(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-26
(45)【発行日】2024-02-05
(54)【発明の名称】無線通信装置
(51)【国際特許分類】
H04B 1/04 20060101AFI20240129BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
H04B1/04 E
H02J7/35 K
H04B1/04 P
(21)【出願番号】P 2019205954
(22)【出願日】2019-11-14
【審査請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】野村 隆幸
(72)【発明者】
【氏名】前沢 保
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-208274(JP,A)
【文献】特開2009-049587(JP,A)
【文献】特開2019-087782(JP,A)
【文献】特開2004-355164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/04
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射する光によって生じた電力を出力する光発電部と、
前記光発電部から出力される電力により充電可能な二次電池と、
前記二次電池から供給される電力によって動作し、他の装置との通信を行う通信部と、
自装置の状態を検出する検出部であって、自装置に入射する光の強さを検出する検出部と、前記二次電池の充電状態を検出する検出部とを少なくとも含み、前記通信部の複数の動作状態にそれぞれ対応
した複数の段階を含む検出結果をそれぞれ出力する、複数の検出部と、
前記通信部の優先度の割り当て基準に応じて、前記検出部
が出力した最も優先度の高い前記段階
を選択し、前記選択した前記段階の内容とその優先度に基づいて、前記通信部の動作
を選択する動作制御部と、
を備える無線通信装置。
【請求項2】
複数の前記検出部には、第1検出部と、前記二次電池から供給される電力によって動作し、前記第1検出部の検出結果に基づいて動作状態が変化する第2検出部とが含まれ、
前記動作制御部は、
前記第1検出部の検出結果に基づいて、前記二次電池から供給される電力を前記第2検出部に供給するか否かを判定することにより、前記第2検出部の動作状態を制御する
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記動作制御部は、
複数の前記検出部がそれぞれ出力する検出結果が示す前記段階のうち、前記通信部の消費電力がより低い動作状態に対応付けられている前記段階を、
最も優先度の高い前記段階として判定することにより、前記通信部の動作状態を制御する
請求項1または請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記動作制御部は、
複数の前記検出部がそれぞれ出力する検出結果が示す前記段階のうち、前記通信部の動作強度がより強い動作状態に対応付けられている前記段階を、
最も優先度の高い前記段階として判定することにより、前記通信部の動作状態を制御する
請求項1または請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項5】
複数の前記検出部のうち少なくとも1つが、自装置に生じる加速度を検出する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【請求項6】
複数の面を有する筐体
を備え、
前記光発電部は、複数の前記面のうち、少なくとも2面にそれぞれ備えられる
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信可能範囲が限定的な据置型の無線通信装置と、位置が移動する可搬型の無線通信装置との間の通信可否に基づいて、可搬型の無線通信装置の位置を把握する技術(いわゆる、ビーコン技術)が知られている。このようなビーコン技術において、無線通信装置(特に、可搬型の無線通信装置)の動作電源をどのように確保するのかという点が課題となっている。
【0003】
特に、無線通信装置を防水構造とした場合、防水性を確保する観点から無線通信装置の筐体を分解不可能に構成することがある。このように無線通信装置の筐体を分解不可能に構成すると、例えば、未使用時において内蔵電池の電極に絶縁紙を挟んで内蔵電池の放電を防止することや、使用済みの内蔵電池を交換することができなくなってしまう。したがって、無線通信装置を防水構造とする場合には、太陽電池によって充電が可能な二次電池を内蔵し、電池交換が不要な構成とすることが望ましい。
【0004】
