(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理システム、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/258 20110101AFI20240126BHJP
G06Q 30/0201 20230101ALI20240126BHJP
H04N 21/254 20110101ALI20240126BHJP
【FI】
H04N21/258
G06Q30/0201
H04N21/254
(21)【出願番号】P 2021522621
(86)(22)【出願日】2020-01-16
(86)【国際出願番号】 JP2020001148
(87)【国際公開番号】W WO2020240911
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】P 2019102306
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山本 雅哉
(72)【発明者】
【氏名】田中 甲太郎
(72)【発明者】
【氏名】一津屋 正志
(72)【発明者】
【氏名】山田 美季
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/183703(WO,A1)
【文献】特開2016-208289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
G06Q 30/00 - 30/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組に含まれるコンテンツを再生した1以上の再生機器それぞれから、再生された前記コンテンツの再生履歴を示す第一情報を取得する第一取得ステップと、
1以上の表示機器それぞれが表示したウェブページの表示履歴を示す第二情報を取得する第二取得ステップと、
取得された前記第一情報及び前記第二情報に基づいて、前記1以上の再生機器のうちの第一再生機器による前記コンテンツの再生と、前記1以上の表示機器のうち前記第一再生機器と関係がある第一表示機器による前記ウェブページの表示との関連を示す指標を算出する算出ステップと、
前記算出ステップで算出された前記指標を出力する出力ステップとを含
み、
前記算出ステップでは、
前記第一再生機器が再生した前記コンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいて、前記第一表示機器による前記ウェブページの表示がなされたことを示す前記指標を算出する
情報処理方法。
【請求項2】
前記指標は、
前記第一再生機器が再生した前記コンテンツがユーザによって視聴された回数に対する、前記第一再生機器が再生した前記コンテンツを前記ユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいて、前記第一表示機器による前記ウェブページの表示がなされた回数の割合である
請求項
1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記第一情報は、前記コンテンツが前記第一再生機器によって再生された再生日時を含み、
前記第二情報は、前記ウェブページが前記第一表示機器によって表示された表示日時を含み、
前記算出ステップでは、
取得された前記第一情報に含まれる前記再生日時、及び、取得された前記第二情報に含まれる前記表示日時を比較することで前記指標を算出する
請求項1
又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記算出ステップでは、
前記第一再生機器による前記コンテンツの再生から所定時間以内に前記第一表示機器による前記ウェブページの表示がなされたことを示す前記指標を算出する
請求項
3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記再生日時は、前記コンテンツの放送日時と同じである
請求項
3又は
4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記再生日時は、前記コンテンツの放送日時より後である
請求項
3又は
4に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記算出ステップでは、前記再生日時から前記表示日時までの差分時間ごとに、前記指標を算出し、
前記出力ステップでは、前記差分時間ごとに算出された前記指標それぞれを出力する
請求項
6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記第一情報は、前記第一情報を提供した再生機器に対応付けられているIP(Intrenet Protocol)アドレスを含み、
前記第二情報は、前記第二情報を提供した表示機器に対応付けられているIPアドレスを含み、
前記算出ステップでは、
前記1以上の表示機器のうち、前記第一再生機器に対応付けられているIPアドレスと同じIPアドレスに対応付けられている表示機器を、前記第一表示機器として用いて、前記指標を算出する
請求項1~
7のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
放送番組に含まれるコンテンツを再生した1以上の再生機器それぞれから、再生された前記コンテンツの再生履歴を示す第一情報を取得する第一取得部と、
1以上の表示機器それぞれが表示したウェブページの表示履歴を示す第二情報を取得する第二取得部と、
取得された前記第一情報及び前記第二情報に基づいて、前記1以上の再生機器のうちの第一再生機器による前記コンテンツの再生と、前記1以上の表示機器のうち前記第一再生機器と関係がある第一表示機器による前記ウェブページの表示との関連を示す指標を算出する算出部と、
前記算出部で算出された前記指標を出力する出力部とを備え
、
前記算出部は、
