(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】人工暖炉
(51)【国際特許分類】
F21S 10/04 20060101AFI20240126BHJP
F24C 1/08 20210101ALI20240126BHJP
G02B 27/01 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
F21S10/04
F24C1/08
G02B27/01
(21)【出願番号】P 2021540338
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(86)【国際出願番号】 NL2020050007
(87)【国際公開番号】W WO2020145819
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-11-16
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】521304955
【氏名又は名称】カル-ファイア・ベヘール・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ミハエル・ペートルス・ファン・スヒー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ホク・グワン・コウ
(72)【発明者】
【氏名】サンデル・マルテイン・ハヴィク
(72)【発明者】
【氏名】ベイコ・マルテイン・エリ・ファン・メリック
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3096933(JP,U)
【文献】米国特許第05195820(US,A)
【文献】特開2006-084169(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03473934(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 10/04
F24C 1/08
G02B 27/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工火炎パターンを表示するための人工暖炉であって、
- 筐体であって、内部を定め、前記筐体の前記内部への視線を許容するための少なくとも1つの開口を備える筐体と、
- 前記筐体の前記内部に配置され、
〇 前記開口を向いた第1の側、および
〇 前記開口から離れる方を向いた反対の第2の側、
を備える半透明鏡と、
- 前記筐体内に配置され、炎の第1のビデオを表示するように構成される第1の表示装置と、
を備え、
前記人工暖炉は、
- 前記筐体内に配置され、第2のビデオを表示するように構成される第2の表示装置をさらに備え、
前記半透明鏡は、前記人工火炎パターンが前記視線に沿って視認可能となるように、前記第1のビデオと前記第2のビデオとを前記人工火炎パターンへと再組み合わせするために、その第1の側において前記炎の第1のビデオを少なくとも部分的に反射するように、および、その第2の側において前記第2のビデオを少なくとも部分的に透過するように、配置されることを特徴とする人工暖炉。
【請求項2】
前記第2のビデオは炎の第2のビデオを含む、請求項1に記載の人工暖炉。
【請求項3】
前記第2のビデオは、暖炉の背景のビデオを含み、かつ前記背景における輝きの効果のビデオをさらに含む、請求項1または2に記載の人工暖炉。
【請求項4】
前記背景における前記輝きの効果の前記ビデオは、前記炎の第1のビデオ
と実質的に同期させられる、請求項3に記載の人工暖炉。
【請求項5】
前記第1の表示装置および/または前記第2の表示装置は、それぞれの複数の異なる第1のビデオおよび/または第2のビデオを表示するように構成され、前記異なるビデオの各々は、異なる高さを有する炎、および/または、異なる強さを有する炎を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の人工暖炉。
【請求項6】
前記半透明鏡は、前記人工暖炉の設置された構成において、鉛直方向に対して直角ではない角度に設定される、請求項1から5のいずれか一項に記載の人工暖炉。
【請求項7】
前記半透明鏡の前記第1の側は、直立方向に少なくとも部分的に向き、前記第1の表示装置は、前記半透明鏡の上方に少なくとも部分的に配置され、前記炎の第1のビデオは下向き方向において表示される、請求項6に記載の人工暖炉。
【請求項8】
前記半透明鏡と前記鉛直方向との間の前記直角ではない角度は、25°から65°の間、好ましくは35°から55°の間、最も好ましくはおおよそ45°である、請求項6または7に記載の人工暖炉。
【請求項9】
前記第2の表示装置と前記半透明鏡との間で前記筐体の前記内部に配置される人工暖炉要素をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の人工暖炉。
【請求項10】
前記炎の第1のビデオは、前記人工暖炉要素の輝きを真似るために、前記人工暖炉要素に投影される輝きの効果を含む、請求項
9に記載の人工暖炉。
【請求項11】
前記人工暖炉要素に隣接して配置され、前記人工暖炉要素を照らすように構成される少なくとも1つの第1の光源をさらに備える、請求項9または10に記載の人工暖炉。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第1の光源は、前記人工暖炉要素を瞬きの効果で照らすように構成される、請求項11に記載の人工暖炉。
【請求項13】
前記人工暖炉の外側の周囲光状態の強さを表す光センサ信号を発するように構成される光センサをさらに備え、前記少なくとも1つの第1の光源は、前記光センサ信号に基づいて、発せられる光の強さを調節するように構成される、請求項11または12に記載の人工暖炉。
【請求項14】
前記筐体の前記内部に配置される網をさらに備え、前記人工暖炉要素は前記網の第1の側に配置される、請求項9から13のいずれか一項に記載の人工暖炉。
【請求項15】
前記筐体の前記内部に配置され、前記網の反対側の第2の側を向いた少なくとも1つの第2の光源をさらに備える、請求項
14に記載の人工暖炉。
【請求項16】
前記網の前記第1の側に配置され、入射する光線を反射および散乱させるように構成される複数の反射要素をさらに備える、請求項
14または15に記載の人工暖炉。
【請求項17】
音信号を発するように構成される音響装置をさらに備える、請求項1から16のいずれか一項に記載の人工暖炉。
【請求項18】
熱輻射を発するように構成される加熱装置をさらに備える、請求項1から17のいずれか一項に記載の人工暖炉。
【請求項19】
筐体を備える人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法であって、前記筐体は内部を定め、前記筐体の前記内部への視線を許容するための少なくとも1つの開口を備えており、前記方法は、
- 第1の表示装置で、炎の第1のビデオを半透明鏡の第1の側に向けて表示するステップと、
- 第2の表示装置で、第2のビデオを前記半透明鏡の反対側の第2の側に向けて表示するステップと、
- 視線に沿って、前記人工火炎パターンを前記筐体内の前記開口を通じて表示するステップと、
を含み、
前記半透明鏡は前記筐体の前記内部に配置され、
前記半透明鏡は、その第1の側において前記炎の第1のビデオを少なくとも部分的に反射し、その第2の側において前記第2のビデオを少なくとも部分的に透過することで、前記炎の第1のビデオと前記第2のビデオとを前記人工火炎パターンへと再組み合わせする、方法。
【請求項20】
前記第2のビデオは、
・ 炎の第2のビデオ、ならびに
・ 暖炉の背景のビデオ、および/または、前記背景における輝きの効果のビデオ、
の1つ以上を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記人工暖炉は、前記筐体の前記内部に配置される人工暖炉要素を備え、
前記第1のビデオは、
〇 物理的暖炉要素を実際の暖炉内に配置するステップと、
〇 前記物理的暖炉要素に実際の火炎を作り出すステップと、
〇 前記火炎の実際の火炎パターンのビデオを記録するステップと、
〇 前記記録されたビデオから第1のビデオを抽出するステップと、
を含む方法を用いて提供され、
前記筐体内の前記人工暖炉要素の形が、前記実際の暖炉内の前記物理的暖炉要素の形および位置に実質的に対応する、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のビデオは、前記人工暖炉要素に投影される輝きの効果を含み、
前記物理的暖炉要素を前記実際の暖炉内に配置する前記ステップは、黒い前面を有する物理的暖炉要素の配置を含み、
前記第1のビデオを抽出する前記ステップは、前記実際の火炎の影響の下での前記物理的暖炉要素の輝きによって発せられる光の抽出をさらに含むか、または、前記第1のビデオを抽出する前記ステップは、前記第1のビデオからの前記物理的暖炉要素の除去をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2のビデオは、
〇 前記記録されたビデオから第2のビデオを抽出するステップ、
を含む方法を用いて提供され、
前記第2のビデオ内の実際の火炎パターンは、前記記録された火炎が前記第1のビデオ内の前記実際の火炎パターンに似た前記火炎内の第1の領域からある距離に設定される、前記火炎内の第2の領域からの記録された炎に似ている、請求項20に従属した21に記載の方法。
【請求項24】
前記人工暖炉要素を少なくとも1つの第1の光源で照らすステップをさらに含む、請求項
