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特許7427134通信装置、パラメータ生成装置、通信システム、方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-25
(45)【発行日】2024-02-02
(54)【発明の名称】通信装置、パラメータ生成装置、通信システム、方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/04 20090101AFI20240126BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20240126BHJP
   H04W 24/08 20090101ALI20240126BHJP
   H04W 60/00 20090101ALI20240126BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20240126BHJP
【FI】
H04W16/04
H04W24/02
H04W24/08
H04W60/00
G06N20/00
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2023180063
(22)【出願日】2023-10-19
【審査請求日】2023-10-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】397036309
【氏名又は名称】株式会社インターネットイニシアティブ
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【弁理士】
【氏名又は名称】大房 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】柿島 純
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-516983(JP,A)
【文献】China Telecom,KI on UPF Support for Multiple Network Slice Sharing[online],3GPP TSG CT WG4 #99e C4-204474,2020年08月27日,[検索日2024.1.9],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocollars_ex-CN4/TSGCT4_99e_meeting/Docs/C4-204474.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
G06N 20/00
G10L 15/14
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を計測し、前記各通信ノードについて当該計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データを生成する頻度計測部と、
機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布に基づいて、前記観測データを複数のクラスタのうちの1つのクラスタに分類するクラスタリング部と、
前記観測データが分類された当該クラスタに対応付けされた割り当て量の計算資源を、当該各通信ノードに割り当てる資源割り当て部と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置であって、前記混合確率分布は、混合ベルヌーイ分布である、通信装置。
【請求項3】
請求項1に記載の通信装置であって、前記機械学習は、EM(Expectation-Maximization)アルゴリズムによる最尤推定を含む、通信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の通信装置であって、
クラスタと計算資源の割り当て量との対応関係を定めるルックアップテーブルをさらに備え、
前記資源割り当て部は、前記ルックアップテーブルを参照して、当該各通信ノードに割り当てるべき割り当て量を決定する、通信装置。
【請求項5】
請求項1に記載の通信装置であって、
前記複数の通信ノードの各々は、移動通信システムに対して位置登録要求信号を発信する移動端末であり、
前記頻度計測部は、前記位置登録要求信号の発信頻度を前記通信の頻度として計測する、通信装置。
【請求項6】
請求項1に記載の通信装置であって、前記計算資源は、複数のプロセッサコアを含む、通信装置。
【請求項7】
複数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を表す2値時系列からなる訓練データが格納されている訓練データ格納部と、
前記訓練データ格納部から読み出された訓練データセットを用いて、混合確率分布に基づく機械学習を実行して当該混合確率分布の最尤パラメータを推定する機械学習部と、
当該推定された最尤パラメータのデータを格納するパラメータ格納部と
を備え、
前記各通信ノードについての訓練データには、予め計算資源の割り当て量が対応付けされている、
ことを特徴とするパラメータ生成装置。
【請求項8】
請求項7に記載のパラメータ生成装置であって、前記混合確率分布は、混合ベルヌーイ分布である、パラメータ生成装置。
