IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リケンの特許一覧

<>
  • 特許-電子機器ケース 図1
  • 特許-電子機器ケース 図2
  • 特許-電子機器ケース 図3
  • 特許-電子機器ケース 図4
  • 特許-電子機器ケース 図5
  • 特許-電子機器ケース 図6
  • 特許-電子機器ケース 図7
  • 特許-電子機器ケース 図8
  • 特許-電子機器ケース 図9
  • 特許-電子機器ケース 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】電子機器ケース
(51)【国際特許分類】
   H05K 9/00 20060101AFI20240129BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240129BHJP
   H01Q 17/00 20060101ALI20240129BHJP
   H01L 23/00 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
H05K9/00 M
H05K7/20 F
H01Q17/00
H01L23/00 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022027429
(22)【出願日】2022-02-25
(65)【公開番号】P2023123939
(43)【公開日】2023-09-06
【審査請求日】2023-06-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000139023
【氏名又は名称】株式会社リケン
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 雪雷
(72)【発明者】
【氏名】河口 寿
【審査官】黒田 久美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-189868(JP,A)
【文献】特開2020-080643(JP,A)
【文献】特開平06-224314(JP,A)
【文献】特開2010-267927(JP,A)
【文献】特開2007-012839(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 9/00
H05K 7/20
H01Q 17/00
H01L 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属で形成され、支持面を有する支持部と、
前記支持面上に位置し、電子機器が実装された基板が前記支持面から離間した状態で収容される内部空間と、
樹脂を主成分とする電磁波の透過を抑制するように構成された材料で形成し、前記支持面上において前記内部空間を囲む内周面を有し、その全周にわたって前記支持部に接合され、前記基板を保持する壁部と、
を具備する電子機器ケース。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器ケースであって、
前記壁部の77GHzにおける透過減衰S21が10dB以上である
電子機器ケース。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子機器ケースであって、
前記壁部を形成する材料は、電磁波吸収性を有する
電子機器ケース。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器ケースであって、
前記壁部の電磁波吸収率が50%以上である
電子機器ケース。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器ケースであって
前記支持部は、前記支持面から前記電子機器に向けて突出した第1突出部を有する
電子機器ケース。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器ケースであって
前記支持部は、前記支持面から突出し、前記基板の一部を保持する第2突出部を有する
電子機器ケース。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器ケースであって、
前記支持部と前記壁部とがインサート成形によって一体化している
電子機器ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車にはインバータやミリ波レーダーなどの種々の電子機器が搭載される。このような電子機器は、一般的に、ダイキャストなどで形成された金属製のケースに収容された状態で自動車に搭載される。しかしながら、自動車の更なる軽量化を実現するために、電子機器を収容するケースにも軽量化が求められる。
【0003】
電子機器を収容するケースの軽量化のためには、ケースの材質を金属から樹脂にシフトすることが有効である。ところが、一般的な樹脂は電磁波を透過させる性質を持つため、単にケースの材質を金属から樹脂にシフトすると、電磁両立性が損なわれ、つまり内部空間と外部環境との間で相互に電磁波の影響が及びやすくなる。
【0004】