このように構成した場合、太陽電池の発電状況によっては、無線通信装置の消費電力を抑えられることが望ましい。上述したビーコン技術において、太陽電池の発電状況によって無線通信装置の消費電力を抑える技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したような従来技術によると、太陽電池の発電量が小さい場合には消費電力が抑えられてしまいビーコンとして機能しなくなるなど、利用状況に応じた動作ができないという課題があった。このため、利用状況をより正確に把握し、利用状況により応じた消費電力によって動作可能な無線通信装置が求められる。
【0007】
そこで本発明は、利用状況に応じた消費電力によって動作可能な無線通信装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る無線通信装置は、入射する光によって生じた電力を出力する光発電部と、前記光発電部から出力される電力により充電可能な二次電池と、前記二次電池から供給される電力によって動作し、他の装置との通信を行う通信部と、自装置の状態を検出する検出部であって、自装置に入射する光の強さを検出する検出部と、前記二次電池の充電状態を検出する検出部とを少なくとも含み、前記通信部の複数の動作状態にそれぞれ対応した複数の段階を含む検出結果をそれぞれ出力する、複数の検出部と、前記通信部の優先度の割り当て基準に応じて、前記検出部が出力した最も優先度の高い前記段階を選択し、前記選択した前記段階の内容とその優先度に基づいて、前記通信部の動作を選択する動作制御部と、を備える。
【0009】
また、本発明の一態様に係る無線通信装置は、複数の前記検出部には、第1検出部と、前記二次電池から供給される電力によって動作し、前記第1検出部の検出結果に基づいて動作状態が変化する第2検出部とが含まれ、前記動作制御部は、前記第1検出部の検出結果に基づいて、前記二次電池から供給される電力を前記第2検出部に供給するか否かを判定することにより、前記第2検出部の動作状態を制御する。
【0011】
また、本発明の一態様に係る無線通信装置において、前記動作制御部は、複数の前記検出部がそれぞれ出力する検出結果が示す前記段階のうち、前記通信部の消費電力がより低い動作状態に対応付けられている前記段階を、優先度が最も高い前記段階として判定することにより、前記通信部の動作状態を制御する。
【0012】
また、本発明の一態様に係る無線通信装置において、前記動作制御部は、複数の前記検出部がそれぞれ出力する検出結果が示す前記段階のうち、前記通信部の動作強度がより強い動作状態に対応付けられている前記段階を、優先度が最も高い前記段階として判定することにより、前記通信部の動作状態を制御する。
【0013】
また、本発明の一態様に係る無線通信装置において、複数の前記検出部のうち少なくとも1つが、自装置に生じる加速度を検出する。
【0016】
また、本発明の一態様に係る無線通信装置は、複数の面を有する筐体を備え、前記光発電部は、複数の前記面のうち、少なくとも2面にそれぞれ備えられる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、利用状況に応じた消費電力によって動作可能な無線通信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態の無線通信装置を含む位置把握システムの構成の概要を示す図である。
【
図2】本実施形態の無線通信装置の外観の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態の無線通信装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態の無線通信装置の動作の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態の無線通信装置の定期発信動作の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態の定期発信動作の具体例を示す図である。
【
図7】本実施形態の無線通信装置の判定動作の変形例を示す図である。
【
図8】本実施形態の無線通信装置の判定動作の変形例の他の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態の定期発信動作の具体例の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
【0020】
図1は、本実施形態の無線通信装置1を含む位置把握システムLSの構成の概要を示す図である。位置把握システムLSは、無線通信装置1と、サーバ側無線通信装置2と、サーバ装置3とを備える。
無線通信装置1は、サーバ側無線通信装置2に対して自装置の存在を示す情報を発信する。無線通信装置1から発信される情報には、複数ある無線通信装置1の個体をそれぞれ識別する情報が含まれている。