21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記人工暖炉要素を照らす前記ステップは、瞬きの効果で照らすことを含む、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工暖炉に関する。本発明は、人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
人工暖炉が以前から知られている。概して、これらの暖炉は、実際の火炎の存在を必要とすることなく火のビデオを表示するように構成されている。したがって、これらのシステムは、排気煙霧を生成しないため、より環境的にやさしいものとすることができ、システムは、煙突などを設けることを必要とせずに、既存の建物において容易に配置できる。
【0003】
特許文献1から、模倣された火炎を表示するように構成されたこのような暖炉が知られている。この先行技術の暖炉は、丸太などを備える模倣された火炎床が配置された筐体を備える。暖炉は、火炎の記録されたビデオを投影するように構成されたビデオプロジェクタと、光束分割パネルとをさらに備える。光束分割パネルは、火炎の投影されたビデオを反射するように、および、炎のビデオが模倣された火炎床に重ねられて現れるそれらの組み合わされた投影を発するように構成されている。
【0004】
この暖炉は、排気なしで実際の火炎をすでに模倣しているという事実にも拘らず、実際の火炎を依然として正確には表示していない。撮像された炎は火炎床に重ねられるように意図されているが、結果として生じる組み合わせられたビデオはなおも正確ではなく、無知な使用者にとっても、投影された炎が現実的でないことはすぐに明らかとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第5,195,820号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そのため、より現実的な人工火炎パターンを投影するように、または、少なくとも代替の人工火炎パターンを投影するように、構成される、人工暖炉を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、人工火炎パターンを表示するための人工暖炉であって、
筐体であって、内部を定め、筐体の内部への視線を許容するための少なくとも1つの開口を備える筐体と、
筐体の内部に配置され、開口を向く第1の側、および開口から離れる方を向く反対の第2の側を備える半透明鏡と、
筐体に配置され、炎の第1のビデオを表示するように構成される第1の表示装置と、を備え、人工暖炉は、
筐体に配置され、第2のビデオを表示するように構成される第2の表示装置をさらに備え、半透明鏡は、人工火炎パターンが視線に沿って視認可能となるように、炎の第1のビデオと第2のビデオとを人工火炎パターンへと再組み合わせするために、その第1の側において炎の第1のビデオを少なくとも部分的に反射するように、および、その第2の側において第2のビデオを少なくとも部分的に透過するように配置されることを特徴とする人工暖炉を提供する。
【0008】
本発明による人工暖炉は、先行技術から知られている暖炉における単一の表示装置から単一のビデオの代わりに、2つの異なる表示装置から2つのビデオを表示するように構成される。炎の第1のビデオは第1の表示装置によって表示され、半透明鏡に向けて発せされ、炎の第1のビデオは、筐体における開口を通じて、視線に沿って視認可能となるように少なくとも部分的に反射される。第2のビデオは第2の表示装置によって表示され、視線に沿って見られるとき、半透明鏡の後から、半透明鏡の第2の側に向けて発せられる。半透明鏡は、第2のビデオも筐体における開口を通じて視線に沿って視認可能となるように、その第2の側において第2のビデオを少なくとも部分的に透過するように構成される。
【0009】
半透明鏡を通じて視線に沿って見られるとき、炎が第1の好ましくは鉛直の平面から生じるように現れるように第1のビデオが投影される一方で、第2のビデオは、人工暖炉の後から、第1のビデオの炎が生じるように現れる場所からある距離において生じるように現れるため、両方のビデオは暖炉において層状の効果を発生させる。
【0010】
それによって、層状の効果は、より現実的な人工火炎を発生させる。人工火炎パターンは、実際の火炎も暖炉において複数の深さで生じる火炎を概して有するため、実際の火炎をより正確に真似るが、先行技術の暖炉における表示された炎は、火災における単一の平面から生じるように現れるだけである。
【0011】
実施形態において、人工暖炉の半透明鏡は、例えばガラス板といった透明な板と、板の第1の側に設けられる第1の被覆と、板の第2の側に設けられる第2の被覆と、を備える。板の第1の側は半透明鏡の第1の側に対応でき、第1の被覆は、半透明鏡の反射性の第1の側を形成するために、光を反射するように構成される反射性被覆であり得る。板の第2の側は半透明鏡の第2の側に対応でき、第2の被覆は、半透明鏡の透過する第2の側を形成するために、光を透過するように構成される透過性被覆であり得る。
【0012】
代替または追加で、半透明鏡は、鏡の第1の表面に適用される偏光箔を備える。偏光箔は、例えば、間に開口を有する網のような構造を一緒に定める三次元要素を備える微小ルーバー層を備え得る。開口は、開口と実質的に平行な方向の範囲において光の透過を可能にし、開口と非平行である光の吸収を提供する。したがって、偏光箔は、例えば、視線に沿って、および/または半透明鏡の平面に垂直にといった特定の方向において、炎の反射した第1のビデオおよび透過した第2のビデオの透過を可能にすることができ、太陽光または天井からの光など、暖炉の周囲からの光の反射が見えるのを防止するために、他の方向における望ましくない光の反射の吸収を可能にすることができる。
【0013】
人工暖炉の実施形態では、第2のビデオは炎の第2のビデオを備える。炎の第2のビデオは、好ましくは炎の第1のビデオと異なり、暖炉の使用の間に炎の第1のビデオと好ましくは同期させられる。炎の第2のビデオは第2のビデオで表示され、そのため、半透明鏡の後から、および炎の第1のビデオが生じるように現れる領域とは異なる領域から、生じる。
【0014】
さらなる実施形態において、第2のビデオは、暖炉の背景のビデオを含み、背景における輝きの効果のビデオをさらに含む。この輝きの効果は、炎が暖炉の背景において有する照らす効果を表している。それによって、人工暖炉は、炎を直接的に表示するだけでなく、炎による間接的な光も表示する。
【0015】
輝きの効果は、半透明鏡の後から生じる第2のビデオで発せられる。それによって、表示された輝きの効果が、人工暖炉の後部分と、第1のビデオにおける炎が生じるように現れる場所の後とから生じることになる。
【0016】
追加の実施形態では、背景における輝きの効果のビデオは、炎の第1のビデオと、および/または第2のビデオにおける炎の第2のビデオと、実質的に同期させられる。ここで、同期という用語は、輝きの効果の位置が第1のビデオおよび第2のビデオにおける炎の位置に対応することを意味している。したがって、人工暖炉への視線に沿って、輝きの効果は、第1のビデオおよび/または第2のビデオにおいて炎を包囲するように現れる。さらに、同期は、第1のビデオおよび/または第2のビデオにおける炎の移動が輝きの効果の移動に対応するように、輝きの効果のビデオが、炎の第1のビデオおよび/または炎の第2のビデオと時間が調整されるという意味を含む。
【0017】
半透明鏡における偏光箔の代替または追加で、第1の表示装置は偏光箔を備えてもよい。第1の表示装置におけるこの偏光箔は、第1の表示装置の通常の方向と比較的大きい角度にある方向で発せられる光を吸収するように構成される。これらの大きい角度に沿って、表示される画像は、バックライトによって大きな度合いまで除外され、ぼやけて表示される画像を生じさせる。これらの大きい角度における方向で光を吸収することで、暖炉によって発せられるバックライトの量が低減され、人工暖炉の全体のリアリズムが向上させられる。
【0018】
代替または追加で、第2の表示装置は、表示される画像におけるバックライトの視認性を低減するために同様の偏光箔を備え得る。
【0019】
実施形態では、第1の表示装置および/または第2の表示装置は、それぞれの複数の異なる第1のビデオおよび/または第2のビデオを表示するように構成される。異なるビデオの各々は、異なる高さを有する炎、および/または、異なる強さを有する炎、を含み得る。それによって、表示された人工火炎パターンの炎の高さおよび/または強さは、異なるビデオの間で変わってもよく、使用者は異なる種類の炎を表示させることができる。
【0020】
また、人工暖炉は、例えば回転可能なノブとして具現化される、入力装置を備えてもよい。使用者は、人工暖炉で表示される適切な人工火炎パターンを選択するための入力装置を使用することができる。したがって、入力装置は、例えば、複数の第1のビデオおよび/または第2のビデオのどちらが第1の表示装置および/または第2の表示装置を用いて表示されるかを選択するためにといった、表示される人工火炎パターンの炎の高さおよび/または強さを選択するために使用できる。
【0021】
入力装置は暖炉の外側における回転可能なノブとすることができ、そのノブは、人工暖炉の使用者に、人工暖炉で表示される人工火炎パターンのためのパラメータを設定させることができる。代替で、入力装置は、遠隔制御装置であってもよい、または、人工暖炉を制御するためにアプリケーションがインストールされているスマートフォンなどの携帯通信装置であってもよい。入力装置は、例えば、遠隔制御装置における1つ以上のボタンによって形成され得る、または、携帯通信装置におけるアプリケーションにおける仮想的なスライダーによって形成され得る。
【0022】
実施形態では、炎の第1のビデオと炎の第2のビデオとは、実際の暖炉において燃焼する実際の火炎の記録されたビデオから抽出される。それによって、第1のビデオは、実際の火炎における第1の領域から生じる炎を表す一方で、第2のビデオは、実際の火炎における第2の異なる領域から生じる炎を表している。好ましくは、輝きの効果のビデオは、記録されたビデオから同じく抽出され、第1のビデオおよび/または第2のビデオにおける炎に対応する実際の暖炉の背景を同時に明るくすることを表している。