【請求項9】
請求項7に記載のパラメータ生成装置であって、前記機械学習は、EM(Expectation-Maximization)アルゴリズムによる最尤推定を含む、パラメータ生成装置。
【請求項10】
請求項7に記載のパラメータ生成装置であって、前記複数の通信ノードの各々は、移動通信システムに対して位置登録要求信号を発信する移動端末であり、前記通信の頻度は、前記位置登録要求信号の発信頻度である、パラメータ生成装置。
【請求項11】
請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の通信装置と、
請求項7から10のうちのいずれか1項に記載のパラメータ生成装置と
を含む通信システム。
【請求項12】
通信装置において計算資源を割り当てる方法であって、
複数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を計測するステップと、
前記各通信ノードについて当該計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データを生成するステップと、
機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布に基づいて、前記観測データを複数のクラスタのうちの1つのクラスタに分類するステップと、
前記観測データが分類された当該クラスタに対応付けされた割り当て量の計算資源を、当該各通信ノードに割り当てるステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記混合確率分布は、混合ベルヌーイ分布である、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、前記機械学習は、EM(Expectation-Maximization)アルゴリズムによる最尤推定を含む、方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法であって、クラスタと計算資源の割り当て量との対応関係を定めるルックアップテーブルを参照して、当該各通信ノードに割り当てるべき割り当て量を決定するステップをさらに備える方法。
【請求項16】
単数または複数のプロセッサを備えた通信装置用のコンピュータプログラムであって、前記単数または複数のプロセッサにより実行されると、請求項12から15のうちのいずれか1項に記載の方法を前記通信装置に実施させるように構成されたコンピュータプログラム。
【請求項17】
複数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を表す2値時系列からなる訓練データが格納されている訓練データ格納部から、訓練データセットを読み出すステップと、
当該読み出された訓練データセットを用いて、混合確率分布に基づく機械学習を実行して当該混合確率分布の最尤パラメータを推定するステップと、
当該推定された最尤パラメータのデータをパラメータ格納部に格納するステップと
を備え、
前記各通信ノードについての訓練データには、それぞれ、予め計算資源の割り当て量が対応付けされている、
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、前記混合確率分布は、混合ベルヌーイ分布である、パラメータ生成方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法であって、前記機械学習は、EM(Expectation-Maximization)アルゴリズムによる最尤推定を含む、方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法であって、前記複数の通信ノードの各々は、移動通信ネットワークシステムに対して位置登録要求信号を発信する移動端末であり、前記位置登録要求信号の発信頻度が前記通信の頻度である、方法。
【請求項21】
単数または複数のプロセッサを備えたパラメータ生成装置用のコンピュータプログラムであって、前記単数または複数のプロセッサにより実行されると、請求項17から20のうちのいずれか1項に記載の方法を前記パラメータ生成装置に実施させるように構成されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムにおける機械学習を用いた通信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、固定通信システムや移動通信システム(たとえば第5世代移動通信システム)などの通信システムにおける通信品質の向上を図るために機械学習を用いた通信技術が提案されている。この種の通信技術は、たとえば特許文献1(特開2023-123991号公報)に開示されている。特許文献1には、移動通信システムにおいて無線通信の周波数帯域や時間などのリソースを割り当てるために、人工ニューラルネットワークなどの機械学習モデルを用いる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-123991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多数の通信ノードとの通信状況に応じて計算資源(計算リソース)を動的に割り当てる通信システムでは、各通信ノードに対して計算資源を効率的に割り当てることが好ましい。特に、不特定多数の通信ノード(たとえば、第5世代移動通信システムを利用する移動端末)との通信頻度が多大なものとなる可能性があるときには、各通信ノードに対する効率的な計算資源の割り当てが重要となる。
