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特許7427002フレームのインデックス付け及び画像レビューのためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】フレームのインデックス付け及び画像レビューのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20240126BHJP
【FI】
A61B8/14
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021534230
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 EP2019084534
(87)【国際公開番号】W WO2020126712
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】62/780,354
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】カンフィールド アール エム.
(72)【発明者】
【氏名】ロウパス タナシス
(72)【発明者】
【氏名】トラムズ ロバート グスタフ
(72)【発明者】
【氏名】ホープ シンプソン デービッド
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-028680(JP,A)
【文献】国際公開第2018/060723(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/150355(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0338741(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心領域に向けて送信された超音波パルスに応答してエコー信号を取得する超音波トランスデューサと、
前記超音波トランスデューサと通信し、
超音波エコーから生成された複数の画像フレームを受信し、
前記複数の画像フレームのうちの各画像フレームについて、前記画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在するかどうかを決定し、
前記複数の画像フレームのうちの前記各画像フレームについて、所与の画像フレーム内に前記標的解剖学的特徴が存在することを示す信頼レベルに基づいてインデックス情報を生成する、1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサと通信し、前記インデックス情報の視覚的表現を表示するユーザインターフェースと、
を含み、
前記視覚的表現は、前記標的解剖学的特徴に関連付けられているマーカーを含み、前記視覚的表現は、前記複数の画像フレームの順序を表す第1の軸及び前記信頼レベルの大きさを表す第2の軸をさらに含み、前記マーカーは、前記標的解剖学的特徴が存在する前記所与の画像フレームを表す位置において、前記第1の軸上に位置している、超音波撮像システム。
【請求項2】
前記視覚的表現は、前記マーカーが前記標的解剖学的特徴に関連付けられていることを示す凡例をさらに含む、請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項3】
前記マーカーは、前記信頼レベルに基づいて変化する視覚的特性を含む、請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項4】
前記視覚的特性は、色又は高さのうちの少なくとも1つである、請求項に記載の超音波撮像システム。
【請求項5】
前記ユーザインターフェースは、ユーザ入力によって制御されるセレクタを含む、請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項6】
前記ユーザ入力は、前記視覚的表現上の前記セレクタの位置を決定し、前記位置は、前記複数の画像フレームのうちの表示されるべき画像フレームを決定し、オプションで、前記位置は前記マーカー上にある、請求項に記載の超音波撮像システム。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサは、前記標的解剖学的特徴を含む撮像データでトレーニングされたニューラルネットワークに前記画像フレームを入力することによって、前記画像フレーム内に前記標的解剖学的特徴が存在するかどうかを決定する、請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項8】
前記視覚的表現は、閾値を上回る前記信頼レベルに基づいて前記インデックス情報を表示する、請求項1に記載の超音波撮像システム。
【請求項9】
関心領域に向けて送信された超音波パルスに応答してエコー信号を取得する超音波トランスデューサと、
前記超音波トランスデューサと通信し、
超音波エコーから生成された複数の画像フレームを受信し、
前記複数の画像フレームのうちの各画像フレームについて、前記画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在するかどうかを決定し、
前記複数の画像フレームのうちの前記各画像フレームについて、所与の画像フレーム内に前記標的解剖学的特徴が存在することを示す信頼レベルに基づいてインデックス情報を生成する、1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサと通信し、前記インデックス情報の視覚的表現を表示するユーザインターフェースと、
を含み、
前記視覚的表現は、前記標的解剖学的特徴に関連付けられているマーカーを含み、前記視覚的表現は、前記複数の画像フレームの順序を表す第1の軸をさらに含み、前記マーカーは、前記標的解剖学的特徴が存在する前記所与の画像フレームを表す位置において、前記第1の軸上に位置しており、
前記1つ以上のプロセッサは、標準ビューが取得されたことを決定し、前記ユーザインターフェースは、標準ビューのリスト、及び、前記標準ビューが取得されたことを示す前記リスト上のグラフィカルインジケータを表示する、超音波撮像システム。
【請求項10】
関心領域に向けて送信された超音波パルスに応答してエコー信号を取得する超音波トランスデューサと、
前記超音波トランスデューサと通信し、
超音波エコーから生成された複数の画像フレームを受信し、
前記複数の画像フレームのうちの各画像フレームについて、前記画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在するかどうかを決定し、
前記複数の画像フレームのうちの前記各画像フレームについて、所与の画像フレーム内に前記標的解剖学的特徴が存在することを示す信頼レベルに基づいてインデックス情報を生成する、1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサと通信し、前記インデックス情報の視覚的表現を表示するユーザインターフェースと、
を含み、
前記視覚的表現は、前記標的解剖学的特徴に関連付けられているマーカーを含み、前記視覚的表現は、前記複数の画像フレームの順序を表す第1の軸をさらに含み、前記マーカーは、前記標的解剖学的特徴が存在する前記所与の画像フレームを表す位置において、前記第1の軸上に位置しており、
前記1つ以上のプロセッサはさらに、前記複数の画像フレームの前記インデックス情報に基づいてメリットレベルを決定し、前記メリットレベルは、前記画像フレームの品質に関連する、超音波撮像システム。
【請求項11】
超音波システムに動作可能に結合されたトランスデューサによって関心領域に送信された超音波パルスに応答してエコー信号を取得するステップと、
超音波エコーから複数の画像フレームを生成するステップと、
複数の画像フレームの各々を処理して、前記画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在する確率である信頼レベルを決定するステップと、
処理された各フレームについて、各フレームの前記信頼レベルに基づいてインデックス情報を生成するステップと、
前記インデックス情報の視覚的表現を生成するステップと、
ユーザインターフェースに、前記インデックス情報に対応する前記視覚的表現を表示させるステップと、
前記標的解剖学的特徴が存在する前記画像フレームのメリットレベルを生成するステップと、
オプションで、前記画像フレームのうちのメリットレベルが最も高い画像を表示するステップと、
を含み、
前記メリットレベルは、それぞれの前記画像フレームの画像品質に関連し、
前記視覚的表現は、前記複数の画像フレームの順序を表す第1の軸、及び、前記標的解剖学的特徴が存在する前記画像フレームを表す位置において前記第1の軸上に位置する複数のマーカーを含む、方法。
【請求項12】
前記標的解剖学的特徴が存在する画像フレームから前記標的解剖学的特徴の測定を行うステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザインターフェースに、前記視覚的表現と共にセレクタを表示させるステップをさらに含み、前記セレクタは、ユーザ入力に基づいて、前記ユーザインターフェースによって表示される前記複数の画像フレームのうちの画像フレームを決定する、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] 本開示は、どの取得画像フレームが関心アイテムを含むかを決定し、少なくとも1つのニューラルネットワークを使用して決定の視覚的表現を提供するための撮像システム及び方法に関する。特定の実装形態は、超音波撮像システムを介して取得された各画像フレーム内の関心アイテムを示す表示を生成するシステムを含む。
【背景技術】
【0002】