【0023】
輝きの効果のビデオは、さらにより現実的な効果を得るために、輝きの効果が背景において視認可能とすることができるように、第2のビデオにおいて、暖炉の背景のビデオと組み合わせられ得る。
【0024】
実施形態では、第1の表示装置および第2の表示装置は、LCDモニターなどの監視装置として提供される。これらの監視装置は、比較的薄く、十分な量の光を生成することができるという利点を有し、半透明鏡によって反射されるにも拘らず、第1のビデオを視認可能とさせることができる、および、半透明鏡によって透過させられるにも拘らず、第2のビデオを視認可能とさせることができる。好ましくは、監視装置のバックライトの量は、炎に十分な明るさを提供するために、ならびに、第1のビデオおよび第2のビデオにおける炎のコントラストを向上させるために、表示された炎を包囲する領域において最小限とされる。
【0025】
人工暖炉の実施形態では、半透明鏡は、人工暖炉の設置された構成において、鉛直方向に対して直角ではない角度で設定される。半透明鏡は、0°から90°の間の範囲にあるが、0°および90°に等しくない鉛直方向との角度で設定される。
【0026】
追加の実施形態において、半透明鏡の第1の側は、直立方向を少なくとも部分的に向く。直立方向は、上向きの鉛直方向と平行に位置合わせされる。鏡の第1の側は、直立方向に位置合わせされる構成要素を少なくとも有するその平面に対して垂直な第1の線を有する。第1の表示装置は、半透明鏡の上方に少なくとも部分的に配置され、それによって、半透明鏡の第1の側を向く。人工暖炉の使用の間、第1の表示装置は、半透明鏡の第1の側を向く下向きの方向において炎の第1のビデオを表示するように構成される。
【0027】
代替の実施形態において、半透明鏡の配向は逆にされてもよい。この実施形態では、半透明鏡の第2の側は、直立方向を少なくとも部分的に向く。それによって、半透明鏡の第1の側は、その平面に対して垂直な第2の線を有し、第2の線は、直立方向と反対の下向きの鉛直方向に向けられる成分を少なくとも有する。この実施形態では、第1の表示装置は、半透明鏡の下方に少なくとも部分的に配置される。人工暖炉の使用の間、炎の第1のビデオは、半透明鏡の第1の側を向く直立方向において表示される。
【0028】
追加の実施形態では、半透明鏡と鉛直方向との間の直角ではない角度は、25°から65°の間、好ましくは35°から55°の間、最も好ましくはおおよそ45°である。45°のこの好ましい角度であれば、第1の表示装置は、鏡の第1の側を向く下向きの鉛直方向において炎の第1のビデオを表示するために実質的に水平に配置でき、第2の表示装置は、鏡の第2の側を向く水平方向において第2のビデオを表示するために鉛直に配置できる。
【0029】
さらなる実施形態では、半透明鏡は、半透明鏡の縁が人工暖炉の筐体の側壁に実質的に当接するように、人工暖炉の幅全体にわたって配置される。好ましくは、半透明鏡の縁は、半透明鏡の縁の視認性を最小限にするために、半透明鏡の薄く滑らかな縁を得るように研磨される。
【0030】
実施形態では、半透明鏡の第1の側は、その表面にわたって異なる量の反射を達成するために、局所的に処理される。この実施形態であれば、半透明鏡の第1の側における人工暖炉の外側の物体からの反射が低減されることが達成できる。例えば、天井または天井における光源の反射が最小限とされ得る。それにより、好ましくは、半透明鏡の第2の側は、その表面にわたって異なる量の透過を達成するために、局所的に処理される。それによって、第1のビデオおよび第2のビデオにおける炎のコントラストを向上させるために、ならびに、表示される人工火炎パターンの品質を向上させるために、バックライトの量がさらに低減できる。
【0031】
例示の実施形態において、半透明鏡は、中間部分において、人工火炎パターンにおける光が、第2のビデオからの透過した光の30%と、炎の第1のビデオからの反射した光の70%と、から成るように処理されてもよい。半透明鏡の縁に向けて、この割合は、第2のビデオからの10%と、炎の第1のビデオからの90%と、に向けて変化させられる。好ましくは、漸進的な変化が、中間部分における割合と、縁に向けての割合との間に設けられる。
【0032】
実施形態では、人工暖炉の筐体は、筐体における開口にわたって水平に延び、それによって開口を2つの部分へと分割する横棒を備える。それによって、開口の上部分は横棒の上方に定められ、開口の下部分は横棒の下方に定められる。横棒は半透明鏡のための支持部を形成し、半透明鏡は横棒に圧し掛かるように構成される。さらに、横棒は、視線に沿って見られるとき、鏡の前縁が横棒の下に位置させられるため、その縁を覆うように配置される。
【0033】
鏡の前底縁から上向きに広がる、筐体における第1の開口だけが提供される場合と比較して、横棒を伴う2つの開口は、筐体においてより高い組み合わされた開口を提供する。それによって、人工暖炉はより現実的となる。
【0034】
鏡の前縁が覆われていれば、それによって、前縁が通常は最も見えやすいため、横棒は鏡がまったく設けられていないという印象を与える。さらに、横棒を用いた開口の分離は、使用者が開口の上部分と下部分との両方を通じて筐体の内部を見ることができるようにする。使用者が上部分を通じて見るとき、表示された人工火炎パターンは視認可能であり、一方、下部分を通じて見ることは、人工の木の丸太、光の反射、および瞬く光など、使用者に人工暖炉の内部における他の要素を見させることができる。
【0035】
実施形態では、人工暖炉は、第2の表示装置と半透明鏡との間で筐体の内部に配置される人工暖炉要素をさらに備える。したがって、人工暖炉要素は、視線に沿って見られるとき、半透明鏡の後に配置され、第2の表示装置の前に配置される。
【0036】
人工暖炉要素は、積み重ねの構成で配置され、従来の炉で燃焼する木の丸太など、実際の暖炉における要素部品に似た複数の要素部品を備える。しかしながら、人工暖炉要素は、実際の火炎が人工暖炉要素の要素部品に提供されないため、熱に曝されず、燃焼するように構成されておらず、熱に耐えることができる必要はない。本実施形態による人工暖炉について、要素部品は、例えば木の丸太のプラスチック製のコピー品として提供され得る。
【0037】
先行技術の暖炉では、火炎床が半透明鏡の後に配置され、火炎床の画像が鏡を透過させられていた。これは、実際、鏡で反射された炎が、火炎床の前または真ん中における場所から生じるように現れるという結果をもたらした。
【0038】
本実施形態によれば、人工暖炉要素は半透明鏡と第2の表示装置との間に配置される。これは、人工暖炉要素が、第1のビデオにおける炎が半透明鏡を通る視線に沿って見られるときに表示され、これらの炎が生じるように現れる場所またはその後に配置されるように、人工暖炉要素が配置されるという意味を含む。
【0039】
しかしながら、人工暖炉要素は第2の表示装置の前に配置され、そこで第2のビデオの炎が表示され、これらの炎がそこから生じるように現れる。したがって、炎は、人工暖炉要素に、またはその前および後に投影され、これは層状の効果に寄与し、表示された人工火炎パターンをより現実的にする。
【0040】
具体的には、人工暖炉要素は、平坦な前面を備える1つ以上の要素部品を備える。それによって、平坦な前面は、少なくとも筐体の内部における人工暖炉要素の設置された構成において、鉛直平面である。鉛直な前面は、第1の表示装置によって表示される炎の第1のビデオを含む、第1の表示装置によって発せられる鉛直な光線の仮想的な鉛直平面と位置合わせさせられ得る。この仮想的な鉛直平面は、第1のビデオが、例えば、筐体の上部における水平な第1の表示装置から、および、半透明鏡の上方からといった、水平面から実際に表示されるため、第1のビデオが表示されるように現れ、視線に沿って見られるときに半透明鏡の後に位置する平面である。鉛直の前面を伴うこの少なくとも1つの要素部品は、仮想的な鉛直平面と交差せず、むしろその鉛直平面と面一である。したがって、鉛直な前面は、第1のビデオの正確な集束を可能とし、要素部品の鉛直な前面から生じるように現れるために、使用者に第1のビデオの炎を経験させることができる。
【0041】
さらなる実施形態では、炎の第1のビデオは、人工暖炉要素の輝きを真似るために、人工暖炉要素に投影される輝きの効果を含む。この輝きの効果は、強さが時間とともに変わり得る橙色および/または赤色の照明の投影を含み得る。輝きの効果は、例えば人工の丸太といった人工暖炉要素に投影されるが、丸太そのものの投影を伴わない。
【0042】
輝きの効果は、人工暖炉要素が輝くように現れ得ることを提供できる一方で、この輝きは、実際には、例えば人工暖炉要素に投影される炎と一緒に、第1のビデオで投影される。
【0043】
追加または代替の実施形態では、人工暖炉は、人工暖炉要素に隣接して配置され、人工暖炉要素を照らすように構成される少なくとも1つの第1の光源をさらに備える。第1の光源は、筐体の上部分に、第1の表示装置に隣接して配置されるLEDの帯として提供され得る。LED帯は、人工暖炉要素の視認性を向上させるために、人工暖炉要素を照らすように構成される。したがって、人工暖炉要素は、視線に沿って見られるとき、半透明鏡の後に配置され、光を能動的に発しない。照らされない場合、人工暖炉要素は、暗すぎて半透明鏡を通じて十分に視認することはできない。したがって、実際の暖炉では、人工暖炉要素は炎によって照らされることになる。人工暖炉要素を少なくとも1つの第1の光源で照らすことで、人工暖炉要素の視認性は向上させられ、これは人工暖炉のリアリズムに寄与する。
【0044】
