており、
前記混合ガスが通過する複数の孔が形成された多孔板が、前記ミキサの前記混合ガス流出口に配置されていることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記合流部から前記混合ガス流出口までの前記ガス流路には、ガス流れ方向に所定の間隔をおいて、前記多孔板が複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
複数の前記多孔板の中央部同士は、連結部材によって連結されていることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記ミキサから前記混合ガス供給管を介した前記燃焼装置までの間には、接続部が設けられており、
前記混合ガス流出口に配置された前記多孔板は、前記接続部を構成する端部同士に挟持されることによって固定されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記混合ガス流出口に配置された前記多孔板は、互いに接続される前記ミキサの端部と前記混合ガス供給管の端部とに挟持されることによって固定されていることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気と燃料ガスとを混合するミキサと、ミキサに接続される混合ガス供給管と、混合ガス供給管に接続される燃焼装置と、を備えた加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、炊飯装置等に用いられる加熱装置として、空気と燃料ガスとを混合するミキサと、ミキサに接続される混合ガス供給管と、混合ガス供給管に接続される燃焼装置と、を備えた加熱装置が知られている。例えば、特許文献1には、空気と燃料ガスとを混合するミキサと、ミキサの出口に接続された管路と、管路の下流端に設けられた燃焼装置とを備えた業務用炊飯機が記載されている。この業務用炊飯機では、ミキサにより空気と燃料ガスとが予め混合され、その混合ガス(予混合ガスともいう)が管路を介して燃焼装置に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-207420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような加熱装置では、ミキサにより空気と燃料ガスとを混合するが、単に空気と燃焼ガスを混合するだけでは、例えば空気や燃料ガスの流量の変化に起因するなどして、ミキサでの混合が不十分になることがあった。この場合、混合ガス内で空気や燃料ガスに偏り(ムラ)が生じるため、着火や燃焼状態が不安定になるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、空気と燃料ガスとを十分に混合した状態で燃焼装置に供給することが可能な加熱装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る加熱装置は、空気と燃料ガスとを混合して混合ガスにするミキサと、前記ミキサに接続される混合ガス供給管と、前記混合ガス供給管に接続されるとともに前記混合ガス供給管から前記混合ガスが供給される燃焼装置と、を備えた加熱装置であって、前記ミキサは、前記空気と前記燃料ガスとが合流する合流部と、前記合流部の下流側に配置され前記混合ガスを前記混合ガス供給管に流出させる混合ガス流出口と、を有し、前記合流部から前記混合ガス供給管の下流端までのガス流路には、前記混合ガスが通過する複数の孔が形成された多孔板が配置されている。
【0007】
本発明の加熱装置によれば、ミキサに流入した空気および燃料ガスは、合流部で混合されて混合ガスになり、混合ガスは、燃焼装置に流入する前に多孔板を通過することとなる。このとき、混合ガスが多孔板の孔によって絞られ、孔の周囲に小さな渦が生じるなどの、混合ガスをさらに混合する作用が生じる。これにより、合流部における混合が不十分であったとしても、ミキサ自体の混合作用と多孔板による混合作用が組み合わされることにより、混合ガスを十分に混合することができるので、混合ガス内で空気や燃料ガスに偏り(ムラ)が生じた状態で、混合ガスが燃焼装置に供給されるのを抑制することができる。このため、燃焼装置における着火や燃焼状態が不安定になるのを抑制することができる。
【0008】
また、多孔板を合流部から混合ガス供給管の下流端までのガス流路に配置する。例えば、多孔板を燃焼装置内に配置した場合、混合の不十分な混合ガスが燃焼装置に供給されると、混合ガスは、混合が不十分な状態のまま燃焼装置内で拡がってしまい、不安定な燃焼を引き起こしてしまう。一方、本発明の加熱装置では、多孔板を合流部から混合ガス供給管の下流端までのガス流路に配置するので、多孔板を燃焼装置内に配置する場合と異なり、混合が不十分な状態のまま混合ガスが燃焼装置に供給されるのを抑制することができ、燃焼が不安定になるのを抑制することができる。