前記第一再生機器が再生した前記コンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいて、前記第一表示機器による前記ウェブページの表示がなされたことを示す前記指標を算出する
情報処理システム。
【請求項10】
請求項1~
8のいずれか1項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、情報処理システム、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品などのCM(コマーシャルメッセージ)動画の閲覧回数と、視聴者数とについての到達目標量の達成を支援するシステムがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来技術では、個々のユーザによるCM動画などの放送コンテンツの視聴と、そのユーザによるウェブページの閲覧との関連が得られないという問題がある。
【0005】
そこで、本開示は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する情報処理方法などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における情報処理方法は、放送番組に含まれるコンテンツを再生した1以上の再生機器それぞれから、再生された前記コンテンツの再生履歴を示す第一情報を取得する第一取得ステップと、1以上の表示機器それぞれが表示したウェブページの表示履歴を示す第二情報を取得する第二取得ステップと、取得された前記第一情報及び前記第二情報に基づいて、前記1以上の再生機器のうちの第一再生機器による前記コンテンツの再生と、前記1以上の表示機器のうち前記第一再生機器と関係がある第一表示機器による前記ウェブページの表示との関連を示す指標を算出する算出ステップと、前記算出ステップで算出された前記指標を出力する出力ステップとを含む。
【0007】
これによれば、再生機器によるコンテンツの再生と、その再生機器と関係がある表示機器によるウェブページの表示とが関連してなされたかを示す指標が算出され、出力される。このように、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0008】
また、前記算出ステップでは、前記第一再生機器が再生した前記コンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいて、前記第一表示機器による前記ウェブページの表示がなされたことを示す前記指標を算出してもよい。
【0009】
これによれば、情報処理方法により出力される指標は、再生機器により再生されたコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして、当該ユーザがそのコンテンツに対応するウェブページを閲覧することを意図して当該ウェブページを表示させた、ということが反映された指標となっている。このように、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切で情報を出力する。
【0010】
また、前記指標は、前記第一再生機器が再生した前記コンテンツがユーザによって視聴された回数に対する、前記第一再生機器が再生した前記コンテンツを前記ユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいて、前記第一表示機器による前記ウェブページの表示がなされた回数の割合であってもよい。
【0011】
これによれば、情報処理方法により出力される指標は、ユーザによるコンテンツの視聴の全数のうち、そのコンテンツの視聴からウェブページの閲覧に至った視聴の割合を示している。このように、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切かつ具体的な情報を出力する。
【0012】
また、前記第一情報は、前記コンテンツが前記第一再生機器によって再生された再生日時を含み、前記第二情報は、前記ウェブページが前記第一表示機器によって表示された表示日時を含み、前記算出ステップでは、取得された前記第一情報に含まれる前記再生日時、及び、取得された前記第二情報に含まれる前記表示日時を比較することで前記指標を算出してもよい。
【0013】
これによれば、情報処理方法は、再生機器がコンテンツを再生した日時と、表示機器がウェブページを表示した日時とを用いた判断により、より容易に、コンテンツの再生とウェブページの表示との関連を示す指標を算出する。よって、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報をより容易に生成し、出力する。
【0014】
また、前記算出ステップでは、前記第一再生機器による前記コンテンツの再生から所定時間以内に前記第一表示機器による前記ウェブページの表示がなされたことを示す前記指標を算出してもよい。
【0015】
これによれば、情報処理方法は、コンテンツの再生と、ウェブページの表示とに関連があることを、再生日時と表示日時との時間差に基づいて判定する。よって、情報処理方法は、上記時間差を用いた判定に基づいて、より容易に、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0016】
また、前記再生日時は、前記コンテンツの放送日時と同じであってもよい。
【0017】
これによれば、情報処理方法は、コンテンツの再生日時と放送日時とが同じである、つまり、放送されたコンテンツをリアルタイムに再生する再生機器(例えばテレビジョン受像機)による再生に基づいて、上記指標を算出する。よって、情報処理方法は、放送コンテンツをリアルタイム再生する再生機器を用いて、放送コンテンツのユーザによる視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0018】
また、前記再生日時は、前記コンテンツの放送日時より後であってもよい。
【0019】
