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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】コンロ
(51)【国際特許分類】
   F24C 3/12 20060101AFI20240129BHJP
【FI】
F24C3/12 S
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019155164
(22)【出願日】2019-08-28
(62)【分割の表示】P 2019039102の分割
【原出願日】2019-03-05
(65)【公開番号】P2020143890
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2022-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100174344
【弁理士】
【氏名又は名称】安井 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】宮藤 章
(72)【発明者】
【氏名】石木 達也
(72)【発明者】
【氏名】定國 由
(72)【発明者】
【氏名】光藤 公一
(72)【発明者】
【氏名】三浦 晃裕
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-128161(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103809210(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0050677(US,A1)
【文献】特開平10-132559(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 3/00-3/14
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板の下側に設けられ、赤外線を上方に向けて発光する発光部と、前記発光部が発光した前記赤外線が前記天板に設けられた透光性を有する窓部を上方に通過し、前記天板の上方に位置する異物に反射した反射光を受光する受光部とを有するセンサを備え、前記受光部が受光した前記反射光に基づき、前記異物を検出可能なコンロであって、
前記センサは、
前記発光部と前記受光部を前記天板の下面側に向けて支持する本体部と、
前記本体部に設けられ、前記発光部と前記受光部の周囲を筒状に取り囲み、前記天板の前記下面に向けて上方に延びる筒部と、
前記筒部の内側に設けられ、前記発光部側と前記受光部側を仕切る仕切壁と、
前記筒部の内側における前記仕切壁の前記発光部側に設けられ、前記発光部から発光される前記赤外線を遮蔽する板状の遮蔽部と、
前記遮蔽部に設けられ、前記赤外線を透過する円形の透孔と
を備え
前記遮蔽部の下面の高さ位置は前記発光部の上部の高さ位置と同一であって、且つ前記透孔は前記発光部の直上に配置され、
前記透孔の径は、前記発光部の幅よりも短いことを特徴とするコンロ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンロに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天板の前側に異物の進入を検出可能な複数の光センサを備え、当該複数の光センサのうちいずれかが異物の進入を検出した場合、コンロバーナの火力を絞ることができるガスコンロが知られている(例えば、特許文献1参照)。光センサは測距センサであって、発光部から真上に照射された赤外光が異物で反射した反射光を受光部で受光し、三角測距方式を応用して異物までの距離を測定する。異物までの測定距離が作動距離以下を示す光センサがある場合、ガスコンロは、コンロバーナの火力を絞ることによって、使用者の着衣着火等を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-128161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、発光部から発光する赤外光を周囲に拡散することなく、上方に位置する異物に照射することによって、異物を精度よく検出できるコンロを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のコンロは、天板の下側に設けられ、赤外線を上方に向けて発光する発光部と、前記発光部が発光した前記赤外線が前記天板に設けられた透光性を有する窓部を上方に通過し、前記天板の上方に位置する異物に反射した反射光を受光する受光部とを有するセンサを備え、前記受光部が受光した前記反射光に基づき、前記異物を検出可能なコンロであって、前記センサは、前記発光部と前記受光部を前記天板の下面側に向けて支持する本体部と、前記本体部に設けられ、前記発光部と前記受光部の周囲を筒状に取り囲み、前記天板の前記下面に向けて上方に延びる筒部と、前記筒部の内側に設けられ、前記発光部側と前記受光部側を仕切る仕切壁と、前記筒部の内側における前記仕切壁の前記発光部側に設けられ、前記発光部から発光される前記赤外線を遮蔽する板状の遮蔽部と、前記遮蔽部に設けられ、前記赤外線を透過する円形の透孔とを備え、前記遮蔽部の下面の高さ位置は前記発光部の上部の高さ位置と同一であって、且つ前記透孔は前記発光部の直上に配置され、前記透孔の径は、前記発光部の幅よりも短いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のコンロによれば、センサは本体部と筒部を備える。本体部は、発光部と受光部を天板の下面側に向けて支持する。筒部は、本体部に設けられ、発光部と受光部の周囲を筒状に取り囲み、天板の下面に向けて上方に延びる。これにより、コンロは、発光部から発光する赤外光を周囲に拡散することなく、上方に位置する異物に照射できるので、異物を精度よく検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】コンロ1の斜視図である。
