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特許7427098タンパク質キナ-ゼ阻害活性を有する7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体およびこれを含む治療用薬学組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】タンパク質キナ-ゼ阻害活性を有する7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体およびこれを含む治療用薬学組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/519 20060101AFI20240126BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240126BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
A61K31/519
A61P35/00
A61P35/02
A61K9/20
A61K9/14
A61K9/48
A61K9/08
A61K31/5377
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022543570
(86)(22)【出願日】2020-07-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 KR2020009258
(87)【国際公開番号】W WO2021145520
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】10-2020-0005305
(32)【優先日】2020-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】304039548
【氏名又は名称】コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】テ・ボ・シム
(72)【発明者】
【氏名】ハン・ナ・チョ
(72)【発明者】
【氏名】スン・ヘ・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ウ・ヨン・ホ
(72)【発明者】
【氏名】チ・マン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ジ・フン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヨル・イ
(72)【発明者】
【氏名】スン・ユ・パク
(72)【発明者】
【氏名】ミョン・ア・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ミン・ジュ
【審査官】早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-500725(JP,A)
【文献】特表2008-509964(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0065969(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0065970(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0072538(US,A1)
【文献】国際公開第2014/138485(WO,A1)
【文献】J. Med. Chem.,2018年,61,8353-8373
【文献】J. Med. Chem.,2010年,53,5439-5448
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K 9/
A61K 31/
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体から選択された化合物が有効成分として含まれている、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物
【化1】
前記化学式1において、
は、または水素;C-C13アルキル基;C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;-C(O)-(C-C13アルキル);またはRは、Rと連結された窒素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい4~7員(membered)飽和、不飽和または芳香族環を形成し;
は、水素;C-C13アルキル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロシクリル基であるか;またはRは、Rと連結された窒素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい4~7員(membered)飽和、不飽和または芳香族環を形成し;
は、水素;C-C13アルキル基;C-C10シクリル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;C-C13アルキル基;C-Cアルコキシ基;C-Cアルケニル基;C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;または-C(O)-(C-C13アルキル)であり;
Aは、C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
nは、0または1の整数であり;
nが1の場合、Xは、-NRであり
Bは、C -C10ヘテロアリ-ル基であり;
前記C-Cアルキル基、C-C13アルキル基またはC-C10シクリル基は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;C-C13アルキル基;C-Cアルコキシ基;アミノ基(-NR);ニトロ基(-N(O));アミド基(-(C=O)NR);カルボン酸基(-C(O)OH);ニトリル基(-CN);ウレア基(-NR(C=O)NR-);スルホンアミド基(-NHS(O)-);スルフィド基(-S-);スルホン基(-S(O)-);ホスフィリル基(-P(O)R);C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;およびC-C10ヘテロシクリル基からなる群より選択される1以上の置換基を含み、
前記C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基またはC-C10ヘテロシクリル基は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;カルボニル基(-(C=O)R);ハロゲンまたはC-C10ヘテロシクリル基で置換もしくは非置換のC-Cアルキル基;ハロゲンまたはC-C10ヘテロシクリル基で置換もしくは非置換のC-Cアルコキシ基;C-C10フェノキシ;アミノ基(-NR);ニトロ基(-N(O));アミド基(-(C=O)NR);カルボン酸基(-C(O)OH);ニトリル基(-CN);ウレア基(-NR(C=O)NR-);スルホンアミド基(-NHS(O)-);スルフィド基(-S-);スルホン基(-S(O)-);ホスフィリル基(-P(O)R);C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基およびC-C10ヘテロシクリル基からなる群より選択される1以上の置換基を含み、
前記RおよびRは、それぞれ独立して、水素;C-Cアルキル基;C-Cアルケニル基;C-Cアルキニル基;C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;またはRは、Rと連結された窒素または炭素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、水素、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい3~7員(membered)飽和環を形成し、前記C-C10ヘテロアリ-ル基およびC-C10ヘテロシクリル基は、N、O、およびSからなる群より選択された1種以上のヘテロ原子を含む。
【請求項2】
前記Bは、チアゾ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、ベンゾチオフェン、ピリダジン、ピラジン、イミダゾ-ル、オキサジアゾ-ル、トリアゾ-ル、フラン、ピリミジン、オキサゾ-ル、ピロ-ル、ピリジン、オキサジアゾ-ル、トリアジン、チアジアゾ-ル、イソキサゾ-ル、およびテトラゾ-ルからなる群より選択されたいずれか1つであり、前記Bは、置換もしくは非置換である、
請求項1に記載の薬学組成物
【請求項3】
前記Rは、水素であり、前記Rは、メチルであり、前記Rは、メチルである、
請求項1に記載の薬学組成物
【請求項4】
前記Rは、水素、C-Cアルキル基、C-C10シクリル基、ベンゼン、チアゾ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、ベンゾチオフェン、ピリダジン、ピラジン、イミダゾ-ル、オキサジアゾ-ル、トリアゾ-ル、フラン、ピリミジン、オキサゾ-ル、ピロ-ル、ピリジン、オキサジアゾ-ル、トリアジン、チアジアゾ-ル、イソキサゾ-ル、およびテトラゾ-ルからなる群より選択されたいずれか1つであり、前記Rは、置換もしくは非置換である、
請求項1に記載の薬学組成物
【請求項5】
前記化合物は、下記の化合物番号1~64からなる群より選択されるいずれか1つであることを特徴とする、請求項1に記載の薬学組成物
(化合物番号1)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((1-メチル-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号2)
7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号3)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号4)
7-((1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号5)
7-((6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号6)
7-((6-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号7)
7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号8)
7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号9)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号10)
7-((1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号11)
7-(シクロプロピルアミン)-3-(5-(5-(2,3-ジフロロフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号12)
3-(5-(5-(2,3-ジフロロフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号13)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号14)
7-((6-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号15)
7-((6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号16)
7-((6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号17)
7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号18)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((4-モルホリノフェニル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号19)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号20)
7-((4-メトキシベンジル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号21)
7-(ベンジルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号22)
7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号23)
7-(シクロペンチルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号24)
7-(シクロヘキシルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号25)
7-(ブチルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号26)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号27)
7-アミノ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号28)
7-((6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号29)
7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号30)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号31)
7-(ベンジルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号32)
7-((4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号33)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号34)
7-(シクロプロピルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号35)
7-(ブチルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号36)
7-(シクロペンチルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号37)
7-(シクロヘキシルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号38)
7-アミノ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号39)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号40)
3-(5-(5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号41)
3-(5-(5,6-ジブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号42)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(7-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号43)
3-(5-(6-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号44)
3-(5-(6-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号45)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号46)
3-(5-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号47)
3-(5-(5,6-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号48)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号49)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号50)
7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号51)
7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号52)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号53)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号54)
3-(5-((1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号55)
3-(5-((6-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号56)
3-(5-((6-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号57)
1-メチル-3-(2-メチル-5-((6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号58)
3-(5-((6-ジブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号59)
3-(5-((6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号60)
3-(5-((5,6-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号61)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号62)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号63)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;および
(化合物番号64)
7-(シクロプロピルアミノ)-3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
【請求項6】
前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸、グリコ-ル酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびトルエンスルホン酸から構成された群より選択される無機酸または有機酸の塩である、
請求項1に記載の薬学組成物
【請求項7】
前記癌がNRAS突然変異で誘発されることを特徴とする、請求項に記載の薬学組成物。
【請求項8】
前記薬学組成物は、NRAS突然変異を有する患者に適用される、請求項に記載の薬学組成物。
【請求項9】
前記癌は、黒色腫、大膓癌、肺癌、膀胱癌、甲状腺癌、多発性骨髄腫および血液癌からなる群より選択される1以上である、請求項に記載の薬学組成物。
【請求項10】
前記癌は、急性骨髄性白血病(AML)である、請求項に記載の薬学組成物。
【請求項11】
前記薬学組成物は、NRAS G12Dを保有した患者に投与されることを特徴とする、請求項に記載の薬学組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパク質キナ-ゼ阻害活性を有する新規な7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体、その薬学的に許容可能な塩、その水和物またはその立体異性体から選択された化合物、および前記化合物の製造方法、前記化合物を含む癌の予防、軽減または治療用薬学組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
タンパク質キナ-ゼは、ATPのガンマリン酸基をタンパク質のチロシン、セリンおよびスレオニンのヒドロキシグル-プに伝達するリン酸化反応を触媒する酵素であって、細胞の代謝、遺伝子発現、細胞成長、分化および細胞分裂作用を担当し、細胞シグナル伝達に重要な役割を果たしている。
【0003】
タンパク質キナ-ゼは、真核生物の遺伝体の約2%程度になり、人間の遺伝体には約518種が存在する。タンパク質キナ-ゼは、チロシンをリン酸化するチロシンタンパク質キナ-ゼとセリン、スレオニンをリン酸化するセリン/スレオニンキナ-ゼに分類される。その約90種以上はチロシンキナ-ゼであり、受容体チロシンキナ-ゼ(RTK)と、非受容体チロシンキナ-ゼ(NRTK)とに分けられる。受容体チロシンキナ-ゼは、細胞表面に成長因子を収容できるドメインを有しており、細胞質にチロシン残基をリン酸化できる活性部位を有している膜タンパク質である。非受容体チロシンキナ-ゼは、核と細胞質に存在する単一チロシンキナ-ゼドメインで、受容体の形状ではないが、シグナルを受けてチロシン残基をリン酸化させる。
【0004】
タンパク質キナ-ゼは分子スイッチで、細胞内で活性と非活性状態との間の転移が円滑に調節されなければならない。異常に調節されると、細胞内のシグナル伝達を過度に活性化させて、統制不能の細胞分裂および増殖を誘導する。また、タンパク質キナ-ゼの遺伝子変異、増幅および過発現による異常な活性化は、多様な腫瘍の発生および進行に関連があり、癌細胞の成長と転移に決定的な役割を果たす。異常に調節される代表的なタンパク質キナ-ゼとしては、EGFR、VEGFR、PDGFRB、c-KIT、ABL1、SRC、BRAF、FGFR、BTK、SYK、ALK、MET、CDK、MEK、mTOR、JAK、LCK、PLK、RSK、LYN、FMS、TIE2、RET、AKT、MAP、FAK、DDR、FLT3、そしてFESなどがある。特に、受容体チロシンキナ-ゼは、細胞成長に対する外部シグナルと内部反応に対するシグナル伝達経路に主に関与するので、これを抑制して癌細胞成長の抑制および死滅も起こすことができる。
【0005】
このような特徴により、キナ-ゼの活性抑制は抗癌剤開発のための主なタ-ゲットとして注目されており、多様なキナ-ゼを標的として低分子有機化合物の開発研究が活発に進められている。
【0006】
キナ-ゼ抑制剤としては、Bcr-AblおよびPDGFRチロシンキナ-ゼ阻害剤であるグリベック(Gleevec(登録商標):imatinib、Novartis)、Her-2抗体であるハ-セプチン(Herceptin(登録商標):trastuzumab、Genentech)、EGFR阻害剤であるイレッサ(Iressa(登録商標):gefitinib、AstraZeneca)、Raf、VEGFR、KIT、RET、PDGFR-BおよびFLT-3阻害剤であるネクサバ-ル(Nexavar(登録商標):sorafenib、bayer)、BRAF阻害剤であるゼルボラフ(Zelboraf(登録商標):vemurafenib、Roche)、EGFR抗体であるア-ビタックス(Erbitux(登録商標):cetuximab、Imclone)、EGFR阻害剤であるタルセバ(Tarceva(登録商標):erlotinib、Genentech/Roche)、そしてKDR阻害剤であるス-テント(Sutent(登録商標):sunitinib、Pfizer)などがあり、これらは、白血病、乳癌、非小細胞性肺癌、肝臓癌、悪性黒色腫、大膓癌などの抗癌治療剤としてFDAの承認を受けて、卓越した治療効能により1次標準療法として広く使用されている。その他にも、様々な化合物が臨床実験中にある。
【0007】
一方、急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia、AML)は致命的な血液疾患の一つであって、血液細胞が異常に分化しながら絶えず増殖する疾病である。急性骨髄性白血病(AML)患者の16%以上が点突然変異したRAS(small Gタンパク質)タンパク質を有しており、RAS同酵素の中でNRAS突然変異が大部分(10%以上)を占める。このような理由から、NRAS Gタンパク質は、AMLを治療するための有望な薬物標的として見なされてきた。原癌遺伝子であるRASが突然変異すると、持続的にRASが活性化(gain-of-function)し、RAS下位の多様なシグナル体系が活性化して癌細胞の成長が加速化される。
【0008】
ここ40年間、RAS点突然変異種またはRAS下位の主要シグナル分子が標的として提案されたが、突然変異RASシグナル体系の複雑性と補償効果によってin vivo実験と臨床実験までつながることはできなかった。例えば、RAS下位の主要分子であるMEKを阻害するselumetinib(AZD6244)は、臨床2床でNRAS突然変異遺伝子を有するAML患者3名全員において治療効果を見せなかった。この他、標的を見つけるための試みとして、RNA interferenceスクリ-ニングによりKRAS突然変異と遺伝的に合成致死の関係にあるタンパク質(TBK1、STK33、そしてGATA2)を究明した。しかし、これも臨床的な治療効果を得ることができなかった。特に、STK33の場合、前臨床段階で細胞ベ-スの薬理学的スクリ-ニング(pharmacologic screening)によりKRAS突然変異と合成致死の原理を利用した治療戦略が成立できないことが裏付けられた。また、最近、細胞ベ-スの薬理学的スクリ-ニングによりRAS突然変異のシグナル伝達体系を選択的に阻害する化合物(GNF7)を確保し、前臨床白血病モデルにおける阻害効果を確認した。前記GNF7化合物の作用機序は、RAS突然変異の下位で特異的に細胞成長に寄与するGCKとACK1の両キナ-ゼを同時に阻害することである。これは、実際にNRAS突然変異を有するAML患者の細胞サンプルにおいてもその効能を示した。GCKとACK1の両キナ-ゼに対する阻害剤は、NRAS突然変異で誘発される癌疾患、例えば、黒色腫、大膓癌、甲状腺癌、多様な血液癌の治療に有効であると知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】国際特許出願WO2015-011597
【非特許文献】
【0010】
【文献】Choi HG, Ren P, Adrian F, et al. A type-II kinase inhibitor capable of inhibiting the T315I “gatekeeper” mutant of Bcr-Abl. J. Med. Chem., 2010; 53(15): 5439-5448.