【0009】
上記加熱装置において、好ましくは、前記多孔板は、ガス流れ方向に所定の間隔をおいて複数設けられている。これにより、混合ガスは、多孔板によって複数回混合される。このため、混合ガスをより十分に混合することができるので、混合ガス内で空気や燃料ガスに偏り(ムラ)が生じた状態で、混合ガスが燃焼装置に供給されるのをより抑制することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、複数の前記多孔板の中央部同士は、連結部材によって連結されている。すなわち、連結部材は、ガス流路の中央(ガス流路を形成する面から最も遠い位置)に配置されている。ここで、混合ガスがガス流路を通過する場合、ガス流路の中央における流速が最も速くなるところ、連結部材をガス流路の中央に配置することによって、最も流速の速い混合ガスは、連結部材に当たって流れが乱れるとともに流速が低下するので、より混合されやすくなる。これにより、混合ガスを十分に混合することができる。
【0011】
上記加熱装置において、好ましくは、前記ミキサから前記混合ガス供給管を介した前記燃焼装置までの間には、接続部が設けられており、前記多孔板は、前記接続部を構成する端部同士に挟持されることによって固定されている。これにより、接続部を構成する端部同士を接続することによって多孔板を固定することができるので、多孔板を固定する部材を別途設ける必要がない。また、接続部を構成する端部同士を分解するだけで、多孔板を容易に着脱することができる。また、多孔板は、端部同士によって位置決めされるため、位置ズレしにくく、安定した状態で混合ガスを混合することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、前記多孔板は、互いに接続される前記ミキサの端部と前記混合ガス供給管の端部とに挟持されることによって固定されている。これにより、多孔板を合流部の近くに配置することができるので、合流部による混合作用と多孔板による混合作用とによって複合的に空気と燃料ガスとを混合することができるので、混合性能をより向上させることができる。また、多孔板を例えばミキサから離れた位置に配置する場合に比べて、より高い圧力を維持したまま混合ガスを混合することができる。このため、より効率良く混合することができる。
【0013】
上記多孔板がミキサと混合ガス供給管とに挟持される加熱装置において、好ましくは、前記ミキサのガス流路は、前記合流部から前記混合ガス流出口に向かって、面積が大きくなるように形成されており、前記多孔板は、ガス流れ方向に所定の間隔をおいて複数設けられており、前記複数の多孔板は、前記ミキサの端部と前記混合ガス供給管の端部とに挟持される第1多孔板と、前記第1多孔板の上流側に配置される第2多孔板とを含む。これにより、第2多孔板を合流部のより近くに配置することができるので、合流部による混合作用と第2多孔板による混合作用とによって、空気と燃料ガスとを効果的に混合することができる。また、第2多孔板は、第1多孔板よりもガス流路面積の小さい位置に配置されている。このため、ガス流路の面積が大きくなることによるミキサ自体の混合作用に加え、第2多孔板による混合作用が複合的に作用されるとともに、混合ガスをより狭い空間で効率よく混合することができるので、混合ガスをより効果的に混合することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、空気と燃料ガスとを十分に混合した状態で燃焼装置に供給することが可能な加熱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る加熱装置を備えた炊飯装置の概略側面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る加熱装置に設けられるバーナユニットの構造を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る加熱装置に設けられるバーナユニットの構造を示す側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る加熱装置のミキサ周辺の構造を示す部分断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る加熱装置の燃焼装置の断面構造を概略的に示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る加熱装置のミキサの構造を示す断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係る加熱装置のミキサ周辺の構造を示す断面図である。
図8】本発明の一実施形態に係る加熱装置の混合部材の構造を示す斜視図である。
