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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】ゲーム装置及びゲーム方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20240125BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240125BHJP
【FI】
A63F13/80 F
A63F13/53
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021501410
(86)(22)【出願日】2019-02-26
(86)【国際出願番号】 JP2019007182
(87)【国際公開番号】W WO2020174553
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2022-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】513178621
【氏名又は名称】セガサミークリエイション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】宮野 裕之
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/134919(WO,A1)
【文献】特開2008-136644(JP,A)
【文献】特開2017-060576(JP,A)
【文献】特表2007-517532(JP,A)
【文献】特開平08-117446(JP,A)
【文献】特開2009-045357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
A63F 1/00- 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部、記憶部及び表示部を備えたゲーム装置であって、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより、
ゲームの開始指示を受け付けた場合に、前記ゲームの抽選を行う抽選部と、
前記ゲームの抽選が開始されるまでの間に、ベット操作を受け付けたか否かを判定する判定部と、
前記ゲームの演出を前記表示部に表示する表示制御部と、を実現するように構成され、
前記表示部は、第一の表示領域と第二の表示領域とを備え、
前記表示制御部は、前記ゲームの最終的な抽選結果を前記表示部の第一の表示領域に表示する前に、前記ゲームの抽選結果の一部として、何らかの役に当選したか否かの判定結果を前記表示部の第二の表示領域に表示し、さらに、前記抽選演出の表示を開始した後にスキップ操作を受け付けた場合には、前記抽選演出を短縮し、前記ゲームの最終的な抽選結果を前記表示部の第一の表示領域に表示し、さらに、前記ベット操作が行われていないと判定した場合には、前記表示部の第一の表示領域に対する前記ゲームの抽選演出の表示を行うことなく、前記ゲームの抽選結果を前記表示部の第一の表示領域に表示し、履歴表示部に表示し、
前記スキップ操作の受け付けは、前記何らかの役に当選したか否かの判定結果を前記表示部の第ニの表示領域に表示した後に、可能となる、ゲーム装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、操作入力があった際に、抽選結果の一部を前記表示部の第二の表示領域に表示する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記抽選結果の一部を前記表示部の第二の表示領域に表示する際、当選した役に応じて表示態様を変更する、請求項に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、さらに、前記ベット操作が行われたと判定した場合に、前記表示部の第一の表示領域に対する前記ゲームの抽選演出の表示を開始する、請求項1からのいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
制御部、記憶部及び表示部を備えた装置で実施されるゲーム方法であって、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより、
ゲームの開始指示を受け付けた場合に、前記ゲームの抽選を行う抽選ステップと、
前記ゲームの抽選が開始されるまでの間に、ベット操作が行われたか否かを判定する判定ステップと、
ゲームの演出を前記表示部に表示する表示制御ステップと、を実施することを含み、