これに対し、特許文献1に記載の電子機器用筐体では、導電性材料によりシート状に形成されたシールド材が樹脂製の筐体の内周面に一体に転写されている。この構成の電子機器用筐体では、樹脂を用いた構成においてもシールド材によって電磁波が遮断されるため、電磁両立性を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-051172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の電子機器用筐体では、収容された電子機器が発する熱が樹脂で形成された筐体を介して外部環境に放出される。一般的な樹脂は金属に比べて大幅に熱抵抗が高いため、この電子機器用筐体では電子機器の熱がスムーズに外部環境に放出されずに内部空間にこもりやすい。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、電子機器ケースにおいて電磁両立性及び放熱性を確保しつつ軽量化可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電子機器ケースは、支持部と、内部空間と、壁部と、を具備する。
上記支持部は、金属で形成され、支持面を有する。
上記内部空間は、上記支持面上に位置し、電子機器が収容される。
上記壁部は、樹脂を主成分とする電磁波の透過を抑制するように構成された材料で形成し、上記支持部に接合され、上記支持面上において上記内部空間を囲む内周面を有する。
上記壁部の77GHzにおける透過減衰S21が10dB以上であってもよい。
【0009】
この電子機器ケースでは、金属で支持部を構成することで放熱性を確保しつつ、樹脂を主成分とする材料で壁部を構成することで軽量化することができる。また、この電子機器ケースでは、壁部の形成に電磁波の透過を抑制するように構成された材料を用いることで、樹脂を主成分とする材料で壁部を形成しても電磁両立性を確保することができる。
【0010】
上記壁部を形成する材料は、電磁波吸収性を有してもよい。この場合、上記壁部の電磁波吸収率が50%以上であることが好ましい。
上記電子機器ケースでは、上記支持面から離間した状態で上記内部空間に上記電子機器が収容されてもよい。この場合、上記支持部は、上記支持面から上記電子機器に向けて突出した第1突出部を有してもよい。
上記電子機器が実装された基板が上記支持面から離間した状態で上記内部空間に収容されてもよい。この場合、上記支持部は、上記支持面から突出し、上記基板の一部を保持する第2突出部を有してもよい。
上記電子機器ケースでは、上記支持部と上記壁部とがインサート成形によって一体化していてもよい。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明では、電子機器ケースにおいて電磁両立性及び放熱性を確保しつつ軽量化可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る電子機器ケースの斜視図である。
図2】上記電子機器ケースを図1のA-A'線に沿って破断させて示す斜視図である。
図3】上記電子機器ケースの支持部の他の構成を示す斜視図である。
図4】上記電子機器ケースの他の構成を示す斜視図である。
図5】上記電子機器ケースを図4のB-B'線に沿って破断させて示す斜視図である。
図6】上記電子機器ケースの支持部の他の構成を示す斜視図である。
図7】上記電子機器ケースの他の構成を示す斜視図である。
図8】上記電子機器ケースを図7のC-C'線に沿って破断させて示す斜視図である。
図9】上記電子機器ケースの支持部の他の構成を示す斜視図である。
図10】上記電子機器ケースの他の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図面には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は、全ての図面について共通である。
【0014】
[電子機器ケース100の基本構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器ケース100の斜視図である。本実施形態に係る電子機器ケース100は、電子機器Dを収容可能な内部空間30を備える。電子機器ケース100の内部空間30に収容する対象となる電子機器Dとしては、例えば、インバータやミリ波レーダーなどといった自動車に搭載される各種の電子機器が挙げられる。
【0015】
電子機器ケース100は、支持部10と、壁部20と、を備える。支持部10は、X-Y平面に沿って延びる矩形の平板状であり、Z軸方向上側を向いた支持面10aを有する。壁部20は、支持面10a上の内部空間30の周囲をX軸及びY軸方向から囲む内周面20aを有する枠体である側壁部21を有し、全周にわたって支持面10aに接合されている。
【0016】
支持部10は、熱伝導性の高い金属で形成され、典型的には、アルミニウムで形成されている。これにより、電子機器ケース100では、内部空間30に収容する電子機器Dが発生させる熱を支持部10において拡散させつつ、効率的に外部環境に放出させることができる。このため、電子機器ケース100では、高い放熱性が得られる。
【0017】
壁部20は、樹脂を主成分とする材料で形成され、つまり樹脂をベースとして形成されている。電子機器ケース100では、樹脂をベースとして壁部20を形成することで、軽量化が図られている。壁部20のベースとして用いる樹脂としては、特定の樹脂に限定されず、例えば、ポリカーボネート(PC)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などが挙げられる。
【0018】
