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特許7426023喫食管理方法、喫食管理システム、喫食管理装置、配膳チェック端末装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】喫食管理方法、喫食管理システム、喫食管理装置、配膳チェック端末装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240125BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023077300
(22)【出願日】2023-05-09
【審査請求日】2023-05-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501379247
【氏名又は名称】日本ソフトウェアマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈須 永典
(72)【発明者】
【氏名】松井 瑞菜
(72)【発明者】
【氏名】犬飼 日菜
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-170719(JP,A)
【文献】特開2016-110568(JP,A)
【文献】特開2011-076270(JP,A)
【文献】国際公開第2021/186843(WO,A1)
【文献】特開2020-106894(JP,A)
【文献】特開2016-126542(JP,A)
【文献】特開2004-287690(JP,A)
【文献】特開2012-133457(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
校が有する喫食管理装置と、生徒情報読取装置と、食器情報読取装置と、配膳チェック端末装置と、を用いた喫食管理方法であって、
前記喫食管理装置が、生徒の喫食の可不可を示す情報を含む喫食予定情報登録る喫食予定登録手順と、
前記生徒情報読取装置が、生徒を識別する生徒情報を読み取る生徒情報読取手順と、
前記食器情報読取装置が、1食分の給食を構成する複数の提供単位の料理が各々収容される複数の食器であって、生徒に配布された前記複数の食器の各々が有する記憶媒体から、食器の種別を示す食器情報を取得する食器種別読取手順と、
前記配膳チェック端末装置が、前記食器種別読取手順で取得された前記食器の種別と、前記喫食予定情報とに基づいて、前記生徒情報読取手順において生徒情報が取得された生徒が喫食を予定している前記1食分の給食の配膳に過不足があるか否かを判定する配膳エラー検出手順と、
配膳チェック端末装置が、前記配膳エラー検出手順において過不足があると判定する場合に、配膳エラーを示す情報を表示させる配膳エラー表示手順と、
を備えることを特徴とする、喫食管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の喫食管理方法であって、
教師が有する教師端末装置が、教室に設置される教室モニターに対し、前記教室に含まれる複数の生徒を示す情報の各々に、給食の提供当日の各提供単位の喫食の可不可を示す情報を関連付けて表示させる一覧表示手順を備えることを特徴とする、喫食管理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の喫食管理方法であって、
前記喫食管理装置が、保護者が有する保護者端末装置から、前記学校が生徒に提供する1食分の給食に含まれる複数の提供単位の各々に対する、喫食の可不可を示す情報を取得すると、前記喫食管理装置に喫食予定情報を登録する喫食予定登録手順を備えることを特徴とする、喫食管理方法。
【請求項4】
請求項1に記載の喫食管理方法であって、
前記配膳エラー表示手順では、生徒に配布された食器の色と対応する色であって、前記提供単位ごとに異なる色で喫食可否が表示されることを特徴とする、喫食管理方法。
【請求項5】
校が生徒に提供する1食分の給食に含まれる複数の提供単位の各々に対し、喫食の可不可を喫食予定情報に登録する喫食予定登録部と、
生徒を識別する生徒情報を取得する生徒情報取得部と、
1食分の給食を構成する複数の提供単位の料理が各々収容される複数の食器であって、生徒に配布された前記複数の食器の各々が有する記憶媒体から、食器の種別を示す食器情報を取得する食器情報取得部と、
前記食器情報取得部が取得した前記食器の種別と、前記喫食予定情報とに基づいて、前記生徒情報取得部が前記生徒情報を取得した生徒が喫食を予定している前記1食分の給食の配膳に過不足があるか否かを判定する配膳エラー検出部と、
前記配膳エラー検出部が過不足があると判定する場合に、配膳エラーを示す情報を表示する配膳表示制御部と、
を備えることを特徴とする、喫食管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の喫食管理システムであって、
教室に設置される教室モニターに対し、前記教室に含まれる複数の生徒を示す情報の各々に、給食の提供当日の各提供単位の喫食の可不可を示す情報を関連付けて表示させる一覧表示制御部を備えることを特徴とする、喫食管理システム。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の喫食管理システムであって、
保護者が有する保護者端末装置から生徒のアレルギー食材を示す情報を取得し、前記アレルギー食材を生徒別アレルギー情報に登録するアレルギー情報登録部と、
給食の提供単位と前記提供単位に含まれる食材とを登録する献立登録部と、
給食を提供する日ごとに、複数の提供単位と、前記提供単位の食材に生徒がアレルギーを有するか否かを表示させ、前記生徒の保護者による喫食の可不可の入力操作を前記提供単位ごとに受け付ける喫食予定登録要求部と、
前記喫食予定登録要求部が入力操作を受け付けた情報を用いて、学校が生徒に提供する給食に含まれる複数の提供単位の各々に対し、喫食の可不可を喫食予定情報に登録する喫食予定登録部と、を備えることを特徴とする、喫食管理システム。
【請求項8】
請求項6に記載の喫食管理システムであって、
前記一覧表示制御部は、前記配膳エラー検出部が配膳に過不足がないと判定した生徒を、他の生徒と異ならせて前記教室モニターに表示させることを特徴とする、喫食管理システム。
【請求項9】
請求項7に記載の喫食管理システムであって、
前記喫食予定登録部は、主食、副食、補助食、又は飲料の区別を示す前記提供単位の各々に対して喫食の可不可を前記喫食予定情報に登録し、
前記配膳表示制御部は、生徒が喫食可である前記提供単位又は喫食不可である前記提供単位を、前記提供単位ごとに異なる符号を用いて、配膳台に設置された配膳台モニターに表示することを特徴とする、喫食管理システム。
【請求項10】
生徒を識別する生徒情報を読み取る生徒情報取得部と、
1食分の給食を構成する複数の提供単位の料理が各々収容される複数の食器であって、生徒に配布された前記複数の食器の各々が有する記録媒体から食器の種別を示す食器情報を取得する食器情報取得部と、
前記生徒の所定期間の喫食予定情報を取得する喫食予定取得部と、
前記食器情報取得部が取得した前記食器の種別と、前記喫食予定情報とに基づいて、前記生徒情報取得部により生徒情報が取得された生徒が喫食を予定している1食分の給食の配膳に過不足があるか否かを判定する配膳エラー検出部と、を備えることを特徴とする、配膳チェック端末装置。
【請求項11】
配膳チェック端末装置に配膳チェック方法を実行させるプログラムであって、
生徒が有する記録媒体から、生徒を識別する生徒情報を読み取る生徒情報取得手順と、
1食分の給食を構成する複数の提供単位の料理が各々収容される複数の食器であって、生徒に配布された前記複数の食器又は容器の各々が有する記録媒体から食器の種別を示す食器情報を取得する食器情報取得手順と、
前記生徒の所定期間の喫食予定情報を取得する喫食予定取得手順と、
前記食器情報取得手順で取得された前記食器の種別と、前記喫食予定情報とに基づいて、前記生徒情報取得手順で生徒情報が取得された生徒が喫食を予定している1食分の給食の配膳に過不足があるか否かを判定する配膳エラー検出手順と、を実行させることを特徴とする、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喫食管理方法、喫食管理システム、喫食管理装置、配膳チェック端末装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
給食に含まれる食材に基づいて、生徒にアレルギー症状が発生することがある。アレルギー症状を引き起こす給食を生徒に提供しないよう管理する技術が望まれている。
【0003】
