(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】サービスオフロード方法、装置、システム、電子機器、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 47/24 20220101AFI20240126BHJP
H04W 76/11 20180101ALI20240126BHJP
H04W 80/04 20090101ALI20240126BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240126BHJP
【FI】
H04L47/24
H04W76/11
H04W80/04
H04W92/24
(21)【出願番号】P 2022518308
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(86)【国際出願番号】 CN2020120325
(87)【国際公開番号】W WO2021088592
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-04-06
(31)【優先権主張番号】201911089188.0
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】シャン,ジュオユン
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-121975(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0093584(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 47/24
H04W 76/11
H04W 80/04
H04W 92/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスオフロード方法であって、
ユーザープレーン機能エンティティが、
事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得し、
前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成し、
前記オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに送信し、及び
前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーに従って、端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードすることを含み、
前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスである、サービスオフロード方法。
【請求項2】
サービスオフロードシステムが実行するサービスオフロード方法であって、
前記サービスオフロードシステムは、端末機器、ユーザープレーン機能エンティティ、セッション管理機能エンティティ、及びエッジネットワークを含み、
前記サービスオフロード方法は、
前記端末機器が、サービスフローデータを前記ユーザープレーン機能エンティティに送信し、
前記ユーザープレーン機能エンティティが、事前に設定されたルールに従って、受信した前記サービスフローデータを検出することで、検出結果を取得し、前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成し、前記オフロードポリシーを前記セッション管理機能エンティティに送信し、
前記セッション管理機能エンティティが、受信した前記オフロードポリシーを決定し、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージ又は前記オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを前記ユーザープレーン機能エンティティに送信し、及び
前記ユーザープレーン機能エンティティが、前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーに従って、前記端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットを前記エッジネットワークにオフロードすることを含み、
前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスである、サービスオフロード方法。
【請求項3】
請求項2に記載のサービスオフロード方法であって、
前記ユーザープレーン機能エンティティが、前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置することを決定し、及び
前記ユーザープレーン機能エンティティが、前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置しないことを決定することをさらに含む、サービスオフロード方法。
【請求項4】
請求項2に記載のサービスオフロード方法であって、
前記サービスフローデータはDNS応答メッセージであり、
前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成することは、
前記ユーザープレーン機能エンティティが、
前記端末機器によって送信されたDNS要求を受信し、前記DNS要求をDNSサーバに送信し、
受信した、前記DNSサーバによって返信されたDNS応答メッセージを検出することで、検出結果を取得し、及び
前記検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成することを含む、サービスオフロード方法。
【請求項5】
請求項4に記載のサービスオフロード方法であって、
前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成することは、
前記DNS応答メッセージにおけるドメイン名情報が事前に設定された条件を満たしていると、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、及び
前記オフロードアドレスに応じて、前記端末機器によって送信された、宛先アドレスが前記オフロードアドレスであるアップリンクサービスフローデータパケットを前記エッジネットワークにオフロードするためのオフロードポリシーを生成することを含む、サービスオフロード方法。
【請求項6】
請求項4に記載のサービスオフロード方法であって、
前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成した後に、
前記ユーザープレーン機能エンティティが、
前記オフロードポリシーを前記セッション管理機能エンティティに送信し、及び
前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置することを決定し、前記DNS応答メッセージを前記端末機器に送信し、前記端末機器が前記DNS応答メッセージに応じてアップリンクサービスフローデータパケットを送信するようにすることをさらに含む、サービスオフロード方法。
【請求項7】
請求項4に記載のサービスオフロード方法であって、
前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成した後に、
前記ユーザープレーン機能エンティティが、
前記オフロードポリシーに従って、前記端末機器によって送信された、宛先アドレスが前記オフロードアドレスであるアップリンクサービスフローデータパケットを前記エッジネットワークにオフロードし、前記エッジネットワークにより前記アップリンクサービスフローデータパケットをサービススケジューラーに送信し、及び
前記エッジネットワークによって送信された、前記サービススケジューラーから返信された応答メッセージを受信し、前記応答メッセージを前記端末機器に送信することで、前記端末機器が前記応答メッセージに含まれているネットワークアドレスに応じて、サービスアクセス要求を開始するようにすることをさらに含み、
前記サービススケジューラーのネットワークアドレスは前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスである、サービスオフロード方法。
【請求項8】
請求項7に記載のサービスオフロード方法であって、
前記応答メッセージを前記端末機器に送信した後に、
前記端末機器によって送信されたアップリンクサービスフローデータパケットを受信し、
前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードアドレスと一致する場合、前記アップリンクサービスフローデータパケットを前記エッジネットワークに送信し、及び
前記エッジネットワークによって返信された、前記端末機器に対するダウンリンクサービスフローデータパケットを受信した場合、前記ダウンリンクサービスフローデータパケットを前記端末機器に返信することをさらに含む、サービスオフロード方法。
【請求項9】
端末機器、ユーザープレーン機能エンティティ、セッション管理機能エンティティ、及びエッジネットワークを含むサービスオフロードシステムであって、
前記端末機器は、アップリンクサービスフローデータパケットを前記ユーザープレーン機能エンティティに送信し、前記ユーザープレーン機能エンティティによって送信されたダウンリンクサービスフローデータパケットを受信するために用いられ、
前記ユーザープレーン機能エンティティは、事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得し、前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成し、
前記オフロードポリシーを前記セッション管理機能エンティティに送信し、前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーに従って、前記端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットを
前記エッジネットワークにオフロードするために用いられ、前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスであり、
前記セッション管理機能エンティティは、前記ユーザープレーン機能エンティティによって送信されたオフロードポリシーを受信し、前記オフロードポリシーに同意するか、または前記オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを前記ユーザープレーン機能エンティティに返信するために用いられ、
