(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備えたモジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 25/10 20060101AFI20240125BHJP
H01L 25/11 20060101ALI20240125BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20240125BHJP
H01L 23/14 20060101ALI20240125BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20240125BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20240125BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
H01L25/14 Z
H01L23/14 S
H01L23/12 N
H01L27/04 U
(21)【出願番号】P 2020568215
(86)(22)【出願日】2019-06-05
(86)【国際出願番号】 US2019035633
(87)【国際公開番号】W WO2019236734
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-06-01
(32)【優先日】2018-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507101598
【氏名又は名称】デ,ロシェモント,エル.,ピエール
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デ,ロシェモント,エル.,ピエール
【審査官】庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/038403(WO,A1)
【文献】特表2008-517493(JP,A)
【文献】特表2009-500919(JP,A)
【文献】米国特許第09548278(US,B1)
【文献】特開2004-193614(JP,A)
【文献】特表2013-539601(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0205137(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0092079(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0003781(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/10
H01L 23/14
H01L 23/12
H01L 21/822
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層表面界面内に組み込まれた少なくとも1つの高ピーク帯域幅I/Oチャネルをさらに備える1つまたは複数のハイブリッドコンピューティングモジュールを備えるコンピューティングシステムであって、
前記多層表面界面が、半導体ダイ、半導体キャリア、半導体チップスタック内に組み込まれたインターポーザ回路、または基板もしくは半導体キャリアに取り付けられた半導体ウェハの結合アセンブリを形成するために誘電体または半導体基板に形成され、
前記高ピーク帯域幅I/O
チャネルが、半導体ダイ、前記半導体キャリア、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれたインターポーザ回路上の入力ポートおよび出力ポートとの電気的インターフェースを形成するバイアをさらに備え、
前記多層表面界面が、前記バイア間の信号伝送を電気的に結び付けるデータ信号プレーン内にチャネルリンクを形成する導電性手段、低透磁率/超低損失誘電体、電力プレーンおよび接地プレーンを形成する追加の導電性手段を備え、場合によって信号を送ることができ、能動半導体層および1つまたは複数の制御プレーンを備え、
前記多層表面界面が、前記高ピーク帯域幅I/Oチャネル内に組み込まれた容量性、誘導性、および抵抗性の素子を備える受動回路網フィルタリング回路をさらに備え、
前記受動回路網フィルタリング回路が、フェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体部品をさらに備える、コンピューティングシステム。
【請求項2】
半導体チップキャリアの能動半導体表面内に組み込まれた能動切替え素子、前記半導体チップキャリアに取り付けられた半導体ダイ、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれた半導体が、前記多層表面界面内の信号制御プレーンとの電気的インターフェースを形成し、前記受動回路網フィルタリング回路が、クロックまたはデータ復元回路として機能する、請求項1に記載のハイブリッドコンピューティングモジュール。
【請求項3】
共振ゲートトランジスタが、
半導体チップキャリア、半導体ダイ、または能動半導体インターポーザ回路上に形成された多層界面の能動半導体表面内に組み込まれ、
前記多層表面界面
の信号制御プレーンと電気通信し、
減衰信号を増幅するために前記高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の入力バイアと出力バイアの間に挿入される、
請求項1に記載のハイブリッドコンピューティングモジュール。
【請求項4】
前記共振ゲートトランジスタのゲート電極内に組み込まれたインダクタ、コンデンサ、および抵抗器が、共振周波数での、または所望のスペクトル周波数帯域上の前記減衰信号の最大増幅を調整するために帯域調整素子として機能する、請求項3に記載の共振ゲートトランジスタ。
【請求項5】
前記高ピーク帯域幅I/Oチャネルが、差動対として構成された導電性手段、および双方向増幅段として動作するように前記共振ゲートトランジスタを構成する能動切替え素子をさらに備える、請求項3に記載の高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項6】
前記高ピーク帯域幅I/Oチャネルが、前記多層表面界面のいくつかのデータ信号プレーン全体に分散され、接地壁および接地プレーンを備え、200I/O/mm/層を超える相互接続密度を有する、請求項1に記載のハイブリッドコンピューティングモジュール。
【請求項7】
第1の半導体ダイ上
の出力ポートまたは入力ポートを第2の半導体ダイ上の前記入力ポートまたは出力ポートと電気的に結び付け
るバス回路を形成する多層表面界面内に組み込まれた高ピーク帯域幅I/Oチャネルであって、前記高ピーク帯域幅I/Oチャネルが、
前記第1および第2の半導体ダイ上の前記入力ポートおよび出力ポートと電気通信するバイアと、
前記バイアを電気的に相互接続する低透磁率/超低損失誘電体内に組み込まれた導電性手段を備えるチャネルリンクと、
前記高ピーク帯域幅I/Oチャネル内に組み込まれた容量性、誘導性、および抵抗性の素子を備える受動回路網フィルタリング回路と、
データ信号プレーン内に組み込まれた前記チャネルリンクを備える多層表面界面と、
電力プレーンおよび接地プレーン、またはオプションの信号制御プレーンを形成するための追加の導電性手段と
を備え、
前記受動回路網フィルタリング回路が、フェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体を含む部品を備える、
高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項8】
前記多層表面界面が、誘電体基板もしくは半導体ダイ、半導体キャリア、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれたインターポーザ回路上に形成される、請求項7に記載の高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項9】
半導体チップキャリアの能動半導体表面内に組み込まれた能動切替え素子、前記半導体チップキャリアに取り付けられた半導体ダイ、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれた半導体が、前記多層表面界面内の信号制御プレーンとの電気的インターフェースを形成し、前記受動回路網フィルタリング回路が、クロックまたはデータ復元回路として機能する、請求項8に記載の高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項10】
前記信号制御プレーンが
、能動半導体層内に組み込まれた能動切替え素子を変調するために使用される、請求項7に記載の高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項11】
複数のチャネルリンクが、前記多層表面界面内に組み込まれた複数のデータ信号プレーン全体に分散される、請求項10に記載の高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項12】
前記複数のチャネルリンクが、接地プレーンおよび接地壁によって互いに電気的に絶縁される、請求項11に記載の高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項13】
前記高ピーク帯域幅I/Oチャネルが、200I/O/mm/層を超える線形脱出密度を有する高い相互接続密度のI/Oチャネルである、請求項12に記載の高ピーク帯域幅I/Oチャネル。
【請求項14】
ネットワークノードを含み、サーバファーム間およびサーバファーム内のデータの流れを管理する電気通信システムを含むネットワーク化コンピューティングシステムであって、前記電気通信システムを形成するハードウェア、ネットワークノード内のトランシーバ回路、およびサーバファームが、
ネットワーク化コンピューティングをサポートするために必要なすべての機能を提供する半導体ダイ
を備えるハイブリッドコンピューティングモジュールを備え、
前記半導体ダイが、前記ハイブリッドコンピューティングモジュール内の前記半導体ダイ間の電気的インターフェースを形成する基板に取り付けられ、
前記基板が、
低透磁率/超低損失誘電体と、
接地プレーン、電力プレーン、信号データプレーン、ならびに、前記接地プレーン、前記電力プレーンおよび前記信号データプレーン間の電気的インターフェースを形成するために使用される導電性手段、と、
を備える高ピーク帯域幅I/Oチャネルをさらに備える多層表面界面を備え、
前記信号データプレーンが、低透磁率/超低損失誘電体の層内に組み込まれ、受動フィルタリング回路網として機能するように構成された受動回路素子を形成するようにフォトリソグラフィでパターン化された高エネルギー密度電気セラミック誘電体をさらに備え、
容量性受動回路素子を形成する高エネルギー密度電気セラミック誘電体が、フェムト秒の時間スケールで分極および脱分極し、3GHzを超えるシステム動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を維持する誘電応答を有する、
ネットワーク化コンピューティングシステム。
【請求項15】
前記基板が半導体キャリアであり、前記多層
表面界面が、能動半導体層内に組み込まれた制御信号層および能動回路を備える、請求項14に記載のネットワーク化コンピューティングシステム。
【請求項16】
複数の半導体ダイが、インターポーザ回路を備えるチップスタック内に結合される、請求項15に記載のネットワーク化コンピューティングシステム。
【請求項17】
前記インターポーザ回路が、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備える、請求項16に記載のネットワーク化コンピューティングシステム。
【請求項18】
前記ハイブリッドコンピューティングモジュールが、能動半導体層内に組み込まれた制御信号層および能動回路を有する多層層界面を備える、請求項14に記載のネットワーク化コンピューティングシステム。
【請求項19】
前記高ピーク帯域幅I/Oチャネルが、前記半導体ダイと、前記ハイブリッドコンピューティングモジュールによって処理された電子信号データをローカル光通信バスを介して前記ハイブリッドコンピューティングモジュールから送信される光信号データに符号化し、前記ハイブリッドコンピューティングモジュールによって前記ローカル光通信バスから受信された光信号データを前記ハイブリッドコンピューティングモジュールによって処理される電子信号データに復号するその内部回路内に高ピーク帯域幅I/Oチャネルをさらに備える電気光学トランシーバとの間の電気的インターフェースを形成する、請求項14に記載のネットワーク化コンピューティングシステム。
【請求項20】
前記受動フィルタリング回路網が統合バイア内に組み込まれる、請求項14に記載のネットワーク化コンピューティングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、それらの内容が参照によりそれらの全体がすべての目的のために本明細書に組み込まれる、2018年6月5日に出願され、「INTEGRATED CIRCUIT CONSTRUCTION AND METHOD OF MANUFACTURE」と題する、米国仮出願第62/680,762号、および2018年6月28日に出願され、「MODULE WITH HIGH SPEED/HIGH DENSITY I/O CHANNELS」と題する、米国仮出願第62/691,204号の優先権および利益を主張する。
【0002】
本発明は、一般に、メモリプロセッサの帯域幅を改善するために、1GHzを超える、好ましくは10GHzを超えるシグナリング周波数で信号品位を維持する組込み型受動回路網を備える、高相互接続密度、最小損失のI/Oチャネルの設計および構築に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に「リンク」と呼ばれる入出力(「I/O」)サブシステムを介して、プロセッサユニット(「PU」)とメモリチップとの間のデータ帯域幅を改善する必要性が高まっている。I/Oサブシステムの性能は、信号の減衰、信号の歪み、および隣接する信号線間のクロストークを低減することによって最適化される。メモリ帯域幅は、I/Oチャネルの数およびそれらのデータ転送速度を最大化することによって最適化される。回路が小さくなると、I/Oチャネルの数、およびチャネルを半導体チップと結び付けるI/Oピン間のピッチ密度により、信号歪みのクロストークが増加する。
【0004】
信号品位が高いI/Oチャネルは、チャネル内の導体および誘電体の電力損失メカニズム、ならびに周波数分散およびクロストークなどのジッタまたはシンボル間干渉(「ISI」)の一因となる、チャネル内を移動するパルスを歪めるメカニズムを最小化する。現在、これらの歪みを補正するために、有機受動相互接続に取り付けられた等化回路が使用されている。リンク内の等化回路は、歪んだパルスを再形成して必要な立ち上がり時間を維持するために、有機相互接続/プリント回路基板に取り付けられた受動素子を備える。等化回路はまた、減衰信号を増幅するために能動部品を備えてよい。電力消費が最小の理想的な等化回路は、最小の損失を有し、最小の電力を消費する能動部品を使用する材料構造のおかげで、能動部品に対する依存度を最小化する。
【0005】
残念なことに、有機相互接続を形成するために使用される商品材料および有機相互接続は、プロセッサユニットのクロック速度を制限する高速デジタルパルスを形成するために必要な高周波信号成分を歪める。したがって、等化回路がより高いシステムクロック速度を実行することを可能にする手段が望ましい。
【0006】
入出力リンクのピーク帯域幅は、データレートとデータレーンの数の積である。リンク内の挿入損失により、現在、多数のデータレーン(1024)を備えるワイドI/Oチャネルを使用して、ピーク帯域幅の値が数百GBps(ギガバイト/秒)に制限されている。ワイドI/Oチャネルは、約2Gbps(ギガビット/秒)の低速データレートで駆動される。
図1に描写されたように、より少ないデータレーン(256以下)を備える狭いI/Oチャネルは、より高いデータレート(7Gbps)で駆動することができる。したがって、高密度相互接続構造でチャネル挿入損失を劇的に低減することにより、非常に高いデータレートでワイドチャネルが駆動されることを可能にする手段を開発することにより、ピーク帯域幅をテラバイト/秒(TBps)まで十分に増大させることが望ましい。ピコジュール/ビット(pJ/ビット)の単位で表されるシステム全体の効率を改善するために、電力効率が高い手段を導入してデータレーン内の減衰信号を増幅することも望ましい。
【0007】
[関連技術の概要]
Diasらの、2014年3月28日に出願され、「METHOD AND PROCESS FOR EMIB CHIP INTERCONNECTIONS」と題する、Diasらの特許文献1(Diasらの´295)は、成形可能な化合物内に組み込まれ、EMIBに取り付けられた複数の高密度半導体ダイを電気接続するために使用されるBEOL技法を使用して、半導体ダイ上に組み立てられた高密度I/Oリンクを備える、組込み型マルチダイ相互接続ブリッジ(EMIB)を教示する。半導体ダイは、高密度I/Oチャネルを形成する2.5μm未満のハーフラインピッチを有する高密度相互接続を備える。EMIBは、EMIB誘電体媒質を形成する成形可能な化合物内のはるかに広いハーフラインピッチでの追加の相互接続を備える。Diasらの´295は、受動等化回路または増幅回路をEMIBまたはそれに取り付けられた組込み型半導体ダイ内に統合することに関して沈黙している。また、能動回路を備える半導体キャリア内にI/Oチャネルを統合する技術、キャリア内に組み込まれた、もしくはキャリア表面に形成された受動回路網、またはシステム内のすべてのデバイスもしくは部品に電力を均等に分配する新しい電力管理システムに関しても沈黙している。
【0008】
Amkor CorporationのSLIM(登録商標)およびSWIFT(登録商標)の技術は、成形可能な化合物および銅メッキを用いるBEOLプロセスを使用して高密度I/Oチャネルを形成し、犠牲基板に相互接続構造を作成する別の手段を提供する。基板は一度取り外され、半導体ダイが取り付けられ、相互接続パッケージ内に組み込まれる。受動部品または等化および増幅回路がこれらの構造に統合されているという証拠は報告されていない。
【0009】
CoWoSは、シリコン貫通バイアすなわちTSVを含むインターポーザ回路を備える3Dチップスタック内に半導体ダイを組み立てるBEOLプロセスである。3Dチップスタック内に受動回路網を組み込む手段は報告されていない。
【0010】
従来技術は
図2に描写され、3Dチップスタック1および不均一に取り付けられた半導体ダイ2は、相互接続構造3に配置されている。相互接続構造3は、成形可能な化合物から形成され、有機パッケージ5に取り付けられた受動部品4と電気通信する3Dチップスタック1および半導体ダイ2を配置するために使用される。受動部品4は、相互接続構造3内のI/Oチャネルを終端または等化するために使用される。相互接続構造3は、EMIB、SLIM(登録商標)、またはSWIFT(登録商標)の技術を備えることができる。成形可能な化合物は、高い誘電分散、およびより高いシグナリング周波数で指数関数的に成長する損失を有する有機材料を備える。
【0011】
2006年6月30日に出願され、「ELECTRICAL COMPONENT AND METHOD OF MANUFACTURE」と題する、de Rochemontの特許文献2(´839出願)は、統合された相互接続を形成するために半導体または誘電体表面上の温度で安定したままである特性を備えた容量性部品の統合を開示する。それは、高い信号品位および高い電力効率を有する低損失I/Oチャネルを形成するために、半導体基板内に等化回路および増幅段を組み込むことは開示していない。
【0012】
「CERAMIC ANTENNA MODULE AND METHODS OF MANUFACTURE THEREOF」と題する、de Rochemontの特許文献3(´698出願)は、半導体チップの入力/出力インピーダンスと一致する特性インピーダンスを有する伝送線路を形成するための高透磁率電気セラミックの使用、および半導体ダイまたは電気的相互接続(インターポーザ回路)の表面へのそれらの伝送線路の統合を開示するが、所与の周波数または所望のクロック速度を伝送線路に共振させる、伝送線路の経路に沿って構成された高透磁率誘電体を備える伝送線路に関連する技術を開示していない。
【0013】
優先日2017年5月2日に出願され、「HIGH SPEED SEMICONDUCTOR CHIP STACK」と題する、de Rochemontの特許文献4(´145出願)は、均一なナノスケールの粒子サイズおよび微細構造を有するために温度および(フェムト秒を超える時間スケールの)時間で安定したままである誘電特性を有する高透磁率電気セラミックを開示し特許請求している。それは、高速半導体チップスタック内に組み込まれたインターポーザ回路または半導体ダイ上に形成された表面層内にこれらの高透磁率電気セラミックを組み込むことも開示している。それは、バイアパッドの一体化部分としてのバイアパッドの周囲の、または信号反射を最小化するためのバイアパッドに隣接するバイアでのこれらの材料の使用を特許請求しているが、バイアを形成するいくつかのバイアパッド間に、またはI/Oチャネル内に垂直に分散された、バイアパッドの周りの等化回路に対する部品としてのこれらの電気セラミックの使用は開示していない。
【0014】
優先日2018年5月3日に出願され、「HIGH SPEED/LOW POWER SERVER FARMS AND SERVER NETWORKS」と題する、de Rochemontの特許文献5(´411出願)は、ハイブリッドコンピューティングモジュールを備えるサーバファームならびにそのようなサーバファームの地域およびグローバルネットワーク内で消費される電力の最小化に関連する技術を特許請求している。
【0015】
[用語の定義]
「第1世代スタックマシン」または「第1世代スタックマシン情報アーキテクチャ」という用語は、スタックプロセッサ情報アーキテクチャを指すと本明細書では理解され、データがメモリ内に常駐し、そこで、一連の演算子およびオペランドが選択されたメモリアドレスを通過して、所望のアルゴリズムの結果を取得する。
【0016】
「第2世代スタックマシンアーキテクチャ」または「第2世代スタックマシンアーキテクチャ」という用語は、スタックプロセッサ情報アーキテクチャを指すと本明細書では理解され、一連の演算子およびオペランドは、最小命令セット(MISC)アーキテクチャを利用して、所望のアルゴリズム結果を取得し、それをメモリ内の指定された場所に戻す構造化プログラミング言語を使用して、アルゴリズムを処理するように設計されたスタックマシンプロセッサにメモリから呼び出される。
【0017】
「第3世代スタックマシンアーキテクチャ」または「第3世代スタックマシン情報アーキテクチャ」という用語は、キャッシュメモリユーティリティへの依存が最小である情報アーキテクチャを指すと本明細書では理解され、コントローラは、正当な場合、第1世代スタックマシンと整合性がある方法を使用して、メモリにデータ処理を動的に割り当てることにより、または第2世代スタックマシンおよび最小命令セットコンピューティング(MISC)アーキテクチャと整合性がある方法を使用して、再帰的もしくは深くネストされたループアルゴリズムによって最も効率的に解決されるデータ処理をスタックマシンプロセッサダイに割り当てることにより、または縮小命令セットコンピューティング(RISC)アーキテクチャを使用して、反復アルゴリズムによって最も効率的に解決されるデータ処理を中央処理装置もしくはグラフィカル処理に割り当てることにより、アルゴリズム効率を最大化する。
【0018】
「平均amu」という用語は、結晶格子を形成する素子によって寄与される部分原子質量単位を合計することによって導出される結晶化合物用の単位セルの中央原子質量を意味すると本明細書では理解される。
【0019】
「BEOL」という用語は、半導体表面内に組み込まれた切替え素子などの能動回路と、半導体が電気接続されている任意のデバイスまたはシステムとの間の電気相互接続を形成する半導体プロセスを指す、「ラインのバックエンド」のその従来の意味を有すると本明細書では理解される。
【0020】
「ビットコイン」という用語は、コンピュータアルゴリズムを使用してブロックチェーン上でマイニングされ、限られた供給で存在するデジタル暗号通貨を意味すると本明細書では理解される。
【0021】
「ブロックチェーン」という用語は、コンピュータネットワーク全体に分散されたデジタル台帳内の信頼できる監査可能な記録を形成するために使用されるプロセスを意味すると本明細書では理解される。
【0022】
「化学的複雑さ」、「組成的複雑さ」、「化学的に複雑」、または「組成的に複雑」という用語は、周期表からの3つ以上の元素からなる金属もしくは超合金、化合物半導体、またはセラミックなどの材料を指すと本明細書では理解される。
【0023】
「チップスタック」という用語は、3Dアセンブリ内の様々な部品間に受動電気相互接続を提供するセンサ、微小電気機械システム(「MEMS」)、および/またはインターポーザ回路などの半導体ダイおよび非半導体チップ素子を備えてよいチップの結合3次元(3D)アセンブリを意味すると本明細書では理解される。