特許文献1に開示された献立管理システムでは、立案した献立がアレルギー食材を含む場合に、アレルギー食材の栄養価等を特定し、代替献立を立案する。また、登録されている生徒の情報を元に、対応すべき子どもの情報を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-038645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、学校給食では、複数人分の給食が入った鍋が提供単位ごとに教室に運び込まれ、生徒達の手で各生徒に配膳される。給食の製造段階で、生徒の喫食の可不可を考慮したとしても、配膳の段階で誤りが発生すれば、生徒のアレルギー症状を引き起こす可能性が生じる。
【0006】
特許文献1に開示された献立管理システムは、配膳時に、生徒が喫食を回避したいメニューが提供されることを考慮したものではない。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、配膳時に生徒が喫食を回避したいメニューが提供されることを防ぐ技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る喫食管理方法は、保護者が有する保護者端末装置と、学校が有する喫食管理装置と、教室に設置される教室モニターと、を用いた喫食管理方法であって、前記保護者端末装置から、前記学校が生徒に提供する給食に含まれる複数の提供単位の各々に対し、喫食の可不可の入力を受け付けると、前記喫食管理装置に喫食予定情報が登録される喫食予定登録手順と、前記喫食予定情報に基づいて、給食の提供当日に、前記教室に含まれる生徒を示す情報に、各提供単位の喫食の可不可を示す情報が関連付けられて前記教室モニターに表示される一覧表示手順と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の喫食管理方法は、生徒情報読取装置に、生徒を識別する生徒情報を読み取らせる生徒情報読取手順と、配膳台近傍に配置された配膳台モニターに、前記生徒情報読取手順で前記生徒情報を読み取られた生徒の喫食可否が表示される配膳表示手順と、を備えることを特徴としてもよい。
【0011】
本発明の喫食管理方法は、生徒に食器が配布される食器配布手順と、生徒に配布される食器の種別を食器情報読取装置に読み取らせる食器種別読取手順と、前記生徒情報読取手順で前記生徒情報を読み取られた生徒に対し、前記食器種別読取手順で読み取られた食器に関する配膳エラーが生じた場合に、配膳エラーを示す情報が前記配膳台モニターに表示される配膳エラー表示手順と、を備えることを特徴としてもよい。
【0012】
本発明の前記配膳表示手順では、前記提供単位ごとに異なる色で喫食可否が表示され、前記食器配布手順では、前記配膳表示手順で表示される色と対応する色の食器が前記提供単位ごとに配布されることを特徴としてもよい。
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る喫食管理システムは、保護者の入力操作に基づいて、学校が生徒に提供する給食に含まれる複数の提供単位の各々に対し、喫食の可不可を喫食予定情報に登録する喫食予定登録部と、前記喫食予定情報を用いて、給食の提供当日に、教室に含まれる生徒を示す情報に、各提供単位の喫食の可不可を示す情報を関連付けて、前記教室に設置される教室モニターに表示させる一覧表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の喫食管理システムは、保護者の入力操作に基づいて、生徒のアレルギー食材を生徒別アレルギー情報に登録するアレルギー情報登録部と、給食の提供単位と前記提供単位に含まれる食材とを登録する献立登録部と、給食を提供する日ごとに、複数の提供単位と、前記提供単位の食材に生徒がアレルギーを有するか否かを表示させ、前記生徒の保護者による喫食の可不可の入力操作を前記提供単位ごとに受け付ける喫食予定登録要求部と、を備え、前記喫食予定登録部は、前記喫食予定登録要求部が入力操作を受け付けた情報を前記喫食予定情報に登録することを特徴としてもよい。
【0015】
本発明の喫食管理システムは、生徒を識別する生徒情報を取得する生徒情報取得部と、前記生徒情報取得部が前記生徒情報を取得した生徒の喫食の可不可を示す情報を、配膳台に設置された配膳台モニターに表示する配膳表示制御部と、を備えることを特徴としてもよい。
【0016】
本発明の喫食管理システムは、生徒に配布される食器の各々が有する記録媒体から食器の種別を示す食器情報を取得する食器情報取得部と、前記食器情報取得部が取得した前記食器の種別と、前記喫食予定情報とに基づいて、前記生徒情報取得部により生徒情報が取得された生徒が喫食を予定している提供単位の配膳に過不足があるか否かを判定する配膳エラー検出部と、を備えることを特徴としてもよい。
【0017】
本発明の前記配膳表示制御部は、前記配膳エラー検出部が配膳に過不足があると判定する場合に、過不足がある提供単位を特定する情報を前記配膳台モニターに表示させることを特徴としてもよい。
【0018】
本発明の前記一覧表示制御部は、前記配膳エラー検出部が配膳に過不足がないと判定した生徒を、他の生徒と異ならせて前記教室モニターに表示させることを特徴としてもよい。
【0019】
本発明の前記喫食予定登録部は、主食、副食、補助食、又は飲料の区別を示す前記提供単位の各々に対して喫食の可不可を前記喫食予定情報に登録し、前記配膳表示制御部は、生徒が喫食可である前記提供単位又は喫食不可である前記提供単位を、前記提供単位ごとに異なる符号を用いて前記配膳台モニターに表示することを特徴としてもよい。
【0020】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る喫食管理装置は、保護者端末装置への入力操作に基づいて、生徒のアレルギー食材を生徒別アレルギー情報に登録するアレルギー情報登録部と、給食の提供単位と前記提供単位に含まれる食材とを登録する献立登録部と、所定の期間に提供される給食の提供単位に前記アレルギー食材が存在する生徒の保護者が有する前記保護者端末装置に喫食予定を問い合わせ、前記提供単位ごとに喫食の可不可を示す情報を取得し、喫食予定情報として登録する喫食予定登録部と、教室を指定した教師端末装置からの要求に応じて、前記教室に含まれる生徒の前記喫食予定情報を送信する表示要求受付部と、を備えることを特徴とする。
【0021】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る配膳チェック端末装置は、生徒を識別する生徒情報を読み取る生徒情報取得部と、生徒に配布される食器の各々が有する記録媒体から食器の種別を示す食器情報を取得する食器情報取得部と、前記生徒の所定期間の喫食予定情報を取得する喫食予定取得部と、前記食器情報取得部が取得した前記食器の種別と、前記喫食予定情報とに基づいて、前記生徒情報取得部により生徒情報が取得された生徒が喫食を予定している提供単位の配膳に過不足があるか否かを判定する配膳エラー検出部と、を備えることを特徴とする。
【0022】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るプログラムは、喫食管理装置に喫食管理方法を実行させるプログラムであって、保護者端末装置への入力操作に基づいて、生徒のアレルギー食材を生徒別アレルギー情報に登録するアレルギー情報登録手順と、給食の提供単位と前記提供単位に含まれる食材とを登録する献立登録手順と、所定の期間に提供される給食の提供単位に前記アレルギー食材が存在する生徒の保護者が有する前記保護者端末装置に喫食予定を問い合わせ、前記提供単位ごとに喫食の可不可を示す情報を取得し、喫食予定情報として登録する喫食予定登録手順と、教室を指定した教師端末装置からの要求に応じて、前記教室に含まれる生徒の前記喫食予定情報を送信する表示要求受付手順と、を実行させることを特徴とする。
【0023】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るプログラムは、配膳チェック端末装置に配膳チェック方法を実行させるプログラムであって、生徒が有する記録媒体から、生徒を識別する生徒情報を読み取る生徒情報取得手順と、生徒に配布される食器又は容器の各々が有する記録媒体から食器の種別を示す食器情報を取得する食器情報取得手順と、前記生徒の所定期間の喫食予定情報を取得する喫食予定取得手順と、前記食器情報取得手順で取得された前記食器の種別と、前記喫食予定情報とに基づいて、前記生徒情報取得手順で生徒情報が取得された生徒が喫食を予定している提供単位の配膳に過不足があるか否かを判定する配膳エラー検出手順と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、配膳時に生徒が喫食を回避したいメニューが提供されることを防ぐ技術を提供することができる。
