(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、およびサーバ
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20240125BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240125BHJP
【FI】
G01C21/26 C
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022519932
(86)(22)【出願日】2021-04-26
(86)【国際出願番号】 JP2021016650
(87)【国際公開番号】W WO2021225085
(87)【国際公開日】2021-11-11
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】P 2020082859
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100157967
【氏名又は名称】管田 洋明
(72)【発明者】
【氏名】吉川 澄人
(72)【発明者】
【氏名】三浦 成彦
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-108119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、
複数の移動体
それぞれに保持され前記
複数の移動体
それぞれの周囲を撮影する撮影装置と、情報表示装置とを含む情報処理システムにおいて、
前記サーバは、
前記撮影装置によって撮影された撮影データを収集する収集部と、
ソーシャルネットワーキングサービスに掲載された投稿に基づいて特定されるスポットに関する情報と、前記スポットの位置を示す位置情報とを対応づけたスポット情報を生成する生成部と、
前記スポット情報を記憶する記憶装置と、
前記情報表示装置に前記スポット情報を送信する第1通信装置と、を備え、
前記情報表示装置は、
前記スポット情報に関する撮影データの要求を受け付ける第1情報を含む画面を表示する画面表示装置と、
前記画面においてユーザによって前記第1情報が選択された場合、前記サーバに、前記スポット情報の前記位置情報を含む要求情報を送信する第2通信装置と、を備え、
前記収集部は、前記第1通信装置が前記要求情報を前記情報表示装置から受信した場合、
前記複数の移動体のうち、前記要求情報に含まれる前記位置情報が示す位置に対して所定条件を満たす領域
に位置する移動体に保持された前記撮影装置によって撮影された撮影データを収集し、
前記第1通信装置は、前記所定条件を満たす領域
に位置する移動体に保持された撮影装置によって撮影された撮影データを前記情報表示装置に送信する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記画面表示装置は、前記スポット情報と対応する第2情報を地図に重畳して表示し、前記ユーザによって前記第2情報が選択された場合、前記スポット情報の前記スポットに関する情報と前記第1情報とを含む前記画面を表示する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記記憶装置は、前記投稿を分類するためのカテゴリと、前記カテゴリに属する単語とを対応づけたカテゴリ情報を更に記憶し、
前記スポット情報は、前記投稿に含まれる単語から前記カテゴリ情報に基づいて特定されたカテゴリを含み、
前記第2情報は、前記スポット情報のカテゴリを示す情報を含む、
ことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報表示装置は、現在位置から目的地の位置までの経路を探索する経路探索部を更に備え、
前記要求情報には、前記経路を示す経路情報が含まれる場合があり、
前記収集部は、前記要求情報に経路情報が含まれる場合、前記経路に沿った前記撮影データを収集し、
前記第1通信装置は、前記要求情報に経路情報が含まれる場合、前記経路に沿った前記撮影データを前記情報表示装置に送信する、
ことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
ソーシャルネットワーキングサービスに掲載された投稿に基づいて特定されるスポットに関する情報と、前記スポットの位置を示す位置情報とを対応づけたスポット情報を生成し、
情報表示装置に前記スポット情報を送信し、
前記スポット情報に関する撮影データの要求を受け付ける第1情報を含む画面が前記情報表示装置によって表示され、前記画面においてユーザによって前記第1情報が選択され、前記スポット情報の前記位置情報を含む要求情報が前記情報表示装置から送信された場合、前記要求情報を前記情報表示装置から受信し、
複数の移動体それぞれに保持され前記複数の移動体それぞれの周囲を撮影する撮影装置のうち、前記要求情報に含まれる前記位置情報が示す位置に対して所定条件を満たす領域
に位置する移動体に保持された撮影装置によって撮影された撮影データを収集し、
前記所定条件を満たす領域
に位置する移動体に保持された撮影装置によって撮影された撮影データを前記情報表示装置に送信する、
処理をサーバが実行する情報処理方法。
【請求項6】
ソーシャルネットワーキングサービスに掲載された投稿に基づいて特定されるスポットに関する情報と、前記スポットの位置を示す位置情報とを対応づけたスポット情報を生成し、
情報表示装置に前記スポット情報を送信し、
前記スポット情報に関する撮影データの要求を受け付ける第1情報を含む画面が前記情報表示装置によって表示され、前記画面においてユーザによって前記第1情報が選択され、前記スポット情報の前記位置情報を含む要求情報が前記情報表示装置から送信された場合、前記要求情報を前記情報表示装置から受信し、
複数の移動体それぞれに保持され前記複数の移動体それぞれの周囲を撮影する撮影装置のうち、前記要求情報に含まれる前記位置情報が示す位置に対して所定条件を満たす領域
に位置する移動体に保持された撮影装置によって撮影された撮影データを収集し、
前記所定条件を満たす領域
に位置する移動体に保持された前記撮影装置によって撮影された撮影データを前記情報表示装置に送信する、
処理をサーバに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、およびサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドライブレコーダを搭載したカーナビゲーション装置や、ドライブレコーダと連携して動作するカーナビゲーション装置が利用されている。
【0003】
この種のカーナビゲーション装置に用いられる情報処理システムとして、渋滞に関する情報の収集及び表示に関連する情報表示システムが知られている(例えば、特許文献1および特許文献2)。
【0004】
特許文献1および特許文献2の情報表示システムでは、渋滞情報として提供されなくとも、他車が撮影した映像情報を利用して、進行方向の道路における交通の流れが確認できる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-100802号公報
【文献】特開2019-105470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、提供される情報が、より幅広く、より迅速に提供されることが求められる現在においては、上記特許文献1および特許文献2の構成では十分ではなく、更なる改良が求められている。
【0007】
1つの側面では、本発明の目的は、提供される情報を、より幅広く、より迅速に提供することが可能な情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの態様の情報処理システムは、収集部と、生成部と、記憶装置と、提供部と、出力部と、を備える。上記収集部は、撮影装置で撮影された撮影データを収集する。上記撮影装置は、移動体に保持され上記移動体の周囲を撮影する。上記撮影データは、撮影に関する位置を示す撮影位置情報を含んでいる。上記生成部は、スポットに関する情報と、位置情報とを対応づけたスポット情報を生成する。上記スポットに関する情報は、ソーシャルネットワーキングサービスに掲載された投稿に基づいて特定される。上記位置情報は、上記スポットの位置を示す。上記記憶装置は、上記スポット情報を記憶する。上記提供部は、上記スポット情報に対する上記撮影データの提供要求を受け付けた場合、上記スポット情報が示す位置に対して所定条件を満たす領域に位置し、かつ上記収集部が収集した上記撮影データを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、より幅広く、迅速な情報の活用が可能な情報処理システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態が利用されるシステムの一例を示す図である。
【
図2】実施形態に係る情報処理システムを例示する図である。
【
