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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】電気車用充電器の電力供給方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/10 20060101AFI20240126BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240126BHJP
   B60L 53/67 20190101ALI20240126BHJP
   B60L 53/63 20190101ALI20240126BHJP
【FI】
H02J7/10 A
H02J7/00 P
B60L53/67
B60L53/63
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022537411
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 KR2020017216
(87)【国際公開番号】W WO2021125615
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2019-0170594
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522240829
【氏名又は名称】エバ
【氏名又は名称原語表記】EVAR
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】シン トンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】キム キジェ
【審査官】佐藤 卓馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-090570(JP,A)
【文献】特開2011-155737(JP,A)
【文献】特開2019-129684(JP,A)
【文献】特開2013-192290(JP,A)
【文献】国際公開第2015/16184(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/10
H02J 7/00
B60L 53/67
B60L 53/63
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一電力源に多数個の充電器が連結された電気車用充電器の電力供給方法において、
第1充電器に電気車が連結される段階;
前記第1充電器から充電開始信号が生成される段階;
前記多数個の充電器の中で前記第1充電器を除いた一つ以上の残りの充電器が前記充電開始信号を受信する段階;
前記多数個の充電器の中で前記第1充電器を除いた一つ以上の残りの充電器から充電状態信号が生成される段階;
前記第1充電器が前記充電状態信号を受信する段階;および
前記第1充電器の供給電力量が決定される段階;
いずれか一つの充電器の充電が終了する段階;
いずれか一つの充電器から充電終了信号が生成される段階;
前記いずれかの一つの充電器を除いた一つ以上の残りの充電器が前記充電終了信号を受信する段階;および、
前記充電終了信号によって、前記いずれかの一つの充電器を除いた一つ以上の残りの充電器の供給電力量が決定される段階を含む、電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項2】
前記充電状態信号が生成される段階は、
第2充電器に電気車が連結されたかどうかを確認する段階;
前記第2充電器から充電進行信号または充電待機信号が生成される段階;および、
生成された信号を前記第1充電器に伝送する段階;を含み、
前記充電進行信号は電気車が充電中であるときに発生し、前記充電待機信号は前記第2充電器が待機状態であるときに発生する信号であることを特徴とする、請求項1に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項3】
前記第1充電器の供給電力量が決定される段階は、
前記充電進行信号が受信された回数を保存する段階;
前記第1充電器に供給可能な電力量を計算する段階;および、
前記第1充電器に電力を供給する段階;を含み、
前記第1充電器に供給される電力量は前記充電進行信号が受信された回数が反映されることを特徴とする、請求項2に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項4】
前記第1充電器に供給される電力量は、最大電力量を前記受信された回数より一つ大きい値で割った値より小さいか同じであることを特徴とする、請求項3に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項5】
前記第1充電器の供給電力量が決定される段階は、
高速充電モード設定の有無を確認する段階;をさらに含み、
前記高速充電モードが設定された場合、前記第1充電器には設定された電力量以上が前記電力源から供給されることを特徴とする、請求項3に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項6】
前記第1充電器に電力を供給する段階は、
充電開始時間信号を生成する段階;
高速充電モード進行信号を生成する段階;および、
一つ以上の残りの充電器が前記充電開始時間信号および前記高速充電モード進行信号を受信する段階;を含み、
前記高速充電モード進行信号を受信した一つ以上の残りの充電器は前記電力源から供給される電力量の最大値が制限されることを特徴とする、請求項5に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項7】
前記第1充電器に電力を供給する段階は、
充電開始時間信号を生成する段階;および、
一つ以上の残りの充電器が前記充電開始時間信号を受信する段階;を含むことを特徴とする、請求項3に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項8】
前記一つ以上の残りの充電器の供給電力量が決定される段階は、
第3充電器に受信された充電開始時間信号を確認する段階;および、
前記第3充電器に分配される電力量を決定する段階;を含むことを特徴とする、請求項に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項9】
前記第3充電器に分配される電力量を決定する段階は、
前記第3充電器の充電開始時間を前記受信された充電開始時間信号と比較する段階;および、
優先順位を算出する段階;を含み、
算出された優先順位によって分配される電力量の大きさが決定されることを特徴とする、請求項に記載の電気車用充電器の電力供給方法。
【請求項10】
同一電力源に連結されて相互通信が可能な多数個の充電器;を含み、
第1充電器に電気車が連結されると、前記電気車が連結された充電器から、前記第1充電器を除いた一つ以上の残りの充電器に充電開始信号が伝送され、
前記第1充電器を除いた一つ以上の残りの充電器から前記電気車が連結された前記第1充電器に充電状態信号が伝送され、前記充電状態信号により前記電気車が連結された充電器に供給される電力量が決定され。
前記多数個の充電器の中でどれか一つの充電器の充電が終了すると、充電が終了した前記どれか一つの充電器から充電終了信号が生成され、前記どれか一つの充電器を除いた一つ以上の残りの充電器が前記終了信号を受信し、前記充電終了信号により前記どれか一つの充電器を除いた一つ以上の残りの充電器の供給電力量が決定されることを特徴とする、電気車用充電器の電力供給システム。
【請求項11】
前記それぞれの充電器は、
電気車に連結されて電力を供給するコネクタ;
他の充電器との通信を担当する通信部を含みコネクタに供給される電力量を制御する制御部;および
電力源に連結されて前記制御部の信号により充電速度を調節する接続部;を含むことを特徴とする、請求項10に記載の電気車用充電器の電力供給システム。
