(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】シェルタ
(51)【国際特許分類】
B63C 9/00 20060101AFI20240129BHJP
【FI】
B63C9/00 Z
(21)【出願番号】P 2022189766
(22)【出願日】2022-11-29
【審査請求日】2022-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】504465309
【氏名又は名称】株式会社小野田産業
(74)【代理人】
【識別番号】100216736
【氏名又は名称】竹井 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100202706
【氏名又は名称】長野 克彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】長野 光宏
(72)【発明者】
【氏名】小野田 良作
【審査官】福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-506605(JP,A)
【文献】中国実用新案第215487026(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の浮体と、前記浮体の其々を接続する複数の接続部材と、を有する浮体群を備え、
其々の前記浮体は前記接続部材が挿入される孔を有し、
前記接続部材は前記孔に挿入される、少なくとも1つの挿入部を有し、
前記接続部材の挿入部が、複数の前記浮体の孔に、同一方向から挿入されることで該複数の前記浮体が接続され
、
前記浮体群は、下方浮体と、該下方浮体に重ねられて配置された上方浮体と、を含み、
前記接続部材の1つの前記挿入部が、前記上方浮体の前記孔を貫通し、かつ前記下方浮体の前記孔に挿入されることで、前記下方浮体と前記上方浮体とが接続される、
シェルタ。
【請求項2】
前記上方浮体は複数の前記孔を有し、
前記上方浮体は複数の前記下方浮体に跨って配置され、
1つ又は複数の前記接続部材により、前記上方浮体と1つの前記下方浮体とが接続され、かつ、該上方浮体と他の前記下方浮体とが接続されることで、前記上方浮体を介して複数の前記下方浮体が接続される、
請求項
1に記載のシェルタ。
【請求項3】
前記浮体群は、水平に隣り合う複数の前記浮体を含み、
前記接続部材は、同一方向に延びる複数の前記挿入部を有し、
前記接続部材の1つの前記挿入部が1つの前記浮体の前記孔に挿入され、かつ前記接続部材の他の前記挿入部が他の前記浮体の前記孔に挿入されることで、水平に隣り合う複数の前記浮体が接続される、
請求項1に記載のシェルタ。
【請求項4】
前記浮体群は、其々同じ形状を有する複数の定形浮体を含み、
其々の前記定形浮体は、正方形状であり、かつ複数の前記孔を有し、
複数の前記孔は該定形浮体を貫通しており、
複数の該孔は回転対称に配置されている、
請求項1に記載のシェルタ。
【請求項5】
前記浮体群の両側の側方に位置する複数のアウトリガーをさらに備え、
前記アウトリガーは前記浮体群の前記側方の其々において所定の空間をあけて複数配置されている、
請求項1に記載のシェルタ。
【請求項6】
前記浮体群の一方側方に位置する複数の前記アウトリガーの間の第1空間と、
前記浮体群の他方側方に位置する複数の前記アウトリガーの間の、前記第1空間と線対称の位置に存在する第2空間と、
前記第1空間に位置し、地面に固定された第1固定棒と、
前記第2空間に位置し、地面に固定された第2固定棒と、を有する、
請求項
5に記載のシェルタ。
【請求項7】
四輪車が該シェルタ上に配置された場合において、前記上方浮体が四輪車の4つの車輪に囲まれた車体中央領域に位置可能に配置されている、
