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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-23
(45)【発行日】2024-01-31
(54)【発明の名称】リソース要素に関する処理ルール
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/566 20230101AFI20240124BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20240124BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240124BHJP
【FI】
H04W72/566
H04W88/08
H04W16/28
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022548956
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 RU2020000070
(87)【国際公開番号】W WO2021162573
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-08-12
(73)【特許権者】
【識別番号】513311642
【氏名又は名称】ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】デミアンチック ディミトリー アナトリエヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】スコッヴ ペーター
(72)【発明者】
【氏名】クルニッキ クシシュトフ
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/109892(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサ、および
コンピュータプログラムコードを含んでいる少なくとも1つのメモリを備えている無線ユニットであって、前記少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記無線ユニットに、
送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、前記データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内の前記リソース要素の位置を決定することを含む、前記識別することと、
前記位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールを前記リソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、前記フロントホール制御プレーンメッセージが前記リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記決定することが、前記リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、前記2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて前記2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、前記決定することと、
前記制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、
前記データの送信を引き起こすことと、
前記制御プレーンセクションが優先順位の値を含んでいない場合に、デフォルトの優先順位の値を使用することを少なくとも実行させるように構成される、無線ユニット。
【請求項2】
前記少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記無線ユニットに、
前記リソース要素の範囲内のリソース要素に関する前記フロントホール制御プレーンメッセージを受信することに応答して、選択テーブルを作成することであって、前記選択テーブルが、リソース要素に適用する前記1つまたは複数の処理ルールに関する情報を含んでおり、前記1つまたは複数の処理ルールが、前記リソース要素において適用可能な前記制御プレーンセクション、または前記リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合は、前記2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを使用することによって決定され、前記1つの制御プレーンセクションが、前記2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された前記優先順位の値に基づいて選択される、前記作成することと、
前記1つまたは複数の処理ルールを示す情報を前記選択テーブルに格納することであって、
前記位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて前記決定することが、前記位置に基づいて前記選択テーブルから前記1つまたは複数の処理ルールを選択することによって前記制御プレーンセクションを決定することを含む、前記格納することとをさらに実行させるように構成される、請求項1に記載の無線ユニット。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記無線ユニットに、
前記示された優先順位の値を使用して、前記2つ以上の制御プレーンセクションのうちの最高の優先順位の値を含む前記1つを選択することをさらに実行させるように構成される、請求項1または2に記載の無線ユニット。
【請求項4】
前記1つまたは複数の処理ルールが、使用されるビーム形成構成を示す、請求項1、2、または3に記載の無線ユニット。
【請求項5】
少なくとも1つのプロセッサ、および
コンピュータプログラムコードを含んでいる少なくとも1つのメモリを備えている装置であって、前記少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に、
前記装置から1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを少なくとも実行させるように構成され、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含み、
前記制御プレーンセクションのフィールドへの引数として前記優先順位の値を追加することを実行させるように構成される、装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に、
前記リソース要素の範囲内の制御データチャネルに関する制御プレーンセクション、および前記リソース要素の範囲内の1つまたは複数のユーザデータチャネルに関する1つまたは複数の制御プレーンセクションを作成することをさらに実行させるように構成され、前記制御データチャネルに関する前記制御プレーンセクションが、ユーザデータチャネルに関する制御プレーンセクション内の前記リソース要素のうちの少なくとも1つにおいて適用可能である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に、
前記制御プレーンセクションのセクション拡張タイプ6内のフィールドへの引数として前記優先順位の値を追加することをさらに実行させるように構成される、請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
前記制御プレーンセクションが同じセクション識別子を含む、請求項5、6、または7に記載の装置。
【請求項9】
無線ユニットのための方法であって、
送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、前記データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内の前記リソース要素の位置を決定することを含む、前記識別することと、
前記位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールを前記リソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、前記フロントホール制御プレーンメッセージが前記リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記決定することが、前記リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、前記2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて前記2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、前記決定することと、
前記制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、
前記データの送信を引き起こすことと、
前記制御プレーンセクションが優先順位の値を含んでいない場合に、デフォルトの優先順位の値を使用することを含む、方法。
【請求項10】
装置のための方法であって、前記方法が、
前記装置から1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを含み、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含み、前記制御プレーンセクションのフィールドへの引数として前記優先順位の値を追加することを実行させるように構成される、方法。
【請求項11】
命令を含んでいるコンピュータプログラムであって、前記命令が、前記プログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、前記データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内の前記リソース要素の位置を決定することを含む、前記識別することと、
前記位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールを前記リソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、前記フロントホール制御プレーンメッセージが前記リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記決定することが、前記リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、前記2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて前記2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、前記決定することと、
前記制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、
前記データの送信を引き起こすことと、