【0021】
サーバ側無線通信装置2は、受信可能エリアAR内に存在する無線通信装置1から発信された情報を受信する。この一例では、サーバ側無線通信装置2-1は、第1の受信可能エリアAR1内に存在する無線通信装置1から発信された情報を受信する。
例えば、サーバ側無線通信装置2-1の受信可能エリアAR(つまり、第1の受信可能エリアAR1)内に無線通信装置1-1及び無線通信装置1-2が存在する場合、サーバ側無線通信装置2-1は、無線通信装置1-1及び無線通信装置1-2が発信する情報を受信する。
サーバ側無線通信装置2-kの受信可能エリアAR(つまり、第nの受信可能エリアARn)内に無線通信装置1-mが存在する場合、サーバ側無線通信装置2-kは、無線通信装置1-mが発信する情報を受信する。(なお、k、m、nはいずれも自然数である。)
【0022】
サーバ装置3は、無線通信装置1が発信した情報を、複数あるサーバ側無線通信装置2のうち、いずれのサーバ側無線通信装置2が受信したのかに基づいて、無線通信装置1が存在する受信可能エリアAR(すなわち、無線通信装置1の位置)を把握する。
つまり、無線通信装置1は、自装置の位置を示すビーコン装置として機能する。この無線通信装置1の構成について
図2及び
図3を参照して説明する。
【0023】
[無線通信装置1の構成]
図2は、本実施形態の無線通信装置1の外観の一例を示す図である。
図3は、本実施形態の無線通信装置1の機能構成の一例を示す図である。無線通信装置1は、一例としてコイン形状(厚みの少ない円筒形状や多角柱形状など)の筐体80を備える。筐体80は、防水ケースとして機能し、無線通信装置1が備える各部への浸水を抑止する。この筐体80は、防水性を維持するため分解不可能に構成されていてもよい。
【0024】
無線通信装置1は、制御部10と、光発電部20と、二次電池30と、照度センサ40と、加速度センサ50と、操作ボタン60と、アンテナ70とを備える。
【0025】
光発電部20は、いわゆる太陽電池であり、入射する光によって生じた電力を出力する。光発電部20は、面積が大きいほど発電量が大きい。このため、光発電部20は、筐体80の表面のうち、面積が比較的大きい面に配置される。一例として、筐体80が複数の面(例えば、コイン形状のおもて面、裏面、側面)を有する場合、光発電部20は、筐体80のおもて面又は裏面に配置される。
【0026】
なお、無線通信装置1は、複数の面に光発電部20を備えていてもよい。例えば、無線通信装置1が第1の光発電部20-1と、第2の光発電部20-2との2つの光発電部20を備える。この場合、無線通信装置1の筐体80のおもて面に第1の光発電部20-1が、筐体80の裏面に第2の光発電部20-2が配置されていてもよい。
換言すれば、光発電部20は、筐体80の複数の面のうち、少なくとも2面にそれぞれ備えられていてもよい。
【0027】
二次電池30は、充放電可能な電池であり、光発電部20から出力される電力により充電可能である。すなわち、光発電部20が発電する電力は、二次電池30の充電電力として二次電池30に供給される。
なお、無線通信装置1は、二次電池30の過放電や過充電を抑止するための充放電制御回路(不図示)を備えていてもよい。
【0028】
照度センサ40は、筐体80の光検出窓40aに入射する光の強さを検出する。照度センサ40は、入射光の強さの検出結果を制御部10に出力する。照度センサ40は、二次電池30が供給する電力によって動作する。
なお、無線通信装置1は、光発電部20が照度センサ40の機能を有するものとして構成されていてもよい。この場合、照度センサ40に代えて、光発電部20は、入射する光の強さの検出結果を制御部10に出力する。この場合、無線通信装置1は、照度センサ40を備えなくてもよい。
【0029】
加速度センサ50は、無線通信装置1に生じる加速度を検出する。加速度センサ50は、加速度の検出結果を制御部10に出力する。加速度センサ50は、二次電池30が供給する電力によって動作する。
【0030】
上述したように、無線通信装置1は、自装置の状態を検出する複数の検出部(例えば、電圧検出部110や、上述した照度センサ40及び加速度センサ50)を備えている。
換言すれば、無線通信装置1が備える複数の検出部のうち少なくとも1つが、自装置に入射する光の強さを検出する照度センサ40である。
また、無線通信装置1が備える複数の検出部のうち少なくとも1つが、自装置に生じる加速度を検出する加速度センサ50である。
【0031】
操作ボタン60は、例えば、筐体80の側面に備えられ、無線通信装置1の利用者によって操作される。
【0032】
制御部10は、マイクロコンピュータなどによる演算機能を備えており、内蔵されたプログラムに基づいて無線通信装置1の各部を制御する。具体的には、制御部10は、そのソフトウエア機能部又はハードウェア機能部として、電圧検出部110と、照度検出部120と、加速度検出部130と、操作検出部140と、動作制御部150と、記憶部160と、通信部170とを備える。