これによれば、情報処理方法は、コンテンツの再生日時が放送日時よりも後である、つまり、放送されたコンテンツを録画しその後に再生する再生機器(例えばレコーダ)による再生に基づいて、上記指標を算出する。よって、情報処理方法は、放送コンテンツを録画しその後に再生する再生機器を用いて、放送コンテンツのユーザによる視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0020】
また、前記算出ステップでは、前記再生日時から前記表示日時までの差分時間ごとに、前記指標を算出し、前記出力ステップでは、前記差分時間ごとに算出された前記指標それぞれを出力してもよい。
【0021】
これによれば、情報処理方法は、再生日時から表示日時までの差分時間に応じた複数の指標を出力しうる。この差分時間は、ユーザがコンテンツを視聴してから、ウェブページを閲覧するための行動をとるまでの時間に相当し、ユーザがコンテンツを視聴したことによって、そのコンテンツについてさらに多くの情報を得たいという希望の大きさ、または、そのコンテンツについて抱いた興味の大きさなど、ユーザの反応の大きさを反映していると考えられる。よって、情報処理方法は、放送コンテンツのユーザによる視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を、ユーザの反応の大きさと対応付けて出力する。
【0022】
また、前記第一情報は、前記第一情報を提供した再生機器に対応付けられているIP(Intrenet Protocol)アドレスを含み、前記第二情報は、前記第二情報を提供した表示機器に対応付けられているIPアドレスを含み、前記算出ステップでは、前記1以上の表示機器のうち、前記第一再生機器に対応付けられているIPアドレスと同じIPアドレスに対応付けられている表示機器を、前記第一表示機器として用いて、前記指標を算出してもよい。
【0023】
これによれば、情報処理方法により、同一IPアドレスに対応付けられている再生機器と表示機器とについての指標が算出され、出力される。ここで、再生機器と表示機器とが同一IPアドレスに対応付けられていることは、第一情報及び第二情報が同一住宅に設置されている場合である。つまり、上記情報処理方法により、同一住宅にある再生機器と表示機器とについて、再生機器によるコンテンツの再生と、表示機器によるウェブページの表示とが関連してなされたかを示す指標が、容易に算出され、出力される。このように、情報処理方法は、より容易に、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0024】
また、本開示における情報処理システムは、放送番組に含まれるコンテンツを再生した1以上の再生機器それぞれから、再生された前記コンテンツの再生履歴を示す第一情報を取得する第一取得部と、1以上の表示機器それぞれが表示したウェブページの表示履歴を示す第二情報を取得する第二取得部と、取得された前記第一情報及び前記第二情報に基づいて、前記1以上の再生機器のうちの第一再生機器による前記コンテンツの再生と、前記1以上の表示機器のうち前記第一再生機器と関係がある第一表示機器による前記ウェブページの表示との関連を示す指標を算出する算出部と、前記算出部で算出された前記指標を出力する出力部とを備える。
【0025】
これによれば、上記情報処理方法と同様の効果を奏する。
【0026】
また、本開示におけるプログラムは、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0027】
本開示の情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る、再生機器によるコンテンツの再生と、表示機器によるウェブページの表示との関係を示す説明図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る再生履歴の例を示す説明図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る表示履歴の例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る対応データの例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る処理装置の処理を示すフロー図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る処理装置の詳細な処理を示すフロー図である。
【
図8】
図8は、実施の形態の変形例に係る、再生機器によるコンテンツの再生と、表示機器によるウェブページの表示との関係を示す説明図である。
【
図9】
図9は、実施の形態の変形例に係る再生履歴の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0030】
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0031】
以降において、本発明に至る背景、及び、本発明により解決すべき課題を詳細に説明した後で、実施の形態を説明する。
【0032】
本実施の形態において、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する情報処理装置について説明する。
【0033】
図1は、本実施の形態に係る情報処理システム1の構成を示す説明図である。
【0034】
図1に示されるように、情報処理システム1は、処理装置10と、ルータ21と、再生機器22と、表示機器23と、ウェブサーバ30とを備える。ルータ21と、再生機器22と、表示機器23とが、複数の住宅H1、H2、・・・、H3(住宅H1等ともいう)それぞれに1つずつ存在している場合を例として説明するが、これらの台数は1に限られず、2以上あってもよい。なお、住宅は、戸建ての住宅であってもよいし、集合住宅の住戸であってもよい。住宅H1等の個数は1以上であり、数十万~数百万程度であってもよい。
【0035】
処理装置10と、住宅H1等それぞれは、ネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0036】