【請求項12】
前記多数個の充電器のうち少なくとも一つ以上の充電器は外部サーバーと通信が可能であることを特徴とする、請求項11に記載の電気車用充電器の電力供給システム。
【請求項13】
前記多数個の充電器のうち少なくとも一つは電気車が駐車した位置まで移動可能な手段を含む移動式充電器であることを特徴とする、請求項11に記載の電気車用充電器の電力供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気車用充電器の電力供給方法に関し、詳細には、外部通信機能がない同一の電力源(電力網)に連結された充電器間の通信を通じて効率的に電力分配を制御できる電気車用充電器の電力供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV、Electric vehicle)は全世界的な緑色成長政策の基調とともに、各国政府および企業の関心と投資を受けている未来型融合技術である。これに伴い、自動車産業は従来のオイル基盤自動車から電気自動車に市場の需要中心軸が急速に変化している。
【0003】
電気自動車の需要の増加につれて、電気自動車だけでなく電気自動車を円滑に使うためのインフラ構築(充電装置、電力供給網など)に対する技術開発も非常に活発に行われている。
【0004】
ただし、電気自動車の供給によるインフラの構築が相対的に物足りない部分があるため、最近では多数の電気車を充電できる方法および技術が多く開発されている。特に、オフィスビルディングまたは共同住宅の場合、電力の運用にあたって、電気自動車の充電インフラを追加することによる受電容量の超過によって居住者が使う日常電源に影響を与えたり、大規模の電力難問題を引き起こし得る問題点がある。
【0005】
このような問題点を解決するための従来の技術として、図1に図示された従来の技術を詳察することにする。
【0006】
多数の電気車を充電するために、従来の技術は電源10にメイン充電器30とメイン充電器30により直接制御される多数のサブ充電器40を含む。メイン充電器30はサブ充電器40に供給される電力量を直接制御し、外部サーバー20との通信まですべてを担当する。
【0007】
具体的には、メイン充電器30はサブ充電器40で使う電力量と単位充電量をモニタリングするための測定部31、電源部32、サーバー20およびサブ充電器40と通信するための通信部33、およびサブ充電器40の動作個数を制御したり通信機能を制御する制御部34を含み、サブ充電器40は固定配線と共に装置に内蔵されるアウトレット41および電気車充電部にドッキングされるコネクタ42を含む。
【0008】
このような従来の中央集権型多重充電方式の場合、メイン充電器が故障するとサブ充電器は作動が不可能であり、メイン充電器の設置費用およびメンテナンス費用が非常に大きく、サブ充電器間の通信が不可能であるため即刻的な電力量の分配が難しい問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前述した問題点を解決するために創出されたもので、メイン充電器なしに、外部との通信機能がない充電器のみで電力量をそれぞれの充電器に効率的に分配できる電気車用充電器の電力供給方法を提供することにその目的がある。
【0010】
具体的には、同一電力源に連結された充電器間の相互通信を可能にして、最大電力量内でそれぞれの充電器が電気車に供給する電力量を効率的に配分できる電気車用充電器の電力供給方法を提供する。
【0011】
また、別途のメイン充電器を設置しないことにより全体の充電器設置費用を低くできる電気車用充電器の電力供給方法を提供する。
【0012】
一方、本発明が解決しようとする課題は以上で言及された課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は以下の記載から通常の技術者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述した課題を解決するために、同一電力源に多数個の充電器が連結された電気車用充電器の電力供給方法において、第1充電器に電気車が連結される段階、前記第1充電器から充電開始信号が生成される段階、一つ以上の残りの充電器が前記充電開始信号を受信する段階、一つ以上の残りの充電器から充電状態信号が生成される段階、前記第1充電器が前記充電状態信号を受信する段階および前記第1充電器の供給電力量が決定される段階を含む電気車用充電器の電力供給方法を提供し、外部との通信機能がない充電器のみでメイン充電器なしにそれぞれの充電器に電力量を効率的に分配できる効果がある。
【0014】
また、本発明の一実施例は、前記充電状態信号が生成される段階は、第2充電器に電気車が連結されたかどうかを確認する段階、前記第2充電器から充電進行信号または充電待機信号が生成される段階および生成された信号を前記第1充電器に伝送する段階を含み、前記充電進行信号は電気車が充電中であるときに発生し、前記充電待機信号は前記第2充電器が待機状態であるときに発生する信号であることを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、それぞれの充電器が充電状態であるかどうかを充電器同士で共有できる効果がある。
【0015】
また、本発明の一実施例は、前記充電状態信号が生成される段階は、第2充電器に電気車が連結されたかどうかを確認する段階および前記第2充電器から充電進行信号が生成される段階を含み、前記第1充電器が前記充電状態信号を受信する段階は、前記充電状態信号が設定された時間内に受信されたかどうかを確認する段階を含み、前記充電状態信号が設定された時間内に伝送されなかった場合、前記第1充電器は前記第2充電器を充電待機状態であるものと判断されることを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、それぞれの充電器が待機状態であるかどうかを充電器同士で互いに共有できる効果がある。
【0016】
また、本発明の一実施例は、前記第1充電器の供給電力量が決定される段階は、前記充電進行信号が受信された回数を保存する段階、前記第1充電器に供給可能な電力量を計算する段階および前記第1充電器に電力を供給する段階を含み、前記第1充電器に供給される電力量は前記充電進行信号が受信された回数が反映されることを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、メイン充電器なしに、外部との通信機能がない充電器のみでそれぞれの充電器に電力量を効率的に分配できる効果がある。
【0017】
また、本発明の一実施例は、前記第1充電器に供給される電力量は、最大電力量を前記受信された回数より一つ大きい値で割った値より小さいか同じであることを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、共有されたそれぞれの充電器の状態に基づいて二以上の車両が同一電力源内の充電器を通じて充電する場合、適切に電力量を配分できる効果がある。
【0018】
また、本発明の一実施例は、前記第1充電器の供給電力量が決定される段階は、高速充電モード設定の有無を確認する段階をさらに含み、前記高速充電モードが設定された場合、前記第1充電器には設定された電力量以上が前記電力源から供給されることを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、使用者の必要に応じて高速充電モードを設定できるようにして、充電効率性の上昇および充電器提供者の収益性を高め得る効果がある。
【0019】
また、本発明の一実施例は、前記第1充電器に電力を供給する段階は、充電開始時間信号を生成する段階、高速充電モード進行信号を生成する段階および一つ以上の残りの充電器が前記充電開始時間信号および前記高速充電モード進行信号を受信する段階を含み、前記高速充電モード進行信号を受信した一つ以上の残りの充電器は前記電力源から供給される電力量の最大値が制限されることを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、高速充電モードを選択できる充電器の個数を制限できる効果がある。