図2】コンロ1の平面図である。
図3】センサ30の平面図である。
図4図3のI-I線矢視方向断面図である。
図5図3のII-II線矢視方向断面図である。
図6】反射試験1の方法を示す図である。
図7】反射試験1の結果を示すグラフである。
図8】反射試験2の方法を示す図である。
図9】反射試験2の結果を示すグラフである。
図10】センサ300(変形例)の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を説明する。以下に記載される装置の構造などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明する為に用いられるものである。
【0009】
図1図2を参照し、コンロ1の構造を説明する。コンロ1は、ビルトインコンロである。コンロ1は筐体2と天板3を備える。天板3はガラス製である。天板3の左側には左バーナ4、右側には右バーナ5が設けられる。左バーナ4と右バーナ5はコンロバーナの一例である。天板3の後端側には、グリル用の排気口7が設けられる。天板3の全体には、非透過性の印刷が施される。左バーナ4の前側には、左バーナ4の前側を取り囲むようにして、平面視略円弧状のセンサ用窓部15が設けられ、右バーナ5の前側にも、同形状の平面視略円弧状のセンサ用窓部16が設けられる。天板3の前側部の左右方向中央部にも、平面視略矩形状のセンサ用窓部17が設けられる。センサ用窓部15~17は透過性を有する領域であり、上方から見た場合に天板3下方を透過する(図2参照)。
【0010】
センサ用窓部15の下方には、左から右に4つのセンサ31~34が夫々配置される。センサ用窓部16の下方には、左から右に4つのセンサ35~38が夫々配置される。センサ用窓部17の下方には、1つのセンサ39が配置される。これら9つのセンサ31~39(以下総称する場合は「センサ30」と呼ぶ)は、上方に位置する異物までの距離を測定可能な一般的な測距センサであり、例えば赤外線センサである。
【0011】
コンロ1は、これら複数のセンサ30の夫々の受光部42が受光した反射光に基づき、天板3から所定高さ範囲内に異物を検出した場合は、異物有りと判定して、燃焼中のコンロバーナの火力を最小火力に絞る。これにより、コンロ1は、コンロバーナに向けて進入する異物への着火等を防止できるので、安全性を向上できる。なお、後述するがこれら9つのセンサ30は、上方に対して前側に角度α(例えば5°)で傾斜した状態で支持されている。これにより、コンロ1の上方に設けられたステンレス製のレンジフード100(図8参照)の反射の影響を効果的に軽減できる。
【0012】
天板3上において、センサ用窓部15の前側には、左バーナ4を操作する為の左操作部11が設けられる。センサ用窓部16の前側には、右バーナ5を操作する為の右操作部12が設けられる。センサ用窓部17の前側には、グリルを操作する為のグリル操作部13が設けられる。左操作部11には、静電容量方式の種々のスイッチ、表示部等が配置され、例えば、点火/消火スイッチ21、火力減スイッチ22、火力増スイッチ23が配置される。点火/消火スイッチ21は、左バーナ4の点火と消火を受け付ける。火力減スイッチ22は、指先でタッチされる度に、左バーナ4の火力を段階的に小さくする。火力増スイッチ23、指先でタッチされる度に、左バーナ4の火力を段階的に大きくする。火力減スイッチ22と火力増スイッチ23は指先のタッチを感知し、該感知信号を制御部(図示略)に入力する。制御部は感知信号に応じ、筐体2内に設けたガス供給機構(図示略)においてガス量を増減し、対応する左バーナ4へのガス供給量を調節する。なお、右操作部12にも同様のスイッチ、表示部等が配置される。
【0013】
筐体2の前面の右上角部近傍には、電源スイッチ19が設けられる。筐体2の前面の中央部には、グリル扉8が設けられる。グリル扉8は手前側に移動可能に支持され、筐体2内部に設けられるグリル庫(図示略)の前側の開口部を開閉する。グリル庫内には、グリルバーナ(図示略)が設けられる。
【0014】
図3図5を参照し、センサ30の構造と機能を説明する。図3図4に示すように、センサ30は、本体部301と筒部302を備える。本体部301は平面視左右方向に長い略矩形状に形成され、その上面には、発光部41と受光部42が左右方向に並んで設けられる。筒部302は、本体部301の上面の周囲を取り囲むと共に上方に延びる略四角筒状に形成される。筒部302の内側には、発光部41と受光部42の間を仕切る仕切壁303が立設されている。発光部41の上方には、板状の遮蔽部304が本体部301の上面に対して平行に設けられ、その中央には、円形状の透孔305が設けられる。
【0015】