【文献】Nonami, A.; Sattler, M.; Weisberg, E.; Liu, Q.; Zhang, J.; Patricelli, M. P.; Christie, A. L.; Saur, A. M.; Kohl, N. E.; Kung, A. L.; Yoon, H.; Sim, T.; Gray, N. S.; Griffin, J. D., Identification of novel therapeutic targets in acute leukemias with NRAS mutations using a pharmacologic approach. Blood 2015, 125 (20), 3133-43.
【文献】Luo T, Masson K, Jaffe JD, et al. STK33 kinase inhibitor BRD-8899 has no effect on KRASdependent cancer cell viability. Proc Natl Acad Sci USA. 2012; 109(8): 2860-2865.
【文献】Jain N, Curran E, Iyengar NM, et al. Phase II study of the oral MEK inhibitor selumetinib in advanced acute myelogenous leukemia:a University of Chicago phase II consortium trial. Clin Cancer Res. 2014; 20(2): 490-498.
【文献】Johnson, D. B.; Smalley, K. S.; Sosman, J. A., Molecular pathways: targeting NRAS in melanoma and acute myelogenous leukemia. Clin Cancer Res 2014, 20(16), 4186-92.
【文献】H Cho, I Shin, E Ju, et al. First SAR Study for Overriding NRAS Mutant Driven Acute Myeloid Leukemia. J. Med. Chem. 2018, 61 (18), 8353-8373.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明の目的は、タンパク質キナ-ゼの阻害活性を有する新規な7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物を提供することである。
【0012】
また、本発明の他の目的は、新規な7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、薬学的に許容可能なその塩、その水和物、その溶媒和物またはその立体異性体が有効成分として含有される癌疾患の治療、予防および軽減に有用な薬学組成物を提供することである。
【0013】
さらに、本発明の他の目的は、新規な7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容される塩、その水和物、その溶媒和物またはその異性体が有効成分として含有するNRAS突然変異で誘発される癌疾患の治療剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、本発明は、下記化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体から選択された化合物を提供する:
【化1】
前記化学式1において、
は、または水素;C-C13アルキル基;C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;-C(O)-(C-C13アルキル);またはRは、Rと連結された窒素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい4~7員(membered)飽和、不飽和または芳香族環を形成し;
は、水素;C-C13アルキル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロシクリル基であるか;またはRは、Rと連結された窒素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい4~7員(membered)飽和、不飽和または芳香族環を形成し;
は、水素;C-C13アルキル基;C-C10シクリル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;C-C13アルキル基;C-Cアルコキシ基;C-Cアルケニル基;C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;または-C(O)-(C-C13アルキル)であり;
Aは、C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
nは、0~3の整数であり;
nが1以上の場合、Xは、それぞれ独立して、-CH-、-CR-、-O-、-OC(O)-、-C(O)O-、-OS(O)-、-S(O)O-、-NR-、-NRCH-、-NRC(O)-、-C(O)NR-、-NRC(O)NR-、-S(O)-、-NRS(O)-、-S(O)NR-からなる群より選択され、
Bは、C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
前記C-Cアルキル基、C-C13アルキル基またはC-C10シクリル基は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;C-C13アルキル基;C-Cアルコキシ基;アミノ基(-NR);ニトロ基(-N(O));アミド基(-(C=O)NR);カルボン酸基(-C(O)OH);ニトリル基(-CN);ウレア基(-NR(C=O)NR-);スルホンアミド基(-NHS(O)-);スルフィド基(-S-);スルホン基(-S(O)-);ホスフィリル基(-P(O)R);C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;およびC-C10ヘテロシクリル基からなる群より選択される1以上の置換基を含み、
前記C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基またはC-C10ヘテロシクリル基は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;カルボニル基(-(C=O)R);ハロゲンまたはC-C10ヘテロシクリル基で置換もしくは非置換のC-Cアルキル基;ハロゲンまたはC-C10ヘテロシクリル基で置換もしくは非置換のC-Cアルコキシ基;C-C10フェノキシ;アミノ基(-NR);ニトロ基(-N(O));アミド基(-(C=O)NR);カルボン酸基(-C(O)OH);ニトリル基(-CN);ウレア基(-NR(C=O)NR-);スルホンアミド基(-NHS(O)-);スルフィド基(-S-);スルホン基(-S(O)-);ホスフィリル基(-P(O)R);C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基およびC-C10ヘテロシクリル基からなる群より選択される1以上の置換基を含み、
前記RおよびRは、それぞれ独立して、水素;C-Cアルキル基;C-Cアルケニル基;C-Cアルキニル基;C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;またはRは、Rと連結された窒素または炭素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、水素、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい3~7員(membered)飽和環を形成し、
前記C-C10ヘテロアリ-ル基およびC-C10ヘテロシクリル基は、N、O、およびSからなる群より選択された1種以上のヘテロ原子を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明による化合物は、ABL1、FGFR2、TAOK2/TAO1、EPHA5、EPHB2、EPHB3、RET、LYNB、EPHA2、FRK/PTK5、EPHA8、LCK、EPHB4、FYN、KHS/MAP4K5、DDR1、EPHA3、P38a/MAPK14、EPHA4、FMS、EPHB1、HCK、FGFR1、ABL2/ARG、EPHA6、c-Src、ACK1、FLT4/VEGFR3、ERBB4/HER4、DDR2、KDR/VEGFR2、LYN、ZAK/MLTK、YES/YES1、BLK、FGR、MLCK2/MYLK2、TAOK1、BMX/ETK、BTK、EPHA1、JAK1、P38b/MAPK11、TIE2/TEK、FLT1/VEGFR1、TXK、SRMS、RAF1、SIK1、MLK3/MAP3K11、PEAK1、TRKA、EPHA7、GLK/MAP4K3、MLK2/MAP3K10、TEC、CSK、TRKC、FES/FPS、SIK2、FGFR3、BRK、YSK4/MAP3K19、ARAF、PDGFRb、TNK1、GCK/MAP4K2、PDGFRa、TNIK、TAK1、ERBB2/HER2、LIMK1、HIPK4、FER、EGFR、JAK2、HPK1/MAP4K1、TRKB、RIPK3、LOK/STK10、LIMK2、MLK1/MAP3K9、BRAF、MEKK3、MEK5、STK32B/YANK2、FGFR4、MEKK2、SLK/STK2、FLT3、PKAcg、TAOK3/JIK、TYRO3/SKY、SIK3、IR、LRRK2、PYK2、NEK11、p70S6K/RPS6KB1、またはLATS2など、タンパク質キナ-ゼの活性を阻害する能力に優れている。したがって、異常な細胞成長で誘発される癌疾患の治療、予防および軽減を目的として使用できる。
【0016】
本発明による化合物、その薬学的に許容可能な塩、または水和物およびこれを有効成分として含む癌の予防または治療用薬学組成物は、低い細胞毒性を示しかつ、癌細胞に対して選択的に高い抑制活性および抗増殖効果を示すので、癌の予防または治療に有用に使用できる。
【0017】
本発明による化合物の処置によって治療、予防および軽減できる癌疾患は、胃癌、肺癌、肝臓癌、大膓癌、小腸癌、膵臓癌、脳癌、骨癌、黒色腫、乳癌、硬化性腺症、子宮癌、子宮頸癌、頭頸部癌、食道癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、腎臓癌、肉腫、前立腺癌、尿道癌、膀胱癌、血液癌(白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群を含む)、リンパ腫(ホジキン病、非ホジキンリンパ腫を含む)、乾癬、または線維腺腫などが含まれる。
【0018】
特に、本発明による化合物は、GCKとACK1の両キナ-ゼに対する抑制活性に優れているので、NRAS突然変異で誘発される癌疾患、例えば、黒色腫、大膓癌、甲状腺癌、急性骨髄性白血病(AML)の治療に有効である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
他に明示されない限り、本明細書で使用された成分、反応条件、成分の含有量を表現するすべての数字、値および/または表現は、かかる数字が本質的に異なるものの中でかかる値を得るのに発生する測定の多様な不確実性が反映された近似値であるので、すべての場合、「約」という用語によって修飾されることが理解されなければならない。また、本記載において、数値範囲が開示される場合、このような範囲は連続的であり、他に指摘されない限り、かかる範囲の最小値から最大値が含まれた前記最大値までのすべての値を含む。さらに、このような範囲が整数を指す場合、他に指摘されない限り、最小値から最大値が含まれた前記最大値までを含むすべての整数が含まれる。
【0020】
本明細書において、範囲が変数に対して記載される場合、前記変数は、前記範囲の記載された終了点を含む記載範囲内のすべての値を含むことが理解されるであろう。例えば、「5~10」の範囲は、5、6、7、8、9、および10の値だけでなく、6~10、7~10、6~9、7~9などの任意の下位範囲を含み、5.5、6.5、7.5、5.5~8.5および6.5~9などといった記載範囲の範疇に妥当な整数間の任意の値も含むことが理解されるであろう。また、例えば、「10%~30%」の範囲は、10%、11%、12%、13%などの値と30%までを含むすべての整数だけでなく、10%~15%、12%~18%、20%~30%などの任意の下位範囲を含み、10.5%、15.5%、25.5%などのように記載範囲の範疇内の妥当な整数間の任意の値も含むことが理解されるであろう。
【0021】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明者らは、上記の問題点を解決するために研究を継続した結果、癌細胞に対する優れた阻害活性を示す抗癌化合物、特に、選択的なキナ-ゼ活性抑制剤として癌の予防または治療に有用な7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体、またはその製造方法およびこれを有効成分として含む癌の予防または治療用薬学組成物を開発した。
【0022】
本発明の一側面は、下記化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体から選択された化合物を提供する:
【化2】
前記化学式1において、
は、または水素;C-C13アルキル基;C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;-C(O)-(C-C13アルキル);またはRは、Rと連結された窒素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい4~7員(membered)飽和、不飽和または芳香族環を形成し;
は、水素;C-C13アルキル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロシクリル基であるか;またはRは、Rと連結された窒素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい4~7員(membered)飽和、不飽和または芳香族環を形成し;
は、水素;C-C13アルキル基;C-C10シクリル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;C-C13アルキル基;C-Cアルコキシ基;C-Cアルケニル基;C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;または-C(O)-(C-C13アルキル)であり;
Aは、C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
nは、0~3の整数であり;
nが1以上の場合、Xは、それぞれ独立して、-CH-、-CR-、-O-、-OC(O)-、-C(O)O-、-OS(O)-、-S(O)O-、-NR-、-NRCH-、-NRC(O)-、-C(O)NR-、-NRC(O)NR-、-S(O)-、-NRS(O)-、-S(O)NR-からなる群より選択され、
Bは、C-C10アリ-ル基;C-C10シクリル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;またはC-C10ヘテロシクリル基であり;
前記C-Cアルキル基、C-C13アルキル基またはC-C10シクリル基は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;C-C13アルキル基;C-Cアルコキシ基;アミノ基(-NR);ニトロ基(-N(O));アミド基(-(C=O)NR);カルボン酸基(-C(O)OH);ニトリル基(-CN);ウレア基(-NR(C=O)NR-);スルホンアミド基(-NHS(O)-);スルフィド基(-S-);スルホン基(-S(O)-);ホスフィリル基(-P(O)R);C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;およびC-C10ヘテロシクリル基からなる群より選択される1以上の置換基を含み、
前記C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基またはC-C10ヘテロシクリル基は、水素;ヒドロキシ基;ハロゲン基;カルボニル基(-(C=O)R);ハロゲンまたはC-C10ヘテロシクリル基で置換もしくは非置換のC-Cアルキル基;ハロゲンまたはC-C10ヘテロシクリル基で置換もしくは非置換のC-Cアルコキシ基;C-C10フェノキシ;アミノ基(-NR);ニトロ基(-N(O));アミド基(-(C=O)NR);カルボン酸基(-C(O)OH);ニトリル基(-CN);ウレア基(-NR(C=O)NR-);スルホンアミド基(-NHS(O)-);スルフィド基(-S-);スルホン基(-S(O)-);ホスフィリル基(-P(O)R);C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基およびC-C10ヘテロシクリル基からなる群より選択される1以上の置換基を含み、
前記RおよびRは、それぞれ独立して、水素;C-Cアルキル基;C-Cアルケニル基;C-Cアルキニル基;C-C10アリ-ル基;C-C10ヘテロアリ-ル基;C-C10ヘテロシクリル基;またはRは、Rと連結された窒素または炭素原子と共に、N、O、S、NH、C=N、C=O、-NHC(O)-、-NHC(O)NH-、-NHS(O)-、またはSOの少なくとも1種を任意に含むことができ、水素、C-C13アルキル基、C-C10アリ-ル基、C-C10ヘテロアリ-ル基、ヒドロキシル基、ハライド基およびシアノ基の少なくとも1種で任意に置換されていてもよい3~7員(membered)飽和環を形成し、
前記C-C10ヘテロアリ-ル基およびC-C10ヘテロシクリル基は、N、O、およびSからなる群より選択された1種以上のヘテロ原子を含む。
【0023】
