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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240126BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20240126BHJP
   E01F 9/547 20160101ALI20240126BHJP
   E01F 9/559 20160101ALI20240126BHJP
   F21W 111/02 20060101ALN20240126BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20240126BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20240126BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240126BHJP
【FI】
F21S2/00 631
F21V23/00 140
F21V23/00 115
E01F9/547
E01F9/559
F21W111:02
F21Y101:00 100
F21Y103:00
F21Y115:10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019117208
(22)【出願日】2019-06-25
(65)【公開番号】P2021005451
(43)【公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】尾身 隆
(72)【発明者】
【氏名】大森 俊伸
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-002773(JP,A)
【文献】特開2015-194962(JP,A)
【文献】特開2012-028272(JP,A)
【文献】特開2005-056689(JP,A)
【文献】実開昭58-149409(JP,U)
【文献】特開2018-055505(JP,A)
【文献】特開2004-326704(JP,A)
【文献】特開2015-195084(JP,A)
【文献】特開2013-149607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00
E01F 9/547
E01F 9/559
F21W 111/02
F21Y 101/00
F21Y 103/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路に沿って設置される複数の照明装置を備える照明システムであって、
前記複数の照明装置のそれぞれは、照明光を発する複数の光源と、前記複数の光源を制御する制御部と、人を検知するセンサと、前記道路を走行中の車両の高さよりも低い柱状の筐体と、を備え、
前記センサは、前記筐体の側面に設けられ、
前記複数の光源は、前記筐体の側面に設けられ、前記車両に前記照明装置の位置を認知させるための前記照明光を出射し、
前記制御部は、前記センサが人を検知した場合に、前記複数の光源のうちの1つの光源を他の光源と異なる色に発光させる
照明システム。
【請求項2】
前記複数の照明装置のそれぞれは、前記車両のフロントに向けて前記照明光を出射する
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記複数の照明装置のそれぞれは、前記道路の端に設置され、前記道路の進路方向と交差する方向に前記照明光を出射する
請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記照明光は、前記車両が自動運転する際に前記道路の端を認知するための光である
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記光源の調光制御および調色制御の少なくとも一方の制御を行う
請求項1に記載の照明システム。
【請求項6】
前記制御部は、時刻または気象に応じて、前記制御を行う
請求項1および5のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記センサが前記人を検知した場合に、前記光源を用いた可視光通信で前記車両と通信する
請求項1、5および6のいずれか1項に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路に沿って設置される複数の照明装置を備える照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
