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特許7426789不動産仲介システムおよび不動産仲介方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】不動産仲介システムおよび不動産仲介方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/163 20240101AFI20240126BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019149280
(22)【出願日】2019-08-16
(65)【公開番号】P2020030824
(43)【公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2018153209
(32)【優先日】2018-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】508237395
【氏名又は名称】松山 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100141829
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 牧人
(72)【発明者】
【氏名】松山 英明
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-334518(JP,A)
【文献】特開2019-144896(JP,A)
【文献】特開2004-318419(JP,A)
【文献】特開2017-054448(JP,A)
【文献】特開2004-318482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う不動産仲介システムであって、
前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信して管理する物件データ管理部と、
前記施工業者端末から複数の、不動産物件の施工例を示す2次元または3次元のデジタルモデルルームの電子データであるデジタルモデルデータを含む施工例データを受信して管理する施工例データ管理部と、
前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信でき、かつ、前記希望者端末から指定される施工条件と適合する施工例データを検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信できる検索実行部と、を有し、
前記検索実行部は、前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを、前記物件データ管理部で管理される複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信し、前記選択された1つの物件データに適合する施工例データを、前記施工例データ管理部で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信することが可能な不動産仲介システム。
【請求項2】
不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う不動産仲介システムであって、
前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信して管理する物件データ管理部と、
前記施工業者端末から複数の施工例データを受信して管理する施工例データ管理部と、
前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信でき、かつ、前記希望者端末から指定される施工条件と適合する施工例データを検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信できる検索実行部と、を有し、
前記検索実行部は、前記物件希望者の希望する施工条件と適合する施工例データを、前記施工例データ管理部で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信し、前記選択された1つの施工例データに適合する物件データを、前記物件データ管理部で管理される複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信することが可能な不動産仲介システム。
【請求項3】
前記検索実行部は、選択された1つの前記物件データおよび選択された1つの前記施工例データを、前記通信ネットワークを介して、前記物件希望者の審査を行う審査機関の審査機関端末へ送信し、前記審査機関端末から審査結果を受信し、前記審査結果を前記希望者端末へ送信することが可能である請求項1~2のいずれか1項に記載の不動産仲介システム。
【請求項4】
前記施工例データは、3次元のデジタルモデルデータである請求項1~3のいずれか1項に記載の不動産仲介システム。
【請求項5】
不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う仲介制御部による不動産仲介方法であって、
前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信するステップと、
前記施工業者端末から複数の、不動産物件の施工例を示す2次元または3次元のデジタルモデルルームの電子データであるデジタルモデルデータを含む施工例データを受信するステップと、
前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信するステップと、
送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、
前記選択された1つの物件データに適合する施工例データを、前記複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信するステップと、
送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、を有する不動産仲介方法。
【請求項6】
不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う仲介制御部による不動産仲介方法であって、
前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信するステップと、
前記施工業者端末から複数の施工例データを受信するステップと、
前記希望者端末から指定される施工条件と適合する施工例データを検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信するステップと、
送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、
前記選択された1つの施工例データに適合する物件データを、前記複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信するステップと、
送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、を有する不動産仲介方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介した不動産の取引の仲介を行う不動産仲介システムおよび不動産仲介方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどの通信ネットワークを介した商取引が盛んに行われている。例えば特許文献1には、販売されている不動産物件を、3次元仮想部屋として確認しながら検索できるシステムが記載されている。
【0003】
また、例えば特許文献2には、住宅販売主側・リフォーム請負主側のサーバと、販売員・営業員用端末と、顧客端末と、をネットワークを介して接続した住宅販売・リフォーム総合管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-195491号公報
