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特許7427035衣類処理装置のファンアセンブリ及び衣類処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】衣類処理装置のファンアセンブリ及び衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/58 20060101AFI20240126BHJP
   F04D 29/60 20060101ALI20240126BHJP
   D06F 58/02 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
F04D29/58 P
F04D29/60 H
D06F58/02 L
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021573580
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(86)【国際出願番号】 CN2019121723
(87)【国際公開番号】W WO2021082160
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】201921828964.X
(32)【優先日】2019-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911033525.4
(32)【優先日】2019-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518053714
【氏名又は名称】无▲錫▼▲飛▼▲リン▼▲電▼子有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】彭 ▲穎▼▲卿▼
(72)【発明者】
【氏名】▲梅▼ 光晴
【審査官】丹治 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-228501(JP,A)
【文献】特開2016-198310(JP,A)
【文献】特開2009-082576(JP,A)
【文献】実開昭50-060606(JP,U)
【文献】特開2010-063869(JP,A)
【文献】特開2007-143611(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03467184(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 1/00-13/16、
17/00-19/02、
21/00-25/16、
29/00-35/00
D06F 39/00-39/10、
58/02-58/08、
58/20-58/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理装置のファンアセンブリであって、
取り付けキャビティを有するエアダクトハウジングと、
前記取り付けキャビティ内に回転可能に設けられるインペラーと、
前記エアダクトハウジングに設けられ、固定子、回転子、前記回転子に接続されるモータ軸、モータケース及びモータカバーを含むモータであって、前記固定子が前記回転子の外側に嵌められ、前記インペラーが前記モータ軸に取り付けられ、前記回転子が前記インペラーを回転させるように駆動し、前記モータカバーが前記モータケースの頂部に設けられ、前記モータカバーと前記モータケースとの間は収容キャビティを限定し、前記固定子と前記回転子とがいずれも前記収容キャビティ内に設けられ、前記モータカバーに熱排出口が設けられ、前記熱排出口によって前記収容キャビティと前記モータの外とは連通されるモータと、を含み、
前記インペラーが接続フレームを介して前記モータ軸に接続され、前記接続フレームの外面は、弧形の遷移領域として形成され、前記弧形の遷移領域の外面の少なくとも一部は、傾きの絶対値が下から上に徐々に増加するように形成され、
前記エアダクトハウジングは、上向きに開口した収容凹部を有し、前記収容凹部は、少なくとも一部が前記取り付けキャビティ内に伸びるように適合され、前記モータが前記収容凹部内に位置し、前記モータケースの側面の縦方向に伸びるすべての部分は、前記収容凹部内に収納され、
前記モータは、前記衣類処理装置の上部カバー及び前記エアダクトハウジングの内壁の両方又はいずれか一方に向かって縦方向に延び、前記モータの上端と前記上部カバーとの間の距離はh1であり、前記h1は5mm以上であり、前記モータの下端と前記エアダクトハウジングの内壁との間の鉛直方向の距離はh2であり、前記h2は0.5mm以上である、
ことを特徴とするファンアセンブリ。
【請求項2】
前記モータの少なくとも一部が前記取り付けキャビティを超えて延びており、前記モータの下端が前記取り付けキャビティの下部の外面を超えて下方に延びる距離はh3であり、前記モータの上端が前記取り付けキャビティ上部の外面を超えて上方に延びる距離はh4であり、前記h3は前記h4以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載のファンアセンブリ。