本発明の置換基に関する定義において、用語「アルキル」は、脂肪族炭化水素ラジカルを意味する。アルキルは、アルケニルやアルキニル部位を含まない「飽和アルキル(saturated alkyl)」であるか、少なくとも1つのアルケニルまたはアルキニル部位を含む「不飽和アルキル(unsaturated alkyl)」であってもよい。「アルケニル(alkenyl)」は、少なくとも1つの炭素-炭素の二重結合を含むグル-プを意味し、「アルキニル(alkynyl)」は、少なくとも1つの炭素-炭素の三重結合を含むグル-プを意味する。アルキルは、単独でまたは組み合わせて使用される場合に、それぞれ環状、分枝状もしくは直鎖状であってもよい。
【0024】
用語「アリ-ル」は、単独でまたは他のラジカルと組み合わせて、芳香族、飽和または不飽和であり得る第2の5または6員性カルボサイクリック基と追加的に融合してもよい、炭素原子6個を含むカルボサイクリック芳香族単環式基を意味する。アリ-ルの例としては、フェニル、インダニル、1-ナフチル、2-ナフチル、テトラヒドロナフチルなどを含むことができるが、これに限定されない。アリ-ルは、芳香族環上の適正位置において他の基と連結可能である。
【0025】
用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して他の基に連結されたアルキル基(すなわち、-O-アルキル)を意味する。アルコキシ基は、置換されないか、1つ以上の適切な置換基で置換されていてもよい。アルコキシ基の例としては、(C1-C6)アルコキシ基、例えば、-O-メチル、-O-エチル、-O-プロピル、-O-イソプロピル、-O-2-メチル-1-プロピル、-O-2-メチル-2-プロピル、-O-2-メチル-1-ブチル、-O-3-メチル-1-ブチル、-O-2-メチル-3-ブチル、-O-2,2-ジメチル-1-プロピル、-O-2-メチル-1-ペンチル、3-O-メチル-1-ペンチル、-O-4-メチル-1-ペンチル、-O-2-メチル-2-ペンチル、-O-3-メチル-2-ペンチル、-O-4-メチル-2-ペンチル、-O-2,2-ジメチル-1-ブチル、-O-3,3-ジメチル-ブチル、-O-2-エチル-1-ブチル、-O-ブチル、-O-イソブチル、-O-t-ブチル、-O-ペンチル、-O-イソペンチル、-O-ネオペンチルおよび-O-ヘキシルを含むが、これに限定されない。
【0026】
用語「フェノキシ」は、酸素原子を介して他の基に連結されたフェニル基(すなわち、-O-アリ-ル)を意味する。フェノキシ基は、置換されないか、1つ以上のハロゲン;アルキル基;アリ-ル基およびヘテロアリ-ル基で置換されていてもよいが、これに限定されない。
【0027】
用語「アミノ基」は、窒素原子を介して他の基に連結されたアルキル基(すなわち、-NH-または-N-アルキル)を意味する。アミン基は、置換されないか、1つ以上の適切な置換基で置換されていてもよい。アルコキシ基の例としては、アミン基の例としては(C1-C6)アミノ基、例えば、-NH-メチル、-NH-エチル、-NH-プロピル、-NH-イソプロピル、-NH-2-メチル-1-プロピル、-NH-2-メチル-2-プロピル、-NH-2-メチル-1-ブチル、-NH-3-メチル-1-ブチル、-NH-2-メチル-3-ブチル、-NH-2,2-ジメチル-1-プロピル、-NH-2-メチル-1-ペンチル、3-NH-メチル-1-ペンチル、-NH-4-メチル-1-ペンチル、-NH-2-メチル-2-ペンチル、-NH-3-メチル-2-ペンチル、-NH-4-メチル-2-ペンチル、-NH-2,2-ジメチル-1-ブチル、-NH-3,3-ジメチル-ブチル、-NH-2-エチル-1-ブチル、-NH-ブチル、-NH-イソブチル、-NH-t-ブチル、-NH-ペンチル、-NH-イソペンチル、-NH-ネオペンチル、-NH-ヘキシル、-N,N-ジメチル、-N-メチル-N-エチル、-N-メチル-N-プロピル、-N-メチル-イソプロピル、-N-メチル-N-ブチル、-N-メチル-N-イソブチル、-N-メチル-N-ペンチル、-N-メチル-N-イソペンチル、N-メチル-N-ヘキシル、N-メチル-N-イソヘキシル、-N,N-ジエチル、-N-エチル-N-プロピル、-N-エチル-N-イソプロピル、-N-エチル-N-ブチル、-N-エチル-N-イソブチル、-N-エチル-N-ペンチル、-N-エチル-N-イソペンチル、-N-エチル-N-ヘキシル、-N-エチル-N-イソヘキシル、-N,N-ジプロピル、-N-プロピル-N-イソプロピル、-N-プロピル-N-ブチル、-N-プロピル-N-イソブチル、-N-プロピル-N-ペンチル、-N-プロピル-N-イソペンチル、-N-プロピル-N-ヘキシル、-N-プロピル-N-イソヘキシル、-N,N-ジブチル、-N-ブチル-N-イソブチル、-N-ブチル-N-ペンチル、-N-ブチル-N-イソペンチル、-N-ブチル-N-ヘキシル、-N-ブチル-N-イソヘキシル、-N,N-ジペンチル、-N-ペンチル-N-ヘキシル、-N-ペンチル-
N-イソヘキシル、-N,N-ジヘキシルを含むが、これに限定されない。
【0028】
用語「ハロゲン基」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0029】
用語「ヘテロサイクル基」は、他に言及がなければ、N、O、およびSから構成された群より選択された1種以上のヘテロ原子を含むヘテロ芳香族化合物を意味する。好ましくは、前記ヘテロシクリル基は、ピロリジン、フラン基、モルホリン基、ピペラジンおよびピペリジン基を含むことができ、さらに好ましくは、ピロリジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、およびモルホリン基を含むことができるが、これに限定されない。
【0030】
用語「ヘテロアリ-ル基」は、他に言及がなければ、N、O、およびSから構成された群より選択された1種以上のヘテロ原子を含むヘテロ芳香族化合物を意味する。好ましくは、前記ヘテロアリ-ル基は、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、ピラゾ-ル基、イミダゾ-ル基、トリアゾ-ル基、インド-ル基、オキサジアゾ-ル基、チアジアゾ-ル基、キノリン、イソキノリン基、イソキサゾ-ル基、オキサゾ-ル基、チアゾ-ル基、ピロ-ル基を含むことができるが、これに限定されない。
【0031】
本発明の一側面において、前記Bは、C-Cアルキル基、ベンゼン、チアゾ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、ベンゾチオフェン、ピリダジン、ピラジン、イミダゾ-ル、オキサジアゾ-ル、トリアゾ-ル、フラン、ピリミジン、オキサゾ-ル、ピロ-ル、ピリジン、オキサジアゾ-ル、トリアジン、チアジアゾ-ル、イソキサゾ-ル、およびテトラゾ-ルからなる群より選択されたいずれか1つであり、前記Bは、置換もしくは非置換である、化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体から選択された化合物を提供する。
【0032】
本発明の一側面において、前記Rは、水素であり、前記Rは、メチルであり、前記Rは、メチルである、化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体から選択された化合物を提供する。
【0033】
本発明の一側面において、前記Rは、水素、C-Cアルキル基、C-C10シクリル基、ベンゼン、チアゾ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、ベンゾチオフェン、ピリダジン、ピラジン、イミダゾ-ル、オキサジアゾ-ル、トリアゾ-ル、フラン、ピリミジン、オキサゾ-ル、ピロ-ル、ピリジン、オキサジアゾ-ル、トリアジン、チアジアゾ-ル、イソキサゾ-ル、およびテトラゾ-ルからなる群より選択されたいずれか1つであり、前記Rは、置換もしくは非置換である、化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体から選択された化合物を提供する。
本発明の一側面において、前記化合物は、下記の化合物番号1~65からなる群より選択されるいずれか1つであることを特徴とする、化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物およびその立体異性体から選択された化合物を提供する:
(化合物番号1)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((1-メチル-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号2)
7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号3)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号4)
7-((1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号5)
7-((6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号6)
7-((6-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号7)
7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号8)
7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号9)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号10)
7-((1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号11)
7-(シクロプロピルアミン)-3-(5-(5-(2,3-ジフロロフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号12)
3-(5-(5-(2,3-ジフロロフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号13)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号14)
7-((6-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号15)
7-((6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号16)
7-((6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号17)
7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号18)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((4-モルホリノフェニル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号19)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号20)
7-((4-メトキシベンジル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号21)
7-(ベンジルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号22)
7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号23)
7-(シクロペンチルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号24)
7-(シクロヘキシルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号25)
7-(ブチルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号26)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号27)
7-アミノ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号28)
7-((6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号29)
7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号30)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号31)
7-(ベンジルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号32)
7-((4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号33)
3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号34)
7-(シクロプロピルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号35)
7-(ブチルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号36)
7-(シクロペンチルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号37)
7-(シクロヘキシルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号38)
7-アミノ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号39)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号40)
3-(5-(5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号41)
3-(5-(5,6-ジブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号42)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(7-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号43)
3-(5-(6-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号44)
3-(5-(6-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号45)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号46)
3-(5-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号47)
3-(5-(5,6-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号48)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号49)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号50)
7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号51)
7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号52)
1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号53)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号54)
3-(5-((1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号55)
3-(5-((6-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号56)
3-(5-((6-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号57)
1-メチル-3-(2-メチル-5-((6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号58)
3-(5-((6-ジブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号59)
3-(5-((6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号60)
3-(5-((5,6-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号61)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号62)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号63)
3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;
(化合物番号64)
7-(シクロプロピルアミノ)-3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン;および
(化合物番号65)
1-メチル-3-(2-メチル-5-((3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)アミノ)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
【0034】
