(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】信号報告の方法、端末装置、及びネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20240126BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20240126BHJP
H04B 17/24 20150101ALI20240126BHJP
H04B 17/318 20150101ALI20240126BHJP
H04B 17/336 20150101ALI20240126BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W72/20
H04B17/24
H04B17/318
H04B17/336
(21)【出願番号】P 2021504510
(86)(22)【出願日】2018-08-09
(86)【国際出願番号】 CN2018099560
(87)【国際公開番号】W WO2020029160
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2021-07-05
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】シ、チファ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ウェンホン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チー
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/088538(WO,A1)
【文献】3GPP TS38.215 V15.2.0,2018年06月29日,pp.1-15
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Measurements for mobility management,3GPP TSG-RAN WG1 meeting #91 R1-1720884,2017年11月18日,pp.1-16
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/0099/00
H04B 17/24
H04B 17/318
H04B 17/336
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号報告の方法であって、
端末装置がネットワーク装置から受信したリソース設定情報に基づいて、信号測定に用いる測定待ち信号を決定することと、
前記端末装置が前記測定待ち信号の第1報告量に対して測定を行って、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果を取得し、前記第1報告量はレイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR)を含むことと、
前記端末装置が前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から報告する必要がある1つの又は複数の信号を決定することと、を含み、
前記端末装置が前記測定待ち信号の第1報告量に対して測定を行って、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果を取得することは、
前記端末装置が前記測定待ち信号に対して測定を行って、有用信号の情報を取得することと、
前記端末装置が対応する干渉及び雑音の情報を取得することと、
前記端末装置が前記有用信号の情報、及び前記干渉及び雑音の情報に基づいて、前記測定待ち信号のL1-SINRの測定結果を決定することと、を含み、
前記リソース設定情報が
、第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報のうち、第1リソース設定情報のみを含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記端末装置が前記測定待ち信号に対して測定を行って、有用信号の情報を取得することは、前記端末装置が前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することを含み、前記端末装置が対応する干渉及び雑音の情報を取得することは、前記端末装置が前記第1信号を搬送する1つの又は複数のリソースエレメント(RE)において、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得することを含み、
前記リソース設定情報が第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第2リソース設定情報は、干渉及び雑音測定を行うリソース位置又は第2信号を設定することに用いられ、前記端末装置が前記測定待ち信号に対して測定を行って、有用信号の情報を取得することは、前記端末装置が前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することを含み、前記端末装置が対応する干渉及び雑音の情報を取得することは、前記端末装置が前記第2リソース設定情報により指示されるリソース位置又は第2信号に基づいて、対応する干渉及び雑音の情報を取得することを含むことを特徴とする信号報告の方法。
【請求項2】
前記第1報告量は更に参照信号リソース識別子関連の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記参照信号リソース識別子関連の情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースのインデックス情報及び/又は同期信号ブロック(SSB)のインデックス情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記リソース設定情報が第1リソース設定情報のみを含む場合、前記端末装置が前記有用信号の情報、及び前記干渉及び雑音の情報に基づいて、前記測定待ち信号のL1-SINRの測定結果を決定することは、
前記端末装置が、前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び前記第1信号に対応する前記干渉及び雑音の情報に基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1信号の送信ポートは1つであり、又は、前記第1信号と前記第2信号の送信ポートは1つであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる帯域幅と、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは同じであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記干渉及び雑音測定のためのリソース位置は、干渉及び雑音測定のためのシンボル位置及び/又はサブキャリア位置を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は更に、
ビームグループに基づく信号報告をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、前記端末装置がネットワーク装置からの第1設定情報を受信すること、及び/又は、報告する信号の個数を設定するように、前記端末装置がネットワーク装置からの第2設定情報を受信することを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
端末装置であって、
ネットワーク装置から受信したリソース設定情報に基づいて、信号測定に用いる測定待ち信号を決定することに用いられる決定モジュールと、
前記測定待ち信号の第1報告量に対して測定を行って、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果を取得することに用いられ、前記第1報告量はレイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR)を含む測定モジュールと、を備え、
前記決定モジュールは更に、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から報告する必要がある1つの又は複数の信号を決定することに用いられ、
前記測定モジュールは具体的に、前記測定待ち信号に対して測定を行って、有用信号の情報を取得することと、対応する干渉及び雑音の情報を取得することと、に用いられ、
前記決定モジュールは更に、前記有用信号の情報、及び前記干渉及び雑音の情報に基づいて、前記測定待ち信号のL1-SINRの測定結果を決定することに用いられ、
前記リソース設定情報が
、第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報のうち、第1リソース設定情報のみを含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、
前記測定モジュールは更に、前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することと、前記第1信号を搬送するリソースエレメント(RE)において、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報
を取得することと、に用いられ、
前記リソース設定情報が第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第2リソース設定情報は、干渉及び雑音測定を行うリソース位置又は第2信号を設定することに用いられ、
前記測定モジュールは更に、前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することと、前記第2リソース設定情報により指示されるリソース位置又は第2信号に基づいて、対応する干渉及び雑音の情報を取得することと、に用いられることを特徴とする端末装置。
【請求項10】
前記第1信号の送信ポートは複数であり、前記決定モジュールは具体的に、
複数ポートにおける各ポートに対応する有用信号の情報、及び前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報を決定することと、
前記各ポートに対応する有用信号の情報、及び前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、前記各ポートに対応するL1-SINRの測定結果を決定することと、
前記各ポートに対応するL1-SINRの測定結果の平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果として決定することと、に用いられることを特徴とする請求項9に記載の端末装置。
【請求項11】
前記第1信号の送信ポートは複数であり、前記決定モジュールは具体的に、
複数ポートにおける各ポートに対応する有用信号の情報を決定し、前記複数ポートにおける各ポートに対応する有用信号の情報における平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応する有用信号の情報として決定することと、
前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報を決定し、前記複数ポートにおける前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報における平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報として決定することと、
前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定することと、に用いられることを特徴とする請求項9に記載の端末装置。
【請求項12】
前記第1信号の送信ポートは1つであり、又は、前記第1信号と前記第2信号の送信ポートは1つであることを特徴とする請求項9に記載の端末装置。
【請求項13】
前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる帯域幅と、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは同じであることを特徴とする請求項9に記載の端末装置。
【請求項14】
前記干渉及び雑音測定のためのリソース位置は、干渉及び雑音測定のためのシンボル位置及び/又はサブキャリア位置を含むことを特徴とする請求項9に記載の端末装置。
【請求項15】
前記端末装置は更に、ビームグループに基づく信号報告をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、ネットワーク装置からの第1設定情報を受信することに用いられる通信モジュールを備え、及び/又は、前記端末装置は更に、報告する信号の個数を設定するように、ネットワーク装置からの第2設定情報を受信することに用いられる通信モジュールを備えることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項16】
ネットワーク装置であって、