【0005】
しかしながら、通信システムが共通の計算資源で並列処理を行う場合は、低い頻度で通信を行う通信ノードと、高い頻度で通信を行う通信ノードとに同じ量の計算資源を同時に割り当てることは、効率的ではなく、計算資源の有効活用の観点から無駄が多いという課題がある。
【0006】
上記に鑑みて本開示の目的は、複数の通信ノードとそれぞれ異なる頻度で通信する場合でも、計算資源を効率的に割り当てることを可能にする通信装置、パラメータ生成装置、通信システム、方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様による通信装置は、複数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を計測し、前記各通信ノードについて当該計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データを生成する頻度計測部と、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布に基づいて、前記観測データを複数のクラスタのうちの1つのクラスタに分類するクラスタリング部と、前記観測データが分類された当該クラスタに対応付けされた割り当て量の計算資源を、当該各通信ノードに割り当てる資源割り当て部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本開示の第2の態様によるパラメータ生成装置は、所定数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を表す2値時系列からなる訓練データが格納されている訓練データ格納部と、前記訓練データ格納部から読み出された訓練データセットを用いて、混合確率分布に基づく機械学習を実行して当該混合確率分布の最尤パラメータを推定する機械学習部と、 当該推定された最尤パラメータのデータを格納するパラメータ格納部とを備え、前記各通信ノードについての訓練データには、予め計算資源の割り当て量が対応付けされていることを特徴とする。
【0009】
本開示の第3の態様による通信システムは、第1の態様による通信装置と第2の態様によるパラメータ生成装置とを含んで構成される。
【0010】
本開示の第4の態様による方法は、通信装置において計算資源を割り当てる方法であって、複数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を計測するステップと、前記各通信ノードについて当該計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データを生成するステップと、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布に基づいて、前記観測データを複数のクラスタのうちの1つのクラスタに分類するステップと、前記観測データが分類された当該クラスタに対応付けされた割り当て量の計算資源を、当該各通信ノードに割り当てるステップとを備えることを特徴とする。
【0011】
本開示の第5の態様によるコンピュータプログラムは、単数または複数のプロセッサを備えた通信装置用のコンピュータプログラムであって、前記単数または複数のプロセッサにより実行されると、第4の態様による方法を前記通信装置に実施させるように構成されている。
【0012】
本開示の第6の態様による方法は、複数の通信ノードの各通信ノードとの通信の頻度を表す2値時系列からなる訓練データが格納されている訓練データ格納部から、訓練データセットを読み出すステップと、当該読み出された訓練データセットを用いて、混合確率分布に基づく機械学習を実行して当該混合確率分布の最尤パラメータを推定するステップと、当該推定された最尤パラメータのデータをパラメータ格納部に格納するステップとを備え、前記各通信ノードについての訓練データには、それぞれ、予め計算資源の割り当て量が対応付けされていることを特徴とする。
【0013】
本開示の第7の態様によるコンピュータプログラムは、単数または複数のプロセッサを備えたパラメータ生成装置用のコンピュータプログラムであって、前記単数または複数のプロセッサにより実行されると、第6の態様による方法を前記パラメータ生成装置に実施させるように構成されている。
【発明の効果】
【0014】
本開示の第1ないし第7の態様により、複数の通信ノードとそれぞれ異なる頻度で通信を行う場合でも、計算資源を効率的に割り当てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示に係る一実施形態の通信ネットワークシステムの構成例を概略的に示すブロック図である。
図2】通信システムの構成要素を実現するハードウェア構成例の概略構成図である。
図3】計算資源割り当て処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図4図4A及び図4Bは、位置登録要求の頻度を説明するための概略図である。
図5】位置登録要求の計測された頻度を表す観測データを例示する図である。
図6】計算資源割り当て処理の手順の他の例を示すフローチャートである。