[002] 超音波検査などの撮像検査中に、静止画像フレームとして、又はシネループと呼ばれることが多い画像フレームのシーケンスとして、多数の画像を取得できる。静止フレーム又はシネループの何百又は何千もの画像フレームを取得し、後のレビューのために記憶できる。以前の検査をレビューするとき、放射線科医などのユーザは、各記録画像フレームを個別にレビューして、測定及び/又は診断評価を行うための解剖学的構造又は病理学の許容可能な画像を見つけなければならない。超音波検査者などのユーザは、検査中に記録画像フレームをレビューして、解剖学的構造又は病理学の許容可能な画像が取得されたことを確認しなければならないことがある。いずれの状況においても、多数の画像フレームのこの手動レビューは時間がかかる。放射線科医を用いて説明した例では、時間のかかるレビューによって、処理できる患者ファイルの数が制限される。超音波検査者を用いて説明した例では、煩雑なレビュープロセスによって超音波検査者がスキャンできる患者数が制限されるだけでなく、各検査の長さが長くなり、これは患者にとって不都合である。したがって、画像フレームをレビューするのに必要な時間を短縮するための新しい技術が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[003] 本開示は、取得超音波画像フレームをレビューするためのシステム及び方法について説明する。より具体的には、システム及び方法は、どの画像フレームが1つ以上の関心アイテムを含むかを決定し、決定に基づいてインデックス情報を生成する。インデックス情報の視覚的表現が、ユーザインターフェースに表示される。この視覚的表現は、ユーザが所望の測定及び/又は診断を行うためにどの画像フレームをレビューするかを見つけることを可能にする。いくつかの実施形態では、システムは、1つ以上の測定を自動的に行う。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[004] 本明細書に説明されるいくつかの実施形態によれば、超音波撮像システムが、関心領域に向けて送信された超音波パルスに応答してエコー信号を取得する超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサと通信し、超音波エコーから生成された複数の画像フレームを受信し、複数の画像フレームのうちの各画像フレームについて、画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在するかどうかを決定し、複数の画像フレームのうちの各画像フレームについて、所与の画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在することを示す信頼レベルに基づいてインデックス情報を生成する1つ以上のプロセッサとを含み得る。超音波撮像システムは、1つ以上のプロセッサと通信し、インデックス情報の視覚的表現を表示するユーザインターフェースを含み得る。
【0005】
[005] 本明細書に説明されるいくつかの実施形態によれば、方法が、超音波システムに動作可能に結合されたトランスデューサによって関心領域に送信された超音波パルスに応答してエコー信号を取得するステップと、超音波エコーから複数の画像フレームを生成するステップと、複数の画像フレームの各々を処理して、画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在する確率である信頼レベルを決定するステップと、処理された各フレームについて、各フレームの信頼レベルに基づいてインデックス情報を生成するステップと、インデックス情報の視覚的表現を生成するステップと、ユーザインターフェースに、インデックス情報に対応する視覚的表現を表示させるステップとを含み得る。
【0006】
[006] 本明細書で説明される方法のいずれか、又はそのステップは、実行可能命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体で具現化されてもよく、実行可能命令は、実行されると、医用撮像システムのプロセッサに、本明細書で具現化される方法又はステップを行わせ得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】[007]図1は、本開示の原理による超音波システムの構成図である。
図2】[008]図2は、図1の超音波システムの追加の構成要素を示す図である。
図3】[009]図3は、本開示の原理に従って実施されるインデックス情報の例示的な視覚的表現である。
図4】[010]図4は、本開示の原理に従って実施される信頼レベルの例示的な視覚的表現である。
図5】[011]図5は、本開示の原理に従って、ユーザが信頼レベルの視覚的表現とどのように対話することができるかの例である。
図6A】[012]図6Aは、本開示の原理に従って、ユーザが信頼レベルの視覚的表現とどのように対話することができるかの例である。
図6B】[013]図6Bは、本開示の原理に従って、ユーザが信頼レベルの視覚的表現とどのように対話することができるかの例である。
図7】[014]図7は、本開示の原理に従って、ユーザがメリットレベルの視覚的表現とどのように対話することができるかの例である。
図8】[015]図8は、本開示の原理に従って、関心アイテムの計測値を取得することの例である。
図9】[016]図9は、本開示の原理による信頼レベルの動的視覚的表現の例である。
図10】[017]図10は、本開示による超音波撮像システムにおいて人工ニューラルネットワーク(又は機械学習模型)をトレーニング及び展開するための方法を示す。
図11】[018]図11は、本開示の原理によるデータプロセッサの入力及び出力のフロー図である。
図12】[019]図12は、本開示の原理による方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[020] 特定の実施形態の以下の説明は、本質的に単に例示的なものであり、本発明、その用途、又は使用を限定することを決して意図するものではない。本システム及び方法の実施形態の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、説明されるシステム及び方法を実施することができる特定の実施形態を例として示す添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が、ここに開示されたシステム及び方法を実施することを可能にするのに十分詳細に説明される。また、他の実施形態が利用されてもよく、構造的及び論理的な変更が本システムの精神及び範囲から逸脱することなくなされてもよいことが理解されるべきである。さらに、明確にするために、特定の特徴の詳細な説明は、本システムの説明を不明瞭にしないように、当業者に明らかである場合には論じない。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本システムの範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0009】
[021] 超音波検査中、ユーザは、超音波トランスデューサアレイを用いて、被検体の関心領域をスキャンする。スキャンは、関心領域のボリュームを通る複数の平面を取得する。これらの平面は、シネループの画像フレーム又は個々の画像フレームとして記憶される。スキャンの後、ユーザは、記憶された画像フレームをレビューして、関心アイテムの許容可能な画像を含む画像フレームを探す。関心アイテムは、解剖学的構造(例えば、胎児心臓)、解剖学的構造の部分特徴(例えば、僧帽弁)であっても、及び/又は、ユーザが1つ以上の画像フレーム内に配置することを望む解剖学的構造の特定のビュー(例えば、4チャンバビュー、左心室流出路)であってもよい。ユーザが探す解剖学的構造及び解剖学的構造の部分特徴は、標的解剖学的特徴と呼ばれ得る。関心アイテムの画像は、ユーザが所望の測定及び/又は診断を行うことを可能にする場合、許容可能であり得る。ユーザは、シネループ又は他の画像フレームとは別に、許容可能な画像フレームを保存する。場合によっては、ユーザは、許容可能な画像フレームのうちの最適な画像フレームのみを保存し得る。画像フレームは、客観的及び/又は主観的基準(例えば、解像度、フレーム内の他の関心アイテムの存在、標準ビューとのビューの一致)に基づいて最適であり得る。次いで、ユーザは、異なる関心領域のスキャンについてプロセスを繰り返して、他の関心アイテムの画像フレームを取得する。あるいは、ユーザは、許容可能な画像が見つからない場合に、同じスキャンを繰り返してもよい。超音波検査の終わりに、シネロープ及び別々に保存された画像フレームの一部又は全ては、同じ又は異なるユーザによる後のレビューのために記憶される。シネループ及び他の画像フレームは後のレビュー中に調べることができるが、後のレビューは、検査中に別々に保存された画像フレームの事前選択によって支援される。しかしながら、検査中の反復的な「スキャン及びレビュー」プロセスは、時間のかかる検査をもたらす可能性がある。
【0010】
[022] 超音波技術がより広い市場に入るにつれて、新しいユーザは、従来のユーザと同じスキルレベルを有さない場合がある。これらのユーザは、スキャンを行ったり、超音波画像を解釈したりする能力が限られている場合がある。超音波検査中、これらのユーザは、1つ以上の関心領域が撮像されることを確実にするために、被検体の大きな領域をスキャンすることができる。これらのスキャンによって、多くの別個の画像フレーム、及び/又は、多くの及び/又は長いシネロープが生成される場合がある。これらのスキャンは、記憶されて、レビューのために別個のユーザに提供され得る。超音波検査は短時間で完了することができるが、別個のユーザによるレビューは、関心領域内の関心アイテムの許容可能な画像を見つけるためにレビューする画像フレームが数百も又は数千も存在する可能性があるので、長時間を要する可能性がある。
【0011】
[023] 本明細書で説明する技術的解決策は、画像フレーム内の関心アイテムの存在に基づいて、画像フレームのインデックス情報を提供する。技術的解決策はまた、ユーザが関心アイテムを含む画像フレームを迅速に見つけて見ることを可能にする改善されたユーザインターフェースを提供する。ユーザは、見つけた画像フレームを記憶し、測定を行い、及び/又は見つけた画像フレームから診断を行う。技術的解決策は、関心アイテムが存在するという信頼レベル及び/又は画像フレームの品質に関連するメリットレベルに関するデータをユーザに提供する。場合によっては、技術的解決策は、許容可能な画像フレーム内の関心アイテムの解剖学的測定を自動的に行う。インデックス情報、ユーザインターフェース、及び/又は画像フレームの提供の態様は、超音波検査及び/又は検査後レビューの時間を短縮する。いくつかの実施形態では、技術的解決策は、少なくとも部分的に、深層学習アルゴリズムを採用するニューラルネットワークによって実施される。
【0012】
[024] 本開示による超音波システムは、ニューラルネットワーク、例えば、ディープニューラルネットワーク(DNN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、リカレントニューラルネットワーク(RNN)、オートエンコーダニューラルネットワークなどを利用して、関心アイテムが複数の画像フレームの各画像フレームに存在するかどうかを決定し、表示のための決定の視覚的表現を生成する。様々な例では、ニューラルネットワークは、超音波画像フレーム、測定値、及び/又は統計値の形の入力データを分析し、複数の画像フレームの各画像フレームに関心アイテムが存在するかどうかを決定するニューラルネットワーク(例えば、トレーニングされたアルゴリズム又はハードウェアベースのノードシステム)を取得し、表示のための決定の視覚的表現(例えば、インデックス情報、信頼レベル)を生成するように、様々な現在知られている又は今後開発される学習技法のいずれかを使用してトレーニングされる。