前記表示部は、第一の表示領域と第二の表示領域とを備え、
前記判定ステップにおいて、ベット操作が行われたと判定された場合には、前記表示制御ステップにおいて、前記ゲームの最終的な抽選結果を前記表示部の第一の表示領域に表示する前に、前記ゲームの抽選結果の一部として、何らかの役に当選したか否かの判定結果を前記表示部の第ニの表示領域に表示し、さらに、前記抽選演出の表示を開始した後にスキップ操作を受け付けた場合には、前記抽選演出を短縮し、前記ゲームの最終的な抽選結果を前記表示部の第一の表示領域に表示し、さらに、前記判定ステップにおいて、前記ベット操作が行われていないと判定された場合には、前記表示制御ステップにおいて、前記表示部の第一の表示領域に対する前記ゲームの抽選演出の表示を行うことなく、前記ゲームの抽選結果を前記表示部の第一の表示領域に表示し、履歴表示部に表示し、
前記スキップ操作の受け付けは、前記何らかの役に当選したか否かの判定結果を前記表示部の第ニの表示領域に表示した後に、可能となる、ゲーム方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な電子テーブルゲーム(Electronic Table Game;ETG)が開発されている。特許文献1には、電子ルーレットゲームをプレイ可能な装置が開示されている。プレイヤは、タッチパネル等を利用して、数字や数字グループ、色など(以下、「ベットポジション」と総称する。)を選択し、ベットする。プレイヤによってベット操作がなされると、ルーレットが回転を始めるとともに、ルーレット上にボールが投げられ、ゲーム演出が開始される。その後、ボールがルーレット上の各数字に対応したポケットのいずれかに落ちると、ポケットに対応した数字が当選ナンバとして表示される。プレイヤは、当選ナンバと自身のベットポジションとを比較することで、当選したか否かを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2007-520244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来の電子テーブルゲームにおいては、ゲームの演出が開始されてから、当選ナンバが表示されるまでの間においては、結果を待つばかりで面白味が無いという問題があった。
【0005】
本発明は以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、当選ナンバなどの最終的な抽選結果を表示する前に、ゲームの抽選結果の一部の表示を可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様におけるゲーム装置は、制御部、記憶部及び表示部を備えたゲーム装置であって、制御部が、記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより、ゲームの開始指示を受け付けた場合に、ゲームの抽選を行う抽選部と、ゲームの抽選が開始されるまでの間に、ベット操作を受け付けたか否かを判定する判定部と、ゲームの演出を表示部に表示する表示制御部と、を実現するように構成され、表示制御部は、ベット操作が行われたと判定した場合には、ゲームの最終的な抽選結果を表示部に表示する前に、ゲームの抽選結果の一部を表示部に表示することを要旨とする。
【0007】
本発明の一態様におけるゲーム方法は、制御部、記憶部及び表示部を備えた装置で実施されるゲーム方法であって、制御部が、記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより、ゲームの開始指示を受け付けた場合に、ゲームの抽選を行う抽選ステップと、ゲームの抽選が開始されるまでの間に、ベット操作が行われたか否かを判定する判定ステップと、ゲームの演出を表示部に表示する表示制御ステップと、を実施することを含み、判定ステップにおいて、ベット操作が行われたと判定された場合には、表示制御ステップにおいて、ゲームの最終的な抽選結果を表示部に表示する前に、ゲームの抽選結果の一部を表示部に表示することを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、当選ナンバなどの最終的な抽選結果を表示する前に、ゲームの抽選結果の一部を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態におけるゲーム装置の外観斜視図である。
図2】一実施形態におけるゲーム装置の主なハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】一実施形態におけるゲーム装置の主な機能構成を示すブロック図である。