図9】本発明の第1変形例の多孔板の構造を示す図である。
図10】本発明の第2変形例の多孔板の構造を示す拡大断面図である。
図11】本発明の第3変形例の多孔板の構造を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による加熱装置を備えた炊飯装置について説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る加熱装置を備えた炊飯装置の概略側面図である。本実施形態に係る加熱装置10を備えた炊飯装置1は、複数の炊飯釜90を搬送しながら加熱して連続的に炊飯を行うものである。炊飯装置1は、炊飯釜90が搬入される入口2と、入口2に対して搬送方向下流側に配置され所定方向に延在する加熱部3と、加熱部3の上方に配置される蒸らし部4と、蒸らし部4に対して搬送方向下流側に配置される出口5と、を備えている。また、炊飯装置1には、入口2から加熱部3に沿って延在し、炊飯釜90を搬送する搬送装置70と、搬送装置70の下流から蒸らし部4に沿って延在し、出口5まで炊飯釜90を搬送する搬送装置72と、が設けられている。
【0018】
炊飯釜90は、供給装置(図示せず)により所定量供給された米および水を収容する釜本体91と、釜本体91の上部開口を覆う蓋体92とによって構成されている。
【0019】
加熱部3には、燃料ガスが供給されるガス管6と、ガス管6に接続されるガス主管7と、ガス主管7に接続される加熱装置10とが設けられている。加熱装置10は、加熱部3の長手方向に沿って配置されている。また、加熱部3には、上述の搬送装置70が設けられている。搬送装置70は、釜本体91の鍔部を保持して搬送する無端状の搬送体70aと、搬送体70aが掛け渡された複数のプーリ70bと、によって構成されている。プーリ70bが回転することによって、搬送体70aが回転し、炊飯釜90が加熱装置10の上方を入口2から加熱部3の下流端まで搬送される。加熱部3の下流端には、炊飯釜90を加熱部3から蒸らし部4に移動させる受け渡し装置(図示せず)が設けられている。なお、加熱装置10の詳細構造については、後述する。
【0020】
蒸らし部4には、上述の搬送装置72が設けられている。搬送装置72は、釜本体91の鍔部を保持して搬送する無端状の搬送体72aと、搬送体72aが掛け渡された複数のプーリ72bと、によって構成されている。搬送装置72は、炊飯釜90を所定時間蒸らした後で出口5まで搬送するように構成されている。本実施形態では、搬送体72aは、炊飯釜90を、加熱部3から受け取って上方に搬送し、入口2側に向かって水平方向に搬送した後、炊飯装置1の上面に沿って出口5側に向かって水平方向に搬送した後、下方に搬送するように構成されている。蒸らし部4の下流端(出口5に対向する部分)には、出口5を介して炊飯釜90を外部に排出する排出装置(図示せず)が設けられている。なお、蒸らし部4の上方(炊飯装置1の上面)には、蒸気や排熱を炊飯装置1の外部に排出するための排気ファン8が設けられている。
【0021】
この炊飯装置1では、入口2から搬入された炊飯釜90は、加熱部3で加熱されながら搬送された後、蒸らし部4を所定時間かけて搬送され、出口5から炊飯装置1の外部に排出される。
【0022】
次に、加熱装置10の詳細構造について説明する。
【0023】
加熱装置10は、ガス主管7に接続される複数のバーナユニット11を備えている。各バーナユニット11は図2および図3に示すように、燃料ガス供給管12、電磁弁13、ガス流量調整弁14、ブロワ16、空気供給管17、ミキサ20、混合ガス供給管18および燃焼装置30によって構成されている。
【0024】
燃料ガス供給管12は図3および図4に示すように、ガス主管7とミキサ20とに接続され、ガス主管7からミキサ20に燃料ガスを供給する。電磁弁13は、燃料ガス供給管12のガス流路を開閉する。ガス流量調整弁14は、燃料ガス供給管12のガス流路の面積を調整することにより、ミキサ20に供給する燃料ガスの量を調整する。ブロワ16は、空気供給管17を介してミキサ20に空気を供給する。ブロワ16は、モータにより羽根を回転させることによって空気を送風するように構成されており、モータの回転数を変化させることにより送風量を変化させることが可能である。ミキサ20は、燃料ガス供給管12から送り込まれた燃料ガスと空気供給管17から送り込まれた空気とを混合する。混合ガス供給管18は、燃料ガスおよび空気の混合ガスを燃焼装置30に供給する。燃焼装置30は、混合ガスを燃焼し、炊飯釜90を加熱する。ミキサ20の詳細構造については、後述する。
【0025】
燃焼装置30は、混合ガス供給管18の下流端18dに接続されている。燃焼装置30は、図3および図5に示すように、ガス導入ケース31とガス導入ケース31の上部(下流側)に配置されるケース本体32とからなるケース33と、ケース33の上部(下流側の部分)に配置される燃焼部40と、によって構成されている。
