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特許7426437集積されたフォト検出器による電界吸収型変調
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】集積されたフォト検出器による電界吸収型変調
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/025 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
G02F1/025
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022092468
(22)【出願日】2022-06-07
(62)【分割の表示】P 2019523613の分割
【原出願日】2017-11-03
(65)【公開番号】P2022126700
(43)【公開日】2022-08-30
【審査請求日】2022-07-01
(31)【優先権主張番号】15/346,474
(32)【優先日】2016-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/346,521
(32)【優先日】2016-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591025439
【氏名又は名称】ザイリンクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XILINX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リン, セン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, クン-ユン
(72)【発明者】
【氏名】ルーシー, オースティン エイチ.
【審査官】野口 晃一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-129824(JP,A)
【文献】特開2002-323685(JP,A)
【文献】特開2002-152139(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0090659(US,A1)
【文献】米国特許第07603016(US,B1)
【文献】特開平04-326585(JP,A)
【文献】特表2007-532980(JP,A)
【文献】特開2001-154162(JP,A)
【文献】特開2012-049801(JP,A)
【文献】特開2011-002474(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/12- 6/14
G02F 1/00- 1/125
1/21- 7/00
H01L 31/00-31/02
31/08-31/10
31/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路(IC)における電界吸収型変調のためのシステムであって、
導波路と、
前記導波路に関して、光学信号に応じてフォト電流信号を提供するために構成されるフォト検出器と、
前記導波路に関して、前記光学信号の電界吸収型変調のために構成される電界吸収型変調器であって、
前記フォト検出器および前記電界吸収型変調器は、同じ材料、および、同じ処理作業から形成される、電界吸収型変調器と、
前記フォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方の横側で、ならびに、前記フォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方から間をおいて隔置されて配置される、集積された加熱要素であって、前記フォト検出器および前記電界吸収型変調器を、前記フォト検出器からの前記フォト電流信号に基づいて、制御可能に加熱するために構成される、集積された加熱要素と、
前記フォト検出器からの前記フォト電流信号に基づいてアイ開口調整信号を提供するように構成されるレベル追跡回路と、
前記集積された加熱要素に結合され、前記アイ開口調整信号に基づいて前記集積された加熱要素で前記電界吸収型変調器を制御可能に加熱するように構成される熱的調節回路と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記導波路は、前記導波路の第1のドーパント部分と関連付けられる第1の側部と、前記導波路の第2のドーパント部分と関連付けられる、前記第1の側部の反対の第2の側部とを有し、前記導波路の前記第1の側部および前記第2の側部は、前記導波路の入口端部と出口端部との間にあり、
前記フォト検出器は、前記導波路の前記第1の側部の横側の検出器アノードと、前記導波路の前記第2の側部の横側の検出器カソードとを有し、前記検出器アノードおよび前記検出器カソードは、前記第1のドーパント部分から前記第2のドーパント部分への前記導波路を横切る第1の電場を提供して、前記光学信号の発光強度を検出するために、互いに対して位置合わせされる、前記導波路の前記第1の側部、および、前記導波路の前記第2の側部にそれぞれ面する表面を有し、
前記電界吸収型変調器は、前記導波路の前記第1の側部の横側の変調器アノードと、前記導波路の前記第2の側部の横側の変調器カソードとを有し、前記変調器アノードおよび前記変調器カソードは、前記第1のドーパント部分から前記第2のドーパント部分への前記導波路を横切る第2の電場を提供して、前記光学信号を変調するために、互いに対して位置合わせされる、前記導波路の前記第1の側部および前記第2の側部にそれぞれ面する表面を有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記集積された加熱要素は、前記導波路に関してアノード側の、前記検出器アノードおよび前記変調器アノードの両方の横側で、ならびに、前記検出器アノードおよび前記変調器アノードの両方から間をおいて隔置されて配置される、第1の集積された加熱要素であり、前記システムは、
前記導波路に関してカソード側の、前記検出器カソードおよび前記変調器カソードの両方の横側で、ならびに、前記検出器カソードおよび前記変調器カソードの両方から間をおいて隔置されて配置される、第2の集積された加熱要素
をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記フォト検出器は、第1のフォト検出器であり、前記システムは、
前記導波路に関して、前記電界吸収型変調器による変調を有する前記光学信号の光学変調振幅を検出するために配置される第2のフォト検出器であって、前記電界吸収型変調器の出口側から間をおいて隔置され、前記導波路の前記出口端部と、前記電界吸収型変調器の前記出口側との間に配置される、第2のフォト検出器
をさらに備える、請求項2または3に記載のシステム。
【請求項5】
前記集積された加熱要素は、前記導波路に関してアノード側の、前記第1のフォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方の横側で、ならびに、前記第1のフォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方から間をおいて隔置されて配置されることが、前記第1のフォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方の熱的制御のために行われる、第1の集積された加熱要素であり、前記システムは、
前記導波路に関してカソード側の、前記第1のフォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方の横側で、ならびに、前記第1のフォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方から間をおいて隔置されて配置されることが、前記第1のフォト検出器および前記電界吸収型変調器の両方の熱的制御のために行われる、第2の集積された加熱要素
をさらに備え、
前記第1の集積された加熱要素、および、前記第2の集積された加熱要素は、熱的隔離のために、前記第2のフォト検出器から間をおいて隔置される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記集積された加熱要素は、前記導波路に関してアノード側の、前記第1のフォト検出器、前記電界吸収型変調器、および、前記第2のフォト検出器の各々の横側で、ならびに、前記第1のフォト検出器、前記電界吸収型変調器、および、前記第2のフォト検出器の各々から間をおいて隔置されて配置されることが、前記第1のフォト検出器、前記電界吸収型変調器、および、前記第2のフォト検出器の各々の熱的制御のために行われる、第1の集積された加熱要素であり、前記システムは、
前記導波路に関してカソード側の、前記第1のフォト検出器、前記電界吸収型変調器、および、前記第2のフォト検出器の各々の横側で、ならびに、前記第1のフォト検出器、前記電界吸収型変調器、および、前記第2のフォト検出器の各々から間をおいて隔置されて配置されることが、前記第1のフォト検出器、前記電界吸収型変調器、および、前記第2のフォト検出器の各々の熱的制御のために行われる、第2の集積された加熱要素
をさらに備える、請求項4または5に記載のシステム。
【請求項7】
前記集積された加熱要素に結合される前記熱的調節回路は、
熱的制御信号を受信して、ヒータアクティブ化信号を前記集積された加熱要素に提供するように構成されるヒータドライバ、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記電界吸収型変調器は、
前記導波路の第1の側部の横側で互いから間をおいて隔置される複数のアノードセグメントを有するセグメント化されたアノードと、
前記複数のアノードセグメントに対応する、前記導波路の第2の側部の横側で互いから間をおいて隔置される複数のカソードセグメントを有するセグメント化されたカソードと
を含む、セグメント化された電界吸収型変調器である、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記導波路は、入力光学信号を受信するために構成される入口端部と、前記光学信号の伝搬のための出力を出力するために構成される出口端部とを有し、
前記セグメント化された電界吸収型変調器は、前記導波路に関して、前記導波路の吸収係数にセグメント的に影響を及ぼすために配置され、
前記セグメント化されたアノードは、前記導波路の前記第1の側部の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される前記複数のアノードセグメントを有し、
前記セグメント化されたカソードは、前記複数のアノードセグメントに対応する、前記導波路の前記第2の側部の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される前記複数のカソードセグメントを有し、前記導波路の前記第2の側部は、前記導波路の前記第1の側部の反対であり、
前記複数のアノードおよびカソードセグメントの対は、前記導波路の長手方向に横側で、一連の複数の電界吸収型変調セグメントを設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ、
集積されたヒータは、前記複数のアノードセグメントの横側の、および、前記複数のアノードセグメントに対応する、長さ方向に並んで配置される、互いから間をおいて隔置される複数のヒータセグメントを有し、
前記アノード、カソード、およびヒータセグメントは、前記一連の前記複数の電界吸収型変調セグメントを設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ、
前記アノード、カソード、およびヒータセグメントは、互いに対してそれぞれ位置合わせされ、
前記ヒータセグメントは、前記アノードセグメントと交互配置される、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記導波路の長手方向に横側に延在する前記複数の電界吸収型変調セグメントが、電気光学応答での非線形性に対して補償するために使用される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数の電界吸収型変調セグメントのうちの、2つ以上の電界吸収型変調セグメントは、前記導波路の長手方向に横側で同じ長さを有する、請求項8から10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
複数の電界吸収型変調セグメントは、前記導波路に沿った吸収状態の漸進的進展のための温度計コードを提供するように構成される、請求項8から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数のアノードセグメントは、別々のソースノードに電気的に結合される、請求項8から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記フォト検出器のフォト電流信号を受信して、出力電圧信号を提供するように構成される電流制御電圧源と、
前記出力電圧信号を受信して、前記アイ開口調整信号を提供するように構成されるレベル追跡回路と、
前記アイ開口調整信号を受信して、熱的制御信号を提供するように構成される熱的コントローラと、
前記熱的制御信号を受信して、複数のヒータセグメントに対応する、複数のヒータアクティブ化信号を提供するように構成されるヒータドライバと
をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
後に続く説明は、集積回路デバイス(「IC」)に関係する。より詳しくは、後に続く説明は、フォトニックICに対するセグメント化された電界吸収型変調に関係する。
【背景技術】
【0002】
従来から、デジタル-アナログ変換器(「DAC」)が、パルス振幅変調(「PAM」)に対する振幅レベルを生成し、一方で、従来の電界吸収型変調器(「EAM」)の非線形性に対して補償するために使用された。しかしながら、従来のEAM用途でのDACは、著しい量のパワーを消費することに加えて、高分解能を有する傾向にあり、そのことによって、それらのDACは、とりわけ10ギガヘルツを超過するデータレートに対して、より高価に、および、より複雑になる。
【0003】
電界吸収型変調は、エネルギー効率的な高速光学インターコネクトにおいて使用され得る。電界吸収型変調は、導波路材料(例えば、GeSi)の吸収係数を電気的に変化させることにより光を変調する。しかしながら、導波路材料のそのような吸収係数は、温度とともに変化し得るものであり、そのことは、光学変調にとって有害であり得る。
【発明の概要】
【0004】
電界吸収型変調システムは、光学信号を伝搬させるための導波路と、セグメント化された電界吸収型変調器とを含む。セグメント化された電界吸収型変調器は、導波路の第1の側部の横側で互いから間をおいて隔置される少なくとも2つのアノードセグメントを有するセグメント化されたアノードと、少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、導波路の第2の側部の横側で互いから間をおいて隔置される少なくとも2つのカソードセグメントを有するセグメント化されたカソードとを含む。
【0005】
任意選択で、電界吸収型変調システムは、少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、互いから間をおいて隔置される少なくとも2つのヒータセグメントを有する集積されたヒータをさらに含み得る。
【0006】
任意選択で、導波路は、入力光学信号を受信するために構成される入口端部と、光学信号の伝搬のための出力を出力するために構成される出口端部とを有し得る。セグメント化された電界吸収型変調器は、導波路に関して、その導波路の吸収係数にセグメント的に影響を及ぼすために配置され得る。セグメント化されたアノードは、導波路の第1の側部の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのアノードセグメントを有し得る。セグメント化されたカソードは、少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、導波路の第2の側部の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのカソードセグメントを有し得るものであり、導波路の第2の側部は、導波路の第1の側部の反対である。少なくとも2つのアノードおよびカソードセグメントの対は、導波路の長手方向に横側で、一連の少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントを設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ得る。集積されたヒータは、少なくとも2つのアノードセグメントの横側の、および、それらの少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、長さ方向に並んで配置される、互いから間をおいて隔置される少なくとも2つのヒータセグメントを有し得る。アノード、カソード、およびヒータセグメントは、一連の少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントを設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ得る。アノード、カソード、およびヒータセグメントは、互いに対してそれぞれ位置合わせされ得るものであり、ヒータセグメントは、アノードセグメントと交互配置され得る。
【0007】
任意選択で、電界吸収型変調システムは、少なくとも2つのカソードセグメントに対応する、互いから間をおいて隔置される少なくとも2つのヒータセグメントを有する集積されたヒータをさらに含み得る。
【0008】
任意選択で、導波路は、入力光学信号を受信するために構成される入口端部と、光学信号の伝搬のための出力を出力するために構成される出口端部とを有し得る。セグメント化された電界吸収型変調器は、導波路に関して、その導波路の吸収係数にセグメント的に影響を及ぼすために配置され得る。セグメント化されたアノードは、導波路の第1の側部の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのアノードセグメントを有し得る。セグメント化されたカソードは、少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、導波路の第2の側部の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのカソードセグメントを有し得るものであり、導波路の第2の側部は、導波路の第1の側部の反対である。少なくとも2つのアノードおよびカソードセグメントの対は、導波路の長手方向に横側で、一連の少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントを設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ得る。集積されたヒータは、少なくとも2つのカソードセグメントの横側の、および、それらの少なくとも2つのカソードセグメントに対応する、長さ方向に並んで配置される、互いから間をおいて隔置される少なくとも2つのヒータセグメントを有し得る。アノード、カソード、およびヒータセグメントは、一連の少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントを設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ得る。ヒータセグメントは、カソードセグメントと交互配置され得るものであり、アノード、カソード、およびヒータセグメントは、互いに対してそれぞれ位置合わせされる。