前記制御プレーンセクションが優先順位の値を含んでいない場合に、デフォルトの優先順位の値を使用することを少なくとも実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項12】
命令を含んでいるコンピュータプログラムであって、前記命令が、前記プログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを少なくとも実行させ、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含み、前記制御プレーンセクションのフィールドへの引数として前記優先順位の値を追加することを実行させるように構成される、コンピュータプログラム。
【請求項13】
1つまたは複数の命令を格納している非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体であって、前記命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、前記データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内の前記リソース要素の位置を決定することを含む、前記識別することと、
前記位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールを前記リソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、前記フロントホール制御プレーンメッセージが前記リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記決定することが、前記リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、前記2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて前記2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、前記決定することと、
前記制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、
前記データの送信を引き起こすことと、
前記制御プレーンセクションが優先順位の値を含んでいない場合に、デフォルトの優先順位の値を使用することを少なくとも実行させる、非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項14】
1つまたは複数の命令を格納している非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体であって、前記命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、前記1つまたは複数のプロセッサに、
1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを少なくとも実行させ、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含み、前記制御プレーンセクションのフィールドへの引数として前記優先順位の値を追加することを実行させるように構成される、非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項15】
送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、前記データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内の前記リソース要素の位置を決定することを含む、前記識別することと、
前記位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールを前記リソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、前記フロントホール制御プレーンメッセージが前記リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記決定することが、前記リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、前記2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて前記2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、前記決定することと、
前記制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、
前記データの送信を引き起こすことと、
前記制御プレーンセクションが優先順位の値を含んでいない場合に、デフォルトの優先順位の値を使用することを実行するための手段を備える、無線ユニット。
【請求項16】
1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすこと実行するための手段を備えている装置であって、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、前記リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、前記制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含み、前記制御プレーンセクションのフィールドへの引数として前記優先順位の値を追加することを実行させるように構成される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
さまざまな実施形態例が、フロントホール無線通信に関連している。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムが絶えず開発されている。その一例は無線アクセスネットワークのフロントホールアーキテクチャであり、フロントホールアーキテクチャでは、単一の中央ユニット(例えば、ベースバンドユニット)によって複数のリモートユニット(例えば、リモート無線ヘッド)にサービスが提供される。リモートユニットと中央ユニットの間の接続を経由して、ユーザデータおよび制御データが送信される。例えば、構成情報(例えば、無線で送信されるリソース要素に関してリモートユニットにおいて適用するビーム形成構成)を含んでいる処理ルールを伝達するために、制御データが使用されてよい。
【発明の概要】
【0003】
本発明のさまざまな実施形態に関して要求される保護の範囲は、独立請求項によって設定される。独立請求項の範囲に該当しない、本明細書で説明される実施形態、例、および特徴は、もしあれば、本発明のさまざまな実施形態を理解することに役立つ例として解釈されるべきである。
【0004】
態様は、少なくとも1つのプロセッサ、およびコンピュータプログラムコードを含んでいる少なくとも1つのメモリを備えている無線ユニットを提供し、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、無線ユニットに、送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内のリソース要素の位置を決定することを含む、識別することと、位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールをリソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、フロントホール制御プレーンメッセージがリソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、決定することが、リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、決定することと、制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、データの送信を引き起こすこととを少なくとも実行させるように構成される。
【0005】
実施形態では、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、無線ユニットに、リソース要素の範囲内のリソース要素に関するフロントホール制御プレーンメッセージを受信することに応答して、選択テーブルを作成することであって、選択テーブルが、リソース要素に適用する1つまたは複数の処理ルールに関する情報を含んでおり、1つまたは複数の処理ルールが、リソース要素において適用可能な制御プレーンセクション、またはリソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合は、2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを使用することによって決定され、1つの制御プレーンセクションが、2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて選択される、作成することと、1つまたは複数の処理ルールを示す情報を選択テーブルに格納することであって、位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて決定することが、位置に基づいて選択テーブルから1つまたは複数の処理ルールを選択することによって制御プレーンセクションを決定することを含む、格納することとをさらに実行させるように構成される。
【0006】
実施形態では、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、無線ユニットに、示された優先順位の値を使用して、2つ以上の制御プレーンセクションのうちの最高の優先順位の値を含む1つを選択することをさらに実行させるように構成される。
【0007】
実施形態では、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、無線ユニットに、制御プレーンセクションが優先順位の値を含んでいない場合に、デフォルトの優先順位の値を使用することをさらに実行させるように構成される。
【0008】
実施形態では、1つまたは複数の処理ルールが、使用されるビーム形成構成を示す。
【0009】
態様は、少なくとも1つのプロセッサ、およびコンピュータプログラムコードを含んでいる少なくとも1つのメモリを備えている装置を提供し、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、装置に、装置から1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを少なくとも実行させるように構成され、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含む。
【0010】
実施形態では、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、装置に、リソース要素の範囲内の制御データチャネルに関する制御プレーンセクション、およびリソース要素の範囲内の1つまたは複数のユーザデータチャネルに関する1つまたは複数の制御プレーンセクションを作成することをさらに実行させるように構成され、制御データチャネルに関する制御プレーンセクションが、ユーザデータチャネルに関する制御プレーンセクション内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて適用可能である。