図4】一実施形態におけるゲーム装置による処理を説明するためのフローチャートである。
図5】一実施形態において表示装置に表示される画像を例示した図である。
図6】一実施形態において表示装置に表示される画像を例示した図である。
図7】一実施形態において表示装置に表示される画像を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
【0011】
以下、本発明の一実施形態におけるゲーム装置及びゲーム方法を、図面を用いて説明する。
【0012】
[ゲーム装置のハードウェア構成例]
図1は、一実施形態における電子テーブルゲーム用のゲーム装置の外観斜視図である。図1に例示するゲーム装置100は、カジノやアミューズメント施設等に設置されるゲーム装置である。本実施形態において、プレイヤは、ゲーム装置100を使用してルーレットゲームをプレイ可能である。
【0013】
図1に示すように、ゲーム装置100は、外観上、スピーカ101と、表示装置102と、操作入力装置103と、カード読取装置104と、紙幣投入装置105と、チケット払出装置106とを備える。スピーカ101は、ゲームの音声案内や効果音等を出力する音響出力手段である。表示装置102は、ゲームを表現あるいは演出するための画像(例えば、静止画、動画、映像等)を表示する表示手段である。表示装置102の下側の表示装置にはタッチパネル(図示せず)が設けられており、ゲーム装置に対するプレイヤからの指示を入力することができる。操作入力装置103は、複数の操作ボタンを含んで構成されており、ゲーム装置に対するプレイヤからの指示を当該操作ボタンを介して入力する。操作ボタンには、ゲームスタートやゲームのスキップ、抽選演出のスキップを指示するためのアクションボタン(図示略)が含まれる。なお、操作入力装置103は、このような構成に限定せず、タッチパネルや操作スティックなど、プレイヤが指示を入力可能な構成であれば、どのような構成であっても良い。カード読取装置104は、プレイヤが所有するカードから情報を読み取るカードリーダーである。紙幣投入装置105は、投入された紙幣やチケットを読み取る装置である。チケット払出装置106は、プレイヤにカードを払い出すチケット出力手段である。
【0014】
カード読取装置104により読み取られるカードは、プレイヤの遊技情報が記憶された媒体である。カードには、例えば、プレイヤの遊技状況によって獲得されたポイント等を追加して記憶することができる。プレイヤは、カードに記憶された情報に応じて様々なサービスが得られるが、カードの記憶内容が、遊技結果に影響を与えるものではない。
【0015】
また、ゲーム装置100は、ゲーム装置100を統括的に制御する制御装置として内部にコンピューティング装置を備える。
【0016】
図2を参照して、ゲーム装置100の内部に備えるコンピューティング装置200のハードウェア構成の例について説明する。図2に示すように、コンピューティング装置200は、主なハードウェア構成として、制御部201と、記憶装置204と、音声処理部205と、画像処理部206と、通信部207と、周辺装置インタフェース208とを含む。
【0017】
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)202及びメモリ203を含む。コンピューティング装置200は、例えば、CPU202がメモリ203及び記憶装置204等に格納された所定のソフトウェアプログラム(例えば、ゲームソフトウェアプログラム)を実行することにより、他のハードウェア構成の処理及び動作を制御することにより、各種の機能を実現する。すなわち、コンピューティング装置200は、制御部201の制御の下、所定のプログラムを実行することにより、他のハードウェアと協働してゲーム機能を実現する。なお、図2には、コンピューティング装置200が備える主要な構成が示されているにすぎず、コンピューティング装置200は、一般的な情報処理装置が備える他の構成も備える。
【0018】
記憶装置204は、ハードディスク等により構成される。記憶装置204は、制御部201によりデータ読み出し及び書き込みが行われる。すなわち、記憶装置204には、コンピューティング装置200における処理に必要なソフトウェアプログラムなどのデータが書き込まれており、さらに、当該処理の結果のデータが書き込まれる。音声処理部205は、制御部201の制御の下、各種のサウンド処理を行う。画像処理部206は、制御部201の制御の下、各種のグラフィックス処理を行なう。通信部207は、サーバや他のゲーム装置との通信を可能にするインタフェースである。周辺装置インタフェース208は、コンピューティング装置200が操作入力装置103、カード読取装置104、紙幣投入装置105およびチケット払出装置106等の周辺機器との間の通信を可能にするインタフェースである。