端末装置にリソース設定情報を送信し、前記リソース設定情報は、信号測定する、第1報告量の測定の実行のための測定待ち信号を決定して、前記測定待ち信号の第1報告量の測定結果を取得することに用いられ、前記第1報告量はレイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR)を含むことと、
前記端末装置から送信された報告結果を受信し、前記報告結果は1つの又は複数の信号を指示し、前記1つの又は複数の信号は前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から決定したものであることと、に用いられる通信モジュールを備え、
前記リソース設定情報が
、第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報のうち、第1リソース設定情報のみを含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第1信号は測定を行って前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられ、
前記第1信号を搬送する1つの又は複数のリソースエレメント(RE)において、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報は前記端末装置によって取得され、
前記リソース設定情報が第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第1信号は測定を行って前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられ、前記第2リソース設定情報は干渉及び雑音測定を行うリソース位置又は第2信号を設定することに用いられ、前記リソース位置又は第2信号は対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられることを特徴とするネットワーク装置。
【請求項17】
前記第1報告量は更に参照信号リソース識別子関連の情報を含むことを特徴とする請求項16に記載のネットワーク装置。
【請求項18】
前記参照信号リソース識別子関連の情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースのインデックス情報及び/又は同期信号ブロック(SSB)のインデックス情報を含むことを特徴とする請求項17に記載のネットワーク装置。
【請求項19】
前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる帯域幅と、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは同じであることを特徴とする請求項16に記載のネットワーク装置。
【請求項20】
前記干渉及び雑音測定のためのリソース位置は、干渉及び雑音測定のためのシンボル位置及び/又はサブキャリア位置を含むことを特徴とする請求項16に記載のネットワーク装置。
【請求項21】
前記通信モジュールは更に、ビームグループに基づく信号報告をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、前記端末装置に第1設定情報を送信することに用いられ、及び/又は、前記通信モジュールは更に、報告する信号の個数を設定するように、前記端末装置に第2設定情報を送信することに用いられることを特徴とする請求項16乃至20のいずれか1項に記載のネットワーク装置。
【請求項22】
信号報告の方法であって、
ネットワーク装置が端末装置にリソース設定情報を送信し、前記リソース設定情報は、信号測定する、第1報告量の測定の実行のための測定待ち信号を決定して、前記測定待ち信号の第1報告量の測定結果を取得することに用いられ、前記第1報告量はレイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR)を含むことと、
前記ネットワーク装置が前記端末装置から送信された報告結果を受信し、前記報告結果は1つの又は複数の信号を指示し、前記1つの又は複数の信号は前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から決定したものであることと、を含み、
前記リソース設定情報が
、第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報のうち、第1リソース設定情報のみを含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第1信号は測定を行って前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられ、
前記第1信号を搬送する1つの又は複数のリソースエレメント(RE)において、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報は前記端末装置によって取得され、
前記リソース設定情報が第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含む場合、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第1信号は測定を行って前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられ、前記第2リソース設定情報は干渉及び雑音測定を行うリソース位置又は第2信号を設定することに用いられ、前記リソース位置又は第2信号は対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられることを特徴とする信号報告の方法。
【請求項23】
前記第1報告量は更に参照信号リソース識別子関連の情報を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記参照信号リソース識別子関連の情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースのインデックス情報及び/又は同期信号ブロック(SSB)のインデックス情報を含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる帯域幅と、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは同じであることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記干渉及び雑音測定のためのリソース位置は、干渉及び雑音測定のためのシンボル位置及び/又はサブキャリア位置を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記方法は更に、
ビームグループに基づく信号報告をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、前記ネットワーク装置が前記端末装置に第1設定情報を送信すること、及び/又は、報告する信号の個数を設定するように、前記ネットワーク装置が前記端末装置に第2設定情報を送信することを含むことを特徴とする請求項22乃至26のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願実施例は通信分野に関し、具体的には、信号報告の方法、端末装置、及びネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
5Gのマルチビーム(multi-beam)システムでは、端末装置は複数の信号のレイヤ1‐参照信号受信電力((L1-RSRP、Layer1-Reference Signal Receiving Power)に対して測定を行い、測定結果に基づいてどのビームの伝送品質が比較的に良いかを決定することができ、又は、これらの信号を伝送するビームの伝送品質が比較的によく、そうすると、端末装置はこれらの信号の情報、例えば、ビームの情報又は測定結果等をネットワーク装置に報告することができる。
【0003】
しかし、L1-RSRPに基づいて測定を行う方式は単一すぎて、そして一部の場合では、決定された信号の品質は必ずしも最良ではなく、このような場合、どのように信号を測定して報告する信号を決定するかは早急に解決すべき課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願実施例は信号報告の方法、端末装置、及びネットワーク装置を提供し、L1-RSRP以外の報告量に対する測定を実現でき、それによって、報告する信号を決定する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様では、信号報告の方法を提供し、端末装置がリソース設定情報に基づいて、信号測定に用いる測定待ち信号を決定することと、前記端末装置が前記測定待ち信号の第1報告量に対して測定を行って、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果を取得し、前記第1報告量はレイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量を含むことと、前記端末装置が前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から報告する必要がある信号を決定することと、を含む。
【0006】
第2態様では、信号報告の方法を提供し、ネットワーク装置が端末装置にリソース設定情報を送信し、前記リソース設定情報は、前記端末装置が信号測定する測定待ち信号を決定して、前記測定待ち信号の第1報告量を測定し、前記測定待ち信号の第1報告量の測定結果を取得することに用いられ、前記第1報告量はレイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量を含むことと、前記ネットワーク装置が前記端末装置から送信された報告結果を受信し、前記報告結果は、前記端末装置が前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から決定した信号の情報を含むことと、を含む。
【0007】
第3態様では端末装置を提供し、上記第1態様又は第1態様のいずれかの可能な実現方式における方法を実行することに用いられる。具体的に、該端末装置は、上記第1態様又は第1態様のいずれか1つの可能な実現方式における方法を実行するためのユニットを備える。
【0008】
第4態様ではネットワーク装置を提供し、上記第2態様又は第2態様のいずれかの可能な実現方式における方法を実行することに用いられる。具体的に、該ネットワーク装置は、上記第2態様又は第2態様のいずれか1つの可能な実現方式における方法を実行するためのユニットを備える。
【0009】
第5態様では端末装置を提供し、該端末装置は、プロセッサ及びメモリを備える。該メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該プロセッサは該メモリに記憶されるコンピュータプログラムを呼び出して実行し、上記第1態様又はその各実現方式における方法を実行することに用いられる。
【0010】
第6態様ではネットワーク装置を提供し、該ネットワーク装置は、プロセッサ及びメモリを備える。該メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該プロセッサは該メモリに記憶されるコンピュータプログラムを呼び出して実行し、上記第2態様又はその各実現方式における方法を実行することに用いられる。
【0011】
第7態様ではチップを提供し、上記第1態様又は第2態様又はその各実現方式における方法を実現することに用いられる。
【0012】
具体的に、該チップは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行し、これにより、該チップを搭載した装置に上記第1態様又は第2態様又はその各実現方式における方法を実行させることに用いられるプロセッサを備える。
【0013】
第8態様ではコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該コンピュータプログラムは、コンピュータに上記第1態様又は第2態様又はその各実現方式における方法を実行させる。
【0014】
第9態様ではコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム命令を含み、該コンピュータプログラム命令は、コンピュータに上記第1態様又は第2態様又はその各実現方式における方法を実行させる。
【0015】
第10態様ではコンピュータプログラムを提供し、それがコンピュータにおいて実行される時、コンピュータは、上記第1態様又は第2態様又はその各実現方式における方法を実行する。
【発明の効果】
【0016】
上記の技術案によれば、ネットワーク装置は第1報告量を端末装置に設定してもよく、該第1報告量はL1-RSRP以外の他の報告量であり、そうすると、該端末装置は測定待ち信号の該第1報告量に対して測定を行い、第1報告量の測定結果に基づいて信号の選択を行うことができ、信号測定の柔軟性向上に利する。そしてL1-RSRP以外の他の報告量の測定結果に基づいて信号の選択を行えば、一部のシーンでは、より品質の良い且つより信頼性の高い信号を選択するのに利し、それによって、システム性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は本願実施例による通信システムアーキテクチャの模式的な図である。