【0013】
[025] 本発明の原理による超音波システムは、媒体、例えば、人体又はその特定の部分に向けて超音波パルスを送信し、超音波パルスに応答してエコー信号を生成する超音波トランスデューサを含むか、又は超音波トランスデューサに動作可能に結合される。超音波システムは、送信及び/又は受信ビームフォーミングを行うビームフォーマと、いくつかの例では、超音波撮像システムによって生成された超音波画像を表示するディスプレイとを含む。超音波撮像システムは、1つ以上のプロセッサと、ハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素で実装され得る少なくとも1つのニューラルネットワークモデルとを含む。ニューラルネットワークは、複数の画像フレームの各画像フレームに関心アイテムが存在するかどうかを決定し、表示のための決定の視覚的表現を生成するようにトレーニングされる。
【0014】
[026] 本開示に従って実装されるニューラルネットワークは、ハードウェアベース(例えば、ニューロンは物理的構成要素によって表される)であっても、ソフトウェアベース(例えば、ニューロン及び経路はソフトウェアアプリケーションにおいて実装される)であってもよく、様々なトポロジと、ニューラルネットワークをトレーニングするための学習アルゴリズムとを使用して所望の出力を生成する。例えば、命令を実行するように構成されたプロセッサ(例えば、シングル若しくはマルチコアCPU、シングルGPU若しくはGPUクラスタ、又は並列処理のために構成された複数のプロセッサ)を使用して、ソフトウェアベースのニューラルネットワークを実施できる。命令は、コンピュータ可読媒体に記憶され、実行されると、プロセッサに、画像フレームに1つ以上の関心アイテムが存在するかどうかを決定するためのトレーニングされたアルゴリズムを行わせる。超音波システムは、超音波画像(2D、3D、4Dなど)及び/又は追加のグラフィック情報を配置するように動作可能なディスプレイ又はグラフィックプロセッサを含んでもよい。追加のグラフィック情報は、超音波システムのユーザインターフェース上に表示するためのディスプレイウィンドウ内の注釈、インデックス情報、信頼レベル、ユーザ命令、組織情報、患者情報、インジケータ、カラーコーディング、ハイライト、及び他のグラフィック構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、超音波画像フレーム及び関連するインデックス情報、特に、高い信頼レベルに関連する関心アイテムを生成するために使用される画像フレームは、検査後のレビュー、報告書作成目的、又は将来のトレーニング(例えば、ニューラルネットワークの性能を向上させ続けるため)のために画像保管及び通信システム(PACS)などのストレージ及び/又はメモリデバイスに提供される。ディスプレイは、遠隔に置かれて、リアルタイム又は非同期で、撮像を行う超音波検査者以外のユーザによって対話することができる。
【0015】
[027] 本明細書で説明されるように、超音波撮像システムは、関心領域に向けて送信された超音波パルスに応答してエコー信号を取得する超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサと通信し、超音波エコーから生成された複数の画像フレームを受信し、複数の画像フレームの各画像フレームについて、標的解剖学的特徴が画像フレーム内に存在するかどうかを決定し、複数の画像フレームの各画像フレームについて、標的解剖学的特徴が所与の画像フレーム内に存在することを示す信頼レベルに基づくインデックス情報を生成する1つ以上のプロセッサとを含む。超音波撮像システムは、1つ以上のプロセッサと通信し、インデックス情報の視覚的表現を表示するユーザインターフェースを含んでもよい。
【0016】
[028] 図1は、本開示の原理による例示的な超音波システムを示す。超音波システム100は、超音波データ取得ユニット110を含む。超音波データ取得ユニット110は、超音波パルス114を、被検体の領域116、例えば腹部に送信し、送信されたパルスに応答して超音波エコー118を受信する超音波センサアレイ112を含む超音波プローブを含む。領域116は、図示されるように、発達中の胎児、又は、頭部若しくは大腿骨など発達中の胎児の部分など、1つ以上の関心アイテムを含む。例示的な例は、胎児又は胎児の解剖学的構造に言及し得るが、本開示の教示は、胎児のスキャンに限定されない。領域116は、関心アイテムであり得る、腎臓又は心臓などの、様々な他の解剖学的物体又はその一部を含んでもよい。さらに示されるように、超音波データ取得ユニット110は、ビームフォーマ120及び信号プロセッサ122を含む。これらは、アレイ112で受信された超音波エコー118から個別の超音波画像フレーム124のストリームを生成する。超音波画像フレーム124は、個別に取得された画像フレームであってもよいし、シネループ(cineloop)などシーケンスの一部であってもよい。画像フレーム124は、システム100のローカルメモリ125に記憶され、検査中又は検査後のレビュー中に後でアクセスすることができる。ローカルメモリ125は、1つ以上のハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、又は不揮発性メモリを含む任意の他のタイプの適切な記憶デバイスによって実装され得る。画像フレーム124に加えて、ローカルメモリ125は、追加の画像データ、実行可能命令、又はシステム100の動作に必要な他の任意の情報を記憶できる。
【0017】
[029] 画像フレーム124は、さらに又はあるいは、各画像フレーム124にどのような関心アイテムが存在するかを決定するデータプロセッサ126、例えば、計算モジュール又は回路に通信され得る。データプロセッサ126は、いくつかの用途では、例えば検査後のレビュー中に、ローカルメモリ125から画像フレーム124を受信する。いくつかの例では、データプロセッサ126は、関心アイテムが画像フレームに存在するかどうかを決定するために、及び/又は関心アイテムを含むどの画像フレームが最適な画像フレームであるかを決定するためにトレーニングされ得る、ニューラルネットワーク128などの少なくとも1つのニューラルネットワークを実装することによって、関心アイテムが画像フレームに存在するかどうかを決定する。データプロセッサ126はまた、いくつかの実施形態では、データプロセッサ126の機能性を増大させるために、画質ネットワーク144及び/又は画像測定ネットワーク148を実装してもよい。いくつかの実施形態では、画質ネットワーク144は、関心アイテムを含むどの画像フレームが最適な画像フレームであるかを決定するようにトレーニングされる。いくつかの実施形態では、画像測定ネットワーク148は、画像フレーム内の1つ以上の関心アイテムの1つ以上の測定値を取得するようにトレーニングされる。
【0018】
[030] いくつかの実施形態では、ネットワーク128、144、及び/又は148は静的学習ネットワークである。すなわち、ネットワークは、システム100又は別のシステム上で十分にトレーニングされ、十分にトレーニングされたネットワーク128、144、及び/又は148を実装するための実行可能命令が、データプロセッサ126に提供される。いくつかの実施形態では、ネットワーク128、144、及び/又は148は、動的な連続学習ネットワークである。このような実施形態では、ネットワーク128、144、及び/又は148を実装するための実行可能命令は、各超音波検査の結果に基づいて修正される。様々な例では、データプロセッサ126はまた、実行可能命令、トレーニングデータ、及び新たに取得された患者固有データを含む様々なデータタイプを記憶するデータベース127に、通信可能に又は別の方法で結合される。いくつかの例では、図1に示されるように、データベース127はローカルメモリ125上に記憶されてもよいが、データベース127は、システム100上の別個の記憶位置に実装されてもよい。
【0019】
[031] 超音波データ取得ユニット110は、胎児、他の解剖学的構造、又はそれらの特徴を含む1つ以上の関心領域116から超音波データを取得する。超音波センサアレイ112は、超音波エネルギーを送受信する少なくとも1つのトランスデューサアレイを含む。超音波センサアレイ112の設定は、特定のスキャンを行うためにプリセットされ、実施形態では、特定のスキャン中に調整されてもよい。様々なトランスデューサアレイ、例えば、線形アレイ、凸形アレイ、又はフェーズドアレイを使用できる。センサアレイ112に含まれるトランスデューサ素子の数及び配置は、異なる例で変化してもよい。例えば、超音波センサアレイ112は、それぞれ線形アレイプローブ及びマトリクスアレイプローブに対応する、トランスデューサ素子の1D又は2Dアレイを含む。2Dマトリクスアレイは、2D又は3D撮像のために、(フェーズドアレイビームフォーミングを介して)立面寸法及び方位寸法の両方で電子的にスキャンしてもよい。Bモード撮像に加えて、本明細書の開示に従って実施される撮像モダリティは、例えば、せん断波及び/又はドップラーを含んでもよい。様々なユーザが、本明細書で説明される方法を行うために、超音波データ取得ユニット110を取り扱い、操作することができる。いくつかの例では、ユーザは、所与のスキャンで必要とされる関心領域内の各関心アイテムを正確に識別することができない、経験の浅い初心者の超音波オペレータであり得る。場合によっては、データ取得ユニット110は、ロボット(位置決め、設定など)によって制御され、人間のオペレータデータを置き換えて、本明細書に説明される方法を行うことができる。例えば、データ取得ユニット110は、データプロセッサ126によって得られた所見を利用して、1つ以上の画像平面及び/又はそれから得られる解剖学的測定値を精緻化する。このような例によれば、データ取得ユニット110は、データプロセッサから受信されたフィードバックに応答して、トランスデューサ、信号プロセッサ、又はビームフォーマの1つ以上のパラメータを調整することによって、自動化された形で動作し得る。
【0020】