【0025】
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】申請支援システムの概要の一例を示す図である。
図2】喫食管理システムの機能ブロック図の一例である。
図3】生徒別アレルギー情報のデータ構造の一例を示す図である。
図4】献立アレルゲン情報のデータ構造の一例を示す図である。
図5】喫食予定情報のデータ構造の一例を示す図である。
図6】喫食管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図7】アレルギー情報登録処理の一例を示すフローチャートである。
図8】献立情報登録処理の一例を示すフローチャートである。
図9】喫食予定登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図10】喫食一覧表示処理の一例を示すフローチャートである。
図11】配膳チェック処理の一例を示すフローチャートである。
図12】配膳管理処理の一例を示すフローチャートである。
図13】アレルギー情報登録画面の一例を示す図である。
図14】献立登録画面の一例を示す図である。
図15】喫食登録画面の一例を示す図である。
図16】アレルギー有無の判定処理の一例を示すイメージ図である。
図17】喫食一覧画面の一例を示す図である。
図18】生徒毎配膳予定画面の画面遷移の一例を示す図である。
図19】エラー出力の一例を示す図(その1)である。
図20】エラー出力の一例を示す図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面に基づいて本発明の概要を説明する。図1は、喫食管理システム1の概要の一例を示す図である。喫食管理システム1は、喫食管理装置10と、保護者端末装置20と、給食センター端末装置30と、教師端末装置40と、教室モニター460と、配膳台モニター560と、生徒情報読取装置570と、食器情報読取装置580と、を有する。
【0028】
喫食管理装置10は、例えば喫食管理サービスを提供する事業者により管理される装置である。保護者端末装置20は、生徒Bの保護者Aが有する装置である。給食センター端末装置30は、給食を提供する給食センターが有する装置であって、学校内に設置されてもよいし、学校外の給食提供事業者の事業所に設定されてもよい。
【0029】
教師端末装置40は、教師が有する装置である。教室モニター460は、教室に設置される表示装置であって、教師端末装置40と接続され、教師端末装置40からの表示指示に応じて情報を表示する。配膳台モニター560は、配膳台の近傍に配置される装置であって、図示しない配膳チェック端末装置50からの表示指示に応じて情報を表示する。生徒情報読取装置570及び食器情報読取装置580は、配膳台の近傍に設置され、配膳チェック端末装置50に接続される。配膳チェック端末装置50は、例えば教室内に設置され、タッチパネルにより構成される配膳台モニター560に対する入力操作に応じて処理を実行するが、教室外に設置されてもよい。即ち、喫食管理システム1が有する装置のうち、少なくとも教師端末装置40と、教室モニター460と、配膳台モニター560と、生徒情報読取装置570と、食器情報読取装置580は、教室内に設置される。
【0030】
図1に示す例において、保護者端末装置20はネットワークNを介して喫食管理装置10に接続される。また、喫食管理装置10と、給食センター端末装置30と、教師端末装置40と、配膳チェック端末装置50は、例えば学校や教育委員会等の閉じた環境においてのみ接続が可能な内部ネットワークにより互いに接続される。しかしながら、各装置の接続状況については、図1に示す例に限定されない。各装置がネットワークNを介して互いに通信可能に接続されてもよい。
【0031】
保護者端末装置20は、生徒Bがアレルギー症状を引き起こす食材の入力操作を受け付けると、入力された情報を喫食管理装置10に送信する。給食センター端末装置30は、献立が決定すると、給食の提供日と献立の入力操作を受け付ける。入力された情報は、喫食管理装置10に送信される。喫食管理装置10は、所定の期間に提供される献立を保護者端末装置20に送信する。保護者端末装置20は、喫食管理装置10から送信された各献立について、喫食の可不可の入力操作を受け付け、喫食予定の登録要求を喫食管理装置10に送信する。
【0032】
給食の提供当日、教師端末装置40は、喫食管理装置10からクラスの生徒Bたちの喫食予定を取得する。教師端末装置40は、教室(即ちクラス)に含まれる複数の生徒Bごとに、各提供単位における給食の喫食の可不可を示す情報を、教室モニター460に表示させる。
【0033】
以下に示す例では、1食分の給食に複数の提供単位が含まれる。本実施形態において、各提供単位は、主食、副食、補助食、飲料の区別を示しており、提供単位ごとに異なる色の食器又は容器で提供される。なお、給食に含まれる提供単位は、主食、副食、補助食、飲料の区別に限定されない。例えば、1つの主食が複数の提供単位に分割されていてもよいし、副食と補助食とで1つの提供単位を構成してもよい。
【0034】
配膳時に、生徒Bが生徒情報読取装置570にICカードXを読み取らせる。なお、生徒Bが読み取らせる記憶媒体はICカードに限定されない。例えば、生徒Bに配布される印刷物に記載された二次元コードを読み取らせてもよい。ICカードXには、生徒Bを特定する生徒IDが格納されている。配膳チェック端末装置50は、ICカードXを読み取った生徒Bを特定し、当該生徒Bの喫食可不可を示す情報を、提供単位ごとに配膳台モニター560に表示させる。
【0035】
生徒Bは、ICカードXを生徒情報読取装置570に提示した後、食器をトレーに載せて歩を進め、食器を食器情報読取装置580に読み取らせる。食器情報読取装置580は、食器が有するICチップYを読み取り、ICチップYに格納された食器情報を取得する。なお、食器が有する記憶媒体はICチップに限定されない。また、食器は内部にまだ給食が盛られていなくてもよいし、すでに給食が盛られていてもよい。なお、食器の色は、配膳台モニター560に表示される、喫食の可不可を示す符号と対応させることができる。
【0036】
配膳チェック端末装置50は、生徒情報を読み取った生徒Bの喫食予定と、食器情報読取装置580に読み取らせた食器情報に含まれる食器の種別とを比較し、過不足があるか否かを判定する。過不足がある場合、配膳チェック端末装置50は、配膳台モニター560にエラー画面を表示させる。
【0037】
図2は、喫食管理システム1の機能ブロック図の一例である。喫食管理装置10は、例えばサーバーコンピューター、又はPC(Personal Computer)等の情報処理装置である。喫食管理装置10は、処理部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、通信部150と、を備える。処理部110は、喫食管理装置10の全体を統括的に制御する。記憶部120は、処理部110による処理に必要な情報を記憶する。入力部130は、後述する入力IF(Interface)14を介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部140は、後述する出力IF15を介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部150は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0038】
処理部110は、献立登録部111と、アレルギー情報登録部112と、喫食予定登録部113と、配膳管理部114と、表示要求受付部115と、を備える。献立登録部111は、給食センター端末装置30からの献立アレルゲン情報登録要求に応じて、給食を構成する各提供単位のメニューと、当該メニューに含まれる食材とを後述の献立アレルゲン情報122に登録する。アレルギー情報登録部112は、保護者端末装置20への保護者Aの入力操作に基づいて、生徒Bのアレルギー食材を後述の生徒別アレルギー情報121に登録する。
【0039】
なお、以下に示す例において、本実施形態における喫食管理システム1は、生徒Bのアレルギー食材を喫食管理装置10に登録する。しかしながら、喫食管理システム1は、保護者Aが生徒Bに喫食させることを回避したい食材を登録するものであればよい。即ち、喫食を回避したい要因は、アレルギー反応を引き起こす場合に限定されない。
【0040】