【0024】
「臨界性能公差」という用語は、電気回路内のすべての受動部品が、回路が機能するように設計されたすべての動作温度で所望の値の±1%以内に性能値を保持するための能力を指すと本明細書では理解される。
【0025】
「分散型台帳技術」という用語は、コンピュータネットワーク全体に分散された信頼できるデータベースを生成する計算プラットフォームを指すと本明細書では理解され、ネットワークの当事者であるコンピュータの大多数がエントリまたはトランザクションを確認するときに、エントリまたはトランザクションに関連する信頼が保証され、エントリまたはトランザクションは、オープンに検査することができ、変更することができないコンピュータネットワークの永続的な記録を残す。
【0026】
「電気セラミック」という用語は、加えられた電気的または磁気的な刺激の場密度を増大させる堅牢な誘電特性を有する複合セラミック材料であるという、その従来の意味を指すと本明細書では理解される。
【0027】
「高相互接続密度」または「高I/O密度」という用語は、200IO/mm/層を超える線形脱出密度を意味すると本明細書では理解され、線形脱出密度は、パッケージングデバイスの層ごとの半導体ダイエッジの1ミリメートル当たりを脱出する物理的相互接続の数である。
【0028】
「集積回路」(または「IC」)という用語は、多数、非常に多数、または超多数の能動切替素子が組み込まれている半導体チップを意味すると本明細書では理解される。
【0029】
「I/Oチャネル」という用語は、第1の半導体チップの出力ポートと第2の半導体チップの入力ポートとの間の導電性リンク、および2つのポートの間で送信される信号の完全性を最適化するために必要な介在回路素子を意味すると本明細書では理解される。
【0030】
「液体化学堆積」(または「LCD」)という用語は、液体前駆体溶液を使用して、任意の組成的または化学的な複雑さの材料を、原子スケールの化学的均一性およびナノスケールの寸法まで制御可能な微細構造を有するアモルファスラミネートもしくは自立体として、または結晶ラミネートもしくは自立体として製造する方法を意味すると本明細書では理解される。
【0031】
「MAX相材料」という用語は、一般化学式M(n+1)AXnを有する化学的に複雑な金属間セラミック材料を定義すると本明細書では理解され、ここで、Mは第1列遷移金属元素であり、Aは周期表のIII-VI列にある「A基」元素であり、Xは炭素(C)または窒素(N)のいずれかである。
【0032】
「微細構造」という用語は、多結晶セラミック材料の粒子サイズ、粒子化学、および粒界化学に関連するその従来の意味を保持すると本明細書では理解される。
【0033】
「受動部品」という用語は、電力利得を生成することなく電気信号の位相または振幅を変調する電気回路の素子としてのその従来の定義を指すと本明細書では理解される。
【0034】
「物理層」という用語は、マイクロエレクトロニクス回路内に組み込まれたパターン化または非パターン化された材料層を意味すると本明細書では理解され、材料は、回路または回路素子の適切な機能を強化するいくつかの固有の物理特性を有する。
【0035】
「プロセッサユニット」という用語は、GPU、CPU、ARM、スタック、組込み、ビデオ、オーディオ、またはアプリケーション固有を含む、任意の形態のマイクロプロセッサを意味すると本明細書では理解される。
【0036】
「共振ゲートトランジスタ」という用語は、de Rochemontの特許文献6、「POWER FET WITH A RESONANT TRANSISTOR GATE」に開示されたトランジスタアーキテクチャのいずれかを指すと本明細書では理解され、トランジスタの切替え速度は、トランジスタゲートの静電容量によって制限されるが、ゲート静電容量をゲート構造内に組み込まれた誘導性素子と共振させる周波数で動作する。
【0037】
「標準動作温度」という用語は、-40℃~+125℃との間の温度範囲を意味すると本明細書では理解される。
【0038】
「表面特徴」という用語は、基板の表面に統合された1つまたは複数のパターン化された物理層を意味すると本明細書では理解され、物理層のパターンおよび物理的特性は、マイクロエレクトロニクス回路内で何らかの機能目的を果たすように設計される。
【0039】
「熱電効果」という用語は、物理現象としてのその従来の定義を指すと本明細書では理解され、材料全体に印加された温度差がその材料内に電圧差を誘発し、かつ/または材料全体に印加された電圧差がその材料内に温度差を誘発する。
【0040】
「熱電材料」という用語は、「熱電効果」を表す固体材料としてのその従来の定義を指すと本明細書では理解される。
【0041】
「熱機械的」という用語は、高温および機械的な力もしくは圧力の同時印加によって誘発または生成される特性に関するものとしてのその従来の定義を指すと本明細書では理解される。
【0042】
「薄型」という用語は、その元の厚さをより薄い厚さ、好ましくは25μm以下のオーダの厚さに減らすために研削および化学機械的に研磨されたインターポーザ回路、センサチップ、または半導体ダイを指すと本明細書では理解される。
【0043】
「スルーバイア」または「バイア」という用語は、スルーホールを導電性物質で満たすことによって行われる垂直電気接続に関するその従来の定義を指すと本明細書では理解される。
【0044】
「タイトトレランス」または「クリティカルトレランス」という用語は、標準動作温度に対して±1%未満しか変化しない静電容量、インダクタンス、または抵抗などの性能値を意味すると本明細書では理解される。
【0045】
「伝送線路」という用語は、本出願の特定の目的のために、以下の:マイクロストリップ、ストリップライン、接地被覆ストリップライン、接地被覆誘電体導波路、および誘電体スラブ導波路のうちのいずれかを指すと本明細書では理解される。
【0046】
「バイア」という用語は、電気回路の水平面間の電気通信、電気光学通信、または電気放射通信を確立する任意の垂直相互接続を意味すると本明細書では理解される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0047】
本発明は、一般に、メモリプロセッサの帯域幅を改善するために、1GHzを超える、好ましくは10GHzを超えるシグナリング周波数で信号品位を維持する組込み型受動回路網を備える、高相互接続密度、最小損失のI/Oチャネルの設計および構築に関する。
【0048】
本発明はさらに、半導体チップキャリア、インターポーザ回路、または半導体ダイ上に形成された表面層内に組み込まれた低挿入損失伝送線路および超低損失受動回路素子を、プリエンファシスモード、ポストエンファシスモード、または両方のモードで動作する等化回路として構成することに関する。
【0049】
本発明はさらに、半導体チップキャリア、インターポーザ回路、半導体ダイ、または半導体モジュールの表面層内に組み込まれた、相互接続密度が高く、最小損失のI/Oチャネル内の減衰信号を増幅する共振ゲートトランジスタの使用に関する。
【0050】
本発明はさらに、増幅等化回路またはクロックデータ復元回路として機能する共振ゲートトランジスタのゲート構造内に組み込まれた広帯域フィルタリングステージをさらに備える共振ゲートトランジスタを備える。
【0051】
本発明は、具体的には、場合によってはI/Oチャネル内に組み込まれた共振ゲートトランジスタを含むマイクロプロセッサメモリ帯域幅を最適化するために等化システムとして機能する、組み込まれた受動回路および能動回路に電気接続された超低挿入損失伝送線路を有する表面層をさらに備える、半導体キャリア上に取り付けられた1つもしくは複数の個別半導体ダイまたは少なくとも1つの半導体チップスタックを備える半導体キャリアに関する。
【0052】
本発明はさらに、その上で半導体ダイまたはチップスタックがキャリア表面に取り付けられ、第1世代スタックマシンプロセッサと一致する方法を使用してデータがメモリチップ内で処理される、高い相互接続密度、最小損失I/Oチャネルを有する半導体キャリアを備えるハイブリッドコンピューティングモジュールを特許請求する。
【0053】
本発明はさらに、その上で半導体ダイまたはチップスタックがキャリア表面に取り付けられ、第2世代スタックマシンと一致する方法を使用してデータがスタックマシンプロセッサダイ内で処理される、高い相互接続密度、最小損失I/Oチャネルを有する半導体キャリアを備えるハイブリッドコンピューティングモジュールを特許請求する。
【0054】
本発明はまた、その上で半導体ダイまたはチップスタックがキャリア表面に取り付けられ、キャッシュメモリに対する最初の依存性を有する第3世代スタックマシンと一致する方法を使用してデータが処理される、高い相互接続密度、最小損失I/Oチャネル、および100MBpsを超える、好ましくは1TBpsを超えるメモリプロセッサ帯域幅を有する半導体キャリアを備えるハイブリッドコンピューティングモジュールを特許請求し、データ処理は、第1世代スタックマシンと一致する方法を使用してメモリに動的に割り当てられるか、または第2世代スタックマシンおよび最小命令セットコンピューティング(MISC)アーキテクチャと一致する方法を使用してスタックマシンプロセッサで処理されるか、または再帰的もしくは深くネストされたループアルゴリズムによって最も効率的に解決される機能をMISCスタックマシンプロセッサに最適に割り当て、反復アルゴリズムによって最も効率的に解決される機能を縮小命令セットコンピューティング(RISC)アーキテクチャを使用する中央処理装置に割り当てる、コントローラによって管理される。
【0055】
本発明は、ローカルに配置されたハイブリッドコンピューティングモジュールのアセンブリを備えるネットワーク化コンピューティングシステムを特許請求し、ハイブリッドコンピューティングモジュールは、高い相互接続密度、最小損失I/Oチャネル、および100MBpsを超える、好ましくは1TBpsを超えるメモリプロセッサ帯域幅を有する半導体キャリア、ならびにローカルにネットワーク化されたコンピューティングシステム内の他のハイブリッドコンピューティングモジュールへの光インターフェースとして半導体キャリア上に取り付けられるかまたは形成された電気光学デバイスを備える。
【0056】
本発明は、光電気通信ネットワーク、ワイヤレス電気通信ネットワーク、または衛星電気通信ネットワークを介するハイブリッドコンピューティングモジュールの地域ネットワークまたはグローバルネットワーク内の他のハイブリッドコンピューティングモジュールへの光インターフェースとして半導体キャリア上に取り付けられるかまたは形成された電気光学デバイスを特許請求する。
【0057】
本発明の一実施形態は、多層表面界面内に組み込まれた少なくとも1つの高ピーク帯域幅I/Oチャネルをさらに備える1つまたは複数のハイブリッドコンピューティングモジュールを備えるコンピューティングシステムを提供し、多層表面界面は、半導体ダイ、半導体キャリア、半導体チップスタック内に組み込まれたインターポーザ回路、または基板もしくは半導体キャリアに取り付けられた半導体ウェハの結合アセンブリを形成するために誘電体または半導体基板に形成され、高ピーク帯域幅I/Oリンクは、半導体ダイ、半導体キャリア、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれたインターポーザ回路上の入力ポートおよび出力ポートとの電気的インターフェースを形成するバイアをさらに備え、多層表面界面は、バイア間の信号伝送を電気的に結び付けるデータ信号プレーン内にチャネルリンクを形成する導電性手段、低透磁率/超低損失誘電体、電力プレーンおよび接地プレーンを形成する追加の導電性手段を備え、場合によって信号を送ることができ、能動半導体層および1つまたは複数の制御プレーンを備え、多層表面界面は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル内に組み込まれた容量性、誘導性、および抵抗性の素子を備える受動回路網フィルタリング回路をさらに備え、受動回路網フィルタリング回路は、フェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体部品をさらに備える。
【0058】
受動回路網フィルタリング回路は、終端回路として機能するように適合されてよい。受動回路網フィルタリング回路は、等化回路として機能するように適合されてよい。等化回路は、プリエンファシスモード、ポストエンファシスモード、またはプリエンファシスモードとポストエンファシスモードの両方で機能するように適合されてよい。受動回路網フィルタリング回路は、周波数共振回路として機能するように適合されてよい。
【0059】
ハイブリッドコンピューティングモジュールは、半導体チップキャリアの能動半導体表面内に組み込まれた能動切替え素子、半導体チップキャリアに取り付けられた半導体ダイ、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれた半導体をさらに備え、多層表面界面内の信号制御プレーンとの電気的インターフェースを形成することができ、受動回路網フィルタリング回路は、クロックまたはデータ復元回路として機能する。
【0060】
データ信号プレーン内にチャネルリンクを形成する導電性手段は、差動ペアとして構成されてよい。
【0061】
ハイブリッドコンピューティングモジュールは、多層表面界面の信号制御プレーンと電気通信する、半導体チップキャリア、半導体ダイ、または能動半導体インターポーザ回路上に形成された多層界面の能動半導体表面内に組み込まれ、減衰信号を増幅するために高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の入力バイアと出力バイアの間に挿入された共振ゲートトランジスタを有してよい。共振ゲートトランジスタは、共振周波数で、または所望のスペクトル周波数帯域にわたって減衰信号の最大増幅を調整するために帯域調整素子として機能するように、共振ゲートトランジスタのゲート電極内に組み込まれたインダクタ、コンデンサ、および抵抗器を有してよい。
【0062】
共振ゲートトランジスタは、所望の共振周波数または選択された共振周波数で最大増幅を提供するように調整された増幅を有してよい。増幅は、等化帯域にわたって最大増幅を提供するように調整されてよく、増幅等化回路として機能する。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、差動対として構成された導電性手段、および双方向増幅段として動作するように共振ゲートトランジスタを構成する能動切替え素子を備えてよい。
【0063】
低透磁率、超低損失の誘電体は、アモルファスシリカを備えてよい。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、コンピューティングシステム全体に電力を均等に分配するために、ハイブリッドコンピューティングモジュールの半導体キャリア上に形成または取り付けられた少なくとも1つの電力管理モジュールをさらに備えてよい。電力管理モジュールは共振ゲートトランジスタを備えてよい。
【0064】
ハイブリッドコンピューティングモジュールは、コンピューティングシステム内のハイブリッドコンピューティングモジュール間に光通信手段を提供する高ピーク帯域幅I/Oチャネルと電気通信する電気光学トランシーバをさらに備えてよい。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、冗長またはフォールトトレラントな回路を備えてよい。
【0065】
容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体は結晶格子を備えてよく、そのユニットセルは原子質量の中央値が25amuを超える、好ましくは70amuを超える。容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、70を超える、好ましくは200≦εR≦800の範囲の比透磁率εRを有してよい。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、M(I)
(1-x-y-z)M(II)
(x)M(III)
(y)M(IV)
(z)Zr(1-a-b)Hf(b)Ti(a)O3によって与えられる化学量論比を有し、ここで、Zrはジルコニウムであり、Hfはハフニウムであり、Tiはチタンであり、Oは酸素であり、M(I)、M(II)、M(III)、M(IV)は、熱力学的に安定したペロブスカイト結晶を形成する追加の金属酸化物成分であり、x、y、およびzは、すべてのM(I)、M(II)、M(III)、M(IV)元素成分の合計が制約:(1-x-y-z)+(x+y+z)=1、および、(1-a-b)+(a+b)=1を満たすような比率を形成する分数モル分率である。
【0066】
追加の金属酸化物成分(M(I)、M(II)、M(III)、M(IV))は、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、イテルビウム(Yb)、インジウム(In)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、またはビスマス(Bi)を備えてよい。容量性回路素子は、3GHzを超える、好ましくは300GHzを超える、最も好ましくはTHzを超える動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を有してよい。容量性回路素子は、数十ミクロン以下、好ましくは1ミクロン以下、より好ましくは1ミクロン未満の最大物理的寸法を有する。
【0067】
誘導性素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、GHz周波数で比透磁率μR≧10および損失正接tanδ≦10-3を有するガーネットを備えてよい。ガーネットは、菱形十二面体もしくは偏四角多面体のいずれかの結晶構造、またはその2つの組合せを採用することができ、以下の化学式A3B2(SiO4)3を有し、基Aの金属酸化物は酸化シリコンと等しいモル濃度を有し、基Bの金属酸化物は酸化シリコンのモル濃度の2/3のモル濃度を有し、好ましい基Aの金属酸化物には、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(FeO)、および酸化マンガン(MnO)が含まれ、好ましい基Bの金属酸化物には、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化バナジウム(V2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、および酸化ホルミウム(Ho2O3)が含まれる。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、10nm~25μm、好ましくは250nm~5μmの範囲の均一な粒子サイズを有する制御された微細構造を制御している可能性がある。
【0068】
組込み型受動フィルタリング回路網は、単純な並列終端:単純な並列フライバイ終端、能動並列終端、テブナン終端、直列RC並列終端、または差動対フライバイ終端を備える終端回路を有してよい。終端回路は、0.5cm未満のスタブ長でチャネルリンクに統合された平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えてよい。終端回路は、統合バイア内に組み込まれた容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えてよく、スタブ長はゼロであってよい。等化回路が、0.5cm未満のスタブ長でチャネルリンクに統合された平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備える、請求項3に記載の組込み型受動フィルタリング回路網。
【0069】
組込み型受動フィルタリング回路網は、統合バイア内に組み込まれ、スタブ長がゼロである容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備える等化回路を有してよい。組込み型受動フィルタリング回路網は、0.5cm未満のスタブ長でチャネルリンク内に統合された平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えるクロックまたはデータ復元回路を有してよい。受動フィルタリング回路網は、統合バイア内に組み込まれ、スタブ長がゼロである容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えるクロックまたはデータ復元回路を有してよい。
【0070】
ハイブリッドコンピューティングモジュールは、多層表面界面のいくつかのデータ信号プレーン全体に分散された高ピーク帯域幅I/Oチャネルを有し、接地壁および接地プレーンを備え、200IO/mm/層を超える相互接続密度を有してよい。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを介して、プロセッサユニットとして機能する第2の半導体ダイに結び付けられるメモリ機能を提供する第1の半導体ダイを有してよい。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、第1世代スタックマシンプロセッサと一致する方法および情報アーキテクチャを使用して、第1の半導体ダイによって提供されるメモリ機能内で処理されるデータを有してよい。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、スタックプロセッサとしての第2の半導体ダイの機能、第2世代スタックマシンプロセッサと一致する方法および情報アーキテクチャを使用してスタックプロセッサ内で処理される、メモリに格納されたデータを有してよい。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、キャッシュメモリへの依存が最小であるかまたは全くないスタックプロセッサとしてのプロセッサユニット機能を有してよく、第3世代スタックマシンプロセッサと一致する方法および情報アーキテクチャを使用し、データ処理は、第1世代スタックマシンと一致する方法および情報アーキテクチャを使用してメモリに動的に割り当てられるか、またはデータは、第2世代スタックマシンおよび最小命令セットコンピューティング(MISC)アーキテクチャと一致する方法および情報アーキテクチャを使用してスタックプロセッサ内で処理される。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、再帰的または深くネストされたループアルゴリズムによって最も効率的に解決されるプロセッサ機能を、MISCスタックマシンプロセッサに最適に割り当て、反復アルゴリズムによって最も効率的に解決されるプロセッサ機能を、縮小命令セットコンピューティング(RISC)アーキテクチャを使用する標準処理ユニットまたはグラフィカル処理ユニットに最適に割り当てるコントローラ回路を備えてよい。
【0071】
本発明の別の実施形態は、第1の半導体ダイ上の出力ポートまたは入力ポートを第2の半導体ダイ上の入力ポートまたは出力ポートと電気的に結び付けるバス回路を形成する多層表面界面内に組み込まれた高ピーク帯域幅I/Oチャネルを提供し、高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、第1および第2の半導体ダイ上の入力ポートおよび出力ポートと電気通信するバイアと、バイアを電気的に相互接続する低透磁率/超低損失誘電体内に組み込まれた導電性手段を備えるチャネルリンクと、高ピーク帯域幅I/Oチャネル内に組み込まれた容量性、誘導性、および抵抗性の素子を備える受動回路網フィルタリング回路と、データ信号プレーン内に組み込まれたチャネルリンクを備える多層表面界面と、電力プレーンおよび接地プレーン、またはオプションの信号制御プレーンを形成するための追加の導電性手段とを備え、受動回路網フィルタリング回路は、フェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体を含む部品を備える。
【0072】
多層表面界面は、誘電体基板もしくは半導体ダイ、半導体キャリア、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれたインターポーザ回路上に形成されてよい。半導体チップのスタックアセンブリは、基板または半導体キャリア、好ましくは、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備える基板または半導体キャリアに取り付けられてよい。受動回路網フィルタリング回路は、終端回路として機能することができる。受動回路網フィルタリング回路は、等化回路として機能することができる。等化回路は、プリエンファシスモード、ポストエンファシスモード、またはプリエンファシスモードとポストエンファシスモードの両方で機能することができる。受動回路網フィルタリング回路は、周波数共振回路として機能することができる。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、半導体チップキャリアの能動半導体表面内に組み込まれた能動切替え素子、半導体チップキャリアに取り付けられた半導体ダイ、または半導体チップのスタックアセンブリ内に組み込まれた半導体を有し、多層表面界面内の信号制御プレーンとの電気的インターフェースを形成することができ、受動回路網フィルタリング回路は、クロックまたはデータ復元回路として機能する。データ信号プレーン内にチャネルリンクを形成する導電性手段は、差動ペアとして構成されてよい。