少なくとも1つの第1の光源は、例えばビデオが人工暖炉において表示されないときなど、第1の表示装置および/または第2の表示装置が作動停止させられるとき、人工暖炉要素を照らすように構成されてもよい。人工暖炉要素は、視線に沿って見られるときに半透明鏡の後に位置させられるため、その視認性は鏡の存在のため通常は低減させられ得る。人工暖炉要素を照らすことは、人工暖炉要素の視認性を向上させることができ、鏡の存在が使用者によって経験されにくくなる効果を達成することができ、これは、人工暖炉のリアリズムが向上させられることと、木の丸太などの物理的暖炉要素で実際の暖炉をより正確に真似ることとを可能にする。ここで、人工暖炉要素を照らすことは、例えば、実際の暖炉において物理的暖炉要素を照らす昼の光に似せるために、昼の光を真似る波長スペクトルを有するといった、視認可能な領域での波長を有する発せられた光を用いて照らすことを含み得る。
【0045】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの第1の光源は、人工暖炉要素を瞬きの効果で照らすように構成される。瞬きの効果は、例えば、実際の暖炉における実際の炎によって発せられる光に似せるために赤色、橙色、または黄色を有する、視認可能な領域での波長を有する発せられた光を用いて照らすことを含み得る。瞬きの効果は、実際の暖炉における実際の炎によって発せられる変化する光の強さに似せるために、発せられる光の強さの変化を代替または追加で含んでもよい。
【0046】
少なくとも1つの第1の光源は、その発せられた光が、少なくとも1つの第1の光源と人工暖炉要素との間における任意の要素によって邪魔されずに人工暖炉要素を照らすことができるように、視線に沿って見られるとき、半透明鏡の後に配置され得る。例えば、少なくとも1つの第1の光源は、例えば人工暖炉の幅全体といった、人工暖炉の内部の幅の実質的な部分にわたるLEDの帯として具現化できる。LEDの帯は、筐体の天井に接して、半透明鏡の後に設けることができる。それによって、人工暖炉要素は、人工暖炉要素を照らすリアリズムを向上させるために、幅全体の実質的な部分にわたって照らされ得る。
【0047】
追加または代替の実施形態において、人工暖炉は、人工暖炉の外側の周囲光状態の強さを表す光センサ信号を発するように構成される光センサをさらに備える。光センサは、人工暖炉の外側の周囲光状態の最適な検出を可能とするために、人工暖炉の筐体の外側に配置され得る。少なくとも1つの第1の光源は、光センサ信号に基づいて、少なくとも1つの光源で発せられる光の強さを調節するように構成される。そのために、少なくとも1つの第1の光源は、光センサに連結させることができ、発せられた光の強さを調節するための制御ユニットを備え得る。
【0048】
少なくとも1つの第1の光源からの光の調節の結果として、筐体の内部における人工暖炉要素を照らすことは調節されることになり、これは人工暖炉要素の視認性に変化をもたらす。この変化は、半透明鏡が人工暖炉要素の通常の視認性を低減させ得るため、人工暖炉要素をすべての周囲光状態に対して半透明鏡の後で視認可能とさせるために必要であり得る。
【0049】
例えば、昼の光の状態の間、半透明鏡における周囲光の反射が人工暖炉要素の視認性を低下させる可能性がある。光センサ信号は比較的大きくでき、少なくとも1つの第1の光源が比較的大きい強さで光を発することをもたらすことができる。他方で、昼の光のない場合、周囲光状態はより強くない可能性があり、小さい光センサ信号をもたらす。したがって、少なくとも1つの第1の光源は、比較的小さい強さで光を発するように構成される。
【0050】
さらに、少なくとも1つの光源は、第1の表示装置および/または第2の表示装置が作動停止させられるとき、および、したがって、ビデオが表示されないとき、同じく光を発するように構成されてもよい。これは、人口の火炎が表示されないときでも人工暖炉要素が照らせるという利点を提供することができる。これは、実際の火炎が存在しない実際の暖炉をより正確に真似るために、人工暖炉要素と人工暖炉との間での半透明鏡の存在に拘わらず、人工暖炉が作動されていないとき、人工暖炉要素の視認性を増加させる。
【0051】
追加または代替の実施形態において、人工暖炉は、筐体の内部に配置される網をさらに備える。網は、人工暖炉の幅全体に好ましくは広がり、筐体の底部分の上方に好ましくは持ち上げられる。暖炉の前部において、網は、網の下方に配置される人工暖炉の構成要素を使用者が見ることができることを防止するために、筐体における開口の底縁と面一とすることができる。
【0052】
網は、格子状の構造と、光が通過できる複数の貫通孔と、を備える。網の第1の側は上向き方向を少なくともある程度向き、人工暖炉要素は網の第1の側に配置される。それによって、人工暖炉要素は、筐体における開口を通じて、視線に沿って視認可能である。実施形態では、開口は、網の第1の側と第2の側との間に延びる物理的な貫通孔として提供される。代替の実施形態では、開口は物理的な開口ではなく、網は、格子状の構造を形成するための覆われた領域と、開口を形成するための覆われていない領域とを有する透明なガラスまたはプラスチックのパネルを備えてもよい。
【0053】
さらなる実施形態では、人工暖炉は、筐体の内部に配置され、網の反対の第2の側を向く少なくとも1つの第2の光源をさらに備える。少なくとも1つの第2の光源は、実際の火炎における木の丸太の輝きと同様に、人工暖炉要素が輝くように現れる効果を提供するように構成される。少なくとも1つの第2の光源は、人工暖炉要素を下方から照らすように、人工暖炉要素の下方に配置される。
【0054】
実施形態では、人工暖炉は、人工暖炉の幅にわたって離間される複数の第2の光源を備える。第2の光源からの発せられた光は、輝く木の実際の効果を真似るために、橙色または赤色を有し得る。第2の光源は、強さが時間とともに変わる光を発するようにさらに構成され得る。変化する強さは、輝く木の強さも時間とともに変動するため、輝く木を真似るように意図されている。
【0055】
本実施形態によれば、網は第2の光源と人工暖炉要素との間に配置される。したがって、第2の光源からの発せられた光は、網における開口を最初に通過し、その後に人工暖炉要素が照らされる。網における開口が光の透過を許容する一方で、格子状の構造は、入射する光を妨げ、人工暖炉要素における影をもたらす。網の影は人工暖炉要素に炭化効果を作り出し、これは人工暖炉要素を炭化した木の丸太に似せる。
【0056】
さらなる実施形態では、人工暖炉は複数の反射要素を備え、反射要素は網の第1の側に配置され、入射する光線を反射および散乱させるように構成される。反射要素は、例えば、網にわたって広げられるガラス断片とすることができ、具体的には、人工暖炉要素が配置されないガラス断片とすることができる。反射要素は、第2の光源から発せられる光によって同じく照らされてもよく、人工暖炉において輝く燃えさしの効果を発生させる。
【0057】
実施形態では、人工暖炉は、音信号を発するように構成される音響装置を備える。音信号は、例えば、使用者へのさらにより現実的な効果を得るために、第1のビデオおよび/または第2のビデオにおける火炎と好ましくは同期させられたパチパチという火炎の音であり得る。好ましくは、発せられる音信号の音量は調節でき、人工暖炉は、発せられる音信号の音量を変更するために遠隔制御装置を備え得る。
【0058】
実施形態では、人工暖炉は、熱輻射を発するように構成される加熱装置を備える。加熱装置は電気ヒータとすることができ、電気ヒータは、筐体における開口の下方および/または上方に配置され、人工暖炉の前における使用者の方を向く通気開口を有し得る。代替で、加熱装置は、人工暖炉要素に組み込まれてもよく、および/または、通常は実際の暖炉において熱を生成する輝く燃えさしに似た網における可及的なガラス要素に組み込まれてもよく、人工暖炉の筐体における開口の前に配置されるガラス窓を通じて熱輻射を発するように構成されてもよい。それによって、人工暖炉のリアリズムは向上させられる。
【0059】
好ましくは、発せられた熱輻射は、実際の暖炉における実際の火炎によって発せられる熱に正確に似ている。好ましくは、発せられた熱輻射の温度および/または強さは、好ましくは遠隔制御装置を用いて、調節できる。代替で、人工暖炉は、暖炉に近接する使用者の存在を検出するように構成され、発生した熱の量を使用者の存在に基づいて調節するように構成される検出装置を備え得る。
【0060】
人工暖炉の実施形態では、人工暖炉要素の形が実際の暖炉における物理的暖炉要素の形に実質的に対応する。人工暖炉の筐体は、筐体の内部に固定的に配置される第1の位置合わせ装置を備え、人工暖炉要素は、人工暖炉要素と筐体との間の相対位置を保持するために、第1の位置合わせ装置と合致するように構成される相補的な第2の位置合わせ装置を備え得る。
【0061】
人工暖炉要素は、例えば、特定のピンパターンで配置される複数のピンを備えてもよく、ピンは人工暖炉要素の要素部品から下向きに延びることができる。
【0062】
人工暖炉は、対応する大きさの孔を備えてもよく、その孔は、同じピンパターンで配置され、ピンの外径に対応する内径を有し得る。孔は、例えば、人工暖炉の筐体における網において配置され得る。
【0063】
人工暖炉要素が人工暖炉の内部に配置されるとき、ピンは孔に持って来られる。ピンと孔とは相補的な形を有し、それらの間に1つの相対位置を許容するだけである。この1つの相対位置は、人工暖炉の筐体における人工暖炉要素の位置合わせされた位置に対応する。それによって、人工暖炉要素と、表示された第1および/または第2のビデオとの間の相対位置は、人工暖炉の使用の間に確保され得る。
【0064】
実施形態では、第1の表示装置および/または第2の表示装置は、使用者にとって視線に沿って視認可能である状態信号を表示するように構成される。状態信号は、状態信号を用いて使用者に連絡される人工暖炉の特定の設定を含み得る。
【0065】
例えば、状態信号は、表示された人工火炎パターンの強さを表し得る人工暖炉の火炎設定についての情報を含む。さらに、状態信号は、音信号の音量などの音信号の状態、または、人工暖炉の中の人工暖炉要素を照らす光の強さを表すことができる。そのために、状態信号は、例えば、人工暖炉の対応する設定が使用者によって変えられた直後に、第1のビデオまたは第2のビデオにおいて表示される数として具現化されてもよい。