図3】サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る地点名情報を例示する図である。
【
図5】実施形態に係るスポット管理情報を例示する図である。
【
図6】実施形態に係る撮影データ管理情報を例示する図である。
【
図7】実施形態に係るスポット情報の生成処理の動作フローを例示する図である。
【
図8】メッセージに対する固有表現抽出の実行結果を例示する図である。
【
図9】実施形態に係るスポット情報と対応するスポットのアイコンを表示する表示画面を例示する図である。
【
図10】実施形態に係る撮影情報の取得処理の動作フローを例示する図である。
【
図11】実施形態に係る撮影情報の提供処理の動作フローを例示する図である。
【
図12】変形例に係る撮影情報の送信処理の動作フローを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。なお、複数の図面において対応する要素には同一の符号を付す。
【0012】
図1は、実施形態が利用されるシステム10の一例を示す図である。システム10は、例えば、サーバ1、情報表示装置2、外部サーバ3、端末4、および情報処理機器5を含む。サーバ1、情報表示装置2、外部サーバ3、端末4、および情報処理機器5は、例えば、ネットワーク8に接続されている。ネットワーク8は、例えば、インターネット、若しくは公衆通信回線網が挙げられる。例えば、端末4は、無線基地局および中継装置を介してネットワーク8に接続し、外部サーバ3と相互に通信を行うことができる。サーバ1は、例えば、ネットワーク8を介して情報表示装置2、外部サーバ3、および情報処理機器5と相互に通信を行うことができる。
【0013】
外部サーバ3は、例えば、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)を提供するサーバである。SNSとしては、例えば、Twitter(登録商標)、FACEBOOK(登録商標)、INSTAGRAM(登録商標)、YouTube(登録商標)、LINE(登録商標)が挙げられる。SNSは、広義に解釈し、ブログ、若しくは電子掲示板を含んでもよい。SNSでは、例えば、ユーザが投稿したメッセージが掲載される。例えば、SNSでは、レストラン、観光名所といった様々なスポットに対する投稿者の感想や感情が投稿されることがある。また、SNSでは、例えば、事件および事故の発生、ならびに渋滞に関連するメッセージが投稿されることもある。
【0014】
端末4は、例えば、SNSに投稿を行うユーザが利用する端末である。端末4は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、およびモバイルコンピュータである。例えば、端末4は、ユーザの操作により、外部サーバ3にアクセスして、SNSにメッセージ、画像、動画の投稿を行うことができる。
【0015】
情報処理機器5は、撮影装置6を含む装置である。情報処理機器5は、例えば、移動体に保持された機器である。情報処理機器5は、例えば、車両に搭載された車載器であってよい。移動体は、例えば、自動車、オートバイ、自転車、または、スノーモービルである。移動体は、人、またはドローンを含んでもよい。撮影装置6は、例えば、移動体の周辺を撮影する。撮影装置6は、移動体の内部を撮影してもよい。撮影装置6は、例えば、移動体に搭載されたドライブレコーダが挙げられる。ドライブレコーダは、例えば、フロントガラスに取り付けられる。ドライブレコーダは、例えば、移動体の周囲の映像を録画して保存する。ドライブレコーダは、例えば、移動体の内部の映像を録画して保存してもよい。ドライブレコーダは、例えば、移動体の運転中の映像および音声を記録することができるように構成されている。保存された映像および音声は、例えば、トラブルが起きた際の状況把握に利用することができる。トラブルは、一例では、交通事故および他者とのいざこざである。撮影装置6で撮影された撮影データは、例えば、画像、映像、および音声を含んでよい。言い換えれば、撮影データは、静止画像、若しくは動画像が挙げられる。情報処理機器5は、例えば、位置を測位する測位センサを含んでもよい。測位センサは、例えば、GPS(Global Positioning System)センサが挙げられる。情報処理機器5は、測位センサを利用して、撮影データに撮影された位置を示す撮影位置情報を付加することができる。撮影位置情報は、撮影場所を示す位置でもよいし、撮影対象の位置でもよい。撮影対象の位置は、例えば、画像に含まれるメタデータを利用して、特定することができる。情報処理機器5は、ドライブレコーダだけでなく、ナビゲーション装置を含んでもよい。また、情報処理機器5は、同じ移動体に搭載されているナビゲーション装置と連携して動作してもよい。ナビゲーション装置は、情報表示装置2と同じ構造であってもよい。実施形態では情報処理機器5は、例えば、ネットワーク8を介して、撮影装置6で撮影された撮影データと、撮影時刻と、撮影位置情報とを含む撮影情報を、サーバ1に提供する。
【0016】
情報表示装置2は、例えば、移動体に保持される。情報表示装置2は、例えば、経路を案内する機能を備えるナビゲーション装置である。情報表示装置2は、例えば、移動体の現在地から目的地までの経路を探索する経路探索部28を備えていてもよい。情報表示装置2は、例えば、移動体の現在地から目的地までの経路を案内する。情報表示装置2は、例えば、現在地から目的地までの経路を案内する際に、経路周辺のスポットの情報を提供する機能を備えていてもよい。経路周辺のスポットの情報を提供することで、例えば、ユーザは目的地に向かう途中で提示されたスポットに立ち寄ることができる。情報表示装置2が搭載される移動体は、例えば、自動車、オートバイ、自転車、およびスノーモービルの車両である。また、情報表示装置2が保持される移動体は、人であってもよい。言い換えれば、情報表示装置2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、およびモバイルコンピュータの人が保持する端末であってもよい。情報表示装置2は、例えば、表示装置7を備えている。表示装置7は、例えば、現在地から目的地までの経路を案内することができるように、経路を地図に表示させる。なお、情報表示装置2は、同じ移動体に搭載されているドライブレコーダと連携して動作してもよい。ドライブレコーダは、情報処理機器5と同じ構造であってもよい。情報表示装置2は、ドライブレコーダに備えられた撮影装置6で撮影した撮影データを収集してよい。
【0017】
サーバ1は、例えば、情報表示装置2からの要求に応じて、情報表示装置2を搭載する移動体の現在位置から目的地の位置までの経路の周辺のスポットを探索する。サーバ1は、例えば、経路に沿って、経路から所定の距離以下にあるスポットを探索できればよい。サーバ1は、例えば、探索により見つかったスポットの情報を情報表示装置2に送信する。
【0018】
情報表示装置2は、サーバ1から受信したスポットの情報を表示装置7に表示させることができる。情報表示装置2は、目的地までの移動においてユーザが立ち寄る候補となるスポットの情報を、ユーザに提供することができる。
【0019】
サーバ1が提供するスポットの情報を、以下ではスポット情報と呼ぶことがある。スポット情報は、特定の場所についての情報である。スポット情報は、例えば、スポットの位置と、スポットに関する情報とを含む。言い換えれば、スポット情報は、例えば、POI(Point Of Interest)である。POIは、例えば、誰かが便利または興味がある所と思った特定の場所についての情報である。
【0020】
また、サーバ1は、例えば、外部サーバ3からSNSに掲載された投稿の情報を収集する。サーバ1は、SNSに掲載された投稿に基づいて、スポット情報を生成する。SNSに掲載された投稿の情報からスポット情報を生成することで、サーバ1は、世の中で盛り上がっているホットスポットの情報を、リアルタイムにスポット情報に反映させることができる。言い換えれば、サーバ1は、地域、若しくは時節に応じた新鮮なスポット情報を動的にユーザに提供することができる。なお、SNSに掲載された投稿の情報から生成されるスポット情報は、動的に情報を提供することができるため、一例ではダイナミックPOIと呼ばれてもよい。ダイナミックPOIは、例えば、月単位、週単位、日単位、時間単位、若しくは分単位の比較的短時間で動的に変化する情報を意味している。サーバ1は、例えば、収集した投稿の情報を所定の時間帯ごとに時間管理することで、ダイナミックPOIを時間ごとに管理することもできる。
【0021】
ところで、ユーザが端末4を操作して、例えば、渋滞に関するメッセージを外部サーバ3が提供するSNSサービスに投稿することがある。例えば、渋滞に関するメッセージが投稿された場合、サーバ1は、外部サーバ3から渋滞に関する投稿の情報を収集し、渋滞に関する投稿から渋滞に関するスポット情報を生成して、情報表示装置2に提供することができる。
【0022】
