(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】連続ブロー成形機、プリフォーム、システム、および工程
(51)【国際特許分類】
B29C 49/42 20060101AFI20240126BHJP
B29C 49/06 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
B29C49/42
B29C49/06
(21)【出願番号】P 2020537811
(86)(22)【出願日】2018-09-20
(86)【国際出願番号】 AU2018051030
(87)【国際公開番号】W WO2019056063
(87)【国際公開日】2019-03-28
【審査請求日】2021-09-15
(32)【優先日】2017-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(32)【優先日】2018-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(32)【優先日】2018-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(32)【優先日】2018-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】520097711
【氏名又は名称】インテグレイティド・プラスティックス・ピーティーワイ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ニック・メレン
(72)【発明者】
【氏名】ホ-ソン・キム
【審査官】酒井 英夫
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-529437(JP,A)
【文献】特表2003-516915(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 49/00-49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体の取っ手を伴う非対称射出成形プリフォームが送込まれ、一体の取っ手を伴う前記非対称射出成形プリフォームから一体の取っ手を伴う容器の延伸ブロー成形を引き起こす連続回転延伸ブロー成形機械であって、前記プリフォームの本体部分および前記一体の取っ手は同じ材料から構成され、前記機械は、取り出し位置における到着において前記プリフォームの前記取っ手を既知の配向へと配向するためにプリフォーム配向システムを含み、前記取っ手の配向は、前記取り出し位置から前記機械の予加熱段階への移送システムによる前記プリフォームの移送の間に制御され、前記プリフォームの操作は、前記プリフォームの前記本体部分の軸を前記予加熱段階のプリフォーム支持マンドレルの軸と位置合わせすることと、前記予加熱段階が連続回転にある間に、前記プリフォームの制御された予加熱のために、前記プリフォームの前記取っ手を位置合わせすることとをそれぞれで同時に行い、
前記一体の取っ手は、取っ手
を延伸ブロー成形容器に形成するために、前記延伸ブロー成形機械のすべての段階を通じて射出成形されるときに前記取っ手の形を保持し、
前記延伸ブロー成形機械の前記段階は、プリフォームを、プリフォーム取り出し位置における連続回転プリフォーム送込みホイールから、連続回転予加熱段階における予加熱への移送位置へと移送する連続的に回転する第1の移送システムを含み、
前記第1の移送システムの第1のピックアンドプレース装置が、プリフォームを把持する把持装置を備え、前記把持する把持装置の往復回転および線形変位が、前記ピックアンドプレース装置の回転運搬器と2つのカム軌跡との組み合わせによって誘導される、連続回転延伸ブロー成形機械。
【請求項2】
前記プリフォームの前記取っ手は剛体であり、第1の端と第2の端とを有し、前記第1の端は、第1の上方の場所において前記プリフォームに一体に連結され、前記第2の端は、第2の下方の場所において前記プリフォームに一体に連結される、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記プリフォームの前記取っ手の前記第1の上方の場所は前記プリフォームの前記本体部分に位置付けられる、請求項2に記載の機械。
【請求項4】
前記プリフォームの前記取っ手の前記第1の上方の場所は前記プリフォームの首部分に位置付けられる、請求項2に記載の機械。
【請求項5】
前記プリフォームの前記取っ手の前記第2の下方の場所は前記プリフォームの前記本体部分に位置付けられる、請求項2に記載の機械。
【請求項6】
前記プリフォームは、前記プリフォームの延伸ブロー成形のためにプリフォーム退出場所から金型へと制御可能に移送され、これによって吹込まれた容器を形成し、
予加熱段階および延伸ブロー成形段階のそれぞれに入るときに、前記プリフォームは、前記プリフォームを制御可能に加熱するために、かつ
、延伸ブロー成形金型の半体と前記取っ手との位置合わせのために、前記一体の取っ手の位置合わせを制御するために配向される、請求項1に記載の機械。
【請求項7】
前記プリフォーム支持マンドレルには熱遮蔽体が設けられ、前記熱遮蔽体は前記プリフォームの前記取っ手を過剰な熱吸収から保護する、請求項1に記載の機械。
【請求項8】
プリフォームが、最初のプリフォーム取り出し位置から延伸ブロー成形を通じて前記容器へと連続運動であり、前記機械から延伸ブロー成形容器として放出される、請求項1に記載の機械。
【請求項9】
前記延伸ブロー成形機械の前記段階は取っ手配向段階を含み、すべてのプリフォームは、前記取り出し位置に接近する前記プリフォームの運動に対して所定の方向で配向される前記一体の取っ手を有して、前記取り出し位置に到達する、請求項1に記載の機械。
【請求項10】
前記回転運搬器は、共通の回転の中心の周りで回転する4つの径方向に延びる支持アームのアームであり、各々の支持アームの外端がピックアンドプレース装置を回転可能に支持する、請求項1に記載の機械。
【請求項11】
前記支持アームは固定されたカム板の上方で回転し、前記カム板には、前記2つのカム軌跡のうちの第1の軌跡のための内部カム通路が設けられ、前記カム板の周辺が、前記2つのカム軌跡のうちの第2の軌跡のための外部カム表面を提供する、請求項10に記載の機械。
【請求項12】
前記ピックアンドプレース装置の線形案内部の筐体が前記支持アームの前記外端において回転可能に装着され、前記筐体から延びるアウトリガーアームに
、カム通路に位置する第1のカム従動子が設けられる、請求項10に記載の機械。
【請求項13】
前記線形案内部の自由スライド要素に第2のカム従動子が設けられ、前記第2のカム従動子はバネによって外部カム表面と接触して維持される、請求項12に記載の機械。
【請求項14】
連続回転延伸ブロー成形機械における、プリフォームを金型導入温度へと制御可能に加熱する方法であって、前記プリフォームは、本体部分から延びる首部分を有し、前記プリフォームは、前記本体部分から径方向に延びる一体の取っ手部分をさらに有し、前記方法は、
一体の取っ手PETプリフォームを予加熱段階の連続的に移動するコンベヤへと制御可能に移送するステップと、
前記プリフォームをその首部分によって前記コンベヤに固定し、それによって前記プリフォームが前記コンベヤによって、略一定速度で再加熱経路に沿って、プリフォーム進入場所からプリフォーム退出場所まで連続的に輸送されるステップと、
前記プリフォームの少なくとも一部分が、前記プリフォーム退出場所に到達する時間までに前記金型導入温度まで制御可能に加熱されるステップと、
経路に沿って分配される制御可能加熱器配列が、前記プリフォームの選択された部分に熱を仕向けるように配置されるステップと、
前記プリフォームは、前記プリフォームの延伸ブロー成形のために前記プリフォーム退出場所から金型へと制御可能に移送され、それによって吹込まれた容器を形成するステップ
を含み、
予加熱段階および延伸ブロー成形段階のそれぞれに入るときに、前記プリフォームは、前記プリフォームの一部を制御可能に加熱するために、かつ、延伸ブロー成形金型の半体と前記取っ手との位置合わせのために、前記一体の取っ手の位置合わせを制御するために配向され、
前記一体の取っ手は、取っ手を前記容器に形成するために、前記延伸ブロー成形機械のすべての段階を通じて射出成形されるときに前記取っ手の形を保持し、
前記延伸ブロー成形機械の前記段階は、プリフォームを、プリフォーム取り出し位置における連続回転プリフォーム送込みホイールから、連続回転予加熱段階における予加熱への移送位置へと移送する連続的に回転する第1の移送システムを含み、
前記第1の移送システムの第1のピックアンドプレース装置が、プリフォームを把持する把持装置を備え、前記把持する把持装置の往復回転および線形変位が、前記ピックアンドプレース装置の回転運搬器と2つのカム軌跡との組み合わせによって誘導される、方法。
【請求項15】
前記取っ手部分は剛体であり、第1の端と第2の端とを有し、前記第1の端は、第1の上方の場所において前記プリフォームに一体に連結され、前記第2の端は、第2の下方の場所において前記プリフォームに一体に連結される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の上方の場所は前記本体部分に位置付けられる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の上方の場所は前記首部分に位置付けられる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の下方の場所は前記本体部分に位置付けられる、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
要素がモジュールで配置され、前記モジュールは、連続的に回転するプリフォームコンベヤの周りに配列され、前記要素は、高さに基づかれるグループとして制御され、前記モジュールの最も上の要素は所定の温度へと一緒に制御され、一方、高さが次の下の要素も所定の温度へと一緒に制御され、最も下の高さにおける要素まで同様に制御される、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
処理装置が、前記プリフォームの前進の連続速度を制御するために、モータの回転の速度を制御する、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
温度センサが、差分要因デルタ(Δ)によってすべての要素の加熱の度合いを調節するために、処理装置によって利用される環境温度感知を提供する、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
請求項1に記載の前記延伸ブロー成形機械においてプリフォームから延伸ブロー成形される容器を形成するために必要とされる材料を低減する方法であって、前記プリフォームは、首部分と、前記首部分の下方の環状部と、前記首部分の下方の概して円筒状の本体部とを備え、前記プリフォームは、前記環状部の下方の第1の接合位置から前記プリフォームの前記本体部に沿う第2の接合位置まで延びる取っ手をさらに備え、前記方法は、
前記プリフォームの前記本体部を、異なる構成の少なくとも2つの部分、すなわち、第1の円筒部分および第2の円錐部分で形成するステップと、
前記第1の円筒部分の直径に対して前記
第2の円錐部分の底直径を短縮するステップと
を含む、方法。
【請求項23】
前記第2の
円錐部分の壁厚が、前記
第2の円錐部分の前記底直径に近接する最小厚さから、前記第2の円錐部分と前記プリフォームの底部分との間の接線に近接する最大厚さまで変化する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
非対称射出成形プリフォームからの容器の延伸ブロー成形専用の連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械であって、前記非対称プリフォームは一体の取っ手を備え、前記プリフォームの本体および前記一体の取っ手は同じ材料から構成され、前記機械は、前記プリフォームの前記取っ手を、連続回転予加熱段階への到着において既知の配向へと配向するためのプリフォーム配向システムを含み、前記プリフォームの操作は、前記プリフォームの前記本体の軸を前記予加熱段階のプリフォーム支持マンドレルの軸と位置合わせすることと、前記予加熱段階が連続回転にある間に、前記プリフォームの制御された予加熱のために、前記プリフォームの前記取っ手を位置合わせすることとをそれぞれで同時に行い、
連続回転予加熱輸送システムのコンベヤのプリフォーム支持マンドレルには熱遮蔽体が設けられ、前記熱遮蔽体は前記取っ手を過剰な熱吸収から保護し、
第1の移送システムのピックアンドプレース装置は、前記予加熱への移送段階において、前記プリフォームの鉛直軸をプリフォーム支持マンドレルの円筒形の環状部の鉛直軸と位置合わせし、前記ピックアンドプレース装置の把持装置は、前記熱遮蔽体の通路の側面要素同士の間で前記プリフォームの前記取っ手を同時に操縦し、
予加熱されたプリフォームが、予加熱段階から延伸ブロー成形段階への移送時に、第2の移送システムのピックアンドプレース装置によって、前記支持マンドレルから抜き出され、前記支持マンドレル位置からの移送は、前記
連続回転予加熱輸送システムおよび前記第2の移送システムの近接する回転案内ホイールのそれぞれの回転の中心を繋ぐ線上に位置し、
前記第2の移送システムのアームの回転と、前記ピックアンドプレース装置の第1および第2のカム従動子の軌跡によって誘導される前記第2の移送システムの把持装置の回転および線形変位との組み合わせは、前記ピックアンドプレース装置と開放した延伸ブロー成形金型との両方が金型装填位置に接近するとき、前記プリフォームの鉛直軸を延伸ブロー成形金型の鉛直軸と位置合わせし、前記把持装置の移動が、前記プリフォームの前記取っ手を、前記延伸ブロー成形金型および前記第2の移送システムのそれぞれの回転の中心を繋ぐ線と同時に位置合わせする、機械。
【請求項25】
前記プリフォームの前記取っ手は剛体であり、第1の端と第2の端とを有し、前記第1の端は、第1の上方の場所において前記プリフォームに一体に連結され、前記第2の端は、第2の下方の場所において前記プリフォームに一体に連結される、請求項24に記載の機械。
【請求項26】
前記プリフォームの前記取っ手の前記第1の上方の場所は前記プリフォーム
の本体部分に位置付けられる、請求項25に記載の機械。
【請求項27】
前記プリフォームの前記取っ手の前記第1の上方の場所は前記プリフォームの首部分に位置付けられる、請求項25に記載の機械。
【請求項28】
前記プリフォームの前記取っ手の前記第2の下方の場所は前記プリフォーム
の本体部分に位置付けられる、請求項25に記載の機械。
【請求項29】
前記プリフォームは、前記プリフォームの延伸ブロー成形のためにプリフォーム退出場所から金型へと制御可能に移送され、これによって吹込まれた容器を形成し、
予加熱段階および延伸ブロー成形段階のそれぞれに入るときに、前記プリフォームは、前記プリフォームを制御可能に加熱するために、かつ、前記延伸ブロー成形金型の半体と前記取っ手との位置合わせのために、前記一体の取っ手の位置合わせを制御するために配向される、請求項24に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形プリフォームからの延伸ブロー成形ポリマ容器の製作のための機器および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでの射出成形プリフォームからの延伸ブロー成形ポリマ容器の工程は、長く技術的に確立されている。概して、射出成形されたプリフォームは、細長い円筒形の本体部分と首部とを備える。延伸ブロー成形工程では、プリフォームは金型に進入し、その射出成形された形を保持する首部によって保持され、本体部が最初に少なくとも1つの方向において機械的に延伸され、続いて、ポリマ材料を金型空洞によって定められるような所望の形にするために空気の注入があり、二軸配向と呼ばれる少なくとも1つの他の方向においてもポリマ材料を延伸する。プリフォームが周囲温度まで冷却するように、プリフォームの射出成形と、プリフォームのブロー成形工程への進入との間に時間が経過している場合、プリフォームがブロー成形金型へ進入する前に予加熱工程が適用される。
【0003】
プリフォームが回転非対称であり、ここでは、一体的に取り付けられる取っ手を伴って射出成形される場合であって、より具体的には、取っ手がプリフォームの本体部において2つの位置で一体に取り付けられるループの形態である場合、工程は相当により複雑となる。複雑性は、取っ手の配向を制御するための必要性と、プリフォームの本体部を正確に予加熱する一方で取っ手を過剰な熱吸収から保護するための必要性と、延伸ブロー成形金型へのプリフォームの正確な挿入とから主に生じる。
【0004】