【0020】
また、本発明の一実施例は、前記第1充電器に電力を供給する段階は、充電開始時間信号を生成する段階および一つ以上の残りの充電器が前記充電開始時間信号を受信する段階を含むことを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、充電開始時間を充電器間で共有して電力量の配分に使用できる基準を定めることができる効果がある。
【0021】
また、本発明の一実施例は、前記電気車用充電器の電力供給方法は、いずれか一つの充電器の充電が終了する段階、いずれか一つの充電器から充電終了信号が生成される段階、一つ以上の残りの充電器が前記充電終了信号を受信する段階および一つ以上の残りの充電器の供給電力量が決定される段階をさらに含むことを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、それぞれの充電器が充電終了されたかどうかを互いに共有できる効果がある。
【0022】
また、本発明の一実施例は、前記一つ以上の残りの充電器の供給電力量が決定される段階は、第3充電器に受信された充電開始時間信号を確認する段階および前記第3充電器に分配される電力量を決定する段階を含むことを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、共有されたそれぞれの充電器の状態に基づいて充電が進行中である充電器にアイドル電力をさらに供給できる効果がある。
【0023】
また、本発明の一実施例は、前記第3充電器に分配される電力量を決定する段階は、前記第3充電器の充電開始時間を前記受信された充電開始時間信号と比較する段階および優先順位を算出する段階を含み、算出された優先順位によって分配される電力量の大きさが決定されることを特徴とする電気車用充電器の電力供給方法を提供し、先に充電を始めた電気車に優先権を与えて限定された電力量で迅速かつ効率的に電力を供給できる効果がある。
【0024】
また、本発明の一実施例は、同一電力源に連結されて相互通信が可能な多数個の充電器を含み、いずれか一つの充電器に電気車が連結されると、前記電気車が連結された充電器から一つ以上の残りの充電器に充電開始信号が伝送され、一つ以上の残りの充電器から前記電気車が連結された充電器に充電状態信号が伝送され、前記充電状態信号により前記電気車が連結された充電器に供給される電力量が決定されることを特徴とする電気車用充電器の電力供給システムを提供し、外部との通信機能がない充電器のみで電力量をそれぞれの充電器に効率的に分配できる効果がある。
【0025】
また、本発明の一実施例は、前記それぞれの充電器は、電気車に連結されて電力を供給するコネクタ、他の充電器との通信を担当する通信部を含みコネクタに供給される電力量を制御する制御部および電力源に連結されて前記制御部の信号により急速充電モードまたは緩速充電モードを遂行する接続部を含むことを特徴とする電気車用充電器の電力供給システムを提供する。
【0026】
また、本発明の一実施例は、前記多数個の充電器のうち少なくとも一つ以上の充電器は外部サーバーと通信が可能であることを特徴とする電気車用充電器の電力供給システムを提供し、決済のための外部サーバーとの通信が可能な充電器を一台設定することによってすべての充電器の円滑な決済を助ける効果がある。
【0027】
また、本発明の一実施例は、前記多数個の充電器のうち少なくとも一つは電気車が駐車した位置まで移動可能な手段を含む移動式充電器であることを特徴とする電気車用充電器の電力供給システムを提供する。
【発明の効果】
【0028】
開示された実施例によると、本発明は外部との通信機能がない充電器だけでも電力量をそれぞれの充電器に効率的に分配できる効果がある。
【0029】
また、それぞれの充電器の状態を互いに共有できる効果がある。
【0030】
また、限定された最大電力量を各充電器に効率的に配分して充電時間を短縮できる効果がある。
【0031】
また、従来のメイン充電器のような構成が省略されることによって全体の充電器設置費用が低くなる効果がある。
【0032】
本発明の効果は以上で言及された効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は以下の記載から通常の技術者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】メイン充電器と多数のサブ充電器で構成される従来の電力分配システムを簡略に図示した図面である。
【0034】
図2】一実施例に係る多数の充電器とこれに連結される電気車を図示した図面である。
【0035】
図3】一実施例に係るそれぞれの充電器を構成する構成間の関係を図示した図面である。
【0036】
図4】電気車が連結される時にそれぞれの充電器間の相互通信がなされる過程を図示したものである。
図5】電気車が連結される時にそれぞれの充電器間の相互通信がなされる過程を図示したものである。
【0037】
図6】少なくとも一つ以上の電気車が充電中であるときに新しい電気車が充電を試みる場合、充電器間の通信がなされる過程を図示した図面である。
図7】少なくとも一つ以上の電気車が充電中であるときに新しい電気車が充電を試みる場合、充電器間の通信がなされる過程を図示した図面である。
【0038】
図8】一実施例に係る電気車の充電が始まる時、電気車の充電のための電力供給方法を図示したフローチャートである。
【0039】
図9】各充電器に供給される電力量を算定する方法が図示されたフローチャートである。
【0040】
図10】さらに他の実施例に係る各充電器に供給される電力量を算定する方法が図示されたフローチャートである。
【0041】
図11】高速充電モードが適用される時、各充電器に供給される電力量を算定する方法が図示されたフローチャートである。
【0042】
図12】いずれか一つの電気車の充電が終了した時、充電器間の通信がなされる様子を図示したものである。
【0043】
図13】一実施例に係るいずれか一つの電気車の充電が終了した時に電力が供給される方法を図示したものである。
【0044】
図14】充電開始時間を活用して電力量を供給する方法を図示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の利点および特徴、そして、それらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は以下で開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし、本実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野の通常の技術者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0046】
本明細書で使われた用語は実施例を説明するためのものであり本発明を制限しようとするのではない。本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含む。明細書で使われる「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素の他に一つ以上の他の構成要素の存在または追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を指称し、「および/または」は言及された構成要素のそれぞれおよび一つ以上のすべての組み合わせを含む。たとえ「第1」、「第2」、「第3」等が多様な構成要素を叙述するために使われるが、これら構成要素はこれら用語によって制限されないことは言うまでもない。これら用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素または第3構成要素であってもよいことは言うまでもない。
【0047】