【請求項3】
前記h3は5mm以上である、
ことを特徴とする請求項2に記載のファンアセンブリ。
【請求項4】
前記h1は10mm以上である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のファンアセンブリ。
【請求項5】
前記h2は2mm以上である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のファンアセンブリ。
【請求項6】
前記モータ軸の下端が前記取り付けキャビティから下方に延び、前記モータ軸の前記下端と前記エアダクトハウジングの内壁との間の鉛直方向の距離は前記h2である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のファンアセンブリ。
【請求項7】
前記エアダクトハウジングは、
前記取り付けキャビティが形成される第1のエアダクト本体と、
前記取り付けキャビティを介して前記第1のエアダクト本体と連通する第2のエアダクト本体と、を含み、
前記取り付けキャビティの上方にカバープレートが設けられ、前記カバープレートの少なくとも一部が下方に凹んで前記収容凹部を形成する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のファンアセンブリ。
【請求項8】
請求項1~のいずれかに記載のファンアセンブリを含む衣類処理装置であって、衣類乾燥機能を有する、
ことを特徴とする衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、中国特許出願番号が「201921828964.X」、「201911033525.4」であり、出願日が2019年10月28日である中国特許出願に基づいて提案され、上記中国特許出願の優先権を主張し、上記中国特許出願のすべての内容はここで参照として本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、衣類処理機器技術の分野に関し、特に衣類処理装置のファンアセンブリ及び衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術における衣類処理装置の衣類乾燥用エアダクトアセンブリは、そのスペースが限られているため、その中のモータは一方向非同期アウターローターモータを使用することが多く、それはモータの適時放熱に有利であり、システムの正常な動作を確保する可能性がある。しかしながら、このタイプのモータの製造工程が複雑であるため、当該モータが組み立てられたエアダクトアセンブリはコストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアダクトハウジングのモータの取り付けスペースが小さいため、モータの放熱効果が悪く、そのため、従来技術では通常、駆動のためにインナーローターモータを使用しない。特許出願人は、エアダクトハウジングの上下方向に利用可能なスペースがあることを発見し、そのため、本出願は、低コストで生産工程が簡単な衣類処理装置のファンアセンブリを提案する。
【0005】
本出願は、上記衣類処理装置のファンアセンブリを有する衣類処理装置をさらに提案する。
【0006】
本出願の第1の態様の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリは、取り付けキャビティを有するエアダクトハウジングと、前記取り付けキャビティ内に回転可能に設けられるインペラーと、前記エアダクトハウジングに設けられ、固定子と回転子とを含むモータであって、前記固定子が前記回転子の外側に嵌められ、前記回転子が前記インペラーを回転させるように駆動するモータと、を含み、前記モータが前記衣類処理装置の上部カバー及び前記エアダクトハウジングの内壁の両方又はいずれか一方に向かって延び、前記モータの上端と前記衣類処理装置の上部カバーとの間の距離はh1であり、前記h1は5mm以上であり、前記モータの下端と前記エアダクトハウジングの内壁との間の鉛直方向の距離はh2であり、前記h2は0.5mm以上である。
【0007】
本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリは、関連技術におけるアウターローターモータをインナーローターモータに変更し、衣類処理装置の上部カバー及びエアダクトハウジングの内壁の両方又はいずれか一方の方向に向かって延びるようにモータを設けることにより、モータの上下方向の寸法を増大し、モータの寸法の増大によって放熱面積が増加し、モータの放熱効率を大幅に向上させることができ、h1が5mm以上で、h2が0.5mm以上であるように設置することにより、放熱効率を確保するとともにモータが他の部品と干渉することを回避し、ファンアセンブリの正常な動作を確保することに有利である。そのため、本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリは、モータの放熱効率を確保した上で、コストを著しく削減し、動力の出力を容易にし、外部のインペラーとの接続を容易にし、生産工程を簡素化する。