【0011】
実施形態では、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、装置に、制御プレーンセクションのセクション拡張タイプ6内のフィールドへの引数として優先順位の値を追加することをさらに実行させるように構成される。
【0012】
任意の前の実施形態または態様と組み合わせることができる実施形態では、制御プレーンセクションが、同じセクション識別子を備える。
【0013】
態様は、方法を無線ユニットに提供し、この方法は、送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内のリソース要素の位置を決定することを含む、識別することと、位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールをリソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、フロントホール制御プレーンメッセージがリソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、決定することが、リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、決定することと、制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、データの送信を引き起こすこととを含む。
【0014】
態様は、方法を装置に提供し、この方法は、装置から1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを含み、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含む。
【0015】
態様は、命令を含んでいるコンピュータプログラムを提供し、命令は、1つまたは複数のプロセッサによってプログラムが実行された場合に、1つまたは複数のプロセッサに、送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内のリソース要素の位置を決定することを含む、識別することと、位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールをリソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、フロントホール制御プレーンメッセージがリソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、決定することが、リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、決定することと、制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、データの送信を引き起こすこととを少なくとも実行させる。
【0016】
態様は、命令を含んでいるコンピュータプログラムを提供し、命令は、1つまたは複数のプロセッサによってプログラムが実行された場合に、1つまたは複数のプロセッサに、1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを少なくとも実行させ、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含む。
【0017】
態様は、1つまたは複数の命令を格納している非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体を提供し、命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、1つまたは複数のプロセッサに、送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内のリソース要素の位置を決定することを含む、識別することと、位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールをリソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、フロントホール制御プレーンメッセージがリソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、決定することが、リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、決定することと、制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、データの送信を引き起こすこととを少なくとも実行させる。
【0018】
態様は、1つまたは複数の命令を格納している非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体を提供し、命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、1つまたは複数のプロセッサに、1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを少なくとも実行させ、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含む。
【0019】
態様は、送信されるデータを受信することに応答して、リソース要素の範囲内で、データの送信に割り当てられるリソース要素を識別することであって、リソースグリッド内のリソース要素の位置を決定することを含む、識別することと、位置および受信されたフロントホール制御プレーンメッセージに基づいて、処理ルールをリソース要素に適用する制御プレーンセクションを決定することであって、フロントホール制御プレーンメッセージがリソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでおり、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、決定することが、リソース要素において適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合に、2つ以上の制御プレーンセクションにおいて示された優先順位の値に基づいて2つ以上の制御プレーンセクションのうちの1つを選択することを含む、決定することと、制御プレーンセクションにおいて定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータを処理することと、データの送信を引き起こすこととを実行するための手段を備えている無線ユニットを提供する。
【0020】
態様は、1つまたは複数の無線ユニットへのフロントホール制御プレーンメッセージの送信を引き起こすことを実行するための手段を備えている装置を提供し、フロントホール制御プレーンメッセージが、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含み、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含む。
【0021】
態様は、リソース要素の範囲内のチャネルに関する3つ以上の制御プレーンセクションを含んでいる情報をエンコードするための電磁信号を提供し、リソース要素の範囲内のリソース要素のうちの少なくとも1つにおいて、制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが適用可能であり、制御プレーンセクションのうちの少なくとも1つが優先順位の値を含む。
【0022】
実施形態では、フロントホールインターフェイスを経由して電磁信号が無線ユニットに送信される。
【0023】
以下では、添付の図面を単に例として参照し、実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】例示的な無線通信システムを示す図である。
図2】フロントホールアーキテクチャの例を示す図である。
図3】制御プレーンメッセージの例を示す図である。
図4】制御プレーンメッセージの例を示す図である。
図5】機能のさまざまな例を示すフローチャート図である。
図6】機能のさまざまな例を示すフローチャート図である。
図7】機能のさまざまな例を示すフローチャート図である。
図8】機能のさまざまな例を示すフローチャート図である。
図9】概略ブロック図である。
図10】概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の実施形態は例である。本明細書は、複数の場所で「実施形態」、「1つの実施形態」、または「一部の実施形態」を参照することがあるが、これは、そのような各参照が同じ実施形態に対するものであるということを必ずしも意味せず、特徴が単一の実施形態のみに当てはまるということも必ずしも意味しない。異なる実施形態の単一の特徴は、他の実施形態を提供するために組み合わせられてもよい。さらに、「備えている」および「含んでいる」という単語は、説明された実施形態を、言及されたそれらの特徴のみから成ることに限定しているのではないと理解されるべきであり、そのような実施形態は、特に言及されていない特徴/構造を含んでもよい。
【0026】
本明細書に記載された実施形態および例は、無線接続を備えている任意の通信システム内で実装されてよい。以下では、実施形態が適用され得るアクセスアーキテクチャの例として、新しい無線(NR(new radio)、5G)またはロングタームエボリューションアドバンスド(LTE Advanced(long term evolution advanced)、LTE-A)に基づく無線アクセスアーキテクチャを使用して、さまざまな実施形態が説明されるが、実施形態をそのようなアーキテクチャに制限しない。実施形態が、パラメータおよび手順を適切に調整することによって、適切な手段を含んでいるその他の種類の通信ネットワークに適用されてもよいということが、当業者にとって明らかである。適切なシステムの他の選択肢の一部の例は、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS:universal mobile telecommunications system)無線アクセスネットワーク(UTRANまたはE-UTRAN)、ロングタームエボリューション(LTE、E-UTRAと同じ)、beyond 5G、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN(wireless local area network)またはWiFi)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX:worldwide interoperability for microwave access)、Bluetooth(登録商標)、パーソナル通信サービス(PCS:personal communications services)、ZigBee(登録商標)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA:wideband code division multiple access)、超広帯域(UWB:ultra-wideband)技術を使用するシステム、センサネットワーク、モバイルアドホックネットワーク(MANET:mobile ad-hoc networks)、およびインターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS:Internet Protocol multimedia subsystems)、またはこれらの任意の組み合わせである。