他の定義がなければ、本明細書で使われるすべての用語(技術および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野の通常の技術者に共通して理解され得る意味で使われ得るであろう。また、一般的に使われる辞書に定義されている用語は明白に特に定義されていない限り、理想的にまたは過度に解釈されない。
【0048】
明細書で使われる「部」または「モジュール」という用語はソフトウェア、FPGAまたはASICのようなハードウェア構成要素を意味し、「部」または「モジュール」は何らかの役割を遂行する。しかし、「部」または「モジュール」はソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。「部」または「モジュール」はアドレッシングできる保存媒体にあるように構成されてもよく、一つまたはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、一例として「部」または「モジュール」はソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素およびタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシーザー、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイおよび変数を含む。構成要素と「部」または「モジュール」内で提供される機能はさらに小さい数の構成要素および「部」または「モジュール」に結合されたり追加的な構成要素と「部」または「モジュール」にさらに分離され得る。
【0049】
本明細書で、コンピュータは少なくとも一つのプロセッサを含むすべての種類のハードウェア装置を意味するものであり、実施例により該当ハードウェア装置で動作するソフトウェア的な構成も包括する意味として理解され得る。例えば、コンピュータはスマートフォン、タブレットPC、デスクトップ、ノートパソコンおよび各装置で駆動される使用者クライアントおよびアプリケーションをすべて含む意味として理解され得、また、これに制限されるものではない。
【0050】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0051】
本明細書で説明される各段階はコンピュータによって遂行されるものとして説明されるが、各段階の主体はこれに制限されるものではなく、実施例により各段階の少なくとも一部が互いに異なる装置で遂行されてもよい。
【0052】
【0053】
本発明の一実施例において、電気車充電システムは基本的に商用電源の配電網(grid)やエネルギー貯蔵装置の電力を利用して電気車に搭載されたバッテリーを充電するシステムと定義することができる。このような電気車充電システムは電気車の種類によって多様な形態を有することができる。例えば、電気車充電システムはケーブルを利用した導電性充電システムや非接触方式の無線電力伝送システムを含むことができる。
【0054】
また、本発明の一実施例において、電気車(electric vehicle、EV)はエレクトリックカー(electric car)、エレクトリックオートモバイル(electric automobile)、ERV(electric road vehicle)、PV(plug-in vehicle)、xEV(plug-in vehicle)等と指称され得、電源供給源は住居地や共用電気サービスまたは車載燃料を利用する発電機などを含むことができる。
【0055】
また、本発明の一実施例において電気車と充電器が連結されるとは、電力を伝送できるように配置されたコネクタ(または無線充電装置)が電気車と関連する手続きを指称し得る。具体的には、命令および制御通信、制御および終了に必要な情報を電気車と充電器間に交換する過程を含む。
【0056】
一方、一実施例において、充電器は有線充電だけでなく無線充電方式まで含まれる。無線充電システム(Wireless power charging system)は無線電力伝送とアライメントおよび通信を含んだGAとVA間の制御のためのシステムを指称し得る。無線電力伝送(Wireless power transfer)は交流(AC)電源供給ネットワークから電気車に無接触手段を通じて電気的な電力を伝送することを指称し得る。
【0057】
また、本発明の一実施例において、充電器は相互通信が可能である。充電器間の通信は多様な方式が適用され得る。例えば、10m以内の近距離で通信がなされるブルートゥース(Bluetooth)、70m以内の近距離で通信がなされるbeacon(Beacon)、中央制御なしに無作為で共通伝送チャネルに接続する競争方式の多元接続プロトコルに該当するALOHA(Addictive Links Online Hawaii Area)、ワイファイ(Wi-Fi)、PLC通信およびP2P通信が適用され得る。
【0058】
また、本発明の一実施例に係る充電器は、急速充電器または緩速充電器のうちいずれか一つに該当するか、二つのモードがすべて適用される充電器であり得る。
【0059】
以下、本発明に係る好ましい実施例を添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0060】
【0061】
図2は、本発明の一実施例に係る電気車用充電器の電力分配方法を説明するための概念図である。
【0062】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係る多数個の充電器100はそれぞれ同一の電力源200に連結される。一つの電力源200は供給可能な限界電力が存在し、このような限界電力は最大電力量と定義され得る。建物を基準とする時、一建物に供給可能な最大電力を最大電力量と定義してもよい。
【0063】
電力源200の電気は分電盤210、計量器220および電源部230を経て充電器100に供給される。分電盤210は外部から電気を受けて電源部230に電気を供給し、故障時に電気を遮断できる機能を有した構成である。計量器220は一定期間の間使用した電力の総量を測定および記録する計測器である。電源部230はコンセントのような構成であり、充電器100が電力の供給を受けるために直接連結される構成である。一方、電力源200の電気は電源部230なしに電線を通じて直接充電器と連結されてもよい。設置環境または充電器の性格によって電源部230は選択的に適用され得る。
【0064】
充電器100は一つの電力源200に多数個が設置され得、各電力源200の供給可能な最大電力量によって設置される機器数が制限され得る。一つの電力源200に連結される多数個の充電器100は多様な種類が混ざって設置され得る。
【0065】
図2に図示されたように、多数個の充電器のうち一部は固定型充電器100で構成され、残りは移動型充電器100’で構成され得る。固定型充電器100は電源部230に直接結合され、電気車300は充電のために充電器100の前に運転をしなければならない。
【0066】
移動型充電器100’は電源部230と結合される電源連結部101’を含み、電気車300が駐車されたところまで移動できる移動手段を含む。充電待機状態であるとき、移動型充電器100’は電源連結部101’と連結されて電力源200から電気の供給を受ける。アプリケーションまたは多様な通信手段によって充電要請を受ける場合、移動型充電器100’は充電要請信号によって電気車300が位置したところまで移動した後に電気車300に対する充電を進行する。
【0067】
一方、本発明の一実施例に係る多数個の充電器100は有線充電方式および無線充電方式のうち少なくとも一つ以上が適用され得、固定型充電器100および移動型充電器100’はいずれも有線および/または無線充電方式が適用され得る。
【0068】
本発明の一実施例に係るそれぞれの充電器100は、電気車300と直接連結されて電力を供給するコネクタ110、コネクタ110に供給される電力量を制御する制御部120および電源部230に連結される接続部130を含む。もし充電器100が無線方式を採択するか無線方式をさらに含む場合、充電器100は無線充電パネルを含むことができる。ただし、電源部230とともに接続部130が具備されない実施例も存在する。充電器が設置される環境および充電器の仕様によって接続部130は選択的に適用され得る。