【0009】
任意選択で、少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントは、導波路の長手方向に横側で異なる長さを有し得る。
【0010】
任意選択で、少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントは、導波路の長手方向に横側で同じ長さを有し得る。
【0011】
任意選択で、電界吸収型変調システムは、導波路の上側表面に重なる集積されたヒータをさらに含み得る。
【0012】
任意選択で、少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントは、導波路に沿った吸収状態の漸進的進展のための温度計コードを提供するように構成され得る。
【0013】
任意選択で、少なくとも2つのアノードセグメントは、別々のソースノードに電気的に結合され得る。
【0014】
任意選択で、電界吸収型変調システムは、導波路の第1の側部の横側で配置される検出器アノードと、導波路の第2の側部の横側で配置される検出器カソードとを有する、導波路の出口端部に近接するフォト検出器をさらに含み得る。フォト検出器は、出力光学信号の強度に比例するフォト電流信号を提供するように構成され得る。少なくとも2つのヒータセグメントを有する集積されたヒータが、それぞれ、少なくとも2つのアノードセグメント、および、少なくとも2つのカソードセグメントのうちの少なくとも一方に対応して、並んで配置され得る。電流制御電圧源が、フォト電流信号を受信して、出力電圧信号を提供するように構成され得る。レベル追跡回路が、出力電圧信号を受信して、アイ開口調整信号を提供するように構成され得る。熱的コントローラが、アイ開口調整信号を受信して、熱的制御信号を提供するように構成され得るものであり、ヒータドライバが、熱的制御信号を受信して、少なくとも2つのヒータセグメントに対応する、少なくとも2つのヒータアクティブ化信号を提供するように構成され得る。
【0015】
電界吸収型変調システムは、光学信号を伝搬させるための導波路と、セグメント化された電界吸収型変調器とを含み得る。セグメント化された電界吸収型変調器は、導波路の第1の側部の横側で互いから間をおいて隔置されて配置される少なくとも2つのアノードセグメントを有するセグメント化されたアノードと、少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、導波路の第2の側部の横側で配置されるセグメント化されないカソードとを含み得る。
【0016】
任意選択で、電界吸収型変調システムは、少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、互いから間をおいて隔置される少なくとも2つのヒータセグメントを有する集積されたヒータをさらに含み得る。
【0017】
任意選択で、電界吸収型変調システムは、導波路の上側表面に重なる集積されたヒータをさらに含み得る。
【0018】
電界吸収型変調のための方法は、入力光学信号を、導波路により受信することと、入力データに対応する変調コードを、セグメント化された電界吸収型変調器により受信することと、出力光学信号を生成するために、導波路を通過する入力光学信号を、セグメント単位で、セグメント化された電界吸収型変調器によって変調することとを含む。
【0019】
任意選択で、方法は、少なくとも2つのアノードセグメント、または、少なくとも2つのカソードセグメントの、いずれかまたは両方のセットに対応する、少なくとも2つのヒータセグメントを有する集積されたヒータによって加熱することをさらに含み得る。
【0020】
任意選択で、方法は、強度を、フォト検出器によって、出力光学信号について検出することを、検出される強度に比例するフォト電流信号を提供するための、出力光学信号のデータアイとの関連付けのために行うことをさらに含み得る。
【0021】
任意選択で、方法は、出力電圧信号の電流制御電圧付与を、フォト電流信号に応答的に提供することと、アイ開口調整信号を提供するために、変調コードに対する出力電圧信号をレベル追跡することと、熱的制御信号を、熱的コントローラにより、アイ開口調整信号に応答的に提供することと、少なくとも2つのヒータアクティブ化信号を、ヒータドライバにより、少なくとも2つのヒータセグメントにそれぞれ、熱的制御信号に応答的に提供することとをさらに含み得る。
【0022】
任意選択で、変調することは、導波路の第1の側部の横側で長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのアノードセグメントを有するセグメント化されたアノードと、少なくとも2つのアノードセグメントに対応する、導波路の第2の側部の横側の少なくとも2つのカソードセグメントを有するセグメント化されたカソードとを含むように、セグメント化された電界吸収型変調器を構成することを含み得る。
【0023】
任意選択で、変調することは、導波路の第1の側部の横側で配置される検出器アノードと、導波路の第2の側部の横側で配置される検出器カソードとを有するフォト検出器を含むように、セグメント化された電界吸収型変調器を構成することをさらに含み得る。
【0024】
電界吸収型変調のためのシステムは、導波路と、導波路に関して、光学信号の発光強度を検出するために構成されるフォト検出器と、導波路に関して、光学信号の電界吸収型変調のために構成される電界吸収型変調器と、フォト検出器および電界吸収型変調器の両方の横側で、ならびに、それらのフォト検出器および電界吸収型変調器の両方から間をおいて隔置されて配置される、集積された加熱要素であって、フォト検出器および電界吸収型変調器を制御可能に加熱するために構成される、集積された加熱要素とを含む。
【0025】
任意選択で、電界吸収型変調器は、セグメント化された電界吸収型変調器であり得る。
【0026】
任意選択で、導波路は、光学信号を受信するために構成される入口端部と、光学信号を出力するために構成される出口端部とを有し得る。フォト検出器は、電界吸収型変調器の入口側から間をおいて隔置され、導波路の入口端部と、電界吸収型変調器の入口側との間に配置され得る。
【0027】
任意選択で、導波路は、導波路の第1のドーパント部分と関連付けられる第1の側部と、導波路の第2のドーパント部分と関連付けられる、第1の側部の反対の第2の側部とを有し得るものであり、導波路の第1の側部および第2の側部は、導波路の入口端部と出口端部との間にある。フォト検出器は、導波路の第1の側部の横側の検出器アノードと、導波路の第2の側部の横側の検出器カソードとを有し得る。検出器アノードおよび検出器カソードは、第1のドーパント部分から第2のドーパント部分への導波路を横切る第1の電場を提供して、光学信号の発光強度を検出するために、互いに対して位置合わせされる、導波路の第1の側部、および、導波路の第2の側部にそれぞれ面する表面を有し得る。電界吸収型変調器は、導波路の第1の側部の横側の変調器アノードと、導波路の第2の側部の横側の変調器カソードとを有し得る。変調器アノードおよび変調器カソードは、第1のドーパント部分から第2のドーパント部分への導波路を横切る第2の電場を提供して、光学信号を変調するために、互いに対して位置合わせされる、導波路の第1の側部および第2の側部にそれぞれ面する表面を有し得る。フォト検出器および電界吸収型変調器は、互いに近接し得るものであり、同じ材料、および、同じ処理作業から形成され得る。
【0028】
任意選択で、集積された加熱要素は、導波路に関してアノード側の、検出器アノードおよび変調器アノードの両方の横側で、ならびに、それらの検出器アノードおよび変調器アノードの両方から間をおいて隔置されて配置される、第1の集積された加熱要素であり得る。システムは、導波路に関してカソード側の、検出器カソードおよび変調器カソードの両方の横側で、ならびに、それらの検出器カソードおよび変調器カソードの両方から間をおいて隔置されて配置される、第2の集積された加熱要素をさらに含み得る。
【0029】
任意選択で、フォト検出器は、第1のフォト検出器であり得る。システムは、導波路に関して、電界吸収型変調器による変調を有する光学信号の光学変調振幅を検出するために配置される第2のフォト検出器をさらに含み得る。第2のフォト検出器は、電界吸収型変調器の出口側から間をおいて隔置され得るものであり、導波路の出口端部と、電界吸収型変調器の出口側との間に配置され得る。
【0030】
任意選択で、集積された加熱要素は、導波路に関してアノード側の、第1のフォト検出器および電界吸収型変調器の両方の横側で、ならびに、それらの第1のフォト検出器および電界吸収型変調器の両方から間をおいて隔置されて配置されることが、それらの第1のフォト検出器および電界吸収型変調器の両方の熱的制御のために行われる、第1の集積された加熱要素であり得る。システムは、導波路に関してカソード側の、第1のフォト検出器および電界吸収型変調器の両方の横側で、ならびに、それらの第1のフォト検出器および電界吸収型変調器の両方から間をおいて隔置されて配置されることが、それらの第1のフォト検出器および電界吸収型変調器の両方の熱的制御のために行われる、第2の集積された加熱要素をさらに含み得る。第1の集積された加熱要素、および、第2の集積された加熱要素は、熱的隔離のために、第2のフォト検出器から間をおいて隔置され得る。
【0031】
任意選択で、集積された加熱要素は、導波路に関してアノード側の、第1のフォト検出器、電界吸収型変調器、および、第2のフォト検出器の各々の横側で、ならびに、それらの第1のフォト検出器、電界吸収型変調器、および、第2のフォト検出器の各々から間をおいて隔置されて配置されることが、それらの第1のフォト検出器、電界吸収型変調器、および、第2のフォト検出器の各々の熱的制御のために行われる、第1の集積された加熱要素であり得る。システムは、導波路に関してカソード側の、第1のフォト検出器、電界吸収型変調器、および、第2のフォト検出器の各々の横側で、ならびに、それらの第1のフォト検出器、電界吸収型変調器、および、第2のフォト検出器の各々から間をおいて隔置されて配置されることが、それらの第1のフォト検出器、電界吸収型変調器、および、第2のフォト検出器の各々の熱的制御のために行われる、第2の集積された加熱要素をさらに含み得る。
【0032】
任意選択で、集積されたヒータは、集積された加熱要素を有し得る。システムは、集積された加熱要素に結合される熱的調節回路をさらに備え得る。
【0033】
任意選択で、集積された加熱要素に結合される熱的調節回路は、フォト検出器からのフォト電流信号を受信して、出力電圧信号を提供するように構成される電流制御電圧源と、出力電圧信号を受信して、アイ開口調整信号を提供するように構成されるレベル追跡回路と、アイ開口調整信号を受信して、熱的制御信号を提供するように構成される熱的コントローラと、熱的制御信号を受信して、ヒータアクティブ化信号を集積された加熱要素に提供するように構成されるヒータドライバとを含み得る。
【0034】
任意選択で、フォト検出器は、第1のフォト検出器であり、システムは、導波路に関して、電界吸収型変調器による変調を有する光学信号の光学変調振幅を検出するために配置される第2のフォト検出器をさらに含む。集積された加熱要素に結合される熱的調節回路は、第1のフォト検出器からの第1のフォト電流信号を受信して、第1の出力電圧信号を提供するように構成される第1の電流制御電圧源と、第2のフォト検出器からの第2のフォト電流信号を受信して、第2の出力電圧信号を提供するように構成される第2の電流制御電圧源とを含み得る。熱的調節回路は、さらには、第1の出力電圧信号および第2の出力電圧を受信して、アイ開口調整信号を提供するように構成されるレベル追跡回路と、アイ開口調整信号を受信して、熱的制御信号を提供するように構成される熱的コントローラと、熱的制御信号を受信して、ヒータアクティブ化信号を集積された加熱要素に提供するように構成されるヒータドライバとを含み得る。
【0035】
電界吸収型変調のためのシステムは、導波路と、導波路に関して、光学信号の電界吸収型変調のために構成される電界吸収型変調器と、導波路に関して、電界吸収型変調器による変調を有する光学信号の光学変調振幅を検出するために配置されるフォト検出器とを含み、電界吸収型変調器の出口側から間をおいて隔置されるフォト検出器は、導波路の出口端部と、電界吸収型変調器の出口側との間に配置される。
【0036】
任意選択で、導波路は、光学信号を受信するために構成される入口端部と、光学信号を出力するために構成される出口端部とを有し得る。導波路は、導波路の第1のドーパント部分と関連付けられる第1の側部と、導波路の第2のドーパント部分と関連付けられる、第1の側部の反対の第2の側部とを有し得るものであり、第1の側部および第2の側部は、入口端部と出口端部との間にある。電界吸収型変調器は、導波路の第1の側部の横側の変調器アノードと、導波路の第2の側部の横側の変調器カソードとを有し得るものであり、変調器アノードおよび変調器カソードは、第1のドーパント部分から第2のドーパント部分への導波路を横切る第1の電場を提供して、光学信号を変調するために、互いに対して位置合わせされる、導波路の第1の側部および第2の側部にそれぞれ面する表面を有する。フォト検出器は、導波路の第1の側部の横側の検出器アノードと、導波路の第2の側部の横側の検出器カソードとを有し得るものであり、検出器アノードおよび検出器カソードは、第1のドーパント部分から第2のドーパント部分への導波路を横切る第2の電場を提供して、光学信号の光学変調振幅を検出するために、互いに対して位置合わせされる、導波路の第1の側部および第2の側部にそれぞれ面する表面を有する。
【0037】
任意選択で、システムは、電界吸収型変調器の横側で、および、その電界吸収型変調器から間をおいて隔置され、フォト検出器から間をおいて隔置されて配置される、集積された加熱要素をさらに含み得る。熱的調節回路は、集積された加熱要素に結合され、電界吸収型変調器を、集積された加熱要素によって制御可能に加熱するために構成され得る。
【0038】
任意選択で、集積された加熱要素は、両方が導波路に関してアノード側である、フォト検出器の検出器アノード、および、電界吸収型変調器の変調器アノードの両方の横側で、ならびに、それらのフォト検出器の検出器アノード、および、電界吸収型変調器の変調器アノードの両方から間をおいて隔置されて配置される、第1の集積された加熱要素であり得る。システムは、両方が導波路に関してカソード側である、フォト検出器の検出器カソード、および、電界吸収型変調器の変調器カソードの両方の横側で、ならびに、それらのフォト検出器の検出器カソード、および、電界吸収型変調器の変調器カソードの両方から間をおいて隔置されて配置される、第2の集積された加熱要素をさらに含み得る。
【0039】
任意選択で、システムは、集積された加熱要素を有する集積されたヒータと、集積された加熱要素に結合される熱的調節回路とをさらに含み得る。
【0040】
任意選択で、集積された加熱要素に結合される熱的調節回路は、フォト電流信号を受信して、出力電圧信号を提供するように構成される電流制御電圧源と、出力電圧信号を受信して、アイ開口調整信号を提供するように構成されるレベル追跡回路と、アイ開口調整信号を受信して、熱的制御信号を提供するように構成される熱的コントローラと、熱的制御信号を受信して、ヒータアクティブ化信号を集積された加熱要素に提供するように構成されるヒータドライバとを含み得る。熱的調節回路は、電気ドメイン集積回路であり得るものであり、フォト検出器、電界吸収型変調器、および加熱要素は、フォトニック集積回路であり得る。
【0041】
電界吸収型変調のための方法は、光学信号を、導波路により、その導波路の入口端部で受信することと、入力データに対応する変調コードを、電界吸収型変調器により受信することと、発光強度を、第1のフォト検出器によって、光学信号について検出することを、検出される発光強度に比例する第1のフォト電流信号を提供するために行うことと、導波路を通過する光学信号を、電界吸収型変調器によって電界吸収型変調することとを含む。方法は、光学変調振幅を、第2のフォト検出器によって、光学信号に対して検出することを、検出される光学変調振幅に比例する第2のフォト電流信号を提供するための、光学信号のデータアイとの関連付けのために行うことと、光学信号を、導波路の出口端部で、変調コードに対する電界吸収型変調に応答的に変調された光学信号として出力することとをさらに含む。
【0042】
任意選択で、方法は、第1のフォト検出器および電界吸収型変調器の横側で、ならびに、それらの第1のフォト検出器および電界吸収型変調器から間をおいて隔置されて、長さ方向に並んで配置される少なくとも1つの加熱要素によって加熱することをさらに含み得る。
【0043】
任意選択で、方法は、第1の出力電圧信号を、第1のフォト電流信号に応答的に電流制御電圧付与することと、第2の出力電圧信号を、第2のフォト電流信号に応答的に電流制御電圧付与することと、アイ開口調整信号を提供するために、変調コードに対する第1のフォト電流信号および第2のフォト電流信号のうちの少なくとも1つに応答的にレベル追跡することとをさらに含み得る。方法は、さらには、熱的制御信号を、熱的コントローラにより、アイ開口調整信号に応答的に提供することと、ヒータアクティブ化信号を、ヒータドライバにより、少なくとも1つの加熱要素に、熱的制御信号に応答的に提供することとを含み得る。
【0044】
他の特徴は、後に続く詳細な説明および特許請求の範囲の考察から認識されるであろう。
【0045】
付随する図面は、例示的な装置および/または方法を示す。しかしながら、付随する図面は、特許請求の範囲の範囲を制限すると解されるべきではなく、解説および理解のみのためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】セグメント化された電界吸収型変調器(「SEAM」)を有する、例示的なセグメント化された電界吸収型システム(「SEAS」)の端部断面視図を例解的に図示するブロック線図である。
図2】別のSEAMを有する、例示的なSEASの端部断面視図を例解的に図示するブロック線図である。
図3】各々がSEAMを有する、それぞれの例示的なSEASの端部断面視図を例解的に図示するそれぞれのブロック線図である。