[032] データ取得ユニット110はまた、ビームフォーマ120を含み得る。ビームフォーマ120は、例えば、マイクロビームフォーマ又はマイクロビームフォーマとメインビームフォーマとの組み合わせを含み、超音波センサアレイ112に結合される。ビームフォーマ120は、例えば、超音波パルスを集束ビームに形成することによって、超音波エネルギーの伝送を制御する。また、ビームフォーマ120は、他のシステム構成要素の支援を借りて、識別可能な画像データが生成及び処理されるように、超音波信号の受信を制御し得る。ビームフォーマ120の役割は、異なる超音波プローブの種類で変化し得る。いくつかの実施形態では、ビームフォーマ120は、2つの別個のビームフォーマ、すなわち、被検体への送信のための超音波エネルギーのパルスシーケンスを受信して処理する送信ビームフォーマと、受信した超音波エコー信号を増幅し、遅延し、及び/又は合計する別個の受信ビームフォーマとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ビームフォーマ120は、送信ビームフォーミング及び受信ビームフォーミングの両方のために入力及び出力のグループに作用するメインビームフォーマに結合された、送信ビームフォーミング及び受信ビームフォーミングの両方のためにセンサ素子のグループに作用するマイクロビームフォーマを含んでもよい。
【0021】
[033] 信号プロセッサ122は、センサアレイ112及び/又はビームフォーマ120と通信可能に、動作可能に及び/又は物理的に結合される。図1に示される例では信号プロセッサ122は、データ取得ユニット110の一体構成要素として含まれているが、他の例では、信号プロセッサ122は別個の構成要素であってもよい。いくつかの例では、信号プロセッサは、センサアレイ112と一緒に収容されていても、又は、センサアレイ112から物理的に分離されているが、通信可能に(例えば、有線又は無線接続を介して)結合されていてもよい。信号プロセッサ122は、センサアレイ112で受信された超音波エコー118を具現化するフィルタリングされていない、整理されていない超音波データを受信する。信号プロセッサ122は、このデータから、ユーザが関心領域116をスキャンする際に、複数の超音波画像フレーム124を連続的に生成する。
【0022】
[034] 特定の実施形態では、ニューラルネットワーク128は、ラベル付けされた撮像データのトレーニングセットを使用してトレーニングされて、複数の超音波画像フレーム124のうちの所与の新しい(未知の)フレームに1つ以上の関心アイテムが見つけられるかどうかを決定し、どのような関心アイテムが存在するかに基づいて、その所与の画像フレームにインデックス付けする深層学習ネットワークを含む。所与のフレーム内にどのような関心アイテムがあるかに関する情報を、インデックス情報と呼ぶ。つまり、ニューラルネットワーク128は、1つ以上の所定の関心アイテムを識別するようにトレーニングされ、新たに取得された画像フレームについて、ニューラルネットワーク128は、関心アイテムが画像フレーム内にある信頼レベル(例えば、確率)を決定する。複数の関心アイテムについての信頼レベルを、複数の超音波画像フレーム124のうちの1つのフレームに関連付けることができる。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク128は、インデックス情報として記憶され、ポインタによって適切な画像フレームに関連付けられ得る、各関心アイテムの確率(例えば、信頼レベル)を含むベクトルを出力する。各画像フレーム内に存在する関心アイテムの視覚的表現が、表示プロセッサ158によって生成され、ユーザインターフェース160を介してユーザに提示され得る。すなわち、各関心アイテムに関連する基礎となる確率は、インデックス情報の視覚的表現には表示されなくてもよい。いくつかの実施形態では、閾値を上回る信頼レベルに関連するインデックス情報のみがユーザに表示される。さらに又はあるいは、各画像フレームに関連する基礎となる信頼レベルの視覚的表現が、表示プロセッサ158によって生成され、ユーザインターフェース160を介してユーザに提示され得る。いくつかの実施形態では、閾値を上回る信頼レベルのみがユーザに表示される。各フレームに関連する関心アイテムの視覚的表現は、複数の超音波画像フレーム124の各画像フレームにどのような関心アイテムが存在するかに関する視覚的概観をユーザに提供する。これにより、ユーザは、どのフレームをレビューして関心アイテムを見るかをより迅速に決定できる。
【0023】
[035] 特定の実施形態では、画質ネットワーク144は、ラベル付けされた撮像データのトレーニングセットを使用してトレーニングされて、関心アイテムが存在するとニューラルネットワーク128により決定された複数の超音波画像フレーム124の各々に対するメリットレベルを生成する深層学習ネットワークを含む。複数の関心アイテムについてのメリットレベルが、複数の超音波画像フレーム124のうちの1つのフレームに関連付けられる。いくつかの実施形態では、所与の関心アイテムについての各フレームに関連付けられたメリットレベルの視覚的表現が、表示プロセッサ158によって生成され、ユーザインターフェース160を介してユーザに提示され得る。各フレームに関連するメリットレベルの視覚的表現は、関心アイテムが存在する複数の超音波画像フレームからのどの画像フレームが、測定又は診断目的に最も適切である可能性が高いか、例えば、超音波検査プロトコルによって定義される標準ビューであるかに関する視覚的概観をユーザに提供する。いくつかの実施形態では、画質ネットワーク144によって生成されたメリットレベルを使用して、ユーザインターフェース160を介して、ある関心アイテムについて最高のメリットレベルを有する1つ以上の画像フレームをユーザに自動的に提示する。いくつかの実施形態では、閾値を上回るメリットレベルを有する画像フレームのみがユーザに表示される。いくつかの実施形態では、画質ネットワーク144は省略されてもよい。
【0024】
[036] 特定の実施形態では、画像測定ネットワーク148は、ラベル付けされた撮像データのトレーニングセットを用いてトレーニングされて、複数の超音波画像フレーム124のうちの所与のフレームに存在する1つ以上の関心アイテムについて1つ以上の測定値値を生成する深層学習ネットワークを含む。いくつかの実施形態では、所与のフレームは、ユーザインターフェース160を介してユーザによって選択される。他の実施形態では、所与のフレームは、画質ネットワーク144によって決定されたメリットレベルに基づいて決定される。画像測定ネットワーク148によって生成された1つ以上の測定値は、ユーザインターフェース160を介してユーザに視覚的に提示され得る。いくつかの実施形態では、画像測定ネットワーク148は省略されてもよい。
【0025】
[037] ニューラルネットワーク128、画質ネットワーク144、及び/又は画像測定ネットワーク148の出力は、ローカルメモリ125に提供され得る。出力には、インデックス情報、信頼レベル、メリットレベル、及び測定値が含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
[038] 図2は、システム100の追加の構成要素を示す。上述のように、1つ以上の取得された超音波画像フレーム、インデックス情報、信頼レベル、メリットレベル、及び/又は測定値の視覚的表現は、システム100の1つ以上の構成要素を介してユーザに表示される。図2に示されるように、このような構成要素には、データプロセッサ126と通信可能に結合された表示プロセッサ158が含まれる。表示プロセッサ158はさらに、ユーザインターフェース160と結合され、それにより、表示プロセッサ158はデータプロセッサ126(したがって、その上で動作する1つ以上のニューラルネットワーク)をユーザインターフェース160にリンクし、ニューラルネットワークの出力、例えば、信頼レベルの視覚的表現を、ユーザインターフェース160のディスプレイ164上に表示することができる。ディスプレイ164には、LCD、LED、OLED、又はプラズマディスプレイ技術などの、種々の既知のディスプレイ技術を用いて実装されるディスプレイデバイスが含まれ得る。実施形態では、表示プロセッサ158は、データプロセッサ126及び/又はローカルメモリ125で受信された画像フレーム124から超音波画像162を生成できる。いくつかの例では、ユーザインターフェース160は、超音波スキャンが行われているときに、超音波画像162を、画像上に重ね合わされても及び/又は別々に表示されてもよい1つ以上の視覚的表現140とともにリアルタイムで表示できる。視覚的表現140には、インデックス情報、信頼レベル、メリットレベル、及び/又は測定値が、注釈、カラーマッピング、パーセンテージ、及び/又はバーの形態で含まれ得る。さらに、いくつかの実施形態では、特定の検査に必要とされるすべての関心アイテム(例えば、心エコー図における心臓のすべての標準ビュー)の視覚的指示を提供できる。いくつかの実施形態では、ユーザディスプレイ164は、複数のディスプレイを含む。いくつかの例では、超音波画像162が、第1のディスプレイ164に表示され、視覚的表現140が、第2のディスプレイ164上に同時に表示される。
【0027】
[039] ユーザインターフェース160はまた、超音波スキャンの前、最中、又は後の任意の時間に、ユーザ制御部168を介してユーザ入力166を受信する。例えば、ユーザインターフェース160は、対話型で、関心アイテム、又は、表示する複数の超音波画像フレーム124のうちの特定の1つ以上のフレームを示すユーザ入力166を受信する。いくつかの例では、入力166は、信頼レベル又はメリットレベルの閾値を上げる若しくは下げる、又は、1つ以上の画像取得設定を調整する命令を含む。いくつかの例では、入力166は、ユーザがニューラルネットワーク128によって画像フレーム124の各画像フレーム内に見つけられることを望む関心アイテムに関する指示を含む。いくつかの実施形態では、ユーザ制御部168は、1つ以上のハード制御部(例えば、ボタン、ノブ、ダイヤル、エンコーダ、マウス、トラックボールなど)を含む。いくつかの実施形態では、ユーザ制御部168は、タッチセンシティブディスプレイ上に提供されるソフト制御部(例えば、GUI制御要素、又は単にGUI制御部)を追加的に又は代替的に含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイ164は、ユーザ制御部168の1つ以上のソフト制御部を含むタッチセンシティブディスプレイとすることができる。
【0028】