図7図7A及び図7Bは、ユーザ通信の頻度を説明するための概略図である。
図8】パケット通信信号の計測された頻度を表す観測データを例示する図である。
図9】パラメータ生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る種々の実施形態について詳細に説明する。なお、図面全体において同一の参照符号を付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。
【0017】
図1は、本開示に係る一実施形態の通信ネットワークシステム1の構成例を概略的に示すブロック図である。図1に示されるように、通信システム1は、通信ノードであるユーザ端末(UE:User Equipment)11~11と無線通信可能な基地局20~20と、これら基地局20~20に接続された通信システム21とを備えて構成されている。Nは、2以上の整数である。UE11~11は、通信ネットワークシステム1のサービスの加入者10~10が使用する移動端末である。UE11~11としては、たとえば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、ウェアラブル端末、及びラップトップコンピュータが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
図1の通信ネットワークシステム1は、第5世代(5G)通信規格に準拠した移動通信システムとして構成されており、通信システム21は、第5世代(5G)移動通信システムのコアネットワークを含む。図1に示されるように通信システム21は、アクセスモビリティ管理機能/セキュリティアンカー機能部(AMF/SEAF:Access and Mobility Management Function/Security Anchor Function)22と、統合データ管理部(UDM:Unified Data Management)23と、統合データリポジトリ部(UDR:Unified Data Repository)24と、ユーザプレーン機能部(UPF:User Plane Function)25と、パラメータ生成装置26とを含む。通信システム21は、他にもセッション管理機能部(SMF:Session Management Function)などの複数の機能部を含むが、これら機能部は図1では省略されている。
【0019】
AMF/SEAF22は、たとえば、モビリティ管理、接続管理、及びSUCI(Subscription Concealed Identifier:暗号化された加入者識別子)を利用したプライマリ認証を行う通信装置である。UDM23は、UDR24の保管情報を利用して加入者情報(サブスクリプションデータ)などの情報の管理を行う通信装置である。UDR24は、加入者情報とユーザ端末の状態などのコンテキスト情報の保管を行う通信装置である。
【0020】
UDR24には、加入者のユーザ端末の位置登録情報が保管されている。ユーザ端末11(nは任意の番号)は、通信ネットワークシステム1のサービスを利用するために、たとえば、当該ユーザ端末11の電源投入時、位置登録エリアの変更時あるいは定期的に位置登録要求を基地局20に向けて発信する。当該位置登録要求は、基地局20、AMF/SEAF22及びUDM23を経由してUDR24によって受信される。UDR24は、当該位置登録要求に応じて位置登録処理を実行し、当該位置登録処理に成功すればユーザ端末11の位置登録情報を保管することとなる。UDR24は、位置登録処理を実行するために共通の計算資源(たとえば、複数個のプロセッサコア)を用いた並列処理を行う機能を有する。しかしながら、低い頻度で位置登録要求の発信を行うユーザ端末11n1と、高い頻度で位置登録要求の発信を行うユーザ端末11n2とが存在する場合に、ユーザ端末11n1とユーザ端末11n2とに同じ量の計算資源を同時に割り当てることは、効率的ではない。そこで、本実施形態のUDR24は、そのような場合でも計算資源を効率的に割り当てる計算資源割り当て機能30を有している。
【0021】
UDR24の計算資源割り当て機能30は、データ格納部31、頻度計測部35、クラスタリング部36、及び資源割り当て部37を備える。データ格納部31には、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布のパラメータ群を示すパラメータデータ32と、ルックアープテーブル33とが格納されている。計算資源割り当て機能30の構成については、後に詳細に説明する。
【0022】
UPF25は、5G通信規格に準拠したユーザプレーン(U-plane)通信を処理する機能を有し、UE11~11とインターネットなどのデータネットワーク(DN)15との間のユーザ通信のアンカーポイントとなる通信装置である。UPF25は、ユーザプレーン通信を処理するために共通の計算資源(たとえば、複数個のプロセッサコア)を用いた並列処理を行う機能を有する。しかしながら、低い頻度でユーザ通信を行うユーザ端末11n1と、高い頻度でユーザ通信を行うユーザ端末11n2とが存在する場合に、ユーザ端末11n1とユーザ端末11n2とに同じ量の計算資源を同時に割り当てることは、効率的ではない。そこで、本実施形態のUPF25は、そのような場合でも計算資源を効率的に割り当てる計算資源割り当て機能40を有している。
【0023】