【0066】
本発明は、内部を定め、内部への視線を許容するための少なくとも1つの開口を備える筐体を備える人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法であって、
第1の表示装置で、炎の第1のビデオを半透明鏡の第1の側に向けて表示するステップと、
第2の表示装置で、第2のビデオを半透明鏡の反対の第2の側に向けて表示するステップと、
視線に沿って、人工火炎パターンを筐体における開口を通じて表示するステップと、
を含み、
半透明鏡は筐体の内部に配置され、半透明鏡は、その第1の側において炎の第1のビデオを少なくとも部分的に反射し、その第2の側において第2のビデオを少なくとも部分的に透過することで、炎の第1のビデオと第2のビデオとを人工火炎パターンへと再組み合わせする、方法をさらに提供する。
【0067】
本発明による方法であれば、以前の人工暖炉で表示されるパターンと比較するとき、より現実的な人工火炎パターンが表示される。本方法であれば、炎の第1のビデオが半透明鏡の第1の側に向けて表示されるだけではない。追加的に、第2のビデオが半透明鏡の第2の側に向けて投影される。
【0068】
本発明による方法では、半透明鏡は、反射した炎の第1のビデオと透過した第2のビデオとの両方を含む人工火炎パターンを達成するために、炎の第1のビデオをその第1の側において少なくとも部分的に反射することで、および、第2のビデオをその第2の側において少なくとも部分的に透過することで、炎の第1のビデオと第2のビデオとを組み合わせる。
【0069】
方法の実施形態において、第2のビデオは、炎の第2のビデオ、ならびに/または、暖炉の背景のビデオ、および背景における輝きの効果のビデオを含む。
【0070】
第2の表示装置によって第2のビデオに表示される、炎の第2のビデオは、第1の表示装置によって表示される、炎の第1のビデオとは、好ましくは異なる。使用者にとって、第1のビデオは、第2のビデオが生じるように現れる領域と異なる第1の領域から生じるように現れる。それによって、人工暖炉において炎の三次元の効果の印象を与え、より現実的な人工火炎パターンを提供する層状の効果が達成される。
【0071】
輝きの効果のビデオは、暖炉の背景における炎の明るくする効果に似ている。視線に沿って、輝きの効果は、表示された炎を包囲するように現れ、人工火炎パターンのリアリズムを向上させることになる。
【0072】
方法のさらなる実施形態において、人工暖炉は、筐体の内部に配置される人工暖炉要素を備え、第1のビデオは、
物理的暖炉要素を実際の暖炉に配置するステップと、
物理的暖炉要素に実際の火炎を作り出すステップと、
火炎の実際の火炎パターンのビデオを記録するステップと、
記録されたビデオから第1のビデオを抽出するステップと、
を含む方法を用いて提供され、
筐体における人工暖炉要素の形が、実際の暖炉における物理的暖炉要素の形に実質的に対応する。
【0073】
したがって、第1のビデオは実際の火炎の記録されたビデオから抽出される。この実際の火炎は、好ましくは物理的暖炉要素におけるガスの火炎であり、その物理的暖炉要素は、セラミック製の木の丸太の模造品を備えてもよく、この模造品は例えば、積み重ねの構成で配置でき、その内部において、ガス通路が提供されて、ガスが照らされるガス通路の端へと可燃性ガスを導き得る。
【0074】
ビデオが物理的暖炉要素における火炎から記録され、そこから第1のビデオが抽出され得る。好ましくは、抽出された第1のビデオは、炎における第1の領域からの記録された炎に似たガスの火炎の実際の火炎パターンを含む。
【0075】
人工暖炉における人工火炎パターンの表示のために、人工暖炉要素は、その形が実際の暖炉における物理的暖炉要素の形を実質的に真似るように、人工暖炉内に配置される。それによって、人工暖炉は、火炎が実際の暖炉に存在しないときであっても、実際の暖炉に正確に似ている。
【0076】
抽出された第1のビデオは、第1の表示装置によって表示され、半透明鏡の第1の側で少なくとも部分的に反射される。それによって、鏡は第1のビデオを人工暖炉要素の画像と再組み合わせする。それによって、人工暖炉によって表示される結果として生じる人工火炎パターンは、視線に沿って見られるとき、実際の暖炉における物理的暖炉要素での火炎に実質的に対応する。
【0077】
方法のさらなる実施形態において、第1のビデオは、人工暖炉要素に投影される輝きの効果を含む。この実施形態によれば、物理的暖炉要素を実際の暖炉に配置するステップは、黒い前面を有する物理的暖炉要素の配置を含む。このような黒い前面は、実際の暖炉の記録されたビデオにおける物理的暖炉要素の視認性を低減し、これは、投影されたビデオにおいて暖炉要素の画像も表示することは望ましくないため、有利である。したがって、このような人工暖炉要素は、人工暖炉の内部においてすでに視認可能であり、そのため、投影される必要がない。
【0078】
この実施形態によれば、第1のビデオを抽出するステップは、実際の火炎の影響の下での物理的暖炉要素の輝きによって発せられる光の抽出をさらに含む。それによって、第1のビデオは、人工暖炉要素の燃焼と、この人工的な燃焼の結果としての輝きと、を真似るために、同時に表示される炎および輝きの効果を含む。
【0079】
代替で、第1のビデオを抽出するステップは、第1のビデオからの物理的暖炉要素の除去をさらに含む。このような除去は、第1のビデオから物理的暖炉要素の画像を除去するために、抽出された第1のビデオの処理に関係し得る。この処理は、例えば、デジタルビデオ編集を用いて行われ得る。
【0080】
代替または追加の実施形態では、第2のビデオは、
記録されたビデオから第2のビデオを抽出するステップを含む方法を用いて提供され、
第2のビデオ内の実際の火炎パターンは、火炎内の第2の領域から記録された炎に似ており、この第2の領域は、火炎内の第1の領域からある距離に設定されており、記録された炎は、第1のビデオ内の実際の火炎パターンに似ている。
【0081】
第2のビデオは、第1のビデオと同様の手法で提供でき、記録されたビデオからも抽出される。しかしながら、第2のビデオ内の実際の火炎パターンは、火炎内の第2の領域からの記録された炎に似ている。この第2の領域は、火炎内の第1の領域に対してある距離に設定される。これは、第1のビデオ内に表される炎と異なる場所から生じる炎を第2のビデオが表すことを意味する。
【0082】
例えば、第1のビデオ内の炎は、実際の暖炉内の物理的暖炉要素の前側から生じる炎を表すことができ、第2のビデオ内の炎は、物理的暖炉要素の後側から生じる炎を表すことができる。
【0083】
第1の領域および第2の領域は、物理的暖炉要素での実際の火炎内の領域として定めることができる。第1の領域は、視線に沿って見られるとき、火炎への第1の深さと第2の深さとの間に提供される領域である。したがって、第2の領域は第3の深さと第4の深さとの間に定めることができ、第3の深さおよび第4の深さは、視線に沿って、第1の深さおよび第2の深さより遠くに離れて設定される。それによって、第1の領域は、実際の火炎において近位の深さ領域に対応し、それによって、実際の火炎における第2の領域は、実際の火炎において遠位の深さ領域に対応する。
【0084】
抽出された第2のビデオは、第2の表示装置によって表示され、半透明鏡の第2の側で少なくとも部分的に透過される。それによって、表示された人工火炎パターンは透過した第2のビデオを追加的に含む。それによって、両方の表示されたビデオが火炎における異なる場所から生じるように現れるため、層状の効果が第1のビデオおよび第2のビデオによって人工火炎パターンにおいて達成される。
【0085】
実施形態では、方法は、人工暖炉要素を少なくとも1つの第1の光源で照らすステップをさらに含む。少なくとも1つの第1の光源は、その発せられた光が、少なくとも1つの第1の光源と人工暖炉要素との間における任意の要素によって邪魔されずに人工暖炉要素を照らすように、視線に沿って見られるとき、半透明鏡の後に配置され得る。例えば、少なくとも1つの第1の光源は、例えば人工暖炉の幅全体といった、人工暖炉の内部の幅の実質的な部分にわたるLEDの帯として具現化できる。LEDの帯は、筐体の天井に接して、半透明鏡の後に設けることができる。それによって、人工暖炉要素は、人工暖炉要素を照らすリアリズムを向上させるために、幅全体の実質的な部分にわたって照らされる。
【0086】
さらなる実施形態において、人工暖炉要素を照らすことは、瞬きの効果で照らすことを含む。瞬きの効果は、例えば、実際の暖炉における実際の炎によって発せられる光に似ているために赤色、橙色、または黄色を有する、視認可能な領域での波長を有する発せられた光を用いて照らすことを含み得る。瞬きの効果は、実際の暖炉における実際の炎によって発せられる変化する光の強さに似せるために、発せられる光の強さの変化を代替または追加で含んでもよい。
【0087】
本発明のさらなる特性は、添付の図面に表示されている実施形態を参照して後で説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【
図1】本発明による人工暖炉の実施形態の概略図である。
【
図2b】炎の第1のビデオによる第1の光線と、第2のビデオによる第2の光線との実施形態の図である。
【
図4b】炎の第1のビデオによる第1の光線の実施形態の図である。
【
図4c】第2のビデオによる第2の光線との実施形態の図である。
【