【文献】特開2004-318482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のシステムは、リフォームやリノベーションを行う施工業者を検索することはできない。また、特許文献2に記載のシステムは、住宅販売主およびリフォーム請負主のサーバと、顧客端末とをネットワークで接続しているが、住宅販売主およびリフォーム請負主を、複数の選択肢から検索するものではない。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、望ましい物件データの検索と、望ましい施工例データの検索とを1つのシステムで効果的に行うことができ、利便性が高い不動産仲介システムおよび不動産仲介方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する不動産仲介システムは、不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う不動産仲介システムであって、前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信して管理する物件データ管理部と、前記施工業者端末から複数の、不動産物件の施工例を示す2次元または3次元のデジタルモデルルームの電子データであるデジタルモデルデータを含む施工例データを受信して管理する施工例データ管理部と、前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信でき、かつ、前記希望者端末から指定される施工条件と適合する施工例データを検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信できる検索実行部と、を有し、前記検索実行部は、前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを、前記物件データ管理部で管理される複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信し、前記選択された1つの物件データに適合する施工例データを、前記施工例データ管理部で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信することが可能である。
上記目的を達成する不動産仲介システムの他の態様は、不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う不動産仲介システムであって、前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信して管理する物件データ管理部と、前記施工業者端末から複数の施工例データを受信して管理する施工例データ管理部と、前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信でき、かつ、前記希望者端末から指定される施工条件と適合する施工例データを検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信できる検索実行部と、を有し、前記検索実行部は、前記物件希望者の希望する施工条件と適合する施工例データを、前記施工例データ管理部で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信し、前記選択された1つの施工例データに適合する物件データを、前記物件データ管理部で管理される複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信することが可能である。
【0008】
また、上記目的を達成する不動産仲介方法は、不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う仲介制御部による不動産仲介方法であって、前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信するステップと、前記施工業者端末から複数の、不動産物件の施工例を示す2次元または3次元のデジタルモデルルームの電子データであるデジタルモデルデータを含む施工例データを受信するステップと、前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信するステップと、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、前記選択された1つの物件データに適合する施工例データを、前記複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信するステップと、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、を有する。
上記目的を達成する不動産仲介方法の他の態様は、不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う仲介制御部による不動産仲介方法であって、前記不動産業者端末から複数の不動産物件の物件データを受信するステップと、前記施工業者端末から複数の施工例データを受信するステップと、前記希望者端末から指定される施工条件と適合する施工例データを検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信するステップと、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、前記選択された1つの施工例データに適合する物件データを、前記複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信するステップと、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
上記のように構成した不動産仲介システムおよび不動産仲介方法は、物件希望者の希望する物件条件と適合する物件データを検索できると共に、物件希望者の希望する施工条件と適合する施工例データを検索できる。このため、本不動産仲介方法は、望ましい物件データの検索と、望ましい施工例データの検索とを1つのシステムで効果的に行うことができ、利便性が高い。
【0010】
前記検索実行部は、前記希望者端末から指定される物件条件と適合する物件データを、前記物件データ管理部で管理される複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信し、前記選択された1つの物件データに適合する施工例データを、前記施工例データ管理部で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信することが可能であってもよい。これにより、本不動産仲介システムは、物件条件と適合する物件データを物件希望者が選択した後、その選択された物件データの情報を用いて、より望ましい施工例データを検索できる。
【0011】
前記検索実行部は、前記物件希望者の希望する施工条件と適合する施工例データを、前記施工例データ管理部で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった前記施工例データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記施工例データから前記希望者端末によって選択される1つの施工例データの情報を前記希望者端末から受信し、前記選択された1つの施工例データに適合する物件データを、前記物件データ管理部で管理される複数の物件データから検索し、見つかった前記物件データを前記希望者端末へ送信した後、送信した前記物件データから前記希望者端末によって選択される1つの物件データの情報を前記希望者端末から受信することが可能であってもよい。これにより、本不動産仲介システムは、施工条件と適合する施工例データを物件希望者が選択した後、その選択された施工例データの情報を用いて、望ましい物件データを検索できる。