しかしながら、渋滞に関する投稿が、例えば、文字しか含まない投稿である場合、画像若しくは映像で実際の渋滞の状況を確認したいと情報表示装置2のユーザが望むことがある。また、SNSへの投稿は、渋滞などの事象の発生から投稿までにタイムラグがあることがあり、現在の渋滞の状況を情報表示装置2のユーザに提供できることは望ましい。また更に、例えば、渋滞に関するスポット情報が示す地点よりも、情報表示装置2のユーザの移動経路において先の地点における渋滞の状況を確認したいとユーザが望むこともある。
【0023】
そこで、実施形態では情報表示装置2は、渋滞に関するスポット情報に対してユーザから撮影データの提供指示を受け付けると、サーバ1に撮影情報の提供を要求する。サーバ1は、例えば、渋滞に関するスポット情報が示す地点の周辺に位置する移動体の情報処理機器5から、撮影装置6で撮影された撮影情報を取得し、情報表示装置2に提供する。そのため、情報表示装置2のユーザは、渋滞に関するスポット情報が示す地点の周辺の画像若しくは映像を見て渋滞の状況を確認することができる。なお、別な例では、サーバ1は、例えば、渋滞に関するスポット情報が示す地点の周辺に位置する他のスポット情報のうちから、動画若しくは画像の撮影情報を含むスポット情報を抽出し、情報表示装置2に提供してもよい。
【0024】
実施形態において、例えば、サーバ1および情報表示装置2は、渋滞に関するスポット情報についての撮影情報を提供する情報処理システム20として動作する。以下、実施形態を更に詳細に説明する。なお、以上において、渋滞に関する情報を例に説明を行っているが、実施形態は渋滞に関する情報に限定されるものではない。例えば、実施形態は、交通情報、施設情報、および天気情報などの所定のカテゴリの情報に対して適用することができる。
【0025】
図2は、実施形態に係る情報処理システム20を例示する図である。情報処理システム20は、例えば、サーバ1および情報表示装置2を含む。
【0026】
サーバ1は、例えば、制御部11、通信装置12、および記憶装置13を含む。
【0027】
制御部11は、例えば、通信装置12を制御する。制御部11は、例えば、通信装置12を制御してネットワーク8に接続する。制御部11は、例えば、情報表示装置2、外部サーバ3、若しくは情報処理機器5とデータを送受信できるように通信装置12を制御してもよい。制御部11は、例えば、情報表示装置2から、情報表示装置2を備える移動体の現在位置、目的地の位置、現在位置から目的地の位置までの経路に関する情報を含むスポット探索要求を通信装置12に受信させる。制御部11は、例えば、情報表示装置2からのスポット探索要求に応じて、情報表示装置2を搭載する移動体の現在位置から目的地の位置までの経路沿いの周辺のスポットを探索する。制御部11は、例えば、探索により見つかったスポットの情報を、通信装置12を制御することで情報表示装置2に送信する。
【0028】
また、制御部11は、例えば、収集部14、生成部15、および提供部16を含む。収集部14は、例えば、通信装置12を介して、移動体に搭載された情報処理機器5から、移動体の周囲を撮影する撮影装置6で撮影された撮影データを含む撮影情報を収集する。収集部14は、撮影情報を記憶装置13に記憶させる。
【0029】
生成部15は、例えば、通信装置12を介して、外部サーバ3からSNSに掲載された投稿を取得する。SNSでは、例えば、APIを介して、投稿のデータを提供するサービスが提供されている。そのため、生成部15は、例えば、APIを用いて外部サーバ3からSNSに掲載された投稿のデータを取得することができる。生成部15は、外部サーバ3から収集したSNSの投稿に基づいて特定されるスポットに関する情報と、スポットの位置を示す位置情報とを対応づけたスポット情報を生成する。生成部15は、スポット情報を記憶装置13に記憶させる。
【0030】
提供部16は、情報表示装置2から撮影データの提供要求を受け付けた場合、情報表示装置2に撮影データを提供するように、通信装置12を制御する。提供部16は、例えば、所定のカテゴリのスポット情報に対する撮影データの提供要求を受け付けて、要求された所定のカテゴリの撮影データを情報表示装置2に提供してよい。所定のカテゴリは、例えば、交通情報、施設情報、若しくは天気情報を含む。提供要求は、例えば、所定のテキストタグにより関連づけられた撮影データの提供を要求する情報である。提供要求で要求される撮影データは、例えば、スポット情報と対応する所定のカテゴリの撮影データである。所定のカテゴリの撮影データは、例えば、交通情報、施設情報、若しくは天気情報に関する撮影データが挙げられる。交通情報は、例えば、渋滞、事故、工事中、冠水、若しくは通行禁止を示す情報が挙げられる。施設情報は、例えば、施設が混雑していることを示す情報、施設が開店、若しくは閉店したことを示す情報、施設が混雑している情報が挙げられる。天気情報は、例えば、落雷、急な降雨、雨の降り始めを示す情報が挙げられる。撮影データは、例えば、メタデータを含んでもよい。メタデータは、例えば、テキストデータを含むテキストタグである。テキストタグは、例えば、撮影データを所定のカテゴリごとに分類するのに用いることができる。言い換えれば、撮影データは、テキストタグにより、撮影された画像を示すカテゴリを分類分けして管理できるように構成されている。
【0031】
提供部16は、例えば、所定のカテゴリのスポット情報に対する撮影データの提供要求を情報表示装置2から受け付けた場合、スポット情報の位置情報が示す位置に対して所定条件を満たす領域に位置する移動体の情報処理機器5から収集した撮影データを情報表示装置2に提供する。なお、所定条件を満たす領域に位置する移動体を、収集対象移動体と呼ぶことがある。提供要求に対して提供される撮影データは、例えば、所定のカテゴリの撮影データであってよい。以下では、所定のカテゴリの一例として、渋滞に関する情報を例に実施形態を説明する。しかしながら、実施形態は他のカテゴリのスポット情報および撮影データに対して適用されてもよい。
【0032】
記憶装置13は、例えば、サーバ1の処理に関する各種情報を記憶する。記憶装置13は、例えば、後述する地図情報、カテゴリ情報、地点名情報40、スポット管理情報50、および撮影データ管理情報60を記憶している。
【0033】
情報表示装置2は、例えば、機器制御部21、位置情報取得装置22、機器通信装置23、表示装置7、機器記憶装置24、および機器入力装置25を含む。
【0034】
機器制御部21は、例えば、情報表示装置2の各部を制御する。例えば、機器制御部21は、機器通信装置23を制御してネットワーク8に接続する。機器制御部21は、例えば、サーバ1とデータを送受信できるように機器通信装置23を制御する。機器制御部21は、サーバ1の他、外部サーバ3、若しくは端末4とデータの送受信ができるように、機器通信装置23を制御してもよい。
【0035】
機器記憶装置24は、例えば、情報表示装置2の処理に関する各種情報を記憶する。機器記憶装置24は、例えば、地図情報を記憶している。機器制御部21は、例えば、機器記憶装置24に記憶された地図情報が示す地図を表示装置7に表示させる。
【0036】
位置情報取得装置22は、例えば、測位衛星を利用して、若しくは複数の携帯電話の基地局を利用して、位置を示す位置情報を取得する。位置情報取得装置22は、例えば、GPSセンサからの情報に基づいて、位置情報を取得することができる。位置情報は、例えば、緯度および経度で表される。位置情報には、緯度、経度に加えて、高度の情報が含まれてもよい。位置情報には、緯度および経度が特定される時刻情報が付加されてもよい。機器制御部21は、例えば、位置情報取得装置22を制御して、機器制御部21が搭載された移動体の現在位置を示す位置情報を取得する。また、機器制御部21は、例えば、位置情報取得装置22から取得した位置情報に基づいて表示装置7に表示させた地図上に現在位置を示す情報を表示させる。なお、位置情報取得装置22が、情報表示装置2が搭載された移動体の現在位置を示す位置情報を取得する例を述べているが、実施形態は限定されるものではない。位置情報取得装置22は、例えば、表示装置7が表示している地図上の指定された位置の位置情報を取得してもよい。地図上の位置は、例えば、地図の中心でもよいし、地図の特定の地点であってもよい。
【0037】
機器入力装置25は、例えば、ユーザによる情報表示装置2への入力を受け付ける装置である。機器入力装置25は、例えば、入力キー、ボタン、キーボード、ポインティングデバイス、マイク若しくはタッチパネルである。機器入力装置25を介して目的地までの経路の探索指示が入力された場合、機器制御部21は、例えば、ダイクストラ法を用いて現在位置から目的地の位置までの経路を探索する。機器制御部21は、例えば、探索された現在位置から目的地の位置までの経路を表示装置7に表示された地図上に表示させる。言い換えれば、機器制御部21は、現在位置から目的地の位置までの経路を探索する経路探索部28を備えている。なお、機器制御部21は、例えば、機器入力装置25を介して目的地に加えて経由地を指定する経路の探索指示が入力された場合、経由地を経由する経路を探索する。機器制御部21は、現在位置から目的地までの経路の探索をサーバ1に要求し、サーバ1から探索された経路を取得してもよい。サーバ1は、機器制御部21からの経路の探索の要求に応じて経路を取得する場合、経路探索部28を備えることになる。
【0038】
