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特許7426482サンプルポートを含む流体収集アセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】サンプルポートを含む流体収集アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/44 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
A61F5/44 Z
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2022525013
(86)(22)【出願日】2020-10-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 US2020057562
(87)【国際公開番号】W WO2021086868
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】62/926,767
(32)【優先日】2019-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブルックス クリストファー ケー
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0228642(US,A1)
【文献】特表2003-505152(JP,A)
【文献】特表2014-521960(JP,A)
【文献】特開2013-238608(JP,A)
【文献】特開平08-005630(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/44-458
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部領域及び前記第1の端部領域から長手方向に間隔が空いている第2の端部領域を含み、前記第1の端部領域の少なくとも一部を形成しているサンプであって、前記第1の端部領域又はその近くに穴を画定するサンプを含む流体不透過性バリアであって、少なくとも1つの開口部と、前記少なくとも1つの開口部と流体連通しているチャンバと、前記サンプの少なくとも一部によって画定されている流体リザーバと、前記第2の端部領域に設けられ前記流体リザーバと流体連通している流体出口であって前記穴とは異なる流体出口と、を画定している流体不透過性バリアと、
前記チャンバ内に配置された少なくとも1つのウィッキング材料と、
前記サンプの前記穴の近傍に直接取り付けられ、前記流体リザーバと流体連通しているサンプルポートであって、前記サンプルポートを通る流体流を制限する閉状態と前記サンプルポートを通る流体流を可能にする開状態との間で切り替わるように構成された弁を含み、流体収集装置に接続されるように構成されるサンプルポートと、
を備えることを特徴とする流体収集アセンブリ。
【請求項2】
前記サンプの前記少なくとも一部が、前記流体不透過性バリアの残りの部分よりも高い剛性を示す、
ことを特徴とする請求項1に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項3】
前記サンプの前記少なくとも一部を支持しており、前記サンプの前記少なくとも一部に剛性をもたらしている支持構造体をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項4】
前記サンプの1つ又は複数の領域が、少なくとも部分的に透明である、
ことを特徴とする請求項~3のいずれか1項記載の流体収集アセンブリ。
【請求項5】
前記サンプが、前記流体不透過性バリアの前記サンプ以外の部分と一体的に形成されている、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項6】
前記サンプが、前記流体不透過性バリアの前記サンプ以外の部分に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項7】
前記流体リザーバが、実質的に空であり、約cmを超える長さを示しており、
前記流体リザーバの前記長さが、前記流体不透過性バリアの長手方向軸線に平行に測定される、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項8】
前記流体リザーバが、前記チャンバの最大チャンバ幅よりも大きい最大リザーバ幅を示しており、
前記最大リザーバ幅が、前記流体不透過性バリアの長手方向軸線に垂直に測定され、
前記最大チャンバ幅が、前記最大リザーバ幅に平行に測定される、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項9】
前記サンプルポートが、前記流体不透過性バリアの前記第1の端部領域に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項10】
前記サンプルポートが、前記流体不透過性バリアの背面から延びており、
前記流体不透過性バリアの前記背面が、前記少なくとも1つの開口部の反対側にある、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項11】
前記サンプルポートが、スプリットセプタム型接続具である、
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項12】
前記サンプルポートが、ルアーロック機構の一部を形成している、
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項13】
前記サンプルポートが、前記流体不透過性バリアに超音波溶接されている、又は熱カシメされている、のうちの少なくとも一方である、
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項14】
前記サンプルポートが、チューブを含む、
ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項15】
前記サンプルポートが、前記サンプルポートが前記流体収集装置に取り付けられていないときには、前記閉状態であり、前記流体収集装置が前記サンプルポートに取り付けられているときには、前記開状態であるように構成される、
ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の流体収集アセンブリ。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の前記流体収集アセンブリと、
前記流体出口に流体連通している流体貯蔵容器と、
前記サンプルポートに接続されるように構成された、前記流体貯蔵容器とは異なる前記流体収集装置と、
を備えることを特徴とする流体収集システム。
【請求項17】
前記流体収集装置が、無針注射器を含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の流体収集システム。
【請求項18】
前記流体収集装置が、バイアルを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の流体収集システム。
【請求項19】
請求項16~18のいずれか1項に記載の前記流体収集システムを使用する方法であって、
前記流体収集装置を前記サンプルポートに取り付けることと、
個人からの体液を、前記少なくとも1つの開口部を通して、前記チャンバ内に受け入れ、前記流体リザーバに受け取ることと、
前記サンプルポートが開状態の場合に、前記流体リザーバ内に存在する前記体液の少なくとも一部を前記流体収集装置を用いて除去することと、
前記流体収集装置を前記サンプルポートから取り外すことと、
前記サンプルポートを前記開状態から前記閉状態に切り替えることと、
前記流体リザーバ内に存在する前記体液の残りの実質的に全部を、吸引力を使用して前記流体出口を通して除去することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記流体収集装置を前記サンプルポートに取り付けることが、前記サンプルポートを、前記サンプルポートの前記閉状態から前記開状態に切り替えることを含む、
ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記流体収集装置を前記サンプルポートから取り外すことと、前記サンプルポートを前記開状態から前記閉状態に切り替えることとが、同時に行われる、
ことを特徴とする請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記流体リザーバ内に存在する前記体液の少なくとも一部を前記流体収集装置を用いて除去することの前に、前記チャンバに吸引力を加えることを停止することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項19~21のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月28日に出願された米国仮特許出願第62/926,767号の優先権を主張し、その開示は、その全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
人又は動物は、可動性が制限されたり損なわれたりして、典型的な排尿プロセスが困難となったり不可能となったりする場合がある。例えば、人は、可動性を損なう障害を経験したり有したりすることがある。人は、パイロット、運転手、及び危険区域の労働者が経験するような、制約された移動条件を有することもある。加えて、採尿が、モニタリング目的又は臨床試験のために必要とされることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
フォーリーカテーテルなどの尿道カテーテルを用いて、失禁など、これらの状況の一部に対処することができる。残念なことに、尿道カテーテルは、不快で痛みを伴う可能性があり、感染症などの合併症を引き起こす可能性がある。さらに、特定の状況下では、尿道カテーテルからサンプルを採取することは、特定の状況下で困難又は不可能な場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、流体収集アセンブリが開示される。流体収集アセンブリは、第1の端部領域及び第1の端部から長手方向に間隔が空いている第2の端部領域を含む流体不透過性バリアを含む。流体不透過性バリアは、第1の端部領域の少なくとも一部を形成しているサンプを含む。流体不透過性バリアは、少なくとも1つの開口部と、少なくとも1つの開口部と流体連通しているチャンバと、サンプの少なくとも一部によって画定されている流体リザーバと、流体リザーバと流体連通している流体出口と、を画定している。流体収集アセンブリはまた、流体不透過性バリア内に配置された少なくとも1つのウィッキング材料を含む。さらに、流体収集アセンブリは、サンプに取り付けられ、流体リザーバと流体連通しているサンプルポートを含む。サンプルポートは、サンプルポートを通る流体流を制限する閉状態とサンプルポートを通る流体流を可能にする開状態との間で切り替わるように構成される。サンプルポートは、流体収集装置に接続されるように構成される。
【0005】
一実施形態では、流体収集システムが開示される。流体収集システムは、流体収集アセンブリ及び流体収集装置を含む。流体収集アセンブリは、第1の端部領域及び第1の端部から長手方向に間隔が空いている第2の端部領域を含む流体不透過性バリアを含む。流体不透過性バリアは、第1の端部領域の少なくとも一部を形成しているサンプを含む。流体不透過性バリアは、少なくとも1つの開口部と、少なくとも1つの開口部と流体連通しているチャンバと、サンプの少なくとも一部によって画定されている流体リザーバと、流体リザーバと流体連通している流体出口と、を画定している。流体収集アセンブリはまた、流体不透過性バリア内に配置された少なくとも1つのウィッキング材料を含む。さらに、流体収集アセンブリは、サンプに取り付けられ、流体リザーバと流体連通しているサンプルポートを含む。サンプルポートは、サンプルポートを通る流体流を制限する閉状態とサンプルポートを通る流体流を可能にする開状態との間で切り替わるように構成される。サンプルポートは、流体収集装置に接続されるように構成される。
【0006】
一実施形態では、流体収集システムを使用する方法が開示される。本方法は、流体収集装置をサンプルポートに取り付けることを含む。本方法はまた、個人からの体液を、少なくとも1つの開口部を通して、チャンバ内に受け入れ、流体リザーバに受け取ることを含む。本方法はさらに、流体リザーバ内に存在する体液の少なくとも一部を流体収集装置を用いて除去することを含む。加えて、本方法は、流体収集装置をサンプルポートから取り外すことを含む。さらに、本方法は、サンプルポートを開状態から閉状態に切り替えることを含む。本方法はさらに、流体リザーバ内に存在する体液の残りの実質的に全部を、吸引力を使用して流体出口を通して除去することを含む。
【0007】
開示された実施形態のうちの任意の実施形態からの特徴同士を、互いに組み合わせて使用してもよいが、これらに限定されない。加えて、本開示の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を考慮することにより、当業者に明らかになるであろう。
【0008】
図面は、本開示のいくつかの実施形態を示し、同一の参照番号は、図面に示される別々の図又は実施形態における同一又は類似の要素又は特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】一実施形態による、流体収集アセンブリの概略等角図である。
図1B】一実施形態による、流体収集アセンブリの断面図である。
図1C】別の実施形態による、別の流体収集システムの一部の等角図である。
図1D】別の実施形態による、別の流体収集システムの一部の等角図である。
図2】一実施形態による、流体収集アセンブリの等角図である。
図3A】一実施形態による、流体収集アセンブリの概略断面図である。
図3B】一実施形態による、細長い流体リザーバを有する流体収集アセンブリの概略断面図である。
図4A】別の実施形態による、流体収集アセンブリの残りの流体不透過性バリアよりも高い剛性を示すサンプを含む流体収集アセンブリの概略断面図である。
図4B】別の実施形態による、流体収集アセンブリの残りの流体不透過性バリアよりも高い剛性を示すサンプを含む流体収集アセンブリの概略断面図である。
図4C】別の実施形態による、流体収集アセンブリの残りの流体不透過性バリアよりも高い剛性を示すサンプを含む流体収集アセンブリの概略断面図である。
図5】一実施形態による、尿道開口部を受け入れるように構成された開口部を画定している流体収集アセンブリの概略断面図である。
図6】一実施形態による、流体収集アセンブリを含む流体収集システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
サンプルポートを含む流体収集アセンブリ、その流体収集アセンブリを含むシステム、及びそのシステムを使用する方法が本明細書に開示される。例示的な流体収集アセンブリは、第1の端部領域、第1の端部領域の反対側の第2の端部領域、及び第1の端部領域の少なくとも一部を形成しているサンプを含む、流体不透過性バリアを含む。流体不透過性バリアはまた、第1の端部領域と第2の端部領域との間に少なくとも1つの開口部と、サンプの少なくとも一部によって画定されている流体リザーバと、を画定している。流体収集アセンブリはまた、チャンバ内に配置された少なくとも1つのウィッキング材料と、サンプから延びているサンプルポートと、を含む。サンプルポートは、流体収集装置(例えば、注射器又はバイアル)に接続されるように構成される。サンプルポートは、流体収集アセンブリによって受け取られた体液(例えば、尿)のサンプルを採取することができるように、流体リザーバと流体連通している。
【0011】
使用時、流体不透過性バリアの開口部は、個人の尿道開口部に隣接して配置される。尿道開口部から放出された体液(例えば、尿)は、開口部を通ってウィッキング材料によって受け取られ、ウィッキング材料を通って流体リザーバへ流れる。体液は、吸引力を使用して流体リザーバから除去される。
【0012】