【0019】
[ゲーム装置の機能構成例]
次に、本実施形態のゲーム装置100の機能構成の例を説明する。
【0020】
図3は、本実施形態のゲーム装置100の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、ゲーム装置100は、機能構成として主に、データベース410、進行制御部420、及び表示制御部430を備える。これらの機能構成は、例えば、制御部201が、記憶装置204等の記憶部に記憶されたゲームソフトウェアプログラムをメモリ203に展開して実行すること等により、ゲーム装置100が有するプログラム(ソフトウェア)とハードウェアとの協働により実現される。なお、ゲーム装置100は、図3に示す機能以外に、一般的なゲーム装置が有する他の機能を有するが、便宜上、ここでは説明を省略する。
【0021】
データベース410は、ゲーム装置100において実行される処理に必要な情報、及び当該処理により生成された情報など、各種情報を記憶する。データベース410は、例えば、ゲームの進行を制御するための制御ソフトウェアプログラム、ゲームを表現あるいは演出するための画像(例えば、静止画、及び動画等)データ及びサウンドデータ、並びに進行中のゲームの状態に関するデータ(パラメータを含む)等を記憶する。
【0022】
進行制御部420は、ゲームのプレイヤによるゲーム装置100に対する操作、及びデータベース410に記憶された制御ソフトウェアプログラムに従って、ゲームの進行を制御する処理を実行する。特に、進行制御部420は、ルーレットゲームなどのゲームの進行を制御する。
【0023】
表示制御部430は、ゲームを表現あるいは演出するための静止画及び動画等の画像の表示装置102への表示を制御する。当該表示の制御は、進行制御部420及びプレイヤからの指示等に応じて実施される。
【0024】
[処理フロー]
次に、図4を参照して、ゲーム装置100においてゲームの進行中に実行される処理フローの例を説明する。ここでは、ルーレットゲームの進行中に実行される処理を例に説明する。この処理は、ゲーム装置100がプレイヤからルーレットゲームの開始指示を受けたときに開始する。
【0025】
まず、ステップS11において、進行制御部420は、初期処理としてルーレットゲームの初期画面を表示する命令を表示制御部430に出力する。表示制御部430は、当該命令に応じて、データベース410から読み出したデータに基づいて、ルーレット及びベットエリアの画像を表示装置102に表示するように制御する。
【0026】
図5を参照して、図4のステップS11の処理で表示装置102に表示された画像の例について説明する。図5には、ルーレット60及びベットエリア70の画像が示されている。
【0027】
ルーレット60には、ホイール61、ポケット62が示されている。ポケット62はホイール61上の各数字(例えば、「0」)に対応して設けられた複数のポケットのうちの一つである。ゲームが開始されると、ホイール61上にボール(図示略)が投げられ、ボールがホイール61上を移動する。ボールは、その後、いずれかのポケット内に落ち、ポケットに対応した数字が当選ナンバとして確定する。ホイール61上には、例えば数字「0」から「36」及び「00」に対応した38個のポケットが設けられている。ホイール61に設けられたポケットの数はこれに限定せず、任意の数とすることができる。
【0028】
ベットエリア70は、プレイヤがベット操作するためのエリアである。ベットエリア70は、プレイヤの予想位置(すなわち、ベットポジション)を示すことが可能なように区分されている。ベットエリア70には、複数の区画が示されている。それぞれの区画には、「0」から「36」、「00」、「1ST 12」、「2ND 12」、「3RD12」などが示されている。プレイヤは、タッチパネルや操作入力装置103を介していずれかの区画又は区画の境界を選択することにより、ベットポジションを選択することができる。
【0029】
図4の説明に戻る。初期処理を終了すると、進行制御部420は、プレイヤによるベット操作の受け付けを開始し、ステップS12に進む。ステップS12において、進行制御部420は、プレイヤによるゲームスタートの操作指示が入力されたか否かを判断する。ゲームスタートの操作指示は、プレイヤが、操作入力装置103のアクションボタンを押下することで入力される。
【0030】