喫食予定登録部113は、所定の期間に提供される給食のメニューにアレルギー食材が存在する生徒Bの保護者Aが有する保護者端末装置20に、喫食予定を問い合わせる。喫食予定登録部113は、問い合わせの結果、学校が生徒Bに提供する給食に含まれる複数の提供単位の各々に対し、喫食の可不可を示す情報が関連付けられた喫食予定登録要求を取得し、後述の喫食予定情報123に登録する。例えば喫食予定登録部113は、主食、副食、補助食、飲料の各々に対して喫食の可不可を登録する。
【0041】
配膳管理部114は、配膳チェック端末装置50から、各生徒Bへの配膳終了を示す情報を生徒Bごとに取得すると、教師端末装置40に送信する。表示要求受付部115は、教室を指定した教師端末装置40からの喫食予定要求に応じて、教室に含まれる生徒Bの喫食予定情報123を送信する。また、表示要求受付部115は、生徒IDを指定した配膳チェック端末装置50からの喫食予定要求に応じて、当該生徒Bの喫食予定情報123を送信する。
【0042】
記憶部120は、生徒別アレルギー情報121と、献立アレルゲン情報122と、喫食予定情報123とを記憶する。生徒別アレルギー情報121は、生徒Bにアレルギー症状を引き起こす食材が登録された情報である。なお、本実施形態では、生徒Bが喫食することのできない食材、又は喫食を回避したい食材が登録されていればよい。
【0043】
献立アレルゲン情報122は、提供される給食の提供単位ごとに、アレルゲンとなる可能性のある食材が登録された情報である。喫食予定情報123は、給食の提供日と、生徒Bが喫食を予定している提供単位とが登録された情報である。
【0044】
保護者端末装置20は、例えばPC、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置である。保護者端末装置20は、処理部210と、入力部230と、出力部240と、通信部250とを備える。処理部210は、保護者端末装置20の全体を統括的に制御する。入力部230は、入力IFを介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部240は、出力IFを介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部250は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0045】
処理部210は、アレルギー登録要求部211と、喫食予定登録要求部212と、を備える。アレルギー登録要求部211は、保護者Aからの入力操作に応じて、生徒Bにアレルギー反応を引き起こす食材を含むアレルギー情報登録要求を喫食管理装置10に送信する。喫食予定登録要求部212は、喫食管理装置10から喫食予定の問い合わせを受け付けると、給食を提供する日ごとに、複数の提供単位と、当該提供単位の食材に生徒Bがアレルギーを有するか否かを表示させ、保護者Aによる喫食の可不可の入力操作を提供単位ごとに受け付ける。喫食予定登録要求部212は、保護者Aからの入力操作に応じて、喫食管理装置10に喫食予定登録要求を送信する。
【0046】
給食センター端末装置30は、給食センターの担当者からの入力操作を受け付ける装置であって、例えばPC、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置である。給食センター端末装置30は、処理部310と、入力部330と、出力部340と、通信部350とを備える。処理部310は、給食センター端末装置30の全体を統括的に制御する。入力部330は、入力IFを介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部340は、出力IFを介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部350は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0047】
処理部310は、献立登録要求部311を備える。献立登録要求部311は、担当者からの入力操作に応じて、献立アレルゲン情報登録要求を喫食管理装置10に送信する。なお、献立アレルゲン情報登録要求には、所定期間に提供される給食の提供単位ごとに、アレルゲンとなりうる食材が列挙されている。
【0048】
教師端末装置40は、例えばPC、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置であって、処理部410と、入力部430と、出力部440と、通信部450とを備える。処理部410は、給食センター端末装置30の全体を統括的に制御する。入力部430は、入力IFを介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部440は、出力IFを介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部450は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0049】
処理部410は、一覧表示制御部411を備える。一覧表示制御部411は、一覧を表示する学年及びクラスを指定する入力操作を受け付けると、喫食管理装置10に対し、入力された学年及びクラスを特定した喫食予定要求を示す情報を送信する。一覧表示制御部411は、喫食予定要求の応答として受信した喫食予定情報を用いて、喫食一覧画面を教室モニターに表示させる。喫食一覧画面には、喫食不可の提供単位を有する生徒Bの氏名に、各提供単位の喫食の可不可を示す情報が関連付けられている。
【0050】
教師端末装置40の出力部440は、教室モニター460に情報を表示させる。教室モニター460は、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置である。教室モニター460は、入力操作を受け付けるタッチパネルディスプレイであってもよい。
【0051】
配膳チェック端末装置50は、例えばPC、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置であって、処理部510と、入力部530と、出力部540と、通信部550とを備える。なお、配膳チェック端末装置50は、喫食管理装置10又は教師端末装置40と一体であってもよい。
【0052】
処理部510は、給食センター端末装置30の全体を統括的に制御する。入力部530は、入力IFを介して接続された各入力装置から、情報の入力を受け付ける。出力部540は、出力IFを介して接続された出力装置を介して、情報の出力を行う。通信部550は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0053】
処理部510は、生徒情報取得部511と、食器情報取得部512と、喫食予定取得部513と、配膳エラー検出部514と、配膳表示制御部515と、を備える。生徒情報取得部511は、ICカードXに含まれる、生徒Bを識別する生徒情報を、生徒情報読取装置570に読み取らせる。食器情報取得部512は、生徒Bに配布される食器の種別を示す食器情報を、食器情報読取装置580に読み取らせる。なお、食器には牛乳のパッケージなどの容器が含まれる。
【0054】
喫食予定取得部513は、生徒Bの所定期間の喫食予定情報を取得する。配膳エラー検出部514は、生徒Bに配布された食器と喫食予定とに過不足が生じた場合に、配膳エラーを示す情報を配膳台モニター560に表示させる。配膳エラー検出部514は、喫食予定でない提供単位の食器が生徒Bに配布された場合、又は喫食予定である提供単位の食器が生徒Bに配布されていない場合に、配膳エラーがあるものとして、配膳台モニター560にエラーが検出されたことを示す情報を表示させる。
【0055】
配膳表示制御部515は、生徒情報取得部511により生徒IDを読み取られた生徒Bの喫食可否を、配膳台モニター560に表示させる。配膳表示制御部515は、過不足がある提供単位を特定する情報を、配膳台モニター560に表示させる。
【0056】
配膳チェック端末装置50の入力部530は、生徒情報読取装置570と、食器情報読取装置580と接続される。生徒情報読取装置570は、生徒Bが有するICカードXから情報を読み取る装置である。ICカードXには、生徒Bを特定する生徒IDが生徒情報として格納されている。食器情報読取装置580は、食器に付属するICチップYから食器情報を読み取る装置である。食器情報には、食器の種別を特定する情報が含まれる。食器の種別は、給食の提供単位を示す情報と対応している。ICカードX及びICチップYの種類は限定されず、一般的なチップやタグを用いることができる。
【0057】
配膳チェック端末装置50の出力部540は、配膳台モニター560と接続される。配膳台モニター560は、入力操作を受け付けるタッチパネル装置である。