【0012】
前記検索実行部は、選択された1つの前記物件データおよび選択された1つの前記施工例データを、前記通信ネットワークを介して、前記物件希望者の審査を行う審査機関の審査機関端末へ送信し、前記審査機関端末から審査結果を受信し、前記審査結果を前記希望者端末へ送信することが可能であってもよい。このため、本不動産仲介システムは、物件希望者により選択された物件および施工例の審査を、迅速かつ容易に行うことができる。
【0013】
前記施工例データは、3次元のデジタルモデルデータであってもよい。これにより、本不動産仲介システムは、物件希望者が実際のモデルルームを利用せずとも、施工例を正確に理解することができる。したがって、物件の購入(または賃借)および施工の購入を、効果的に促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る不動産仲介システムの構成を示すブロック図である。
図2】仲介制御部の物理的構成を示すブロック図である。
図3】検索選択画面を示す説明図である。
図4】不動産物件検索画面を示す説明図である。
図5】物件検索結果表示画面を示す説明図である。
図6】業者別物件検索結果表示画面を示す説明図である。
図7】物件候補画面を示す説明図である。
図8】施工例検索画面を示す説明図である。
図9】施工例検索結果表示画面を示す説明図である。
図10】業者別施工例検索結果表示画面を示す説明図である。
図11】施工例候補画面を示す説明図である。
図12】施工例検索画面を示す説明図である。
図13】不動産物件検索画面を示す説明図である。
図14】仲介システムの検索実行部における処理を説明するためのフローチャートである。
図15】検索実行部における処理を説明するためのフローチャートである。
図16】検索実行部における処理を説明するためのフローチャートである。
図17】検索実行部における処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態に係る不動産仲介システム10は、インターネットなどの通信ネットワーク20を介して行われる不動産(土地、建物)物件の取引と、建物の施工(リノベーション、リフォームまたは新築工事)の取引とを仲介するシステムである。不動産物件の取引は、売買契約または賃貸借契約である。
【0016】
仲介システム10は、図1に示すように、不動産業者が使用する複数の不動産業者端末30と、物件希望者が使用する複数の希望者端末40と、取引を仲介する管理者が使用する管理者端末50と、リノベーション、リフォーム、新築工事等の施工を行う複数の施工業者端末90と、取引の仲介を制御する仲介制御部70と、保証金の審査を行う審査機関である複数(または単一)の審査機関端末60とを備えている。不動産業者端末30、希望者端末40、管理者端末50、施工業者端末90、仲介制御部70および審査機関端末60は、通信ネットワーク20を介して通信可能に接続されている。保証審査を行う審査機関は、銀行などの金融機関や、保証会社である。なお、不動産業者端末30、希望者端末40、管理者端末50、施工業者端末90および審査機関端末60は、通信ネットワーク20と常時接続されている必要はない。
【0017】
不動産業者端末30は、土地や建物等の不動産物件の売買または賃借を希望する不動産業者が、自己(不動産業者)の情報、物件データなどを入力し、さらに物件希望者の情報などを受け取る(受信する)ための端末である。不動産業者端末30は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話やタブレットなどの携帯端末、または専用装置などにより構成される。
【0018】
不動産業者端末30の仲介制御部70との通信は、登録時に設定されるIDおよびパスワードによりログイン可能な専用サイト内で行われる。また、ログインされていない可能性のある不動産業者端末30へ仲介制御部70が通知を行う場合などでは、電子メールにより通知が行われる場合もあり得る。不動産業者端末30は、不動産業者により入力された不動産業者情報(不動産業者を特定するための情報)や物件データ等を、通信ネットワーク20を介して仲介制御部70へ送信し、かつ物件希望者から内覧を求める情報等を、仲介制御部70から受信して不動産業者へ表示する。図1では、不動産業者端末30が便宜上2つとなっているが、数は限定されない。
【0019】
希望者端末40は、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者が、物件データの閲覧および検索、デジタルモデルルームの閲覧および検索、内覧の申請、審査機関への保証審査の申請、物件購入契約(または賃貸借契約)の申請、物件の施工(リノベーション、リフォームまたは新築工事)の契約の申請、等を行うために使用する端末である。希望者端末40は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話やタブレットなどの携帯型情報端末、または専用装置などにより構成される。
【0020】
希望者端末40の仲介制御部70との通信は、登録時に設定されるIDおよびパスワードによりログイン可能な専用サイト内で行われる。また、ログインされていない可能性のある希望者端末40へ仲介制御部70が通知を行う場合などでは、電子メールにより通知が行われる場合もあり得る。希望者端末40は、物件データ等を、通信ネットワーク20を介して仲介制御部70から受信して、物件希望者へ表示することができる。また、希望者端末40は、デジタルモデルルーム等の施工例データの情報を、通信ネットワーク20を介して仲介制御部70から受信して、物件希望者へ表示することができる。また、希望者端末40は、物件希望者により入力された物件希望者情報(物件希望者を特定するための情報)、希望する物件条件(購入または賃借したい物件の条件)、希望する施工条件等を、通信ネットワーク20を介して仲介制御部70へ送信することができる。なお、図1では、希望者端末40が便宜上3つとなっているが、数は限定されない。
【0021】
施工業者端末90は、改修工事(リノベーションやリフォーム)や、新築工事等を行う施工業者が、デジタルモデルルームの電子データ等を含む施工例データなどを入力またはアップロードし、さらに物件希望者の情報などを受け取る(受信する)ための端末である。施工業者端末90は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話やタブレットなどの携帯端末、または専用装置などにより構成される。
【0022】
施工業者は、例えば、ハウスメーカーやリノベーション会社、リフォーム会社等である。デジタルモデルルームの電子データは、家または部屋の外観、内観、眺望、間取り等のうち一種以上の動画及び/又は静画、並びに施工業者の情報等を含んでいる。動画及び静画は、VR(Virtual Reality:仮想現実)で作成した2次元または3次元画像、AR(Augmented Reality:拡張現実)で作成した2次元または3次元画像、MR(Mixed Reality:複合現実)で作成した2次元または3次元画像、3Dスキャンカメラで撮影した3次元画像、カメラで撮影した2次元の画像等である。ARは、現実空間にデジタル情報を付加する表現技術である。VRは、全てデジタルで再現された没入型の表現技術である。MRは、現実空間と仮想空間を融合させた表現技術である。デジタルモデルルームの電子データは、3Dウォークスルーで表示可能であってもよく、または複数の静画で表示されてもよい。すなわち、デジタルモデルルームの電子データ(デジタルモデルデータ)は、例えば、実際の事例を撮影した2次元または3次元の画像(静画および動画を含む)や、コンピュータグラフィックス(CG)により作成された2次元または3次元の画像(静画および動画を含む)である場合がある。
【0023】