従来のカテーテル(フォーリーカテーテルなど)では、尿道開口部と排液バッグとの間に延びているチューブ上にサンプルポートが設けられている。流体収集装置をポートに接続することにより、これらのサンプルポートからサンプルを採取することができる。そして、流体収集装置が、チューブ内を流れる体液を引っ張るか又はチューブを捻ってから溜まった体液を収集することによって、体液のサンプルを除去する。しかしながら、本開示の実施形態のうちのいずれか(例えば、図1A図6に示される流体収集アセンブリ100、200、300a、300b、400a、400b、400c、500、及び600)による流体収集アセンブリからサンプルを採取するこのような方法は、いくつかの理由のうちの少なくとも1つにより困難及び/又は不可能となり得る。例えば、本開示の実施形態のうちのいずれかによる流体収集アセンブリは、チューブから真空力を加えることによって、体液を流体リザーバから除去する。吸引力は、流体を比較的高速でチューブを通って移動させる傾向があり、このことが、チューブ内を流れている体液の除去を困難にする。さらに、体液を溜めるためにチューブを捻ることでは、チューブ内に体液は溜まらず、これは、チューブを捻ることで、体液をチューブ内に引き込む吸引力が停止されるためである。
【0013】
本開示の任意の実施形態によるサンプルポートは、従来のサンプルポートを使用して体液のサンプルを採取することに関連する問題の少なくとも一部を改善する。例えば、本開示の実施形態のいずれかによるサンプルポートは、チューブの一部に配置されるのではなく、流体リザーバのサンプから延びている。流体リザーバ内に存在する体液は、チューブを通って流れる体液よりも低速で流れる傾向がある(例えば、より停滞している)。さらに、例えば、流体リザーバは、流体収集アセンブリの重力上の低点であるため、吸引力がない場合でも、体液は流体リザーバに向かって流れる。したがって、体液を流体リザーバから除去する吸引力を停止する(例えば、チューブを捻る)ことができ、それによって体液が流体リザーバ内に溜まる。
【0014】
図1Aは、一実施形態による、流体収集アセンブリ100の概略等角図である。図1Bは、一実施形態による、流体収集アセンブリ100の断面図である。流体収集アセンブリ100は、流体不透過性バリア102を含む。流体不透過性バリア102は、第1の端部領域104と、流体収集アセンブリ100の反対側の端部にある第2の端部領域106とを含む。流体不透過性バリア102はまた、第1の端部領域104の少なくとも一部を形成しているサンプ108も含む。サンプ108は、流体リザーバ110の少なくとも一部を画定している。流体収集アセンブリ100はまた、サンプ108から延びているサンプルポート112も含む。したがって、サンプルポート112は、流体リザーバ110と流体連通しており、流体リザーバ110内に存在する任意の体液のサンプルを採取することを可能にする。
【0015】
流体不透過性バリア102は、1個の細長い開口部など、少なくとも1つの開口部114を画定している。開口部114は、流体不透過性バリア102の第1の端部領域104と第2の端部領域106との間に位置している。開口部114は、女性の尿道開口部又は埋没陰茎に隣接して配置されるように構成される。流体不透過性バリア102はまた、開口部114と流体連通しているチャンバ116を画定しており、尿道開口部によって排出された体液は、開口部114を通ってチャンバ116内に流れ込むようになっている。前述のように、チャンバ116内に存在する体液は、通常、流体リザーバ110に向かって流れる。加えて、流体不透過性バリア102は、体液を流体リザーバ110から除去することを可能にする流体出口118を画定している。図示の実施形態では、流体出口118は、流体不透過性バリア102の第2の端部領域106に位置しているが、流体リザーバ110は、流体不透過性バリア102の第1の端部領域104に又はその近くに位置している。したがって、流体収集アセンブリ100が、流体出口118から流体リザーバ110まで延びている、流体出口118内に配置された少なくとも1つのチューブ120を含み得ることによって、流体出口118が流体リザーバ110と流体連通することが可能になる。チューブ120はまた、図6に関してより詳細に説明されるように、流体出口118から流体収集システムの別の構成要素まで延びていてもよい。
【0016】
流体不透過性バリア102は、任意の適切な材料で形成され得る。例えば、流体不透過性バリア102は、シリコーン、別の熱硬化性ポリマー、別の適切な流体不透過性材料、又はそれらの組み合わせから形成され得る。一実施形態では、図1A及び図1Bに図示されるように、流体不透過性バリア102は、単一片から形成されてもよい。一実施形態では、流体不透過性バリア102は、複数の片から形成されてもよい。
【0017】
前述のように、流体不透過性バリア102は、サンプ108を含む。サンプ108は、流体不透過性バリア102の第1の端部領域104を形成し得る。サンプ108は、流体不透過性バリア102の一部分であって、流体リザーバ110(図1Bに示される)を画定している、開口部114から流体不透過性バリア102の第1の端部領域104まで延びている、又はサンプルポート112に直接取り付けられている、のうちの少なくとも1つである部分を含む。サンプ108は、流体不透過性バリア102の残りの部分と一体的に形成されてもよいし、又は流体不透過性バリア102の残りの部分とは別に形成され、その残りの部分に取り付けられてもよい。
【0018】
サンプ108の少なくとも一部は、少なくとも部分的に透明(例えば、半透明又は透明)であってもよい。例えば、前述のように、サンプ108は、流体収集アセンブリ100の流体リザーバ110を画定している。サンプ108の少なくとも一部を少なくとも部分的に透明になるように選択することで、ユーザ(例えば、医師)は、体液が流体リザーバ110内にどれくらいの時点で存在しているかを判断することができる。したがって、サンプ108のその少なくとも部分的に透明な部分は、体液のサンプルを採取することができるタイミングをユーザが判断することを可能にする。一実施形態では、サンプ108のその少なくとも部分的に透明な部分はまた、その上に1つ又は複数の標示(図示せず)を含んでもよい。サンプ108上に形成される標示は、流体リザーバ110内に存在する体液の量を示してもよい。一例では、標示は、流体リザーバ110内に存在する体液の量を定量的に(例えば、ミリリットル、液量オンスなどで)示す。一例では、標示は、流体リザーバ内に存在する体液を定性的に示す。このような実施形態では、標示は、サンプルを採取するのに十分な量の流体が流体リザーバ110内にどれくらいの時点で存在しているかを示し得る。サンプ108の少なくとも一部を形成し得る透明な材料の例としては、ガラス、1つ又は複数の透明ポリマー(例えば、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンなど)、又はそれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態では、サンプ108の少なくとも一部は、患者の恥ずかしさを最小限にするために、少なくとも部分的に不透明であってもよい。
【0019】
前述のように、サンプルポート112は、サンプ108に取り付けられている。例えば、サンプ108は、流体リザーバ110に隣接した穴122を画定していてもよい。サンプルポート112は、穴122の周りで、サンプ108の一部に取り付けられている。これにより、サンプルポート112が、穴122を介して流体リザーバ110と流体連通することが可能になる。通常、穴122は、流体不透過性バリア102の第1の端部領域104に又はその近くに位置しており、これは、流体収集アセンブリ100の使用中、第1の端部領域104が、通常、流体収集アセンブリ100の重力上の低点に又はその近くにあるためである。したがって、吸引力がない場合でも、チャンバ116に入った体液は、流体リザーバ110及び穴122に向かって引き寄せられる。
【0020】