【0027】
図1は、一部の要素および機能的実体のみを示している簡略化されたシステムアーキテクチャの例を示しており、これらはすべて論理的ユニットであり、その実装は、示されているものとは異なってよい。図1に示されている接続は論理的接続であり、実際の物理的接続は異なってよい。システムが、通常、図1に示された機能および構造以外の機能および構造も備えるということが、当業者にとって明らかである。
【0028】
しかし実施形態は、例として与えられたシステムに制限されず、当業者は解決策を、必要な特性を備えている他の通信システムに適用してよい。
【0029】
図1の例は、例示的な無線アクセスネットワークの一部を示している。
【0030】
図1は、セル内の1つまたは複数の通信チャネル上で無線接続するように構成されたユーザデバイス101および101’を示しており、アクセスノード((例えば)NodeBなど)102がセルを提供している。ユーザデバイスから(例えば)NodeBへの物理リンクは、アップリンクまたは逆方向リンクと呼ばれ、(例えば)NodeBからユーザデバイスへの物理リンクは、ダウンリンクまたは順方向リンクと呼ばれる。使用に適した任意のノード、ホスト、サーバ、またはアクセスポイント(AP:access point)などの実体を使用することによって、(例えば)NodeBまたはそれらの機能が実装されてよいということが、理解されるべきである。
【0031】
通信システム100は、通常、2つ以上の(例えば)NodeBを備え、その場合、(例えば)NodeBは、この目的のために設計された有線リンクまたは無線リンクを経由して互いに通信するように構成されてもよい。これらのリンクは、信号伝達の目的に使用されてよい。(例えば)NodeBは、NodeBが結合された通信システムの無線リソースを制御するように構成されたコンピューティングデバイスである。NodeBは、無線環境内で動作できる、基地局、アクセスポイント、または中継局を含む任意のその他の種類のインターフェイスデバイスと呼ばれてもよい。(例えば)NodeBは、トランシーバを含むか、またはトランシーバに結合される。(例えば)NodeBのトランシーバから接続がアンテナユニットに提供され、ユーザデバイスとの双方向無線リンクを確立する。アンテナユニットは、複数のアンテナまたはアンテナ素子を備えてよい。(例えば)NodeBは、コアネットワーク105(CN(core network)または次世代コアNGC(next generation core))にさらに接続される。システムに応じて、CN側の対応する部分は、サービングゲートウェイ(ユーザデータパケットをルーティングして転送するS-GW(serving gateway))、外部パケットデータネットワークへのユーザデバイス(UE)の接続を提供するためのパケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW:packet data network gateway)、またはモビリティ管理エンティティ(MME:mobile management entity)などであることができる。
【0032】
ユーザデバイス(UE、ユーザ機器、ユーザ端末、端末デバイスなどとも呼ばれる)は、無線インターフェイスのリソースが割り当てられる装置の一種を示し、したがって、ユーザデバイスを含む本明細書に記載された任意の特徴が、中継ノードなどの対応する装置と共に実装されてよい。そのような中継ノードの例は、基地局に向かうレイヤ3リレー(自己バックホーリングリレー)である。
【0033】
ユーザデバイスは、通常、加入者識別モジュール(SIM:subscriber identification module)を使用するか、または使用しないで動作する無線移動体通信デバイスを含んでいるポータブルコンピューティングデバイスのことを指し、移動局(携帯電話)、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:personal digital assistant)、送受話器、無線モデムを使用するデバイス(アラームまたは測定デバイスなど)、ラップトップコンピュータおよび/またはタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ゲーム機、ノートブック、ならびにマルチメディアデバイスという種類の無線デバイスを含むが、これらに限定されない。ユーザデバイスが、ほぼ排他的なアップリンク専用デバイスであってもよく、その例は、画像またはビデオクリップをネットワークに読み込むカメラまたはビデオカメラであるということが、理解されるべきである。ユーザデバイスは、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)ネットワーク内で動作する能力を有するデバイスであってもよく、これは、人間間の情報のやりとりも、人間とコンピュータの間の情報のやりとりも必要とせずに、物体がネットワークを経由してデータを転送する能力を備えているという状況である。ユーザデバイスは、クラウドを利用してもよい。一部の応用では、ユーザデバイスは、無線部を含んでいる小型ポータブルデバイス(腕時計、イヤホン、または眼鏡など)を含んでよく、計算がクラウド内で実行される。ユーザデバイス(または一部の実施形態では、統合アクセスおよびバックホール(IAB:integrated access and backhaul)ノードのモバイルターミネーション(MT:mobile termination)部などの中継ノード)は、ユーザ機器機能のうちの1つまたは複数を実行するように構成される。ユーザデバイスは、例を挙げると、加入者ユニット、移動局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、またはユーザ機器(UE:user equipment)、あるいは装置と呼ばれてもよい。
【0034】
本明細書に記載されたさまざまな技術は、サイバーフィジカルシステム(CPS:cyber-physical system)(物理的実体を制御する、共同して働く計算要素のシステム)に適用されてもよい。CPSは、さまざまな位置で物体に組み込まれた膨大な量の相互接続されたICTデバイス(センサ、アクチュエータ、プロセッサ、マイクロコントローラなど)の実装および利用を可能にし得る。当該の物理システムが固有の移動性を有するモバイルサイバーフィジカルシステムは、サイバーフィジカルシステムのサブカテゴリである。モバイルフィジカルシステムの例としては、移動ロボット工学、および人間または動物によって運ばれる電子機器が挙げられる。
【0035】
さらに、装置が単一の実体として示されているが、さまざまなユニット、プロセッサ、および/またはメモリユニット(図1にすべて示されてはいない)が実装されてよい。
【0036】
5Gは、多入力多出力(MIMO:multiple input - multiple output)アンテナ、LTE(いわゆるスモールセルの概念)よりも多くの基地局またはノードあるいは対応するネットワークデバイスを使用することを可能にし、より小さい基地局と協力して動作し、サービスの必要性、使用事例、および/または使用可能なスペクトルに応じてさまざまな無線技術を採用する、マクロサイトを含む。5G移動体通信は、ビデオストリーミング、拡張現実、データ共有のさまざまな方法、およびマシンタイプアプリケーションのさまざまな形態(車両の安全性、さまざまなセンサおよびリアルタイム制御を含む(大規模)マシンタイプ通信(mMTC:massive machine-type communications)など)を含む、広範囲の使用事例および関連する応用をサポートする。5Gは、複数の無線インターフェイス、すなわち、6GHz未満、センチメートル波、およびミリ波を含むことが期待されており、LTEなどの既存の従来の無線アクセス技術と統合可能でもある。LTEとの統合は、少なくとも初期段階で、LTEによって大規模な受信可能範囲が提供され、LTEへの集約によって5G無線インターフェイスアクセスが小さいセルから生じるシステムとして、実施されてよい。言い換えると、5Gは、RAT間の操作性(LTE-5Gなど)およびRI間の操作性(6GHz未満-センチメートル波、6GHz未満-センチメートル波-ミリ波などの、無線インターフェイス間の操作性)の両方をサポートするように計画されている。5Gネットワークで使用されると考えられている概念の1つはネットワークスライシングであり、ネットワークスライシングでは、待ち時間、信頼性、スループット、および移動性に関して異なる要件を有するサービスを実行するために、複数の独立した専用の仮想サブネットワーク(ネットワークインスタンス)が同じインフラストラクチャ内に作成されてよい。
【0037】
LTEネットワークにおける現在のアーキテクチャは、無線で完全に分散され、コアネットワークに完全に集中化される。5Gでの待ち時間の短いアプリケーションおよびサービスは、コンテンツを無線に近づけることを必要とし、これがローカルブレークアウトおよびマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC:multi-access edge computing)につながる。5Gは、分析および知識生成がデータのソースで発生することを可能にする。この手法は、ラップトップ、スマートフォン、タブレット、およびセンサなどの、継続的にネットワークに接続されないことがあるリソースを活用する必要がある。MECは、アプリケーションおよびサービスのホストのための分散コンピューティング環境を提供する。MECは、より高速な応答時間のために、携帯電話加入者にごく接近してコンテンツを格納して処理する能力も有する。エッジコンピューティングは、ローカルクラウド/フォグコンピューティングおよびグリッド/メッシュコンピューティング、デューコンピューティング、モバイルエッジコンピューティング、クラウドレット、分散データの格納および取り出し、自律的自己回復ネットワーク、リモートクラウドサービス、拡張仮想現実、データキャッシング、モノのインターネット(大規模な接続および/または待ち時間が極めて重要な接続)、クリティカル通信(自律車両、交通安全、リアルタイム分析、タイムクリティカルな制御、医療アプリケーション)としても分類できる、無線センサネットワーク、モバイルデータ収集、モバイル署名分析、協調的分散ピアツーピアアドホックネットワークおよび処理などの、広範囲の技術を対象にする。
【0038】
通信システムは、公衆交換電話網またはインターネット106などの、他のネットワークと通信するか、または他のネットワークによって提供されるサービスを利用することもできる。通信ネットワークは、クラウドサービスの使用をサポートすることもでき、例えば、コアネットワークの動作の少なくとも一部が、クラウドサービスとして実行されてよい(これが、図1の「クラウド」107によって示されている)。通信システムは、例えばスペクトル共有において協力するために、異なるオペレータのネットワークのための機能を提供する、中央制御実体などを備えてもよい。