ゲームスタートの操作指示が入力されない場合(ステップS12;NO)、進行制御部420は、ステップS12の処理を繰り返し実行する。一方、進行制御部(抽選部)420は、ゲームスタートの操作指示が入力されたと判断すると(ステップS12;YES)、ステップS13に進み、本ゲームの抽選処理を実行する。ここで、「抽選処理」とは、例えば数字の「8」といった当選ナンバを決定する処理をいう。進行制御部(判定部)420は、抽選処理を実行すると、ステップS14に進み、プレイヤによるベット操作を受け付けたか否かを判断する。なお、本実施例では、例えば初期処理終了後、ゲームスタートの操作指示が入力されるまで、ベット操作の受け付けが可能となっている。
【0031】
<ベット操作の入力がない場合>
進行制御部420は、ベット操作の入力がないと判断すると(ステップS14;NO)、ステップS15に進み、抽選結果を表示するよう、表示制御部430に指示する。表示制御部430は、進行制御部420からの指示に従い、抽選結果を示す画像を表示装置102に表示する。例えば、表示制御部430は、抽選演出のための表示(例えば、ホイール上にボールが投げられ、ボールがホイール上を移動する等)を行うことなく、ボールがホイールに入った状態を表示する。当選したナンバ(数字の「5」など)は履歴表示部に表示される。(図6の(A)参照)表示制御部430は、かかる表示制御を行うと、処理を終了する。
【0032】
<ベット操作の入力がある場合>
一方、進行制御部420は、ベット操作の入力があると判断すると(ステップS14;YES)、ステップS16に進み、当選ナンバと、ユーザのベットポジションとを比較することで、何らかの役(例えば、「カラー(赤にベット)」など)に当選しているか否かを判定する。進行制御部420は、ステップS17に進み、かかる判定結果を、抽選結果の一部として表示するよう、表示制御部430に指示する。なお、以下では、何らかの役に当選していると判定された場合を「当選状態」といい、何れの役にも当選していないと判定された場合を「非当選状態」という。
図7は、当選状態及び非当選状態の比較例を示す図である。
図7のAに示すように、当選状態である場合には、抽選結果の一部として、例えば龍を模したドラゴン・キャラクタDCHが、ルーレット60の画像の両側に点灯表示される。
一方、図7のBに示すように、非当選状態である場合には、抽選結果の一部として、ルーレット60の画像の両側のドラゴン・キャラクタDCHは点灯表示されない。表示制御部430は、進行制御部420からの指示に従い、図7に示すような抽選結果の一部を表示装置102に表示する。
【0033】
ステップS18に進むと、進行制御部420は、抽選演出処理を開始する。ここで、抽選演出処理とは、例えば、ホイール61上にボールが投げられ、ボールがホイール61上を移動し、いずれかのポケット62に入り、ホイール61の回転が停止するといった演出態様を示す。進行制御部420は、抽選演出処理の開始に伴い、表示制御部430に対して抽選演出の表示指示を送る。表示制御部430は、進行制御部420からの指示に従い、抽選演出の表示を開始する。
【0034】
ステップS19に進むと、進行制御部420は、プレイヤによる抽選演出のスキップ操作が入力されたか否かを判断する。抽選演出のスキップ操作は、プレイヤが、操作入力装置103のアクションボタンを押下することで入力される。
【0035】
<スキップ操作の入力がない場合>
進行制御部420は、抽選演出のスキップ操作が入力されない場合(ステップS19;NO)、ステップS20に進み、抽選演出が終了したか否かを判断する。進行制御部420は、抽選演出が終了していないと判断すると(ステップS20;NO)、ステップS18に戻り、抽選演出を継続する。一方、進行制御部420は、抽選演出が終了したと判断すると(ステップS20;YES)、当選ナンバとユーザのベットポジションとの比較結果に基づき、最終的な抽選結果(例えば、「スプリット」による当選で17枚のチップを払い出すなど)を表示するよう、表示制御部430に指示した後(ステップS21)、ステップS22に進む。表示制御部430は、進行制御部420からの指示に従い、最終的な抽選結果を表示装置102に表示する。一方、進行制御部420は、ステップS22に進むと、最終的な抽選結果に基づき、プレイヤに対するチップの払い出し(すなわち、配当処理)を行い、以上説明した処理を終了する。
【0036】
<スキップ操作の入力がある場合>
進行制御部420は、抽選演出のスキップ操作が入力された場合(ステップS19;YES)、ステップS23に進み、抽選演出のスキップ処理(短縮処理)を実行する。ここで、抽選演出のスキップ処理とは、例えば、ホイール61の回転及びボールの移動させる演出をスキップして、当選ナンバ(数字の「3」など)のポケット62にボールを収容させるといった演出態様を示す(図6の(B)参照)。進行制御部420は、表示制御部430に対して、抽選演出のスキップ処理に係る表示指示を送る。表示制御部430は、進行制御部420からの指示に従い、ホイール61の回転及びボールの移動演出をスキップして、当選ナンバ(数字の「3」など)のポケット62にボールを収容させるような画像を、表示装置102に表示する。