前記エッジネットワークは、前記ユーザープレーン機能エンティティによってオフロードされたアップリンクサービスフローデータパケットを受信し、ダウンリンクサービスフローデータパケットを前記ユーザープレーン機能エンティティに送信するために用いられる、サービスオフロードシステム。
【請求項10】
メモリと、前記メモリに接続されるプロセッサと、を含む電子機器であって、
前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶されており、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行することにより、
請求項1、あるいは、請求項2~7のうちの何れか1項に記載のサービスオフロード方法を実現するように構成される、電子機器。
【請求項11】
コンピュータに、
請求項1、あるいは、請求項2~7のうちの何れか1項に記載のサービスオフロード方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2019年11月8日にて、国家知識産権局に提出され、出願番号が201911089188.0であり、出願名称が「サービスオフロード方法、装置及びシステム」である中国特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は本出願に援用される。
【0002】
本出願はコンピュータ及び通信技術分野に関して、具体的に、サービスオフロード方法、装置、システム、電子機器、及び記憶媒体に関している。
【背景技術】
【0003】
現在、3GPPの5G標準化スキームでは、特定のサービスフローを、ローカルネットワーク(Local
Network)にルーティングすることを実現するために、ローカルネットワークに対するオフロードスキームが提案されている。主なオフロードスキームは、アップリンク分類子(Uplink
Classifier、 UL CLと略称される)スキーム、及びインターネットプロトコルバージョン6(IPv6 Internet Protocol Version
6、IPv6と略称される)マルチホーミングスキームを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、少なくとも、サービスオフロードを行うことができるサービスオフロード方法、装置、システム、電子機器、及びコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施例の1つの態様によれば、サービスオフロード方法が提供され、前記方法は、
事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得し、
前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成し、及び
前記オフロードポリシーに従って、端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードすることを含んでおり、
前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスである。
【0006】
本出願の実施例の1つの態様によれば、サービスオフロード装置が提供され、前記装置は、
事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得するための検出モジュールと、
前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成するための生成モジュールと、
前記オフロードポリシーに従って、端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードするためのオフロードモジュールと、を含んでおり、
前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスである。
【0007】
本出願の実施例の1つの態様によれば、端末機器、ユーザープレーン機能エンティティ、セッション管理機能エンティティ、及びエッジネットワークを含むサービスオフロードシステムが提供され、
前記端末機器は、アップリンクサービスフローデータパケットを前記ユーザープレーン機能エンティティに送信し、前記ユーザープレーン機能エンティティによって送信されたダウンリンクサービスフローデータパケットを受信するために用いられ、
前記ユーザープレーン機能エンティティは、事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得し、前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成し、前記オフロードポリシーに従って、前記端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードするために用いられ、前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスであり、
前記セッション管理機能エンティティは、前記ユーザープレーン機能エンティティによって送信されたオフロードポリシーを受信し、前記オフロードポリシーに同意するか、または前記オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを前記ユーザープレーン機能エンティティに返信するために用いられ、
前記エッジネットワークは、前記ユーザープレーン機能エンティティによってオフロードされたアップリンクサービスフローデータパケットを受信し、ダウンリンクサービスフローデータパケットを前記ユーザープレーン機能エンティティに送信するために用いられる。
【0008】
本出願の実施例の1つの態様によれば、メモリとプロセッサとを含む電子機器が提供され、
前記メモリにコンピュータプログラムが記憶されており、
前記プロセッサは、前記電子機器が上述のような方法を実現するように、前記コンピュータプログラムを実行するために用いられる。
【0009】
本出願の実施例の1つの態様によれば、コンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体が提供され、前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行される場合、前記プロセッサを含む電子機器に本出願の何れかの実施例に記載の方法を実現させる。
【0010】
本出願の他の特徴及び利点は、以下の詳細な記述により明らかになるか、或いは、部分的に本出願の実践を通じて習得されることになる。
【0011】
理解すべきことは、上記の一般的な記述及び後述する詳細の記述は単に例示的なものであり、本出願を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本発明に合う実施例を示し、且つ明細書と共に本発明の原理を解釈するために用いられる。以下の記述における図面は単に本発明の幾つかの実施例であり、当業者であれば、創造的労働をしないという前提で、これらの図面に基づいて他の図面を更に得ることができることは明らかであろう。
【
図1】本出願の例示的な実施例によるサービスオフロード方法が応用するシステムアーキテクチャ図を示す。
【
図2】本出願の例示的な実施例によるサービスオフロード方法が応用するシステムアーキテクチャ図を示す。
【
図3】本出願の一実施例によるサービスオフロード方法のフローチャートを示す。
【
図4】本出願の一実施例によるサービスオフロード方法のフローチャートを示す。
【
図5】本出願の一実施例によるサービスオフロード方法のフローチャートを示す。
【
図6】本出願の一実施例によるサービスオフロード方法のフローチャートを示す。
【
図7】本出願の一実施例によるサービスオフロード方法のフローチャートを示す。
【
図8】本出願の一実施例によるサービスオフロードシステムのインタラクションプロセスの模式図を示す。
【
図9】本出願の一実施例によるサービスオフロード装置のブロック図を示す。
【
図10】本出願の一実施例による電子機器のコンピュータシステムの構成模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
これから、図面を参考しながら例示的実施形態をより全面的に記述する。然しながら、例示的実施形態は多様な形態で実施でき、本明細書で述べられる範例に限られると理解すべきではない。逆に、これらの実施形態を提供するのは、本開示をより全面的且つ完全なものにし、例示的実施形態の構想を全面的に当業者に伝えるためのものである。図面は単に本出願の模式的な図示であり、必ずしも縮尺通りに描かれているものではない。図面中、同様の又は類似した符号は同様の又は類似した部分を表すため、それらに対する繰り返し説明は省略することにする。
【0014】
また、記述される特性、構成又は特徴は、任意の適切な方式で一つ又は複数の実施例に組み合わせることができる。以下の記述において、本出願の実施例を充分に理解するために、多くの詳細を提供する。しかしながら、当業者が理解すべきことは、特定の詳細のうちの一つ又は複数がなくても、本出願に係る技術案を実践でき、或いは、他の方法、要素、ステップなどを採用することができる。他の場合には、本出願の各形態をあいまいすることを避けるように、周知の構成、方法、実施又は動作を詳しく表現や説明しない。
【0015】
図面に示したいくつかのブロック図は、機能的な実体であり、必ずしも物理的に又は論理的に独立する実体に対応する必要はない。これらの機能的な実体は、ソフトウェア形式で実現されたり、1つ又は複数のハードウェアモジュール或いは集積回路で実現されたり、異なるネットワーク及び/又はプロセッサ装置及び/又はマイクロコントローラ装置で実現される。
【0016】
現在、3GPPの5G標準化スキームでは、特定のサービスフローをローカルネットワークにルーティングすることを実現するために、ローカルネットワーク(local
network)(即ち、エッジネットワーク)に対するオフロードスキームを提出する。主なオフロードスキームはアップリンク分類子スキーム、及びインターネットプロトコルバージョン6であるマルチホーミングスキームを含む。ただし、当該2つのスキームのオフロードルールの配置(configuration)は、いずれもサービスフローの開始前に、SMF(Session
Management Function、セッション管理機能、SMFと略称される)に配置される必要があり、相対的な静的配置方式であり、特定のサービススケジュールニーズを満たすことができない。
【0017】
アップリンク分類子スキームの実現方式は以下の通りである。
【0018】
アップリンク分類子によるオフロードスキームでは、セッション管理機能エンティティは、パケットデータユニット(Packet