一実施形態では、図示のように、穴122は、第1の端部領域104の近くに配置されている(しかし、第1の端部領域104にではない)。代わりに、穴122は、流体不透過性バリア102の背面123に配置されてもよい。流体不透過性バリア102の背面123とは、流体不透過性バリア102によって画定されている開口部114の反対側又は概ね反対側にある流体不透過性バリア102の表面である。流体不透過性バリア102の背面123に穴122を形成することで、穴122が流体不透過性バリア102の別の表面に形成された場合よりも、より効果的にサンプルを採取することが容易になり得る。例えば、動作中、流体不透過性バリア102の開口部114は、個人の尿道開口部に隣接して配置される。したがって、流体不透過性バリア102の任意の前面121(すなわち、開口部114と同じ方向を向いている流体不透過性バリア102の任意の表面)は、同様に、個人の尿道開口部、尿道口、又は会陰部に隣接して配置され、それによってサンプルを採取する目的で前面121にアクセスすることは、困難になる。さらに、流体不透過性バリア102の任意の側面125(すなわち、前面121と背面123との間にある流体不透過性バリア102の任意の表面)は、個人の大腿部に隣接して又は近接して配置される可能性が高く、流体収集装置でこれらの表面にアクセスすることは、困難になる。加えて、流体不透過性バリア102の第1の端部領域104は、流体収集アセンブリ100を使用している個人が横になっている場合、ベッドに隣接又は近接して位置する可能性があり、それによって流体収集装置で第1の端部領域104にアクセスすることは困難になる。一方、流体不透過性バリア102の背面123は、特に流体収集アセンブリ100を使用している個人が足をわずかに開けば、流体収集装置で容易にアクセスすることができる。しかしながら、穴122は、サンプ108の任意の適切な表面に配置されることができ、例えば、これらに限定されないが、第1の端部領域104に、サンプ108の前面121に、又はサンプ108の側面125に配置されてよいことに留意されたい。
【0021】
サンプルポート112は、穴122の周りにあるサンプ108の部分に取り付けられるように構成された取付部124を含む。取付部124は、任意の適切な技術を使用してサンプ108に取り付けることができる。一実施形態では、取付部124は、取付部124とサンプ108との間に分子結合を形成する超音波溶接又は他の強力な付着力を使用してサンプ108に取り付けられる。ただし、いくつかの実施形態では、取付部124及びサンプ108が両方とも熱可塑性であり、取付部124とサンプ108が両方とも互換性がある場合(これは常にそうであるとは限らない)、取付部124は、超音波溶接を使用してのみサンプ108に取り付けられ得る。一実施形態では、取付部124は、熱カシメによってサンプ108に取り付けられるように構成される。このような実施形態では、取付部124は、熱カシメによって流体不透過性バリア102に取り付けられる。このような実施形態では、取付部124又は取付部124に取り付けられるように構成されたサンプ108の一部のうちの一方は、1つ又は複数の突起を含んでいるが、取付部124又は取付部124に取り付けられるように構成されたサンプ108の一部のうちの他方は、その他方を通って延びる通路を画定しており、これらの通路は、1つ又は複数の突起のうちの1つをそれぞれ受け入れるように構成される。突起を通路の中を通るように配置した後、圧力及び熱を突起に加え、それにより、突起を略きのこ状の形状を示す「杭」に変形させる。次に、それらの杭を、その形状を維持するように冷却する。熱カシメを使用して取付部124をサンプ108に取り付けることの1つの利点は、取付部124及びサンプ108を形成する材料同士が(超音波溶接とは異なり)互換的である必要がなく、取付部124又はサンプ108の一方のみが、熱可塑性材料であればよい。したがって、取付部124とサンプ108とが異なる材料を含む場合、熱カシメを使用して取付部124をサンプ108に取り付けることができるが、取付部124及びサンプ108が類似した材料を含む場合も、熱カシメを使用することができる。一実施形態では、取付部124は、接着剤などの他の適切な技術を使用してサンプ108に取り付けられてもよい。
【0022】
一実施形態では、取付部124は、体液が穴122を通ってサンプルポート112内に/サンプルポート112を通って流れることを可能にするポート開口部126を画定している。例えば、取付部124は、略環状の形状か、又はサンプ108に流体密に取り付けられる表面を提供しながらポート開口部126もまた画定する他の同様の形状を示してよい。
【0023】
サンプルポート112は、弁128を含む。本明細書で使用されるとき、弁128は、弁128を通る流体流を制限する閉状態と弁128を通る流体流を可能にする開状態との間で切り替わるように構成された任意の適切な機構を含む。一実施形態では、弁128は、間隙130(例えば、スリット、ピンホールなど)を画定している変形可能な可撓性材料を含むスプリットセプタム型接続具であり得る。弁128は、弁128が弛緩状態(すなわち、閉状態)にあるときに、流体が弁128を通って流れることができないように(例えば、間隙130は疎水性材料によって画定される)、間隙130が十分に小さく構成され得る。しかしながら、例えば、流体収集装置で弁128を押すことで、弁128の可撓性材料が変形し、流体が間隙130を通って流れることができるように間隙130のサイズが大きくなる。弁128に加えられた圧力を取り除くことで、間隙130のサイズが減少し、間隙130は、再び、流体が間隙130を通って流れることができないほど十分に小さいサイズを示す。一実施形態では、弁128は、その開口部(例えば、ポート開口部126)を横切って延びているプラスチック層(例えば、プラスチック膜)を含む。プラスチック層は、最初は間隙を画定していなくてもよい。しかしながら、注射器が、プラスチック層を簡単に貫通して間隙を形成することができる。ただし、間隙は、注射器を取り外した後、流体が間隙を通って流れることができないほど(例えば、プラスチック層は疎水性材料で形成される)十分に小さいサイズを示すことができる。一実施形態では、弁128は、アクチュエータの作動に応答してその開状態と閉状態との間で切り替わる機械弁を含んでもよい。例えば、弁128としては、バタフライ弁、ボール弁、又は他の任意の適切な機械弁を挙げることができる
【0024】
一実施形態では、弁128は、取付部124から間隔が空いている。このような実施形態では、サンプルポート112は、取付部124から弁128まで延びている少なくとも1つの壁132を含み得る。壁132は、ポート開口部126から弁128まで延びている通路134を画定し得る。壁132は、サンプルポート112への流体収集装置の取り付けを容易にし得る。一例では、壁132は、壁132に形成された1つ又は複数のねじ136を含んでもよい。ねじ136は、サンプルを採取している間、流体収集装置をサンプルポート112に固定することができる。ねじ136はまた、捻ることによって(例えば、サンプ108に圧力を加えることなく)接続装置をサンプルポート112に接続することを可能にすることができ、これにより、サンプ108の収縮を防止し得る。一例では、壁132は、ルアーロック機構を使用してサンプルポート112に流体収集装置を取り付けることを可能にする。
【0025】
流体収集アセンブリ100は、チャンバ116内に配置された少なくとも1つのウィッキング材料138を含む。図示の実施形態では、図1Bを参照すると、ウィッキング材料138は、流体透過性支持体140及び流体透過性膜142を含む。流体リザーバ110と、流体透過性支持体140と、流体透過性膜142とは、開口部114を通って流れる任意の体液が、流体透過性膜142を通って、流体透過性支持体140を通って、流体リザーバ110内に流れるように、配置することができる。そして、体液は、流体リザーバ110からチューブ120に流れ、それによって、チャンバ116から体液を取り除くことができる。
【0026】
流体透過性支持体140は、流体透過性支持体140が透過性膜142を特定の形状に維持するように、透過性膜142に対して配置することができる。一実施形態では、流体透過性支持体140は、個人の尿道開口部に接触して又はその近くに透過性膜142を維持するように構成することができる。例えば、流体透過性支持体140は、透過性膜142と接触した湾曲した形状を有する部分を含むことができ、その結果、透過性膜142もまた湾曲するので、尿道開口部及び/又は尿道開口部の近くの身体の領域と係合するための快適で安全なインターフェースが作成される。