また、機器制御部21は、例えば、スポット探索要求をサーバ1に送信するように、機器通信装置23を制御してもよい。機器制御部21は、スポット探索要求に応じてサーバ1から経路沿いの周辺のスポットを示すスポット情報を受信できるように、機器通信装置23を制御してもよい。スポット探索要求は、例えば、位置情報取得装置22で取得された現在位置を含む。スポット探索要求は、位置情報取得装置22で取得された現在位置に加え、例えば、目的地の位置、若しくは現在位置から目的地の位置までの経路を含んでもよい。機器制御部21は、例えば、受信したスポット情報が示すスポットを地図上に表示させるように、表示装置7を制御する。
【0039】
なお、上述のように、実施形態ではスポット情報は、例えば、外部サーバ3が提供するSNSサービスに投稿されたメッセージに基づいて生成される。例えば、外部サーバ3が提供するSNSサービスにおいて渋滞に関する投稿を行われた場合、渋滞に関するスポット情報が生成される。
【0040】
機器制御部21は、例えば、スポット探索要求に対する応答で、渋滞に関するスポット情報をサーバ1から受信した場合、表示装置7に表示された地図上に渋滞に関するスポット情報が示すスポットを表示させる。機器入力装置25は、例えば、表示装置7に表示された渋滞に関するスポット情報を示すスポットのユーザによる選択を受け付ける。表示装置7は、機器入力装置25でユーザにより選択されたスポット情報に含まれる渋滞に関する情報を表示させることができる。更に、ユーザが、例えば、渋滞に関するスポット情報について画像若しくは映像で実際の渋滞の状況を確認するために、スポット情報についての撮影データの確認要求が機器入力装置25に入力されると、機器制御部21は、サーバ1に撮影データの提供要求を機器通信装置23から送信させる。
【0041】
サーバ1は、例えば、撮影装置6で撮影された撮影データを情報処理機器5から収集する。サーバ1は、渋滞に関するスポット情報についての撮影データの提供要求を受信すると、渋滞に関するスポット情報が示す位置から所定条件を満たす領域に含まれる情報処理機器5の撮影装置6で撮影された撮影データを情報表示装置2に提供する。そのため、情報表示装置2の機器制御部21は、例えば、渋滞に関するスポット情報と対応する撮影データを、表示装置7に表示させることができる。表示装置7は、表示させた撮影データの画像若しくは映像により、渋滞の状況をユーザに把握させることができる。
【0042】
なお、情報表示装置2の機器制御部21は、例えば、出力部26および送信部27を含む。また、情報表示装置2の機器制御部21は、例えば、上述の経路探索部28を含んでもよい。出力部26は、例えば、サーバ1の提供部16から提供された撮影データを出力する。
【0043】
また、後述する変形例で述べるように、例えば、情報表示装置2がドライブレコーダの機能を備えてもよい。また、例えば、情報表示装置2は、同じ移動体に搭載されているドライブレコーダと連携して動作してもよい。ドライブレコーダは、情報処理機器5と同じ構造であってもよい。例えば、情報表示装置2は、ドライブレコーダに備えられた撮影装置6で撮影した撮影データを収集してよい。情報表示装置2がドライブレコーダの機能を備える場合、送信部27は、現在位置から所定の距離以内に渋滞に関するスポット情報が含まれていれば、ドライブレコーダが備える撮影装置6で撮影された撮影データを含む撮影情報をサーバ1に送信する。
【0044】
図3は、サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3の例に示すように、サーバ1は、バス39に接続された、プロセッサ31とメモリ32と補助記憶装置33と通信インタフェース34と媒体接続部35と入力装置36と出力装置37とを含む。
【0045】
プロセッサ31は、メモリ32に展開されたプログラムを実行する。実行されるプログラムは、実施形態における処理を行うための情報処理プログラムが含まれている。
【0046】
メモリ32は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。補助記憶装置33は、各種情報を記憶する記憶装置であり、例えば、ハードディスクドライブ、半導体メモリである。補助記憶装置33が、実施形態の処理を行うための情報処理プログラムを記憶していてもよい。
【0047】
通信インタフェース34は、プロセッサ31の指示に従って通信に伴うデータ変換を行う。通信インタフェース34は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、および公衆通信回線のネットワーク8に接続して他の装置と通信を行う。
【0048】
媒体接続部35は、可搬型記録媒体38が接続可能なインタフェースである。可搬型記録媒体38には、例えば、光学式ディスク、半導体メモリが適用される。可搬型記録媒体38が、実施形態の処理を行うための情報処理プログラムを記憶していてもよい。
【0049】
入力装置36は、ユーザからの指示および情報の入力を受け付けることができるように構成されている。入力装置36は、例えば、入力キー、ボタン、キーボード、ポインティングデバイス、マイク若しくはタッチパネルである。
【0050】
出力装置37は、ユーザへの問い合わせ、指示、および処理結果などを出力するための装置である。出力装置37は、例えば、表示装置、プリンタ、またはスピーカである。
【0051】
図2に示すサーバ1の記憶装置13は、例えば、メモリ32、補助記憶装置33または可搬型記録媒体38により実現される。
図2に示すサーバ1の制御部11、収集部14、生成部15、および提供部16は、例えば、メモリ32に展開された情報処理プログラムをプロセッサ31が実行することにより実現される。
図2に示すサーバ1の通信装置12の一例は、通信インタフェース34である。
【0052】
メモリ32、補助記憶装置33および可搬型記録媒体38は、コンピュータが読み取り可能であって有形の記憶媒体である。メモリ32、補助記憶装置33および可搬型記録媒体38は、信号搬送波のような一時的な媒体ではなく、非一時的な記憶媒体である。
【0053】
なお、サーバ1は、
図2に示す全ての構成要素を含んでいなくてもよく、一部の構成要素が省略されていてもよい。また、一部の構成要素がサーバ1の外部の装置に存在し、サーバ1が外部の装置に接続して、外部の装置内の構成要素を利用してもよい。言い換えれば、サーバ1は、各処理又は各機能を、単一の装置又は単一のシステムによって集中処理されることにより実現させてもよいし、複数の装置又は複数のシステムによって分散処理されることで実現されてもよい。
【0054】
また、情報表示装置2、外部サーバ3、端末4、および情報処理機器5は、
図2に示す構成と類似する構成を含んでよく、一部の構成を含まなくてもよく、別に更なる構成を含んでいてもよい。例えば、情報処理機器5は、情報処理機器5が搭載された移動体の内部および周囲の画像を撮影する撮影装置6を含んでよい。情報表示装置2および情報処理機器5は、例えば、位置を計測するためのGPSセンサの装置を含んでいてもよい。情報表示装置2、外部サーバ3、端末4、若しくは情報処理機器5は、何れも各処理又は各機能を、単一の装置又は単一のシステムによって集中処理されることにより実現させてもよいし、複数の装置又は複数のシステムによって分散処理されることで実現されてもよい。
【0055】
情報表示装置2の機器記憶装置24は、例えば、
図3に示す、メモリ32、補助記憶装置33または可搬型記録媒体38により実現される。情報表示装置2の機器制御部21、出力部26、送信部27は、例えば、
図3に示す、メモリ32に展開された情報処理プログラムをプロセッサ31が実行することにより実現される。機器通信装置23の一例は、
図3に示す、通信インタフェース34である。
【0056】
続いて、サーバ1の記憶装置13に記憶されている情報について例示する。サーバ1の記憶装置13は、例えば、地図情報を記憶していてよい。地図情報は、一例では、日本の国土地理院が作成した数値地図である。数値地図では、例えば、道路ネットワークをノードとリンクとを用いて表現することが行われている。ノードは、例えば、道路のカーブ、交差点、その他道路網表現上の結節点に配置される点である。また、リンクは、例えば、ノードとノードとを結ぶ道路を表す線分である。
【0057】
サーバ1の記憶装置13は、例えば、カテゴリ情報を記憶している。カテゴリ情報は、一例では、投稿を分類するためのカテゴリと、カテゴリに属する単語とを対応づけた情報である。制御部11は、例えば、投稿のメッセージに含まれる単語と、カテゴリ情報において対応づけられているカテゴリを特定することで、投稿のカテゴリを特定することができる。
【0058】
サーバ1の記憶装置13は、例えば、地点名情報40を記憶している。
図4は、実施形態に係る地点名情報40を例示する図である。地点名情報40には、例えば、地点名と、位置情報とが対応付けられたレコードが登録されている。地点名は、例えば、レコードと対応するスポットの名称を示す情報である。位置情報は、例えば、レコードと対応する地点の位置を示す情報である。地点名は、例えば、住所、市区町村の名称、店舗名、建物名、および施設名である。位置情報は、例えば、緯度および経度で表される。地点名情報40は、地図情報に含まれていてもよい。