施工業者端末90の仲介制御部70との通信は、登録時に設定されるIDおよびパスワードによりログイン可能な専用サイト内で行われる。また、ログインされていない可能性のある施工業者端末90へ仲介制御部70が通知を行う場合などでは、電子メールにより通知が行われる場合もあり得る。施工業者端末90は、施工業者により入力された施工業者情報(施工業者を特定するための情報)やデジタルモデルルームの情報等を、通信ネットワーク20を介して仲介制御部70へ送信し、かつ物件希望者から工事を求める情報等を、仲介制御部70から受信して施工業者へ表示する。図1では、施工業者端末90が便宜上2つとなっているが、数は限定されない。
【0024】
管理者端末50は、取引の仲介の管理者が操作する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話やタブレットなどの携帯型情報端末、または仲介用の専用装置などにより構成される。管理者端末50は、仲介制御部70における各プログラムの処理状況を表示したり、管理者が入力することが可能である。管理者端末50の仲介制御部70との通信は、仲介制御部70から付与される管理者用IDおよびパスワードによりログイン可能な管理用サイト内で行われる。また、ログインされていない可能性のある管理者端末50へ仲介制御部70が通知を行う場合などでは、電子メールにより通知が行われる場合もあり得る。なお、本実施形態では、管理者端末50は、仲介制御部70と別構成として定義されているが、仲介制御部70に含まれる構成とすることもできる。また、管理者端末50は、複数設けられてもよく、機能毎に端末が複数に分割されてもよい。
【0025】
審査機関端末60は、審査機関が、不動産物件の購入、賃借および工事の少なくとも1つを希望する物件希望者からの保証審査の申請を受け取り、審査結果を送信するために使用する端末である。審査機関端末60は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話やタブレットなどの携帯型情報端末、または専用装置などにより構成される。審査機関端末60は、通信ネットワーク20上の専用サイト内で登録手続きを行うことで、仲介制御部70と通信することが可能となる。
【0026】
審査機関端末60の仲介制御部70との通信は、登録時に設定されるIDおよびパスワードによりログイン可能な専用サイト内で行われる。また、ログインされていない可能性のある審査機関端末60へ仲介制御部70が通知を行う場合などでは、電子メールにより通知が行われる場合もあり得る。審査機関端末60は、不動産物件の購入、賃借および工事の少なくとも1つを希望する物件希望者からの保証審査の申請を、通信ネットワーク20を介して仲介制御部70から受信し、審査結果を、仲介制御部70へ送信する。なお、本実施形態では、審査機関端末60は複数存在する。図1では、審査機関端末60が便宜上2つとなっているが、数は限定されない。審査機関は、例えば銀行や保証会社である。
【0027】
仲介制御部70は、希望者端末40、不動産業者端末30、管理者端末50、施工業者端末90および審査機関端末60と通信ネットワーク20を介して通信可能に接続されている。仲介制御部70は、通信ネットワーク20を介した不動産物件の売買または賃貸借の契約、並びに工事の契約の仲介を行うための大容量のサーバ装置やコンピュータである。仲介制御部70は、ハードウェアの物理的構成として、図2に示すように、記憶装置71と、処理装置72と、通信装置73とを備えている。
【0028】
記憶装置71は、例えばRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等である。記憶装置71は、不動産業者情報、物件情報、物件希望者情報、施工業者情報、施工例データ、プログラム等を、処理の状況に応じて書き込み、または読み出すことができる。
【0029】
処理装置72は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等である。処理装置72は、記憶装置71に記憶されているプログラムを、RAMを作業領域として実行させて演算処理を行い、プログラムに従って通信装置73や記憶装置71を作動させて、取引の仲介を通信ネットワーク20上で実行する。
【0030】
通信装置73は、通信ネットワーク20を介して接続された希望者端末40、不動産業者端末30、管理者端末50および審査機関端末60と通信を行うためのインターフェース装置である。通信装置73は、多数の希望者端末40、多数の不動産業者端末30、多数の審査機関端末60、施工業者端末90および管理者端末50と同時にまたは別々に通信可能である。
【0031】
取引の仲介を実行する仲介制御部70は、論理的な構成として、図1に示すように、不動産業者の情報を管理する物件データ管理部81と、施工業者の情報を管理する施工例データ管理部82と、物件希望者の条件に合う物件および施工例を検索する検索実行部83と、を有している。
【0032】
物件データ管理部81は、不動産業者端末30から入力またはアップロードされる物件の情報を受け付けて、これらの情報を管理(読み出し可能に記憶)する。物件データ管理部81は、不動産業者となることを希望する業者や個人が操作する不動産業者端末30から、通信ネットワーク20を介して不動産業者情報と不動産物件情報とを受け付け、記憶装置71に保存する。不動産業者情報は、例えば、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、職業、指定可能(対応可能)な審査機関等である。指定可能な審査機関は、不動産業者が出品する物件について、物件希望者からの要望に基づき、物件希望者の保障審査を行うことが可能な機関である。不動産業者は、1または複数の審査機関を、不動産業者情報として登録できる。
【0033】
物件データ管理部81は、登録されている不動産業者の不動産業者端末30から、新たな不動産物件の物件データを受信すると、記憶装置71に保存する。物件データは、例えば、価格、カテゴリ(一戸建て、マンション、ワンルーム、土地等)、面積、間取り、築年数、地域、階数、方角、間口、接面道路の種類、接面道路の幅員、地形、地勢等であるが、これらに限定されない。
【0034】
施工例データ管理部82は、施工業者端末90から入力またはアップロードされる施工例データ(例えば、デジタルモデルルームの電子データ)を受け付けて、これらの情報を管理(読み出し可能に記憶)する。施工例データ管理部82は、施工業者となることを希望する業者や個人が操作する施工業者端末90から、通信ネットワーク20を介して施工業者情報と施工例データとを受け付け、記憶装置71に保存する。施工業者情報は、例えば、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、指定可能(対応可能)な審査機関等である。指定可能な審査機関は、不動産業者が出品する物件について、物件希望者からの要望に基づき、物件希望者の保障審査を行うことが可能な機関である。施工業者は、1または複数の審査機関を、施工業者情報として登録できる。
【0035】
施工例データ管理部82は、登録されている施工業者の施工業者端末90から、新たな施工例データを受信すると、記憶装置71に保存する。施工例データは、例えば、デジタルモデルルームの電子データ、価格、テーマ(例えば、暮らしやすい・住みやすい、趣味を楽しむ暮らし、カフェ風、おもてなしができる暮らし等)、素材(例えば、無垢材、タイル、自然素材、コンクリート現し)、住宅性能(例えば、断熱、バリアフリー、耐震、省エネ)、構造、カテゴリ(例えば、一戸建て、マンション、ワンルーム、土地等)、面積(土地適用面積、建物面積)、間取り、工事可能地域、階数、その他のコメント等であるが、これらに限定されない。
【0036】
次に、検索実行部83における処理を、図14~17に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0037】