請求項1に記載のシェルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シェルタに関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特開2015-074437号公報(特許文献1)がある。この公報には、「大津波に遭遇した場合、駐車場が水面に浮き上がり、大津波に対応することが出来る大津波救命避難用の駐車場」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シェルタを設置する現場において、シェルタを容易に組み立てることができないおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば以下の構成を採用する。
複数の浮体と、前記浮体の其々を接続する複数の接続部材と、を有する浮体群を備え、
其々の前記浮体は前記接続部材が挿入される孔を有し、
前記接続部材は前記孔に挿入される、少なくとも1つの挿入部を有し、
前記接続部材の挿入部が、複数の前記浮体の孔に、同一方向から挿入されることで該複数の前記浮体が接続される、
シェルタ。
【0006】
前記浮体群は、下方浮体と、該下方浮体に重ねられて配置された上方浮体と、を含み、
前記接続部材の1つの前記挿入部が、前記上方浮体の前記孔を貫通し、かつ前記下方浮体の前記孔に挿入されることで、前記下方浮体と前記上方浮体とが接続される、
シェルタ。
【0007】
前記上方浮体は複数の前記孔を有し、
前記上方浮体は複数の前記下方浮体に跨って配置され、
1つ又は複数の前記接続部材により、前記上方浮体と1つの前記下方浮体とが接続され、かつ、該上方浮体と他の前記下方浮体とが接続されることで、前記上方浮体を介して複数の前記下方浮体が接続される、
シェルタ。
【0008】
前記浮体群は、水平に隣り合う複数の前記浮体を含み、
前記接続部材は、同一方向に延びる複数の前記挿入部を有し、
前記接続部材の1つの前記挿入部が1つの前記浮体の前記孔に挿入され、かつ前記接続部材の他の前記挿入部が他の前記浮体の前記孔に挿入されることで、水平に隣り合う複数の前記浮体が接続される、
シェルタ。
【0009】
前記浮体群は、其々同じ形状を有する複数の定形浮体を含み、
其々の前記定形浮体は、正方形状であり、かつ複数の前記孔を有し、
複数の前記孔は該定形浮体を貫通しており、
複数の該孔は回転対称に配置されている、
シェルタ。
【0010】
前記浮体群の両側の側方に位置する複数のアウトリガーをさらに備え、
前記アウトリガーは前記浮体群の前記側方の其々において所定の空間をあけて複数配置されている、
シェルタ。
【0011】
前記浮体群の一方側方に位置する複数の前記アウトリガーの間の第1空間と、
前記浮体群の他方側方に位置する複数の前記アウトリガーの間の、前記第1空間と線対称の位置に存在する第2空間と、
前記第1空間に位置し、地面に固定された第1固定棒と、
前記第2空間に位置し、地面に固定された第2固定棒と、を有する、
シェルタ。
【0012】
四輪車が該シェルタ上に配置された場合において、前記上方浮体が四輪車の4つの車輪に囲まれた車体中央領域に位置可能に配置されている、
シェルタ。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シェルタを設置する現場において、容易に組み立てることができるシェルタを提供できる。
上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図6】シェルタの接続部材等の配置を説明する図である。
【
図7】シェルタの利用方法を説明する第1図である。
【
図8】シェルタの利用方法を説明する第2図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態におけるシェルタ1は、豪雨や津波等の水害から人又は車両などを守るシェルタであり、特に四輪車の水没を防ぐためのシェルタである。
図1乃至
図8によりシェルタの一例を説明する。
図1はシェルタの斜視図である。
図2はシェルタの平面図である。
図3はシェルタの正面図である。
図4はシェルタの側面図である。
シェルタ1は、浮体群2、アウトリガー5及び固定棒6を備える。
固定棒6は
図1、
図7及び
図8にのみ図示され、その他の図においては省略する。
【0016】
浮体群2は、複数の浮体3(後述する3A1、3A2及び3B)と、浮体3の其々を接続する複数の接続部材4と、を有する。