Data Unit、PDUと略称される)セッションのデータパスに1つのアップリンク分類子を挿入することを決定することができる。アップリンク分類子はユーザープレーン機能(User
Plane Function、UPFと略称される)エンティティがサポートする機能であり、セッション管理機能エンティティが出したデータフィルタに応じて、一部のデータをローカルネットワークにオフロードする。1つのアップリンク分類子の挿入または削除は、セッション管理機能エンティティにより決定されるとともに、セッション管理機能エンティティによりN4インターフェースを介してユーザープレーン機能エンティティが制御される。セッション管理機能エンティティは、パケットデータユニットセッション接続の確立中、またはパケットデータユニットセッションの確立が完成した後、パケットデータユニットセッションのデータパスに、アップリンク分類子をサポートする1つのユーザープレーン機能エンティティを挿入することを決定することができる。セッション管理機能エンティティは、パケットデータユニットセッションの確立が完成した後、パケットデータユニットセッションのデータパスに、アップリンク分類子をサポートする1つのユーザープレーン機能エンティティ、またはアップリンク分類子をサポートするユーザープレーン機能エンティティでのアップリンク分類子機能を削除することを決定することができる。セッション管理機能エンティティは、パケットデータユニットセッションのデータパスに、1つまたは複数のユーザープレーン機能エンティティを含み得る。
【0019】
ユーザー機器(User Equipment、 UEと略称される)は、データがアップリンク分類子によってオフロードされることを認識しない上に、アップリンク分類子の挿入または削除プロセスにも関与しない。アップリンク分類子は、ローカルネットワークまたはコアとなるユーザープレーン機能エンティティに転送されるアップリンクデータを提供し、ユーザー機器に送信されたデータをアグリゲートし、即ち、ローカルネットワーク及びコアユーザープレーン機能エンティティからユーザー機器に送信されたデータをアグリゲートする。このような操作は、データ検出、及びセッション管理機能エンティティによって提供されるデータオフロードルールに基づく。アップリンク分類子はフィルタリングルール(例えば、ユーザー機器によって送信されるアップリンク分類子データパケットのインターネットプロトコルを応用して(Internet
Protocol、 IPと略称される)のアドレス/プレフィックスを検出する)、これらのデータパケットが如何にルーティングされるかを決定する。
【0020】
当該スキームにおいて、オフロードルールの配置は、セッション管理機能エンティティからユーザープレーン機能エンティティへの発行により実現され、または、アプリケーション機能(Application
function、 AFと略称される)によってオフロードルールをセッション管理機能エンティティに送信してから、セッション管理機能エンティティからユーザープレーン機能エンティティに発行される。このようなオフロードルールの配置方法は、通常、静的配置方式に属する。
【0021】
ただし、実際の応用配置では、特定のサービスシーンに応じて、オフロードルールに対する設定要求は動的であり、ユーザープレーン機能エンティティによりサービスフローにおいて検出されて、具体的なオフロードルールを配置する必要がある。静的配置のオフロードルールに基づいて特定のサービススケジュールニーズを満たすことができないため、本出願はサービスオフロード方法を提案する。
【0022】
図1は、本発明の実施例の技術案を応用できる例示的なシステムアーキテクチャの模式図を示している。
【0023】
図1に示すように、システムアーキテクチャは、端末機器101、第1ユーザープレーン機能エンティティ102、第2ユーザープレーン機能エンティティ103、サーバ104、エッジネットワーク105、及びセッション管理機能エンティティ106を含む。端末機器101は、
図1に示されている携帯電話であってもよいし、タブレットコンピュータ、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、モノのインターネットデバイス、スマートウォッチなどの、モバイル通信ネットワークにアクセス可能な機器であってもよく、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はエッジネットワーク105におけるエッジコンピューティングデバイスに接続され、端末機器101とエッジネットワーク105との間の通信データを転送するために用いられ、第2ユーザープレーン機能エンティティ103はサーバ104に接続され、端末機器101とサーバ104との間の通信データを転送するために用いられる。
【0024】
図1の端末機器、第1ユーザープレーン機能エンティティ、第2ユーザープレーン機能エンティティ、サーバ、エッジコンピューティングデバイス、セッション管理機能エンティティの数はただ模式的なものであると理解されるべきである。実現の必要に応じて、任意の数の端末機器、第1ユーザープレーン機能エンティティ、第2ユーザープレーン機能エンティティ、サーバ、エッジネットワーク、及びセッション管理機能エンティティなどを具備してもよい。当業者が理解できるように、
図1において、基地局などのアクセスデバイスを含んでいなく、当該スキームは、ネットワークにアクセスされるアクセスデバイスに影響していないため、スキームに言及されていないが、当業者であれば、当該スキームにおけるセッション接続は、基地局または非3GPPアクセス(例えば、WiFi)などのアクセスデバイスを含み、即ち、端末機器は、まず、基地局などのアクセスデバイスに接続され、その後、アクセスデバイスによってユーザープレーン機能エンティティに接続されることを理解し得る。
【0025】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はサービスフロー検出ルールを事前に設定しており、端末機器101またはサーバ104はサービスフローデータを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信した後、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は事前に設定されたルールに従って、サービスフローデータを検出し、検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はサービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとして抽出し、オフロードポリシーを生成する。第1ユーザープレーン機能エンティティ102はオフロードポリシーに従って、端末機器101によって送信された宛先アドレスがオフロードアドレスであるアップリンクサービスフローデータパケットを、エッジネットワーク105にオフロードする。
【0026】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はオフロードポリシーを生成した後、当該オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティ106に報告し、セッション管理機能エンティティ106は当該オフロードポリシーを決定し、セッション管理機能エンティティ106はオフロードポリシーに同意すると、オフロードポリシーに同意する応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に返信し、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は、同意の応答メッセージを受信した後、オフロードポリシーを配置することを決定し、セッション管理機能エンティティ106はオフロードポリシーに同意していないと、オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に返信し、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は拒否の応答メッセージを受信した後、オフロードポリシーを配置しないことを決定する。
【0027】
図2は本出願の例示的な実施例によるサービスオフロード方法を応用するシステムアーキテクチャ図を示している。
図2に示されているシステムアーキテクチャは、以下の点で
図1に記載のシステムアーキテクチャと違い、即ち、
図2に示されているシステムアーキテクチャは、第1ユーザープレーン機能エンティティによって検出されたサービスフローデータがDNS応答メッセージであるシナリオに応用され、
図2に示されているシステムアーキテクチャで、サービススケジューラー107を追加し、サーバ104はDNSサーバである。
【0028】
図2に示されているシステムアーキテクチャに応じて、本発明の一実施例において、端末機器101はDNS要求を生成した後、第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は当該DNS要求を第2ユーザープレーン機能エンティティ103に転送し、さらに、第2ユーザープレーン機能エンティティ103はDNSサーバ104に送信し、DNSサーバ104は当該DNS要求に基づいてDNS応答メッセージを生成し、第2ユーザープレーン機能エンティティ103及び第1ユーザープレーン機能エンティティ102によって端末機器101に転送される。DNSサーバはGSLB(Global
Server Load Balance、グローバルサーバロードバラシング)であってもよい。
【0029】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は、第2ユーザープレーン機能エンティティ103によって転送されたDNS応答メッセージを受信した後、事前に設定されたルールに従って、当該DNS応答メッセージを検出し、検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成し、その同時、当該DNS応答メッセージを端末機器101に送信する。
【0030】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はオフロードポリシーを生成した後、端末機器101によって送信されたサービスフローデータパケットを受信した宛先アドレスがオフロードポリシーのオフロードアドレスに一致する場合、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は当該サービスフローデータパケットをエッジネットワーク105にオフロードし、エッジネットワーク105は当該サービスフローデータパケットを受信した後、エッジネットワーク105におけるエッジコンピューティングデバイスは、当該サービスフローデータパケットのソースアドレスを、エッジコンピューティングデバイスのネットワークアドレスに置き換えて、修正後のサービスフローデータパケットをサービススケジューラー107に送信することができる。
