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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】システム手帳バインダー
(51)【国際特許分類】
   B42F 7/00 20060101AFI20240125BHJP
   B42D 3/04 20060101ALI20240125BHJP
   B42D 15/00 20060101ALI20240125BHJP
   B42F 13/22 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
B42F7/00 A
B42D3/04 A
B42D15/00 301D
B42F13/22
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018029314
(22)【出願日】2018-02-22
(65)【公開番号】P2018144479
(43)【公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-02-15
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-21
(31)【優先権主張番号】P 2017043993
(32)【優先日】2017-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】591287864
【氏名又は名称】株式会社レイメイ藤井
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】石田 佳広
【合議体】
【審判長】殿川 雅也
【審判官】藤本 義仁
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特許第4623438(JP,B1)
【文献】米国特許第5174674(US,A)
【文献】登録実用新案第3195665(JP,U)
【文献】登録実用新案第3079996(JP,U)
【文献】特表2009-507676(JP,A)
【文献】実開平3-36880(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 3/04,15/00
B42F 7/00,13/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リフィル手帳を収納する第1のリングと第2のリングを備えたシステム手帳用のバインダーであって、
第1面、第2面、第3面、第4面、第5面を備え、
前記第1面と前記第2面の接続する内側部分に前記第1のリングが設けられ、
前記第3面と前記第4面の接続する内側部分に前記第2のリングが設けられ、
前記第4面の前記第2のリング側とは反対側に前記第5面が接続部で接続され、
前記第2面の前記第1のリング側とは反対側と前記第3面の前記第2のリング側とは反対側が折り曲げ可能な折り曲げ部で接続され、
前記折り曲げ部で内側が山になるよう折り曲げて前記第2面の外側面と前記第3面の外側面を接近させた場合に、両面を接着させる第1の接着部が前記第2面の外側面と前記第3面の外側面に形成され、
前記第1の接着部が、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、前記芯材を覆う素材で覆われているマグネットであり、前記第1の接着部が接着することで、前記第2面の外側面と前記第3面の外側面とが重なり合って接着することを特徴とするシステム手帳バインダー。
【請求項2】
第2面と第3面を接着させ、第1面と前記第2面とを閉じ、前記第3面と第4面を閉じて、前記第4面と第5面の接続部分を内側が谷になるよう折り曲げて前記第1面に前記第5面を被せるよう接近させた場合に、前記第1面の外側面と前記第5面の内側面を接着させる第2の接着部が前記第1面の外側面と前記第5面の内側面に形成され、
前記第2の接着部が、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、前記芯材を覆う素材で覆われているマグネットであり、前記第2の接着部が接着することで、前記第1面の外側面と前記第5面の内側面とが接着することを特徴とする請求項1記載のシステム手帳バインダー。
【請求項3】
第2のリングの長手方向に対して、前記長手方向に直交する第5面の長さを前記長手方向に直交する第4面の長さより短くしたことを特徴とする請求項1又は2記載のシステム手帳バインダー。
【請求項4】
第1面、第2面、第3面、第4面、第5面には芯材が設けられているが、
第1のリングが形成された部分、第2のリングが形成された部分、折り曲げ部、接続部には芯材が設けられておらず、
更に、前記第5面においては、前記接続部から特定の幅の部分に芯材が設けられていないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のシステム手帳バインダー。