【0026】
ガス導入ケース31は、上面視で円筒状の金属ケースからなり、側面31aには混合ガス供給管18の下流端18dが接続される混合ガス流入口31bが設けられている。ガス導入ケース31は、混合ガス供給管18から流入した混合ガスを拡散させる拡散部として機能する。また、本実施形態では、ガス導入ケース31には、混合ガス供給管18の下流端18dが側面31aに対して交差するように、すなわち、混合ガス供給管18の下流端18dの延長線がガス導入ケース31の中心を通過しないように、接続されている。このため、ガス導入ケース31に導入された混合ガスは、旋回流となってガス導入ケース31内を周方向に流れる。
【0027】
ケース本体32は、上面視で矩形状の金属ケースからなり、底面の中央部にガス導入ケース31が接続されている。ケース本体32は、ガス導入ケース31よりも大きく形成されており、ガス導入ケース31から流入した混合ガスを燃焼部40全体に行き渡らせるためにさらに拡散させる拡散部として機能する。なお、本実施形態では、ガス導入ケース31の混合ガスは、旋回流となって周方向に流れながらケース本体32に導入されるため、ケース本体32に流入した混合ガスは、遠心力で外側に流れやすくなる。このため、ケース本体32内において、中央部だけでなく外周部にも混合ガスが行き渡るので、燃焼部40において面方向に均一に燃焼させることができる。
【0028】
燃焼部40は、表面燃焼バーナであり、ここでは、耐熱金属繊維を編み込んだメタルニットを用いたメタルニットバーナである。燃焼部40は、ケース本体32上面に対して着脱自在に立設して設けられる金属筒状の複数のメタルニット部42を備えている。また、燃焼部40は、ケース本体32上面を覆うように配置される断熱板41を備えている。断熱板41には、メタルニット部42が配置される多数の貫通穴41aが形成されている。メタルニット部42は、ケース本体32の周縁から所定の間隔をおいて、断熱板41の中央部に寄った領域に配置されている。
【0029】
メタルニット部42の上端には、メタルニット42aが挿入されている。メタルニット42aは、混合ガスの燃焼により加熱面となり、より均一な加熱を実現することが可能である。本実施形態では、メタルニット42aの上面は、断熱板41の上面から突出している。複数のメタルニット42aの上面は、同じ高さ位置(断熱板41の上面からの突出量が同じ)になっている。本実施形態では、メタルニット部42は筒状に形成されているとともに、筒状のメタルニット部42を複数設けているが、メタルニット部42の形状は、特に限定されるものではない。例えば、所定の燃焼領域において、メタルニット部42を直線状に形成するとともに複数列設けてもよいし、所定の燃焼領域全体にわたる平面状のメタルニット部42を1つ設けてもよい。
【0030】
また、断熱板41の上面には、貫通穴41aの形成領域の一方側にスパークロッド45およびグランドロッド46が設けられており、貫通穴41aの形成領域の他方側にフレームロッド47が設けられている。スパークロッド45は電圧が印加されるように構成されており、グランドロッド46はグランド電位になるように構成されている。スパークロッド45とグランドロッド46との間でスパークすることにより、混合ガスが着火される。炎検知装置としてのフレームロッド47をスパークロッド45およびグランドロッド46とは反対側(他方側)に設けることによって、燃焼領域全体で混合ガスが燃焼されているか否かを確実に検出することができる。
【0031】
本実施形態では、スパークロッド45の先端部45aとグランドロッド46の先端部46aとは、互いに近接配置されており、隙間が例えば2~4mmに設定されている。これにより、スパークロッド45およびグランドロッド46によって、確実にスパークさせることができる。また、スパークロッド45の先端部45aとグランドロッド46の先端部46aとは、一直線状に配置されている。これにより、より確実にスパークさせることができる。
【0032】
スパークロッド45およびグランドロッド46とフレームロッド47とは、炊飯釜90の搬送方向と直交する方向に所定の間隔をおいて配置されており、スパークロッド45およびグランドロッド46とフレームロッド47との間を炊飯釜90が通過するようになっている。
【0033】
次に、ミキサ20の構造について説明する。ミキサ20は、燃料ガスと空気とを所定の混合比で予め混合し、混合ガス(予混合ガスともいう)を燃焼装置30に供給するためのものである。
【0034】
ミキサ20は図6に示すように、ミキサ本体21と、ミキサ20の内部に配置される空気流入ノズル22およびディヒューザ23と、によって構成されている。ミキサ本体21は、T字管によって構成されており、空気供給管17に接続され空気が流入する空気流入口21aと、燃料ガス供給管12に接続され燃料ガスが流入するガス流入口21bと、混合ガス供給管18に接続され空気および燃料ガスの混合ガスが流出する混合ガス流出口21cと、を有する。