【0027】
一実施形態では、流体透過性支持体140は、剛性プラスチックで作製することができる。一実施形態では、流体透過性支持体140は、任意の適切な形状を有し、任意の適切な材料で形成することができる。例えば、流体透過性支持体140は、可撓性とすることができる。加えて、流体透過性支持体140は、アルミニウム、プラスチックとアルミニウムとの複合体、何かの他の金属及び/又は複合体から形成することができる。一実施形態では、流体透過性支持体140は、例えば、植物繊維(例えば、3M(登録商標)製のGreener Clean)などの天然材料で形成することができる。天然材料は、流体がその天然材料を通って流れることを可能にする開口部を含むことができる。一実施形態では、流体透過性支持体140は、円筒形とすることができ、管腔を画定することができる。一実施形態では、流体透過性支持体140は、チューブ状ワックス紙などの有孔コート紙で形成することができる。一実施形態では、流体透過性支持体140は、不織布透過性ナイロン及び/又はポリエステルウェビングなどの短繊維(spun)プラスチックから形成されてもよい。
【0028】
流体透過性膜142は、体液に対して透過性であり、ウィッキング特性を有する材料で形成することができる。流体透過性膜142は、体液が流体透過性膜142によって迅速に吸収され、及び/又は流体透過性膜142を通って運ばれ得るように、高い吸収速度及び高い透過速度を有することができる。一実施形態では、流体透過性膜142は、リブ編み布であり得る。一実施形態では、流体透過性膜142は、ガーゼ、フェルト、テリークロス、厚いティッシュペーパー、及び/又はペーパータオルの吸湿発散特性を含む、及び/又は有することができる。一実施形態では、流体透過性膜142は、流体透過性膜142が使用者の皮膚を刺激しないように、柔軟であり、かつ/又は最小限の擦傷性とすることができる。流体透過膜142は、個人の皮膚のムレが軽減され、感染が防止されるように、尿道開口部及び/又は個人の皮膚から体液を吸い上げるように構成することができる。さらに、流体透過性膜142の吸上特性は、体液が漏れたり、アセンブリを越えて、例えば、ベッド上に流れたりするのを予防するのに役立つことができる。一実施形態では、流体透過性膜142は、熱可塑性水性バインダーシステムでコーティングされた細繊度のポリエステル繊維で形成することができる。
【0029】
一実施形態では、流体透過性支持体140又は流体透過性膜142の少なくとも一方は、ウィッキング材料138が単一の材料のみを含むように、流体収集アセンブリ100から省略されてもよい。一実施形態では、ウィッキング材料138は、流体透過性支持体140、流体透過性膜142、及び少なくとも1つの追加の材料などの3つ以上の材料を含んでもよい。とにかく、ウィッキング材料138の1つ又は複数の構成要素は、流体をそれを通して吸い上げる又は通過させるように設計された透過性材料を含み得る。本明細書で言及される透過特性は、ウィッキング、毛管作用、拡散、又は他の同様の特性又はプロセスであり得、本明細書では「透過性」及び/又は「ウィッキング」と呼ぶ。このような「ウィッキング」は、体液(例えば、尿)の1つ又は複数の成分の、ウィッキング材料138の1つ又は複数の構成要素への吸収を含まない可能性がある。別の言い方をすれば、ウィッキング材料138が体液に曝された後、体液の1つ又は複数の成分の、ウィッキング材料138の1つ又は複数の構成要素への吸収が実質的に生じない可能性がある。吸収しないことが所望されるが、「実質的に吸収しない」という用語は、体液の1つ又は複数の成分の、ウィッキング材料138への名目上の吸収量(例えば、吸収性)を許し得るものであり、例えば、ウィッキング材料138の乾燥重量の約10重量%未満、約7重量%未満、約5重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、又はウィッキング材料138の乾燥重量の約0.5%重量未満などの吸収量を許し得る。一実施形態では、流体収集アセンブリ100は、ウィッキング材料138の代わりに、又はそれに加えて、1つ又は複数の吸収剤又は吸着材を含んでもよい。
【0030】
流体収集アセンブリの追加の例が、2017年6月1日に出願された米国特許第10,226,376号に開示されており、その開示は、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0031】
図6に関してより詳細に説明されるように、流体収集アセンブリ100は、流体貯蔵容器及び真空源と流体連通していてもよい。例えば、流体出口118は、少なくとも1つのチューブ120に結合されてもよく、チューブ120が、流体収集アセンブリ100を流体貯蔵容器及び真空源に流体結合してもよい。チューブ120はまた、チューブ120が流体リザーバ110内に又はその近くに配置されるように、ウィッキング材料138の後ろに延びていてもよい。
【0032】
流体収集アセンブリ100は、少なくとも1つの流体収集装置を含む流体収集システムの一部を形成してもよい。例えば、図1C及び図1Dは、別々の実施形態による、別々の流体収集システムの一部の等角図である。図1C及び図1Dに図示された流体収集システムは、流体収集アセンブリ100及び異なる流体収集装置を含む。図1C及び図1Dは、図1A及び図1Bに図示された流体収集アセンブリ100を含む流体収集システムを図示しているが、図示された流体収集システムは、本明細書に開示される流体収集アセンブリのうちのいずれかを含み得ることに留意されたい。
【0033】
図1Cを参照すると、流体収集システム146aの流体収集装置144aは、サンプルポート112に接続するように構成された無針注射器を含む。例えば、流体収集装置144aは、サンプルポート112と接続するように構成された収集装置ポート148aを含む。例えば、収集装置ポート148aは、サンプルポート112と流体密に接続することができる。収集装置ポート148aはまた、不注意によりサンプルポート112から収集装置ポート148aが接続解除されることを防ぐために、サンプルポート112に固定されるように構成され得る。例えば、収集装置ポート148aは、サンプルポート112のねじ136と嵌合するように構成された1つ又は複数のねじ(図示せず、隠れている)を含み得る。一実施形態では、サンプルポート112及び収集装置ポート148aは、ルアーロック接続を形成してもよい。一実施形態では、収集装置ポート148aは、収集装置ポート148aがサンプルポート112に接続されると、サンプルポート112の弁128をその閉状態からその開状態に切り替えるように構成されてもよい。
【0034】
流体収集装置144aはまた、収集装置ポート148aと流体連通している流体リザーバ150aを含んでもよい。例えば、流体リザーバ150aが、収集装置ポート148aによって受け取られた任意の体液を受け入れてもよい。流体収集装置144aはまた、流体リザーバ150aに接続されたプランジャ152を含んでもよい。プランジャ152は、収集装置ポート148aを通して流体リザーバ150a内に体液を選択的に引き込むように、及び/又は流体収集装置144aのユーザによるプランジャ152の操作に応答して流体リザーバ150aから収集装置ポート148aを通して体液を押し出すように構成されてもよい。
【0035】
図1Dを参照すると、流体収集システム146bの流体収集装置144bは、バイアル154を含む。バイアル154をサンプルポート112に接続することで任意の体液が流体収集アセンブリ100の流体リザーバ110からバイアル154内に引き込まれるように、バイアル154は、最初は真空下にあってもよい。図示されていない一実施形態では、バイアル154は、サンプルポート112に直接接続されるように構成される。一実施形態では、図示のように、バイアル154は、中間デバイス156を使用してサンプルポート112に間接的に接続されるように構成される。中間デバイス156は、収集装置ポート148aと同じ又は類似の収集装置ポート148bを含み得る。中間デバイス156はまた、バイアル154の少なくとも一部を受け入れるように構成されたレセプタクル158を画定し得る。
【0036】