図5に示すように、上記構成を備えるセンサ30は、天板3の下面側において、上方に対して前側に傾斜させた状態で固定支持される。センサ30の水平面に対する傾斜角度αについては特に限定しないが、10°以下が好ましく、更に好ましくは5°である。また、発光部41から発光され、透孔305を上方に通過する赤外光が、筒部302の内側にかからないようにするのがよい。なお、センサ30を傾斜させたことによる作用効果については後述する。
【0016】
このようなセンサ30において、発光部41は上方に向けて赤外光を発光する。赤外光は透孔305を通過することによって、その照射方向と光量が一定に制限される。透孔305を通過した赤外光は、筒部302によって周囲に拡散することなく、天板3のセンサ用窓部15~17(図2参照)を透過し、天板3の上方に位置する異物に照射される。異物に反射した反射光は下方に折り返す。受光部42は、下方に折り返した反射光のうち、天板3のセンサ用窓部15~17を透過し、センサ30の筒部302内に入射した反射光を受光する。受光部42は、受光面における集光領域に応じて抵抗値が異なり、距離測定時、抵抗値に応じた大きさの電流を出力する。故にコンロ1は、センサ30が出力する検出信号が示す測定電圧値を取得し、三角測距方式に基づく演算を行うことで、センサ30と異物との間の距離を測定できる。
【0017】
センサ30は、対応するセンサ用窓部15~17の上方に異物(例えば、使用者の身体の一部等)が進入した場合、その異物で反射した反射光を、センサ用窓部15~17を介して受光部42で受信し、異物までの距離を測定する。センサ30は、測定した異物までの距離を距離信号として、制御部(図示略)に向けて出力する。制御部は受信した距離信号に基づき、検出した異物の高さが所定高さ範囲内であると判断した場合に、異物有りと判定する。
【0018】
図6図7を参照し、レンジフード100の反射によるセンサ30の測定値への影響を説明する。図6は、反射試験1の方法を示す。反射試験1は、本発明品の比較品として、天板3の下面側に、センサ30を水平に支持固定したコンロを使用し、ステンレス製のレンジフード100の下方に設置した。そして、コンロバーナの五徳上に調理鍋95を載置し、その取手96を異物としてセンサ30で検出できるように配置した。
【0019】
このようなコンロにおいて、センサ30の発光部41から上方に向けて赤外光が照射される。赤外光は真上に位置する取手96に反射し、その反射光が受光部42に受光される。ここで、発光部41から上方に向けて照射される赤外光の光軸をP1とすると、P1に沿って上方に照射される赤外光の一部は、取手96の近傍を通過し、レンジフード100に対して直交する角度で反射する。反射した反射光の光軸をR1とすると、R1に沿って下方に反射する反射光の多くは、センサ30の受光部42に当たってしまう状況となる。反射試験1では、このような状況下においたときのセンサ30が出力する検出信号が示す測定電圧値を取得し、三角測距方式に基づく演算により距離に換算し、取手96までの測定距離の時間変化を調べた。
【0020】
図7(1)は、反射試験1における取手96までの距離の時間変化のグラフである。取手96までの測定距離は、時間経過と共にノイズのように大きく上下に振れてしまい、安定しなかった。反射試験1において、取手96の天板3からの高さは8cmであったが、測定距離は、25cm付近を中心に上下に大きく振れる状態となった。これは、レンジフード100に反射した反射光の多くが受光部42に当たってしまったものと推測される。
【0021】
そこで、レンジフード100の影響を更に確認する為、センサ30とレンジフード100の間に、遮蔽板90(図6参照)を配置し、レンジフード100からの反射光の影響を受けない状況下で、センサ30による取手96までの測定距離の時間変化を調べた。なお、遮蔽板90は光を反射し難い黒色の素材を用いた。その結果、図7(2)に示すように、取手96までの測定距離は、図7(1)とは大きく異なり、安定して8cm付近に維持していた。これにより、センサ30を水平に支持固定したコンロでは、レンジフード100からの反射光の影響を大きく受けてしまうことが実証された。
【0022】
図8図9を参照し、本発明品を用いた場合のレンジフード100の反射による影響の軽減効果を説明する。図8は、反射試験2の方法を示す。反射試験2は、本発明品として、天板3の下面側に、センサ30を前側に傾斜させて支持固定したコンロ1を使用し、ステンレス製のレンジフード100の下方に設置した。そして、コンロバーナの五徳上に調理鍋95を載置し、その取手96を異物としてセンサ30で検出できるように配置した。
【0023】
このようなコンロ1において、センサ30の発光部41から上方に対して前側に傾斜する方向に赤外光が照射される。赤外光は、反射試験1と同様に、真上に位置する取手96に反射し、その反射光が受光部42に受光される。ここで、発光部41から斜め前方に向けて照射される赤外光の光軸をP2とすると、P2に沿って斜め前方に照射される赤外光の一部は、取手96の近傍を通過するが、レンジフード100において、反射試験1のP1の光軸を有する赤外光が反射する位置よりも前方の位置に対して後方から斜めに反射している。このときの反射光の光軸をR2とすると、R2に沿って反射する反射光は、センサ30よりも前側の位置に向かっている。これにより、反射光の殆どは、センサ30の受光部42には当たらないことから、レンジフード100の影響を大幅に軽減できると推測される。