【0033】
電圧検出部110は、例えば、AD変換器を備えており、二次電池30から無線通信装置1の各部(例えば、制御部10)に供給される電圧を検出する。二次電池30の供給電圧は、二次電池30の充電状態を示している。すなわち、電圧検出部110は、二次電池30の充電状態を検出する。電圧検出部110は、供給電圧の検出結果を動作制御部150に出力する。
なお、この電圧検出部110は、無線通信装置1が備える複数の検出部のうちの1つである。換言すれば、無線通信装置1が備える複数の検出部のうち少なくとも1つが、二次電池30の充電状態を検出する電圧検出部110である。
【0034】
照度検出部120は、照度センサ40の検出結果を取得する。照度検出部120は、取得した検出結果を動作制御部150に出力する。照度の検出結果には「照度あり」「照度なし」などがある。
なお、上述したように、無線通信装置1は、照度センサ40を備えず、光発電部20が照度センサ40の機能を有するものとして構成されていてもよい。この場合、無線通信装置1は、電圧検出部110で検出される光発電部20の発電量を照度センサ40として機能させる。
加速度検出部130は、加速度センサ50の検出結果を取得する。加速度検出部130は、取得した検出結果を動作制御部150に出力する。加速度の検出結果には「加速度あり」「加速度なし」などがある。
【0035】
操作検出部140は、操作ボタン60に対する操作状態を検出する。操作検出部140は、検出した操作状態を動作制御部150に出力する。操作状態には「長押し」「短押し」などがある。
【0036】
記憶部160には、動作制御部150の動作手順を定めるプログラムやデータ等が格納されている。
通信部170は、二次電池30から供給される電力によって動作し、他の装置(例えば、サーバ側無線通信装置2)との通信を行う。
動作制御部150は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果の組み合わせに基づいて、通信部170の動作状態を制御する。
アンテナ70は、通信部170から出力される信号を無線電波にして出力する。
【0037】
なお、無線通信装置1は、制御部10の動作制御部150によって、照度センサ40及び加速度センサ50の動作電源の電力供給状態を制御できるように構成されていてもよい。この場合、照度センサ40及び加速度センサ50は、それぞれ二次電池30から供給される動作電源を遮断できるスイッチ素子(不図示)を備えている。この場合、動作制御部150は、このスイッチ素子に対してON(オン;電力供給)信号、又はOFF(オフ;電力遮断)信号のいずれかの信号を出力する。
照度センサ40が動作電源遮断機能を備える場合、動作制御部150は、照度センサ40に対してOFF信号を出力することにより、照度センサ40への電力の供給を遮断し、照度センサ40の動作を停止させる。また、動作制御部150は、照度センサ40に対してON信号を出力することにより、照度センサ40へ電力を供給し、照度センサ40を動作させる。
加速度センサ50が動作電源遮断機能を備える場合、動作制御部150は、加速度センサ50に対してOFF信号を出力することにより、加速度センサ50への電力の供給を遮断し、加速度センサ50の動作を停止させる。また、動作制御部150は、加速度センサ50に対してON信号を出力することにより、加速度センサ50へ電力を供給し、加速度センサ50を動作させる。
【0038】
[無線通信装置1の動作]
次に、無線通信装置1の動作の一例について
図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の無線通信装置1の動作の一例を示す図である。
【0039】
(ステップS10)動作制御部150は、操作ボタン60に対する操作を検出する。具体的には、動作制御部150は、操作ボタン60に対して操作がなされたか否かを検出し、操作がなされた場合には、操作の種類を検出する。この一例において、操作の種類には「長押し:通信開始操作」がある。
(ステップS20)動作制御部150は、操作ボタン60が長押しされたか否か、すなわち通信開始操作か否かを判定する。動作制御部150は、通信開始操作であると判定する場合(ステップS20;YES)には、処理をステップS30に進める。動作制御部150は、通信開始操作でないと判定する場合(ステップS20;NO)には、処理をステップS10に戻す。
【0040】
(ステップS30)動作制御部150は、初期接続モードにおいて、サーバ側無線通信装置2に対する初期接続動作を行う。ここで、初期接続動作とは、セントラル(例えば、サーバ側無線通信装置2)にペリフェラル(例えば、無線通信装置1)の存在を認識させ、ペリフェラルが保有する情報をセントラルに発信する一連の動作である。初期接続動作には、ペリフェラルからセントラルに対するアドバタイジング通信の動作や、プロファイル情報の送信の動作が含まれる。