[040] 図2に示される構成要素の構成は、図1と共に、変化し得る。例えば、システム100は、携帯型であっても固定型であってもよい。様々な携帯型デバイス、例えばラップトップ、タブレット、スマートフォン、リモートディスプレイ及びインターフェースなどを使用して、システム100の1つ以上の機能を実装できる。データ処理の一部又は全部を(例えば、クラウド内で)遠隔的に行ってもよい。このようなデバイスを組み込む例では、超音波センサアレイ112は、例えば、USBインターフェースを介して接続可能である。いくつかの例では、図1及び図2に示される様々な構成要素が組み合わされる。例えば、ニューラルネットワーク128は、画質ネットワーク144及び/又は画像測定ネットワーク148とマージされる。このような実施形態によれば、ニューラルネットワーク128によって生成された出力は、依然としてネットワーク144及び/又は148に入力されるが、この3つのネットワークは、例えば、より大きい層状ネットワークの下位構成要素を構成し得る。
【0029】
[041] データプロセッサ126によって提供される視覚的表現140は、取得された画像フレームをレビューするための改善されたユーザインターフェースを提供する。改善されたユーザインターフェースにより、ユーザは、どのフレームが関心アイテムを含むかを見ることができ、多数の画像フレームのレビューを視覚的表現140によって示されるものに低減することができる。これは、システムの機能性を増大させ、ユーザによるレビュー時間を短縮できる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース160は、ユーザが視覚的表現140を介してシステム100と対話できるようにする。
【0030】
[042] 図3は、本開示の実施形態によるインデックス情報の例示的な視覚的表現300を示す。視覚的表現300は、ニューラルネットワーク128からの出力に少なくとも部分的に基づいて、表示プロセッサ158によって生成される。視覚的表現300は、図2に示されるディスプレイ164などのディスプレイ上に提供されてよい。例示的な視覚的表現300は、論理的なやり方で、例えば、複数の画像の時間次元を表す軸に沿って、又は、他の何らかの配置で配置された分析されたフレームの各々についてのインデックス情報を表す単一のグラフィックを含み得る。図3の例では、横軸が、一連の個々のフレームにおける及び/又はシーケンス(例えば、シネループ)に含まれる画像フレームを表す。横軸は、画像フレーム番号、画像フレームのファイル名、及び/又はフレームの取得時刻(図示せず)でラベル付けされてもよい。各フレームについて、マーカー302は、1つ以上の関心アイテムが画像フレーム内に存在することを示す。したがって、例示的な視覚的表現は、各フレームに関連付けられたインデックス情報を表す複数のマーカーを含み得る。関心アイテムが存在しないフレームについては、マーカー302は存在しない。関心アイテムが存在するかどうかは、関心アイテムに関連付けられた、関連付けられた信頼レベルが閾値(例えば、90%、80%、70%、50%)を上回ったかどうかに基づいている。閾値は、システム(例えば、システム100)において予め設定されていても、又は、ユーザ入力(例えば、入力166)によって示されてもよい。視覚的表現300はさらに、どのマーカーがどの関心アイテムに対応するかを示す凡例304を含む。図3に示される例では、3つの異なる関心アイテムが示されているが、任意の数の関心アイテムにインデックスを付けることができることを理解されたい。さらに、図3では、マーカー302はボックスとして示されているが、他のマーカタイプ(例えば、バー、星、円、十字)を使用することもできる。異なる関心アイテムに対するマーカーは、色、形状、サイズ、及び/又は他の視覚的特性によって区別される。マーカー302によって、ユーザは、どの画像フレームが特定の関心アイテムを含むかを迅速に見ることができる。
【0031】
[043] 図3に示されるインデックス情報の例示的な視覚的表現300によって、ユーザは、どの画像フレームがどの関心アイテムを含むかを迅速に見ることができるが、いくつかの用途では、ユーザは、インデックス情報を生成するために使用された基礎となっている信頼レベルを見ることを望む場合がある。図4は、本開示の実施形態による信頼レベルの例示的な視覚的表現400を示す。視覚的表現400は、ニューラルネットワーク128からの出力に少なくとも部分的に基づいて、表示プロセッサ158によって生成される。視覚的表現400は、図2に示されるディスプレイ164などのディスプレイ上に提供されてよい。例示的な視覚的表現400は、論理的なやり方で配置された分析されたフレームの各々についての信頼レベルを表す単一のグラフィックを含み得る。例えば、信頼レベルは、信頼レベルの大きさを表す第1の軸に対してプロットされ、フレームは、複数の画像の時間次元を表す第2の軸に沿って、又は他の何らかの配置で配置される。図3におけるように、横軸は、一連の個々のフレームにおける及び/又はシーケンス(例えば、シネループ)に含まれる画像フレームを表す。横軸は、画像フレーム番号、画像フレームのファイル名、及び/又はフレームの取得時刻(図示せず)でラベル付けされてもよい。縦軸は、所与の関心アイテムが画像フレーム内に存在する信頼レベル(例えば、0~100%の確率)を表す。各フレームについて、1つ以上のマーカー402は、1つ以上の関心アイテムがフレーム内に存在する信頼レベルを示す。マーカー402の視覚的特性は、信頼レベルに基づいて変化し得る。図4の例において示されるように、マーカー402は、各フレームについて、信頼レベルに対応する高さ(例えば、視覚的特性)を有するバーの形態である。マーカー402の視覚的特性又は追加の視覚的特性は、信頼レベルに関連する関心アイテムに基づいて変化し得る。図示の例では、2つ以上の関心アイテムがフレーム内に存在する場合、異なる関心アイテムに関連付けられた異なる陰影のバーが互いに重ね合わされる。他のマーカータイプ及び/又は視覚的特性を使用して、信頼レベル及び/又は関心アイテムを表すこともできる。例えば、マーカー402は、信頼レベルを表す異なる色を有する正方形であってもよく、正方形上のオーバーレイパターン(例えば、ストライプ、ドット、クロスハッチ)が関心アイテムを示すことができる。関心アイテムが存在するという信頼がないフレームは、マーカーを有さない。いくつかの実施形態では、特定の閾値(例えば、90%、80%、70%、50%)を下回る信頼レベルは示されない。閾値は、システム(例えば、システム100)において予め設定されていても、又は、ユーザ入力(例えば、入力166)を介してユーザによって示されてもよい。視覚的表現400はさらに、どのマーカーがどの関心アイテムに対応するかを示す凡例404を含む。マーカー402によって、ユーザは、どの画像フレームが特定の関心アイテムを含む可能性が最も高いかを迅速に見ることができる。
【0032】
[044] ユーザは、ユーザインターフェース(例えば、ユーザインターフェース160)を介して、インデックス情報、信頼レベル、メリットレベル、及び/又は測定値の視覚的表現と対話できる。ユーザは、ユーザ制御部(例えば、ユーザ制御部168)を介して入力(例えば、ユーザ入力166)を提供できる。例えば、ユーザインターフェースは、マーカー、軸上にラベル付けされた画像フレーム番号、及び/又は凡例内のアイテムを選択することによって、視覚的表現から関心アイテム、画像フレーム、及び/又は他の出力の視覚的表現を選択するために使用されるセレクタを含む。いくつかの実施形態では、セレクタは、表示プロセッサ(例えば、表示プロセッサ158)によって生成され、ディスプレイ(例えば、ディスプレイ164)上に提供される。ユーザは、ユーザ制御部(例えば、トラックボール、マウス、タッチスクリーン)を介してセレクタを制御できる。いくつかの実施形態では、画像フレーム及び/又は他の視覚的表現は、ユーザの入力に基づいてディスプレイ上に自動的に提供される。例えば、ユーザが関心アイテムを選択して、システムが、その関心アイテムに対してメリットレベルが最も高い画像フレームを自動的に表示する。セレクタなどを用いた視覚的表現との対話により、ユーザは、所望の画像フレームを迅速に見つけて視覚化でき、したがって、レビュー時間を短縮できる。
【0033】
[045] 図5は、ユーザが、信頼レベルの視覚的表現500などの視覚的表現とどのように対話できるかの例を示す。視覚的表現500は、ニューラルネットワーク128からの出力に少なくとも部分的に基づいて、表示プロセッサ158によって生成される。視覚的表現500は、図2に示されるディスプレイ164などのディスプレイ上に提供されてよい。視覚的表現500は、信頼レベルの視覚的表現400と同様である。視覚的表現500は、横軸及び縦軸を含む。横軸は、画像フレーム番号501がラベル付けされている。画像フレーム番号501は、シネループ又は画像フレームのファイル内のフレーム番号を示す。縦軸は、信頼レベルでラベル付けされている。1つ以上の関心アイテムが存在する各画像フレームについて、信頼レベルを示す高さを有するバーの形態の1つ以上のマーカー502が表示されている。各関心アイテムについて異なる色のバーが提供される。視覚的表現500はさらに、どの色がどの関心アイテムに関連付けられているかを示す凡例504を含む。図5に示す例では、関心アイテムは、胎児の様々な解剖学的特徴(例えば、臍帯、胃、脊椎)である。
【0034】
[046] 図5に示されるように、ユーザは、図2に示されるユーザ制御部168などのユーザ制御部を介して入力(例えば、ユーザ入力166)を提供することによって、視覚的表現500と対話する。ユーザは、ユーザ制御部(例えば、トラックボール、マウス、矢印キー、タッチスクリーン)を介してセレクタ506の位置を制御する。セレクタ506は、特定のフレームに関連付けられたマーカー502の上に配置される。入力(例えば、セレクタ506の配置)に応答して、ユーザインターフェースは、ディスプレイ上に対応する画像フレーム508を提供する。図5の例に示されるように、セレクタ506は、胎児の頭部が存在すると決定されたフレームに関連付けられたマーカー502上に配置される。ユーザによる入力は、データプロセッサ126に提供されて、画像フレーム124からの対応する画像フレーム508が、視覚的表現500の上方に画像フレーム508を表示する表示プロセッサ158に、データプロセッサ126によって提供される。あるいは、表示プロセッサ158は、データプロセッサ126からの支援なしに、ユーザ入力に基づいて、表示のために画像フレーム508を取得してもよい。ユーザインターフェース160はさらに、セレクタ506が横軸に沿ってフレーム番号501上に配置される場合に、同じ出力を提供してもよい。画像フレームが表示されると、ユーザは、選択された画像フレームをメモリ(例えば、ローカルメモリ125)に保存すること、選択された画像フレームについて測定を行うこと、及び異なるフレームを見るためにセレクタ506を動かすことを含むが、これらに限定されない1つ以上の追加の入力を提供できる。いくつかの実施形態では、ユーザは、複数の画像フレームを同時に見ることを選択する。図5に示される例では、矢印として示されているが、セレクタ506は、別の適切なインジケータ(例えば、十字線、三角形)として表示されてもよい。いくつかの実施形態では、セレクタ506は表示されない。例えば、視覚的表現500はタッチスクリーン上に表示されて、ユーザのタッチがセレクタの位置を示す。