【0059】
サーバ1の記憶装置13は、例えば、
図5に示すスポット管理情報50を記憶している。スポット管理情報50には、例えば、SNSへの投稿に基づいて生成されたスポットについての情報を示すスポット情報のレコードが登録される。スポット管理情報50に登録されるスポット情報は、渋滞に関する投稿から生成された渋滞に関するスポット情報を含んでよい。
図5ではスポット管理情報50には、例えば、スポット名、位置、投稿情報、カテゴリ、およびメディア情報が対応づけられたスポット情報のレコードが登録されている。
【0060】
スポット管理情報50のスポット名は、例えば、レコードと対応するスポットの名称を示す情報である。スポット管理情報50の位置情報は、例えば、レコードと対応するスポットの地理的位置を示す情報である。位置情報は、例えば、緯度および経度で表される。投稿情報は、例えば、レコードの生成に用いられたSNSの投稿のメッセージの情報が登録されている。なお、投稿情報には、ユーザがSNSに書込んだメッセージを圧縮した情報が登録されていてもよい。投稿情報には、例えば、レコードと対応するスポットに関連するメッセージが含まれることが多い。カテゴリは、例えば、レコードと対応するスポットのカテゴリを示す情報である。カテゴリは、例えば、ニュース、温泉、公園、美術館、神社、ライブ、ショッピング、アミューズメント、アウトドア、イベント、グルメ、ラーメン、山に分類することができる。カテゴリは、任意の分類を含んでよい。カテゴリは、レコードの生成に用いられたSNSの投稿で表現される投稿者の感情に応じて分類されてもよい。メディア情報は、例えば、レコードの生成に用いられたSNSの投稿に含まれるメディアの情報である。メディア情報は、例えば、画像、映像、および音声の情報を含む。
【0061】
なお、スポット管理情報50に登録されるスポット情報に含まれる情報は、以上の情報に限定されるものではなく、別に更なる情報を含んでもよい。例えば、スポット管理情報50には、レコードと対応するスポットの住所の情報が含まれてもよい。スポット管理情報50には、例えば、レコードの生成に用いられたSNSの投稿のハッシュタグが含まれていてもよい。スポット管理情報50には、例えば、レコードの生成に用いられたSNSの投稿の日時を示す日時情報が含まれていてもよい。スポット管理情報50に日時情報が含まれている場合、現在時刻から所定の期間内の日時情報を有するレコードのみを記憶装置13に記憶させておくことで、所定の期間内の最新の情報のみをスポット情報として情報表示装置2に提供することができる。
【0062】
スポット管理情報50には、例えば、レコードとして登録されたスポット情報をベクトル化したベクトル情報が含まれていてもよい。ベクトル情報は、例えば、投稿情報に応じて、分類分けできるように特定される。分類分けは、例えば、「楽しい」、「美味しい」、「感動した」、「吃驚した」、および「癒される」の感情と対応している。
【0063】
スポット管理情報50には、例えば、ユーザが予め登録したお気に入りスポット、またはユーザが行ったことがあるスポットについての情報が、ユーザと対応付けて含まれていてもよい。
【0064】
スポット管理情報50には、例えば、レコードとして登録されたスポット情報のスポットのお勧め度をスコアリングしたスコアが含まれていてもよい。例えば、スポット管理情報50には、レコードとして登録されたスポット情報の投稿情報を形態素解析し、得られた形態素に基づいて特定したメッセージに含まれる特徴語および感情語に応じてスコアリングを行ったスコアが含まれていてよい。サーバ1は、スコアリングによる評価に基づいて、スポット管理情報50に登録されている複数のスポット情報に優先順位をつけてユーザに提示することができる。
【0065】
サーバ1の記憶装置13は、例えば、
図6に示す撮影データ管理情報60を記憶している。撮影データ管理情報60には、例えば、日時、撮影位置情報、および撮影データが対応付けられた撮影情報のレコードが登録されている。撮影データ管理情報60の日時は、例えば、レコードと対応する撮影データが撮影された日時を示す情報である。撮影データ管理情報60の撮影位置情報は、例えば、レコードと対応する撮影データの撮影に関する位置を示す情報である。撮影位置情報は、例えば、撮影場所を示す位置でもよいし、撮影対象を示す位置でもよい。撮影対象を示す位置は、例えば、画像に含まれるメタデータを利用して特定することができる。撮影位置情報は、例えば、緯度および経度で表される。撮影位置情報は、緯度および経度に加え、高度を含んでもよい。撮影データ管理情報60の撮影データは、例えば、サーバ1が情報処理機器5から収集した撮影データであり、画像または映像のデータである。撮影データ管理情報60の撮影データは、例えば、情報処理機器5が搭載された移動体の周囲を撮影装置6で撮影した撮影データを含む。また、撮影データ管理情報60には、例えば、SNSの投稿から抽出されたメディア情報と対応するレコードが登録されていてもよい。例えば、SNSの投稿が渋滞に関する投稿であり、かつ、画像若しくは映像のメディア情報を含む場合、メディア情報を撮影データとして用いて、渋滞に関する投稿の日時および位置情報と対応づけたレコードが撮影データ管理情報60に登録されてもよい。サーバ1は、例えば、渋滞に関するスポット情報が示すスポットの位置から所定条件を満たす領域に位置する収集対象移動体の情報処理機器5において撮影された撮影データを、撮影データ管理情報60から取得することができる。また、サーバ1の制御部11は、例えば、情報処理機器5に指示を送信することで、情報処理機器5の撮影装置6により撮影された撮影データと、撮影日時と、撮影位置情報とを含む撮影情報を情報処理機器5から受信し、撮影データ管理情報60に登録することができる。記憶装置13は、例えば、地図情報を記憶していてもよい。
【0066】
また、情報表示装置2の機器記憶装置24は、例えば、地図情報を記憶している。
【0067】
以下、外部サーバ3から取得したSNSの投稿からのスポット情報の生成処理について、
図7を用いて説明する。
【0068】
サーバ1の制御部11は、例えば、スポット情報の生成処理の実行指示が入力されると
図7の動作フローを開始する。
【0069】
S701において、サーバ1の制御部11は、通信装置12を介して外部サーバ3からSNSの投稿のデータを収集する。制御部11は、例えば、外部サーバ3が提供するAPIを用いて外部サーバ3から投稿のデータを収集することができる。制御部11は、外部サーバ3から全ての投稿のデータを収集してもよいし、一部の投稿のデータを収集してもよい。一部の投稿のデータとしては、例えば、直近の所定期間に投稿された最新の投稿、若しくは地区町村の名称の位置に関する情報を含む投稿が挙げられる。なお、制御部11は、例えば、地区町村の名称の位置に関する情報を地点名情報40から取得して、外部サーバ3からの投稿のデータの収集に用いてよい。
【0070】
S702において、制御部11は、収集した投稿のメッセージに前処理を実行する。前処理は、例えば、投稿に含まれる改行、若しくはURL(Uniform Resource Locator)を削除する処理を含む。また、前処理は、例えば、全角の英数字を半角に変換する処理、データの正規化、若しくはクレンジングの処理を含んでもよい。さらに、前処理は、例えば、投稿に形態素解析を行い形態素に分割する処理を含んでもよい。形態素解析には、例えば、MeCabを利用することができる。
【0071】
S703において、制御部11は、投稿から特徴語、感情語、およびキーフレーズを抽出する処理を実行する。特徴語は、例えば、投稿されたメッセージを特徴付ける用語である。感情語は、例えば、うれしい、悲しい、やばい、といった投稿を行った投稿者の感情や感想を表す用語である。また、感情語は、例えば、「43号線が渋滞か...」といった投稿のメッセージにおいて投稿者の感情を見て取れる「...」表示の表現であってもよい。キーフレーズは、例えば、投稿の主題をよく表現している特徴的な句である。キーフレーズの抽出処理では、単語を意味する「ワード」ではなく、複数単語の連続を使用して、句を意味する「フレーズ」を抽出する。特徴語、感情語、キーフレーズの抽出は、例えば、予め作成した特徴語、感情語、およびキーフレーズの辞書や、機械学習を用いて行うことができる。特徴語、感情語、キーフレーズの抽出は、例えば、統計ベース、グラフベースを行うこともできる。
【0072】
S704において、制御部11は、不要な投稿を除去する処理を行う。例えば、ホテルにチェックインした際に投稿される「I'm at ~」といったツイートは、他者にとって利用価値のある情報をあまり含まないため除去されてよい。
【0073】
S705において、制御部11は、固有表現抽出(NER:Named Entity Recognition)処理を実行する。固有表現抽出処理は、例えば、GiNZAを用いて実行することができる。例えば、制御部11は、形態素解析済みの投稿のメッセージに対して、固有表現抽出を実行することで文に対してラベル付けを行うことができる。ラベルの種類は、例えば、以下を含む。
日付:(例)2019年10月17日
イベント:(例)〇〇花火大会