検索実行部83は、不動産物件の購入(または賃借)および施工を希望する物件希望者の希望者端末40が、通信ネットワーク20を介して仲介制御部70に接続されると、図3に示すように、不動産物件データの検索または施工例データの検索を選択可能な検索選択画面100を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS10)。検索選択画面100には、不動産物件データの検索を選択するための不動産物件検索ボタン101と、施工例データの検索を選択するための施工例検索ボタン102とを備えている。物件希望者が、希望者端末40により不動産物件検索ボタン101を押すと(ステップS11)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。この後、検索実行部83は、図4に示す不動産物件検索画面110を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS12)。
【0038】
不動産物件検索画面110には、希望者端末40から、物件希望者が希望する物件条件を、入力可能である。物件条件は、実在する物件データと比較する情報であるため、物件データに含まれる情報と比較可能であることが好ましく、例えば、価格、カテゴリ(一戸建て、マンション、ワンルーム、土地等)、面積、間取り、築年数、地域、階数、方角、間口、接面道路の種類、接面道路の幅員、地形、地勢等の少なくとも1つである。なお、物件条件は、希望者のデータとして登録されて記憶装置71に保存されてもよい。この場合、検索実行部83は、物件条件を、記憶装置71から読み出すことができる。不動産物件検索画面110への物件条件の入力は、選択可能なチェックボックス111や、文字を入力可能な記入ボックス112が設けられるが、情報を入力可能であれば、方法は限定されない。
【0039】
不動産物件検索画面110に物件条件が入力された後、希望者端末40から検索実行ボタン113が押されると、検索実行部83は、記憶装置71に保存された物件データと、不動産物件検索画面110に記入された物件条件を比較し、物件条件に適合する物件データを検索する(ステップS13)。次に、検索実行部83は、図5に示すように、検索された全ての物件データを表示する物件検索結果表示画面120を、物件希望者の希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップ14)。検索された物件データは、0個であることもある。物件データが多い場合には、物件検索結果表示画面120は、複数のページで構成されてもよい。
【0040】
物件検索結果表示画面120には、検索された各物件データを示す物件データ表示部121が表示される。物件データ表示部121は、希望者端末40から選択可能なチェックボックス123と、物件を出品している不動産業者を示す不動産業者ボタン122とが設けられる。物件データ表示部121は、さらに他の情報が表示されてもよく、例えば、面積、価格、間取り図等が表示される。物件希望者が希望者端末40から物件データ表示部121を押す(例えば、クリック)すると、検索実行部83は、その物件の詳細(例えば、物件データの全て)を希望者端末40に閲覧可能に送信する。物件希望者は、購入(または賃借)の候補として、1つ以上の物件のチェックボックス123を、希望者端末40からチェックを入れるように選択することができる。
【0041】
物件希望者が、希望者端末40から不動産業者ボタン122を押すと、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。この後、検索実行部83は、図6に示す業者別物件検索結果画面130を、希望者端末40に閲覧可能に送信する。業者別物件検索結果画面130には、選択した不動産業者(図6ではA社)の、物件条件に適合する物件データが、物件データ表示部121として表示される。物件希望者が、業者別物件検索結果画面130から、さらにチェックボックス123を選択し、購入(または賃借)の候補を増やしたり減らしたりすることができる。
【0042】
物件希望者が、図5に示す物件検索結果表示画面120または図6に示す業者別物件検索結果画面130において、希望者端末40から物件候補ボタン124が押すと(ステップS15)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス123をチェックされている物件データ表示部121の不動産物件を、購入(または賃借)の候補として、記憶装置71に保存する(ステップS16)。
【0043】
物件希望者が、図5に示す物件検索結果表示画面120または図6に示す業者別物件検索結果画面130において、希望者端末40から物件候補表示ボタン125が押すと(ステップS17)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、図7に示すように、チェックボックス123をチェックされている全ての物件データ表示部121を購入(または賃借)の候補として示す物件候補画面140を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS18)。
【0044】
物件候補画面140には、チェックボックス123をチェックされている全ての物件データ表示部121が表示される。物件希望者が、図7に示す物件候補画面140において、最終的に1つのみの物件データ表示部121のチェックボックス141をチェックして選択し、物件候補決定ボタン142が押すと(ステップS19)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス141をチェックされている1つの物件データ表示部121の不動産物件を、購入(または賃借)の最終候補として、記憶装置71に保存する(ステップS20)。
【0045】
物件希望者が、物件候補画面140において、希望者端末40から物件候補決定ボタン142が押すと、検索実行部83は、図8に示すように、施工例検索画面150を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS21)。
【0046】
施工例検索画面150には、希望者端末40から、希望者が希望する施工条件を、入力可能である。施工条件は、施工例データと比較する情報であるため、施工例データと比較可能な情報であることが好ましく、例えば、価格、テーマ(例えば、暮らしやすい・住みやすい、趣味を楽しむ暮らし、カフェ風、おもてなしができる暮らし等)、素材(例えば、無垢材、タイル、自然素材、コンクリート現し)、住宅性能(例えば、断熱、バリアフリー、耐震、省エネ)、構造、カテゴリ(例えば、一戸建て、マンション、ワンルーム、土地等)、面積(土地適用面積、建物面積)、間取り、工事可能地域、階数、その他のコメント等の少なくとも1つである。
【0047】
施工条件の一部(図8の鎖線で示す範囲153内のデータ)は、施工例検索画面150において、希望者端末40から入力される。図8に示す施工条件のうち、範囲153以外のデータは、前述の物件検索(ステップS20)において最終候補として選択された物件データから抽出される。すなわち、前述の物件検索に使用した物件条件からではなく、最終的に候補となった物件データから、施工条件の一部を抽出している。物件条件は、ある程度の広い範囲を持つデータであるのに対し、最終的に候補として選択された物件データは、特定された値(または、より狭い範囲内の値)のデータであり得る。このため、施工条件に、最終的に候補となった物件データの特定の値(または、より狭い範囲内の値)を用いて、より適切な検索が可能となる。一例として、物件条件に使用した面積が、50~100mであり(図4を参照)、最終候補として選択された物件データの面積が80mであった場合(図7を参照)、施工条件の面積には、特定の値として80m、またはより狭い範囲として80~100m等の値を利用できる(図8を参照)。したがって、物件条件に使用した面積(50~100m)を用いるよりも、適切な検索が可能となる。なお、施工例検索に使用する施工条件に、最終的に候補となった物件データの値ではなく、前述の物件検索に使用した物件条件の値を利用してもよい。また、施工例検索に使用する施工条件は、全て施工例検索画面150から入力されてもよい。
【0048】
なお、施工条件は、希望者のデータとして登録されて記憶装置71に保存されてもよい。この場合、検索実行部83は、施工条件を、記憶装置71から読み出すことができる。施工例検索画面150への施工条件の入力のために、選択可能なチェックボックス151や、文字を入力可能な記入ボックス152が設けられるが、情報を入力可能であれば、入力方法は限定されない。