【0031】
本発明の一実施例において、サービススケジューラー107は修正後のサービスフローデータパケットを受信した後、その中のソースアドレス(即ち、エッジコンピューティングデバイスのネットワークアドレス)に応じて認識し、サービスの配置状況に応じて、当該エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワーク105が、端末機器のサービスアクセス要求を処理できるかどうかを判定することができる。サービススケジューラー107は、エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワーク105が、端末機器101のサービスアクセス要求を処理できることを認識した場合、生成した応答メッセージで当該エッジネットワーク105に配置されたサービスサーバのネットワークアドレスを運んでおり、サービススケジューラー107は、エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワーク105が、端末機器のサービスアクセス要求を処理できないことを認識した場合、生成した応答メッセージでコアデータセンターに配置されたサービスサーバのネットワークアドレスを運ぶ。
【0032】
本発明の一実施例において、サービススケジューラー107は、当該エッジネットワーク105に配置されたサービスサーバのネットワークアドレスを運んでいる応答メッセージを生成した後、当該応答メッセージをエッジネットワーク105におけるエッジコンピューティングデバイスに送信でき、さらに、エッジコンピューティングデバイスは当該応答メッセージにおける宛先アドレスを、端末機器の宛先アドレスに置き換えて、当該応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信する。
【0033】
本発明の一実施例において、端末機器101は、第1ユーザープレーン機能エンティティによって送信された応答メッセージを受信した後、当該応答メッセージを解析することで、エッジネットワーク105におけるサービスサーバのネットワークアドレスを取得でき、そして、エッジネットワーク105におけるサービスサーバのネットワークアドレスに基づいて、エッジネットワーク105へのサービスアクセス要求を開始する。
【0034】
ここで、本発明の実施例におけるエッジネットワークはエッジコンピューティングセンターに位置し、エッジコンピューティングセンターはコアデータセンターを基準にし、コアデータセンターはバックエンドにある一元化されたデータセンターであり、ユーザーはネットワークを介してコアデータセンターにアクセスすることで、必要なデータを取得することができるが、ユーザーとコアデータセンターとの間の距離は遠い可能性があるため、サービスアクセスの遅延が増える恐れがあり、エッジデータセンターは、ユーザーに最も近い場所にあり、広域ネットワークを介してコアデータセンターとのリアルタイムのデータ更新を維持し、ユーザーに良いサービスを直接的に提供することができる。
【0035】
図3は本出願の一実施例によるサービスオフロード方法のフローチャートを示している。当該サービスオフロード方法はユーザープレーン機能エンティティ、例えば、
図1または
図2に示されている第1ユーザープレーン機能エンティティ102により実行され得る。
図3を参照して、前記方法は以下のステップを含む。
【0036】
ステップS310において、事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得する。
【0037】
ステップS320において、前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成する。
【0038】
ステップS330において、前記オフロードポリシーに従って、端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットを、エッジネットワークにオフロードし、前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスである。
【0039】
以下、これらのステップについて詳しく説明する。
【0040】
ステップS310において、事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得する。第1ユーザープレーン機能エンティティにはサービスフローデータの検出ルールが設置されており、第1ユーザープレーン機能エンティティはサービスフローデータを受信した後、事前に設定されたルールに従って、サービスフローデータを検出することで、検出結果を取得する。
【0041】
ステップS320において、前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成する。
【0042】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティは前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとしオフロードポリシーを生成した後、以下の2つの後続処理方式を有する。
【0043】
第1の方式では、第1ユーザープレーン機能エンティティはオフロードポリシーを生成した後、当該オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに報告し、第1ユーザープレーン機能エンティティ側に既にオフロードポリシーが配置されたことを、セッション管理機能エンティティに通知する。
【0044】
第2の方式では、第1ユーザープレーン機能エンティティはオフロードポリシーを生成した後、当該オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに報告し、セッション管理機能エンティティは当該オフロードポリシーの要求を決定する。当該実施例において、
図4を参照して、第1ユーザープレーン機能エンティティがサービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとしオフロードポリシーを生成した後、前記方法はさらに以下のステップを含む。
【0045】
ステップS410において、前記オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに送信する。
【0046】
ステップS420において、前記セッション管理機能エンティティから返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置することを決定する。
【0047】
ステップS430において、前記セッション管理機能エンティティから返信された、前記オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置しないことを決定する。
【0048】
ステップS420において、セッション管理機能エンティティは、第1ユーザープレーン機能エンティティによって送信されたオフロードポリシー報告メッセージを受信した後、オペレータによって配置されたポリシーに従って、前記オフロードポリシーを決定し、セッション管理機能エンティティは、第1ユーザープレーン機能エンティティによるオフロードポリシーの要求に同意すると、要求に同意する応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティに送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティは、セッション管理機能エンティティによって返信された、オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した後、オフロードポリシーを配置することを決定する。
【0049】
ステップS430において、セッション管理機能エンティティは、第1ユーザープレーン機能エンティティによるオフロードポリシーの要求を拒否すると、要求を拒否する応答メッセージを、第1ユーザープレーン機能エンティティに送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティは、セッション管理機能エンティティによって返信された、オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを受信した後、オフロードポリシーを配置しないことを決定する。
【0050】
図3を引き続いて参照し、ステップS330において、前記オフロードポリシーに従って、端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットを、エッジネットワークにオフロードし、前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスである。
【0051】
アップリンクサービスフローデータは、端末機器によって送信されるサービスアクセス要求である。第1ユーザープレーン機能エンティティにはオフロードポリシーが配置されたため、アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードポリシーにおけるオフロードアドレスと一致する場合、第1ユーザープレーン機能エンティティは、オフロードポリシーに従って、当該アップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードする。
【0052】
本発明の実施例の技術案は、ユーザープレーン機能エンティティがサービスフローを検出することで、オフロードポリシーをリアルタイムに生成し、柔軟、リアルタイムなオフロードポリシーの配置を実現し、エッジネットワークに配置されたサービスに対する特定のスケジュールニーズを満たす。
【0053】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティによって検出されたサービスフローデータがDNS応答メッセージである場合、
図5を参照して、ステップS320は、具体的に、以下のステップを含む。
【0054】
ステップS510において、端末機器によって送信されたDNS要求を受信し、前記DNS要求をDNSサーバに送信する。
【0055】
ステップS520において、受信した前記DNSサーバによって返信されたDNS応答メッセージを検出し、検出結果を取得する。
【0056】
ステップS530において、前記検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成する。
【0057】
ステップS510において、端末機器によって送信されたDNS要求を受信し、前記DNS要求をDNSサーバに送信する。
【0058】