【0041】
(ステップS40)動作制御部150は、サーバ側無線通信装置2に対する定期発信動作を行う。ここで、定期発信動作とは、サーバ装置3による位置把握の要求精度に基づいて定められる所定の周期(例えば、0.1秒おき、1秒おき、10秒おきなど)によって、アドバタイジング通信を行う一連の動作である。以下の説明において、定期発信動作の所定の周期のことを「アドバタイジングインターバル」とも記載する。また、定期発信動作のことを単に「アドバタイズ動作」とも記載する。
動作制御部150は、ステップS40を実行することにより、定期的に、無線通信装置1の存在をサーバ側無線通信装置2に認識させる。このステップS40における定期発信動作の詳細について、
図5を参照して説明する。
【0042】
[定期発信動作]
図5は、本実施形態の無線通信装置1の定期発信動作の一例を示す図である。
図5(a)には、本実施形態の無線通信装置1による照度センサ定期監視動作の一例を示す。
図5(b)には、本実施形態の無線通信装置1による加速度センサ定期監視動作の一例を示す。この一例において無線通信装置1は、照度センサ40の検出結果と、加速度センサ50の検出結果との組み合わせによって、アドバタイジング通信を行うか否かを判定する。以下、具体的な動作について説明する。
【0043】
動作前において、照度センサ40には動作電源が供給された状態(つまり、ON状態)であり、加速度センサ50には動作電源が供給されていない状態(つまり、OFF状態)である。
(ステップS410)動作制御部150は、照度センサ40をON状態に維持することにより、照度センサ40を動作させる。動作制御部150は、照度検出部120を介して、照度センサ40が検出する入射光の強さの検出結果を取得する。動作制御部150は、入射光の強さが所定値以上、すなわち「照度あり」と判定する場合(ステップS410;YES)には、処理をステップS420に進める。動作制御部150は、入射光の強さが所定値未満、すなわち「照度なし」と判定する場合(ステップS410;NO)には、処理をステップS440に進める。
【0044】
(ステップS420)動作制御部150は、加速度センサ50をOFF状態に維持する。
(ステップS430)動作制御部150は、アドバタイジング通信を行う。すなわち、動作制御部150は、サーバ側無線通信装置2に対して自装置の情報の発信を行い、サーバ側無線通信装置2に自装置の存在を認識させる。
(ステップS440)動作制御部150は、加速度センサ50をON状態に制御することにより、加速度センサ50を動作させる。
【0045】
(ステップS450)動作制御部150は、加速度検出部130を介して、加速度センサ50が検出する加速度の検出結果を取得する。動作制御部150は、加速度が所定値以上、すなわち「加速度あり」と判定する場合(ステップS450;YES)には、処理をステップS460に進める。動作制御部150は、加速度が所定値未満、すなわち「加速度なし」と判定する場合(ステップS450;NO)には、処理をステップS470に進める。
(ステップS460)動作制御部150は、アドバタイジング通信を行う。すなわち、動作制御部150は、サーバ側無線通信装置2に対して自装置の情報の発信を行い、サーバ側無線通信装置2に自装置の存在を認識させる。
(ステップS470)動作制御部150は、アドバタイジング通信を行わずに(アドバタイジング通信を停止して)、一連の定期発信動作の処理を終了する。
【0046】
つまり、動作制御部150は、「照度あり」と判定する場合には、加速度センサ50に電源を供給することなく、アドバタイジング通信を行う。また、動作制御部150は、「照度なし」かつ「加速度あり」と判定する場合には、アドバタイジング通信を行う。また、動作制御部150は、「照度なし」かつ「加速度なし」と判定する場合には、アドバタイジング通信をすることなく、定期発信動作の処理を終了する。
【0047】
[定期発信動作の具体例]
上述した定期発信動作の具体例について、
図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態の定期発信動作の具体例を示す図である。この具体例において、無線通信装置1の利用者は、自宅からの通勤時間が1時間半の距離にある会社に勤務している。この会社では、本実施形態の位置把握システムLSを利用して、無線通信装置1の利用者の社内での位置把握を行う。
より具体的には、この会社では、例えば、執務室、会議室、作業室、休憩室などの部屋ごとに受信可能エリアARが分けられている。受信可能エリアAR毎にサーバ側無線通信装置2が設置されている。利用者は、社内にいる場合、無線通信装置1を常に身に着けている。位置把握システムLSは、無線通信装置1から発信される無線電波をサーバ側無線通信装置2が受信した場合に、複数あるサーバ側無線通信装置2のうちの、どのサーバ側無線通信装置2が受信したかによって、利用者の社内での位置把握を行う。