【0049】
施工例検索画面150に施工条件が入力された後、希望者端末40から検索実行ボタン154が押されると、検索実行部83は、記憶装置71に保存された施工例データと、施工例検索画面150に記入された施工条件を比較し、施工条件に適合する施工例データを検索する(ステップS22)。次に、検索実行部83は、図9に示すように、検索された全ての施工例データを表示する施工例検索結果表示画面160を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップ23)。検索された物件データは、存在しないこともある。物件データが多い場合には、施工例検索結果表示画面160は、複数のページで構成されてもよい。
【0050】
施工例検索結果表示画面160には、検索された各施工例データを示す施工例データ表示部161が表示される。施工例データ表示部161は、希望者端末40から選択可能なチェックボックス163と、施工例を出品している施工業者を示す施工業者ボタン162とが設けられる。施工例データ表示部161は、さらに他の情報が表示されてもよく、例えば、面積、価格、デジタルモデルルームの電子データ等が表示される。デジタルモデルルームの電子データは、前述したように、3Dウォークスルーで表示可能であってもよく、または複数の静画で表示されてもよい。3Dウォークスルーで表示される画像は、実際に歩いて回っているように自動で再生されてもよく、またはキーボード操作、マウス操作、タッチ操作等によってデジタルモデルルーム内を任意に移動するように表示されてもよい。3次元画像は、希望者端末40から画像を3次元で認識可能とするヘッドマウントディスプレイ等で表示されてもよい。
【0051】
物件希望者が希望者端末40から施工例データ表示部161のいずれかをクリックすると、検索実行部83は、その施工例の詳細(例えば、全ての施工例データ)を希望者端末40に閲覧可能に送信する。物件希望者は、購入する施工例の候補として、1つ以上の施工例データ表示部161のチェックボックス163を、希望者端末40からチェックを入れるように選択することができる。
【0052】
物件希望者が、希望者端末40から施工業者ボタン162を押すと、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。この後、検索実行部83は、図10に示す業者別施工例検索結果画面170を、希望者端末40に閲覧可能に送信する。業者別施工例検索結果画面170には、選択した施工業者(図10ではE社)の、施工条件に適合する(または適合しない)施工例データが、施工例データ表示部161として表示される。物件希望者が、業者別施工例検索結果画面170から、さらにチェックボックス163を選択し、購入(または賃借)の候補を増やしたり減らしたりすることができる。
【0053】
物件希望者が、図9に示す施工例検索結果表示画面160または図10に示す業者別施工例検索結果画面170において、希望者端末40から施工例候補ボタン164が押すと(ステップS24)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス163をチェックされている施工例データ表示部161の不動産物件を、購入する施工の候補として、記憶装置71に保存する(ステップS25)。
【0054】
物件希望者が、図9に示す施工例検索結果表示画面160または図10に示す業者別施工例検索結果画面170において、希望者端末40から施工例候補表示ボタン165を押すと(ステップS26)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、図11に示すように、チェックボックス163をチェックされている施工例データ表示部161を示す施工例候補画面180を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS27)。
【0055】
施工例候補画面180には、チェックボックス163をチェックされている全ての施工例データ表示部161が表示される。物件希望者が、図11に示す施工例候補画面180において、最終的に1つの施工例データ表示部161のみのチェックボックス181をチェックして選択し、施工例候補決定ボタン182を押すと(ステップS28)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス181をチェックされている1つの施工例データ表示部161の不動産物件を、購入する施工の最終候補として、記憶装置71に保存する(ステップS29)。検索実行部83は、候補となっている物件および施工例を、購入(または賃借)する物件および購入する施工に決定(または仮決定)する(ステップS30)。
【0056】
また、前述したステップS10の後、図3に示す検索選択画面100において、物件希望者が、希望者端末40により不動産物件検索ボタン101ではなく施工例検索ボタン102を押すと(ステップS11)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。この後、検索実行部83は、図12に示す施工例検索画面190を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS31)。前述のステップS12~ステップS30は、物件を検索した後に、物件に適合する施工例を検索する行程であるのに対し、ステップS31~S49は、施工例を検索した後に、施工例に適合する物件を検索する行程である。
【0057】
施工例検索画面190には、希望者端末40から、希望者が希望する施工条件を入力可能である。なお、以降、前述と同様の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0058】
施工例検索画面190に施工条件が入力された後、希望者端末40から検索実行ボタン154が押されると、検索実行部83は、記憶装置71に保存された施工例データと、施工例検索画面190に記入された施工条件を比較し、施工条件に適合する施工例データを検索する(ステップS32)。次に、検索実行部83は、図9に示すように、検索された全ての施工例データを表示する施工例検索結果表示画面160を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップ33)。物件希望者は、購入する施工例の候補として、1つ以上の施工例データ表示部161のチェックボックス163を、希望者端末40からチェックを入れるように選択することができる。物件希望者が、希望者端末40から施工業者ボタン162を押すと、検索実行部83は、図10に示す業者別施工例検索結果画面170を、希望者端末40に閲覧可能に送信する。
【0059】
物件希望者が、図9に示す施工例検索結果表示画面160または図10に示す業者別施工例検索結果画面170において、希望者端末40から施工例候補ボタン164が押すと(ステップS34)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス163をチェックされている施工例データ表示部161の不動産物件を、購入する施工の候補として、記憶装置71に保存する(ステップS35)。
【0060】
物件希望者が、図9に示す施工例検索結果表示画面160または図10に示す業者別施工例検索結果画面170において、希望者端末40から施工例候補表示ボタン165を押すと(ステップS36)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、図11に示すように、購入の候補を示す施工例候補画面180を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS37)。
【0061】