【0035】
ミキサ本体21の空気流入口21aの近傍には、空気流入ノズル22が設けられている。空気流入ノズル22は、空気流入口21aから混合ガス流出口21cに向かって空気を案内するように形成されているとともに、空気流れ方向の上流側から下流側に向かって開口径が小さくなるように形成されている。なお、空気流入ノズル22は、ミキサ本体21に対して一体的に設けられていてもよいし、着脱自在に設けられていてもよい。
【0036】
また、ミキサ本体21の混合ガス流出口21cの近傍には、内周面に沿って段差部21eが形成されている。段差部21eは、ガス流れ方向の上流側から下流側に向かって内径が大きくなるように形成されている。段差部21eは、後述するようにディヒューザ23を固定するために形成されている。
【0037】
ディヒューザ23は、略円筒状に形成されているとともに、空気流入口21aから流入する空気と、ガス流入口21bから流入する燃料ガスと、を混合した状態で混合ガス流出口21cまで案内するように形成されている。具体的には、ディヒューザ23は、混合ガス流れ方向に向かって徐々に内径(流路断面積)が大きくなるように形成されている。ディヒューザ23の上流端23bは、空気流入ノズル22の下流端の周囲を囲うように配置されている。ディヒューザ23の上流端23bの内周面と、空気流入ノズル22の下流端の外周面との間には、所定の隙間が形成されており、この隙間を通って、燃料ガスがディヒューザ23内に流入する。ディヒューザ23の上流端23bの内側部分は、空気と燃料ガスとが合流する合流部23aとして機能する。
【0038】
ディヒューザ23の下流端23cは、混合ガス流出口21cの内径よりも少しだけ小さい外径を有するフランジ形状に形成され、段差部21eと係合している。そして後述するように、ミキサ本体21の混合ガス流出口21cに混合ガス供給管18が接続された状態では、ディヒューザ23の下流端23cは、混合ガス供給管18と段差部21eとに挟持されて固定される。
【0039】
空気流入口21aから流入した空気は、空気流入ノズル22を通過する際に流路面積が絞られるため、流速が速くなる。このとき、気圧が低下するため、ディヒューザ23の上流端23bと空気流入ノズル22の下流端との隙間から、燃料ガスが吸引される。ディヒューザ23は、混合ガス流れ方向に向かって徐々に内径(流路断面積)が大きくなるように形成されているため、空気および燃料ガスがディヒューザ23を通過する際に乱流が生じ、空気および燃料ガスが混合される。
【0040】
ここで、燃焼装置30における火力を調節する場合、ブロワ16を用いてミキサ20に流入させる空気量を調節する。このとき、ブロワ16の駆動(モータの回転)が不安定になり、ミキサ20に流入させる空気量が不安定になるので、空気と燃料ガスとの混合状態が不十分になることがある。
【0041】
そこで、本実施形態では、空気と燃料ガスとを十分に混合させた状態で燃焼装置30に供給するために、空気と燃料ガスとを混合させるための混合部材50(図8参照)が設けられている。
【0042】
混合部材50は図7および図8に示すように、ガス流路を塞ぐように配置される複数の多孔板51と、複数の多孔板51同士を連結する連結部材55と、によって構成されている。多孔板51は、ガス流路の断面形状に対応する外形に形成されており、ここでは円盤状に形成されている。多孔板51の材質は特に限定されるものではないが、金属や樹脂を用いることができる。
【0043】
多孔板51には、混合ガスが通過する複数の孔52が形成されている。孔52の形状は、例えば円形状にすることができる。孔52の形状は、特に限定されるものではなく、三角形状などの多角形状や、楕円形状、スリット状などに形成してもよい。また、複数の孔52の配置は、特に限定されるものではないが、例えば千鳥状に配置することができる。
【0044】
混合ガスは、多孔板51を通過する際に、孔52によって絞られる。そして、混合ガスが孔52を通過すると、孔52の周囲に小さな渦を含む乱流が生じるため、混合ガスを混合する作用が生じる。これにより、ディヒューザ23における混合が不十分であったとしても、ミキサ20自体の混合作用と多孔板51による混合作用が組み合わされることにより混合が促進される。このため、混合ガスを十分に混合することができるので、混合ガス内で空気や燃料ガスに偏り(ムラ)が生じた状態で、混合ガスが燃焼装置30に供給されるのを抑制することができる。これにより、燃焼装置30における着火や燃焼状態が不安定になるのを抑制することができる。
【0045】