このようなプリフォームと、このプリフォームの一体の取っ手を伴う容器への変換のためのシステムとが、特許文献1に開示されている。特許文献1の開示全体が、本明細書によって相互参照により組み込まれている。この開示では、プリフォームは、取っ手の配向の後、その文献の
図55および
図72に概略的に示されているような製作機械に進入し、その配向は、予加熱段階を通じて延伸ブロー成形金型へと移る間に維持される。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているシステムでは、製作の工程は不連続または「バッチ」であり、つまり、製作機械はプリフォームを漸進的に進ませ、各々の指標において一時停止して、プリフォームが各々の成形サイクルについて停止させられている間に、プリフォームのピックアンドプレース装填と、支持マンドレルへのプリフォームの挿入と、延伸ブロー成形空洞への進入およびその空洞からの退出とを可能にする。この漸進的な加工の欠点は、連続的な工程より明確に非効率的なことである。
【0006】
本発明は、連続的な送込みでの、延いては、非漸進的なシステムでの、一体の取っ手を伴うプリフォームの延伸ブロー成形のための機械および工程に関する。工程におけるいくつかの段階のため、取っ手の配向を確立する要件、予加熱段階、延伸ブロー成形段階、および完成した容器の取り外しは、システムの回転送込み、予加熱、成形、および輸送要素の間でのプリフォームの移送を必要とする。連続工程は、一体の取っ手を伴うプリフォームのためのこれらの工程および移送を、相当により複雑にする。
【0007】
延伸ブロー成形金型への装填の前の選択的な予加熱のために配向が分かっていることを必要とする非回転対称プリフォームを取り扱うためのシステムが、特許文献2に開示された。この特許の構成では、配向は、小さい参照のタブまたは切り欠きを参照して確立されるが、このプリフォームは取っ手を有しておらず、熱遮蔽体に対する配向を必要としない。
【0008】
特許文献3も連続回転ブロー成形システムを開示しており、システムを通過するプリフォームの特定の配向によっての遠心力によるプリフォームの変形に対して、特別な予防措置が取られている。このような配向は、例えば取っ手を伴うものなどの非対称プリフォームには有益であり得ることが留意されているが、熱遮蔽体への進入についてのプリフォームの配向の開示はない。
【0009】
特許文献4は、延伸ブロー成形金型へのプリフォームの導入の前の取っ手を伴うプリフォームの配向の重要性を明確に教示している。しかしながら、取っ手が熱遮蔽体を用いる遮蔽を必要とすることの提言がなく、したがって取っ手を熱遮蔽体と結合するための配向の制御の構成がこの特許ではない。
【0010】
特許文献5、特許文献6、特許文献7および特許文献8といったThibodeauへの一連の特許および出願が、一体の取っ手を伴う射出成形プリフォームから延伸ブロー成形された一体の取っ手を伴う容器の製作に引用される。しかしながら、後に述べられているような本出願の構成と対照的に、Thibodeauによる容器の取っ手は、プリフォームで射出成形されるような取っ手と根本的に異なる形のものであり、延伸ブロー成形の局面の間にいくらか真っ直ぐにさせられる。
【0011】
別の連続回転ブロー成形システムが特許文献9に開示されており、システムの様々な段階の間でのプリフォームの移送のための機構が開示されている。しかしながら、一体の取っ手を伴うプリフォームの開示はなく、そのためプリフォームの特別な配向の処理の開示もない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】国際公開第2007/101309号パンフレット
【文献】米国特許第8,632,333号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/0048683号明細書
【文献】米国特許第6779651号明細書
【文献】米国意匠特許第746,142号明細書
【文献】米国特許第8,524,143号明細書
【文献】米国特許第9,499,302号明細書
【文献】国際公開第2015/112440号パンフレット
【文献】米国特許第5683729号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記の欠点のうちの一部に対処すること、または、上記の欠点のうちの一部を少なくとも改善することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
注記
「備える」(および、その文法的変化)という用語は、本明細書において、「有する」または「含む」の包括的な意味において使用されており、「~のみから成る」の排他的な意味では使用されていない。
【0015】
本発明の背景における先行技術の先の検討は、本明細書で検討されている情報が、あらゆる国において、引用可能な先行技術、または、当業者の一般的な普通の知識の一部であることを認めるものではない。
【0016】
定義
連続プリフォーム送込み:本明細書では、連続プリフォーム送込みは、プリフォームが一定の速度で進入場所から退出場所へと経路に沿って前進させられる場合に行われる。これは、ブロー成形動作が行われる間にプリフォーム送込みが前進してから停止するバッチモード動作と区別される。
【0017】
非対称プリフォーム:本明細書では、非対称プリフォームは、その長手方向軸の周りで対称でないプリフォームである。非対称の主な源は、プリフォームが一体の取っ手を組み込んでいる場合に起こる。特定の実施形態では、プリフォーム壁も非対称の源である。
【0018】
一体の取っ手プリフォーム:本明細書では、一体の取っ手プリフォームは、プリフォームの本体部から延びる取っ手部分を有する非対称プリフォームであり、取っ手はプリフォームの本体部と一体に成形される。
【0019】
延伸ブロー成形金型:本明細書では、延伸ブロー成形金型は、予加熱されたプリフォームの後続の延伸ブロー成形のための予加熱されたプリフォームを金型の空洞内に受け入れるように適合される開放可能な空洞を備える。
【0020】
したがって、本発明の1つの幅広い形態では、非対称射出成形プリフォームからの容器の延伸ブロー成形に専用とされる連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械が提供され、非対称プリフォームは、プリフォームの本体部における第1の接合位置から第2の接合位置へと延びる一体の取っ手を含み、プリフォームの本体部および一体の取っ手は同じ材料から構成される。
【0021】
本発明のさらなる幅広い形態では、回転移送システムのピックアンドプレース装置の把持装置の経路を制御する方法であって、回転移送システムは、連続非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において動作し、プリフォームとしての非対称プリフォームのそれぞれの軌跡に追従する把持装置の経路は、プリフォーム取り出し位置から回転移送システムによって移送され、予加熱段階のプリフォーム支持マンドレルへと挿入され、予加熱段階のプリフォーム支持マンドレルから抜き出され、回転延伸ブロー成形金型へと挿入され、回転延伸ブロー成形金型から延伸ブロー成形容器として抜き出され、非対称プリフォームは、本体部分と、本体部分から延びる一体の取っ手とを備え、方法は、ピックアンドプレース装置の各々をそれぞれの回転移送システムの回転アームに回転可能に装着するステップを含む。
【0022】
本発明のさらなる幅広い形態では、連続非対称プリフォーム送込み回転延伸ブロー成形機械の段階同士の間で非対称プリフォームを移送する方法が提供され、非対称プリフォームは、延伸ブロー成形金型の空洞において非対称プリフォームを延伸および吹込みするステップによって延伸ブロー成形容器へと変換され、方法は、プリフォームの一体の取っ手が機械における取り出し位置への到着において既知の配向を有するように非対称プリフォームを配向するステップを含む。
【0023】
本発明のさらなる幅広い形態では、非対称射出成形プリフォームを連続プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械の延伸ブロー成形金型へと操作する方法が提供され、方法は、プリフォームの一体の取っ手が所定の配向を有するように、連続的に回転する移送システムのピックアンドプレース装置でプリフォームをプリフォーム予加熱段階から抜き出すステップを含む。
【0024】
本発明のさらなる幅広い形態では、プリフォームを金型導入温度へと制御可能に加熱する方法が提供され、プリフォームは、本体部分から延びる首部分を有し、前記プリフォームは、径方向に延びる一体の取っ手部分をさらに有し、前記方法は、一体の取っ手PETプリフォームを連続的に移動するコンベヤへと制御可能に移送するステップと、プリフォームをその首部分によってコンベヤに固定し、それによってプリフォームがコンベヤによって実質的に一定の速度で再加熱経路に沿ってプリフォーム進入場所からプリフォーム退出場所まで輸送されるステップとを含む。
【0025】
好ましくは、プリフォームの少なくとも一部分が、プリフォーム退出場所に到達する時間までに金型導入温度まで制御可能に加熱される。
【0026】
好ましくは、経路に沿って分配される制御可能加熱器配列が、プリフォームの選択された部分に熱を仕向けるように配置される。
【0027】
好ましくは、プリフォームは、プリフォームの延伸ブロー成形のためにプリフォーム退出場所から金型へと制御可能に移送され、それによって吹込まれた容器を形成する。
【0028】
本発明のさらなる幅広い形態では、延伸ブロー成形機械の段階への進入のために非対称プリフォームを配向する方法が提供され、非対称プリフォームは、プリフォームの首部の下方の第1の接合位置から、プリフォームの本体部における第2の接合位置まで延びる一体の取っ手を備え、方法は、傾斜レールの上方レールに沿ってプリフォームの首部によって支持される間に配向機構に向けて傾斜レールを滑り落とすようにプリフォームを提供するステップを含む。
【0029】
本発明のさらなる幅広い形態では、一体の取っ手を伴う射出成形プリフォームが第1の移送システムから予加熱段階へと移送される連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械が提供され、第1の移送システムの把持装置からプリフォーム支持マンドレルへのプリフォームの移送が、プリフォームの鉛直軸がプリフォーム支持マンドレルの鉛直軸と位置合わせされるとき、1つの流れの運動において達成され、プリフォームの取っ手は、マンドレルに設けられる熱遮蔽体へと滑り込まれる。
【0030】
したがって、本発明のさらなる幅広い形態では、非対称射出成形プリフォームからの容器の延伸ブロー成形に専用とされる連続非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械が提供され、非対称プリフォームは、プリフォームの本体部における第1の接合位置から第2の接合位置へと延びる一体の取っ手を含み、プリフォームの本体部および一体の取っ手は同じ材料から構成され、機械は、取り出し位置における到着においてプリフォームの取っ手を既知の配向へと配向するためにプリフォーム配向システムを含む。
【0031】
好ましくは、プリフォームが、最初のプリフォーム取り出し位置から延伸ブロー成形を通じて容器へと連続運動であり、機械から延伸ブロー成形容器として放出される。
【0032】
好ましくは、一体の取っ手は、取っ手を延伸ブロー成形容器に形成するために、延伸ブロー成形機械のすべての段階を通じて射出成形されるときに取っ手の形を保持する。
【0033】
好ましくは、延伸ブロー成形機械の段階は取っ手配向段階を含み、すべてのプリフォームは、取り出し位置に接近するプリフォームの運動に対して所定の方向で配向される一体の取っ手を有して、取り出し位置に到達する。
【0034】
好ましくは、延伸ブロー成形機械の段階は、プリフォームを、プリフォーム取り出し位置における連続回転プリフォーム送込みホイールから、連続回転予加熱段階における予加熱への移送位置へと移送する連続的に回転する第1の移送システムを含む。
【0035】
好ましくは、第1の移送システムの第1のピックアンドプレース装置が、プリフォームを把持する把持装置を備え、把持する把持装置の往復回転および線形変位が、ピックアンドプレース装置の回転運搬器と2つのカム軌跡との組み合わせによって誘導される。
【0036】
好ましくは、回転運搬器は、共通の回転の中心の周りで回転する4つの径方向に延びる支持アームのアームであり、各々の支持アームの外端がピックアンドプレース装置を回転可能に支持する。
【0037】
好ましくは、支持アームは固定されたカム板の上方で回転し、カム板には、2つのカム軌跡のうちの第1の軌跡のための内部カム通路が設けられ、カム板の周辺が、2つのカム軌跡のうちの第2の軌跡のための外部カム表面を提供する。
【0038】
好ましくは、ピックアンドプレース装置の線形案内部の筐体が支持アームの外端において回転可能に装着され、筐体から延びるアウトリガーアームに、カム通路に位置する第1のカム従動子が設けられる。
【0039】
好ましくは、線形案内部の自由スライド要素に第2のカム従動子が設けられ、第2のカム従動子はバネによって外部カム表面と接触して維持される。
【0040】
好ましくは、ピックアンドプレース装置の把持する把持装置は、自由スライド要素の外端から支持される回転アクチュエータに装着され、回転アクチュエータは、ピックアンドプレース装置がプリフォーム取り出し位置と予加熱への移送位置との間で移行するとき、把持する把持装置の指部を180度回転させるように適合される。
【0041】
好ましくは、連続回転予加熱段階は、プリフォーム輸送システムと、ループレールシステムに沿って進むプリフォーム支持マンドレルとを備え、プリフォーム支持マンドレルは、プリフォームが加熱要素の列を越えて進むとき、プリフォームをプリフォームの鉛直軸の周りで回転させる。
【0042】
好ましくは、プリフォーム支持マンドレルには熱遮蔽体が設けられ、熱遮蔽体は、円筒形の環状部から突出する通路を備える。
【0043】
好ましくは、第1の移送システムのピックアンドプレース装置は、予加熱への移送位置において、プリフォームの鉛直軸をプリフォーム支持マンドレルの円筒形の環状部の鉛直軸と位置合わせし、ピックアンドプレース装置の把持装置は、マンドレルの通路の側面要素同士の間でプリフォームの取っ手を同時に操縦する。
【0044】
好ましくは、プリフォームは、プリフォームの首部がマンドレルの円筒形の環状部内に位置付けられるようにプリフォームの首部がピックアンドプレース装置の把持装置によって解放された後に低下させられる。
【0045】
好ましくは、予加熱されたプリフォームが、支持マンドレルから、第2の移送システムのピックアンドプレース装置によって、支持マンドレルからの移送位置において抜き出され、支持マンドレルからの移送位置は、予加熱輸送システムおよび第2の移送システムの近接する回転案内ホイールのそれぞれの回転の中心を繋ぐ線上に位置する。
【0046】
好ましくは、第2の移送システムのピックアンドプレース装置の把持装置によってプリフォーム支持取っ手から抜き出されたプリフォームは、第2の移送システムのアームがピックアンドプレース装置を金型装填位置に向けて回転させるとき、ピックアンドプレース装置の回転アクチュエータによって180度を通じて回転させられる。
【0047】
好ましくは、第2の移送システムのアームの回転と、ピックアンドプレース装置の第1および第2のカム従動子の軌跡によって誘導される把持装置の回転および線形変位との組み合わせは、ピックアンドプレース装置と開放した延伸ブロー成形金型との両方が金型装填位置に接近するとき、プリフォームの鉛直軸を延伸ブロー成形金型の鉛直軸と位置合わせし、把持装置の移動が、プリフォームの取っ手を、延伸ブロー成形金型および第2の移送システムのそれぞれの回転の中心を繋ぐ線と同時に位置合わせする。
【0048】
好ましくは、延伸ブロー成形金型が金型装填解除位置において開放するとき、第3の移送システムのピックアンドプレース装置が延伸ブロー成形容器を延伸ブロー成形金型から抜き出し、金型装填解除位置は、回転延伸ブロー成形金型および第3の移送システムのそれぞれの回転の中心を繋ぐ線上に位置する。
【0049】
好ましくは、抜き出された延伸ブロー成形容器は金型装填解除位置から回転アウトフィードホイールへと回転させられ、回転アウトフィードホイールは容器を排出通路および容器受入器に沿って移送する。
【0050】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、非対称プリフォームを操作するピックアンドプレース装置が提供され、ピックアンドプレース装置は連続回転延伸ブロー成形機械において動作し、ピックアンドプレース装置のプリフォームを把持する把持装置が、ピックアンドプレース装置の回転支持体と2つのカム軌跡との組み合わせによって、往復回転および線形変位へと駆り立てられる。
【0051】
好ましくは、往復回転は鉛直軸の周りにおいてであり、線形変位は水平平面においてである。