【請求項5】
第1のリングと第2のリングを8mm径サイズのリングとしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のシステム手帳バインダー。
【請求項6】
第1のリングと第2のリングを11mm径サイズのリングとしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のシステム手帳バインダー。
【請求項7】
第5面の短辺に、ペンを差し込むための切り欠き部を形成したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載のシステム手帳バインダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム手帳のバインダーに係り、特に、2つのリフィル手帳を同時に広げて使用でき、また、一方のリフィル手帳のみを使用する場合の使い勝手を向上させることができ、更にコンパクトに折り畳み可能なシステム手帳バインダーに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
従来のシステム手帳用のバインダー(手帳カバー)には、表紙の内側にノートを挟み込み、リフィル手帳とノートを同時に使用するものがあった。
また、リングのない手帳用の表紙としては、内側に2つのノートを挟み込んで、2つのノートを使用できるものがあった。
【0003】
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特許第4623438号公報「バインダー式連結手帳」(高柳威男)[特許文献1]、特開2001-225580号公報「手帳用バインダー」(有限会社宮文館)[特許文献2]がある。
【0004】
特許文献1には、リング付きの手帳を2つ連結するもので、連結部分で平面的に回転可能とし、また、連結部分で山折も可能なバインダー式連結手帳が示されている。
特許文献2には、ベースシートの3列のリングを形成し、中央部分が谷折となる手帳用バインダーが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4623438号公報
【文献】特開2001-225580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のシステム手帳用のバインダーでは、2つ又は3つの手帳を収納する構成はあるものの、手に持って開いたときに、注意しないと複数の手帳が全て開いて垂れ下がってしまうことがあり、手に持って使用する場合と卓上で使用する場合との双方にとって使い勝手を向上させたものとはなっていないという問題点があった。
【0007】
特許文献1は、連結部分が山折になる構成ではあるが、一方の手にバインダー式連結手帳を持って他方の手にペンを持って筆記する場合に、注意しないと2つの手帳が全て開いて垂れ下がってしまい、それを防止する構成とはなっていない。
【0008】
特許文献2は、中央部分が谷折となる構成であって、閉じた状態を維持する止めバンドが設けられているが、止めバンドを外したときに、注意しないと片手で持った手帳が全て開いて垂れ下がってしまい、それを防止する構成とはなっていない。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、2つのリフィル手帳を収納でき、手で持って使用する場合に全ての面が開いて垂れ下がってしまうことがなく、卓上で使用する場合には全ての面を開いてフラットにして、凹凸なくスムーズに筆記できるシステム手帳バインダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、リフィル手帳を収納する第1のリングと第2のリングを備えたシステム手帳用のバインダーであって、第1面、第2面、第3面、第4面、第5面を備え、第1面と第2面の接続する内側部分に第1のリングが設けられ、第3面と第4面の接続する内側部分に第2のリングが設けられ、第4面の第2のリング側とは反対側に第5面が接続部で接続され、第2面の第1のリング側とは反対側と第3面の第2のリング側とは反対側が折り曲げ可能な折り曲げ部で接続され、折り曲げ部で内側が山になるよう折り曲げて第2面の外側面と第3面の外側面を接近させた場合に、両面を接着させる第1の接着部が第2面の外側面と第3面の外側面に形成され、第1の接着部が、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、芯材を覆う素材で覆われているマグネットであり、第1の接着部が接着することで、第2面の外側面と第3面の外側面とが重なり合って接着することを特徴とする。
【0011】