図5a】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5b】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5c】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5d】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5e】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5f】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5g】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5h】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5i】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5j】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5k】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【
図5l】人工暖炉で人工火炎パターンを表示するための方法の実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0089】
図を通じて、同じ符号が、対応する構成要素、または、対応する機能を有する構成要素に言及するために使用されている。
【0090】
図1は、符号1で言及されている、本発明による人工暖炉の実施形態を概略的に描写している。人工暖炉1は、開口3が設けられている筐体2を備える。筐体2は内部4を定めており、開口3は内部4へのアクセスを提供するように構成されている。開口3は、筐体2の前に配置されており、筐体2の内部4への視線(S)を許容する。図では、視線(S)は、水平方向で位置合わせされて表示されているが、使用者が筐体2の内部4を見ることができる任意の線が視線として解釈できる。
【0091】
本実施形態では、筐体2における開口3はガラス板で覆われている。ガラス板は視覚領域での光に対して透過性があるため、使用者は筐体2の内部4を見ることができる。代替で、ガラス板は、筐体2の内部4を見るときの障害を減らすために省略されてもよい。
【0092】
人工暖炉1は、筐体2の内部4に配置される半透明鏡10をさらに備える。鏡10は
図2および
図3においても見られる。半透明鏡10は、水平方向(H)および鉛直方向(V)に対して直角ではない角度に設定されている。本実施形態では、角度は45°に設定されている。半透明鏡10は筐体2に対して固定されている。筐体2の前において、鏡10は横棒11に搭載されており、横棒11は、筐体2の幅にわたって、筐体2における開口3の前で延びている。横棒11は、鏡10がまったく設けられていないという印象を与えるために、鏡10の前縁を覆うようにさらに配置されている。
【0093】
半透明鏡10は第1の側12を備え、第1の側12は、筐体2における開口3を向き、上向きの鉛直方向にもある程度位置合わせされる。鏡10の第1の側12は、それに向けて表示されるビデオを少なくとも部分的に反射するように構成されている。
【0094】
半透明鏡10は第2の側13を備え、第2の側13は、第1の側12の反対に配置され、開口3から離れるように向いている。第2の側13も下向きの鉛直方向である程度位置合わせされている。鏡10の第2の側13は、それに向けて表示されるビデオを少なくとも部分的に透過するように構成されている。
【0095】
鏡10は、その第2の側13から第1の側12に向けて光線を透過するように構成されている。第1の側12において、第2の側13からの透過した光線と第1の側12からの反射した光線とが再組み合わせされ、組み合わされた光線が第1の側12から発せられる。45°とされた鏡10の配向のため、鉛直方向(V)および水平方向(H)に対して、第1の表示装置20が、実質的に水平に配置でき、下向きの鉛直方向(V)において炎の第1のビデオを表示するように構成でき、第2の表示装置30が、実質的に鉛直に配置でき、水平方向(H)において第2のビデオを表示するように構成できる。
【0096】
人工暖炉1は第1の表示装置20を備え、第1の表示装置20は、筐体2の上部分において筐体2の内部4に配置されている。本実施形態では、第1の表示装置20は、下向きの鉛直方向(V)で第1の光線21を発するように構成される平坦な画面の監視装置20として提供されている。それによって、第1の光線21は半透明鏡10の第1の側12に投影され、そこで筐体2における開口3を通じて部分的に反射される。炎の第1のビデオ22が、第1の表示装置20によって第1の光線21を発することが炎の第1のビデオ22の表示に対応するように、発せられた第1の光線21に含まれ得る。
【0097】
人工暖炉1は第2の表示装置30をさらに備え、第2の表示装置30は、筐体2の後部分において筐体2の内部4に配置されている。第2の表示装置30も、本実施形態では平坦な画面の監視装置30であり、鉛直方向(V)において延びている。第2の表示装置30は、水平方向(H)における第2の光線31を半透明鏡10の第2の側13へと発するように構成されており、第2の側13において、第2の光線31は鏡10の第1の側12に向けて少なくとも部分的に透過させられる。第2のビデオ32が、第2の表示装置30によって第2の光線31を発することが第2のビデオ32の表示に対応するように、発せられた第2の光線31に含まれ得る。
【0098】
鏡10は、第1の光線21と第2の光線31とを再組み合わせするように、および、この再組み合わせされた光線を、開口3を通じて視線(S)に沿って透過させるように構成されている。第1の光線21が鏡10の第1の側12において反射されるため、視線(S)に沿って見られるとき、第1の光線21が、鏡10と交差する仮想的な鉛直平面21´から生じることになる。
図3aにおいて、この仮想的な鉛直平面21´は点線によって指示されている。
【0099】
第2の光線31は、第2の表示装置30から生じ、視線(S)と実質的に平行である水平方向(H)において発せられる。また、開口3を通じて視線(S)に沿って筐体2を見る使用者にとって、第2の光線31は筐体2の後部分から生じるように現れ、第1の光線21は仮想的な鉛直平面21´から生じるように現れる。したがって、使用者にとって、第1の光線21の投影と第2の光線31の投影との間に間隔Δがあることになる。
図2bでは、光線21、31の間のこの間隔Δは概略的に示されている。
【0100】
人工暖炉1のこの実施形態において、第1の光線21が炎の第1のビデオ22を含み、第2の光線31は炎の第2のビデオ32を含む。両方のビデオは、実際の火炎の記録されたビデオから抽出されており、したがって炎の正確な表示を形成する。代替で、第1のビデオおよび第2のビデオは、仮想的な火炎のレンダリングされたビデオであってもよく、そのビデオは、例えば、人工暖炉の制御装置によってリアルタイムでレンダリングされてもよい。
【0101】
人工暖炉1は、筐体2の内部4に配置される網40をさらに備える。網40は、水平方向(H)において少なくとも部分的に延び、貫通孔を定める格子状の構造を有する。網40は、上向きの鉛直方向を少なくとも部分的に向く第1の側41を有する。網40の前部分は、下向き方向に若干曲げられており、開口3に隣接する筐体2の底縁に向けて延びている。
【0102】
人工暖炉1は人工暖炉要素50を備え、人工暖炉要素50は、積み重ねの構成で配置され、筐体2の内部4に同じく配置されている複数の要素部品を備える。人工暖炉要素50は、実際の暖炉における物理的暖炉要素に似ており、人工暖炉1の本実施形態では、木の火炎における積み重ねられた木の丸太に似ている。
【0103】
人工暖炉要素50は網40に配置されており、実際の木の丸太に似せるために、要素部品は積み重ねられている。人工暖炉要素50は半透明鏡10と第2の表示装置30との間に配置されており、半透明鏡10の第2の側13は人工暖炉要素50を向いている。
【0104】
図3bでは、人工暖炉要素50の要素部品のうちの少なくとも1つの前面51が第1の光線21の仮想的な鉛直平面21´と平行に位置合わせされていることが示されている。そのため、この少なくとも1つの要素部品は、仮想的な鉛直平面21´と交わらず、鉛直の前面51は、第1の光線21の正確な集束を可能とし、使用者に、第1のビデオ22における炎を、仮想的な鉛直平面21´から生じて現れるように経験させることができる。
【0105】
人工暖炉要素50は、第1の光線21が生じるように現れる仮想的な鉛直平面21´と、第2の光線31が生じる第2の表示装置30と、の間に配置されている。光線21、31の両方は、三次元の炎の効果が達成されるように炎22、32のビデオを含む。したがって、人工暖炉要素50の前または上と、人工暖炉要素50の後と、の両方に炎があることになる。
【0106】
人工暖炉1は光源をさらに備え、光源は、本実施形態では、筐体2の上部分において筐体2の内部4に配置されるLEDの帯52として具現化されている。LEDの帯52は、筐体2の実質的に幅全体にわたって延びており、下方に配置される人工暖炉要素50を照らすように構成されている。それによって、照らされた人工暖炉要素50は、使用者にとって、筐体2の内部4の中で向上した視認性を有する。暖炉1は遮蔽体53をさらに備え、遮蔽体53は、LEDの帯52の前に配置され、LEDの帯52からの発せられた光が筐体2における開口3に直接的に到達するのを防止するように構成されている。
【0107】
人工暖炉1は、同様に内部4に配置される複数の第2の光源54をさらに備える。第2の光源は、筐体2の幅にわたって延びるとともに互いから離間されている複数のランプ54を備える。ランプ54は、網40の下方に配置され、網40の第2の側42の方を向き、その第2の側42は、第1の側41の反対に配置され、下向き方向を少なくとも部分的に向く。
【0108】
ランプ54は人工暖炉要素50も照らすように構成される。ランプ54からの光は、網40の開口を通過し、人工暖炉要素50において輝く。網40の格子は、網40の開口を通過する光だけが人工暖炉要素50に到達するため、人工暖炉要素50に網状の影をもたらす。この網状の影は人工暖炉要素50に炭化効果を作り出し、これは要素部品を炭化した木の丸太に似せる。