【0052】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、回転移送システムのピックアンドプレース装置の把持装置の経路を制御する方法が提供され、回転移送システムは、連続非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において動作し、プリフォームとしての非対称プリフォームのそれぞれの軌跡に追従する把持装置の経路は、プリフォーム取り出し位置から回転移送システムによって移送され、予加熱段階のプリフォーム支持マンドレルへと挿入され、予加熱段階のプリフォーム支持マンドレルから抜き出され、回転延伸ブロー成形金型へと挿入され、回転延伸ブロー成形金型から延伸ブロー成形容器として抜き出され、非対称プリフォームは、本体部分と、本体部分から延びる一体の取っ手とを備え、方法は、
- ピックアンドプレース装置の各々をそれぞれの回転移送システムの回転アームに回転可能に装着するステップと、
- 第1のカム従動子の軌跡および回転アームの回転によって制御されるピックアンドプレース装置のそれぞれの鉛直軸の周りでの把持装置の往復回転を駆り立てるステップと、
- 第2のカム従動子の軌跡および回転アームの回転によって制御される水平方向の往復線形変位を駆り立てるステップと
を含み、
第1のカム従動子の軌跡はカム板のカム通路によって決定され、第2のカム従動子の軌跡はカム板の外部カム表面によって決定される。
【0053】
好ましくは、第1の回転移送システムが非対称プリフォームを回転プリフォーム送込みホイールからプリフォーム予加熱システムの回転プリフォーム支持マンドレルへと移送する。
【0054】
好ましくは、第2の回転移送システムが非対称プリフォームを回転プリフォーム支持マンドレルから延伸ブロー成形金型へと移送する。
【0055】
好ましくは、第3の回転移送システムが延伸ブロー成形容器を延伸ブロー成形金型から回転アウトフィードホイールへと抜き出す。
【0056】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、連続非対称プリフォーム送込み回転延伸ブロー成形機械の段階同士の間で非対称プリフォームを移送する方法が提供され、非対称プリフォームは、延伸ブロー成形金型の空洞において非対称プリフォームを延伸および吹込みするステップによって延伸ブロー成形容器へと変換され、方法は、
- プリフォームの一体の取っ手が機械における取り出し位置への到着において既知の配向を有するように非対称プリフォームを配向するステップと、
- プリフォームの首部を、回転する第1の回転移送システムのピックアンドプレース装置の把持装置において把持し、プリフォームを機械の予加熱段階へと回転させるステップと、
- 一体の取っ手を移動するプリフォーム支持マンドレルの熱遮蔽体と位置合わせすることと、プリフォームの本体部の軸をマンドレルの首部を支持する円筒形の環状部と位置合わせすることとを行うように、第1のピックアンドプレース装置の把持装置を操縦するステップと、
- 回転する第2の回転移送システムの第2のピックアンドプレース装置の把持装置で非対称プリフォームをプリフォーム支持マンドレルから取り外し、第2の段階において、機械の回転延伸ブロー成形金型へとプリフォームを回転させるステップと、
- 第3の段階において、一体の取っ手を延伸ブロー成形金型の取っ手入子部分と位置合わせし、プリフォームの鉛直軸を延伸ブロー成形金型の鉛直軸と位置合わせするように、第2のピックアンドプレース装置の把持装置を操縦するステップと、
- ここでの延伸ブロー成形容器の首部を把持するために、所定位置で回転する第3の回転移送システムのピックアンドプレース装置の把持装置を操縦し、第4の段階において、延伸ブロー成形容器を延伸ブロー成形金型から抜き出すステップと
を含む。
【0057】
好ましくは、第1、第2、または第3の回転移送システムのいずれか1つのピックアンドプレース装置の把持装置の移動が、ピックアンドプレース装置を支持する移送システムのアームの回転と、2つのカム従動子の軌跡によって制御される回転および線形変位との組み合わせによって制御される。
【0058】
好ましくは、第1のカム従動子の軌跡が第1、第2、または第3の回転移送システムの各々の固定されたカム板に設けられるカム通路によって決定され、第2のカム従動子の軌跡が固定されたカム板の外部カム表面によって決定される。
【0059】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、非対称射出成形プリフォームを連続プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械の延伸ブロー成形金型へと操作する方法が提供され、方法は、
- プリフォームの一体の取っ手が所定の配向を有するように、連続的に回転する移送システムのピックアンドプレース装置でプリフォームをプリフォーム予加熱段階から抜き出すステップを含み、
ピックアンドプレース装置のプリフォームを支持する把持装置の操縦が、2つのカム従動子の軌跡によって案内される把持装置の回転と線形の伸長との組み合わせで、移送システムのアームの回転によって制御される。
【0060】
好ましくは、方法は、
- 開放した延伸ブロー成形金型の径方向二等分線が、延伸ブロー成形機械の回転中心と移送システムの回転中心との間で延びる線との一致へと回転するとき、一体の取っ手を径方向二等分線と位置合わせするためにピックアンドプレース装置を操縦するステップと、
- 金型の相対する半体が回転の中心同士の間の線に到達して閉じるとき、プリフォームの本体部の鉛直軸を金型の軸と位置合わせし、プリフォームの取っ手を金型の取っ手入子部分と位置合わせするために、ピックアンドプレース装置をさらに操縦するステップと
をさらに含む。
【0061】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、連続プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械における延伸ブロー成形工程においてプリフォームの一体の取っ手の歪みを防止する方法が提供され、方法は、
- プリフォームの一体の取っ手の少なくとも一部分に一致する取っ手入子空洞を伴う延伸ブロー成形金型の各々の半体を準備するステップと、
- 延伸ブロー成形金型の2つの半体がプリフォームへと閉じるとき、取っ手が取っ手入子空洞と一致させられるようにプリフォームを操作するステップと
を含む。
【0062】
好ましくは、プリフォームの操作はピックアンドプレース装置によるものであり、ピックアンドプレース装置の把持装置は、ピックアンドプレースが装着されるプリフォーム移送システムのアームの回転と、2つのカム軌跡によって制御される回転および線形変位との組み合わせによって、回転および線形の運動へと駆り立てられる。
【0063】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、プリフォームを金型導入温度へと制御可能に加熱する方法が提供され、プリフォームは、本体部分から延びる首部分を有し、前記プリフォームは、径方向に延びる取っ手部分をさらに有し、前記方法は、
- 一体の取っ手PETプリフォームを連続的に移動するコンベヤへと制御可能に移送するステップと、
- プリフォームをその首部分によってコンベヤに固定し、それによってプリフォームがコンベヤによって実質的に一定の速度で再加熱経路に沿ってプリフォーム進入場所からプリフォーム退出場所まで輸送されるステップと、
- プリフォームの少なくとも一部分が、プリフォーム退出場所に到達する時間までに金型導入温度まで制御可能に加熱されるステップと、
- 経路に沿って分配される制御可能加熱器配列が、プリフォームの選択された部分に熱を仕向けるように配置されるステップと、
- プリフォームは、プリフォームの延伸ブロー成形のためにプリフォーム退出場所から金型へと制御可能に移送され、それによって吹込まれた容器を形成するステップと
を含む。
【0064】
好ましくは、取っ手部分は剛体であり、第1の端と第2の端とを有し、第1の端は、第1の上方の場所においてプリフォームに一体に連結され、第2の端は、第2の下方の場所においてプリフォームに一体に連結される。
【0065】
好ましくは、第1の上方の場所は本体部分に位置付けられる。
【0066】
好ましくは、第1の上方の場所は首部分に位置付けられる。
【0067】
好ましくは、第2の下方の場所は本体部分に位置付けられる。
【0068】
好ましくは、要素がモジュールで配置され、モジュールは、連続的に回転するプリフォームコンベヤの周りに配列され、要素は、高さに基づかれるグループとして制御され、モジュールの最も上の要素は所定の温度へと一緒に制御され、一方、高さが次の下の要素も所定の温度へと一緒に制御され、最も下の高さにおける要素まで同様に制御される。
【0069】
好ましくは、処理装置が、プリフォームの前進の連続速度を制御するために、モータの回転の速度を制御する。
【0070】
好ましくは、温度センサが、差分要因デルタ(Δ)によってすべての要素の加熱の度合いを調節するために、処理装置によって利用される環境温度感知を提供する。
【0071】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、延伸ブロー成形機械の段階への進入の前に非対称射出成形プリフォームの配向を制御する配向機構が提供され、非対称プリフォームは、プリフォームの首部の下方の第1の接合位置と、プリフォームの本体部における第2の接合位置とから延びる一体の取っ手を各々含み、機構は、傾斜レールの両側に沿って配置される反対回転駆動ホイールの対を含み、駆動ホイールのうちの一方は、プリフォームの取っ手を好ましい位置へと回転させるために傾斜レールを下へ移動するプリフォームの本体部の回転を誘導する。
【0072】
好ましくは、傾斜レールは、間でプリフォームがプリフォームの首部によって吊り下げられる一対の上方レールと、一体の取っ手を傾斜レールの長軸とのおおよその位置合わせへと制約する一対の下方レールとを備え、プリフォームの一体の取っ手が前配向または後配向のいずれかに制約される。
【0073】
好ましくは、一対の駆動ホイールは、下方レールの下方でのプリフォームの本体部の下方部分と一致する高さと、一体の取っ手の最も低い位置とに位置付けられ、駆動ホイールの軸は傾斜レールの長軸に対して直角である。
【0074】
好ましくは、一対の駆動ホイールの間の間隔がプリフォームの本体部の直径より小さく、各々の案内ホイールは、一対の駆動ホイールの間の間隔を通じてのプリフォームの本体部の通過を許容するために、十分に柔らかいポリマ材料の少なくとも1つのタイヤを備える。
【0075】
好ましくは、一対の反対回転駆動ホイールの回転の方向が、駆動ホイール同士の間の間隔を通じて傾斜レールを下に移動するプリフォームを引っ張り、駆動ホイールのうちの第1のものは、第2の反対の駆動ホイールが時計回り方向において回転する状態で、反時計回り方向において回転する。
【0076】
好ましくは、駆動ホイールは異なる回転の速さで回転し、第2の反対の駆動ホイールの回転に対する第1の駆動ホイールの回転の割合が2:1の程度のものである。
【0077】
好ましくは、駆動ホイールの回転の異なる速さによって、プリフォームが2つの駆動ホイールの間の間隔を通過するとき、第2の反対の駆動ホイールはプリフォームの本体部を反時計回りの方向で回転させる。
【0078】
好ましくは、プリフォームの本体部の回転は、機構への進入において前の取っ手を伴うプリフォームの配向を、機構からの退出において後の取っ手を伴うプリフォームへと変化させ、下方レールの側における下方レールにおける間隔が第1の駆動ホイールに隣接する。
【0079】
本発明のなおもさらなる幅広い形態では、延伸ブロー成形機械の段階への進入のために非対称プリフォームを配向する方法が提供され、非対称プリフォームは、プリフォームの首部の下方の第1の接合位置から、プリフォームの本体部における第2の接合位置まで延びる一体の取っ手を備え、方法は、
- 傾斜レールの上方レールに沿ってプリフォームの首部によって支持される間に配向機構に向けて傾斜レールを滑り落とすようにプリフォームを提供するステップと、
- プリフォームの一体の取っ手を傾斜レールの下方レール同士の間において前位置または後位置のいずれかで制約するステップと、
- 傾斜レールに沿って配置される配向機構の一対の反対回転駆動ホイールの間の間隔を通してプリフォームを引っ張るステップと
を含み、
一対の駆動ホイールの回転の差のある速さは、プリフォームの本体部を、配向機構への進入における一体の取っ手の前配向から、配向機構からのプレフォームの退出における取っ手の後配向へと回転させる。
【0080】
好ましくは、一対の駆動ホイールは、傾斜レールの下方レールの下方で、および、一体の取っ手の最も低い位置の下方で、プリフォームの本体部の最も低い部分と一致して位置付けられる。
【0081】
好ましくは、傾斜レールの一方の側における一対の反対回転案内ホイールの第1のものが反時計回りの方向において回転し、傾斜レールの反対側における一対の反対回転駆動ホイールの第2のものが時計回り方向において回転し、一対の反対回転駆動ホイールは、駆動ホイール同士の間の間隔を通じてプリフォームを引っ張るように作用する。
【0082】
好ましくは、時計回りに回転する駆動ホイールの回転の速さに対する反対回転駆動ホイールの回転の速さの割合が2:1の程度にある。
【0083】
好ましくは、時計回りに回転する駆動ホイールの時計回りの回転は、前配向における一体の取っ手を伴うプリフォームが回転させられることで一体の取っ手が後配向となるように、駆動ホイール同士の間の間隔を通過するプリフォームの本体を反時計回りの方向で回転させる。
【0084】
本発明の別の幅広い形態では、延伸ブロー成形容器を形成する射出成形プリフォームが提供され、プリフォームは、開放した首部分と、首部分から延びる中空の本体部とを備え、プリフォームは、一体的に射出成形された取っ手をさらに備え、中空の本体部の壁の少なくとも一部分が厚さにおいて変化する。
【0085】
好ましくは、中空の本体部の内面の少なくとも一部分が中空の本体部の外面と非同心である。
【0086】
好ましくは、中空の本体部の外面は、実質的に円筒形の本体部を形成するためにプリフォームの中心長手方向軸に中心付けられる直径によって定められる。
【0087】
好ましくは、中空の本体部の内面の少なくとも一部分の断面が、断面において卵形である。
【0088】
好ましくは、卵形の断面の中心は、プリフォームの中心長手方向軸に中心付けられる。
【0089】
好ましくは、卵形の断面の中心は、プリフォームの長手方向軸からずらされる。
【0090】
好ましくは、中空の本体部の一部分の円形の断面の中心は、中空の本体部の中心長手方向軸からずらされる。
【0091】
好ましくは、射出成形ステップにおいて中空の本体部の内面を形成するコアまたはマンドレルが、プリフォームの内面の上方領域を形成するために円形の断面の少なくとも1つの部分を備え、マンドレルの一部分は、卵形の断面を、円形の断面の少なくとも1つの部分の下端と卵形の断面の部分との間の移行部分に従属して備える。
【0092】
好ましくは、マンドレルは、円形の断面の2つの部分、すなわち、上方部分と下方部分とを備え、移行部分は下方部分に従属する。
【0093】
好ましくは、上方部分はプリフォームの首部分の内径に等しい直径のものである。
【0094】
好ましくは、下方部分は上方部分の直径より小さい直径のものである。
【0095】
好ましくは、移行部分は錐体の非対称の錐台を形成し、移行部分の下端が断面において卵形部分の上端の卵形の断面に一致する状態で、移行部分の上端が下方部分の下端の直径と等しい直径を有する。
【0096】
好ましくは、上方部分および卵形部分の各々は先細りであり、断面は、先の部分の上端におけるそれぞれの最大面積から、それぞれの下端における最小面積まで、面積において低下する。
【0097】
好ましくは、中空の本体部の外面を定める直径は、首部分の下端における最大直径から、中空の本体部の下端まで、寸法において低下する。
【0098】
好ましくは、プリフォームは一体の取っ手を備え、取っ手は、プリフォームの本体部における下方接合部へとプリフォームの首部分の下方で鉛直に延びる材料のループを形成する。
【0099】
好ましくは、取っ手の中心鉛直平面がプリフォームの中心軸を通過する。
【0100】
好ましくは、プリフォームの中空の本体部の内面の卵形部分の断面の長軸が中心鉛直平面に位置する。
【0101】
好ましくは、内面が卵形の断面によって定められるプリフォームの部分におけるプリフォームの壁厚が、卵形の断面の短軸の両端における最大から長軸の外端における最小厚さへと変化する。
【0102】
好ましくは、卵形部分の最小壁厚に対する最大壁厚の割合が2:1から2.2:1の範囲にある。
【0103】
好ましくは、最大厚さに近接するプリフォームのポリマ壁が、長方形の断面で吹込まれた容器の長い方の側壁に支配的に分配され、最小厚さに近接するプリフォームのポリマ壁は、吹込まれた容器の短い方の側壁に支配的に分配される。
【0104】
本発明の別の幅広い形態では、壁厚を延伸ブロー成形容器において最適化する方法が設けられ、方法は、