UPF25の計算資源割り当て機能40は、データ格納部41、頻度計測部45、クラスタリング部46、及び資源割り当て部47を備える。データ格納部41には、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布のパラメータ群を示すパラメータデータ42と、ルックアープテーブル43とが格納されている。計算資源割り当て機能40の構成については、後に詳細に説明する。
【0024】
パラメータ生成装置26は、訓練データセット52A,52Bが格納されている訓練データ格納部51と、訓練データセット52A,52Bを用いて混合確率分布に基づく機械学習を実行して当該混合確率分布の最尤パラメータを推定する機械学習部50と、推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布のパラメータ群を示すパラメータデータ54A,54Bを格納するパラメータ格納部53とを備えている。訓練データセット52Aは、UDR24の計算資源割り当て機能30用のパラメータデータ54Aの生成のために使用されるデータセットであり、訓練データセット52Bは、UPF25の計算資源割り当て機能40用のパラメータデータ54Bの生成のために使用されるデータセットである。パラメータ生成装置26は、適当なタイミングでパラメータデータ54AをUDR24の計算資源割り当て機能30に供給する。計算資源割り当て機能30は、当該パラメータデータ54Aをパラメータデータ32としてデータ格納部31に格納し利用することができる。また、パラメータ生成装置26は、適当なタイミングでパラメータデータ54BをUPF25の計算資源割り当て機能40に供給する。計算資源割り当て機能40は、当該パラメータデータ54Bをパラメータデータ42としてデータ格納部41に格納し利用することができる。パラメータ生成装置26の構成については、後に詳細に説明する。
【0025】
上記した通信システム21の構成要素(AMF/SEAF22、UDM23、UDR24、UPF25及びパラメータ生成装置26)の全部または一部は、1つ以上のプロセッサを含む1台のコンピュータで実現されてもよいし、あるいは、通信路を介して相互接続された複数台のコンピュータで実現されてもよい。通信システム21の構成要素の全部または一部は、不揮発性メモリ(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)から読み出されたコンピュータプログラムのコード(命令群)による処理を実行する1つまたは複数の演算装置(Processing Units)を含む1つ以上のプロセッサで実現可能である。たとえば、演算装置としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)またはNPU(Neural Network Processing Unt)が使用できる。
【0026】
図2は、通信システム21の構成要素を実現するハードウェア構成例である情報処理装置(コンピュータ)100の概略構成図である。情報処理装置100は、複数個のプロセッサコアμC,…,μCを含むプロセッサ101と、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)102と、不揮発性メモリ103と、大容量メモリ104と、入出力インタフェース105と、信号路106とを含んで構成されている。信号路106は、プロセッサ101、RAM102、不揮発性メモリ103、大容量メモリ104及び入出力インタフェース105を相互に接続するためのバスである。RAM102は、プロセッサ101がディジタル信号処理を実行する際に使用されるデータ記憶領域である。不揮発性メモリ103は、プロセッサ101により実行されるコンピュータプログラムのコード(命令群)が格納されているデータ記憶領域を有する。
【0027】
次に、図3図5を参照しつつ、UDR24の計算資源割り当て機能30について以下に詳細に説明する。図3は、計算資源割り当て機能30による計算資源割り当て処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0028】
図1の頻度計測部35は、通信ノードである各UE11から到来した位置登録要求を収集し、所定期間における当該位置登録要求の頻度(各UE11との通信の頻度)を計測する(図3のステップS11)。頻度計測部35は、当該計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データxを生成することができる(図3のステップS12)。
【0029】
図4A及び図4Bは、位置登録要求の頻度を説明するための概略図である。図4Aに例示されるようにUE11~11からそれぞれ発信された位置登録要求RS~RSは、基地局20~20、AMF/SEAF22及びUDM23を経由してUDR24によって観測される。図4Bは、所定時間間隔で観測された位置登録要求RS,…,RS,…,RS,…,RS,RS,…,RS,…,RSの例を表すタイムチャートである。ここで、添え字i,j,k,r,sは、1~Nの範囲内の互いに異なる整数である。図4Bでは、観測された位置登録要求を表す丸印(「○」)が時間軸tに沿って配列されており、上方にいくほど高頻度で観測された位置登録要求が示され、下方にいくほど低頻度で観測された位置登録要求が示されている。たとえば、UE11から到来した位置登録要求RSは所定期間内に15回観測されており、UE11から到来した位置登録要求RSは所定期間内に2回観測されていることが分かる。