【0073】
高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、多層表面界面の信号制御プレーンと電気通信する、半導体チップキャリア、半導体ダイ、または能動半導体インターポーザ回路上に形成された多層表面界面の能動半導体表面内に組み込まれ、減衰信号を増幅するために高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の入力バイアと出力バイアの間に挿入された共振ゲートトランジスタを有してよい。共振ゲートトランジスタは、減衰信号の増幅を調整するために帯域調整素子として機能するトランジスタのゲート電極内に組み込まれたインダクタ、コンデンサ、および抵抗器を有してよい。共振ゲートトランジスタは、所望の共振周波数または選択された共振周波数で最大増幅を提供するように調整された増幅を有してよい。共振ゲートトランジスタは、等化帯域にわたって最大増幅を提供するように調整された増幅を有してよく、増幅等化回路として機能する。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、差動対として構成された導電性手段、および双方向増幅段として動作するように共振ゲートトランジスタを構成するスイッチをさらに備えてよい。
【0074】
多層表面界面は、アモルファスシリカを備える低透磁率超低損失誘電体を有してよい。容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体は結晶格子を備えてよく、そのユニットセルは原子質量の中央値が25amuを超える、好ましくは70amuを超える。容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、70を超える、好ましくは200≦εR≦800の範囲の比透磁率εRを有してよい。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、M(I)
(1-x-y-z)M(II)
(x)M(III)
(y)M(IV)
(z)Zr(1-a-b)Hf(b)Ti(a)O3によって与えられる化学量論比を有してよく、ここで、Zrはジルコニウムであり、Hfはハフニウムであり、Tiはチタンであり、Oは酸素であり、M(I)、M(II)、M(III)、M(IV)は、熱力学的に安定したペロブスカイト結晶を形成する追加の金属酸化物成分であり、x、y、およびzは、すべてのM(I)、M(II)、M(III)、M(IV)元素成分の合計が制約:(1-x-y-z)+(x+y+z)=1、および、(1-a-b)+(a+b)=1を満たすような比率を形成する分数モル分率である。追加の金属酸化物成分(M(I)、M(II)、M(III)、M(IV))は、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、イテルビウム(Yb)、インジウム(In)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、またはビスマス(Bi)を備えてよい。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、3GHzを超える動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を有する容量性回路素子を含んでよい。容量性回路素子は、数十ミクロン以下、好ましくは1ミクロン以下、より好ましくは1ミクロン未満の最大物理的寸法を有してよい。
【0075】
高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、GHz周波数で比透磁率μR≧10および損失正接tanδ≦10-3を有するガーネットを備える誘導性素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよい。ガーネットは、菱形の十二面体もしくは台形面体の結晶構造のいずれか、またはその2つの組合せを採用することができ、以下の化学式A3B2(SiO4)3を有し、基Aの金属酸化物は酸化シリコンと等しいモル濃度を有し、基Bの金属酸化物は酸化シリコンのモル濃度の2/3であるモル濃度を有し、好ましい基Aの金属酸化物には、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(FeO)、および酸化マンガン(MnO)が含まれ、好ましい基Bの金属酸化物には、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化バナジウム(V2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、および酸化ホルミウム(Ho2O3)が含まれる。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、10nm~25μm、好ましくは250nm~5μmの範囲の均一な粒子サイズを有する制御された微細構造を制御している可能性がある。
【0076】
組込み型受動フィルタリング回路網は、単純な並列終端:単純な並列フライバイ終端、能動並列終端、テブナン終端、直列RC並列終端、または差動対フライバイ終端を備える終端回路を有してよい。終端回路は、0.5cm未満のスタブ長を有するI/Oリンク内の平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えてよい。終端回路は、統合バイア内に組み込まれ、ゼロのスタブ長を有する、容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えてよい。等化回路は、0.5cm未満のスタブ長を有するI/Oリンク内の平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えてよい。等化回路は、統合バイア内に組み込まれ、ゼロのスタブ長を有する、容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えてよい。組込み型受動フィルタリング回路網は、I/Oリンク内の平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子、ならびに0.5cm未満のスタブ長を備えるクロックまたはデータ復元回路を有してよい。受動フィルタリング回路網は、統合バイア内に組み込まれ、スタブ長がゼロである容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えるクロックまたはデータ復元回路を有してよい。
【0077】
高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、能動半導体層内に組み込まれた能動切替え素子を変調する信号制御プレーンを有してよい。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、多層表面界面内に組み込まれた複数のデータ信号プレーン全体に分散された複数のチャネルリンクを有してよい。複数のチャネルリンクは、接地プレーンおよび接地壁によって互いに電気的に絶縁されてよい。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、高い相互接続密度のI/Oチャネルを有し、200IO/mm/層を超える、好ましくは1,000IO/mm/層を超える線形脱出密度を有してよい。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、第1の半導体ダイをプロセッサユニットにし、第2の半導体ダイをメモリチップにすることができる。メモリチップは、垂直チップスタックアセンブリ内に組み込まれてよく、コントローラ回路と電気通信する。
【0078】
本発明のさらに別の実施形態は、半導体ダイが取り付けられた基板に形成された高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備える回路を提供し、高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、基板に取り付けられた半導体ダイの入力/出力ポートとの電気接続を形成するバイア間の信号送信を電気的に結び付けるデータ信号プレーン内のチャネルリンクを形成する導電性手段と、チャネルリンクを包む低透磁率/超低損失誘電体と、分離する電力プレーンおよび接地プレーンを形成するための追加の導電性手段と、高ピーク帯域幅I/Oチャネル内に組み込まれた容量性、誘導性、および抵抗性の素子を備える受動回路網フィルタリング回路とをさらに備える多層表面界面を備え、受動回路網フィルタリング回路は、フェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体をさらに備える。
【0079】
基板は半導体であってよい。半導体基板は半導体キャリアであってよい。多層表面界面は、半導体基板の能動プレーン内に組み込まれた能動回路と電気的に結び付く信号制御プレーンを備えてよい。能動プレーン内に組み込まれた能動回路はオペアンプを備えてよい。オペアンプは、多層表面界面内に組み込まれた受動回路素子と電気通信することができる。オペアンプおよび組込み型受動回路素子は、完全集積ジャイレータ回路を形成することができる。完全集積ジャイレータ回路は、誘導性素子として機能することができる。完全集積ジャイレータは、回路網フィルタとして機能することができる。完全集積ジャイレータは、無損失変圧器として機能することができる。能動プレーン内に組み込まれた能動回路は、共振ゲートトランジスタを備えてよい。能動プレーン内に組み込まれた能動回路は、共振ゲートトランジスタおよび能動切替え素子を備えてよい。回路モジュールは、基板表面に不均一に取り付けられた半導体ダイを有してよい。回路モジュールは、チップスタックアセンブリ内に組み込まれた複数の半導体を有してよい。チップスタックアセンブリは、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備えてよい
【0080】
回路モジュールは、以下の回路機能:メモリ、メモリコントローラ、デバイスコントローラ、中央プロセッサユニット、グラフィカルプロセッサ、スタックプロセッサ、量子プロセッサ、アレイゲートフィールドプログラマビリティ、無線接続、光場撮像、放射線場撮像、電気光学撮像、および特定用途向け集積(ASIC)回路のうちのいくつかまたはすべてを半導体ダイに管理させることができる。回路モジュールは、3GHzを超える、好ましくは100GHzを超える、最も好ましくは1THzのクロック速度で電磁場をデジタルでキャプチャする撮像デバイスとして機能するために使用される半導体ダイを有してよい。回路モジュールは、読取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ、スタティックダイナミックランダムアクセスメモリ、不揮発性メモリ、強誘電体ランダムアクセスメモリ、光メモリ、抵抗性素子ランダムアクセスメモリを備えるメモリ機能を有してよい。回路モジュールは、回路モジュールと電気通信する半導体チップキャリアへの入力ポートおよび出力ポートとの電気的インターフェースを形成するバイアをさらに備える高ピーク帯域幅I/Oリンクを有してよい。回路モジュールは、終端回路として機能する受動回路網フィルタリング回路を有してよい。受動回路網フィルタリング回路は、等化回路として機能することができる。等化回路は、プリエンファシスモード、ポストエンファシスモード、またはプリエンファシスモードとポストエンファシスモードの両方で機能することができる。受動回路網フィルタリング回路は、周波数共振回路として機能することができる。回路モジュールは、多層表面界面内の信号制御プレーンとの電気的インターフェースを形成する回路モジュール内の半導体の多層表面界面の能動半導体表面内に組み込まれた能動回路、およびクロックまたはデータ復元回路として機能する受動回路網フィルタリング回路を有してよい。回路モジュールは、データ信号プレーン内にチャネルリンクを形成する導電性手段を差動ペアとして構成されるようにすることができる。
【0081】
回路モジュールは、共振ゲートトランジスタを備える能動回路を有してよい。共振ゲートトランジスタは、多層表面界面の信号制御プレーンと電気通信する、半導体チップキャリア、半導体ダイ、または能動半導体インターポーザ回路上に形成された多層表面界面の能動半導体表面内に組み込まれ、減衰信号を増幅するために高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の入力バイアと出力バイアの間に挿入されてよい。共振ゲートトランジスタは、減衰信号の増幅を調整するために帯域調整素子として機能するトランジスタのゲート電極内に組み込まれたインダクタ、コンデンサ、および抵抗器を有してよい。共振ゲートトランジスタは、所望の共振周波数または選択された共振周波数で最大増幅を提供するように調整された増幅を有してよい。共振ゲートトランジスタは、等化帯域にわたって最大増幅を提供するように調整された増幅を有してよく、増幅等化回路として機能する。
【0082】
回路モジュールは、差動対として構成された導電性手段、および双方向増幅段として動作するように共振ゲートトランジスタを構成する能動切替え素子をさらに備える高ピーク帯域幅I/Oチャネルを有してよい。多層表面界面は、アモルファスシリカを備える低透磁率超低損失誘電体を有してよい。回路モジュールは、結晶格子を備える容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよく、そのユニットセルは原子質量の中央値が25amuより大きく、好ましくは70amuより大きい。回路モジュールは、70を超える、好ましくは200≦εR≦800の範囲の比透磁率εRを有する容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよい回路モジュールは、M(I)
(1-x-y-z)M(II)
(x)M(III)
(y)M(IV)
(z)Zr(1-a-b)Hf(b)Ti(a)O3によって与えられる化学量論比を備える高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよく、ここで、Zrはジルコニウムであり、Hfはハフニウムであり、Tiはチタンであり、Oは酸素であり、M(I)、M(II)、M(III)、M(IV)は、熱力学的に安定したペロブスカイト結晶を形成する追加の金属酸化物成分であり、x、y、およびzは、すべてのM(I)、M(II)、M(III)、M(IV)元素成分の合計が制約:(1-x-y-z)+(x+y+z)=1、および、(1-a-b)+(a+b)=1を満たすような比率を形成する分数モル分率である。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、イテルビウム(Yb)、インジウム(In)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、またはビスマス(Bi)を備える追加の金属酸化物成分(M(I)、M(II)、M(III)、M(IV))を有してよい。回路モジュールは、3GHzを超える、好ましくは300GHzを超える、最も好ましくは1THzを超える動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を有する容量性回路素子を有してよい。回路モジュールは、数十ミクロン以下、好ましくは1ミクロン以下、より好ましくは1ミクロン未満の最大物理的寸法を有する容量性回路素子を有してよい。
【0083】
モジュールは、GHz周波数で比透磁率μR≧10および損失正接tanδ≦10-3を有するガーネットを備える誘導性素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよい。誘導性素子は、菱形の十二面体もしくは台形面体の結晶構造のいずれか、またはその2つの組合せを採用するガーネットを有してよく、以下の化学式A3B2(SiO4)3を有し、基Aの金属酸化物は酸化シリコンと等しいモル濃度を有し、基Bの金属酸化物は酸化シリコンのモル濃度の2/3であるモル濃度を有し、好ましい基Aの金属酸化物には、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(FeO)、および酸化マンガン(MnO)が含まれ、好ましい基Bの金属酸化物には、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化バナジウム(V2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、および酸化ホルミウム(Ho2O3)が含まれる。ガーネットは、10nm~25μm、好ましくは250nm~5μmの範囲の均一な粒子サイズを有する制御された微細構造を含む高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよい。
【0084】
組込み型受動フィルタリング回路網は、単純な並列終端:単純な並列フライバイ終端、能動並列終端、テブナン終端、直列RC並列終端、または差動対フライバイ終端を備える終端回路を有してよい。組込み型受動フィルタリング回路網は、I/Oリンク内の平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子、ならびに0.5cm未満のスタブ長を備える終端回路を有してよい。組込み型受動フィルタリング回路網は、統合バイア内に組み込まれ、スタブ長がゼロである容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備える終端回路を有してよい。
【0085】
組込み型受動フィルタリング回路網は、I/Oリンク内の平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子、ならびに0.5cm未満のスタブ長を備える等化回路を有してよい。組込み型受動フィルタリング回路網は、統合バイア内に組み込まれ、スタブ長がゼロである容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備える等化回路を有してよい。組込み型受動フィルタリング回路網は、I/Oリンク内の平面容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子、ならびに0.5cm未満のスタブ長を備えるクロックまたはデータ復元回路を有してよい。組込み型受動フィルタリング回路網は、統合バイア内に組み込まれ、スタブ長がゼロである容量性、誘導性、および抵抗性の回路素子を備えるクロックまたはデータ復元回路を有してよい。
【0086】
回路モジュールは、能動半導体層内に組み込まれた能動切替え素子を変調する信号制御プレーンを有してよい。回路モジュールは、多層表面界面内に組み込まれた複数のデータ信号プレーン全体に分散された複数のチャネルリンクを有してよい。回路モジュールは、接地プレーンおよび接地壁によって互いに電気的に絶縁される複数のチャネルリンクを有してよい。回路モジュールは、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを、200IO/mm/層を超える、好ましくは1,000IO/mm/層を超える線形脱出密度を有する高い相互接続密度のI/Oチャネルにすることができる。回路モジュールは、MAXIMトポロジーを有するように構成された等化回路を有してよい。回路モジュールは、AGILENTトポロジーを有するように構成された等化回路を有してよい。回路モジュールは、誘電体導波路をさらに備え、好ましくは本質的に低透磁率/超低損失アモルファスシリカ誘電体からなる高ピーク帯域幅I/Oチャネルを有してよく、導電性手段は送信/受信放射素子として構成される。
【0087】
本発明のさらなる実施形態は、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備える多層表面界面と電気通信している半導体基板上の能動半導体表面の第1の領域の第1の領域内に組み込まれた共振ゲートトランジスタを提供し、1つまたは複数の誘導性素子はトランジスタのゲート電極内に電気的に挿入され、ゲート電極は、ゲート長を50倍超える、好ましくは1,000倍超える、最も好ましくはゲート長を500,000倍超える物理的寸法を有する細長いゲート幅を有し、その結果、大きいゲート静電容量および細長いゲート幅は、トランジスタのオン抵抗を無視できる値まで低減し、誘導性素子のインダクタンスにより、大きい静電容量が所定の周波数で共振し、それにより、ゲートが所定の共振周波数で高い電力効率で大きい電流を切り替えるかまたは増幅することが可能になり、高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、低透磁率超低損失誘電体、ならびにフェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体をさらに備える。
【0088】
共振ゲートトランジスタは、トランジスタのゲート電極内に電気的に挿入されて、共振ゲートトランジスタに共振させ、所定の周波数の帯域にわたって信号を増幅または切り替えさせる受動フィルタリング回路網を形成する、1つまたは複数の誘導性素子および他の受動回路素子を有してよい。1つまたは複数の誘導性素子は、ゲート電極内に組み込まれ、能動半導体表面の第1の領域内に配置されてよい。誘導性素子および他の受動回路素子は、ゲート電極内に組み込まれ、能動半導体表面の第1の領域内に配置されてよい。1つまたは複数の誘導性素子は、高ピーク帯域幅I/Oチャネルの多層表面界面内に組み込まれ、バイアによってゲート電極に電気的に挿入されてよい。誘導性素子および他の受動回路素子は、高ピーク帯域幅I/Oチャネルの多層表面界面内に組み込まれ、バイアによってゲート電極に電気的に挿入されてよい。
【0089】
共振ゲートトランジスタは、回路モジュール内に組み込まれてよい。回路モジュールは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の信号データプレーンまたはバイア内に統合された複数の受動フィルタリング回路網を有してよく、能動半導体表面内に組み込まれた能動切替え素子は、どのフィルタリング機能が共振ゲートトランジスタの共振応答に挿入されるかを選択するために使用される。共振ゲートトランジスタは、能動半導体表面の第1の領域内に組み込まれ、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを介して、能動半導体表面の第2の領域内の別の共振ゲートトランジスタと電気的インターフェースを形成することができる。
【0090】
オペアンプの能動回路および反転受動回路をさらに備える完全集積ジャイレータを備えてよい。完全集積ジャイレータは、共振ゲートトランジスタのゲート電極内に電気的に挿入されてよい。完全集積ジャイレータは、ジャイレータの反転受動回路をコンデンサにすることができる。完全集積ジャイレータの反転受動回路は、複合受動フィルタリング回路網を備えてよい。完全集積ジャイレータは、増幅等化回路として機能することができる。
【0091】
回路モジュールは、完全集積ジャイレータ用の能動オペアンプ回路を、能動半導体表面の第1の領域内の能動回路共振ゲートトランジスタと同じ場所に配置することができ、完全集積ジャイレータ用の反転受動回路は、高ピーク帯域幅I/Oチャネルの多層表面界面内に配置されてよい。反転受動回路は、平面受動回路部品を備えてよい。反転受動回路は、完全集積バイアを備えてよい。
【0092】
共振ゲートトランジスタ用の能動が能動半導体表面の第1の領域内に配置され、完全集積ジャイレータ用の能動オペアンプ回路が能動半導体表面の第2の領域内に配置され、反転受動回路が、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを介して、共振ゲートトランジスタと完全集積ジャイレータとの間に電気的インターフェースを形成する多層表面界面内に配置される、請求項141に記載の回路モジュール。
【0093】
回路モジュールは、能動半導体表面の第1の領域を備える半導体基板に形成された多層表面界面に結合された第2の半導体デバイス上に統合された能動半導体表面の第2の領域を有してよく、その結果、半導体基板上の能動半導体表面の第1の領域は、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを介して、第2の半導体デバイス上に統合される能動半導体表面の第2の領域への電気的インターフェースを形成する。
【0094】
回路モジュールは、半導体基板上の能動半導体表面の第1の領域と垂直に整列する第2の半導体デバイス上に統合された能動半導体表面の第2の領域を有してよい。回路モジュールは、アモルファスシリカを備える低透磁率超低損失誘電体を有してよい。回路モジュールは、結晶格子を備える容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよく、そのユニットセルは原子質量の中央値が25amuより大きく、好ましくは70amuより大きい。容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、70を超える、好ましくは200≦εR≦800の範囲の比透磁率εRを有してよい。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、M(I)