本明細書に開示される流体収集システムは、図1C及び図1Dに図示される流体収集装置以外の流体収集装置と共に使用されてもよいことに留意されたい。例えば、本明細書に開示される流体収集システムは、針付き注射器又は他の任意の適切な流体収集装置を含んでもよい。
【0037】
図1A図1Dを参照すると、使用時に、流体収集アセンブリ100は、開口部114が個人の尿道開口部に隣接するようにして配置される。次いで、流体収集アセンブリ100は、個人の尿道開口部から開口部を通して、チャンバ116内に(例えば、少なくとも1つのウィッキング材料138内に)、及び流体リザーバ110に、体液を受け取ることができる。次いで、体液は、吸引力を使用して、チューブ120を通して流体リザーバ110から除去されることができる。体液のサンプルは、流体収集装置(例えば、流体収集装置144a又は流体収集装置144b)を接続し、流体リザーバ110から体液を流体収集装置内に抽出することによって採取することができる。一実施形態では、吸引力がチューブ120から流体リザーバ110に加えられている間、体液のサンプルが流体リザーバ110から抽出され得る。しかしながら、チューブ120から流体リザーバ110に加えられる吸引力が、採取される体液の量を制限することもある。したがって、一実施形態では、少なくとも、サンプルが流体リザーバ110から抽出される間、吸引力はオフにされる。チューブ120を捻ったり、真空源をオフにしたりすることなどにより、吸引力をオフにすることができる。吸引力をオフにすると、体液が流体リザーバ内に溜まることが可能になり、サンプルを採取し終わるまで体液の除去を防止することができる。
【0038】
図2は、一実施形態による、流体収集アセンブリ200の等角図である。本明細書に別段の開示がある場合を除いて、流体収集アセンブリ200は、本明細書に開示されている流体収集アセンブリのいずれかと同じであるか又は実質的に類似している。例えば、流体収集アセンブリ200は、第1の端部領域204と第2の端部領域206との間に延びている流体不透過性バリア202と、流体不透過性バリア202によって画定されているチャンバ内に配置された少なくとも1つのウィッキング材料238と、サンプルポート212と、を含み得る。
【0039】
サンプルポート212は、取付部224を含む。前述のように、取付部224は、サンプ208の任意の部分に取り付けられることができる。図示の実施形態では、取付部224は、流体不透過性バリア202の第1の端部領域204に取り付けられているが、取付部224は、サンプ208の別の部分(例えば、前面221、背面223、又は側面225)に取り付けられてもよいことに留意されたい。サンプルポート212はまた、弁228、及び、任意選択で、少なくとも1つの剛性壁232を含む。
【0040】
前述のように、流体収集アセンブリ200が個人の尿道開口部に隣接して配置されている場合、サンプ208のある特定の領域に流体収集装置でアクセスするのが難しい場合がある。例えば、個人が横になっているとき又は座っているときには、第1の端部領域204にアクセスするのが難しい場合があり、これは、流体不透過性バリア202の前面221が尿道開口部に隣接又は近接しているためである。流体不透過性バリア202の側面225は、個人の大腿部に隣接している場合がある。個人の脚が閉じている場合には、背面223にアクセスするのが難しい場合がある。流体収集アセンブリ200を尿道開口部に隣接して維持し、体液の漏れを防止するために、個人の脚を閉じたままにする(それによって背面223へのアクセスを防止する)必要があり得ることに留意されたい。これらの問題を解決するために、図示の実施形態では、サンプルポート212が、取付部224から弁228(例えば、壁232)まで延びているチューブ260を含む。チューブ260は、弁228が流体リザーバ(図示せず、隠れている)から体液を除去することができるように、取付部224が弁228と流体連通されることを可能にする通路(図示せず、隠れている)を画定している。一般に、チューブ260は可撓性であり、それによって弁228を容易にアクセス可能な場所に移動させることができる。
【0041】
チューブ260は、任意の適切な長さを示し得る。例えば、チューブ260は、約2.5cm超、約5cm超、約7.5cm超、約10cm超、約12.5cm超、約15cm超、約20cm超、約25cm超、約30cm超、約40cm超、約50cm超、約60cm超、約70cm超、約80cm超、約90超cm、約1m超、約1.5m超、約2m超の長さ、又は約2.5cm~約7.5cm、約5cm~約10cm、約7.5cm~約12.5cm、約10cm~約15cm、約12.5cm~約20cm、約15cm~約25cm、約20cm~約30cm、約25cm~約40cm、約30cm~約50cm、約40cm~約60cm、約50cm~約70cm、約60cm~約80cm、約70cm~約90cm、約80cm~約1m、約90cm~約1.5m、若しくは約1m~約2mの範囲の長さを示し得る。チューブ260の長さは、いくつかの要因に基づいて選択され得る。一例では、チューブ260の長さは、個人のサイズに基づいて選択することができ、より大柄な個人(例えば、より肥満の、背の高い、又はその他の点でより大柄な個人)は、個人がより小柄な場合と比較して、チューブ260が長い長さを示す必要がある場合がある。一例では、チューブ260の長さは、サンプ208のどの領域にサンプルポート212が取り付けられているかに基づいて選択されてもよい。一例では、第1の端部領域204は、背面223と比較して、容易にアクセス可能な位置からの間隔がより大きく空いている場合があるため、チューブ260は、サンプルポート212が第1の端部領域204に取り付けられるときには、サンプルポート212が背面223に取り付けられるときと比較して、より長い長さを示す必要があり得る。一例では、チューブ260の長さを増加させることで、チューブ260がその内部に貯蔵することができる体液の量が増加するので、チューブ260の長さは、流体リザーバのサイズに基づいて選択されてもよい。したがって、チューブ260は、チューブ260が大きな流体リザーバと共に使用されるときよりも、小さな流体リザーバと共に使用されるときに、より長い長さを示し得る。
【0042】
本明細書に開示される流体収集アセンブリの流体リザーバは、チューブからの吸引力を使用して体液が除去されるまで、その内部に体液を保持するように構成される。通常、チューブからの吸引力により、体液は流体リザーバから迅速に除去される。しかしながら、チューブを捻るか又はその他の方法で吸引力を停止すると、体液が流体リザーバに溜まることがある。したがって、いくつかの実施形態では、流体リザーバを過剰に充填すると体液がチャンバから漏れる可能性があるため、流体リザーバの過剰充填を防ぐために、本明細書に開示される流体リザーバは、同様の従来の流体収集アセンブリよりも大きい容積を示す必要がある場合もある。例えば、本明細書に開示される流体収集アセンブリの流体リザーバは、15ミリリットル(「mL」)超、約30mL超、約50mL超、約75mL超、約100mL超、約150mL超、約200mL超、約250mL超、約300mL超、約400mL超、約500mL超、約600mL超、約700mL超、約800mL超である容積、又は約15mL~約50mL、約30mL~約75mL、約50mL~約100mL、約75mL~約150mL、約100mL~約200mL、約150mL~約250mL、約200mL~約300mL、約250mL~約400mL、約300mL~約500mL、約400mL~約600mL、約500mL~約700mL、若しくは約600mL~約800mLの範囲である容積を示し得る。
【0043】
流体リザーバの容積は、いくつかの要因に依存し得る。一例では、流体リザーバの容積は、流体収集アセンブリを使用する個人が排尿を制御できるかどうかに依存してもよい。例えば、排尿を制御できない個人は、排尿を制御できる個人よりも頻繁に排尿する可能性がある。したがって、排尿を制御できる個人のための流体リザーバの容積と比較して、排尿を制御できない個人のための流体リザーバの容積は小さくてもよい(例えば、400mL未満、300mL未満、又は200mL未満)。排尿を制御できる個人は、個人が頻繁に排尿するように指示された場合に、容積が小さい流体リザーバを備えた流体収集アセンブリを使用することもできることに留意されたい。一例では、吸引力を停止しないことで流体リザーバが比較的小さな容積を示すことが可能になるため、流体リザーバの容積は、サンプルを採取するために吸引力を停止することが見込まれるかどうかに依存してもよい。一例では、流体リザーバの容積は、個人の膀胱の予想サイズに基づいて選択されてもよい。例えば、子ども又はより小柄な個人は、より大柄な個人と比較して、比較的小さな流体リザーバを有する流体収集アセンブリを使用してもよい。一例では、前述のように、流体リザーバのサイズは、サンプルポートがチューブを含むか、及びチューブの相対的な長さに依存してもよい。