【0024】
そこで、反射試験2では、センサ30の測定値がレンジフード100の影響を受け難いことを実証する為、図8に示す状況下において、遮蔽板90の有無によって、センサ30による取手96までの測定距離がどのように変化するかについて調べた。なお、遮蔽板90を配置しない状態において、図7(1)のグラフと比較し易いように、取手96を隣り合う一対のセンサ30間であって、各センサの検出領域の境界付近に配置することで、あえて測定距離がノイズ状に不安定になる状況を再現した。なお、反射試験2で用いた調理鍋95の取手96の高さは、約17cmである。
【0025】
図9(1)は、反射試験2における取手96までの測定距離の時間変化のグラフである。上記の通り、測定距離はノイズ状に不安定になっているが、これは、レンジフード100の影響ではない。測定距離は25cm付近を中心に上下に振幅した。そして、反射試験1と同様に、センサ30とレンジフード100の間に、遮蔽板90(図8参照)を配置し、センサ30による取手96までの測定距離の時間変化を調べた。その結果、図9(2)に示すように、取手96までの測定距離は、図9(1)と比較して若干上下の振幅が小さくなったが、同様の波形を示した。また、測定距離は、約20cm付近を上下に振幅していた。
【0026】
以上の結果より、本発明品において、遮蔽板90を配置する前と後では、反射試験1の比較品に比べて大きな変化がなかったことから、比較品に比べ、センサ30の測定距離へのレンジフード100の反射による影響が軽減できていることが実証された。よって、コンロ1は、センサ30を上方に対して前側に傾斜させることによって、反射率の高いステンレス製のレンジフード100が上方にあっても、その影響を軽減できることによって、異物を精度よく検出できることが分かった。
【0027】
また、遮蔽板90の有無に関わらず、センサ30は異物を精度よく検出できることから、例えばコンロバーナの使用中に、ユーザが調理鍋95を上方から(所定高さ範囲よりも上方から)覗き込んだとしても、センサ30の測定距離がノイズ状に大きく変化しないので、コンロバーナの火力が絞られたり、元の火力に戻ったりするのを何度も繰り返すような現象を防止できる。
【0028】
以上説明したように、本実施形態のコンロ1は、発光部41と受光部42を備えるセンサ30を有する。発光部41は、赤外線を上方に向けて発光する。受光部42は、発光部41が発光して異物に反射した反射光を受光する。コンロ1は受光部42が受光した反射光に基づき、異物を検出可能である。コンロ1は、そのようなセンサ30を、天板3において、少なくとも左バーナ4及び右バーナ5よりも前側であって、上方に対して前側に傾斜させて設けている。これにより、発光部41からレンジフード100への赤外光の入射角度を傾けることができる。その結果、反射光が受光部42に向けて入射する光量を減らすことができるので、センサ30の異物の検出結果に与える影響を軽減できる。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上記実施形態のコンロ1は、ビルトインコンロであるが、テーブルコンロであってもよい。また、コンロバーナの数は、上記実施形態では二つであるが、一つ、又は三つ以上であってもよい。また、グリルは省略してもよい。
【0030】
また、天板3上における複数のセンサ30の配置、個数、場所については、上記実施形態に限らず、自由に変更可能である。中央のセンサ39は省略してもよい。センサ30は赤外光を発光する赤外線センサであるが、発光部と受光部を備える反射型センサであればよい。
【0031】
また、上記実施形態では、センサ30を上方に対して前側に傾斜させているが、後ろ側に傾斜させてもよい。これによっても、発光部41からレンジフード100への赤外光の入射角度を傾けることができるので、反射光が受光部42に向けて入射する光量を減らすことができる。
【0032】
また、上記実施形態では、センサ31~34、センサ35~38は、左バーナ4及び右バーナ5の前側において、平面視略円弧状に夫々配列されているが、例えば、9つのセンサ31~39を、左バーナ4及び右バーナ5の前側において、左右方向に延びる略直線状に配列してもよい。
【0033】
また、センサ30の構造も上記実施形態に限らず、種々の変更が可能である。図4図5に示すように、上記実施形態のセンサ30の筒部302は、本体部301の上部から天板3の下面側に向かって斜め上方に直線状に延びているが、例えば、途中から上方に屈曲させてもよい。図10に示すように、変形例であるセンサ300は、上記実施形態と同様に、上方に対して前側に傾斜した状態で、天板3の下面側に支持固定される。センサ300は、筒部402以外の部分は、上記実施形態のセンサ30と共通するので、該共通部分には同一符号を付している。
【0034】
センサ300の筒部402は、傾斜延設部405と上方延設部406を備える。傾斜延設部405は、本体部301の上部から前側に対して斜め上方に傾斜して延びる。上方延設部406は、傾斜延設部405の上部から上方に屈曲し、天板3の下面側に対して直交する方向に延びる。筒部402を上記の様な形状にすることで、受光部に対して真上から入射する光のみを受光できる。
【符号の説明】
【0035】
1 コンロ
4 左バーナ
5 右バーナ
30 センサ
41 発光部
42 受光部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10