【0058】
図3は、生徒別アレルギー情報121のデータ構造の一例を示す図である。生徒別アレルギー情報121は、生徒Bを示す情報ごとに、生徒Bにアレルギー症状を引き起こす食材が登録された情報である。生徒別アレルギー情報121は、保護者端末装置20からのアレルギー情報登録要求に応じて生成される。
【0059】
図4は、献立アレルゲン情報122のデータ構造の一例を示す図である。献立アレルゲン情報122は、給食が提供される日付と、提供単位を特定する情報と、当該提供単位のメニューに含まれる食材と、が関連付けて登録された情報である。
【0060】
図5は、喫食予定情報123のデータ構造の一例を示す図である。喫食予定情報123は、生徒Bが属する学年と、クラスと、氏名と、の組み合わせごとに、給食の提供日と、各提供単位の喫食可不可を示す情報と、が関連付けられた情報である。なお、以下において、学年とクラスとの組み合わせを、「教室」の語を用いて説明することがある。本図に示す喫食予定情報123のうち、最上位のレコードは、「1年1組」に所属する「やまだ はなこ」が、「6月1日」に提供される給食のうち、「主食」、「補助食」、及び「飲料」の喫食が可能であり、「副食」が喫食不可であることを示している。
【0061】
図6は、喫食管理装置10のハードウェア構成例を示す図である。喫食管理装置10は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、入力IF14と、出力IF15と、通信IF16とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。
【0062】
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の演算装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。喫食管理装置10では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。処理部110を構成する各処理部は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
【0063】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディア及び記憶メディア駆動装置等である。
【0064】
入力IF14は、例えば、メカニカルキーやタッチパネル等の入力装置に接続され、当該入力装置からの操作信号を受け付けるためのインターフェイスである。出力IF15は、喫食管理装置10に内蔵又は接続された出力装置に対して情報を出力するためのインターフェイスである。通信IF16は、喫食管理装置10をネットワークN及びバスに接続するためのインターフェイスであって、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信デバイスが接続される。通信部150は、通信IF16によりその機能が実現される。なお、喫食管理装置10は、図示しない記憶媒体駆動装置を有し、可搬性のメディアから情報を入出力してもよい。
【0065】
保護者端末装置20、給食センター端末装置30、教師端末装置40、及び配膳チェック端末装置50のハードウェア構成は、喫食管理装置10と同様であるため、説明を省略する。
【0066】
図7は、アレルギー情報登録処理の一例を示すフローチャートである。例えば、本フローチャートの処理の開始前に、喫食管理装置10がアレルギー情報登録処理に使用するウェブページのURLを含む二次元コードが、学校から保護者Aに提供される。本フローチャートの処理は、保護者端末装置20が入力部230を介して二次元コードを読み取り、URLを用いて喫食管理装置10にアレルギー情報登録画面を要求すると開始される。
【0067】
まず、アレルギー登録要求部211は、アレルギー情報登録画面261を表示し、入力を受け付ける(ステップS11)。
【0068】
図13は、アレルギー情報登録画面261の一例を示す図である。例えば、アレルギー情報登録画面261は、生徒Bの氏名とともに、食材のリストが選択可能に表示される。アレルギー情報登録画面261は、生徒Bの喫食を回避したい食材の選択を受け付ける。
【0069】
説明を図7に戻す。次に、アレルギー登録要求部211は、入力された情報を喫食管理装置10に送信する(ステップS12)。具体的には、アレルギー登録要求部211は、生徒Bを特定する生徒IDと、アレルギー情報登録画面261で選択された食材を特定する情報とを含むアレルギー情報登録要求を示す情報を、喫食管理装置10に送信する。その後、アレルギー登録要求部211は、本フローチャートの処理を終了する。
【0070】
なお、喫食管理装置10のアレルギー情報登録部112は、アレルギー情報登録要求を示す情報を受信すると、受信した情報を用いて生徒別アレルギー情報121を生成する。
【0071】
図8は、献立情報登録処理の一例を示すフローチャートである。例えば、本フローチャートの処理の開始前に、喫食管理装置10が献立情報登録処理に使用するウェブページのURLを含む二次元コードが、学校から給食センターの担当者に提供される。本フローチャートの処理は、給食センター端末装置30が入力部330を介して二次元コードを読み取り、URLを用いて喫食管理装置10に献立登録画面を要求すると開始される。
【0072】
まず、献立登録要求部311は、献立登録画面361を表示し、入力を受け付ける(ステップS21)。
【0073】
図14は、献立登録画面361の一例を示す図である。献立登録画面361は、給食を提供する日付に対し、当該日に提供される給食の提供単位におけるメニューと、メニューに含まれる食材候補とが入力可能に表示される画面である。給食センターの担当者は、給食センター端末装置30に対し、提供単位に対応するメニューと、当該メニューに含まれる食材とを入力する。
【0074】
説明を図8に戻す。次に、献立登録要求部311は、入力された情報を喫食管理装置10に送信する(ステップS22)。具体的には、献立登録要求部311は、日付と、提供単位ごとのメニューと、食材との組み合わせを含む献立登録要求を示す情報を、喫食管理装置10に送信する。その後、献立登録要求部311は、本フローチャートの処理を終了する。
【0075】
なお、喫食管理装置10の献立登録部111は、献立登録要求を示す情報を受信すると、受信した情報を用いて献立アレルゲン情報122を生成する。
【0076】
図9は、喫食予定登録処理の一例を示すシーケンス図である。本シーケンス図の処理の開始前に、例えば保護者Aのメールアドレスが喫食管理装置10に登録される。喫食管理装置10の喫食予定登録部113は、例えば献立登録部111が献立アレルゲン情報122を生成すると、保護者Aのメールアドレスに対し、喫食予定登録画面にアクセスするためのURLを記載した電子メールを送信する。保護者端末装置20において、受信した電子メールに記載されたアドレスにアクセスし、図示しない生徒情報入力画面が表示されると、本シーケンス図の処理が開始される。
【0077】
まず、保護者端末装置20の喫食予定登録要求部212は、生徒情報入力画面に対し、学年・クラス・氏名の入力を受け付ける(ステップS31)。喫食予定登録要求部212は、入力された情報を喫食管理装置10に送信する。
【0078】
次に、喫食管理装置10の喫食予定登録部113は、献立アレルゲン情報122を参照し、所定の期間のアレルギーの有無を判定する(ステップS32)。具体的には、喫食予定登録部113は、所定期間に提供される給食の献立アレルゲン情報122を、処理対象として選択する。喫食予定登録部113は、ステップS31で入力を受け付けた生徒Bの氏名を用いて生徒別アレルギー情報121を特定し、処理対象の献立アレルゲン情報122と突合することで、所定の期間における当該生徒Bのアレルギーの有無を、提供単位ごとに判定する。
【0079】
図16は、アレルギー有無の判定処理の一例を示すイメージ図である。本図に示す例では、まず、「(1)主食(パン)」の提供単位について、献立には「小麦」の食材が含まれる一方、該当の生徒Bの生徒別アレルギー情報121には、アレルギー症状を引き起こす食材として、「小麦」が登録されていない。喫食予定登録部113は、「主食」の提供単位について、生徒別アレルギー情報121と、献立アレルゲン情報122との論理積を求め、アレルギーなしと判定する。
【0080】
次に、「(2)副食(かに玉)」の提供単位について、献立には「かに」の食材が含まれる一方、該当の生徒Bの生徒別アレルギー情報121には、アレルギー症状を引き起こす食材として、「かに」が登録されている。喫食予定登録部113は、「副食」の提供単位について、生徒別アレルギー情報121と、献立アレルゲン情報122との論理積を求め、アレルギーを引き起こすため喫食不可と判定する