処理装置10は、再生機器22及び表示機器23から取得する情報を処理することで、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す情報を出力する装置である。処理装置10による情報の処理については後で詳しく説明する。
【0037】
ルータ21は、各住宅H1等に設置されているネットワーク装置である。ルータ21は、比較的近距離の無線通信(例えばWi-Fi又はBluetooth(登録商標)など)又は有線通信によって、当該ルータ21が設置されている住宅H1等内の再生機器22及び表示機器23と通信可能である。また、ルータ21は、住宅H1等の外のネットワークNに接続されており、再生機器22及び表示機器23をネットワークNに通信可能に接続する機能を有する。ルータ21の、ネットワークNに接続する通信インタフェースには一のIPアドレスが設定されている。再生機器22及び表示機器23が送信し、ルータ21からネットワークNに向かうパケットの送信元アドレスは、ルータ21のアドレス変換機能によって共通のIPアドレス(つまり上記一のIPアドレス)に変換されている。
【0038】
再生機器22は、コンテンツを含む放送番組を受信し、受信した放送番組を、表示装置に表示できる信号に変換することで再生する機器である。再生機器22は、放送波またはケーブルなどの媒体を経由して放送局(不図示)から放送番組にかかる映像データを受信する。再生した放送番組は、ユーザによって視聴されることが想定される。再生機器22は、放送番組を再生すると、再生した放送番組の履歴(再生履歴ともいう)を記憶し、処理装置10に提供する。再生履歴については後で詳しく説明する。
【0039】
放送番組の種別は、ニュース番組、ドキュメンタリー番組、又はバラエティ番組など、どのようなものであってもよい。放送番組に含まれるコンテンツは、放送番組に含まれる特定の一部である。コンテンツは、例えばCM動画でありこの場合を例として説明するが、放送番組に含まれる他の一部の動画(例えば、放送番組のうち特定の話題又は製品に関する一部、又は、放送番組のうち特定の時間帯に含まれる一部など)であってもよい。再生機器22は、具体的には、テレビジョン受像機であり、この場合を例として説明する。また、再生機器22がレコーダである場合を、後述する変形例で説明する。
【0040】
表示機器23は、ウェブページを表示する機器である。表示機器23は、ウェブサーバ30からウェブページを記述したデータ(例えばHTML(HyperText Markup Language)で記述したデータ)をネットワークN経由で取得して表示画面に表示する。表示機器23は、ユーザがウェブページを閲覧することを意図して表示機器23に対する操作を行ったことに基づいて、ウェブサーバ30に対して上記データを取得するための取得要求を送信し、上記データを取得する。表示機器23が表示したウェブページは、ユーザに閲覧されることが想定される。表示機器23は、具体的には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレットなどである。
【0041】
ウェブサーバ30は、ネットワークNに接続され、ウェブページを記述したデータを配信可能であるサーバである。ウェブサーバ30は、表示機器23からウェブページのデータを取得する取得要求を受信すると、受信した取得要求に対してウェブページを記述したデータを送信する。また、表示機器23は、配信した上記データの履歴(表示履歴ともいう)を記憶し、処理装置10に提供する。
【0042】
次に、処理装置10について説明する。
【0043】
図1に示されるように、処理装置10は、第一取得部11と、第二取得部12と、記憶装置13と、算出部14と、出力部15とを備える。
【0044】
第一取得部11は、放送番組に含まれるコンテンツを再生した1以上の再生機器22それぞれから、再生されたコンテンツの再生履歴を示す第一情報を取得する。第一取得部11は、通信インタフェースによりネットワークNを介して複数の再生機器22それぞれから再生履歴を取得する。
【0045】
第二取得部12は、ウェブページを表示した1以上の表示機器23が表示したウェブページの表示履歴を示す第二情報を取得する。第二取得部12は、通信インタフェースによりネットワークNを介してウェブサーバ30から表示履歴を取得する。
【0046】
記憶装置13は、算出部14による算出に用いられる対応データ17を記憶している記憶装置である。対応データ17は、コンテンツとウェブページとを対応付けるデータである。対応データ17は、共通の話題又は製品などに関連するコンテンツとウェブページとを対応付けるデータであることが想定される。例えば、対応データは、特定の企業のCM動画と、その特定の企業のウェブページとを対応付けるデータである。
【0047】
対応データ17は、コンテンツの再生日時が決定された後に格納され、算出部14により読み出される。なお、コンテンツの再生日時が格納される時刻は、コンテンツの再生前であってもよいし、コンテンツの再生後であってもよい。対応データ17については後で詳しく説明する。
【0048】
算出部14は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す情報を算出する処理部である。算出部14は、取得された第一情報及び第二情報に基づいて、1以上の再生機器22のうちの一の再生機器22(第一再生機器に相当)によるコンテンツの再生に関連して、1以上の表示機器23のうち第一再生機器と関係がある一の表示機器23(第一表示機器に相当)によるウェブページの表示がなされたことを示す指標を算出する。より具体的には、算出部14は、第一再生機器が再生したコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいて、第一表示機器によるウェブページの表示がなされたことを示す指標を算出する。
【0049】
