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特許7427277状況対応機能を有する人体静電気除去システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】状況対応機能を有する人体静電気除去システム
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/64 20060101AFI20240129BHJP
   H05F 3/02 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
H01R4/64 E
H05F3/02 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022186344
(22)【出願日】2022-11-22
(65)【公開番号】P2023097362
(43)【公開日】2023-07-07
【審査請求日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】P 2021213207
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523031367
【氏名又は名称】一般社団法人日本アーシング協会
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【弁理士】
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】古川 鉄兵
【審査官】鎌田 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-075686(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0214117(US,A1)
【文献】特開平03-122995(JP,A)
【文献】特開2015-167587(JP,A)
【文献】特開平03-098297(JP,A)
【文献】特開2010-244969(JP,A)
【文献】特開2011-181299(JP,A)
【文献】特開平09-289098(JP,A)
【文献】特開2004-047475(JP,A)
【文献】特開2006-032318(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0257726(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/58- 4/72
H05F 1/00- 7/00
A47C 27/00-27/22
A47C 31/00-31/12
A47G 9/00-11/00
B60R 16/00-17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体に接触する導電性を有する布あるいはシートにより構成される人体接触部と、
前記人体接触部の導電性を有する布あるいはシートの導電部と導通を有する第1接続部
前記第1接続部と接続される第2接続部、及び、前記第2接続部に直列及び/あるいは並列に結合できる電気的素子、並びに、前記第2接続部と前記電気的素子を介して結合される第3接続部を有し、前記電気的素子は交換可能な交換手段により回路構成がなされる、状況対応部
を有して人体に蓄積される静電気を放電する機能を有することを特徴とする、人体静電気除去システム。
【請求項2】
前記第3接続部に接地線、あるいは静電気放電部もしくは静電気蓄積部が接続されることを特徴とする、請求項1記載の人体静電気除去システム。
【請求項3】
前記人体接触部と前記状況対応部とを一体化したことを特徴とすることを特徴とする、請求項1記載の人体静電気除去システム。
【請求項4】
前記電気的素子の組み合わせを、使用環境および使用者の特性に適合して変化できることを特徴とする、請求項1記載の人体静電気除去システム。
【請求項5】
前記電気的素子として、抵抗、コイル、コンデンサ、ヒューズ、短絡素子のうちの少なくともいずれか1つを用いることを特徴とすることを特徴とする、請求項1記載の人体静電気除去システム。
【請求項6】
前記交換手段として前記回路構成中にホルダーを更に設け、該ホルダーに前記電気的素子が挿入されることを特徴とする、請求項記載の人体静電気除去システム。
【請求項7】
前記回路構成中に複数の前記電気的素子が配置され、複数の前記電気的素子が切り替えスイッチにより前記回路構成中に挿入されることを特徴とする、請求項記載の人体静電気除去システム。
【請求項8】
前記電気的素子として、抵抗とコイルとが並列接続して用いられることを特徴とする、請求項1記載の人体静電気除去システム。
【請求項9】
前記状況対応部の出力が接地線あるいは静電気貯蔵装置に接続されることを特徴とする、請求項1記載の人体静電気除去システム。
【請求項10】
前記第3接続部に静電気蓄積部が接続され、前記静電気蓄積部として表面積大なる金属板から構成される静電気蓄積パッドあるいはコンデンサが用いられることを特徴とする、請求項1記載の人体静電気除去システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はたとえば人体の静電気除去システムに係り、特に使用時に人体を取り巻く周囲の電磁波環境状況、使用できる接地環境状況に対応して、最適の該人体の静電気除去を行う静電気除去システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人体が地面と物理的に接触しているときには、身体は自然に地面の負の電気特性を弱めて、地面と同様な電気的な中性になる。