【0081】
同様に、喫食予定登録部113は、「(3)補助食(プリン)」及び「(4)飲料(牛乳)」の各々の提供単位について、生徒別アレルギー情報121と、献立アレルゲン情報122との論理積を求め、アレルギーなしと判定する。その結果、喫食予定登録部113は、当該日の給食について、「副食」のみ喫食不可であり、他の提供単位は喫食可と判定する。
【0082】
説明を図9に戻す。次に、喫食管理装置10の喫食予定登録部113は、アレルギーがある場合に、該当期間の喫食予定を問い合わせる(ステップS33)。具体的には、喫食予定登録部113は、ステップS32における判定処理の結果、処理対象の献立アレルゲン情報122のうち、アレルギー反応を引き起こす提供単位が存在すると判定する場合に、保護者端末装置20に対し、該当期間の献立アレルゲン情報122を送信し、喫食予定を問い合わせる。
【0083】
なお、喫食予定登録部113は、もし処理対象の献立アレルゲン情報122に、アレルギー反応を引き起こす提供単位が存在しないと判定する場合、本シーケンス図の処理を終了する。付言すれば、喫食予定登録部113は、アレルギー反応を引き起こす提供単位が存在しないことを示す情報を保護者端末装置20に送信してもよい。その場合、保護者端末装置20の喫食予定登録要求部212は、アレルギー反応を引き起こす提供単位が存在しないことを示す情報を表示し、本シーケンス図の処理を終了する。
【0084】
又は、喫食予定登録部113は、該当期間の献立アレルゲン情報122を保護者端末装置20に送信してもよい。その場合、保護者端末装置20の喫食予定登録要求部212は、該当期間の給食の献立を表示し、本シーケンス図の処理を終了する。保護者端末装置20には、該当期間に生徒Bに提供される給食の一覧が表示され、保護者Aは給食の一覧を視認可能である。一方、表示される画面は、後述の喫食登録画面262と異なり、アレルギーに関する入力操作を受け付ける画面ではない。
【0085】
次に、保護者端末装置20の喫食予定登録要求部212は、該当期間の喫食登録画面262を表示し、喫食予定の入力操作を受け付ける(ステップS34)。
【0086】
図15は、喫食登録画面262の一例を示す図である。喫食予定画面は、所定期間に含まれる日付と、当該日に提供される提供単位ごとのメニューと、提供単位ごとに喫食の可不可の選択を受け付ける領域と、を含む。喫食予定登録要求部212は、喫食管理装置10から受信した喫食予定を参照し、喫食可である提供単位は「喫食可」と表示し、喫食不可である提供単位は「喫食不可」と表示する。
【0087】
なお、「喫食可」の表示と、「喫食不可」の表示は、保護者Aの入力操作による変更が可能である。即ち、喫食予定登録要求部212は、入力操作に応じて、喫食管理装置10から「喫食不可」と判定された提供単位を「喫食可」に変更することができる。同様に、喫食予定登録要求部212は、入力操作に応じて、「喫食可」と判定された提供単位を「喫食不可」に変更することができる。
【0088】
また、喫食予定登録要求部212は、「喫食不可」である提供単位について、メニューに含まれる、アレルギー反応を引き起こす食材を表示する。即ち、喫食登録画面262を参照する保護者Aは、メニューがなぜ「喫食不可」であると判断されたのかを知ることができる。
【0089】
本画面によれば、喫食登録画面262において、喫食可とするか、不可とするかを保護者Aが選択することができる。例えば、アレルギー反応を有する食材を含む提供単位に係るメニューであっても、反応が軽度であり、医師から徐々に制限を解除するよう指導があった場合等に、提供単位ごとに容易に喫食可不可を選択することができ、利便性が高い。また、喫食可と判定された提供単位のメニューであっても、アレルギー以外の要因により喫食を回避したい場合等に、容易に喫食不可に変更することができる。
【0090】
説明を図9に戻す。次に、保護者端末装置20の喫食予定登録要求部212は、登録ボタンの選択を受け付け、入力内容を喫食管理装置10に送信する(ステップS35)。具体的には、喫食予定登録要求部212は、処理対象である所定期間の献立に対し、提供単位ごとに喫食可不可を示す情報を関連付けた喫食予定登録要求を示す情報を生成し、喫食管理装置10に送信する。
【0091】
次に、喫食管理装置10の喫食予定登録部113は、喫食予定情報123を生成する(ステップS36)。喫食予定登録部113は、喫食予定登録要求に含まれる情報を用いて、該当する生徒Bの所定期間の喫食予定情報123を生成する。その後、保護者端末装置20及び喫食管理装置10は、本シーケンス図の処理を終了する。
【0092】
なお、喫食管理装置10の喫食予定登録部113は、例えば保護者端末装置20に電子メールを送信してから所定期間経過しても喫食予定登録要求を受信しない場合、又は喫食予定の問い合わせを送信してから所定期間経過しても喫食予定登録要求を受信しない場合、喫食予定の登録を促す情報を保護者端末装置20に送信してもよい。
【0093】
図10は、喫食一覧表示処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、教師端末装置40において実行される。
【0094】
まず、一覧表示制御部411は、学年・クラスを指定した喫食一覧画面の表示指示の入力操作を受け付ける(ステップS41)。一覧表示制御部411は、図示しない教室指定画面に対し、喫食一覧画面を表示する学年とクラスを指定する入力操作を受け付ける。一覧表示制御部411は、入力された学年とクラスを含む喫食予定要求を示す情報を生成し、喫食管理装置10に送信する。
【0095】
なお、喫食管理装置10の表示要求受付部115は、喫食予定要求に含まれる情報を用いて喫食予定情報123を参照し、喫食予定要求の受信日当日のレコードであって、該当する教室に在籍する生徒Bのレコードを抽出する。なお、表示要求受付部115は、当日に喫食不可の提供単位を有さない生徒Bのレコードは抽出しなくてもよい。表示要求受付部115は、抽出したレコードを用いて当日の喫食予定情報を生成し、教師端末装置40に送信する。
【0096】
次に、一覧表示制御部411は、喫食管理装置10から、当日の喫食予定情報123を受信する(ステップS42)。なお、一例として、一覧表示制御部411が受信した喫食予定情報には、当日の給食に喫食不可の提供単位を有する1又は複数の生徒Bと、当該生徒Bが喫食不可である提供単位を示す情報とが関連付けられている。
【0097】
次に、一覧表示制御部411は、当日に喫食不可の提供単位を有する生徒Bを一覧に表示した喫食一覧画面461を、教師端末装置40及び教室モニター460に表示する(ステップS43)。
【0098】
図17は、喫食一覧画面461の一例を示す図である。喫食一覧画面461は、生徒Bの氏名と、提供単位の喫食の可不可を示す情報とを関連付けて表示する画面である。例えば喫食一覧画面461には、生徒Bが喫食可である提供単位、又は喫食不可である提供単位を、提供単位ごとに異なる符号を用いて表示する。図17に示す喫食一覧画面461には、喫食可である提供単位が、提供単位ごとに異なる色で表示されている。これにより、文字の読めない生徒Bであっても、どの提供単位が喫食可又は喫食不可であるかを認識することができる。
【0099】
なお、喫食一覧画面461は、教師端末装置40の有する図示しないモニターにも表示される。付言すれば、喫食一覧画面461に表示される生徒Bの人数に上限を設けてもよい。当日に喫食不可の提供単位を有する生徒Bの数が上限を超える場合、該当の生徒Bの全員を表示するために、喫食一覧画面461に表示される生徒Bが定期的に切り替わってもよい。
【0100】
説明を図10に戻す。次に、一覧表示制御部411は、喫食管理装置10から、生徒Bの配膳終了を示す情報を取得したか否かを判定する(ステップS44)。一覧表示制御部411は、生徒Bを特定した配膳終了を示す情報を、喫食管理装置10から受信したか否かを判定する。一覧表示制御部411は、生徒Bの配膳終了を示す情報を受信しないと判定する場合(ステップS44で「NO」の場合)、ステップS44の処理を繰り返す。
【0101】
一覧表示制御部411は、生徒Bの配膳終了を示す情報を受信したと判定する場合(ステップS44で「YES」の場合)、該当の生徒Bの表示を他の表示と異ならせる(ステップS45)。具体的には、一覧表示制御部411は、喫食一覧画面461に含まれる生徒Bのうち、ステップS44で受信したと判定した生徒Bの表示を、他の生徒Bの表示と異ならせて教室モニター460及び教師端末装置40のモニターに表示させる。例えば一覧表示制御部411は、配膳が終了した生徒Bの氏名の部分に網掛け表示を行う。なお、一覧表示制御部411は、配膳が終了した生徒Bを示す情報を喫食一覧画面461から削除してもよい。