上記指標は、第一再生機器が再生したコンテンツがユーザによって視聴された回数に対する、第一再生機器が再生したコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいて、第一表示機器によるウェブページの表示がなされた回数の割合である。なお、この指標は、コンテンツを視聴したユーザのうちのどの程度の割合のユーザが、ウェブページの閲覧に至ったかを示す指標である。言い換えれば、この指標は、コンテンツの表示が、ウェブページの閲覧に貢献した割合を示しているともいえる。
【0050】
上記指標の算出は、コンテンツの再生日時とウェブページの表示日時とを比較することを用いてなされる。より具体的には、算出部14は、再生機器22によるコンテンツの再生から所定時間以内に表示機器23によるウェブページの表示がなされたことを示す指標を算出する。指標の具体的な算出方法は、後で詳しく説明する。
【0051】
また、第一再生機器と関係がある第一表示機器の具体例の1つは、第一再生機器に対応付けられているIPアドレスと同じIPアドレスに対応付けられている表示機器である。このようにすることで、同一住宅に設置されている第一再生機器と第一表示機器とを用いて上記指標が算出されることになる。再生機器又は表示機器とIPアドレスとの対応付けについては後述する。
【0052】
出力部15は、算出された指標を出力する処理部である。出力部15が上記指標を出力する態様又は形式は任意であり、例えば、指標を含む情報を記憶装置に格納すること、指標を含む情報をネットワークNを経由して外部の装置に送信すること、指標を含む情報を表示画面に表示すること、指標を含む情報を音声として出力することなどが含まれ得る。
【0053】
図2は、本実施の形態に係る、再生機器22によるコンテンツの再生と、表示機器23によるウェブページの表示との関係を示す説明図である。ここで、コンテンツとウェブページとは、共通の話題又は製品などに関連するものである。
【0054】
図2の(a)には、再生機器22が放送番組を再生した時間として19時00分00秒から19時30分00秒の時間が示されている。また、再生機器22がコンテンツを再生した時間として19時15分00秒から19時16時00秒の時間が示されている。なお、テレビジョン受像機である再生機器22は、放送された放送番組をリアルタイムに再生するので、放送番組が放送される時間と、当該放送番組が再生される時間とは同じであると考える。
【0055】
図2の(b)には、表示機器23がウェブページを表示した時刻として、18時50分00秒(「表示A」と記載)と、19時20分00秒(「表示B」と記載)とが示されている。
【0056】
ここで、表示Aは、コンテンツの再生よりも前であるので、再生されたコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとしてなされたものではあり得ない。
【0057】
一方、表示Bは、コンテンツの再生よりも後であって、コンテンツの再生から30分以内になされたものであるので、再生されたコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとしてなされたウェブページの表示である可能性がある。なお、上記の30分という時間は、より一般的にいえば、ユーザが、視聴したコンテンツを記憶していて、かつ、その記憶に基づいてウェブページを閲覧する(ウェブページを表示させる)という行動をしたと客観的に判断される時間の一例である。この時間は、30分とする代わりに、1時間又は3時間などとすることもでき、最長では24時間程度とするのが妥当であると考えられるがこれに限られない。上記時間を所定時間ともいう。
【0058】
処理装置10は、上記の表示Bのように、再生機器22によって再生されたコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとしてユーザが行った操作に基づいてウェブページの表示がなされたことを示す指標を算出して出力する。この指標は、コンテンツの再生が、ウェブページの表示(つまりユーザによるウェブページの閲覧)に貢献した割合を意味している。
【0059】
以降において、処理装置10が取得または使用する情報又はデータについて説明する。
【0060】
図3は、本実施の形態に係る再生履歴の例である再生履歴40を示す説明図である。
【0061】
図3に示されるように、再生履歴40は、放送日時と、チャンネルと、IP(Internet Protocol)アドレスと、機器IDとを少なくとも含む。
【0062】
放送日時は、再生機器22が再生した放送番組の放送日時を示す情報である。再生機器22がテレビジョン受像機である場合、再生機器22は、放送された放送番組をリアルタイムに再生するので、放送日時は、再生日時と同じである。
【0063】
チャンネルは、再生機器22が再生した放送番組のチャンネルを示す情報である。
【0064】
IPアドレスは、再生機器22に対応付けられたIPアドレスである。IPアドレスは、より具体的には、再生機器22に接続されているルータ21の通信インタフェースのうち、ネットワークNに接続されている通信インタフェースに設定されているIPアドレスである。このIPアドレスは、当該再生履歴を通信によって受信するときに、受信するパケットの送信元IPアドレスとして用いられているので、第一取得部11が上記パケットから取得して設定することができる。
【0065】
機器IDは、再生機器22を一意に識別し得る識別子である。
【0066】
再生履歴40は、再生機器22が1つの放送番組を1回再生した場合に1つ、再生機器22により生成される。再生履歴40は、再生機器22によって生成されたあとに処理装置10に提供され、第一取得部11が取得する。再生機器22は、複数の再生履歴40をまとめて処理装置10に送信することができ、このようにまとめて送信するほうが効率が高い。再生機器22は、例えば、1時間ごと、1日ごと、又は、1週間ごとに、それまでに生成した再生履歴40をまとめて処理装置10に送信する。
【0067】
図4は、本実施の形態に係る表示履歴の例である表示履歴50を示す説明図である。
【0068】
図4に示されるように、表示履歴50は、URL(Uniform Resource Locator)と、表示日時と、IPアドレスと、Cookie IDとを少なくとも含む。