夜間照明として、道路に照明光を照射する街路灯が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-059414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された街路灯のように、道路に照明光を照射することで、道路を走行中の車両の安全性を高めることができる。しかしながら、道路に照明光を出射するだけでは、走行中の車両の安全性を高めることが不十分な場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、道路を走行中の車両の安全性を高めることができる照明システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る照明システムは、道路に沿って設置される複数の照明装置を備える照明システムであって、前記複数の照明装置のそれぞれは、照明光を発する複数の光源と、前記複数の光源を制御する制御部と、人を検知するセンサと、前記道路を走行中の車両の高さよりも低い柱状の筐体と、を備え、前記センサは、前記筐体の側面に設けられ、前記複数の光源は、前記筐体の側面に設けられ、前記車両に前記照明装置の位置を認知させるための前記照明光を出射し、前記制御部は、前記センサが人を検知した場合に、前記複数の光源のうちの1つの光源を他の光源と異なる色に発光させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る照明システムによれば、道路を走行中の車両の安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態1に係る照明システムを示す概略図である。
図2図2は、実施の形態1に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態1に係る照明装置の外観図である。
図4図4は、実施の形態1の変形例1に係る照明システムを示す概略図である。
図5図5は、実施の形態1の変形例1に係る照明装置の断面図である。
図6図6は、実施の形態1の変形例2に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図7図7は、実施の形態2に係る照明システムを示す上面図である。
図8図8は、実施の形態2に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の一形態に係る実現形態を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。本発明の実現形態は、現行の独立請求項に限定されるものではなく、他の独立請求項によっても表現され得る。
【0010】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0011】
(実施の形態1)
[1-1.照明システムの構成]
本実施の形態に係る照明システムの構成について、図1図3を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、実施の形態1に係る照明システム1を示す概略図である。
【0013】
図1に示されるように、照明システム1は、道路90に沿って設置される複数の照明装置10を備える。各照明装置10は、道路90を走行中の車両80に、照明装置10の位置を認知させるための照明光L1を出射する。車両80は、例えばカメラなどの撮像装置81を備えており、各照明装置10から出射された照明光L1を検出することで、道路90の進路方向C1を認識しながら走行することが可能となる。
【0014】
各照明装置10は、高速道路、自動車専用道路、一般道路などの道路90に設置される屋外の照明器具である。各照明装置10は、道路90の端に沿って所定の間隔、例えば5m以上10m以下の間隔で設置される。なお本実施の形態において、道路90の端とは、車道の端を意味する。各照明装置10は、例えば、車両80が左側通行なら走行車線の左側に設置され、車両80が右側通行なら走行車線の右側に設定される。
【0015】
照明光L1は、例えば、車両80が自動運転する際に道路90の端を認知するための光である。各照明装置10は、車両80の撮像装置81が照明光L1を検出しやすいように、車両80のフロント80aに向けて照明光L1を出射する。つまり各照明装置10は、道路90の進路方向C1と交差する方向に、例えば、複数の照明装置10の位置を繋ぐ仮想線を基準として道路90の中央寄りに所定の角度(例えば1°以上5°以下)傾いた方向に照明光L1を出射する。
【0016】
図2は、照明システム1の機能構成を示すブロック図である。図3は、照明装置10の外観図である。
【0017】
図2に示されるように、照明装置10は、光源21と、制御部25と、センサ26とを備える。光源21およびセンサ26のそれぞれは、制御部25に接続されている。照明装置10には、照明装置10に電力を供給するための配電線が接続されている(図示省略)。なお、照明装置10は、太陽電池モジュールおよびバッテリなどの電力供給装置を備えていてもよい。
【0018】
図3に示されるように、照明装置10は、光源21、制御部25およびセンサ26を収容する、柱状の筐体29を備える。具体的には、筐体29は、円筒状の形状であり、側面29aおよび天面29bを有している。筐体29は、車両80の高さよりも低く、地面から上側に突出するように道路90の端に設置される。筐体29は、金属または樹脂等の材料により形成されている。
【0019】
光源21は、照明光L1の出射元であり、車両80が照明光L1を検出しやすいように、筐体29の側面29aに設けられる。図3では、複数の光源21が筐体29の側面29aに設けられているが、光源21は1つであってもよい。光源21としては、例えば、白色光を発する、LED(Light Emitting Diode)発光モジュール、蛍光灯および白熱灯等が挙げられる。例えば、光源21がLED発光モジュールである場合、光源21は、基板上に複数のLED素子が実装された発光モジュールである。光源21は、光に指向性を持たせるため、レンズまたはミラーなどの光学部品を備えていてもよい。光源21は、予め設定されているタイムスケジュール等に従って点灯および消灯が制御される。なお、光源21は、車両80が昼夜にわたって自動運転する際の目印となるように、常時点灯するように制御されてもよい。