本発明は、上記システム手帳バインダーにおいて、第2面と第3面を接着させ、第1面と第2面とを閉じ、第3面と第4面を閉じて、第4面と第5面の接続部分を内側が谷になるよう折り曲げて第1面に第5面を被せるよう接近させた場合に、第1面の外側面と第5面の内側面を接着させる第2の接着部が第1面の外側面と第5面の内側面に形成され、第2の接着部が、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、芯材を覆う素材で覆われているマグネットであり、第2の接着部が接着することで、第1面の外側面と第5面の内側面とが接着することを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記システム手帳バインダーにおいて、第2のリングの長手方向に対して、長手方向に直交する第5面の長さを、長手方向に直交する第4面の長さより短くしたことを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記システム手帳バインダーにおいて、第1面、第2面、第3面、第4面、第5面には芯材が設けられているが、第1のリングが形成された部分、第2のリングが形成された部分、折り曲げ部、接続部には芯材が設けられておらず、更に、第5面においては、接続部から特定の幅の部分に芯材が設けられていないことを特徴とする。
【0015】
本発明は、上記システム手帳バインダーにおいて、第1のリングと第2のリングを8mm径サイズのリングとしたことを特徴とする。
【0016】
本発明は、上記システム手帳バインダーにおいて、第1のリングと第2のリングを11mm径サイズのリングとしたことを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記システム手帳バインダーにおいて、第5面の短辺に、ペンを差し込むための切り欠き部を形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、第1面、第2面、第3面、第4面、第5面を備え、第1面と第2面の接続する内側部分に第1のリングが設けられ、第3面と第4面の接続する内側部分に第2のリングが設けられ、第4面の第2のリング側とは反対側に第5面が接続部で接続され、第2面の第1のリング側とは反対側と第3面の第2のリング側とは反対側が折り曲げ可能な折り曲げ部で接続され、折り曲げ部で内側が山になるよう折り曲げて第2面の外側面と第3面の外側面を接近させた場合に、両面を接着させる第1の接着部が第2面の外側面と第3面の外側面に形成され、第1の接着部が、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、芯材を覆う素材で覆われているマグネットであり、第1の接着部が接着することで、第2面の外側面と第3面の外側面とが重なり合って接着するシステム手帳バインダーとしているので、片手で持っている状態で、第4面を支えそこなったとしても、第4面と第5面が開いてしまうだけで、その片手で元の状態に容易に戻すことができ、第1のリング又は第2のリングで閉じたリフィル手帳の一方を使用する場合の利便性を向上させ、更に卓上で全ての面をフラットに開いて使用する場合の利便性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本システム手帳バインダーの内側説明図である。
図2】本システム手帳バインダーの外側説明図である。
図3】本システム手帳バインダーの変形例1を示す概略説明図である。
図4】本システム手帳バインダーの変形例2を示す概略説明図である。
図5】本システム手帳バインダーの変形例3を示す概略説明図である。
図6】別のシステム手帳バインダーの概略説明図である。
図7】別のシステム手帳バインダーの閉じた状態の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係るシステム手帳用のバインダー(システム手帳バインダー)は、第1面と第2面の接続する内側部分に第1のリングが設けられ、第3面と第4面の接続する内側部分に第2のリングが設けられ、第4面の第2のリング側とは反対側に第5面が接続部で接続され、第2面の第1のリング側とは反対側と第3面の第2のリング側とは反対側が折り曲げ可能な折り曲げ部で接続され、折り曲げ部で内側が山になるよう折り曲げて第2面の外側面と第3面の外側面を接近させた場合に、両面を接着させる第1の接着部が第2面の外側面と第3面の外側面に形成されているものであり、これにより、片手で持っている状態で、第4面を支えそこなったとしても、第4面と第5面が開いてしまうだけで、その片手で元の状態に容易に戻すことができ、片手で持った場合の利便性を向上させるものである。
【0021】
[本システム手帳バインダー:図1
本発明の実施の形態に係るシステム手帳バインダー(本システム手帳バインダー)について図1を参照しながら説明する。図1は、本システム手帳バインダーの内側説明図である。特に、図1(a)が平面図であり、(b)が正面図である。