浮体3は所定の厚み(図におけるz軸方向)を有する扁平形状の部材である。
浮体3は接続部材4が挿入される複数の孔31を有する。孔31は浮体3を貫通して設けられている。
複数の浮体3が複数の接続部材4により其々接続されて浮体群2を形成している。
複数の浮体3は、下方に配置される浮体3である下方浮体3A(後述する3A1及び3A2)と、下方浮体3Aに重ねられて配置される浮体3である上方浮体3Bと、を含む。
【0017】
浮体3は、比較的大きい浮力を有する基体の表面全体に、基体より耐久性の高い被覆層をコーティングすることで製造することができる。「耐久性」とは力学的な耐久性及び耐水性を意味する。
本実施形態においては、基体は難燃性の発泡スチロールであり、被覆層はポリウレアである。なお、浮体3の孔31の内部も被覆層によりコーティングされている。
なお、浮体3の孔31の内部にも被覆層を有するところ、孔31の該孔が伸びる方向(図におけるz軸方向)における中央部より端部における被覆層の厚みが大きくなっていてもよい。
【0018】
図5はシェルタの接続部材の概要図である。
接続部材4は、浮体3の孔31に挿入される、少なくとも1つの挿入部41を有する。
挿入部41は直線状に延びる棒状部である。
複数の挿入部41の一端同士を接続する架橋部42と、を有する。
複数の挿入部41は架橋部42から同一方向に延びている。
本実施形態における接続部材4は、
図5で示すとおり、2つの挿入部41を有するコの字状部材である。
接続部材4は剛性の高い部材で形成されている。本実施形態においては、接続部材4は金属で形成されている。
【0019】
図6はシェルタの接続部材の配置を説明する図である。
図6で示すように、接続部材4の挿入部41が、複数の浮体3の孔31に、同一方向から挿入されることで複数の浮体3が接続される。
なお、
図6以外の他の図においては接続部材4及び後述するアウトリガー接続部材5Cを省略して図示する。
【0020】
下方浮体3Aと上方浮体3Bとの接続構造を説明する。
接続部材4の1つの挿入部41が、上方浮体3Bの孔31を貫通し、かつ下方浮体3Aの孔31に挿入されることで、該下方浮体3Aと該上方浮体3Bとが接続される。すなわち、下方浮体3Aの孔31と上方浮体3Bの孔31とが連通した状態において、接続部材4の挿入部41が上方から下方に向かって該連通した孔31に挿入されることで下方浮体3Aと上方浮体3Bとが接続される。
【0021】
上方浮体3Bは複数の下方浮体3Aに跨って配置されている。
本実施形態においては、接続部材4の1つの挿入部41により上方浮体3Bと1つの下方浮体3Aとが接続され、他の挿入部41により該上方浮体3Bと他の下方浮体3Aとが接続される。
これにより、該上方浮体3Bを介して複数の下方浮体3Aが接続される。
ところで、シェルタ1が水面に浮遊している場合、水面が荒れることに起因して浮体群2の浮体3の其々が別個に厚み方向(図のz軸方向)に上下することでシェルタ1全体として不安定になるおそれがある。この点、当該構成のように、1つの上方浮体3Bが複数の下方浮体3Aに跨って重ねられているため、当該上方浮体3Bの下方に位置する複数の下方浮体3Aの其々が別個に厚み方向に上下することを抑制でき、ひいては、シェルタ1をより安定させることができる。
【0022】
他の実施形態としては、1つの挿入部を有する接続部材により、下方浮体3Aと上方浮体3Bとが接続されていてもよい。当該場合における接続部材は、1つの棒状の挿入部と、該挿入部の一端に位置するフランジ部と、を有する。
つまり、1つの挿入部を有する1つの接続部材により、上方浮体3Bと1つの下方浮体3Aとが接続され、かつ、他の接続部材により該上方浮体3Bと他の下方浮体3Aとが接続されていてもよい。当該構成によっても、該上方浮体3Bを介して複数の下方浮体3Aが接続されることとなる。
【0023】
水平に隣り合う複数の下方浮体3A同士の接続構造を説明する。
接続部材4の1つの挿入部41が1つの下方浮体3Aの孔31に挿入され、かつ他の挿入部41が他の下方浮体3Aの孔31に挿入されることで、水平に隣り合う複数の下方浮体3Aが接続される。