図4】例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図5-1】任意選択の集積されたヒータの様々な構成を伴う、それぞれの例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図5-2】任意選択の集積されたヒータの様々な構成を伴う、それぞれの例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図5-3】任意選択の集積されたヒータの様々な構成を伴う、それぞれの例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図5-4】任意選択の集積されたヒータの様々な構成を伴う、それぞれの例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図6-1】任意選択の集積されたヒータを伴う、他の例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図6-2】任意選択の集積されたヒータを伴う、他の例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図6-3】任意選択の集積されたヒータを伴う、他の例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図6-4】任意選択の集積されたヒータを伴う、他の例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図7】任意選択の集積されたヒータと、フォト検出器とを伴う、例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図8】電気ドメインに対する送信器に対する、例示的なSEASを例解的に図示する概略線図である。
図9】例示的な電界吸収型変調プロセスを例解的に図示するフロー線図である。
図10-1】各々が、任意選択の集積されたヒータを伴うSEAMを有する、それぞれの例示的なSEASの端部断面視図を例解的に図示するそれぞれのブロック線図である。
図10-2】各々が、任意選択の集積されたヒータを伴うSEAMを有する、それぞれの例示的なSEASの端部断面視図を例解的に図示するそれぞれのブロック線図である。
図10-3】各々が、任意選択の集積されたヒータを伴うSEAMを有する、それぞれの例示的なSEASの端部断面視図を例解的に図示するそれぞれのブロック線図である。
図11】各々が、図10-3のSEASに対するものなどの任意選択の集積されたヒータを伴う、それぞれの例示的なSEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のそれぞれのブロック線図である。
図12】例示的な電界吸収型変調器(「EAM」)を有する、例示的な電界吸収型システム(「EAS」)の端部断面視図を例解的に図示するブロック線図である。
図13】別の例示的なEAMを有する、例示的なEASの端部断面視図を例解的に図示するブロック線図である。
図14】熱的検知のために布置される、集積されたフォト検出器(「PD」)を伴う、例示的なEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図15】光学変調振幅(「OMA」)検知のために布置される、集積されたPDを伴う、例示的なEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図16】熱的検知のために布置される、集積されたPD、および、OMA検知のために布置される、別の集積されたPDを伴う、例示的なEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。
図17】熱的検知のために布置される、集積されたPD、および、OMA検知のために布置される、別の集積されたPDを伴う、例示的なEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図であり、両方のPDは、EAMに対する加熱要素により規定される、同じまたは共通の熱的環境内にある。
図18】熱的検知のために布置される、集積されたPD、および、OMA検知のために布置される、別の集積されたPDを伴う、例示的なEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図であり、両方のPDは、SEAMに対する加熱要素115により規定される、同じまたは共通の熱的環境内にある。
図19】熱的検知のために布置される、集積されたPD、および、OMA検知のために布置される、別の集積されたPDを伴う、例示的なEASを例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図であり、そのようなPDは、異なる局所的熱的環境内にある。
図20】電気ドメインに対する送信器に対する、例示的なEASを例解的に図示する概略線図である。
図21】例示的な波長分割多重(「WDM」)システムを例解的に図示するブロック線図である。
図22】EAMに対する例示的な電界吸収型変調プロセスを例解的に図示するフロー線図である。
図23】例示的な列状フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)アーキテクチャを図示する、単純化されたブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
後に続く説明では、数多くの具体的な詳細が、本明細書で説明される具体的な例の、より徹底した説明を提供するために論述される。しかしながら、1つもしくは複数の他の例、および/または、これらの例の変形形態が、下記で与えられるすべての具体的な詳細がなくとも実践され得るということが、当業者には明白であるはずである。他の実例では、よく知られている特徴は、本明細書での例の説明を不明瞭にしないように、詳細には説明されていない。例解をしやすいように、同じ番号標示が、同じ項目を指すために、異なる線図において使用されるが、代替的な例では、項目は異なることがある。
【0048】
例示的な装置および/または方法が、本明細書で説明される。単語「例示的な」は、本明細書では、「例、実例、または例解として役立つ」を意味するように使用されるということが理解されるべきである。「例示的な」と本明細書で説明されるいかなる例または特徴も、必ずしも、他の例または特徴にまさって、好まれる、または有利であると解釈されることにはならない。
【0049】
いろいろな図で例解的に図示される例を説明する前に、全体的な紹介を、さらなる理解のために提供する。
【0050】
従来の電界吸収型変調器は、アノード電極およびカソード電極を伴う導波路を有し、それらのアノード電極およびカソード電極は、そのような導波路を通過する光ビームに直交する方向に電場を印加するためのものである。この電場は、例えば量子井戸構造での量子閉じ込めシュタルク効果を使用することによってなどで、そのような光ビームを変調して、高い消光比を達成するために使用され得る。
【0051】
追加的に詳細に下記で説明されるように、セグメント化された電界吸収型変調器(「SEAM」)は、それ自体は、DACを使用する必要なしに、例えばPAMの形式などの振幅変調に対する振幅レベルを生成するために使用される。SEAMの各々のセグメントは、非線形性に対して補償するために、別のセグメントと同じまたは異なる長さを有し得る。任意選択で、各々のセグメント、または、セグメントの群は、非線形性に対して調整するために、個々に熱的に制御され得る。かくして、1つも選択しないこと、または、SEAMの1つもしくは複数のセグメントを選択することのみならず、長さが、粗い非線形性調節に対して使用され得るものであり、一方で、1つも熱的に制御しないこと、または、そのようなSEAMの1つもしくは複数のセグメントを熱的に制御することが、微細な非線形性調節に対して使用され得る。上記の全体的な理解を念頭に置いて、SEAMの使用のためのシステムおよび方法のみならず、SEAMに対する様々な構成が、下記で全体的に説明される。
【0052】
電界吸収型変調を、データセンタまたは他の熱的に制御される環境において使用するために、温度が、熱的制御ループを使用して安定化させられ得る。それらの道筋に沿えば、従来の光学変調器は、パワー検知および熱的制御のために、追加的な光学ドロップポート、および、別々の検知フォトダイオードを使用し得るものであり、すなわち、光学変調器は、電界吸収型変調を使用しない。しかしながら、そのような従来の光学変調器において使用される、追加的な光学ドロップポート、および、別々の検知フォトダイオードは、面積を消費し、配置設計およびシステム設計を複雑にすることがある。
【0053】
追加的に詳細に下記で説明されるように、電界吸収型変調器(「EAM」)は、熱的制御ループに対して、追加的な光学ドロップポート、および、別々のフォトダイオードを使用する、そのような従来の光学変調器より効率的に使用され得る。EAMは、集積された検知フォトダイオード(「PD」)を有し得る。集積されたPDを有することにより、そのようなEAMは、上記で述べられた従来の光学変調器との比較で、設置面積を低減するのみならず、熱的制御に対する密接に結合された熱的制御フィードバックループ、および/または、電界吸収型変調調整に対するデータアイ制御を手助けする。
【0054】
図1は、セグメント化された電界吸収型変調器(「SEAM」)120を有する、例示的なセグメント化された電界吸収型システム(「SEAS」)100の、端部を先にした断面視図を例解的に図示するブロック線図である。SEAS100は、1つより多いSEAM120を含み得るが、1つのSEAM120のみが、制限ではなく明確性の目的で例解的に図示される。
【0055】
SEAS100は、シリコンオンインシュレータ(「SOI」)などの半導体オンインシュレータのウェハまたは基板101(「SOIウェハ101」)を含み得る。SOIウェハ101は、酸化シリコンまたは他の絶縁体材料によって形成されるなどの絶縁層104と、シリコンまたは他の半導体材料によって形成されるなどの半導体誘電層103(「シリコン層103」)とを有し得る。シリコン層103は、単結晶シリコン層であり得る。
【0056】
トレンチ151が、光学導波路(「導波路」)106をトレンチ151の内および真上に形成するために、シリコン層103内に形成され得る。それらの道筋に沿えば、ドープされたシリコン導波路層が、導波路106を形成するために、堆積させられ、エッチングされ得る。ゲルマニウムまたは他の光学活性材料が、導波路106をトレンチ151の内、真上、および上方に形成するために、十分な光学特性を伴うGeSiまたはSiGeまたは他の材料を成長させることによってなどで、そのようなドープされたシリコン導波路層に付加され得る。トレンチ151は、端部縦断面で半八角形の形状を有するものの、他の形状が、他の実装形態でトレンチ151に対して使用され得る。
【0057】
シリコン層103の上側表面153の真上の、導波路106の両方の対向する側(例えば、右側および左側)の、下側側壁表面152に隣接して、導電層108が、アノードおよびカソード接点を、信号バス109-1および199-1に対してそれぞれ設けるために形成され得る。「に隣接して」により、一般的には、導波路のセグメントに印加される電場が、つまりは、電場を印加することにより吸収スペクトルを変化させることにより、電界吸収に対して、そのようなセグメントに対する吸収係数に影響を及ぼすことを可能とするように、そのような導波路の隣に、そのような導波路と接触して、または、そのような導波路に十分に近接してということが意味される。誘電層102が、上側表面153の真上に形成され得るものであり、信号バス109-1および199-1を、それらの信号バスに対する接点を含めて設けるために、導電層108に対する位置を規定するためにパターニングされ得る。上記または別の実装形態では、シリコン層103は、信号バス109-1および199-1を形成するために、同じまたは異なる型のドーパントを、注入され、拡散させられ、および/または、他の形で含浸させられ得る。
【0058】
別の誘電層105が、誘電層102および接触層108の上側表面の真上に形成され得る。誘電層105は、カソードおよびアノードに対する位置を規定するためにパターニングされ得る。それらの道筋に沿えば、カソーディック-アノーディック導電層144が、導波路106の対向する側(例えば、右側および左側)でそれぞれ、上側側壁表面155と境界をなすためのアノードセグメント111-1およびカソードセグメント110-1を設けるために、堆積させられ、または、他の形で形成され得る。アノードセグメント111-1は、信号バス109-1に対する接点の真上に形成され得るものであり、カソードセグメント110-1は、信号バス199-1に対する接点の真上に形成され得る。
【0059】
導波路106の右側は、p型領域142を導波路106内に設けるために、p型アクセプタ不純物によって形成され得る、および/または、それらのp型アクセプタ不純物を有するように調整され得るものであり、導波路106の左側は、n型領域141を導波路106内に設けるために、n型ドナー不純物によって形成され得る、および/または、それらのn型ドナー不純物を有するように調整され得る。p型領域142は、アノードセグメント111-1および信号バス109-1に隣接し得るものであり、導波路106の右側壁から導波路106の中心に向かって内向きに延在し得る。n型領域141は、カソードセグメント110-1および信号バス199-1に隣接し得るものであり、導波路106の左側壁から導波路106の中心に向かって内向きに延在し得る。
【0060】
誘電層107が、導波路106の上側表面のみならず、導電層144および誘電層105の上側表面の真上に堆積させられ得る。アノードセグメント111-1およびカソードセグメント110-1は、導波路106に対するSEAM120の一部分を提供し得る。
【0061】
図2は、別のSEAM120を有する、別の例示的なSEAS100の、端部を先にした断面視図を例解的に図示するブロック線図である。図2の説明の詳細の多くは、図1に対してと同じであるので、それらの同じ詳細は、制限ではなく明確性の目的で、全体的には繰り返されない。
【0062】
この実装形態では、単一の誘電層105、または、誘電層102および105の組み合わせが、堆積させられ得るものであり、ビアが、1つまたは複数のビアエッチによってなどで、そのような1つまたは複数の誘電層内に形成され得る。単一の誘電層105が、制限ではなく明確性の目的で、誘電層102を含むためのものであるということを想定すると、誘電層105は、カソードおよびアノードに対する位置を規定するためにパターニングされ得る。ビアエッチングが、導電層144の堆積からの導電材料の受け入れのために、導波路106の側壁表面152および155の横側で、ビアを誘電層105内に形成するために使用され得る。
【0063】
それらの道筋に沿えば、カソーディック-アノーディック導電層144が、導波路106の対向する側(例えば、右側および左側)でそれぞれ、側壁表面152および155と境界をなすアノードセグメント111-3およびカソードセグメント110-3を設けるために、堆積させられ得る、または、他の形で形成され得る。アノードセグメント111-3およびカソードセグメント110-3は、導波路106に対するSEAM120の一部分を提供し得る。
【0064】
誘電層107が、導波路106の上側表面のみならず、導電層144および誘電層105の上側表面の真上に堆積させられ得る。誘電層107は、信号バス109-3および199-3を、それらの信号バスに対する接点を含めて設けるために、導電層108に対する位置を規定するためにパターニングされ得る。信号バス109-3および199-3に対する接点は、それぞれ、導電層108の堆積によって、アノードセグメント111-3およびカソードセグメント110-3の真上に形成され得る。
【0065】
図3-1および3-2は、各々がSEAM120を有する、例示的なSEAS100の端部断面視図を例解的に図示するそれぞれのブロック線図である。図3-1および3-2は、図1および2にそれぞれ対応し、そのため、全体的には、違いのみが、制限ではなく明確性の目的で、下記で説明される。
【0066】
これらの実装形態では、真性または非ドープの領域(「i領域」)143が、導波路106内のn型領域141とp型領域142との間に配置され得る。i型領域143と、領域141および142との間の境界は変動し得るということが理解されるべきである。
【0067】
図4は、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。導波路106は、入力光学信号113を受信するために構成される入口端部156と、出力光学信号114を出力するために構成される出口端部157とを有し得る。SEAM120は、導波路106に隣接する、セグメント化されたSEAM120である。SEAM120は、この例では導波路106に隣接するEAMセグメント112-1ないし112-3である、複数のEAMセグメントを含む。3つのEAMセグメント112-1ないし112-3が例解的に図示されるものの、一般的には、2つ以上のEAMセグメント112が実装され得る。
【0068】
SEAM120は、導波路106の、反対の側壁上にそれぞれ、セグメント化されたアノード111と、セグメント化されたカソード110とを含み得る。セグメント化されたアノード110は、導波路106の側部158の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのアノードセグメントを有し得るものであり、セグメント化されたカソード110は、側部158の反対の、導波路106の側部159の横側で互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのカソードセグメントを有し得る。アノードセグメント111-1ないし111-3は、対を形成して、EAMセグメント112-1ないし112-3をそれぞれ設けるために、対応するカソードセグメント110-1ないし110-3から、導波路106を横切って隔置され得る。一般的には、少なくとも2つのアノードセグメント111、および、少なくとも2つのカソードセグメント110の対は、導波路106の長手方向に横側で、一連の少なくとも2つのEAMセグメント112を設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ得る。
【0069】
この例では、3つのEAMセグメント112が、4つのレベルを有するパルス振幅変調(「PAM」)、すなわち、PAM4レベル0から3に対して使用される。しかしながら、他の実装形態では、他の型の振幅変調に対する、他の数のEAMセグメント112が使用され得る。
【0070】
SEAM120は、パワー消費が重要である、例えば光学リンクなどの、多くの光学用途において容易に使用され得るものであり、なぜならば、SEAM120は、エネルギー効率的なデバイスであるからである。例えば、SEAM120は、光学バックプレーンにおいて使用され得る。なおまた、SEAM120は、例えば光学送信器および光学インターコネクトなどの、高速光学デバイスにおいて使用され得る。SEAM120は、GeSiまたは他の光学活性材料から形成される導波路106などの、光学活性材料の吸収係数を電気的に変化させることにより、光学信号(例えば、光)を変調することができるので、SEAM120は、例えば異なるセグメント長さを有することにより、電気光学応答での非線形性に対して補償し得るものであり、そのことは、光学PAMリンクまたはドメインと、電気PAMリンクまたはドメインとの間の互換性に対する補償を提供する。従来の高速EAM変調器に似て、SEAM120は、非ゼロ復帰(「NRZ」)変調によって使用され得る。
