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  • 特許-LED照明装置 図1
  • 特許-LED照明装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】LED照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/3725 20200101AFI20240129BHJP
【FI】
H05B45/3725
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019097370
(22)【出願日】2019-05-24
(65)【公開番号】P2020191273
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-05-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000100562
【氏名又は名称】アール・ビー・コントロールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】北川 厚
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-102956(JP,A)
【文献】特開2018-185941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の交流電源から供給される電力を整流し平滑コンデンサで平滑された直流電力を発生させる電源部と、この電源部が出力する直流電力を所望する電圧の直流電力に変換し出力するDC-DCコンバータ部とを備え、このDC-DCコンバータ部から出力された直流電力でLEDを点灯させるLED照明装置において、上記外部の交流電源から電源部に交流電力を供給する2本の配線の他に、これら2本の配線のいずれか一方から第3の配線を延出し、この第3の配線に点消灯用スイッチを設けると共に、この点消灯スイッチがオンの状態で点灯信号を出力する点灯信号検知部を設け、上記DC-DCコンバータ部に、点灯信号検知部からの点灯信号が入力されている状態でDC-DCコンバータ部を作動させて上記LEDに上記直流電力を出力させてこのLEDを点灯させ、点灯信号の入力が停止するとDC-DCコンバータ部の作動を停止させて上記LEDへの直流電力の出力を停止させてLEDを消灯させる信号入力部を設けたことを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
上記LEDは屋内の天井もしくは壁面に固定された照明器具内に設けられ、上記点消灯スイッチはこの屋内の壁面に取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明装置とは別の場所に設けられた壁スイッチなどの点消灯用スイッチによって点消灯するLED照明装置であって、外部の商用電源から供給される電力によって作動するものに関する。
【背景技術】
【0002】
上述のような外部の商用電源からの交流電力によってLEDを点灯するLED照明装置では、LEDの点灯に必要な直流電力を得るために、外部から供給される交流電力を整流する電源部を備えている。そして、その電源部で得られた直流電力の電圧をLEDの点灯に適した電圧に変換するため、DC-DCコンバータを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このDC-DCコンバータでは、電源部で整流された直流電力をパルス状に断続させ、その断続した直流電力を変圧トランスの1次側に供給することによって、変圧トランスの2次側に所望する電圧の電力を発生させるように構成されている。
【0004】
また、上記LED照明装置の点消灯はLED照明装置へ外部からの交流電力を供給すればLEDが点灯し、供給を停止すれば消灯する。そのため、上記商用電源からLED照明装置に交流電力を供給する2本の配線の一方に点消灯のスイッチとしてオンオフスイッチを開設し、この点消灯用のスイッチをオンにすることによってLEDを点灯させ、オフにすることによってLEDを消灯させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-13698号公報(図1図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来のような外部の商用電源からの電力を用いるLED照明装置では、交流電力を整流した後に平滑化するための電解コンデンサを用いている。LEDを消灯するためにスイッチをオフにしてLED照明装置への電力供給を停止すると、平滑化用の電解コンデンサに蓄電されていた電力を放電した後にLEDが消灯する。次にスイッチをオンにして交流電力のLED照明装置への供給を再開してLEDを点灯する際には、上記電解コンデンサが蓄電されるまでの間LEDが点灯しない。すなわち、スイッチをオンにした瞬間からLEDが実際に点灯するまでの間にタイムラグが生じる。特に上記スイッチによって他の照明装置も同時に点灯させるような場合に、その他の照明装置にタイムラグが生じないと、スイッチをオンにした時点から各照明装置が点灯するタイミンクにずれが生じ、違和感を覚えるという不具合が生じる。