【0035】
[047] 視覚的表現と対話するユーザからの入力に基づいて画像フレームを表示するユーザインターフェースによって、ユーザは、所望の関心アイテムが存在する画像フレームを迅速に見つけることができる。これは、ユーザが視覚的表現を見てから、ファイルフォルダ内の画像フレームを手動で探索したり、シネループ内の画像フレームをスクロールしたりした場合に比べて、面倒ではない。
【0036】
[048] 図5に示される例は、一緒に表示される画像フレーム508及び視覚的表現500を示すが、画像フレーム508及び視覚的表現500は、異なるディスプレイ上に提供されてもよい。例えば、視覚的表現500は撮像システムのタッチスクリーン上に提供され、画像フレーム508はシステムのメインビューイング画面上に提供される。
【0037】
[049] 図6A及び図6Bは、ユーザが、信頼レベルの視覚的表現600A及び600Bなどの視覚的表現とどのように対話できるかの別の例を示す。図6Aに示されるように、ユーザは、セレクタ606を使用して、凡例604から関心アイテムを選択する。次いで、ユーザには、図6Bに示される視覚的表現600Bが提供される。視覚的表現600Bは、アイテム2の異なるサブ特徴605の存在についての信頼レベルを表示する。図6Bに示される例では、サブ特徴605はアイテム2の異なるビューである。異なるビューは、特定のタイプの超音波検査に関連する標準ビュー(例えば、心臓の4チャンバビュー)、又はより大きな構造(例えば、脊椎の特定の椎骨)の解剖学的特徴に関連する標準ビューであってよい。図5に示される例と同様に、ユーザは、視覚的表現600Bから見るための画像フレームを選択する。
【0038】
[050] ユーザが視覚的表現600Aから関心アイテムを選択した後、ユーザには、図7に示される例に示されるような視覚的表現700が提供される。視覚的表現700は、視覚的表現600Bの代わりに、又はそれに加えて提供されてよい。信頼レベルの視覚的表現600Bとは対照的に、縦軸は、画像フレームに存在する関心アイテム、又はフレームに存在する関心アイテムのサブ特徴のメリットレベルを表す。以下でより詳細に説明するように、メリットレベルは、画質(例えば、解像度、標準ビューとの一致)の尺度である。視覚的表現700は、画質ネットワーク144からの出力に少なくとも部分的に基づいて、表示プロセッサ158によって生成される。適切なフレーム(例えば、サブ特徴が存在する場合)について、マーカー702は、1つ以上の関心アイテム又はそのサブ特徴のメリットレベルを示す。図7に示される例では、凡例704によって示されるように、マーカー702は、適切なフレームについて、アイテム2の2つの異なるビューのメリットレベルに対応する高さを有するバーの形態である。いくつかの実施形態では、特定の閾値(例えば、90%、80%、70%、50%)を下回るメリットレベルは示されない。閾値は、システム(例えば、システム100)において予め設定されていても、又は、ユーザ入力(例えば、入力166)を介してユーザによって示されてもよい。図5に示される例と同様に、ユーザは、視覚的表現700から見るための画像フレームを選択する。あるいは、データプロセッサ126が、表示のために、各ビューの最高のメリットレベルに関連する画像フレーム708及び710を自動的に提供してもよい。図7に示される例では、ビュー1及びビュー2は、2つの標準的な心臓ビュー、すなわち、心臓の4チャンバビュー(画像フレーム708)及び左心室流出路(画像フレーム710)に対応する。
【0039】
[051] いくつかの実施形態では、ユーザが視覚的表現600Aから関心アイテムを選択すると、データプロセッサ126は、各ビューについてメリットレベルの視覚的表現を提供するのではなく、表示のために各ビューについてメリットレベルが最も高い画像フレームを提供する。例えば、画像フレーム708及び710は、対応するメリットレベルの視覚的表現なしで提供されてもよい。画質ネットワーク144が省略されるいくつかの実施形態では、ユーザがインデックス情報及び/又は信頼レベルの視覚的表現から関心アイテムを選択すると、データプロセッサ126は、信頼レベルが最も高い1つ以上の画像フレームを提供してもよい。
【0040】
[052] 上述したように、画像フレームが表示されると、ユーザは表示された画像(例えば、図7に示される画像フレーム708及び/又は710)に対して測定を行う。いくつかの実施形態では、データプロセッサ126は、画像フレーム内の1つ以上の関心アイテムの測定値を自動的に取得する。例えば、図8に示されるように、画像測定ネットワーク148は、画像フレーム800から胎児頭蓋骨の両頭頂径802を取得する。測定値(例えば、直径802)は、画像フレーム800の注釈としてローカルメモリ125に記憶され得る。画像フレーム800は、メリットレベル、すなわち、画質ネットワーク144の出力に基づいて選択される。例えば、両頭頂径を得るために、頭蓋骨の適切なビューについてメリットレベルが最も高い画像フレームである。いくつかの実施形態では、ユーザが、どの画像フレームが画像測定ネットワーク148によって使用されるかを決定できる。画像フレーム800は、測定値の取得中にディスプレイ上に示されても示されなくてもよい。
【0041】
[053] 図5図8を参照してシステム100によって生成された視覚的表現とのユーザ対話は例として提供されているが、本開示の原理は、多くの他の対話が可能であるので、本明細書で提供されている例に限定されない。例えば、ユーザが関心アイテムを選択すると、システムは、ニューラルネットワーク128の出力に基づいて、関心アイテムが存在する画像フレームのみからなるシネロープを生成する。さらなる例として、ユーザが関心アイテムを選択すると、ニューラルネットワーク128及び/又は画質ネットワーク144の出力に基づいて、各期間(例えば、1秒、10秒、30秒、1分)について、メリットレベル及び/又は信頼レベルが最も高い画像フレームが表示される。
【0042】
[054] 本明細書で説明される視覚的表現は、リアルタイムで動的に生成され、表示され得る。つまり、インデックス付け情報、信頼レベル、メリットレベル、及び/又は測定値はリアルタイムで決定され、これらの決定の視覚的表現は、画像取得中にユーザに提供され得る。図9に示される例に示されるように、画像フレーム908Aを含むスキャンについての初期視覚的表現900Aが表示される。画像フレーム908Bなどの追加の画像フレームが超音波検査中に取得されると、視覚的表現900Aは、視覚的表現900Bに示されるように更新され、取得されたときの各画像フレームの信頼レベルを示すマーカー902を含む。追加の関心アイテムも、見つけられたときに凡例904に追加される。
【0043】
[055] インデックス情報、信頼レベル、及び/又はメリットレベルの視覚的表現を動的に更新することによって、超音波検査を行っているユーザは、どの関心アイテムが取得されたかを見ることができる。信頼レベル及び/又はメリットレベルを提供するユーザインターフェースによって、ユーザは、関心アイテムの適切な画像又は当該アイテムのビューが取得されたことを確認できる。これは、特に、ユーザが熟練度の低い超音波ユーザである場合に有益である。
【0044】
[056] いくつかの実施形態では、視覚的表現の凡例が、取得を開始する前に検査中に撮像される必要があるすべての関心アイテムのリストを既に含む。リストはあるタイプの検査に必要な標準ビューに基づいていてもよいし、リストは、ユーザインターフェースを介して提供されたユーザ入力に基づいていてもよい。視覚的表現は、必要とされる各関心アイテムが取得されると、指示(例えば、チェックマーク、ハイライト)を提供し得る。いくつかの実施形態では、この指示は、閾値を上回る信頼レベル及び/又はメリットレベルを有する関心アイテムの画像が取得されない限り、提供されない。閾値は、システムにおいてあらかじめ設定されていても、ユーザによって決定されてもよい。
【0045】
[057] 上記の例では、関心アイテムは、解剖学的構造又はその部分などの静的特徴を含むが、関心アイテムは、動的特徴、例えば、心臓弁からの流れのジェット、又は心室性期外収縮を含んでもよい。いくつかの動的特徴(例えば、QRS群)では、インデックス情報は、複数の画像フレームをシーケンスにリンクして、どの画像フレームが関心の動的特徴を含むかを示す。他の動的特徴(例えば、ピークフロー)では、インデックス情報は、単一の画像フレームに関連付けられ得る。
【0046】
[058] 前述のように、図3図9を参照して説明された視覚的表現は、1つ以上のニューラルネットワークを含み得るデータプロセッサ126によって生成される。いくつかの実施形態では、システム100は、CNNを含み得るニューラルネットワーク128を実装して、所与の画像フレームに存在する関心アイテムを決定する。所与の画像フレーム内の関心アイテムは、インデックス情報として提供される。図1を参照して前述したように、ニューラルネットワーク128は、インデックス情報を、所与の画像フレーム内に1つ以上の関心アイテムが存在する確率が閾値を上回るという決定に基づいて出す。ニューラルネットワーク128は、確率(例えば、インデックス情報)に基づいて存在すると決定された関心アイテムのみを返すか、又は、ニューラルネットワーク128は、関連する確率(例えば、信頼レベル)をさらに返すことができる。ニューラルネットワーク128は、各関心アイテムについての別個の信頼レベルを、ベクトルなどのデータ構造として返すことができる。いくつかの実施形態では、ポインタが、各ベクトルを適切な画像フレームにリンクする。インデックス情報及び/又は信頼レベルは、画像フレーム124に含まれる画像データなど、ニューラルネットワーク128に提供される画像データに基づいて生成され得る。ニューラルネットワーク128は、1つ以上の関心アイテムが存在するとラベル付けされた画像フレームなどの撮像データを用いてトレーニングされ得る。ニューラルネットワーク128は、標準的な超音波検査に関連する標的解剖学的特徴(例えば、心エコー検査のための心臓の異なる標準ビュー)を認識するようにトレーニングされてもよいし、ユーザが、1つ以上のカスタム標的解剖学的特徴(例えば、埋め込まれたデバイス、肝臓腫瘍)を見つけるようにニューラルネットワーク128をトレーニングしてもよい。