この状態においては、身体に存在しているあらゆる外来的な電荷は自然に消散して、身体に静電気が蓄積されることがない。
【0003】
しかし、絶縁ゴムの靴底の靴を着用した状況や地面から離れた自由空間に身体を保って生活する現在の環境においては、人体は全般的に地面に接触することはない。
その結果、身体に発生した静電気は、自然には、地面の負の電気特性によって消散することはない。
【0004】
そのため、身体に蓄積された静電気は、正常な細胞間伝達に干渉するようになって、身体の自己調整、自己治療の作用を妨げて、身体にストレスを発生させる。
さらに、地面との接触が無いと、身体の動作によって、身体内部に微弱な静電気を発生することとなる。
【0005】
こうして発生、蓄積された静電気は神経系統に悪影響を及ぼし、身体の筋肉を異常に緊張した状態のままに維持してしまうことが見いだされている。
【0006】
上記のごとく、身体に蓄積された静電気に長時間さらされていると、筋肉が硬直して腰痛の原因になったり、血圧、心拍が上昇し、消化機能も衰え、各種の病気の原因になることが予想される。
【0007】
また、身体が動作している時ばかりでなく、ベッドに寝ている時でも、住宅の電気配線や電気機器から放射される電磁場にさらされているため、身体中に静電気が蓄積され、入眠障害、不眠症、疲労感の原因になることもある。
【0008】
さらに、起床時には、室内で絨毯とスリッパとの摩擦、自動車のシートと衣服の摩擦、衣服どうしの摩擦、衣服と肌などによって発生した静電気が人体に帯電し、蓄電されて
いって、次第にその人体の電位が高くなり数万から十数万ボルトという値にまで達することがある。
【0009】
この状態でドアの取っ手等の金属部分に接近し触れようとした瞬間に、手と金属部分との間で、瞬時的に近接空中放電が起きるために、電流曲線のピーク値の鋭く大きい電流が瞬時に流れる。
【0010】
このとき、人体は放電による電気ショックを受け、不快感を味わうことになる。
室内でドアの取っ手に触れるときや、ホテルの廊下でエレベーター用ボタンに触れるとき、または、自動車の降車時にドアの取っ手に触れるときなどに、このような静電気放電による電気ショックを受ける。
【0011】
上記のような問題点を解決するため、特許文献1では、導電性ゴムと導電性織物とアース線より構成した静電気除去装置を設置し、靴下で踏んだ場合や、手で触れることで人体に帯電した静電気をアース線に逃すようにしている。
【0012】
また、特許文献2および特許文献3に於いては、人体の一部を受ける寝具であり、人体に帯電した静電気を、炭マットとアルミ反射シートから構成される敷あるいは掛け布団をアース線によって接地し、人体の帯電した静電気を除去している。
【0013】
本発明の発明者は、導電性繊維を織り込んだシートの前記導電性繊維と電気接触を有する導線(以下アース線と略記)を接地(アーシング)することにより、前記シートに接触する人体に蓄積された静電気を除去する試験を行った。
【0014】
前記試験は、各種の接地状況や使用環境、様々な被験者を変えて行ったところ、下記に示す新しい発見をした。
【0015】
試験結果その1は、接地点の接地抵抗により静電気の除去効果が異なる、すなわち工業用機械に用いるような接地抵抗が低い接地点に接続した方が静電気の除去が急速に行われる。ところが、この状況を好む被験者と、急速放電によって体に不快感を覚える被験者もいることが判明した。そのような被験者は、接地抵抗が大なる接地点にアース線を接続する方を好み、アース線に抵抗を挿入し、静電気放電を緩やかに行うことを好むことも判明した。
【0016】
試験結果その2は、一般家庭で前記の試験を行う場合、接地点の接地抵抗が大きかったり、接地点までの距離が遠く、アース線の長さが長くなると、被験者に入眠障害を起こす等の不快感を与えることがあることが判明した。特に、被験者が電磁波過敏症である場合に著しいものであった。この原因は、アース線近傍の電気機械や電子機器が発生する電磁気の影響あるいは電磁波がアース線に誘導結合して人体に届いてしまうため、人体に静電気を誘起ししまうことと考えられる。
【0017】
上記とは逆に、人体に直接誘起した電磁波がアース線を通してアースに放電する場合、敏感な被験者はピリピリと感じ、気持ちが悪くなる場合があることも判明した。
【0018】
試験結果その3は、同じく一般家庭、特にマンションの様な集合住宅で試験する場合に、アース線を接地する場所が無く、アース線をベランダの手すりの様な金属部分に接続せざるを得ず、人体蓄積の静電気除去が不十分なうえ、試験結果その2のような状況になってしまうことがあった。
【0019】
前記のごとく、現在、多くの電気製品やWi-Fi,インターネット等の電磁波環境下で前記静電気除去装置を行う場合、その環境状況は、たとえばアース線の長さ、アースの設置状況(接地抵抗の差)、周囲の電磁波環境が異なる上、一概に人体と言っても色々な人体特性の方がおり、人体に帯電する静電気の影響度、アース線よりの電磁波に対する反応が異なる。例えば、人体帯電静電気の除去(放電)速度、電磁波の周波数が大きく影響することも分ってきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【文献】特開2001-351794号公報