【0039】
ネットワーク機能仮想化(NVF:network function virtualization)およびソフトウェア定義ネットワーク(SDN:software defined networking)を利用することによって、エッジクラウドが無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)にもたらされてよい。エッジクラウドを使用するということは、無線部を含んでいるリモート無線ヘッドまたは基地局に動作可能に結合されたサーバ、ホスト、またはノードにおいて少なくとも部分的に実行されるアクセスノードの動作を意味してよい。ノードの動作が複数のサーバ、ノード、またはホストの間で分散されることも可能である。クラウドRANアーキテクチャの適用は、RANのリアルタイム機能がRAN側(分散ユニットでは、DU102)で実行され、非リアルタイム機能が集中化された方法で(集中型ユニットCU104で)実行されることを可能にする。
【0040】
コアネットワークの動作と基地局の動作の間での作業の分散が、LTEの作業の分散とは異なるか、または存在しなくてさえよいということも理解されるべきである。おそらく使用されるその他の技術進歩は、ビッグデータおよびオールIPであり、これらの技術は、ネットワークが構築されて管理される方法を変え得る。5G(または新しい無線(NR))ネットワークは、コアと基地局またはnodeB(gNB)の間にMECサーバが配置されることができる、複数の階層をサポートするように設計されている。MECが4Gネットワークにおいても適用されることができるということが、理解されるべきである。
【0041】
5Gは、例えばバックホーリングを提供することによって、5Gサービスの受信可能範囲を強化または補完するために、衛星通信を利用してもよい。可能性のある使用事例は、サービスの継続性を、マシン間(M2M:machine-to-machine)デバイスもしくはモノのインターネット(IoT)デバイス、または車両の乗客に提供すること、あるいは重要な通信および将来の鉄道通信/海上通信/航空通信のためのサービスの可用性を保証することである。衛星通信は、静止地球軌道(GEO:geostationary earth orbit)衛星システムを利用してよいが、特にメガコンステレーション(数百個の(小型)人工衛星が配置されるシステム)では、低地球軌道(LEO:low earth orbit)衛星システムを利用してもよい。メガコンステレーションでの各人工衛星103は、地上のセルを作成する複数の人工衛星対応のネットワーク実体を対象にしてよい。地上のセルは、地上の中継ノード102によって、または地上もしくは人工衛星に位置しているgNBによって作成されてよい。
【0042】
示されたシステムが無線アクセスシステムの一部の単なる例であり、実際は、システムが複数の(例えば)NodeBを備えてよく、ユーザデバイスが複数の無線セルにアクセスすることができてよく、システムが、中継ノード(例えば、1つまたは複数のIABノードの分散ユニット(DU:distributed unit)部)またはその他のネットワーク要素などの他の装置を備えてもよいということが、当業者にとって明らかである。(例えば)NodeBのうちの少なくとも1つが、ホーム(例えば)nodeBであってよい。さらに、無線通信システムの地理的領域内で、複数の異なる種類の無線セルおよび複数の無線セルが提供されてよい。無線セルは、通常は最大で数十キロメートルの直径を有する大きいセルであるマクロセル(またはアンブレラセル)であるか、またはマイクロセル、フェムトセル、もしくはピコセルなどの、より小さいセルあってよい。図1の(例えば)NodeBは、これらの任意の種類のセルを提供してよい。セルラ無線システムは、複数の種類のセルを含んでいる多層ネットワークとして実装されてよい。通常、多層ネットワークでは、1つのアクセスノードが1種類の1つまたは複数のセルを提供するため、そのようなネットワーク構造を提供するには、複数の(例えば)NodeBが必要とされる。
【0043】
通信システムの配置および性能を改善する必要性を満たすために、「プラグアンドプレイ」の(例えば)NodeBの概念が導入された。通常、「プラグアンドプレイ」の(例えば)NodeBを使用できるネットワークは、ホーム(例えば)NodeB(H(ホーム)(例えば)nodeB)に加えて、ホームノードBゲートウェイ、またはHNB-GW(home node B gateway)(図1には示されていない)を含む。通常はオペレータのネットワーク内に設置されるHNBゲートウェイ(HNB-GW)は、多数のHNBからのトラフィックをコアネットワークに逆向きに集約してよい。
【0044】
図2は、フロントホール無線アクセスネットワーク200を備えるように構成された無線システムの簡略化された例を示している。図2が、フロントホール無線アクセスネットワーク200を説明するために、一部の装置/ユニットのみを示しているということが理解されるべきである。このシステムがその他の機器、機能的実体および装置、ならびに任意の数の示された装置/ユニットも備えるということが、当業者にとって明らかである。
【0045】
フロントホール無線アクセスネットワーク200では、基地局の機能が、分散ユニットDU202-1および無線ユニットRU202-2、202-2’の間で分散される。分散ユニットは、ベースバンドユニットと呼ばれることがあり、無線ユニットはリモート無線ヘッドと呼ばれることがある。
【0046】
分散ユニット202-1および分散ユニットの1つまたは複数の無線ユニット202-2、202-2’は、接続210、210’を使用して接続され、接続210、210’を経由してユーザデータおよび制御データが送信される。接続210、210’は、光ファイバ接続であってよいが、例えば、任意のその他の種類の接続(例えば、マイクロ波)も使用されてよい。分散ユニット202-1は、接続220を経由してコアネットワーク205にさらに接続されるか、または集中型無線アクセスネットワークアーキテクチャにおいて、コアネットワークに向かうバックホール接続を有する。無線ユニット202-2、202-2’は、1つまたは複数の無線アンテナ202-3、202-3’を備え、無線アンテナ202-3、202-3’を介して、ユーザデバイス201、201’(ユーザ装置)への無線接続230、230’が確立される。
【0047】
分散ユニット202-1と無線ユニット202-2、202-2’の間の接続210、210’は、フロントホールインターフェイスを提供し、フロントホールインターフェイスを経由して、例えばO-RANアライアンスによって現在定義されているプロトコルを使用して、制御データおよびユーザデータが送信される。
【0048】
図3および4は、フロントホールインターフェイスを経由して送信される制御プレーンデータのデータ構造の簡略化された例を示しており、制御プレーンデータは、無線接続を経由してリソースが割り当てられたデータの処理方法を定義する。これらの例では、単に例示の目的で、ユーザデバイス1に向かって送信されるユーザデータ、およびユーザデバイス2に向かって送信されるユーザデータが存在するということ、ならびにビーム形成構成がスペクトル上で3つの異なるビーム形成構成1、5、および7に分割されるということが仮定される。周知のように、図3に分離した要素303としても示されているリソース要素は、時間領域および周波数領域内に複数のリソース要素を含んでいるリソースグリッド内の要素である。リソース要素は、周波数領域内のインデックスおよび時間領域内のシンボル位置によって一意に識別される。物理リソースブロックPRB(physical resource block)は、図3および4に示されているように、周波数領域内の12個の連続するリソース要素を含む。次に、セクションが、同じシンボルで発生する周波数領域内の物理リソースブロックのセットを含む。
【0049】
示されている例では、制御チャネルに割り当てられるリソース要素を除き、物理リソースブロックPRB#0がユーザデバイス1へのユーザデータチャネルに割り当てられ、物理リソースブロックPRB#1がユーザデバイス2へのユーザデータチャネルに割り当てられるということが仮定される。図3および4に示されている例では、リソース要素が3つおきに制御チャネル用に確保され、制御チャネルを経由して、例えばセル参照信号などの静的制御データが送信されてよいということが仮定されるが、本開示をそのような解決策に限定しない。任意のその他のスペクトル割り当てが使用されてもよいということが理解されるべきである。
【0050】
制御プレーンデータが情報要素内で送信され、情報要素は、セクション記述、セクションヘッダー、制御セクション記述、データ構造、制御データ構造、または制御プレーンセクションと呼ばれてよい。本明細書では、「制御プレーンセクション」という用語が使用される。制御プレーンセクションは、事前に定義された一連の引数、すなわち、特に、例えばビーム形成構成情報またはプリコーディングパラメータなどの、リソース要素に関する処理ルールを伝達する、事前に定義された一連の制御データ項目を含む(処理ルールは、存在するべき動作を記述する)。処理ルールの別の例は、どのプリコーディングパラメータが使用されるべきかである。しかし、以下の例では、明確にするために、例を1つの処理ルールに限定せずに、ビーム形成構成が処理ルールの例として使用される。制御プレーンセクション、またはより正確には、引数(パラメータ/フィールド)が伝達するその他の情報は、リソース要素を識別することに使用できる情報、および制御プレーンセクション内で定義された処理ルールがどのリソース要素に適用可能かの情報を含む。制御プレーンセクションが実際に含んでいる引数(必須および任意選択的)の一部のみが、図3および4の制御プレーンセクションに示されているということが理解されるべきである。
【0051】
図3は、一意のセクション識別子が、異なるユーザチャネル(ユーザデバイス)に割り当てられた各セクションに割り当てられ、セクション内の制御チャネルまたは制御信号に割り当てられたリソースも、一意のセクション識別子を使用して識別されるべきである、解決策を示している。つまり、セクション内の連続するブロックごとの別々の制御プレーンセクションが、フロントホールインターフェイスを経由して送信される。
【0052】
図3の簡略化された例では、2つのセクション301、302が存在しており、それに応じて、セクション識別子1および2によって識別される。示された例では、2つのセクション301、302が、静的制御データ用の制御チャネルおよびユーザデータチャネルの両方を含み、セクション301がユーザデバイス1用であり、セクション302がユーザデバイス2用である。2つのセクションの制御プレーンメッセージ300は、4つの制御プレーンセクション301、302、301’、304を含み、セクションごとに、制御プレーンセクション301、301’は、例えばセル参照信号(静的制御データ)に使用されるビーム形成構成を定義し、制御プレーンセクション302、304は、例えば対応するユーザデータに使用されるビーム形成構成を定義する。
【0053】