【0047】
[059] いくつかの実施形態では、システム100は、ニューラルネットワークを実装して、関心アイテムが存在する画像フレームの品質を決定する。品質のレベルは、メリットレベルとして提供される。メリットレベルは、ニューラルネットワーク128からの出力に少なくとも部分的に基づいている。具体的には、CNNを含み得る画質ネットワーク144は、特定の測定値及び/又は標準ビューを得るために必要な解剖学的ランドマークを所与の超音波画像が含むかどうかを決定するようにトレーニングされる。いくつかの例では、これらのランドマークは、他の関心アイテム及び/又は関心アイテムのサブ特徴であってよい。例えば、超音波プローブで経視床ビューが得られない場合、両頭頂径及び頭囲の測定を誤る可能性がある。経視床ビューでは、視床と透明中隔腔の両方が可視である必要がある。同様に、胃、臍静脈、及び腹部両側の2本の肋骨が見えない場合、腹囲の測定を誤る可能性がある。したがって、両頭頂径及び頭囲の測定が求められるときは、画質ネットワーク144は、頭部を含むようにニューラルネットワーク128によって示される画像フレーム内に視床及び透明中隔腔が含まれるかどうかを決定できる。同様に、腹囲が求められるときは、画質ネットワーク144は、胃、臍静脈、及び/又は肋骨を含むようにニューラルネットワーク128によって示される画像フレーム内に胃、臍静脈、及び腹部の両側の2本の肋骨が含まれているかどうかを決定できる。ニューラルネットワーク128の出力に基づいて、標準ビュー及び/又は測定値に必要な1つ以上のランドマークの存在を確認することによって、画質ネットワーク144は、指定された解剖学的測定値及び/又は標準ビューのための正しい撮像面が画像フレームに含まれている確率に基づいて、メリットレベルを生成できる。確率は、少なくとも部分的に、ニューラルネットワーク128によって生成されたランドマーク(例えば、関心アイテム、サブ特徴)の各々についての信頼レベルに基づき得る。
【0048】
[060] いくつかの実施形態では、画質ネットワーク144は、所与の超音波画像の品質が、高いか、低いか、又は中程度であるかどうかを決定するようにトレーニングされ得る。画質ネットワーク144が受信する入力には、超音波画像や、周波数、利得などの画像設定が含まれる。入力にはまた、画質を劣化させる収差推定値、画像解像度、及び/又は周波数を介して得られる雑音推定値などの品質尺度が含まれる。画質ネットワーク144は、複数の画像を用いてトレーニングすることができ、各画像は、前述の入力と相関され、様々なレベルの品質を有するものとしてラベル付けされている。1つ以上の品質尺度を使用して、メリットレベルをさらに計算又は重み付けしてもよい。例えば、2つの画像フレームの標準ビューが存在する確率が同じである場合、この2つのフレームが異なる画質を有する場合(例えば、取得中の音響結合が悪いために画像フレームの雑音が多い)、2つの画像は異なるメリットレベルを有する。
【0049】
[061] いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク128は、測定及び/又は標準ビューに必要とされるすべてのランドマークが画像フレームに存在するかどうかを決定し、これらの画像フレームのインデックス情報及び/又は信頼レベル情報を画質ネットワーク144に提供するように更にトレーニングされ得る。次いで、画質ネットワークは、画像フレームの品質尺度のみを分析して、メリットレベルを生成できる。いくつかの実施形態では、メリットレベルは、数値出力ではなく、カテゴリ出力(例えば、高、中、低)であってもよい。
【0050】
[062] 様々な実施形態では、画質ネットワーク144のメリットレベルを、画像測定ネットワーク148によって処理される別の入力源として利用できる。画像測定ネットワーク148は、閾値レベル(例えば、95%、90%、80%)を上回るメリットレベルを有する画像フレームに対してのみ測定を行ってもよい。これにより、測定ネットワーク148によって誤った測定値が得られる確率が減少される。
【0051】
[063] いくつかの例では、ニューラルネットワーク128、144、及び/又は148に関連するニューラルネットワークトレーニングアルゴリズムには、特定の超音波画像から取得された各測定値の信頼レベルを決定するようにニューラルネットワークをトレーニングするために、数千又は数百万ものトレーニングデータセットが提示され得る。様々な例では、ニューラルネットワークをトレーニングするために使用される超音波画像の数は、約50,000~200,000以上であり得る。ネットワークをトレーニングするために使用される画像の数は、識別される異なる関心アイテムの数がより多い場合に、又は、例えば、体重、身長、年齢などの患者の差異の多様性により多く対応するために、増加されてもよい。トレーニング画像の数は、異なる関心アイテム又はその特徴によって異なっても、特定の特徴の外観の変動性に依存してもよい。例えば、腫瘍は、通常、正常な解剖学的構造よりも変動性の範囲が大きい。母集団全体の変動性が高い特徴に関連する関心アイテムの存在を評価するためにネットワークをトレーニングすることは、より大量のトレーニング画像が必要となり得る。
【0052】
[064] 図10は、本開示の原理による、ニューラルネットワークのトレーニング及び展開のためのプロセスのブロック図を示す。図10に示されるプロセスは、ネットワーク128、144、及び/又は148をトレーニングするために使用できる。図10の左側のフェーズ1は、ニューラルネットワークのトレーニングを示す。ニューラルネットワーク128、144及び/又は148をトレーニングするために、入力アレイ及び出力分類の複数のインスタンスを含むトレーニングセットが、ニューラルネットワークのトレーニングアルゴリズム(例えば、Krizhevsky、A.、Sutskever、I.及びHinton,G.E.によって「ImageNet Classification with Deep Convolutional Neural Networks」(NIPS2012又はその派生物)説明されているAlexNetトレーニングアルゴリズム)に提示される。トレーニングには、開始ネットワークアーキテクチャ1012の選択及びトレーニングデータ1014の準備が含まれ得る。開始ネットワークアーキテクチャ1012は、ブランクアーキテクチャ(例えば、定義された層及びノードの配置を有するが、以前にトレーニングされた重みを有さないアーキテクチャ)、又は、インセプションネットワークなどの部分的にトレーニングされたネットワークであり得、次いで、これは、超音波画像の分類のためにさらに調整され得る。開始アーキテクチャ1012(例えば、ブランク重み)及びトレーニングデータ1014は、モデルをトレーニングするためにトレーニングエンジン1010に提供される。十分な数の反復後(例えば、モデルが許容誤差内で一貫して実行するとき)、モデル1020は、トレーニングされて、展開のための準備が整ったと言える。これは、図10の中央のフェーズ2に示されている。図10の右側、すなわち、フェーズ3では、(フェーズ1における)初期トレーニング中にモデルに提示されていないデータである新しいデータ1032の分析のために、(推論エンジン1030を介して)トレーニングされたモデル1020が適用される。例えば、新しいデータ1032は、患者のスキャン中に取得されたライブ超音波画像(例えば、図1の画像フレーム124)などの未知の画像を含む。エンジン1030を介して実施されるトレーニングされたモデル1020を使用して、未知の画像をモデル1020のトレーニングに従って分類して、出力1034(例えば、画像フレームに存在する関心アイテム、関心アイテムが存在する信頼レベル、画像フレームのメリットレベル)を提供する。次いで、出力1034(例えば、生体組織のタイプ)は、後続の処理1040(例えば、1つ以上の他の機械学習モデルへの入力として、また、メリットレベルが最も高い画像フレームの自動表示など、システムによる作用をもたらす)のために、システムによって使用され得る。
【0053】
[065] トレーニングされたモデル1020を使用してニューラルネットワーク128を実施する例では、開始アーキテクチャは、画像フレームのインデックス付け、画像セグメンテーション、画像比較、又はこれらの任意の組合せを行うようにトレーニングされ得る、畳み込みニューラルネットワーク又は深層畳み込みニューラルネットワークの開始アーキテクチャであり得る。格納された医用画像データの量が増加するにつれて、高品質の臨床画像の利用可能性が増加し、これを利用して、ニューラルネットワークをトレーニングして、所与の画像フレームが所与の関心アイテムを含む確率(例えば、信頼レベル)を学習することができる。トレーニングデータ1014は、トレーニング画像とも呼ばれる、複数(数百、しばしば数千、又はそれ以上)の注釈付き/ラベル付き画像を含み得る。トレーニング画像は、撮像システムによって生成された完全な画像(例えば、プローブの全視野を表す)を含む必要はなく、ラベル付き関心アイテムの画像のパッチ又は部分を含むことを理解されたい。
【0054】
[066] 様々な実施形態では、トレーニングされたニューラルネットワーク128、画像分類ネットワーク144、及び/又は画質ネットワーク148は、少なくとも部分的に、プロセッサ、例えば、データプロセッサ126によって実行される実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体に実装され得る。
【0055】
[067] 図5図9を参照して説明されたように、視覚的表現140は、ニューラルネットワーク128、画質ネットワーク144、及び/又は測定ネットワーク148の出力に基づき得るデータプロセッサ126からの出力に、少なくとも部分的に基づいて生成され、ユーザは、視覚的表現140を介してシステム100と対話できる。図11は、データプロセッサ126への入力及び出力のフロー図を示す。図1を参照して説明されたように、データプロセッサ126は、ニューラルネットワーク128、画質ネットワーク144、及び画像測定ネットワーク148を含み得る。ニューラルネットワーク128は、取得された超音波画像フレーム124を入力として受信する。ニューラルネットワーク128は、この入力に基づいて、各画像フレーム124内に存在する関心アイテムについてのインデックス情報及び/又は信頼レベル127を出力する。これらの出力127は、出力の視覚的表現を生成するために、表示プロセッサ158に提供される。ニューラルネットワーク128はさらに、ユーザインターフェース160のユーザ制御部168を介して、ユーザ入力166を受信する。ユーザ入力166は、ニューラルネットワーク128がインデックス付けすべき関心アイテム、及び/又は、必要とされる最小の信頼レベルを定義できる。