【
図2】
図2は本願実施例による信号報告の方法の模式的なフローチャートである。
【
図3】
図3は本願の他の実施例による信号報告の方法の模式的な図である。
【
図4】
図4は本願実施例による端末装置の模式的なブロック図である。
【
図5】
図5は本願実施例によるネットワーク装置の模式的なブロック図である。
【
図6】
図6は本願実施例による通信装置の模式的なブロック図である。
【
図7】
図7は本願実施例によるチップの模式的なブロック図である。
【
図8】
図8は本願実施例による通信システムの模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下は、本願実施例の図面を参照しながら、本願実施例における技術案を説明する。明らかに、説明される実施例は本願の一部実施例であり、全部の実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要することなく獲得する全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0019】
本願実施例の技術案は、各種の通信システム、例えば、グローバル移動体通信(GSM、Global System of Mobile communication)システム、符号分割多元接続(CDMA、Code Division Multiple Access)システム、広帯域符号分割多元接続(WCDMA、Wideband Code Division Multiple Access)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS、General Packet Radio Service)、ロングタームエボリューション(LTE、Long Term Evolution)システム、LTE周波数分割複信(FDD、Frequency Division Duplex)システム、LTE時分割複信(TDD、Time Division Duplex)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS、Universal Mobile Telecommunication System)、マイクロ波アクセスの世界的相互運用性(WiMAX、Worldwide Interoperability for Microwave Access)通信システム、又は5Gシステム等に適用できる。
【0020】
例として、本願実施例に適用される通信システム100は
図1に示す通りである。該通信システム100はネットワーク装置110を備えてもよく、ネットワーク装置110は端末装置120(又は通信端末、端末と称される)と通信する装置であってもよい。ネットワーク装置110は特定の地理的区域に通信カバレッジを提供でき、そして該カバレッジ区域内に位置する端末装置と通信できる。選択肢として、該ネットワーク装置110はGSMシステム又はCDMAシステムにおける基地局(BTS、Base Transceiver Station)であってもよく、WCDMAシステムにおける基地局(NB、NodeB)であってもよく、更にLTEシステムにおける進化型基地局(eNB又はeNodeB、Evolutional NodeB)であってもよく、又はクラウド無線アクセスネットワーク(CRAN、Cloud Radio Access Network)における無線コントローラであり、又は、該ネットワーク装置は、モバイルスイッチングセンター、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブルデバイス、ハブ、交換機、ブリッジ、ルーター、5Gネットワークにおけるネットワーク側装置又は将来進化する公衆陸上移動網(PLMN、Public Land Mobile Network)におけるネットワーク装置等であってもよい。
【0021】
該通信システム100は更にネットワーク装置110のカバレッジ範囲内に位置する少なくとも1つの端末装置120を備える。ここで使用される「端末装置」は、有線回線を介して接続され、例えば、公衆交換電話網(PSTN、Public Switched Telephone Networks)、デジタル加入者線(DSL、Digital Subscriber Line)、デジタルケーブル、直接ケーブル接続、及び/又は他のデータ接続/ネットワークを介して接続された装置、及び/又は無線インタフェース、例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN、Wireless Local Area Network)、DVB-H ネットワーク等のデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、AM-FM放送送信機を介して接続された装置、及び/又は他の端末装置の、通信信号を受信/送信するように設定された装置、及び/又はモノのインターネット(IoT、Internet of Things)装置を含むが、それらには限らない。無線インタフェースを介して通信するように設定された端末装置は、「無線通信端末」、「無線端末」又は「モバイル端末」と称されてもよい。モバイル端末の例は、衛星又はセルラー方式の電話、セルラー無線電話とデータ処理、ファックス、及びデータ通信能力を組み合わせることのできる個人通信システム(PCS、Personal Communications System)端末、無線電話、ポケットベル、インターネット/イントラネットアクセス、Webブラウザ、メモ帳、カレンダー及び/又は全地球測位システム(GPS、Global Positioning System)受信機を備えることのできるPDA、及び通常のラップトップタイプ及び/又はパームトップタイプの受信機、又は無線電話送受信機を備える他の電子装置を含むが、それらには限らない。端末装置とは、アクセス端末、ユーザ装置(UE、User Equipment)、加入者ユニット、加入者局、移動局、トラバーサー、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信装置、ユーザエージェント、又はユーザデバイスを指してもよい。アクセス端末は、セルラー方式の電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP、Session Initiation Protocol)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL、Wireless Local Loop)局、パーソナルデジタルアシスタント(PDA、Personal Digital Assistant)、無線通信機能を備えたハンドヘルド装置、計算装置又は無線モデムに接続された他の処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、5Gネットワークにおける端末装置又は将来進化するPLMNにおける端末装置等であってもよい。
【0022】
選択肢として、端末装置120同士の間では端末ダイレクト(D2D、Device to Device)通信を行うことができる。
【0023】
選択肢として、5Gシステム又は5Gネットワークは更に新無線(NR、New Radio)システム又はNRネットワークと称されてもよい。
【0024】
図1は1つのネットワーク装置と2つの端末装置を例示的に示しているが、選択肢として、該通信システム100は複数のネットワーク装置を備えてもよく、そして各ネットワーク装置のカバレッジ範囲内に他の数の端末装置が含まれてもよく、本願実施例はこれについて限定しない。
【0025】
選択肢として、該通信システム100は更に、ネットワークコントローラ、移動管理エンティティ等の他のネットワークエンティティを備えてもよく、本願実施例はこれについて限定しない。
【0026】
理解されるように、本願実施例におけるネットワーク/システムにおける通信機能を備えた装置は通信装置と称されてもよい。
図1に示す通信システム100を例とすると、通信装置は通信機能を有するネットワーク装置110及び端末装置120を含んでもよく、ネットワーク装置110及び端末装置120は上記に記載の具体的な装置であってもよく、ここでは繰り返して説明しない。通信装置は更に通信システム100における他の装置、例えば、ネットワークコントローラ、移動管理エンティティ等の他のネットワークエンティティを含んでもよく、本願実施例はこれについて限定しない。
【0027】
理解されるように、本明細書における用語「システム」と「ネットワーク」は、本明細書においてしばしば互いに交換可能に使用される。本明細書における用語「及び/又は」は単に関連するオブジェクトの関連関係を説明するためのものであり、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、「A及び/又はB」は「Aが単独に存在する」、「AとBが同時に存在する」、「Bが単独に存在する」の3つの状況を表すことができる。また、本明細書における「/」という文字は、一般的に前後の関連オブジェクトが「又は」の関係であることを表す。
【0028】
以下は
図2~
図3を参照しながら、本願実施例による信号報告の方法を説明する。理解されるように、
図2~
図3には本願実施例の信号報告の方法の主なステップ又は動作が示されるが、これらのステップ又は動作は例に過ぎず、本願実施例では更に他の動作、又は
図2~
図3の各種動作の変形を実行してもよい。尚、本願方法実施例における各ステップは方法実施例において説明される異なる順序で実行されてもよく、そして必ずしも方法実施例における全ての動作を実行しなくてもよい場合がある。
【0029】
図2は本願実施例による信号報告の方法の模式的なフローチャートである。
図2に示すように、該方法200は、以下のS210~S230のステップを含む。
【0030】
S210、端末装置はリソース設定情報に基づいて、信号測定に用いる測定待ち信号を決定する。
【0031】
S220、前記端末装置は前記測定待ち信号の第1報告量に対して測定を行って、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果を取得し、前記第1報告量はレイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量を含む。
【0032】
S230、前記端末装置は前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から報告する必要がある信号を決定する。
【0033】
選択肢として、本願実施例では、該測定待ち信号は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS、Channel State Information Reference Signal)を含んでもよく、又は同期信号ブロック(SSB、Synchronization Signal Block)における全部又は部分の信号を含んでもよく、例えば、セカンダリ同期信号(SSS、Secondary Synchronization Signal)のみを含んでもよく、又はSSS及び物理層ブロードキャストチャネル(PBCH、Physical Broadcast Channel)を含んでもよく、又はSSS及び復調参照信号(DMRS、Demodulation Reference Signal)等を含んでもよく、又は他のダウンリンク参照信号を含んでもよく、本願実施例はこれについて具体的な限定をしない。
【0034】
選択肢として、本願実施例では、該第1報告量はレイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP、Layer1-Reference Signal Receiving Power)以外の他の報告量、例えば、レイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR、Layer1-Signal to Interference plus Noise Ratio)、又はレイヤ1‐参照信号受信品質(L1-RSRQ、Layer1-Reference Signal Receiving Quality)を含んでもよく、又は信号品質を表すための他の情報、例えばレイヤ1受信の信号強度指示(L1-RSSI、Layer1-Received Signal Strength Indication)等を含んでもよく、本願実施例はこれらには限らない。
【0035】
具体的に、ネットワーク装置は端末装置に物理層の報告設定(reporting setting)を設定してもよく、該報告設定において報告量が該第1報告量であることを指示し、該報告設定は少なくとも1つのリソース設定情報(resource setting)に関連付けられ、該少なくとも1つのリソース設定情報は信号測定する測定待ち信号を設定することに用いられ、これにより、端末装置は該少なくとも1つのリソース設定情報により指示される測定待ち信号の第1報告量に対して測定を行って、該測定待ち信号の第1報告量の測定結果を取得することができ、そして該測定待ち信号の該第1報告量の測定結果に基づいて、該測定待ち信号における報告する必要がある信号、例えば信号品質の最も良いK個の信号を決定することができ、Kは正の整数である。