本発明による化学式1の化合物は、無機酸または有機酸から誘導された薬学的に許容可能な塩の形態で使用可能であり、好ましい塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸、グリコ-ル酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびトルエンスルホン酸から構成された群より選択される1つ以上であってもよい。
【0035】
本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、水和物および溶媒和物を含むことができる。前記水和物は、化学式1の化合物が水分子と結合して形成されたものを意味することができる。
【0036】
本発明の他の側面は、活性成分として、本発明による化学式1の化合物、その薬学的に許容可能な塩、その水和物またはその立体異性体から選択された化合物を含む、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物を提供する。
【0037】
本発明による薬学組成物は、タンパク質キナ-ゼの活性を阻害する能力に優れている。前記タンパク質キナ-ゼは、具体的には、ABL1、FGFR2、TAOK2/TAO1、EPHA5、EPHB2、EPHB3、RET、LYNB、EPHA2、FRK/PTK5、EPHA8、LCK、EPHB4、FYN、KHS/MAP4K5、DDR1、EPHA3、P38a/MAPK14、EPHA4、FMS、EPHB1、HCK、FGFR1、ABL2/ARG、EPHA6、c-Src、ACK1、FLT4/VEGFR3、ERBB4/HER4、DDR2、KDR/VEGFR2、LYN、ZAK/MLTK、YES/YES1、BLK、FGR、MLCK2/MYLK2、TAOK1、BMX/ETK、BTK、EPHA1、JAK1、P38b/MAPK11、TIE2/TEK、FLT1/VEGFR1、TXK、SRMS、RAF1、SIK1、MLK3/MAP3K11、PEAK1、TRKA、EPHA7、GLK/MAP4K3、MLK2/MAP3K10、TEC、CSK、TRKC、FES/FPS、SIK2、FGFR3、BRK、YSK4/MAP3K19、ARAF、PDGFRb、TNK1、GCK/MAP4K2、PDGFRa、TNIK、TAK1、ERBB2/HER2、LIMK1、HIPK4、FER、EGFR、JAK2、HPK1/MAP4K1、TRKB、RIPK3、LOK/STK10、LIMK2、MLK1/MAP3K9、BRAF、MEKK3、MEK5、STK32B/YANK2、FGFR4、MEKK2、SLK/STK2、FLT3、PKAcg、TAOK3/JIK、TYRO3/SKY、SIK3、IR、LRRK2、PYK2、NEK11、p70S6K/RPS6KB1、LATS2などが含まれる。
【0038】
したがって、本発明の薬学組成物は、異常な細胞成長で誘発される癌疾患の治療、予防および軽減を目的として使用できる。本発明の薬学組成物の処置によって、予防、治療または軽減できる癌疾患は、胃癌、肺癌、肝臓癌、大膓癌、小腸癌、膵臓癌、脳癌、骨癌、黒色腫、乳癌、硬化性腺症、子宮癌、子宮頸癌、頭頸部癌、食道癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、腎臓癌、肉腫、前立腺癌、尿道癌、膀胱癌、血液癌(白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群を含む)、リンパ腫(ホジキン病、非ホジキンリンパ腫を含む)、乾癬、または線維腺腫などが含まれる。
【0039】
特に、本発明の薬学組成物は、GCKとACK1の両キナ-ゼに対する阻害活性を有しているので、NRAS突然変異で誘発される癌疾患、例えば、黒色腫、大膓癌、甲状腺癌、多様な血液癌の治療に有効であることが知られている。また、前記化学式1で表される化合物は、NRAS突然変異細胞株(OCI-AML3)の増殖抑制活性を示しかつ、Ba/F3(Parental)細胞株に対しては抑制活性を示さないので、急性骨髄性白血病(AML)の治療剤として特に有効である。
【0040】
好ましくは、前記癌は、タンパク質キナ-ゼによって媒介されて誘発されることを特徴とし、さらに好ましくは、前記タンパク質キナ-ゼは、GCKおよびACK1から1以上選択されるものであってもよい。
【0041】
本発明の他の側面は、前記のいずれか1つの化合物が有効成分として含まれている、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物を提供する。
【0042】
本発明の他の側面において、前記癌がNRAS突然変異で誘発されることを特徴とする、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物を提供する。
【0043】
本発明の他の側面において、前記薬学組成物は、NRAS突然変異を有する患者に適用される、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物を提供する。
【0044】
本発明の他の側面において、前記癌は、黒色腫、大膓癌、甲状腺癌、および血液癌からなる群より選択される1以上である、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物を提供する。
【0045】
本発明の他の側面において、前記癌は、急性骨髄性白血病(AML)である、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物を提供する。
【0046】
本発明の他の側面において、前記薬学組成物は、NRAS G12Dを保有した患者に投与されることを特徴とする、癌の予防、軽減または治療用薬学組成物を提供する。
【0047】
前記薬学組成物は、マウス、ウサギ、ラット、モルモット、またはハムスタ-のような実験動物またはヒトを含む霊長類などに適用可能であるが、これに限定されず、好ましくは、ヒトを含む霊長類、さらに好ましくは、ヒトに適用可能である。
【0048】
本明細書において、「治療」は、症状の軽減または改善、疾患の範囲の減少、疾患進行の遅延または緩和、疾患状態の改善、軽減または安定化、部分的または完全な回復、生存の延長その他の有利な治療結果などをすべて含む意味で使われる。
【0049】
また、本明細書において、癌の治療は、すべての癌細胞に対する治療を意味し、癌とは、内皮細胞の血管新生およびその有糸分裂(固形腫瘍、腫瘍転移および陽性腫瘍)も含む。例えば、癌とは、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、精巣癌、泌尿生殖器官癌、食道癌、喉頭癌、膠芽腫、胃癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、扁平細胞癌腫、大細胞癌腫、小細胞癌腫、肺腺癌、骨癌、結腸癌、腺腫、膵臓癌、腺癌腫、甲状腺癌、濾胞状腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、黒色腫、肉腫、膀胱癌、肝臓癌および胆汁管癌、腎臓癌、骨髄性疾患、リンパ性疾患、ホジキン病、毛細胞癌、口腔癌、咽頭(喉頭)癌、口唇癌、舌癌、小腸癌、結腸-直膓癌、大膓癌、直膓癌、脳癌、中枢神経系癌、白血病、血管腫、トラコ-マまたは化膿性肉芽種を含むことができるが、これに限定されない。
【0050】
本発明の薬学組成物の使用態様および使用方法により、有効成分である前記化学式1で表される化合物、その薬学的に許容可能な塩、または水和物の含有量は、当業者の選択によって適宜調節して使用可能である。
【0051】
一例として、前記薬学組成物は、前記化学式1で表される化合物、その薬学的に許容可能な塩、または水和物を、全体組成物の総重量に対して0.1~10重量%、さらに好ましくは0.5~5重量%の量で含むことができる。
【0052】
前記化学式1で表される化合物、その薬学的に許容可能な塩、または水和物は、前記薬学組成物内に単独で含まれてもよいし、またはその他薬理学的に許容可能な担体、賦形剤、希釈剤または副成分と共に含まれてもよい。
【0053】
前記薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤の例としては、ラクト-ス、デキストロ-ス、スクロ-ス、ソルビト-ル、マンニト-ル、キシリト-ル、エリスリト-ル、マルチト-ル、デンプン、アカシアガム、アルギネ-ト、ゼラチン、カルシウムホスフェ-ト、カルシウムシリケ-ト、セルロ-ス、メチルセルロ-ス、微晶質セルロ-ス、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエ-ト、プロピルヒドロキシベンゾエ-ト、タルク、マグネシウムステアレ-トおよび鉱物油、プロピルヒドロキシベンゾエ-ト、タルク、マグネシウムステアレ-トおよび鉱物油、デキストリン、カルシウムカ-ボネ-ト、プロピレングリコ-ル、リキッドパラフィンおよび生理食塩水からなる群より選択された1種以上が挙げられるが、これに限定されるものではなく、通常の担体、賦形剤または希釈剤とも使用可能である。また、前記薬学組成物は、通常の充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、pH調整剤、営養剤、ビタミン、電解質、アルギン酸およびその塩、ペクチン酸およびその塩、保護性コロライド、グリセリン、香料、乳化剤または防腐剤などを追加的に含むことができる。
【0054】
本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、癌または腫瘍を治療するための他の抗癌剤と共に併用投与することにより、抗癌剤の治療効果を強化させることができる。
【0055】
具体的には、前記薬学組成物は、前記有効成分以外にも、癌の治療または予防に有効なものとして公知の1種以上の他の抗癌剤またはその他の治療剤をさらに含んで同時または異時に適用される併用療法で使用することができる。前記併用療法に適用可能な他の抗癌剤またはその他の治療剤は、例えば、グリベック(Gleevec(登録商標)、imatinib)、ス-テント(Sutent(登録商標)、sunitinib)、ハ-セプチン(Herceptin(登録商標)、Trastuzumab)、ベルケ-ド(Velcade(登録商標)、Bortezomib)、デキサメタソン(dexamethasone)、ネクサバ-ル(Nexavar(登録商標)、Sorafenib)、アロマタ-ゼ阻害剤またはキナ-ゼ阻害剤からなる群より選択される1種以上の化合物を含むことができるが、これに限定されない。
【0056】
前記薬学組成物の投与方法は、経口または非経口とも可能であり、一例としては、経口、経皮、皮下、静脈または筋肉を含んだ多様な経路を通して投与可能である。また、前記組成物の剤形は、使用方法により異なり、哺乳動物に投与された後、活性成分の迅速、遅速または遅延された放出を提供できるように、本発明の属する技術分野にてよく知られた方法を用いて剤形化される。一般的には、経口投与のための固形製剤には、錠剤(TABLETS)、丸薬、軟質または硬質カプセル剤(CAPSULES)、丸剤(PILLS)、散剤(POWDERS)および顆粒剤(GRANULES)などが含まれ、このような製剤は、1つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、カルシウムカ-ボネ-ト(calcium carbonate)、スクロ-ス(sucrose)またはラクト-ス(lactose)、ゼラチンなどを混合して調剤可能である。また、単純な賦形剤のほか、マグネシウムステアレ-ト、タルクのような潤滑剤も使用可能である。経口のための液状製剤としては、懸濁剤(SUSTESIONS)、内用液剤、乳剤(EMULSIONS)およびシロップ剤(SYRUPS)などが該当するが、よく使用される単純希釈剤である水、リキッドパラフィンのほか、様々な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれる。非経口投与のための形態は、クリ-ム(CREAM)、ロ-ション剤(LOTIONS)、軟膏剤(ONITMENTS)、硬膏剤(PLASTERS)、液剤(LIQUIDS AND SOULTIONS)、エアロゾル剤(AEROSOLS)、流動エキス剤(FRUIDEXTRACTS)、エリキシル(ELIXIR)、針剤(INFUSIONS)、香り袋(SACHET)、パッチ剤(PATCH)または注射剤(INJECTIONS)などの形態であってもよいし、注射用剤形になる場合、好ましくは、等張性水溶液または懸濁液の形態になってもよい。
【0057】
前記薬学組成物は、滅菌剤、防腐剤、安定化剤、水和剤または乳化促進剤、浸透圧調節のための塩および/または緩衝剤などの補助剤と、その他治療学的に有用な物質をさらに含有してもよいし、通常の混合、顆粒化またはコ-ティング方法によって製剤化することができ、その他にも当該技術分野における公知の適切な方法を用いて剤形化することができる。
【0058】
また、前記薬学組成物の投与量は、投与方法、服用者の年齢、性別、患者の重症度、状態、体内での活性成分の吸収度、不活性率および併用される薬物を考慮して決定可能であり、1回または数回に分けて投与することができる。薬学組成物の有効成分として、好ましくは、ヒトを含めた哺乳類に1日ベ-スで0.001~100mg/kgの体重、好ましくは0.01~35mg/kgの体重の量で、1日1回または分割して経口または非経口経路で投与可能である。
【0059】
本発明のさらに他の実施形態は、下記化学式1で表される化合物、その薬学的に許容可能な塩、または水和物を治療学的有効量で投与するステップを含む、癌の治療方法を提供する。
【0060】
好ましくは、前記治療方法は、前記投与ステップの前に、前記癌の予防または治療を必要とする患者を確認するステップを追加的に含むことができる。
【0061】
本発明の「治療学的有効量」は、癌の予防または治療に効果的な、哺乳類に対する有効成分の量を意味し、前記治療学的有効量は、疾患の種類、疾患の重症度、組成物に含有された有効成分および他の成分の種類および含有量、剤形の種類および患者の年齢、体重、一般の健康状態、性別および食事、投与時間、投与経路および組成物の血中清掃率、治療期間、同時使用される薬物を含めた多様な因子によって調節可能であるが、好ましくは、上述のように、1日ベ-スで0.001~100mg/kgの体重、好ましくは0.01~35mg/kgの体重の量で、1日1回または分割して経口または非経口経路で投与可能である。
【0062】
また、本発明は、前記化学式1で表される7-アミノ-3,4-ジヒドロピリミドピリミジン-2-オン誘導体化合物、その薬学的に許容可能な塩または水和物の製造方法に関する。
【0063】
一方、本発明は、前記化学式1で表される化合物の製造方法を特徴とする。本発明による製造方法を具体的に説明すれば、下記の通りである。
【0064】
一実施形態において、本願発明の化学式1で表される化合物は、下記の製造方法1~4のいずれか1つ以上の方法で製造できる。
【0065】
製造方法1
【化3】
【0066】
製造方法2
【化4】
【0067】
製造方法3
【化5】
【0068】
製造方法4
【化6】
【実施例
【0069】
以下、本発明を合成例、実施例および実験例により詳しく説明する。ただし、下記の合成例、実施例および実験例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容が下記の実施例によって限定されるものではない。
【0070】
[代表合成例1]
【化7】
【0071】
実施例1:3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((1-メチル-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【0072】
ステップ1-1)2,4-ジクロロ-5-(クロロメチル)ピリミジン
【化8】
トルエン(180mL)に5-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-2,4-ジオ-ル(8.0g、56.32mmol)およびリンオキシ塩化物(POCl)(26.3mL、281.47mmol)を加えた後、窒素気体を5分間注入して混合溶液に含まれた気体を除去した。以後、0℃の氷水浴に反応容器を入れて、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(29.4mL、168.88mmol)をゆっくり滴加した後、120℃で2時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を常温に冷却して水を滴加した。これをエチルアセテ-トで抽出した後、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をMPLC(高速自動分離精製システム/エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:30(v/v))で精製し、得られた溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物9.3gを84%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 196.95 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.66 (s, 1H), 4.64 (s, 2H)
【0073】
ステップ1-2)5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルアニリン
【化9】
3-アミノ-4-メチルベンジルアルコ-ル(3.0g、21.87mmol)を無水乾燥N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)に溶かして0℃に冷却した。tert-ブチルクロロジフェニルシラン(6.0g、21.87mmol)とイミダゾ-ル(3.72g、54.67mmol)を添加し、常温で18時間撹拌させた。反応が完了した後、混合溶液を室温に冷やして水を滴加した後、ジエチルエ-テルを用いて抽出した。集められた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:15(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物7.8gを95%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 376.60 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 - 7.67 (m, 4H), 7.42 (dt, J = 13.5, 6.5 Hz, 6H), 7.04 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.72 (s, 2H), 2.19 (s, 3H), 1.13 (s, 9H).