【0037】
その後、進行制御部420は、当選ナンバとユーザのベットポジションとの比較結果に基づき、最終的な抽選結果(例えば、「セカンド・ダズン」による当選で2枚のチップを払い出すなど)を表示するよう、表示制御部430に指示した後(ステップS21)、ステップS22に進む。表示制御部430は、進行制御部420からの指示に従い、最終的な抽選結果を表示装置102に表示する。一方、進行制御部420は、ステップS22に進むと、最終的な抽選結果に基づき、プレイヤに対するチップの払い出し(すなわち、配当処理)を行い、以上説明した処理を終了する。
【0038】
以上説明したように、本実施形態によれば、ベット操作の入力があると判断すると、何らかの役に当選しているか否かを判定し、かかる判定結果を抽選結果の一部として表示する。例えば、当選状態である場合には、龍を模したドラゴン・キャラクタが、ルーレット60の画像の両側に点灯表示される一方、非当選状態である場合には、ルーレット60の画像の両側に何も表示されない。この結果、プレイヤは、ベット操作後、ドラゴン・キャラクタが点灯表示されるか否かを確認することで、最終的な抽選結果が表示される前に、何等かの役に当選したか否かを把握することが可能となる。
【0039】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な変更を加えて実施することができる。すなわち、上記の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではなく、様々な変形例を採用することができる。
【0040】
上述した本実施形態では、抽選結果の一部を、視覚を通じてプレイヤに告知する態様を例示したが、これに限る趣旨ではない。例えば、音声メッセージや効果音など、聴覚を通じてプレイヤに告知する態様であってもよい。また、振動を発生させて触覚を通じてプレイヤに告知するようにしてもよい。また、ゲーム装置に表示装置とは別のランプを設けておき、告知を行ってもよい。
さらに、上述した本実施形態では、ゲームのスタート指示や抽選結果の一部の告知指示、抽選演出のスキップ指示などを、1つのアクションボタンで操作する構成としたが、これに限定する趣旨ではない。例えば、ゲームのスタート指示や、抽選結果の一部の告知指示、抽選演出のスキップ指示を、それぞれ別の操作ボタンに割り当てるようにしてもよく、いかなるを方法を採用するかは任意である。
また、抽選結果の一部を、多段階に分けて告知してもよい。例えば、配当が10倍未満の当選の場合には、ルーレット60の両側ではなく、左右いずれか一方にドラゴン・キャラクタDCHを点灯表示する一方、配当が10倍以上の当選の場合には、ルーレット60の両側にドラゴン・キャラクタDCHをフラッシュ表示してもよい。このように、表示制御部430は、抽選結果の一部を表示装置102に表示する際、当選した役(役の種類や数、配当などを含む)に応じて表示態様を変更するようにしてもよい。
また、抽選結果の一部を告知する最初の告知においては、100%の当選を告知するものでなく、例えば、80%程度の確率で当選することを告知するものであってもよい。かかる場合には、たとえ最初の告知で当選を示すドラゴン・キャラクタが画像に表示されずとも、20%の確率で何らかの役に当選することがあるため、プレイヤは最後まで抽選演出を楽しむことが可能となる。
【0041】
また、上述した本実施形態では、電子テーブルゲーム(ETG)の一例としてルーレットを例示したが、シックボー、バカラ、ブラックジャックなど、あらゆるゲームに適用可能である。
【0042】
以上説明した本発明の各実施形態を実現するためのプログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、コンピュータに、上記プログラムをインストールすることができる。ここで、上記プログラムを記憶した記録媒体は、非一過性の記録媒体であっても良い。非一過性の記録媒体は特に限定されないが、例えば、CD-ROM等の記録媒体であっても良い。
【符号の説明】
【0043】
100 ゲーム装置、101 スピーカ、102 表示装置、103 操作入力装置、104 カード読取装置、105 紙幣投入装置、106 チケット払出装置、201 制御部、202 CPU、203 メモリ、204 記憶装置、205 音声処理部、206 画像処理部、207 通信部、208 周辺装置インタフェース 410 データベース、420 進行制御部、430 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7