【0048】
この一例において、利用者は、自宅にいる在宅時間帯(例えば、同図の0:00~7:30の時間帯及び19:00~24:00の時間帯)及び通勤時間帯(例えば、同図の7:30~9:00の時間帯及び17:30~19:00の時間帯)には、無線通信装置1を鞄に入れている。このため、在宅時間帯においては、無線通信装置1には外光が入射せず「照度なし」と判定される。
また、利用者は、在宅時間帯においては、あまり移動しない。このため、在宅時間帯においては、無線通信装置1には所定のしきい値を超える加速度が発生せず「加速度なし」と判定される。一方、利用者は、通勤時間帯においては徒歩や電車などで移動する。このため、通勤時間帯においては、無線通信装置1には所定のしきい値を超える加速度が発生し「加速度あり」と判定される。
【0049】
また、利用者は、会社にいる勤務時間帯(例えば、同図の9:00~17:30の時間帯)には、無線通信装置1を鞄から取り出して身に着けている。このため、勤務時間帯においては、無線通信装置1には外光が入射し「照度あり」と判定される。
【0050】
上述したように、無線通信装置1は、「照度あり」の場合には、加速度センサ50に電力を供給することなくアドバタイジング通信を行う。
すなわち、本実施形態の無線通信装置1において、複数の検出部には、第1検出部(例えば、照度センサ40)と、二次電池30から供給される電力によって動作し、第1検出部の検出結果に基づいて動作状態が変化する第2検出部(例えば、加速度センサ50)とが含まれる。動作制御部150は、第1検出部(例えば、照度センサ40)の検出結果に基づいて、二次電池30から供給される電力を第2検出部(例えば、加速度センサ50)に供給するか否かを判定することにより、第2検出部の動作状態を制御する。
【0051】
本実施形態の無線通信装置1によれば、例えば、利用者の勤務時間帯においては、無線通信装置1は、加速度センサ50によって消費される電力を低減しつつ、利用者の位置把握をさせることができる。すなわち、無線通信装置1は、消費電力を低減することができる。
【0052】
また、無線通信装置1は、「照度なし」の場合には、アドバタイジング通信の要否を加速度の有無によって判定する。無線通信装置1は、「照度なし」かつ「加速度なし」の場合には、アドバタイジング通信を行わない。
つまり、無線通信装置1は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果の組合せに基づいて、通信部170の動作状態を制御する。このように構成された、無線通信装置1によれば、消費電力を低減することができる。
【0053】
以上説明したように、無線通信装置1は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果の組合せに基づいて、通信部170の動作状態を制御することにより、無線通信装置1の消費電力を低減することができる。
【0054】
[変形例]
次に、無線通信装置1の変形例について説明する。上述した実施形態においては、無線通信装置1は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果の組合せに基づいて、通信部170の動作状態を制御する。本変形例においては、検出結果に複数の段階Lが存在する。無線通信装置1は、この検出結果の段階Lの優先度に基づいて、通信部170の動作状態を制御する点で、上述した実施形態と異なる。
【0055】
図7は、本実施形態の無線通信装置1の判定動作の変形例を示す図である。本変形例においては、検出部はそれぞれ3つの段階Lの検出結果を出力する。
具体的には、照度センサ40は、無線通信装置1への入射光の強さに応じて「通常動作」「発信強度低下」「発信停止」の3つの段階Lの検出結果を出力する。
加速度センサ50は、無線通信装置1に生じる加速度の大きさに応じた「通常動作」「発信強度低下」「発信停止」の3つの段階Lの検出結果を出力する。
電圧検出部110は、二次電池30の供給電圧の大きさに応じた「通常動作」「発信強度低下」「発信停止」の3つの段階Lの検出結果を出力する。
【0056】
ここで「通常動作」とは、通信部170の発信強度を、所定の通常強度にして動作することをいう。「発信強度低下」とは、通信部170の発信強度を、所定の通常強度よりも低下させて動作することをいう。「発信停止」とは、通信部170からの発信を停止させることをいう。
【0057】
なお、ここでいう発信強度には、アンテナ70から出射される無線電力の大きさ、発信の頻度、発信の時間間隔、発信に使用される電力の大きさ、1回の発信において通信される情報の量などが含まれる。例えば、発信強度低下とは、無線電力の大きさを低下させることだけでなく、発信の時間間隔を長くすることなどを広く意味する。