【0074】
ステップ1-3)5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-N-((2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル)-2-メチルアニリン
【化10】
前記実施例1のステップ1-1)で製造した2,4-ジクロロ-5-(クロロメチル)ピリミジン(2.0g、10.2mmol)と、前記実施例1のステップ1-2)で製造した5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルアニリン(4.95g、13.2mmol)をアセトン(10mL)に溶解させた後、ヨウ化ナトリウム(1.82g、12.2mmol)と炭酸カリウム(2.10g、15.2mmol)を添加し、50℃で3時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を室温に冷やし、セライトパッドを用いて濾過した後、減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。濃縮液をジクロロメタンで希釈させ、ジクロロメタンと水を用いて抽出した。集められた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:20(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物4.06gを74%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 536.25 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) : 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.47 (s, 1H), 7.63 (dt, J = 6.6, 1.6 Hz, 4H), 7.46 - 7.33 (m, 6H), 7.06 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.65 (dd, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.67 (s, 2H), 4.49 (s, 2H), 2.23 (s, 3H), 1.00 (s, 9H).
【0075】
ステップ1-4)5-(((5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)アミノ)メチル)-2-クロロ-N-メチルピリミジン-4-アミン
【化11】
前記実施例1のステップ1-3)で製造した5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-N-((2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル)-2-メチルアニリン(3.41g、6.37mmol)を1,4-ジオキサン(60mL)に溶かした。33%メチルアミン(メタノ-ル溶液、1.58mL、12.71mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.32mL、19.06mmol)をゆっくり滴加した後、60℃で5時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を室温に冷やして水を滴加した後、ジクロロメタンを用いて抽出した。集められた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:4(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物2.1gを62%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 531.45 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.91 (s, 1H), 7.76 - 7.65 (m, 4H), 7.49 - 7.33 (m, 6H), 7.08 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 6.16 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.75 (s, 2H), 4.08 (s, 2H), 3.03 (d, J = 4.9 Hz, 3H), 2.14 (s, 3H), 1.10 (s, 9H).
【0076】
ステップ1-5)3-(5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)-7-クロロ-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化12】
前記実施例1のステップ1-4)で製造した5-(((5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)アミノ)メチル)-2-クロロ-N-メチルピリミジン-4-アミン(1.95g、3.67mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(THF、40mL)に溶かして0℃に冷却した。トリホスゲン(triphosgene、0.612mL、3.67mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.20ml、18.35mmol)を順次にゆっくり滴加した後、常温で1時間、追加的に80℃で18時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を室温に冷やして飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加した後、エチルアセテ-トを用いて抽出した。集められた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:5(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物1.5gを74%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 557.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.09 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.67 (ddt, J = 5.7, 4.0, 1.6 Hz, 4H), 7.48 - 7.32 (m, 6H), 7.26 (d, J = 1.1 Hz, 2H), 7.15 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 4.69 (dd, J = 14.9, 1.2 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 14.9, 1.0 Hz, 1H), 3.46 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 1.09 (s, 9H).
【0077】
ステップ1-6)7-クロロ-3-(5-(ヒドロキシメチル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化13】
前記実施例1のステップ1-5)で3-(5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)-7-クロロ-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1g、1.80mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(50mL)に溶かし、0℃の氷水浴に反応容器を入れて冷却した。これに1Mテトラブチルアンモニウムフルオライド(テトラヒドロフラン溶液、5.38mL、5.38mmol)を滴加し、0℃で2時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に飽和アンモニウムクロライド水溶液を滴加した後、室温に常温させてエチルアセテ-トで抽出した。集められた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣を高速自動分離精製システム(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:2(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物569mgを100%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 319.05 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.95 (s, 1H), 7.23 - 7.12 (m, 3H), 4.67 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.08 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 3.35 (s, 3H), 2.15 (s, 3H).
【0078】
ステップ1-7)3-(7-クロロ-1-メチル-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-4-メチルベンズアルデヒド
【化14】
前記実施例1のステップ1-6)で製造した7-クロロ-3-(5-(ヒドロキシメチル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.1g、3.45mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(30mL)に溶かし、0℃に冷却した。デス・マ-チン酸化(Dess-martin periodinane、2.9g、6.83mmol)を添加し、常温で45分撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加した後、ジクロロメタンで抽出した。集められた有機層を塩水で拭き取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:3(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物721mgを66%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 317.0 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.96 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.79 (dd, J = 4.1, 2.4 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.86 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 4.58 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 3.46 (s, 3H), 2.32 (s, 3H).
【0079】
ステップ1-8:2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソアセトアルデヒド
【化15】
二酸化セレン(1.1g、9.91mmol)を水(1.0mL)に添加し、これを1,4-ジオキサン(9.0mL)に滴加した後、50-55℃で二酸化セレンが完全に溶けるまで撹拌した。二酸化セレンが溶けた後、50-55℃で2’-メトキシアセトフェノン(1.0g、6.65mmol)を滴加し、110℃に昇温して12時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を室温に冷やし、セライトパッドを用いて濾過し、減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。濃縮液に水を添加し、エチルアセテ-トで抽出した後、集められた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧蒸留装置を用いて濃縮した。
LCMS(ESI+, m/z) : 165.15 [M+H]+
【0080】
ステップ1-9)7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化16】
前記実施例1のステップ1-7)で製造した3-(7-クロロ-1-メチル-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-4-メチルベンズアルデヒド(350mg、1.10mmol)をメタノ-ル(3.0mL)に溶かし、アンモニウムアセテ-ト(250mg、3.24mmol)を添加した後、常温で30分撹拌した。これに前記実施例1のステップ1-8)で製造した2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソアセトアルデヒド(360mg、2.18mmol)をメタノ-ル(1.0mL)に溶かしてゆっくり滴加し、常温で12時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣をMPLC(ジクロロメタン:エチルアセテ-ト=1:3(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、白色固体の目的化合物220mgを43%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 461.10 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.27 (s, 1H), 7.93 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 7.9, 1.9 Hz, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.46 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.28 (ddd, J = 8.8, 7.3, 1.7 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.03 (td, J = 7.5, 1.1 Hz, 1H), 4.95 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.45 (s, 3H), 2.30 (s, 3H).
【0081】
ステップ1-10)3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((1-メチル-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化17】
前記実施例1のステップ1-9)で製造した7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(50mg、0.108mmol)を2-ブタノ-ル(5.0mL)に溶かした。炭酸カリウム(17.6mg、0.127mmol)、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ル(16mg、0.163mmol)、ジョンホス(JohnPhos、6.5mg、0.022mmol)、そしてPd(dba)(20mg、0.022mmol)を添加し、110℃で3時間還流撹拌した。反応が完了した後、反応溶液をセライトパッドを用いて濾過し、濾過液を減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣をHPLC(高速液体クロマトグラフィ-/アセトニトリル:水=5:95→95:5(v/v)、40分)で精製し、溶液を凍結乾燥下、目的化合物20.5mgを白色固体で36%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 522.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.94 (s, 1H), 7.90 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.81 (t, J = 4.3 Hz, 3H), 7.67 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.57 - 7.50 (m, 2H), 7.39 (ddd, J = 8.8, 7.4, 1.7 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.03 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 4.54 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.40 (s, 3H), 2.27 (s, 3H).