【0071】
この例では、EAMセグメント112-1の長さは、EAMセグメント112-2の長さより短く、EAMセグメント112-2の長さは、EAMセグメント112-3の長さより短い。アノードおよびカソードセグメント対の、ますます長くなる長手方向長さの、入力導波路端部156から出力導波路端部157に向かってのこの進展は、各々の連続する電気光学応答の非線形性に対して補償するために使用され得る。かくして、EAMセグメント112-1ないし112-3を長さにおいて変動させることにより、振幅レベルは、より異なったものになり得る、すなわち、線形ステップをより綿密に表し得る。SEAM120は、SOIウェハ101上に並列光学信号処理のために形成され得るものであり、各々のSEAM120は、同じまたは異なる型の変調に対してなど、用途に依存して、同じまたは異なる非線形性補償を有する。
【0072】
あらためて、SEAM120は、非線形性に対して補償するために、変調器ドライバなどの高速電気DACなしで使用され得るということが理解されるべきである。かくして、低パワー用途に対して、高分解能を伴う低パワー高速DACを設計することと関連付けられる設計難題が、SEAM120を使用することにより回避され得る。なおまた、SEAM120を使用することにより、DACコードを適応的に調整して、バランスのとれたPAM4アイダイアグラムを維持することの設計難題が回避され得る。
【0073】
EAMセグメント112の同じまたは異なる長さが、粗い非線形性補償に対して使用され得る一方で、熱的補償が、追加的に、微細な非線形性調整に対して、そのような同じまたは異なる長さとともに使用され得る。かくして、光学入力信号113として光学出力信号114へと通過することを可能とされる光の量、すなわち、電界吸収により吸収される光の量は、EAMセグメント112-1ないし112-3の0、1、2、または3をアクティブ化することにより制御され得る。この例では、EAMセグメント112-1ないし112-3は、温度計コーディングに対して異なる長さを有し、一時に、EAMセグメント112-1ないし112-3のうちの1つもアクティブでなく、または、EAMセグメント112-1ないし112-3のうちの1つもしくは複数がアクティブである。しかしながら、別の実装形態では、例えばバイナリコーディングなどの、異なる型のコーディングが使用され得る。なおまた、別の実装形態では、一時に、1つもアクティブでない、または、1つのEAMセグメント112のみがアクティブであることがある。よって、多くの構成が、使用される変調および/またはコーディングに依存して実装され得るということが理解されるべきである。
【0074】
図5-1は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図5-1は、任意選択の集積されたヒータ165の追加を除いて、図4と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。集積されたヒータ165は、少なくとも2つのアノードセグメント111の横側の、および、それらの少なくとも2つのアノードセグメント111に対応する、互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのヒータセグメント115を有する。
【0075】
この例では、アノードセグメント111-1ないし111-3、カソードセグメント110-1ないし110-3、および、ヒータセグメント115-1ないし115-3は、それぞれ、一連のEAMセグメント112-1ないし112-3を設けるために、互いに対して位置合わせされ得る。あらためて、一連のEAMセグメント112-1ないし112-3が、PAM4実装形態に対して例解的に図示されるものの、別の実装形態では、少なくとも2つのEAMセグメント112が存し得る。この例では、ヒータセグメント115-1ないし115-3は、それぞれ、アノードセグメント111-1ないし111-3から間をおいて隔置され、アノードセグメント111-1ないし111-3は、導波路106の側部158と、ヒータセグメント115-1ないし115-3との間に配置される。なおまた、この例では、EAMセグメント112はすべて、導波路106に沿って同じ長さを有する。
【0076】
図5-2は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図5-2は、任意選択の集積されたヒータ165が、セグメント化されたアノード111と接触しているということを除いて、図5-1と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。この例では、アノードセグメント111-1ないし111-3は、それぞれ、ヒータセグメント115-1ないし115-3と接触しており、アノードセグメント111-1ないし111-3は、導波路106の側部158と、ヒータセグメント115-1ないし115-3との間に配置される。
【0077】
ヒータセグメント115-1ないし115-3は、導波路106のアノード側で配置されるものの、別の実装形態では、ヒータセグメント115-1ないし115-3は、カソードセグメント110-1ないし110-3に対応して、導波路106のカソード側で配置され得る。換言すれば、集積されたヒータ165は、互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのヒータセグメント115を有し得るものであり、それらの集積されたヒータセグメント115は、少なくとも2つの対応するカソードセグメントと、それらのカソードセグメントの側部に沿って、境界をなす、または、少なくとも2つの対応するカソードセグメントから、それらのカソードセグメントの側部に沿って、間をおいて隔置されることがある。あらためて、そのようなアノード、カソード、およびヒータセグメントは、EAMセグメント112-1ないし112-3などの、一連の少なくとも2つの電界吸収型変調セグメントを設けるために、互いに対してそれぞれ位置合わせされ得る。
【0078】
図5-3は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図5-3は、任意選択の集積されたヒータ165が、1つのヒータセグメント115-1のみを、すなわち、集積された、長さ方向にセグメント化されない加熱要素を有するということを除いて、図5-1と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。この例での集積されたヒータ165は、少なくとも2つのアノードセグメントの横側で、および、それらの少なくとも2つのアノードセグメントから間をおいて隔置されて配置される、1つの連続的なヒータセグメント115-1を有する。
【0079】
この例では、アノードセグメント111-1ないし111-3、および、カソードセグメント110-1ないし110-3は、それぞれ、互いに対して位置合わせされ得るものであり、集積されたヒータ165の、1つの単一のヒータセグメント115-1は、一連のEAMセグメント112-1ないし112-3を設けるために、すべての3つのアノードセグメントに広がり得る。この例では、集積されたヒータ165は、それぞれ、アノードセグメント111-1ないし111-3の側部から間をおいて隔置され、アノードセグメント111-1ないし111-3は、導波路106の側部158と、集積されたヒータ165との間に配置される。
【0080】
図5-4は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図5-4は、任意選択の集積されたヒータ165が、アノードセグメント111と接触しているということを除いて、図5-3と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。
【0081】
集積されたヒータ165のヒータセグメント115-1は、導波路106のアノード側で配置されるものの、別の実装形態では、集積されたヒータ165は、カソードセグメント110-1ないし110-3に近接して、または、それらのカソードセグメント110-1ないし110-3と接触して、導波路106のカソード側で配置され得る。換言すれば、集積されたヒータ165のヒータセグメント115-1は、少なくとも2つのカソードセグメントの側部から間をおいて隔置されて、または、それらの少なくとも2つのカソードセグメントの側部と接触して、長さ方向に配置され得る。EAMセグメント112に関しての非線形性に対する補償が、そのようなEAMセグメント112の各々に影響を及ぼす環境温度差を十分に除くことである用途では、EAMセグメント112の、より細かくない、すなわち、各々のEAMセグメント112の温度を独立的に調整することよりも細かくない、熱的調整が実装され得るものであり、かくして、単一のヒータセグメント115-1が使用され得る。
【0082】
図6-1は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図6-1は、任意選択の集積されたヒータ165が、さらには、カソード側にあるということを除いて、図5-1と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。
【0083】
集積されたヒータ165は、少なくとも2つのアノードおよびカソードセグメント対の横側の、ならびに、それらの少なくとも2つのアノードおよびカソードセグメント対に対応する、互いから間をおいて隔置される、長さ方向に並んで配置される少なくとも2つのヒータセグメントを有する。この例では、アノードセグメント111-1ないし111-3は、ヒータセグメント115-1ないし115-3の側部から間をおいてそれぞれ隔置され、アノードセグメント111-1ないし111-3は、導波路106の側部158と、ヒータセグメント115-1ないし115-3との間に配置される。なおまた、ヒータセグメント115-1ないし115-3は、それぞれ、カソードセグメント110-1ないし110-3の側部から間をおいて隔置され、カソードセグメント110-1ないし110-3は、導波路106の側部159と、カソード側ヒータセグメント115-1ないし115-3との間に配置される。
【0084】
この例では、アノード側およびカソード側ヒータセグメント115-1ないし115-3は、共通に制御され得る。例えば、アノード側部分およびカソード側部分の両方を有し得るヒータセグメント115-1は、ヒータセグメント115-2および115-3から独立的に制御され得る。なおまた、別の実装形態では、アノード側ヒータセグメント115-1は、カソード側ヒータセグメント115-1から独立的に制御されることが、他のヒータセグメントから独立的に制御されることと同様に行われ得る。一般的には、集積されたヒータ165は、少なくとも2つのアノードセグメント111-1ないし111-3、および/または、少なくとも2つのカソードセグメント110-1ないし110-3の横側で、それらのアノードセグメントおよび/もしくはカソードセグメントの接触を伴って、または伴わずに、長さ方向に配置されるヒータセグメント115を有し得る。なおまた、集積されたヒータ165は、少なくとも2つのヒータセグメント115であって、少なくとも2つのアノードセグメント111-1ないし111-3、または、少なくとも2つのカソードセグメント110-1ないし110-3に対応して、それらの少なくとも2つのヒータセグメント115の間に、介在する誘電間隙を伴って、互いに並んで配置される、少なくとも2つのヒータセグメント115を有し得る。
【0085】
図6-2は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、別の例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図6-2は、任意選択の集積されたヒータ165が、カソードセグメント110-1ないし110-3、および、アノードセグメント111-1ないし111-3とそれぞれ接触している、カソード側およびアノード側の両方の、ヒータセグメント115-1ないし115-3を有するということを除いて、図6-1と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。かくして、アノード側ヒータセグメント115-1ないし115-3は、互いから間をおいて隔置され、長さ方向に並んで配置され、それぞれ、対応するアノードセグメント111-1ないし111-3と、それらの対応するアノードセグメント111-1ないし111-3の側部に沿って接触しており、カソード側ヒータセグメント115-1ないし115-3は、互いから間をおいて隔置され、長さ方向に並んで配置され、それぞれ、対応するカソードセグメント110-1ないし110-3と、それらの対応するカソードセグメント110-1ないし110-3の側部に沿って接触している。
【0086】
図6-3は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図6-3は、任意選択の集積されたヒータ165が、各々がアノードおよびカソードセグメントから間をおいてそれぞれ隔置される、アノード側の加熱要素と、カソード側の別の加熱要素とを有するということを除いて、図5-3と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。
【0087】
集積されたヒータ165は、例えばアノードセグメント111-1ないし111-3などの、少なくとも2つのアノードセグメントの横側で、および、それらの少なくとも2つのアノードセグメントから間をおいて隔置されて配置される、アノード側の連続的なヒータセグメント115Aを有し、例えばカソードセグメント110-1ないし110-3などの、少なくとも2つのカソードセグメントの横側で、および、それらの少なくとも2つのカソードセグメントから間をおいて隔置されて配置される、カソード側の連続的なヒータセグメント115Cを有する。この例では、アノードセグメント111-1ないし111-3、および、カソードセグメント110-1ないし110-3は、それぞれ、互いに対して位置合わせされ得るものであり、集積されたヒータ165の、アノード側ヒータセグメント115Aおよびカソード側ヒータセグメント115Cは、一連のEAMセグメント112-1ないし112-3を設けるために、それぞれ、すべての3つのアノードおよびカソードセグメントに広がり得る。この例では、アノード側ヒータセグメント115Aは、それぞれ、アノードセグメント111-1ないし111-3の側部から間をおいて隔置され、アノードセグメント111-1ないし111-3は、導波路106の側部158と、アノード側ヒータセグメント115Aとの間に配置される。さらにまた、この例では、カソード側ヒータセグメント115Cは、それぞれ、カソードセグメント110-1ないし110-3の側部から間をおいて隔置され、カソードセグメント110-1ないし110-3は、導波路106の側部159と、カソード側ヒータセグメント115Cとの間に配置される。
【0088】
図6-4は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。図6-4は、任意選択の集積されたヒータ165が、各々がアノードおよびカソードセグメントとそれぞれ接触している、アノード側の加熱要素と、カソード側の別の加熱要素とを有するということを除いて、図6-3と同じであり、そのため、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。アノード側ヒータセグメント115Aは、それぞれ、対応するアノードセグメント111-1ないし111-3の横側で、および、それらの対応するアノードセグメント111-1ないし111-3と接触して配置され、カソード側ヒータセグメント115Cは、対応するカソードセグメント110-1ないし110-3の横側で、および、それらの対応するカソードセグメント110-1ないし110-3と接触して配置される。
【0089】
図6-3および6-4の例実装形態では、アノード側の連続的なヒータセグメント115A、および、カソード側の連続的なヒータセグメント115Cは、共通に制御される。しかしながら、別の実装形態では、アノード側の連続的なヒータセグメント115A、および、カソード側の連続的なヒータセグメント115Cは、独立的に制御され得る。
【0090】
制限ではなく、例としての明確性の目的で、図5-1でのような対応する集積されたヒータ要素またはセグメント115を伴う、図4で例解的に図示されるような基本構成が、後に続く例において使用されるということが想定されるものとするが、上記の例、または、それらの例の組み合わせのいずれも、後に続く説明によって使用され得るということが理解されるべきである。なおまた、複数個の導波路106、および、対応するSEAM120が、1つのみが明確性の目的で例解的に図示されるものの、SOIウェハ101上に形成され得るということが理解されるべきである。
【0091】
図7は、任意選択の集積されたヒータ165を伴う、例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。EAMセグメント112-1ないし112-3が、例解的に図示されるように、導波路106の長手方向に横側で、異なる長さを有するものの、別の実装形態では、EAMセグメントのうちの2つ以上の長さは、導波路106の長手方向に横側で、互いと同じであり得る。長手方向長さは、電気光学吸収の異なるレベルに対して異なり得るものであり、すなわち、導波路106材料に沿って吸収係数をセグメント的に変化させる。例えば、EAMセグメント112-1ないし112-3は、吸収状態の漸進的進展のための温度計コードに対応して、導波路106の長手方向に横側で、同じまたは異なる長さを伴って構成され得る。しかしながら、別の例では、EAMセグメント112-1ないし112-3は、吸収状態のバイナリ進展のためのバイナリコードに対応して、導波路106の長手方向に横側で、一般的には同じまたは異なる長さを有するように構成され得る。
【0092】
この実装形態では、フォト検出器118が、出口端部157に近接して配置され、SEAM120の一部を形成する。フォト検出器118は、導波路106の側部158の横側で配置される検出器アノード118Aと、導波路106の側部159の横側で配置される検出器カソード118Cとを含み得る。検出器アノード118Aおよび検出器カソード118Cは、それぞれ、導波路106の対向する側で、ならびに、側部158および159に隣接して、互いに対して位置合わせされ得る。検出器アノード118Aおよび検出器カソード118Cは、アノードセグメント111およびカソードセグメント110と一緒に形成され得るものであり、なぜならば、同じ材料が、これらのアノードおよびカソードのすべてに対して使用され得るからである。
【0093】