さらに、前述したように、簡略化された図3では、セクション301、302内の1つの物理リソースブロックのみが示されている。図3の例では、物理リソースブロック内のリソース要素303は、リソース要素303に使用されるビーム形成構成を示す数値304をそれぞれ含んでいる。
【0054】
図3に示された例では、第1のセクション301の制御プレーンセクション310は、制御プレーンセクション310内のセクション識別子のフィールド引数の値1によって識別されたセクション301内で、reMask引数の値によって定義されたリソース要素0、4、および8に使用されるということを定義し、使用されるビーム形成構成がbeamID引数の値によって定義され、この値は7である。第1のセクション301の制御プレーンセクション311は、制御プレーンセクション311内の値1によって識別されたセクション301内で、reMask引数の値によって定義された0、4、および8以外のリソース要素に使用されるということを定義し、使用されるビーム形成構成がbeamID引数の値によって定義され、この値は5である。第2のセクション302の制御プレーンセクション310’は、制御プレーンセクション310’内の値2によって識別されたセクション302内で、reMask引数の値によって定義されたリソース要素0、4、および8に使用されるということを定義し、使用されるビーム形成構成がbeamID引数の値によって定義され、この値は7である。言い換えると、制御プレーンセクション310と310’の間の違いは、セクション識別子の値のみである。第2のセクション302の制御プレーンセクション312は、制御プレーンセクション312内の値2によって識別されたセクション302内で、reMask引数の値によって定義された0、4、および8以外のリソース要素に使用されるということを定義し、使用されるビーム形成構成がbeamID引数の値によって定義され、この値は1である。言い換えると、セクションごとの制御プレーンセクションの対が、セクション内のリソース要素を処理する方法を無線ユニットに知らせるために必要とされる。したがって、示された例では、制御プレーンセクションの2つの対が、セクション301および302内のリソース要素を処理する方法を無線ユニットに知らせるために必要とされる。310および311の第1の対は、prbStartおよびprbNumおよびsectionIDについては同じ値を含んでいるが、対応するビーム形成構成(制御チャネル用のビーム識別子7およびユーザデータチャネル用のビーム識別子5)を使用してビーム形成されるべきであるセクション内のリソース要素を識別するために、異なるreMaskの値を含んでいる。同じことが310’および312の第2の対に当てはまる。さらに、制御プレーンセクションは、この例では、各ユーザプレーンセクションが1つの物理リソースブロックの長さ(numPrb=1)を有するという情報を伝達する。
【0055】
図3の例の場合、図3に示されていない2つのユーザプレーンセクションが送信され、1つのユーザプレーンセクションは、無線ユニットが、制御プレーンセクション310、311内で配信された処理ルールを見つけ、ユーザデバイス1への無線接続を経由してユーザデータを送信することができるように、セクション識別子引数の値として値1を含んでいるヘッダー情報を含み、もう1つのユーザプレーンセクションは、無線ユニットが、制御プレーンセクション310’、311内で配信された処理ルールを見つけ、ユーザデバイス2への無線接続を経由してユーザデータを送信することができるように、セクション識別子引数の値として値2を含んでいるヘッダー情報を含む。
【0056】
図3の簡略化された例では、フロントホールインターフェイスを経由して、2つのユーザプレーンセクションおよび4つの制御プレーンセクションという、全部で6つの情報要素が送信される必要があり、制御プレーンセクションのうちの2つは、ユーザデータチャネルに関するルールを定義し、制御プレーンセクションのうちの残りの2つは、制御チャネル(静的制御データ、参照信号)に関するルールを定義する。
【0057】
図4は、図3と同じ極めて簡略化された例について、別の解決策を示している。図4を用いて説明される解決策では、一意のセクション識別子が使用されず、単一のユーザプレーンセクション401が、複数のユーザデータチャネル(ユーザデバイス)に割り当てられた隣接する物理リソースブロックの範囲に使用されることができる。
【0058】
図4に示された例では、1つの制御プレーンセクション410が、例えば、重複する制御チャネルのビーム形成構成情報を提供し、他の2つの制御プレーンセクション411、412が、(ユーザデータチャネル/ユーザデバイスごとに1つの)ユーザデータチャネルのビーム形成構成情報を提供する。
【0059】
示された制御プレーンセクション410、411、412は、ビーム形成構成情報またはその他のルールを伝達するためにセクション識別子が使用されないということを単に説明するために、セクション識別子(sectionID)として、同じ事前に定義された定数値を含んでいる。セクション識別子が他の目的に使用されてよく、その場合、セクション識別子の値が変化してよいということが理解されるべきである。さらに、セクション識別子がどの目的にも使用されない場合、どのセクション識別子の値も含まない制御プレーンセクションが存在することができ、またはセクション識別子のフィールドさえ含まない制御プレーンセクションが存在することができるということが、理解されるべきである。
【0060】
図4に示された例では、「priority」という名前のフィールドが、処理ルールを示すために使用される。言い換えると、同じリソース要素、または下で詳細に説明されるように、同じリソース要素領域を対象にする2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合、フィールドの値が、どのルールを適用するかを決定するために使用される。フィールド「priority」が、制御プレーンセクションのセクション拡張タイプ6に追加されてよい。当然ながら、フィールドは、異なる名前が付けられてよく、任意のその他の値(例えば、-1、0、および1、または0、1、2、3、4、および5、あるいは「デフォルト値未満」などの言語表現、あるいはリソースが割り当てられるチャネルタイプ(制御チャネル/ユーザデータチャネル)の指示)が、制御プレーンセクションの選択を示し、それによって、ビーム形成構成などの適用される処理ルールを示すために使用されてよい。別の例では、フィールド「priority」が制御プレーンセクションに追加されない場合、またはセクション拡張タイプ6が制御プレーンセクションに含められない場合、これは、デフォルト値が使用されるということを示してよい。例えば、制御プレーンセクション410は、単に値1を示すフィールド「priority」を含んでよく、制御プレーンセクション411および412は、値0を示すフィールド「priority」を含まなくてよい。別の例では、制御プレーンセクション410は、図4に示された通りであってよいが、制御プレーンセクション411および412は、フィールド「priority」を含まなくてよく、またはフィールド「priority」の値が空であり、デフォルトの優先順位の値0が使用されるということを意味する。さらに、最高の優先度を含む制御プレーンセクションを選択する代わりに、他の選択ルールが使用されてよく、一例を挙げると、最低の優先順位の値を含む制御プレーンセクションが選択されるということが、理解されるべきである。
【0061】
さらに、示された例では、フィールド「numPrbc」の値は、セクション記述が使用される連続する物理リソースブロックの数を示す。示された例では、セクション記述410が、セル参照信号などの静的制御データに使用され、一方、制御プレーンセクション411および412が、1つのセクション内のユーザデータチャネル(ユーザデバイス)に使用され、制御プレーンセクション411はユーザデバイス1用であり、制御プレーンセクション412はユーザデバイス2用である。
【0062】
図4の例では、前述したように、図4に示されていない1つのユーザプレーンセクションが送信される。下で詳細に説明されるように、無線ユニットは、図3で開示された解決策と同じ方法でデータを処理して、無線接続を経由してユーザデータをユーザデバイス1に送信するため、および無線接続を経由してユーザデータをユーザデバイス2に送信するために、制御プレーンセクション410、411、412内で配信された処理ルールを見つけることができる。
【0063】
図に示されているように、制御プレーンセクションの対は形成されず、ユーザデータチャネル(制御プレーンセクション411、412)に対して、特殊なreMaskの値は使用されず、ビーム識別子5を含むビーム形成構成をユーザデバイス1へのユーザデータチャネルのすべてのリソース要素に使用し、それに応じて、ビーム識別子1を含むビーム形成構成をユーザデバイス2へのユーザデータチャネルのすべてのリソース要素に使用するように、無線ユニットに指示する。しかし、優先順位の値1を含む制御プレーンセクション410が存在し、この制御プレーンセクションが、2つの物理リソースブロック(numPrcp=2)を含んでいる物理リソースブロックの範囲内で使用されるため、無線ユニットは、制御プレーンセクション410(最高の優先度)内で示された(選択された)リソース要素を除外し、制御プレーンセクション410内で示されたビーム形成構成を、それらのリソース要素、すなわち、両方(すべての)ユーザチャネルに割り当てられた物理リソースブロックの範囲内に適用するように指示される。
【0064】
図4の簡略化された例では、フロントホールインターフェイスを経由して、1つのユーザプレーンセクションおよび3つの制御プレーンセクションという、全部で4つの情報要素が送信される必要があり、制御プレーンセクションのうちの2つは、ユーザデータチャネルに関する処理ルールを定義し、制御プレーンセクションのうちの残りの1つは、制御チャネルに関する処理ルールを定義する。
【0065】
図3および4の解決策を比較すると、図4の解決策は、冗長性を回避している(図3の解決策における4つの制御プレーンセクションの代わりに、3つの制御プレーンセクションのみが必要とされ、現実的には、例えば、20個のユーザチャネルが使用される場合、図3の解決策は、データ送信の処理方法を無線ユニットに指示するために、200個の制御プレーンセクションを必要としてよく、一方、図4の解決策は、同じ処理命令を無線ユニットに伝達するために、25個の制御プレーンセクションを必要としてよい)。さらに、図4の解決策は、図4のreMaskフィールドの値によって示されているように、制御チャネル(チャネル参照信号)を伴うシンボルおよび伴わないシンボル用に個別のセクションを準備することなく、フィールド「priority」がユーザチャネル(ユーザデバイス)用の単一のセクションを準備する(作成する)ことを可能にするため、制御プレーンの最適化を実現する。加えて、図4の解決策は、セクション識別子を使用せずに、異なるユーザチャネル(ユーザデバイス)に割り当てられた隣接する物理リソースブロックに割り当てられたユーザデータセクションを、単一のセクションに結合することができるため、ユーザプレーンの最適化を実現する。言い換えると、異なるチャネルのデータが、単一のユーザプレーンセクション内で、フロントホールインターフェイスを経由して転送されてよい。つまり、ユーザプレーンセクションの数を減らす(例えば、ヘッダー情報によって引き起こされる冗長性が少なくなる)。
【0066】