【0036】
従って、本願実施例の信号報告の方法では、端末装置はL1-RSRP以外の他の報告量に対して測定を行って、他の報告量の測定結果に基づいて信号の選択を行うことができ、信号測定の柔軟性が実現され、システム性能が高められる。
【0037】
幾つかのシーンでは、測定待ち信号のL1-RSRPの測定結果に大きな差がなく、又は言い換えれば、該L1-RSRPの測定結果に基づいて判断したところ、該測定待ち信号の信号品質が近く、この場合、L1-RSRPの測定結果に基づいて信号の選択を行うと、誤差が比較的に大きい可能性があり、従って、L1-RSRP以外の他の報告量、例えば、L1-SINR又はL1-RSRQの測定結果に基づいて信号の選択を行えば、より品質の良い且つより信頼性の高い信号を選択するのに利し、それによって、システム性能を高めることができる。
【0038】
選択肢として、1つの実施例として、該第1報告量がL1-SINR又はL1-RSRQを含む場合、該S220は、
前記端末装置が前記測定待ち信号に対して測定を行って、有用信号の情報を取得することと、
前記端末装置が対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーを取得することと、
前記端末装置が前記有用信号の情報、及び干渉及び雑音の情報、又は総エネルギーに基づいて、前記測定待ち信号のL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を決定することと、を含んでもよい。
【0039】
理解されるように、該干渉及び雑音の情報は該測定待ち信号を測定して取得したものであってもよく、又は特定リソース位置又は特定信号を測定して取得したものであってもよく、それと類似して、該総エネルギーも測定待ち信号を測定して取得したものであってもよく、又は特定リソース位置又は特定信号を測定して取得したものであってもよく、本願実施例はこれについて限定しない。即ち、有用信号の情報を決定することに用いられる信号と、干渉及び雑音の情報又は総エネルギーを決定することに用いられる信号とは、同一の信号であってもよく、又は異なる信号であってもよい。ここの総エネルギーはサービングセル(serving cell)及び同周波数セルの信号及び雑音等を含んでもよい。
【0040】
更に、端末装置は有用信号の情報に基づいて、干渉及び雑音の情報を参照して、測定待ち信号のL1-SINRの測定結果を決定し、又は、有用信号の情報に基づいて、総エネルギーを参照して、測定待ち信号のL1-RSRQの測定結果を決定してもよい。
【0041】
理解されるように、該有用信号の情報は有用信号の強度、電力、又はエネルギー等であってもよく、幾つかの具体的な実施例では、該有用信号の情報はL1-RSRPであると理解されてもよく、該L1-RSRPは、あるシンボル内の、参照信号を搬送する全てのリソースエレメント(RE、Resource Element)において受信した信号電力の平均値であってもよい。該L1-SINRとは、受信した有用信号の強度と、受信した干渉信号(雑音と干渉を含む)の強度との比を指してもよい。L1-RSRQは参照信号受信品質を表し、N*L1-RSRP/L1-RSSIと定義されてもよく、Nは該L1-RSSIの測定帯域幅のリソースブロック(RB、Resource Block)の個数である。L1-RSSIは1つの測定帯域幅内の1つのシンボルの全てのRE上の総受信電力又は総エネルギーであり、即ち、該総エネルギーはL1-RSSIであってもよい。
【0042】
ここから分かるように、L1-SINRを測定するためには有用信号の情報と、干渉及び雑音の情報を測定する必要があり、L1-RSRQを測定するためには有用信号の情報、及び総エネルギーを測定する必要がある。
【0043】
以下は実施例1及び実施例2を参照しながら、L1-SINR及びL1-RSRQの測定方法を詳しく説明する。
【0044】
実施例1:該第1報告量はL1-SINR又はL1-RSRQを含み、該リソース設定情報は第1リソース設定情報のみを含み、即ち、報告設定は1つのリソース設定情報のみに関連付けられ、該第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示し、該実施例1では、該測定待ち信号は該N個の第1信号を含み、該端末装置は該N個の第1信号における各第1信号を測定して、各信号に対応する第1報告量の測定結果を決定してもよく、即ち、各第1信号は1つの測定結果に対応する。該N個の第1信号のうちの1つの第1信号を例にして、信号測定のプロセスを説明する。
【0045】
まずS11を実行し、前記端末装置は前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得してもよい。
【0046】
更に、該第1報告量がL1-SINRである場合、S12を実行し、前記第1信号を搬送するリソースエレメント(RE)において、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得し、又は、
該第1報告量がL1-RSRQである場合、S12’を実行し、前記第1信号を搬送する一部又は全部のシンボルに基づいて、前記第1信号に対応する総エネルギーを取得する。
【0047】
最後にS13を実行し、該第1信号に対応する有用信号の情報、及び該第1信号に対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定し、例えば、有用信号の強度と干渉及び雑音の強度とを除算して該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を取得してもよい。
【0048】
又は、該第1信号に対応する有用信号の情報、及び該第1信号に対応する総エネルギーに基づいて、該第1信号のL1-RSRQの測定結果を決定し、例えば、式N*L1-RSRP/L1-RSSIに基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を取得してもよい。
【0049】
該N個の第1信号における各第1信号に対していずれもS11~S13に記載のプロセスを実行すると、各第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を取得することができ、これにより、端末装置は該N個の第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果に基づいて、信号品質の最も良いK個の信号を決定して報告することができ、例えば、該K個の信号のL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果、及び該K個の信号の識別子情報をネットワーク装置に報告する。
【0050】
理解されるように、ここでは、該L1-SINRの測定結果はL1-SINRの測定値それ自体であってもよく、又はL1-SINRの測定値の差値(例えば、特定の測定値に対する差値、又は測定値間の差値等)、又はL1-SINRの測定値の定量化された値等であってもよく、本願実施例は該L1-SINRの測定結果の報告形式については限定せず、該L1-RSRQの測定結果についてもそうであり、ここでは繰り返して説明しない。
【0051】
更に理解されるように、該K個の信号の識別子情報はCSI-RSリソースのインデックス情報(CSI-RS resource index)及び/又はSSBのインデックス情報(SSB index)であってもよく、例えば、該K個の信号がCSI-RSである場合、該K個の信号の識別子情報はCSI-RS resource indexであってもよく、又は該K個の信号がSSB信号である場合、該K個の信号の識別子情報はSSB indexであってもよい。
【0052】
本願実施例では、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる帯域幅と、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは、同じである。即ち、S11とS12を実行することに用いられる帯域幅及びREは同じである。
【0053】
選択肢として、幾つかの実施例では、該第1信号の送信ポートは1つであってもよく、この場合、S11~S13を順次に実行するだけで、各第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を取得することができる。
【0054】
選択肢として、他の幾つかの実施例では、該第1信号の送信ポートは複数であってもよく、この場合、該第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果は具体的に以下の2つの方式で決定されてもよい。該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果の決定を例にして説明し、該第1信号のL1-RSRQの測定結果についてはそれと類似する方式で決定されてもよく、繰り返して説明しない。
【0055】
方式1:各ポートにとって、上記のS11~S13を順次に実行して各ポートのL1-SINRの測定結果を決定し、それから各ポートに対応するL1-SINRの測定結果に基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。
【0056】
具体的なプロセスは以下である。まず各ポートに対応する有用信号の情報、及び前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報を決定し、それから、前記各ポートに対応する有用信号の情報、及び前記各ポートに対応する干渉及び雑音又は総エネルギーの情報に基づいて、前記各ポートに対応するL1-SINRの測定結果を決定する。
【0057】
最後に、各ポートに対応するL1-SINRの測定結果に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。例えば、該各ポートに対応するL1-SINRの測定結果を線形重ね合わせして該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を取得してもよく、又は前記各ポートに対応するL1-SINRの測定結果の平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果として決定してもよい。
【0058】
即ち、各ポートにとって、S11~S13を順次に実行して各ポートのL1-SINRの測定結果を決定し、それから各ポートに対応するL1-SINRの測定結果の平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果として決定してもよい。
【0059】
方式2:該複数ポートにおける各ポートに対応する有用信号の情報に基づいて、該第1信号に対応する有用信号の情報を決定し、そして前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を決定し、それから、第1信号に対応する有用信号の情報及び第1信号に対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。
【0060】
具体的に、S11では、複数ポートにおける各ポートの有用信号の情報の平均値、最大値、又は最小値を、該第1信号に対応する有用信号の情報として決定してもよい。
【0061】
S12では、複数ポートにおける各ポートの干渉及び雑音の情報の平均値、最大値、又は最小値を、該第1信号に対応する干渉及び雑音の情報として決定してもよい。
【0062】
更にS13では、第1信号に対応する有用信号の情報、及び第1信号に対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。
【0063】
実施例2:該第1報告量はL1-SINR又はL1-RSRQを含み、前記リソース設定情報は第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含み、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第2リソース設定情報は、干渉及び雑音測定又は総エネルギー測定を行うリソース位置又は第2信号を設定することに用いられる。該N個の第1信号のうちの1つの第1信号に対して測定を行うのを例にして、信号測定のプロセスを説明する。
【0064】
該実施例2では、まずS21を実行し、前記端末装置は前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、対応する有用信号の情報を取得してもよく、具体的なプロセスは実施例1のS11と類似し、ここでは繰り返して説明しない。
【0065】
更に、該第1報告量がL1-SINRである場合、S22を実行し、該第2リソース設定情報により指示されるリソース位置又は第2信号に基づいて、該第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得し、又は、
該第1報告量がL1-RSRQである場合、S22’を実行し、該第2リソース設定情報により指示されるリソース位置又は第2信号に基づいて、対応する総エネルギーを取得する。
【0066】