【0020】
センサ26は、晴れ、曇り、雨、霧などの気象情報を検出する。センサ26は、例えば、照度センサ、温度センサ、湿度センサおよびガスセンサなどを有する環境センサである。センサ26は、雨または雪などの影響を受けにくいように、筐体29の側面29aに設けられる。センサ26は、照明装置10が設置された場所の気象情報を常時検出して制御部25に出力する。
【0021】
制御部25は、光源21およびセンサ26を制御する回路であり、マイクロプロセッサ、メモリおよびメモリに格納されたプログラムなどによって構成される。制御部25は、筐体29の内部に設けられる。
【0022】
制御部25は、時計回路(図示省略)を有しており、タイムスケジュール等の時間情報に基づき、光源21を点灯制御する。なお、制御部25は、光源21を常時点灯させてもよい。また、制御部25は、センサ26で検出した気象情報に応じて、光源21を調光制御または調色制御する。例えば、制御部25は、直射日光が強いときは直射日光が弱い日よりも光源21の輝度が高くなるように調光制御してもよいし、霧が発生しているときは光源21の色が黄色になるように調色制御してもよい。
【0023】
この照明システム1では、道路90に沿って設置された複数の照明装置10が、道路90を走行中の車両80に照明装置10の位置を認知させるための照明光L1を出射する。これによれば、車両80は、複数の照明装置10の位置を繋ぐ方向が道路90の進路方向C1であると認識することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0024】
[1-2.実施の形態1の変形例1]
実施の形態1の変形例1に係る照明システム1Aの構成について、図4および図5を参照しながら説明する。変形例1では、照明装置10が道路90に埋め込まれて設置されている例について説明する。
【0025】
図4は、実施の形態1の変形例1に係る照明システム1Aを示す概略図である。
【0026】
図4に示されるように、照明システム1Aは、道路90に沿って設置される複数の照明装置10を備える。各照明装置10は、道路90を走行中の車両80に、照明装置10の位置を認知させるための照明光L1を出射する。車両80は、例えばカメラなどの撮像装置81を備えており、各照明装置10から出射された照明光L1を検出することで、道路90の進路方向C1を認識しながら走行することが可能となる。
【0027】
照明光L1は、例えば、車両80が自動運転する際に道路90の端を認知するための光である。各照明装置10は、道路90の端に沿って所定の間隔、例えば5m以上10m以下の間隔で設置される。各照明装置10は、車両80の撮像装置81が照明光L1を検出しやすいように、車両80のフロント80aに向けて照明光L1を出射する。つまり各照明装置10は、道路90の進路方向C1と交差する方向に照明光L1を出射する。
【0028】
図5は、変形例1に係る照明装置10の断面図であり、図4に示すV-V線で切断して見た場合の図である。なお、図5には、道路90を走行中の車両80も示されている。
【0029】
図5に示すように、照明装置10は、光源21、制御部25およびセンサ26を収容する筐体29を備える。筐体29は、車両80から見る視界を遮らないように、道路90の路面91に埋め込まれている。筐体29は、箱状の形状であり、側面29a、天面29bおよび底面29cを有している。筐体29は、金属、ガラスまたは樹脂等の材料により形成されている。なお、筐体29の天面29bは、照明光L1を透過する部材によって形成されている。
【0030】
光源21は、照明光L1の出射元であり、車両80が照明光L1を検出しやすいように、筐体29の天面29b側から光を出射する。光源21は、予め設定されているタイムスケジュール等に従って点灯および消灯が制御される。
【0031】
センサ26は、晴れ、曇り、雨、霧などの気象情報を検出する。センサ26は、気象情報を検出しやすいように、筐体29の天面29bに設けられる。センサ26は、照明装置10が設置された場所の気象情報を常時検出して制御部25に出力する。
【0032】
制御部25は、光源21およびセンサ26を制御する回路であり、筐体29の内部に設けられている。制御部25は、タイムスケジュール等の時間情報に基づき、光源21を点灯制御する。また、制御部25は、センサ26で検出した気象情報に応じて、光源21を調光制御または調色制御する。
【0033】
この照明システム1Aでは、道路90に沿って設置された複数の照明装置10が、道路90を走行中の車両80に照明装置10の位置を認知させるための照明光L1を出射する。これにより、車両80は、複数の照明装置10の位置を繋ぐ方向が道路90の進路方向C1であると認識することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0034】
[1-3.実施の形態1の変形例2]
実施の形態1の変形例2に係る照明システム1Bの構成について、図6を参照しながら説明する。変形例2では、照明装置10を制御する制御部が、外部機器であるサーバ50に設けられている例について説明する。
【0035】
図6は、実施の形態1の変形例2に係る照明システム1Bの機能構成を示すブロック図である。
【0036】
図6に示されるように、照明システム1Bは、複数の照明装置10と通信するサーバ50を備えている。また、各照明装置10は、サーバ50と通信する通信部22を備えている。
【0037】