本システム手帳バインダーは、図1に示すように、内側の構成として、リフィル手帳をカバーする本体部分として、第1面1aと、第2面1bと、第3面1cと、第4面1dと、第5面1eとを備え、内側に第1のリング2aと第2のリング2bとを基本的に有している。
【0022】
[本システム手帳バインダーの各部:図1
次に、本システム手帳バインダーの各部について説明する。
[第1面1a~第5面1e]
本システム手帳バインダーのカバーとなる本体部分は、第1面1aから第5面1eまでが連結されている。
具体的には、第1面1aと第2面1bとが第1の接続部Aで接続され、第2面1bと第3面1cとが第2の接続部Bで接続され、第3面1cと第4面1dとが第3の接続部Cで接続され、第4面1dと第5面1eとが第4の接続部Dで接続されている。
尚、第2の接続部Bが、請求項における折り曲げ部である。
【0023】
尚、第1面1a~第4面1dの大きさは同じであるが、第5面1eのみ横方向の長さが他の面の約6~7割程度と短くなっている。第5面1eは、本システム手帳バインダーの蓋としての機能を有するもので、開け易くするために横方向の長さを短くしている。但し、第1面1a~第4面1dと同じ長さであっても構わない。
そして、本システム手帳バインダーは、例えば、聖書サイズとポケットサイズの手帳に適用するものである。
【0024】
また、第1面1aから第5面1eまでは、化学繊維、硬質PVC(ポリ塩化ビニル)で形成されており、部分的に内部に芯材が設けられている。化学繊維や硬質PVCの代わりに、革、合成皮革、PP(ポリプロピレン)等の素材を用いてもよい。
尚、芯材は、第1~第4の接続部には形成されておらず、各接続部では折り曲げ可能となっている。
【0025】
ただ、第4の接続部Dから外側(第2のリング2b側とは反対側)に向けての一定幅の部分(第5面1eの横方向の長さに対して約半分の長さ)には、芯材が設けられていない。その一定幅の部分は、後述するように折り曲げ可能としている。
また、第4面1dは、後述するマグネット等の接着部を備えていないため、カードを挿入するためのポケット口を形成してもよい。その際に、カードの挿入口を中央縦方向に形成して、カードを横方向から挿入する形とすることで、手帳本体を180度回転させても使用可能となり、左右どちらが利き手の使用者でも扱いやすくなっている。
【0026】
[第1のリング2a、第2のリング2b]
そして、第1面1aと第2面1bが接続する第1の接続部Aの内側部分に第1のリング2aが形成され、第3面1cと第4面1dが接続する第3の接続部Cの内側部分に第2のリング2bが形成されている。
この第1のリング2aと第2のリング2bには、別々の手帳用のリフィル(リフィル手帳)がとじられるものである。
【0027】
また、第1のリング2aと第2のリング2bは、閉じたときにリング部分が膨らまないように、8mmの径が小さいサイズを用いている。
通常、聖書サイズのシステム手帳では、リングサイズが15mm径のリングを使用するが、本システム手帳バインダーでは、2つのリングにリフィル手帳を分けて収納するので、8mm径のスリムサイズとすることができる。
【0028】
但し、リフィルの収納枚数を増やすためには、第1のリング2aと第2のリング2bとを11mm径サイズのリングとした構成であってもよい。
また、第1のリング2aと第2のリング2bにおいて、一方のリングを8mm径サイズとし、他方のリングを11mm径サイズとしてもよい。
【0029】
[第1~4の接続部A~D]
第1の接続部Aは、第1面1aと第2面1bを接続すると共に、第1のリング2aが形成されており、内側が谷になるよう折り曲がる構成である。
第2の接続部Bは、第2面1bと第3面1cを接続し、内側が山になるよう折り曲がる構成である。第2の接続部Bでの折り曲げによって第2面1bの外側面と第3面1cの外側面が接するものとなる。
【0030】
第3の接続部Cは、第3面1cと第4面1dを接続すると共に、第2のリング2bが形成されており、内側が谷になるよう折り曲がる構成である。
第4の接続部Dは、第4面1dと第5面1eを接続し、内側が谷になるよう折り曲がる構成である。第4の接続部Dでの折り曲げによって、本システム手帳バインダーを折り畳んだ状態で第1面1aの外側面に第5面1eの内側面が被さるものとなる。詳細は後述する。
【0031】
尚、第5面1eにおいて、第4の接続部Dに隣接して一定の幅で芯材を設けていない構成としているので、第4の接続部Dは、内側が谷になるよう折り曲がるだけでなく、内側が山になるよう折り曲げることも可能である。
【0032】
[接着部3a~3h]
本システム手帳バインダーの特徴として、第1面1aの外側面に接着部3a,3bが形成されている。接着部3a,3bは、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、例えば、マグネット等で構成されている。位置としては、第1面1aにおいて、第1のリング2aとは反対側の端部側に設けられている。