検出器アノード118Aおよび検出器カソード118Cは、一連のn個のEAMセグメント112-1ないし112-nの、それぞれ、最後のステージ、すなわち第nのステージ、アノードセグメント111-n、および、最後のステージカソードセグメント110-nから間をおいて隔置され得る。フォト検出器118は、出力光学信号114の検出される強度に比例するフォト電流信号を提供することを、そのような出力光学信号114のデータアイとの関連付けのために行うように構成され得る。アノードセグメント111-1ないし111-3は、SEAM120のセグメント化されたアノード111を集合的に形成し得るものであり、カソードセグメント110-1ないし110-3は、セグメント化されたカソード110を集合的に形成し得る。しかしながら、カソードは、セグメント化されないことがあり、すなわち、セグメント化されたアノード111と対にされるための一体型カソードセグメント110であり得る。それらの道筋に沿えば、このことは、セグメント化された、または、セグメント化されないカソード110が、共通に接地させられる、または、他の形で共通に結合させられることと関係があり、しかるに、セグメント化されたアノード111のアノードセグメントは、互いから電気的に分離される。
【0094】
図8は、電気ドメインに対する送信器に対する、例示的なSEAS100を例解的に図示する概略線図である。図8は、図1ないし8を同時的に参照してさらに説明される。
【0095】
入力データ121が、エンコーダ122に提供される。この例では、エンコーダ122は、PAM4エンコーダであるが、別の実装形態では、制限なしに別の型のPAMを含む、別の型の変調が、入力データ121をエンコーダによってエンコードするために使用され得る。PAM4に対するこの例では、エンコーダ122からの出力に応答して、「ハイ」ビット(「Bit_H」)駆動信号123-1、「ゼロ」ビット(「Bit_Z」)駆動信号123-2、「ロー」ビット(「Bit_L」)駆動信号123-3、もしくは、これらの駆動信号の組み合わせが、一時にアクティブであることがあり、または、これらの駆動信号のうちの1つも一時にアクティブでないことがあり、その出力は、入力データ121に応答的である。
【0096】
PAM4では、4つの別個のパルス振幅レベルまたはパルス振幅、一般的には振幅レベル1、2、3、および4が、例えばグレーコード実装形態に対する00、01、11、および10などで、各々2つのビットにより表される。PAM4ビットの各々の対は、「シンボル」と呼ばれ、すなわち、シンボルにつき2つのビットである。そのような4つの振幅レベルのうちの1つが、シンボル期間内に送信されるとき、2つのビットが並列に送信される。シンボルにつき2つのビットを伴うPAM4データストリームに対して、入力データ121の、各々の2つのビットは、この例に対しては、3ビット温度計コードへとエンコードされ得る。下記の表Iは、この実装形態に対する入力データ121のエンコーディングのために、すなわち、入力データ121の2ビットPAM4シンボルを、駆動信号123-1ないし123-3のビットの状態によって表される、対応する3ビット温度計駆動信号へとマッピングするために使用され得る変調コードの例である。
【0097】
この例では、エンコーダ122からの出力としてのSEAM120へのエンコードされた入力126は、最も大である量の制御された電気光学吸収を、駆動信号123-1ないし123-3のビットのすべてがアサートされること、すなわち、この例では、すべてが論理1であることを結果的に生じさせる、入力データ121のPAM4 11シンボル入力に応答的にする。この例では、エンコーダ122からの出力としてのSEAM120へのエンコードされた入力126は、最も少ない量の吸収を、駆動信号123-1ないし123-3のビットのうちの1つもアサートされないこと、すなわち、この例では、すべてが論理0であることを結果的に生じさせる、入力データ121のPAM4 00シンボル入力に応答的にする。この例では、エンコーダ122からの出力としてのSEAM120へのエンコードされた入力126は、2番目に少ない量の吸収を、駆動信号123-1および123-2のビットのうちの1つもアサートされないこと、すなわち、この例では、両方が論理0であることと、駆動信号123-3のビットがアサートされること、すなわち、この例では、論理1であることとを結果的に生じさせる、入力データ121のPAM4 01シンボル入力に応答的にする。この例では、エンコーダ122からの出力としてのSEAM120へのエンコードされた入力126は、2番目に多い量の吸収を、駆動信号123-2および123-3のビットの両方がアサートされること、すなわち、この例では、両方が論理1であることと、駆動信号123-1のビットがアサートされないこと、すなわち、この例では、論理0であることとを結果的に生じさせる、入力データ121のPAM4 10シンボル入力に応答的にする。しかしながら、制限なしに、表Iのエンコーディングの完全逆転、表Iのグレーコードバージョン、または、別の組み合わせを含む、任意のエンコーディングが使用され得る。一般的には、光においての様々なステップは、温度計であれ、バイナリであれ、または、他の形でエンコードされるものであれ、検出可能な振幅レベルを提供するために、電界吸収により制御され得る。
【0098】
それゆえに、制限ではなく、例としての明確性の目的で、表Iのエンコーディングが使用されるということが想定されるものとする。なおまた、100%デューティサイクルが、入力データ121を処理することを、SEAM120へのエンコードされた入力126として提供される、そのような入力データ121に応答的に、例えばキャリア信号などの光学入力信号113を変調するために行うために想定されるものの、別の実装形態では、つまりはシンボル期間の間のヌル期間を伴う、100%未満のデューティサイクルが使用され得る。それらの道筋に沿えば、この実装形態に対して、ヌル期間または区間が、データバーストの間に使用され得るものであり、そのため、駆動信号123のビットのすべては、そのようなヌル期間または区間の間は論理0で保持され得る。
【0099】
この例示的な実装形態では、3つの駆動信号123が、それぞれ、EAMセグメント112-1ないし112-3を駆動する。EAMセグメント112-1ないし112-3の間の比は、電気光学応答での非線形性がPAM4アイにおいて補償され得るように選択され得る。この例では、各々のEAMセグメント112-1ないし112-3は、駆動信号123-1ないし123-3を受信するためにそれぞれ結合される、対応するNRZ電圧モードドライバ124-1ないし124-3により駆動される。NRZ電圧モードドライバ124-1ないし124-3の実装形態は、高速DACよりも、複雑さが著しく少なく、少ないパワーを使用する。
【0100】
対応する駆動信号123-1ないし123-3に応じた、NRZ電圧モードドライバ124-1ないし124-3の、それぞれ、NRZ電圧出力125-1ないし125-3は、NRZ電圧をアノードセグメント111-1ないし111-3それぞれに提供し得る。かくして、EAMセグメント112-1ないし112-3の、それぞれ、アノードセグメント111-1ないし111-3は、それぞれ、アノード信号バス109-1ないし109-3を経て、NRZ電圧出力125-1ないし125-3の対応するNRZ電圧を受信し得る。NRZ電圧が使用されるが、例えば、非NRZ電圧または反転NRZ(「NRZI」)電圧などの、他の型の電圧が使用され得る。
【0101】
NRZ電圧は、それぞれの電場を、対応するカソードセグメント110-1ないし110-3に、導波路106の対応する部分を通して伝導するために、それぞれ、アノード111-1ないし111-3に印加され得る。少なくとも2つのアノードセグメント111が、NRZ電圧モードドライバ124-1ないし124-3それぞれの出力ノードなどの、別々のソースノードに、それぞれ電気的に結合され得る。このことは、電圧を、そのようなアノードセグメント111-1ないし111-3に、それぞれ、NRZ電圧モードドライバ124-1ないし124-3から選択的に印加するために使用され得る。エンコードされた入力126の一切のアサートされたビットが、入力光学信号113を、その入力光学信号113の電気光学変調により変調して、変調された出力光学信号114を提供するために使用され得るものであり、そのような変調は、エンコードされた入力126の変調コードを効果的に表す。
【0102】
アノードセグメント111-1ないし111-3にそれぞれ対応する、カソードセグメント110-1ないし110-3は、すべて、対応するカソード信号バス199-1ないし199-3を通して、共通接地128に結合され得る。カソード信号バス199-1ないし199-3は、接地128に結合される共通カソードバス199であり得る。かくして、別の実装形態では、カソードセグメント110-1ないし110-3よりむしろ、単一のセグメント化されないカソード110が、導波路106を横切ってアノードセグメント111-1ないし111-3の表面区域に面する、対応する表面区域を有するために使用され得る。
【0103】
少しでもSEAM120により変調される後に、光学入力信号113は、フォト検出器118に近接する、すなわち、SEAM120のフォト検出器アノード118Aとカソード118Cとの間の、導波路106を通過し得る。フォト検出器118は、フォトダイオードを有するフォトダイオード回路198を含み得るものであり、そのようなフォト検出器回路198は、従来のものであってよく、かくして、制限ではなく明確性の目的で、不必要に詳細には説明されない。この例での適応的熱的調節のために、PAM4レベル検出のためのフォトダイオードが、導波路106のバス出口端部157の付近に、すなわち、SEAM120の後の導波路106に沿って実装され得る。
【0104】
フォト検出器供給電圧129と接地128との間でバイアスされ得るフォト検出器118は、通過する光学出力信号114の、検出される光子、すなわち、検出される強度に応じてフォト電流信号131を出力し得る。実装形態では、光学入力信号113は、例えばレーザダイオードからなどの、レーザビームであり得るものであり、EAS100は、フォトニック集積回路においてのものであり得る。フォト検出器118から出力されるフォト電流信号131は、光学出力信号114の、その光学出力信号114のPAMと関連付けられるデータアイを表し得るものであり、そのデータアイは、この例では一般的には、4つの別個のパルス振幅レベルを有するデータアイである。しかしながら、別の実装形態では、そのようなデータアイは、4つより少ない、または多い別個のパルス振幅レベルを有し得る。
【0105】
電流制御電圧源(「CCVS」)127が、フォト電流信号131を受信して、出力電圧信号(「Vout」)132を提供するように構成され得る。CCVS127は、例えばトランスインピーダンス増幅器(「TIA」)によって実装される回路であり得る。レベル追跡回路130が、出力電圧信号132を受信して、アイ開口調整信号133を提供するように構成され得る。レベル追跡回路130は、何の変調状態を光学出力信号114のアイ開口において探すべきかを知るために、光学変調振幅(「OMA」)追跡のために構成され得るものであり、レベル追跡回路130は、駆動信号123-1ないし123-3を受信するように構成され得る。レベル追跡回路130は、アイ開口の、そのアイ開口の何らかの1つまたは複数の振幅レベルに関しての線形性が、何らかの1つまたは複数の対応する振幅レベルの線形性を高めるために調整されるべきであるかどうかを決定するために、駆動信号123-1ないし123-3、および、対応する出力電圧信号132の状態に応答的に構成され得る。
【0106】
熱的コントローラ136が、アイ開口調整信号133を受信して、熱的制御信号137を提供するように構成され得る。熱的制御信号137は、Nビットコード化信号であり得る。ヒータドライバ134が、熱的制御信号137を受信して、それぞれヒータセグメント115-1ないし115-3に対する、ヒータアクティブ化信号135-1ないし135-3のうちの1つもアサートしない、または、それらのヒータアクティブ化信号135-1ないし135-3のうちの1つもしくは複数をアサートするように構成され得る。
【0107】
導波路106に対するEAMセグメント112-1ないし112-3の吸収曲線は、各々、温度依存変数成分を有する。それらの道筋に沿えば、この例では、加熱要素とみなされ得る3つの別々のヒータセグメント115-1ないし115-3が、集積されたヒータ165のヒータドライバ回路134により駆動される。この例では、ヒータセグメント115-1ないし115-3は、互いに対応する、アノード側加熱要素およびカソード側加熱要素の両方を含むということが想定されるものとする。ヒータセグメント115-1ないし115-3は、ヒータドライバ134に共通に結合されるが、各々のアノード側およびカソード側加熱要素は、別々に制御され得る。しかしながら、別の実装形態では、加熱要素のアノード-カソード側の対は、対応するヒータアクティブ化信号を受信するために共通に結合され得るものではなく、互いに関して独立的に制御され得る。
【0108】
加熱セグメント115-1ないし115-3にそれぞれ提供される、ヒータアクティブ化信号135-1ないし135-3は、EAMセグメント112-1ないし112-3を、異なるまたは同じ温度に、独立的に調節するために使用され得る。この実装形態では、制御信号137は、光学PAM4振幅レベルの線形性の微細な調節のための適応的調整を実行するために、ヒータドライバ回路134に、加熱セグメント115-1ないし115-3のうちのどれがターンオンまたはオフされるべきであるかを指示し得る。
【0109】
EAMセグメント112のサイズ設定によって、プロセス変動に対して補償するだけでなく、集積された加熱セグメント115の制御によって、温度高下に対しても補償することにおいて柔軟性を提供することは、SEAM120の線形性を高めることを手助けする。集積されたヒータ165は、熱的コントローラ回路136およびヒータドライバ回路134によって、互いに独立的に加熱セグメント115-1ないし115-3の温度を調整するために使用され得るものであり、ヒータドライバ回路134は、ヒータセグメント115-1ないし115-3に対応する3つの別々のドライバを有する。かくして、光学PAM4送信のためにSEAM120の非線形性に対して補償することを、そのような補償のためのDACを有する必要なしに行うことに加えて、集積されたフォトダイオード、および、別々の加熱要素が、PAM4変調に対する適応的熱的調節に対して使用され得る。
【0110】
図9は、例示的な電界吸収型変調プロセス200を例解的に図示するフロー線図である。図9は、図1ないし9を同時的に参照してさらに説明される。
【0111】
201で、入力光学信号113が、導波路106により、入口端部156で受信され得る。202で、入力光学信号113が受信される概ねほとんど同じ時間に、入力データ121に対応するエンコードされた入力126の変調コードが、SEAM120により受信され得る。
【0112】
203で、入力光学信号113は、SEAM120によりセグメント的に変調されることが、そのような光信号が導波路106の対応する部分を通過する際に行われ得るものであり、SEAM120は、導波路106に隣接する。任意選択で、204で、少なくとも2つのヒータセグメント115を有する集積されたヒータ165が、以前に説明されたように、対応するアノードセグメント111および/またはカソードセグメント110をセグメント的に加熱するために使用され得る。203での、セグメント的に変調すること、すなわち、セグメント単位で変調することは、かくして、SEAM120の、少なくとも2つの電界吸収型変調セグメント112による、シリアルのセグメント化された変調を提供するために、互いに対してそれぞれ位置合わせされる、アノードと、カソードと、任意選択のヒータセグメントとを含むSEAM120によって実行され得る。206で、出力光学信号114が、導波路106の出口端部157で、そのような変調コードに対するセグメント化された変調に応答的に変調された入力光学信号113として出力され得る。
【0113】
任意選択のセグメント化された加熱が204で使用されるならば、動作211ないし215が使用され得る。それらの道筋に沿えば、破線205により指示されるように、出力光学信号114が取得され得るものであり、その出力光学信号114の強度が、211で、フォト検出器118によって、出力光学信号114について、206での出力より前に検出されることが、検出される強度に比例するフォト電流信号131を提供するための、そのような出力光学信号114のデータアイとの関連付けのために行われ得る。データアイに対するフォト電流信号131は、4つ以上の別個のパルス振幅レベルを有するPAMと関連付けられ得る。
【0114】
212で、そのような出力電圧信号114の電流制御電圧付与が、TIAを使用して、フォト電流信号131に応答的に実行され得る。213で、変調コードに対する出力電圧信号114のレベル追跡が、レベル追跡回路130を使用して、アイ開口調整信号133を提供するために実行され得る。214で、熱的制御信号が、熱的コントローラ回路136により、そのようなアイ開口調整信号133に応答的に提供され得る。215で、少なくとも2つのヒータアクティブ化信号135が、ヒータドライバ回路134により、少なくとも2つのヒータセグメント115にそれぞれ、破線216により全体的に指示されるように、熱的制御信号137に応答的に、204でセグメント的に加熱するために提供され得る。
【0115】
図10-1ないし10-3は、各々が、任意選択の集積されたヒータ165を伴うSEAM120を有する、それぞれの例示的なSEAS100の端部断面視図を例解的に図示するそれぞれのブロック線図である。図10-1および10-2は、図1ないし9を同時的に参照してさらに説明され、全体的には、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。
【0116】
図10-1は、図6-1のSEAS100の、端部を下にした例示的な断面視図である。以前に説明されたように、ヒータセグメント115-1が、対応するアノードセグメント111-1、および、対応するカソードセグメント110-1の横側にそれぞれあり得る。この実装形態では、金属層であり得る導電層144が、ヒータセグメント115を、アノードセグメント111およびカソードセグメント111と同様に、すべてを同じ堆積作業で形成するために使用され、誘電層105によって設けられる間隙が、ヒータセグメント115と、対応するアノードおよびカソードセグメントとの間の電気的隔離を提供するために使用される。しかしながら、別の実装形態では、別々の堆積が、マスキングにより使用され得る。シリコンフォトニクス(「SiPh」)実装形態でヒータセグメント115に対する加熱要素を形成するために使用される1つまたは複数の金属層よりむしろ、別の実装形態では、ヒータセグメント115は、例えばポリ抵抗器などの、ドープされた、または非ドープの多結晶シリコン(「ポリ」)を使用して形成され得る。
【0117】