【0069】
URLは、表示機器23によって表示されたウェブページのアドレスを示す情報である。
【0070】
表示日時は、表示機器23がウェブページを表示した日時を示す情報である。
【0071】
IPアドレスは、表示機器23に対応付けられたIPアドレスである。IPアドレスは、より具体的には、表示機器23に接続されているルータ21の通信インタフェースのうち、ネットワークNに接続されている通信インタフェースに設定されているIPアドレスである。このIPアドレスは、ウェブページを記述したデータの取得要求をウェブサーバ30が受信するときに、受信するパケットの送信元IPアドレスとして用いられる。ウェブサーバ30は、上記送信元IPアドレスから取得したIPアドレスを、表示機器23に対応付けられたIPアドレスとして用いることができる。
【0072】
Cookie IDは、表示機器23とウェブサーバ30との、ウェブアクセスのセッションを一意に識別し得る識別子である。
【0073】
表示履歴50は、1つの表示機器23がウェブページを1回表示した場合に1つ、ウェブサーバ30により生成される情報である。表示履歴50は、ウェブサーバ30によって生成されたあとに処理装置10に提供され、第二取得部12が取得する。ウェブサーバ30は、複数の表示履歴50をまとめて処理装置10に送信することができ、このようにまとめて送信するほうが効率が高い。ウェブサーバ30は、例えば、1時間ごと、1日ごと、又は、1週間ごとに、それまでに生成した表示履歴50をまとめて処理装置10に送信する。
【0074】
図5は、本実施の形態に係る対応データ17の例を示す説明図である。
【0075】
図5に示される対応データ17は、放送日時と、チャンネルと、URLとを少なくとも含む。対応データ17は、コンテンツとウェブページとを対応付けるデータであり、例えば1つのコンテンツについて1つ生成される。
【0076】
放送日時は、コンテンツの放送日時を示す情報である。コンテンツは、放送番組の一部であるので、コンテンツの放送日時は、当該コンテンツを含む放送番組の放送日時である時間に含まれる時間である。
【0077】
チャンネルは、コンテンツが放送されるチャンネルを示す情報である。
【0078】
URLは、当該コンテンツに対応付けられるウェブページのURLを示す情報である。なお、URLは1つに限られず、複数あってもよい。
【0079】
対応データ17は、算出部14により読み出され、指標の算出の際に用いられる。
【0080】
図6は、本実施の形態に係る処理装置10の処理を示すフロー図である。
【0081】
ステップS101において、第一取得部11は、放送番組に含まれるコンテンツを再生した1以上の再生機器22それぞれから、再生されたコンテンツの再生履歴を示す第一情報を取得する。
【0082】
ステップS102において、第二取得部12は、1以上の表示機器それぞれが表示したウェブページの表示履歴を示す第二情報を取得する。
【0083】
ステップS103において、算出部14は、取得された第一情報及び第二情報に基づいて、1以上の再生機器のうちの第一再生機器によるコンテンツの再生と、1以上の表示機器のうち第一再生機器と同一住宅に設置されている第一表示機器によるウェブページの表示との関連を示す指標を算出する。ステップS103の詳細な処理は後で説明する。
【0084】
ステップS104において、出力部15は、ステップS103で算出された指標を出力する。
【0085】
図7は、本実施の形態に係る処理装置10の詳細な処理を示すフロー図である。
図7に示される処理は、
図6のステップS103に含まれる処理を示す。
【0086】
ステップS201において、算出部14は、再生履歴と表示履歴とから、IPアドレスが互いに一致するものを抽出し、グループとして特定する。特定されるグループは、同一のルータ21に接続されている再生機器22及び表示機器23、つまり、同一住宅に配置されている再生機器22及び表示機器23を含むグループである。
【0087】
ステップS202において、算出部14は、後述するステップS203からステップS205までの処理を繰り返し実行するループAの開始処理を行う。ループAでは、ステップS201で特定したグループそれぞれについて、対応データそれぞれに着目して処理を実行し、最終的に、すべてのグループについて、かつ、すべての対応データについて処理がなされる。
【0088】
ステップS203において、算出部14は、当該対応データの放送日時と重複する放送日時を有し、かつ、チャネルが同じである放送番組の再生履歴を抽出する。当該対応データの放送日時と重複する放送日時を有する放送番組は、当該対応データの放送日時を少なくとも一部に含む放送日時を有する放送番組であるともいえる。
【0089】
ステップS204において、算出部14は、当該対応データとURLが同じであるウェブページの表示履歴を抽出する。
【0090】
ステップS205において、算出部14は、再生日時から、再生日時の所定時間後までの期間に表示日時が含まれる表示履歴の個数を特定する。
【0091】
ステップS206において、算出部14は、ループAの終了処理を行う。具体的には、算出部14は、ステップS203からステップS205までの処理が、ステップS201で特定したグループそれぞれについて、対応データそれぞれに着目して実行されたか否かを判定し、行われていない場合には、まだ行われていないグループ又は対応データに着目して処理を実行するよう制御する。
【0092】
ステップS207において、算出部14は、対応データそれぞれについて、再生機器22によるコンテンツの再生から所定時間内に、そのコンテンツに対応しているウェブページの閲覧が、再生機器22と同一宅内に存在している表示機器23によってなされたことを示す指標を算出する。具体的には、算出部14は、以下の(式1)により指標を算出する。
【0093】
指標=Q/P (式1)
【0094】