図5は、図4で開示された解決策が使用される場合の分散ユニットの例示的な機能を示すフローチャートである。図5の例では、データ送信のリソースが割り当てられ(ブロック500)、処理ルールを含む他のスケジューリング情報が決定されるということが仮定される。図4で使用された例の場合、これは、ユーザデバイス1へのユーザデータチャネルが、ビーム形成構成5と共に、物理リソースブロックPRB#0(全部で12個のリソース要素)に割り当てられ、ユーザデバイス2へのユーザデータチャネルが、ビーム形成構成1と共に、物理リソースブロックPRB#1(全部で12個のリソース要素)に割り当てられ、制御チャネルが、特定のリソース要素に指定されたシンボルで帯域幅全体(この例では、2つの物理リソースブロック)に割り当てられるということを意味する。
【0067】
図5を参照すると、ブロック501でプロセスが開始し、分散ユニットがリソース要素の範囲を決定し、この範囲内で、同じルールを使用してすべてのリソース要素が処理される。言い換えると、同じ処理ルール(この例では、同じビーム形成構成)が使用される方法で2つ以上のユーザデータチャネルが割り当てられる場合にも、範囲は、同じ処理ルールが使用されるすべてのユーザチャネル(ユーザデバイス)に割り当てられた範囲を含むべきである。
【0068】
次に、ブロック502で、静的制御データに割り当てられた優先順位の値、および制御チャネルに割り当てられたリソース要素に適用されるビーム形成構成値(beamID)を有するリソース要素の範囲を対象にするために、静的制御データ用(すなわち、制御チャネル用)の制御プレーンセクションが作成(準備)される。言い換えると、図4の410に対応する制御プレーンセクションが作成される。
【0069】
次に、または同時に、もしくはブロック502の前に、ブロック503で、ユーザデータチャネル用(ユーザデバイス用)の制御プレーンセクションが作成(準備)される。ユーザデータチャネルのリソース要素の範囲は、同じ値(同じbeamID値)によって示された同じビーム形成構成を使用して処理されるリソース要素用である。リソース要素の範囲は、引数フィールドsymbolMaskおよびrbgMaskに与えられた値を介して指定され、symbolMaskは、ユーザデバイス(ユーザデータチャネル)に割り当てられたスロット内のシンボルを示し、rbgMaskは、ユーザデバイスに割り当てられたシンボル内の物理リソースブロックを示す(これは実際は、サブフレームごとに、同じビーム形成構成を使用する、すなわち、同じbeamID値を有するユーザデバイス(ユーザデータチャネル)ごとの単一のセクションを意味する)。言い換えると、411、412に対応する制御プレーンセクションが作成される。
【0070】
上記のプロセスは、3つ以上の制御プレーンセクションを含んでいる制御プレーンメッセージが作成されることを開示し、それらの制御プレーンセクションのうちの少なくとも2つが、少なくとも1つのリソース要素において適用可能であり、制御プレーンセクションが、優先順位の値を含むか、または優先順位を示す。
【0071】
ブロック505で、周波数領域内の隣接する物理リソースブロックの範囲ごとに単一のユーザプレーンセクションが作成される方法で、ユーザプレーンセクションも作成(準備)される。図4に基づく例では、2つの物理リソースブロックが隣接しており、範囲2を有する1つのユーザプレーンセクションのみが作成される。さらに、ブロック506で、制御プレーンセクションおよびユーザプレーンセクションの送信が引き起こされる。制御プレーンセクションの送信は、通常、ユーザプレーンセクションを送信する前に行われる。
【0072】
図6および7は、図4で開示された解決策が使用される場合の実装に従って、無線ユニットの例示的な機能を説明しており、図6が制御プレーンセクションを処理し、図7がユーザプレーンデータを処理する。
【0073】
図6を参照すると、ブロック601で無線ユニットが制御プレーンセクションを受信した場合、無線ユニットは、この情報を使用して、テーブル内の1つまたは複数の値が、制御プレーンセクションを決定することおよび/またはビーム形成構成および/またはリソース要素に適用するための別の処理ルールに使用されることができるような方法で、リソース要素のテーブル(検索テーブル)を作成/更新する。したがって、無線ユニットは、処理された制御プレーンセクション内で示されたリソース要素の範囲内のリソース要素(RE:resource element)ごとに以下を実行する(ブロック602)。最初に、ブロック603で、リソース要素に適用可能なすべての制御プレーンセクション(言い換えると、リソース要素が位置する決定されたリソース要素の範囲が含まれる、すべての制御プレーンセクション)が決定される。適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合(ブロック604の「はい」)、ブロック605で、制御プレーンセクション内の優先順位の値、または制御プレーンセクションによって示された優先順位の値が、最高の優先順位の値を含んでいる制御プレーンセクションを決定(選択)するために使用される。言い換えると、どの処理ルールが適用されるかが決定される。次に、処理ルールが、例えば、beamID値によって識別されたビーム形成構成を使用するか、またはブロック606で、beamID値が、後で使用するためにテーブルに格納される。このテーブルは、対応するリソース要素がまだ送信されていない限り、メモリ内で維持されてよい。
【0074】
適用可能な1つの制御プレーンセクションのみが存在する場合(ブロック604の「いいえ」)、ブロック606で、制御プレーンセクションによって定義されたルールが、後で使用するためにテーブルに格納される。
【0075】
プロセスが終了したときに、図4に示された例では、テーブルは、リソース要素0、4、8、12、16、20についてはbeamID 7を参照し、リソース要素1~3、4~7、9~12についてはbeamID 5を参照し、リソース要素13~15、17~19、21~23についてはbeamID 1を参照する。
【0076】
図7を参照すると、無線ユニットが(隣接する物理リソースブロック(PRB:physical resource block)の範囲内で)送信されるデータを受信した場合(ブロック701)、無線ユニットは、リソース要素を1つずつ処理することによってデータを処理する。ブロック702で、処理されるリソース要素が選択された場合、ブロック703で、リソースグリッド内のリソース要素の位置が決定される。言い換えると、リソース要素が識別される。ブロック704で、位置およびテーブルを使用して、処理ルールを選択する。さらに正確には、位置に基づいて、テーブルから処理ルールが決定される。次に、ブロック705で、ルールに従って、例えばルールによって示されたビーム形成構成を使用して、リソース要素のデータが処理され、その後、ブロック705で、リソース要素内のデータの送信が引き起こされる。処理されていないリソース要素がある場合(ブロック706のいいえ)、プロセスがブロック702に戻り、処理される別のリソース要素を選択する。ブロック701で受信されたすべてのリソース要素が処理された場合(ブロック706の「はい」)、隣接する物理リソースブロックの範囲内の受信されたデータが送信される(ブロック707)。
【0077】
図8は、無線ユニットのさらなる例示的な機能を示している。示された例では、分離した選択テーブルが準備されない。
【0078】
図8を参照すると、ブロック801で、無線ユニットが、3つ以上の制御プレーンセクションを含んでいる制御プレーンメッセージを受信し、その後、ブロック802で、無線ユニットが、送信されるデータを含んでいるユーザプレーンメッセージを受信する。無線ユニットは、リソース要素を1つずつ処理することによってデータを処理する。ブロック803で、処理されるリソース要素が選択された場合、ブロック804で、リソース要素が識別される(リソースグリッド内のリソース要素の位置が決定される)。次に、ブロック805で、リソース要素に適用可能な制御プレーンセクション(言い換えると、リソース要素が位置する決定されたリソース要素の範囲が含まれる、すべての制御プレーンセクション)が決定される。適用可能な2つ以上の制御プレーンセクションが存在する場合(ブロック806の「はい」)、ブロック807で、選択ルールに基づいて、制御プレーンセクションのうちの、適用される定義を含む制御プレーンセクションになる1つが選択される。例えば、最低の優先順位の値を含む制御プレーンセクションが選択されてよく、またはデフォルト値に最も近い値を含む制御プレーンセクションが選択されてよく、あるいは最高の優先順位の値を含む制御プレーンセクションが選択されてよい。次に、ブロック808で、ブロック807で選択された制御プレーンセクションによって定義された1つまたは複数の処理ルールに従ってデータが処理され、処理されたデータの送信が引き起こされる(図8では別々に示されていない)。処理されていないリソース要素がある場合(ブロック809の「いいえ」)、プロセスがブロック803に戻り、処理される別のリソース要素を選択する。すべてのリソース要素が処理された場合(ブロック809の「はい」)、受信されたデータが送信されたことになる(ブロック810)。
【0079】
図4で開示された解決策に基づく例から分かるように、無線ユニットが、制御プレーンセクション内で識別される、本明細書では優先順位と呼ばれる追加情報を使用して、使用される制御プレーンセクションを選択することによって、曖昧な状況を解決するように構成されているため、同じリソース要素内で使用される、例えばビーム形成構成をそれぞれ表す、複数の制御プレーンセクションを含むことが可能である。さらに、適用可能な制御プレーンセクションを見つけるためにセクション識別子が使用されず、代わりにリソース要素が識別されるため、例えば、無線ユニットによって適用されるビーム形成構成に影響を与えることなく、制御プレーンセクションの数が最小限に抑えられることができる。
【0080】
図5~8を用いて上で説明されたブロック、関連する機能、および情報交換は、絶対的な時間的順序になっておらず、これらの一部は、同時に、または与えられた順序とは異なる順序で実行されてよい。これらの間、またはこれらの内部で、その他の機能が実行されることもでき、その他の情報が送信されてよく、かつ/あるいはその他のルールが適用または選択されてよい。ブロックのいくつかまたはブロックの一部、あるいは情報のうちの1つまたは複数が、除外されるか、または対応するブロックまたはブロックの一部、あるいは情報のうちの1つまたは複数に置き換えられることもできる。
【0081】
図9および10は、少なくとも1つのプロセッサまたは処理回路などの通信コントローラ910、1010、およびコンピュータプログラムコード(ソフトウェア、アルゴリズム)ALG.(algorithm)921、1021を含んでいる少なくとも1つのメモリ920、1020を備えている装置を示しており、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコード(ソフトウェア、アルゴリズム)が、少なくとも1つのプロセッサと共に、各装置に、前述の実施形態、例、および実装のうちのいずれか1つを実行させるように構成される。図9は、無線ユニットのための装置を示しており、図10は、分散ユニットのための装置を示している。図9および10の装置は、電子デバイスであってよい。
【0082】