また、これら種々の発信強度のことを総称して、動作強度ともいう。
【0058】
すなわち、検出部が出力する検出結果は、通信部170の複数の動作状態にそれぞれ対応づけられ、優先度が互いに異なる複数の段階Lを含む。動作制御部150は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果が示す段階Lのうち、優先度が最も高い段階Lに基づいて、通信部170の動作状態を制御する。
【0059】
ここで、検出結果の段階Lに対する優先度の割り当て条件には、種々の変形例がある。段階Lの優先度の付与の条件の一例について説明する。
【0060】
[(1)消費電力の低い順に優先度が割り当てられている場合]
図7に示す一例では、「通常動作」「発信強度低下」「発信停止」の3つの段階Lのうち、「発信停止」に第1位の優先度(優先度1)が、「発信強度低下」に第2位の優先度(優先度2)が、「通常動作」に第3位の優先度(優先度3)がそれぞれ割り当てられている。
【0061】
図7に示すように、加速度センサ50の検出結果が「通常動作」を示し、照度センサ40の検出結果が「発信強度低下」を示し、電圧検出部110の検出結果が「発信停止」を示す場合、動作制御部150は、これらの検出結果のうち最も優先度が高い「発信停止」を判定結果とする。
この場合、動作制御部150は、通信部170によるアドバタイジング通信を停止する。
【0062】
また、加速度センサ50の検出結果が「通常動作」を示し、照度センサ40の検出結果が「通常動作」を示し、電圧検出部110の検出結果が「発信強度低下」を示す場合、動作制御部150は、これらの検出結果のうち最も優先度が高い「発信強度低下」を判定結果とする。
この場合、動作制御部150は、通信部170によるアドバタイジング通信の発信強度を低下させる(例えば、無線電力を低下させる、または発信頻度を低下させる)。
【0063】
また、加速度センサ50、照度センサ40、電圧検出部110の検出結果がいずれも「通常動作」を示す場合、動作制御部150は、「通常動作」を判定結果とする。
この場合、動作制御部150は、通信部170によるアドバタイジング通信の発信強度を所定の通常強度にする。
【0064】
すなわち、動作制御部150は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果が示す段階Lのうち、通信部170の消費電力がより低い動作状態に対応付けられている段階Lを、優先度が最も高い段階Lとして判定することにより、通信部170の動作状態を制御する。
このように構成された無線通信装置1によれば、無線通信装置1の消費電力を低減することができる。
【0065】
[(2)発信強度が高い順に優先度が割り当てられている場合]
図8は、本実施形態の無線通信装置1の判定動作の変形例の他の一例を示す図である。この一例では、「通常動作」「発信強度低下」「発信停止」の3つの段階Lのうち、「発信停止」に第3位の優先度(優先度3)が、「発信強度低下」に第2位の優先度(優先度2)が、「通常動作」に第1位の優先度(優先度1)がそれぞれ割り当てられている。つまり、
図7に示した優先度とは逆順に、優先度が割り当てられている。
【0066】
図8に示すように、加速度センサ50、照度センサ40、電圧検出部110の検出結果がいずれも「発信停止」を示す場合、動作制御部150は、「発信停止」を判定結果とする。
この場合、動作制御部150は、通信部170によるアドバタイジング通信を停止させる。
【0067】
また、加速度センサ50の検出結果が「発信停止」を示し、照度センサ40の検出結果が「発信強度低下」を示し、電圧検出部110の検出結果が「発信強度低下」を示す場合、動作制御部150は、これらの検出結果のうち最も優先度が高い「発信強度低下」を判定結果とする。
この場合、動作制御部150は、通信部170によるアドバタイジング通信の発信強度を低下させる(例えば、無線電力を低下させる、または発信頻度を低下させる)。
【0068】
また、加速度センサ50の検出結果が「発信停止」を示し、照度センサ40の検出結果が「通常動作」を示し、電圧検出部110の検出結果が「発信強度低下」を示す場合、動作制御部150は、これらの検出結果のうち最も優先度が高い「通常動作」を判定結果とする。
この場合、動作制御部150は、通信部170によるアドバタイジング通信の発信強度を所定の通常強度にする。
【0069】
すなわち、動作制御部150は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果が示す段階Lのうち、通信部170の動作強度がより強い動作状態に対応付けられている段階Lを、優先度が最も高い段階Lとして判定することにより、通信部170の動作状態を制御する。