【0102】
次に、一覧表示制御部411は、クラス全員の配膳が終了したことを示す情報を取得したか否かを判定する(ステップS46)。一覧表示制御部411は、クラス全員の配膳が終了したことを示す情報を、喫食管理装置10から取得していないと判定する場合(ステップS46で「NO」の場合)、処理をステップS44に移行する。
【0103】
一覧表示制御部411は、クラス全員の配膳が終了したことを示す情報を取得したと判定する場合(ステップS46で「YES」の場合)、教室モニター460及び教師端末装置40のモニターへの喫食一覧画面461の表示を終了する(ステップS47)。その後、処理部410は本フローチャートの処理を終了する。
【0104】
図11は、配膳チェック処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、配膳チェック端末装置50において実行される。本処理の開始前に、配膳台モニター560には、チェック開始の入力操作を受け付ける画面が表示されている。
【0105】
まず、配膳表示制御部515は、チェック開始の入力操作を受け付ける(ステップS51)。
【0106】
図18は、生徒毎配膳予定画面561の画面遷移の一例を示す図である。図18の最上段に示すように、まず、生徒毎配膳予定画面561には、チェック開始の入力操作を受け付ける、「チェック起動」ボタンが表示される。「チェック起動」ボタンが選択されると、図18の中段のスタンバイ画面に表示が遷移する。
【0107】
説明を図11に戻す。次に、生徒情報取得部511は、生徒情報読取装置570を用いて生徒IDを取得する(ステップS52)。具体的には、生徒情報取得部511は、生徒情報読取装置570に提示された生徒BのICカードXから、生徒情報読取装置570により読み取られた生徒IDを取得する。
【0108】
次に、喫食予定取得部513は、喫食管理装置10に生徒Bの当日の喫食予定を要求する(ステップS53)。具体的には、喫食予定取得部513は、ステップS52で取得した生徒IDを含む、喫食予定要求情報を生成し、喫食管理装置10に送信する。なお、喫食管理装置10の表示要求受付部115は、喫食予定要求情報を受信すると、喫食予定情報123を参照し、喫食予定要求情報に含まれる生徒IDを含むレコードであって、喫食予定要求情報を受信した日付を含むレコードを抽出する。表示要求受付部115は、抽出したレコードを含む喫食予定情報123を配膳チェック端末装置50に送信する。
【0109】
なお、喫食管理装置10の表示要求受付部115は、該当の生徒が当日に喫食不可の提供単位を有さない場合、喫食不可の提供単位がないことを示す情報を配膳チェック端末装置50に送信する。
【0110】
次に、配膳表示制御部515は、生徒Bの当日の喫食予定を表示する(ステップS54)。具体的には、配膳表示制御部515は、ステップS53で要求した結果受信した喫食予定情報123を用いて、ステップS52で生徒IDを取得した生徒Bの喫食の可不可を示す情報を、提供単位ごとに生徒毎配膳予定画面561に表示する。なお、該当の生徒が喫食不可の提供単位を有さない場合、配膳表示制御部515は、喫食不可の提供単位がないことを示す情報を、配膳台モニター560に表示させる。
【0111】
図18の最下段は、本ステップで表示される生徒毎配膳予定画面561の一例を示している。生徒毎配膳予定画面561には、例えば本図に示すように、喫食可能な提供単位に対し、提供単位ごとに色の異なる符号が表示される。なお、生徒毎配膳予定画面561には、喫食不可の提供単位に対して符号が表示されてもよい。
【0112】
説明を図11に戻す。次に、食器情報取得部512は、食器情報を取得したか否かを判定する(ステップS55)。生徒Bに食器が配布されると、食器情報取得部512は、食器情報読取装置580により読み取られたICチップYに含まれる食器情報を取得し、食器の種別を取得する。食器情報取得部512は、食器情報を取得していないと判定する場合(ステップS55で「NO」の場合)、食器情報を取得するまで本処理を繰り返す。
【0113】
食器情報取得部512が、食器情報を取得したと判定する場合(ステップS55で「YES」の場合)、配膳エラー判定部は、当日の喫食予定と食器とを照合する(ステップS56)。具体的には、配膳エラー判定部は、ステップS54で取得した喫食予定情報と、ステップS55で検出した食器の種別とを照合する。
【0114】
次に、配膳エラー判定部は、生徒Bが喫食を予定している提供単位の給食の配膳に過不足があるか否かを判定する(ステップS57)。具体的には、配膳エラー判定部は、ステップS54で取得した喫食予定情報において、喫食可である提供単位であるにも関わらず、ステップS55において、対応する食器が読み取られていない場合に、不足があると判定する。また、配膳エラー判定部は、喫食予定において喫食不可である提供単位であるにも関わらず、対応する食器が読み取られている場合に、過剰があると判定する。
【0115】
配膳エラー判定部は、過不足があると判定する場合(ステップS57で「YES」の場合)、エラーを出力する(ステップS58)。
【0116】
図19は、エラー出力の一例を示す図(その1)である。図19は、配膳に過剰がある場合に出力されるエラーの一例を示している。配膳表示制御部515は、配膳エラー検出部514が、配膳に過剰があると判定する場合、生徒毎配膳予定画面561に配膳エラー表示領域562を表示し、過剰であった提供単位を特定する情報を配膳エラー表示領域562に表示する。
【0117】
図20は、エラー出力の一例を示す図(その2)である。図20は、配膳に不足がある場合に出力されるエラーの一例を示している。配膳表示制御部515は、配膳エラー検出部514が、配膳に不足があると判定する場合、生徒毎配膳予定画面561に配膳エラー表示領域562を表示し、不足であった提供単位を特定する情報を配膳エラー表示領域562に表示する。
【0118】
説明を図11に戻す。エラーを出力した後、配膳エラー検出部514は処理をステップS55に移行する。即ち、喫食予定である提供単位と対応する種別の食器が検出されるまで、ステップS55からステップS58までの処理が繰り返される。
【0119】
配膳エラー検出部514は、過不足がないと判定する場合(ステップS57で「NO」の場合)、配膳終了を喫食管理装置10に送信する(ステップS59)。具体的には、配膳エラー検出部514は、ステップS52で取得した生徒IDと、当該生徒Bへの配膳が終了したことを示す情報を、喫食管理装置10に送信する。その後、配膳エラー検出部514は、処理をステップS52に移行する。即ち、ステップS52において、生徒情報取得部511は、他の生徒Bの生徒IDを取得する。
【0120】
なお、本ステップで喫食管理装置10に送信される情報は、図10のステップS44において、喫食管理装置10が配膳終了を示す情報を取得したか否かを判定する際に参照される。
【0121】
付言すれば、図11に示す例では、生徒Bの配膳が終了してから、他の生徒BのICカードXが読み取られる。しかしながら、生徒BのICカードXの読み取りから当該生徒Bへの配膳までの処理は、他の生徒BのICカードXの読み取りから配膳までの処理と並行して行われてもよい。その場合、例えば配膳エラー検出部514は、生徒IDを取得した順にステップS53からステップS59までの処理を実行する。
【0122】
なお、喫食予定取得部513は、生徒情報取得部511が取得した複数の生徒IDに関連する喫食予定情報を、各々配膳チェック端末装置50の図示しない記憶部に記憶させておいてもよい。その場合、配膳エラー検出部514は、ステップS55において、食器に付属したICチップYを検出した場合に、照合を行う生徒Bの選択を受け付けてもよい。配膳エラー検出部514は、選択された生徒Bの喫食予定情報123を記憶部から読み出し、食器の種別との照合を行うことができる。付言すれば、喫食管理システム1は、複数の配膳台モニター560を設置し、配膳前に生徒の喫食可不可を示す画面と、食器の配布後に食器に関するエラーを表示する画面と、を異なる配膳台モニター560に表示してもよい。
【0123】
図12は、配膳管理処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、喫食管理装置10において、教室ごと、即ち学年とクラスの組み合わせごとに実行される。
【0124】
まず、表示要求受付部115は、生徒IDを特定した喫食予定の要求を取得する(ステップS61)。本ステップで配膳管理部114が取得する情報は、図11のステップS53で配膳チェック端末装置50から送信される情報である。