最後にS23を実行し、該第1信号に対応する有用信号の情報、及び対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定し、例えば、有用信号の強度と該干渉及び雑音の強度とを除算して該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を取得してもよい。又は、該第1信号に対応する有用信号の情報、及び対応する総エネルギーに基づいて、該第1信号のL1-RSRQの測定結果を決定し、例えば、式N*L1-RSRP/L1-RSSIに基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を取得してもよい。
【0067】
更に、該N個の第1信号における各第1信号に対していずれもS21~S23に記載のプロセスを実行すれば、各第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を取得することができ、これにより、該N個の第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果に基づいて、信号品質の最も良いK個の信号を決定して報告することができ、例えば、該K個の信号のL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果、及び該K個の信号の識別子情報をネットワーク装置に報告する。
【0068】
理解されるように、ここでは、該L1-SINR又はL1-RSRQの測定結果の報告形式、及び該K個の信号の識別子情報の意味については、実施例1における関連する説明を参照でき、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0069】
選択肢として、幾つかの実施例では、該第2リソース設定情報により指示される干渉及び雑音測定のためのリソース位置はシンボル位置及び/又はサブキャリア位置を含み、即ち、該第2リソース設定情報は、干渉及び雑音測定に用いられ、又は総エネルギー測定に用いられる時間領域位置、周波数領域位置、及び信号等を設定することができる。
【0070】
実施例1と類似して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる帯域幅と、対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは、同じである。即ち、S21とS22を実行することに用いられる帯域幅及びREは同じである。
【0071】
選択肢として、幾つかの実施例では、該第1信号の送信ポートは1つであってもよく、この場合、S21~S23を順次に実行するだけで、各第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を取得することができる。
【0072】
選択肢として、他の幾つかの実施例では、該第1信号の送信ポートは複数であってもよく、干渉及び雑音又は総エネルギーの測定のための第2信号は1つのポートであってもよく、又は複数のポートであってもよく、該第1信号と第2信号のポートは1対1の対応関係であってもよく、又は多対1の対応関係であってもよく、本願実施例はこれについて限定しない。仮に該第1信号が複数の第1送信ポートを有し、該第2信号は少なくとも1つの第2送信ポートを有する。
【0073】
実施例1と類似して、端末装置はまず各ポートのL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果をそれぞれ個別に計算し、それから各ポートのL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を決定してもよい。又はS21及びS22又はS22’において、複数ポートの測定された信号の情報を直接に使用してもよく、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定するのを例にして説明する。
【0074】
方式1:各ポートのL1-SINRの測定結果を決定し、それから各ポートに対応するL1-SINRの測定結果に基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。
【0075】
具体的なプロセスは以下である。各第1送信ポートの有用信号の情報、及び対応する第2送信ポートの干渉及び雑音の情報を決定し、それから、前記各第1送信ポートの有用信号の情報、及び対応する第2送信ポートの干渉及び雑音又は総エネルギーの情報に基づいて、前記各第1送信ポートのL1-SINRの測定結果を決定する。
【0076】
それから、各第1送信ポートのL1-SINRの測定結果に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。例えば、各第1送信ポートのL1-SINRの測定結果を線形重ね合わせして該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を取得してもよく、又は前記各第1送信ポートのL1-SINRの測定結果の平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果として決定してもよい。
【0077】
方式2:該複数の第1送信ポートにおける各第1送信ポートの有用信号の情報に基づいて、該第1信号の有用信号の情報を決定し、そして前記各第2送信ポートの干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を決定し、それから、第1信号の有用信号の情報及び対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。
【0078】
具体的に、S21では、複数の第1送信ポートにおける各第1送信ポートの有用信号の情報の平均値、最大値、又は最小値を、該第1信号の有用信号の情報として決定してもよい。
【0079】
S22では、少なくとも1つの第2送信ポートにおける各第2送信ポートの干渉及び雑音の情報の平均値、最大値、又は最小値を、対応する干渉及び雑音の情報として決定してもよい。
【0080】
更に、S23では、第1信号の有用信号の情報、及び対応する干渉及び雑音の情報に基づいて、該第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定する。
【0081】
選択肢として、幾つかの実施例では、該測定待ち信号は、CSI-RSのみ又はSSBのみにおける信号を含んでもよく、又はCSI-RSとSSBの両方における信号を含んでもよく、この場合、前記CSI-RSと前記SSBにおける信号は1対1の対応関係であって、疑似コロケーション(QCL、Quasi-co-located)の関係を満たしてもよく、又は、前記CSI-RSと前記SSBはQCL関係を満たさなくてもよく、例えば、該CSI-RSとSSBは異なるビーム(beam)から来てもよく、それは、L1-RSRPと比べて、L1-SINRの場合では、異なる参照信号のL1-SINRは直接に比較されて、信号品質の優劣が決定されることができるからである。
【0082】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記方法200は更に、
前記端末装置が、
周期的に(periodic)、非周期的に(aperiodic)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH、Physical Uplink Shared Channel)において半持続的にフィードバック(semiPersistentOnPUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH、Physical Uplink Control Channel)において半持続的にフィードバック(semiPersistentOnPUCCH)、という方式のうちの1つで、前記ネットワーク装置に報告する必要がある信号を報告することを含む。
【0083】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記方法200は更に、
ビームグループに基づく信号報告(即ち、groupBasedBeamReporting)をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、前記端末装置がネットワーク装置からの第1設定情報を受信することを含む。
【0084】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記方法200は更に、
報告する信号の個数K(即ち、nrofReportedRS)を設定することように、前記端末装置がネットワーク装置からの第2設定情報を受信することを含む。
【0085】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記方法200は更に、
ブロードバンドレポート又はサブバンドレポートを行うように前記端末装置を設定するために、前記端末装置がネットワーク装置からの第3設定情報を受信することを含む。
【0086】
以上は
図2を参照しながら、端末装置の角度から本願実施例による信号報告の方法を説明したが、以下は
図3を参照しがら、ネットワーク装置の角度から本願の他の実施例による信号報告の方法を詳しく説明する。理解されるように、ネットワーク装置側の説明と端末装置側の説明とは互いに対応し、類似する説明は上記の説明を参照でき、重複を避けるために、ここでは詳細な説明は省略する。
【0087】
図3は本願の他の実施例による信号報告の方法300の模式的なフローチャートであり、該方法300は
図1に示す通信システムにおけるネットワーク装置によって実行されることができ、
図3に示すように、該方法300は、
ネットワーク装置が端末装置にリソース設定情報を送信し、前記リソース設定情報は、前記端末装置が信号測定する測定待ち信号を決定して、前記測定待ち信号の第1報告量を測定し、前記測定待ち信号の第1報告量の測定結果を取得することに用いられ、前記第1報告量はレイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量を含むS310と、
前記ネットワーク装置が前記端末装置から送信された報告結果を受信し、前記報告結果は、前記端末装置が前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から決定した信号の情報を
含むS310と、を含む。
【0088】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記レイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量は、レイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR)又はレイヤ1‐参照信号受信品質(L1-RSRQ)である。
【0089】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1報告量は更に参照信号リソース識別子関連の情報を含む。
【0090】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記参照信号リソース識別子関連の情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースのインデックス情報及び/又は同期信号ブロック(SSB)のインデックス情報を含む。
【0091】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は第1リソース設定情報のみを含み、前記第1リソース設定情報はL1-RSRP、L1-SINR又はL1-RSRQのチャネル測定に用いられる。
【0092】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含み、前記第1リソース設定情報により指示される信号は、チャネル測定を行って有用信号の情報を決定することに用いられ、前記第2リソース設定情報は、干渉及び雑音測定又は総エネルギー測定を行うリソース位置又は信号を設定することに用いられる。
【0093】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は更に多くの、例えば3つ以上のリソース設定情報を含んでもよく、該リソース設定情報における第1リソース設定情報は有用信号の情報を測定することに用いられ、第1リソース設定情報以外の他のリソース設定情報は干渉及び雑音の測定、又は総エネルギーの測定等に用いられる。
【0094】
例えば、該リソース設定情報が更に第3リソース設定情報を含む場合、前記第3リソース設定情報は干渉及び雑音測定又は総エネルギー測定を行うリソース位置又は信号を設定することに用いられ、そうすると、該端末装置は第2リソース設定情報及び第3リソース設定情報に基づいて、干渉及び雑音測定又は総エネルギー測定を行うことができる。
【0095】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定待ち信号は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)及び/又は同期信号ブロック(SSB)における一部又は全部の信号である。
【0096】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定待ち信号がCSI-RS及びSSBにおける信号を含む場合、前記CSI-RSと前記SSBにおける信号は1対1に対応し、疑似コロケーション(QCL)関係を満たす。