(1-x-y-z)M(II)
(x)M(III)
(y)M(IV)
(z)Zr(1-a-b)Hf(b)Ti(a)O3によって与えられる化学量論比を有してよく、ここで、Zrはジルコニウムであり、Hfはハフニウムであり、Tiはチタンであり、Oは酸素であり、M(I)、M(II)、M(III)、M(IV)は、熱力学的に安定したペロブスカイト結晶を形成する追加の金属酸化物成分であり、x、y、およびzは、すべてのM(I)、M(II)、M(III)、M(IV)元素成分の合計が制約:(1-x-y-z)+(x+y+z)=1、および、(1-a-b)+(a+b)=1を満たすような比率を形成する分数モル分率である。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、イテルビウム(Yb)、インジウム(In)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、またはビスマス(Bi)を備える追加の金属酸化物成分(M(I)、M(II)、M(III)、M(IV))を有してよい。回路モジュールは、3GHzを超える、好ましくは300GHzを超える、最も好ましくは1THzを超える動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を有する容量性回路素子を有してよい。容量性回路素子は、数十ミクロン以下、好ましくは1ミクロン以下、より好ましくは1ミクロン未満の最大物理的寸法を有してよい。
【0095】
回路モジュールは、GHz周波数で比透磁率μR≧10および損失正接tanδ≦10-3を有するガーネットを備える誘導性素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよい。ガーネットは、菱形十二面体もしくは偏四角多面体のいずれかの結晶構造、またはその2つの組合せを採用することができ、以下の化学式A3B2(SiO4)3を有し、基Aの金属酸化物は酸化シリコンと等しいモル濃度を有し、基Bの金属酸化物は酸化シリコンのモル濃度の2/3のモル濃度を有し、好ましい基Aの金属酸化物には、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(FeO)、および酸化マンガン(MnO)が含まれ、好ましい基Bの金属酸化物には、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化バナジウム(V2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、および酸化ホルミウム(Ho2O3)が含まれる。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、10nm~25μm、好ましくは250nm~5μmの範囲の均一な粒子サイズを有する制御された微細構造を制御している可能性がある。
【0096】
半導体回路モジュールの結合対は、各々、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備える多層表面界面と電気通信している各半導体モジュール上の能動半導体表面内に組み込まれた共振ゲートトランジスタを備えてよく、1つまたは複数の誘導性素子はトランジスタのゲート電極内に電気的に挿入され、ゲート電極は、ゲート長を50倍超える、好ましくは1,000倍超える、最も好ましくはゲート長を500,000倍超える物理的寸法を有する細長いゲート幅を有し、その結果、大きいゲート静電容量および細長いゲート幅は、トランジスタのオン抵抗を無視できる値まで低減し、誘導性素子のインダクタンスにより、大きい静電容量が所定の周波数で共振し、それにより、ゲートが所定の共振周波数で高い電力効率で大きい電流を切り替えるかまたは増幅することが可能になり、高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、低透磁率超低損失誘電体、およびフェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体をさらに備え、高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、信号データプレーン上に組み込まれるか、または結合対を形成する各半導体回路モジュールの多層表面界面内の完全集積バイア内に組み込まれる受動フィルタリング回路網をさらに備え、能動界面回路層は結合界面に配置され、結合界面は能動オペアンプ回路を備え、各半導体回路モジュールの高ピーク帯域幅I/Oチャネル内に組み込まれた反転受動回路を有する完全集積回路を形成し、結合ペアを形成する半導体回路モジュールの各々の中の共振ゲートトランジスタおよび他の機能を変調するために電気通信および電力インターフェースが作成される。
【0097】
共振ゲートトランジスタは、トランジスタのゲート電極内に電気的に挿入されて、共振ゲートトランジスタに共振させ、所定の周波数の帯域にわたって信号を増幅または切り替えさせる受動フィルタリング回路網を形成する、1つまたは複数の誘導性素子および他の受動回路素子を有してよい。半導体回路モジュールの結合対は、増幅等化回路として機能する完全集積ジャイレータを有してよい。高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、クロックまたはデータ復元回路をさらに備えてよい。半導体回路モジュールの結合対は、3GHzを超える、好ましくは300GHzを超える、最も好ましくは1THzを超える動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を有する受動回路素子を形成する高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよい。
【0098】
半導体回路の結合対は、衛星または地上の電気通信ネットワーク内のワイヤレストランシーバとして機能する半導体回路モジュールのうちの1つを有してよい。半導体回路モジュールのうちの1つは、宇宙ベースの衛星システムまたは地上の光ファイバ電気通信ネットワーク内の光トランシーバまたは電気光学トランシーバとして機能することができる。半導体回路モジュールのうちの1つは、サーバファームまたはサーバファームネットワーク内のプロセッサユニットとして機能することができる。半導体回路モジュールの結合対は、プロセッサユニットをハイブリッドコンピューティングモジュールにすることができる。半導体回路モジュールのうちの1つは、地域またはグローバルのサーバファームネットワークと結び付くモバイルデバイス内のワイヤレストランシーバとして機能することができる。
【0099】
高ピーク帯域幅I/Oチャネルを製造するための方法は、液体化学堆積法およびバックエンドオブライン技法を利用して、基板に形成されたサブミクロンの特徴サイズを有する多層表面界面内の高エネルギー密度電気セラミック誘電体、導電性手段、および低透磁率/超低損失誘電体、好ましくはアモルファスシリカ誘電体を統合し、多層表面界面は、接地プレーン、電力プレーン、および信号データプレーンを備える。
【0100】
基板は半導体であってよい。
【0101】
半導体基板は、半導体基板表面の能動層内に統合された能動回路を備えてよい。
【0102】
能動回路は、低透磁率/超低損失誘電体の第1の層、導電性手段層、および低透磁率/超低損失誘電体の第2の層をさらに備える信号制御プレーンを備えてよい高ピーク帯域幅I/Oチャネルを含んでよく、低透磁率/超低損失誘電体の第1層内にエッチングされた開口部は、半導体基板表面の能動層へのバイアパスおよびオプションの接地壁接続を提供し、導電性手段層が適用され、低透磁率/超低損失誘電体の第1層内にエッチングされた開口部を介して、半導体基板表面の能動層内の能動回路との電気的インターフェースを形成するようにフォトリソグラフィでパターン化され、適用された導電性手段層は場合によっては研磨され、低透磁率/超低損失誘電体の第2の層が形成され、開口部は低透磁率/超低損失誘電体の第2の層内にエッチングされて、半導体基板の能動層内の能動回路との電気的インターフェースを形成する、適用された導電性手段へのバイア開口部およびオプションの接地壁接続を提供し、バイア開口部は、その後、導電性手段によってファイリングされて、多層表面界面内の後続の層への電気的インターフェースを完成させる。
【0103】
方法は、導電性手段を基板または以前に形成された低透磁率/超低損失誘電体の層に適用することにより、1つまたは複数の接地プレーンを形成することができる。
【0104】
接地プレーン層を形成する導電性手段は、高ピーク帯域幅I/Oチャネルのための特定の設計目標を満たすため、または多層表面界面内の他の層上の導電性手段を有するバイアを介して電気的インターフェースを形成するために必要な開口部を作成するために、フォトリソグラフィでパターン化されてよい。
【0105】
信号データプレーンは、低透磁率/超低損失誘電体の第1および第2の層と、低透磁率/超低損失誘電体の第1および第2の層内に組み込まれた高エネルギー密度電気セラミックと、信号トレース、ならびに多層表面界面内に含まれる接地プレーン、他の信号データプレーン、および電力プレーンとの電気的インターフェースを形成する第1および第2の導電性手段層と、基板に形成された接地プレーン層上、または多層表面界面内の以前に形成された接地プレーン層上に低透磁率/超低損失誘電体の第1層を形成し、低透磁率/超低損失誘電体の第1の層内のフォトリソグラフィでパターン化された開口部をエッチングすること、場合によっては、低透磁率/超低損失誘電体の第1層内の開口部をエッチングして接地プレーン層を露出させ、追加の開口部内に高エネルギー密度電気セラミック誘電体を形成して、信号データプレーン内の低透磁率/超低損失誘電体の第1層内に受動回路素子を統合し、場合によっては、低透磁率/超低損失誘電体の第1層および高エネルギー密度電気セラミック誘電体を研磨し、低透磁率/超低損失誘電体の第1層内の追加の開口部をエッチングし、第1の導電性手段を形成およびリソグラフィでパターン化して、受動回路素子間またはその中の導電性トレース間に信号トレースを形成し、接地プレーン層および他の信号デープレーンまたは接地プレーンの下に配置された多層界面内に以前に形成された電力プレーンとの電気的インターフェースを確立するバイアまたは接地壁を形成し、場合によっては、第1の導電性手段層を研磨し、低透磁率/超低損失誘電体の第2の層を形成し、低透磁率/超低損失誘電体の第2の層内にフォトリソグラフィでパターン化された開口部をエッチングすること、追加の開口部内に高エネルギー密度電気セラミック誘電体を形成して、信号データプレーン内の低透磁率/超低損失誘電体の第2の層内に受動回路素子を統合し、場合によっては、低透磁率/超低損失誘電体の第2の層および高エネルギー密度電気セラミック誘電体を研磨し、低透磁率/超低損失誘電体の第2の層内に追加の開口部をエッチングし、第2の導電性手段層を形成およびフォトリソグラフィでパターン化して、信号データプレーンと、信号データプレーンの上の多層界面内に以前に形成された、または形成される予定の他の信号デープレーン、接地プレーン、電力プレーンとの間の電気的インターフェースを確立する接地プレーンおよびバイアまたは接地壁を形成することによって製造される第2の接地プレーンとを備えてよい。
【0106】
方法は、低透磁率/超低損失誘電体の第3の層を挿入することによって信号データプレーン内に形成された差動対導体と、高エネルギー密度電気セラミック誘電体をさらに備える第1と第2の低透磁率/超低損失層の間にフォトリソグラフィでパターン化された第3の導電性手段層内に形成された追加の信号トレースとを含んでよい。
【0107】
方法は、バイアパッドを形成する位置の第1および第2の導電性手段層内にフォトリソグラフィでパターン化されたボイド、およびボイドを満たし統合バイアを形成するために適用および場合によっては研磨された高エネルギー密度電気セラミック誘電体を含んでよい。方法は、平面受動回路素子として形成された受動回路素子を含んでよい。受動回路素子はバイア内に統合されてよい。方法は、フィルタリング回路網として受動的に機能するように構成された受動回路素子を提供することができる。受動フィルタリング回路網は等化回路であってよい。方法は、半導体基板表面の能動層内に統合された能動回路を備える半導体基板に形成された多層表面界面を有してよい。方法は、信号制御プレーンを備える多層界面を有してよく、受動フィルタリング回路網は増幅等化回路である。能動回路はオペアンプを備えてよい。多層表面界面は完全集積ジャイレータを備えてよい。能動回路は共振ゲートトランジスタを備えてよい。
【0108】
方法は、結晶格子を備える高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよく、そのユニットセルは原子質量の中央値が25amuより大きく、好ましくは70amuより大きい。方法は、70を超える、好ましくは200≦εR≦800の範囲の比透磁率εRを有する容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体を含んでよい。方法は、M(I)
(1-x-y-z)M(II)
(x)M(III)
(y)M(IV)
(z)Zr(1-a-b)Hf(b)Ti(a)O3によって与えられる化学量論比を有する高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよく、ここで、Zrはジルコニウムであり、Hfはハフニウムであり、Tiはチタンであり、Oは酸素であり、M(I)、M(II)、M(III)、M(IV)は、熱力学的に安定したペロブスカイト結晶を形成する追加の金属酸化物成分であり、x、y、およびzは、すべてのM(I)、M(II)、M(III)、M(IV)元素成分の合計が制約:(1-x-y-z)+(x+y+z)=1、および、(1-a-b)+(a+b)=1を満たすような比率を形成する分数モル分率である。追加の金属酸化物成分(M(I)、M(II)、M(III)、M(IV))は、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、イテルビウム(Yb)、インジウム(In)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、またはビスマス(Bi)を備えてよい。方法は、3GHzを超える、好ましくは300GHzを超える、最も好ましくは1THzを超える動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を有する高エネルギー密度電気セラミック誘電体を含んでよい。方法は、最大物理的寸法が数十ミクロン以下、好ましくは1ミクロン以下、より好ましくは1ミクロン未満の低透磁率/超低損失誘電体の第1の層および第2の層内のフォトリソグラフィでパターン化された開口部を含んでよい。方法は、GHz周波数で比透磁率μR≧10および損失正接tanδ≦10-3を有するガーネットを備える高エネルギー密度電気セラミック誘電体を含んでよい。ガーネットは、菱形の十二面体もしくは台形面体の結晶構造のいずれか、またはその2つの組合せを採用することができ、以下の化学式A3B2(SiO4)3を有し、基Aの金属酸化物は酸化シリコンと等しいモル濃度を有し、基Bの金属酸化物は酸化シリコンのモル濃度の2/3であるモル濃度を有し、好ましい基Aの金属酸化物には、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(FeO)、および酸化マンガン(MnO)が含まれ、好ましい基Bの金属酸化物には、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化バナジウム(V2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、および酸化ホルミウム(Ho2O3)が含まれる。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、10nm~25μm、好ましくは250nm~5μmの範囲の均一な粒子サイズを有する制御された微細構造を有してよい。
【0109】
本発明のさらに別の実施形態は、ネットワークノードを含み、サーバファーム間およびサーバファーム内のデータの流れを管理する通信システムを含むネットワーク化コンピューティングシステムを提供し、電気通信システムを形成するハードウェア、ネットワークノード内のトランシーバ回路、およびサーバファームは、ネットワーク化コンピューティングをサポートするために必要なすべての機能を提供する半導体ダイを備えるハイブリッドコンピューティングモジュールを備え、半導体ダイは、ハイブリッドコンピューティングモジュール内の半導体ダイ間の電気的インターフェースを形成する基板に取り付けられ、基板は、低透磁率/超低損失誘電体、接地プレーン、電力プレーン、および信号データプレーンを形成するために使用される導電性手段、ならびに接地プレーン、電力プレーン、および信号データプレーンの間の電気的インターフェースを備える高ピーク帯域幅I/Oチャネルをさらに備える多層表面界面を備え、信号データプレーンは、低透磁率/超低損失誘電体の層内に組み込まれ、受動フィルタリング回路網として機能するように構成された受動回路素子を形成するようにフォトリソグラフィでパターン化された高エネルギー密度電気セラミック誘電体をさらに備え、容量性受動回路素子を形成する高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、フェムト秒の時間スケールで分極および脱分極し、3GHzを超える、好ましくは300GHzを超える、最も好ましくは1THzを超えるシステム動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を維持する誘電応答を有する。
【0110】
基板は半導体キャリアであってよく、多層層界面は、能動半導体層内に組み込まれた制御信号層および能動回路を備える。ネットワーク化コンピューティングシステムは、インターポーザ回路を備えるチップスタック内に結合された複数の半導体ダイを有してよい。ネットワーク化コンピューティングシステムは、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備えるインターポーザ回路を有してよい。インターポーザ回路は半導体基板を備えてよく、多層層界面は、制御信号層、および能動半導体層内に組み込まれた能動回路を備える。ネットワーク化コンピューティングシステムは、制御信号層、および能動半導体層内に組み込まれた能動回路を有する多層層界面を備えるハイブリッドコンピューティングモジュールを有してよい。ネットワーク化コンピューティングシステムは、共振ゲートトランジスタを備える能動回路を有してよい。能動回路は演算増幅器を備えてよい。ハイブリッドコンピューティングモジュールは、完全集積ジャイレータを備えてよい。
【0111】
ネットワーク化コンピューティングシステムは、半導体ダイと、ハイブリッドコンピューティングモジュールによって処理された電子信号データをローカル光通信バスを介してハイブリッドコンピューティングモジュールから送信される光信号データに符号化し、ハイブリッドコンピューティングモジュールによってローカル光通信バスから受信された光信号データをハイブリッドコンピューティングモジュールによって処理される電子信号データに復号するその内部回路内に高ピーク帯域幅I/Oチャネルをさらに備えてよい電気光学トランシーバとの間の電気的インターフェースを形成する高ピーク帯域幅I/Oチャネルを有してよい。電気光学トランシーバは、3D量子ガスを形成する材料層を備えてよい。ネットワーク化コンピューティングシステムは、ワイヤレス、光、および衛星の電気通信システムを備える地域ネットワークを形成する電気通信システムを含んでよい。電気通信システムは、ワイヤレス、光、および衛星の電気通信システムを備えるグローバルネットワークを形成することができる。受動フィルタリング回路網は、等化回路として機能するように構成されてよい。ネットワーク化コンピューティングシステムは、クロックおよびデータ復元を可能にする等化回路を含んでよい。受動フィルタリング回路網は、平面受動回路素子によって形成されてよい。受動フィルタリング回路網は、統合バイア内に組み込まれてよい。受動フィルタリング回路網は、増幅等化回路であってよい。電気通信システムは、高ピーク帯域幅I/Oチャネルを有する回路モジュールを備えるモバイルコンピューティングデバイスと対話することができる。
【0112】
本発明のさらに別の実施形態は、入力電極または出力電極と電気通信するバイアコンタクトパッド、および基板に形成された多層表面界面内に組み込まれたI/Oリンクを備える統合バイアを提供し、高エネルギー密度電気セラミック誘電体を備える少なくとも1つの受動回路素子は、バイアコンタクトパッドの周囲に弧状構造として挿入されて、接地プレーン、電力プレーン、もしくはバイアコンタクトパッドが配置された信号データプレーン内に組み込まれたI/Oリンクと直列もしくは並列に電気接続された容量性、誘導性、もしくは抵抗性の受動回路素子、またはバイアコンタクトパッドが電気接続を形成する多層表面界面内のバイアコンタクトパッドの上もしくは下に配置された他の信号データプレーン上のI/Oリンクを形成し、容量性受動回路素子を形成する高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、フェムト秒の時間スケールで分極および脱分極し、3GHzを超える、好ましくは300GHzを超える、最も好ましくは1THzを超えるシステム動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理的寸法を維持する誘電応答を有する。
【0113】
少なくとも1つの受動回路素子は、受動フィルタリング回路網の一部であってよい。受動フィルタリング回路網は、平面受動部品を備えてよい。受動フィルタリング回路網は、複数の統合バイアを備えてよい。統合バイアは、半導体ダイと電気通信するバイアコンタクトパッドを含んでよい。基板は、半導体表面能動層とともに組み込まれた能動回路を備える半導体基板であってよい。統合バイアは、能動回路と電気通信している統合バイアを有してよい。能動回路は、共振ゲートトランジスタであってよい。能動回路は、演算増幅器であってよい。統合バイアは、完全集積ジャイレータの一部であってよい。能動回路は、能動切替え素子であってよい。受動フィルタリング回路網は、終端回路を形成することができる。受動フィルタリング回路網は、等化回路を形成することができる。受動フィルタリング回路網は、選択された周波数で、または事前に決定された周波数帯域で共振する場合がある。受動フィルタリング回路網は、クロックまたはデータ復元回路の一部であってよい。バイアコンタクトパッドは、バイアコンタクトパッド内で直列に電気接続された複数の受動回路素子を備えてよい。バイアコンタクトパッドは複数の受動回路素子を備えてよく、少なくとも2つの受動回路素子は分岐点を介して並列に電気接続される。少なくとも1つの受動回路素子は受動フィルタリング回路網の一部であってよく、統合バイアは増幅等化回路を形成することができる。
【0114】
統合マットは、結晶格子を備える高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有し、そのユニットセルは原子質量の中央値が25amuより大きく、好ましくは70amuより大きい。容量性回路素子の高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、70を超える、好ましくは200≦εR≦800の範囲の比透磁率εRを有してよい。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、M(I)
(1-x-y-z)M(II)
(x)M(III)
(y)M(IV)
(z)Zr(1-a-b)Hf(b)Ti(a)O3によって与えられる化学量論比を有してよく、ここで、Zrはジルコニウムであり、Hfはハフニウムであり、Tiはチタンであり、Oは酸素であり、M(I)、M(II)、M(III)、M(IV)は、熱力学的に安定したペロブスカイト結晶を形成する追加の金属酸化物成分であり、x、y、およびzは、すべてのM(I)、M(II)、M(III)、M(IV)元素成分の合計が制約:(1-x-y-z)+(x+y+z)=1、および、(1-a-b)+(a+b)=1を満たすような比率を形成する分数モル分率である。追加の金属酸化物成分(M(I)、M(II)、M(III)、M(IV))が、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、イテルビウム(Yb)、インジウム(In)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、またはビスマス(Bi)を備える、請求項238に記載の統合バイア。
【0115】