端末機器は、DNS要求を生成した後、当該DNS要求をユーザープレーン機能エンティティに送信し、さらに、ユーザープレーン機能エンティティは当該DNS要求をDNSサーバに送信し、DNSサーバは当該DNS要求に応答して、DNS応答メッセージを生成する。DNSサーバはDNS応答メッセージを生成した後、当該DNS応答メッセージをユーザープレーン機能エンティティに送信し、ユーザープレーン機能エンティティは当該DNS応答メッセージを受信した後、当該DNS応答メッセージを端末機器に送信する。
【0059】
本発明の一実施例において、端末機器によって送信されたDNS要求は、基地局機器を介して第1ユーザープレーン機能エンティティに送信され、第1ユーザープレーン機能エンティティは当該DNS要求を受信した後、第2ユーザープレーン機能エンティティを介して、当該DNS要求をDNSサーバに転送してもよい。当該実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティはI-UPFであってもよく、第2ユーザープレーン機能エンティティはPSA-UPFであってもよい。
【0060】
図5を引き続いて参照し、ステップS520において、受信した、前記DNSサーバによって返信されたDNS応答メッセージを検出し、検出結果を取得する。
【0061】
第1ユーザープレーン機能エンティティは、DNS応答メッセージを受信した後、事前に設定されたルールに従って、当該DNS応答メッセージを検出し、検出結果を取得する。
【0062】
本発明の一実施例において、DNS応答メッセージは、通常、ポート53(ポート53はDNSサーバにより開放され、主にドメイン名解析に用いられるポートである)などのポート情報がカプセル化されているので、第1ユーザープレーン機能エンティティは、受信したデータパケットにカプセル化されたポート情報に応じて、DNS応答メッセージを受信したかどうかを決定することができる。
【0063】
ステップS530において、前記検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成する。
【0064】
本発明の一実施例において、DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスに応じて、オフロードポリシーを生成することは、第1ユーザープレーン機能エンティティが、宛先アドレスがオフロードアドレスであるサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードするように、DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成する。
【0065】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティは、宛先アドレスがオフロードアドレスであるサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードするために、第1ユーザープレーン機能エンティティにより相応するオフロードポリシーを生成し、具体的に、
図6に示すように、ステップS530は具体的にステップS5301~ステップS5302を含み、以下のように詳しく説明する。
【0066】
ステップS5301において、前記DNS応答メッセージにおけるドメイン名情報が事前に設定された条件を満たしていると、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとする。
【0067】
本発明の一実施例において、DNS応答メッセージにおけるドメイン名情報が事前に設定された条件を満たしていることは、ドメイン名情報がターゲットドメイン名の条件を満たすことであり得、ターゲットドメイン名は、サービスパーティの要求に応じて、オペレータが事前に第1ユーザープレーン機能エンティティに配置するし記憶され得る。DNS応答メッセージにおけるドメイン名情報がターゲットドメイン名であるかどうかを判定することで、DNS応答メッセージで運ばれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとするかどうかを決定する。DNS応答メッセージにおけるドメイン名情報が事前記憶されたターゲットドメイン名である場合、DNS応答メッセージにおけるネットワークアドレスを抽出し、当該ネットワークアドレスをオフロードアドレスとする。DNS応答メッセージにおけるドメイン名情報が事前記憶されたターゲットドメインではなければ、DNS応答メッセージにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとして抽出しない。
【0068】
図6を引き続いて参照し、ステップS5302において、前記オフロードアドレスに応じてオフロードポリシーを生成し、前記オフロードポリシーは、端末機器によって送信された宛先アドレスが前記オフロードアドレスであるサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードするために用いられる。
【0069】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティは、DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスに応じて、オフロードポリシーを生成した後、以下の2つの後続処理方式を含む。
【0070】
第1の方式では、第1ユーザープレーン機能エンティティは、オフロードポリシーを生成した後、当該オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに報告し、第1ユーザープレーン機能エンティティ側に既にオフロードポリシーが配置されたことを、セッション管理機能エンティティに通知するとともに、第1ユーザープレーン機能エンティティはDNS応答メッセージを端末機器に送信することで、端末機器は当該DNS応答メッセージに応じて、サービスフローデータパケットを送信するようにする。
【0071】
第2の方式では、第1ユーザープレーン機能エンティティは、オフロードポリシーを生成した後、当該オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに報告し、セッション管理機能エンティティは当該オフロードポリシーの要求を決定する。セッション管理機能エンティティによるオフロードポリシーに対する応答を受信した後、DNS応答メッセージを端末機器に送信する。当該実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティがオフロードポリシーを生成した後、前記方法は、さらに、
前記オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに送信し、
前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置することを決定し、前記DNS応答メッセージを前記端末機器に送信することで、前記端末機器は前記DNS応答メッセージに応じてサービスフローデータパケットを送信するようにすることを含む。
【0072】
当該実施例において、セッション管理機能エンティティは、第1ユーザープレーン機能エンティティによって送信されたオフロードポリシー報告メッセージを受信した後、オペレータによって配置されたポリシーに従って、前記オフロードポリシーを決定し、セッション管理機能エンティティは、第1ユーザープレーン機能エンティティによるオフロードポリシーの要求に同意すると、要求に同意する応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティに送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティは、セッション管理機能エンティティによって返信された、オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した後、前記オフロードポリシーを配置し、当該DNS応答メッセージを端末機器に送信することで、端末機器は当該DNS応答メッセージに応じて、サービスフローデータパケットを送信するようにする。例えば、端末機器は、DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレス(当該ネットワークアドレスは、DNSサーバにより端末機器に対して割り当てられたサービススケジューラーのネットワークアドレスである)にサービスフローデータパケットを送信してもよい。
【0073】
セッション管理機能エンティティは、第1ユーザープレーン機能エンティティによるオフロードポリシーの要求を拒否すると、要求を拒否する応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティに送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティは、セッション管理機能エンティティによって返信された、オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを受信した後、相変わらず、当該DNS応答メッセージを端末機器に送信することで、端末機器は当該DNS応答メッセージに応じて、サービスフローデータパケットを送信するようにする。ただし、セッション管理機能エンティティは第1ユーザープレーン機能エンティティによるオフロードポリシーの要求に同意することと違って、セッション管理機能エンティティは第1ユーザープレーン機能エンティティのオフロードポリシーを拒否する場合、第1ユーザープレーン機能エンティティはオフロードポリシーを配置しないため、端末機器によって送信されたサービスフローデータパケットを受信した後、当該サービスフローデータパケットのネットワークアドレスに対するオフロードポリシーを配置しないので、当該サービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードしない。セッション管理機能エンティティが第1ユーザープレーン機能エンティティのオフロードポリシーに同意する場合、第1ユーザープレーン機能エンティティはオフロードポリシーを配置するため、端末機器によって送信されたサービスフローデータパケットを受信した後、当該サービスフローデータパケットのネットワークアドレスに対するオフロードポリシーを配置したため、当該オフロードポリシーに従って、当該サービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードし、その後、エッジコンピューティングデバイスによりサービススケジューラーに送信されることにより、エッジコンピューティングデバイスはサービスフローデータパケットのソースアドレスを修正することで、サービススケジューラーは、当該サービスフローデータパケットがエッジネットワークにおけるサービスサーバによってサービスされ得ることを認識することを確保し、返信された応答メッセージに当該エッジネットワークにおけるサービスサーバのネットワークアドレスを割り当てる。