【0097】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記信号がCSI-RS及びSSBにおける信号を含む場合、前記CSI-RSと前記SSBはQCL関係を満たさない。
【0098】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記方法300は更に、ビームグループに基づく信号報告をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、前記ネットワーク装置が前記端末装置に第1設定情報を送信することを含む。
【0099】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記方法300は更に、
報告する信号の個数を設定するように、前記ネットワーク装置が前記端末装置に第2設定情報を送信することを含む。
【0100】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記方法300は更に、ブロードバンドレポート又はサブバンドレポートを行うように前記端末装置を設定するために、前記ネットワーク装置が前記端末装置に第3設定情報を送信することを含む。
【0101】
以上は
図2~
図3を参照しながら、本願の方法実施例を詳しく説明したが、以下は
図4~
図8を参照しながら、本願の装置実施例を詳しく説明する。理解されるように、装置実施例は方法実施例と相互に対応し、類似する説明は方法実施例を参照できる。
【0102】
図4は本願実施例の端末装置400の模式的なブロック図を示す。
図4に示すように、該端末装置400は、
リソース設定情報に基づいて、信号測定に用いる測定待ち信号を決定することに用いられる決定モジュール410と、
前記測定待ち信号の第1報告量に対して測定を行って、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果を取得することに用いられ、前記第1報告量はレイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量を含む測定モジュール420と、を備え、
前記決定モジュール410は更に、前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から報告する必要がある信号を決定することに用いられる。
【0103】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記レイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量は、レイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR)又はレイヤ1‐参照信号受信品質(L1-RSRQ)である。
【0104】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1報告量は更に参照信号リソース識別子関連の情報を含む。
【0105】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記参照信号リソース識別子関連の情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースのインデックス情報及び/又は同期信号ブロック(SSB)のインデックス情報を含む。
【0106】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定モジュール420は具体的に、前記測定待ち信号に対して測定を行って、有用信号の情報を取得することと、対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーを取得することと、に用いられる。
【0107】
前記決定モジュール410は更に、前記有用信号の情報、及び前記干渉及び雑音の情報又は前記総エネルギーに基づいて、前記測定待ち信号のL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を決定することに用いられる。
【0108】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は第1リソース設定情報のみを含み、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記測定モジュール420は更に、前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる。
【0109】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定モジュール420は更に、
前記第1報告量がL1-SINRを含む場合、前記第1信号を搬送するリソースエレメント(RE)において、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得し、又は、前記第1報告量がL1-RSRQを含む場合、前記第1信号を搬送する一部又は全部のシンボルに基づいて、前記第1信号に対応する総エネルギーを取得することに用いられる。
【0110】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記決定モジュール410は具体的に、
前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び前記第1信号に対応する前記干渉及び雑音の情報に基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定し、又は、
前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び前記第1信号に対応する前記総エネルギーに基づいて、前記第1信号に対応するL1-RSRQの測定結果を決定することに用いられる。
【0111】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号の送信ポートは1つである。
【0112】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号の送信ポートは複数であり、前記決定モジュール410は具体的に、複数ポートにおける各ポートに対応する有用信号の情報、及び前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報を決定することと、前記各ポートに対応する有用信号の情報、及び前記各ポートに対応する干渉及び雑音又は総エネルギーの情報に基づいて、前記各ポートに対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を決定することと、
前記各ポートに対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果の平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果として決定することと、に用いられる。
【0113】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号の送信ポートは複数であり、前記決定モジュール410は具体的に、複数ポートにおける各ポートに対応する有用信号の情報を決定し、前記複数ポートにおける各ポートに対応する有用信号の情報における平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応する有用信号の情報として決定することと、前記各ポートに対応する干渉及び雑音又は総エネルギーの情報を決定し、前記複数ポートにおける前記各ポートに対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーにおける平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーとして決定することと、
前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーに基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を決定することと、に用いられる。
【0114】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる帯域幅と、前記第1信号に対応する干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは同じである。
【0115】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号に対応する総エネルギーは、サービングセル、同周波数セルの信号及び雑音のエネルギーを含む。
【0116】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記端末装置に1つのリソース設定情報のみが設定される場合、前記1つのリソース設定情報はL1-RSRP、L1-SINR又はL1-RSRQのチャネル測定に用いられる。
【0117】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含み、前記第1リソース設定情報はN個の第1信号を指示することに用いられ、前記測定待ち信号は前記N個の第1信号を含み、前記Nは正の整数であり、前記第2リソース設定情報は、干渉及び雑音測定又は総エネルギー測定を行うリソース位置又は第2信号を設定することに用いられる。
【0118】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定モジュール420は更に、前記第1リソース設定情報により指示される第1信号を測定して、前記第1信号に対応する有用信号の情報を取得することに用いられる。
【0119】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定モジュール420は更に、前記第1報告量がL1-SINRを含む場合、前記第2リソース設定情報により指示されるリソース位置又は第2信号に基づいて、対応する干渉及び雑音の情報を取得し、又は、前記第1報告量がL1-RSRQを含む場合、前記第2リソース設定情報により指示されるリソース位置又は第2信号に基づいて、対応する総エネルギーを取得することに用いられる。
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号に対応する有用信号を取得することに用いられる帯域幅と、前記干渉及び雑音の情報を取得することに用いられるRE及び帯域幅とは同じである。
【0120】
選択肢として、前記総エネルギーは、サービングセル、同周波数セルの信号及び雑音のエネルギーを含む。
【0121】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記決定モジュール410は更に、
前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び前記干渉及び雑音の情報に基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINRの測定結果を決定し、又は、前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び前記総エネルギーに基づいて、前記第1信号に対応するL1-RSRQの測定結果を決定することに用いられる。
【0122】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記干渉及び雑音測定のためのリソース位置は、干渉及び雑音測定のためのシンボル位置及び/又はサブキャリア位置を含む。
【0123】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は更に第3リソース設定情報を含み、前記第3リソース設定情報は、干渉及び雑音測定を行うリソース位置又は第3信号を設定することに用いられる。
【0124】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号と前記第2信号の送信ポートは1つである。
【0125】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号の送信ポートは複数の第1送信ポートであり、前記第2信号の送信ポートは少なくとも1つの第2送信ポートであり、前記決定モジュール410は具体的に、
複数の第1送信ポートにおける各第1送信ポートに対応する有用信号の情報、及び各第2送信ポートに対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーを決定することと、
前記各第1送信ポートの有用信号の情報、及び対応する第2送信ポートの干渉及び雑音の情報又は総エネルギーに基づいて、前記各第1送信ポートのL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を決定することと、
前記各第1送信ポートに対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果の平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果として決定することと、に用いられる。