施工例候補画面180には、チェックボックス163をチェックされている全ての施工例データ表示部161が表示される。物件希望者が、図11に示す施工例候補画面180において、最終的に1つの施工例データ表示部161のみのチェックボックス181をチェックして選択し、施工例候補決定ボタン182を押すと(ステップS38)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス181をチェックされている1つの施工例データ表示部161の不動産物件を、購入する施工の最終候補として、記憶装置71に保存する(ステップS39)。
【0062】
物件希望者が、施工例候補画面180において、希望者端末40から施工例候補決定ボタン182が押すと、検索実行部83は、図13に示すように、物件検索画面200を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS40)。
【0063】
物件検索画面200には、希望者端末40から、物件希望者が希望する物件条件を、入力可能である。物件条件は、実在する物件データと比較する情報であるため、物件データに含まれる情報と比較可能であることが好ましく、例えば、価格、カテゴリ(一戸建て、マンション、ワンルーム、土地等)、面積、間取り、築年数、地域、階数、方角、間口、接面道路の種類、接面道路の幅員、地形、地勢等の少なくとも1つである。なお、物件条件は、希望者のデータとして登録されて記憶装置71に保存されてもよい。この場合、検索実行部83は、物件条件を、記憶装置71から読み出すことができる。不動産物件検索画面110への物件条件の入力は、選択可能なチェックボックス111や、文字を入力可能な記入ボックス112が設けられるが、情報を入力可能であれば、方法は限定されない。
【0064】
物件条件の一部(図200の鎖線で示す範囲201内のデータ)は、物件検索画面200において、希望者端末40から入力される。図13に示す物件条件のうち、範囲201以外のデータは、前述の施工例検索(ステップS39)において最終候補として選択された施工例データから抽出される。すなわち、前述の施工例検索に使用した施工条件からではなく、最終的に候補となった施工例データから、物件条件の一部を抽出している。施工条件は、ある程度の広い範囲を持つデータであるのに対し、最終的に候補として選択された施工例データは、特定された値(または、より狭い範囲内の値)のデータであり得る。このため、物件条件に、最終的に候補となった施工例データの特定の値(または、より狭い範囲内の値)を用いて、より適切な検索が可能となる。一例として、施工条件に使用した面積が、50~100mであり(図12を参照)、最終候補として選択された物件データの面積が80mであった場合、物件条件の面積には、特定の値として80m、または狭い範囲として80~100m等の値を利用できる(図13を参照)。したがって、施工条件に使用した面積(50~100m)を用いるよりも、適切な検索が可能となる。なお、物件検索に使用する物件条件に、最終的に候補となった施工例データの値ではなく、前述の施工例検索に使用した施工条件の値を利用してもよい。また、物件検索に使用する物件条件は、全て物件検索画面200から入力されてもよい。
【0065】
なお、物件条件は、希望者のデータとして登録されて記憶装置71に保存されてもよい。この場合、検索実行部83は、物件条件を、記憶装置71から読み出すことができる。
【0066】
不動産物件検索画面200に物件条件が入力された後、希望者端末40から検索実行ボタン113が押されると、検索実行部83は、記憶装置71に保存された物件データと、不動産物件検索画面200に記入された物件条件を比較し、物件条件に適合する物件データを検索する(ステップS41)。次に、検索実行部83は、図5に示すように、検索された全ての物件データを表示する物件検索結果表示画面120を、物件希望者の希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップ42)。物件希望者が、希望者端末40から不動産業者ボタン122を押すと、検索実行部83は、図6に示す業者別物件検索結果画面130を、希望者端末40に閲覧可能に送信する。
【0067】
物件希望者が、図5に示す物件検索結果表示画面120または図6に示す業者別物件検索結果画面130において、希望者端末40から物件候補ボタン124が押すと(ステップS43)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス123をチェックされている物件データ表示部121の不動産物件を、購入(または賃借)の候補として、記憶装置71に保存する(ステップS44)。
【0068】
物件希望者が、図5に示す物件検索結果表示画面120または図6に示す業者別物件検索結果画面130において、希望者端末40から物件候補表示ボタン125が押すと(ステップS45)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、図7に示すように、購入(または賃借)の候補を示す物件候補画面140を、希望者端末40に閲覧可能に送信する(ステップS46)。
【0069】
物件候補画面140には、チェックボックス123をチェックされている全ての物件データ表示部121が表示される。物件希望者が、図7に示す物件候補画面140において、最終的に1つの物件データ表示部121のみのチェックボックス141をチェックして選択し、物件候補決定ボタン142が押すと(ステップS47)、検索実行部83は、希望者端末40からその信号を受け取る。検索実行部83は、チェックボックス141をチェックされている1つの物件データ表示部121の不動産物件を、購入(または賃借)の最終候補として、記憶装置71に保存する(ステップS48)。検索実行部83は、候補となっている物件および施工例を、購入する物件および施工に決定(または仮決定)する(ステップS49)。
【0070】
この後、検索実行部83は、この決定を、不動産業者端末30、希望者端末40、管理者端末50、施工業者端末90へ通知する。この後、検索実行部83は、希望者端末40から、通信ネットワーク20を介して、物件希望者情報を要求する。物件希望者情報は、例えば、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、身分証明書のコピー、賃借時期、職種(自営業、会社員)、職業、勤務先情報、収入証明書、選択する審査機関、保証審査のために審査機関へ送信する審査用情報等の少なくとも1つを含んでいる。審査用情報は、例えば、職種(自営業、会社員)、職業、勤務先情報、収入証明書等である。検索実行部83は、希望者端末40から保証審査を要求される場合、購入(または賃借)する予定の物件および施工の情報と、物件希望者情報を、審査機関端末60へ送信する。希望者端末40は、審査機関端末60からの保証審査の結果を、検索実行部83を介して受け取り、希望者端末40へ送信することができる。
【0071】
また、検索実行部83は、希望者端末40へ、不動産業者および施工業者の連絡先を送信すると共に、不動産業者端末30および施工業者端末90へ、物件希望者の連絡先(例えば、上記の物件希望者情報の氏名、住所、電話番号、メールアドレス)を送信する。これにより、物件希望者は、物件の内覧や、施工の詳細検討(施工例からの修正等)を行うことができる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係る不動産仲介システム10は、不動産物件を出品する不動産業者の複数の不動産業者端末30、不動産物件の購入または賃借を希望する物件希望者の希望者端末40、および不動産物件の施工業者の複数の施工業者端末90と通信ネットワークで接続されて不動産物件に関する取引の仲介を行う不動産仲介システム10であって、不動産業者端末30から複数の不動産物件の物件データを受信して管理する物件データ管理部81と、施工業者端末90から複数の施工例データを受信して管理する施工例データ管理部82と、希望者端末40から指定される物件条件と適合する物件データを検索し、見つかった物件データを希望者端末40へ送信でき、かつ、希望者端末40から指定される施工条件と適合する施工例データを検索し、見つかった施工例データを希望者端末40へ送信できる検索実行部83と、を有する。
【0073】