【0069】
電気車300は外部の他の装置と通信するための通信コントローラ310を含むことができ、通信コントローラ310はコネクタ110および使用者端末機と通信可能な構成である。一般的に、充電器がDC急速充電器である場合にのみ電気車300と充電器間の通信がなされる。反面、緩速充電器の場合、充電器と電気車300の間の通信がなされないのが一般的である。
【0070】
一方、図2を詳察すると、多数の充電器100を総括制御する中央制御部またはメイン充電器が具備されていないことが分かる。別途の中央制御部やメイン充電器なしに、一般の充電器だけでも各充電器に供給される電力量を制御できるのが特徴である。具体的には、多数の充電器100同士で互いに通信可能に備えられるのが特徴であり、充電器100の詳細構成について図3を通じて詳察する。
【0071】
【0072】
図3は、それぞれの充電器100を構成する細部構成が図式化されたものである。
【0073】
コネクタ110は電気車300と直接連結されて電力を供給する第1コネクタ111および第2コネクタ112を含む。
【0074】
第1コネクタ111はコンボ1方式の充電を支援するための充電端子であり、単相交流緩速充電方式ソケットと直流急速充電方式ソケットの結合形態からなる。主にアメリカを中心に使われている。
【0075】
第2コネクタ112はコンボ2方式の充電を支援するための充電端子であり、三相交流緩速充電ソケットとDC急速充電ソケットの結合形態からなる。主にヨーロッパを中心に使われている。
【0076】
第2コネクタ112の場合、直流単独充電、直流と三相交流電力、直流と単相交流電力、三相交流単独充電など、支援する充電方式が多様であるため第1コネクタ111を使う場合より多様な状況および車両に適用できる長所がある。
【0077】
一方、コネクタ110に対する本発明の権利範囲はこれに限定されない。コネクタ110は第1コネクタ111および第2コネクタ112のうち少なくとも一つ以上の方式が適用され得るだけでなく、例えばJ1772緩速コネクタのようにさらに他の形態のコネクタが適用されてもよい。
【0078】
さらに他の実施例の場合、充電器にコネクタおよびケーブルが具備されなくてもよい。この場合、充電器にはソケットのみ設置され、コネクタやケーブルは該当充電器を使用しようとする使用者が別途購入して使うことができる。
【0079】
制御部120は一つ以上のプロセッサおよびメモリで構成されるか、コンピュータで構成され得る。制御部120は同一電力源200と連結された充電器100との通信および連結された電気車300に供給される電力量制御などを担当する。
【0080】
具体的には、制御部120は入力部121、表示部122、リレー部123、決済部124および通信部125を含むことができる。ただし、前記構成要素のうち一部の構成が省略されてもよく、必要に応じて別個の構成がさらに追加されてもよい。制御部120の構成に対する説明は本発明の一実施例に係る充電器100の作動態様を説明するためのものである。
【0081】
入力部121は充電要請情報を入力するための多数個のキーを具備し、入力されたキーに対するデータは制御部120に伝達される。例えば前記キー入力を通じて、充電予約、即時充電開始および終了、充電予約時間入力、数字情報入力、使用者情報および車両情報入力が可能である。一方、入力部121は物理的なキーでなくディスプレイ上に表現されるタッチ部で代替されてもよい。ただし、さらに他の実施例に係る充電器は入力部121を含まない。別途の入力部121がなくても充電器を制御できる多様な方法が適用され得る。
【0082】
表示部122は制御部120により充電器100が充電中なのかまたは待機状態なのかなどのような動作状態情報、充電電力のワット(W)またはキロワット(kW)当たりの価格、バッテリーの残量、バッテリー完全充電電力量、完全充電所要時間などのような情報を表示できる構成である。ただし、表示部122は充電器100によっては具備されなくてもよい。
【0083】
リレー部123はリレーを含み、制御部120の制御により変換器132の出力電力を第1コネクタ111または第2コネクタ112に連結する構成である。リレーはIGBTのような素子を利用して具現され得る。もしコネクタ110を構成するコンボが一つのみある場合はリレー部150の構成は省略されてもよい。
【0084】
決済部124はカードリーダー、現金計数装置 およびユシムリーダーなどの装置であり、使用者が使った充電電力に対する決済情報を制御部120に提供する構成である。ただし、発明の一実施例に係る多数の充電器100は、いずれか一つの充電器を除いては決済部124が含まれなくてもよい。決済部124が含まれない残りの充電器は使用者が使った充電電力に対する情報を決済部124が含まれた充電器100に伝送することができる。決済部124を含む充電器100は外部サーバーと通信できる別途の通信装置をさらに含むことができ、これについては後述することにする。
【0085】
一方、本発明のさらに他の実施例によると、多数の充電器100は決済部124を含まない。それぞれの充電器100で測定された使用者が使った充電電力情報は、外部サーバーと連結されたいずれか一つの充電器100を通じて使用者の決済手段と連結され得る。使用者の決済手段はアプリケーションに登録されたカード情報や使用者が予め登録した口座情報であり得る。
【0086】
通信部125は多数個の充電器100間の通信を可能にする構成であり、PLC(Power Line Communication)通信方法またはP2P通信方法を使ってそれぞれの充電器100に対する情報を互いに共有することができる。通信方法はPLC通信またはP2P通信以外にもPWM(Pulse Width Modulation)通信、CAN(Controller Area Network)通信、MOST(Media Oriented Systems Transport)通信、LIN(Local Interconnect Network)通信、Bluetooth通信、ALOHA通信、beacon通信などが活用され得る。
【0087】
通信部125はそれぞれの充電器100が充電中なのかまたは待機中なのかどうかに対する情報、電気車が連結されたかどうかに対する情報、充電が終了したかどうかに対する情報、電気車別に充電時に使われた電力量および供給可能な電力量に対する情報などを伝送したり受信する時に使われる。
【0088】
また、その他の充電に関連した他の情報を伝送したり受信する時も使われ得る。例えば、制御部120の信号により第1コネクタ111や第2コネクタ112の作動に関与することができ、駐車した電気車300との通信もなされ得る。
【0089】
接続部130は電源部230と連結される接続コード131と電圧を変換する変換器132で構成される。
【0090】
変換器132はAC/DCコンバータおよびDC/DCコンバータ機能をすべて含むことができ、電気車が連結されたコンボの種類によって、使用者が選択した充電モードが急速なのかまたは緩速なのかにより適合な電源を供給することができる。
【0091】
本発明の一実施例の場合、変換器132は通信部124によって多数個の充電器100間の通信結果により連結された電気車に供給される電力量を調節することができる。多数個の充電器100の通信によって各充電器別に割り当てられる電力量が決定され、これに対する詳細なアルゴリズムは後述することにする。
【0092】
【0093】
図4図7は、充電が必要な電気車が同一電力源200に連結された多数個の充電器100のうちいずれか一つの充電器100に連結された時、多数個の充電器100間の相互通信過程を簡単に図式化したものである。
【0094】
図4図5は、同一電力源200に連結された多数個の充電器100がすべて充電待機状態であるとき、いずれか一つの電気車300が任意の充電器と連結される場合の充電器間の相互通信がなされる過程を図式化したものである。
【0095】
図6図7は、同一電力源200に連結された多数個の充電器100のうち少なくとも一つ以上の充電器100が充電進行状態の時、いずれか一つの電気車300が任意の充電待機状態である充電器と連結される場合の充電器間の相互通信がなされる過程を図式化したものである。