各々のプリフォームの少なくとも下方部分が、下方部分の外部面と非同心の内部断面を有する中空のプリフォームを射出成形するステップと、
プリフォームを、延伸ブロー成形に適する温度にするステップと、
プリフォームを延伸ブロー成形機械の空洞へと挿入するステップと、
プリフォームを機械的に延伸し、容器を形成するために空気を注入するステップと
を含む。
【0105】
好ましくは、プリフォームの射出成形のためのマンドレルが、円形の断面の少なくとも1つの上方領域を備える。
【0106】
好ましくは、プリフォームの下方部分が卵形の形態の断面を有する。
【0107】
好ましくは、マンドレルの上方領域は上方部分と下方部分とを備える。
【0108】
好ましくは、移行部分が下方部分の下端と下方区域の上端との間で延びる。
【0109】
好ましくは、プリフォームの外部面が、プリフォームの中心長手方向軸に中心付けられる直径によって定められる。
【0110】
好ましくは、一体の取っ手が、プリフォームの首部分の下方の第1の接合領域と、プリフォームの本体部における第2の接合領域との間でループで延びて、プリフォームに形成され、一体の取っ手の中心鉛直平面が中心長手方向軸と一致する。
【0111】
好ましくは、下方区域の卵形の形態の断面の長軸が中心鉛直平面に位置する。
【0112】
好ましくは、下方区域におけるプリフォームの壁厚が、卵形の断面の短軸の両端における最大厚さから長軸の両端における最小厚さへと変化する。
【0113】
好ましくは、概して長方形の断面の容器を延伸ブロー成形するとき、最大厚さに近接するポリマ材料が容器の長い方の側面に分配され、最小厚さに近接するポリマ材料が容器の短い方の側面に分配される。
【0114】
本発明の別の幅広い形態では、射出成形された中空のプリフォームの内部面を形成するためのマンドレルが提供され、マンドレルは、プリフォームの外面を定める直径と非同心である断面を伴う少なくとも1つの部分を備える。
【0115】
好ましくは、非同心の断面は形態が卵形であり、卵形の形態はプリフォームの変化する壁厚を定める。
【0116】
好ましくは、卵形に形成された断面の長軸は、プリフォームの鉛直中心長手方向軸を含む鉛直平面に位置し、鉛直平面は、プリフォームの首部分の下方の第1の接合領域からプリフォームの本体部の第2の接合位置まで鉛直に依存する、プリフォームに形成される一体の取っ手の中間平面を形成する。
【0117】
本発明の別の幅広い形態では、プリフォームの少なくとも1つの部分の壁から、プリフォームから延伸ブロー成形される容器の選択された側壁までのポリマ材料の分配を偏らせる方法が提供され、方法は、
プリフォーム射出成形金型の空洞によって定められるようなプリフォームの対応する外面と非同心である少なくとも1つの部分の断面を伴うプリフォームの内側面を定めるマンドレルを配置するステップと、
少なくとも1つの部分のマンドレルの断面の長軸が空洞の中心鉛直平面と位置合わせされるように、マンドレルを射出成形金型において配置するステップと、
プリフォームを射出成形するステップと、
プリフォームの中心鉛直平面が、概して長方形の断面の吹込まれた容器の中心鉛直平面と位置合わせされるように、プリフォームを延伸ブロー成形機械の空洞へと導入するステップと
を含み、
容器の中心鉛直平面は容器の相対する長い方の側面と平行である。
【0118】
好ましくは、少なくとも1つの部分のマンドレルの断面は形が卵形であり、卵形の断面の長軸は中心鉛直平面と位置合わせされ、卵形の断面の中心はプリフォームの本体部の中心軸と一致する。
【0119】
好ましくは、プリフォームの本体部の外面が、中心軸に中心付けられる直径によって定められる。
【0120】
好ましくは、プリフォームは、一体の取っ手を容器において形成する一体の取っ手を備え、プリフォームの一体の取っ手は、プリフォームの首部分の下方の第1の接合部からプリフォームの本体部における第2の接合部まで鉛直に延び、一体の取っ手はプリフォームの中心鉛直平面に中心付けられる。
【0121】
好ましくは、ブロー成形段階において、少なくとも1つの部分における卵形の断面の短軸の両端でのプリフォームの壁のポリマ材料が、容器の相対する長い方の側面へと偏らせられ、卵形の断面の長軸の両端に近接するポリマ材料が容器の短い方の側壁に向けて偏らせられる。
【0122】
本発明の別の幅広い形態では、プリフォームの中空の本体部の壁厚の少なくとも一部分が中空の本体部の長さに沿って変化するプリフォームを射出成形する方法が提供され、方法は、
射出成形金型における相対する空洞の少なくとも1つの対を形成するステップであって、空洞はプリフォームおよび一体の取っ手の外部面を定める、ステップと、
マンドレルの中心長手方向軸が、中空の本体部の首部分によって定められるような空洞の軸と一致するように、少なくとも1つの相対する空洞の各々においてマンドレルを位置付けるステップと、
空洞をマンドレルの周りに形成するために射出成形金型を閉じるステップと、
プリフォームを形成するためにポリマを空洞へと注入するステップと
を含み、
射出成形プリフォームは一体の射出成形された取っ手を備え、取っ手は、プリフォームの首部分の下方の第1の接合位置からプリフォームの中空の本体部における第2の接合位置へとループとして延びる。
【0123】
好ましくは、プリフォームの中空の本体部の壁厚が、首部分の下方からプリフォームの下端の近接へと増加する。
【0124】
好ましくは、プリフォームの内部面の断面はプリフォームの外部面の断面と同心である。
【0125】
好ましくは、プリフォームの内部面の断面の少なくとも一部分はプリフォームの外面の断面と非同心である。
【0126】
好ましくは、プリフォームの外面の断面とのプリフォームの内部面の断面の非同心は、内部面の断面の一部分が卵形の形態のものであることによる。
【0127】
好ましくは、中空の本体部の外面との内部面の非同心は、内部面の断面の中心がプリフォームの中心長手方向軸からずれていることによる。
【0128】
本発明のさらなる幅広い形態では、延伸ブロー成形機械においてプリフォームから延伸ブロー成形されるプリフォームおよび容器が提供され、プリフォームは、首部分と、首部分の下方の環状部と、環状部の下方から延びる本体部とを備え、本体部は、第1の直径を有する第1の円筒部分と、第1の部分の直径より小さい直径から、プリフォームの底部分に近接する最小直径まで先細りとなる第2の円錐部分とを備える。
【0129】
好ましくは、プリフォームは、環状部に近接する第1の接合位置から本体部に沿って第2の接合位置まで延びるループを形成する一体の取っ手を備える。
【0130】
好ましくは、第1の円筒部分は環状部の下方から延び、第1の部分は実質的に一定の直径のものである。
【0131】
好ましくは、第2の円錐部分の壁厚が、第1の円筒部分に近接する最小厚さから、円錐部分とプリフォームの底部分との間の接線に近接する最大厚さまで漸増する。
【0132】
本発明のさらなる幅広い形態では、プリフォームから延伸ブロー成形される容器を形成するために必要とされる材料を低減する方法が提供され、プリフォームは、首部分と、首部分の下方の環状部と、首部分の下方の概して円筒状の本体部とを備え、プリフォームは、環状部の下方の第1の接合位置からプリフォームの本体部に沿う第2の接合位置まで延びる取っ手をさらに備え、方法は、
- プリフォームの本体部を、異なる構成の少なくとも2つの部分、すなわち、第1の円筒部分および第2の円錐部分で形成するステップと、
- 第1の円筒部分の直径に対して円錐部分の底直径を短縮するステップと
を含む。
【0133】
好ましくは、第2の部分の壁厚が、円錐部分の底直径に近接する最小厚さから、第2の円錐部分とプリフォームの底部分との間の接線に近接する最大厚さまで変化する。
【0134】
本発明のさらなる幅広い形態では、連続回転延伸ブロー成形機械が提供され、延伸ブロー成形機械は、一体の取っ手を伴う容器が機械において延伸ブロー成形される射出成形プリフォームの一体の取っ手を配向する配向装置を備え、配向装置は、プリフォーム送込み軌道の離間した主支持レールの上方に位置付けられ、主支持レールの鉛直中間平面の周りに中心付けられる隣り合う反対回転オーガスクリューの対を備え、オーガスクリューの直径、ピッチ、および溝の構成は、プリフォームの首部を捕らえ、プリフォームをプリフォーム送込み軌道に沿って前進させるように配置され、オーガスクリューに沿って前進するプリフォームの側面が、プリフォームの回転を誘導する摩擦片と接触し、回転は、すべてのプリフォーム一体取っ手を任意の無作為な第1の配向から第2の所定の配向へと回転させる。
【0135】
好ましくは、一体の取っ手を伴うプリフォームは、プリフォーム送込み軌道の離間したレールの対の鉛直中間平面の周りで中心付けられる隣り合う反対回転ローラの対へと送り込まれ、反対回転ローラの対はオーガスクリューの前に位置付けられ、ローラの対は、プリフォームの本体部および一体の取っ手を所定位置へとローラ同士の間で滑らせるのに十分に離間し、プリフォームは、プリフォームの首部の下方の環状部によってローラ同士の間で吊り下げられ、プリフォームの本体部および一体の取っ手は、無作為の第1の配向において、離間した案内レール同士の間で制約され、案内レールは、取っ手の中間に近接する主プリフォーム支持レールの下方の高さに位置付けられる。
【0136】
好ましくは、無作為の第1の配向において、取っ手が、送込み軌道の下方外端におけるプリフォーム取り出し位置に向けた送込み軌道に沿うプリフォームの移動の方向に対して、前または後であり得る。
【0137】
好ましくは、主支持レールのうちの1つに装着される摩擦片が、オーガスクリューの長さと実質的に同一の広がりを持ち、摩擦片は、オーガスクリューの傍らに沿って移動させられるプリフォームの本体部の側面と係合するのに十分に離間した主支持レールの対の間の空間へと侵入する。
【0138】
好ましくは、摩擦片と同じ側における案内レールの区域が、オーガスクリューの長さと実質的に同一の広がりの長さにわたって不連続である。
【0139】
好ましくは、オーガスクリューに沿って運搬されている間のプリフォームの回転が、摩擦片と反対の案内レールの対のうちの案内レールとの接触によって取っ手が阻まれている状態で、すべてのプリフォーム取っ手を取っ手後位置へと回転させ、取っ手は、案内レールの不連続区域を通じて回転させることができる。
【0140】
好ましくは、オーガスクリューは、オーガスクリューのピッチに従って、連続的なプリフォーム同士を分離し、オーガスクリューは、オーガスクリューの端とプリフォーム取り出し位置との間で、配向された取っ手を伴うプリフォームに下向きの圧力をさらに提供する。
【0141】
本発明のさらなる幅広い形態では、連続回転延伸ブロー成形機械において一体の取っ手を伴う延伸ブロー成形容器を製作する方法が提供され、一体の取っ手を伴う容器は、一体の取っ手を伴う別々に射出成形されたプリフォームから延伸ブロー成形され、プリフォームは、首部分と、本体部分と、首部分の下方の第1の接合位置から本体部分における第2の接合位置へと延びる配向可能な材料のループを形成する取っ手とを備え、射出成形の方法は、
- 多空洞射出成形金型を形成するステップと、
- 金型の加熱固定側において、空洞の配列を形成するステップであって、空洞は、一体の取っ手の下方の位置へのプリフォームの区域に対応するように形成される、ステップと、
- 金型の反対の移動側の面から突出する相対する半体空洞の対応する配列を提供するステップであって、半体空洞は、首部分、本体部、および一体の取っ手から、一体の取っ手の下方の位置までプリフォームを形成するように成形される、ステップと、
- プリフォームの内部の形を形成するためのコアを提供するステップであって、コアは金型の移動側に固定され、金型の固定加熱側における空洞および相対する半体空洞の共通の軸に中心付けられる、ステップと
を含む。
【0142】
好ましくは、成形サイクルでは、
- 金型の加熱固定側における空洞と、金型の反対の移動側における相対する半体空洞とに、プリフォームを形成するために、配向可能ポリマ材料が注入され、
- 充填されるとき、所定の遅れの後、金型の加熱固定側における空洞から、取っ手の下方のプリフォーム本体部の端を引っ張るために、金型の移動側を加熱固定側から離すように移動させ、
- 所定の遅れの後、首部分と、一体の取っ手と、取っ手部分の下方のプリフォームの本体部分とを解放するために、相対する半体空洞を開放する。
【0143】
好ましくは、成形サイクルではさらに、
- 金型の加熱固定側と金型の移動側との間に真空吸引要素の配列を位置決めするためにロボットを作動させ、
- 真空吸引要素の配列を空洞の配列と位置合わせして位置決めし、
- 相対する半体空洞が開放するとき、真空圧力を真空要素に適用し、真空要素を駆動してプリフォームの端に嵌まらせるためにロボットを作動させ、
- プリフォームをコアから引っ張り、真空要素および保持されたプリフォームを金型の加熱固定側と移動側との間から引き込むために、ロボットを後退させ、
- 真空要素の配列を、プリフォームの軸が実質的に鉛直である位置へと回転させ、プリフォームを受入器へと落下させることができるように真空圧力を切断する。
【0144】
好ましくは、各々の真空要素に、真空要素の開放端においてスロットまたは通路が設けられ、スロットまたは通路は、各々の真空要素にプリフォームの取っ手の少なくとも一部分を受け入れさせるように設けられる。
【0145】
本発明のさらなる幅広い形態では、一体の取っ手を伴う射出成形プリフォームが第1の移送システムから予加熱段階へと移送される連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械が提供され、第1の移送システムの把持装置からプリフォーム支持マンドレルへのプリフォームの移送が、プリフォームの鉛直軸がプリフォーム支持マンドレルの鉛直軸と位置合わせされるとき、1つの流れの運動において達成され、プリフォームの取っ手は、マンドレルに設けられる熱遮蔽体へと滑り込まされ、移送は、予加熱段階のループレール、マンドレル、および移送システムの回転の各々と、把持装置の移動とを受け入れる間に行われる。
【0146】
好ましくは、射出成形されるときの取っ手は、予加熱段階の間に熱遮蔽体によって保護され、射出成形プリフォームから延伸ブロー成形される容器の取っ手の形は、プリフォームの取っ手の射出成形される形と同一である。
【0147】
ここで、本発明の実施形態が添付の図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【
図1】連続ブロー成形機械を用いて容器を延伸ブロー成形するための一体の取っ手を伴うプリフォームの側面図である。
【
図2】
図1のプリフォームから延伸ブロー成形された一体の取っ手を伴う容器の側面図である。
【
図3】
図2の容器を製作する延伸ブロー成形機械の平面図である。
【
図4】
図3の機械のプリフォーム配向および装填区域の側面図である。
【
図4A】
図3の機械のプリフォーム配向および装填区域の平面図である。
【
図4B】
図3の機械のためのプリフォーム配向配置のさらなる好ましい実施形態の平面図である。
【
図5】
図4のプリフォーム配向および装填区域の装填端、ならびに第1のプリフォーム移送システムの平面図である。
【
図6】
図5の第1のプリフォーム移送システムの斜視図である。
【
図7】
図5および
図6のプリフォーム移送システムの一部分、ならびに、機械のプリフォーム予加熱段階のプリフォーム装填および装填解除領域の平面図である。
【
図8】機械のプリフォーム予加熱段階を通じた輸送のために熱遮蔽体を伴うマンドレルへと挿入される
図1のプリフォームの斜視図である。
【
図9】
図7のプリフォーム装填および装填解除領域の一部分、第2の移送システム、および機械の延伸ブロー成形金型組立体の一部分を示す機械の区域の拡大平面図である。
【
図10】
図2に示された容器の製作のための延伸ブロー成形金型の一方の半体の前面図である。
【
図11】延伸ブロー成形金型から容器受入器への吹込まれた容器の移送の領域を示す
図3の機械の一部分の平面図である。
【
図12】前述の実施形態のうちのいずれかと使用可能であるプリフォームの加熱および輸送の制御と関連付けられる制御構成要素の概略的なブロック図である。
【
図13】ポリマ容器の延伸ブロー成形のための典型的な射出成形プリフォームの側面図である。
【
図13A】プリフォームの中心鉛直軸を通過する中心鉛直平面が紙面に位置する本発明の好ましい実施形態によるプリフォームの断面での側面図である。
【
図14】マンドレルの中心鉛直軸を通過する中心鉛直平面が紙面に位置する
図13Aのプリフォームを射出成形するためのマンドレルの側面図である。
【
図15】A-Aの高さにおいて切り取られた、
図13Aのマンドレル鉛直中心軸に沿っての断面図である。
【
図16】B-Bの高さにおいて切り取られた、
図13Aのマンドレル鉛直中心軸に沿っての断面図である。
【
図17】
図2のプリフォームから延伸ブロー成形された容器の側面図である。
【
図19】本発明によるプリフォームのさらなる好ましい実施形態の断面での側面図である。
【