【0030】
図5は、位置登録要求RSの計測された頻度を表す観測データxを例示する図である。図5の例では、所定期間内の各時刻において、位置登録要求RSが観測されたときの観測データ値は「1」となり、位置登録要求RSが観測されないときの観測データ値は「0」の値となる。観測データxは、「0」または「1」の値をとる2値変数を要素とする2値ベクトルとして表現されている。
【0031】
上述したようにパラメータ生成装置26は、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布のパラメータ群を示すパラメータデータ54AをUDR24の計算資源割り当て機能30に供給し、UDR24の計算資源割り当て機能30は、当該パラメータデータ54Aをパラメータデータ32として利用することができる。図1に示されるクラスタリング部36は、データ格納部31からパラメータデータ32を取得し、当該パラメータデータ32で示される混合確率分布のパラメータ群を用いたクラスタリング(クラスタ分類)を実行することができる。すなわち、クラスタリング部36は、当該パラメータデータ32で示される混合確率分布に基づいて、観測データxを複数のクラスタのうちの1つのクラスタに分類することができる(図3のステップS13)。
【0032】
本実施形態では、観測データxの要素である2値変数の各々は、ベルヌーイ分布に従うと考えることができることから、当該パラメータデータ32で示される混合確率分布として混合ベルヌーイ分布が使用できる。機械学習としては、EM(Expectation-Maximization)アルゴリズムによる尤度推定法が使用可能である。
【0033】
混合ベルヌーイ分布のEMアルゴリズムによる最尤推定法によれば、観測データxがk番目のクラスタに所属する割合は、負担率γnkで計算可能である。負担率γnkは、次式(1)で表される。
【0034】
【数1】
【0035】
ここで、π,μは、EMアルゴリズムによる最尤推定法により推定された最尤パラメータである。負担率γnkについては、後に詳述する。
【0036】
クラスタリング部36は、観測データxを、負担率γn1,…,γnKのうちの最も高い負担率に対応するクラスタに分類することができる(図3のステップS13)。
【0037】
データ格納部31内のルックアープテーブル33には、クラスタと計算資源の割り当て量との対応関係が予め定められている。資源割り当て部37は、ルックアープテーブル33を参照して、観測データxが分類された当該クラスタに対応付けされている割り当て量を決定すればよい(図3のステップS14)。計算資源の割り当て量としては、たとえば、プロセッサコアの割り当て個数とすることができる。次いで、資源割り当て部37は、当該決定された割り当て量の計算資源をUE11に割り当てることができる(図3のステップS15)。
【0038】
以上に説明したとおり、UDR24の計算資源割り当て機能30は、各UE11(各通信ノード)について計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データxを用いて、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布に基づくクラスタリング(クラスタ分類)を実行し、観測データxが分類された当該クラスタに対応付けされた計算資源の割り当て量を決定することから、複数のUE11~11との間でそれぞれ異なる頻度で通信(位置登録要求の受信)を行う場合でも、UDR24の計算資源を効率的に割り当てることができる。
【0039】
次に、図6図8を参照しつつ、UPF25の計算資源割り当て機能40について以下に詳細に説明する。図6は、計算資源割り当て機能40による計算資源割り当て処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0040】
図1の頻度計測部45は、通信ノードである各UE11とのユーザ通信(たとえばパケット通信)を監視し、所定期間における当該ユーザ通信の頻度を計測する(図6のステップS21)。頻度計測部45は、当該計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データxを生成することができる(図6のステップS22)。
【0041】
図7A及び図7Bは、ユーザ通信の頻度を説明するための概略図である。図7Aに例示されるようにUE11~11とDN(データネットワーク)15との間のパケット通信信号PS~PSは、UPF25によって観測される。図7Bは、所定時間間隔で観測されたパケット通信信号PS,…,PS,…,PS,…,PS,PS,…,PS,…,PSの例を表すタイムチャートである。ここで、添え字i,j,k,r,sは、1~Nの範囲内の互いに異なる整数である。図7Bでは、観測されたパケット通信信号を表す丸印(「○」)が時間軸tに沿って配列されており、上方にいくほど高頻度で観測されたパケット通信信号が示され、下方にいくほど低頻度で観測されたパケット通信信号が示されている。たとえば、UE11とDN15との間のパケット通信信号PSは所定期間内に17回観測されており、UE11とDN15との間のパケット通信信号PSは所定期間内に4回観測されていることが分かる。
【0042】