更に、壁部20を形成する材料には、電磁波を透過させにくい性能が付与され、つまり電磁波吸収性及び電磁波シールド性の、いずれか一方、又は両方が付与されている。これにより、電子機器ケース100では、内部空間30と外部環境との間で相互に電磁波の影響が及びにくくなり、高い電磁両立性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)が得られる。
【0019】
電子機器ケース100では、壁部20が電磁波吸収性を有することが特に好ましい。これにより、電子機器ケース100では、内部空間30に収容される電子機器Dが発する電磁波が壁部20によって吸収されることで減衰する。このため、内部空間30内において電磁波が反射を繰り返して留まり続けることを防止することができる。
【0020】
電子機器ケース100では、高い電磁両立性を得るために、壁部20の77GHzにおける透過減衰S21が、10dB以上であることが好ましく、20dB以上であることがより好ましい。また、電子機器ケース100では、壁部20の透過減衰S21が10GHz以上100GHzの全範囲で、10dB以上であることが更に好ましく、20dB以上であることがより更に好ましい。更に、電子機器ケース100では、内部空間30内の電磁波を充分に減衰させるために、電磁波吸収率が、50%以上であることが好ましく、60%以上であることが更に好ましい。
【0021】
壁部20の透過減衰S21及び電磁波吸収率は、壁部20の一部を切り出した試験片について、壁部20の厚み方向に対応する方向において測定することが好ましい。なお、透過減衰S21及び電磁波吸収率の測定には、壁部20と同様の材料で同様の厚みに形成された試験片を用いることもできる。
【0022】
壁部20を形成する材料では、例えば、樹脂に電磁波吸収性フィラーを混合することで電磁波吸収性が得られ、樹脂に電磁波シールド性フィラーを混合することで電磁波シールド性が得られる。壁部20における透過減衰S21及び電磁波吸収率は、電磁波吸収性フィラー及び電磁波シールド性フィラーの量や、壁部20の厚みなどによって調整することができる。
【0023】
電子機器ケース100では、壁部20を構成する電磁波吸収性フィラーとして、例えば、磁性体粉末、導電性材料粉末、カーボン粉末、無機微粒子、金属細線などを用いることができる。また、電子機器ケース100では、壁部20を構成する電磁波シールド性フィラーとして、例えば、金属粉末、導電性繊維などを用いることができる。
【0024】
支持部10と壁部20とは、任意の異種材接合技術を用いて接合されている。電子機器ケース100では、例えば、支持部10をインサート材として壁部20をインサート成形することで、支持部10と壁部20とを高い接合強度で一体化することができる。また、支持部10と壁部20とは、接着材を介して接合してもよい。
【0025】
支持部10と壁部20との接合強度を高めるために、支持部10に表面処理を施すことが有効である。つまり、支持部10の表面状態を適切にコントロールすることで、支持部10に対する壁部20の接合強度を高めることができる。このような表面処理としては、典型的には、薬品処理及びレーザ処理が挙げられる。
【0026】
薬品処理としては、例えば、大成プラス(株)「NMT」、三井化学(株)「POLYMETAC」、メック(株)「AMALPHA」、東栄電化工業(株)「TAF AD」などが挙げられる。また、レーザ処理としては、例えば、ダイセルミライズ(株)「DLAMP」、ヤマセ電気(株)「レザリッジ」、輝創(株)「PMS処理」などが挙げられる。
【0027】
電子機器ケース100では、高い耐振動性、及び内部空間30の封止性を確保するために、支持部10と壁部20との接合面における接合強度が、5MPa以上であることが好ましく、15MPa以上であることがより好ましい。この接合強度は、例えば、支持部10の表面状態や、壁部20を形成する材料や、インサート成形の条件などによって、支持部10と壁部20との接合面における接合状態を再現した約2×5×75mmのサンプル(JIS K7161 1BA形規格)の引張試験で得られる。
【0028】
図2は、電子機器ケース100を図1のA-A'線に沿って破断させて示す斜視図である。図2は、電子機器ケース100における内部空間30に電子機器Dが収容された状態を示している。電子機器Dは、基板CにおけるZ軸方向上側及び下側に設けられた実装面に実装され、基板Cとともに電子機器ケース100の内部空間30に収容されている。
【0029】
壁部20には、側壁部21の内周面20aの内側に設けられ、支持部10の支持面10aからZ軸方向上方に突出する積載部22が設けられている。積載部22は、側壁部21のZ軸方向の下端部が内側に折り返されるように、壁部20の全周にわたって設けられている。基板Cは、内部空間30において積載部22上に積載されている。これにより、電子機器ケース100では、基板Cに実装された電子機器Dを支持部10の支持面10aから離間させた状態で内部空間30に収容することができる。
【0030】
積載部22は、電子機器Dを支持部10の支持面10aから離間させて保持可能であればよく、上記の構成に限定されない。例えば、積載部22は、壁部20の全周にわたって設けられていなくてもよい。また、積載部22は、側壁部21と一体として構成されず、つまり壁部20とは別部材として構成されていてもよい。
【0031】
電子機器ケース100では、内部空間30のZ軸方向上方が開放されており、例えば、電子機器Dがミリ波レーダーの場合に、Z軸方向上方において電磁波の送受信を行うことができる。なお、電子機器ケース100には、一般的な樹脂などの電磁波透過性を有する材料で形成され、内部空間30をZ軸方向上方から覆う蓋部が設けられていてもよい。