また、上記のようにブロワ16の駆動が不安定になる等、空気の送風圧が変動すると、燃焼装置30への混合ガスの供給圧も振動するように変動し、バーナユニット11全体として混合ガスの供給圧が不安定な状態となるおそれがある。その一方、本実施形態では、ガス流路に多孔板51を設けているため、不安定な圧力変動を多孔板51によって緩衝することができる。これにより、燃焼装置30への混合ガスの供給圧が不安定になるのを抑制し、混合ガスを安定して供給することができる。
【0046】
本実施形態では、多孔板51は、後述するようにミキサ20に固定される第1多孔板51aと、第1多孔板51aに対して所定の間隔をおいて上流側に配置される第2多孔板51bとを含んでいる。第2多孔板51bは、第1多孔板51aよりも小さく形成されている。第1多孔板51aの外径は、ディヒューザ23の下流端23cの外径と略同じ又はやや小さく、第1多孔板51aの外周面は、ミキサ20の内周面に対向するように配置されている。一方、第2多孔板51bは、ディヒューザ23の内側に配置されており、第2多孔板51bの外周面は、ディヒューザ23の内周面に対向するように配置されている。なお、第1多孔板51aの孔52の形状および配置は、第2多孔板51bの孔52の形状および配置と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0047】
第1多孔板51aと第2多孔板51bとを設けることによって、混合ガスは、多孔板51によって複数回(ここでは2回)混合される。このため、混合ガスをより十分に混合することができるので、混合ガス内で空気や燃料ガスに偏り(ムラ)が生じた状態で、混合ガスが燃焼装置30に供給されるのをより抑制することができる。
【0048】
第1多孔板51aおよび第2多孔板51bの各々の中央部には、連結部材55を挿通するための貫通穴(図示せず)が形成されている。連結部材55は、特に限定されるものではないが、例えばボルト55aと複数のナット55bとを含んでいてもよい。この場合、第1多孔板51aと第2多孔板51bとの間に配置されるナット55bの数(ここでは2個)を変えることによって、第1多孔板51aと第2多孔板51bとの間隔を調節することが可能である。
【0049】
このように、第1多孔板51aおよび第2多孔板51bの中央部同士が連結部材55によって連結されている。すなわち、連結部材55は、ガス流路の中央(ガス流路を形成する面から最も遠い位置)に配置されている。ここで、混合ガスがガス流路を通過する場合、ガス流路の中央における流速が最も速くなる。このため、連結部材55をガス流路の中央に配置することによって、最も流速の速い混合ガスは、連結部材55に当たって流れが乱れるとともに流速が低下するので、より混合されやすくなる。これにより、混合ガスをより十分に混合することができる。
【0050】
また、本実施形態では、連結部材55のボルト55aは、凸状(略半球状)に湾曲した頭部(丸頭ともいう)を有しており、連結部材55は、ボルト55aの頭部が上流側を向くように設けられている。これにより、ガス流路の中央を流れる最も流速の速い混合ガスは、ボルト55aの凸状に湾曲した頭部当たり、頭部の湾曲面によって径方向外側に案内される。このため、ガス流路の中央を流れてきた混合ガスは、径方向外側に広がるとともに、ガス流路の内周面側の部分(中央以外の部分)を流れてきた混合ガスと衝突して混合される。これにより、混合ガスを効果的に混合することができる。
【0051】
次に、ミキサ20と混合ガス供給管18との接続構造について説明する。
【0052】
図7に示すように、ミキサ本体21の下流端21fの外周面には、ネジ山21gが形成されている。混合ガス供給管18の上流端18aには、ミキサ本体21の下流端21fに挿入される挿入部18bが形成されている。挿入部18bの先端には、ミキサ本体21と混合ガス供給管18との隙間から混合ガスが漏れるのを防止するゴム等の弾性材料からなる環状のパッキン部材25が配置されている。このパッキン部材25は、第1多孔板51aの縁部に接触するように形成されている。
【0053】
混合ガス供給管18の上流端18aの外周面には、周状に突出する被係合突起18cが形成されている。また、混合ガス供給管18の上流端18aには、接続ナット26が設けられている。接続ナット26には、ミキサ本体21のネジ山21gに螺合するネジ山26aと、混合ガス供給管18の被係合突起18cに係合する係合部26bとが形成されている。接続ナット26のネジ山26aをミキサ本体21のネジ山21gに螺合させた状態で、接続ナット26を回転して締め付けることによって、混合ガス供給管18の上流端18aがミキサ本体21の下流端21fに固定される。このとき、ディヒューザ23の下流端23cの開口を第1多孔板51aで直接塞ぐように配置して、混合ガス供給管18を固定すると、ミキサ20を構成するディヒューザ23の下流端23cと混合ガス供給管18の上流端18aとによって、第1多孔板51aおよびパッキン部材25が挟持されて固定される。