【0008】
本出願のいくつかの実施例によれば、前記モータの少なくとも一部が前記取り付けキャビティを超えて延びており、前記モータの下端が前記取り付けキャビティの下部の外面を超えて下方に延びる距離はh3であり、前記モータの上端が前記取り付けキャビティの上部の外面を超えて上方に延びる距離はh4であり、前記h3は前記h4以上である。
【0009】
ファンアセンブリが衣類処理装置のバレルアセンブリに組み立てられることが多く、すなわち、ファンアセンブリがバレルアセンブリとともに運動するため、モータが上方に延びる寸法が大きすぎると、それが衣類処理装置の上部カバーと干渉する可能性を大きくなるとともに、モータとエアダクトハウジングとの間の相対運動(例えば、大幅な振動)が小さいため、本出願では、大きな寸法で下方に延びるようにモータを設置することで、モータの寸法が確保された場合にモータと上部カバーとの干渉の可能性が低減される。
【0010】
いくつかの実施例では、前記h3は5mm以上である。
【0011】
本出願のいくつかの実施例によれば、前記h1は10mm以上である。
【0012】
本出願のいくつかの実施例によれば、前記h2は2mm以上である。
【0013】
いくつかの実施例では、前記モータは、前記回転子に接続されるモータ軸をさらに備え、前記インペラーが前記モータ軸に取り付けられ、前記モータ軸の下端が前記取り付けキャビティから下方に延び、前記モータ軸の前記下端と前記エアダクトハウジングの内壁との間の鉛直方向の距離は前記h2である。気流がモータ軸の軸方向に沿って移動するように駆動されるため、モータの軸方向の寸法を増大しても気流への影響が小さく、これによってインナーローターモータの使用が可能になり、さらにファンアセンブリのコストを削減する。
【0014】
いくつかの実施例では、前記インペラーは、接続フレームを介して前記モータ軸に接続され、前記接続フレームの外面は弧形の遷移領域として形成され、前記弧形の遷移領域の外面の少なくとも一部は傾きの絶対値が下から上に徐々に増加するように形成される。
【0015】
弧形の遷移領域の外面の少なくとも一部は傾きの絶対値が下から上に徐々に増加するように形成されるため、接続フレームの外面が外部に突出し、固定子が軸方向に下方に延びて長くなることに有利であり、さらに放熱効果が高くなり、放熱の問題を効果的に解決する。
【0016】
本出願のいくつかの実施例によれば、前記エアダクトハウジングは、上向きに開口した収容凹部を有し、前記収容凹部は少なくとも一部が前記取り付けキャビティ内に伸びるように適合され、前記モータが前記収容凹部内に位置する。
【0017】
いくつかの実施例では、前記エアダクトハウジングは、前記取り付けキャビティが形成される第1のエアダクト本体と、前記取り付けキャビティを介して前記第1のエアダクト本体と連通する第2のエアダクト本体と、を含み、前記取り付けキャビティの上方にカバープレートが設けられ、前記カバープレートの少なくとも一部が下方に凹んで前記収容凹部を形成する。
【0018】
本出願の第2の態様の実施例に係る衣類処理装置は、上記実施例に記載の衣類処理装置のファンアセンブリを含み、前記衣類処理装置は衣類乾燥機能を有する。
【0019】
本出願の付加的な態様及び利点は、以下の説明において一部が述べられ、一部が以下の説明においてさらに明瞭になり、又は本出願の実践を介して把握できる。
【0020】
本出願の上述及び/又は付加的な態様及び利点は、以下の図面と組み合わせながら実施例を説明する過程中に明瞭になり、容易に理解できる。
本出願の上述及び/又は付加的な態様及び利点は、以下の図面と組み合わせながら実施例を説明する過程中に明瞭になり、容易に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリの分解図である。
図2】本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリの一方向の断面図である。
図3】本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリの別の方向の断面図である。
図4】本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリの分解図である。
図5】本出願の実施例に係る衣類処理装置の一方向の断面図である。
図6】本出願の実施例に係る衣類処理装置の部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本出願の実施例について詳細に説明し、説明される実施例の例は図面に示されており、始めから終わりまで、同一または類似の符号は同一または類似の素子、あるいは同一または類似の機能を有する素子を示す。以下、図面を参照して説明される実施例は例示的で、本出願を説明するためのみであり、本出願への制限として理解すべきではない。