【0125】
次に、表示要求受付部115は、配膳チェック端末装置50に喫食予定を送信する(ステップS62)。具体的には、表示要求受付部115は、喫食予定情報123のレコードのうち、ステップS61で取得した情報で特定されている生徒IDを含み、喫食予定の要求を取得した日を提供日とするレコードを抽出し、配膳チェック端末装置50に送信する。
【0126】
次に、配膳管理部114は、配膳終了を示す情報を取得する(ステップS63)。具体的には、配膳管理部114は、配膳チェック端末装置50から、生徒IDと配膳が終了したことを示す情報とを取得する。本ステップで配膳管理部114が取得する情報は、図11のステップS59で配膳チェック装置から送信される情報である。
【0127】
次に、配膳管理部114は、配膳終了を示す情報と生徒IDとを教師端末装置40に送信する(ステップS64)。なお、本処理で送信される情報は、図10のステップS44において、教師端末装置40により受信される。
【0128】
次に、配膳管理部114は、配膳が終了していない生徒Bが存在するか否かを判定する(ステップS65)。具体的には、配膳管理部114は、喫食予定情報123に含まれるレコードのうち、処理対象の教室に所属し、提供日当日のレコードに含まれる生徒Bのいずれかについて、ステップS63で配膳終了を示す情報を取得していない場合に、配膳が終了していない生徒Bが存在すると判定する。
【0129】
配膳管理部114は、配膳が終了していない生徒Bが存在すると判定する場合(ステップS65で「YES」の場合)、処理をステップS61に移行する。即ち、喫食予定情報123に含まれるレコードのうち、提供日当日に喫食不可の提供単位を有する生徒Bの全員に対する配膳が終了するまで、ステップS61からステップS65までの処理が繰り返される。
【0130】
配膳管理部114は、配膳が終了していない生徒Bが存在しないと判定する場合(ステップS65で「NO」の場合)、即ち、喫食不可の提供単位を有する生徒B全員への配膳が終了した場合、全員の配膳終了を教師端末装置40に送信する(ステップS66)。具体的には、配膳管理部114は、処理対象のクラスを担当する教師の教師端末装置40に対し、全員への配膳が終了したことを示す情報を送信する。なお、本ステップで送信される情報は、図10のステップS46において、教師端末装置40により受信される。その後、配膳管理部114は本フローチャートの処理を終了する。
【0131】
以上、本実施形態では、喫食不可の提供単位を有する生徒Bの一覧が教室に表示されるため、教室に存在する各生徒Bは、教室モニター460を参照することで、提供される給食のうち喫食不可の提供単位が存在する生徒Bと、当該生徒Bが喫食不可である提供単位とを把握することができる。これにより、もし喫食不可の提供単位の給食が生徒Bに配膳されたとしても、該当の生徒B自身が気づく契機となる。また、該当の生徒Bの周囲に位置する他の生徒Bも、近傍の生徒Bが喫食不可の給食を喫食しようとしていることに気づくことができる。従って、喫食不可の提供単位の給食を生徒Bが喫食することを防ぐことができる。
【0132】
また、担任の教師端末装置40にも同様の一覧画面が表示されるため、教師が教師端末装置40を持ち歩いて参照することで、手元で喫食不可の提供単位を有する生徒Bを確認することができ、利便性が向上する。
【0133】
また、本実施形態では、教室モニター460及び教師端末装置40において、配膳が終了した生徒Bを、配膳が終了していない生徒Bと異ならせて表示する。その結果、当日に喫食不可の提供単位を有し、かつICカードXを提示していない生徒Bに配膳が行われた場合、配膳されていない生徒Bとして喫食一覧画面461に表示される。従って、配膳されていない生徒Bとして表示されているにも関わらず、机上に給食が配膳されている状況に気づいた本人又は周囲の生徒Bが、ICカードXの不提示に気づくことができ、喫食不可の給食の誤配膳を防ぐことができる。
【0134】
また、ICカードXを読み取った生徒Bの喫食の可不可を提供単位ごとに配膳台近傍に表示することで、生徒B本人が喫食不可の提供単位を認識できるだけでなく、配膳担当の生徒Bが喫食不可の提供単位を認識することができるため、喫食できない給食が配膳されるのを防ぐことができる。表示の際、提供単位ごとに異なる符号で喫食の可不可を表示することで、文字が読めない生徒Bに対しても、喫食可不可を認識させることができる。
【0135】
また、配膳台モニター560において、喫食可不可を表示する符号の色と、食器の色とが対応していれば、配膳される提供単位に過不足が生じた場合にも、容易に過不足する提供単位を認識することができ、利便性が向上する。
【0136】
以上、喫食管理システム1を用いて学校給食の喫食管理を行う例を説明した。しかしながら、喫食管理システム1は、学校給食以外の喫食管理を行うことも可能である。例えば、病院において患者に病院食を提供する場合や、福祉施設で入居者に給食を提供する場合等においても、効率的に喫食管理を行うことができる。
【0137】
以上、本発明に係る各実施形態及び変形例の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0138】
また、上記の喫食管理装置10、給食センター端末装置30、教師端末装置40、及び配膳チェック端末装置50の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述の通り、上記の喫食管理装置10、給食センター端末装置30、教師端末装置40、及び配膳チェック端末装置50の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0139】
例えば、教師端末装置40又は配膳チェック端末装置50に喫食予定情報123を記憶させてもよい。その場合、教師端末装置40が喫食一覧表示処理を行う際に、図示しない記憶部を参照して喫食一覧画面461を表示することができる。また、配膳チェック端末装置50が配膳チェック処理を行う際に、図示しない記憶部を参照して生徒Bの喫食予定を特定し、エラー判定を行うことができる。付言すれば、喫食管理装置10の各処理部を教師端末装置40に設け、喫食管理装置10と教師端末装置40を一体の端末装置で構成してもよい。同様に、喫食管理装置10の各処理部を配膳チェック端末装置50に設け、喫食管理装置10と配膳チェック端末装置50とを一体の端末装置で構成してもよい。当然ながら、教師端末装置40と配膳チェック端末装置50とを一体の端末装置で構成してもよい。
【符号の説明】
【0140】
1:喫食管理システム、10:喫食管理装置、11:演算装置、12:メモリ、13:外部記憶装置、14:入力IF、15:出力IF、16:通信IF、20:保護者端末装置、30:給食センター端末装置、40:教師端末装置、50:配膳チェック端末装置、110・210・310・410・510:処理部、111:献立登録部、112:アレルギー情報登録部、113:喫食予定登録部、114:配膳管理部、115:表示要求受付部、120:記憶部、121:生徒別アレルギー情報、122:献立アレルゲン情報、123:喫食予定情報、130・230・330・430・530:入力部、140・240・340・440・540:出力部、150・250・350・450・550:通信部、211:アレルギー登録要求部、212:喫食予定登録要求部、261:アレルギー情報登録画面、262:喫食登録画面、311:献立登録要求部、361:献立登録画面、411:一覧表示制御部、460:教室モニター、461:喫食一覧画面、511:生徒情報取得部、512:食器情報取得部、513:喫食予定取得部、514:配膳エラー検出部、515:配膳表示制御部、560:配膳台モニター、561:生徒毎配膳予定画面、562:配膳エラー表示領域、570:生徒情報読取装置、580:食器情報読取装置、A:保護者、B:生徒、N:ネットワーク、X:ICカード、Y:ICチップ
【要約】
【課題】配膳時に生徒が喫食を回避したいメニューが提供されることを防ぐ技術の提供を目的とする。
【解決手段】保護者が有する保護者端末装置と、学校が有する喫食管理装置と、教室に設置される教室モニターと、を用いた喫食管理方法であって、前記保護者端末装置から、前記学校が生徒に提供する給食に含まれる複数の提供単位の各々に対し、喫食の可不可の入力を受け付けると、前記喫食管理装置に喫食予定情報が登録される喫食予定登録手順と、前記喫食予定情報に基づいて、給食の提供当日に、前記教室に含まれる生徒を示す情報に、各提供単位の喫食の可不可を示す情報が関連付けられて前記教室モニターに表示される一覧表示手順と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
図18
図19
図20