【0082】
実施例2:7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化18】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに3-アミノ-2,6-ジメチルピリジン(19.8mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物20.1mgを34%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 547.25 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.84 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.92 - 7.88 (m, 2H), 7.76 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.48 (ddd, J = 8.7, 7.4, 1.7 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.12 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 4.86 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 4.66 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.40 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.36 (s, 3H).
【0083】
実施例3:3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化19】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-メチルピリジン-3-アミン(17.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物18.5mgを35%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 533.05 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 9.45 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 8.46 (dt, J = 8.8, 1.8 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.78 (dd, J = 8.6, 2.8 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.49 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 7.628 Hz, 1H), 4.87 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 4.71 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.50 (s, 3H), 2.71 (s, 3H), 2.37 (s, 3H).
【0084】
実施例4:7-((1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化20】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-アミン(31.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物17.4mgを26%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 673.30 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.06 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.01 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.93 - 7.89 (m, 2H), 7.77 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.49 (ddd, J = 8.8, 7.4, 1.7 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 8.5, 1.0 Hz, 1H), 7.13 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 14.2 Hz, 2H ), 4.64 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 4.54 (tt, J = 10.6, 4.6 Hz, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.75 (d, J = 12.7 Hz, 2H), 3.50 (s, 3H), 3.25 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.22 - 3.12 (m, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.42-2.26 (m, 4H), 1.39 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0085】
実施例5:7-((6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化21】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-アミン(33.4mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物44.1mgを70%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 630.30 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 9.25 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.39 (dd, J = 8.7, 2.6 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.02 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.93 - 7.89 (m, 2H), 7.77 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 8.5, 6.3 Hz, 2H), 7.49 (ddd, J = 8.8, 7.4, 1.7 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.12 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 4.68 (d, J = 14.2 Hz, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.79 - 3.70 (m, 2H), 3.49 (s, 3H), 3.29 - 3.20 (m, 3H), 3.14 (td, J = 12.8, 2.9 Hz, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.33 - 2.23 (m, 2H), 2.15 (tt, J = 13.1, 6.7 Hz, 2H), 1.40 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0086】
実施例6:7-((6-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化22】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに1-(4-(5-アミノピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(35.8mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物25.3mgを39%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 645.30 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.79 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.13 (dd, J = 9.6, 2.7 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 7.77 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.49 (ddd, J = 8.8, 7.4, 1.6 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 8.4, 1.0 Hz, 1H), 7.13 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 4.67 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.79 (dd, J = 6.5, 3.8 Hz, 4H), 3.74 (dd, J = 7.1, 4.0 Hz, 2H), 3.67 (dd, J = 6.7, 4.2 Hz, 2H), 3.48 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 2.17 (s, 3H).
【0087】
実施例7:7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化23】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに1-(4-(4-アミノ-1H-ピラゾ-ル-1-イル)ピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(33.9mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物19.8mgを31%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 633.30 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.06 (s, 1H), 7.99 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.76 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.50 (ddd, J = 8.9, 7.5, 1.7 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1H), 7.13 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 4.85 (d, J = 14.0 Hz, 2H), 4.64 (d, J = 14.0 Hz, 2H), 4.51 - 4.38 (m, 1H), 4.07 (d, J = 14.3 Hz, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.49 (s, 3H), 2.92 - 2.77 (m, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.16 (s, 3H), 1.97 (dtd, J = 41.7, 11.8, 4.4 Hz, 4H).
【0088】
実施例8:7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化24】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(55.5mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに3-アミノ-2,6-ジメチルピリジン(19.8mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物36.9mgを61%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 601.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.83 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.98 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.94 (dd, J = 7.5, 1.9 Hz, 1H), 7.90 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.59 - 7.50 (m, 3H), 4.87 (d, J = 14.3 Hz, 2H), 4.66 (d, J = 14.3 Hz, 2H), 3.41 (s, 3H), 2.74 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.35 (s, 3H).
【0089】
実施例9:1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化25】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(55.5mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-メチルピリジン-3-アミン(17.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物43.2mgを68%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 587.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 9.48 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.49 (dd, J = 8.9, 2.6 Hz, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.01 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.86 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 7.3, 2.1 Hz, 1H), 7.59 - 7.52 (m, 2H), 4.91 (d, J = 14.3 Hz, 2H), 4.71 (d, J = 14.3 Hz, 2H), 3.50 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.37 (s, 3H).
【0090】
実施例10:7-((1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化26】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(55.5mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに1-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-アミン(31.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物29.6mgを41%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 673.30 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.97 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.87 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.82 (ddd, J = 12.5, 7.8, 1.9 Hz, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 - 7.40 (m, 3H), 4.76 (d, J = 13.9 Hz, 2H), 4.53 (d, J = 13.9 Hz, 2H), 4.48 - 4.37 (m, 1H), 3.65 (d, J = 12.6 Hz, 2H), 3.39 (s, 3H), 3.14 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.12 - 3.01 (m, 2H), 2.30 (d, J = 13.9 Hz, 2H), 2.26 (s, 3H), 2.18 (d, J = 15.1 Hz, 2H), 1.29 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
【0091】
実施例11:7-(シクロプロピルアミン)-3-(5-(5-(2,3-ジフロロフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化27】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-3-(5-(5-(2,3-ジフロロメチル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(50.3mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりにシクロプロピルアミン(11.3uL、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物31.5mgを60%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 488.10 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.08 - 7.98 (m, 2H), 7.94 (tt, J = 3.5, 2.1 Hz, 2H), 7.73 (ddd, J = 9.5, 4.7, 1.9 Hz, 1H), 7.65 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.47 - 7.28 (m, 2H), 4.82 (d, J = 14.7 Hz, 2H), 4.66 (d, J = 14.7 Hz, 2H), 3.52 (m, 1H), 3.47 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 1.00 (m, 2H), 0.82 - 0.69 (m, 2H).
【0092】
実施例12:3-(5-(5-(2,3-ジフロロフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化28】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-3-(5-(5-(2,3-ジフロロメチル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(50.3mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-メチルピリジン-3-アミン(17.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物31.9mgを55%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 539.30 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.79 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.13 (dd, J = 9.6, 2.7 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 7.77 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.49 (ddd, J = 8.8, 7.4, 1.6 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 8.4, 1.0 Hz, 1H), 7.13 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 4.67 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.79 (dd, J = 6.5, 3.8 Hz, 4H), 3.74 (dd, J = 7.1, 4.0 Hz, 2H), 3.67 (dd, J = 6.7, 4.2 Hz, 2H), 3.48 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 2.17 (s, 3H).
【0093】
実施例13:1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化29】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-メチルピリジン-3-アミン(17.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物28.8mgを47%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 571.20 [M+H]+
【0094】
実施例14:7-((6-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化30】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに1-(4-(5-アミノピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン(35.8mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 699.20 [M+H]+
【0095】
実施例15:7-((6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化31】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-(1-エチルピペリジン-4-イル)ピリジン-3-アミン(33.4mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 684.20 [M+H]+
【0096】
実施例16:7-((6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化32】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-アミン(33.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 685.20 [M+H]+
【0097】
実施例17:7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化33】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに1-(4-(4-アミノ-1H-ピラゾ-ル-1-イル)ピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(33.9mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 687.20 [M+H]+
【0098】
実施例18:1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((4-モルホリノフェニル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化34】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに4-モルホリノアニリン(29mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 657.20 [M+H]+
【0099】
実施例19:1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化35】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりにアニリン(15.2mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 572.20 [M+H]+
【0100】
実施例20:7-((4-メトキシベンジル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化36】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに4-メトキシベンジルアミン(22.3mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 616.15 [M+H]+
【0101】
実施例21:7-(ベンジルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化37】
前記実施例1のステップ1-10)において、7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(53.8mg、0.108mmol)を、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりにベンジルアミン(17.5mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 586.15 [M+H]+
【0102】
実施例22:7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化38】
7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(500mg、0.897mmol)を2-ブタノ-ル(10mL)に溶かした。炭酸カリウム(250mg、1.80mmol)とシクロプロピルアミン(0.124mL、1.80mmol)を添加し、120℃で18時間還流撹拌した。反応が完了した後、反応溶液をセライトパッドを用いて濾過し、濾過液を減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣をHPLC(高速液体クロマトグラフィ-/アセトニトリル:水=5:95→95:5(v/v)、40分)で精製し、溶液を凍結乾燥下、目的化合物465mgを白色固体で90%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 536.15 [M+H]+
【0103】
実施例23:7-(シクロペンチルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化39】
前記実施例22において、シクロプロピルアミンの代わりにシクロペンチルアミン(18uL、0.18mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 564.15 [M+H]+
【0104】
実施例24:7-(シクロヘキシルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化40】
前記実施例22において、シクロプロピルアミンの代わりにシクロヘキシルアミン(21uL、0.18mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 578.20 [M+H]+
【0105】
実施例25:7-(ブチルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化41】
前記実施例22において、シクロプロピルアミンの代わりにブチルアミン(18uL、0.18mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 552.20 [M+H]+
【0106】
実施例26:1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化42】
前記実施例22において、シクロプロピルアミンの代わりに2Mメチルアミン(テトラヒドロフラン、90uL、0.18mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 510.15 [M+H]+
【0107】
実施例27:7-アミノ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(2-(トリフロロメトキシ)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化43】
7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(150mg、0.292mmol)を2Mアンモニア溶液(エタノ-ル、15mL)に溶かし、120℃で24時間還流撹拌した。反応が完了した後、反応溶液を減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣をHPLC(高速液体クロマトグラフィ-/アセトニトリル:水=5:95→95:5(v/v)、40分)で精製し、溶液を凍結乾燥下、目的化合物89mgを白色固体で61%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 496.10 [M+H]+
【0108】
実施例28:7-((6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化44】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-アミン(33.6mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 631.30 [M+H]+
【0109】
実施例29:7-((1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾ-ル-4-イル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化45】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに1-(4-(4-アミノ-1H-ピラゾ-ル-1-イル)ピペリジン-1-イル)エタン-1-オン(33.9mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 633.30 [M+H]+
【0110】
実施例30:3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化46】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりにアニリン(15.2mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 518.20 [M+H]+
【0111】
実施例31:7-(ベンジルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化47】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりにベンジルアミン(17.5mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 532.20 [M+H]+
【0112】
実施例32:7-((4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化48】
前記実施例1のステップ1-10)において、4-アミノ-1-メチルピラゾ-ルの代わりに4-メトキシベンジルアミン(22.3mg、0.163mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-10)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 562.25 [M+H]+
【0113】
実施例33:3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化49】
7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(230mg、0.5mmol)を2-ブタノ-ル(7mL)に溶かした。炭酸カリウム(139mg、1.0mmol)と2Mメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン、0.50mL、1.00mmol)を添加し、120℃で18時間還流撹拌した。反応が完了した後、反応溶液をセライトパッドを用いて濾過し、濾過液を減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣をHPLC(高速液体クロマトグラフィ-/アセトニトリル:水=5:95→95:5(v/v)、40分)で精製し、溶液を凍結乾燥下、目的化合物109mgを白色固体で49%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 456.15 [M+H]+
【0114】
実施例34:7-(シクロプロピルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化50】
前記実施例33において、2Mメチルアミン溶液の代わりにシクロプロピルアミン(0.069mL、1.0mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 482.20 [M+H]+
【0115】
実施例35:7-(ブチルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化51】
前記実施例33において、2Mメチルアミン溶液の代わりにブチルアミン(100mL、1.0mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 498.25 [M+H]+
【0116】
実施例36:7-(シクロペンチルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化52】
前記実施例33において、2Mメチルアミン溶液の代わりにシクロペンチルアミン(100mL、1.0mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 510.25 [M+H]+
【0117】
実施例37:7-(シクロヘキシルアミノ)-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化53】
前記実施例33において、2Mメチルアミン溶液の代わりにシクロヘキシルアミン(117mL、0.18mmol)を用いることを除き、実施例22の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 510.25 [M+H]+
【0118】
実施例38:7-アミノ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化54】
前記実施例27において、7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-(5-(3-(トリフロロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに前記実施例1のステップ1-9)で製造した7-クロロ-3-(5-(5-(2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンを用いることを除き、実施例27の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 442.10 [M+H]+
【0119】
[代表合成例2]
【化55】
実施例39:1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【0120】
ステップ2-1)3-(5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化56】
前記実施例1のステップ1-5)で製造した3-(5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)-7-クロロ-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(500mg、0.89mmol)を2-ブタノ-ル(10mL)に溶かした。炭酸セシウム(584mg、1.80mmol)、6-メチルピリジン-3-アミン(194mg、1.80mmol)、エックスホス(XPhos、86mg、0.18mmol)、そしてPd(dba)(164mg、0.18mmol)を添加し、110℃で3時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液をセライトパッドを用いて濾過し、濾過液を減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣をMPLC(ジクロロメタン:メタノ-ル=1:19(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物210mgを白色固体で38%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 629.30 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.68 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.68 (ddd, J = 8.0, 3.3, 1.6 Hz, 5H), 7.40 (dddd, J = 18.0, 10.3, 5.6, 1.8 Hz, 7H), 7.18 - 7.09 (m, 2H), 4.75 (s, 2H), 4.63 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 3.44 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.09 (s, 9H).