【0044】
流体収集アセンブリは、流体リザーバが本明細書に開示された容積を示すことを可能にする様々に異なる構造を示し得る。例えば、図3Aは、一実施形態による、流体収集アセンブリ300aの概略断面図である。本明細書に別段の開示がある場合を除いて、流体収集アセンブリ300aは、本明細書に開示されている流体収集アセンブリのいずれかと同じであるか又は実質的に類似している。例えば、流体収集アセンブリ300aは、チャンバ316aを画定している流体不透過性バリア302aを含む。明確にするために、チャンバ316aは空として示されている。しかしながら、少なくとも1つのウィッキング材料など、1つ又は複数の要素をチャンバ316a内に配置することができることに留意されたい。
【0045】
流体不透過性バリア302aは、流体リザーバ310aを画定しているサンプ308aを含む。サンプ308aは、流体リザーバ310aの容積を増加させるバルジ362を画定している。例えば、バルジ362により、画定された流体リザーバ310aは、流体不透過性バリア302aの長手方向軸線364aに垂直に測定される最大リザーバ幅Wを示すことができる。最大リザーバ幅Wは、流体不透過性バリア302aによって画定された穴322内、又はサンプルポート312によって画定された通路334内には及ばないことに留意されたい。最大リザーバ幅Wは、チャンバ316aの最大チャンバ幅Wよりも大きく、最大チャンバ幅Wは、流体リザーバ310aから間隔を空けた位置で測定される。最大チャンバ幅Wよりも大きな幅である最大リザーバ幅Wは、流体不透過性バリア302aがバルジ362を含まない場合と比べて、流体リザーバ310aの容積を増加させる。
【0046】
一実施形態では、最大リザーバ幅Wは、最大チャンバ幅Wよりも少なくとも約1.25倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約1.75倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、又は少なくとも約5倍大きくすることができる。一実施形態では、最大リザーバ幅Wは、約3cm~約4cm、約3.5cm~約4.5cm、約4cm~約5cm、約4.5cm~約6cm、約5cm~約7cm、約6cm~約8cm、約7cm~約9cm、約8cm~約10cm、約9cm~約11cm、又は10cm超であり得、最大チャンバ幅Wは、約1cm~約3cm、約2cm~約4cm、又は約3cm~約5cmであり得る。最大リザーバ幅W、及び最大リザーバ幅Wと最大チャンバ幅Wとの比は、流体リザーバ310aの所望の容積に基づいて選択されてもよい。
【0047】
流体リザーバの幅を大きくする代わりに、一実施形態では、流体リザーバは、細長い長さを示してもよい。例えば、図3Bは、一実施形態による、細長い流体リザーバ310bを有する流体収集アセンブリ300bの概略断面図である。本明細書に別段の開示がある場合を除いて、流体収集アセンブリ300bは、本明細書に開示されている流体収集アセンブリのいずれかと同じであるか又は実質的に類似している。例えば、流体収集アセンブリ300bは、流体不透過性バリア302b及び少なくとも1つのウィッキング材料338bを含み得る。流体不透過性バリア302bは、流体リザーバ310bを画定しているサンプ308bを含み得る。
【0048】
流体リザーバ310b(例えば、実質的に空である流体リザーバ310b)は、最大長Lを示し得る。最大長Lは、少なくとも1つのウィッキング材料338bから流体不透過性バリア302bの第1の端部領域304まで測定され得る。例えば、流体リザーバ310bの最大長Lは、流体不透過性バリア302bの長手方向軸線364bに平行に測定され得る。流体リザーバ310bの最大長Lを増加させることで、流体リザーバ310bの容積が増加し、それによって流体リザーバ310bに貯蔵され得る体液の量が増加する。
【0049】
流体リザーバ310bの最大長Lは、従来の流体収集アセンブリの流体リザーバの長さよりも長くすることができる。一実施形態では、最大長Lは、約3cm超、約4cm超、約5cm超、約6cm超、約7cm超、約8cm超、約9cm超、約10cm超、約12.5cm超、約15cm超であるか、又は約3cm~約5cm、約4cm~約6cm、約5cm~約7cm、約6cm~約8cm、約7cm~約9cm、約8cm~約10cm、約9cm~約12.5cm、若しくは約10cm~約15cmの範囲であり得る。流体リザーバ310bの最大長Lは、流体リザーバ310bの所望の容積に基づいて選択されてもよい。
【0050】
前述のように、本明細書に開示される流体不透過性バリアは、シリコーン又は別の容易に変形可能な材料から少なくとも部分的に形成され得る。このような流体不透過性バリアにより、本明細書に開示される流体収集アセンブリは個人にフィットすることが可能になる。例えば、尿道開口部の周りの領域の曲率及びトポグラフィは、個人によって異なり得る。容易に変形可能な流体不透過性バリアにより、流体収集アセンブリは、各個人の曲率及びトポグラフィに容易に一致することが可能になる。ただし、流体収集装置がサンプルポートに接続されている場合、流体不透過性バリアの容易に変形可能な材料が不注意により変形することがある。体液が流体リザーバ内に存在する場合、流体不透過性バリアを不注意に変形させると、流体リザーバの容積が減少し、体液がチャンバから漏れる可能性がある。
【0051】
一実施形態では、体液が流体リザーバ内に存在しないうちに(例えば、吸引力を停止する前に)、流体収集装置をサンプルポートに接続することによって、流体収集装置をサンプルポートに接続することによって引き起こされる漏れを軽減してもよい。一実施形態では、流体収集装置をサンプルポートに押し付けるのに必要な力は、適切に実行された場合には、流体不透過性バリアをわずかな量だけ変形させることがあるため、ねじを使用して流体収集装置をサンプルポートに接続することによって、不注意による変形を軽減することができる。一実施形態では、サンプルポートの取付部は、流体収集装置をサンプルポートに接続することによって引き起こされる力を流体不透過性バリアのより広い領域にわたって散らすことによって変形を軽減する大きな直径(例えば、サンプルポートの壁から径方向外向きに延びてよい)を示してもよい。
【0052】
一実施形態では、流体不透過性バリアの不注意による変形は、流体不透過性バリアの残りの部分に対するサンプの剛性を高めることによって軽減されてもよい。例えば、図4A図4Cは、別々の実施形態による、流体収集アセンブリの流体不透過性バリアの残りの部分よりも高い剛性(すなわち、変形に対してより良好に抵抗する)を示すサンプを含む流体収集アセンブリの概略断面図である。本明細書に別段の開示がある場合を除いて、図4A図4Cに図示した流体収集アセンブリは、本明細書に開示されている流体収集アセンブリのいずれかと同じであるか又は実質的に類似している。
【0053】
図4Aを参照すると、サンプ408a自体(すなわち、支持構造体なし)が、流体収集アセンブリ400aの流体不透過性バリア402aの残りの部分よりも高い剛性を示す。例えば、サンプ408aは、流体不透過性バリア402aの残りの部分と性質が異なっていてもよい。一実施形態では、図示のように、サンプ408aは、流体不透過性バリア402aの残りの部分とは異なる、それらよりも高い弾性(すなわち、ヤング率)を示す材料から形成されてもよい。サンプ408aの弾性の増加により、流体収集装置がサンプルポート412aに取り付けられるときに、サンプ408aが変形に対してより良好に抵抗することが可能になり得る。サンプ408aを形成することができ、流体不透過性バリア402aの残りの部分よりも高い弾性を示すことができる材料の例としては、エポキシ、ポリアセタール、ポリエステル、金属、又は他の任意の適切な材料が挙げられる。サンプ408aは、流体不透過性バリア402aの残りの部分とは異なる材料から形成されるので、サンプ408aは、接着剤、超音波溶接、熱カシメなどを用いる任意の適切な技術を使用して、流体不透過性バリア402aの残りの部分に取り付けられ得る。一実施形態では、サンプ408aは、流体不透過性バリア402aの残りの部分よりも大きな厚さを示してもよい。サンプ408aの厚さの増加により、サンプ408aの剛性が高まり、サンプ408aが変形に対してより良好に抵抗することが可能になり得る。