【0024】
上述した接続構造により、利用者は、複数の浮体3を地面に整列させた後に複数の接続部材4を上方から其々の孔31に挿入することで浮体群2を組み立てることができる。すなわち、シェルタを設置する現場において、利用者は容易に複数の浮体を接続でき、ひいては、容易にシェルタを組み立てることができる。
【0025】
本実施形態において、接続部材4は孔31に挿入されるのみであり、他の構造により接続部材4と浮体3とが固定されてなくてもよい。当該構成により、利用者はより容易に複数の浮体を接続できる。なお、当該構成であっても、複数の浮体3を一体化してシェルタ1を構成するには充分な接続力を有している。
他の実施形態においては、接続部材4と孔31の内部又は浮体3の表面とが他の構造により固定されていてもよい。
【0026】
図1乃至
図4で示すように、浮体群2は、其々同じ形状を有する複数の定形浮体を含む。
複数の下方浮体3Aは、第1の定形浮体である複数の第1定形浮体3A1と、第2の定形浮体である複数の第2定形浮体3A2と、を含む。
【0027】
第1定形浮体3A1は接続部材4により上方浮体3Bと接続される。
第1定形浮体3A1は接続部材4により隣り合う下方浮体3Aと接続される。
【0028】
第1定形浮体3A1は所定の厚みを有する正方形状である。
第1定形浮体3A1の其々が有する複数の孔31は該第1定形浮体3A1を貫通している。
複数の孔31は正方形状の第1定形浮体3A1に回転対称に配置されている。言い換えれば、正方形状の第1定形浮体3A1を90度、180度、270度、又は360度で回転させたどの状態であっても其々同じ位置に複数の孔31が位置する。
当該構成により、利用者は、第1定形浮体3A1の裏表や向きなどを気にすることなく他の浮体と対応させ接続させることが可能になる。すなわち、シェルタを設置する現場において、利用者は容易に複数の浮体を接続でき、ひいては、容易にシェルタを組み立てることができる。
【0029】
第2定形浮体3A2は第1定形浮体3A1と隣り合って接続される。
第2定形浮体3A2は平面視において所定の厚みを有する正方形状である。
第2定形浮体3A2の厚み部は傾斜している。
第2定形浮体3A2の被覆層の厚みは第1定形浮体3A1の被覆層の厚みより大きくなっていてもよい。
【0030】
他の実施形態においては、第1定形浮体3A1及び第2定形浮体3A2の孔31は貫通していない穴であってもよい。
【0031】
複数の上方浮体3Bの其々は、第3の定形浮体である第3定形浮体である。
第3定形浮体(上方浮体)3Bは所定の厚みを有する正方形状である。
第3定形浮体(上方浮体)3Bの其々が有する複数の孔31は該第3定形浮体3Bを上述のとおり貫通しており、かつ複数の孔31は正方形状の第3定形浮体3Bに回転対称に配置されている。
【0032】
複数のアウトリガー5は、浮体群2の両側の側方に位置する。
アウトリガー5は浮体群2の側方の其々において所定の空間をあけて複数配置されている。
アウトリガー5も浮体3と同様に比較的大きい浮力を有する基体の表面全体に、基体より耐久性の高い被覆層をコーティングすることで製造することができる部材である。
アウトリガー5は浮体群2の厚みより大きい。例えば本実施形態においては、下方浮体3Aの厚みは22cmであり、上方浮体3Bの厚みは10cmであり、アウトリガー5の厚みは40cmである。
【0033】
図4で示すように、アウトリガー5の厚み部には水平方向に延びるアウトリガー孔51を有している。
図6で示すように、浮体群2(浮体3)は厚み部に、アウトリガー孔51と連通する水平方向に延びる穴32を有しており、浮体3の該穴32と1つの孔31とは該浮体3の内部で連通している。
アウトリガー孔51及び穴32には、アウトリガー5と浮体群2とを接続するためのアウトリガー接続部材5Cが挿入される。
【0034】
図5で示すように、アウトリガー接続部材5Cは、接続部材4と類似の形状を有しているが、挿入部5C1に接続部材4が挿入される接続部材挿入孔5C2を有している点で接続部材4と異なる。該接続部材挿入孔5C2に接続部材4が挿入されることで、アウトリガー接続部材5Cひいてはアウトリガー5と浮体群2とが接続される。