図8は、パケット通信信号PSの計測された頻度を表す観測データxを例示する図である。図8の例では、所定期間内の各時刻において、パケット通信信号PSが観測されたときの観測データ値は「1」となり、パケット通信信号PSが観測されないときの観測データ値は「0」の値となる。観測データxは、「0」または「1」の値をとる2値変数を要素とする2値ベクトルとして表現されている。
【0043】
上述したようにパラメータ生成装置26は、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布のパラメータ群を示すパラメータデータ54BをUPF25の計算資源割り当て機能40に供給し、UPF25の計算資源割り当て機能40は、当該パラメータデータ54Bをパラメータデータ42として利用することができる。図1に示されるクラスタリング部46は、データ格納部41からパラメータデータ42を取得し、当該パラメータデータ42で示される混合確率分布のパラメータ群を用いたクラスタリング(クラスタ分類)を実行することができる。すなわち、クラスタリング部36は、当該パラメータデータ42で示される混合確率分布に基づいて、観測データxを複数のクラスタのうちの1つのクラスタに分類することができる(図6のステップS23)。
【0044】
本実施形態では、観測データxの要素である2値変数の各々は、ベルヌーイ分布に従うと考えることができることから、当該パラメータデータ42で示される混合確率分布として混合ベルヌーイ分布が使用できる。機械学習としては、EM(Expectation-Maximization)アルゴリズムによる尤度推定法が使用可能である。
【0045】
混合ベルヌーイ分布のEMアルゴリズムによる最尤推定法によれば、観測データxがk番目のクラスタに所属する割合は、負担率γnkで計算可能である。負担率γnkは、上記の式(1)で表されるので、クラスタリング部46は、観測データxを、負担率γn1,…,γnKのうちの最も高い負担率に対応するクラスタに分類することができる(図6のステップS23)。
【0046】
データ格納部41内のルックアープテーブル43には、クラスタと計算資源の割り当て量との対応関係が予め定められている。資源割り当て部47は、ルックアープテーブル43を参照して、観測データxが分類された当該クラスタに対応付けされている割り当て量を決定すればよい(図6のステップS24)。計算資源の割り当て量としては、たとえば、プロセッサコアの割り当て個数とすることができる。次いで、資源割り当て部37は、当該決定された割り当て量の計算資源をUE11に割り当てることができる(図6のステップS25)。
【0047】
以上に説明したとおり、UPF25の計算資源割り当て機能40は、各UE11(各通信ノード)について計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データxを用いて、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布に基づくクラスタリング(クラスタ分類)を実行し、観測データxが分類された当該クラスタに対応付けされた計算資源の割り当て量を決定することから、複数のUE11~11との間でそれぞれ異なる頻度で通信(通信信号の送受信)を行う場合でも、UPF25の計算資源を効率的に割り当てることができる。
【0048】
次に、図9を参照しつつ、パラメータ生成装置26について以下に詳細に説明する。図9は、パラメータ生成装置26によるパラメータ生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0049】
訓練データセット52Aは、図5の観測データに相当する訓練データxの集合からなり、訓練データセット52Bには、図8の観測データに相当する訓練データxの集合からなる。訓練データxには、それぞれ、予め計算資源の割り当て量が対応付けされている。以下、訓練データセット52Aに基づくパラメータデータ54Aの生成方法について説明する。訓練データセット52Bに基づくパラメータデータ54Bの生成方法は、訓練データセット52Aに基づくパラメータデータ54Aの生成方法と基本的に同じであるので、その詳細な説明を省略する。
【0050】
機械学習部50は、訓練データ格納部51から訓練データセット52Aを読み出し(図9のステップS31)、当該訓練データセット52Aを用いて、混合確率分布に基づく機械学習を実行して当該混合確率分布の最尤パラメータを推定することができる(図9のステップS32)。その後、機械学習部50は、推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布のパラメータ群をパラメータデータ54Aとしてパラメータ格納部53に格納する(図9のステップS33)。
【0051】
図9のステップS32では、混合ベルヌーイ分布のEMアルゴリズムによる最尤推定法を実施することができる。以下、EMアルゴリズムによる最尤推定法の手順を説明する。
【0052】
N個の2値ベクトルx,x,…,xの集合すなわち2値データセットXが、K個のパラメータベクトルμ,μ,…,μの集合すなわちパラメータデータセットMをもつ混合ベルヌーイ分布に従うものとする。2値データセットXとパラメータデータセットMとは、それぞれ次式のように表される(Tは転置記号である。)。
【0053】
【数2】
【0054】
ここで、n番目の2値ベクトルxとk番目のパラメータベクトルμの各々は、以下のようにD個の要素をもつベクトルとして表される。