【0074】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティは、DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成した後、
図7を参照し、前記方法はさらに以下のステップを含む。
【0075】
ステップS710において、前記オフロードポリシーに従って、端末機器によって送信された、宛先アドレスが前記オフロードアドレスであるサービスフローデータパケットを、エッジネットワークにオフロードし、さらに、前記エッジネットワークが前記サービスフローデータパケットを、サービススケジューラーに送信し、前記サービススケジューラーのネットワークアドレスは前記サービスフローデータパケットの宛先アドレスである。
【0076】
ステップS720において、前記エッジネットワークによって送信されたサービススケジューラーから返信された応答メッセージを受信し、前記応答メッセージを前記端末機器に送信することで、前記端末機器は前記応答メッセージに含まれているネットワークアドレスに応じて、サービスアクセス要求を開始するようにする。
【0077】
ステップS710において、端末機器によって送信されたサービスフローデータパケットでサービスフローデータパケットの宛先アドレス、即ち、サービススケジューラーのネットワークアドレスが運ばれており、第1ユーザープレーン機能エンティティは、端末機器によって送信されたサービスフローデータパケットを受信した後、配置されたオフロードポリシーに従って、サービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードポリシーにおけるオフロードアドレスであるかどうかを判定し、サービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードポリシーにおけるオフロードアドレスではなければ、当該サービスフローデータパケットはエッジネットワークにオフロードされなく、直接的に第2ユーザープレーン機能エンティティに送信され、そして、第2ユーザープレーン機能エンティティによってサービススケジューラーに送信され、サービススケジューラーはエッジネットワークを認識していない場合、コアデータセンターにあるサービスサーバネットワークアドレスを端末機器に対して割り当てることで、端末機器は、コアデータセンターのサービスサーバに対してサービスアクセス要求を開始するようにする。サービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードポリシーにおけるオフロードアドレスであると、当該サービスフローデータパケットはエッジネットワークにオフロードされることにより、エッジネットワークはサービスフローデータパケットにおけるソースアドレスを修正することで、サービススケジューラーが端末機器のサービスアクセス要求を処理できるエッジネットワークを認識できることを確保するようにする。
【0078】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティはサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードした後、エッジネットワークにおけるエッジコンピューティングデバイスは、当該サービスフローデータパケットのソースアドレスを、エッジコンピューティングデバイスのネットワークアドレスに置き換えて、修正後のサービスフローデータパケットをサービススケジューラーに送信し、さらに、サービススケジューラーは、修正後のサービスフローデータパケットを受信した後、その中のソースアドレス(即ち、エッジコンピューティングデバイスのネットワークアドレス)に応じて認識し、サービスの配置状況に応じて、当該エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワークが、端末機器のサービスアクセス要求を処理できるかどうかを判定し、サービススケジューラーは、エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワークが、端末機器のサービスアクセス要求を処理できることを認識した場合、生成した応答メッセージで当該エッジネットワークに配置されたサービスサーバのネットワークアドレスを運び、サービススケジューラーは、エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワークが、端末機器のサービスアクセス要求を処理できないことを認識した場合、生成した応答メッセージでコアデータセンターに配置されたサービスサーバのネットワークアドレスを運ぶ。
【0079】
図7を引き続いて参照し、ステップS720において、サービススケジューラーは、エッジネットワークにおけるサービスサーバが端末機器のサービスアクセス要求を処理できることを認識した場合、エッジネットワークにおけるサービスサーバのネットワークアドレスを含む応答メッセージを生成し、サービススケジューラーは、応答メッセージを生成した後、当該応答メッセージをエッジネットワークにおけるエッジコンピューティングデバイスに送信でき、さらに、エッジコンピューティングデバイスは当該応答メッセージにおける宛先アドレスを端末機器の宛先アドレスに置き換えて、第1ユーザープレーン機能エンティティに送信する。
【0080】
本発明の一実施例において、サービススケジューラーは、エッジネットワークが端末機器のサービスアクセス要求を処理できないことを認識した場合、コアデータセンターのサービスサーバのネットワークアドレスを含む応答メッセージを生成し、サービススケジューラーは、応答メッセージを生成した後、当該応答メッセージをエッジネットワークにおけるエッジコンピューティングデバイスに送信でき、エッジコンピューティングデバイスは当該応答メッセージの宛先アドレスを前記端末機器のネットワークアドレスに置き換えた後、第1ユーザープレーン機能エンティティに送信し、そして、当該第1ユーザープレーン機能エンティティは当該応答メッセージを端末機器に送信することで、端末機器はコアデータセンターのサービスサーバに対して、サービスアクセス要求を開始するようにする。
【0081】
前記実施例は、DNSサーバによって返信されたDNS応答メッセージにおけるサービススケジューラーのネットワークアドレスに応じて、オフロードポリシーを生成することにより、端末機器はサービススケジューラーにサービスフローデータパケットを送信する場合、オフロードポリシーに従って、当該サービスフローデータパケットをエッジネットワークに転送し、これにより、サービススケジューラーは、取得したエッジコンピューティングデバイスのネットワークアドレスが所在するエッジネットワークに応じて、当該エッジネットワークが当該サービスアクセス要求をサービスできるかどうかを判定し、端末機器に応答メッセージを返信し、端末機器は応答メッセージにおけるネットワークアドレスに応じて、サービスアクセス要求を開始する。
【0082】
本出願は、オフロードポリシーをリアルタイムに生成することで、エッジネットワークにおけるサービスサーバを介して端末機器にサービスを引き渡すことを実現し、特定のサービススケジュールニーズを満たす。その同時、エッジネットワークにおけるサービスサーバを介して端末機器にサービスを引き渡すことで、端末機器がサービスにアクセスする遅延を低減させるだけでなく、コアデータセンターの帯域幅の消費も削減される。
【0083】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティが応答メッセージを端末機器に送信した後、さらに、
前記端末機器によって送信されたアップリンクサービスフローデータパケットを受信するステップと、
前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードアドレスと一致する場合、前記アップリンクサービスフローデータパケットを前記エッジネットワークに送信するステップと、
前記エッジネットワークによって返信された、前記端末機器に対するダウンリンクサービスフローデータパケットを受信した場合、前記ダウンリンクサービスフローデータパケットを前記端末機器に返信するステップと、を含むことができる。
【0084】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティは、サービススケジューラーによって返信された応答メッセージを端末機器に送信した後、端末機器は、当該応答メッセージに含まれているネットワークアドレスに応じて、サービスアクセス要求を開始でき、当該サービスアクセス要求を含むアップリンクサービスフローデータパケットは、まず、第1ユーザープレーン機能エンティティに送信され、アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードアドレスと一致する場合、第1ユーザープレーン機能エンティティは、当該アップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワークにおけるサービスサーバにオフロードする。
【0085】
本発明の一実施例において、第1ユーザープレーン機能エンティティは、エッジネットワークによって返信された、端末機器に対するダウンリンクサービスフローデータパケットを受信した後、ダウンリンクサービスフローデータパケットを端末機器に返信する。オフロード機器(即ち、第1ユーザープレーン機能エンティティ)は、エッジネットワークによって返信されたダウンリンクサービスフローデータパケットを受信した後、基地局または非3GPPアクセスを介して、当該サービス応答結果を端末機器に返信することができる。
【0086】
図8は、本出願の一実施例によるサービスオフロードシステムのインタラクションプロセスの模式図を示し、以下のステップを含む。
【0087】
ステップS810において、端末機器101は、DNS要求をDNSサーバ104に送信し、当該DNS要求は、サービススケジューラーのネットワークアドレスを割り当てるようにDNSサーバ104に対して要求するために用いられる。端末機器101は基地局または非3GPPアクセスを介して、DNS要求を第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は当該DNS要求を第2ユーザープレーン機能エンティティ103に転送することで、第2ユーザープレーン機能エンティティ103は当該DNS要求をDNSサーバ104に送信する。
【0088】