【0007】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、スイッチをオンにした時点からLEDが実際に点灯するまでのタイムラグを可及的に短くすることのできるLED照明装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明によるLED照明装置は、外部の交流電源から供給される電力を整流し平滑コンデンサで平滑された直流電力を発生させる電源部と、この電源部が出力する直流電力を所望する電圧の直流電力に変換し出力するDC-DCコンバータ部とを備え、このDC-DCコンバータ部から出力された直流電力でLEDを点灯させるLED照明装置において、上記外部の交流電源から電源部に交流電力を供給する2本の配線の他に、これら2本の配線のいずれか一方から第3の配線を延出し、この第3の配線に点消灯用スイッチを設けると共に、この点消灯スイッチがオンの状態で点灯信号を出力する点灯信号検知部を設け、上記DC-DCコンバータ部に、点灯信号検知部からの点灯信号が入力されている状態でDC-DCコンバータ部を作動させて上記LEDに上記直流電力を出力させてこのLEDを点灯させ、点灯信号の入力が停止するとDC-DCコンバータ部の作動を停止させて上記LEDへの直流電力の出力を停止させてLEDを消灯させる信号入力部を設けたことを特徴とする。
【0009】
LEDを消灯する際に外部の交流電源からの電極供給を停止すると、次にLEDを点灯する際に平滑コンデンサが充電されるまでのタイムラグが発生する。そこで、LEDを消灯する際にも外部からの電力供給は停止せずDC-DCコンバータ部を停止させることによってLEDを消灯させるようにした。これにより次回LEDを点灯する際にDC-DCコンバータの機能を再開させるだけで良く、すでに充電状態にある平滑コンデンサの充電のための時間が不要になる。
【0010】
なお、上記LEDは屋内の天井もしくは壁面に固定された照明器具内に設けられ、上記点消灯スイッチはこの屋内の壁面に取り付けられた構成に適用することが望ましい。
【発明の効果】
【0011】
以上の説明から明らかなように、本発明は、LEDの再点灯の際に、すでに充電状態にある平滑コンデンサをさらに充電する必要が無いので、点消灯用のスイッチをオンにした瞬間から実際にLEDが点灯するまでのタイムラグを可及的に短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図
図2】LED照明装置の構造を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照して、1はリビングルームLRの天井CLに取り付けられたLED照明装置である。このLED照明装置1の点消灯は壁Wに設けられた点消灯スイッチ(以下、壁スイッチという)2をオンオフすることによって行われる。
【0014】
図2を参照して、このLED照明装置1には外部の商用電源3から100ボルトの交流電力の供給を受けている。この交流電力を整流子11で全波整流した後、電解コンデンサ(平滑コンデンサ)12で平滑化している。この電解コンデンサ12を通過した直流電力は、DC-DCコンバータ部4が発振することによって所定の周波数のパルス信号として変圧トランス13の1次側に供給される。この変圧トランス13の2次側には所定の電圧の交流電力が発生し、その所定の電圧の交流電力を2次側で再度整流し、さらに平滑化して制御部14に供給される。この制御部14ではLED15に対して定電流制御を行ってLED15を所定の明るさで点灯させる。
【0015】
上記DC-DCコンバータ部4にはフィードバック端子が設けられており、そのフィードバック端子に信号が入力されている状態でDC-DCコンバータ部4は作動(発振)し続ける。そして、フィードバック端子に信号が入力されない状態になると、DC-DCコンバータ部4は発振を停止して、変圧トランス13の2次側に電力を発生させなくなる。その結果、LED15は消灯する。
【0016】
本実施の形態では上記フィードバック端子に点灯信号検知部41を接続した。この点灯信号検知部41には上記壁スイッチ2が接続されており、この壁スイッチ2がオン状態であれば、商用電源3の交流電力が点灯信号検知部41に印加されて、点灯信号検知部41からDC-DCコンバータ部4のフィードバック端子に信号が出力される。そして、その結果LED15が点灯する。
【0017】
壁スイッチ2がオフになると、点灯信号検知部41には交流電力が印加されない状態になるので、点灯信号検知部41からDC-DCコンバータ部4のフィードバック端子に信号が出力されない状態になり、その結果、LED15は消灯する。ただし、この消灯状態であっても上記電解コンデンサ12は放電せず蓄電された状態のままであるので、次に壁スイッチ2がオン状態されると、電解コンデンサ12の充電に時間を要することなく直ちにDC-DCコンバータ部4は発振を再開して、LED15を点灯させる。従って、壁スイッチ2がオンされた瞬間から実際にLED15が点灯するまでのタイムロスを可及的に短くすることができる。
【0018】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0019】
1 LED照明装置
2 壁スイッチ
3 商用電源
4 DC-DCコンバータ部
12 電解コンデンサ
13 変圧トランス
14 制御部
図1
図2