このように構成された無線通信装置1によれば、少なくとも1つの検出部が発信を許可する場合には、発信を継続することができる。したがって、通信部170の動作制御による無線通信装置1の消費電力を低減と、サーバ側無線通信装置2に自位置を把握させやすくすることとを両立させることができる。
【0070】
[変形例2]
図9は、本実施形態の定期発信動作の具体例の他の一例を示す図である。
図6に示した具体例では、無線通信装置1は、照度センサ40の検出結果に応じて加速度センサ50を動作させるか否かを判定した。本変形例では、無線通信装置1は、加速度センサ50の検出結果に応じて照度センサ40を動作させるか否かを判定する点で、上述の具体例と異なる。
なお、この変形例の利用者や会社の属性や、位置把握システムLSの構成は、
図6を参照して説明した具体例と同様であるため、その説明を省略する。
【0071】
この一例において、利用者は、在宅時間帯(例えば、同図の0:00~7:30の時間帯及び19:00~24:00の時間帯)においてはあまり移動しない。また、本変形例の利用者は、自動車で通勤している。自動車内においては無線通信装置1に加速度が生じにくい。このため、在宅時間帯及び通勤時間帯(例えば、同図の7:30~9:00の時間帯及び17:30~19:00の時間帯)においては、無線通信装置1には所定のしきい値を超える加速度が発生せず「加速度なし」と判定される。
また、利用者は、在宅時間帯においては、無線通信装置1を鞄に入れており、通勤時間帯及び勤務時間帯(例えば、同図の9:00~17:30の時間帯)においては、無線通信装置1を鞄から取り出して身に着けている。このため、在宅時間帯においては、無線通信装置1には外光が入射せず「照度なし」と判定される。また、通勤時間帯においては、無線通信装置1には外光が入射し「照度あり」と判定される。
【0072】
本変形例の無線通信装置1は、「加速度あり」の場合には、照度センサ40に電力を供給することなくアドバタイジング通信を行う。
すなわち、本実施形態の無線通信装置1において、複数の検出部には、第1検出部(例えば、加速度センサ50)と、二次電池30から供給される電力によって動作し、第1検出部の検出結果に基づいて動作状態が変化する第2検出部(例えば、照度センサ40)とが含まれる。動作制御部150は、第1検出部(例えば、加速度センサ50)の検出結果に基づいて、二次電池30から供給される電力を第2検出部(例えば、照度センサ40)に供給するか否かを判定することにより、第2検出部の動作状態を制御する。
【0073】
本実施形態の無線通信装置1によれば、例えば、利用者の勤務時間帯においては、無線通信装置1は、照度センサ40によって消費される電力を低減しつつ、利用者の位置把握をさせることができる。すなわち、無線通信装置1は、消費電力を低減することができる。
【0074】
また、無線通信装置1は、「加速度なし」の場合には、アドバタイジング通信の要否を入射光の強さ(照度の有無)によって判定する。無線通信装置1は、「加速度なし」かつ「照度なし」の場合には、アドバタイジング通信を行わない。
つまり、無線通信装置1は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果の組合せに基づいて、通信部170の動作状態を制御する。このように構成された、無線通信装置1によれば、消費電力を低減することができる。
【0075】
以上説明したように、無線通信装置1は、複数の検出部がそれぞれ出力する検出結果の組合せに基づいて、通信部170の動作状態を制御することにより、無線通信装置1の消費電力を低減することができる。
【0076】
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
【0077】
なお、上記の実施形態における各装置が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0078】
なお、各装置が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0079】
また、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、制御部が備える各部による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0080】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0081】
1…無線通信装置、2…サーバ側無線通信装置、3…サーバ装置、10…制御部、20…光発電部、30…二次電池、40…照度センサ、50…加速度センサ、60…操作ボタン、70…アンテナ、110…電圧検出部、120…照度検出部、130…加速度検出部、140…操作検出部、150…動作制御部、160…記憶部、170…通信部