場所:(例)〇〇県〇〇市
金額:(例)780円
数字:(例)約100人
組織・団体:(例)大会実行員会
その他:(例)台風19号
人物:(例)人名など
商品:(例)春野菜のパスタ
時間:(例)18:00~19:00
【0074】
制御部11は、固有表現抽出により、例えば、投稿のメッセージに出現する地点名を示す固有名詞や日時を示す日時情報を抽出することができる。
図8は、メッセージに対する固有表現抽出の実行結果を例示する図である。
図8に示すように、メッセージに含まれる用語に対して、「組織・団体」、「イベント」といったラベルが付加されている。なお、S705の処理では、固有表現抽出で付与されたラベル付けを更にユーザが修正してもよい。別の実施形態では制御部11は、機械学習によりラベル付けを実行してもよい。制御部11は、固有表現抽出によりメッセージに付加されたラベルを用いることで、「どこのお店で扱っているメニュー」とか、「製品」とか、「いつ始まるか」というメッセージの意味に基づいた解析を実行することができる。例えば、「やばい」という用語は、「ご飯を食べて美味しかった」のか、「何かに嵌って身動き取れない状態」なのか、同じ用語でも異なる意味で利用されることがある。制御部11は、例えば、固有表現抽出で場所のラベルが付加された用語が飲食店を表していれば、「やばい」という用語の意味を「美味しい」の意味に分類することができる。
【0075】
S706において、制御部11は、メッセージのカテゴリを分類する。制御部11は、記憶装置13に記憶されているカテゴリ情報を参照し、投稿のメッセージに含まれている単語と対応づけられたカテゴリを特定する。また、制御部11は、機械学習を用いて投稿のカテゴリを特定してもよい。カテゴリの種類は、上述した分類を含んでもよいし、以下の分類を含んでもよい。
ニュース
アクティビティ
イベント
カフェ・喫茶
ショッピング
ミュージアム
レジャー
レストラン
体験
公園・庭園
動物園・水族館
宿泊
対象外
居酒屋・バー
景観・名所
温泉・スパ・エステ
神社・仏閣
【0076】
S707において、制御部11は、位置に関する情報を特定する。例えば、制御部11は、投稿のメッセージから、スポット名と、位置情報を特定する。一例では、制御部11は、形態素解析の結果得られた形態素を用いて記憶装置13に記憶されている地点名情報40を検索する。形態素と地点名が一致するレコードが見つかった場合、制御部11は、見つかったレコードの位置情報をスポットの位置情報として特定する。また、制御部11は、一例では、見つかったレコードの地点名をスポット名として特定する。なお、スポット名は、例えば、投稿のメッセージの内容に基づいて特定されてもよい。例えば、投稿の内容が、事件や渋滞に関する投稿である場合、スポット名として、地点名を用いるよりも、事件の内容や、渋滞の発生を示す情報をスポット名として用いた方が好ましいことがある。そのため、制御部11は、投稿のカテゴリなどの投稿の内容に応じて、スポット名として用いる情報を決定してもよい。
【0077】
また、地点名情報40の検索に用いる形態素は1つでもよいし、2つ以上でもよい。制御部11は、2つ以上の単語から共起する共起語を抽出し、共起語から予めスポットごとにクラスタリングされた単語と高い類似度を有する検索語に置き換えて検索を行ってもよい。ここで、共起とは、メッセージに含まれている所定の単語が、メッセージ中に別の単語と同時に出現することをいう。共起語とは、所定の単語と同時に出現する別の単語をいう。また、制御部11は、機械学習を用いて投稿と対応するスポット名および位置情報を特定してもよい。別の実施形態では、制御部11は、固有表現抽出で場所のラベルが付加された用語をスポット名として用いて地点名情報40の検索を実行してもよい。
【0078】
S708において、制御部11は、投稿がハッシュタグを含む場合、投稿からハッシュタグを抽出する。S709において制御部11は、投稿がメディア情報を含む場合、投稿からメディア情報を抽出する。
【0079】
S710において、制御部11は、投稿にスコアリングを実行する。例えば、制御部11は、投稿の日時について、より新しい投稿ほどよりスコアが高くなるようにスコアを付与する。また、制御部11は、例えば、投稿のメッセージの内容について、内容がポジティブな投稿に、内容がネガティブな投稿よりも高いスコアを付与する。制御部11は、例えば、投稿のハッシュタグについて、ホットワードを含む場合に、ホットワードを含まない場合よりも高いスコアを付与する。制御部11は、例えば、投稿のメディア情報について、審美感の高い投稿ほどよりスコアが高くなるようにスコアを付与する。審美感は、一例では、解像度を用いて評価することができ、解像度の高いほど高いスコアが付与されてよい。制御部11は、例えば、以上で述べた投稿の日時、メッセージの内容、ハッシュタグ、メディア情報のスコアを総合して、投稿に対するスコアを決定する。総合したスコアは、例えば、複数のスコアを代表する代表値であってよい。代表値は、例えば、複数のスコアの平均値、中央値、最頻値、最大値、および最小値の統計値であってよい。スコアは、一例では、投稿の利用価値を表している。
【0080】
S711において、制御部11は、以上の処理で得られた情報を用いて投稿と対応するスポット情報を生成し、スポット情報をスポット管理情報50に登録し、本動作フローは終了する。制御部11は、例えば、
図5に例示するスポット管理情報50の情報を含むスポット情報を登録する。また、制御部11は、スポット管理情報50にスポット情報を登録する際に、S710で決定したスコアに基づいて、スポット情報を並べ替えてスポット管理情報50に登録してもよい。スコアに基づいてスポット情報を並べ替えることで、利用価値の高いスポット情報をユーザに効率的に提供することができる。S711の処理において、制御部11は、例えば、生成部15として動作する。
【0081】
なお、スポット情報に含まれる情報は、
図5に示す例に限定されるものではなく、一部の情報が含まれていなくても、別に更なる情報が含まれていてもよい。例えば、制御部11は、S710で特定したスコアをスポット情報に含めてもよい。制御部11は、スポット管理情報50に、例えば、レコードの生成に用いられたSNSの投稿の日時やハッシュタグの情報を含めてもよい。
【0082】
また、例えば、1つのスポットに対して複数の投稿が行われることがあるため、一例では、制御部11は、同じスポットに対する複数の投稿の情報をまとめて1つのスポット情報をスポット管理情報50に登録してもよい。投稿が同じスポットに対する投稿であるか否かは、例えば、スポット名、位置情報、投稿情報、カテゴリの情報を用いて判定することが可能である。
【0083】
以上の
図7の動作フローによれば、外部サーバ3から収集した投稿のデータからスポットの情報を示すスポット情報を生成してスポット管理情報50に登録することができる。
【0084】
なお、外部サーバ3から収集した投稿のデータに渋滞に関する投稿が含まれる場合、スポット管理情報50に登録されるスポット情報には、渋滞に関するスポット情報が含まれていてよい。渋滞に関する投稿は、例えば、「渋滞」、「混雑」、「混んでいる」、若しくは「進めない」の渋滞を表すキーワードから特定することができる。
図5に示すスポット管理情報50の例では、渋滞に関するスポット情報は、スポット名に「渋滞」、およびカテゴリに「ニュース」が割り当てられている。
【0085】
なお、渋滞に関する投稿や、事件などに関する投稿のように、ニュースにカテゴライズされる投稿は、即時性が求められることがあり、できるだけ早くユーザに提供することが望ましいことがある。そのため、一実施形態においては、ニュースにカテゴライズされる投稿と対応するスポット情報の生成では、
図7の一部の処理が省略されてもよい。一例では、ニュースにカテゴライズされる投稿と対応するスポット情報の生成では、S705の固有表現抽出の処理が省略されてよい。
【0086】
続いて、スポット管理情報50に登録されているスポットの情報の提供について例示する。例えば、サーバ1の制御部11は、情報表示装置2からのスポットの情報提供の要求に応じて、要求された条件に合致するスポット情報を提供する。なお、スポット情報の中には、例えば、渋滞の情報や、事件に関するニュースの情報のように、即時性が求められる情報、若しくはユーザに提示する好ましいタイミングに期限のある情報がある。例えば、渋滞の情報は、時間がたって渋滞が解消したあとでユーザに提供してしまうと、誤った情報をユーザに提供することになる。そのため、サーバ1の制御部11は、情報表示装置2からのスポットの情報提供の要求に応じて、要求された条件に合致するスポット情報を提供する際に、情報の種類に応じて提供する期間に制限を設けてもよい。例えば、渋滞の情報であれば、制御部11は、スポットの情報提供の要求のあった時刻から所定時間以内にSNSに掲載された投稿に基づいて生成されたスポット情報を情報表示装置2に提供してよい。所定時間は、例えば、1時間、2時間、若しくは3時間として、適宜に設定されていればよい。
【0087】
情報表示装置2の機器制御部21は、サーバ1からスポット情報の提供を受けると、例えば、地図情報に基づいて表示装置7に表示された地図上に、サーバ1から提供されたスポット情報と対応するスポットのアイコンを表示させる。