ここで、Pは、当該対応データに係るコンテンツが再生された回数、つまり、当該対応データに係るコンテンツがユーザによって視聴された回数である。また、Qは、当該対応データに係るコンテンツが表示されてから所定時間内に、当該対応データに係るウェブページが表示された回数であり、当該対応データに係るコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして行った操作に基づいてウェブページの表示がなされた回数である。
【0095】
なお、表示機器23が当初ルータ21を介してネットワークN及びウェブサーバ30に接続されていた場合でも、その後にキャリア網に切替えたときには、表示機器23は、ルータ21を介さずにウェブサーバ30と通信することになる。すると、表示機器23に対応付けられたIPアドレス(
図4参照)は、表示機器23とウェブサーバ30との通信に使用されなくなる。その場合、当初のルータ21を介した接続のときに生成されたCookie ID(
図4参照)が、その後のキャリア網での接続でも用いられる。そのため、算出部14は、表示機器23に当初に対応付けられたIPアドレスと異なるIPアドレスが上記通信に使用されていても、Cookie IDが同じ表示履歴を、一の表示機器23による表示の履歴として認識することができる。
【0096】
なお、算出部14は、再生日時から表示日時までの差分時間ごとに指標を算出してもよい。例えば、算出部14は、再生日時から表示日時までが30分以内である場合、再生日時から表示日時までが3時間以内である場合、再生日時から表示日時までが12時間以内である場合、というように、複数の時間ごとに指標を算出してもよい。その場合、出力部15は、差分時間ごとに算出された指標それぞれを出力するようにする。このようにすることで、処理装置10は、ユーザの反応の大きさが反映された指標を出力できる。
【0097】
なお、ここでは指標として(式1)で示される数値のみを例示したが、指標としてはこれに限るものではない。例えば、Qの値、すなわち当該対応データに係るコンテンツが表示されてから所定時間内に、当該対応データに係るウェブページが表示された回数そのものも重要な指標となり得る。
【0098】
(実施の形態の変形例)
本変形例において、課題解決する情報処理装置について、再生機器がレコーダである場合を説明する。
【0099】
本変形例に係る情報処理システムの構成は、実施の形態1の情報処理システム1と同様であるが、再生機器22がレコーダである点で異なる。
【0100】
より具体的には、レコーダである再生機器22は、実施の形態1におけるテレビジョン受像機である再生機器22と同様の機能を有するが、映像データを一旦記憶した後に、さまざまな再生態様で再生し得る点で異なる。つまり、レコーダである再生機器22は、放送番組を、受信より後の任意のタイミングで再生したり、再生速度を変更して再生したり、一部をスキップしたりすることができる。
【0101】
以降では、レコーダである再生機器22について、テレビである再生機器22と異なる点について主に説明する。その他の機能は、テレビである再生機器22と同様であるので詳しい説明を省略する。
【0102】
レコーダである再生機器22は、コンテンツを含む放送番組を受信し、受信した放送番組の映像データを記憶装置に記憶することによって、録画する。そして、再生機器22は、録画の後に、記憶されたデータに基づいて放送番組を再生する。なお、映像データを記憶装置に記憶するときには、映像データを適切な方式でエンコードし、記憶されたデータから放送番組を再生するときには、適切な方式でデータをデコードしてもよい。エンコード又はデコードの方式は任意であり、従来技術を採用し得る。
【0103】
図8は、本変形例に係る、再生機器22によるコンテンツの再生と、表示機器によるウェブページの表示との関係を示す説明図である。
【0104】
図8の(a)には、放送番組が放送される時間として19時00分00秒から19時30分00秒の時間と、コンテンツが再生される時間として19時15分00秒から19時16分00秒の時間とが示されている。
図8の(a)に示されている時間は、仮に再生機器22がリアルタイム再生をするとすれば放送番組又はコンテンツを再生する時間帯であり、
図2の(a)に示されるものと同じである。
【0105】
図8の(b)には、再生機器22による放送番組の再生の時間として21時00分00秒から21時30分00秒の時間と、コンテンツの再生の時間として21時15分00秒から21時16時00秒の時間とが示されている。
図8の(b)に示されている時間は、例えば、再生機器22によって録画された放送番組が、ユーザによる操作によって再生される時間である。
【0106】
図8の(c)には、表示機器23によるウェブページの表示の時刻として、21時22分00秒が示されている。この表示は、コンテンツの再生よりも後であって、コンテンツの再生から30分以内になされたものであるので、再生されたコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとしてなされたウェブページの表示である可能性がある。なお、上記の30分という時間については、実施の形態1における場合と同じである。
【0107】
そこで処理装置10は、
図8の(c)の表示のように、再生機器22によって再生されたコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとしてユーザが行った操作に基づいてウェブページの表示がなされたことを示す指標を算出して出力する。この指標によれば、コンテンツの表示が、ウェブページの閲覧に貢献した割合を知ることができる。
【0108】
図9は、本変形例に係る再生履歴の例である再生履歴40Aを示す説明図である。
【0109】
図9に示されるように、再生履歴40Aは、放送日時と、再生日時と、再生態様と、チャンネルと、IP(Internet Protocol)アドレスと、機器IDとを少なくとも含む。再生履歴40Aは、再生機器22が1つの放送番組を1回再生した場合に1つ生成される情報である。
【0110】
放送日時は、再生機器22が再生した放送番組の放送日時を示す情報である。再生日時は、再生機器22が再生した放送番組の再生日時を示す情報である。
【0111】