【0096】
図4によると、電気車300がいずれか一つの充電待機状態である充電器100と連結される時、前記電気車300と連結された充電器100から充電開始信号が発生する状態が図示されたことが分かる。電気車300が充電器100と「連結される」とは、電気車300と充電器100が充電のために直接結合された状態を意味するだけでなく、電気車300と充電器100が充電のための結合が予定された状態まで含むものと解釈される。
【0097】
充電待機状態である充電器100が電気車300と連結されると、電気車と連結された充電器100は同一電力源200と連結されたすべての残りの充電器100に対して充電開始信号を伝送する。
【0098】
充電開始信号は電気車300が充電器100と連結されると発生する信号であり、例えば、電気車300がコネクタ110と連結されたり、電気車300の通信コントローラ310が通信部125と連結されたり、その他の電気車300が充電器100と結合される蓋然性が明白な場合、充電開始信号が発生する。
【0099】
具体的には、電気車300がコネクタ110と連結されると、コネクタ110はリレー部123を通じて制御部120に連結信号を伝送し、連結信号が伝送された制御部120は通信部125を通じて残りの充電器に充電開始信号を伝送させることができる。コネクタ110を構成するコネクタのタイプが一つである場合、コネクタ110は制御部120に対して直接連結信号を伝送することができる。
【0100】
多数個の充電器100は多様な通信方法が適用され得る。本発明の一実施例の場合、充電器はPLC通信方法またはP2P通信方法が適用され得、二つの通信方法がすべて適用されてもよい。PLC通信方法およびP2P通信方法は通常の技術者に一般的な技術であるので、詳細な説明は省略することにする。
【0101】
一方、充電器はPLC通信方法またはP2P通信方法以外にも、前記において紹介された通り、PWM(Pulse Width Modulation)通信、CAN(Controller Area Network)通信、MOST(Media Oriented Systems Transport)通信、LIN(Local Interconnect Network)通信、Bluetooth通信、ALOHA通信またはbeacon通信などが活用され得る。
【0102】
図5は、電気車300が連結された充電器100から充電開始信号を受けた残りの充電器が充電状態信号を伝送する様子が図示されたものである。残りの充電器は充電開始信号が発生した充電器に充電状態信号を伝送する。
【0103】
充電状態信号は充電進行信号と充電待機信号を含むことができる。充電進行信号は充電が進行中であることを意味し、充電待機信号は充電が進行されていないことを意味する。
【0104】
具体的には、充電状態信号はコネクタ110が電気車300と連結されているか、無線充電である場合には充電が進行されているかどうかに対する情報が入っている信号である。
【0105】
図6のように、一つ以上の電気車300が既に充電中であるときに新しい電気車300が連結される場合、新しい電気車300が連結される充電器100は充電開始信号を生成させて残りの充電器に伝送する。
【0106】
図7のように、既に充電が進行中である充電器100は充電進行信号を生成させて伝送し、充電が進行されていない充電器100は充電待機信号を生成させて充電開始信号を生成させた充電器に伝送するか何の信号も伝送しなくてもよい
【0107】
【0108】
図8図11を通じて、図4図7に図示された電気車用充電器の電力供給方法の詳細なフローチャートを詳察することにする。
【0109】
図8は、一実施例に係る新しい電気車が充電器に対する充電を試みる時の電気車用充電器の電力供給方法の全般的な流れを示したものである。
【0110】
図8に図示された各段階は、それぞれの充電器100に備えられた制御部120および通信部125によって遂行され得るが、これに制限されるものではなく、図8に図示された各段階の少なくとも一部又は全部が他の主体によって遂行されてもよい。
【0111】
段階S100で、多数個の充電器100のうち第1充電器に電気車300が連結される。第1充電器は任意の充電器に該当し、第1充電器と指称したとしても特別な地位や機能を有するものではない。電気車300が第1充電器に連結されるという意味は前述した通りである。
【0112】
第1充電器と電気車の連結が完了すると、段階S200で、第1充電器の制御部120は充電開始信号を生成させる。例えば、制御部120はコネクタ110または無線充電パッド(図示されず)から充電開始信号を受けるか近い未来に充電が確定される場合、充電開始信号を生成させる。
【0113】
第1充電器で生成された充電開始信号は段階S300で、第1充電器を除いた残りの充電器に伝送される。すなわち、第1充電器を除いた残りの充電器によって充電開始信号が受信される。充電開始信号が受信された充電器は、それぞれが含む制御部120内の保存部に第1充電器の充電が始まったという情報を保存する。
【0114】
段階S400で、充電開始信号を受信した充電器は充電状態信号を生成させる。充電状態信号は充電開始信号を受信した充電器が充電開始信号を受けた時点で、各充電器がさらに他の電気車300を充電している途中であるかどうかに対する情報を含んでいる。
【0115】
具体的には、充電状態信号は充電進行信号および充電待機信号を含む。充電進行信号は電気車に対する充電が進行中であることを意味し、充電待機信号は電気車に対する充電がなされていない状態を意味する。
【0116】
一方、さらに他の実施例によると、充電状態信号は充電進行信号のみ含むことができる。
【0117】
段階S500で、第1充電器は残りの充電器で生成された充電状態信号を受信する。第1充電器の制御部120は受信された充電状態信号に基づいて各充電器の充電進行の有無を把握することができる。各充電器の充電進行の有無に対する情報は第1充電器の制御部120に保存される。
【0118】
充電状態信号が充電進行信号および充電待機信号をすべて含む場合、第1充電器は受信された信号の種類によって残りの充電器の状態をそれぞれ把握した後、各充電器の状態情報を保存する。反面、充電状態信号が充電進行信号のみ含む場合、各充電器が充電待機中なのかどうかは次のように把握することができる。
【0119】
段階S300は、充電状態信号が設定された時間内に受信されたかどうかを確認する段階(S310)をさらに含む。第1充電器を除いた残りの充電器が充電中である場合、充電中である充電器は充電進行信号を設定された時間内に第1充電器に伝送する。すなわち、設定された時間内に充電進行信号が受信されなかった場合、信号を伝送しなかった充電器は第1充電器の制御部120により充電待機状態であるものと判断され得る。
【0120】
第1充電器に対する充電状態信号受信が完了し、残りの充電器の現在の状態の把握が完了すると段階S600が進行され、段階S600は図9を通じて詳察することにする。
【0121】
段階S600は第1充電器に供給される電力量を決定する段階である。第1充電器に供給される電力量を決定するために、段階S500で受信された充電進行信号を活用する。
【0122】
具体的には、段階S600の細部段階は、充電進行信号が受信された回数を保存する段階(S610)、第1充電器に供給可能な電力量を計算する段階(S620)および第1充電器に電力を供給する段階(S630)を含む。
【0123】
段階S610は、第1充電器を除いた残りの充電器から受信された充電進行信号の回数を第1充電器の制御部120に保存する段階である。受信された充電進行信号の総数は、現在同一電力源200に連結された充電器のうち電気車に対する充電が進行中である充電器の総数と同一である。充電が進行中である充電器の総数を把握することによって、第1充電器に供給され得る最大電力量または供給可能な電力量の範囲をチェックすることができる。
【0124】