【文献】特開2010-000302号公報
【文献】特許第5347170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は上記の問題点を解決するために、以下の3点を解決課題とする。
第1には、人体に帯電した静電気を確実に除去すること、また急速な放電によるショックを受けないようにすることを課題とする。
【0022】
第2には、使用周囲環境に存在する電磁波がアース線に結合誘起した電磁波が人体に届かぬよう減衰させる一方、人体に蓄積された静電気は、同じアース線を通して接地放電できることを課題とする、本課題の解決は特に重要である。
【0023】
第3には、本発明が使用される周囲状況、すなわち、特性に対応した最適静電気除去を提供できる柔軟なシステムを構築することを課題とする。
【0024】
すなわち、人体に帯電する静電気を除去するアース線の要件としては、アース線に誘起される人体を取り巻く周囲の携帯電話のごとき高周波電磁波は減衰させ、静電気放電のための直流抵抗は出来るだけ小とすることが必要条件となる。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記のような各課題を解決するために、本発明者は、電波送信機において寄生振動防止手段に用いられている、パラスチック発振止め回路にヒントを得て本発明を考案するに至った。
【0026】
本発明の第1の態様に係る手段は、人体に接触する電気導電性を有する布あるいはシートにより構成される人体接触部と、該人体接触部の導電性を有する布あるいはシートの導電部と導通を有する第1接続部を有し、該接続部と接続する電気素子を、直列及び/あるいは並列に回路結合出来る第2接続部を有し、該第2接続部と前記電気素子を介して結合する第3接続部を有する結合部とから構成される人体に蓄積される静電気を放電する機能を有する。
【0027】
本発明の第2の態様として、上記第1の態様において、前記第3接続部に接地線、あるいは静電気放電部あるいは静電気蓄積部を接続する。
【0028】
本発明の第3の態様として、上記第1から第2のいずれかの態様において、前記人体接触部と結合部を一体化する。
【0029】
本発明の第4の態様として、上記第1から第3のいずれかの態様において、前記電気素子として、抵抗、コイル、コンデンサ、ヒューズ、短絡素子を用いる。
【0030】
本発明の第5の態様として、上記第1から第4のいずれかの態様において、前記電気素子を容易に交換可能な手段により回路構成を行う。
【0031】
本発明の第6の態様として、上記第1から第5のいずれかの態様において、前記交換手段として回路中にホルダーを設け、該ホルダーに前記電気素子を挿入する。
【0032】
本発明の第7の態様として、上記第1から第6のいずれかの態様において、前記回路中に複数の電気素子を配置し、切り替えスイッチにより回路中に挿入する。
【0033】
本発明の第8の態様として、上記第1から第7のいずれかの態様において、前記電気素子として、抵抗とコイルを並列接続して用いる。
【0034】
本発明の第9の態様として、上記第5の態様において、前記結合部出力を接地線あるいは静電気蓄積部に接続する。
【0035】
本発明の第10の態様として、前記静電気蓄積部として表面積大なる金属板から構成される静電気蓄積パッドあるいはコンデンサを用いる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の一の実施態様に係る状況対応機能を有する人体荷電除去システムによれば、従来行われていた静電気除去装置のごとく、急激な静電気放電を行わないことが可能となり放電ショックによる不快感無く、人体の蓄積された静電気を除去することが出来る。
【0037】
また、蓄積された静電気を大地に放電するためのアース線の接地が不完全であったり、アース線の長さが長すぎたりするため、アース線近傍に存在する電子機器等からの電磁波とアンテナ結合してアース線に電磁波が誘起され、電磁波過敏症のユーザーの体調に影響を及ぼすことがある。
【0038】
このような状態を生じないよう、アース線に高周波コイルと高抵抗を並列に接続した、いわゆるパラスチック止め回路を挿入することによりを誘起された電磁波を電磁波過敏
症の使用者が安心して使用できるよう減衰させ防止するという効果を生ずる。
【0039】
また、瞬時の放電電流に過敏症の使用者に対してはアース線に直列に抵抗を挿入し、放電電流の立ち上がりを緩やかにすることにより、前記と同様に安心して使用できるという効果を生ずることが判明した。
【0040】
さらに、アース線に誘起される電磁波によって引き起こされる睡眠障害を防止し、深い睡眠状態、いわゆるノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルを正しくキープすることができるため、睡眠改善は勿論、疲労回復、ストレス緩和、集中力向上にも著しい効果があると報告されている。
【0041】
以上のように、前記アース線の状況、状態の差に加えて、使用環境の違い、使用者の人体特性(例えば、電流過敏症や電磁波過敏症)の違いに応じて最適の電気除去システムを構築できるという、今までにない効果を生ずる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の一実施形態に係る人体静電気除去システムの機能構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る状況対応部の機能構成図である。