ステップS820において、DNSサーバ104はDNS要求に応じて、相応するサービススケジューラー107を選択し、サービススケジューラーのネットワークアドレスをDNS応答メッセージに書き込み、インターネットを介してDNS応答メッセージを第2ユーザープレーン機能エンティティ103に送信し、その後、第2ユーザープレーン機能エンティティ103は当該DNS応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信する。
【0089】
ステップS830aにおいて、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は当該DNS応答メッセージを受信した後、事前に設定されたルールに従って、当該DNS応答メッセージを検出し、検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、DNS応答メッセージに含まれるドメイン名、及び対応するネットワークアドレスを抽出し、ドメイン名情報が第1ユーザープレーン機能エンティティ102の事前に設定されたルールを満たしていると、DNS応答メッセージにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとして抽出し、オフロードポリシーを生成し、オフロードポリシーは、宛先アドレスが前記オフロードアドレスにマッチングするサービスフローデータパケットをエッジネットワークに転送するために用いられる。
【0090】
ステップS830bにおいて、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は、オフロードポリシーを生成した後、生成したオフロードポリシーをセッション管理機能エンティティ106に報告する。一実施形態において、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は、オフロードポリシーが既に配置されたことを、セッション管理機能エンティティ106に通知し、別の実施形態において、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はオフロードポリシーをセッション管理機能エンティティ106に送信し、セッション管理機能エンティティ106は当該オフロードポリシーを決定し、当該オフロードポリシーの要求に同意すると、要求に同意する応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はオフロードポリシーを配置することを決定し、当該オフロードポリシーの要求に同意しないと、要求を拒否する応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信し、第1ユーザープレーン機能エンティティ102はオフロードポリシーを配置しないことを決定する。
【0091】
ステップS840において、端末機器101は、第1ユーザープレーン機能エンティティ102によって返信されたDNS応答メッセージを受信する。
【0092】
ステップS850において、端末機器101は、DNS応答メッセージを受信した後、DNS応答メッセージに含まれているサービススケジューラー107のネットワークアドレスに応じて、サービスフローデータパケットを送信する。当該サービスフローデータパケットは、まず、端末機器101により第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信され、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は当該サービスフローデータパケットを受信した後、オフロードポリシーに従って、当該サービスフローデータパケットをエッジネットワーク105に転送し、エッジネットワーク105におけるエッジコンピューティングデバイスは、サービスフローデータパケットのソースアドレスを、エッジコンピューティングデバイスのネットワークアドレスに置き換えて、サービススケジューラー107に送信し、さらに、サービススケジューラー107は、修正後のサービスフローデータパケットを受信した後、その中のソースアドレス(即ち、エッジコンピューティングデバイスのネットワークアドレス)に応じて、エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワーク105が、端末機器のサービスアクセス要求を処理できるかどうかを認識することができる。
【0093】
ステップS860において、サービススケジューラー107は、サービスフローデータパケットに応じて応答メッセージを生成し、エッジネットワーク105を介して応答メッセージを第1ユーザープレーン機能エンティティ102に返信することで、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は応答メッセージを端末機器101に戻す。
【0094】
本発明の一実施例において、サービススケジューラー107は、エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワーク105が、端末機器のサービスアクセス要求を処理できることを認識した場合、当該エッジネットワーク105におけるサービスサーバのネットワークアドレスを含む応答メッセージを生成し、当該応答メッセージをエッジネットワーク105に送信することで、エッジネットワーク105におけるエッジコンピューティングデバイスは、当該応答メッセージにおける宛先アドレスを端末機器の宛先アドレスに置き換えて、第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信する。
【0095】
本発明の一実施例において、サービススケジューラー107は、エッジコンピューティングデバイスが所在するエッジネットワーク105が、端末機器のサービスアクセス要求を処理できないことを認識した場合、生成した応答メッセージでコアデータセンターに配置されたサービスサーバのネットワークアドレスを運ぶ。
【0096】
ステップS870において、応答メッセージを端末機器101に送信した後、端末機器101は、応答メッセージに含まれているサービスサーバのネットワークアドレスに応じて、サービスアクセス要求を開始でき、当該サービスアクセス要求を含むアップリンクサービスフローデータパケットは、まず、第1ユーザープレーン機能エンティティ102に送信され、当該アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスが事前配置されたオフロードアドレスと一致するため、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は当該アップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワーク105にオフロードする。
【0097】
ステップS880において、第1ユーザープレーン機能エンティティ102は、エッジネットワーク105によって返信された、前記端末機器101に対するダウンリンクサービスフローデータパケットを受信し、当該ダウンリンクサービスフローデータパケットを端末機器101に返信する。
【0098】
図9に示すように、本出願の一実施例によれば、サービスオフロード装置900を提供し、前記装置900は、検出モジュール910と、生成モジュール920と、オフロードモジュール930と、を含んでおり、
検出モジュール910は、事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出することで、検出結果を取得するために用いられ、
生成モジュール920は、前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成するために用いられ、
オフロードモジュール930は、前記オフロードポリシーに従って、端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードするために用いられ、前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスは前記オフロードアドレスであることを特徴とする。
【0099】
本発明の一実施例において、前記生成モジュール920は、前記検出結果が前記事前に設定されたルールを満たしていると、前記サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成した後、前記装置は、さらに、
前記オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに送信するための送信モジュールと、
前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置することを決定するための配置決定モジュールと、
前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーを拒否する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置しないことを決定するための非配置決定モジュールと、を含む。
【0100】
本発明の一実施例において、前記サービスフローデータがDNS応答メッセージである場合、前記生成モジュール920は、
端末機器によって送信されたDNS要求を受信し、前記DNS要求をDNSサーバに送信するための受信ユニットと、
受信した、前記DNSサーバによって返信されたDNS応答メッセージを検出し、検出結果を取得するための検出ユニットと、
前記検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成するための生成ユニットと、を含む。
【0101】
本発明の一実施例において、前記生成ユニットは、さらに、
前記DNS応答メッセージにおけるドメイン名情報が事前に設定された条件を満たしていると、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、
前記オフロードアドレスに応じて、オフロードポリシーを生成し、前記オフロードポリシーは、前記オフロードポリシーは、端末機器によって送信された宛先アドレスが前記オフロードアドレスであるサービスフローデータパケットを、エッジネットワークにオフロードするために用いられる。
【0102】
本発明の一実施例において、前記生成ユニットは、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成した後、前記装置は、さらに、
前記オフロードポリシーをセッション管理機能エンティティに送信し、
前記セッション管理機能エンティティによって返信された、前記オフロードポリシーに同意する応答メッセージを受信した場合、前記オフロードポリシーを配置することを決定し、前記DNS応答メッセージを前記端末機器に送信することで、前記端末機器は前記DNS応答メッセージに応じて、サービスフローデータパケットを送信するようにするために用いられる。