1つまたは複数のヒータセグメント115と、導波路106との間に、アノードセグメント110および/またはカソードセグメント111として設けられる、金属電極などの熱的伝導性電極を有することは、ヒータ165の効率を悪化させることがある。別の実装形態では、ヒータセグメント115は、導波路106との直接的な接触ありで、またはなしで、ならびに、介在するアノードおよび/またはカソードセグメントなしで、直接的に、導波路106に重なる、または、その導波路106の横側にあることがある。
【0118】
それらの道筋に沿えば、図10-2では、ヒータセグメント115-1は、導波路106の真上および上方に布置される。ヒータ165のヒータセグメント115-1は、誘電層107の一部分によってなどで、導波路106の上側表面196から間をおいて隔置され得る。しかしながら、別の実装形態では、ヒータセグメント115-1は、導波路106の上側表面196と直接的に接触していることがある。どちらの実装形態でも、ヒータセグメント115-1は、導波路106の上側表面196に重なる。ヒータセグメント115-1に対するビアまたは孔が、誘電層107内に規定され得るものであり、その後に続くのが、加熱要素を設けるための抵抗性および/または導電材料の堆積である。ヒータセグメント115-1を、導波路106に重ならせることを、任意選択で、その導波路106の幅に完全に広がらせることと同様に行うことにより、ヒータ165の調節効率は高められ得る。
【0119】
図11-1および11-2は、各々が、図10-3のSEAS100に対するものなどの任意選択の集積されたヒータ165を伴う、それぞれの例示的なSEAS100を例解的に図示するトップダウン断面視図のそれぞれのブロック線図である。図10-3、11-2、および11-2は、図1ないし11-2を同時的に参照してさらに説明される。
【0120】
図10-3および11-1を参照すると、一体型カソード110が、誘電層105内に、その誘電層105の上部表面から、シリコン層103の上側表面へと下に規定されるビア内に、および、導波路106の側部部分と境界をなして長さ方向に形成される。一体型カソード110ビアが形成される同じ時間に、ビアが、アノードセグメント111およびヒータセグメント115に対して形成され得る。なおまた、一体型カソード110よりむしろ、セグメント化されたカソードが、以前に説明されたように、および、図11-2で例解的に図示されるように形成され得る。
【0121】
ヒータセグメント115は、導波路106のアノード側で、アノードセグメント111と交互配置され得る。図11-2でのような、セグメント化されたカソードを伴う実装形態では、ヒータセグメント115は、導波路106のカソード側で、カソードセグメント110と交互配置され得る。なおまた、セグメント化されたアノード、および、セグメント化されたカソードを伴う実装形態に対して、ヒータセグメント115のセットが、アノードセグメント111と交互配置され得るものであり、ヒータセグメント115の別のセットが、カソードセグメント110と交互配置され得る。カソードセグメント110、および、対応するアノードセグメント111は、導波路106の対向する側で、互いに対して横方向に(latitudinally)位置合わせされ得るものであり、ヒータセグメント115は、互いに対して横方向に位置合わせされ得るものであり、介在する導波路106が、そのような位置合わせされるヒータセグメントの間にある。この実装形態では、アノードセグメント111、および、対応するヒータセグメント115は、導波路106の側部と接触しており、カソードセグメント110、および、対応するヒータセグメント115は、導波路106の反対の側部と接触している。これらおよび他の構成は、本明細書での説明から必然的に導かれるので、そのような様々な構成は、制限ではなく明確性の目的で、不必要に詳細には説明されない。
【0122】
一般的には、ヒータセグメント115は、対応するアノードおよび/またはカソード電極から間をおいて隔置されるように交互配置され得るものであり、そのような隔置は、隣り合うセグメントの間の電気的隔離のための1つまたは複数の誘電層により提供され得る。EAMセグメント112は、各々、ヒータセグメント115と、対応する電極セグメントとを含み得るものであり、そのEAMセグメント112は、EAMセグメント112-1に対するこの例では、ヒータセグメント115-1と、アノードセグメント111-1とを含む。例えばEAMセグメント112-1の、ヒータセグメント115-1と、アノードセグメント111-1との間の長さ方向の間隙194は、例えばEAMセグメント112-1、および、部分的なEAMセグメント112-2などの、すぐ隣り合うEAMセグメント112の間の長さ方向の間隙195より短くあり得る。この分離は、より個々に取り扱われるEAM、および/または、EAMセグメント単位を基にした熱的制御のためのものであり得る。換言すれば、より幅広の長さ方向の間隙は、隣り合うEAMセグメント112の間の、電場EAMおよび/または熱的重なりの影響を低減する。
【0123】
図12は、電界吸収型変調器(「EAM」)320を有する、例示的な電界吸収型システム(「EAS」)300の、端部を先にした断面視図を例解的に図示するブロック線図である。EAS300は、1つより多いEAM320を含み得るが、1つのEAM320のみが、制限ではなく明確性の目的で例解的に図示される。実装形態では、EAM320は、SEAM120によって置換され得る。SEAM120が、制限ではなく明確性の目的で、本明細書での説明によって使用されることがあるものの、後に続く説明は、別段に下記で明示的に説明されない限り、セグメント化されないEAS300の、セグメント化されないEAM320の見地からのものである。しかしながら、EAM320は、後に続く説明の目的で、SEAM120と交換可能に使用されることがあるということが理解されるべきである。
【0124】
この実装形態では、誘電層102が、上側表面153の真上に形成され得るものであり、信号バス109および199を、それらの信号バスに対する接点を含めて設けるために、導電層108に対する位置を規定するためにパターニングされ得る。上記または別の実装形態では、シリコン層103は、信号バス109および199を形成するために、同じまたは異なる型のドーパントを、注入され、拡散させられ、および/または、他の形で含浸させられ得る。
【0125】
別の誘電層105が、誘電層102および接触層108の上側表面の真上に形成され得る。誘電層105は、カソード110およびアノード111に対する位置を規定するためにパターニングされ得る。それらの道筋に沿えば、カソーディック-アノーディック導電層144が、導波路106の対向する側(例えば、右側および左側)でそれぞれ、上側側壁表面155と境界をなすためのアノード111およびカソード110を設けるために、堆積させられ、または、他の形で形成され得る。アノード111は、信号バス109に対する接点の真上に形成され得るものであり、カソード110は、信号バス199に対する接点の真上に形成され得る。
【0126】
EAS300は、セグメント化されないアノード111、および、セグメント化されないカソード110が、対応するアノードおよびカソードセグメントに代わって形成されるということを除いて、図1のSEAS100と同じである。よって、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。なおまた、導電層144は、追加的に詳細に下記で説明されるように、1つまたは複数の集積されたPDの、PDアノードおよびPDカソードを形成するために使用され得る。
【0127】
図13は、別のセグメント化されないEAM320を有する、別の例示的な、セグメントでないEAS300の、端部を下にした断面視図を例解的に図示するブロック線図である。図13の説明の詳細の多くは、図1、2、および12に対してと同じであるので、それらの同じ詳細は、制限ではなく明確性の目的で、全体的には繰り返されない。
【0128】
この実装形態では、単一の誘電層105、または、誘電層102および105の組み合わせが、堆積させられ得るものであり、ビアが、1つまたは複数のビアエッチによってなどで、そのような1つまたは複数の誘電層内に形成され得る。単一の誘電層105が、制限ではなく明確性の目的で、誘電層102を含むためのものであるということを想定すると、誘電層105は、つまりは、導電層144の堆積からの導電材料の受け入れのために、セグメント化されないカソード110、および、セグメント化されないアノード111に対する位置を規定するためにパターニングされ得る。図13のEAS300は、セグメント化されないアノード111、および、セグメント化されないカソード110が、対応するアノードおよびカソードセグメントに代わって形成されるということを除いて、図2のSEAS100と同じである。よって、同じ説明は、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。なおまた、導電層144は、追加的に詳細に下記で説明されるように、1つまたは複数の集積されたPDの、PDアノードおよびPDカソードを形成するために使用され得る。
【0129】
SEAS100の上記の説明では、SEAM120は、例えばPAM4などの、2より多いレベルの変調に対して使用された。しかしながら、セグメント化されないEAS300を参照すると、NRZなどの、2レベル変調が使用される。
【0130】
図14は、熱的検知のために布置される、集積されたPD318を伴う、例示的なEAS300を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。この実装形態では、PD318は、入口端部156に近接して配置され、EAM320の一部を形成しない。しかしながら、別の実装形態では、PD318は、EAM320の一部であり得る。
【0131】
PD318は、導波路106の側部158の横側で配置される検出器アノード318Aと、導波路106の側部159の横側で配置される検出器カソード318Cとを含み得る。検出器アノード318Aおよび検出器カソード318Cは、それぞれ、導波路106の対向する側で、ならびに、側部158および159に隣接して、互いに対して位置合わせされ得る。検出器アノード318Aおよび検出器カソード318Cは、アノードセグメント111およびカソードセグメント110と一緒に形成され得るものであり、なぜならば、同じ材料が、これらのアノードおよびカソードのすべてに対して使用され得るからである。
【0132】
セグメント化された実装形態では、検出器アノード318Aおよび検出器カソード318Cは、SEAM120に対する、第1のステージのアノードセグメント111-1、および、第1のステージのカソードセグメント110-1から間をおいて隔置され得る。しかしながら、この実装形態でのように、検出器アノード318Aおよび検出器カソード318Cは、一体型アノード111の入口側356、および、対応する一体型カソード110の入口側356から間をおいて隔置され得る。かくして、PD318は、導波路106の入口端部156と、EAM320の入口側356との間に配置され得る。PD318は、追加的に詳細に下記で説明されるように、熱的検知のために、入力光学信号113の検出される発光強度に比例するフォト電流信号を提供するように構成され得る。
【0133】
同じ光学導波路106を参照するPD318およびEAM320をカスケード接続することによってなどで、EAM320の入口側または端部356に近接するPD318を集積することにより、EAM320の熱的検知が、PD318により実行され得る。それらの道筋に沿えば、PD318およびEAM320は、そのようなPDおよびEAMに対する、アノードおよびカソード材料と同様に、それぞれの導波路106部分に対する、例えば、GeSiなどの同じ材料、および、それらの材料のドーパントから形成され得る。しかしながら、PD318およびEAM320は、例えば誘電層105の誘電材料によってなどで、お互いからの電気的隔離のために、互いから間をおいて隔置され得る。PD318とEAM320との間のこの近接性は、そのようなデバイスは、同じ材料から作製されること、および、同じ処理作業により形成されることの両方が行われ得るということを意味する。
【0134】
SEAM120に似て、EAM320は、導波路106に関して、電界吸収型変調のために配置される。光学入力信号113の光は、EAM320の導波路106部分に進入する前に、PD318、すなわち、PD318の導波路106部分を通って進み、そのEAM320の導波路106部分は、そのような光を変調する。しかしながら、PD318の長さL1は、EAM320の長さL2と比較して小さいので、PD318により引き起こされる挿入損失は、無視できるものであり得る。
【0135】
PD318は、相関させられる温度変化、すなわち、共通の熱的環境355を有するために、EAM320に近接して布置され得る。換言すれば、PD318の温度が変化するとき、温度の対応する変化が、局所的熱的環境を共通に有することに起因して、EAM320に対して発生する。それらの道筋に沿えば、そのような温度変化は、同じ、または実質的に類する量のシフトだけ、すなわち、互いの±1パーセントの範囲内で、PD318およびEAM320に対する吸収係数に影響を及ぼし得る。
【0136】
PD318は、導波路106に関して、入口端部156に提供される光学入力信号113を検出して、光学入力信号113の検出される発光強度に比例するフォト電流を提供するために配置され得るものであり、その検出される発光強度は、温度の変化に起因する、導波路106の吸収係数の変化に関してシフトし得る。
【0137】
EAM320は、側部158の横側の変調器アノード111と、側部159の横側の変調器カソード110とを有し、変調器アノード111および変調器カソード110は、第1のドーパント部分から第2のドーパント部分への導波路106を横切る電場を提供して、光学入力信号113を変調するために、互いに対して位置合わせされる、側部158および159にそれぞれ面する表面を有する。そのことに対応して、PD318は、側部158の横側の検出器アノード318Aと、側部159の横側の検出器カソード318Cとを有する。
【0138】
集積された加熱要素115-1および115-2の、いずれかまたは両方などの、少なくとも1つの集積された加熱要素は、PD318およびEAM320の両方の横側で、ならびに、それらのPD318およびEAM320の両方から間をおいて隔置されて、長さ方向にそれぞれ配置され得る。換言すれば、長さL3の加熱要素115は、L1およびL2の組み合わされた長さに、それらのL1とL2との間の間隙と同様に広がり得るものであり、導波路106に関して、アノード側またはカソード側の、いずれかまたは両方で配置され得る。なおまた、長さL3の加熱要素115は、PD318の入口側もしくは端部358、および/または、EAM320の出口側もしくは端部357を超えて延在し得る。PD318およびEAM320内への、光の入口および出口は、実際は導波路106内にあり、そのため、入口または出口を伴う用語「側」または「端部」は、実際の入口または出口を、関連付けられる側または端部と区別するために使用される。この実装形態では、集積された加熱要素115-1は、EAS300のアノード側311、または、導波路106に関してのアノード側311の、検出器アノード318Aおよび変調器アノード111の両方の横側で、ならびに、それらの検出器アノード318Aおよび変調器アノード111の両方から間をおいて隔置されて配置され、集積された加熱要素115-2は、EAS300のカソード側310、または、導波路106に関してのカソード側310の、検出器カソード318Cおよび変調器カソード110の両方の横側で、ならびに、それらの検出器カソード318Cおよび変調器カソード110の両方から間をおいて隔置されて配置される。
【0139】
集積されたヒータ165は、以前に説明されたように、つまりはデバイス構造として、PD318およびEAM320の組み合わせに対して温度を制御するために使用され得る。それらの道筋に沿えば、PD318、および、少なくとも2つの加熱要素115は、集積されたヒータ165を制御するために使用される熱的制御ループの一部であり得る。この実装形態では、集積されたヒータ165は、1つまたは複数の加熱要素115を含み得るものであり、そのような加熱要素は、セグメント化され得る、および/または、一体型であり得る。
【0140】
PD318により吸収される光学パワーを追跡することにより、デバイス構造の温度は、EAM320の温度を推測することを含めて推測され得る。EAM320に近接するPD318を有することにより、熱的勾配の推測または相関が、PD318により生成されるフォト電流に応答的に、綿密に制御され得る。PDフォト電流を、フィードバックによって、あらかじめ決定された参照レベルに固定することにより、デバイス構造の温度は安定化させられ得る。換言すれば、PD318のみならず、EAM320の温度が安定化させられ得る。摂氏±1度の範囲内の熱的安定性を有することが、EAM320による変調の後の、光学出力信号114の出力光学アイダイアグラムでの対応する安定性を可能なものにする。
【0141】
図15は、光学変調振幅(「OMA」)検知のために布置される、集積されたPD319を伴う、例示的なEAS300を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。この実装形態では、PD319は、出口端部157に近接して配置され、EAM320の一部を形成しない。しかしながら、別の実装形態では、PD319は、EAM320の一部であり得る。
【0142】
PD319は、導波路106の側部158の横側で配置される検出器アノード319Aと、導波路106の側部159の横側で配置される検出器カソード319Cとを含み得る。検出器アノード319Aおよび検出器カソード319Cは、それぞれ、導波路106の対向する側で、ならびに、側部158および159に隣接して、互いに対して位置合わせされ得る。検出器アノード319Aおよび検出器カソード319Cは、アノードセグメント111およびカソードセグメント110と一緒に形成され得るものであり、なぜならば、同じ材料が、これらのアノードおよびカソードのすべてに対して使用され得るからである。
【0143】
セグメント化された実装形態では、検出器アノード319Aおよび検出器カソード319Cは、SEAM120に対する、最後のステージのアノードセグメント111-N、および、最後のステージのカソードセグメント110-1から間をおいて隔置され得る。しかしながら、この実装形態では、検出器アノード319Aおよび検出器カソード319Cは、一体型アノード111の出口側357、および、対応する一体型カソード110の出口側357から間をおいて隔置され得る。かくして、PD319は、導波路106の出口端部157と、EAM320の出口側357との間に配置され得る。PD319は、追加的に詳細に下記で説明されるように、OMA検知のために、出力光学信号114のOMAを検出するための検出される振幅に比例するフォト電流信号を提供するように構成され得る。
【0144】