統合バイアは、GHz周波数で比透磁率μR≧10および損失正接tanδ≦10-3を有するガーネットを備える高エネルギー密度電気セラミック誘電体を有してよい。ガーネットは、菱形の十二面体もしくは台形面体の結晶構造のいずれか、またはその2つの組合せを採用することができ、以下の化学式A3B2(SiO4)3を有し、基Aの金属酸化物は酸化シリコンと等しいモル濃度を有し、基Bの金属酸化物は酸化シリコンのモル濃度の2/3であるモル濃度を有し、好ましい基Aの金属酸化物には、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(FeO)、および酸化マンガン(MnO)が含まれ、好ましい基Bの金属酸化物には、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化バナジウム(V2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、および酸化ホルミウム(Ho2O3)が含まれる。高エネルギー密度電気セラミック誘電体は、10nm~25μm、好ましくは250nm~5μmの範囲の均一な粒子サイズを有する制御された微細構造を有してよい。
【0116】
本発明は、添付の図面を参照して例示的に示され記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【
図1】ピーク帯域幅、通信リンクを形成するI/Oチャネルの数、およびチャネル内のデータレートの間の関係を示描写する図である。
【0118】
【
図2】改善されたピークメモリプロセッサ帯域幅を制限する従来技術を描写する図である。
【0119】
【
図3A】I/Oチャネル内の挿入損失の一因となる様々な要因を描写する図である。
【
図3B】I/Oチャネル内の挿入損失の一因となる様々な要因を描写する図である。
【
図3C】I/Oチャネル内の挿入損失の一因となる様々な要因を描写する図である。
【
図3D】I/Oチャネル内の挿入損失の一因となる様々な要因を描写する図である。
【
図3E】I/Oチャネル内の挿入損失の一因となる様々な要因を描写する図である。
【
図3F】I/Oチャネル内の挿入損失の一因となる様々な要因を描写する図である。
【0120】
【
図4】超高ピークメモリプロセッサ帯域幅を有するI/Oチャネルを備えるハイブリッドコンピューティングモジュールを示す図である。
【0121】
【
図5A】I/Oチャネル内の信号品位に影響を与える様々な要因を示す図である。
【
図5B】I/Oチャネル内の信号品位に影響を与える様々な要因を示す図である。
【
図5C】I/Oチャネル内の信号品位に影響を与える様々な要因を示す図である。
【
図5D】I/Oチャネル内の信号品位に影響を与える様々な要因を示す図である。
【
図5E】I/Oチャネル内の信号品位に影響を与える様々な要因を示す図である。
【
図5F】I/Oチャネル内の信号品位に影響を与える様々な要因を示す図である。
【
図5G】I/Oチャネル内の信号品位に影響を与える様々な要因を示す図である。
【0122】
【
図6A】高ピーク帯域幅I/Oチャネルの構造的アーキテクチャおよびその構築を示す図である。
【
図6B】高ピーク帯域幅I/Oチャネルの構造的アーキテクチャおよびその構築を示す図である。
【
図6C】高ピーク帯域幅I/Oチャネルの構造的アーキテクチャおよびその構築を示す図である。
【0123】
【
図7A】バイアからのスタブ長が最小の受動フィルタリング回路網を形成するための手段を示す図である。
【
図7B】バイアからのスタブ長が最小の受動フィルタリング回路網を形成するための手段を示す図である。
【0124】
【
図8A】バイアからのスタブ長がゼロの受動フィルタリング回路網を形成するための手段を示す図である。
【
図8B】バイアからのスタブ長がゼロの受動フィルタリング回路網を形成するための手段を示す図である。
【
図8C】バイアからのスタブ長がゼロの受動フィルタリング回路網を形成するための手段を示す図である。
【
図8D】バイアからのスタブ長がゼロの受動フィルタリング回路網を形成するための手段を示す図である。
【
図8E】バイアからのスタブ長がゼロの受動フィルタリング回路網を形成するための手段を示す図である。
【0125】
【
図9A】I/Oリンク内に受動等化回路を組み込むための手段を示す図である。
【
図9B】I/Oリンク内に受動等化回路を組み込むための手段を示す図である。
【
図9C】I/Oリンク内に受動等化回路を組み込むための手段を示す図である。
【
図9D】I/Oリンク内に受動等化回路を組み込むための手段を示す図である。
【
図9E】I/Oリンク内に受動等化回路を組み込むための手段を示す図である。
【
図9F】I/Oリンク内に受動等化回路を組み込むための手段を示す図である。
【0126】
【
図10A】高ピーク帯域幅I/Oチャネル内のデータレーンを切り離すための手段を示す図である。
【
図10B】高ピーク帯域幅I/Oチャネル内のデータレーンを切り離すための手段を示す図である。
【
図10C】高ピーク帯域幅I/Oチャネル内のデータレーンを切り離すための手段を示す図である。
【
図10D】高ピーク帯域幅I/Oチャネル内のデータレーンを切り離すための手段を示す図である。
【0127】
【
図11A】一方向または双方向の高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の減衰信号を増幅するための手段を示す図である。
【
図11B】一方向または双方向の高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の減衰信号を増幅するための手段を示す図である。
【
図11C】一方向または双方向の高ピーク帯域幅I/Oチャネル内の減衰信号を増幅するための手段を示す図である。
【0128】
【
図12A】高ピーク帯域幅I/Oチャネルおよび完全集積ジャイレータ回路を備える共振ゲートトランジスタモジュールに関する技術を示す図である。
【
図12B】高ピーク帯域幅I/Oチャネルおよび完全集積ジャイレータ回路を備える共振ゲートトランジスタモジュールに関する技術を示す図である。
【
図12C】高ピーク帯域幅I/Oチャネルおよび完全集積ジャイレータ回路を備える共振ゲートトランジスタモジュールに関する技術を示す図である。
【
図12D】高ピーク帯域幅I/Oチャネルおよび完全集積ジャイレータ回路を備える共振ゲートトランジスタモジュールに関する技術を示す図である。
【0129】
【
図13A】高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備えるネットワーク化されたコンピューティングおよび電気通信のシステムを示す図である。
【
図13B】高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備えるネットワーク化されたコンピューティングおよび電気通信のシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0130】
本発明は、開示された実施形態を参照して上記で例示的に記載されている。添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者は開示された実施形態に対して様々な修正および変更を行うことができる。
【0131】
本出願は、参照により、「CERAMIC ANTENNA MODULE AND METHODS OF MANUFACTURE THEREOF」と題するde Rochemontの米国特許出願第7,405,698号(´698出願)、2006年6月30日に出願された「ELECTRICAL COMPONENT AND METHOD OF MANUFACTURE」と題するde Rochemontの米国特許出願第8,715,839号(´839出願)、2007年1月6日に出願された「POWER MANAGEMENT MODULE AND METHODS OF MANUFACTURE」と題するde Rochemontの米国特許出願第8,350,657号(´657出願)、2014年12月4日に出願された「POWER MANAGEMENT MODULE AND METHODS OF MANUFACTURE」と題するde Rochemontの米国特許第14/560,935(´935出願)、「LIQUID CHEMICAL DEPOSITION PROCESS APPARATUS AND EMBODIMENTS」と題するde RochemontおよびKovacsの米国特許出願第8,715,814号(´814出願)および米国特許出願第8,354,294号(´294出願)、「MONOLITHIC DC/DC POWER MANAGEMENT MODULE WITH SURFACE FET」と題するde Rochemontの米国特許出願第8,552,708号(´708出願)、「SEMICONDUCTOR CARRIER WITH VERTICAL POWER FET MODULE」と題するde Rochemontの米国特許出願第8,749,054号(´054出願)、「CHEMICALLY COMPLEX ABLATIVE MAX-PHASE MATERIAL AND METHOD OF MANUFACTURE」と題するde Rochemontの米国特許出願第9,023,493号(´493出願)、「POWER FET WITH A RESONANT TRANSISTOR GATE」と題するde Rochemontの米国特許出願第8,779,489号および米国特許出願第9,153,532号(´489出願および´532出願)、「SEMICONDUCTOR CHIP CARRIERS WITH MONOLITHICALLY INTEGRATED QUANTUM DOT DEVICES AND METHOD OF MANUFACTURE THEREOF」と題するde Rochemontの米国特許出願第9,123,768号(´768出願)、「FREQUENCY-SELECTIVE DIPOLE ANTENNAS」と題するde Rochemontの米国特許出願第8,952,858号(´858出願)、「HYBRID COMPUTING MODULE」と題するde RochemontおよびKovacsの米国特許出願第9,348,385号(´385出願)、「FULLY INTEGRATED THERMOELECTRIC DEVICES AND THEIR APPLICATION TO AEROSPACE DE-ICING SYSTEMS」と題するde Rochemontの米国特許出願第9,490,414号(´414出願)、「RESONANT HIGH ENERGY DENSITY STORAGE DEVICE」と題するde Rochemontの米国特許第15/958,706号(´706出願)、de Rochemontの米国特許第15/99,234号「HIGH SPEED SEMICONDUCTOR CHIP STACK」(´234出願)、ならびにde Rochemontの米国特許第16/403,411号「HIGH SPEED/LOW POWER SERVER FARMS AND SERVER NETWORKS」(´411出願)に含まれるすべての内容を組み込む。
【0132】
´698出願は、動作温度の関数として安定したままの性能値を有する誘電体介在物を有する、人工磁気接地プレーンを含むメタマテリアル誘電体を提供する方法および実施形態について教示する。これは、誘電体介在物内の微細構造をナノスケールの寸法に制御することによって実現され、その結果、それらは50nm以下に均一化される。de Rochemontの´839は、プリント回路基板、半導体チップパッケージ、ウェハスケールのSoCダイ、および電源管理システムにおいて、温度で安定したままの性能値を保持する受動部品の統合を教示する。de Rochemontの´159は、プリント回路基板、セラミックパッケージ、または半導体部品に統合された無線周波数またはワイヤレスアプリケーションで受動フィルタリング回路網および1/4波長変圧器を形成するためにLCDが適用される方法について教示する。de Rochemontの´657は、プリント回路基板、セラミックパッケージ、または半導体デバイスに統合することができる適応インダクタコイルを形成する方法を教示する。de Rochemontらの´814は、最大寸法が50nm未満の均一に分布した粒子を含む、多結晶微細構造の理論的に密な回路網から構成される、巨視的に大きい組成複合材料を生成するために使用される液体化学堆積(LCD)のプロセスおよび装置を開示している。複合材料は、半導体、金属または超合金、および金属酸化物セラミックを含むと定義される。de Rochemontの´814および´708は、完全集積低EMI、高電力密度誘導コイル、および/または高電力密度電力管理モジュールに関連する方法および実施形態について教示する。de Rochemontの´489および´532は、最小のオン抵抗で任意の高速で任意の大電流を切り替える電界効果トランジスタを完全集積シリコンチップキャリアに統合する方法について教示する。de Rochemontの´768は、半導体チップキャリアおよびモノリシックに統合されたマイクロエレクトロニクスモジュール内で3次元電子ガスを生成する半導体層を統合する方法および実施形態を教示する。de Rochemontの´302は、ナノスケールの微細構造を有する化学複合半導体材料を統合することにより、熱電デバイスの性能を最適化する方法および実施形態を教示する。de Rochemontの´858は、ダイポールアンテナまたは伝送線路のアームを折りたたむことによって回路共振素子を形成して、電流ベクトル結合を介して誘導性および容量性のロードを誘導する手段を教示する。本出願において特許請求される様々な実施形態および手段は、de Rochemontらの´814によって教示された液体化学堆積(LCD)方法を使用して構築される。de Rochemontの´706は、分極応答がフェムト秒(10-15秒)を超える印加電気刺激と同相で応答する電気セラミック誘電体の使用、および共振回路内の電気セラミック誘電体の組込みを教示する。de Rochemontの´234は、シリコン貫通電極(TSV)を介して生成されるスプリアス信号を最小化するために、フェムト秒の時間スケールよりも大きい時間スケールで温度および時間に対して特性が安定したままの高エネルギー密度電気セラミック誘電体を統合することにより、バイアで伝送線路を終端する手段を教示するが、それは、等化回路もしくはクロックデータ復元回路を形成するか、または高速チップスタック内のシンボル間干渉(ISI)を最小化する手段を教示しない。de Rochemontの´411は、サーバファームおよびサーバファームの地域/グローバルネットワークの電力効率を改善する手段を教示するが、等化回路もしくはクロックデータ復元回路を形成するか、または高速チップスタック内のシンボル間干渉(ISI)を最小化する手段を教示しない。
【0133】
LCD法は、最終製品を経済的に実行可能にするために必要な化学的精度で埋設マイクロエレクトロニクス層への化学的に非常に複雑な電気セラミック誘電体の統合を可能にする。それにより、化学的に複雑なエレクトロセラミック誘電体が、組込み型能動回路に損傷を与えない温度で半導体表面に選択的に堆積されることが可能になる。さらに、それにより、電気セラミック誘電体の化学的複雑さにかかわらずナノスケールの均一性を有する微細構造を含む、原子スケールの化学的均一性および均一な微細構造との化学的に複雑な電気セラミック誘電体の統合が可能になる。
【0134】
I/Oチャネルは、第1の半導体チップ1の出力ポートまたはチップ1のスタックと第2の半導体チップ2の入力ポートとの間の導電性リンク、および2つのポートの間で送信される信号の完全性を最適化するために必要な介在回路および導波路材料を意味する。
【0135】
次に、
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、
図3E、および表Iを参照して、より高いナイキスト周波数でのリンクデータレートまたはピン当たりのI/Oデータレートを駆動するためにI/Oチャネル内の挿入損失を最小化する、本発明の独自の実施形態の背景を提供する。ナイキスト周波数は、離散時間システムのサンプリングレートの半分であり、通過帯域チャネル、制限された無線周波数帯域、または周波数分割多重チャネルなどの帯域幅が制限されたチャネル全体のシンボルレート用の上限の尺度である。12GHzナイキストは、ピン当たり24GbpsのI/Oデータレートに変換される。24GHzナイキストは、48Gbpsのデータレートに変換される、などである。高ピーク帯域幅は、クロストーク、分散、信号反射、および減衰から生じる挿入損失を最小化しながら、高いナイキスト周波数で駆動することができる高密度(間隔が狭い)I/Oチャネルを形成する手段を必要とする。
【0136】
図3A、
図3Bに描写されたように、I/Oチャネル内の挿入損失は、出力パルス7が幅を広げ、立ち上がり時間を増加させ、I/Oチャネル内を移動する距離にわたって振幅を減少させるにつれて、入力信号パルス6の振幅を減少させる。これらの損失およびパルス広がりの効果は複数の要因に由来し、それらはデジタルパルスがデジタルシンボルを確実に送信することができる距離を制限する。これらの損失は周波数の増加とともに劇的に増加し、しばしば、すべての寄与損失係数を数学的に近似する非物理的な式:
【数1】
を使用して推定され、ここで、wはmil単位の導体の幅であり、fはGHz単位の周波数であり、tanδは損失正接であり、ε
Rは導体トレーサが組み込まれた誘電体の比透磁率である。
【0137】
損失の一因となる物理的要因は、材料特性によって支配されるか、または設計に関連する。材料が支配的な要因には、導体または誘電体の損失によって引き起こされる信号減衰、および回路構造内の終端が不十分な不連続部での信号反射によって発生するノイズの問題が含まれる。不十分な電気的終端は、不連続部での反射を中和するために必要な適切な材料を組み込むことができないこと、および実装材料がより高い周波数で駆動される電磁信号と同相で応答できないことによって引き起こされる。これは、最新の高速アセンブリで使用される受動部品4および有機パッケージ5を備える材料の場合である。設計が支配的な要因は、クロストークの処理およびモードフィールドの完全性の維持に関連する。設計関連の問題が適切に管理されている場合、より高いデータレートを実現する唯一の制限要因は、材料の減衰損失である。
【0138】
参照により本明細書に組み込まれるde Rochemontの´706および´234は、フェムト秒時間スケール(PetaHertz周波数)までの電磁刺激と同相で応答するナノスケールで均一な微細構造を有する誘電体材料、および高速チップスタック内のバイアで信号を終端する(反射を中和する)際のそれらの使用に関連する技術を教示する。参照により本明細書に組み込まれるde Rochemontの´054および´768は、キャリア内に統合されたバス回路を備えるチップスタックおよび半導体ダイが取り付けられた半導体キャリアに関連する技術を教示するが、それは、データレートおよびピークメモリプロセッサ帯域幅を増大させる超低損失高密度I/Oチャネルをさらに備えるバス回路を形成する好ましい実施形態を教示しない。
【0139】
誘電分散は、パルスを形成する波束内の一部の周波数を他の周波数とは異なる伝搬速度で移動させるので、パルス歪みの要因である。
図3Cは、25GHzまでの様々な高性能誘電体媒質の信号周波数を有する(GHzで測定された値に正規化された)相対誘電強度の変動を示している。最高の性能を有するRogers Corporationによって提供される成形可能な有機化合物は、高性能FR-4 8、Theta(登録商標)ラミネートおよびプリプレグ9、ならびにRO4350B(登録商標)ラミネート/RO4450F(登録商標)プリプレグ10である。これらの有機化合物はすべて誘電率を持っているので、ナイキスト周波数が高くなると分散がますます問題になり、これらの誘電体材料を備えるI/Oチャネル内で高いデータレートを実現する能力が制限される。
【0140】
光ファイバで使用されるアモルファスシリカ11は、業界で使用される最も透明な誘電体媒質である。分散はcm波長(GHz周波数)では存在せず、ミクロン波長まで問題にならず、それは依然最小なので、光周波数電磁パルスが媒質の40~60kmの長さを通過するまで再形成される必要がない。したがって、アモルファスシリカ11を用いてI/Oチャネルを形成する手段は、低挿入損失リンクを形成することに必要である。
【0141】
信号減衰は、導体損失および誘電体損失から導出される。皮膚の影響により周波数とともに導体損失が増加し、これにより、周波数が高くなると、導体表面に近くより薄い領域に電流密度が集中する。
図3Dは、最大5GHzのFR4誘電体内に形成された34インチ長I/Oチャネル内の導体損失12および誘電体損失13の相対的な寄与を描写する。
図3Dは、周波数の増加において、誘電体損失13が導体損失12を上回ることを明確に示している。したがって、誘電体損失13が可能な限り低い誘電体媒質を使用して、高データレートのI/Oチャネルを形成することが不可欠である。最小の分散特性を有することに加えて、アモルファスシリカ用の損失接線(tanδ)は0.0004≦tanδ≦0.00002の範囲に入ると報告されている。
【0142】
図3Eは、式1を使用して導出された最大20GHzの周波数の関数としての(dB/inで表される)挿入損失を示し、式1は、以下の誘電体媒質:FR4(tanδ=0.02、ε
R=4)14、Nelco4000-13 EP Si(tanδ=0.008、ε
R=3.2)15、Rogers4350B(tanδ=0.0037、ε
R=3.48)16、Megtrone6(tanδ=0.002、ε
R=3.4)17、アモルファスシリカ(tanδ=0.0004、ε
R=3.8)18、およびアモルファスシリカ(tanδ=0.00002、ε
R=3.8)19のための5mil(127μm)の線幅を有する低密度伝送線路内のクロストーク、分散、および減衰の影響をモデル化する。より高いナイキスト周波数、特に、20GHzを超える周波数で動作するI/Oチャネルは、5mil(127μm)の線幅を有する低密度相互接続を備えるリンク内でも、誘電損失が最小の媒質を最適に備える。
【0143】
表1は、FR4 14、Nelco4000-13 EP Si15、Rogers4350B 16、Megtrone17、ならびにtanδ=0.0004 18およびtanδ=0.00002 19を有するアモルファスシリカ(α-SiO2)を備えるI/Oチャネルが、それぞれ、24Gbpsおよび48Gbpsのデータレートに対応する12GHzおよび24GHzのナイキスト周波数で駆動されるとき、5mil(127μm)から0.0025mil(0.7)の範囲の線幅で増加する相互接続密度(小さいライン幅/狭いI/Oピッチ)に伴って挿入損失がどのように変化するかを示している。アモルファスシリカ18、19は、低密度I/Oチャネル(16I/O/mm/層)で成形可能な有機化合物14、15、16、17と比べて明らかな利点を提供し、FR4 14誘電体と比べて55%の最大改善があり(α-SiO2のtanδ=0.00002を使用)、12GHzナイキストでMagtrone6 17誘電体と比べて15%の最大改善があり、FR4 14誘電体と比べて69%の最大改善があり、24GHzナイキストでMagtrone6 17誘電体と比べて23%の最大改善がある。しかしながら、ピークプロセッサメモリ帯域幅は、著しく高いI/O密度、特に、14nm未満の半導体技術ノードのスケールダウンを必要とする。最新の技術ノードによって必要とされるよりも必要なI/Oチャネル密度(層当たり>1369I/O-mm-2)では、超低誘電損失を有する材料を使用するときでも、クロストークによって生成される挿入損失は信号品位を圧倒する。これらの例では、アモルファスシリカ18、19は、高密度I/Oチャネル(層当たり2739I/O/mm-2)で成形可能な有機化合物14、15、16、17と比べてまだ利点を提供するが、それは、FR4 14誘電体と比べて0.8%の最大改善、12GHzナイキストでMagtrone6 17誘電体と比べて0.07%の最大改善、FR4 14誘電体と比べて1.1%の最大改善、24GHzナイキストでMagtrone6 17誘電体と比べて0.1%の最大改善にすぎない。
【0144】
アモルファスシリカから得られる最大改善は、相互接続密度の増加に伴い、12GHzナイキストよりも24GHzナイキストの方が常に大きいパーセントであることに留意することが重要である。小さいが、表Iは、FR4 14と比べてアモルファスシリカ(tanδ=0.00002)を使用することから得られる「最大改善」が、相互接続密度の増加に伴って25%から38%の範囲であり、Magtrone6 17と比べて相互接続密度の増加に伴って43%から55%のゲインであることを示す。したがって、ピークプロセッサメモリ帯域幅を実現するために、高ナイキスト周波数で動作するI/Oリンク内に超低損失の材料を組み込む必要があるだけでなく、クロストーク干渉が信号およびシンボルの干渉の支配的なメカニズムになる高い相互接続密度の領域で動作するときに、クロストークを完全に中和する手段を開発することが絶対に必要である。
【0145】
次に、
図4~