また、第2面1bの外側面に接着部3c,3dが形成されている。接着部3c,3dは、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、例えば、マグネット等で構成されている。位置としては、第2面1bにおいて、第1のリング2a側に設けられている。
【0033】
また、第3面1cの外側面に接着部3e,3fが形成されている。接着部3e,3fは、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、例えば、マグネット等で構成されている。位置としては、第3面1cにおいて、第2のリング2b側に設けられている。
そして、第2の接続部Bで折り曲げられ、第2面1bと第3面1cが接した場合に、接着部3cと接着部3eが重なり、接着部3dと接着部3fが重なり、マグネットの磁力によって接着するようになっている。この接着部3c,3d,3e,3fが請求項の第1の接着部に相当している。
【0034】
また、第5面1eの内側面に接着部3g,3hが形成されている。接着部3g,3hは、平面形状で内部の芯材に貼り付けられ、例えば、マグネット等で構成されている。位置としては、第5面1eにおいて、第4の接続部Dとは反対側の端部側に設けられている。
そして、本システム手帳バインダーを、接続部Bが山に、接続部Aと接続部Cが谷になるよう折り畳んで、第1面1aの外側面に第5面1eの内側面を被せると、接着部3aと接着部3gが重なり、接着部3bと接着部3hが重なり、マグネットの磁力によって接着するようになっている。この接着部3a,3b,3g,3hが請求項の第2の接着部に相当している。
【0035】
ここで、接着部3a~3hは、形成される各面に2箇所設ける構成となっているが、各面1箇所であってもよいし、3箇所以上であってもよい。ただ、接着する位置が合っている必要はある。
また、接着部の形状も、円形に限らず、四角でもよいし、帯状であっても構わない。
【0036】
[本システム手帳バインダーの外側:図2
次に、本システム手帳バインダーの外側について図2を参照しながら説明する。図2は、本システム手帳バインダーの外側説明図である。
本システム手帳バインダーは、図2に示すように、第1面1a~第5面1eまで連結されており、第2の接続部Bと第4の接続部Dが外側から判別できる構成となっている。
【0037】
また、接着部3a~3fは、第1面1aと、第2面1bと、第3面1cの芯材の外側に形成され、それを合成皮革で覆う構成となっている。接着部3g、3hは、第5面1eの芯材の内側に形成され、それを合成皮革で覆う構成となっている。
接着部3a~3hは、芯材に取り付けられているため、合成皮革の表面には表れず、目立たないものである。
【0038】
[本システム手帳バインダーの変形例1:図3
次に、本システム手帳バインダーを折り畳んだ場合の変形例1について図3を参照しながら説明する。図3は、本システム手帳バインダーの変形例1を示す概略説明図である。特に、図3(a)が平面図であり、(b)が正面図である。
本システム手帳バインダーの変形例1は、図3に示すように、第1の接続部A(第1のリング2a)で内側が谷になるよう折り曲げて、第1面1aの外側面を表に出した状態である。従って、図3(b)に示すように、第1面1aと第2面1bが対向している。
【0039】
[本システム手帳バインダーの変形例2:図4
次に、本システム手帳バインダーを更に折り畳んだ場合の変形例2について図4を参照しながら説明する。図4は、本システム手帳バインダーの変形例2を示す概略説明図である。特に、図4(a)が平面図であり、(b)が正面図である。
本システム手帳バインダーの変形例2は、図4に示すように、図3の状態から第2の接続部Bで内側が山になるよう折り曲げて、第2面1bと第3面1cを接着させ、第3の接続部C(第2のリング2b)で内側が谷になるよう折り曲げて閉じ、第5面1eが開いた状態である。従って、図4(b)に示すように、第1面1aと第2面1bが対向し、第3面1cと第4面1dが対向している。
【0040】
[本システム手帳バインダーの変形例3:図5
次に、本システム手帳バインダーを更に折り畳んだ場合の変形例3について図5を参照しながら説明する。図5は、本システム手帳バインダーの変形例3を示す概略説明図である。特に、図5(a)が平面図であり、(b)が正面図である。
本システム手帳バインダーの変形例3は、図5に示すように、図4の状態から第4の接続部Dで内側が谷になるよう折り曲げて閉じた状態である。従って、図5(b)に示すように、第1面1aの外側面に第5面1eが被さっている。
【0041】
図5における第5面1eが第1面1aの外側面に被さった状態では、第1面1aの外側の接着部3aと第5面1eの内側の接着部3gが接着し、第1面1aの外側の接着部3bと第5面1eの内側の接着部3hが接着している。