【0023】
以下、図1図6を参照して、本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリ100を説明する。
【0024】
図1図3及び図5に示すように、本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリ100は、エアダクトハウジング10、インペラー21及びモータ30を含む。エアダクトハウジング10は、取り付けキャビティ101を有し、インペラー21は、取り付けキャビティ101内に回転可能に設けられ、モータ30は、エアダクトハウジング10に設けられ、インペラー21が回転するように駆動することで、気流を生成する。
【0025】
ここで、モータ30は固定子31と回転子32とを含み、固定子31が回転子32の外側に嵌められる。つまり、当該モータ30はインナーローターモータであり、例えば、当該モータ30は一方向非同期インナーローターモータであってもよい。ここで、回転子32は、インペラー21に直接接続されてもよいし、インペラー21に間接的に接続されてもよく、これによってインペラー21を回転させるように駆動する。
【0026】
エアダクトハウジングのモータの取り付けスペースが小さいため、モータの放熱効果が悪く、そのため、従来技術では、一般的にインペラーを駆動するためにインナーローターモータを使用しない。しかしながら、本出願の発明者は、エアダクトハウジングの上下方向に利用可能なスペースが存在することを発見し、そのため、本出願では、衣類処理装置200の上部カバー201及びエアダクトハウジング10の内壁の両方又はいずれか一方の方向に向かって延びるようにモータ30を設置することにより、モータ30の上下方向の寸法を増大し、モータ30の寸法の増大によって放熱面積が増加し、モータ30の放熱効率を大幅に向上させることができる。
【0027】
さらに、モータ30の上端(すなわち、モータ30の鉛直方向における最上位に位置する表面)と衣類処理装置200の上部カバー201との間の鉛直方向の距離はh1であり、前記h1は5mm以上であり、モーター30が動作中に衣類処理装置200の上部カバー201と衝突することによる騒音の発生を回避できるだけでなく、気流が通りやすく、モータ30の放熱に有利である。モータ30の下端(すなわち、モータ30の鉛直方向における最下位に位置する表面)とエアダクトハウジング10の内壁との間の鉛直方向の距離はh2であり、前記h2は0.5mm以上であり、モータ30が動作中にモータ30とエアダクトハウジング10の内壁との干渉を回避することができ、放熱效率を確保するとともに、モータ30と他の部品との干渉を回避することができ、ファンアセンブリ100の正常な動作を確保することに有利である。
【0028】
したがって、本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリ100は、関連技術におけるアウターローターモータをインナーローターモータに変更することにより、モータ30の放熱効率を確保した上で、コストを著しく削減でき、動力の出力を容易にし、外部のインペラー21との接続を容易にし、生産工程を簡略化する。
【0029】
図2に示すように、モータ30が動作中に衣類処理装置200の上部カバー201と衝突する可能性をより良く減少し、モータ30の放熱効果を確保するために、いくつかの実施形態では、前記h1を10mm以上に設置する。例えば、前記h1は10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、20mmなどであってもよい。
【0030】
図2に示すように、モータ30が運転中にエアダクトハウジング10の内壁と干渉する可能性をより良く減少し、モータ30の放熱効果を確保するために、いくつかの実施例では、前記h2を2mm以上に設置する。例えば、前記h2は2mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、3mmなどであってもよい。
【0031】
これにより、上述したモータ30の上端と衣類処理装置200の上部カバー201との間の距離及びモータ30の下端とエアダクトハウジング10の内壁との間の鉛直方向の距離に対して限定することにより、気流が通りやすいという目的を達成し、固定子31の軸方向の長さを大きくすることができ、モータ30の放熱効果を著しく改善し、最適化することができる。
【0032】
図3に示すように、本出願のいくつかの実施例によれば、モータ30の少なくとも一部が取り付けキャビティ101を超えて延びており、モータ30の下端(即ちモータ30の下面)が取り付けキャビティ101の下部の外面を超えて下方に延びる距離はh3であり、モータ30の上端(すなわち、モータ30の上面)が取り付けキャビティ101の上部の外面を超えて上方に延びる距離はh4であり、h3はh4以上である。すなわち、モータ30の上端は、下記のカバープレート113の上面から上方に突出しており、モータ30の下端は、下記のベース111の下面から下方に突出している。
【0033】