【0054】
図4Bを参照すると、流体収集アセンブリ400bは、サンプ408bの剛性を高めるように構成された支持構造体470bを含み得る。支持構造体470bは、支持構造体470bがサンプ408bの内面472に隣接して配置されることを可能にするサイズを示し得る。換言すれば、支持構造体470bは、少なくとも流体リザーバ410内に配置されるように構成されることができ、かつ/又は支持構造体470bの少なくとも一部は、サンプ408bの内面472の形状に対応する形状を示す。一実施形態では、支持構造体470bは、サンプ408bの内面472の全体に隣接するか、又はサンプ408bの内面472の一部のみに隣接してもよい(例えば、内面472の、サンプルポート412bに近接する部分に隣接する)。一実施形態では、支持構造体470bは、サンプ408bの内面472の少なくとも一部に隣接することに加えて、流体不透過性バリア402bの、サンプ408bの一部を形成していない部分に隣接してもよい。
【0055】
支持構造体470bは、サンプ408bを支持するように構成され、それによってサンプ408bの剛性を高める。一実施形態では、支持構造体470bは、サンプ408bよりも高い弾性(すなわち、ヤング率)を示す材料から形成される。例えば、支持構造体470bは、エポキシ、ポリアセタール、ポリエステル、金属、又は他の任意の適切な材料を含み得る。一実施形態では、支持構造体470bは、サンプ408b以下の弾性を示す材料から形成されるが、これは、このような支持構造体であってもサンプ408の剛性を高めるためである。一実施形態では、支持構造体470bは、中実プレート(例えば、湾曲プレート又は成形プレート)である。一実施形態では、支持構造体470bはメッシュであるが、これは、メッシュが、中実プレートよりも軽量であり得、それにより支持構造体470bの剛性を著しく低下させることなく、流体収集アセンブリ400bが使用し易くなるからである。
【0056】
支持構造体470bを流体リザーバ410b内に配置することで、支持構造体470bが流体収集アセンブリ400bを使用中の個人と接触するのを防止することができ、それにより、流体収集アセンブリ400bがより快適に使用できるものになる。ただし、流体リザーバ410b内の支持構造体470bの存在は、流体リザーバ410bの容積を減少させるか、少なくとも1つのウィッキング材料438を圧縮するか、又は少なくとも1つのウィッキング材料438が非円筒形を示すことを必要とするか、のうちの少なくとも1つになり得る。したがって、図4Cを参照すると、サンプ408cの外面474の少なくとも一部上に支持構造体470cを含む流体収集アセンブリ400cを形成することが、有益であり得る。支持構造体470cは、支持構造体470cが外面474の少なくとも一部に対応する形状を示すことを除いて、図4Bの支持構造体470bと同じであり得る。さらに、支持構造体470cは、使用時に支持構造体470cが個人に対してより快適に接触するコーティング(例えば、シリコーンコーティング)を含んでもよい。
【0057】
上記に開示された実施形態は、女性の尿道開口部又は埋没陰茎から体液を受け取るように構成された流体収集アセンブリのためのものである。しかしながら、本明細書に開示される原理及び概念は、尿道開口部(例えば、男性尿道開口部)を受け入れる開口部を有するように構成された流体収集アセンブリに使用されてもよく、その結果、尿道開口部がチャンバ内に配置される。例えば、図5は、一実施形態による、尿道開口部を受け入れるように構成された開口部514を画定している流体収集アセンブリ500の概略断面図である。本明細書に別段の開示がある場合を除いて、流体収集アセンブリ500は、本明細書に開示されている流体収集アセンブリのいずれかと同じであるか又は実質的に類似していてよい。例えば、流体収集アセンブリ500は、チャンバ516を画定しており、第1の端部領域504と、第2の端部領域506と、第1の端部領域504を形成しているサンプ508と、を含む流体不透過性バリア502を含んでもよい。流体収集アセンブリ500はまた、流体出口518、流体リザーバ510、及び第2の端部領域506にある開口部514を含む。流体収集アセンブリ500はまた、チャンバ516内に配置された少なくとも1つのウィッキング材料538(例えば、流体透過性支持体540及び流体透過性膜542)を含み得る。流体収集アセンブリ500はまた、サンプルポート512を含み得る。
【0058】
前述のように、開口部514は、尿道開口部を受け入れるように構成される。したがって、ウィッキング材料538は、開口部514を横切って延びることはない。代わりに、ウィッキング材料538は、流体不透過性バリア502の形状に対応する形状を示し得、その結果、チャンバ516の一部が実質的に空になり、そのチャンバ516の実質的に空の部分が尿道開口部を受け入れ得る。さらに、サンプルポート512は、サンプ508に取り付けられている。したがって、サンプルポート512は、本明細書に開示されるサンプルポートのいずれかと同じであるか又は実質的に類似していてよい。
【0059】
本明細書に開示される特徴及び原理を含み得る尿道開口部を受け入れるように構成された開口部を含む流体収集アセンブリの追加の例が、2019年6月6日に出願された米国特許出願第16/433,773号に開示されており、その開示は、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0060】
図6は、一実施形態による、流体収集アセンブリ600を含む流体収集システム646の概略図である。流体収集アセンブリ600は、本明細書に開示される流体収集アセンブリのいずれかを含み得る。流体収集アセンブリ600は、例えば、少なくとも1つの第1のチューブ620(例えば、図1A及び図1Bのチューブ120)を介して、流体貯蔵容器682と流体連通していてもよい。流体貯蔵容器682は、流体収集アセンブリ600より下流に配置される。流体貯蔵容器682は、少なくとも1つの第2のチューブ686を介して真空源684と流体連通していてもよい。真空源684は、流体貯蔵容器682より下流に配置される。動作中、真空源684は、流体収集アセンブリ600に吸引力を提供する。吸引力は、流体を、流体収集アセンブリ600のチャンバ内に、そして第1のチューブ620に向かって引き込む。第1のチューブ620に入った流体は、吸引力によって流体貯蔵容器682に向かって引っ張られ、その結果、流体貯蔵容器682が体液を受け取る。流体貯蔵容器682は、流体が流体貯蔵容器682から真空源684に流れるのを抑制するように構成され得る。
【0061】
様々な態様及び実施形態を本明細書に開示したが、他の態様及び実施形態も考えられる。本明細書に開示される様々な態様及び実施形態は、例示を目的とするものであり、限定することを意図するものではない。
【0062】
程度の用語(例えば、「約」、「実質的に」、「概して」など)は、構造的又は機能的に重要でない変度を示す。一例では、程度の用語が量を示す用語と共に含まれる場合、程度の用語は、量を示す用語の±10%、±5%、+2%、又は0%を意味すると解釈される。一例では、程度の用語を使用して形状を変更する場合、その程度の用語は、程度の用語によって変更される形状が、開示された形状の外観を有することを示す。例えば、程度の用語を使用して、形状が、鋭い角の代わりに丸い角を、直線縁部の代わりに湾曲縁部を有すること、そこから延びている1つ又は複数の突起が、長方形であること、開示された形状と同じであることなどを示すことができる。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6