照明装置10の通信部22は、サーバ50と通信する通信モジュールであり、制御部25に接続されている。通信部22は、例えば、筐体29内に設けられる。通信部22とサーバ50との通信は、有線通信または無線通信である。
【0038】
サーバ50は、照明装置10の光源21等を制御する制御装置であり、照明装置10が設けられている場所とは異なる場所、例えば、ビルなどの建物の内部に設置される。サーバ50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、および、メモリ等を備えたコンピュータである。サーバ50のメモリには、照明装置10の通信アドレスなどの識別情報が記憶されている。なお、サーバ50のメモリには、照明装置10の識別情報と照明装置10の位置情報(例えば経度および緯度)とが対応づけられて記憶されていてもよい。
【0039】
また、サーバ50は、制御部55と、気象情報取得部56とを備えている。気象情報取得部56は、インターネットのウエブ(Web)上に提供されている気象情報を取得して制御部55に出力する。制御部55は、時計回路(図示省略)を有しており、タイムスケジュール等の時間情報に基づき、光源21を点灯制御する。なお、制御部55は、光源21を常時点灯させてもよい。また、制御部55は、気象情報取得部56で取得した気象情報に応じて、光源21を調光制御または調色制御する。
【0040】
この照明システム1Bでも、道路90に沿って設置された複数の照明装置10が、道路90を走行中の車両80に照明装置10の位置を認知させるための照明光L1を出射する。これによれば、車両80は、複数の照明装置10の位置を繋ぐ方向が道路90の進路方向C1であると認識することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0041】
[1-4.効果等]
本実施の形態に係る照明システムは、道路90に沿って設置される複数の照明装置10を備える。複数の照明装置10のそれぞれは、道路90を走行中の車両80に照明装置10の位置を認知させるため照明光L1を出射する。
【0042】
このように、道路90に沿って設置された複数の照明装置10が、車両80に照明光L1を出射することで、車両80は、道路90の進路方向C1を認識することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0043】
また、複数の照明装置10のそれぞれは、車両80のフロント80aに向けて照明光L1を出射してもよい。
【0044】
これによれば、車両80は、フロント80aに向けて出射された照明光L1に基づいて道路90の進路方向C1を認識することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0045】
また、複数の照明装置10のそれぞれは、道路90の端に設置され、道路90の進路方向C1と交差する方向に照明光L1を出射してもよい。
【0046】
これによれば、車両80は、例えば道路90の端に外側線が設けられていない場合であっても、照明光L1に基づいて道路90の端の位置を認知することができる。また、車両80は、例えば夜間であっても、照明光L1に基づいて道路90の端の位置を認知することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0047】
また、照明光L1は、車両80が自動運転する際に道路90の端を認知するための光であってもよい。
【0048】
これによれば、車両80が照明光L1に基づいて道路90の端を認知することができるので、車両80が自動運転する際の安全性を高めることができる。
【0049】
また、複数の照明装置10のそれぞれは、車両80の高さよりも低い柱状の筐体29と、筐体29の側面29aに設けられ照明光L1を発する光源21とを備えていてもよい。
【0050】
これによれば、車両80は、筐体29の側面29aに設けられた光源21に基づいて複数の照明装置10の位置を認知することができる。また、筐体29が柱状なので、雪が積もった場合であっても、照明装置10は照明光L1を出射することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0051】
また、複数の照明装置10のそれぞれは、道路90の路面91に埋め込まれる筐体29と、筐体29内に設けられ照明光L1を発する光源とを備えていてもよい。
【0052】
これによれば、車両80は、筐体29内に設けられた光源21に基づいて複数の照明装置10の位置を認知することができる。また、筐体29が路面91に埋め込まれているので、照明装置10が車両80から見る視界を遮ぎることを抑制することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0053】
また、複数の照明装置10のそれぞれは、光源21を点灯制御する制御部25を備えていてもよい。
【0054】
これによれば、車両80は、照明装置10によって点灯制御された光源21に基づいて複数の照明装置10の位置を認知することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0055】
また、照明システム1は、さらに、複数の照明装置10のそれぞれと通信するサーバ50を備え、サーバ50は、光源21を点灯制御する制御部55を備えていてもよい。
【0056】
これによれば、車両80は、サーバ50によって点灯制御された光源21に基づいて複数の照明装置10の位置を認知することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0057】