ファンアセンブリが衣類処理装置のバレルアセンブリに組み立てられることは多く、すなわち、ファンアセンブリがバレルアセンブリとともに運動するため、モータが上方に延びる寸法が大きすぎると、それが衣類処理装置の上部カバーと干渉する可能性を大きくするとともに、モータとエアダクトハウジングとの間の相対運動(例えば、大幅な振動)が小さいため、本出願では、大きな寸法で下方に延びるようにモータ30を設置することで、モータ30の寸法が確保された場合にモータ30と衣類処理装置200の上部カバー201との干渉の可能性が低減される。
【0034】
いくつかの実施例では、前記h3は5mm以上である。例えば、前記h3は、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mmなどであってもよい。
【0035】
図3に示すように、本出願のいくつかの実施例によれば、モータ30の固定子31の軸方向(図3示す上下方向)の長さはL1であり、前記L1は15-40mmである。モータ30内の固定子31の軸方向の寸法を増大することにより、モータ30の放熱がより速く、より効果的になる。
【0036】
いくつかの実施例では、モータ30の固定子31の軸方向の長さL1は15-30mmである。具体的には、前記L1は、15mm、20mm、25mmまたは30mmなどであってもよい。
【0037】
図3に示すように、本出願のいくつかの実施例によれば、モータ30の軸方向の長さはL2であり、前記L2は50-100mmである。モータ30の軸方向の寸法を限定することにより、インナーローターモータの放熱問題を改善し、最適化する。
【0038】
いくつかの実施例では、モータ30の軸方向の長さL2は50-80mmである。具体的には、前記L2は、50mm、60mm、70mmまたは80mmなどであってもよい。
【0039】
いくつかの実施例では、モータ30の軸方向の長さL2は86mmであり、モータ30の固定子31の軸方向の長さL1は26mmである。
【0040】
別の実施例では、モータ30の軸方向の長さL2は50mmであり、モータ30の固定子31の軸方向の長さL1は15mmである。
【0041】
別の実施例では、モータ30の軸方向の長さL2は100mmであり、モータ30の固定子31の軸方向の長さL1は40mmである。
【0042】
図3に示すように、本出願のいくつかの実施例によれば、モータ30はモータ軸33をさらに含み、モータ軸33が回転子32に接続され、インペラー21がモータ軸33に取り付けられる。
【0043】
ここで、モータ軸33の下端は取り付けキャビティ101から下方に延び、モータ軸33の下端とエアダクトハウジング10の内壁との間の鉛直方向の距離はh2であり、すなわち、モータ軸33の下端とエアダクトハウジング10の内壁との間の鉛直方向の距離は0.5mm以上であり、モータ軸33とインペラー21との接続を容易にするだけでなく、モータ軸33によってインペラー21を回転させるように駆動することで、モータ30の寸法が確保された場合にモータ30と上部カバー201との干渉の可能性が低減される。
【0044】
いくつかの実施例では、インペラー21は、接続フレーム22を介してモータ軸33に接続され、接続フレーム22の外面は弧形の遷移領域として形成され、前記弧形の遷移領域の外面の少なくとも一部は、傾きの絶対値が下から上に徐々に増加するように形成される。
【0045】
これにより、接続フレーム22の外面を弧形の遷移領域として形成することにより、インペラー21をモータ軸33の取り付けキャビティ101より下方に取り付けることできるだけでなく、インペラー21の取り付けに影響を与えない上で、固定子31の軸方向の寸法を大きくすることにより、モータ30の軸方向の寸法を増大させ、モータ30の放熱効果を確保し、ファンアセンブリ100の水平方向のスペースをある程度大きくし、モータ30の放熱効果をさらに向上させることができる。
【0046】
本出願のいくつかの実施例によれば、エアダクトハウジング10は、上向きに開口した収容凹部102を有し、収容凹部102は、少なくとも一部が取り付けキャビティ101内に伸びるように適合され、モータ30が収容凹部102内に位置する。具体的には、モータ30はネジなどの締結部材によって収容凹部102内に固定されることができる。エアダクトハウジング10の外面に収容凹部102を形成することにより、モータ30を位置決めすることを容易にするだけでなく、モータ30のエアダクトハウジング10の外部に対する占有スペースを減少させる。
【0047】
いくつかの実施例ではモータ30はモータ軸33をさらに含み、モータ軸33が回転子32に接続され、モータ軸33の下端が収容凹部102の底壁を通過し、モータ軸33の下端がインペラー21に接続され、これによってインペラー21を回転させるように駆動することができる。ここで、モータ軸33の下端は、インペラー21に直接接続されてもよいし、間接的に接続されてもよい。
【0048】