段階S620は、第1充電器の制御部120により第1充電器に連結された電気車300に供給され得る使用可能電力量を計算する段階である。特に、段階S620は、充電進行信号が受信された回数に基づいて使用可能電力量を計算する。
【0125】
例えば、第1充電器に供給される電力量は、電力源200により供給可能な最大電力量を受信された充電進行信号の総回数より一つ大きい値で割った値より小さいか同じであり得る。電力源200により供給可能な最大電力量を10kWhとすた時、受信された総充電進行信号の個数が4である場合、第1充電器に供給される最大電力量は10/5=2kWhと同一であるか小さい数値となるであろう。
【0126】
一方、電力源200からそれぞれの充電器に電力を供給する方法において、本発明の一実施例の場合、時間分割方式が適用され得る。前記例の通り、電力源200により供給可能な最大電力量が10kWhであり、第1充電器に供給可能な電力量が2kWhに定められた場合、第1充電器の制御部は60分区間内で12分の間電力源200から電力の供給を受けるように制御することができる。もし、任意の6分区間を詳擦すると、第1充電器は6分区間のうち1.2分の間電力源200から単独で電力の供給を受けることになる。
【0127】
時間分割方式が適用される場合、それぞれの充電器は現在充電が進行中である電気車の個数によって(充電進行信号の個数によって)、電力の供給を受ける時間区間帯が変更される。例えば受信された総充電進行信号の個数が3である場合、同一電力源200内に連結された電気車の総数は4台となるであろう。この時、充電器のナンバリングの順に沿って、1時間を基準として15分ずつ4台の充電器が電力源200から該当時間の間単独で電力の供給を受けることができる。結果として、電力源200の最大電力量を4で割った値を供給を受けるのと同様の効果が発生する。充電が進行中である各充電器の制御部は電力の供給と遮断を充電進行信号の個数によっていつでも変更することができる。
【0128】
一方、充電が先に開始されていた充電器に加重値を与えたり、高速充電を申し込んだ使用者に加重値を与える場合、1時間を基準として電力供給時間が変更されてもよい。前記事例を例にすると、電気車の充電開始時間によって、1時間を基準として24分、18分、12分、6分のように電力を供給することができる。これに対する説明は後述することにする。
【0129】
供給可能な電力量が決定されると、段階S630が進行される。
【0130】
一方、図10は段階S600のさらに他の実施例が図示されたものである。
【0131】
具体的には、さらに他の実施例に係る段階S600の細部段階は、充電進行信号が受信された回数を保存する段階(S610’)、第1充電器に高速充電モードが設定されたかどうかを確認する段階(S620’)、第1充電器に供給可能な電力量を計算する段階(S630’)および第1充電器に電力を供給する段階(S640’)を含む。
【0132】
段階S610’は第1充電器を除いた残りの充電器から受信された充電進行信号の回数を第1充電器の制御部120に保存する段階であり、段階S610と同一である。
【0133】
段階S620’は、第1充電器を利用する使用者が充電開始前に高速充電モードを選択したかどうかを確認する段階である。高速充電モードは急速充電モードに該当するか、少なくとも設定された値以上の電力量を保障する充電モードである。迅速な充電が必要な使用者に有用なモードであり、高速充電モードを選択する場合、使用者は一般モードである時よりkW当たり、さらに高い価格を支払うかさらに高い基本利用料を支払い得る。
【0134】
段階S630’は第1充電器の制御部120によって第1充電器に連結された電気車300に供給され得る使用可能電力量を計算する段階であり、段階S620と同一である。段階S640’は段階S630と同一である。
【0135】
段階S630は、第1充電器に電力供給が始まる段階であり、電力供給が始まる時の充電開始時間信号を生成する段階(S631)と第1充電器を除いた残りの充電器が前記充電開始時間信号を受信する段階(S632)を含む。
【0136】
段階S631は充電器の充電開始時間をすべての充電器と共有することによって、今後電力量を配分する時に電力量の配分に対する優先権を設定できるようにするための根拠資料となる。また、各充電器に決済システムが含まれる場合、各電気車に供給された電力量を算出するための根拠資料となる。すなわち、各充電器のすべての作動が残りの充電器と共有されることが特徴である。
【0137】
第1充電器の充電開始時間をすべての充電器と共有するために段階S632が進行される。第1充電器から第1充電器の充電開始時間情報を受けた残りの充電器は、第1充電器の充電開始時間情報を制御部120に保存する。
【0138】
図11は、図10の実施例に含まれる段階S640’に対する細部段階が図示されたものである。
【0139】
段階S640’は、第1充電器に電力供給が始まる段階であり、電力供給が始まる時の充電開始時間信号を生成する段階(S641’)、高速充電モードが進行されるという信号を生成する段階(S642’)、第1充電器を除いた残りの充電器が生成された充電開始時間信号と高速充電モード進行信号を受信する段階(S643’)および残りの充電器に供給される電力量を制限する段階(S644’)を含む。
【0140】
段階S641’、段階S642’および段階S643’は、第1充電器の充電に関連した重要な情報を残りの充電器に共有するための段階である。
【0141】
段階S644’は、高速充電モードを選択できる充電器の数を制限するための段階である。高速充電モードは短い時間に電気車を充電するために高電圧、高電力が印加されるため、同一電力源内で同時に高速充電モードを進行できる充電器の数は一定の水準に制限される必要がある。
【0142】
したがって、第1充電器の高速充電モードが進行中という信号を受けた残りの充電器は、高速充電モードの選択が一部制限されたり供給される電力量の最大値が制限され得る。
【0143】
段階S643’を経た充電器は制御部120に該当信号を保存することができ、保存された情報に基づいて供給され得る電力量を自主的に制限する。その結果、段階S644’が進行される。
【0144】
充電開始情報、充電状態情報、充電開始時間情報、高速充電モード進行情報などの、充電に関連したすべての情報を多数の充電器が即刻的に共有することにより、外部サーバーと連動するメイン充電器がなくても同一電力源200が提供する最大電力量内で効率高く電力量を各充電器に分配することができる。また、いずれか一つの充電器が故障しても残りの充電器は電気車を問題なく充電することができる。また、電力源200の最大供給電力量が上昇する場合、所定の充電器を追加で設置することができ、各充電器間の最小限の通信さえ連結させれば設置が終了するため、設置費用が非常に安くなり修理費用が低くなる長所がある。
【0145】
【0146】
図12は、いずれか一つの電気車300の充電が完了した時、多数個の充電器間の相互通信過程を簡略に図式化したものである。
【0147】
いずれか一つの充電器と連結された電気車の充電が完了する場合、充電器と電気車の間の連結が解除(disconnect)される。本発明の一実施例の場合、コネクタ110と電気車300間の結合が分離されるか、コネクタ110と電気車300が結合されていても電気の供給が中断されるケースに該当する。一方、無線充電モードが適用された場合、無線充電パッドの作動が中断されるケースに該当する。
【0148】
充電器と電気車の間の連結が解除されると、連結が解除された充電器の制御部120は充電終了信号を生成する。生成された充電終了信号は残りの充電器にすべて伝送され、充電が進行中である充電器の場合、前記充電終了信号を受けた後に供給される電力量を上昇させることができる。時間分割方式が適用される場合、充電終了信号を受けた充電器は、単位時間当たり該当充電器に電力が供給される時間を増加させることができる。
【0149】
図13図14を通じて、図12に図示された電気車用充電器の電力供給方法のうち電気車の充電が終了した時の詳細なフローチャートを詳察することにする。
【0150】
図13は、一実施例に係るいずれか一つの電気車に対する充電が完了した時、他の充電器との情報伝達過程および電力分配過程に対する全般的な流れが図示されたものである。