また、制御部25(または制御部55)は、光源21の調光制御および調色制御の少なくとも一方の制御を行ってもよい。
【0058】
これによれば、車両80は、制御部25(または制御部55)によって調光制御または調色制御された光源21に基づいて複数の照明装置10の位置を認知することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0059】
また、制御部25(または制御部55)は、時刻または気象に応じて、上記制御を行ってもよい。
【0060】
これによれば、車両80は、時刻または気象に応じて制御された光源21に基づいて複数の照明装置10の位置を適切に認知することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0061】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る照明システム1Cの構成について、図7および図8を参照しながら説明する。実施の形態2では、歩行者等が照明装置10の近くにいることを照明装置10から車両80に知らせる例について説明する。
【0062】
図7は、実施の形態2に係る照明システム1Cを示す上面図である。
【0063】
図7には、照明装置10が、道路90の交差点に設置されている例が示されている。なお、照明装置10が設置される場所は、道路90の曲がり角であってもよい。実施の形態2の照明装置10は、人を検知するセンサ27を備えており、人が照明装置10の近くにいる場合に、人が照明装置10の近くにいることを車両80に通知する。
【0064】
図8は、実施の形態2に係る照明システム1Cの機能構成を示すブロック図である。
【0065】
図8に示されるように、照明装置10は、光源21と、制御部25と、センサ26と、センサ27とを備える。光源21、センサ26およびセンサ27のそれぞれは、制御部25に接続されている。
【0066】
センサ27は、赤外線センサなどの人感センサである。センサ27は、人を検知しやすいように、筐体29の側面29aに設けられる。センサ27は、照明装置10が設置された場所にて、人が近くに存在するか否かを常時検知し、例えば、人が照明装置10に近づいてきたときに制御部25に検知信号を出力する。
【0067】
制御部25は、光源21、センサ26およびセンサ27を制御する回路である。制御部25は、センサ27から出力された検知信号を受け付けると、車両80と可視光通信L2を行う。具体的には制御部25は、光源21を用いた可視光通信L2により、人が照明装置10の近くにいることを車両80に通知する。車両80は、撮像装置81を用いて可視光通信L2の信号を受信し、交差点に設置された照明装置10の近くに人がいることを認知する。
【0068】
制御部25は、照明装置10の近くに人がいることを適切なタイミングで通知するため、可視光通信L2の光の強さを調整し、車両80が照明装置10に対して所定の距離に近づいたときに可視光通信L2を開始してもよい。また、制御部25は、人を検知した照明装置10を車両80が特定できるように、2つの光源21のうち1つの光源21を異なる色にして照明光L1を出射させてもよい。
【0069】
実施の形態2の照明システム1Cでも、複数の照明装置10が、道路90を走行中の車両80に照明光L1を出射するので、車両80は、複数の照明装置10の位置を繋ぐ方向が道路90の進路方向C1であると認識することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0070】
また、照明装置10は、人を検知するセンサ27を備え、制御部25は、センサ27が人を検知した場合に、光源21を用いた可視光通信L2で車両80と通信してもよい。
【0071】
これによれば、車両80が、可視光通信L2により照明装置10の近くに人がいることを認知することができる。これにより、道路90を走行中の車両80の安全性を高めることができる。
【0072】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態1および2について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0073】
例えば、実施の形態1では、照明装置10が、所定のタイムスケジュールで光源21を点灯制御する例を示したが、それに限られない。例えば、照明装置10が車両80を検出するカメラ等の検出装置を備え、制御部25は、車両80が照明装置10に近づいたときに光源21を点灯させてもよい。
【0074】
例えば、実施の形態2の人を検知するセンサ27は、全ての照明装置10に設けられるのでなく、複数の照明装置10のうち、道路90の交差点または曲がり角に設置された照明装置10のみに設けられていてもよい。この場合、車両80は、可視光通信L2の信号を受信したときに、道路90の交差点または曲がり角に人がいるとことを認知できる。
【0075】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0076】
1、1A、1B、1C 照明システム
10 照明装置
21 光源
25 制御部
26、27 センサ
29 筐体
29a 側面
50 サーバ
55 制御部
80 車両
80a フロント
90 道路
91 路面
C1 進路方向
L1 照明光
L2 可視光通信
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8