このように、レコーダである再生機器22では、放送番組が放送された日時と、その放送番組が録画された後に再生された日時とは異なり、再生日時が放送日時よりも後である。この点が、レコーダである再生機器がテレビジョン受像機である再生機器22と異なる点である。
【0112】
再生態様は、当該再生機器22が録画された放送番組を再生したときの再生態様を示す情報である。再生態様とは、通常速度での再生(通常再生ともいう)のほか、高速での再生、逆向きの再生、一時停止再生などの情報と、そのような再生がなされた時間を特定する情報とを含む。時間は、当該放送番組内における相対時間、つまり、放送番組の開始時点を起点(ゼロ)とした経過時間で表現することが一例として想定されるが、それに限られず、実時間によって表現されてもよい。
【0113】
チャネルと、IPアドレスと、機器IDとについては、実施の形態におけるものと同じである。
【0114】
指標の算出のための処理は、実施の形態における
図7に示されるフロー図と同じである。ただし、再生履歴における放送日時と再生日時とが異なるので、例えば、
図7のステップS203における放送日時と、ステップS205における再生日時とが異なる点に留意すべきである。
【0115】
以上のように、本実施の形態および本変形例の情報処理方法は、再生機器によるコンテンツの再生と、その再生機器と関係がある表示機器によるウェブページの表示とが関連してなされたかを示す指標が算出され、出力される。このように、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0116】
また、情報処理方法により出力される指標は、再生機器により再生されたコンテンツをユーザが視聴したことをきっかけとして、当該ユーザがそのコンテンツに対応するウェブページを閲覧することを意図して当該ウェブページを表示させた、ということが反映された指標となっている。このように、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切で情報を出力する。
【0117】
また、情報処理方法により出力される指標は、ユーザによるコンテンツの視聴の全数のうち、そのコンテンツの視聴からウェブページの閲覧に至った視聴の割合を示している。このように、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切かつ具体的な情報を出力する。
【0118】
また、情報処理方法は、再生機器がコンテンツを再生した日時と、表示機器がウェブページを表示した日時とを用いた判断により、より容易に、コンテンツの再生とウェブページの表示との関連を示す指標を算出する。よって、情報処理方法は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報をより容易に生成し、出力する。
【0119】
また、情報処理方法は、コンテンツの再生と、ウェブページの表示とに関連があることを、再生日時と表示日時との時間差に基づいて判定する。よって、情報処理方法は、上記時間差を用いた判定に基づいて、より容易に、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0120】
また、情報処理方法は、コンテンツの再生日時と放送日時とが同じである、つまり、放送されたコンテンツをリアルタイムに再生する再生機器(例えばテレビジョン受像機)による再生に基づいて、上記指標を算出する。よって、情報処理方法は、放送コンテンツをリアルタイム再生する再生機器を用いて、放送コンテンツのユーザによる視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0121】
また、情報処理方法は、コンテンツの再生日時が放送日時よりも後である、つまり、放送されたコンテンツを録画しその後に再生する再生機器(例えばレコーダ)による再生に基づいて、上記指標を算出する。よって、情報処理方法は、放送コンテンツを録画しその後に再生する再生機器を用いて、放送コンテンツのユーザによる視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する。
【0122】
また、情報処理方法は、再生日時から表示日時までの差分時間に応じた複数の指標を出力しうる。この差分時間は、ユーザがコンテンツを視聴してから、ウェブページを閲覧するための行動をとるまでの時間に相当し、ユーザがコンテンツを視聴したことによって、そのコンテンツについてさらに多くの情報を得たいという希望の大きさ、または、そのコンテンツについて抱いた興味の大きさなど、ユーザの反応の大きさを反映していると考えられる。よって、情報処理方法は、放送コンテンツのユーザによる視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を、ユーザの反応の大きさと対応付けて出力する。
【0123】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0124】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記実装を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0125】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本開示は、個々のユーザによる放送コンテンツの視聴とウェブページの閲覧との関連を示す適切な情報を出力する情報処理方法に適用可能である。具体的には、ユーザによるCM動画の視聴とウェブページの閲覧との関連を示す情報を出力する装置などに、本開示は適用可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 情報処理システム
10 処理装置
11 第一取得部
12 第二取得部
13 記憶装置
14 算出部
15 出力部
17 対応データ
21 ルータ
22 再生機器
23 表示機器
30 ウェブサーバ
40、40A 再生履歴
50 表示履歴
H1、H2、H3 住宅
N ネットワーク