【0121】
ステップ2-2)3-(5-(ヒドロキシメチル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化57】
前記実施例39のステップ2-1)で製造した3-(5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(140mg、0.22mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(14.0mL)に溶かし、0℃の氷水浴に反応容器を入れて冷却した。1Mテトラブチルアンモニウムフルオライド(テトラヒドロフラン溶液、0.28mL、0.28mmol)を滴加し、0℃で3時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に飽和アンモニウムクロライド水溶液を滴加した後、室温に常温させ、エチルアセテ-トで抽出した。集められた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をMPLC(ジクロロメタン:メタノ-ル=1:9(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物63mgを白色固体で73%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 391.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.66 (d, J = 3.7 Hz, 2H), 8.01 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.29 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 7.21 - 7.11 (m, 2H), 4.67 (d, J = 15.2 Hz, 3H), 4.47 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 2.54 (s, 3H), 2.24 (s, 3H).
【0122】
ステップ2-3)4-メチル-3-(1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒド
【化58】
前記実施例39のステップ2-2)で製造した3-(5-(ヒドロキシメチル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(100mg、0.256mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(6.0mL)に溶かした後、0℃に冷却した後、デス・マ-チン酸化(163mg、0.384mmol)を添加し、常温で45分間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加した後、ジクロロメタンで抽出した。集められた有機層を塩水で拭き取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をMPLC(ジクロロメタン:メタノ-ル=1:30(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物89mgを白色固体で89%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 389.15 [M+H]+
【0123】
ステップ2-4)1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化59】
前記実施例39のステップ2-3)で製造した4-メチル-3-(1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒド(30mg、0.077mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)に溶かした。4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン(14.9mg、0.085mmol)とメタ重亜硫酸ナトリウム(16.2mg、0.085mmol)を添加し、90℃で3時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に水を滴加した後、ジクロロメタンで抽出した。集められた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をHPLC(アセトニトリル:水=5:95→95:5(v/v)、40分)で精製し、溶液を凍結乾燥下、標的化合物12.2mgを白色固体で29%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 545.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 9.49 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.48 (dd, J = 8.7, 2.5 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.08 - 8.01 (m, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.85 - 7.78 (m, 2H), 7.64 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 2.72 (s, 3H), 2.36 (s, 3H).
【0124】
実施例40:3-(5-(5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化60】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに4,5-ジフロロベンゼン-1,2-ジアミン(12.2mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 513.20 [M+H]+
【0125】
実施例41:3-(5-(5,6-ジブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化61】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに4,5-ジブロモベンゼン-1,2-ジアミン(22.4mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 633.00 [M+H]+
【0126】
実施例42:1-メチル-3-(2-メチル-5-(7-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化62】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに3-メチルベンゼン-1,2-ジアミン(10.4mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 491.25 [M+H]+
【0127】
実施例43:3-(5-(6-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化63】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(15.8mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 555.10 [M+H]+
【0128】
実施例44:3-(5-(6-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化64】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに4-クロロベンゼン-1,2-ジアミン(12.1mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 511.20 [M+H]+
【0129】
実施例45:1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化65】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに4-メチルベンゼン-1,2-ジアミン(10.4mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 491.25 [M+H]+
【0130】
実施例46:3-(5-(5,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化66】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに4,5-ジクロロベンゼン-1,2-ジアミン(15.0mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 491.25 [M+H]+
【0131】
実施例47:3-(5-(5,6-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化67】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミンの代わりに4,5-ジメチルベンゼン-1,2-ジアミン(11.6mg、0.085mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 505.25 [M+H]+
【0132】
実施例48:1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化68】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-メチル-3-(1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒドの代わりに4-メチル-3-(1-メチル-2-オキソ-7-(フェニルアミノ)-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒド(30mg、0.080mmol)を用いることを除き、実施例39のステップの2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 530.20 [M+H]+
【0133】
実施例49:1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化69】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-メチル-3-(1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒドの代わりに4-メチル-3-(1-メチル-7-(メチルアミノ)-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒド(30mg、0.096mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 468.20 [M+H]+
【0134】
実施例50:7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化70】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-メチル-3-(1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒドの代わりに3-(7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-4-メチルベンズアルデヒド(30mg、0.089mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 494.20 [M+H]+
【0135】
実施例51:7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化71】
前記実施例39のステップ2-4)において、4-メチル-3-(1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ベンズアルデヒドの代わりに3-(7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-2-オキソ-1,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-4-メチルベンズアルデヒド(30mg、0.075mmol)を用いることを除き、実施例39のステップ2-4)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 559.20 [M+H]+
【0136】
[代表合成例3]
【化72】
実施例52:1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【0137】
ステップ3-1)1-メチル-3-(2-メチル-5-ニトロフェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化73】
7-クロロ-1-メチル-3-(2-メチル-5-ニトロフェニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(5.0g、15.01mmol)を2-ブタノ-ル(55mL)に溶かした。炭酸カリウム(4.14g、29.96mmol)、6-メチルピリジン-3-アミン(969mg、8.97mmol)、エックスホス(XPhos、853mg、1.79mmol)、そしてPd(dba)(1.64g、1.79mmol)を添加し、110℃で3時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液をセライトパッドを用いて濾過し、濾過液を減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣を高速自動分離精製システム(ジクロロメタン:メタノ-ル=1:19(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、黄色固体の目的化合物4.8gを79%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 405.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.65 (s, 1H), 8.78 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 2.4 Hz), 8.15-8.12 (m, 2H), 8.05 (dd, J = 8.3 Hz, J = 2.8 Hz, 1H), 7.62(d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.29 (s,3H).
【0138】
ステップ3-2)3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化74】
前記実施例52のステップ3-1)で製造した1-メチル-3-(2-メチル-5-ニトロフェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(3.5g、8.64mmol)をテトラヒドロフラン(120mL)に溶かし、メタノ-ル(60mL)と水(30mL)を滴加した。常温で鉄(4.83g、86.4mmol)とアンモニウムクロライド(9.24g、172.8mmol)を添加し、80℃で2時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を室温に冷却し、セライトパッドを用いて濾過した。濾過液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加して中和させ、ジクロロメタンで抽出した。集められた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して、黄色固体の目的化合物3.19gを98%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 376.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.62 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.04 (dd, J = 2.8 Hz, J = 8.4 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.47 (m, 2H), 4.97 (s, 2H), 4.59 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.31 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 1.95 (s, 3H)
【0139】
ステップ3-3)5-(トリフロロメチル)-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-オン
【化75】
4-(トリフロロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン(350mg、1.99mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(8.0mL)に溶かした。1,1-カルボニルジイミダゾ-ル(420mg、2.59mmol)を添加し、常温で12時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に飽和アンモニウムクロライド水溶液を滴加し、エチルアセテ-トで抽出した。集められた有機層を塩水で拭き取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:2(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物338mgを84%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 203.05 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.03 (2H, s), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16 (1 H, s), 7.09 (d, J = 8.3 Hz, 1H)
【0140】
ステップ3-4)2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル
【化76】
前記実施例52のステップ3-3)で製造した5-(トリフロロメチル)-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-オン(300mg、1.48mmol)をリンオキシ塩化物(7.0mL)に添加し、115℃で2時間還流撹拌した。反応液を室温に冷却した後、減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。濃縮液をエチルアセテ-トに溶かし、室温で再結晶化により、目的化合物279mgを86%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 221.0 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (1H, s), 7.69 (1H, d), 7.57 (1H, dd)
【0141】
ステップ3-5)1-メチル-3-(2-メチル-5-(6-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化77】
前記実施例52のステップ3-2)で製造した3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(65mg、0.173mmol)をN-メチルピロリジノン(3.4mL)に溶かした。前記実施例15のステップ3-4)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(76mg、0.346mmol)とメタンスルホン酸(3.4uL、0.052mmol)を添加し、100℃で3時間還流撹拌した。反応が完了した後、減圧蒸留装置を用いて濃縮させた後、得られた残渣をHPLC(高速液体クロマトグラフィ-/アセトニトリル:水=5:95→95:5(v/v)、40分)で精製し、溶液を凍結乾燥下、白色固体の目的化合物58.3mgを60%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 560.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 9.48 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.48 (dd, J = 8.9, 2.5 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.66 - 7.52 (m, 4H), 7.43 (dd, J = 8.2, 2.3 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.32 (s, 3H).
【0142】
実施例53:3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化78】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(65mg、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物39.3mgを43%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 528.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 9.48 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.49 (dd, J = 8.9, 2.6 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.38 (dt, J = 13.1, 5.2 Hz, 3H), 6.96 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.31 (s, 3H).
【0143】
実施例54:3-(5-((1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化79】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(53mg、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物60.3mgを71%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 492.22 [M+H]+
【0144】
実施例55:3-(5-((6-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化80】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに6-ブロモ-2-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(79.2mg、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 570.15 [M+H]+
【0145】
実施例56:3-(5-((6-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化81】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2,6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(64.3mg、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 526.20 [M+H]+
【0146】
実施例57:1-メチル-3-(2-メチル-5-((6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化82】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(57.4mg、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 506.25 [M+H]+
【0147】
実施例58:3-(5-((6-ジブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化83】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに5,6-ジブロモ-2-クロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(106.5mg、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 648.05 [M+H]+
【0148】
実施例59:3-(5-((6-ジクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化84】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2,5,6-卜リクロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(76.1mg、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 560.15 [M+H]+
【0149】
実施例60:3-(5-((5,6-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化85】
前記実施例52のステップ3-5)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-5,6-ジメチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(62.3、0.346mmol)を用いることを除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 520.25 [M+H]+
【0150】
実施例61:3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化86】
前記実施例52のステップ3-2)で製造した3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(フェニルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(62.3mg、0.173mmol)を、前記実施例52のステップ3-4)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(65mg、0.346mmol)を除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 520.20 [M+H]+
【0151】
実施例62:3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化87】
前記実施例52のステップ3-2)で製造した3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-7-((2,6-ジメチルピリジン-3-イル)アミノ)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(67.3mg、0.173mmol)を、前記実施例52のステップ3-4)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(65mg、0.346mmol)を除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 542.25 [M+H]+
【0152】
実施例63:3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化88】
前記実施例52のステップ3-2)で製造した3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルアミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(51.6mg、0.173mmol)を、前記実施例52のステップ3-4)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(65mg、0.346mmol)を除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 451.20 [M+H]+
【0153】
実施例64:7-(シクロプロピルアミノ)-3-(5-((5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル-2-イル)アミノ)-2-メチルフェニル)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化89】
前記実施例52のステップ3-2)で製造した3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オンの代わりに3-(5-アミノ-2-メチルフェニル)-7-(シクロプロピルアミノ)-1-メチル-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(56.1mg、0.173mmol)を、前記実施例52のステップ3-4)で製造した2-クロロ-5-(トリフロロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ルの代わりに2-クロロ-5,6-ジフロロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル(65mg、0.346mmol)を除き、実施例52のステップ3-5)の過程を繰り返して、目的化合物を得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 477.20 [M+H]+
【0154】
[代表合成例4]
【化90】
実施例65:1-メチル-3-(2-メチル-5-((3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)アミノ)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【0155】
ステップ4-1)エチル4-(メチルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレ-ト
【化91】
エチル4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレ-ト(5.0g、21.6mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(86.0mL)に溶かした。反応容器を0℃に冷却した後、2.0Mメチルアミン(テトラヒドロフラン溶液、32.3mL、64.5mmol)を滴加し、常温で4時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加し、エチルアセテ-トで抽出した。集められた有機層を塩水で拭き取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して、白色固体の目的化合物4.4gを90%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 228.10 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.61 (s, 1H), 4.31 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.08 (d, J = 5.0 Hz, 3H), 2.54 (d, J = 1.0 Hz, 3H), 1.45 - 1.20 (m, 3H).