【0054】
このように、ミキサ20と混合ガス供給管18とを接続することによって多孔板51を固定することができるので、多孔板51を固定する部材を別途設ける必要がない。また、ミキサ20と混合ガス供給管18とを分解するだけで、多孔板51を容易に着脱することができる。また、多孔板51は、ミキサ20と混合ガス供給管18とによって位置決めされるため、位置ズレしにくく、多孔板51を装着する際、簡単にかつ正確な位置に装着することができる。このため、安定した状態で混合ガスを混合することができる。
【0055】
また、上記の通り多孔板51をミキサ20の下流端21fと混合ガス供給管18の上流端18aとで挟持することによって、多孔板51をディヒューザ23の下流端23cに配置することができる。このため、ディヒューザ23による混合作用と多孔板51による混合作用とによって複合的に空気と燃料ガスとを混合することができるので、混合性能をより向上させることができる。
【0056】
このとき、第2多孔板51bは合流部23aのより近く、つまりディヒューザ23の内側に配置されるので、ディヒューザ23による混合作用と第2多孔板51bによる混合作用による複合的な混合作用によって、空気と燃料ガスとを効果的に混合することができる。また、第2多孔板51bは、第1多孔板51aよりもガス流路面積の小さい位置に配置されている。このため、混合ガスをより狭い空間で効率よく混合することができるので、混合ガスをより効果的に混合することができる。
【0057】
また、多孔板51を例えばミキサ20から離れた位置に配置すると、混合ガスを混合するための構成が長尺になるだけでなく、ブロワ16による送風圧が弱まり、多孔板51を通過する際に生じる乱流による混合作用も弱まってしまう。その一方、多孔板51をディヒューザ23の下流端23c等、ミキサ20に近い位置に配置すると、多孔板51がブロワ16に近づくため、圧力損失が少なく、より高い圧力を維持した状態で混合ガスが多孔板51の孔52を通過することとなる。このため、混合作用が弱まることなく混合ガスを混合することができるので、コンパクトな構成でより効率良く混合することができる。
【0058】
本実施形態では、ミキサ20の混合ガス流出口21c(図6参照)に多孔板51を装着することで、ブロワ16に最も近い位置に配置される多孔板51によって混合作用が十分に発揮されるとともに、ミキサ20内で空気と燃料ガスとの混合を完結させ、ムラのない混合ガスをコンパクトな構成で燃焼装置30に供給することができる。そのため、その他に混合させる部材が不要となり、混合ガス供給管18を短く設計することもでき、燃焼装置30を含めた加熱装置10をコンパクトに設計することができる。
【0059】
次に、多孔板51の変形例について説明する。
【0060】
上述したように、多孔板51の典型的な形状は円盤状であるが、図9に示した第1変形例の多孔板51のように、ガス流れ方向の上流側に向かって凸形状(円錐形状またはドーム形状)に形成してもよい。この場合、ガス流路の中心付近を流れる混合ガスが、ガス流路の周辺部(内面近傍)に向かって流れる。ガス流路の中心付近を流れる混合ガスの流速は速く、ガス流路の周辺部(内面近傍)を流れる混合ガスの流速は遅いため、流速の異なる混合ガスがぶつかり合うことによって、混合性能をより向上させることができる。
【0061】
また、図10に示した第2変形例の多孔板51のように、ガス流れ方向の上流側の表面53を凹凸形状に形成してもよい。この場合、混合ガスの一部は、表面53の凹凸形状に沿って、径方向だけでなく、ガス流れ方向の上流側に向かっても移動するので、混合性能をより向上させることができる。
【0062】
また、図11に示した第3変形例の多孔板51のように、孔52の貫通方向を、ガス流路の中心線に対して傾斜する方向に(すなわち、混合ガスが径方向にも流れるように)形成してもよい。この場合、孔52を通過した混合ガスがぶつかり合うので、混合性能をより向上させることができる。
【0063】
本実施形態では、上記のように、ミキサ20に流入した空気および燃料ガスは、合流部23aで混合されて混合ガスになり、混合ガスは、燃焼装置30に流入する前に多孔板51を通過することとなる。このとき、混合ガスが多孔板51の孔52によって絞られ、孔52の周囲に小さな渦が生じるなどの、混合ガスをさらに混合する作用が生じる。これにより、ディヒューザ23における混合が不十分であったとしても、ミキサ20自体の混合作用と多孔板51による混合作用が組み合わされることにより、混合ガスを十分に混合することができるので、混合ガス内で空気や燃料ガスに偏り(ムラ)が生じた状態で、混合ガスが燃焼装置30に供給されるのを抑制することができる。このため、燃焼装置30における着火や燃焼状態が不安定になるのを抑制することができる。
【0064】