【0032】
また、電子機器ケース100では、電磁波の送受信を行わない電子機器Dを収容する場合には、電磁波を透過させにくい部材によって内部空間30のZ軸方向上方が閉塞されていることが好ましい。これにより、電子機器ケース100では、内部空間30の全周囲において外部環境との間で相互に電磁波の影響が及びにくくなり、高い電磁両立性が得られる。
【0033】
このために、電子機器ケース100では、例えば、壁部20と同様に電磁波を透過させにくい材料で形成され、内部空間30をZ軸方向上方から覆う蓋部を設けることができる。また、電子機器ケース100では、独立した蓋部を設けなくてもよく、側壁部21をZ軸方向上方から閉塞する上壁部が設けられた箱状の壁部20を設けてもよい。
【0034】
[電子機器ケース100の他の構成]
本実施形態に係る電子機器ケース100は、上記の構成に限定されず、上記の構成に種々の変更を加えた構成とすることができる。
【0035】
例えば、支持部10には、図3に示すように、第1爪部11が設けられていてもよい。第1爪部11は、支持部10に板金加工を加えることによって形成され、例えば、支持部10に抜き加工で形成されたU字状のスリットに囲まれた部分をZ軸方向上方に向けて屈曲させることで形成することができる。
【0036】
第1爪部11は、第1起立部11aと、第1穴部11bと、から構成される。第1起立部11aは、支持面10aからZ軸方向上方に突出している。第1穴部11bは、Z軸方向に貫通した貫通穴として構成され、U字状のスリット及び屈曲させる前に第1起立部11aが存在していた部分に対応する。
【0037】
電子機器ケース100では、図4に示すように、支持部10の第1穴部11bを封止する第1封止部40が設けられていることが好ましい。電子機器ケース100では、第1封止部40を壁部20と同様の材料で形成することで電磁両立性を維持することができ、例えば、第1封止部40を壁部20のインサート成形時に併せて形成することができる。
【0038】
電子機器ケース100では、図5に示すように、支持部10の第1爪部11を電子機器DのZ軸方向下側に隣接して設けることできる。これにより、電子機器ケース100では、第1起立部11aが、電子機器Dに向けて突出することで電子機器Dに近接した位置において放熱を促進する第1突出部として構成される。
【0039】
また、支持部10には、図6に示すように、第1爪部11とは異なる第2爪部12が設けられていてもよい。第2爪部12は、第1爪部11と同様に板金加工で形成可能であり、第2起立部12aと、第2穴部12bと、から構成される。第2起立部12aは、第1起立部11aよりもZ軸方向にやや高く形成されている。
【0040】
電子機器ケース100では、図7に示すように、支持部10の第2穴部12bを封止する第2封止部23が設けられていることが好ましい。電子機器ケース100では、第2封止部23を壁部20の一部として形成することができ、例えば、第2封止部23を壁部20のインサート成形によって形成することができる。
【0041】
第2爪部12の第2起立部12aは、図7に示すように積載部22に形成された隙間に位置しており、また図8に示すように積載部22とZ軸方向の高さが同じになるように形成されている。つまり、電子機器ケース100では、第2起立部12aが積載部22の一部として、積載部22とともに基板Cを保持している。
【0042】
電子機器ケース100では、第2起立部12aが、基板Cに当接することで基板Cの熱を迅速に支持部10に拡散させる伝熱経路を形成する第2突出部として構成される。したがって、電子機器ケース100では、基板Cを効率的に放熱することができるため、電子機器Dの温度上昇をより効果的に抑制することができる。
【0043】
電子機器ケース100では、支持部10の第1突出部及び第2突出部が、第1起立部11a及び第2起立部12aとして構成されていなくてもよい。例えば、第1突出部及び第2突出部は、図9に示す支持部10の成型によって形成された凸部13や、図10に示す別部材が接合されて形成された凸部14として構成されていてもよい。
【0044】
支持部10には、電子機器Dに向けて突出する第1突出部と、基板Cを保持する第2突出部と、の両方が設けられていることが好ましい。更に、支持部10には、複数の電子機器Dに向けて突出する複数の第1突出部が設けられていてもよく、基板Cを複数ヶ所で保持する複数の第2突出部が設けられていることが好ましい。
【0045】
また、電子機器ケース100では、基板Cを積載する積載部22が、壁部20の一部として構成されていなくてもよく、壁部20とは別部材として構成されていてもよい。また、電子機器ケース100では、電子機器Dが基板C以外の部材に保持された状態で内部空間30に収容されていてもよく、この場合には積載部22を設けなくてもよい。
【0046】
更に、電子機器ケース100の形状は、上記のような直方体状に限定されず、内部空間30に収容する電子機器Dの形状や設置するスペースの形状などに応じて適宜決定可能である。例えば、電子機器ケース100の支持部10は、円形の平面形状を有していてもよく、また少なくとも一部が曲面で構成された支持面10aを有していてもよい。
【符号の説明】
【0047】
100…電子機器ケース
10…支持部
10a…支持面
20…壁部
20a…内周面
21…側壁部
22…積載部
30…内部空間
C…基板
D…電子機器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10