【0088】
情報表示装置2の表示装置7は、例えば、
図9に示すように、スポット情報と対応するスポットのアイコン91を図示された表示画面90が表示される。表示画面90には、例えば、スポット情報と対応するアイコン91が表示されている。アイコン91の種類は、例えば、アイコン91と対応するスポット情報のカテゴリやスポット情報の投稿情報に含まれる感情語に応じて異なってよい。また、表示装置7は、スポット情報欄92を表示画面90に表示されている。スポット情報欄92は、アイコン91として表示されたスポットに関する簡易的な情報を示している。スポット情報欄92に表示される情報は、アイコン91と対応するスポット情報に基づいて生成される。なお、一例では、スポット情報欄92に表示される情報は、更なる別のデータベースからスポット情報に含まれる単語に基づいて収集された情報を含んでもよい。表示画面90の表示に用いるスポット情報は、例えば、情報表示装置2のユーザのお気に入りのスポットを示す情報、過去のスポットの検索の履歴、過去のスポットの選択の履歴、若しくはユーザの趣味や嗜好に関する情報に基づいて抽出されたお勧めスポットを示すスポット情報であってもよい。お勧めスポットを示すスポット情報の抽出は、一例では、サーバ1の制御部11が実行してよく、別の例では情報表示装置2の機器制御部21が実行してもよい。お勧めスポットを示すスポット情報の抽出に、機械学習が用いられてもよい。
【0089】
また、
図9の例では、カテゴリ:ニュースを示す「N」のアイコン91が選択されており、選択されたアイコン91の情報が、表示欄93に表示されている。
図9の例では、選択されたカテゴリ:ニュースを示す「N」のアイコン91は、渋滞に関するスポット情報に基づいて生成されたアイコンであり、表示欄93には渋滞に関するスポット情報の投稿情報に基づいて生成されたメッセージが表示されている。情報表示装置2のユーザは、表示画面90の表示欄93を見ることで、誰かが渋滞に関する投稿を行っており、渋滞が発生していることを知ることができる。
【0090】
また、渋滞に関するスポット情報と対応するアイコン91が選択された場合、表示欄93には撮影データを要求するボタン94が表示されてよい。例えば、情報表示装置2のユーザが、渋滞の状況を画像または映像を見て確認したい場合、ボタン94を選択することで、撮影データの確認要求を情報表示装置2に入力することができる。情報表示装置2は、例えば、撮影データの確認要求が入力されると、撮影情報の取得処理を実行する。
【0091】
以下では、実施形態に係る情報表示装置2の機器制御部21が実行する撮影情報の取得処理の動作フローを
図10に例示する。
【0092】
S1001において、機器制御部21は、撮影データの確認要求が入力された渋滞に関するスポット情報の位置情報が示す位置が、情報表示装置2が搭載された移動体の現在位置から目的地の位置までの経路上にあるか否かを判定する。渋滞に関するスポット情報の位置情報が示す位置が経路上にない場合(S1001がNO)、フローはS1002に進む。
【0093】
S1002において、機器制御部21は、撮影データの確認要求が入力された渋滞に関するスポット情報の位置情報を含めて撮影情報の提供要求を、機器通信装置23を介してサーバ1に送信する。
【0094】
S1003において、機器制御部21は、撮影情報の提供要求に対する応答として、渋滞に関するスポット情報の位置情報が示す位置の周辺の撮影情報を、サーバ1から受信するように機器通信装置23を制御する。
【0095】
S1004において、機器制御部21は、受信した撮影情報に基づいて撮影データを出力する。例えば、機器制御部21は、受信した撮影情報に含まれる撮影データを表示装置7に出力して、表示装置7の表示画面に撮影データの画像または映像を表示させる。別の例では、機器制御部21は、表示装置7の表示画面において、撮影情報の位置情報が示す位置にアイコンを表示させてもよい。アイコンには、例えば、撮影データのサムネイル画像が含まれている。例えば、ユーザが機器入力装置25などを介してアイコンを選択した場合、機器制御部21は、選択されたアイコンの撮影データを表示装置7に出力して、表示装置7の表示画面に撮影データの画像または映像を表示させてよい。なお、S1004の処理において、機器制御部21は、例えば、出力部26として動作する。
【0096】
また、S1001において、渋滞に関するスポット情報の位置情報が示す位置が経路上にある場合(S1001がYES)、フローはS1005に進む。S1005において、機器制御部21は、情報表示装置2が搭載された移動体の現在位置から目的地の位置までの経路情報と、渋滞に関するスポット情報の位置情報とを含めて撮影情報の提供要求を、サーバ1に送信するように機器通信装置23を制御する。
【0097】
S1006において、機器制御部21は、撮影情報の提供要求に対する応答として、サーバ1から経路沿いの撮影情報を受信するように、機器通信装置23を制御する。
【0098】
S1007において、機器制御部21は、受信した撮影情報に基づいて経路沿いの撮影データを出力する。例えば、機器制御部21は、表示装置7の表示画面において、受信した経路沿いの撮影情報の位置情報が示す位置にアイコンを表示させる。アイコンには、例えば、撮影データのサムネイル画像が含まれている。例えば、ユーザが機器入力装置25を介して撮影データのサムネイル画像を含むアイコンを選択した場合、機器制御部21は、選択されたアイコンの撮影データを表示装置7に出力して、表示装置7の表示画面に撮影データの画像または映像を表示させてよい。なお、S1007の処理において、機器制御部21は、例えば、出力部26として動作する。撮影データの出力が完了すると、本動作フローは終了する。
【0099】
以上で述べたように、情報表示装置2は、
図10に示す動作フローによれば、渋滞に関するスポット情報と対応する撮影データの提供を受けて、画像または映像で渋滞の状況をユーザに把握させることができる。情報表示装置2は、渋滞に関するスポット情報の位置情報が示す位置が、経路沿いにある場合、経路沿いの撮影データの提供を受けて、画像または映像で渋滞の状況をユーザに把握させることができる。
【0100】
以下では、実施形態に係るサーバ1の制御部11が実行する撮影情報の提供処理の動作フローを
図11に例示する。サーバ1の制御部11は、例えば、通信装置12が、情報表示装置2から撮影情報の提供要求を受信すると、
図11の動作フローを開始する。
【0101】
S1101において、サーバ1の制御部11は、受信した撮影情報の提供要求が経路情報を含むか否かを判定する。受信した撮影情報の提供要求が経路情報を含む場合(S1101がYES)、フローはS1102に進む。
【0102】
S1102において、制御部11は、経路沿いの所定条件を満たす領域の撮影情報を撮影データ管理情報60から取得する。経路沿いの所定条件を満たす領域は、例えば、撮影情報の提供要求に含まれる経路から第1の距離以内の経路沿いであり、かつ、渋滞に関するスポット情報の位置情報から第2の距離以内である渋滞に関するスポット情報の付近の領域とすることができる。なお、撮影データ管理情報60の撮影情報は、例えば、予め所定のタイミングで情報処理機器5から収集されていればよい。別の実施形態では制御部11は、S1102の処理の実行のタイミングで経路沿いの所定条件を満たす領域に位置する収集対象移動体の情報処理機器5に通信装置12を介して依頼を送信し、最新の撮影データを含む撮影情報を収集してもよい。最新の撮影データは、例えば、直近の30秒などの所定期間に撮影されたデータである。情報処理機器5から撮影情報を収集する際に、制御部11は、例えば、収集部14として動作する。
【0103】
また、制御部11は、S1101において、撮影情報の提供要求が経路情報を含まない場合(S1101がNO)、フローをS1103に進める。
【0104】
S1103において、制御部11は、所定条件を満たす領域の撮影情報を撮影データ管理情報60から取得する。所定条件を満たす領域は、例えば、撮影情報の提供要求に含まれる渋滞に関するスポット情報の位置情報から第3の距離以内である渋滞に関するスポット情報の付近の領域であってよい。なお、撮影データ管理情報60の撮影情報は、例えば、予め所定のタイミングで情報処理機器5から収集されていてよい。別の実施形態では制御部11は、S1103の処理の実行のタイミングで所定条件を満たす領域に位置する移動体の情報処理機器5に通信装置12を介して依頼を送信し、最新の撮影データを含む撮影情報を収集してもよい。最新の撮影データは、例えば、直近の30秒などの所定期間に撮影されたデータである。情報処理機器5から撮影情報を収集する際に、制御部11は、例えば、収集部14として動作する。
【0105】