【0151】
図13に図示された各段階は、それぞれの充電器100に備えられた制御部120および通信部125によって遂行され得るが、これに制限されるものではなく、図8に図示された各段階の少なくとも一部又は全部が他の主体によって遂行されてもよい。
【0152】
段階S700で、充電中であるいずれか一つの充電器の充電が終了する。いずれか一つの充電器は同一電力源200に連結されたすべての充電器がその対象となり得る。充電が終了するという意味は充電器と電気車の連結と反対の意味で解釈され得る。一般的に充電の終了は充電器から電気車に電気の供給が中断される時を意味する。
【0153】
充電器と電気車の充電が終了すると、段階S800で、前記充電が終了した充電器の制御部120は充電終了信号を生成させる。
【0154】
生成された充電終了信号は、段階S900で、前記充電が終了した充電器を除いた残りの充電器に伝送される。すなわち、前記充電が終了した充電器を除いた残りの充電器によって充電終了信号が受信される。充電終了信号が受信された充電器は制御部120内の保存部にいずれか一つの充電器の充電が終了したという情報を保存する。
【0155】
段階S1000は、いずれか一つの充電器の充電が終了することによって発生する余裕電力を、依然として充電が進行中である残りの充電器に供給する段階であり、段階S1000を構成する細部段階は図14を通じて詳察することにする。
【0156】
段階S1000は、第3充電器に受信された充電開始時間信号を確認する段階(S1010)および第3充電器に分配される電力量を決定する段階(S1020)を含む。
【0157】
第3充電器は、段階S700で充電が終了した充電器を除いた残りの充電器のうち一つに該当する。すなわち、指称の便宜のために「第3」と称しただけであり、特定の充電器に限定したものではない。
【0158】
段階S1010は、その間第3充電器に受信されていた他の充電器の充電開始時間信号をすべて確認する段階である。多数の電気車に対する充電回数が増加するにつれて、それぞれの充電器は制御部120に多数個の他の充電器の充電開始時間信号データが保存されているであろう。ただし、特定の充電開始時間信号とペアリングされる充電終了信号が存在する場合、該当充電開始時間信号は確認対象から除外される。充電開始時間信号を確認する理由は、段階S1010が進行される瞬間に充電が同時に進行されている充電器の情報を確認するためのものであるためであり、すでに充電が終了した場合は充電開始時間信号データの確認は無意味である。
【0159】
段階S1020は、第3充電器の充電開始時間を段階S1010で確認された充電開始時間信号データと比較する段階(S1021)、充電が進行している充電器間に優先順位を算出する段階(S1022)、および第3充電器に供給される電力量を決定する段階(S1023)を含む。
【0160】
段階S1021および段階S1022は、同時に充電が進行されている充電器の充電開始時間信号を比較して、充電開始時間が最も速い充電器から充電開始時間が最も遅い充電器まで並べる役割をする。
【0161】
段階S1023は算出された優先順位により電力量を分配する段階であり、一実施例の場合、充電開始時間が最も速い充電器に優先的に最も大きい電力量を割り当てることができる。
【0162】
【0163】
一方、本発明の一実施例に係る電気車用充電器の電力供給方法は、充電量信号を設定された時間ごとに一つ以上の残りの充電器に伝送する段階をさらに含むことができる。前記段階を通じて一つの電力源200に連結された充電器同士で、それぞれ連結された電気車の充電量情報を常時的に共有できる効果がある。
【0164】
充電量情報とは、充電器と連結された電気車が充電された程度に関連した情報を意味し、一例として完全充電されたものを100%とし、完全充電量対比何%充電されたかを充電量情報と定義することができる。
【0165】
ただし、市販される充電器の場合、急速充電器の場合にのみ充電%を把握することができる。急速充電器以外のその他の充電器の場合、完全充電に到達するにつれて充電される電力量が落ちる程度を通じて充電%を把握することができる。
【0166】
その他の充電器の場合、略充電された程度が完全充電対比70-80%を超過する場合に供給される電力量が徐々に減少する傾向を示す。したがって、その他の充電器の場合、正確な充電量情報は供給される電力量が減少する時から生成され得る。その他の充電器の場合、電力量が減少する比率による充電%情報が制御部に予め保存され得る。
【0167】
充電量情報は設定された時間ごとに周期的に共有され得る。すなわち、それぞれの充電器は周期的に充電量情報を自身を除いた残りの充電器に伝送し、他の充電器の充電量情報を受ける場合、制御部120に保存する。充電量情報をリアルタイムでアップデートすることにより、電力供給量を効率的に変化させることができる根拠が構築される。
【0168】
充電量情報が周期的にすべての充電器間で共有されることを前提として、段階S1000は第3充電器と連結された電気車の充電量を確認する段階、第3充電器と連結された電気車の充電量を予め受信された充電量信号と比較する段階、優先順位を算出する段階、および算出された優先順位により電力量を分配する段階で構成され得る。前記段階はすべて第3充電器の制御部120によりなされ得る。
【0169】
一方、電気車の充電量が大きくなるほど供給される電力量が減る現象が発生する。また、電気車の充電量が大きくなるほど充電の緊急性が低い状態と理解することができる。このような点を考慮して、充電量が高い電気車が連結された充電器に供給されるアイドル電力を充電量が低い電気車が連結された充電器に供給して、供給される電力量を効率的に分配できる効果がある。時間分割方式が適用される場合、充電量が低い電気車が連結された充電器は単位時間当たりに連結された電気車に供給する電力時間比率をさらに大きくなるように制御することができる。
【0170】
最後に、多数個の充電器のうち少なくとも一つ以上の充電器は外部サーバーと通信が可能であるように備えられ得る。外部サーバーとの通信はワイファイ、3G、LTEのような近距離通信網が活用され得る。少なくとも一つ以上の充電器に別途の通信施設を構築することによって、アプリケーションを通じての充電器予約システムや決済システムなどがさらに適用され得、直接現場を訪問せずに充電器の状態を点検できる効果がある。
【0171】
【0172】
一方、図4図7の充電器100のうち少なくとも一つ以上は図2の移動型充電器100’で構成され得る。移動型充電器100’は充電の需要が少ない明け方時間のときに完全充電され得る。完全充電された移動型充電器100’は充電の需要が多い昼間時間または退勤後の夕方の時間のときに電力源200を補助する役割をすることができる。
【0173】
具体的には、多数の充電器100から要求される電力量が電力源200の最大供給電力量に近接したり最大供給電力量を越える場合、一部の充電器100は完全充電された移動型充電器100’から電力の供給を受けることができる。
【0174】
移動型充電器100’の補助役割の程度は時間帯によって異なって設定され得る。例えば、要求される電力量が多く要求される時間帯には移動型充電器100’が許容できる最大電力量を他の充電器に供給するように設定され得、要求される電力量が少なく要求される時間帯には最小電力量を他の充電器に供給するように設定され得る。
【0175】
移動型充電器100’から予備電力を確保することによって、停電になったり電力供給速度(充電速度)が遅くなる現象を防止できる効果がある。
【0176】
【0177】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野の通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施され得ることが理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解されるべきである。
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