図12を参照して、非能動インターポーザ回路、半導体基板を備える能動インターポーザ回路、または半導体チップキャリア102の多層表面界面200内に超低損失/高信号品位I/Oチャネルを形成することによってピークメモリプロセッサ帯域幅を改善する手段および実施形態を記示す。すべての実施形態は、伝送線路の不連続部での信号反射を最小化し、信号ソースと信号ロードとの間で信号を終端し、等化回路として機能するか、またはクロックデータ復元システムとして機能するために、異種回路または高速半導体チップスタック内に最適に配置された組込み型受動回路を備える。半導体インターポーザ回路および半導体チップキャリアは、減衰信号を増幅するために能動回路をさらに備えてよい。すべての実施形態は、超低損失誘電体媒質、好ましくはアモルファスシリカ誘電体またはいくつかの機能的に同等の誘電体媒質を備える。すべての実施形態は、すべてのデバイス間で電力を均等に分配することにより、並列トレース間のクロストークを最小化し、グラウンドバウンスおよび切替えノイズを低減し、オーバーシステムノイズを低減する。
【0146】
高ピーク帯域幅I/Oチャネル202をさらに備えるハイブリッドコンピューティングモジュール100は、半導体チップキャリア102、半導体チップキャリア102に取り付けられた単一のダイ104、または半導体チップスタック106、好ましくは、半導体チップキャリア102に取り付けられた、de Rochemontの´234によって教示されたような高速半導体チップスタックアセンブリを備えてよい高速チップスタックアセンブリ106として不均一に構成された1つまたは複数の半導体ダイ104、106を備えてよい。本明細書では、半導体チップスタック106はまた、半導体ウェハの結合アセンブリを意味すると理解されることが理解される。ハイブリッドコンピューティングモジュール100はまた、半導体チップキャリア102に取り付けられた単一の104´またはチップスタックアセンブリ106´からなる冗長回路、フォールトトレラント回路、または分散回路を備えてよい。参照により本明細書に組み込まれるde Rochemontの´489および´532において教示されたように、共振ゲートトランジスタをさらに備える半導体チップキャリア102上に形成または取り付けられた電力管理モジュール108は、500MHzを超える、好ましくはプロセッサクロック速度以上の切替え速度でデバイスに電力を切り替えることにより、すべてのデバイス104、104´、106、106´、110、および半導体チップキャリア102内の任意の能動回路にローカルに電力を均等に分配することにより、グラウンドバウンス、切替えノイズ、およびシステム全体のノイズを低減する。ハイブリッドコンピューティングモジュール100は、所与の設計が保証するように、複数の電力管理モジュール108および共振ゲートトランジスタを備えてよい。ハイブリッドコンピューティングモジュール100は、ネットワーク化コンピュータ内の他のデバイス、好ましくは他のハイブリッドコンピューティングモジュールに光インターフェースを提供する電気光学トランシーバ110をさらに備えてよい。ハイブリッドコンピューティングモジュール100は、ノイズをフィルタリングし、信号線を終端して反射を最小化し、インピーダンスを適合させる、半導体チップキャリア102上またはその内部に形成されたインダクタ、抵抗器、およびコンデンサからなる受動回路素子112を備える。ハイブリッドコンピューティングモジュール100は、高I/O密度でナイキスト周波数を10sおよび100sのGHzに十分に有効にし、ピークプロセッサメモリ帯域幅をTBps以上に駆動する(
図4には明確に示されていないが、下記に描写される)バス回路をさらに備える。
【0147】
次に、
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、
図5E、
図5F、
図5Gを参照して、半導体基板もしくは非能動誘電体基板に、または半導体チップキャリア102内に組み込まれたバス回路内に形成されたインターポーザ回路網内の信号終端に関連する本発明の好ましい実施形態をより明確にするために、従来のI/Oチャネルにおいて高い信号品位を取得することに対する制限を示す。
【0148】
従来技術(
図2)に対する第1の制限は、受動部品の物理サイズ、およびBEOL製造技法を使用してウェハスケールで粉末処理された電気セラミック誘電体を統合することができないことに関する。
【0149】
原則として、回路内で組み立てられた個別部品は、「集中回路」設計近似内に収まるように、動作周波数のガイド波長の1/20未満の物理サイズを有する必要がある。「集中回路」近似により、個別部品内の瞬間的なフィールドを考慮する必要がないので、設計が容易になる。さらなる信号が30GHzを超えると、より多くの波長が1cmを下回る。これは、集中回路近似を維持するために、受動回路素子の物理的寸法が0.5mmまたは500μm未満の最大長/幅に制約される必要があることを意味する。本出願の目的は、30GHzを超えて、好ましくは300GHzを超えて、最も好ましくは3THzを超えて動作する完全集積回路モジュール226を可能にすることであり、受動回路素子は集中回路近似を使用して回路内に統合される。
【0150】
このレベルの統合は、200IO/mm/層を超える高い相互接続密度を実現しながらオンチップ通信とオフチップ世界との間のギャップを埋めるために、高エネルギー密度電気セラミック誘電体224を備える受動回路素子がBEOL構築方法と互換性がある方法を使用して回路内に組み込まれることを必要とする。最新のBEOL構築技法は、高エネルギー密度の材料に適用されると、1nm/hr程度の堆積速度のためにコストがかかる。この商業的制約により、商業的に実行可能な生産手段は、二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si3N4)などの単一の金属元素誘電体を統合することに限定され、シリコン(Si)は金属(半導体半金属)元素であり、または酸化チタン(TiO2)および酸化ハフニウム(HfO2)に限定され、チタン(Ti)およびハフニウム(Hf)は金属ソール金属元素である。この製造上の制限により、4(二酸化ケイ素)、7(窒化ケイ素)、80(酸化チタン)、および25(酸化ハフニウム)にほぼ等しい透磁率を有する誘電体に限定される。
【0151】
式2に示されたように、所望の静電容量を実現するために必要な面積Aは、誘電体の厚さlおよび所望の静電容量に正比例し、誘電体の透磁率ε
oε
Rに反比例する。
【数2】
【0152】
したがって、コンデンサの電極間の所与の厚さに対して、透磁率εoεR(エネルギー密度)が高い材料は、統合された部品内でより小さな面積Aしか必要としない。より高いエネルギー密度の受動部品は、より高いシグナリング周波数で「集中回路」設計近似内に容易に収まる。
【0153】
参照として本明細書に組み込まれる、de Rochemontの´839ならびにdeRochemontおよびKovacs(´814出願)によって教示された液体化学堆積(LCD)技法は、半導体基板内に組み込まれた能動素子の拡散プロファイルを損傷しない生成温度を使用してナノスケールで均一な微細構造を有する高い化学的複雑さを含む容量性誘電体を形成する。均一なナノスケールの微細構造により、それらの誘電特性が温度と時間に対して安定したままになるため、ランダムノイズシンボルジッターを低減する容量性誘電体が可能になる。最も重要なことに、高エネルギー密度誘電体を可能にするこれらの高化学複合材料は、商業的に実行可能な生成速度で生成される。これにより、以下に記載されるBEOL技法を使用して、回路内の高エネルギー密度誘電体の統合が可能になる。
【0154】
高エネルギー密度誘電体は、以下の表IIに描写されたように、部品サイズを収縮させるために使用することができる高い誘電体透磁率ε
oε
Rまたは透磁率μ
oμ
Rを有する。
【表2】
【0155】
したがって、GHz周波数からTHz周波数までマイクロ電子回路の動作速度を押し上げるために、(BaTiO2またはLaHfZrTiO3などの)高化学複合誘電体を統合して、受動素子を「一括回路」設計領域で安全に保つ最大部品の小型化を実現することが本出願の望ましい態様である。
【0156】
高エネルギー密度電気セラミック誘電体によって可能になる「収縮係数」により、最大物理的寸法が500μmで30GHzでの集中回路近似が可能になり、50μmで300GHzでの集中回路近似が可能になり、5μmで3THzでの集中回路近似が可能になる受動回路素子の統合が可能になる。参照により本明細書に組み込まれるde Rochemontの´411出願は、物理的な制約により従来のインダクタコイルの統合が制限されるとき、より高い周波数領域で誘導性回路素子として置き換えることができる容量性回路素子および演算増幅器(オペアンプ)を使用する完全集積ジャイレータ回路を生成する手段を教示する。したがって、誘導回路素子として完全集積ジャイレータを組み込むことが本出願の好ましい実施形態であり、オペアンプ回路は他の能動切替え素子とともに能動半導体層214内に統合される。ジャイレータ容量性素子は、高ピーク帯域幅I/Oチャネルの多層表面界面200内のデータ信号プレーン210の1つまたは複数の未使用部分内に統合される。
【0157】
より高い周波数で「リンギング」および信号反射を誘発し、したがってより高いピーク帯域幅を阻害する従来技術の第2の物理的制限は、信号終端にリアクタンス(静電容量またはインダクタンス)を追加する必要性に関する。MHzおよび低GHzの信号周波数では、トレース長を調整するだけで、抵抗性ロードを使用して信号を終端することができるのに十分であり、それは、トレース長152を有する導体に沿って移動する信号定在波150およびその調和周波数成分が、信号定在波150の半波長(λ
guided/2)の整数倍に近いか整数倍であるからである。この場合、信号定在波150は、不連続部152で自然にゼロまたはゼロに近い振幅を有し、その結果、
図5Aに示されたように、不連続部154を通る全出力伝送156をもたらす。不連続部は、バイア、伝送線路の曲がり、または相互接続されたデバイスへのピンもしくは接続である可能性がある。
【0158】
トランジスタのスケーリングにより、I/O密度が高くなり、より狭い間隔のI/Oピン、バイア、および導体トレースが必要になる。これらの高密度条件は、トレース長152を調整するために利用可能なスペースに物理的制限を課し、その結果、それは信号定在波150の半波長(λ
guided/2)の整数倍に近いか、または整数倍になる。この場合、定在波150は、
図5Bに示されたように、不連続部154で非ゼロの振幅158を有する。非ゼロの振幅成分158は、信号定在波150と破壊的に干渉する反射波160を生成し、不連続部154を介して鋭く減衰された送信波162を生成する。
【0159】
これらの場合、誘導性または容量性の素子によって提供されるリアクタンスは、信号定在波150の位相(または電気的長さ)を調整して、全出力またはほぼ全出力の伝送が通過することを可能にする不連続部154で終端する(実質的にゼロまたはほぼゼロの振幅を有する)位相調整された周期性を有するために不連続部154に必要とされる。
図2に示されたように、従来技術は、その終端素子(受動部品4)を、それらが最も必要とされる半導体デバイス1、2、および相互接続構造3を取り囲むアレイ内の有機パッケージ5の表面に配置する。
【0160】
第3の物理的制限はまた、受動部品を最適な場所に配置して適切なインピーダンス整合を実現することができないことに関する。
図5Cは、ロードパッド173でソース171をロード172に接続する特性インピーダンスZ
oを有する伝送線路170に使用されるいくつかの一般的なインピーダンス整合構成を描写している。これらの構成は、パッド173でのリアクタンスを必要としないことが想定される。これらの終端は以下を含むが、それらに限定されない。
i.単純な並列終端174は、伝送線路170の特性インピーダンス(Z
o)を接地に整合させるインピーダンス整合抵抗器175にロードパッド172を直接接続する。
ii.単純な並列フライバイ終端176は、スタブ177を介してロードパッド172を、伝送線路170の特性インピーダンス(Zo)と整合し、ロード172の物理的寸法がインピーダンス整合抵抗器175でのパッド間の即時接続を許可しないので、接地にも接続されるインピーダンス整合抵抗器175に接続する。
iii.能動並列終端178は、伝送線路170の特性インピーダンス(Z
o)を電圧ソースV
biasに整合させるインピーダンス整合抵抗器175にロードパッド172を直接接続する。
iv.テブナン終端179はテブナン分圧器を使用し、伝送線路170の特性インピーダンス(Z
o)に整合する終端抵抗は、ロードパッド173と電源181との間に接続された第1の抵抗器180と、ロードパッド173を接地に直接接続する第2の抵抗器182との間で分割される。
v.直列RC並列フライバイ終端183は、直列にネットワーク化された抵抗器184およびコンデンサ185を終端インピーダンスとして使用し、スタブ177を介してパッド173に接続された抵抗器184は、伝送線路170の特性インピーダンスと整合する抵抗を有し、コンデンサ185は、設計しきい値を超えて信号を遅延させることなく、接地への電流の一の流れを遮断する。
vi.差動対(3.3V PCMIL)フライバイ終端186は、伝送線路170を終端電圧188に接続し、伝送線路170の特性インピーダンスに整合し、スタブ177を介してロードパッド173を終端電圧188に接続する伝送線路170および2つの終端抵抗器175の特性インピーダンスの2倍の抵抗を有する送信機に2つの並列抵抗器187を有する2つの伝送線路170を利用する。
【0161】
インピーダンス整合終端で使用されるスタブ177は、プリント回路基板に組み立てられたシステムでは2.5~3.5GHz、またはスタックチップアセンブリおよび異種モジュールでは7GHzを超える周波数で回路が動作することを妨げる主要な制限である。
図2に描写されたように、スタブ177は、デバイスを適切に同期させるために同じ長さを有する必要がある複数の導体トレース(図示せず)を必要とする半導体デバイス1、2、および高密度相互接続構造3を取り囲むアレイ内に終端受動部品を配置することによって従来技術で生成される。
【0162】
図5D、
図5E、
図5F、
図5Gに示されたように、信号がスタブ177を通過するときに生じる時間遅延(tDELAY
(stub))は、高周波回路設計における主要な制限である。信号反射を最小化するために必要な適切な同期は以下の制約を課す:
【数3a】
ここで、パルス立ち上がり時間(T
rise time)189は、パルス191の前縁190が最大パルス高さ(電圧)192の10%から90%に上昇するときの時間差であり、
【数3b】
ここで、υ
propはスタブ177上の信号伝搬速度である。
【0163】
これは、
【数3c】
を推論し、ここで、√μ
Rε
Rは、比透磁率(μ
R)にトレース導体を包む誘電体の比透磁率(ε
R)を掛けた平方根である。
【0164】
より高いナイキスト周波数はパルス立ち上がり時間189を短縮し、それは、次に式3aを介して、最小許容時間遅延(tDELAY
(stub))を短縮する。
図5E、
図5F、
図5Gは、1cm(
図5E)、0.5cm(
図5F)、および0.0cm(
図5G)を測定するスタブ長177を有する最新技術の回路の「アイダイアグラム」の代表的なSPICEシミュレーションを示す。アイダイアグラムは、I/Oリンクの信号品位および反射ノイズを評価する。より長いスタブ長177(l
stub=1cm、0.5cm、それぞれ、
図5Eおよび5F)は、より多くの反射を生成し、特にパルス立ち上がり時間189を短縮するより高い信号周波数において、信号品位を損なうよりノイズが多い回路を生成する。したがって、0.5cm未満の短いスタブ長177、好ましくはゼロのスタブ長177を有し、低密度誘電体を使用して反射ノイズを最小化し、ナイキスト周波数およびチャネルデータレートを、高くない場合0.5cmから1cmの範囲の最小スタブ長177を有する従来技術の現在の制限をはるかに超えるようにすることが望ましい。
【0165】
次に、
図6A、
図6B、
図6Cを参照して、構造アーキテクチャおよびその構築方法を示す。本出願は、高速半導体チップスタック内のバイアで回路の不連続部を終端する手段を提供する、de Rochemontの´234によって教示された技術を組み込む。本出願は、これらの方法を拡張して、データが第1の半導体1の入力/出力ポートまたは半導体1のスタックと第2の半導体2の出力/入力ポートとの間で送信されるときのピークメモリ帯域幅を改善する、改善されたピーク帯域幅で動作する高相互接続密度I/Oリンクを形成する。高ピーク帯域幅I/Oチャネル202は、半導体キャリア102のバス回路内、半導体ダイ104の表面上、またはチップスタックアセンブリ106内に組み込まれた能動半導体もしくは非能動誘電体のインターポーザ回路232内に形成されてよい。本出願はさらに、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内に等化、増幅、ならびにクロックおよびデータ復元システムを統合する手段を教示する。
【0166】
図6Aは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を形成する回路が組み込まれた多層表面界面200を描写している。高ピーク帯域幅I/Oチャネル202は、半導体ダイ104、106、228、半導体キャリア102、インターポーザ回路232、または高速半導体チップスタック上の入力ポートと出力ポートとの間の電気的インターフェースを形成するバイア300、402を備える。導電性手段222は、チャネルリンク530、低透磁率超低損失誘電体218、好ましくはアモルファスシリカ誘電体を形成し、受動フィルタリング回路網404は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内に一体的に組み込まれる。受動フィルタリング回路網404は、チャネルリンク530の平面に組み込まれてよいか、あるいは、集積バイア400、450内に組み込まれてよい。
【0167】
多層表面界面200は基板204に形成される。BEOL技法は、等化およびクロックデータ復元回路として機能する回路網フィルタリング素子(抵抗、コンデンサ、インダクタ)を備える表面特徴を形成するために推奨される。基板204は、好ましくは半導体基板、より好ましくはシリコン半導体基板であるが、絶縁誘電体が多層表面界面200内の一次層として絶縁誘電体が形成される場合、任意の半導体を備えるか、または任意の誘電体材料もしくは任意の材料を備えてもよい。多層表面界面200は、任意の半導体技術ノードを備えてよいが、好ましくは22nm~90nmの範囲のノードを利用するBEOL技法を使用して形成される。
【0168】
多層表面界面200は、少なくとも、低透磁率超低損失誘電体、好ましくはアモルファスシリカ誘電体によって互いに絶縁されている、電力プレーン206、1つまたは複数の接地プレーン208、および1つまたは複数のデータ信号プレーン210を備える。多層表面界面200は、能動切替え素子が統合された能動半導体表面214上に形成されるとき、信号制御プレーン212をさらに備える。能動半導体表面214は、半導体チップキャリア102、または信号を増幅するか、もしくはチップスタックアセンブリ106内の能動切替え機能を管理する能動半導体インターポーザ回路232に含まれる。多層表面界面200の構造アーキテクチャ216は、電力プレーン206、接地プレーン208、データ信号プレーン210、および信号制御プレーン212の任意の数または組合せを備えてよい。多層表面界面200が、非能動誘電体を備え、単に受動相互接続構造3として機能する基板204上に構築されたとき、信号制御プレーン212は必要でない。
【0169】
図6Bに示されたように、多層表面界面200は、半導体キャリア102または能動半導体インターポーザ回路232を形成するときにその表面の下に組み込まれた能動回路を備えてよい基板204上に、低透磁率超低損失誘電体218、好ましくはアモルファスシリカ誘電体を形成することによって構築される(ステップ1)。非能動基板にI/Oリンクを製造するとき、制御信号プレーン212の作成を省略することができる。LCD法は、これらの構造を形成するとき、特にフィルタリング部品の物理サイズを縮小するために必要な高エネルギー密度電気セラミック誘電体によって必要とされる化学的複合度が高い薄膜を形成するときに適している。LCD法は、フェムト秒の応答時間で分極および脱分極する容量性素子を独自に形成することができる。LCD法は、層を形成するために直接的または間接的に適用されてよく、化学機械研磨ステップは、表面を理想的な平坦度に滑らかにするために含まれてよい。
【0170】
従来のBEOLステップは、基板204に組み込まれるかもしれない任意の能動回路にアクセスする必要がある場所で、超低損失誘電体218内の開口部220をエッチングするために使用される(ステップ2)。導電性手段222は、制御信号プレーン212、および半導体表面214上の能動層へのその電気的接続を形成するために適用される(ステップ3)。
【0171】
超低損失誘電体218は、制御信号プレーン212を電気的に絶縁するために導電性手段222上に適用される(ステップ4)。開口部220は、信号制御プレーン212または能動層214にアクセスする必要がある場所の超低損失誘電体218の場所にエッチングされる(ステップ5)。開口部220は、導電性手段222を適用して接地プレーン208を形成するときに埋められる(ステップ6)。超低損失誘電体218は、接地プレーン212を上位導電性手段層から電気的に絶縁するために導電性手段222上に適用される(ステップ7)。開口部220は、回路内の接地プレーン212または下位レベルにアクセスする必要がある場所の超低損失誘電体218の場所にエッチングされる(ステップ8)。開口部220は、導電性手段222を適用してデータ信号プレーン210を形成するときに、下位層に接続して埋められる(ステップ9)。
【0172】
開口部220は、高エネルギー密度電気セラミック誘電体224を適用してデータ信号プレーン210内に平面受動部品を組み込む必要がある場所にデータ信号プレーン210を形成する導電性手段222の場所にエッチングされる(ステップ10)。これらの技法は、データ信号平面210内に平面受動を組み込むことに限定されない。以下に示されるように、独自の設計は、平面受動部品が電力プレーン206、接地プレーン208、および信号制御プレーン212内に組み込まれることを必要とし、ステップ10に示された同じ方法がそれらの層に適用される。
【0173】
高エネルギー密度電気セラミック誘電体224は、開口部220を埋め、平面受動部品を形成するために適用される(ステップ11)。超低損失誘電体218は、データ信号プレーン210を組込み型電気セラミック誘電体224と電気的に絶縁するために導電性手段222上に適用される(ステップ12)。
【0174】
開口部220は、回路内のデータ信号プレーン210または上位レベルをそのすぐ上の接地プレーンに電気接続する必要がある場所の超低損失誘電体218の場所にエッチングされる(ステップ13)。開口部220は、導電性手段222を適用して接地プレーン208を形成するときに、下位層に接続して埋められる(ステップ14)。
【0175】
ステップ1~14が繰り返されて、追加のデータ信号プレーン210、接地プレーン208、および電力プレーン206を含み、多層表面界面200の構造アーキテクチャ216を構築することに成功する。
【0176】
組込み型高エネルギー密度電気セラミック誘電体224に関して、本発明の特定の目的は、信号歪み、電力損失、および高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を形成する電力プレーン206、接地プレーン208、データ信号プレーン210、または制御信号プレーン212内に組み込まれた高エネルギー密度電気セラミック誘電体224を使用して形成されたコンデンサ、インダクタ、または抵抗器の物理サイズを最小化することである。容量性誘電体として使用される任意の高エネルギー密度電気セラミック誘電体224の好ましい実施形態は、誘電分極率がフェムト秒の時間スケールで応答し、温度に対して安定なままである誘電特性を有するペロブスカイト電気セラミック誘電体を特許請求する。これは、均一なナノスケールの微細構造を有する微細構造で実現され、すべての粒子は、同一の粒子および粒界化学(≦±1.5mol%で変化するモル組成)、ならびに50nm未満の均一な粒子サイズを有する。
【0177】
より小さいコンデンサ部品サイズは、より高い電子密度を有する高エネルギー密度電気セラミック誘電体224を使用して実現される。したがって、高エネルギー密度誘電体電気セラミック誘電体224を平面コンデンサ内に組み込むこが本発明の好ましい実施形態であり、70より大きいが、好ましくは200≦εR≦800の範囲の比透磁率を生じさせるために、電気セラミック結晶格子内の平均amuは25amuより大きく、好ましくは50amuより大きい。高エネルギー密度電気セラミック誘電体の基本化学量論比は、化学式:
M(I)
(1-x-y-z)M(II)
(x)M(III)
(y)M(IV)
(z)Zr(1-a-b)Hf(b)Ti(a)O3(4a)
によって与えられ、ここで、M(I)、M(II)、M(III)、M(IV)は、熱力学的に安定したペロブスカイト結晶を形成する追加の金属酸化物成分であり、x、y、およびzは、すべてのM(I)、M(II)、M(III)、M(IV)元素成分の合計が制約:
(1-x-y-z)+(x+y+z)=1(4b)
および
(1-a-b)+(a+b)=1(4c)
を満たすような比率を形成する分数モル分率である。
【0178】
より高い平均amuは、より高いamu元素をペロブスカイト化学式に組み込むことによって実現される。したがって、表IIIに列挙された元素のうちの3つ以上の混合物をさらに備える3つ以上の金属酸化物部品を備える組込み型容量性素子内の高エネルギー密度電気セラミック誘電体224を特許請求することが、本出願の特定の実施形態である。