図9および10を参照すると、メモリ920、1020は、半導体ベースのメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイスおよびシステム、光メモリデバイスおよびシステム、固定されたメモリおよび取り外し可能なメモリなどの、任意の適切なデータ格納技術を使用して実装されてよい。メモリは、制御プレーンセクションおよび/または対応するパラメータ/パラメータ値を含む、少なくとも1つまたは複数の構成を格納するために、構成データベースなどの、構成ストレージCONF.(configuration storage)921、1021を備えてよい。メモリ921は、少なくとも一時的に、リソース要素および/または制御プレーンセクションに関する処理ルールを決定するためのテーブルをさらに格納してよい。メモリ920、1020は、処理(送信を含む)されるのを待っているデータのためのデータバッファをさらに格納してよい。
【0083】
図9を参照すると、無線ユニットのための装置は、1つまたは複数の無線通信プロトコルに従って通信接続を実現するために、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを含む通信インターフェイス930を備えている。通信インターフェイス930は、分散ユニットによって制御された1つまたは複数のセル内にとどまっているユーザデバイス(端末デバイス)との通信機能を装置に提供してよい。実施形態では、通信インターフェイスは、指向性送信無線ビームおよび受信無線ビームを形成する機能を装置に提供する1つまたは複数のアンテナアレイを備えてよい。通信インターフェイスは、増幅器、フィルタ、周波数変換器、変(復)調器、およびエンコーダ/デコーダ回路、ならびに1つまたは複数のアンテナなどの、標準的な周知のコンポーネントを備えてよい。
【0084】
通信コントローラ910は、適用可能な処理ルールに従って送信されるリソース要素を処理するように構成されたリソース要素(RE)処理回路911を備えている。リソース要素処理回路は、例えば、前述の実施形態/例/実装のうちのいずれか1つに従ってリソース要素処理を実行するように無線ユニットを構成してよい。通信コントローラ910は、フロントホール制御プレーンメッセージを受信し、それらのフロントホール制御プレーンメッセージを使用して、リソース要素に使用される制御プレーンセクションを決定するように、リソース要素処理回路911を制御してよい。
【0085】
図10を参照すると、装置1000は、1つまたは複数の無線通信プロトコルに従って通信接続を実現するために、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを含む通信インターフェイス1030をさらに備えてよい。通信インターフェイス1030は、無線ユニットとの通信機能、ならびにバックホールおよび/またはコアネットワークへの通信機能を装置に提供してよい。通信インターフェイスは、増幅器、フィルタ、周波数変換器および回路、ならびにアナログ領域とデジタル領域の間で信号を変換する変換回路などの、標準的な周知のアナログコンポーネントを備えてよい。信号の送信および受信に関するデジタル信号処理が、通信コントローラ1010で実行されてよい。
【0086】
通信コントローラ1010は、前述の実施形態/例/実装のうちのいずれか1つに従ってフロントホール制御プレーンメッセージを作成するように構成された制御プレーンメッセージ(CPM:control plane message)作成回路1011を備えている。制御プレーンメッセージ作成回路1011は、通信インターフェイス1030を介して、確保されたリソースを無線ユニットに伝達してよい。
【0087】
実施形態では、図10の装置の機能の少なくとも一部が、1つの動作可能な実体を形成する2つの物理的に分離したデバイス間で共有されてよい。したがって、この装置は、分散ユニットに関して説明されたプロセスの少なくとも一部を実行するために1つまたは複数の物理的に分離したデバイスを備えている動作可能な実体を示していると見なされてよい。
【0088】
本出願で使用されるとき、「回路」という用語は、次のすべてのことを指す。(a)アナログ回路および/またはデジタル回路のみにおける実装などの、ハードウェアのみの回路実装、および(b)(適用できる場合)(i)プロセッサの組み合わせまたは(ii)一緒に機能して装置にさまざまな機能を実行させるデジタル信号プロセッサ、ソフトウェア、およびメモリを含んでいるプロセッサの一部/ソフトウェアなどの、回路およびソフトウェア(および/またはファームウェア)の組み合わせ、および(c)ソフトウェアまたはファームウェアが物理的に存在しないとしても、動作のためにソフトウェアまたはファームウェアを必要とする、マイクロプロセッサまたはマイクロプロセッサの一部などの回路。「回路」のこの定義は、本出願におけるこの用語のすべての使用に当てはまる。さらなる例として、本出願で使用されるとき、「回路」という用語は、単にプロセッサ(または複数のプロセッサ)またはプロセッサの一部ならびにそれ(またはそれら)に付随するソフトウェアおよび/またはファームウェアの実装も対象にする。「回路」という用語は、例えば、特定の要素に適用できる場合、携帯電話用のベースバンド集積回路またはアプリケーションプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラーネットワークデバイス、または別のネットワークデバイス内の同様の集積回路も対象にする。
【0089】
実施形態では、図2~7に関連して説明されたプロセスの少なくとも一部が、説明されたプロセスの少なくとも一部を実行するために、対応する手段を備えている装置によって実行されてよい。装置は、プロセスの別々の段階のための別々の手段を備えてよく、または手段は、複数の段階もしくはプロセス全体を実行してよい。プロセスを実行するための一部の例示的な手段は、検出器、プロセッサ(デュアルコアおよびマルチコアプロセッサを含む)、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、受信器、送信器、エンコーダ、デコーダ、メモリ、RAM、ROM、ソフトウェア、ファームウェア、ディスプレイ、ユーザインターフェイス、ディスプレイ回路、ユーザインターフェイス回路、ユーザインターフェイスソフトウェア、表示ソフトウェア、回路(circuit)、アンテナ、アンテナ回路、および回路(circuitry)のうちの少なくとも1つを含んでよい。実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、およびコンピュータプログラムコードが、本明細書に記載された実施形態/例/実装のうちのいずれか1つに従って1つまたは複数の動作を実行するために、処理手段を形成するか、または1つまたは複数のコンピュータプログラムコードの一部を含む。
【0090】
さらに別の実施形態によれば、実施形態を実行する装置は、少なくとも1つのプロセッサおよびコンピュータプログラムコードを含んでいる少なくとも1つのメモリを含む回路を備える。回路は、作動されたときに、装置に、図2~7の実施形態/例/実装またはそれらの動作のうちのいずれか1つに従って機能の少なくとも一部を実行させる。
【0091】
本明細書に記載された技術および方法は、さまざまな手段によって実装されてよい。例えば、これらの技術は、ハードウェア(1つまたは複数のデバイス)、ファームウェア(1つまたは複数のデバイス)、ソフトウェア(1つまたは複数のモジュール)、またはこれらの組み合わせにおいて実装されてよい。ハードウェア実装の場合、実施形態の装置は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC:application-specific integrated circuits)、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、デジタル信号処理デバイス(DSPD:digital signal processing devices)、プログラム可能論理デバイス(PLD:programmable logic devices)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載された機能を実行するように設計されたその他の電子ユニット、またはこれらの組み合わせの内部で実装されてよい。ファームウェアまたはソフトウェアの場合、実装は、本明細書に記載された機能を実行する少なくとも1つのチップセットのモジュール(例えば、プロシージャ、関数など)によって実行されることができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納され、プロセッサによって実行されてよい。メモリユニットは、プロセッサ内またはプロセッサの外部で実装されてよい。後者の場合、メモリユニットは、従来技術において知られているようなさまざまな手段によって、プロセッサに通信可能に結合されることができる。さらに、本明細書に記載されたシステム(装置)のコンポーネントは、当業者によって理解されるであろうように、本明細書に関して説明されたさまざまな態様などの実現を容易にするために、再配置されてよく、かつ/または追加のコンポーネントによって補完されてよく、特定の図に示された正確な構成に限定されない。
【0092】
説明されたような実施形態/例/実装は、コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラムの一部によって定義されたコンピュータプロセスの形態で実行されてもよい。図5~7に関連して説明された方法の実施形態は、対応する命令を含んでいるコンピュータプログラムの少なくとも一部を実行することによって実行されてよい。コンピュータプログラムは、ソースコードの形態、オブジェクトコードの形態、または何らかの中間形態であってよく、プログラムを運ぶことができる任意の実体またはデバイスであってよいある種のキャリアに格納されてよい。例えば、コンピュータプログラムは、コンピュータまたはプロセッサによって読み取り可能なコンピュータプログラム配布媒体に格納されてよい。コンピュータプログラム媒体は、例えば、記録媒体、コンピュータメモリ、読み取り専用メモリ、電気キャリア信号、電気通信信号、およびソフトウェア配布パッケージであってよいが、これらに限定されない。コンピュータプログラム媒体は、例えば、非一過性媒体であってよい。示され、説明された実施形態を実行するためのソフトウェアのコーディングは、十分当業者の範囲内である。実施形態では、コンピュータ可読媒体は、前述のコンピュータプログラムを含む。
【0093】
本発明が、添付の図面に従って例を参照して上で説明されたとしても、本発明がそれらの例に制限されず、添付の特許請求の範囲内で、複数の方法で変更されることができるということは明らかである。したがって、すべての単語および表現は、広く解釈されるべきであり、実施形態を説明するよう意図されており、制限するよう意図されてはいない。技術が進歩するにつれて、本発明の概念がさまざまな方法で実装されることができるということが、当業者にとって明らかであろう。さらに、説明された実施形態がさまざまな方法で他の実施形態と組み合わせられてよいが、組み合わせられることは必須ではないということが、当業者にとって明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10