【0035】
利用者は、アウトリガー孔51と浮体群2の厚み部に有する穴32とが連通した状態において、該連通した穴にアウトリガー接続部材5Cの挿入部5C1の其々を挿入した後、浮体3の孔31と接続部材挿入孔5C2とが連通した孔に接続部材4を挿入することで、
図6で示すように、アウトリガー5と浮体群2とを接続することできる。
【0036】
固定棒6はシェルタ1が設置される場所の地面に固定される垂直に伸びる棒状部材である。
固定棒6は剛性の高い部材で形成されている。本実施形態においては、固定棒6は金属で形成されている。
本実施形態におけるシェルタ1は2つの固定棒6(第1固定棒及び第2固定棒)を有している。
【0037】
第1固定棒は、浮体群2の一方側方に位置する複数のアウトリガー5の間の第1空間に位置する。
第2固定棒は、浮体群2の他方側方に位置する複数のアウトリガー5の間の第2空間に位置する。第2空間は第1空間と線対称の位置に存在する。
当該構成により、水に浮いた状態における浮体群2及びアウトリガー5が水平方向に移動することを防止することができる。
他の実施形態として、3つ以上の固定棒を備えていてもよい。
【0038】
図7はシェルタの利用方法を説明する第1図である。
図7で示すように、利用者は下方浮体3A(第2定形浮体3A2)の傾斜した側(正面側)から四輪車を前進させることでシェルタ1に載置できる。
浮体群2の中央部に上方浮体3Bが位置するところ、四輪車は上方浮体3Bとアウトリガー5の間の下方浮体3A上を走行することができる。
【0039】
図8はシェルタの利用方法を説明する第2図である。
図8で示すように、四輪車が該シェルタ上(浮体群2の中央)に配置された場合において、上方浮体3Bは四輪車の4つの車輪に囲まれた車体中央領域に位置するように構成されている。この場合、上方浮体3Bの厚みは、載置される四輪車の最低地上高と同程度であることが好ましい。
【0040】
上述したとおり、シェルタ1が水面に浮遊している場合、水面が荒れることに起因して浮体群2の浮体3の其々が別個に厚み方向に上下することでシェルタ1全体として不安定になるおそれがある。この点、上方浮体3Bが四輪車の4つの車輪に囲まれた車体中央領域に位置するため、該上方浮体3Bに上方向への力が加えられた場合であっても、該上方浮体3Bは車体の底に当接することとなる。そのため、該上方浮体3Bひいては下方浮体3Aが厚み方向に上下することをさらに抑制できる。
【0041】
図9乃至
図12は、シェルタの意匠を明確にするための図面である。
当該図面においては符号を省略する。
図9乃至
図12においては接続部材、アウトリガー接続部材及び固定棒を省略して図示する。
【0042】
図9はシェルタの平面図である。
図10はシェルタの底面図である。
図11はシェルタの正面図である。背面図は、正面図と対称につき省略する。
図12はシェルタの右側面図である。左側面図は、右側面図と対称につき省略する。
【0043】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 :シェルタ
2 :浮体群
3 :浮体
31 :孔
3A :下方浮体
3A1 :第1定形浮体
3A2 :第2定形浮体
3B :上方浮体(第3定形浮体)
4 :接続部材
5 :アウトリガー
6 :固定棒
【要約】 (修正有)
【課題】シェルタを設置する現場において、容易に組み立てることができるシェルタを提供する。
【解決手段】複数の浮体と、前記浮体の其々を接続する複数の接続部材と、を有する浮体群を備え、其々の前記浮体は前記接続部材が挿入される孔を有し、前記接続部材は前記孔に挿入される、少なくとも1つの挿入部を有し、前記接続部材の挿入部が、複数の前記浮体の孔に、同一方向から挿入されることで該複数の前記浮体が接続される、シェルタ。前記浮体群は、下方浮体と、該下方浮体に重ねられて配置された上方浮体と、を含み、前記接続部材の1つの前記挿入部が、前記上方浮体の前記孔を貫通し、かつ前記下方浮体の前記孔に挿入されることで、前記下方浮体と前記上方浮体とが接続される、シェルタ。
【選択図】
図1