【0109】
好ましくは、ランプ54は、人工暖炉要素50の輝きの効果に似せるために、赤色と黄色との間のスペクトルでの光の色に対応する波長を有する視認可能な範囲での光を発する。ランプ54は、人工暖炉要素50のさらにより現実的な輝きの効果を達成するために、時間とともに変化する強さで光を発するように、制御装置62によって制御される。制御装置62は、強さにおける変化を、第1および第2の光線21、31の第1および第2のビデオ22、32により表示される炎のパターンと同期させるように構成される。
【0110】
筐体2における開口3の底縁と横棒11との間で、開口3の下部分3´は、使用者に網40の一部分を見させることができる。ここで、ランプ54からの光も視認可能である。好ましくは、図示されていないが、人工暖炉1は、網40の第1の側41に配置される大量の反射性散乱要素を備える。反射要素は、例えば、入射する光線を反射および散乱させるように構成されるガラス断片であり得る。ガラス要素は、網40における輝く燃えさしに似せるために、網40における開口を通じて下方から来るランプ54によって発せられる光を反射および散乱させるように構成される。これらのガラス要素は下部分3´を通じて視認可能であり、人工暖炉1が実際の暖炉により現実的に似ていることをもたらす。
【0111】
人工暖炉は、音響装置60と加熱装置61とをさらに備える。音響装置60は、筐体2の上部に配置されており、実際の暖炉における実際の木の火炎の音に似た音信号を発するように構成されている。加熱装置61は、開口3の下方において筐体2の内部4に配置されており、熱輻射を発するように構成されている。発せられた熱輻射は、実際の暖炉における実際の火炎によって発生させられる熱を真似ており、より現実的な人工暖炉1を作り出す目的に供し得るが、人工暖炉1が設置される部屋を加熱することにも寄与できる。好ましくは、筐体2は、加熱装置61からの熱輻射を逃がすことを可能とするために、筐体2の前部において開口3の下方に通気孔を備える。
【0112】
人工暖炉1は、制御装置62とデジタル保存装置63とをさらに備える。制御装置62は、第1の表示装置20および第2の表示装置30に電気的に連結されており、表示装置20、30を制御するように構成されている。制御装置62は保存装置63にさらに連結されている。保存装置63は第1のビデオ22と第2のビデオ32とを少なくとも含み、それらビデオは保存装置63に保存されている。保存装置63は、本実施形態では、ビデオ22、32での光線21、31を発するために表示装置20、30に連結されているメディアプレーヤとして提供されている。
【0113】
第1のビデオ22および第2のビデオ32が保存されている保存装置63と、人工暖炉要素50と、は暖炉要素組立体を一緒に形成している。使用者が人工暖炉1の異なる人工火炎パターンに興味がある場合、使用者は、異なる暖炉要素組立体を提供でき、本組立体の人工暖炉要素50を、異なる構成で積み重ねられた要素部品を有し得る交換組立体の人工暖炉要素と交換することができる。交換組立体の保存装置は、交換組立体の人工暖炉要素に対応する異なる第1および第2のビデオを含む。好ましくは、交換組立体の保存装置におけるビデオは、物理的暖炉要素が交換組立体の人工暖炉要素と同様に配置された実際の火炎の記録されたビデオから抽出されている。これらの異なるビデオが第1および第2の光線で投影されるとき、人工暖炉によって発生させられる人工火炎パターンは変化し、使用者は、人工暖炉1全体を交換する必要なく、異なる暖炉の印象を持つことができる。
【0114】
図4aは、実際の暖炉における実際の火炎の記録されたビデオの例を描写している。実際の火炎は木の火炎であり得るが、好ましくはガスの火炎である。本実施形態では、記録されたビデオは、実際のガスの火炎があたかも実際に木の火炎であるかのように、木の丸太を表している物理的な火炎要素における実際のガスの火炎から記録されている。
【0115】
ビデオが記録された後、第1のビデオ22および第2のビデオ32がそこから抽出される。この抽出は、少なくとも本実施形態では、使用者に単一のビデオの内容を複数のビデオにわたって広げさせることができる適切なソフトウェアを用いて実行される。
【0116】
単一の記録されたビデオが、実際の暖炉に存在するすべての炎を含む。抽出を用いることで、実際の火炎における異なる領域からの炎が、実際の暖炉における異なる領域に炎の画像を各々含む複数のビデオを形成するために、分離させることができる。
【0117】
図4bでは、発せられた第1の光線21が表示されており、これは第1のビデオ22を含んでいる。第1のビデオ22は、記録されたビデオから抽出され、実際の火炎において第1の領域から生じる、記録された炎23を含む。この第1の領域は、視線に沿って見られるとき、実際の火炎および物理的暖炉要素の前部分に位置させられ、本実施形態では、視線に対して垂直に位置合わせされる領域となるように概して選択されている。したがって、第1のビデオ22が人工暖炉1において表示されるとき、人工暖炉1内の炎23が、人工暖炉要素50の前部分に配置される仮想的な鉛直平面21´から生じることになる。
【0118】
図4cでは、発せられた第2の光線31が表示されており、これは第2のビデオ32を含んでいる。第2のビデオ32は、記録されたビデオからも抽出され、実際の火炎において第2の領域から生じる、記録された炎33を含む。実際の火炎における第2の領域は、第1の領域から離間されており、視線に沿って見られるとき、実際の火炎および物理的暖炉要素の後部分に配置されている。第2の平面も、本実施形態では、視線に対して垂直に位置合わせされる。
【0119】
人工暖炉1の使用中、第2のビデオ32は第2の表示装置30から投影され、第2の表示装置30は人工暖炉要素50の後に配置される。それによって、第2のビデオ32における炎33が人工暖炉要素50の後からも生じることになる。
【0120】
第2のビデオ32は、記録された炎33を含んでいるだけでなく、記録されたビデオから抽出される物理的暖炉の背景における輝きの効果34のビデオも含む。輝きの効果34のビデオは、実際の火炎の炎によって照らされる実際の暖炉の背景の輝きの効果を含む。
図4cでは、輝きの効果は点線によって指示されている。
【0121】
第1のビデオ22および第2のビデオ32は人工暖炉1の保存装置63に保存され、制御装置62は、第1のビデオ22で第1の光線21を発するために第1の表示装置20を制御するように構成され、第2のビデオ32で第2の光線31を発するために第2の表示装置30を制御するように構成されている。
【0122】
保存装置63は、複数のさらなる第1のビデオおよびさらなる第2のビデオをさらに備える。さらなる第1のビデオおよび第2のビデオは第1のビデオ22および第2のビデオ32と同様に、記録されたビデオから抽出され、それぞれの記録されたビデオは、異なるガス火炎設定を有する実際のガスの火炎から記録されている。本実施形態では、ガス火炎設定は、実際のガスの火炎に向けてのガス供給の量についての設定である。高いガス火炎設定は、実際のガスの火炎の大きなガス供給および大きな強さに対応し、低いガス火炎設定は、実際のガスの火炎の小さなガス供給および小さな強さに対応する。
【0123】
さらなる第1および第2のビデオを得るために、最初に、ガス火炎設定が保存される。次に、それぞれのビデオが記録され、これらはそれぞれの第1のビデオおよび第2のビデオにおいて抽出されており、保存されてそれぞれのガス火炎設定に結び付けられる。
【0124】
人工暖炉1は入力装置を備える。本実施形態では、入力装置は、制御装置62に連結されている回転可能なノブ64であり得る。ノブ64は、人工暖炉1の使用者に、人工暖炉1で表示される人工火炎パターンのためのパラメータを設定させることができる。代替の実施形態では、入力装置は、遠隔制御装置であってもよく、または、人工暖炉を制御するためにアプリケーションがインストールされているスマートフォンなどの携帯通信装置であってもよい。入力装置は、例えば、遠隔制御装置における1つ以上のボタンによって形成され得るか、または、携帯通信装置におけるアプリケーションにおける仮想的なスライダーによって形成され得る。
【0125】
パラメータは、例えば、表示される人工火炎パターンの強さを表すことができる。制御装置62は、設定パラメータと関連付けられる実際のガスの火炎についてのガス火炎設定のうちの1つを選択するように構成されている。続いて、制御装置62は、選択されたガス火炎設定に対応するそれぞれの第1のビデオ22および第2のビデオ32を選択するように構成されており、そのそれぞれの第1のビデオ22を含む第1の光線21を発するように第1の表示装置20を制御し、そのそれぞれの第2のビデオ32を含む第2の光線31を発するように第2の表示装置30を制御するように構成されている。
【0126】
しかしながら、設定パラメータは、実際のガスの火炎の特定のガス火炎設定に対応しないが、2つの連続するガス火炎設定の間での設定に対応することもあり得る。この状況では、制御装置62は、第1の表示装置20を制御して、第1のビデオ22同士の組み合わせにより第1の光線21を発するように、および、第2の表示装置30を制御して、第2のビデオ32同士の組み合わせにより第2の光線31を発するように、さらに構成され得る。それによって、第1のビデオ22同士の組み合わせは、連続したガス火炎設定に対応する第1のビデオ22の加重平均によって形成でき、それに応じて、第2のビデオ32同士の組み合わせも、連続したガス火炎設定に対応する第2のビデオ32の加重平均によって形成できる。
【0127】
保存装置63は、ガス火炎設定の各々について、加熱装置61のための設定値をさらに含む。加熱装置61の加熱出力は、特定の加熱設定において、対応するガス火炎設定において実際のガスの火炎によって発生させられる熱の量に好ましくは対応する。それによって、加熱装置61は、実際の暖炉1によって表示される人工火炎パターンに対応する現実的な熱の量を発生させるように構成されている。