S1104において、制御部11は、取得した撮影情報を、通信装置12を介して情報表示装置2に提供し、本動作フローは終了する。なお、制御部11は、例えば、情報処理機器5から収集した撮影データの全てを情報表示装置2に送信してもよいし、一部のフレームを間引いて情報表示装置2に送信してもよい。一例として、制御部11は、撮影データのうちで、動画像の圧縮符号化においてフレーム間予測を用いずに符号化されるIフレーム(Intra-coded Frame)のみを送信する。なお、同様に、制御部11は、情報処理機器5からの撮影データの収集の際にも一部のフレームを間引いて撮影データを収集してもよい。一部のフレームを間引いて撮影データを送受信することで、通信量を削減することができる。S1104の処理において制御部11は、例えば、提供部16として動作する。
【0106】
(変形例)
なお、上述の実施形態において、情報表示装置2は、更に、ドライブレコーダの機能を備えてもよい。また、例えば、情報表示装置2は、同じ移動体に搭載されているドライブレコーダと連携して動作してもよい。ドライブレコーダは、情報処理機器5と同じ構造であってもよい。例えば、情報表示装置2は、ドライブレコーダに備えられた撮影装置6で撮影した撮影データを収集してよい。情報表示装置2がドライブレコーダの機能を備える場合、上述の実施形態の情報処理機器5と同様に、撮影情報をサーバ1に提供することもできる。
【0107】
変形例では、情報表示装置2は、周囲の所定の距離以内に渋滞に関するスポット情報がある場合、機器通信装置23を介して、ドライブレコーダの撮影装置6で撮影された撮影データを含む撮影情報をサーバ1に送信する処理を実行する。
【0108】
以下では、変形例に係る情報表示装置2の機器制御部21が実行する撮影情報の送信処理の動作フローを
図12に例示する。例えば、情報表示装置2の機器制御部21は、情報表示装置2が起動すると
図12の動作フローを開始する。
【0109】
S1201において、情報表示装置2の機器制御部21は、位置情報取得装置22で現在位置を取得する。S1202において、機器制御部21は、機器通信装置23を介して現在位置を含めたスポット情報の提供要求をサーバ1に送信し、サーバ1から現在位置の周辺のスポット情報を受信する。現在位置の周辺のスポット情報は、例えば、現在位置から所定の距離以内にあるスポット情報である。
【0110】
S1203において、機器制御部21は、サーバ1から受信した現在位置から所定の距離以内にあるスポット情報に、渋滞に関するスポット情報が含まれているか否かを判定する。渋滞に関するスポット情報が含まれていない場合(S1203がNO)、フローはS1201に戻る。
【0111】
一方、機器制御部21は、サーバ1から受信したスポット情報に渋滞に関するスポット情報が含まれている場合(S1203がYES)、フローはS1204に進む。
【0112】
S1204において、機器制御部21は、ドライブレコーダの撮影装置6で撮影された直近の所定期間の撮影データを、機器通信装置23を介してサーバ1に送信し、フローはS1201に戻る。なお、処理がS1201に戻る場合、機器制御部21は、所定時間が経過後にS1201の処理を実行し、処理を繰り返してよい。
【0113】
図12の動作フローによれば、情報表示装置2が搭載された移動体の付近に渋滞に関するスポット情報がある場合に、情報表示装置2は、付近の状況を撮影した撮影データを含む撮影情報をサーバ1に提供することができる。
【0114】
以上の実施形態で述べたように、情報処理システム20は、例えば、収集部14と、生成部15と、記憶装置13と、提供部16とを備える。収集部14は、例えば、移動体に保持された情報処理機器5の撮影装置6で撮影された撮影データを収集する。撮影データは、例えば、撮影データの撮影に関する位置を示す撮影位置情報を含んでいる。生成部15は、例えば、スポットに関する情報と、スポットの位置を示す位置情報とを対応づけたスポット情報を生成する。スポットに関する情報は、例えば、ソーシャルネットワーキングサービスに掲載された投稿に基づいて特定される。記憶装置13は、例えば、スポット管理情報50においてスポット情報を記憶している。提供部16は、例えば、スポット情報に対する撮影データの提供要求を受け付けた場合、スポット情報が示す位置に対して所定条件を満たす領域に位置し、かつ収集部14が収集した撮影データを提供する。
【0115】
また、情報処理システム20は、例えば、現在位置から目的地の位置までの経路を探索する経路探索部を更に備えてよい。上述の変形例で述べたように、提供要求には、経路を示す経路情報が含まれていてよい。提供部16は、例えば、スポット情報に対する撮影データの提供要求を受け付けた場合、経路情報が示す経路に沿った撮影データを提供する。
【0116】
また更に、収集部14は、スポット情報に対する撮影データの提供要求を受け付けた場合、スポット情報の位置情報が示す位置に対して所定条件を満たす領域に位置する撮影データを収集してよい。
【0117】
また更に、情報処理システム20は、例えば、情報表示装置2を含んでよい。情報表示装置2は、例えば、出力部26を含む。出力部26は、例えば、スポット情報に対する撮影データの提供要求を送信する。出力部26は、例えば、提供要求の送信に応じて提供部16から提供された撮影データを出力する。
【0118】
また、上述の変形例で述べたように、情報表示装置2は、ドライブレコーダの機能を備えてもよい。情報表示装置2は、例えば、送信部27を含んでよい。送信部27は、例えば、現在位置から所定の距離以内にスポット情報が含まれる場合、ドライブレコーダの撮影装置6で撮影した撮影データを、収集部14に送信する。
【0119】
従って、実施形態によれば、SNSに投稿が掲載された場合に、投稿が示す状況を、画像や映像でユーザに把握させることができる。
【0120】
また、実施形態によれば、SNSに投稿が掲載された場合に、投稿が示す渋滞の状況を、画像や映像で提供することができる。
【0121】
なお、上述の実施形態では、渋滞に関するスポット情報を例に説明を行っているが、実施形態は限定されるものではない。例えば、スポット情報に対する提供要求で要求される撮影データは、例えば、交通情報、施設情報、若しくは天気情報に関する撮影データであってもよい。交通情報は、例えば、渋滞、事故、工事中、冠水、若しくは通行禁止を示す情報が挙げられる。施設情報は、例えば、施設が混雑していることを示す情報、施設が開店、若しくは閉店したことを示す情報、施設が混雑している情報が挙げられる。天気情報は、例えば、落雷、急な降雨、雨の降り始めを示す情報が挙げられる。
【0122】
また、上述の動作フローは例示であり、実施形態は限定されるものではない。可能な場合には、動作フローは、処理の順番を変更して実行されてもよく、別に更なる処理を含んでもよく、または、一部の処理が省略されてもよい。
【0123】
また、上述の実施形態において情報処理機器5は、一例では、所定の時間間隔で、または路上に設定されている所定の地点の通過時になど、所定のタイミングで撮影装置6により撮影された撮影データと、撮影日時と、撮影位置情報とを含む撮影情報をサーバ1に送信してよい。別の例では、情報処理機器5は、サーバ1から指示を受けたタイミングで、撮影装置6により撮影された撮影データと、撮影日時と、撮影位置情報とを含む撮影情報をサーバ1に送信してもよい。
【0124】
また、実施形態において機械学習は、教師データを用いてモデルの学習が行われてよい。
【0125】
実施形態の各処理、または各機能の各々は、単一の装置または単一のシステムにより集中処理されることで実現されてもよいし、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることで実現されてもよい。また、実施形態の各構成要素は、専用のハードウェアにより構成されてもよい。実施形態の各構成要素は、ソフトウェアにより実現可能な構成要素について、プログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0126】
以上において、いくつかの実施形態が説明される。しかしながら、実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、上述の実施形態の各種変形形態および代替形態を包含するものとして理解されるべきである。例えば、各種実施形態は、その趣旨および範囲を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できることが理解されよう。また、前述した実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の実施形態が実施され得ることが理解されよう。更には、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除して、または実施形態に示される構成要素にいくつかの構成要素を追加して種々の実施形態が実施され得ることが当業者には理解されよう。
【符号の説明】
【0127】
1 サーバ
2 情報表示装置
5 情報処理機器
6 撮影装置
7 表示装置
11 制御部
12 通信装置
13 記憶装置
14 収集部
15 生成部
16 提供部
20 情報処理システム
21 機器制御部
22 位置情報取得装置
23 機器通信装置
24 機器記憶装置
25 機器入力装置
26 出力部
27 送信部
31 プロセッサ
32 メモリ
33 補助記憶装置
34 通信インタフェース
35 媒体接続部
36 入力装置
37 出力装置
38 可搬型記録媒体
39 バス