図20】本発明によるプリフォームのさらなる好ましい実施形態の断面での側面図である。
【
図21】本発明によるプリフォームのさらなる好ましい実施形態の断面での側面図である。
【
図22】本発明によるプリフォームのさらなる好ましい実施形態の断面での側面図である。
【
図23】本発明によるプリフォームのさらなる好ましい実施形態の断面での側面図である。
【
図25】
図13のプリフォームからブロー成形されるときの一体の取っ手を伴う容器の図である。
【
図26】本発明の好ましい実施形態による低減したPET体積のプリフォームの図である。
【
図27】壁厚における変化を示す
図26のプリフォームの本体部の断面図である。
【
図29】本発明による機械における延伸ブロー成形による、一体に形成された取っ手を伴うプリフォームのさらなる側面図である。
【
図30】金型が射出成形サイクルの前に開放されている状態での、本発明の連続回転延伸ブロー成形機械での使用のためのプリフォームを成形するための射出成形プレス機および射出成形金型の断面での概略的な側面図。
【
図31】射出成形サイクルの終わり(加熱された固定金型区域が取り外されている状態)における
図30の射出成形金型の移動する金型区域の面の前面図である。
【
図32】開放されている金型へとロボットによって挿入される真空要素による成形されたプリフォームの抜き出しを示す射出成形プレス機の一部のさらなる図である。
【
図33】本発明によるプリフォームおよび一体に取り付けられた取っ手の好ましい実施形態の側面図である。
【
図36】本発明によるプリフォームのさらなる好ましい実施形態の断面での側面図である。
【
図37】本発明によるプリフォームのさらなる好ましい実施形態の断面での側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0149】
好ましい構成が
図3に示されている本機械10の特徴は、その最初の取り込みから、(
図2に示されているような)延伸ブロー成形された容器14としてのその出現まで、
図1に示されているような非対称射出成形プリフォーム12の機械を通じた運動が連続的なことである。
図1に示されているように、先に射出成形されたポリマのプリフォームが、円筒形の細長い本体部16と、首部18とを備える。一体の取っ手20が、首部18のすぐ下方の第1の接合位置22から、プリフォームの本体部16における第2の接合位置24へと延びている。
【0150】
再び
図3を参照すると、機械10の連続した非漸進的な工程が、装填位置または取り出し位置26から予加熱段階28へと、予加熱段階および延伸ブロー成形金型30への移送を通じて、プリフォームの移送を含み、金型からの吹込まれた容器14の取り外しと、機械からの取り出しとが後に続く。ここで、これらの段階が詳細に記載される。
【0151】
プリフォームの進入および取っ手配向-第1の好ましい実施形態
図3における機械10の好ましいレイアウトに示されているように、ならびに、
図4および
図5も参照すると、先に射出成形されたプリフォーム12(
図1にも示されている)が、例えば、ホッパ(図示されていないが、業界においてよく理解されている)から送り込まれて、その首部18によって支持されながら重力の下で傾斜レール32を滑り落ちる。傾斜レール32は、プリフォームがその首部18によって間で吊り下げられる上方レール32aの対と、レールの長軸とおおよそ一致してプリフォームの取っ手20を制約する下方レール32bの対とを備える。しかしながら、後で明らかとなる理由のため、プリフォームが機械の段階を通過する間、プリフォームの一体の取っ手20の配向は正確に制御されることは、必須である。
【0152】
取っ手が大まかに配向されている状態でのプリフォーム12は、分離部34を1つずつ通過して連続回転送込みホイール36によって捕らえられ、連続回転送込みホイール36は、プリフォームの本体部16とレール40との間の摩擦がプリフォームおよびその取っ手の回転を誘導するような方法で、プリフォームを送込みホイールと短いレール40との間で運搬する。回転する取っ手はレール40の下の停止部40aと衝突し、各々の取っ手を進む方向に対して後ろ向きの配向にし、取り出し位置26に到達する。
【0153】
プリフォームが取り出し位置26に到着したときに、取り出し位置26の下に位置付けられた一対の相対するアクチュエータ(図示せず)が同時に短時間で閉じ、把持装置58に対するその配向を固定するためにプリフォーム取っ手20を次に解放し、そのときにプリフォームの首部18と係合もする。
【0154】
プリフォームの進入および取っ手配向-第2の好ましい実施形態
この第2の好ましい実施形態では、ここで
図4Aを参照すると、射出成形プリフォーム12は傾斜レール32aへと再び送り込まれ、傾斜レール32aを下へ、射出成形プリフォーム12は、首部18においてフランジによって支持されて重力の下で滑る。ここでも、先の第1の好ましい実施形態について記載されているように、取っ手は下方レール32bの間で緩やかに制約され、取っ手は、プリフォームが傾斜を下へ進むときのプリフォームの移動の方向を指し示す「前」、または、後方を指し示す「後」のいずれかとされている。
【0155】
この第2の好ましい実施形態では、配向機構34Aが、レールの下端に接近するレール32に沿う位置に位置付けられる。
図4Aに見られるように、機構は、プリフォームの本体部の最も低い位置と一致する高さにおいて、下方レール32bと取っ手の最も低い位置との下で、レール32の相対する側に配置される2つの反対回転駆動ホイール33および35を含む。ホイールの軸は傾斜レールの傾斜に対して直角である。下方レール32bだけが
図4Aに示されていることに留意されたい。
【0156】
駆動ホイール33および35は、プリフォームの本体部16の直径よりいくらか狭い間隔37で分離されている。ホイール33および35の各々は、プリフォーム本体部16を間隔を通じて通過させるのに十分に柔らかいポリマ材料の1つまたは2つのタイヤ39が設けられるが、本体部においてある程度の把持を提供する。
【0157】
図4Aに示されているように、駆動ホイール33は反時計回りの方向で回転し、一方、駆動ホイール35は時計回り方向で回転する。これらの2つの回転の組み合わせは、間隔37を通じてのプリフォームの引っ張りの効果を有する。しかしながら、2つの駆動ホイールは同じ速さで回転せず、
図4Aに示した好ましい配置では、駆動ホイール35は、案内ホイール33の回転より相当に遅い回転数で回転している。駆動ホイール35に対する駆動ホイール33の回転の好ましい割合は、2:1の程度のものである。
【0158】
2つの駆動ホイールの回転の速さにおけるこの差の効果は、駆動ホイール35がプリフォームの本体部16に相当により大きい把持を発揮し、そのため、プリフォームが2つの駆動ホイールの間の間隔37を通過するとき、反時計回りの方向でプリフォームを回転させるように作用することである。この手段によって、プリフォームが間隔37に進入するときに前位置にあるプリフォームの取っ手20が、右手側の下方レール32b(
図4Aにおいて上方から見られるとき)に接触するまで回転させられる。取っ手のこの回転を許容するために、間隔40は左手側の下方レールに設けられる。
【0159】
駆動ホイール35によって誘導される反時計回りの回転は、後取っ手を右手側の下方レールと接触させるように駆動することを除いて、間隔に入る取っ手が後ろにあるプリフォームに影響を持たない。したがって、配向機構34Aの下流のすべてのプリフォームは、取っ手が後位置にある好ましい配向で分離部34に接近する。
【0160】
分離部34は、前述したような送込みホイール36への取っ手の配向されたプリフォームの送込みを制御し、機構34Aによって誘導されるような取っ手の後配向を保持する。上記の第1の配置に関して、プリフォームが取り出し位置26に到着した瞬間に、取り出し位置26の下に位置付けられた一対の相対するアクチュエータ(図示せず)が同時に短時間で閉じ、把持装置58に対するその配向を固定するためにプリフォーム取っ手20を次に解放し、その瞬間にプリフォームの首部18とも係合する。
【0161】
上記の記載が、時計回りに回転する駆動ホイールによって反時計回り方向におけるプリフォームの回転に特有であるが、機構の原理による配向が、2つの駆動ホイールの回転の差のある速さを逆にし、
図4Aに示されているものと反対側において下方案内レールに間隔を提供することで等しく達成され得ることは、理解されるものである。この代替の配置では、そのため、反時計回りに回転する駆動ホイール同士は、ホイール同士の間を通過するプリフォームの本体部に時計回りの回転を誘導し、前に配向された取っ手を左手側の下方レール(
図4Aにおいて上方から見られるとき)と接触するまで回転させ、間隔は、次いで右手側の下方レールに設けられている取っ手の回転を許容する。
【0162】
機械の段階を通じた取っ手の正確な配向は、配向が熱遮蔽体の整列と位置合わせしなければならない予加熱の工程にとって、および、プリフォームおよび取っ手を延伸ブロー成形金型へと正確に配置するために、重要である。
【0163】
プリフォームの進入および取っ手配向-第3の好ましい実施形態
ここで
図4B~
図4Dを参照すると、取っ手配向機構34bのこのさらなる好ましい配置では、射出成形プリフォーム12が、反対回転下向き傾斜ローラ11および13の対へと中心で置かれるように、例えばコンベヤ(図示せず)を介して、バルク供給部から一度に1つ出現する。ローラ11および13は、各々のプリフォームの本体部16および取っ手20をそれらの間の間隔を通じて落下させるが、プリフォームの首部18の下で突出する環状部のより幅広な直径を保持するように離間されている。ローラ11および13は、ローラ同士の間の間隔と同様に離間されている離間した案内レール15および17の対(
図4Dにおいて最も良く分かる)の上方に装着されている。プリフォームの本体部および取っ手が、ローラ同士の間の間隔と、案内レール15および17の間の間隔とを通じて落下するとき、取っ手20はこれらのレールの間のおおよその位置合わせへと制約されるが、この段階において、取っ手は、
図4Cおよび
図4Dに示された下向きの方向における移動に対して「前」または「後」であり得る。これは、後に記載されているブロー成形機械の設計によって課される要件のため、送込みホイール36へのプリフォームの進入におけるプリフォーム取っ手は後位置になければならず、それらの前位置は方向転換されなければならない。
【0164】
ローラの下向きの端において、プリフォームは主支持レール19および21の高さに落下し、そのため、プリフォームは、それらの環状部によってここではこれらの主支持レール同士の間で保持される。後続のプリフォームからの重力と圧力との組み合わせは、支持レール同士の間の中央鉛直平面の両側に位置付けられる隣り合う反対回転オーガスクリュー23および25の上向きの外端に、各々のプリフォームを押し付ける。オーガスクリューの溝27は、プリフォームの首部18を溝27同士の間で捕らえるような大きさとされている。オーガスクリューのピッチは、スクリューの回転によって下向きの方向で駆動される間にプリフォーム同士を分離するようになっている。
【0165】
オーガスクリューのうちの1つ(図面において示された配置では、オーガスクリュー25)の長さと概して同一の広がりであるため、主支持レール21が、摩擦片29を伴うその下側において設けられている(
図4Dの拡大図において最も良く分かる)。この摩擦片29は、プリフォームがオーガ同士の間で進むときに摩擦片29の内側の縁がプリフォームの本体部と係合するように、主支持レール19および21の間の間隔へと若干突出している。この摩擦接触部は、上方から見たときに反時計回りの方向でのプリフォームの回転を駆り立てる。
【0166】
同じくオーガスクリュー25の長さとおおよそ同一の広がりであるのは、案内レール17における間隔である。すでに後の取っ手の任意の回転は、取っ手を反対の案内レール15と係合させるだけであり、後のままである。しかし、
図4Dの拡大図から分かるように、取っ手がオーガスクリュー同士の間の進入において前になっているプリフォームの取っ手は、これらの取っ手が反対の案内レール15によってさらなる回転から阻まれるまで、取っ手が前にある位置から取っ手が後位置になる(案内レール17内の間隔によってそうなるように自由になる)まで徐々に回転させられる。ここから、
図4Cおよび
図4Dから分かるように、プリフォームは、すべて取っ手が後ろにある状態で、送込みホイール36における最終的な配向動作に到達するまで、取っ手がここでは連続的な案内レール15および17の間で制約されている状態で、主支持レール19および21を進む。
【0167】
プリフォームがオーガスクリュー23と25との間で通過するときにプリフォームを離間および回転させることと共に、オーガスクリューの回転速さは、送込みホイール36の回転と同期してプリフォームを送込みホイール36へと送るようになっている。さらに、オーガスクリューの回転は、プリフォームが主支持レールを下に進むのを確保するように圧力を提供する。
【0168】
予加熱への移送
ここで
図5および
図6を参照すると、第1の回転移送システム42は、第1の回転移送システム42の連続回転運搬器44と送込みホイール36とが互いに反対回転している状態で、送込みホイール36に隣接して位置決めされる。
【0169】
第1の回転移送システム42の回転運搬器44は、この実施形態では、鉛直軸50の周りで回転するために、固定された回転の中心48から径方向に延びる4つの相対する支持アーム46を備える。アームの各々の端は第1のピックアンドプレース装置52を担持する。各々の第1のピックアンドプレース装置52は、線形案内部54と、支持アーム46の外端に回転可能に装着される筐体56とを備え、鉛直軸51の周りでの筐体56の回転を可能にする。2本の指とされた把持装置58は、線形案内部54の自由スライド要素64の外端において、鉛直板62によって支持される回転アクチュエータ60に装着される。把持装置の指部66は、把持装置が回転アクチュエータ60の水平軸61の周りで回転させることができる状態で、把持装置で有効な鉛直軸68において中心付けられる。
【0170】
固定された水平のカム板70が、その中心が回転運搬器の鉛直軸50と一致するように回転運搬器44の下方の高さに装着される。カム板70の周辺縁72が外部カム表面74を形成しており、その上面76に、周辺縁72および外部カム表面74の内部にあるカム通路78が設けられている。
【0171】
線形案内部54の筐体56には、線形案内部54の回転の中心82から径方向に延びるアウトリガーアーム80が設けられている。アウトリガーアーム80の外端は、カム通路78に位置する第1のカム従動子84を支持する。水平面において往復動する線形運動に適合された自由スライド要素64には、自由スライド要素64が第2のカム従動子86と外部カム表面74との間の接触を維持するためにバネ88によって付勢されている状態で、第2のカム従動子86が設けられている。
【0172】
カム通路78と外部カム表面74とは、第1のピックアンドプレース装置52がプリフォーム取り出し位置26を越えて回転するように配置され、回転運搬器44の回転は、第1のカム従動子84および第2のカム従動子86の軌跡と組み合わされて、把持装置58を伸長と後退との両方を往復で行わせ、アーム46に対して回転させる。把持装置の運動は、プリフォーム取り出し位置26への接近において、自由スライド要素64と、延いては把持装置58とが伸長されて、回転運搬器44の回転の方向に対する逆または負の方向における線形案内部54および把持装置58の回転によって追随される。
【0173】
プリフォーム12がそのおおよその配向の後に取り出し位置26に到着したとき、プリフォームの取っ手20は後ろにあるがまだ固定されておらず、外部カム表面74に対する第1のカム従動子84を通じた把持装置58の伸長する移動は、把持装置で有効な軸68をプリフォームの中心軸と一致させる。このとき、取り出し位置26の下に位置付けられた一対の相対するアクチュエータが同時に短時間で閉じ、把持装置58に対するその配向を固定するためにプリフォーム取っ手20を次に解放し、そのときにプリフォームの首部18と係合もする。次に、把持装置58は正に回転させられて、プリフォーム12を、支持する短いレール40から取り去り、取り出し位置26から離すように運搬する。
【0174】
把持装置58の往復回転と伸長および後退とのこの組み合わせは、送込みホイール36の支持歯形成部38と回転運搬器44とが互いに対して反対回転するとき、送込みホイール36の支持歯形成部38の軌跡と回転運搬器44の軌跡との発散を補う。プリフォームの滑らかな連続的な移送が、2つの回転する要素、すなわち、送込みホイール36と回転運搬器44との間で可能であることは、回転する線形案内部と2つのカム軌跡との組み合わせを通じた把持装置の往復回転および後退の移動を用いることによるものである。
【0175】
マンドレル段階への装填
ここで
図7を参照すると、回転運搬器44の回転は、把持装置58において保持されているプリフォーム12を、機械10の