【0055】
【数3】
【0056】
2値ベクトルxの要素x(i)(i=1,2,…,D)の各々は、「0」または「1」の値をとる2値変数である。各2値ベクトルxは、次の混合ベルヌーイ分布によって独立に生成されるものとする。
【0057】
【数4】
【0058】
ここで、πは、K個の混合比率からなるパラメータデータセットであり、次式で表され得る。
【0059】
【数5】
【0060】
尤度関数P(X|M,π)は、次式で表される。
【0061】
【数6】
【0062】
対数尤度関数lnP(X|M,π)は、次式で表される。
【0063】
【数7】
【0064】
EMアルゴリズムは、尤度(上記の尤度関数P(X|M,π)または対数尤度関数lnP(X|M,π))が極大となるように混合ベルヌーイ分布のパラメータデータセットM,πの最尤解を求める手法である。以下、EMアルゴリズムによる最尤推定の手順について説明する。
【0065】
先ず、初期ステップを実行する。すなわち、パラメータデータM={μ,μ,…,μ},π={π,π,…,π}、及び尤度を初期化する。
【0066】
次に、Eステップを実行する。すなわち、次式に従って、現在のパラメータセットM,πを用いて負担率(Responsibility)と呼ばれる値γnkを算出する。負担率γnkは、2値ベクトルxがk番目のクラスタに所属する割合を表している。
【0067】
【数8】
【0068】
次に、Mステップを実行する。すなわち、次式に従って、現在の負担率γnkを用いてパラメータセットM,πを更新する。
【0069】
【数9】
【0070】
次に、所定の収束条件を満たしているか否かを判定する。具体的には、尤度が所定の数値範囲内に収束している場合、パラメータセットM,πが収束している場合、あるいは、尤度とパラメータセットM,πがともに収束している場合には、収束条件が満たされていると判定すればよい。収束条件が満たされていないと判定されたときは、Eステップに戻って繰り返し計算する。所定回数または一定時間繰り返し計算しても所定の収束条件が満たされないときは、パラメータセットM,π及びクラスタ数Kのうちのいずれかまたは全部を変更して、初期ステップからの処理を実行すればよい。
【0071】
以上、図面を参照して本開示に係る種々の実施形態について述べたが、これら実施形態は例示であり、これら実施形態以外の様々な形態もあり得る。たとえば、上記実施形態では、通信ネットワークシステム1は、第5世代(5G)通信規格に準拠した移動通信システムであったが、これに限定されるものではない。計算資源割り当て機能30,40及びパラメータ生成装置26は、たとえば、第4世代(4G)通信規格または第5世代以後の通信規格に準拠した移動通信システムの構成要素、または移動通信システム以外の固定通信システムや非地上系ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)システムの構成要素にも適用可能である。
【0072】
本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記実施形態の変更、追加及び改良を適宜行うことができることが理解されるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて解釈されるべきであり、さらにその均等物を含むものと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0073】
1:通信ネットワークシステム、10~10:加入者、11~11:ユーザ端末(UE)、15:データネットワーク(DN)、20~20:基地局、21:通信システム、22:アクセスモビリティ管理機能/セキュリティアンカー機能部(AMF/SEAF)、23:統合データ管理部(UDM)、24:統合データリポジトリ部(UDR)、25:ユーザプレーン機能部(UPF)、26:パラメータ生成装置、30:計算資源割り当て機能、31:データ格納部、32:パラメータデータ、33:ルックアープテーブル、35:頻度計測部、36:クラスタリング部、37:資源割り当て部、40:計算資源割り当て機能、41:データ格納部、42:パラメータデータ、43:ルックアープテーブル、45:頻度計測部、46:クラスタリング部、47:資源割り当て部、50:機械学習部、51:訓練データ格納部、52A,52B:訓練データセット、53:パラメータ格納部、54A,54B:パラメータデータ、100:情報処理装置、101:プロセッサ、102:ランダムアクセスメモリ(RAM)、103:不揮発性メモリ、104:大容量メモリ、105:入出力インタフェース。
【要約】
【課題】複数の通信ノードとそれぞれ異なる頻度で通信する場合でも計算資源を効率的に割り当てることができる通信装置を提供する。
【解決手段】通信装置24は、複数の通信ノード11~11のうちの各通信ノードとの通信の頻度を計測し、各通信ノードについて計測された頻度を表す2値時系列からなる観測データを生成する頻度計測部35と、機械学習により推定された最尤パラメータをもつ混合確率分布に基づいて、前記観測データを複数のクラスタのうちの1つのクラスタに分類するクラスタリング部36と、当該クラスタに対応付けされた割り当て量の計算資源を各通信ノードに割り当てる計算資源割り当て部37とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9