【0126】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1信号の送信ポートは複数の第1送信ポートであり、前記第2信号の送信ポートは少なくとも1つの第2送信ポートであり、前記決定モジュール410は具体的に、
複数の第1送信ポートにおける各第1送信ポートの有用信号の情報を決定し、前記複数の第1送信ポートにおける各第1送信ポートの有用信号の情報における平均値、最大値、又は最小値を、前記第1信号に対応する有用信号の情報として決定することと、
前記各第2送信ポートの干渉及び雑音の情報又は総エネルギーを決定し、前記少なくとも1つの第2送信ポートにおける前記各第2送信ポートの干渉及び雑音の情報又は総エネルギーにおける平均値、最大値、又は最小値を、対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーとして決定することと、
前記第1信号に対応する有用信号の情報、及び対応する干渉及び雑音の情報又は総エネルギーに基づいて、前記第1信号に対応するL1-SINR又はL1-RSRQの測定結果を決定することと、に用いられる。
【0127】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定待ち信号がCSI-RS及びSSBにおける信号を含む場合、前記CSI-RSと前記SSBにおける信号は1対1に対応し、疑似コロケーション(QCL)関係を満たす。
【0128】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定待ち信号がCSI-RS及びSSBにおける信号を含む場合、前記CSI-RSと前記SSBはQCL関係を満たさない。
【0129】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記端末装置は更に、
周期的に、非周期的に、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)において半持続的にフィードバック、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)において半持続的にフィードバック、という方式のうちの1つで、前記ネットワーク装置に報告する必要がある信号を報告することに用いられる通信モジュールを備える。
【0130】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記端末装置は更に、ビームグループに基づく信号報告をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、ネットワーク装置からの第1設定情報を受信することに用いられる通信モジュールを備える。
【0131】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記端末装置は更に、報告する信号の個数を設定するように、ネットワーク装置からの第2設定情報を受信することに用いられる通信モジュールを備える。
【0132】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記端末装置は更に、ブロードバンドレポート又はサブバンドレポートを行うように前記端末装置を設定するために、ネットワーク装置からの第3設定情報を受信することに用いられる通信モジュールを備える。
【0133】
具体的に、該端末装置400は上記方法200に記載の端末装置に対応する(例えば、上記方法200に記載の端末装置に配置される。又はそれ自体が上記方法200に記載の端末装置である)ことができ、そして、該端末装置400における各モジュール又はユニットは、それぞれ上記方法200における端末装置の実行する各動作又は処理プロセスを実行することに用いられ、ここでは、簡潔のために、その詳しい説明を省略する。
【0134】
図5は本願実施例によるネットワーク装置の模式的なブロック図である。
図5のネットワーク装置500は、
端末装置にリソース設定情報を送信し、前記リソース設定情報は、前記端末装置が信号測定する測定待ち信号を決定して、前記測定待ち信号の第1報告量を測定し、前記測定待ち信号の第1報告量の測定結果を取得することに用いられ、前記第1報告量はレイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量を含むことと、
前記端末装置から送信された報告結果を受信し、前記報告結果は、前記端末装置が前記測定待ち信号の前記第1報告量の測定結果に基づいて、前記測定待ち信号の中から決定した信号の情報を含むことと、に用いられる通信モジュール510を備える。
【0135】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記レイヤ1‐参照信号受信電力(L1-RSRP)以外の他の報告量は、レイヤ1‐信号対干渉雑音比(L1-SINR)又はレイヤ1‐参照信号受信品質(L1-RSRQ)である。
【0136】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記第1報告量は更に参照信号リソース識別子関連の情報を含む。
【0137】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記参照信号リソース識別子関連の情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースのインデックス情報及び/又は同期信号ブロック(SSB)のインデックス情報を含む。
【0138】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は第1リソース設定情報のみを含み、前記第1リソース設定情報は、L1-RSRP、L1-SINR又はL1-RSRQのチャネル測定に用いられる。
【0139】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は第1リソース設定情報及び第2リソース設定情報を含み、前記第1リソース設定情報により指示される信号は、チャネル測定を行って有用信号の情報を決定することに用いられ、前記第2リソース設定情報は、干渉及び雑音測定又は総エネルギー測定を行うリソース位置又は信号を設定することに用いられる。
【0140】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記リソース設定情報は更に第3リソース設定情報を含み、前記第3リソース設定情報は、干渉及び雑音測定又は総エネルギー測定を行うリソース位置又は信号を設定することに用いられる。
【0141】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定待ち信号は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)及び/又は同期信号ブロック(SSB)における一部又は全部の信号である。
【0142】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記測定待ち信号がCSI-RS及びSSBにおける信号を含む場合、前記CSI-RSと前記SSBにおける信号は1対1に対応し、疑似コロケーション(QCL)関係を満たす。
【0143】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記信号がCSI-RS及びSSBにおける信号を含む場合、前記CSI-RSと前記SSBはQCL関係を満たさない。
【0144】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記通信モジュール510は更に、ビームグループに基づく信号報告をサポートするかどうかを前記端末装置に設定するように、前記端末装置に第1設定情報を送信することに用いられる。
【0145】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記通信モジュール510は更に、報告する信号の個数を設定するように、前記端末装置に第2設定情報を送信することに用いられる。
【0146】
選択肢として、幾つかの実施例では、前記通信モジュール510は更に、ブロードバンドレポート又はサブバンドレポートを行うように前記端末装置を設定するために、前記端末装置に第3設定情報を送信することに用いられる。
【0147】
具体的に、該ネットワーク装置500は上記方法300に記載のネットワーク装置に対応する(例えば、上記方法300に記載のネットワーク装置に配置される。又はそれ自体が上記方法300に記載のネットワーク装置である)ことができ、そして、該ネットワーク装置500における各モジュール又はユニットは、それぞれ上記方法300におけるネットワーク装置の実行する各動作又は処理プロセスを実行することに用いられ、ここでは、簡潔のために、その詳しい説明を省略する。
【0148】
図6は本願実施例による通信装置600の模式的な構造図である。
図6に示す通信装置600はプロセッサ610を備え、プロセッサ610はコンピュータプログラムをメモリから呼び出して実行することができ、それによって本願実施例における方法を実現する。
【0149】
選択肢として、
図6に示すように、通信装置600は更にメモリ620を備えてもよい。プロセッサ610はコンピュータプログラムをメモリ620から呼び出して実行することができ、それによって本願実施例における方法を実現する。
【0150】
メモリ620はプロセッサ610から独立した1つの単独のデバイスであってもよく、プロセッサ610に集積されてもよい。
【0151】
選択肢として、
図6に示すように、通信装置600は更に送受信機630を備えてもよく、プロセッサ610は該送受信機630が他の装置と通信するように制御することができ、具体的には、他の装置に情報又はデータを送信し、又は他の装置から送信される情報又はデータを受信することができる。
【0152】
送受信機630は送信機と受信機を備えてもよい。送受信機630は更にアンテナを備えてもよく、アンテナの数は1つ又は複数であってもよい。
【0153】
選択肢として、該通信装置600は具体的に本願実施例のネットワーク装置であってもよく、そして該通信装置600は本願実施例の各方法におけるネットワーク装置によって実現される相応のプロセスを実現でき、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0154】
選択肢として、該通信装置600は具体的に本願実施例のモバイル端末/端末装置であってもよく、そして該通信装置600は本願実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置によって実現される相応のプロセスを実現でき、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0155】
図7は本願実施例のチップの模式的な構造図である。
図7に示すチップ700はプロセッサ710を備え、プロセッサ710はコンピュータプログラムをメモリから呼び出して実行することができ、それによって本願実施例における方法を実現する。
【0156】
選択肢として、
図7に示すように、チップ700は更にメモリ720を備えてもよい。プロセッサ710はコンピュータプログラムをメモリ720から呼び出して実行することができ、それによって本願実施例における方法を実現する。
【0157】
メモリ720はプロセッサ710から独立した1つの単独のデバイスであってもよく、プロセッサ710に集積されてもよい。
【0158】
選択肢として、該チップ700は更に入力インタフェース730を備えてもよい。プロセッサ710は該入力インタフェース730が他の装置又はチップと通信するように制御することができ、具体的には、他の装置又はチップから送信される情報又はデータを取得することができる。
【0159】
選択肢として、該チップ700は更に出力インタフェース740を備えてもよい。プロセッサ710は該出力インタフェース740が他の装置又はチップと通信するように制御することができ、具体的には、他の装置又はチップに情報又はデータを出力することができる。
【0160】
選択肢として、該チップは本願実施例におけるネットワーク装置に適用されてもよく、そして該チップは本願実施例の各方法におけるネットワーク装置によって実現される相応のプロセスを実現でき、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0161】
選択肢として、該チップは本願実施例におけるモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、そして該チップは本願実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置によって実現される相応のプロセスを実現でき、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0162】
理解されるように、本願実施例で言及されるチップはまた、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム、又はシステムオンチップ等と称されてもよい。
【0163】
図8は本願実施例による通信システム900の模式的なブロック図である。