図5の状態が、本システム手帳バインダーが閉じられた状態となり、第2面1bと第3面1cが第1の接着部(接着部3c,3d,3e,3f)で接着し、第1面1aと第5面1eが第2の接着部(接着部3a,3b,3g,3h)で接着している。
【0042】
[片手での使用方法]
次に、本システム手帳バインダーを一方の手で持って、他方の手でペンを持って使用している場合について説明する。
本システム手帳バインダーについて、第1面1aの外側に被さった第5面1eを開き(第2の接着部を解除し)、誤って第1の接続部Aと第1面1aを保持して第4面1dの支えを外した場合に、第2面1bと第3面1cが第1の接着部で接着しているので、第4面1dと第5面1eが開いて垂れ下がる。
その場合、本システム手帳バインダーを保持している一方の手の指を伸ばして第4面1dを持ち上げれば、元に容易に戻すことができる。
【0043】
また、本システム手帳バインダーについて、第1面1aの外側に被さった第5面1eを開き(第2の接着部を解除し)、誤って第1面1aのみを保持して第4面1dの支えを外した場合に、第1面1aと第2面1bが開き、第2面1bと第3面1cが接着し、第4面1dは第3面1cに添う形に垂れ下がる。
その場合でも、本システム手帳バインダーを保持している一方の手の指を伸ばして第4面1dを持ち上げれば、元に容易に戻すことができる。
【0044】
[別のシステム手帳バインダー:図6,7]
次に、本発明の実施の形態に係る別のシステム手帳バインダー(別のシステム手帳バインダー)について図6,7を参照しながら説明する。図6は、別のシステム手帳バインダーの概略説明図であり、図7は、別のシステム手帳バインダーの閉じた状態の概略説明図である。
別のシステム手帳バインダーは、図6図7に示すように、第5面1eにおいて折り曲げ可能な部分にペン5を差し込む切り欠き部4a,4bが形成されている。
【0045】
具体的には、第5面1eにおいて折り曲げ可能な部分の短辺に、内側に向けて数センチの長さで、例えば、U字形の切り欠き部4a,4bが形成されている。
切り欠き部4a,4bは、その部分にペン5を差し込んでも、ペン5の頭部が別のシステム手帳バインダーから飛び出ないようにするための構成である。
【0046】
第5の面1eの短辺で、切り欠き部4aは右利き用であり、切り欠き部4bは左利き用である。
別のシステム手帳バインダーによれば、第5面1eの折り曲げ可能な部分に形成した切り欠き部4a,4bにより、ペン5の頭部が本体から飛び出してしまうことがなく、ペン5を手帳本体内に収納できるものである。
【0047】
[実施の形態の効果]
本システム手帳バインダーによれば、全ての面を閉じた状態では、第2面1bと第3面1cが第1の接着部で接着し、第1面1aと第5面1eが第2の接着部で接着しているので、閉じた状態において片手で持っても、誤ってリフィル手帳が開いてしまうことがないという効果がある。
【0048】
本システム手帳バインダーによれば、第2の接着部を解除しても、第2面1bと第3面1cが第1の接着部で接着しているので、誤って第1の接続部Aと第1面1aを保持して第4面1dの支えを外しても、第4面1dと第5面1eが開いて垂れ下がり、片手で元の状態に戻すことができ、第1のリングで閉じたリフィル手帳又は第2のリングで閉じたリフィル手帳の一方を使用する場合の利便性を向上させることができる効果がある。
【0049】
本システム手帳バインダーによれば、第2の接着部を解除して、第1面1aのみを保持して第4面1dの支えを外した場合にも、第1面1aと第2面1bが開き、第2面1bと第3面1cが接着し、第4面1dは第3面1cに添う形になるため、片手で第4面1dを持ち上げて容易に元の状態に戻すことができる効果がある。
【0050】
本システム手帳バインダーによれば、第2の接着部と第1の接着部を解除して第2面1bと第3面1cを開いた状態にすれば、卓上で全ての面をフラットに開くことができ、リフィル手帳がある部分の面には芯材が内蔵されているため、凹凸なくスムーズに筆記ができる効果がある。
【0051】
本システム手帳バインダーによれば、第1のリング2aと第2のリング2bを8mm径サイズのスリムなリングとしているので、折り畳んだときに、全体の厚みを薄くできる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、2つのリフィル手帳を収納でき、手で持って使用する場合に全ての面が開いて垂れ下がってしまうことがなく、卓上で使用する場合には全ての面を開いてフラットにして、凹凸なくスムーズに筆記できるシステム手帳バインダーに好適である。
【符号の説明】
【0053】
1a…第1面、 1b…第2面、 1c…第3面、 1d…第4面、 1e…第5面、 2a…第1のリング、 2b…第2のリング、 3a~3h…接着部(3c,3d,3e,3f…第1の接着部、 3a,3b,3g,3h…第2の接着部)、 4a,4b…切り欠き部、 5…ペン
図1
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