いくつかの実施例では、インペラー21は接続フレーム22を介してモータ軸33に接続される。ここで、接続フレーム22の形状は収容凹部102の形状と一致し、例えば、接続フレーム22の外面は弧形の遷移領域として形成され、前記弧形の遷移領域の外面の少なくとも一部は、傾きの絶対値が下から上に徐々に増大するように形成され、接続フレーム22と収容凹部102との間には隙間があり、両者の干渉を回避する。
【0049】
いくつかの実施例では、エアダクトハウジング10は、第1のエアダクト本体11と第2のエアダクト本体12とを含み、取り付けキャビティ101が第1のエアダクト本体11に形成され、第2のエアダクト本体12が取り付けキャビティ101を介して第1のエアダクト本体11と連通し、取り付けキャビティ101の上方にはカバープレート113が設けられ、カバープレート113の少なくとも一部が下方に凹んで収容凹部102を形成する。
【0050】
具体的には、図3に示すように、第1のエアダクト本体11は、ベース111、カバー本体112及びカバープレート113を含み、カバー本体112とカバープレート113はそれぞれベース111の異なる位置の上方にカバーして設けられ、ベース111とカバー本体113とは第1のエアダクトを限定し、ベース111とカバープレート113とは取り付けキャビティ101を限定し、第2のエアダクト本体12は第2のエアダクトを限定し、第1のエアダクトと第2のエアダクトは取り付けキャビティ101を介して連通している。
【0051】
いくつかの実施例では、モータ30の上端はエアダクトハウジング10の上部に位置する外面(すなわち、カバープレート113の上面)から突出し、モータ30の下端はインペラー21の下面から突出する。
【0052】
別の実施例では、モータ30の上端はエアダクトハウジング10の上部に位置する外面(すなわちカバープレート113の上面)から突出せず、モータ30の下端はインペラー21の下面から突出する。
【0053】
別の実施例では、モータ30の上端はエアダクトハウジング10の上部に位置する外面(すなわち、カバープレート113の上面)から突出し、モータ30の下端はインペラー21の下面から突出しない。
【0054】
いくつかの実施例では、モータ30の上端はエアダクトハウジング10の上部に位置する外面(すなわち、カバープレート113の上面)から突出せず、モータ30の下端はインペラー21の下面から突出しない。
【0055】
ベース111とカバープレート113との間のシール性を確保するために、ベース111とカバープレート113との間に第1のシール部材371を設ける。第1のエアダクト本体11と第2のエアダクト本体12との間のシール性を確保するために、第1のエアダクト本体11と第2のエアダクト本体12との間に第2のシール部材372を設け、すなわち、ベース111と第2のエアダクト本体12との間に第2のシール部材372を設ける。ここで、第1のエアダクト本体11は金属材料で作成されてもよく、第2のエアダクト本体12はプラスチックで作成されてもよい。
【0056】
以下、図1図6と併せて、本出願に係る衣類処理装置のファンアセンブリ100の具体的な一実施例を詳細に説明する。
【0057】
図1図4に示すように、衣類処理装置のファンアセンブリ100は、エアダクトハウジング10、インペラー21及びモータ30を含む。
【0058】
エアダクトハウジング10は、第1のエアダクト本体11と、第2のエアダクト本体12とを含む。
【0059】
第1のエアダクト本体11は、ベース111、カバー本体112及びカバープレート113を含み、カバー本体112とカバープレート113はそれぞれベース111の異なる位置の上方にカバーして設けられ、ベース111とカバー本体113とは第1のエアダクトを限定し、ベース111とカバープレート113とは取り付けキャビティ101を限定する。ここで、ベース111の上部は第1の取り付け溝を有し、第1の取り付け溝内には第1のシール部材371が設けられ、カバープレート113は第1のシール部材371に押し付けられた突起を有し、カバープレート113がベース111の上部にシールして接続される。カバープレート113の中央部は下方に凹んで設けられることで、カバープレート113の中央部の外面に上部開口部を有する収容凹部102が形成され、収容凹部102の底壁に貫通孔がある。
【0060】
第2のエアダクト本体12はベース111の下方に設けられ、第2のエアダクト本体12は第2のエアダクトを限定する。ここで、ベース111の下部は第2の取り付け溝を有し、第2の取り付け溝内には第2のシール部材372が設けられ、第2のエアダクト本体12は第2のシール部材372に押し付けられたフランジを有し、これによって第2のエアダクト本体12をベース111の下部にシールして接続する。第1のエアダクトと第2のエアダクトは取り付けキャビティ101によって連通される。
【0061】