【0179】
参照により本明細書に組み込まれるde Rochemontの´234に教示されたように、容量性高エネルギー密度電気セラミック誘電体が非常に低い散逸電流を有することが望ましい。したがって、本発明の特定の態様は、容量性高エネルギー密度電気セラミック誘電体224に、導電性金属酸化物種と共に粒子コアから粒子境界に移動して、散逸電流に抵抗し、内部導電経路の形成を中和する電気絶縁金属酸化物相を形成する少量(≦0.05モル%)の二酸化ケイ素(SiO
2)をドープする。
【表3】
【0180】
ガーネットは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を形成する電力プレーン206、接地プレーン208、データ信号プレーン210、または制御信号プレーン212内に誘導性受動部品を組み込むために使用される導電性手段222内の開口部220内に組み込まれる、好ましい高エネルギー密度電気セラミック誘電体224である。ガーネットは、GHz周波数で高い透磁率(μr≧10)および超低損失(tanδ≦10-3)を提供し、それらを優れた磁気コア材料にする。ガーネットは、菱形十二面体もしくはねじれ双角錐の結晶構造、またはその2つの組合せを採用し、以下の化学式を有する。
A3B2(SiO4)3(2)
【0181】
ここで、基Aの金属酸化物は酸化ケイ素と等しいモル濃度を有し、基Bの金属酸化物は酸化ケイ素のモル濃度の2/3のモル濃度を有する。高透磁率ガーネット電気セラミック誘電体での使用に好ましい基Aの金属酸化物には、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(FeO)、および酸化マンガン(MnO)が含まれる。高透磁率ガーネット電気セラミック誘電体での使用に好ましい基Bの金属酸化物には、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化バナジウム(V2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ネオジム(Nd2O3)、および酸化ホルミウム(Ho2O3)が含まれる。高透磁率ガーネット電気セラミック誘電体向けの最適な組成は、基Aおよび/または基Bの金属酸化物の混合物を備える 高速半導体チップスタック200に統合された高透磁率ガーネット磁気コア142が、10nmから25μm、好ましくは250nmから5μmの範囲の均一な粒子サイズを有する制御された微細構造を有することが、本発明の好ましい実施形態である。
【0182】
図6Cに示されたように、本出願によって特許請求される回路モジュール226は、多層表面界面200内に統合された高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を備え、半導体ダイ228が取り付けられる半導体キャリア102として機能する半導体基板に形成される。半導体ダイ228は、単一のダイとして、またはチップスタック230内に組み込まれた複数のチップとして取り付けられてよい。半導体ダイ228、好ましくは、取付けまたは組立ての前に「薄くされる」半導体ダイ228は、モジュール226の設計目的をもたらすために必要な任意の機能(メモリ、プロセッサ、コントローラなど)を提供することができる。高ピーク帯域幅I/Oチャネル202をさらに備える多層表面界面200を備えるインターポーザ回路232は、基板234の表面に形成される。基板234は、半導体または非能動誘電体媒質を備えてよいか、または垂直チップスタック230アセンブリ内に組み込まれた半導体キャリア102として機能することができる。
【0183】
回路モジュール226に取り付けられた、またはチップスタック230内に組み込まれた半導体ダイ228は、以下の回路機能:メモリ、メモリコントローラ、デバイスコントローラ、中央プロセッサ、スタックプロセッサ、グラフィカルプロセッサ、量子プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、無線接続、光場撮像、放射線場撮像、電気光学撮像、および特定用途向け(ASIC)機能のいずれかまたはすべてを管理するために使用されてよい。回路モジュールの好ましい用途は、3GHzを超える、好ましくは100GHzを超える、最も好ましくは1THzを超えるクロック速度で電磁場を撮像する電荷結合撮像デバイスとして機能する半導体ダイ104、106、228を備える。
【0184】
メモリ機能を提供する半導体ダイ104、106、228は、読取り専用メモリ、従来のランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM)または抵抗性ランダムアクセスメモリ(RRAMもしくはX-Point)などの不揮発性メモリ、あるいは光メモリを含む任意のタイプのメモリを備えてよい。
【0185】
誘電体基板または半導体キャリア102内に組み込まれた高ピーク帯域幅I/Oチャネルは、回路モジュール226を他の回路モジュール226に電気的に結び付けるために使用されてよい。
【0186】
高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を有する半導体キャリア102およびメモリを提供する半導体ダイ228を備える回路モジュール226内のメモリ機能は、第1世代スタックマシンプロセッサと一致する方法および情報アーキテクチャを使用してそれらの半導体ダイ228内のデータを処理することができる。
【0187】
高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を有する半導体キャリア102ならびにメモリおよびスタックプロセッサの機能を提供する半導体ダイ228を備える回路モジュール226内のメモリ、メモリコントローラ機能は、第2世代スタックマシンプロセッサと一致する方法および情報アーキテクチャを使用してそれらの半導体ダイ228内のデータを処理することができる。
【0188】
本発明はまた、メモリ、メモリコントローラ、中央プロセッサ、グラフィカルプロセッサ、およびスタックプロセッサの機能を提供し、キャッシュメモリに対する最小の依存性を有する第3世代スタックマシンと一致する方法および情報アーキテクチャを使用してそれらの半導体ダイ228内のデータを処理する、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202および半導体ダイ228を有する半導体キャリア102を備える回路モジュール226内のメモリ、メモリコントローラ、およびスタックプロセッサの機能を特許請求し、データ処理は、第1世代スタックマシンと一致する方法を使用してメモリに動的に割り当てられるか、または第2世代スタックマシンおよび最小命令セットコンピューティング(MISC)アーキテクチャと一致する方法を使用してスタックマシンプロセッサダイで処理されるか、または再帰的もしくは深くネストされたループアルゴリズムによって最も効率的に解決されるプロセッサ機能をMISCスタックマシンプロセッサに最適に割り当て、反復アルゴリズムによって最も効率的に解決される機能を縮小命令セットコンピューティング(RISC)アーキテクチャを使用する中央処理装置もしくはグラフィカル処理に割り当てる、コントローラ回路によって管理される。
【0189】
次に、
図7A、
図7B~
図9A、
図9B、
図9C、
図9D、
図9E、
図9Fを参照して、電力プレーン206、接地プレーン208、信号データプレーン210、または信号制御プレーン212を形成する導電性手段222内に受動回路として組み込まれた電気セラミック誘電体224が高ピーク帯域幅I/Oリンク202内に構成される手段に関連する実施形態を示す。
【0190】
高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を形成することの主な目的は、最小またはゼロのスタブ長177を有する終端を形成することである。したがって、バイア300と直接電気通信している平面受動部品として導電性手段内に電気セラミック誘電体224または他の材料を組み込むことが本出願の特定の実施形態である。
図7A、
図7Bに示されたように、平面受動フィルタリング回路網302は、導電性手段222層を備える平面内のネットワークノードとしてバイア300を使用する。受動フィルタリング回路網302は、高透磁率電気セラミック誘電体224が磁気コアである平面誘導性部品306を形成する、2つのバイア300(ネットワークノード)の間に形成される平面インダクタ306の巻線となる蛇行線電極304を形成する開口部220をエッチングすること、高透磁率電気セラミック誘電体224が平面容量性部品310A、310Bの開口部220内に挿入された後に、入力/出力になる2つの互いにかみあう電極308A、308Bを形成するために開口部をエッチングすること、および抵抗性材料312が挿入されて平面抵抗器314A、314B、314C、314D、314Eを形成する導電性手段222層内に間隔を形成する開口部220をエッチングすることにより、導電性手段222層を備える平面内に形成される。抵抗性材料312は、高抵抗率電気セラミック誘電体224を備えてよいか、あるいは高抵抗率の金属、合金、または超合金を備えてよい。
【0191】
平面受動フィルタリング回路網302は、バイアノード300Aで入力された信号(データ、電力、または制御)内に含まれ得るか、または電気接続される平面受動フィルタリング回路網302を接続することによって完成する。それは、バイアノード300Bでデバイス316に接続され、バイアノード300Cで接地プレーン208上に配置された接地318に接続される。以下に示されるように、バイア300はまた、他の平面206、208、210、212、214の分岐を形成するか、または他の平面206、208、210、212、214に配置された他の受動フィルタリング回路網302を形成する他の平面受動部品306、310、314に受動フィルタリング回路網を接続するために使用されてよい。
【0192】
平面受動部品306、310、314、および受動フィルタリング回路網は、デバイス316に接続されたバイアノード300と、電力入力206、信号210、212入力、および接地208との間のスタブ長177を最小化するが、スタブ長177は、GHz周波数領域からTHz領域までマイクロエレクトロニクス業界を移動させるために必要とされるゼロに低減されない。したがって、スタブ長177をゼロに減らすことが望ましいことを意味する。
【0193】
次に、
図8A、
図8B、
図8C、
図8D、
図8Eを参照して、半導体キャリア102、チップスタックアセンブリ106、半導体ダイ228、インターポーザ回路232、回路モジュール226、またはハイブリッドコンピューティングモジュール100のための高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を形成する多層表面界面200に組み込まれた導電性手段222層内にゼロのスタブ長177を有する受動回路を統合する本発明の好ましい実施形態としての統合バイア400、450を示す。
【0194】
統合バイア400、450は、チャネルリンク530の平面に形成された誘導性素子408、容量性素子410、および抵抗性素子412をさらに備えてよい受動フィルタリング回路網404と電気通信するバイアコンタクトパッド402を備える。
図8A、
図8B、
図8C、
図8D、
図8Eには終端回路として示されているが、受動フィルタリング回路網404はまた、統合バイア400、450内に組み込まれてよく、限定はしないが、終端、等化、周波数共振、およびクロックまたはデータ復元などの、高周波回路に有用な任意の電気的機能を提供することができる。
【0195】
誘導性素子408、容量性素子410、および抵抗性素子412は、バイアコンタクトパッド402の円周の周りに直列、並列、または直列および並列の弧状素子として構成される。
図8Bの平面受動フィルタリング回路網404は、
図8Cの統合バイア400として示されている。バイアコンタクトパッド402は、ポイントAで誘導性素子408に信号入力を提供し、誘導性素子408は、導電性手段222層内に形成された蛇行電極414を備え、高透磁率電気セラミック誘電体224、好ましくはガーネット電気セラミック誘電体を備える磁気コア416を介して、バイアコンタクトパッド402の円周の外部の弧状経路をトレースして、ポイントBで完結する。
【0196】
バイアコンタクトパッド402は、導電性手段222内に形成された容量性素子410の入力電極418への並列電気接続をポイントCで行う。入力電極418から延在する導電性ディジット420Aは、導電性手段222の第1の弧状ストリップ426を介してポイントDで誘導性素子408の出力への並列接続を行う出力電極424から、コンタクトパッド402を介して周囲の弧状経路に沿って延在する導電性ディジット420Bに導電性ディジット420Aを結合する高透磁率電気セラミック誘電体224で満たされたギャップ422を通る弧状経路をトレースする。導電性手段の第1の弧状ストリップ426は、ポイントEで抵抗性素子412への入力電極を形成し、これは、接地プレーン208と電気通信している導電性手段222の第2の弧状ストリップ428へのその出力をポイントFに有する。
【0197】
バイアコンタクトパッド402が平面受動フィルタリング回路網406の2つの分岐454、456用のノード452として機能する、統合バイア450として形成されたより精巧な平面受動フィルタリング406は、
図8Dおよび
図8Eにおいて統合バイア450として示されている。
【0198】
第1の分岐454は、バイアコンタクトパッド402からの入力を、ポイントAで第1の弧状インダクタ408Aに電気接続する。第1の弧状インダクタ408Aは、ポイントBでデバイスロード218に電気接続する。
【0199】
第2の分岐456は、ポイントC´でコンタクトバイアパッド402からの並列電気接続を形成する。ポイントC´は、バイアコンタクトパッド402を、ポイントEで終端する誘導性素子408BとポイントDで直列に構成された抵抗性素子412Aに電気接続する。ポイントC”は、バイアコンタクトパッド402を、ポイントEで結合する抵抗性素子412Aおよび誘導性素子408Bと並列に構成された抵抗性素子412Bに電気接続する。ポイントFは、接地208と電気通信している弧状ストリップ458と電気通信している容量性素子410への入力を形成する。
【0200】
バイアコンタクトパッド402は、統合バイア400、450を、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内の他の電気プレーン(206、208、210、212)に電気接続し、それは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内で終端、等化、増幅、信号指向性、またはクロックおよびデータ復元機能を提供するように構成された、他の平面受動フィルタリング回路網520、522、または平面受動フィルタリング回路網の追加の分岐に電気接続することができる。
【0201】
図9A、
図9B、
図9Cは、半導体キャリア102、チップスタックアセンブリ106、半導体ダイ228、インターポーザ回路232、回路モジュール226、またはハイブリッドコンピューティングモジュール100が組み込まれた高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内の信号品位を強化するために受動回路を適用する手段を教示する本発明の好ましい実施形態のための背景を提供する。
【0202】
デジタル通信の信号品位は、I/Oチャネルを介したパルス立ち上がり時間189の維持に大きく依存する。送信機502によって生成されたデジタルパルス500は、所望のパルス立ち上がり時間506でI/Oチャネル504を出なければならない。伝達関数H(jωt)によって特徴付けられるチャネル歪み508は、デジタルパルス500のより高い周波数成分を減衰させ、それが受信機512に到達したときに、読取り不可能なパルス立ち上がり時間510を有することになる。
【0203】
半導体チップキャリア102、半導体ダイ228、または能動半導体インターポーザ回路232上に形成された高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内に組み込まれた受動等化器514として機能する組込み型受動フィルタリング回路網404、406は、本発明の好ましい実施形態である。高ピーク帯域幅I/Oチャネル202とともに組み込まれた受動等化器回路を、半導体ダイ228の能動半導体表面214、能動半導体インターポーザ回路232、または半導体チップキャリア102と電気接続する能動等化器の統合は、本発明の追加の好ましい実施形態である。
【0204】
組込み型受動等化器514は、チャネル歪み508に対する逆伝達関数を生成する受動フィルタリング回路網404、406を備える。組込み型受動等化器514に入るデジタルパルス500は、周波数補償パルス516として組込み型受動等化器514を出る。次いで、I/Oチャネル504に発射された周波数補償パルス516は、I/Oチャネル504内の材料からの導体損失12および誘電体損失13によって減衰されたその電力518でI/Oチャネル504を出るが、望ましいパルス立ち上がり時間506をまだ有している。
【0205】
組込み型受動等化器514がI/Oチャネル504の前に配置されているとき、それはプリエンファシスモードで構成されている。組込み型受動等化器514はまた、それがI/Oチャネル504と受信機512との間に配置されているとき、ポストエンファシスモードで構成されてよい。
【0206】
プリント回路基板回路では、2つの主要なフィルタリングトポロジーがしばしば使用される。MAXIMトポロジー520は、接地に並列接続された抵抗性素子を有する並列RC回路を備える。AGILENTトポロジー522は、2つの抵抗器と並列接続されたコンデンサを備え、RLシリーズ回路網を介した接地への並列接続が2つの抵抗器の間に挿入される。
【0207】
図9D、
図9E、
図9Fは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内に配置された組込み型受動等化器514回路の構成に関する好ましい実施形態を示している。例示的な明確さを提供するために、誘電体層218が除去され、電力プレーン206および接地プレーン208用の導電性手段222が、
図9D、
図9E、
図9Fの断面図に示されている。第1の実施形態は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の電力プレーン206、データ信号プレーン210、制御信号プレーン212、能動半導体表面214、または接地プレーン208の金属化層222内に組み込まれた、またはそれと電気的に接触するほぼ平面の等化回路として、組込み型受動等化器514を構成する。
図9Dは、MAXIMトポロジー520およびAGILENTトポロジー522の形態の組込み型受動等化器回路514を示している。
【0208】
組込み型受動等化回路514は、好ましくは、スタブ長177および全体的な物理的寸法524が100μm未満、好ましくは10μm未満であり、「集中回路」の制限内に安全に収まる。
図9Dに描写されたように、MAXIMトポロジー520は、チャネルリンク530に沿ったポイントAおよびBで平面コンデンサ528と並列接続された第1の平面抵抗性素子526を備える。ポイントBで、ポイントCのバイア(図示せず)を介して接地プレーン208に電気通信している第2の平面抵抗性素子532に対して分岐電気接続が行われる。AGILENTトポロジー522は、ポイントA´での第2の平面容量性素子534と第2の第1の平面抵抗性素子536との間の並列接続を備える。第2の第1の平面抵抗性素子536は、平面誘導性素子540を介して点C´のバイア(図示せず)を介して接地プレーンに電気通信している第2の第2の平面抵抗性素子538と分岐点B´で電気的に接触している。第1の第2の平面抵抗器536は、ポイントB´を介して第3の平面抵抗器542と直列接続し、第3の平面抵抗器542は、ポイントD´で第2の平面コンデンサ534に並列接続する。
【0209】
高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内の組込み型受動等化器514は、プリント回路基板で使用されるMAXIMトポロジー520もAGILENTトポロジー522も想定する必要がない。むしろ、組込み型受動等化器514は、半導体キャリア102、インターポーザ回路232、または半導体ダイ228上に形成された多層表面界面200のI/Oチャネルリンクの最適な逆であるフィルタリングトポロジーを想定している。
【0210】
図9Eは、組込み型受動等化器514および/または終端回路174、176、178、179、183、186を、バイア300が通過する多層表面界面内の複数の平面にわたって垂直に分配することにより、スタブ長177を排除する本発明の好ましい実施形態を示す。すべての受動回路はデバイス218のピンの真下に配置されるので、バイア550内に組み込まれた垂直統合受動等化器はゼロのスタブ長177を有し、バイア550内に組み込まれた垂直統合受動等化器のすべての要素は、「集中回路」の制限内に入る物理的寸法を有する。MAXIMトポロジー520を有するバイア550内に組み込まれた垂直統合受動等化器は、ポイントAで回路網フィルタの入力として機能するマイクロバイアシャフト552を備えてよい。入力信号はポイントBで回路分岐に遭遇し、信号の一部は、バイアパッド554を介して、マイクロバイアシャフト552の周りに形成された円筒形導体556に、ポイントCに向けられ、それはマイクロバイアシャフト552の周りに構成された平面容量性素子558への入力である。平面容量性素子558はポイントDにその出力を有する。
【0211】
MAXIMトポロジー520を有するバイア550内に組み込まれた垂直統合受動等化器の第2の分岐は、信号の別の部分を、マイクロバイアシャフト552を介してポイントBからポイントEに搬送し、それは、ポイントFで信号を出力するマイクロバイアシャフト552内に形成された第1の平面抵抗性素子560への入力である。
【0212】
ポイントDおよびFからの信号出力はポイントGで結合し、これは、一部分が、ポイントHにその入力を有する第2の平面抵抗性素子564を備え、ポイントIに(分かりやすくするために断面図で示されている)接地プレーン208を形成する導電性手段222に電気的に接触しているバイアパッド562である。MAXIMトポロジー520を有するバイア550内に組み込まれた垂直統合受動等化器は、ポイントJにその出力を有し、それは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202のI/Oチャネルリンク568と電気的に接触するバイアパッド566と電気通信している。
【0213】
同様に、AGILENTトポロジー522を有するバイア551内に組み込まれた垂直統合受動等化器は、ポイントA´で回路網フィルタの入力として機能するマイクロバイアシャフト570を備えてよい。入力信号はポイントB´で回路分岐に遭遇し、信号の一部は、バイアパッド572を介して、マイクロバイアシャフト570の周りに形成された円筒形導体574に、ポイントC´に向けられ、それはマイクロバイアシャフト570の周りに構成された平面容量性素子576への入力である。平面容量性素子576はポイントD´にその出力を有する。
【0214】
AGILENTトポロジー522を有するバイア551内に組み込まれた垂直統合受動等化器の第2の分岐は、信号の別の部分を、マイクロバイアシャフト570を介してポイントB´からポイントE´に搬送し、それは、ポイントF´で信号を出力するマイクロバイアシャフト570内に形成された第1の平面抵抗性素子578への入力である。ポイントF´は、マイクロバイアシャフト570の周りに弧状に構成され、同様にマイクロバイアシャフト570の周りに弧状に構成された平面誘導性素子582に直列に接続された第2の平面抵抗性素子580を介して信号の別の部分を分岐し、それがポイントH´に(分かりやすくするために断面図で示されている)接地プレーン208を形成する導電性手段222に電気接続するポイントG´で終端する。
【0215】
AGILENTトポロジー522を有するバイア551内に組み込まれた垂直統合受動等化器のマイクロバイアシャフト570は、マイクロバイアシャフト570内に組み込まれた第3の平面抵抗器584を介してポイントF´から信号の一部を搬送する。第3の平面抵抗器584はポイントI´にその出力を有する。
【0216】
AGILENTトポロジー522を有するバイア551内に組み込まれた垂直統合受動等化器内のポイントD´およびI´からの分岐信号はポイントJ´で結合し、そこで、バイアパッド586は、マイクロバイアシャフト570内の分岐信号を、円筒形導体574内の分岐信号とともにポイントK´での高ピーク帯域幅I/Oチャネル202のI/Oチャネルリンク588に電気接続する。
【0217】