図3】本発明の一実施形態に係る状況対応部の電子素子切り替え例である。
図4】本発明の一実施形態に係る状況対応部の並列接続回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る状況対応機能を有する人体静電気除去システムを説明する。
【0044】
図1は、本発明の一実施形態に係る状況対応機能を有する人体静電気除去システムの機能構成図であり、人体に接するシート1は、導電性を有する金属線等が編み込まれている。
【0045】
シート1には編み込まれた金属線と電気接続されたコネクタからなる接続部2を有している。
【0046】
前記接続部2のコネクタを介して接続部2と同様のコネクタによる接続部3を有する状況対応部4と電線接続される。図2は、前記状況対応部4の一実施例を示しており、
接続部3と2つの電気素子ホルダー5、6と並列接続される。
並列電子素子ホルダー5,6の接続部3と反対側には電気素子ホルダー7が直列接続され、さらに状況対応部4に設置された前記同様なコネクタによる第3接続部8に接続されている。
【0047】
前記の説明では、電気素子の接続を分かりやすくするため、ホルダーやコネクタのような接続部を設ける例を挙げたが、接続部を別個に設けず、半田付け、ねじ止め等の接続でも良いことは自明である。
【0048】
前記電気素子ホルダー5,6,7に挿入、あるいはねじ止め等(以下挿入と略記)によりされる電気素子9は、電気抵抗素子(抵抗と略記)、チョークコイル、コンデンサ、ヒューズ、短絡素子のいずれかである。もちろん、上記電気素子には可変抵抗器、可変容量コンデンサ、タップ付きコイルが含まれるのは自明である。
【0049】
前記第3接続部8からはアース線によりアース10に接続されている。また、アース10の設置が無い場合は、後述する静電貯蔵マット11あるいはコンデンサ11に接続される。
【0050】
アース線を、接地抵抗が非常に低い理想的なアース10に接続できる場合は、ホルダー5あるいは6、及び7には短絡素子を挿入することにより人体接触部1は直に接地され、人体に蓄積された静電気はアースに放電、除去される。
【0051】
上記の場合には、接地抵抗が低いため、放電が急激に行われ電撃ショックを起こす恐れがあるが、2つの短絡素子のうちいずれか1つを低抵抗として放電電流立ち上がりを緩やかにして電撃ショックを避けることが出来る。
【0052】
アース10の接地抵抗が大なる場合や、第3接続部とアース10の距離が離れており、アース線が長くなる場合は、周囲の電磁波がアース線に結合して人体接触部1に到達し不快感や各種の障害を引き起こす恐れがある。
【0053】
上記の場合は、並列ホルダー5,6にそれぞれ抵抗RとコイルLを挿入する。図4はこの状態を電気回路で表示したもので、アース線より結合混入した周波数fなる電磁波はR,L並列回路に到来する。
【0054】
現在、一般環境において存在する電磁波は数十~数百Mhz以上の高周波が多く、チョークコイルが呈する高周波抵抗はωL=2πfLと大変大きくなるため、前記電磁波は抵抗Rを通過して人体接触部1に到達するが、抵抗Rを通過するため熱消費され、人体に影響を及ぼさない程度に弱められる。
【0055】
一方、人体からの静電気放電は微小直流であり、ほぼ抵抗値0のコイルを通してアースに放電される。
【0056】
本発明を使用するためのアース10が使用できない場合は、静電貯蔵マット11に接続する。静電貯蔵マット11は、静電気が金属表面に帯電しやすい特性を利用し、伝導性の良い炭と金属板を組み合わせて静電気を蓄積する装置の発明が、参考文献3のごとく各種公開され、製品として販売されている。
【0057】
また、前記試験の結果では直流を蓄電するコンデンサ11Bに静電気をためることも効果があり、特に2重層コンデンサは効果が大であった。
【0058】
人体に蓄積された静電気を、人体より静電気を蓄積し易い上記静電気蓄部に移動させることにより人体に蓄積された静電気を除去するものである。
【0059】
上記説明では、人体接触部1をシートを例に挙げて説明したが、シートで覆った寝具や座布団、同様構造のマット等広く応用できるものである。
各種の電気素子9をホルダーに挿入する応用例を示したが、図3のごとく各種の電気素子を並べてスイッチで選択する方法でもよいことは自明である。
【0060】
また、下記に述べる様々な分野への広い応用は全て本発明の発明思想に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の利用・応用については、マット、パッド等の急激放電による電撃ショック防止装置や半導体関連製造への障害防止装置、あるいは人体帯電の静電気除去による体調不良の改善や防止寝具、高周波過敏症の防止等に広い利用が考えられる。
【0062】
さらに、本発明は健康、製造業、医療、建築、育児などの広い分野への利用可能性が期待できるものである。
【符号の説明】
【0063】
1…人体接触部、2…第1接続部、3…第2接続部、4…状況対応部、
5,6,7…ホルダー、8…第3接続部、9…電気素子、10…アース、11A…静電気蓄積パッド、11B…コンデンサ(F)、f…周波数(Hz)、L…コイル(インダクタンス)、R…抵抗(Ω)、
図1
図2
図3
図4