図3に示されているような予加熱段階28へと持って行く。プリフォームの予加熱は、取り出し位置26におけるプリフォームの初期位置からプリフォームが反転された状態で、つまり、首部18が上方にされた状態で実行されるため、自由スライド要素64の端における回転アクチュエータ60は、取り出し位置26と予加熱輸送システム90への移送との間の移行の間、把持装置58およびプリフォームを180度を通じて回転させる。この回転の効果は、プリフォームの取っ手20が、
図5において見られるような取り出し位置26にあるときに後ろであることに代わって、ここでは回転運搬器44の回転の方向に対して「前」になることである。
【0176】
予加熱輸送システム90は連続移動でもあり、ループの両端に近位回転案内ホイール94および遠位回転案内ホイール96をそれぞれ伴うループレールシステム92を備える。複数のプリフォーム支持マンドレル98が、ループレールシステム92の周りで移動するように適合されており、プリフォーム支持マンドレル98が固定される駆動チェーン(図示せず)によってループの直線区域の周りで、および、案内ホイールの窪み103における入れ子によって案内ホイール94、96の周りで、運動へと駆動される。ループレールシステム92の周りで進むことに加えて、マンドレル98はそれらの鉛直軸の周りで連続的に回転させられる。
【0177】
プリフォーム12の予加熱は、ポリマを十分に柔らかくするために、プリフォームの本体部16について、つまり、延伸およびブロー成形を受けることになるプリフォームの一部分について必要とされる。
図3において示された吹込まれた容器を形成するために射出成形されるとして保持される取っ手20および首部18は、プリフォームが予加熱段階を通じて移動するとき、過剰な熱から保護されなければならない。この理由のため、
図8に示されているように、プリフォーム支持マンドレル98に、首部18がマンドレルの円筒形の環状部104へのその挿入によって保護される間に取っ手20が保護される円筒形の環状部104から持ち上がる通路102を備える熱遮蔽体100が設けられている。
【0178】
図5に示されているような外部カム表面74のパターンと第1の回転移送システム42のカム通路78のパターンとが、取り出し位置26の近くにおいて、取り出し位置26への接近と、続く予加熱へのプリフォーム移送位置106とにおけるパターンと異なることは、留意され得る。これは、プリフォームの鉛直軸がマンドレル98の円筒形の環状部104の鉛直軸と位置合わせされることになり、取っ手20が熱遮蔽体通路102と位置合わせされる位置へと把持装置58がプリフォームを操るため、把持装置58の要求される移動における差を反映する。これらの軸が位置合わせされ、プリフォームの取っ手20が通路102の側面要素同士の間で位置合わせされるとき、環状部104内の円筒形のプランジャ108が、首部18へと持ち上がり、次に、首部を環状部内の挿入位置へと持って行くために下降する。これらの移動は、当然ながら、第1の回転移送システム42と近位案内ホイール94とが連続的な反対回転にある間に行われる。この複雑な移動は、アーム46の回転と、自由スライド要素64、延いては、第1のピックアンドプレース装置52の把持装置の指部66の回転および線形移動との組み合わせによって、再び可能とされる。
【0179】
したがって、第1の移送システム42の把持装置からプリフォーム支持マンドレル98へのプリフォームの移送は、ループレール、マンドレル、および移送システムの回転の各々と、把持装置の移動とを受け入れる間、プリフォームの鉛直軸がマンドレルの鉛直軸との位置合わせへと持って行かれ、プリフォームの配向された取っ手が熱遮蔽体へと滑り込むため、1つの流れの運動において達成される。
【0180】
プリフォームの予加熱
図3および
図8において最も良く分かるように、加熱要素109の列110は、ループレールシステム92の直線区域の各々に沿って位置決めされる。段階的な高温空気111が、換気ファン113によってプリフォーム12の経路にわたって引き込まれる。環状部におけるプリフォームの円筒形の環状部104および首部18の過剰な発熱を防止するために、冷却空気流115が環状部において方向付けられる。
【0181】
マンドレル98およびプリフォーム12は、近位回転案内ホイール94によって予加熱への移送位置106から離されるように回転させられ、予加熱輸送システム90のチェーンにおいて支持されるマンドレルは、第1の直線区域112に沿って進み、遠位回転案内ホイール96を周って進み、第2の直線区域114に沿って戻るように進んでマンドレルからの移送位置116に到着する。これらの直線区域を移動する間、マンドレルは、プリフォームの本体を加熱要素109の列110からの熱に均一に曝すために、チェーン107と係合するマンドレルの歯車105によって、それらの鉛直軸の周りで回転させられる。加熱要素109は、通過するプリフォームへの近接性に関して個別に調節可能である一連の赤外線加熱要素として各々配置されている。
【0182】
予加熱への移送位置106と、マンドレルからの移送位置116との両方における各々のマンドレル98の配向は、第1の移送システムおよび第2の移送システムのそれぞれにプリフォーム取っ手をマンドレルの熱遮蔽体の通路に挿入および抜き出しさせるようにするのに重要である。近位案内ホイール94の周辺に対するこれらの熱遮蔽体の配向は、マンドレルおよびその熱遮蔽体の配向が、取っ手抜き出し位置で必要とされる配向からハンドル挿入位置において必要とされる配向へと変化させられる必要があるように、これらの2つの位置において同じではない。
【0183】
そのために、各々のマンドレルには、マンドレルに固定された案内運搬器98aが設けられている。マンドレルがマンドレルからの移送位置116に接近するとき、カム従動子98bおよび98cが、マンドレルを必要とされる配向へと回転させるために、案内通路と係合する。近位案内ホイール94の周辺の周りでの移行の間、カム従動子98bおよび98cは、熱遮蔽体の配向を、予加熱への移送位置106において必要とされる配向へと持って行くために、近位案内ホイールの上方でカム板のカム通路に追従する。
【0184】
金型への移送
ここで
図9を参照すると、第2の回転移送システム118が、プリフォーム12を予加熱輸送システム90から延伸ブロー成形金型組立体120へと移送するために動作している。延伸ブロー成形金型組立体120は4つの延伸ブロー成形金型30を備え、そのうちの2つが、
図9において機械の切取図において見られる。本実施形態では、4つの径方向に配置された延伸ブロー成形金型30が共通の中心122の周りで連続的に回転する。
【0185】
第2の回転移送システム118は、先に記載した第1の回転移送システム42の構成と同様の構成のものである。つまり、第2の回転移送システム118はカム板124を備え、カム板124にも、内部カム通路126と、周辺の周りの外部カム表面128とが設けられている。
【0186】
このとき、第2の回転移送システム118は、4つではなく2つの連続的回転する相対する径方向のアーム130を備え、アーム130の各々は、第2のピックアンドプレース装置132を運搬する。上記の第1の回転移送システム42の第1のピックアンドプレース装置52と同様に、各々が、径方向アーム130のそれぞれの外端に回転可能に装着される線形案内部を備え、線形案内部の自由スライド要素が回転アクチュエータを支持し、さらに把持装置を支持する。この配置でも、線形案内部の筐体に取り付けられるアウトリガーアームの第1のカム従動子が内部カム通路126に位置し、一方、線形案内部の自由スライド要素の第2のカム従動子がバネによって外部カム表面128と接触したままとなっている。
【0187】
プリフォーム支持マンドレル98においてなおも保持されたプリフォームは、予加熱システムの近位回転案内ホイール94に戻って到着し、マンドレルからの移送位置116に接近し、先に説明したように熱遮蔽体の必要とされる配向へと回転させられる。マンドレルからの移送位置116に接近するマンドレル98の円筒形のプランジャ108は、第2の回転移送システム118の把持装置を露出された首部18によってプリフォームと係合させるために首部が円筒形の環状部104から無くなるようにプリフォームを持ち上げる。ここでも、これは、カム通路126および外部カム表面128によって制御されるような径方向アーム130の回転、線形案内部の回転、および、把持装置を支持する自由スライド要素の線形移動の組み合わせによって誘導される把持装置の運動であり、これは、プリフォームおよびその取っ手を予加熱輸送システム90から滑らかに取り外すことができる。
【0188】
第2の回転移送システム118の1つの回転する径方向アーム130がプリフォームに接近し、プリフォームを予加熱輸送システム90から取り外すとき、反対の径方向アームは金型装填位置134に接近する。マンドレルからの移送位置116から金型装填位置134へのその回転の間、第2のピックアンドプレース装置132の回転アクチュエータは、プリフォームを、予加熱段階の間に保持されたその反転位置から、直立位置へと戻すように変化させるために、その水平軸の周りで回転する。(
図9が、回転アーム130と金型装填位置134に接近する延伸ブロー成形金型30との両方を示していることは、留意されるべきである)。
【0189】
金型組立体120の延伸ブロー成形金型は2つの金型半体136の形態であり、そのうちの1つが
図10に示されている。金型半体136同士は、二枚貝の様態において、ヒンジが径方向延伸ブロー成形機械についての典型的な構成において金型組立体120の中心構造146から支持されている状態で、鉛直軸142の周りで一体にヒンジ留めされている。
図10に示された金型半体の表面138は、プリフォームの本体部16および一体の取っ手20のための金型空洞148を強調するように影が付けられている。容器の延伸ブロー成形において共通であるように、延伸ブロー成形工程において不変とされたままである首部18は、閉じられるときに金型から外へ突出する。
【0190】
ここで
図9を再び参照すると、延伸ブロー成形金型30が装填位置134に接近するとき、金型半体は、プリフォームを受け入れるための準備で、回転の中心122および金型ヒンジ144の鉛直軸142を通過する径方向二等分線152の周りで対称的に開く。
図3および
図9から、第2の回転移送システム118の回転中心、予加熱段階の近位回転案内ホイール94の回転中心、および延伸ブロー成形金型組立体120の回転中心は、直線154に沿って位置する。
【0191】
開放した金型30が、直線154に位置する金型装填位置134に接近するとき、プリフォームが第2のピックアンドプレース装置132の把持装置で保持されている径方向アーム130も装填位置に接近する。金型半体136の径方向二等分線152が直線154と一致するとき、第2のピックアンドプレース装置132の移動は、把持装置で有効な鉛直軸、延いては、プリフォームの鉛直軸を、金型の軸156(金型で保持されるときのプリフォーム本体部の中心によって定義される)と一致させており、取っ手は、直線154によって定められた鉛直平面に位置するように配向されている。金型半体が閉じ、金型30の経路と回転アーム130の端とが分岐し始める間、プリフォームの首部18をなおも保持する把持装置の回転および伸長は、閉じることが完了されるまで金型半体の二等分線によって定められる鉛直平面において取っ手の配向が維持されることを確保する。次に、把持装置はプリフォーム首部から係合解除する。
【0192】
図10から、プリフォームの取っ手20の湾曲区域が、取っ手が変形されないこと、または、接合位置22、24の間の領域が伸ばされないことを確保する金型の制約空洞150において入れ子にされる。取っ手の直線区域の下側は、取っ手の下の容器の形を事実上決定する表面を形成している。
【0193】
金型半体136が閉じられた状態で、容器の延伸ブロー成形が進み、金型装填位置134に装填された金型30は、
図11に示されているように金型装填解除位置158に向けて回転する。
【0194】
容器装填解除
第3の回転移送システム160が、延伸ブロー成形金型組立体120に隣接して位置付けられており、先に記載した第1の回転移送システム42および第2の回転移送システム118と同様の様態で構成されている。第2の回転移送システム118に関して、第3の回転移送システム160は、各々の端において第3のピックアンドプレース組立体164がある相対する径方向アーム162を備える。しかしながら、第3の回転移送システム160は、金型から出現する容器が排出工程を通じて直立位置で残るため、回転アクチュエータを備えていない。
【0195】
第1および第2の回転移送システムに関して、把持装置166の移動は、相対する径方向アーム162の回転、線形案内部の自由要素の線形移動、および2つのカム軌跡の組み合わせによって制御される。
【0196】
ここでは完成した容器14を収容する延伸ブロー成形金型30が、延伸ブロー成形金型組立体120の回転の中心と、第3の移送システムの相対する径方向アーム162の回転の中心とを繋ぐ線168に位置する金型装填解除位置158に近付くとき、ピックアンドプレースの把持装置は、容器の首部を把持するための位置へと操縦される。金型が金型装填解除位置に到達するとき、金型半体は開放し、把持装置は吹込まれた容器14を金型30から抜き出す。
【0197】
第3の回転移送システム160は連続して回転し、把持装置166によって保持された容器14を、容器の基部が案内レール170にわたって通過する状態で排出通路172へと持って行く。案内レール170は、第3の回転移送システムとの同心から、回転する二段式アウトフィードホイール172との同心へと移行する。ここでは排出通路172にある容器14が、第3の回転移送システム160の回転中心とアウトフィードホイール172の回転中心とを繋ぐ線176に位置する解放位置174に到達するとき、把持装置166は首部を解放して後退する。同時に、回転アウトフィードホイールの波形の凹み172aが、容器の本体部を捕らえ容器を排出通路178へと送り込む。容器が把持装置166の経路に追従し、アウトフィードホイール172によって決定された経路に追従するとき、容器の基部は、案内レール170におけるオリフィス182から冷却空気を受け入れ、排出通路172において容器を受け入れるための背圧が容器を容器受入器180へと落下させる。
【0198】
機械の制御
機械10の動作は、プログラム可能なロジック制御装置の制御下にある。すべての回転駆動サーボモータが同期して動作することを確保すると共に、制御装置は、予加熱要素のパラメータおよび延伸ブロー成形金型のパラメータの完全な調節可能性を提供する。これは、プリフォームが予加熱輸送システムの周りで進むとき、熱への漸進的に増加して曝すことを可能にする差のある温度勾配と、周囲温度を変化させるための加熱要素の温度の自動調節とを設定することを含む。
【0199】
予加熱の制御は、プリフォームの一体の取っ手によって専用とされるプリフォームの特有の性質のため、本システムにおいて特に重要である。したがって、予加熱は、取っ手の2つの接合位置の間の領域において材料の横方向の流れを許容する一方で、延伸ブロー成形工程の延伸の局面の間に長手方向の流れおよび延伸を制限するように設計されている。代わりに、熱がプリフォームに適用される手法は、
図2の容器の外側シェルを形成するポリマのバルクが、取っ手の下方接合位置の下方のプリフォームの領域から生成されることを確実にする。
【0200】
図12は、前述の実施形態のうちのいずれかと使用可能であるプリフォームの加熱および輸送の制御と関連付けられる制御構成要素の概略的なブロック図である。
【0201】
図12の拡大図において最も良く分かるように、加熱要素109の列110は、ループレールシステム92の直線区域の各々に沿って位置決めされる。段階的な高温空気111が、換気ファン113によってプリフォーム12の経路にわたって引き込まれる。環状部におけるプリフォームの円筒形の環状部104および首部18の過剰な発熱を防止するために、冷却空気流115が環状部において方向付けられる。
【0202】
好ましい形態において、各々の列110がモジュール201を備える。モジュール201は、
図12において示されているように、コンベヤ202の周りで連続して配置されている。
【0203】
好ましい形態では、記憶装置204と組み合わされた処理装置203が、モジュール201の加熱要素109の制御のためのプログラムを実行する。
【0204】
具体的な好ましい形態では、各々のモジュール201の各々の要素109が処理装置203によって個別に制御される。
【0205】
代替の好ましい形態では、要素109は、高さに基づかれるグループとして制御され、そのため、モジュール201の最も上の要素109は所定の温度へと一緒に制御され、一方、高さが次の下の要素109Bも所定の温度へと一緒に制御され、最も下の高さにおける要素109Gまで同様に制御される。
【0206】
また、処理装置203は、プリフォーム12の連続速度を制御するために、モータ205の回転の速度を制御する。
【0207】
一形態では赤外線温度センサでの温度センサ206が、差分要因デルタ(Δ)によってすべての要素109の加熱の度合いを調節するために、処理装置203によって利用される環境温度感知を提供する。