同じ光学導波路106を参照するEAM320およびPD319をカスケード接続することによってなどで、EAM320の出口側または端部357から間をおいて隔置されるPD319を集積することにより、EAM320で変調された光学出力信号114のOMA検知の振幅検出が、より少ない熱的バイアスを伴うPD319により実行され得る。当然ながら、導波路106を通過する光は、発熱体であり、そのため、多少の熱的影響力が、PD319に、その光から結果的に生じることがある。しかしながら、近似的に10ミクロンの最小の長さ方向の距離L5を想定すると、任意選択の加熱要素のみならず、EAM320から、誘電層105を通して伝導される熱は、OMA検出を高めるように、熱的隔離隔置により大幅に減衰させられ得る。換言すれば、光は、PD319によるOMA検知より前にEAM320を通過し、そのため、PD319は、EAM320で変調された光のOMAを検知するように布置され得る。PD319によるOMA検出の応答性は、PD319を、EAM320から離れて布置される、すなわち、EAM320の温度高下に相対的に非敏感であるように離れて十分に遠くに布置されるようにすることにより高められ得る。
【0145】
それらの道筋に沿えば、PD319およびEAM320は、それらのPD319およびEAM320の、それぞれの導波路106部分に対する、例えばGeSiなどの同じ材料から形成され得るものであり、PD319およびEAM320は、1つまたは複数の加熱要素115からの熱的隔離のためのみならず、例えば誘電層105の誘電材料によってなどで、お互いからの熱的隔離のために、互いから間をおいて隔置され得る。OMA検知に対して、PD319と関連付けられる、または、そのPD319の導波路106部分は、EAM320と関連付けられる、または、そのEAM320の導波路106部分とは異なる材料から形成され得る。それらの道筋に沿えば、PD319と関連付けられる、または、そのPD319の導波路106部分は、Geから形成され得るものであり、しかるに、EAM320と関連付けられる、または、そのEAM320の導波路106部分は、GeSiから形成され得る。このことは、PD319と関連付けられる、または、そのPD319の導波路106部分は、Siをまったく欠いているということを意味すると解されることは、そのような実装形態が使用され得るとしても行われるべきではなく、むしろ、PD319と関連付けられる、または、そのPD319の、そのような導波路106部分は、EAM320と関連付けられる、または、そのEAM320の導波路106部分より大幅に少ないSiを有するように形成される。
【0146】
SEAM120に似て、EAM320は、導波路106に関して、電界吸収型変調のために配置される。光学入力信号113の光は、PD319の導波路106部分、すなわち、PD319の導波路106部分に進入する前に、EAM320の導波路106部分を通って進む。しかしながら、PD319の長さL4は、EAM320の長さL2と比較して小さいので、PD319により引き起こされる挿入損失は、無視できるものであり得る。
【0147】
PD319は、EAM320の温度変化または高下に対する十分な非敏感性を伴う、EAM320で変調された光のアイ開口を追跡するためのPD319の電流を出力するために、EAM320に関して遠位に布置され得る。換言すれば、PD319は、1つまたは複数の加熱要素115により規定されるような局所的熱的環境355とは別々の、自己規定される局所的熱的環境354を有するものであり、その局所的熱的環境355内には、EAM320が配置される。PD319によるOMA検出を、EAM320からの十分な熱的隔離に起因して、十分に応答的にすることは、熱的制御ループの使用を排除するものではない。PD319は、導波路106に関して、出口端部157に提供される光学出力信号114に対する変調された光を検出することを、温度の変化に起因する吸収係数の変化に関してシフトし得る、そのような光の検出されるOMAに比例するフォト電流を提供するために行うために配置され得る。
【0148】
EAM320は、側部158の横側の変調器アノード111と、側部159の横側の変調器カソード110とを有し、変調器アノード111および変調器カソード110は、側部158および159にそれぞれ面する、ならびに、第1のドーパント部分から第2のドーパント部分への導波路106を横切る電場を提供して、光学入力信号113を変調するために、互いに対して位置合わせされる表面を有する。そのことに対応して、PD319は、側部158の横側の検出器アノード319Aと、側部159の横側の検出器カソード319Cとを有する。
【0149】
任意選択で、図14の集積された加熱要素115-1および115-2の、いずれかまたは両方などの、少なくとも1つの集積された加熱要素115は、EAM320の横側で、および、そのEAM320から間をおいて隔置されて、長さ方向にそれぞれ配置され得る。しかしながら、そのような加熱要素115は、十分な熱的分離を提供して、PD319によるOMA検知に負の影響力を及ぼす温度高下を低減するために、長さL5だけPD319から離れて長手方向に隔置され得る。
【0150】
図14および15の両方に関して、EAM320は、コンパクトにされた構成のために、ただし、OMA検出のためのEAM320およびPD319に関しての十分な分離を伴って、そのようなEAM320と密接に集積される、PD318および/またはPD319を含み得る。どちらの実装形態でも、熱的制御ループが、温度を安定化させて、そのようなEAM320による変調を高める、および/または、PD319によるOMA検出を高めるために実装され得る。
【0151】
図16は、熱的検知のために布置される、集積されたPD318、および、OMA検知のために布置される、集積されたPD319を伴う、例示的なEAS300を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図である。事実上、図16のEAS300は、合わさってPD-EMA-PD構成を形成する、図14および15の各々のEAS300の組み合わせである。よって、上記の説明は、図16のEAS300に関して、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。
【0152】
光は、温度により影響を及ぼされる、吸収により影響を及ぼされる光学パワーに比例するフォト電流を提供するための、PD318による強度検知のために、光学入力信号として入口端部156で導波路106に進入するものであり、かくして、そのようなフォト電流は、信号光への温度の影響の指示物である。そのようなフォト電流は、PD318およびEAM320の両方を合わせて加熱するための、加熱要素115の温度を調整するための、熱的制御に対するフィードバック制御ループの一部として提供され得る。PD318を通過する後、そのような光は、EAM320により変調され、そのような変調された光は、PD319によるOMA検出のために検知され、そのPD319は、そのような変調された光の検知された振幅に比例する出力電流を提供する。加熱要素115、PD318、およびEAM320の局所的熱的環境とは別々の局所的熱的環境内のPD319を有することにより、熱的調節が、コンパクトな設置面積のための、同じ集積されたデバイス構造の中でのデータアイ制御のための、PD319によるOMA検出によるEAM320の熱的制御のために提供され得る。
【0153】
図17は、熱的検知のために布置される、集積されたPD318、および、OMA検知のために布置される、集積されたPD319を伴う、例示的なEAS300を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図であり、両方のPDは、加熱要素115により規定される、同じまたは共通の熱的環境355内にある。事実上、図17のEAS300は、加熱要素115-1と115-2との間に挟まれたPD-EAM-PD構成である。かくして、PD318-EAM320-PD319構成が、全体として、加熱要素115-1および115-2により規定される同じ局所的熱的環境355の中にあり得る。
【0154】
上記の説明の大部分は、図17のEAS300に関して、制限ではなく明確性の目的で繰り返されない。この実装形態では、PD319は、使用されることがあり、または、OMA検知PD319よりむしろ、強度検知PDによって置換されることがある。PD319は、EAM320の出口側357から間をおいて、ただし、その出口側357の近位に隔置され得る。加熱要素115-1および115-2の長さは、そのようなPD318-EAM320-PD319構成の外方端部を超えて延在し得る。かくして、PD318およびPD319の両方が、加熱要素115-1と115-2との間に配設され得る。この構成では、PD319は、熱的隔離のためにEAM320から間をおいて隔置されないものであり、なぜならば、EAM320の熱的高下は、許容範囲の中で制御され得るからであるが、そのことは、用途ごとに変動し得る。
【0155】
図18は、熱的検知のために布置される、集積されたPD318、および、OMA検知のために布置される、集積されたPD319を伴う、例示的なEAS300を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図であり、両方のPDは、SEAM120に対する加熱要素115により規定される、同じまたは共通の熱的環境355内にある。一体型アノードおよびカソードを伴うEAM320よりむしろ、少なくとも2つのアノードセグメント111-1および111-2と、少なくとも2つの対応するカソードセグメント110-1および110-2とを有するSEAM120が使用される。上記の説明の大部分が、図18の説明に適用されるので、そのような説明は、制限ではなく明確性の目的で、全体的には繰り返されない。
【0156】
PD318は、導波路106に関して、前のような場所であるが、アノード/カソードセグメントの対の間に配設される。例えば、検出器アノード318Aは、導波路106の側部158に沿って、アノードセグメント111-1とアノードセグメント111-2との間に、ならびに、それらのアノードセグメント111-1およびアノードセグメント111-2から間をおいて隔置されて配置され、同じように、検出器カソード318Cは、導波路106の側部159に沿って、カソードセグメント110-1とカソードセグメント110-2との間に、ならびに、それらのカソードセグメント110-1およびカソードセグメント110-2から間をおいて隔置されて配置される。この構成では、PD318は、熱的検知のための光の強度、または、光の変調の部分物もしくはセグメントのアイ開口のためのそのような光のOMAの、いずれかまたは両方を検知するために使用され得る。
【0157】
図19は、熱的検知のために布置される、集積されたPD318、および、OMA検知のために布置される、集積されたPD319を伴う、例示的なEAS300を例解的に図示するトップダウン断面視図のブロック線図であり、そのようなPDは、異なる局所的熱的環境内にある。上記の説明の大部分が、図18の説明に適用されるので、そのような説明は、制限ではなく明確性の目的で、全体的には繰り返されない。
【0158】
少なくとも2つのアノードセグメント111-1および111-2と、少なくとも2つの対応するカソードセグメント110-1および110-2とを有するSEAM120が使用される。PD318は、導波路106に関して、前のような場所であるが、アノード/カソードセグメントの対の間に配設される。例えば、検出器アノード318Aは、導波路106の側部158に沿って、アノードセグメント111-1とアノードセグメント111-2との間に、ならびに、それらのアノードセグメント111-1およびアノードセグメント111-2から間をおいて隔置されて配置され、同じように、検出器カソード318Cは、導波路106の側部159に沿って、カソードセグメント110-1とカソードセグメント110-2との間に、ならびに、それらのカソードセグメント110-1およびカソードセグメント110-2から間をおいて隔置されて配置される。この構成では、PD318は、熱的検知のための光の強度、または、光の変調の部分物もしくはセグメントのアイ開口のためのそのような光のOMAの、いずれかまたは両方を検知するために使用され得る。
【0159】
この実装形態では、PD319は、OMA検知のために、加熱要素115から離れて隔置される。PD319は、EAM320の出口側357からもまた間をおいて隔置され得る。加熱要素115の長さは、そのようなPD318-EAM320構成の外方端部を超えて延在し得る。かくして、PD318およびEAM320は、別の実装形態では、加熱要素115の近位に、または、加熱要素115-1と115-2との間に配設され得るものであり、PD319は、OMA検知のために、そのような加熱要素、または複数の加熱要素から離れて隔置される。PD319は、1つまたは複数の加熱要素115により規定されるような局所的熱的環境355とは別々の、自己規定される局所的熱的環境354を有するものであり、その局所的熱的環境355内には、PD318およびEAM320が配置される。
【0160】
図20は、電気ドメインに対する送信器に対する、例示的なEAS300を例解的に図示する概略線図である。図20は、図1ないし20を同時的に参照してさらに説明されるが、制限ではなく、例としての明確性の目的で、図16のEAS300が実装されるということが想定されるものとする。
【0161】
少しでもEAM320により変調されるより前に、光学入力信号113は、PD318に近接する導波路106、すなわち、EAM320のPDアノード318AとPDカソード318Cとの間の導波路106部分を通過し得る。PD318は、フォトダイオードを有するフォトダイオード回路198を含み得るものであり、そのようなPD回路198は、従来のものであってよく、かくして、制限ではなく明確性の目的で、不必要に詳細には説明されない。この例での適応的熱的調節のために、PAMバイレベル検出のためのフォトダイオードが、導波路106のバス入口端部156の付近に、すなわち、EAM320より前の導波路106に沿って実装され得る。
【0162】
PD供給電圧129と接地128との間でバイアスされ得るPD318は、導波路106の一部分を通過する光学入力信号113の、検出される光子、すなわち、検出される発光強度に応じて、PD回路198からのフォト電流信号331を出力し得る。実装形態では、光学入力信号113は、例えばレーザダイオードからなどの、レーザビームであり得るものであり、EAS300は、フォトニック集積回路においてのものであり得る。PD318から出力されるフォト電流信号331は、光学入力信号113のパワーを表し得るものであり、なぜならば、知られているように、導波路を通過する、検出される発光強度は、パワーに関係付けられるからである。
【0163】
入力データ121が、エンコーダ322に提供される。この例では、エンコーダ322は、PAMまたはPAM2エンコーダであるが、別の実装形態では、別の型のバイレベル変調が、入力データ121をエンコーダによってエンコードするために使用され得る。
【0164】
エンコーダ322の出力は、エンコードされた入力326である。PAMエンコードされた入力326に対するこの例では、「ハイ」ビット(「Bit_H」)駆動信号323が、ハイ状態に対してアクティブであり得るものであり、または、「ロー」ビット(「Bit_L」)駆動信号に対して、ハイビット駆動信号323は、ロー状態に対して非アクティブであり得る。しかしながら、別の実装形態では、2つの駆動信号が、入力データ121に応答的にエンコードするためのワンホット構成で、エンコーダから出力され得る。
【0165】
この例では、エンコーダ322からの出力としてのEAM320へのエンコードされた入力326は、最も大である量の制御される電気光学吸収を、駆動信号323のアサーションを結果的に生じさせる、入力データ121の論理ハイ入力に応答的にする。この例では、エンコーダ322からの出力としてのEAM320へのエンコードされた入力326は、最も少ない量の吸収を、アサートされない駆動信号323を結果的に生じさせる、入力データ121の論理ロー入力に応答的にする。一般的には、光においての2つのステップは、温度計であれ、バイナリであれ、または、他の形でエンコードされるものであれ、検出可能な振幅レベルを提供するために、電界吸収により制御され得る。
【0166】
この例では、EAM320は、駆動信号323を受信するためにそれぞれ結合される、対応するNRZ電圧モードドライバ124により駆動される。NRZ電圧モードドライバ124の実装形態は、高速DACよりも、複雑さが著しく少なく、少ないパワーを使用する。
【0167】
駆動信号323に応じたNRZ電圧モードドライバ124のNRZ電圧出力325は、NRZ電圧をアノード111に提供し得る。EAM320のアノード111は、アノード信号バス109を経て、NRZ電圧出力325のNRZ電圧を受信し得る。NRZ電圧が使用されるが、例えば、非NRZ電圧または反転NRZ(「NRZI」)電圧などの、他の型の電圧が使用され得る。
【0168】
NRZ電圧は、電場を、対応するカソード110に、導波路106の対応する部分を通して伝導するために、アノード111に印加され得る。カソード110は、カソードバス199を通して、接地128に結合され得る。エンコードされた入力326は、かくして、入力光学信号113を、その入力光学信号113の電気光学変調により変調して、変調された出力光学信号114を提供するために使用され得るものであり、そのような変調は、エンコードされた入力326の変調コードを効果的に表す。カソード110は、導波路106を横切ってアノード111の表面区域に面する表面区域を有し得る。
【0169】
少しでもEAM320により変調される後に、光学入力信号113は、PD319に近接する導波路106を、すなわち、EAM320のPDアノード319AとPDカソード319Cとの間の導波路106部分を通過し得る。PD319は、振幅を検出するためのOMA回路399を含み得るものであり、そのOMA回路399は、従来のものであってよく、かくして、制限ではなく明確性の目的で、不必要に詳細には説明されない。
【0170】
PD供給電圧129と接地128との間でバイアスされ得るPD319は、導波路106を通過する光学出力信号114の、検出される光子、すなわち、検出される振幅に応じてフォト電流信号332を出力し得る。PD319から出力されるフォト電流信号332は、光学出力信号114の、その光学出力信号114のPAMと関連付けられるOMAデータアイを表し得るものであり、そのデータアイは、この例では一般的には、2つの別個のパルス振幅レベルを有するデータアイである。
【0171】
熱的調節回路350が、1または2のいずれかの変数入力熱的制御ループを有し得る。2変数入力熱的制御ループに対しては、CCVS127-1が、フォト電流信号331を受信して、出力電圧信号(「Vout」)333を提供するように構成され得るものであり、CCVS127-2が、フォト電流信号332を受信して、出力電圧信号(「Vout」)334を提供するように構成され得る。CCVS127-1および127-2は、例えばそれぞれのTIAによって実装される回路であり得る。
【0172】