【0128】
人工暖炉1は人工火炎パターン70を表示するように構成されている。人工火炎パターン70の概略的な描写は、
図2aの人工暖炉1において視認可能である。人工火炎パターン70は、少なくとも本実施形態において、第1の光線21および第2の光線31によって提供される。それによって、第1の光線21は、記録された炎23を含む第1のビデオ22を備え、第2の光線31は、記録された炎33を含む第2のビデオ32を備える。
【0129】
第1のビデオ22および第2のビデオ32を提供するために、ビデオが実際の火炎の実際の火炎パターンから記録される。
図5では、ビデオ22、32の提供および人工火炎パターン70の表示の過程が概略的に示されている。
【0130】
最初に、複数の積み重ねられた物理的要素部品を備える物理的暖炉要素101が実際の暖炉100内に配置されるか、または、物理的暖炉要素がすでに配置されている実際の暖炉が提供される。好ましくは、物理的暖炉要素101の要素部品同士は、それらの相対的な位置を確実にするために、および、実際の暖炉100の中での物理的暖炉要素101の位置を確実にするために、相互連結される。物理的暖炉要素は、実施形態では、木の丸太を備え得る。本実施形態では、物理的暖炉要素101は、実際の木の丸太に似ているが熱に耐えることができる耐炎性の模造の丸太101として提供されている。
【0131】
物理的暖炉要素101の要素部品には、ガス通路が設けられており、この通路を通じて、可燃性ガスが案内される。これらの通路の端において、ガスは実際の暖炉100へと漏れることができ、物理的暖炉要素101における実際のガスの火炎102を作り出すために点火される。実際のガスの火炎102の炎は、物理的暖炉要素101において実際の火炎パターン103を形成する。実際のガスの火炎102と、対応する実際の火炎パターン103とは、
図5bに示されている。
【0132】
実際の火炎パターン103は、視線と平行で
図5の平面に対して垂直な実際の暖炉100における深さに対して変化する。実際の暖炉100の前部に、第1の領域100´が位置させられている。実際の暖炉100の後部に向けて、第2の領域100″が位置させられている。第2の領域100″は、
図5の平面に対して垂直に見られるとき、例えば実際の暖炉100の後部に向けて、第1の領域100´からある距離に設定される。
【0133】
第1の領域100´および第2の領域100″は、視線に沿って見られるとき、物理的暖炉100へとある距離に沿って広がる実際の火炎102における領域として定義され得る。それによって、第1の領域100´は、実際の火炎102において近位の深さ領域に提供され、実際の火炎102における第2の領域100″は、実際の火炎102において遠位の深さ領域に対応する。
【0134】
第1のビデオ22および第2のビデオ32を提供するために、最初に、ビデオが実際の暖炉100の実際の火炎パターン103から記録される。
図5bでは、記録されたビデオを描写している画像が表示されている。
【0135】
記録されたビデオは第1のビデオ22へと抽出され、第1のビデオ22は、第1の領域100´から生じ、それぞれの実際の火炎パターン103´を形成する炎を含む。
図5cでは、抽出された第1のビデオ22を描写している画像が表示されている。記録されたビデオは第2のビデオ32へと抽出され、第2のビデオ32は、第2の領域100″から生じ、それぞれの実際の火炎パターン103″を形成する炎を含む。
図5dでは、抽出された第2のビデオ32を描写している画像が表示されている。
【0136】
記録された第1のビデオ22および第2のビデオ32は、人工暖炉1の保存装置63に保存される。
【0137】
実際の暖炉100では、ガス火炎設定は、ガス供給を変化させるために、および、実際のガスの火炎102の強さを増加または低下させるために、変更される。ガス火炎設定の各々について、ビデオが第1の領域100´と第2の領域100″との両方において実際の火炎パターンから記録され得る。対応する抽出された第1のビデオ22および第2のビデオ32は、人工暖炉1の保存装置63において、それぞれのガス火炎設定と一緒に保存される。
【0138】
図5eでは、人工暖炉1の内部4に配置されている人工暖炉要素50の要素部品が示されている。人工火炎パターン70を表示するために、最初に、人工暖炉要素50が、その位置が実際の暖炉100における物理的暖炉要素101の位置に対応するように、内部4に位置決めされる。この適合は、人工暖炉要素50の個々の要素部品の互いに対する配置を含み得るが、例えば積み重ねの構成全体で、人工暖炉要素50自体の移動も含み得る。
図5eの図面同士の間における両矢印は、物理的暖炉100における物理的暖炉要素101の位置と、人工暖炉1の内部4における人工暖炉要素50の位置と、の間の比較を示している。
【0139】
好ましくは、人工暖炉要素50の要素部品は、実際の暖炉100における物理的暖炉要素101の要素部品の積み重ねの構成に対応する積み重ねの構成で、互いに連結される。より好ましくは、人工暖炉要素50は、人工暖炉1における人工暖炉要素50の正確な位置を確保するために、人工暖炉1における位置合わせ装置と合致するように構成される位置合わせ装置を備える。
【0140】
そのため、第1の光線21は、第1の光線21と共に第1のビデオ22の位置をずらすために、人工暖炉1内において調整され得る。第1の光線21は、人工暖炉1への視線(S)に沿って見られるとき、第1のビデオ22が人工暖炉1の内部4に人工暖炉要素50と位置合わせされるように調節される。第1の光線21の調整のこのステップは、
図5fにおいて概略的に表示されている。
【0141】
調整すると、第1のビデオ22における炎は、実際の暖炉100における物理的暖炉要素101から生じる代わりに、あたかも人工暖炉1における人工暖炉要素50から実際に生じさせられているかのように、人工暖炉要素50と位置合わせされることになる。
【0142】
本実施形態では、同じことが第2のビデオ32を含む第2の光線31についても行われ得る。第2の光線31も、第2のビデオ32における炎が、実際の暖炉100における物理的暖炉要素101から生じる代わりに、人工暖炉1における人工暖炉要素50から実際に生じることになるように、第2のビデオ32における炎を人工暖炉要素50と位置合わせするために調整される。第2の光線31の調整のこのステップは、
図5gにおいて概略的に表示されている。
【0143】
第1の光線21および第2の光線31の調整は、第1の光線21および第2の光線31が発せられる位置をずらすように、第1の表示装置20および第2の表示装置30を調整することで行うことができる。好ましくは、第1の表示装置20および第2の表示装置30における発する位置のこのずらしは、人工暖炉1の制御装置62を用いて制御される。代替または追加で、第1の表示装置20および第2の表示装置30は、第1の光線21および第2の光線31をずらすために、人工暖炉要素50に対して全体でずらされ得る。
【0144】
人工暖炉1における第1の光線21および第2の光線31の調整によって、表示される第1のビデオ22および第2のビデオ32は、視線(S)に沿う第1のビデオ22、第2のビデオ32、および人工暖炉要素50が、
図5hに表示されているように、実際の暖炉100における実際の火炎パターン103に似た人工火炎パターン70を一緒に形成するように、人工暖炉要素50と位置合わせされる。
【0145】
方法の追加の実施形態では、第2のビデオ32´は、実際の暖炉100における背景における輝きの効果104をさらに含む。これは
図5iにおいて概略的に表示されており、第2のビデオが、実際の暖炉100における第2の領域100″において実際の火炎パターン103″と、実際の暖炉100の背景における輝きの効果104と、を描写していることが示されている。
【0146】
ここで、第2のビデオ32´での第2の光線31の調整は、
図5jにおいて概略的に表示されているように、人工暖炉1において人工暖炉要素50に対する輝きの効果34の位置の調節も含む。したがって、輝きの効果34は、第2の光線31が第2のビデオ32´における炎33の位置を調節するように調整されるとき、それに応じて輝きの効果34の位置が自動的に調節されるように、第2のビデオ32´の一部を形成している。
図5kでは、輝きの効果34は、人工暖炉1においても位置合わせされるように示されており、人工火炎パターン70´の一部を形成している。
【0147】
さらなる追加の実施形態では、
図5lに示されているように、第1のビデオ22´は追加の動画35をさらに含む。追加の動画35は、本実施形態では漫画の図である。しかしながら、追加の動画は、宣伝などを含んでもよく、または、例えば、表示された人工火炎パターンを人工暖炉1の周囲に適合させるための追加の画像もしくはビデオを含んでもよい。そのために、追加の画像またはビデオは、例えば、人工暖炉1の外側の色パターンに対応する色付けを含んでもよい。
【符号の説明】
【0148】
1 人工暖炉
2 筐体
3 開口
3´ 下部分
4 内部
10 半透明鏡
11 横棒
12 第1の側
13 第2の側
20 第1の表示装置、平坦な画面の監視装置
21 第1の光線
21´ 仮想的な鉛直平面、第1の鉛直平面
22、22´ 炎の第1のビデオ
23 記録された炎
30 第2の表示装置、平坦な画面の監視装置
31 第2の光線
32、32´ 炎の第2のビデオ
33 記録された炎
34 輝きの効果
35 追加の動画
40 網
41 第1の側
42 第2の側
50 人工暖炉要素
51 前面
52 LEDの帯
53 遮蔽体
54 第2の光源、ランプ
60 音響装置
61 加熱装置
62 制御装置
63 デジタル保存装置
64 ノブ
70、70´ 人工火炎パターン
100 実際の暖炉、物理的暖炉
100´ 第1の領域
100″ 第2の領域
101 物理的暖炉要素、耐炎性の模造の丸太
102 実際のガスの火炎
103、103´、103″ 実際の火炎パターン
104 輝きの効果
S 視線
H 水平方向
V 鉛直方向
Δ 間隔