上記のように構成した不動産仲介システム10は、物件希望者の希望する物件条件と適合する物件データを検索できると共に、物件希望者の希望する施工条件と適合する施工例データを検索できる。このため、本不動産仲介システム10は、望ましい物件データの検索と、望ましい施工例データの検索とを1つのシステムで効果的に行うことができ、利便性が高い。
【0074】
また、検索実行部83は、希望者端末40から指定される物件条件と適合する物件データを、物件データ管理部81で管理される複数の物件データから検索し、見つかった物件データを希望者端末40へ送信した後、送信した物件データから希望者端末40によって選択される1つの物件データの情報を希望者端末40から受信し、選択された1つの物件データに適合する施工例データを、施工例データ管理部82で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった施工例データを希望者端末40へ送信した後、送信した施工例データから希望者端末40によって選択される1つの施工例データの情報を希望者端末40から受信することが可能である。これにより、本不動産仲介システム10は、物件条件と適合する物件データを物件希望者が選択した後、その選択された物件データの情報を用いて、より望ましい施工例データを検索できる。
【0075】
また、検索実行部83は、物件希望者の希望する施工条件と適合する施工例データを、施工例データ管理部82で管理される複数の施工例データから検索し、見つかった施工例データを希望者端末40へ送信した後、送信した施工例データから希望者端末40によって選択される1つの施工例データの情報を希望者端末40から受信し、選択された1つの施工例データに適合する物件データを、物件データ管理部81で管理される複数の物件データから検索し、見つかった物件データを希望者端末40へ送信した後、送信した物件データから希望者端末40によって選択される1つの物件データの情報を希望者端末40から受信することが可能である。これにより、本不動産仲介システム10は、施工条件と適合する施工例データを物件希望者が選択した後、その選択された施工例データの情報を用いて、望ましい物件データを検索できる。
【0076】
また、検索実行部83は、選択された1つの物件データおよび選択された1つの施工例データを、通信ネットワークを介して、物件希望者の審査を行う審査機関の審査機関端末60へ送信し、審査機関端末60から審査結果を受信し、審査結果を希望者端末40へ送信することが可能であってもよい。このため、本不動産仲介システム10は、物件希望者により選択された物件および施工例の審査を、迅速かつ容易に行うことができる。
【0077】
また、施工例データは、3次元のデジタルモデルデータである。このため、本不動産仲介システム10は、物件希望者が実際のモデルルームを利用せずとも、施工例を正確に理解することができる。したがって、物件の購入(または賃借)および施工の購入を、効果的に促すことができる。
【0078】
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図9に示すように、デジタルモデルルーム内の物品166(例えば、家具、装飾品、電化製品等)を、本システムから選択して購入できてもよい。この場合、仲介システム10には、物品の販売を行う業者の端末が通信ネットワーク20を介して接続される。
【0079】
また、不動産業者端末30、希望者端末40、管理者端末50および審査機関端末60へ情報を送信する方法は、電子的な方法であれば専用サイトによる送信に限定されず、例えば電子メールであってもよい。
【0080】
希望者端末40により、デジタルモデルルーム内の物件の情報(例えば、使用されている床や壁の素材、色、設備、家具、家電の配置等)を自在に変更して表示可能であってもよい。この場合、変更に応じて、価格等が自動で算出されもよい。
【0081】
また、希望者端末40では、仮想の展示場(デジタルショールーム)が表示されてもよい。仮想の展示場では、例えば施工業者、不動産業者等が仮想の店舗を構えることができる。例えば、各店舗には、AIチャットボットを配置してもよい。物件希望者は、希望者端末40によって、ゲーム感覚で各店舗に入り、デジタルモデルルームを閲覧したり、検索したりすることができる。仮想のマンション1棟の各階ごとにジャンルを分け、各部屋ごとに違う業者のデジタルモデルルームが置かれてもよい。また、希望者端末40により、デジタルモデルルーム内の物件の情報(例えば、使用される床や壁の素材、色、設備、家具、家電の配置等)を自在に変更して表示可能であってもよい。この場合、変更に応じて、価格等が自動で算出されもよい。
【0082】
また、物件希望者が物件検索を行って不動産物件が選択された後(例えば、ステップS19を参照)に、検索実行部83は、選択された不動産物件の物件データと適合可能な施工例データを、自動的に検索してもよい。すなわち、検索実行部83は、選択された不動産物件の物件データと、記憶装置71に保存された施工例データとを比較し、選択された不動産物件の物件データ(価格、カテゴリ、面積、間取り等)に適合可能な施工例データを検索する。次に、検索実行部83は、検索された施工例データを表示する施工例検索結果表示画面160を、希望者端末40に閲覧可能に送信する。施工例データの検索に使用可能な施工条件は、物件希望者が物件検索を行って不動産物件を選択する前のいずれかの段階で、入力されてもよい。例えば、物件条件と同時に入力されてもよい。なお、物件データに含まれていない施工条件は、入力されなくてもよい。この場合、施工条件は詳細に入力されてないため、選択された不動産物件の物件データと適合可能な施工例データが多くなる可能性があるが、十分に検索可能である。例えば、検索実行部83は、不動産物件に適合可能な施工例データを、人工知能(AI:Artificial Intelligence)によって自動で検索して、希望者端末40に閲覧可能に送信してもよい。
【0083】
また、物件希望者が施工例検索を行って施工例が選択された後(例えば、ステップS38を参照)に、検索実行部83は、選択された施工例データと適合可能な物件データを、自動的に検索してもよい。すなわち、検索実行部83は、選択された施工例データと、記憶装置71に保存された物件データとを比較し、選択された施工例データに適合可能な物件データを検索する。次に、検索実行部83は、検索された物件データを表示する物件検索結果表示画面120を、希望者端末40に閲覧可能に送信する。物件データの検索に使用可能な物件条件は、物件希望者が施工例検索を行って施工例を選択する前のいずれかの段階で、入力されてもよい。例えば、施工条件と同時に入力されてもよい。なお、施工例データに含まれていない物件条件は、入力されなくてもよい。この場合、物件条件は詳細に入力されてないため、選択された施工例データと適合可能な物件データが多くなる可能性があるが、十分に検索可能である。例えば、検索実行部83は、施工例に適合可能な物件データを、AIによって自動で検索して、希望者端末40に閲覧可能に送信してもよい。
【0084】
また、検索実行部83は、物件希望者の属性(例えば、年齢、趣味等)に適合する施工例データを、AI等を利用して自動で検索してもよい。物件希望者が物件検索を行って不動産物件が選択されると(例えば、ステップS19を参照)、検索実行部83は、選択された不動産物件の物件データおよび物件希望者の属性に適合する施工例データを、自動で検索して、希望者端末40に、不動産物件と対応するように閲覧可能に送信することができる。
【0085】
また、物件検索および施工例検索は、別々に実行されるのではなく、入力された物件条件および施工条件から、まとめて同時に実行されてもよい。
【符号の説明】
【0086】
10 不動産仲介システム、
20 通信ネットワーク、
30 不動産業者端末、
40 希望者端末、
50 管理者端末、
60 審査機関端末、
70 仲介制御部、
71 記憶装置、
72 処理装置、
73 通信装置、
81 物件データ管理部、
82 施工例データ管理部、
83 検索実行部、
90 施工業者端末。
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