図8に示すように、該通信システム900は端末装置910とネットワーク装置920を備える。
【0164】
該端末装置910は上記の方法における端末装置によって実現される相応の機能を実現することに用いられることができ、そして該ネットワーク装置920は上記の方法におけるネットワーク装置によって実現される相応の機能を実現することに用いられることができ、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0165】
理解されるように、本願実施例のプロセッサは信号処理能力を有する集積回路チップであり得る。実現過程において、上記方法実施例の各ステップはプロセッサにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式の命令で遂行できる。上記のプロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)、特定用途向け集積回路(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA、Field Programmable Gate Array)又は他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート又はトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェアコンポーネントであってもよい。本願実施例に開示される各方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサは如何なる通常のプロセッサ等であってもよい。本願実施例に開示される方法のステップはハードウェア復号プロセッサで遂行し、又は復号プロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせで遂行するように直接具現されてもよい。ソフトウェアモジュールはランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能読み出し専用メモリ又は電気消去可能プログラム可能メモリ、レジスタ等の本分野で成熟している記憶媒体に位置してもよい。該記憶媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリにおける情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを遂行する。
【0166】
理解できるように、本願実施例において、メモリは揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は、揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM、Programmable ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM、Erasable PROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM、Electrically EPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリはランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)であってもよく、外部キャッシュメモリとして使用される。例示的であって制限的ではない説明によれば、多くの形式のRAM、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、Static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM、Dynamic RAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM、Synchronous DRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM、Double Data Rate SDRAM)、拡張型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM、Enhanced SDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM、Synchlink DRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(DR RAM、Direct Rambus RAM)が利用可能である。尚、本明細書に説明されるシステム及び方法のメモリはこれらのメモリ及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、これらに限らないように意図されている。
【0167】
理解されるように、上記メモリの記載は例示的であって制限的なものではなく、例えば、本願実施例におけるメモリは更に、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM、dynamic RAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM、synchronous DRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM、double data rate SDRAM)、拡張型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM、enhanced SDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM、synch link DRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(DR RAM、Direct Rambus RAM)等であってもよい。即ち、本発明実施例におけるメモリはこれらのメモリ及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、これらに限らないように意図されている。
【0168】
本願実施例は更にコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムを記憶することに用いられる。
【0169】
選択肢として、該コンピュータ可読記憶媒体は本願実施例におけるネットワーク装置に適用されてもよく、そして該コンピュータプログラムは、コンピュータに本願実施例の各方法におけるネットワーク装置によって実現される相応のプロセスを実行させ、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0170】
選択肢として、該コンピュータ可読記憶媒体は本願実施例におけるモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、そして該コンピュータプログラムは、コンピュータに本願実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置によって実現される相応のプロセスを実行させ、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0171】
本願実施例は更にコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム命令を含む。
【0172】
選択肢として、該コンピュータプログラム製品は本願実施例におけるネットワーク装置に適用されてもよく、そして該コンピュータプログラム命令は、コンピュータに本願実施例の各方法におけるネットワーク装置によって実現される相応のプロセスを実行させ、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0173】
選択肢として、該コンピュータプログラム製品は本願実施例におけるモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、そして該コンピュータプログラム命令は、コンピュータに本願実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置によって実現される相応のプロセスを実行させ、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0174】
本願実施例は更にコンピュータプログラムを提供する。
【0175】
選択肢として、該コンピュータプログラムは本願実施例におけるネットワーク装置に適用されてもよく、該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行される時、コンピュータは本願実施例の各方法におけるネットワーク装置によって実現される相応のプロセスを実行し、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0176】
選択肢として、該コンピュータプログラムは本願実施例におけるモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行される時、コンピュータは本願実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置によって実現される相応のプロセスを実行し、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0177】
当業者が意識できるように、本明細書に開示される実施例を参照して説明した各例示的なユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせで実現できる。これらの機能をハードウェアそれともソフトウェア方式で実行するかは、技術案の特定応用及び設計制約条件によって決定される。当業者は各特定応用に応じて異なる方法でここの説明される機能を実現することができるが、このような実現は本願の範囲を超えるものと見なされるべきではない。
【0178】
当業者が明確に理解できるように、説明を容易且つ簡単にするために、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程は、前述の方法実施例における対応する過程を参照でき、ここでは繰り返して説明しない。
【0179】
本願に係る幾つかの実施例において、理解されるように、開示されるシステム、装置及び方法は他の方式で実現されてもよい。例えば、上記の装置実施例は単に模式的なものであり、例えば、前記ユニットの区分は論理的な機能区分に過ぎず、実際の実施では他の区分方式があってもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントが組み合わせられてもよく、又は他のシステムに統合されてもよく、又は幾つかの特徴が省略されても、又は実行されなくてもよい。尚、表示又は検討される相互間の結合又は直接結合又は通信接続は、幾つかのインタフェース、装置又はユニットを介した間接結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的、又は他の形態であってもよい。
【0180】
分離部材として説明される前記ユニットは物理的に分離したものであってもでなくてもよく、ユニットとして表示される部材は物理ユニットであってもでなくてもよく、即ち、一箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実際の需要に応じてその一部又は全部のユニットを選択して、本実施例案の目的を実現してもよい。
【0181】
また、本願の各実施例において、各機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットは独立して物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
【0182】
前記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形で実現され、そして独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本願の技術案の本質又は従来技術に貢献する部分、又は該技術案の一部はソフトウェア製品の形式で具現されてもよく、該コンピュータソフトウェア製品は1つの記憶媒体に記憶され、1台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク装置等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための若干の命令を含む。前述の記憶媒体は、USBディスク、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の、プログラムコードを記憶できる各種の媒体を含む。
【0183】
以上の説明は単に本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を制限するためのものではなく、当業者が本願に開示される技術的範囲内において容易に想到し得る変更や置換は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲に記載の保護範囲に準じるべきである。