モータ30は収容凹部102に設けられ、モータ30は、固定子31、回転子32、モータ軸33、モータケース34、モータカバー35、及びベアリング36を含む。モータカバー35はモータケース34の頂部に設けられ、モータカバー35とモータケース34との間は収容キャビティを限定し、モータケース34とモータカバー35との互いに対向する位置にはそれぞれベアリング36が設けられ、モータ軸33の両端がそれぞれ対応する位置のベアリング36に回転可能に支持され、固定子31と回転子32とがいずれも収容キャビティ内に設けられ、固定子31が回転子32の外側に嵌められ、回転子32がモータ軸33の外側に嵌められてモータ軸33に接続され、これによってモータ軸33を一緒に回転させるように駆動することができる。モータ軸33は上下方向に沿って延び、モータ軸33の下端は貫通孔を通過して、取り付けキャビティ101から下方に延びる。
【0062】
インペラー21は接続フレーム22を介してモータ軸33の下端に取り付けられ、モータ軸33の下端には位置規制部材23が設けられ、位置規制の役割を果たし、接続フレーム22がモータ軸33の下端から脱落することを回避する。
【0063】
図3及び図5に示すように、モータ30の上端と衣類処理装置200の上部カバー201との間の鉛直方向の距離はh1であり、前記h1は5mm以上である。モータ30の下端(すなわち、モータ軸33の下端)とエアダクトハウジング10の内壁との間の鉛直方向の距離はh2であり、前記h2は0.5mm以上である。モータ30の下端はベース111の下面から下方に延び、モータ30の下端とベース111の下面との間の距離はh3であり、前記h3は5mm以上である。モータ30の上端はカバープレート113の上面から上方に延び、モータ30の上端とカバープレート113の上面との間の距離はh4であり、前記h4は前記h3以下である。モータ30の固定子31の軸方向の長さはL1であり、前記L1は15-40mmである。モータ30の軸方向の長さはL2であり、前記L2は50-100mmである。
【0064】
なお、本出願のモータ30はインナーローターモータであり、同電力の条件で、本出願のモータの軸方向の長さは、関連技術におけるアウターローターモータの軸方向の長さより小さい。
【0065】
図4及び図5に示すように、本出願の実施例に係る衣類処理装置200は上記実施例の衣類処理装置のファンアセンブリ100を含み、衣類処理装置は衣類乾燥機能を有し、例えば、当該衣類処理装置は、衣類乾燥机であってもよいし、洗濯一体機であってもよい。
【0066】
具体的には、衣類処理装置200は、ケーシング、バレルアセンブリ及びファンアセンブリ100を含み、バレルアセンブリがケーシング内に設けられ、ファンアセンブリ100がバレルアセンブリの頂部に設けられ、ファンアセンブリ100がバレルアセンブリとケーシングの上部カバー201との間に位置する。
【0067】
本出願の実施例に係る衣類処理装置のファンアセンブリ100は上記技術効果を有するため、本出願の実施例に係る衣類処理装置200も上記技術効果を有し、すなわち、本出願の実施例に係る衣類処理装置200は、コストが低く、生産工程が簡単で、放熱効果が良い。
【0068】
本出願の説明では、「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語が示す方位または位置関係は、図面示される方位または位置関係に基づくものであり、本出願を便利に又は簡潔に説明するためのものであり、指定された装置または素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位によって構造され操作されると指示または暗示するものではないので、本出願を限定するものと理解してはいけない。
【0069】
本出願の実施例に係る衣類処理装置200の他の構成及び操作は、当業者に対しては周知ののことであり、ここでは説明を省略する。
【0070】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」なのという参照用語の説明は、当該実施例まはた例示的な説明と併せた具体的な特徴、構造、材料、または特性が本出願の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語の概略表現は必ずしも同じ実施例または例を指すとは限らない。また、説明された具体的な特徴、構造、材料または特性は、任意の1つまたは複数の実施例または例において適切な方法で結合されてもよい。
【0071】
本出願の実施例を示し説明したが、当業者は、本出願の原理と主旨を逸脱しない限り、これらの実施例に対して様々な変化、修正、置換、変形を行うことができ、本出願の範囲は請求項およびその均等物によって限定されると理解できる。
【符号の説明】
【0072】
100 ファンアセンブリ
10 エアダクトハウジング
101 取り付けキャビティ
102 収容凹部
11 第1のエアダクト本体
111 ベース
112 カバー本体
113 カバープレート
12 第2のエアダクト本体
21 インペラー
22 接続フレーム
23 位置規制部材
30 モータ
31 固定子
32 回転子
33 モータ軸
34 モータケース
35 モータカバー
36 ベアリング
371 第1のシール部材
372 第2のシール部材
40 ヒーター
200 衣類処理装置
201上部カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6