【0156】
ステップ4-2)(4-(メチルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メタノ-ル
【化92】
リチウムアルミニウムハイドライド(820mg、21.0mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(30.0mL)に溶かし、反応容器を0℃に冷却した。これに、前記実施例65のステップ4-1)で製造したエチル4-(メチルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレ-ト(4.0g、17.6mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(30.0mL)に溶かしてゆっくり滴加した。常温で1時間撹拌して水(1.5mL)を滴加した後、30分間追加的に撹拌した。続いて、10%水酸化ナトリウム水溶液(1.0mL)を滴加し、常温で12時間撹拌した後、反応が完了した後、混合溶液を室温に冷却し、セライトパッドを用いて濾過した後、減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。濃縮液に水を滴加してエチルアセテ-トで抽出した後、集められた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:2(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物2.98gを92%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 186.0 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.82 (s, 1H), 6.83 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.07 (s, 1H), 4.29 (d, J = 4.3 Hz, 2H), 2.85 (d, J = 4.6 Hz, 3H), 2.42 (s, 3H).
【0157】
ステップ4-3)(4-(メチルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルバアルデヒド
【化93】
前記実施例65のステップ4-2)で製造した(4-(メチルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メタノ-ル(2.0g、10.8mmol)をジクロロメタン(40.0mL)に溶かし、二酸化マンガン(9.4g、108mmol)を添加した後、常温で18時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を室温に冷却した。セライトパッドを用いて濾過し、減圧蒸留装置を用いて濃縮させて、目的化合物1.78gを90%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 184.10 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.69 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 3.11 (d, J = 5.0 Hz, 3H), 2.56 (s, 3H).
【0158】
ステップ4-4)5-(((5-ブロモ-2-メチルフェニル)アミノ)メチル)-N-メチル-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-アミン
【化94】
前記実施例65のステップ4-3)で製造した(4-(メチルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルバアルデヒド(800mg、4.4mmol)をメタノ-ル(50mL)に溶かした。酢酸(0.5mL、8.7mmol)、5-ブロモ-2-メチルアニリン(814mg、4.4mmol)、そしてナトリウムシアノボロハドライド(1.37g、21.8mmol)を添加し、常温で72時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加した後、エチルアセテ-トで抽出した。集められた有機層を塩水で拭き取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=2:3(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物1.23gを79%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 353.10 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.91 (s, 1H), 7.00 - 6.84 (m, 3H), 5.60 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.06 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 3.34 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.55 (s, 3H), 2.06 (s, 3H).
【0159】
ステップ4-5)3-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルチオ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化95】
前記実施例1のステップ1-5)において、5-(((5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-メチルフェニル)アミノ)メチル)-2-クロロ-N-メチルピリミジン-4-アミンの代わりに前記実施例65のステップ4-5)で製造した5-(((5-ブロモ-2-メチルフェニル)アミノ)メチル)-N-メチル-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-アミン(1.0g、2.84mmol)を用いることを除き、実施例1のステップ1-5)の過程を繰り返して、目的化合物954mgを89%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 379.0 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.06 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.42 - 7.35 (m, 2H), 7.17 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.70 (dd, J = 14.3, 1.1 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 2.17 (s, 3H).
【0160】
ステップ4-6)2-メチル-N-(3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)プロパン-2-スルフィンアミド
【化96】
1-ブロモ-3-(トリフロロメチル)ベンゼン(1.0g、4.47mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(27.0mL)に溶かし、反応容器を-78℃に冷却した。これに1.6M n-ブチルリチウム溶液(2.73mL、4.38mmol)をゆっくり滴加し、-78℃で1時間撹拌した後、オキセタン-3-tert-ブチルスルフィンイミン(625mg、3.57mmol)を無水乾燥テトラヒドロフラン(13.5mL)に溶かしてゆっくり滴加し、同一の温度で1時間撹拌した。室温に昇温させて飽和アンモニウムクロライド水溶液を滴加した後、エチルアセテ-トで抽出した。集められた有機層を塩水で拭き取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ヘキサン=1:3(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物871mgを76%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 322.10 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.70 - 7.51 (m, 4H), 5.21 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.04 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 4.92 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 4.15 (s, 1H), 1.22 (s, 9H).
【0161】
ステップ4-7)3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-アミン
【化97】
前記実施例65のステップ4-6)で製造した2-メチル-N-(3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)プロパン-2-スルフィンアミド(890mg、2.77mmol)をエチルアセテ-ト(5.0mL)に溶かした。4M塩酸(3.48mL、13.9mmol)をゆっくり滴加し、常温で30分間撹拌した。沈殿した白色固体をフィルタを用いて分離し、エチルアセテ-トで拭き取った。これを再びエチルアセテ-ト(15.0mL)に展開し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加した後、再度エチルアセテ-トを用いて抽出した。集められた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して、目的化合物562mgを94%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 218.10 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.87 - 7.76 (m, 2H), 7.62 - 7.50 (m, 2H), 4.95 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 4.77 (d, J = 6.5 Hz, 2H).
【0162】
ステップ4-8)1-メチル-3-(2-メチル-5-((3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)アミノ)フェニル)-7-(メチルチオ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化98】
前記実施例65のステップ4-5)で製造した3-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)-1-メチル-7-(メチルチオ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(200mg、0.529mmol)と、前記実施例65のステップ4-7)で製造した3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-アミン(170mg、0.783mmol)を1,4-ジオキサン(1.0mL)に溶かした。これにPd(dba)(96mg、0.105mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(102mg、1.06mmol)とBINAP(65mg、0.105mmol)を添加し、110℃で2時間還流撹拌した。反応が完了した後、混合溶液を常温に冷やし、セライトパッドを用いて濾過し、減圧蒸留装置を用いて濃縮させた。得られた残渣をMPLC(エチルアセテ-ト:ジクロロメタン=2:1(v/v))で精製し、溶液を減圧下に濃縮して、目的化合物98mgを36%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 516.20 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.98 (d, J = 20.7 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.01 (dd, J = 8.3, 2.5 Hz, 1H), 5.02 - 4.83 (m, 4H), 4.55 - 4.46 (m, 1H), 4.41 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 3.43 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 2.06 (s, 3H).
【0163】
ステップ4-9)1-メチル-3-(2-メチル-5-((3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)アミノ)フェニル)-7-(メチルスルフィニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化99】
前記実施例65のステップ4-8)で製造した1-メチル-3-(2-メチル-5-((3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)アミノ)フェニル)-7-(メチルチオ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(26mg、0.051mmol)をメタノ-ル(0.5mL)に溶かし、カリウムペルオキシモノスルフェ-ト(74mg、0.24mmol)を添加し、常温で3時間撹拌した。反応が完了した後、混合溶液に水を添加してジクロロメタンで抽出した後、減圧蒸留装置を用いて濃縮させて、目的化合物17mgを63%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 532.20 [M+H]+
【0164】
ステップ4-10)1-メチル-3-(2-メチル-5-((3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)アミノ)フェニル)-7-((6-メチルピリジン-3-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン
【化100】
前記実施例65のステップ4-9)で製造した1-メチル-3-(2-メチル-5-((3-(3-(トリフロロメチル)フェニル)オキセタン-3-イル)アミノ)フェニル)-7-(メチルスルフィニル)-3,4-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-2(1H)-オン(10.0mg、0.018mmol)と6-メチルピリジン-3-アミン(3.9mg、0.036mmol)を1,4-ジオキサン(0.4mL)に溶かした。トリフルオロ酢酸(2.75uL、0.036mmol)を添加し、110℃で48時間還流撹拌した。室温に冷却した後、減圧蒸留装置を用いて濃縮した。得られた残渣をHPLC(高速液体クロマトグラフィ-/アセトニトリル:水=5:95→95:5(v/v)、40分)で精製し、溶液を凍結乾燥下、目的化合物2.8mgを白色固体で27%の収率で得た。
LCMS(ESI+, m/z) : 576.25 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 9.49 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.46 (dd, J = 8.8, 2.6 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.01 - 7.96 (m, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.66 - 7.55 (m, 2H), 7.00 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 8.3, 2.5 Hz, 1H), 5.03 - 4.94 (m, 4H), 4.59 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 3.43 (s, 3H), 2.72 (s, 3H), 2.05 (s, 3H).
【0165】
[実験例]
実験例1.GCKおよびACK1キナ-ゼ抑制活性
本発明の化合物に対して、GCKおよびACK1の両キナ-ゼに対する阻害能を測定してIC50値を算出した。算出したIC50値は下記表1に示した。
【表1】
【0166】
実験例2.増殖抑制活性
本発明の化合物に対して、mt-NRAS(G12D)Ba/F3、OCI-AML3(mt-NRAS)細胞株における増殖抑制能を測定してGI50値を算出した。算出したGI50値は下記表2に示した。
【表2】
前記表2の結果によれば、本発明の化合物は、NRAS突然変異遺伝子を有するヒト急性骨髄性白血病細胞株(OCI-AML3)に対する増殖抑制活性を有し、その効果が著しいことが分かる。したがって、本発明の化合物は、急性骨髄性白血病(AML)の治療剤として特に有効であることが分かる。
【0167】
[製剤例]
一方、本発明による前記化学式1で表される新規化合物は、目的によって多様な形態に製剤化可能である。以下、本発明による前記化学式1で表される化合物を活性成分として含有させたいくつかの製剤化方法を例示したもので、本発明がこれに限定されるものではない。
【0168】
製剤例1:錠剤(直接加圧)
活性成分5.0mgを篩にかけた後、ラクト-ス14.1mg、クロスポビドンUSNF0.8mgおよびマグネシウムステアレ-ト0.1mgを混合し、加圧して錠剤にした。
【0169】
製剤例2:錠剤(湿式造粒)
活性成分5.0mgを篩にかけた後、ラクト-ス16.0mgとデンプン4.0mgを混合した。ポリソルベ-ト80 0.3mgを純粋な水に溶かした後、この溶液の適量を添加した後、微粒化した。乾燥後に微粒を篩にかけた後、コルロイダルシリコンジオキシド2.7mgおよびマグネシウムステアレ-ト2.0mgと混合した。微粒を加圧して錠剤にした。
【0170】
製剤例3:粉末とカプセル剤
活性成分5.0mgを篩にかけた後に、ラクト-ス14.8mg、ポリビニルピロリドン10.0mg、マグネシウムステアレ-ト0.2mgと共に混合した。混合物を適当な装置を用いて硬いNo.5のゼラチンカプセルに満たした。
【0171】
製剤例4:注射剤
活性成分として100mgを含有させ、その他にも、マンニト-ル180mg、NaHPO・12HO26mgおよび蒸留水2974mgを含有させて注射剤を製造した。
【0172】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施可能であることを理解することができる。そのため、以上に述べた実施例はあらゆる面で例示的であり、限定的ではないと理解しなければならない。