一方で、多孔板51を前記ガス流路に配置せず、該ガス流路以外の、例えば燃焼装置30内に配置した場合、混合の不十分な混合ガスが燃焼装置30に供給され、混合ガスは、混合が不十分な状態のまま燃焼装置30内で拡がってしまい、不安定な燃焼を引き起こしてしまう。ところが、本実施形態の加熱装置10では、多孔板51を合流部23aから混合ガス供給管18の下流端18dまでのガス流路に配置する。このため、多孔板51を燃焼装置30内に配置する場合と異なり、混合ガスは、燃焼装置30に流入する前に多孔板51を通過し、ガス流路において十分混合された状態で燃焼装置30に供給されるため、混合が不十分な状態のまま燃焼装置30に供給されるのを抑制することができ、燃焼が不安定になるのを抑制することができる。
【0065】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0066】
例えば、上記実施形態では、複数の炊飯釜を搬送しながら加熱する炊飯装置に本発明の加熱装置を適用する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、1つの炊飯釜を加熱する加熱装置や、風呂設備等に用いる熱交換器などの種々の装置に本発明の加熱装置を適用することができる。
【0067】
また、上記実施形態では、燃焼部にケース等の拡散部が接続された燃焼装置を用いる例について示したが、本発明はこれに限らず、拡散部のない燃焼装置にも用いることができる。
【0068】
また、上記実施形態では、2つの多孔板(第1多孔板および第2多孔板)を設ける例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、多孔板を1つだけ設けてもよい。この場合にも、混合ガス内で空気や燃料ガスに偏り(ムラ)が生じた状態で、混合ガスが燃焼装置30に供給されるのを抑制することができる。このように混合状態に応じて多孔板を複数設けてもよく、例えば多孔板を3つ以上設けてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、ミキサと混合ガス供給管とによって多孔板を挟持する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、混合ガス供給管を構成する配管同士や、混合ガス供給管と燃焼装置とによって、多孔板を挟持してもよい。
【0070】
また、固定具や接着剤等を用いて、接続部以外の部分に多孔板を設けてもよい。例えば、接着剤を多孔板の周縁に塗布してガス流路に固定してもよい。この場合、多孔板の周縁とガス流路を形成する面との隙間が接着剤で埋まり、混合ガスは多孔板の孔を必ず通過するため、混合性能をより向上させることができる。
【0071】
また、上記実施形態では、ミキサと混合ガス供給管とを接続する際、第1多孔板およびパッキン部材が重なった状態で挟持されて固定されるように例示したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1多孔板の直径がパッキン部材の内径よりも小さく形成され、第1多孔板がパッキン部材の内側(径方向内側)に配置されてもよく、パッキン部材の内周面で第1多孔板が位置決めされてもよい。そして、ディヒューザの下流端と混合ガス供給管の上流端とで第1多孔板およびパッキン部材の各々を挟み込むことで固定してもよい。この場合、パッキン部材を装着したままでも多孔板の着脱ができるため、多孔板をより簡単にかつ正確な位置に着脱することができる。
【0072】
また、上記実施形態では、ミキサ本体のネジ山と、接続ナットのネジ山とを螺合させ、ミキサに混合ガス供給管を接続するように例示したが、本発明はこれに限らない。例えば、ミキサ本体の下流端をフランジ形状に形成し、同様に混合ガス供給管の上流端をフランジ形状に形成し、これらのフランジ面によって第1多孔板を挟んで固定するなど、ミキサと混合ガス供給管の接続構造は特に限定されない。
【0073】
また、上記実施形態では、多孔板として板状の部材に複数の孔を形成したものを用いる例について示したが、本発明はこれに限らず、例えば金網など、板状で複数の孔が形成されているものを用いることができる。この場合にも、図9に示した第1変形例の多孔板のように、ガス流れ方向の上流側に向かって凸形状(円錐形状またはドーム形状)に形成することができる。
【符号の説明】
【0074】
10:加熱装置、18:混合ガス供給管、18a:上流端(端部)、18d:下流端、20:ミキサ、21c:混合ガス流出口、21f:下流端(端部)、23a:合流部、30:燃焼装置、31:ガス導入ケース、31b:混合ガス流入口、32:ケース本体、33:ケース、40:燃焼部、51:多孔板、51a:第1多孔板、51b:第2多孔板、52:孔、55:連結部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11