熱的調節回路350のレベル追跡回路330が、出力電圧信号333および334を受信して、アイ開口調整信号133を提供するように構成され得る。レベル追跡回路330は、何の変調状態を光学出力信号114のアイ開口において探すべきかを知るために、パワーレベルおよびOMAレベル追跡のために構成され得る。レベル追跡回路330は、1つまたは複数の駆動信号123を受信して、意図される変調レベルを事前に知るように構成され得る。レベル追跡回路330は、アイ開口の、そのアイ開口の何らかの1つまたは複数の振幅レベルに関しての線形性が、何らかの1つまたは複数の対応する振幅レベルの線形性を高めるために調整されるべきであるかどうかを決定するために、1つまたは複数の駆動信号123、ならびに、出力電圧信号333および334の状態に応答的に構成され得る。
【0173】
熱的調節回路350の熱的コントローラ136が、レベル追跡回路330からのアイ開口調整信号133を受信して、熱的制御信号137を提供するように構成され得る。熱的制御信号137は、Nビットコード化信号であり得る。熱的調節回路350のヒータドライバ134が、熱的制御信号137を受信して、この例では、それぞれ加熱要素もしくはセグメント115-1および115-2に対する、ヒータアクティブ化信号135-1および135-2などの、ヒータアクティブ化信号135のうちの1つもアサートしない、または、それらのヒータアクティブ化信号135のうちの1つもしくは複数をアサートするように構成され得る。それらの道筋に沿えば、入力光学信号113は、例えば導波路106を加熱する熱源であり得るものであり、かくして、そのような入力光学信号113のパワーは、そのような入力光学信号により発せられる熱の量に関係付けられる指示物であり得るということが理解されるべきである。加うるに、導波路106に対するEAM320の吸収曲線は、温度依存変数成分を有し、そのため、OMAは、EAMのそのような温度依存変数成分に関係付けられ得る。それらの道筋に沿えば、OMAは、導波路106の熱と関連付けられる別の指示物を提供するために使用され得る。
【0174】
集積されたヒータ165の加熱要素115-1および115-2は、集積されたヒータ165の熱的コントローラ回路136により別々に制御され、集積されたヒータ165のヒータドライバ回路134により別々に駆動され得る。この例では、互いに対応する、アノード側加熱要素115-1およびカソード側加熱要素115-2の両方が実装されるということが想定されるものとする。加熱要素115-1および115-2は、両方がヒータドライバ134に結合され得るが、各々のアノード側およびカソード側加熱要素は、熱的コントローラ回路136により別々に制御され、ヒータドライバ回路134により別々に駆動され得る。しかしながら、別の実装形態では、加熱要素対のアノード-カソード側は、互いに関して独立的に制御されることなく、対応するヒータアクティブ化信号を受信するために共通に結合され得る。
【0175】
加熱要素115-1および115-2にそれぞれ提供される、加熱アクティブ化信号135-1および135-2は、アノード111およびカソード110を、異なるまたは同じ温度に、独立的に調節するために使用され得る。この実装形態では、制御信号137は、光学PAM振幅レベルの線形性の微細な調節のための適応的調整を実行するために、ヒータドライバ回路134に、加熱要素115-1および115-2のいずれかが、ターンオンもしくはオフされる、または現在の状態で維持されるべきである、それらの加熱要素115-1および115-2のいずれも、ターンオンもしくはオフされる、または現在の状態で維持されるべきではない、あるいは、それらの加熱要素115-1および115-2の両方が、ターンオンもしくはオフされる、または現在の状態で維持されるべきであるということを指示し得る。
【0176】
1つまたは複数の集積された加熱要素115の制御によって、温度高下に対して補償することにおいて柔軟性を提供することは、EAM320の線形性を高めることを手助けする。集積されたヒータ165は、熱的コントローラ回路136およびヒータドライバ回路134によって、互いに独立的に加熱要素115の温度を調整するために使用され得るものであり、ヒータドライバ回路134は、加熱要素に対応する別々のドライバを有する。かくして、光学PAM送信のためにEAM320の非線形性に対して補償することを、そのような補償のためのDACを有する必要なしに行うことに加えて、集積されたフォトダイオード、および、別々の加熱要素が、PAM変調に対する適応的熱的調節に対して使用され得る。
【0177】
それらの道筋に沿えば、EAS300の電気ドメインの熱的調節回路350は、それぞれPD318およびPD319からの2つの変数入力を伴う熱的制御ループを有し得るものであり、任意選択で、別の実装形態では、PD318または319のいずれかが省略され得る。しかしながら、そのような実装形態では、そのような熱的制御ループは、使用されるそのような集積されたPDからの1つの変数入力を伴って動作させられ得る。
【0178】
総括すると、面積を節約し、配置設計を簡単にする、熱的制御および/またはデータアイ制御のための、EAMまたはSEAMとの、1つまたは複数の検知PDのコンパクトな集積が説明された。そのような検知PDは、対応するSEAMまたはEAMと同じ材料を使用し得るものであり、そのことは、温度追跡を簡単にする。OMA追跡が、OMA検出PDによって、送信器アイ拡張のためにサポートされる。熱的制御ループが、パワー追跡PDおよびOMA追跡PDの、いずれかまたは両方を有するEASに対して実装され得る。1つまたは複数の集積されたPDからの情報を追跡することによって、集積されたヒータは、熱的制御を提供して、ヒータ出力パワーを調整して、EAMまたはSEAMの温度を制御することができる。
【0179】
図21は、例示的な波長分割多重(「WDM」)システム370を例解的に図示するブロック線図である。WDMシステム370は、電気ドメインIC380と、フォトニクスIC390とを含み得る。IC380および390は、例えばフリップチップインターフェイス381などのマイクロバンプインターフェイスを通して、互いに結合され得る。IC380および390は、この例では4つの異なる波長に対するものである、2つ以上の異なる波長に対する波長セクション391に区分けされ得る。導波路106は、IC390のそのような区分けされた波長セクション391の各々を通過させるために、光学入力信号113を受信し得る。IC390は、本明細書で説明されるような、1つもしくは複数の加熱要素、1つもしくは複数のPD、および/または、EAMもしくはSEAMを含み得る。IC380は、波長セクション391の各々内に、それぞれの熱的調節回路350と、それぞれのシリアライザ-デシリアライザ(「SERDES」)382とを含み得る。熱的調節回路350およびSERDES382は、FPGA、またはASIC、または他のICなどのICにおいて実装され得る。
【0180】
図22は、例示的な電界吸収型変調プロセス400を例解的に図示するフロー線図である。図22は、図12ないし22を同時的に参照してさらに説明される。
【0181】
201で、入力光学信号113が、導波路106により、入口端部156で受信され得る。402で、入力光学信号113が受信される概ねほとんど同じ時間に、入力データ121に対応するエンコードされた入力326の変調コードが、EAM320により受信され得る。
【0182】
403で、入力光学信号113は、EAM320により電界吸収型変調されることが、そのような光信号が導波路106の対応する部分を通過する際に行われ得るものであり、EAM320は、導波路106に隣接する。404で、少なくとも1つの加熱要素115を有する集積されたヒータ165が、対応するアノード111および/またはカソード110を加熱するために使用され得る。そのような少なくとも1つの加熱要素115は、以前に説明されたように、PD318およびEAM320の横側で、ならびに、それらのPD318およびEAM320から間をおいて隔置されて、長さ方向に並んで配置され得る。405で、出力光学信号114が、導波路106の出口端部157で、そのような変調コードに対する電界吸収型変調に応答的に変調された入力光学信号113として出力され得る。
【0183】
404での熱的に制御される加熱に対して、動作411ないし417が使用され得る。それらの道筋に沿えば、201から、411で、光学入力信号113は、発光強度に対して、PD318によって検出されることが、そのような検出される発光強度に比例するフォト電流信号331を提供するために行われ得る。411から、412で、CCVS127-1から、出力電圧333が、フォト電流信号331に応答的に付与され得る。403から、413で、出力光学信号114が取得され得るものであり、その出力光学信号114のOMAが、PD319によって、そのような出力光学信号114について、405での出力より前に検出されることが、検出されるOMAに比例するフォト電流信号332を提供するための、そのような出力光学信号114のデータアイとの関連付けのために行われ得る。データアイに対するフォト電流信号332は、2つの別個のパルス振幅レベルを有するPAMと関連付けられ得る。413から、414で、CCVS127-2から、出力電圧334が、フォト電流信号332に応答的に付与され得る。
【0184】
415で、変調コードに対する出力電圧信号114のレベル追跡が、レベル追跡回路330を使用して、アイ開口調整信号133を提供するために実行され得る。そのようなレベル追跡は、アイ開口調整信号133を提供するために、変調コードに対する、パワーレベルを追跡するためのフォト電流信号331、および/または、OMAレベル追跡のためのフォト電流信号332のうちの少なくとも1つに応答的であり得る。416で、熱的制御信号137が、熱的コントローラ回路136により、そのようなアイ開口調整信号133に応答的に提供され得る。417で、少なくとも1つのヒータアクティブ化信号135が、ヒータドライバ回路134により、少なくとも1つの加熱要素115に、熱的制御信号137に応答的に、404で加熱するために提供され得る。
【0185】
本明細書で説明される例のうちの1つまたは複数は、FPGAにおいて実装され得るので、そのようなICの詳細な説明が提供される。しかしながら、他の型のICが、本明細書で説明される技術から利益を得ることができるということが理解されるべきである。
【0186】
プログラマブルロジックデバイス(「PLD」)は、指定された論理機能を実行するようにプログラムされ得る、よく知られている型の集積回路である。1つの型のPLD、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)は、典型的には、プログラマブルタイルのアレイを含む。これらのプログラマブルタイルは、例えば、入出力ブロック(「IOB」)、コンフィギュラブルロジックブロック(「CLB」)、専用ランダムアクセスメモリブロック(「BRAM」)、乗算器、デジタル信号処理ブロック(「DSP」)、プロセッサ、クロックマネージャ、遅延ロックループ(「DLL」)、その他を含み得る。本明細書で使用される際に、「含む」および「含んでいる」は、制限なしに含むことを意味する。
【0187】
各々のプログラマブルタイルは、典型的には、プログラマブルインターコネクトおよびプログラマブルロジックの両方を含む。プログラマブルインターコネクトは、典型的には、プログラマブルインターコネクトポイント(「PIP」)により相互接続される、変動する長さの、大きい数のインターコネクトラインを含む。プログラマブルロジックは、例えば、ファンクションジェネレータ、レジスタ、算術ロジック、その他を含み得るプログラマブル要素を使用して、ユーザ設計の論理を実装する。
【0188】
プログラマブルインターコネクトおよびプログラマブルロジックは、典型的には、コンフィギュレーションデータのストリームを、どのようにプログラマブル要素が構成されるかを規定する内部コンフィギュレーションメモリセル内にロードすることによりプログラムされる。コンフィギュレーションデータは、メモリから(例えば、外部PROMから)読み出され、または、外部デバイスによりFPGA内に書き込まれ得る。個々のメモリセルの集合的状態が、次いで、FPGAの機能を決定する。
【0189】
別の型のPLDは、複合プログラマブルロジックデバイス、すなわちCPLDである。CPLDは、インターコネクトスイッチマトリックスにより、合わさって、および、入出力(「I/O」)リソースに接続される、2つ以上の「ファンクションブロック」を含む。CPLDの各々のファンクションブロックは、プログラマブルロジックアレイ(「PLA」)およびプログラマブルアレイロジック(「PAL」)デバイスにおいて使用されるものに類する、2レベルAND/OR構造を含む。CPLDでは、コンフィギュレーションデータは、典型的には、不揮発性メモリ内にオンチップで記憶される。いくつかのCPLDでは、コンフィギュレーションデータは、不揮発性メモリ内にオンチップで記憶され、次いで、揮発性メモリに、初期コンフィギュレーション(プログラミング)シーケンスの一部としてダウンロードされる。
【0190】
これらのプログラマブルロジックデバイス(「PLD」)のすべてに対して、デバイスの機能性は、その目的でデバイスに提供されるデータビットにより制御される。データビットは、揮発性メモリ(例えば、FPGA、および、いくつかのCPLDにおいてのように、スタティックメモリセル)内に、不揮発性メモリ(例えば、いくつかのCPLDにおいてのように、フラッシュメモリ)内に、または、任意の他の型のメモリセル内に記憶され得る。
【0191】
他のPLDは、デバイス上の様々な要素をプログラマブルに相互接続する、金属層などの処理層をあてがうことによりプログラムされる。これらのPLDは、マスクプログラマブルデバイスとして知られている。PLDは、さらには、他の手立てで、例えば、ヒューズまたはアンチヒューズ技術を使用して実装され得る。用語「PLD」および「プログラマブルロジックデバイス」は、これらの例示的なデバイスを含むが、それらの例示的なデバイスに制限されず、無論のこと、部分的にプログラマブルであるのみであるデバイスを包含する。例えば、1つの型のPLDは、ハードコードされたトランジスタロジック、および、ハードコードされたトランジスタロジックをプログラマブルに相互接続するプログラマブルスイッチファブリックの組み合わせを含む。
【0192】
上記で触れられたように、先進のFPGAは、いろいろな異なる型のプログラマブルロジックブロックをアレイ内に含むことができる。例えば、図23は、FPGAアーキテクチャ300を例解するものであり、そのFPGAアーキテクチャ300は、マルチギガビットトランシーバ(「MGT」)301、コンフィギュラブルロジックブロック(「CLB」)302、ランダムアクセスメモリブロック(「BRAM」)303、入出力ブロック(「IOB」)304、コンフィギュレーションおよびクロッキングロジック(「CONFIG/CLOCKS」)305、デジタル信号処理ブロック(「DSP」)306、特殊入出力ブロック(「I/O」)307(例えば、コンフィギュレーションポートおよびクロックポート)、ならびに、デジタルクロックマネージャ、アナログ-デジタル変換器、システム監視ロジック、その他などの、他のプログラマブルロジック308を含む、大きい数の異なるプログラマブルタイルを含む。いくつかのFPGAは、さらには、専用プロセッサブロック(「PROC」)310を含む。
【0193】
いくつかのFPGAでは、各々のプログラマブルタイルは、各々の隣り合うタイル内の対応するインターコネクト要素への、および、そのインターコネクト要素からの標準化された接続を有するプログラマブルインターコネクト要素(「INT」)311を含む。それゆえに、合わせて選び取られるプログラマブルインターコネクト要素が、例解されるFPGAに対するプログラマブルインターコネクト構造を実装する。プログラマブルインターコネクト要素311は、さらには、図23の上部に含まれる例により示されるように、同じタイルの中のプログラマブルロジック要素への、および、そのプログラマブルロジック要素からの接続を含む。
【0194】
例えば、CLB302は、単一のプログラマブルインターコネクト要素(「INT」)311にプラスして、ユーザ論理を実装するようにプログラムされ得るコンフィギュラブルロジック要素(「CLE」)312を含み得る。BRAM303は、1つまたは複数のプログラマブルインターコネクト要素に加えて、BRAMロジック要素(「BRL」)313を含み得る。典型的には、タイル内に含まれるインターコネクト要素の数は、タイルの高さに依存する。絵で表される実施形態では、BRAMタイルは、5つのCLBと同じ高さを有するが、他の数(例えば、4)が、さらには使用され得る。DSPタイル306は、適切な数のプログラマブルインターコネクト要素に加えて、DSPロジック要素(「DSPL」)314を含み得る。IOB304は、例えば、プログラマブルインターコネクト要素311の1つのインスタンスに加えて、入出力ロジック要素(「IOL」)315の2つのインスタンスを含み得る。当業者には明らかであろうが、例えばI/Oロジック要素315に接続される、実際のI/Oパッドは、典型的には、入出力ロジック要素315の区域に閉じ込められない。
【0195】
絵で表される実施形態では、(図23で示される)ダイの中心の付近の水平区域は、コンフィギュレーション、クロック、および、他の制御論理に対して使用される。この水平区域または列から延在する垂直列309が、FPGAの広さの全域にクロックおよびコンフィギュレーション信号を分配するために使用される。
【0196】
図23で例解されるアーキテクチャを利用するいくつかのFPGAは、FPGAの大きい一部を成り立たせる規則的な列状構造を崩す、追加的なロジックブロックを含む。追加的なロジックブロックは、プログラマブルブロックおよび/または専用ロジックであり得る。例えば、プロセッサブロック310が、CLBおよびBRAMの数個の列に広がる。
【0197】
図23は、例示的なFPGAアーキテクチャを単に例解することを意図されるということに留意されたい。例えば、行内のロジックブロックの数、行の相対的な幅、行の数および順序、行内に含まれるロジックブロックの型、ロジックブロックの相対的なサイズ、ならびに、図23の上部に含まれるインターコネクト/ロジック実装形態は、純粋に例示的なものである。例えば、実際のFPGAでは、CLBの、1つより多い隣り合う行が、典型的には、ユーザ論理の効率的な実装形態を手助けするために、CLBが現れるところならばどこにも含まれるが、隣り合うCLB行の数は、FPGAの総体的なサイズによって変動する。
【0198】
前述のことは、例示的な装置および/または方法を説明しているが、本明細書で説明される1つまたは複数の態様による、他の、およびさらなる例が、後に続く特許請求の範囲、および、その特許請求の範囲の均等物により決定される、本明細書の範囲から逸脱することなく考案され得る。ステップを列挙する請求項は、ステップのいかなる順序も示唆しない。商標は、それらの商標のそれぞれの所有者の所有物である。
図1
図2
図3
図4
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図5-4】
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図6-4】
図7
図8
図9
図10-1】
図10-2】
図10-3】
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23