【0208】
これは、周囲温度における変化に応答してのシステム温度の全体的な制御を可能にする。
【0209】
先に記載したように、延伸ブロー成形機械は、一体の取っ手を伴う非対称プリフォームの送込みおよび輸送と、最終的にはプリフォームの一体の取っ手を伴う容器への延伸ブロー成形に特に開発および適合されている。本発明によるプリフォームは、以下に記載されているいくつかの異なる形態を取り得るが、すべてに共通するのは、
図1に示されているような首部分18および一体の取っ手20である。
【0210】
ここで記載されるプリフォームは、それらの内部面の構成に関して主に違いがあり、吹込まれた容器の壁へのポリマ材料の分配の向上の便益、および、必要とされるポリマの体積における減少による製造の経済性における相当の向上の便益を提供する。
【0211】
第1の好ましいプリフォームの実施形態
図13Aに示されているような本発明による第1の好ましいプリフォーム310は、完成した首部分312と、首部分の下方から延びる管状の中空の本体部分314とを含む。先行技術のプリフォームと同様に、本体部分314の外面は中心鉛直軸316に中心付けられた直径によって定められ、そのため本体部分314は円筒形に近いが、首部分312からプリフォームの閉じた端318へと直径が縮小している。
【0212】
プリフォーム310の内部面は、外面と同心でない中空の本体部分314の表面を含む。好ましくは、
図15および
図16に示されているように、プリフォーム310の内部面の断面は、断面A-Aによって指示されているように、プリフォームの首部分312において円形であり同心であるが、首部分の下方は、断面B-Bによって指示されているような卵形の形態のものである。しかしながら、すべての区域はプリフォームの本体部の中心長手方向軸316に中心付けられる。
【0213】
ここで
図14を参照すると、好ましい配置において、プリフォーム310が周りに射出成形されるマンドレル322は、射出成形空洞におけるその正確な位置においてマンドレルを位置決めおよび保持するように適合された円形の断面の上方領域324を備える。マンドレルの第1のプリフォーム定義部分326が、この上方領域324から、首部分312の深さと等しい深さまで延びており、首部分の同心の壁を形成するために、
図4に示されているような円形の断面A-Aのものである。マンドレルの卵形部分328が第1の部分326に従属し、マンドレルの先端330へと延びている。
【0214】
卵形部分328の卵形の断面の場合、首部分の内部形態を形成する部分326のすぐ下方に、部分326の円形の断面A-Aから卵形の断面B-Bへと移行するマンドレルの短い移行部分がある。したがって、この移行は錐体の非対称の錐台の形態を取り、移行部分の下端がプリフォームの残りの長さの卵形の断面B-Bの上端に断面において一致する状態で、移行部分の上端は第1の部分326の下端の直径と等しい直径を有する。
【0215】
プリフォームの本体部分314の外面と、マンドレル322によって定められる内側面の卵形部分との両方が先細りであることが
図13Aから分かり、つまり、プリフォームの外部面を定める直径が、首部分312の下方から底部318へと縮小していき、同様に、卵形部分328の断面の長軸344および短軸342もそれに従って縮小する。
【0216】
なおも
図13Aを参照すると、本発明のプリフォーム310は、先に述べたように、首部分312の下方の上方接合部336から、プリフォームの外面との下方接合部338へと鉛直に延びる材料のループを形成している一体の取っ手334をさらに備える。取っ手334は、プリフォームの中心長手方向軸316を含む中心鉛直平面340(紙面に位置する)に中心付けられ、中心鉛直平面340を定めている。
【0217】
マンドレル322と、延いては卵形部分328の内部面とは、卵形の断面B-Bの長軸344が中心鉛直平面340に位置するように取っ手334に対して配向される。
【0218】
したがって、
図16および断面B-Bから、内面が卵形の断面によって定められるプリフォームの部分328におけるプリフォーム310の壁厚が、卵形の断面の短軸342の両端における最大から長軸344の外端における最小厚さへと変化することが分かる。好ましくは、卵形部分の最小壁厚に対する最大壁厚の割合が2:1から2.2:1の範囲にある。
【0219】
卵形部分の非対称によって提供される、本発明によるプリフォームにおけるポリマの分配は、最大厚さの領域におけるプリフォームのポリマ壁を、長方形の断面の吹込まれた容器348の長い方の側壁346に向けて主に偏らせられ、一方、最小厚さの領域からのプリフォームのポリマ壁は、
図17および
図18に示されているものなど、吹込まれた容器の短い方の側壁350に向けて支配的に分配される。
図17および
図18から、鉛直平面340との長軸344の位置合わせが、最大壁厚の領域からのポリマがそれらの長い方の側壁に方向付けられることを確実にするように、長い方の側壁346が、中心鉛直平面340のいずれかの側、延いては取っ手334のいずれかの側に位置することが分かる。好ましい形態では、第1の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0220】
第2の好ましいプリフォームの実施形態
ここで
図19を参照すると、この好ましい実施形態では、この実施形態のプリフォーム400の外部面410は実質的に円筒形の形態のものである。上記の第1の実施形態に関して、プリフォーム400は、一体に射出成形された取っ手434も備える。この実施形態では、プリフォームの内部面414は、
図19Aおよび
図19Bの2つの例の断面に示されているよう、断面が一貫した円形である。しかしながら、ここでも2つの断面および
図19の切断された側面図から明らかであるように、外部面への同軸を通じて、壁断面は、プリフォームの首部分412における最小厚さからプリフォームの下端418に近接する最大まで増加するように、内部面414の先細りがある。好ましい形態では、第2の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0221】
第3の好ましいプリフォームの実施形態
本発明のこのさらなる好ましい実施形態では、
図20に示されているようなプリフォーム500が、
図17および
図18に示された容器を製作するために必要とされる材料の体積を相当に低減するように形成されている。先の実施形態にあるように、プリフォーム500は、射出成形された一体の取っ手534を備える。この実施形態では、首部分512はその外部の形態および内部の形態において先の実施形態のものと同一であるが、首部分の下方のプリフォームの本体部の実質的に円筒形の部分の直径において実質的な縮小がある。
【0222】
この実施形態でも、上記の第2の好ましい実施形態にあるように、プリフォームの内部面は、
図20Aおよび
図20Bの2つの例の断面AおよびBに示されているように断面が一貫した円形であるが、壁区域が、首部分において得られ最小厚さから、首部分の下方の直径の移行部を通じて、プリフォームの下端518に近接する最大壁厚まで増加する。
【0223】
この実施形態のプリフォームにおける材料の体積を低減するさらなる手段として、首部分512の下方の外面510も下端518に向けて先細りになっている。好ましい形態では、第3の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0224】
第4の好ましいプリフォームの実施形態
ここで
図21を参照すると、本発明によるプリフォーム600のこの好ましい実施形態は、いくつかの特性を上記の第1および第2の好ましい実施形態の特性と共有している。プリフォーム600は、(本発明のすべてのプリフォームの実施形態を有するとして)、先に記載したような一体の取っ手634を有しており、先の第1の好ましい実施形態にあるとして、プリフォームの内部面614は、プリフォームの長さを通じて円形の断面で一貫していない。しかしながら、プリフォームの外部面610は、第2の好ましい実施形態におけるような形態で実質的に円筒形である。
【0225】
したがって、外部面610が円形の断面によって定められているが、内部面614は、首部分612から
図21Aにおける断面A-Aへと断面において円形から変化して、次に
図21Bに示したような卵形の断面B-Bへと移行し、下端618に接近する。
【0226】
この特定の実施形態の特徴は、長軸の端におけるプリフォームの内部面614の卵形部分の壁厚が、断面A-Aから上向きに同心の断面の壁厚で一定のままである一方で、卵形の断面の短軸における最大まで増加する壁の厚み増しがあることである。好ましい形態では、第4の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0227】
第5の好ましいプリフォームの実施形態
図22に示されたプリフォーム700のこの実施形態のプリフォームは先の第4の好ましい実施形態のプリフォームと同様であるが、ここでは、
図22Aおよび
図22Bの断面A-AおよびB-Bに示しているように、プリフォームの卵形の断面部分の長軸の外端における壁厚は、首部分712以下における壁厚と等しく保たれてはいない。むしろ、壁厚は、首部分の下方からプリフォームの下端718に向けて徐々に増加している。
【0228】
この点において、この実施形態におけるようなプリフォームの形態および先の第1の好ましい実施形態の形態において、内部面をこれらの外面および内面の非同心の形態に成形することは、プリフォームの射出成形にとって相当の問題をもたらすことは、留意され得る。
【0229】
図24に示しているように、プリフォームは、本発明のものを含め、金型における空洞820が、ここでの場合には一体の取っ手の形を含め、プリフォームの外形に一致する多空洞金型800において典型的には射出成形される。同心の壁厚を伴うプリフォームでは、つまり、円形の断面を伴うプリフォームでは、内部面を形成するためのマンドレル840も円形の断面のものとなる。したがって、このようなマンドレルを射出成形空洞に対して位置決めすることについての唯一の要件は、空洞の首部分とのその同心である。
【0230】
断面が全体または一部で非円形であるプリフォームの内部面を製作するためのマンドレルは、第一に、相当により複雑な機械加工作業を必要とする場合があり、第二に、射出成形空洞において特異的に配向されなければならない。
【0231】
非円形の断面を伴うプリフォームのためのマンドレルが、射出成形金型の空洞820内に位置決めされなければならず、射出成形金型の1つの半体が、卵形部分の長軸が空洞の鉛直中心平面に対して位置合わせされるように
図24に示されている。一体の取っ手を伴う本発明によるプリフォームについて、鉛直平面は、プリフォームの取っ手が先に述べられているように中心付けられる平面(事実上、金型半体の面842)である。
【0232】
ポリマ材料の流れをプリフォームの異なる壁厚の領域から吹込まれた容器の指定された領域に向けて偏らせることにおいて効果的とするために、プリフォームの配向は延伸ブロー成形機械の空洞において維持されなければならない。つまり、プリフォームの鉛直平面は、容器の定められた鉛直平面と一致しなければならない。本発明では、プリフォームの鉛直平面は一体の取っ手によって定められ、延伸ブロー成形空洞において、容器の一体の取っ手に対してここでも中心である吹込まれた容器の中心鉛直平面と一致させられる。
【0233】
成形サイクルにおいて、金型半体は金型を閉じるために一緒にさせられ、マンドレル840の配列が空洞820へと駆動される。次に、射出ノズル848が射出ポケット844へと前進させられ、溶融ポリマが、プリフォームを製作するために空洞820の外部面とマンドレル840との間の空間を満たすように、ランナシステム846を通じて押し出される。
【0234】
先の記載が、一部の実施形態では、プリフォームの少なくとも一部分の壁厚をその部分の所与の断面において変化させるために、卵形またはずれた断面の使用に注目していたが、このような変化がマンドレルの他の非同心の成形で達成され得ることは理解されるものである。ここでも、好ましい実施形態について記載した卵形の断面はプリフォームの鉛直軸に中心付けられるが、他の材料分配の効果が、これらの断面の非対称の位置決めによって達成されてもよい。好ましい形態では、第5の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0235】
第6の好ましいプリフォームの実施形態
本発明による
図23に示されたプリフォームのこのさらなる好ましい実施形態では、プリフォーム900には、明確には、プリフォームから容器を製作する延伸ブロー成形段階において、一体に射出成形された取っ手934の接合位置936と938との間の領域で材料の制御を最適化するために、この領域で壁厚911が設けられている。
【0236】
この実施形態では、プリフォームの外部面910はここでも実質的に円筒形である。プリフォームの内部面は円形の断面から同様に形成されるが、
図13Aの側方からの断面図と、
図13Aの断面AAとの両方において見られるように、断面(断面A-Aによって代表される)の一部分の中心は、プリフォームの本体部の中心軸930に位置しないが、取っ手934に向けてずれている。
【0237】
その効果は、取っ手の接合位置936と938との間の領域における壁厚を「薄くする」ことである。これは、第一に、この領域の長手方向の延伸がないため、容器を形成するために必要とされる材料の体積がより少ないことと、第二に、薄くなることで材料における相当のコスト削減を提供することとにより、可及的であり望ましい。
【0238】
プリフォームの上記の実施形態のすべてが、吹込まれた容器へのプリフォームのポリマ材料の分配を最適化し、製作の経済性の理由のために材料の重量、延いては体積を低減することによってそのような最適化をしようとしていることは、理解されるものである。好ましい形態では、第6の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0239】
第7の好ましいプリフォームの実施形態
図26および
図27を参照すると、
図28に示された容器1040を延伸ブロー成形するためのプリフォーム1000が、首部分1012と、環状部1014と、環状部の下方から延びる本体部1016とから成る。
図1に示した先行技術によるプリフォームにあるように、プリフォーム1000は、環状部1014のすぐ下方の第1の接合位置1020と、本体部の長さに沿っての第2の接合位置1022とにおいて本体部1016に接合された一体の取っ手1018を備える。
【0240】
環状部1014の下方で延びる本体部の第1の円筒部分1024は実質的に一定の直径であり、環状部のすぐ下方の領域では、直径は、実質的に、
図28に見られるような完成した容器の直径である。
【0241】
本発明によるプリフォーム1000と先行技術のプリフォームとの間の比較から、第1の円筒部分1024の下方の本体部1016の直径において相当の縮小があることが第一に見て取れる。
【0242】
さらに、明らかに、直径における縮小と、底部分1030との接線1028との間の本体部の第2の部分1026が円筒形ではなく、細い錐体の部分を形成しており、錐体の底直径1030、つまり、錐体の最も大きい直径は、第1の円筒部分1024の直径より相当に小さくなっている。したがって、直径におけるこの大きい縮小と先細りとは、本発明のプリフォームに含まれるPETの体積において第1の相当の低減を提供する。
【0243】
ここで
図27の断面図を見ると、プリフォーム1000の本体部1016の壁が厚さにおいて相当に変化している。首部分1012の壁厚と、環状部1014の下方の第1の部分1024の壁厚とが実質的に一定の厚さのものである一方で、第2の部分1026の厚さは、底直径1030における比較的薄い壁区域から、接線1028に近接する最大厚さまで変化する。
【0244】
底部分1032の壁厚がさらに変化させられ、接線1028における最大厚さから底部分の底部における最小まで縮小させられる。
【0245】
第2の部分1026の最大直径1030の下方の領域における壁厚のこの薄肉化は、第2の部分1026の直径の縮小および形態によって提供される材料体積の低減を増進する。
【0246】
材料体積における節約を提供することに加えて、壁厚におけるこれらの変化は、PET材料を、
図28に示された延伸ブロー成形容器1040の壁の様々な領域に、おおよそ0.5mmの平均厚さまで、均一に分配するように設計されている。好ましい形態では、第7の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0247】
第8の好ましいプリフォームの実施形態
図33、
図34、および
図35を参照すると、広がった部分を伴う一体の取っ手を有するプリフォームが示されており、それによって、人間工学的な様態をプリフォームから吹込まれた容器の持ち上げに付与する。
【0248】
ここで