【0103】
本発明の一実施例において、前記生成ユニットは、前記DNS応答メッセージに含まれているネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成した後、前記装置は、さらに、
前記オフロードポリシーに従って、端末機器によって送信された、宛先アドレスが前記オフロードアドレスであるサービスフローデータパケットをエッジネットワークにオフロードし、さらに、前記エッジネットワークは、前記サービスフローデータパケットをサービススケジューラーに送信し、
前記エッジネットワークによって送信された、サービススケジューラーから返信された応答メッセージを受信し、前記応答メッセージを前記端末機器に送信することで、前記端末機器は、前記応答メッセージに含まれているネットワークアドレスに応じて、サービスアクセス要求を開始するようにするために用いられ、
前記サービススケジューラーのネットワークアドレスは前記サービスフローデータパケットの宛先アドレスである。
【0104】
本発明の一実施例において、前記応答メッセージを前記端末機器に送信した後、前記装置は、さらに、
前記端末機器によって送信されたアップリンクサービスフローデータパケットを受信し、
前記アップリンクサービスフローデータパケットの宛先アドレスがオフロードアドレスと一致する場合、前記アップリンクサービスフローデータパケットを前記エッジネットワークに送信し、
前記エッジネットワークによって返信された、前記端末機器に対するダウンリンクサービスフローデータパケットを受信した場合、前記ダウンリンクサービスフローデータパケットを前記端末機器に返信する。
【0105】
図10は、本開示の何れかの実施例の電子機器を実現するためのコンピュータシステムの構成模式図を示している。
【0106】
ここで、
図10に示される電子機器のコンピュータシステム1000は、本開示の実施例の機能及び使用範囲を限定していなく、例示のみである。
【0107】
図10に示すように、コンピュータシステム1000はプロセッサまたは中央処理ユニット(CPU)1001を含み、読み出し専用メモリ(ROM)(記憶部とも呼ばれる)1008に記憶されるプログラム、または記憶部1008からランダムアクセスメモリ(RAM)1003にロードされるプログラムに従って、各種の適切な動作及び処理、例えば、本開示の何れかの実施例に記載の方法を実行することができる。RAM
1003には、システム操作に必要な各種のプログラム及びデータがさらに記憶される。CPU1001、ROM1008及びRAM1003はバス1004を介して互いに接続される。入力/出力(I/O)インターフェース1005もバス1004に接続される。
【0108】
キーボード、マウスなどを含む入力部1006、ブラウン管(CRT)、液晶ディスプレー(LCD)、及びスピーカーなどを含む出力部1007、ハードディスクなどを含む記憶部1008、及びLANカード、モデムなどのネットワークインターフェースカードを含む通信部1009は、I/Oインターフェース1005に接続される。通信部1009は、インターネットのようなネットワークを介して通信処理を実行する。ドライバ1010も必要に応じて、I/Oインターフェース1005に接続される。リムーバブルメディア1011、例えば磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどは、必要に応じて、ドライバ1010に装着されることで、読み出されたコンピュータプログラムは必要に応じて、記憶部1008にインストールされる。
【0109】
特に、本開示の実施例によれば、以下、フローチャートを参照して記載されるプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現され得る。例えば、本開示の実施例は、コンピュータ可読媒体に搭載されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を含み、当該コンピュータプログラムは、フローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。このような実施例において、当該コンピュータプログラムは通信部1009を介してネットワークからダウンロードされインストールされ、及び/またはリムーバブルメディア1011からインストールされる。当該コンピュータプログラムはプロセッサまたは中央処理ユニット(CPU)1001により実行される場合、本出願の方法及び装置に限定される各種の機能を実行する。いくつかの実施例において、コンピュータシステム1000は、機械学習に関するコンピューティング操作を処理するためのAI(Artificial
Intelligence、人工知能)プロセッサをさらに含んでもよい。
【0110】
ここで、本開示のコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体、またはコンピュータ可読記憶媒体、或いは前記両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置、或いはデバイス、もしくは以上の任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されていない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、携帯型コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能でプログラマブルな読み出し専用メモリ(EPROM或フラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または前記任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されていない。本開示において、コンピュータ可読記憶媒体は、プログラムを含むまたは記憶する任意の有形媒体であってもよく、当該プログラムは、命令実行システム、装置またはデバイスにより使用され得るか、またはそれらと組み合わせて使用され得る。本開示において、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドに含まれるか、またはキャリアの一部として伝搬されるデータ信号を含んでもよく、コンピュータ可読プログラムコードが運ばれる。このような伝搬されるデータ信号は多種の形式を採用でき、電磁信号、光信号または前記任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されていない。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、当該コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置或いはデバイスにより使用されるか、またはそれらと組み合わせて使用されるように使用されるためのプログラムを送信、伝搬、または伝送してもよい。コンピュータ可読媒体に含まれたプログラムコードは、任意の適切な媒体によって伝送されることができ、無線、有線、光ケーブル、RFなど、または前記任意の適切な組み合わせを含むが、これら限定されていない。
【0111】
本出願の実施例が提供した技術案は以下の有益な効果を有し、即ち、ユーザープレーン機能エンティティは、事前に設定されたルールに従って、受信したサービスフローデータを検出し、検出結果が事前に設定されたルールを満たしていると、サービスフローデータにおけるネットワークアドレスをオフロードアドレスとし、オフロードポリシーを生成し、オフロードポリシーに従って、端末機器のアップリンクサービスフローデータパケットを、エッジネットワークにオフロードする。このように、本発明の実施例の技術案は、ユーザープレーン機能エンティティがサービスフローを検出することで、オフロードポリシーをリアルタイムに生成し、柔軟、リアルタイムなオフロードポリシーの配置を実現し、特定のサービスニーズを満たす。例えば、本出願の実施例が提供したサービススケジュールの技術案では、ユーザープレーン機能エンティティがDNS応答メッセージを検出し、事前に設定されたルールを満たしていると、DNS応答メッセージにおける相応するアドレスをオフロードアドレスとし配置することにより、アップリンクサービスフローデータを、エッジコンピューティングデバイスにオフロードし、特定の処理を行って、エッジネットワークに配置されるサービスに対する特定のスケジュールニーズを満たしている。
【0112】
図面中のフローチャート及びブロック図は、本開示の各種の実施例によるシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の実現可能な体系アーキテクチャ、機能及び操作を示している。ここでは、フローチャート図及びブロック図における各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント又はコードの一部を表すことができ、上記モジュール、プログラムセグメント又はコードの一部は、定められたロジック機能を実現するための1つ又は複数の実行可能な命令を含む。幾つかの代替できる実現としては、ブロックの中に示されている機能は、図面に示されている順番と違う順番で行われても良い。例えば、2つの連続して示されているブロックは、実は、ほぼ並行して行われても良く、逆の順序で行われる場合もあり、これは、係る機能によって決められることに注意すべきである。ブロック図及び/又はフローチャート図におけるそれぞれのブロック、及び、ブロック図及び/又はフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、定めされた機能又は操作を実行するための専用のハードウェアを元にするシステムにより実行しても良く、又は、専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせにより実行しても良いことにも注意すべきである。
【0113】
記載された本開示の実施例に係るユニットは、ソフトウェアの形で実現しても良く、ハードウェアの形で実現しても良い。上記ユニットは、プロセッサの中に設置されてもよい。なお、これらのユニットの名称は、当該ユニット自身を限定しない場合がある。
【0114】
別の態様として、本出願はコンピュータ可読媒体をさらに提供し、当該コンピュータ可読媒体は、前記実施例に記載の電子機器に含まれてもよいし、当該電子機器に組み付けられず、個別に存在してもよい。前記コンピュータ可読媒体には1つまたは複数のプログラムが搭載され、当前記1つまたは複数のプログラムは当該電子機器により実行される場合、当該電子機器に以下の実施例に記載の方法を実現させる。例えば、前記電子機器は、
図3~
図7に示される各ステップなどを実現できる。