【0056】
[068] ニューラルネットワーク128によって出力されるインデックス情報及び/又は信頼レベル127は、画質ネットワーク144に提供される。画質ネットワーク144は、これらの出力127を使用して、入力として使用する画像フレーム124のうちの画像フレームを決定する。いくつかの実施形態では、画質ネットワーク144は、データ取得ユニット110から入力をさらに受信する。データ取得ユニット110からの入力は、品質尺度に影響を及ぼし得る取得設定(例えば、電力、周波数)を含み得る。画質ネットワーク144は、入力に基づいて、メリットレベル145の視覚的表現を生成するために、メリットレベルを表示プロセッサ158に出力する。
【0057】
[069] 画質ネットワーク144によって出力されたメリットレベル145は、画像測定ネットワーク148に提供される。画像測定ネットワーク148は、メリットレベル145を使用して、入力として使用する画像フレーム124のうちの画像フレームを決定する。いくつかの実施形態では、画像測定ネットワーク148はさらに、所望する測定値を示すユーザ入力166を受信する。画像測定ネットワーク148は、入力に基づいて、画像フレーム内の1つ以上の関心アイテムについて1つ以上の測定値149を出力する。測定値は、測定値の視覚的表現を生成するために、表示プロセッサ158に提供される。測定値はまた、ローカルメモリ125に提供されてもよい。
【0058】
[070] 表示プロセッサ158は、ネットワーク128、144、及び148の出力127、145、及び149を使用して、インデックス付け情報、信頼レベル、メリットレベル、及び/又は測定値の視覚的表現を生成する。視覚的表現は、ディスプレイ164に出力され得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース160を介して(例えば、ユーザ制御部168によって制御されるセレクタを介して)視覚的表現と対話することからのユーザ入力166が、表示プロセッサ158に提供され得る。ユーザ入力166を使用して、ディスプレイ164に提供される視覚的表現及び/又はディスプレイ164に提供される画像フレーム124からの画像フレームを変更できる。あるいは、ユーザ入力166はデータプロセッサ126に提供され、データプロセッサ126が、更新された出力を表示プロセッサ158に提供して、ディスプレイ164に提供される視覚的表現及び画像フレームが決定される。
【0059】
[071] 図12は、本発明の原理に従って行われる超音波撮像方法1200のフロー図である。例示的な方法1200は、画像フレーム内に存在する関心アイテムを決定するために、本明細書で説明されるシステム及び/又は装置によって、任意の順序で利用され得るステップを示す。方法1200は、システム100などの超音波撮像システム、又は、例えば、コーニンクレッカ・フィリップス社(「フィリップス社」)によるLUMIFYなどのモバイルシステムを含むが、これに限定されない他のシステムによって行われてもよい。追加の例示的なシステムは、これもフィリップス社によって製造されているSPARQ及び/又はEPIQを含むが、これらに限定されない。
【0060】
[072] 図示の実施形態では、方法1200は、超音波システムに動作可能に結合されたトランスデューサによって関心領域内へ送信された超音波パルスに応答するエコー信号を取得することによって、ステップ1202から開始する。
【0061】
[073] ステップ1204において、本方法は、超音波エコーから画像フレームを生成することを含む。
【0062】
[074] ステップ1206において、本方法は、複数の画像フレームの各々を処理して、信頼レベルを決定することを含む。信頼レベルは、画像フレーム内に標的解剖学的特徴が存在する確率である。いくつかの実施形態では、決定は、2つ以上の標的解剖学的特徴について行われてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ1206はニューラルネットワーク128によって行われる。
【0063】
[075] ステップ1208において、本方法は、処理された各フレームについて、各フレームの信頼レベルに基づいてインデックス情報を生成することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ1208はニューラルネットワーク128によって行われる。
【0064】
[076] ステップ1210において、本方法は、インデックス情報の視覚的表現を生成することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ1210は表示プロセッサ158によって行われる。いくつかの実施形態では、信頼レベルの視覚的表現も生成される。
【0065】
[077] ステップ1212において、本方法は、ユーザインターフェースにインデックス情報に対応する視覚的表現を表示させることを含む。いくつかの実施形態では、ステップ1212は表示プロセッサ158によって行われる。いくつかの実施形態では、信頼レベルを含む視覚的表現が表示されてもよい。
【0066】
[078] いくつかの実施形態では、方法1200はさらに、メリットレベルを決定すること、及び/又は画像フレーム内に存在する標的解剖学的特徴の測定値を取得することを含み得る。これらの追加のステップは、画質ネットワーク144及び/又は画像測定ネットワーク148によって行われ得る。いくつかの実施形態では、メリットレベル及び/又は測定値の視覚的表現が生成され、表示されてもよい。いくつかの実施形態では、これは表示プロセッサ158によって行われ得る。
【0067】
[079] 本明細書で説明される例は、現在の超音波検査又は以前の検査のレビューに言及しているが、本開示の原理は、複数の検査のレビューに適用できる。検査は、例えば、疾患の進行について患者をレビューする場合に、単一の被検体のものであってよい。検査は、例えば、医学的研究のための母集団全体にわたって関心アイテムを識別する場合に、複数の被験体であってよい。
【0068】
[080] 構成要素、システム、及び/又は方法が、コンピュータベースのシステム又はプログラマブル論理などのプログラマブルデバイスを使用して実装される様々な実施形態では、上述のシステム及び方法が「C」、「C++」、「C#」、「Java(登録商標)」、「Python」、「FORTRAN」、「Pascal」、「VHDL」などの様々な既知の又は後に開発されるプログラミング言語のいずれかを使用して実装できることを理解されたい。したがって、上述のシステム及び/又は方法を実施するように、コンピュータなどのデバイスに指示することができる情報を含むことができる、磁気コンピュータディスク、光ディスク、電子メモリなどの様々な記憶媒体を準備できる。適切なデバイスが記憶媒体に含まれる情報及びプログラムにアクセスできると、記憶媒体は、情報及びプログラムを装置に提供でき、したがって、デバイスは、本明細書に説明されるシステム及び/又は方法の機能を行うことができる。例えば、ソースファイル、オブジェクトファイル、実行可能ファイルなどの適切な材料を含むコンピュータディスクが、コンピュータに提供された場合、コンピュータは、情報を受信し、適切に自体を構成し、様々な機能を実施するために、上述の図及びフローチャートに概説された様々なシステム及び方法の機能を行うことができる。すなわち、コンピュータは、上述のシステム及び/又は方法の異なる要素に関連する情報の様々な部分をディスクから受信し、個々のシステム及び/又は方法を実装し、上述の個々のシステム及び/又は方法の機能を調整できる。
【0069】
[081] 本開示を考慮して、本明細書で説明される様々な方法及びデバイスは、ハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアで実装され得ることに留意されたい。さらに、様々な方法及びパラメータは、例としてのみ含まれ、いかなる限定的な意味においても含まれない。本開示を考慮して、当業者は、本発明の範囲内に留まりながら、それら自体の技術及びこれらの技術に影響を及ぼすために必要とされる機器を決定する際に、本教示を実施できる。本明細書で説明されるプロセッサのうちの1つ以上のプロセッサの機能は、より少ない数又は単一の処理ユニット(例えば、CPU)に組み込まれてもよく、本明細書で説明される機能を行うために実行可能命令に応答してプログラムされる特定用途向け集積回路(ASIC)又は汎用処理回路を使用して実装されてもよい。
【0070】
[082] 本システムは、超音波撮像システムに特に参照して説明されてきたが、本システムは、1つ以上の画像が系統的なやり方で取得される他の医用撮像システムに拡張され得ることも想定されている。したがって、本システムは、腎臓、精巣、乳房、卵巣、子宮、甲状腺、肝臓、肺臓、筋骨格、脾臓、心臓、動脈及び血管系、ならびに超音波誘導介入に関連する他の撮像応用に関連するが、これらに限定されない画像情報を取得及び/又は記録するために使用され得る。さらに、本システムは、本システムの特徴及び利点を提供することができるように、従来の撮像システムと共に使用することができる1つ以上のプログラムを含むこともできる。本開示の特定の追加の利点及び特徴は、本開示を検討することにより当業者に明らかであり得るか、又は本開示の新規なシステム及び方法を採用する当業者によって経験され得る。本システム及び方法の別の利点は、従来の医用画像システムが本システム、デバイス、及び方法の特徴及び利点を組み込むように容易に更新可能であることである。
【0071】
[083] 当然のことながら、本明細書で説明される例、実施形態、又はプロセスのうちの任意の1つを、1つ以上の他の例、実施形態、及び/又はプロセスと組み合わせても、本システム、デバイス及び方法に従って別個のデバイス又はデバイス部分の間で分離及び/又は行われてもよいことを理解されたい。
【0072】
[084] 最後に、上記の議論は、単に本システムを例示することを意図しており、添付の特許請求の範囲を任意の特定の実施形態又は実施形態のグループに限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、本システムは、例示的な実施形態を参照して特に詳細に説明されてきたが、当業者であれば、以下の特許請求の範囲に記載される本システムのより広く意図された精神及び範囲から逸脱することなく、多数の変更及び代替の実施形態を考案することができることも理解されたい。したがって、本明細書及び図面は、例示的と見なされるべきであり、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12