能動終端178、179、186は、バイア550、551内に組み込まれた垂直統合受動等化器内に構成され、マイクロバイアシャフト552、570と電力プレーン206を形成する導電性手段222との間に挿入された弧状の抵抗性素子590を介して作られる。能動終端178、179、186の有無にかかわらず、バイア550、551内に組み込まれた垂直統合受動等化器は、半導体チップキャリア102、回路モジュール226、半導体ダイ228、およびインターポーザ回路232上に形成された高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の好ましい実施形態である。高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を備える半導体チップキャリア102、回路モジュール226、半導体ダイ228、およびインターポーザ回路232は、誘電体導波路をさらに備えてよく、導電性手段222は、de Rochemontの´234によって教示されたように、送信/受信放射素子として構成される。
【0218】
図9Fに示されたように、所与の信号指向性592を有する高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を形成するために使用されるバイア550、551内に組み込まれた垂直統合受動等化器は、プリエンファシスモード594、ポストエンファシスモード596、またはプリエンファシスモード594とポストエンファシスモード596の両方で配備されてよい。
【0219】
図10A、
図10B、
図10C、
図10Dは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内のクロストークを軽減および排除するための手段を示している。接地プレーン208を形成するために使用される超低損失誘電体218および導電性手段222は、I/Oリンクを形成するために使用される導電性手段222の構造に関してより分かりやすくするために、
図10A、
図10B、
図10Cから除去されている。
【0220】
高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内でより高い信号品位を保証するための第1の手段は、I/Oチャネルリンクを差動対導体線600として構成することであり、信号線600Aおよび基準線600Bを形成するために2つのバイア602A、602Bが組み合わされる。これは、導体線のうちの1つ(
図10A、
図10Bの600A)がそれぞれのバイア(602A)を直接タップすることを必要とし、他方(600B)はバイア602Aのまわりをループして、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内の他のデータ信号プレーン210上に配置された差動対導体線600´から差動対導体線600を分離する(分かりやすくするために示されていない)接地プレーン208の間にある垂直により高い平面上の600Aに平行に走る対のトレース600Bを形成する。
【0221】
第2の手段は、複数のデータ信号プレーン210A、210B、210C、210Dにわたって差動対600、600´をずらすことである。次いで、クロストーク歪みの強度を支配するプレーン内結合長は、I/Oピッチ長604から、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を形成するデータ信号プレーン210A、210B、210C、210Dの数をそれに掛けた長さまで増加する。複数のデータ信号プレーン210A、210B、210C、210Dの使用は、差動対600を備えるI/Oリンクに限定される必要はなく、その使用は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202に組み込まれる、誘電体導波路を含む任意の伝送線路構造に普遍的に適用されてよい。
【0222】
層当たり2,500I/Os-mm-2を超えるI/O密度を実現するために、リンクは、0.75μm程度の線幅を必要とする。4つのデータ信号プレーンを使用すると、結合長が0.75μmから3μmに短縮され、より多くの層を追加すると、商業的に実行可能な設計にコスト上の制約が生じる。表IVに示されたように、より高いナイキスト周波数での挿入損失は依然としてかなりの損失をもたらし、これは主に、より高いデータレートおよびより高いピーク帯域幅を実現するために排除される必要があるクロストークが原因である。
【表4】
【0223】
図10C、
図10Dに示されたように、高ピーク帯域幅I/Oリンクからのクロストークを排除する好ましい手段は、同じデータ信号プレーン210内を走るデータ信号線612の間に接地壁610を挿入して、隣接するチャネルリンクを切り離す。
図10Cは、同じデータ信号プレーン210内に組み込まれたデータ信号線612の間に接地壁610が挿入された高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を示している。(接地プレーン208を形成するために使用される超低損失誘電体218および導電性手段222は、分かりやすくするために
図10Cには示されていない。)
図10Dは、導電性手段222および超低損失誘電体218を備える高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内の接地プレーン208A、208B、208C、208D、208Eの間に挿入されたデータ信号プレーン210A、210B、210C、210D上に形成された信号線612を切り離す接地壁610の断面図を示す。
【0224】
スタブ長177が最小またはゼロの組込み型終端は、信号反射に起因するノイズを軽減または排除するために使用される。組込み型受動等化は、データリンク内を移動するデジタルパルスの信号立ち上がり時間を維持するために周波数補償を提供する。接地壁はクロストークを軽減し、すべてのデバイスに電力を均等に分配することにより、電力切替えノイズおよびグラウンドバウンスを削減する手段がある場合はクロストークを排除する。前述されたように、設計が適切なとき、最終的に材料損失が主要な損失要因になる。
【0225】
次に、
図11A、
図11B、
図11C、
図12Aを参照して、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内の材料損失によって減衰する信号を増幅する手段を示す。参照により本明細書に組み込まれるde Rochemontの´489および´532は、共振ゲートトランジスタ700に関する技術を教示する。多層表面界面200の半導体表面能動層214内に組み込まれた共振ゲートトランジスタ700は、高速で動作する能動切替え素子として、または最小の廃熱を生成する1GHzを超える高周波数で動作する高効率増幅器として機能するように設計される。共振ゲートトランジスタ700のこれらの特性により、より高いナイキスト周波数で信号を駆動し、チャネル密度、ビットカウント、およびデータレートを拡大しながら、pJ/ビットエネルギー需要を大幅に低減することが可能になる。
【0226】
共振ゲートトランジスタ700は、細長いゲート幅704を有するトランジスタのゲート電極702内に組み込まれた誘導性(および他の受動)素子712を備える。細長いゲート幅704は、高いゲート静電容量を生成し、それは通常、切替え速度を制限する。ゲート電極702内に組み込まれた誘導性素子712は、高いゲート静電容量を相殺し、共振ゲートトランジスタ700を所定の周波数で共振させる。トランジスタ接合部で生成されるオン抵抗RONは、ゲート長706に正比例し、ゲート静電容量およびゲート幅704に反比例する。最小ゲート長706に結合する最大化されたゲート幅704およびゲート静電容量は、細長いゲート幅を有する通常の周波数カットオフトランジスタをはるかに超える周波数でオン抵抗を無視できるレベルに低減することによってデバイス効率を最大化する。
【0227】
トランジスタの細長いゲート電極702内に誘導性素子および他の受動素子712を組み込むことにより、従来のトランジスタゲートによって作成された単純なローパスフィルタよりも有用な受動フィルタリング回路網404、406が作成される。トランジスタゲート電極702内に組み込まれたインダクタ、コンデンサ、および抵抗器の値を適切に選択することにより、トランジスタゲート電極702が、指定された周波数または周波数帯域で共振し、それらの指定された周波数または周波数帯域で高利得トランジスタ機能を提供することが可能になる。これらの組み込まれた誘導性素子および他の受動素子により、共振ゲートトランジスタは、共振周波数で、所望のスペクトル周波数帯域上で、または選択された共振周波数で最大の効率を有する減衰信号の最大増幅を調整するようになる。これらの帯域調整素子または終端抵抗器はまた、等化帯域にわたって信号を最大に増幅するように設計されてよく、共振ゲートトランジスタ702は増幅等化回路として機能する。
【0228】
図11Aは、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の一体型部品である、半導体チップキャリア102、半導体ダイ228、または能動半導体インターポーザ回路232の能動半導体表面214内に組み込まれた共振ゲートトランジスタ700を示している。共振ゲートトランジスタ700は、細長いゲート幅704および狭いゲート長706を有するトランジスタゲート702、ソース電極708、ドレイン電極710、ならびにトランジスタゲート702内に統合された共振平面インダクタ712を備える。
【0229】
共振ゲートトランジスタ700は、入力バイア716と出力バイア718との間のI/Oチャネル714、好ましくは高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内に挿入される。それは、I/Oチャネル714に沿って様々な長さで配置されてよく、チャネルリンクが多層構造内のいくつかのデータ信号プレーン210全体に分散されるとき、いくつかのチャネルリンク720A、720B、720C、720Dの幅を占めることができるが、各ステージは、減衰信号724を増幅するために単一のチャネルリンク720と電気的接触722を作るだけである。
【0230】
差動対信号線726A、726Bの場合、ソース電極708は、基準電圧726Bと電気通信している。他のチャネルアーキテクチャでは、ソース電極は、基準電圧または接地に接続することができる。一方向チャネルでは、減衰信号728はトランジスタゲート702に入力され、増幅信号は、共振ゲートトランジスタ700の反対側の端部730で信号線726Aと電気通信しているドレイン電極710から収集される。
【0231】
図11Cに示されたように、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202は、場合によっては、共振ゲートトランジスタ700の反対側の端部730が
図11Cに示されたパターンに対する共役電極構成を有する双方向共振ゲートトランジスタ700を含んでよい。この場合、第1の能動切替え素子732は、差動対信号線726Aをゲート電極702に接続し、第2の能動切替え素子734は、電気短絡736を介して差動対信号線726Aをドレイン電極710に接続する。同じ切替え構成が反対側の端部730で使用されるが、共役方式で動作する。第1の能動切替え素子732および第2の能動切替え素子734は、(分かりやすくするために示されていない)信号制御プレーン212を介して向けられた信号への接続を介して制御される。
【0232】
減衰信号728がI/Oリンク714の反対側の端部730に向けられ、減衰信号がトランジスタゲート702を通って流れるように強制するとき、第1の能動切替え素子732は閉じられ、第2の能動切替え素子734は開かれ、一方、第2の能動切替え素子734が閉じられ、第1の能動切替え素子732が反対側の端部で開かれ、増幅信号738が反対側の端部730の差動対電極726Aによって収集されることが強制される。
【0233】
逆方向に動作するとき、制御信号は、第1の能動切替え素子732を閉じ、第2の能動切替え素子734を開き、減衰信号728を反対側の端部730のトランジスタゲート702に押し込み、一方、電気接続722で第1の能動切替え素子732が開かれ、第2の能動切替え素子734が閉じられ、増幅信号738が電気接続722で差動対電極726Aによって収集されることが可能になる。I/Oリンク714内のインピーダンス整合回路のバランスをとる他の能動切替え素子は、高速回路の当業者には明らかであるため、分かりやすくするために示されていない。
【0234】
図12A、
図12B、
図12Cは、ハイブリッドコンピューティングモジュール100、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202、回路モジュール226、または共振ゲートトランジスタモジュール750内に組み込まれた共振ゲートトランジスタの本質的な特徴要素を示す。以下で共振ゲートトランジスタモジュール750に対して参照が明示的に行われるが、この参照は、上述された回路モジュールの実施形態100、202、226内の共振ゲートトランジスタ700の用途に等しく適用されることが暗黙的に理解される。
【0235】
本出願の好ましい実施形態は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202が組み込まれた多層表面界面200との電気的インターフェースを形成する、半導体基板752上の能動半導体表面214の第1の領域751内に組み込まれた共振ゲートトランジスタ700を備える。誘導性素子および他の受動素子712は、第1の領域751内のゲート電極702内に直接組み込まれてよい。あるいは、設計基準が許すとき、誘導性素子および他の受動素子712は、多層表面界面200の1つまたは複数の信号データプレーン210内に配置され、入力バイア716および出力バイア718を介してゲート電極702内に電気的に挿入されてよい。1つまたは複数の信号データプレ-ン210内に配置された誘導性素子および他の受動素子712は、複数の別個の受動フィルタリング回路網404、406を形成するように構成されてよく、能動切替え素子734は、受動フィルタリング回路網404、406のどれがゲート電極702に挿入されて共振ゲート電極の共振応答を決定するかを選択するために使用される。
【0236】
特定の用途では、共振ゲートトランジスタモジュール内の単一の部品として複数の共振ゲートトランジスタを一緒に電気的に結び付けることが望ましい。この場合、能動半導体表面214の第1の領域751内に共振ゲートトランジスタ700を組み込み、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を介して、能動半導体表面214の第2の領域754内の別の共振ゲートトランジスタ700と電気的インターフェースを形成することが望ましい。
【0237】
より高い信号周波数では、高エネルギー密度電気セラミック誘電体224の透磁率が設計要因を制限し、誘導性素子712が所望の回路に統合されるのに十分小さい物理的寸法を有することを妨げる可能性がある。この場合、無損失線形インダクタとして機能する完全集積ジャイレータの統合は、本出願の好ましい実施形態である。
【0238】
参照により本明細書に組み込まれるde Rochemontの´411は、演算増幅器(オペアンプ)756および反転受動回路758を備える完全集積ジャイレータ755に関連する技術を教示する。完全集積ジャイレータ755は、反転受動回路758がコンデンサであるときは誘導性素子712として機能する。同様に、完全集積ジャイレータ755は、反転受動回路758がインダクタであるときはコンデンサとして機能する。あるいは、反転受動回路758は、より複雑な受動フィルタリング回路網404、406を備えてよく、それにより、共振ゲートトランジスタ700が増幅等化回路として機能することが可能になる。
【0239】
高速回路環境内で回路同期を実現するために、オペアンプ756回路を共振ゲートトランジスタ700に物理的に近接して配置することが好ましい。以下の例の各々において、共振ゲートトランジスタ700を形成する誘導性素子および他の受動素子712は、第1の領域751内のゲート電極702内に組み込まれた平面受動部品306、310、314として、または多層表面界面200内の信号データプレーンの210内、もしくは高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の統合バイア400、450内の平面受動部品306、310、314として配置されてよい。共振ゲートトランジスタ700内の誘導性素子712は、平面誘導部品306をさらに備えるか、または完全集積ジャイレータ755を備えてよく、反転受動回路758は、フェムト秒の応答時間で分極および脱分極する高エネルギー密度電気セラミック誘電体を備えるコンデンサである。
【0240】
本発明の1つの第1の態様は、増幅等化回路として機能し、完全集積ジャイレータ755を備える共振ゲートモジュール750を特許請求し、共振ゲートトランジスタ700および能動回路オペアンプ回路756は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202内の能動半導体表面214の第1の領域751または第2の領域754内の同じ場所に配置される。完全集積ジャイレータ755の反転受動回路758は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の多層表面界面200内に組み込まれ、バイア718は、オペアンプ756回路と共振ゲートトランジスタ700との間の電気的インターフェースを形成する。この場合、反転受動回路758は、内部に平面受動回路部品306、310、314を備えてよく、あるいは、統合バイア400、450、または平面受動回路部品306、310、314と統合バイア400、450の組合せを備えてよい。
【0241】
設計または製造上の制約/効率が本出願の第1の態様に有利でない場合、本発明の追加の態様は共振ゲートトランジスタモジュール750を特許請求し、共振ゲートトランジスタ700の能動回路素子は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の多層表面界面200内の第1の半導体表面214Aの能動層の第1の領域751内に統合される。オペアンプ756回路の能動回路素子は、それが共振ゲートトランジスタ700との電気的インターフェースを形成する高ピーク帯域幅I/Oチャネル202に直接結合された第2の半導体デバイス760の能動半導体層214Bに配置された第2の領域762内に統合される。第1の半導体表面214Aの第1の領域751が第2の半導体デバイス760の第2の領域762と垂直に整列するように、第2の半導体ダイ760に半導体基板752を結合することが好ましい。共振ゲートトランジスタモジュール750のすべての結合構成では、半導体基板752および第2の半導体デバイス762は、チップスタックまたは結合ウェハを備えてよい。
【0242】
本発明のこの追加の態様では、完全集積ジャイレータ755の反転受動回路758は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の多層表面界面200内に組み込まれ、バイア718は、オペアンプ756回路と共振ゲートトランジスタ700との間の電気的インターフェースを形成する。この場合、反転受動回路758は、内部に平面受動回路部品306、310、314を備えてよく、あるいは、統合バイア400、450、または平面受動回路部品306、310、314と統合バイア400、450の組合せを備えてよい。
【0243】
共振ゲートトランジスタモジュール750の第3の態様は、各々が高ピーク帯域幅I/Oチャネル202、半導体表面214の能動層内に統合された共振ゲートトランジスタ700、およびモジュールの多層表面界面200の信号データプレーン210または統合バイア400、450内に組み込まれた受動フィルタリング回路網を備える半導体回路モジュール765、770の結合対を特許請求し、能動界面層775は結合界面に配置され、半導体回路モジュール765、770のペアで完全集積ジャイレータ755回路を形成するために必要なオペアンプ758回路を備える。
【0244】
バイア718は、能動界面層775内のオペアンプ756回路と、半導体回路モジュール765、770内の共振ゲートトランジスタ700との間の電気的インターフェースを形成する。完全集積ジャイレータ755回路の反転受動回路758は、モジュール765、770の高ピーク帯域幅I/Oチャネル202の多層表面界面200内に組み込まれる。反転受動回路758は、平面受動回路部品306、310、314を備えてよく、あるいは、統合バイア400、450を備えるか、または平面受動回路部品306、310、314と統合バイア400、450の組合せを備えてよい。
【0245】
半導体回路モジュール765、770の結合対のための好ましい回路およびシステムの実施形態は、特にハイブリッドコンピューティングモジュール内に、または地域もしくはグローバルのサーバファームネットワークと結び付くモバイルコンピューティングデバイス806内のワイヤレスユニットもしくはプロセッサユニットとして、地上波通信ネットワークの衛星内のワイヤレストランシーバ、宇宙ベースの衛星システムもしくは地上光ファイバ電気通信ネットワーク内の光トランシーバもしくは電気光学トランシーバ、またはサーバファームもしくはサーバファームネットワークを有するプロセッサユニットを備える。
【0246】
次に、
図13A、
図13Bを参照して、ネットワーク化コンピューティングによって必要とされるすべての機能(メモリ、プロセッサユニット、コントローラなど)を提供する半導体ダイ104、106、228を備える複数のハイブリッドコンピューティングモジュール100からなるネットワーク化コンピューティングシステム800内にハイブリッドコンピューティングモジュール100を適用する本出願の好ましい実施形態を示す。上記で説明されたように、ハイブリッドコンピューティングモジュール内の半導体ダイ104、106、228は、基板、好ましくは半導体キャリア102に単一の異種半導体ダイ104として取り付けられ、基板は高ピーク帯域幅I/Oチャネルを備える。半導体ダイ104、106、228はまた、インターポーザ回路232を備えるチップスタック106内に結合されてよい。
【0247】
ハイブリッドコンピューティングモジュール100内の高ピーク帯域幅I/Oチャネル202は、半導体ダイ104、106、228と電気光学トランシーバ110との間の電気通信インターフェースを形成する。電気光学トランシーバ110は、ハイブリッドコンピュータモジュール100で処理された電子信号を、光ポート111、好ましくは光ファイバポートを介してローカル光通信バス802に送信される光信号に符号化する。ネットワーク化コンピューティングシステム800はまた、光パネルアセンブリ上の同じ場所に配置されたハイブリッドコンピューティングモジュール100を備えてよく、ローカル光通信バス802は、Rochemontの´411によって教示されたように光パネルに不可欠である。光パネルアセンブリは、ラックに取り付けられ、サーバファームに収容されるか、または複数のサーバファームの間に分散されてよい。ローカル光通信バス802は、ネットワーク化コンピューティングシステム800内の他のハイブリッドコンピューティングモジュール100との通信インターフェースを形成する。同様に、電気光学トランシーバ110は、ローカル光通信バス802から受信された光信号を、ハイブリッドコンピューティングモジュール100で処理される電子信号に復号する。
【0248】
ローカル光通信バス802は、サーバファーム850内のすべてのハイブリッドコンピューティングモジュール100と、トランシーバ回路806を備え、地域ネットワーク852内またはグローバルネットワーク854内の他のサーバファーム850との通信インターフェースを形成するより大きいネットワークノード804とを光学的に結び付けるために使用されてよい。地域ネットワーク852およびグローバルネットワーク854は、ワイヤレス856、光858、および衛星860の電気通信システムを備える。モバイルコンピューティングデバイス806は、地上通信線接続810またはワイヤレス接続812を介して、地域ネットワーク852およびグローバルネットワーク854と対話する。本出願の好ましい要素は、高ピーク帯域幅I/Oチャネル202を介する互いとの電気的インターフェースを形成する回路モジュール226、ハイブリッドコンピューティングモジュール102、半導体ダイ232、またはインターポーザ回路232をさらに備えるトランシーバ808をさらに備える、より大きいネットワークノード804およびモバイルコンピューティングデバイス806を特許請求する。本出願の別の好ましい要素は、完全集積ジャイレータ755、好ましくは完全集積ジャイレータ755および共振ゲートトランジスタ700をさらに備える半導体回路765、770をさらに備える、より大きいネットワークノード804およびモバイルコンピューティングデバイスを特許請求し、完全集積ジャイレータ755は、増幅等化回路として機能する反転受動回路758を備える。
【0249】
ネットワーク化コンピューティングシステム800は、本出願の追加の好ましい実施形態である、de Rochemontの´768によって指示されたように、3D量子ガス媒質を形成する材料層を備える電気光学トランシーバ110をさらに備えるハイブリッドコンピューティングモジュール100をさらに備えてよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0250】
【文献】米国特許第15/121,295号
【文献】米国特許出願第8,715,839号
【文献】米国特許出願第7,405,698号
【文献】米国特許第15/521,145号
【文献】米国特許第16/403,411号
【文献】米国特許出願第8,779,489号