図33を見ると、プリフォームの好ましい実施形態において、プリフォーム2100が首部2102と本体部分2103と取っ手2113とを備える。首部2102はネジ部分2104と位置決め環部2105とを有する。プリフォームは、本明細書の他の所での教示によるPET材料から射出成形される。そのプリフォーム状態において射出成形されるようなその構成における取っ手は、延伸ブロー成形工程によって不変のままであり、結果生まれる容器を、本明細書における他の所で記載されている連続ブロー成形工程から形成する。
【0249】
容器を製作するために、
図33~
図35に示されたプリフォーム2100は、例えば
図3において概略的に示された機械10などのブロー成形機械へと送り込まれ、二軸配向ブロー成形技術によってブロー成形される。この工程の間、首部2102は、延伸ブロー成形金型30における膨張を防止するような方法で、機械10の輸送システムの
図14に示されているようなマンドレル322において保持される。
【0250】
取っ手2113を形成する配向可能材料のループは、下方連結領域2116の近接から、上方連結領域2115に接近するにつれて徐々に幅広になる断面2124まで、概して均一な断面を有し、断面は、
図34および
図35で見られるような上方連結領域2115の近接で最大幅に到達して維持する。
【0251】
図33を再び参照すると、一体的に成形された第1、第2、および第3の強化要素2135、2136、および2137が、上方連結領域2115と、下方連結領域2116と、取っ手2113の直線区域2118と弓形区域2120との間の接合部との各々において、それぞれ設けられている。
【0252】
上方連結領域2115における第1の強化要素2135は、幅および断面において、上方連結領域に近接する取っ手の幅広部分2124の幅および断面と概して一致する湾曲強化要素を備える。湾曲強化要素は、上方連結領域2115の下方のプリフォーム本体部分2103における(および、吹込まれた容器における)第1の分離連結領域2140から延び、取っ手の最大幅の第1の端2141に近接する配向可能材料のループと結合する。
【0253】
取っ手の下方連結領域2116における第2の強化要素2136は、幅および断面において、直線区域2118の幅および断面と概して一致する直線強化要素を備える。直線強化要素は、取っ手の直線区域の下方連結領域2116の上方の第2の分離連結領域2142から延びて、下方連結領域に近接する取っ手の直線区域と結合する。
【0254】
取っ手の直線区域2118と弓形区域2120との接合における第3の強化要素2137は、幅および断面において、接合に隣接する直線区域2118と弓形区域2120との両方の取っ手の幅および断面と概して一致するさらなる湾曲強化要素を備える。このさらなる湾曲要素のそれぞれの外端は、直線区域2118および弓形区域2120の各々と結合する。
【0255】
この例において、第1の強化要素2135の幅が、上方連結領域2115に隣接する取っ手の幅広部2124の最大幅の幅と同じであることは、留意されるべきである。第1の強化要素2135のこの増加した幅は、容器を持ち上げる手の人差し指(図示せず)にわたって容器の荷重を分配するためのより大きい領域を提供し、第1の強化要素の湾曲は、人の手の平均的な人差し指に快適に適合するように選択される。
【0256】
好ましくは、各々の強化要素2135、2136、および2137は、プリフォームの本体部分2112と第1の強化要素2135および第2の強化要素2136との間と、第3の強化要素2137と直線区域2118および弓形区域2120との間とのそれぞれにおいて形成された境界内に、配向可能な材料のウェブを含む。配向可能材料の各々のウェブは、取っ手の中心線2132と位置合わせさせられ、その中心線2132から両方の方向において等しく延びている。好ましい形態では、第8の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0257】
第9の好ましいプリフォームの実施形態
図36を参照すると、プリフォームの体積の低減の目的のための代替の断面の配置を示すプリフォームの第9の実施形態が示されている。この例では、同様の構成要素は、
図21を参照する第4の実施形態に関連して符号が付けられている。この例では、断面AAおよび断面BBに示されているような断面の壁の輪郭が、
図21の壁の輪郭と比較して90度回転させられている。好ましい形態では、第9の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0258】
第10の好ましいプリフォームの実施形態
図37を参照すると、プリフォームの体積の低減の目的のための代替の断面の配置を示すプリフォームの第10の実施形態が示されている。この例では、同様の構成要素は、
図22を参照する第5の実施形態に関連して符号が付けられている。この例では、断面AAおよび断面BBに示されているような断面の壁の輪郭が、
図22の壁の輪郭と比較して90度回転させられている。好ましい形態では、第10の実施形態のプリフォームは、この明細書において以前に記載したような射出成形工程によって製作される。したがって、好ましい形態では、このように製作されたプリフォームは、本明細書で先に記載されているように、連続回転非対称プリフォーム送込み延伸ブロー成形機械において再加熱および吹込みされる。
【0259】
取っ手についての注釈
好ましい形態では、プリフォームの一体の取っ手は、延伸ブロー成形工程の間に形が実質的に変形されない、または、実質的に変更されず、その射出成形されたときの形を実質的に保持する。
図10に示された射出成形空洞は、射出成形されるときの取っ手の形態に明確に成形された凹部を含む。これは、プリフォームが機械の予加熱段階の周りで輸送される間に取っ手の歪みを引き起こす可能性のある熱から取っ手を保護するための熱遮蔽体の主な機能であることは、理解されるものである。
【0260】
プリフォームの射出成形
ここで、前述したプロフォームのいずれか1つを射出成形する好ましいシステムが、
図29~
図31を参照して記載される。他の所で言及しているように、プリフォームから射出成形される容器の一体の2つの連結の取っ手は、射出成形工具の設計および動作において相当の複雑性をもたらす。
【0261】
典型的には、対称の容器または取っ手のない容器についてのプリフォームの射出成形では、首部の下方のプリフォームの本体部は、射出成形金型の「高温」の固定された断面における空洞で形成され、ネジ山の設けられた首部分が、移動する金型区域の面において担持される相対する半体空洞に形成されている。成形サイクルの後、金型が開放するとき、プリフォームの本体部は、この第1の解放段階において、なおも閉じられている相対する半体空洞に保持されている首部によって、空洞から引き出され、開放した金型区域と共に移動する。ここで、相対する半体空洞は首部を解放するために分かれ、抜き取り板が、プリフォームをコア(移動する金型区域に固定されている)から外すために作動させられる。
【0262】
ここで
図29~
図31を参照すると、取っ手1112を伴うプリフォーム1100について、取っ手の下方のその区域1114だけが、金型1120の加熱される固定区域1118における空洞1116において形成でき、はるかにより長くより複雑な相対する半体空洞1124に形成された首部1122および取っ手1112は、移動する金型区域1126において担持されている。ここでも、プリフォーム1100の内部の形を形成するためのコア1128は、移動する金型区域1126に固定されており、金型の加熱固定側における空洞1116および相対する半体空洞の共通の軸に位置付けられている。
【0263】
金型が開放してすぐにその本体部が空気に曝される対称的なプリフォームを型から外すことと対照的に、本発明のプリフォームのはるかにより大きい区域は、相対する半体空洞1124において保持されており、そのため、プリフォームが冷却する前により長い遅れを必要とし、コア1128を抜き取ることに向けて十分に安定している。これは、取っ手を伴うプリフォームについて、成形サイクル時間を相当に増大させる。
【0264】
ここでは
図32を参照する本発明のシステムにおいて、サイクル時間を低減し、延いては製作を増加させるために、ロボット1130(そのアーム一部分だけが
図32に示されている)が、プリフォーム1100を型から外すときに用いられる。ロボットアームエンドエフェクタ1132には、
図31に示されているような射出成形金型における空洞の数および間隔に従って数が等しく離間されている真空カップ1136の配列1134が取り付けられている。成形サイクルの終わりに向けて、真空カップのこの配列1134は、射出成形金型1120の上方(または、側方)でバランスが保たれ、金型が配列の挿入を可能にするのに十分に開放すると、ロボットは、配列を金型の分けられた区域1118と1126との間の登録位置へと持って行き、プリフォームの下端に嵌まるように真空カップ1136を前進させる。
【0265】
取っ手が相対する金型半体の縁において捕らえられ得る位置への取っ手の回転を防止するために、取っ手が成型されたときの配向において取っ手が位置合わせされたままであることは、プリフォームの正確な抜き出しにとって重要である。この理由のため、真空カップには、取っ手の下端の周りで滑る外端において、スロットまたは通路1138が設けられている。これは、プリフォームのより大きな部分が真空カップによって覆われることも意味する。ここで真空がカップ1136に適用され、ロボットは配列1134を後退させ、ここでプリフォーム1100は、プリフォームをコアから引っ張り外すために、カップにおける真空圧力によって固定される。コアから自由になると、真空カップの配列および保持されたプリフォームは、金型の加熱された固定区域1118と移動側1126との間から引き込まれ、プリフォームの軸が実質的に鉛直の配向となるように回転させられる。次に、真空圧力が切断され、プリフォームを真空カップから受入器へと落下させる。
【0266】
従来の抜き取り板ではなく、型から外す工程における真空の使用の利点は、真空の適用がプリフォームの冷却を相当に助け、そのため、成形サイクルにおいてより早い時点でプリフォームの抜き出しを可能にし、そのサイクルを短縮することである。これは、形成されるプリフォームの最後の部分(射出はプリフォームの閉じた端の先端から進行する)である取っ手の下方の端が、金型が開放するときに最も高い温度にある本発明のプリフォームにとって、特に有益である。また、取っ手の下方部分を収容するスロットまたは通路は、吸引カップがプリフォームの下方部分および中間部分を完全に包む直前に真空が適用されるとき、プリフォームのより大きな部分に、吸引カップへの空気の流れによって提供される冷却を受けさせることができる。
【0267】
冷却は、ロボットが真空カップの配列およびプリフォームを金型から離して受入器の上へと引っ張るとき、さらに進行する。配列は、プリフォームの軸が水平である初期の金型位置から取り外されるときから、プリフォームを真空圧力が切断されるときにカップから外して受入器へと落下させる鉛直へと回転させられる。
【産業上の利用可能性】
【0268】
先に射出成形された非対称プリフォームの最初の送込みから機械10への、前述した様々な連続的に回転する段階を通じての連続的な移動は、このようなプリフォームから延伸ブロー成形される容器の生産量および品質に著しい向上をもたらす。プリフォーム送込みから容器の送出しへのこの連続的な流れは、機械の移送システムおよび各々の移送におけるプリフォーム取っ手の配向の制御の特有の特徴と、予加熱段階への移送および予加熱段階からの移送におけるプリフォーム支持マンドレルの特有の特徴とによって可能とさせられる。
【0269】
前述の実施形態のプリフォームは、
図25に示した先行技術の容器と容量において等しい容器の延伸ブロー成形機械における延伸ブロー成形を提供するが、PETの体積において相当の低減を伴い、
図17および
図18に示された容器を形成するために、プリフォームからの材料の最適な分配を提供する。したがって、本発明のプリフォームは、一体の取っ手を伴うPET容器の製作において、原料コストの相当の低減を提供する。
【符号の説明】
【0270】
10 機械
11、13 ローラ
12 非対称射出成形プリフォーム
14 容器
15、17 案内レール
16 本体部
18 首部
19、21 主支持レール
20 一体の取っ手
22 第1の接合位置
23、25 反対回転オーガスクリュー
24 第2の接合位置
26 装填位置、取り出し位置
27 溝
28 予加熱段階
29 摩擦片
30 延伸ブロー成形金型
32 傾斜レール
32a 上方レール
32b 下方レール
33、35 反対回転駆動ホイール
34 分離部
34A 配向機構
34b 取って配向機構
36 連続回転送込みホイール
37 間隔
38 支持歯形成部
39 タイヤ
40 間隔、レール
40a 停止部
42 第1の回転移送システム
44 連続回転運搬器
46 支持アーム
48 回転の中心
50 鉛直軸
51 鉛直軸
52 第1のピックアンドプレース装置
54 線形案内部
56 筐体
58 把持装置
60 回転アクチュエータ
61 水平軸
62 鉛直板
64 自由スライド要素
66 把持装置の指部
68 鉛直軸
70 カム板
72 周辺縁
74 外部カム表面
76 上面
78 カム通路
80 アウトリガーアーム
82 回転の中心
84 第1のカム従動子
86 第2のカム従動子
88 バネ
90 予加熱輸送システム
92 ループレールシステム
94 近位回転案内ホイール
96 遠位回転案内ホイール
98 プリフォーム支持マンドレル
98a 案内運搬器
98b、98c カム従動子
100 熱遮蔽体
102 通路
103 窪み
104 円筒形の環状部
105 歯車
106 予加熱への移送位置
108 プランジャ
109 加熱要素
110 列
111 高温空気
112 第1の直線区域
113 換気ファン
114 第2の直線区域
115 冷却空気流
116 マンドレルからの移送位置
118 第2の回転移送システム
120 延伸ブロー成形金型組立体
122 回転の中心
124 カム板
126 内部カム通路
128 外部カム表面
130 径方向アーム
132 第2のピックアンドプレース装置
134 金型装填位置
136 金型半体
138 表面
142 鉛直軸
144 金型ヒンジ
146 中心構造
148 金型空洞
150 制約空洞
152 径方向二等分線
154 直線
156 金型の軸
158 金型装填解除位置
160 第3の回転移送システム
162 径方向アーム
164 第3のピックアンドプレース組立体
166 把持装置
168 線
170 案内レール
172 排出通路、アウトフィードホイール
172a 凹み
174 解放位置
176 線
178 排出通路
180 容器受入器
182 オリフィス
201 モジュール
202 コンベヤ
203 処理装置
204 記憶装置
205 モータ
206 温度センサ
310 プリフォーム
312 首部分
314 本体部分
316 中心鉛直軸
318 閉じた端、底部
322 マンドレル
324 上方領域
326 第1のプリフォーム定義部分
328 卵形部分
330 先端
334 一体の取っ手
336 上方接合部
338 下方接合部
340 中心鉛直平面
342 短軸
344 長軸
346 長い方の側壁
348 吹込まれた容器
350 短い方の側壁
400 プリフォーム
410 外部面
412 首部分
414 内部面
418 下端
434 取っ手
500 プリフォーム
510 外面
518 下端
534 一体の取っ手
600 プリフォーム
610 外部面
612 首部分
614 内部面
618 下端
634 一体の取っ手
700 プリフォーム
712 首部分
718 下端
800 多空洞金型
820 空洞
840 マンドレル
842 金型半体の面
844 射出ポケット
846 ランナシステム
848 射出ノズル
900 プリフォーム
910 外部面
911 壁厚
930 中心軸
934 取っ手
936、938 接合位置
1000 プリフォーム
1012 首部分
1014 環状部
1016 本体部
1018 一体の取っ手
1020 第1の接合位置
1022 第2の接合位置
1024 第1の円筒部分
1026 第2の部分
1028 接線
1030 底部分、底直径、最大直径
1032 底部分
1040 容器
1100 プリフォーム
1112 取っ手
1114 取っ手の下方の区域
1116 空洞
1118 加熱される固定区域
1120 金型
1122 首部
1124 相対する半体空洞
1126 移動する金型区域
1128 コア
1130 ロボット
1132 ロボットアームエンドエフェクタ
1134 配列
1136 真空カップ
1138 スロット、通路
2100 プリフォーム
2102 首部
2103 本体部分
2104 ネジ部分
2105 位置決め環部
2113 取っ手
2115 上方連結領域
2116 下方連結領域
2118 直線区域
2120 弓形区域
2124 幅広になる断面、幅広部分
2132 中心線
2135 第1の強化要素
2136 第2の強化要素
2137 第3の強化要素
2140 第1の分離連結領域
2141 第1の端
2142 第2の分離連結領域